説明

電話帳情報同期システム、スマートフォン用電話帳サーバ装置、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置、加入者情報管理サーバ装置、電話帳情報同期方法

【課題】フィーチャーフォンについて、スマートフォンと同様に、ユーザが意識することなく他のユーザの連絡先を自動的に更新させる。
【解決手段】スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンのフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行い、その同期処理後のフィーチャーフォン用電話帳情報とフィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う。こうすることにより、フィーチャーフォンについて、スマートフォンと同様に、ユーザが意識することなく他のユーザの連絡先を自動的に更新させユーザの通話サービスの利便性の向上を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電話帳情報同期システム、スマートフォン用電話帳サーバ装置、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置、加入者情報管理サーバ装置、電話帳情報同期方法に関し、特に電話帳サーバ装置に保持されている電話帳情報を同期させる電話帳情報同期システム、スマートフォン用電話帳サーバ装置、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置、加入者情報管理サーバ装置、電話帳情報同期方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話機その他の携帯端末は、電話帳機能を有している。この電話帳機能は、携帯端末内のメモリによって実現されるデータベースである電話帳に、他のユーザの氏名と共に、電話番号、メースアドレス、住所などを登録しておく機能である。そして、データお預かりサービスを利用した場合は、携帯端末に保存されている電話帳の内容を、ネットワークに設けられたサーバ装置に保存しておくことができる。電話帳の内容をサーバ装置に保存しておくことにより、携帯端末を紛失した場合や携帯端末に保存されているデータを誤って削除した際などに、データを復元することができる。
【0003】
ここで、特許文献1には、電話帳管理サーバで電話帳を管理しておき、携帯電話機が、電話帳管理サーバから最新の電話帳データを取得し、自機に保有する電話帳データとの同期を取るシステムが記載されている。
また、特許文献2では、電話を用いた電子メールの交換サービスによって、宛先に複数の電子メールアドレスを指定し、一度の送信で特定の多数の相手に同じ内容のメッセージを伝達することによって、自分の携帯電話の電話番号の新規の登録や変更の旨を指定した複数の相手の携帯電話に通知し、それらの電話帳情報の書き換えを行っている。
【0004】
さらに、特許文献3では、SMS(Short Message Service)メッセージを利用し、受信したSMSメッセージをディレクトリの形式に変換することによってデータの同期化を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−123959号公報
【特許文献2】特開2004−112119号公報
【特許文献3】特開2007−516629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図10は、スマートフォンの表示画面の表示例を示す図である。図10においては、人物写真とその人物の氏名とが表示されている。ここで、例えば画面表示されているボタン81の部分をタッチすれば、SNS(Social Network Service)にアクセスし、新メンバーの追加処理を行うことができる。また、例えば画面表示されているボタン82の部分をタッチすれば、ブログサービスにアクセスし、日記の内容を更新することができる。さらに、例えば画面表示されているボタン83の部分をタッチすれば、SNSにアクセスし、プロフィール写真を更新することができる。
【0007】
図11は、SNSなどと連携して電話帳情報を同期する処理を示す図である。図11において、フィーチャーフォン21とスマートフォン22とは、同一ユーザの名義とする。スマートフォン22については、3G(3rd Generation)網200において、無線基地局装置20b、パケット交換機30b、外部GW装置80を介してインターネット(Internet)100に接続することができる。インターネット100においては、コンテンツプロバイダ(以下、CPと略称)により、ブログサービス、つぶやきサービス、ウェブアルバムサービス、SNSなどのサービスが提供されている。
【0008】
ここで、SNSにおいて、他のユーザがパーソナルコンピュータ(以下、PCと略称)10やスマートフォン91によって、自身の連絡先を更新した場合を考える。このような場合、スマートフォン22については、SNSと連携して電話帳情報の同期が可能である。このため、SNSにおいて、他のユーザが自身の連絡先を更新すると、更新された内容をスマートフォン22に保持することができる。この場合、3G網200に設けられているスマートフォン用電話帳サーバ装置70に、更新内容を含む電話帳情報が保持できる。
【0009】
一方、フィーチャーフォン21については、無線基地局装置20a、パケット交換機30a、外部GW装置80を介してインターネット100に接続しても、SNSと連携して電話帳情報を同期できない。図11に記載の「NG」は電話帳情報を同期できないことを表している。フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60を3G網200に設けても、SNSと連携して電話帳情報を同期できない。このため、フィーチャーフォン21については、SNSで繋がっている他のユーザの連絡先の更新を意識し、手動で電話帳情報を更新する必要がある。
【0010】
フィーチャーフォン21についてSNSと連携して電話帳情報を同期できない理由は、以下のとおりである。すなわち、図12に示されているように、フィーチャーフォン向けに提供されているデータお預かりサービスは、フィーチャーフォンのネイティブアプリケーションを開発し、ネットワークからの制御SMSメッセージに対し、電話帳情報をストレージサーバへ通知する(また、ユーザが手入力で電話帳情報をストレージサーバへ通知する)仕組みになっている。SNSとの同期を取るため、データお預かりサービスと同様の仕組みを外部のSNS装置に具備する場合、制御SMS機能の具備や、フィーチャーフォンのネイティブアプリケーションへの外部からの入力を許容する仕組みの導入が必要となり、コスト面やユーザの秘密情報保持(セキュリティ)の観点から非現実的である。このため、フィーチャーフォン21については、SNSと連携して電話帳情報を同期できない。
【0011】
このような問題は、特許文献1〜3に記載の技術では解決することができない。
本発明は上述した背景技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、フィーチャーフォンについて、スマートフォンと同様に、ユーザが意識することなく他のユーザの連絡先を自動的に更新させ、フィーチャーフォンを含む複数端末を保持しているユーザの通話サービスの利便性の向上を図ることのできる電話帳情報同期システム、スマートフォン用電話帳サーバ装置、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置、加入者情報管理サーバ装置、電話帳情報同期方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様による電話帳情報同期システムは、
スマートフォン用電話帳情報を保持するスマートフォン電話帳情報保持部と、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォン(例えば、図5中のスマートフォン22)に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第1の同期処理要求(例えば、図5中のステップS110のバックアップ要求)を送信する第1の同期処理要求送信部と、前記第1の同期処理要求に対する応答(例えば、図9中のステップS125のパケット接続要求)に、同期処理を示す情報が付加されている場合に、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォン(例えば、図5中のフィーチャーフォン21)のフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記同期処理部による同期処理後の前記フィーチャーフォン用電話帳情報と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求(例えば、図9中のステップS130のバックアップ処理指示)を、前記フィーチャーフォンに送信する第2の同期処理要求送信部と、を有するスマートフォン用電話帳サーバ装置(例えば、図5中のスマートフォン用電話帳サーバ装置70)と、
前記フィーチャーフォンに関するフィーチャーフォン用電話帳情報を保持するフィーチャーフォン電話帳情報保持部と、前記フィーチャーフォン用電話帳情報をバックアップする契約が存在し、かつ、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための第3の同期処理要求(例えば、図9中のステップS132のバックアップ要求)を送信する第3の同期処理要求送信部とを有するフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置(例えば、図5中のフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60)と、
を含むことを特徴とする。このシステムによれば、フィーチャーフォンについて、スマートフォンと同様に、ユーザが意識することなく他のユーザの連絡先を自動的に更新させユーザの通話サービスの利便性の向上を図ることができる。
【0013】
本発明の一態様によるスマートフォン用電話帳サーバ装置は、
スマートフォン用電話帳情報を保持するスマートフォン電話帳情報保持部と、
前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第1の同期処理要求を送信する第1の同期処理要求送信部と、
前記第1の同期処理要求に対する応答に、同期処理を示す情報が付加されている場合に、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンのフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、
前記同期処理部による同期処理後の前記フィーチャーフォン用電話帳情報と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求を、前記フィーチャーフォンに送信する第2の同期処理要求送信部と、
を含むことを特徴とする。このスマートフォン用電話帳サーバ装置を用いれば、フィーチャーフォンについて、スマートフォンと同様に、ユーザが意識することなく他のユーザの連絡先を自動的に更新させユーザの通話サービスの利便性の向上を図ることができる。
【0014】
前記第1の同期処理要求送信部は、前記第1の同期処理要求を、周期的に送信することが望ましい。このようにすれば、自動更新が周期的に行われ、例えばSNSにおいて他のユーザに関する電話帳情報が更新されたり、新規に電話帳情報が登録されたりした場合に、その更新内容や登録内容をフィーチャーフォンの電話帳に反映させることができる。
本発明の一態様によるフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置は、フィーチャーフォンに関するフィーチャーフォン用電話帳情報を保持するフィーチャーフォン電話帳情報保持部と、フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォン用電話帳サーバ装置のスマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求(例えば、図9中のステップS130のバックアップ処理指示)が入力された場合に、フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とフィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための第3の同期処理要求を送信する第3の同期処理要求送信部とを含むことを特徴とする。このフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置を用いれば、フィーチャーフォンについて、スマートフォンと同様に、ユーザが意識することなく他のユーザの連絡先を自動的に更新させユーザの通話サービスの利便性の向上を図ることができる。
【0015】
本発明の一態様による加入者情報管理サーバ装置は、加入者に関する契約情報を保持する加入者情報保持部と、着信者情報呼出要求が入力された場合に、前記加入者情報保持部に保持されている契約情報を確認する契約情報確認部と、フィーチャーフォンについての在圏情報の問合せがあった場合に、前記フィーチャーフォンの在圏情報を返信する在圏情報返信部とを含み、前記在圏情報に基づいて、前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容と前記フィーチャーフォンと同一名義のスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を促すことを特徴とする。この構成によれば、スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンの存在を確認し、フィーチャーフォンの在圏情報を判断して、電話帳情報の内容を更新することができる。
【0016】
本発明の一態様による電話帳情報同期方法は、スマートフォン用電話帳情報を保持するスマートフォン電話帳情報保持部と、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第1の同期処理要求を送信する第1の同期処理要求送信部と、前記第1の同期処理要求に対する応答に、同期処理を示す情報が付加されている場合に、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンのフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記同期処理部による同期処理後の前記フィーチャーフォン用電話帳情報と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求を、前記フィーチャーフォンに送信する第2の同期処理要求送信部と、を有するスマートフォン用電話帳サーバ装置(例えば、図5中のスマートフォン用電話帳サーバ装置70)と、
前記フィーチャーフォンに関するフィーチャーフォン用電話帳情報を保持するフィーチャーフォン電話帳情報保持部と、前記フィーチャーフォン用電話帳情報をバックアップする契約が存在し、かつ、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための第3の同期処理要求を送信する第3の同期処理要求送信部とを有するフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置(例えば、図5中のフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60)と、
を含む電話帳情報同期システムにおいて実現される電話帳情報同期方法であって、
前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第1の同期処理要求を前記スマートフォン用電話帳サーバ装置において送信する第1ステップ(例えば、図5中のステップS109)と、
前記第1の同期処理要求に基づく着信者情報呼出要求が入力された場合に、前記加入者情報管理サーバ装置において前記スマートフォンに関する契約情報を確認する第2ステップ(例えば、図5中のステップS111〜S116)と、
前記第2ステップによる確認の結果、前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンが存在し、かつ、前記フィーチャーフォン用電話帳情報をバックアップする契約が存在する場合に、前記第3の同期処理要求を送信する第3ステップ(例えば、図5中のステップS117)と、
前記第1の同期処理要求に対する応答に、同期処理を示す情報が付加されている場合に、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンのフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を前記スマートフォン用電話帳サーバ装置において行う第4ステップ(例えば、図9中のステップS131)と、
前記第4ステップによる同期処理後の前記フィーチャーフォン用電話帳情報と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求を、前記スマートフォン用電話帳サーバ装置から前記フィーチャーフォンに送信する第5ステップ(例えば、図9中のステップS130)と、
を含むことを特徴とする。この方法によれば、フィーチャーフォンについて、スマートフォンと同様に、ユーザが意識することなく他のユーザの連絡先を自動的に更新させユーザの通話サービスの利便性の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンのフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行い、その同期処理後のフィーチャーフォン用電話帳情報とフィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うことにより、フィーチャーフォンについて、スマートフォンと同様に、ユーザが意識することなく他のユーザの連絡先を自動的に更新させユーザの通話サービスの利便性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態による電話帳情報同期システムの構成例を示す概念図である。
【図2】図1中のスマートフォン用電話帳サーバ装置の機能構成例を示す図である。
【図3】図1中のフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置の機能構成例を示す図である。
【図4】図1中の加入者情報管理サーバ装置の機能構成例を示す図である。
【図5】電話帳情報同期システムによる動作例を示すシーケンス図である。
【図6】電話帳情報の更新の例を示す図である。
【図7】電話帳情報同期システムにおいて送受信されるパケットの例を示す図である。
【図8】契約者情報の例を示す図である。
【図9】電話帳情報同期システムによる動作例の続きを示すシーケンス図である。
【図10】スマートフォンの表示画面の表示例を示す図である。
【図11】SNSなどと連携して電話帳情報を同期する処理を示す図である。
【図12】フィーチャーフォン向けに提供されているデータお預かりサービスの課題を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等部分は同一符号によって示されている。
(用語の定義)
本明細書において、「同期」とは、2つの装置にそれぞれ保持されているデータの内容を同一にすることを指す。例えば、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォン用電話帳サーバ装置に保持されている電話帳情報の内容と同一にすることを指す。
【0020】
また、本明細書において、「フィーチャーフォン」とは、携帯電話の端末のうち、通話機能を主体とし、その他にカメラやワンセグをはじめとする特徴的な機能を作りこまれた端末である。また、iアプリ(登録商標)と呼ばれるような、Java(登録商標)で書かれたアプリケーションを第三者によりカスタマイズすることは可能であるがフィーチャーフォン本体の外部アクセスに対するセキュリティ機能の影響によりiアプリ(登録商標)と本体内のネイティブアプリの連携はできない。
【0021】
さらに、本明細書において、「SNS」とは、ユーザが自由にアカウントを取得し、電話番号、メールアドレス等の情報を登録することができるネットワークサービスである。特定のユーザ間でグループになることもできる。スマートフォンに該当SNSのアプリケーションをインストールし、取得したアカウントを入力することでスマートフォン内の電話帳とSNSとの間で、電話番号やメールアドレスの同期を取ることができる。
【0022】
(電話帳情報同期システム)
図1は、本発明の実施形態による電話帳情報同期システムの構成例を示す概念図である。図1を参照すると、本例の電話帳情報同期システムは、同一のユーザ名義であり同一のユーザが使用するフィーチャーフォン21およびスマートフォン22と、図示せぬ無線サービスエリアを実現するための無線基地局装置20と、フィーチャーフォン21およびスマートフォン22と他の装置との間で送受信されるパケットについて交換処理を行うパケット交換機30とを備えている。
【0023】
また、本例の電話帳情報同期システムは、パケット網において他の装置とのゲートウェイとして機能するパケット交換GW(Gate Way)装置40と、ユーザすなわち加入者についての契約内容その他のプロファイルを保持しているデータベースである加入者情報管理サーバ装置50と、フィーチャーフォン用の電話帳情報を保持しているフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60と、スマートフォン用の電話帳情報を保持しているスマートフォン用電話帳サーバ装置70とを備えている。
【0024】
さらに、本例の電話帳情報同期システムは、インターネット100に接続されている装置とのゲートウェイとして機能する外部GW(Gate Way)装置80を備えている。インターネット100には、SNSなどのサービスを提供するCP90が接続されている。このCP90によって提供されるサービスについては、PC10によって利用することができる。
【0025】
(スマートフォン用電話帳サーバ装置の機能構成例)
図2は、図1中のスマートフォン用電話帳サーバ装置70の機能構成例を示す図である。図2において、スマートフォン用電話帳サーバ装置70は、スマートフォン用電話帳情報を保持するスマートフォン電話帳情報保持部71と、スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォン22に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第1の同期処理要求を送信する第1の同期処理要求送信部72と、第1の同期処理要求に対する応答に、同期処理を示す情報が付加されている場合に、スマートフォン電話帳情報保持部71に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォン22と同一名義のフィーチャーフォン21のフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部73と、同期処理部73による同期処理後のフィーチャーフォン用電話帳情報とフィーチャーフォン21に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求を、フィーチャーフォン21に送信する第2の同期処理要求送信部74と、を備えている。第1の同期処理要求送信部72は、本例では、第1の同期処理要求を、周期的に送信するように構成されている。このように構成されていれば、後述するように、自動更新が周期的に行われ、例えばSNSにおいて他のユーザに関する電話帳情報が更新されたり、新規に電話帳情報が登録されたりした場合に、その更新内容や登録内容をフィーチャーフォンの電話帳に反映させることができる。
【0026】
なお、上記の各部については、スマートフォン用電話帳サーバ装置70内の図示せぬCPUがプログラムを実行することによって、実現することができる。
(フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置の機能構成例)
図3は、図1中のフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60の機能構成例を示す図である。図3において、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60は、 フィーチャーフォン用電話帳情報を保持するフィーチャーフォン電話帳情報保持部61と、フィーチャーフォン電話帳情報保持部61に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォン電話帳情報保持部71に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うためのバックアップ処理指示が入力された場合に、フィーチャーフォン電話帳情報保持部61に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォン電話帳情報保持部71に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部62と、バックアップ処理指示が入力された場合に、フィーチャーフォン電話帳情報保持部61に保持されている電話帳情報の内容とフィーチャーフォン21に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための第3の同期処理要求を送信する第3の同期処理要求送信部63と、を備えている。
【0027】
なお、上記の各部については、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60内の図示せぬCPUがプログラムを実行することによって、実現することができる。
(加入者情報管理サーバ装置の機能構成例)
図4は、図1中の加入者情報管理サーバ装置50の機能構成例を示す図である。図4において、加入者情報管理サーバ装置50は、加入者に関する契約情報を保持する加入者情報保持部51と、着信者情報呼出要求が入力された場合に、加入者情報保持部51に保持されている契約情報を確認する契約情報確認部52と、フィーチャーフォンについての在圏情報の問合せがあった場合に、前記フィーチャーフォンの在圏情報を返信する在圏情報返信部53とを備え、在圏情報に基づいて、フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とフィーチャーフォンと同一名義のスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を促す機能を有している。
【0028】
なお、上記の各部については、加入者情報管理サーバ装置50内の図示せぬCPUがプログラムを実行することによって、実現することができる。
(電話帳情報同期システムによる動作例)
以下の説明において参照する図5及び図9において、二重線矢印はユーザプレーン(U−Plane)による伝送路を示しており、それ以外の矢印はコントロールプレーン(C−Plane)による伝送路を示している。
【0029】
ユーザαは、フィーチャーフォン21とスマートフォン22とを所有している。フィーチャーフォン21の電話番号は「No.B」、スマートフォン22の電話番号は「No.A」、とする。また、ユーザαとは別のユーザβ(例えば、ユーザαの友人)は、PC10を所有している。そして、ユーザβは、PC10を操作し、インターネットに接続し、CP90にアクセスする(ステップS101)。このアクセスは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)通信によって行われる。なお、PC10の代わりに、タブレット端末や別のスマートフォンを操作してインターネットに接続した場合であってもよい。これにより、CP90に保持されている電話帳情報が変更されることになる(ステップS102)。
【0030】
ここで、例えば、ユーザαがスマートフォン22を操作してCP90によるSNSなどへアクセスした結果、ユーザβがSNS内のアカウント情報が更新されていれば、ユーザα自身は更新されたことを認識することなく、以下の動作が行われる。例えば、図6のように、電話帳情報が同図中の矢印のように更新された場合を考える。すなわち、図6において、SNS「Fusebook」に登録されている電話帳情報のうち、名前「○○ XX」の電話番号(TEL)が「0X0−XXXX−0002」から「0X0−XXXX−1234」に変更され、かつ、メールアドレス(Mail)が「●●hatmeil.com」から「●●gmeil.com」に変更された場合を考える。
【0031】
図5に戻り、このような場合、ユーザαがスマートフォン22からSNSへアクセスした時に、以下の処理が行われる。すなわち、まず、ユーザαの操作により、スマートフォン22はインターネットのCP90へ、接続要求を送信する(ステップS103a、S103b、S103c)。この接続要求に対し、CP90から接続要求応答が返信されると(ステップS104a、S104b、S104c)、HTTP通信が開始される(ステップS105)。このHTTP通信によって、SNSに登録されている情報とスマートフォン22に保持されている情報との同期が行われる。まず、CP90が、スマートフォン22からの接続を認識すると(ステップS106)、CP90はスマートフォン22へ、HTTP通信によって更新内容を通知する(ステップS107)。この通知を受信したスマートフォン22は、電話帳情報の更新を行う(ステップS108)。以上の処理により、更新後の電話帳情報がスマートフォン22に保持される。
【0032】
ユーザαがデータお預かりサービスを利用している場合、スマートフォン22に保持されている電話帳情報については、スマートフォン用電話帳サーバ装置70に、定期的にバックアップされる。この電話帳情報のバックアップ周期が到来したことをトリガとして、バックアップのために以下の処理が開始される(ステップS109)。バックアップ周期が到来すると、スマートフォン用電話帳サーバ装置70は、パケット交換GW装置40へ、電話番号「No.A」についてのバックアップ要求を送信する(ステップS110)。このバックアップ要求は、例えば、図7の(A)のように、ペイロードに、電話番号「No.A」が付加されたパケットである。このバックアップ要求を受信したパケット交換GW装置40は、加入者情報管理サーバ装置50へ、電話番号「No.A」についての加入者情報呼出要求を送信する(ステップS111)。
【0033】
電話番号「No.A」についての加入者情報呼出要求を受信した加入者情報管理サーバ装置50は、電話番号「No.A」の契約者すなわちユーザαについて、回線情報契約者情報の確認を行う(ステップS112)。まず、加入者情報管理サーバ装置50は、電話番号「No.A」の契約者すなわちユーザαが、同一名義で複数の回線を契約しているか確認する(ステップS113)。同一名義で複数の回線を契約していない場合、加入者情報管理サーバ装置50はパケット交換GW装置40へ、その旨の応答(既存応答)を送信する(ステップS113→S113’)。
【0034】
本例では、電話番号「No.A」の契約者すなわちユーザαについて、回線情報契約者情報は、図8のようになっている。すなわち図8において、契約者であるユーザαについて、電話番号「No.A」に「スマートフォン」の端末識別番号が、電話番号「No.B」に「フィーチャーフォン」の端末識別番号が、電話番号「No.C」に「スマートフォン」の端末識別番号が、それぞれ対応付けられている。したがって、加入者情報管理サーバ装置50は、電話番号「No.A」の契約者すなわちユーザαが、同一名義で複数の回線を契約していると判定できる。
【0035】
このため、加入者情報管理サーバ装置50は、次に、フィーチャーフォンと契約回線番号が紐付いているプロファイルはあるか確認する(ステップS113→S114)。フィーチャーフォンと契約回線番号が紐付いているプロファイルが無い場合、加入者情報管理サーバ装置50はパケット交換GW装置40へ、その旨の応答(既存応答)を送信する(ステップS114→S114’)。
【0036】
本例では、図8において、契約者であるユーザαについて、フィーチャーフォンと契約回線番号が紐付いているプロファイルが存在する。したがって、加入者情報管理サーバ装置50は、電話番号「No.A」の契約者すなわちユーザαについて、フィーチャーフォンと契約回線番号が紐付いているプロファイルが存在すると判定できる。
このため、加入者情報管理サーバ装置50は、次に、その契約回線には、フィーチャーフォンの電話帳のデータに関するお預かりサービス契約が存在するか確認する(ステップS114→S115)。電話帳のデータに関するお預かりサービス契約が存在しない場合、加入者情報管理サーバ装置50はパケット交換GW装置40へ、その旨の応答(既存応答)を送信する(ステップS115→S115’)。
【0037】
本例では、フィーチャーフォンの電話帳のデータに関するお預かりサービス契約が存在するものとし(ステップS115→S116)、加入者情報管理サーバ装置50は、着信者情報呼出要求応答をパケット交換GW装置40へ送信する(ステップS116→S117)。この着信者情報呼出要求応答には、同期フラグと、フィーチャーフォンの電話帳更新のためフィーチャーフォンと括り付いている電話番号(No.B)とが付与されている。この着信者情報呼出要求応答は、例えば、図7の(B)のように、ペイロードに、同期フラグ、および、電話番号「No.B」が付加されたパケットである。
【0038】
なお、同期フラグとは、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60とスマートフォン用電話帳サーバ装置70との間で、電話帳情報の同期を実施するために、加入者情報管理サーバ装置50が付与するフラグである。
着信者情報呼出要求応答を受信したパケット交換GW装置40は、同期フラグと電話番号(No.B)とが付与されているバックアップ要求をパケット交換機30へ、送信する(ステップS118)。このバックアップ要求を受信したパケット交換機30は、バックアップ要求に付与されている同期フラグと電話番号(No.B)とを保持する(ステップS119)。そして、パケット交換機30は、同期フラグと電話番号(No.B)とが付与されているバックアップ要求をスマートフォン22へ送信する(ステップS120)。
【0039】
このバックアップ要求を受信したスマートフォン22は、電話番号(No.B)に括り付いたフィーチャーフォンの更新要否をポップアップ表示によってユーザαに確認し、更新する場合は更新要求フラグを通知する(ステップS121)。このとき、ポップアップ表示が行われた後、ユーザαによる更新要の操作が行われた場合に、スマートフォン22はパケット交換機30へ、更新要求フラグが付与されたパケット接続要求を送信する(ステップS122)。このパケット接続要求は、例えば、図7の(C)のように、ペイロードに、更新要求フラグが付加されたパケットである。
【0040】
処理は図9に移行し、パケット交換機30は、更新要求フラグ有無を確認し、更新要求フラグがある場合は保持していた同期フラグと電話番号(No.B)とを、電話帳サーバへ接続するためのパケット接続要求に付与し、更新要求フラグが無い場合は同期フラグと電話番号(No.B)とを破棄する(ステップS123)。
パケット交換機30は、同期フラグと電話番号(No.B)とが付与されたパケット接続要求を、パケット交換GW装置40へ送信する(ステップS124)。このパケット接続要求は、例えば、図7の(D)のように、ペイロードに、同期フラグと電話番号「No.B」が付加されたパケットである。このパケット接続要求は、パケット交換GW装置40を介してスマートフォン用電話帳サーバ装置70へ、送信される(ステップS125)。
【0041】
パケット接続要求を受信したスマートフォン用電話帳サーバ装置70は、ユーザαについての電話帳情報を更新する(ステップS126)。この更新の結果、更新前と比較して情報に差分があるか判断する(ステップS127)。情報に差分がある場合、スマートフォン用電話帳サーバ装置70は、パケット接続要求に同期フラグが付与されているか判定する(ステップS128→S129)。スマートフォン用電話帳サーバ装置70は、パケット接続要求に同期フラグが付与されている場合、バックアップ処理指示をフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60へ送信する(ステップS130)。このバックアップ処理指示には、電話番号(No.B)の情報が付加されている。このバックアップ処理指示は、例えば、図7の(E)のように、ペイロードに、電話番号「No.B」が付加されたパケットである。
【0042】
なお、ステップS128において差分が無い場合、処理は終了となる(ステップS128→S128’)。また、ステップS129においてパケット接続要求に同期フラグが付与されていない場合、処理は終了となる(ステップS129→S129’)。
フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60がバックアップ処理指示を受信すると、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60とスマートフォン用電話帳サーバ装置70との間でHTTP通信が開始され、電話帳のデータについて同期が行われる(ステップS131)。
【0043】
また、電話番号(No.B)の情報が付加されているバックアップ処理指示を受信したフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60は、スマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とフィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするために、電話番号(No.B)の情報が付加されているバックアップ要求をパケット交換GW装置40へ送信する(ステップS132)。このバックアップ要求を受信したパケット交換GW装置40は、加入者情報管理サーバ装置50へ、電話番号(No.B)が付加されている着信者情報呼出要求を送信する(ステップS133)。この着信者情報呼出要求を受信した加入者情報管理サーバ装置50は、電話番号(No.B)の情報について在圏情報を呼出し(ステップS134)、着信者情報呼出要求応答としてパケット交換GW装置40へ返信する(ステップS135)。この着信者情報呼出要求応答を受信したパケット交換GW装置40は、フィーチャーフォン21へ、バックアップ要求を送信する(ステップS136a、S136b)。
【0044】
フィーチャーフォン21は、バックアップ要求を受信すると、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60へ、パケット接続要求を送信する(ステップS137a、S137b、S137c)。このパケット接続要求を受信したフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60は、電話帳情報を更新し(ステップS138)、パケット接続要求応答を送信する(ステップS139a、S139b、S139c)。
【0045】
このパケット接続要求応答を受信したフィーチャーフォン21は、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60との間でHTTP通信を開始する(ステップS140)。これにより、フィーチャーフォン21のSNS同期データを含む電話帳情報の更新処理が行われ、フィーチャーフォン21に保持されている電話帳情報が更新される(ステップS141)。
【0046】
以上のように処理が行われることにより、SNSによるスマートフォンの電話帳情報の自動更新を、フィーチャーフォンについても行うことができる。
ここで、フィーチャーフォンのネットワークにおいては、着信があった場合にSMSによるメッセージを送信するPush型のメールシステムを採用している。このSMSによるメッセージは、C−Plane、U−Planeのいずれを用いて送信してもよい。そして、SMSによるメッセージを受信したフィーチャーフォンからネットワークにアクセスしてメールを取得するシステムを採用している。そして、上述したように、電話帳情報について周期的にバックアップ要求を送信し、更新処理を行っている。このため、フィーチャーフォンが無線基地局装置に対応する無線サービスエリア外すなわち圏外に位置している場合であっても、その後エリア内すなわち圏内に復帰したときにSMSによるメッセージをフィーチャーフォンが着信でき、電話帳情報の更新を実現できる。
【0047】
(電話帳情報同期方法)
以上説明した電話帳情報同期システムにおいては、以下のような電話帳情報同期方法が実現されている。すなわち、スマートフォン用電話帳情報を保持するスマートフォン電話帳情報保持部と、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第1の同期処理要求を送信する第1の同期処理要求送信部と、前記第1の同期処理要求に対する応答に、同期処理を示す情報が付加されている場合に、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンのフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記同期処理部による同期処理後の前記フィーチャーフォン用電話帳情報と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求を、前記フィーチャーフォンに送信する第2の同期処理要求送信部と、を有するスマートフォン用電話帳サーバ装置(例えば、図5中のスマートフォン用電話帳サーバ装置70)と、前記フィーチャーフォンに関するフィーチャーフォン用電話帳情報を保持するフィーチャーフォン電話帳情報保持部と、前記フィーチャーフォン用電話帳情報をバックアップする契約が存在し、かつ、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための第3の同期処理要求を送信する第3の同期処理要求送信部とを有するフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置(例えば、図5中のフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60)と、を含む電話帳情報同期システムにおいて実現される電話帳情報同期方法であり、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第1の同期処理要求を前記スマートフォン用電話帳サーバ装置において送信する第1ステップ(例えば、図5中のステップS109)と、前記第1の同期処理要求に基づく着信者情報呼出要求が入力された場合に、前記加入者情報管理サーバ装置において前記スマートフォンに関する契約情報を確認する第2ステップ(例えば、図5中のステップS111〜S116)と、前記第2ステップによる確認の結果、前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンが存在し、かつ、前記フィーチャーフォン用電話帳情報をバックアップする契約が存在する場合に、前記第3の同期処理要求を送信する第3ステップ(例えば、図5中のステップS117)と、前記第1の同期処理要求に対する応答に、同期処理を示す情報が付加されている場合に、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンのフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を前記スマートフォン用電話帳サーバ装置において行う第4ステップ(例えば、図9中のステップS131)と、前記第4ステップによる同期処理後の前記フィーチャーフォン用電話帳情報と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求を、前記スマートフォン用電話帳サーバ装置から前記フィーチャーフォンに送信する第5ステップ(例えば、図9中のステップS130)と、を含む電話帳情報同期方法が実現されている。この方法によれば、フィーチャーフォンについて、スマートフォンと同様に、ユーザが意識することなく他のユーザの連絡先を自動的に更新させユーザの通話サービスの利便性の向上を図ることができる。
【0048】
(変形例)
上記は、SNSによって更新された情報に基づき、フィーチャーフォンの電話帳情報の更新を行う場合について説明したが、CPによって実現される他のサービスについても同様に本システムを適用することができる。
また、上記は、フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置60と、スマートフォン用電話帳サーバ装置70とが、物理的に別々の筐体のサーバ装置によって実現される場合について説明したが、それらは同じ筐体のサーバ装置によって実現されていてもよい。
【0049】
(まとめ)
以上のように、本システムにおいては、同一ユーザがフィーチャーフォンを含む複数端末を保持している場合に、SNSなどのCPからのスマートフォンへの電話帳同期をトリガとして、フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報も自動更新できる。
また、Push型のメールシステムを採用する携帯電話網に本システムを採用すれば、電話帳情報の同期が圏外等により失敗しても、サーバから同期処理要求を周期的に送信することにより、在圏復帰後、電話帳情報の同期を必ず行うことができる。さらに、SNSで他のユーザの登録内容の更新または追加があった場合、それをトリガとして他のユーザの連絡先を電話帳サーバへ登録できる。
【0050】
スマートフォンの電話帳サーバからの周期バックアップ要求処理の際に、回線契約状況及び、それに紐付く端末情報及びデータお預かりサービス契約情報から必要に応じフィーチャーフォンの電話帳更新も促すことができる。
なお、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、SNSなどによるスマートフォンの電話帳情報の自動更新を、フィーチャーフォンについても行う場合に利用することができる。
【符号の説明】
【0052】
20、20a、20b 無線基地局装置
21 フィーチャーフォン
22 スマートフォン
30、30a、30b パケット交換機
40 パケット交換GW装置
50 加入者情報管理サーバ装置
51 加入者情報保持部
52 契約情報確認部
53 在圏情報返信部
60 フィーチャーフォン用電話帳サーバ装置
61 フィーチャーフォン電話帳情報保持部
62 同期処理部
63 第3の同期処理要求送信部
70 スマートフォン用電話帳サーバ装置
71 スマートフォン電話帳情報保持部
72 第1の同期処理要求送信部
73 同期処理部
74 第2の同期処理要求送信部
80 外部GW装置
91 スマートフォン
100 インターネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートフォン用電話帳情報を保持するスマートフォン電話帳情報保持部と、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第1の同期処理要求を送信する第1の同期処理要求送信部と、前記第1の同期処理要求に対する応答に、同期処理を示す情報が付加されている場合に、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンのフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記同期処理部による同期処理後の前記フィーチャーフォン用電話帳情報と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求を、前記フィーチャーフォンに送信する第2の同期処理要求送信部と、を有するスマートフォン用電話帳サーバ装置と、
前記フィーチャーフォンに関するフィーチャーフォン用電話帳情報を保持するフィーチャーフォン電話帳情報保持部と、前記フィーチャーフォン用電話帳情報をバックアップする契約が存在し、かつ、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための第3の同期処理要求を送信する第3の同期処理要求送信部とを有するフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置と、
を含むことを特徴とする電話帳情報同期システム。
【請求項2】
スマートフォン用電話帳情報を保持するスマートフォン電話帳情報保持部と、
前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第1の同期処理要求を送信する第1の同期処理要求送信部と、
前記第1の同期処理要求に対する応答に、同期処理を示す情報が付加されている場合に、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンのフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、
前記同期処理部による同期処理後の前記フィーチャーフォン用電話帳情報と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求を、前記フィーチャーフォンに送信する第2の同期処理要求送信部と、
を含むことを特徴とするスマートフォン用電話帳サーバ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のスマートフォン用電話帳サーバ装置において、前記第1の同期処理要求送信部は、前記第1の同期処理要求を、周期的に送信することを特徴とするスマートフォン用電話帳サーバ装置。
【請求項4】
フィーチャーフォンに関するフィーチャーフォン用電話帳情報を保持するフィーチャーフォン電話帳情報保持部と、前記フィーチャーフォン用電話帳情報をバックアップする契約が存在し、かつ、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォン用電話帳サーバ装置のスマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための第3の同期処理要求を送信する第3の同期処理要求送信部とを含むことを特徴とするフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置。
【請求項5】
加入者に関する契約情報を保持する加入者情報保持部と、着信者情報呼出要求が入力された場合に、前記加入者情報保持部に保持されている契約情報を確認する契約情報確認部と、フィーチャーフォンについての在圏情報の問合せがあった場合に、前記フィーチャーフォンの在圏情報を返信する在圏情報返信部とを含み、前記在圏情報に基づいて、前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容と前記フィーチャーフォンと同一名義のスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を促すことを特徴とする加入者情報管理サーバ装置。
【請求項6】
スマートフォン用電話帳情報を保持するスマートフォン電話帳情報保持部と、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第1の同期処理要求を送信する第1の同期処理要求送信部と、前記第1の同期処理要求に対する応答に、同期処理を示す情報が付加されている場合に、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンのフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記同期処理部による同期処理後の前記フィーチャーフォン用電話帳情報と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求を、前記フィーチャーフォンに送信する第2の同期処理要求送信部と、を有するスマートフォン用電話帳サーバ装置と、
前記フィーチャーフォンに関するフィーチャーフォン用電話帳情報を保持するフィーチャーフォン電話帳情報保持部と、前記フィーチャーフォン用電話帳情報をバックアップする契約が存在し、かつ、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行う同期処理部と、前記第2の同期処理要求が入力された場合に、前記フィーチャーフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための第3の同期処理要求を送信する第3の同期処理要求送信部を有するフィーチャーフォン用電話帳サーバ装置と、
を含む電話帳情報同期システムにおいて実現される電話帳情報同期方法であって、
前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容とスマートフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第1の同期処理要求を前記スマートフォン用電話帳サーバ装置において送信する第1ステップと、
前記第1の同期処理要求に基づく着信者情報呼出要求が入力された場合に、前記加入者情報管理サーバ装置において前記スマートフォンに関する契約情報を確認する第2ステップと、
前記第2ステップによる確認の結果、前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンが存在し、かつ、前記フィーチャーフォン用電話帳情報をバックアップする契約が存在する場合に、前記第3の同期処理要求を送信する第3ステップと、
前記第1の同期処理要求に対する応答に、同期処理を示す情報が付加されている場合に、前記スマートフォン電話帳情報保持部に保持されている電話帳情報の内容と前記スマートフォンと同一名義のフィーチャーフォンのフィーチャーフォン用電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を前記スマートフォン用電話帳サーバ装置において行う第4ステップと、
前記第4ステップによる同期処理後の前記フィーチャーフォン用電話帳情報と前記フィーチャーフォンに保持されている電話帳情報の内容とを同一にするための同期処理を行うための第2の同期処理要求を、前記スマートフォン用電話帳サーバ装置から前記フィーチャーフォンに送信する第5ステップと、
を含むことを特徴とする電話帳情報同期方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−81034(P2013−81034A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219358(P2011−219358)
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】