説明

電話取次ぎ装置および電話機

【課題】勤務時間外で電話業務を行う際、私用電話を用いた業務連絡にかかわる通信料金は私用電話に課金されず、且つ、勤務時間外業務を実施したことの証左を提供できる電話取次ぎ装置を提供する。
【解決手段】公用電話102,103と、私用電話104とに電話網を介して通信可能に接続される電話取次ぎ装置100は、私用電話の発信電話から着信課金回線105に受信した発信電話番号が一時利用許諾者番号一覧125に登録されていると、発信者種別に「一時利用許諾者」を設定する手段と、発信電話から取次ぎ先の電話番号を受信すると、取次ぎ先の電話番号が利用許諾者番号一覧又は一時利用許諾者番号一覧に登録されている場合、録音を開始し、着信課金回線と接続し、通話開始時刻を設定して発信電話と取次ぎ先の電話番号の電話との通話を行わせる手段等を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人契約した携帯電話や自宅の固定電話等の私用電話(以下、私用電話と略す)を使用して業務に関する勤務時間外の電話対応を行う際、私用電話への通信料金の課金を行わず、しかも通話内容を記録することで、勤務時間外業務を実施したことの証左を提供できる、電話取次ぎ装置および電話機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
管理職と組合員とから構成される一般的な会社組織に於いて、管理職に対しては会社が通信事業者と契約した携帯電話である公用電話(以下、公用電話と略す)を貸与するが、組合員には原則として公用電話を貸与しないという会社組織が数多くある。尚、会社組織に於いて管理職でもなく組合員でない一般社員が存在する場合があるが、本願に於いては、一般社員と組合員との区別は必要ないので、説明の都合上、以下の説明では一般社員も組合員として説明する。
休日あるいは夜間といった勤務時間外に、管理職から組合員に対する業務連絡の必要が生じると、管理職は公用電話を使用して組合員の私用電話に連絡を入れ、業務内容の伝達および指示を行う。業務指示の内容によっては、公用電話を持たない組合員が発信者となって、管理職に電話連絡を入れる場合がある。私用電話から業務にかかわる電話を掛ける場合、通話料金は会社が支払うべきものであることから、コレクトコールによる通話を行うのが一般的に良く知られた手段である。
【0003】
また、特許文献1には、一回の通話に対して定額のサービス料金が課せられるコレクトコールの欠点を補うため、あらかじめ登録された人(電話番号)から着信があると、着信に対する応答は行わず、発信者のオンフック後に発信者端末にコールバックを行い、発信者がコールバックに応答すると、発信者に接続先番号の入力を促し、入力された接続先への発信を行うことで、個人所有の電話で掛けた業務連絡の通話料が会社に課金される構内交換機が開示されている。
また、組合員にとっては勤務時間外の電話対応であるため、勤務時間外業務を実施したことを会社に報告する必要があり、報告された時間外勤務の状況が、実体に即した報告になっているかどうかのエビデンス(証左)が求められる場合がある。特許文献2には、通話中状態にある通話を、加入者からの要求に基づいて、交換機側で録音する方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-17524号公報
【特許文献2】特開平5-344213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の発信者番号コールバック機能付き構内交換機では、あらかじめ登録された人(電話番号)からの着信が対象となっているため、登録されていない人(電話番号)を事前に登録する必要があるが、その登録手段に言及されていない。
また、特許文献1に記載の技術では、管理職が、業務連絡が必要となった組合員の私用電話を登録できる手段が提供されたとしても、登録された組合員が、業務にかかわる人(管理職、組合員)以外との通話が出来ないようにガードされていないため、業務とは関係の無い通話先との通話が可能となり、料金が会社に請求されるという問題が発生する。
【0006】
以上の現状に鑑み、本発明は、管理職からの指示のもと、勤務時間外で電話業務を行う際、業務にかかわる人以外との通話ができないようにガードした上で、私用電話を用いた業務連絡にかかわる通信料金は私用電話に課金されず、しかも、通話内容を記録することにより勤務時間外業務を実施したことの証左を提供することができる電話取次ぎ装置および電話機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、会社が通信事業者と契約して管理職に貸与する携帯電話である公用電話と、個人契約した携帯電話や固定電話である私用電話とに電話網を介して通信可能に接続される電話取次ぎ装置に於いて、
前記電話取次ぎ装置は、前記電話取次ぎ装置が備える前記電話取次ぎ装置に課金される着信課金回線、又は、発信者側に課金される発信課金回線に前記公用電話から着信し、電話網から通知される前記公用電話の発信電話番号を受信すると、記憶装置に格納された前記公用電話の電話番号が登録される利用許諾者番号一覧を検索して、前記発信電話番号の登録有無を判定する手段と、
前記発信電話番号が前記利用許諾者番号一覧に登録されていると判定されると、記憶装置の発信者種別に「利用許諾者」を設定する手段と、
前記発信者種別に「利用許諾者」が設定されると、前記発信電話番号の発信電話と前記電話取次ぎ装置との通話を確立させる手段と、
前記発信電話にインチャネルで取次ぎ先の電話番号の入力を要求する手段と、
前記発信電話から取次ぎ先の電話番号を受信すると、前記発信者種別を判定する手段と、
前記発信者種別が「利用許諾者」と判定されると、前記取次ぎ先の電話番号をダイヤルし、発番号通知で発信する手段と、
前記取次ぎ先の電話番号の電話が応答すると、前記発信者種別を判定する手段と、
前記発信者種別が「利用許諾者」と判定されると、記憶装置に格納された一時利用を許諾された前記私用電話の電話番号が登録される一時利用許諾者番号一覧を検索して、前記取次ぎ先の電話番号の登録有無を判定する手段と、
前記一時利用許諾者番号一覧に登録が無い場合、前記一時利用許諾者番号一覧に前記取次ぎ先の電話番号と一時利用許諾時刻を登録する手段と、
前記着信課金回線又は前記発信課金回線と前記電話取次ぎ装置が備える通話録音部、前記電話取次ぎ装置が備える出接続回線と通話録音部とをそれぞれ接続し、録音を開始する手段と、
前記電話網に夫々接続される前記着信課金回線又は前記発信課金回線と前記出接続回線とを接続し、前記発信電話と取次ぎ先の電話番号の電話との通話を開始させ、記憶装置に格納される通話録音管理情報に通話開始時刻を設定し、前記発信電話と取次ぎ先の電話番号の電話との録音情報を登録させる手段と、
通話終了で切断を検出すると、録音を終了し、前記通話録音管理情報に通話終了時刻を設定する手段とを備えたことを特徴とする電話取次ぎ装置を提供するものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記電話取次ぎ装置は、前記着信課金回線に前記私用電話から着信し、電話網から通知される前記私用電話の発信電話番号を受信すると、前記一時利用許諾者番号一覧を検索して、前記発信電話番号の登録有無を判定する手段と、
前記発信電話番号が前記一時利用許諾者番号一覧に登録されていると判定されると、記憶装置の発信者種別に「一時利用許諾者」を設定する手段と、
前記発信者種別に「一時利用許諾者」が設定されると、前記発信電話番号の発信電話と前記電話取次ぎ装置との通話を確立させる手段と、
前記発信電話にインチャネルで取次ぎ先の電話番号の入力を要求する手段と、
前記発信電話から取次ぎ先の電話番号を受信すると、前記発信者種別を判定する手段と、
前記発信者種別が「一時利用許諾者」と判定されると、前記利用許諾者番号一覧および前記一時利用許諾者番号一覧を検索して、前記取次ぎ先の電話番号の登録有無を判定する手段と、
前記取次ぎ先の電話番号の登録がされていると判定されると、前記取次ぎ先の電話番号をダイヤルし、発番号通知で発信する手段と、
前記着信課金回線と前記通話録音部、前記出接続回線と通話録音部とをそれぞれ接続し、録音を開始する手段と、
前記電話網に夫々接続される前記着信課金回線と前記出接続回線とを接続し、前記発信電話と取次ぎ先の電話番号の電話との通話を開始させ、前記通話録音管理情報に通話開始時刻を設定し、前記発信電話と取次ぎ先の電話番号の電話との録音情報を登録させる手段と、
通話終了で、切断を検出すると、録音を終了し、前記通話録音管理情報に通話終了時刻を設定する手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の電話取次ぎ装置を提供するものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記電話取次ぎ装置は、前記利用許諾者番号一覧と前記一時利用許諾者番号一覧のいずれにも登録されていない電話番号の発信電話から前記電話取次ぎ装置に着信があった場合には、「登録無し」と判定し、応答せず発信者の切断待ちの状態にする手段と、
前記発信電話から、前記利用許諾者番号一覧と前記一時利用許諾者番号一覧のいずれにも登録されていない取次ぎ先の電話番号を受信した場合には、「登録無し」と判定し、取次ぎできない旨のアナウンスを流して前記発信電話の切断待ちの状態にする手段とを備えたことを特徴とする請求項2記載の電話取次ぎ装置を提供するものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、前記電話取次ぎ装置は、前記一時利用許諾時刻から一定時間の経過、又は、指定時刻の経過を契機として前記一時利用許諾者一覧に登録されている電話番号を削除することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の電話取次ぎ装置を提供するものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のうちいずれか一に記載の電話取次ぎ装置に電話網を介して通信可能に接続される前記公用電話は、発信先電話番号が入力されると、入力された電話番号が記憶装置に格納された電話帳を用いた発信か否かを判定する手段と、
前記電話帳を用いた発信の場合、前記電話帳から電話番号を抽出し、予め前記電話帳に登録された取次ぎ要否の設定に基づき、発信先電話番号の取次ぎ要否の判定を行う手段と、
前記電話帳からの発信でない場合は、入力された電話番号が前記電話帳に登録されているか否か、前記電話帳を検索して判別する手段と、
前記電話帳に登録有りと判定されると、予め前記電話帳に登録された取次ぎ要否の設定に基づき、発信先電話番号の取次ぎ要否の判定を行う手段と、
取次ぎ要と判定されると、前記公用電話が備えた時計部から抽出した日付と時刻により、記憶装置に格納された出勤日カレンダをもとに、出勤日か否かを判定する手段と、
出勤日と判定されると、記憶装置に格納された就業時間帯をもとに、就業時間内か否かを判定する手段と、
判定で休日と判定された場合、あるいは就業時間外と判定されると、発信先電話番号を、前記電話取次ぎ装置の電話番号に変更して発信する手段とを備えたことを特徴とする電話機を提供するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、管理職からの指示のもと、勤務時間外で電話業務を行う際、私用電話を用いた業務連絡にかかわる通信料金は私用電話に課金されず、しかも、通話内容が記録されるため勤務時間外業務を実施したことの証左を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の電話取次ぎ装置を含むシステム構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の電話取次ぎ装置を用いて、公用電話から私用電話へ電話を掛ける場合の第1処理の処理フロー図である。
【図3】本発明の電話取次ぎ装置を用いて、公用電話から私用電話へ電話を掛ける場合の第2処理の処理フロー図である。
【図4】本発明の電話取次ぎ装置を用いて、公用電話から私用電話へ電話を掛ける場合の第3処理の処理フロー図である。
【図5】本発明の電話取次ぎ装置を用いて、公用電話から私用電話へ電話を掛ける場合の第4処理の処理フロー図である。
【図6】本発明の電話取次ぎ装置を用いて、公用電話から私用電話へ電話を掛ける場合の第5処理の処理フロー図である。
【図7】本発明の電話取次ぎ装置を用いて、私用電話から公用電話へ電話を掛ける場合の第1処理の処理フロー図である。
【図8】本発明の電話取次ぎ装置を用いて、私用電話から公用電話へ電話を掛ける場合の第2処理の処理フロー図である。
【図9】本発明の電話取次ぎ装置を用いて、私用電話から公用電話へ電話を掛ける場合の第3処理の処理フロー図である。
【図10】本発明の電話取次ぎ装置を用いて、私用電話から公用電話へ電話を掛ける場合の第4処理の処理フロー図である。
【図11】本発明の電話取次ぎ装置を用いて、私用電話から公用電話へ電話を掛ける場合の第5処理の処理フロー図である。
【図12】本発明の第2実施形態の公用電話の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の公用電話からの発信時、入力された発信先を、電話取次ぎ先装置に変更するか否かを判定する第1処理の処理フロー図である。
【図14】本発明の公用電話からの発信時、入力された発信先を、電話取次ぎ先装置に変更するか否かを判定する第2処理の処理フロー図である。
【図15】本発明の各種情報が、処理によってどのように遷移していくかを示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
尚、上記電話取次ぎ装置及び第2実施形態の公用電話は、コンピュータ機能を有し、上記各手段は、コンピュータのCPUが必要なコンピュータプログラムを読み込んで実行することにより実現される手段であり、そのフローチャート図が図2乃至図11、又は、図13及び図14である。
以下、本発明の電話機および電話取次ぎ装置の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1〜図15は、本発明の一実施形態を例示する図であり、これらの図に於いて、同一の符号を付した部分は同一物を表し、基本的な構成および動作は同様であるものとする。
図1は、本発明の一実施形態の電話取次ぎ装置100の構成を示すブロック図である。
図1に於いて、電話取次ぎ装置100は、電話網101に接続され、電話番号Aの公用電話102、電話番号Bの公用電話103、電話番号Xの私用電話104と、電話網101を介して接続される。尚、公用電話及び私用電話は、1乃至複数台接続されるものとする。電話網101と電話取次ぎ装置100との接続回線は、着信課金回線105、発信課金回線107、出接続回線108の3種類の回線があり、それぞれ1回線から複数回線で構成される。着信課金回線105へ掛かってきた電話の通話料金は、電話取次ぎ装置100に課金され、発信課金回線107へ掛かってきた電話の電話料金は、発信者側に課金される。
【0015】
出接続回線108は、着信課金回線105または発信課金回線107に掛かってきた電話を、取次ぎ先の電話に接続するときに使用する回線であり、通話料金は電話取次ぎ装置100に課金される。発番号受信部110は、電話を掛けてきた発信者の電話番号(発番号)をインチャネルで受信する。アナウンス部111では、発信者に対して、取次ぎ先の電話番号入力を要求するアナウンスをインチャネルで流し、発信者が入力する取次ぎ先の電話番号は、インチャネルで電話取次ぎ装置100に送られ、取次ぎ先番号受信部112で受信される。受信した取次ぎ先番号に向け、取次ぎ先番号ダイヤル部109から出接続回線108を介して電話網101にダイヤル発信される。通話録音部113は、着信課金回線105あるいは発信課金回線107と、出接続回線108にそれぞれ通話路106を介して接続され、発信者と取次ぎ先との通話内容を録音データ114に録音する。
【0016】
電話取次ぎ装置100が備える記憶装置に格納され、電話取次ぎ装置100で管理される各種情報170は、公用電話の電話番号が登録される利用許諾者番号一覧121と、一時利用を許諾された私用電話の電話番号が登録される一時利用許諾者番号一覧125と、通話録音管理情報129から構成される。電話取次ぎ装置100を利用できる電話番号は、利用許諾者番号一覧121で管理され、図1の具体的実施例では、利用許諾者番号一覧121に電話番号123として公用電話102の電話番号Aの「A」と、電話番号124として公用電話103の電話番号Bの「B」の2台が登録され、登録者数122として「2」が設定されている状態を具体例で示している。
尚、利用許諾者番号一覧121への登録の処理フローの記述は行わないが、電話取次ぎ装置100を管理する管理者が入出力装置117から入出力部116を介して登録を行うものであり、管理者により管理される情報である。
【0017】
利用許諾者番号一覧121に登録されていない電話番号に対して、一時的に電話取次ぎ装置100を利用できるようにするための情報として、一時利用許諾者番号一覧125を設けて登録管理する。一時利用許諾者番号一覧125への登録は、図2乃至図6を用いて詳細に説明するが、管理者によって登録されるものではなく、コールバイコールで自動的に登録されるものである。尚、登録にあたっては、登録した時刻を記憶しておき、一時利用許諾者番号一覧125からの登録削除は、フロー図による説明は行わないが、ある一定の時間(例えば8時間)、あるいはある時刻(例えば深夜0時)をもって登録の解除を自動的に行うことで、継続的な利用を出来ないようにしている。図1の具体的実施例では、一時利用許諾者番号一覧125に電話番号127として私用電話104の電話番号Xの「X」が1台登録され、登録者数126として「1」が設定されている状態を具体例で示している。
【0018】
また、通話録音部113で録音される録音データ114の各種情報は、通話録音管理情報129で管理され、録音データ114と対応付けるための録音番号、発信電話番号、取次ぎ先電話番号、通話開始時刻、通話終了時刻を情報として管理する。図1の具体的実施例では、通話録音管理情報129に録音番号131として「1」、発信電話番号132として「A」、取次ぎ先電話番号133として「X」、通話開始時刻134として「timeα」、通話終了時刻135として「timeβ」が登録され、更に、録音番号136として「2」、発信電話番号137として「X」、取次ぎ先電話番号138として「B」、通話開始時刻139として「timeγ」、通話終了時刻140として「timeδ」が登録されたことを具体例で示している。
【0019】
図2乃至図6は、電話取次ぎ装置100を用いて、電話番号Aの公用電話102から、電話番号Xの私用電話104へ電話を掛ける場合の処理フローを示す図であり、図7乃至図11は、電話取次ぎ装置100を用いて電話番号Xの私用電話104から、電話番号Bの公用電話103へ電話を掛ける場合の処理フローを示す図である。図15は、各種情報170が、図2乃至図6および図7乃至図11の処理で、どのように遷移していくかを示した図である。
【0020】
図2に於いて、電話番号Aの公用電話102から電話取次ぎ装置100へ電話を掛ける場合は、通話料金は電話番号Aの公用電話102でも、電話取次ぎ装置100のどちらに課金されても良い。発信者が電話番号Aの公用電話102により、電話取次ぎ装置100の、着信課金回線105あるいは発信課金回線107の電話番号をダイヤルして発番号通知で発信すると(ステップ201)、電話網101は発信者番号通知を伴う呼出しを実施し(ステップ202)、電話取次ぎ装置100を呼出す。
【0021】
電話取次ぎ装置100では、発番号受信部110で発信者の電話番号Aを受信し(ステップ203)、利用許諾者番号一覧121をサーチ(検索)して、ステップ203で受信した発信電話番号が登録されているか否かを確認する(ステップ204)。各種情報170の初期状態は、図15の各種情報170に示すように、本具体的実施例では、電話番号123として公用電話102の電話番号Aの「A」と、電話番号124として公用電話103の電話番号Bの「B」の2台が、利用許諾者番号一覧121に登録された状態であり、一時利用許諾者番号一覧125および通話録音管理情報129にはまだ何も登録されていない状態である。電話番号Aの公用電話102が利用許諾者番号一覧121に登録されているため、図3に示すステップ205の確認結果判定では、登録有りの処理が選択され、記憶装置の発信者種別に「利用許諾者」を設定して(ステップ206)、電話網101に応答する(ステップ207)。
これにより、発信者の電話番号Aの公用電話102と電話取次ぎ装置100との通話が確立され(ステップ208)、電話取次ぎ装置100は、取次ぎ先の電話番号の入力を、アナウンス部111からインチャネルで要求する(ステップ214)。
【0022】
発信者が電話番号Aの公用電話102に、取次ぎ先の私用電話104の電話番号Xをインチャネルで入力し(ステップ215)、それを取次ぎ先番号受信部112が受信すると(ステップ216)、ステップ206あるいはステップ211で設定された発信者種別で、図4に示すように分岐する(ステップ217)。
図2乃至図6の具体的実施例では、発信者種別は「利用許諾者」に設定されており、ステップ217の判定で「利用許諾者」のルートが選択され、取次ぎ先番号ダイヤル部109を制御して、出接続回線108から取次ぎ先電話番号として電話番号Xをダイヤルし、発番号通知で発信する(ステップ218)。ここでの「発番号通知」は、電話網101で実現している機能であり、発信者の公用電話102の電話番号Aではなく、電話網101への発信に使われる出接続回線108に割り当てられている電話番号が「発番号」として通知される。
電話網101は、発信者番号通知を伴う呼出しを取次ぎ先の電話番号Xの私用電話104に対して実施する(ステップ223)ことで、取次ぎ先の電話番号Xの私用電話104は、電話取次ぎ装置100からの着信であることがわかる。
取次ぎ先の電話番号Xの私用電話104が応答すると(ステップ224)、取次ぎ先の電話番号Xの私用電話104と電話取次ぎ装置100との通話が確立される(ステップ225)。
【0023】
取次ぎ先電話の電話番号Xの私用電話104が応答すると、図5に示す如く、電話取次ぎ装置100では、発信者種別の判定を行い(ステップ226)、本実施例では「利用許諾者」のルートが選択され、一時利用許諾者番号一覧125をサーチして、ステップ215で受信した取次ぎ先電話番号Xが登録されているか否かを確認し(ステップ227)、登録有無を判定する(ステップ228)。
【0024】
図2乃至図6の具体的実施例では、ステップ228の判定で登録無しのルートが選択され、一時利用許諾者番号一覧125に、電話番号として取次ぎ先の電話番号Xの「X]を登録し、一時利用許諾時刻128として現在時刻の「timeα」を登録し(ステップ229)、通話路106を制御して、着信課金回線105もしくは発信課金回線107と通話録音部113、出接続回線108と通話録音部113とをそれぞれ接続し、録音データ114への録音を開始し(ステップ230)、通話路106を制御して、着信課金回線105もしくは発信課金回線107と、出接続回線108とを接続し、発信者の電話番号Aの公用電話102と取次ぎ先の電話番号Xの私用電話104との通話を開始し(ステップ231)、図6に示すように、通話録音管理情報129に、通話録音部113で録音している内容との対応付けのため、録音番号131に「1」を設定し、更に発信電話番号132に「A」、取次ぎ先電話番号133に「X」、通話開始時刻134に「timeα」を設定し、登録数130に「1」を加算して「1」とする(ステップ232)。
【0025】
これにより、録音情報が登録され、発信者の電話番号Aの公用電話102と取次ぎ先の電話番号Xの私用電話104との通話が行われる(ステップ233)。通話終了で、発信者の電話番号Aの公用電話102と私用電話104との通話が切断すると(ステップ234)、公衆網101でそれを検出して切断処理を実施する(ステップ235)。電話取次ぎ装置100の制御部115で、着信課金回線105もしくは発信課金回線107の切断を検出すると(ステップ236)、制御部115から出接続回線108の切断を指示し(ステップ237)、通話録音部113での録音を終了し(ステップ240)、通話録音管理情報129の通話終了時刻135に現在時刻として「timeβ」を設定し(ステップ241)、一連の処理を終了する。
図2乃至図6の処理が終了した時点での各種情報170は、図15の各種情報に示すように一時利用許諾者番号一覧125に電話番号127として「X」が1情報登録され、通話録音管理情報129に発信電話番号132として「A」、取次ぎ先電話番号133として「X」の通話情報が1情報登録されている状態である。
【0026】
図7乃至図11は、図2乃至図6の処理終了のあと、電話取次ぎ装置100を用いて発信者が電話番号Xの私用電話104から、取次ぎ者の電話番号Bの公用電話103へ電話を掛ける場合の処理フローを示す図である。図7に於いて、電話番号Xの私用電話104から電話取次ぎ装置100へ電話を掛ける場合、発信者は電話番号Xの私用電話104が、発信者側に課金されることが無いように、電話取次ぎ装置100の着信課金回線105の電話番号をダイヤルして発番号通知で発信を行う(ステップ301)。電話網101で発信を検出すると、電話取次ぎ装置100に対して、発信者番号通知を伴う呼出しを実施する(ステップ302)。電話取次ぎ装置100では、発番号受信部110で発信者の私用電話104の電話番号Xを受信し(ステップ303)、次に利用許諾者番号一覧121をサーチして、ステップ303で受信した発信電話番号が登録されているか否かを確認し(ステップ304)、図8に示す如く登録有無を判定する(ステップ305)。本具体的実施例では、電話番号Xは利用許諾者番号一覧121に登録されていないため、ステップ305の登録有無判定では登録無しのルートを通る。
【0027】
登録無しの場合は、一時利用許諾者番号一覧125をサーチして、ステップ303で受信した発信電話番号が登録されているか否かを確認し(ステップ309)、登録有無を判定する(ステップ310)。図5で説明したように、本具体的実施例では、電話番号Xが一時利用許諾者番号一覧125に登録されており、ステップ310の登録有無判定では登録有りのルートが通り、発信者種別に「一時利用許諾者」を設定し(ステップ311)、電話網101に応答し(ステップ307)、発信者の電話番号Xの私用電話104と電話取次ぎ装置100との通話が確立される(ステップ308)。次に、電話取次ぎ装置100は、取次ぎ先の電話番号の入力を、アナウンス部111からインチャネルで発信者の電話番号Xの私用電話104に要求する(ステップ314)。発信者が電話番号Xの私用電話104により取次ぎ先の公用電話103の電話番号Bをインチャネルで入力し(ステップ315)、それを取次ぎ先番号受信部112で受信すると(ステップ316)、ステップ206あるいはステップ311のいずれかで設定された発信者種別で図9に示す如く分岐する(ステップ317)。
【0028】
図7乃至図11の具体的実施例では、ステップ311で発信者種別が「一時利用許諾者」と設定されているため、ステップ317の分岐では「一時利用許諾者」のルートを通り、利用許諾者番号一覧121、および一時利用許諾者番号一覧125をサーチして、ステップ316で受信した取次ぎ先の公用電話である電話番号Bが登録されているか否かを確認する(ステップ320)。本具体的実施例では、電話番号Bは利用許諾者番号一覧121に登録されており、ステップ320の登録有無判定では、登録有りのルートを通り、取次ぎ先番号ダイヤル部109を制御して、出接続回線108から、取次ぎ先の公用電話103である電話番号Bをダイヤルし、発番号通知で発信する(ステップ318)。
【0029】
電話網101は、発信者番号通知を伴う呼出しを取次ぎ先の公用電話103である電話番号Bに対して実施する(ステップ323)。ここでの「発番号通知」は、図2乃至図6の説明と同じく、発信者の電話番号Xの私用電話104の電話番号Xではなく、電話網101への発信に使われる出接続回線108に割り当てられている電話番号が「発番号」として通知される。電話網101は、発信者番号通知を伴う呼出しを取次ぎ先の電話番号Bの公用電話103に対して実施する(ステップ323)ことで、取次ぎ先の電話番号Bの公用電話103は、電話取次ぎ装置100からの着信であることがわかる。取次ぎ先電話103が応答すると(ステップ324)、取次ぎ先の電話番号Bの公用電話103と電話取次ぎ装置100との通話が確立される(ステップ325)。取次ぎ先の電話番号Bの公用電話103が応答すると、電話取次ぎ装置100では、図10に示す如く、ステップ206あるいはステップ311のいずれかで設定された発信者種別の判定を行う(ステップ326)。
【0030】
図7乃至図11の具体的実施例では、ステップ311で発信者種別が「一時利用許諾者」と設定されているためステップ326の発信者種別での分岐は、「一時利用許諾者」のルートを通り、通話路106を制御して、着信課金回線105と通話録音部113、出接続回線108と通話録音部113とをそれぞれ接続し、録音データ114への録音を開始し(ステップ330)、次に通話路106を制御して、着信課金回線105と出接続回線108とを接続し、発信者の電話番号Xの私用電話104と取次ぎ先の電話番号Bの公用電話103との通話を開始し(ステップ331)、図11に示す如く、通話録音管理情報129に、通話録音部113で録音している内容との対応付けのための録音番号136を設定し、発信電話番号137に電話番号Xの「X」を、取次ぎ先電話番号138に電話番号Bの「B」を、通話開始時刻139に現在時刻「timeγ」を設定し、登録数130に「1」を加算して「2」とする(ステップ332)。これにより、録音情報が登録され、発信者の電話番号Xの私用電話104と取次ぎ先の電話番号Bの公用電話103との通話が行われる(ステップ333)。
【0031】
通話終了で、発信者の電話番号Xの私用電話104の通話が切断すると(ステップ334)、公衆網101でそれを検出して切断処理を実施する(ステップ335)。電話取次ぎ装置100の制御部115で、着信課金回線105の切断を検出すると(ステップ336)、制御部115から出接続回線108の切断を指示し(ステップ337)、通話録音部113での録音を終了し(ステップ340)、通話録音管理情報129の通話終了時刻140に現在時刻として「timeδ」を設定し(ステップ341)、一連の処理を終了する。
【0032】
図7乃至図11の処理が終了した時点での各種情報170は、図15の各種情報170に示すように一時利用許諾者番号一覧125には電話番号127として「X」が1情報登録されたまま残り、通話録音管理情報129には電話番号Xと電話番号Bとの通話情報が追加され、2情報が登録されている状態である。
図7及び図8からもわかるように、利用許諾者番号一覧121および一時利用許諾者番号一覧125のどちらにも登録されていない電話番号から、電話取次ぎ装置100に着信があった場合には、ステップ305およびステップ310の判定で、それぞれ「登録無し」のルートを通り、ステップ212の、応答せず発信者の切断を待つという、切断待ちの状態となる(ステップ213)。これにより、電話取次ぎ装置100に登録されている電話番号以外からの着信は拒否される。また、一時利用許諾者一覧125に登録されている電話番号からの発信であっても、取次ぎ先の電話番号が、利用許諾者番号一覧121および一時利用許諾者番号一覧125のどちらにも登録されていない場合には、ステップ320の登録有無の判定で登録無しのルートを通り、ステップ221の、着信先が登録されていないため、取次ぎできない旨のアナウンスを流して発信者の切断を待つという、切断待ちの状態となる(ステップ222)。
【0033】
これにより、私用電話(組合員)は、公用電話(管理者)によって許可された私用電話(組合員)(図5に於いてステップ229参照)のみが電話取次ぎのための発信を許される(図8に於いてステップ309参照)と共に、私用電話(組合員)からの電話取次ぎが許される相手は、公用電話を持っている管理者と、公用電話(管理者)から許可された別の私用電話(組合員)への電話取次ぎに限定される。つまり、私用電話(組合員)同士の通話が限定され(図4に於いてステップ221参照)、公用電話(管理者)から許可されていない別の私用電話(組合員)への取次ぎはできないため、公用電話を持っている管理者によって、休日あるいは勤務時間外の組合員が関与する電話業務を統制することが可能となる。
【0034】
又、許可された私用電話は、電話取次ぎ装置の着信課金回線の電話番号をダイヤルして発番号通知で発信(図7のステップ301参照)すれば、電話取次ぎ装置が着信課金回線と接続させて許可された取次ぎ先の電話番号の電話との通話を開始させる(図10のステップ331参照)ので、通話料金は電話取次ぎ装置に課金され、私用電話(組合員)に課金されることがない。又、発信者と取次ぎ先との通話内容を録音データに録音する(図10のステップ330参照)と共に、通話の前後の時刻を登録している(図10及び図11のステップ229及び332参照)ので、私用電話(組合員)が勤務時間外業務を実施したことを証明することができる。
【0035】
図12は、本発明の第2実施形態である公用電話401の構成を示すブロック図である。公用電話401は、固定電話であっても携帯電話であってもよく、電話部402を介して電話網101に接続され、制御部403、入出力部404、時計部405と記憶装置に格納された各種情報408という一般的な固定電話および携帯電話の要素から構成される。
本発明の第2実施形態である公用電話401の特徴は、各種情報408にあり、電話帳410には、電話番号411に対応させて電話取次ぎ装置(図1に於いて100)への取次ぎを必要とする電話か否かを区別する取次ぎ要否412を持たせている。さらに、出勤日か否かの情報である出勤日カレンダ413、就業時間内か否かの情報である就業時間帯414、電話取次ぎ装置100の電話番号415を有している。
【0036】
図13及び図14は、図12で示した第2実施形態である公用電話401から発信する際、入力された発信先を、電話取次ぎ先装置100に変更するか否かを判定する処理フローを示す図である。公用電話401の入出力部404から発信先電話番号が入力されると、制御部403で、図13及び図14に示す発信制御501が実施される。発信制御501では、入力された電話番号が電話帳410を用いた発信かを判定し(ステップ502)、電話帳を用いた発信の場合、電話帳410から電話番号411を抽出し(ステップ503)、発信先電話番号の取次ぎ要否412の判定を行う(ステップ504)。ステップ504で、取次ぎ要と判定されると、時計部405から日付と時刻を抽出する(ステップ505)。
【0037】
ステップ502で、電話帳410からの発信でない場合は、発信先電話番号を入力する(ステップ512)。ステップ512で入力された電話番号が電話帳410に登録されているか否か、電話帳410をサーチして判別する(ステップ513)。ステップ513で電話帳に登録有りと判定されると、電話帳に登録されているときの処理と同じ、ステップ504の処理へ進む。ステップ513で電話帳410に発信先電話番号が登録されていない場合は、ステップ512で入力された発信先電話番号に発信し(ステップ514)、発信制御501を終了する(ステップ515)。また、ステップ504の判定処理で、取次ぎ不要と判断されると、ステップ503で電話帳から抽出した電話番号、あるいはステップ512で入力された発信先電話番号に発信し(ステップ516)、発信制御501を終了する(ステップ517)。
【0038】
ステップ505で時計部405から日付と時刻が抽出されると、次に、出勤日カレンダ413をもとに、出勤日か否かを判定する(ステップ506)。ステップ506で出勤日と判定されると、就業時間帯414をもとに、就業時間内か否かを判定し(ステップ507)、就業時間内と判定されると、ステップ503で電話帳から抽出した電話番号、あるいはステップ512で入力された発信先電話番号に発信し(ステップ508)、発信制御501を終了する(ステップ509)。
【0039】
ステップ506の判定で休日と判定された場合、あるいはステップ507の判定で就業時間外と判定されると、発信先電話番号を、電話取次ぎ装置100の電話番号415に変更して発信し(ステップ510)、発信制御501を終了する(ステップ511)。これにより、休日あるいは就業時間外に第2実施形態である公用電話401を用いて私用電話に発信すると、自動的に電話取次ぎ装置100につながり、図2乃至図6に示した処理フローに従った電話の取次ぎが行われる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の電話取次ぎ装置を用いることで、私用電話を使用して勤務時間外の電話対応を行う際、私用電話への通信料金の課金を行わず、しかも通話内容を記録することで、勤務時間外業務を実施したことの証左を提供できる。
【符号の説明】
【0041】
100 電話取次ぎ装置
101 電話網
102,103,401 公用電話
104 私用電話
105 着信課金回線
108 出接続回線
113 通話録音部
121 利用許諾者番号一覧
123,124,127,411,415,A,B,X 電話番号
125 一時利用許諾者番号一覧
129 通話録音管理情報
132,137 発信電話番号
133,138 取次ぎ先電話番号
134,139 通話開始時刻
135,140 通話終了時刻
410 電話帳
412 取次ぎ要否
413 出勤日カレンダ
414 就業時間帯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
会社が通信事業者と契約して管理職に貸与する携帯電話である公用電話と、個人契約した携帯電話や固定電話である私用電話とに電話網を介して通信可能に接続される電話取次ぎ装置に於いて、
前記電話取次ぎ装置は、前記電話取次ぎ装置が備える前記電話取次ぎ装置に課金される着信課金回線、又は、発信者側に課金される発信課金回線に前記公用電話から着信し、電話網から通知される前記公用電話の発信電話番号を受信すると、記憶装置に格納された前記公用電話の電話番号が登録される利用許諾者番号一覧を検索して、前記発信電話番号の登録有無を判定する手段と、
前記発信電話番号が前記利用許諾者番号一覧に登録されていると判定されると、記憶装置の発信者種別に「利用許諾者」を設定する手段と、
前記発信者種別に「利用許諾者」が設定されると、前記発信電話番号の発信電話と前記電話取次ぎ装置との通話を確立させる手段と、
前記発信電話にインチャネルで取次ぎ先の電話番号の入力を要求する手段と、
前記発信電話から取次ぎ先の電話番号を受信すると、前記発信者種別を判定する手段と、
前記発信者種別が「利用許諾者」と判定されると、前記取次ぎ先の電話番号をダイヤルし、発番号通知で発信する手段と、
前記取次ぎ先の電話番号の電話が応答すると、前記発信者種別を判定する手段と、
前記発信者種別が「利用許諾者」と判定されると、記憶装置に格納された一時利用を許諾された前記私用電話の電話番号が登録される一時利用許諾者番号一覧を検索して、前記取次ぎ先の電話番号の登録有無を判定する手段と、
前記一時利用許諾者番号一覧に登録が無い場合、前記一時利用許諾者番号一覧に前記取次ぎ先の電話番号と一時利用許諾時刻を登録する手段と、
前記着信課金回線又は前記発信課金回線と前記電話取次ぎ装置が備える通話録音部、前記電話取次ぎ装置が備える出接続回線と通話録音部とをそれぞれ接続し、録音を開始する手段と、
前記電話網に夫々接続される前記着信課金回線又は前記発信課金回線と前記出接続回線とを接続し、前記発信電話と取次ぎ先の電話番号の電話との通話を開始させ、記憶装置に格納される通話録音管理情報に通話開始時刻を設定し、前記発信電話と取次ぎ先の電話番号の電話との録音情報を登録させる手段と、
通話終了で切断を検出すると、録音を終了し、前記通話録音管理情報に通話終了時刻を設定する手段とを備えたことを特徴とする電話取次ぎ装置。
【請求項2】
前記電話取次ぎ装置は、前記着信課金回線に前記私用電話から着信し、電話網から通知される前記私用電話の発信電話番号を受信すると、前記一時利用許諾者番号一覧を検索して、前記発信電話番号の登録有無を判定する手段と、
前記発信電話番号が前記一時利用許諾者番号一覧に登録されていると判定されると、記憶装置の発信者種別に「一時利用許諾者」を設定する手段と、
前記発信者種別に「一時利用許諾者」が設定されると、前記発信電話番号の発信電話と前記電話取次ぎ装置との通話を確立させる手段と、
前記発信電話にインチャネルで取次ぎ先の電話番号の入力を要求する手段と、
前記発信電話から取次ぎ先の電話番号を受信すると、前記発信者種別を判定する手段と、
前記発信者種別が「一時利用許諾者」と判定されると、前記利用許諾者番号一覧および前記一時利用許諾者番号一覧を検索して、前記取次ぎ先の電話番号の登録有無を判定する手段と、
前記取次ぎ先の電話番号の登録がされていると判定されると、前記取次ぎ先の電話番号をダイヤルし、発番号通知で発信する手段と、
前記着信課金回線と前記通話録音部、前記出接続回線と通話録音部とをそれぞれ接続し、録音を開始する手段と、
前記電話網に夫々接続される前記着信課金回線と前記出接続回線とを接続し、前記発信電話と取次ぎ先の電話番号の電話との通話を開始させ、前記通話録音管理情報に通話開始時刻を設定し、前記発信電話と取次ぎ先の電話番号の電話との録音情報を登録させる手段と、
通話終了で、切断を検出すると、録音を終了し、前記通話録音管理情報に通話終了時刻を設定する手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の電話取次ぎ装置。
【請求項3】
前記電話取次ぎ装置は、前記利用許諾者番号一覧と前記一時利用許諾者番号一覧のいずれにも登録されていない電話番号の発信電話から前記電話取次ぎ装置に着信があった場合には、「登録無し」と判定し、応答せず発信者の切断待ちの状態にする手段と、
前記発信電話から、前記利用許諾者番号一覧と前記一時利用許諾者番号一覧のいずれにも登録されていない取次ぎ先の電話番号を受信した場合には、「登録無し」と判定し、取次ぎできない旨のアナウンスを流して前記発信電話の切断待ちの状態にする手段とを備えたことを特徴とする請求項2記載の電話取次ぎ装置。
【請求項4】
前記電話取次ぎ装置は、前記一時利用許諾時刻から一定時間の経過、又は、指定時刻の経過を契機として前記一時利用許諾者一覧に登録されている電話番号を削除することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の電話取次ぎ装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちいずれか一に記載の電話取次ぎ装置に電話網を介して通信可能に接続される前記公用電話は、発信先電話番号が入力されると、入力された電話番号が記憶装置に格納された電話帳を用いた発信か否かを判定する手段と、
前記電話帳を用いた発信の場合、前記電話帳から電話番号を抽出し、予め前記電話帳に登録された取次ぎ要否の設定に基づき、発信先電話番号の取次ぎ要否の判定を行う手段と、
前記電話帳からの発信でない場合は、入力された電話番号が前記電話帳に登録されているか否か、前記電話帳を検索して判別する手段と、
前記電話帳に登録有りと判定されると、予め前記電話帳に登録された取次ぎ要否の設定に基づき、発信先電話番号の取次ぎ要否の判定を行う手段と、
取次ぎ要と判定されると、前記公用電話が備えた時計部から抽出した日付と時刻により、記憶装置に格納された出勤日カレンダをもとに、出勤日か否かを判定する手段と、
出勤日と判定されると、記憶装置に格納された就業時間帯をもとに、就業時間内か否かを判定する手段と、
判定で休日と判定された場合、あるいは就業時間外と判定されると、発信先電話番号を、前記電話取次ぎ装置の電話番号に変更して発信する手段とを備えたことを特徴とする電話機。

【図1】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−38743(P2013−38743A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175719(P2011−175719)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)
【Fターム(参考)】