説明

電話応答システム、交換接続装置、オペレーター用端末機及び電話応答方法

【課題】利用者1宛の発呼をオペレーター3が受信して本人確認を行い、接続を許可された発呼に対してのみ接続させる。
【解決手段】利用者1が使用するユーザー用端末機10への着呼に対し、交換接続及び代理応答を行う電話応答システムであって、利用者の代わりに応答するオペレーター3が使用するオペレーター用端末機30と、ユーザー用端末機10の電話番号に対する発呼を、ユーザー用端末機10の代理として受信し、任意の接続先に交換接続する交換接続装置4とを備え、交換接続装置4は、ユーザー用端末機宛の発呼に対する通信接続を維持したまま、発呼をオペレーター用端末機30に代理通話の依頼を実行し、オペレーター用端末機30が代理通話を承認した場合に、承認したオペレーター用端末機30に発呼を交換接続し、オペレーター用端末機30からの、ユーザー用端末機10に対する接続許可に応じて、発呼をユーザー用端末機10に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者が使用するユーザー用端末機への着呼に対し、電話応答システム、交換接続装置、オペレーター用端末機及び電話応答方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電話を利用して親族、友人等になりすまし、現金を預金口座等に振り込ませるなどの、いわゆる振り込め詐欺事件(又は、オレオレ詐欺)が多く発生している。これらの振り込め詐欺においては、判断能力が低下した老人や、一人暮らしで身近に相談相手のいない老人等である被害者が、犯人との会話を親近者と会話していると誤って認識することによって生じるものである。
【0003】
このような問題を解決すべく、例えば、特許文献1がある。特許文献1に開示された技術では、予め着信が想定される通話相手毎に音声サンプルを保存しておき、着信した音声と利用者によって指定された通話相手の音声サンプルとを照合することにより、不審な通話を判別することで、いわゆる「オレオレ詐欺」等を判別するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−184618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような特許文献1に開示された技術では、予め全ての音声サンプルを蓄積しておかなければならず、例えば、警察や弁護士等を詐称する、いわゆる「なりすまし詐欺」等のように、予め音声サンプルが保存されていない通話相手からの不審な通話を判別することができないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、高齢者などの利用者宛の電話着信について、利用者宛の発呼を一旦オペレーターが受信して本人確認を行うことで、電話詐欺事件の発生を未然に防ぐことのできる電話応答システム、交換接続装置、オペレーター用端末機及び電話応答方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、本発明は、利用者が使用するユーザー用端末機への着呼に対し、交換接続及び代理応答を行う電話応答システムであって、利用者の代わりに応答するオペレーターが使用するオペレーター用端末機と、ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を、ユーザー用端末機の代理として受信し、任意の接続先に交換接続する交換接続装置とを備え、交換接続装置は、ユーザー用端末機宛の発呼に対する通信接続を維持したまま、発呼をオペレーター用端末機に代理通話の依頼を実行し、オペレーター用端末機が代理通話を承認した場合に、承認したオペレーター用端末機に発呼を交換接続し、オペレーター用端末機からの、ユーザー用端末機に対する接続許可に応じて、発呼をユーザー用端末機に接続する。
【0008】
また、他の発明は、利用者が使用するユーザー用端末機への着呼に対し、交換接続及び代理応答を行う電話応答方法であって、
(1)交換接続装置において、ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を、ユーザー用端末機の代理として受信する代理応答ステップと、
(2)交換接続装置において、ユーザー用端末機宛の発呼に対する通信接続を維持したまま、発呼について、利用者の代わりに応答するオペレーターが使用するオペレーター用端末機に代理通話の依頼を実行する代理通話依頼ステップと、
(3)オペレーター用端末機が代理応答を承認した場合に、交換接続装置において、承認したオペレーター用端末機に発呼を交換接続する代理通話接続ステップと、
(4)オペレーター用端末機からの、ユーザー用端末機に対する接続許可に応じて、発呼をユーザー用端末機に接続する交換接続ステップと
を備える。
【0009】
これらの発明によれば、利用者である利用者宛の発呼は、先ず、オペレーター用端末機に接続され、発信者が利用者の知り合いであると判断された発呼のみを、ユーザー用端末機と接続するので、老人等の利用者は不審者と対話することがなく、振り込め詐欺等を防止することができる。
【0010】
上記発明において、利用者に関する情報を、交換接続装置側において蓄積するユーザー情報蓄積装置と、オペレーター用端末機上において、代理通話と並行して、ユーザー情報蓄積装置から、代理通話に係る利用者に関する情報を取得して、オペレーター用端末機側において出力する情報出力部とをさらに有することが好ましい。
【0011】
ここで、この利用者に関する情報とは、例えば、利用者名、住所、生年月日、家族構成、子及び孫の名前等の情報が含まれる。この場合には、オペレーターは、利用者に関する情報を閲覧することができるので、発信者が利用者の知り合いか否かをより正確に判断することができ、適切に振り込め詐欺等を防止することができる。
【0012】
上記発明において、オペレーター用端末機上において、代理通話と並行して、接続許可又は代理通話に関する情報を、交換接続装置に送信する接続情報送信部をさらに備え、交換接続装置は、接続情報送信部から受信された情報に接続許可が含まれている場合に、代理応答に係る発呼について、ユーザー用端末機への接続を実行することが好ましい。
【0013】
この場合には、オペレーター用端末機が接続許可をした呼のみがユーザー用端末機へ接続されるので、老人等の利用者が不審者からの発呼によって振り込め詐欺の被害にあうことを防止することができる。また、代理通話に関する情報とは、例えば、不審者からの電話であった旨やその際の電話番号などが含まれる。この場合には、代理通話に関する情報を交換接続装置に送信するので、振り込め詐欺等の不審者からの情報を一元化することができる。
【0014】
上記発明において、オペレーターに関する情報を、交換接続装置側において蓄積するオペレーター情報蓄積装置をさらに備え、交換接続装置は、ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を受信した際、交換接続する接続先を、オペレーター情報接続装置において検索し、選択して、代理通話の依頼を実行する機能を有することが好ましい。
【0015】
ここで、オペレーターに関する情報には、オペレーター用端末機の電話番号、代理通話可能の有無、各ユーザー用端末機に対する優先度などの情報が含まれる。このような場合、例えば、交換接続装置が代理通話可能の有無を参照することで、確実に代理通話可能なオペレーター用端末機に交換接続することができるので、正当な発信者からの呼が接続されない事態を防止することができ、代理応答サービスの信頼性を向上させることができる。
【0016】
また、例えば、各ユーザー用端末機に対する優先度を用いてオペレーター用端末機を選択した場合には、特定の利用者宛の発呼に対して、同じオペレーターに対応させることができるので、正当な発信者や、利用者に対して安心感を与えることができ、代理応答サービスの信頼性を向上させることができる。
【0017】
上記電話応答システム、及び電話対応方法では、以下のような他の発明である、オペレーター用端末機、及び交換接続装置を用いることができる。
【0018】
すなわち、交換接続装置の発明は、利用者が使用するユーザー用端末機への着呼に対し、交換接続及び代理応答を行う交換接続装置であって、ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を、ユーザー用端末機の代理として受信し、任意の接続先に交換接続する代理応答部と、ユーザー用端末機宛の発呼に対する通信接続を維持したまま、当該発呼を、利用者の代わりに応答するオペレーターが使用するオペレーター用端末機に代理通話の依頼を実行する代理通話依頼部とを備え、代理応答部は、当該オペレーター用端末機が代理応答を承認した場合に、承認した当該オペレーター用端末機に当該発呼を交換接続し、オペレーター用端末機からの、ユーザー用端末機に対する接続許可に応じて、当該発呼をユーザー用端末機に接続する。
【0019】
また、オペレーター用端末機の発明は、利用者が使用するユーザー用端末機への着呼について、利用者の代わりに応答するオペレーターが使用するオペレーター用端末機であって、ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を、ユーザー用端末機の代理として受信し、任意の接続先に交換接続する交換接続装置に対し、通信経路を確立する通信部と、交換接続装置からの代理通話の依頼に対する承認を行う承認部と、交換接続装置から交換接続された当該発呼について、ユーザー用端末機に対する接続の可否を指示する接続許可を送信する接続許可部とを備える。
【0020】
これらのような発明によれば、利用者宛の呼は、先ず、オペレーター用端末機に接続されるので、オペレーターが発信者が利用者の知り合い等か否かを判断して、不審な電話か否かを判別することができる。これにより、老人等の利用者が振り込め詐欺等にあうことを防止することができる。
【発明の効果】
【0021】
以上述べたように、本発明によれば、高齢者などの利用者宛の電話着信について、その発呼をオペレーターが受信して本人確認を行い、接続を許可された発呼のみが接続されて、利用者と通話することができることから、電話詐欺事件の発生を未然に防ぐことのできる
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】(a)は、本実施形態に係る電話応答システムの全体構成を示す概念図であり、(b)は、電話応答システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態に係る交換接続装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態に係る網側専用転送装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態に係るオペレーター用端末機の内部構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態に係る各DBの関係性を示す説明図である。
【図6】実施形態に係る電話応答機能の表示画面を示す説明図である。
【図7】実施形態に係る交換接続処理に関する動作を示すフローチャート図である。
【図8】実施形態に係る電話応答方法の全体処理の動作を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る電話応答システムの実施形態を詳細に説明する。図(a)は、本実施形態に係る電話応答システムの全体構成を示す概念図であり、同図(b)は、電話応答システムの全体構成を示すブロック図である。
【0024】
本実施形態に係る代理応答システムは、図1(a)及び(b)に示すように、発信者2が使用する発信者用端末機20から、高齢者等の利用者1が使用するユーザー用端末機10への着呼に対し、交換接続及び代理応答を行う代理応答サービスを提供するシステムであり、通信回線を相互に接続して構築される通信ネットワーク5(IP網51及び一般公衆回線網・移動体通信網52)上に、発信者用端末機20と、ユーザー用端末機10と、利用者の代わりに応答するオペレーターが使用するオペレーター用端末機30と、交換接続装置4とを備える。
【0025】
IP網51は、通信プロトコルTCP/IPを用いて種々の通信回線(電話回線やISDN回線、ADSL回線、光通信回線などの公衆回線、専用回線、無線通信網)を相互に接続して構築される分散型の通信ネットワークであり、この通信ネットワークには、10BASE−Tや100BASE−TX等によるイントラネット(企業内ネットワーク)や家庭内ネットワークなどのLANなども含まれる。
【0026】
一般公衆回線網・移動体通信網52は、固定電話、移動体通信等の音声通話を行う電話回線の総称である。なお、一般公衆回線網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)は、一般の加入電話回線の通信ネットワークであり、電話機から線交換方式で相手の電話機に接続し、音声通話を行う。また、移動体通信網は、無線通信を利用した通信網であり、その通信方式としては、例えば、FDMA方式、TDMA方式、CDMA方式、W−CDMAの他、PHS(Personal Handyphone System)方式等が挙げられる。これらIP網51と一般公衆回線網・移動体通信網52は、ゲートウェイ装置8により相互にデータ送受が可能となるように接続されている。
【0027】
ゲートウェイ装置8は、IP網51と一般公衆回線網・移動体通信網52とを相互に接続する通話信号変換装置であり、インターネットから受信したパケットデータを一般電話回線において通話可能な通話信号に変換し、一般電話回線網に対して送受信する。
【0028】
そして、通信ネットワーク5には、網側専用転送装置7が設置されている。この網側専用転送装置7は、IP網51及び一般公衆回線網・移動体通信網52内に設置された呼転送装置であり、特定の回線宛の発呼を予め登録した他の回線に転送する。本実施形態において網側専用転送装置7では、当該代理応答サービスを受ける全てのユーザーの電話番号が予め登録されており、ユーザー用端末機10宛の全ての発呼を交換接続装置4に転送する。この転送の際、網側専用転送装置7は、発信元の電話番号と、発信先の電話番号の両方を、交換接続装置4に通知する。
【0029】
発信者用端末機20及びユーザー用端末機10は、例えば、従来のアナログ通信サービスに用いられている電話機,ファクシミリ装置等であり、一般公衆回線・移動体通信網接続機能を有している。オペレーター用端末機30は、利用者が使用するユーザー用端末機10への着呼について、利用者の代わりに応答する電話機であり、本実施形態では、無線通信を利用した、携帯可能な電話機である。このオペレーター用端末機30は、基地局6等の中継点と携帯電話機が無線で通信し、通話やデータ通信等の通信サービスを移動しつつ受けることができる。また、オペレーター用端末機30には、IP網接続機能及びWebブラウザ機能を有しており、ブラウザ機能などのIP網51を介してWebページにアクセスする機能を備えている。
【0030】
交換接続装置4は、所定の呼制御プロトコルに従って、電話機と加入者交換機間、加入者交換機や中継交換機間などで着信電話番号情報をやり取りしてユーザー間で通話チャネル(通信リンク)を確立する装置であり、この呼制御プロトコルとしては、通信に係る電話機の着信音を鳴らしたり、電話番号を基に通話相手を特定する機能を実現する。特に、本実施形態において、交換接続装置4は、制御信号を送受信し、利用者用利用端末機とオペレーター用端末機又はユーザー用端末機10との通信を制御することで、利用者が使用するユーザー用端末機10への着呼に対し、通信を確立又は切断して、交換接続及び代理応答を行う。
【0031】
(各装置の構成)
次いで、ユーザー情報端末の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る交換接続装置4の内部構成を示すブロック図であり、図3は、本実施形態に係る網側専用転送装置7の内部構成を示すブロック図であり、図4は、本実施形態に係るオペレーター用端末機30の内部構成を示すブロック図である。なお、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
【0032】
(1)交換接続装置4の構成
交換接続装置4は、図2に示すように、通信インターフェース45と、記憶部41と、制御部42と、接続情報受信部43とを備えている。
【0033】
通信インターフェース45は、データ通信を行うための通信インターフェースであり、ケーブル,アダプタ手段等により接触(有線)通信や、無線等による非接触通信をする機能を備えている。特に、本実施形態において、通信インターフェース45は、IP網51を通じて、発信者用端末機20からの発呼を受信したり、オペレーター用端末機に表示させる表示情報のデータを送信する。
【0034】
記憶部41は、電話応答システムに関する情報を蓄積するデータベースであり、本実施形態においては、主として、ユーザー情報DB41aと、オペレーター情報DB41bと、表示情報DB41cとを備えており、各種DB内のデータは、各ユーザーを識別するユーザーIDに基づいて関連付けされている。
【0035】
ユーザー情報DB41aは、登録された利用者に関する各種情報を蓄積するメモリ装置であり、本実施形態では、ユーザーIDに、利用者電話番号、利用者ID、ユーザー情報端末機のIPアドレス、着信許可番号、着信拒否番号等を含むテーブルT1が格納されている。
【0036】
オペレーター情報DB41bは、各オペレーターに関する情報を蓄積するメモリ装置であり、本実施形態では、オペレーターIDに、オペレーター用端末機の電話番号、代理通話可能の有無、各ユーザー用端末機に対する優先度や、使用しているオペレーター用端末機のIPアドレス、過去の対応記録等のテーブルT2が格納されている。表示情報DB41bは、表示情報である各種データを蓄積するメモリ装置であり、本実施形態では、利用者ID毎に利用者名、住所、家族構成、子、及び孫の名前などの利用者に関するファイルF1が格納されている。本実施形態では、この各DB41a〜41cは、図5に示すように、ユーザー情報に関するテーブルT1と、オペレーター情報に関するテーブルT2と、ユーザーの表示情報に関するファイルF1とが、利用者IDに基づいて、リレーションにより関連付けられている。
【0037】
制御部42は、CPU等の演算処理装置であり、この制御部42上で各種プログラムを実行することにより、一般のOSやブラウザソフトなどの各機能モジュールを仮想的に構築する。本実施形態では、着呼の接続を制御し、ユーザー用端末機10への着呼に対して交換接続、及び代理応答を行う機能として、代理応答部42aと、代理通話依頼部42bと、ユーザー情報送信部42cとを備えている。
【0038】
代理応答部42aは、ユーザー用端末機10の電話番号に対する発呼を、ユーザー用端末機10の代理として受信し、任意の接続先に交換接続するモジュールである。具体的に、代理応答部42aは、発呼を受信した際、その発呼から宛先である電話番号と、発信側の電話番号とを取得し、ユーザー情報DB41aを参照して、宛先の電話番号から利用者を特定する。そして、代理応答部42aは、発信側の電話番号が、特定した利用者の着信許可番号、又は着信拒否番号に含まれているか否かを判断する。
【0039】
この判断処理の結果、発信側の電話番号が、特定した利用者の着信許可番号と一致する場合、代理応答部42aは、利用者1の知り合いである者からの発呼として処理し、接続先をユーザー用端末機10として交換接続の処理を実行する。一方、判断処理の結果、発信側の電話番号が着信拒否番号場合と一致する場合、代理応答部42aは、不審者からの発呼であると判断し、通話を終了するか、接続できない旨を発信者用端末機20へ通知する。
【0040】
他方、発信側の電話番号が、ユーザー情報に関するテーブルT1内に含まれていない場合には、新規の電話番号として、接続先をオペレーター用端末機30とする決定を行い、代理通話依頼部42bに対して代理通話依頼を指示すべく、その旨の制御信号を代理通話依頼部42bに対して送出する。代理通話依頼部42bは、この制御信号を受けて、オペレーター用端末機30に対して代理通話を依頼する。
【0041】
この代理通話の依頼に応じて、代理応答の依頼の対象であるオペレーター用端末機30が、代理通話を承認すると、その旨を通知する承認データが、オペレーター用端末機30から返信される。この返信された承認データを代理通話依頼部42bが受信すると、代理応答部42aは、承認したオペレーター用端末機30に対して、ユーザー10宛の発呼を交換接続する。
【0042】
さらに、代理応答部42aは、オペレーター用端末機30から、代理通話に関する情報を受信する機能を備えており、このオペレーター用端末機30から受信された情報に接続許可が含まれている場合には、保留中となっている代理応答に係る発呼について、ユーザー用端末機10への接続を実行する機能も備えている。
【0043】
代理通話依頼部42bは、ユーザー用端末機10宛の発呼に対する通信接続を維持したまま、発呼を代わりに応答するオペレーター用端末機30に対して代理通話の依頼を実行するモジュールであり、代理応答部42aがユーザー用端末機10の電話番号に対する発呼を受信した際、その発呼に対する通信接続を保留状態とし、その保留状態の間に、代理応答部42aが検索した利用者IDを取得して、交換接続する接続先をオペレーター情報DB41bにおいて検索し、選択して、代理通話の依頼を実行する。
【0044】
この接続先の選択は、オペレーター情報DB41bに蓄積されたテーブルT2の優先利用ID項目を参照し、利用者IDと一致するID番号が含まれたオペレーター用端末機30がある場合には、優先的にそのオペレーター用端末機30を依頼先として選択する。一方、優先利用IDの項目内に、利用者IDと一致するIDが含まれていない場合には、対応可能な端末機をランダムに、或いは所定のルールに従って決定する。
【0045】
ユーザー情報送信部42cは、代理通話と並行して、表示情報DB41cから、利用者に関する表示情報を取得して、オペレーター用端末機30に送信するモジュールである。具体的に、ユーザー情報送信部42cは、利用者IDに基づいて、表示情報DB41c内から該当するファイルF1を選択し、送信する。
【0046】
接続情報受信部43は、オペレーター用端末機30から、代理通話と並行して、接続許可又は代理通話に関する情報を受信するモジュールである。接続許可に関する情報は、発信者用端末機20と、ユーザー用端末機との接続を許可する旨の信号であり、代理通話に関する情報は、例えば、不審者からの電話であった旨やその際の電話番号などである。接続情報受信部43は、これらの情報を受信した際、代理応答部42aへ送信する。
【0047】
(2)網側専用転送装置7の構成
次いで、網側専用転送装置7の内部構成について説明する。図3に示すように、網側専用転送装置7には、転送処理部74と、宛先番号判定部71と、利用者DB72と、接続先決定部73とを備えている。
【0048】
転送処理部74は、呼に関する信号の送受信や、転送先を切り替えるための交換接続を行うための通信インターフェースであり、無線等による非接触通信や、ケーブル,アダプタ手段等により接触(有線)通信をする機能を備えている。本実施形態では、利用者が発呼したユーザー用端末機10宛の呼を受信する。
【0049】
宛先番号判定部71は、発信者用端末機20からの呼から相手先の電話番号を取得し、利用者DB72を参照して、その通話先が代理応答サービスの対象か否か判定するモジュールである。利用者DB72には、利用者であるユーザー用端末機10の電話番号を蓄積するメモリ装置である。
【0050】
接続先決定部73は、宛先番号判定部71で決定された情報に基づいて、発信者用端末機20からの呼の接続先を決定するモジュールである。本実施形態においては、通話先が電話応答サービスの対象である場合には、その呼を交換接続装置4へ接続し、通話先が電話応答サービスの対象でない場合には、通常通り、その通話先へ呼を接続するように制御する。
【0051】
(3)オペレーター用端末機30の構成
オペレーター用端末機30は、図4に示すように、通話処理に関するモジュールとして、音声信号を入力するマイク303と、音声信号を出力するスピーカ304と、音声部302とを備えている。音声部302は、音声信号を送受信することによって通常の通話を実行するモジュールであり、例えば受話器のマイク303より入力される音声を音声信号として音声部302より回線を通じて送信する一方、回線を通じて受信される音声信号を音声として受話器のスピーカ304から出力する。
【0052】
また、オペレーター用端末機30は、ユーザーインターフェースに関するモジュールとして入力インターフェース308と、出力インターフェース306とを備えている。入力インターフェース308は、操作ボタンやタッチパネル、ジョグダイヤルなどユーザー操作を入力するデバイスであり、本実施形態においては、表示部305に設けられたタッチパネルを用いて代理応答サービスに対する操作を受け付けている。
【0053】
出力インターフェース306は、映像や音響を出力するデバイスであり、この出力インターフェース306には、液晶ディスプレイなどの表示部305が接続されており、アプリケーションにより構築されるGUI(Graphical User Interface)がこの表示部305に表示される。特に、本実施形態では、代理通話と並行して、ユーザー情報蓄積装置から、代理通話に係る利用者に関する情報を取得して、オペレーター用端末機側において出力するようになっている。
【0054】
そして、本実施形態において、入力インターフェース308及び出力インターフェース306は、電話応答システムに関するGUIを表示部305のウインドウに表示させるとともに、ユーザーは、このGUIを通じ、タッチパネルで確認操作を行う。
【0055】
通信部301は、通話やデータ通信を行うための通信インターフェースであり、本実施形態では、通話やデータ通信を行うための移動通信用のプロトコルによる無線通信機能と、例えば無線LAN等のデータ通信用のプロトコルによる無線通信機能とを備えている。特に、本実施形態において、通信部301は、ユーザー用端末機10の電話番号に対する発呼を、ユーザー用端末機10の代理として受信し、交換接続装置4に対し、通信経路を確立する機能を備えている。なお、本実施形態において、オペレーター用端末機30は、移動端末機とし、無線等による非接触通信を行う構成としたが、本発明はこれに限定するものではなく、ケーブル,アダプタ手段等により接触(有線)通信を行ってもよい。
【0056】
また、オペレーター用端末機30には、電話応答機能に関するモジュールとして、アプリケーション実行部309と、記憶部310と、承認部311と、接続許可部312と、接続情報送信部313を備えている。
【0057】
記憶部310は、OSやブラウザを実行するためのプログラム、その他、当該端末に搭載される各種のアプリケーション用のプログラムを記憶するメモリ装置である。また、本実施形態では、利用者に関する情報を交換接続装置4から代理通話に係る利用者に関する情報を取得し、記録する。
【0058】
アプリケーション実行部309は、CPU等の演算処理装置であり、このアプリケーション実行部309上で各種プログラムを実行することにより、一般のOSやブラウザソフトなどの各機能モジュールを仮想的に構築する。このアプリケーション実行部309には、情報出力部309aを備えている。情報出力部309aは、オペレーターが電話応答を受けるためのアプリケーションを実行し、電話応答に関するユーザーインターフェースを構築するモジュールである。本実施形態においては、表示部305のウインドウに、アプリケーションを起動及び実行させるためのインターフェースとを含むグラフィックユーザーインターフェースが構築される。
【0059】
ここで、情報出力部309aにおいて実行される機能毎の画面表示について説明する。図6は、本実施形態に係る電話応答機能の表示画面を示す説明図である。
【0060】
情報出力部309aは、先ず、交換接続装置4から代理通話の依頼された場合、図6(a)に示すように、表示部305に画面のウインドウ305aを表示させる。このウインドウ305aには、発信者の電話番号305bと、代理通話を承認するか否かに関する画面305cと、その画面上に代理通話を承認するための承認ボタン305dと、代理通話を拒否するための拒否ボタン305eとが併せて表示される。
【0061】
また、情報出力部309aは、発信者用端末機20と代理通話が開始された際、図6(b)に示すように、代理通話と並行して、ウインドウ305aに代理通話に係る利用者に関する情報を出力させるとともに、ユーザー用端末機10に対する接続許可する接続許可ボタン305fと、代理通話に係る交換接続に関する情報を通知する報告ボタン305gと、通話終了ボタン305hとを併せて表示する。
【0062】
承認部311は、交換接続装置4からの代理通話の依頼に対する承認を行うモジュールであり、ユーザーによって承認ボタン305dが選択された場合、承認用のデータが生成され、接続情報送信部313へ送信される。
【0063】
接続許可部312は、交換接続装置4から交換接続された発呼について、ユーザー用端末機10に対する接続の可否を指示する接続許可を送信するモジュールであり、ユーザーによって接続許可ボタン305fが選択された場合、接続許可用のデータが生成され、接続情報送信部313へ送信される。
【0064】
接続情報送信部313は、代理通話と並行して、接続許可又は代理通話に関する情報を、交換接続装置4に送信するモジュールであり、承認部311及び接続許可部312で生成された各データは、通信部301を介して、交換接続装置4へ送信される。
【0065】
(電話応答方法)
以上の構成を有する電話応答システムを動作させることによって、電話応答方法を実施することができる。図7は、本実施形態に係る発呼を受信した際に、交換接続先を決定する動作を示すフローチャート図であり、図8は、本実施形態に係る電話応答方法の全体処理の動作を示すフローチャート図である。
【0066】
先ず、交換接続装置4が発呼を受信した際に行う交換接続先の決定動作について説明する。図7に示すように、先ず、代理応答部42aは、ユーザー用端末機10の電話番号に対する発呼を、ユーザー用端末機10の代理として受信し(S101)、その発呼から宛先である電話番号と、発信側の電話番号とを取得する(S102)。
【0067】
そして、代理応答部42aは、ユーザー情報DB41aのテーブルT1を参照して(S103)、宛先の電話番号から利用者を特定するとともに、発信側の電話番号がその特定した利用者における着信許可番号と一致するか否かを判断する(S104)。発信側の電話番号が着信許可番号と一致する場合には(S104における“Y”)、利用者の知り合いからの発呼として処理し、接続先をユーザー用端末機10として交換接続の処理を実行する(S106)。一方、着信許可番号と一致しない場合には(S104における“N”)、次に、その電話番号が着信拒否番号と一致するか否かを判断する。
【0068】
他方、発信側の電話番号が着信拒否番号と一致する場合には(S105における“Y”)、不審者からの発呼であると判断し、通話を終了するか、接続できない旨を発信者用端末機20へ通知する(S107)。一方、発信側の電話番号が着信拒否番号場合と一致しない場合には(S105における“N”)、新規の電話番号として、オペレーター用端末機30に交換接続する決定を行う(S108)。
【0069】
次いで、電話応答方法の全体処理の動作について説明する。なお、本実施例では、宛先の電話番号は本サービスの利用者の電話番号であり、また、発信側の電話番号は着信許可番号又は着信拒否番号でもない場合を例に説明する。
【0070】
先ず、発信者用端末機20は、ユーザー用端末機10の電話番号に対する発呼を行う(S501)。このとき、通信ネットワーク5内では、網側専用転送装置7において、ユーザー用端末機10への発呼が電話応答システムの利用者か否かを判断する。本実施例では、電話番号から電話対応システムの利用者であるので、宛先番号判定部71は、接続先を交換接続装置4と決定し、この発呼を交換接続装置4に転送する。
【0071】
交換接続装置4の代理応答部42aでは、この発呼をユーザー用端末機10の代理として受信する(S201)。そして、代理応答部42aは発信者側の電話番号を参照し、接続先をオペレーター用端末機30、或いはユーザー用端末機10とするか、又は接続終了するかを判断する(S101〜S108)。本実施例では、発信側の電話番号は着信許可番号又は着信拒否番号でもないため、オペレーター用端末機30への接続と決定し、その情報を代理通話依頼部42bへ送信する。
【0072】
代理通話依頼部42bは、発呼に対する通信接続を維持したまま、発呼について、利用者1の代わりに応答するオペレーター用端末機30に代理通話の依頼を実行する。具体的には、代理通話依頼部42bは、ユーザー用端末機10の電話番号に対する発呼を受信した際、オペレーター情報DB41bに蓄積されたオペレーターに関する情報を参照して、交換接続する接続先を検索し、選択して(S202)、代理通話の依頼を実行する(S203)。
【0073】
オペレーター用端末機30は、代理通話の依頼を受信すると(S301)、情報出力部309aによって、表示部305のウインドウ305a内に、グラフィックユーザーインターフェースが構築され、図5(a)に示すように、表示部305に代理通話の依頼に関するウインドウ305aが表示される。このとき、オペレーター3が代理応答を承認するための承認ボタン305dを選択操作すると、承認部311において、承認用のデータが生成され、接続情報送信部313から交換接続装置4に承認データが送信される(S302)。代理応答部42aは、承認情報を受信すると(S204)、承認したオペレーター用端末機30に発呼を交換接続する(S205)。これにより、発信者用端末機20とオペレーター用端末機30との間で代理通話が開始される(S502、及びS304)。
【0074】
代理通話が開始された後、ユーザー情報送信部42cは、ユーザー情報DB41aから代理通話に係る利用者に関する情報を抽出し、オペレーター用端末機30へ送信する(S206)。オペレーター用端末機30では、利用者に関する情報を受信し(S305)、情報出力部309aの制御により、図5(b)に示すように、表示部305のウインドウ305a上に利用者に関する情報が表示される(S306)。また、このとき、ウインドウ305a上には、接続許可ボタン305fと、報告ボタン305gと、通話終了ボタン305hとが併せて表示される。
【0075】
そして、オペレーターが接続許可ボタン305fを選択操作すると(S307)、接続許可部312において、接続許可を含む交換接続に関する情報が生成され、代理通話と並行して、接続情報送信部313から交換接続装置4に交換接続に関する情報が送信される(S308)。交換接続装置4の接続情報受信部43は、交換接続に関する情報を受信し(S207)、代理応答部42aにその情報を送信する。代理応答部42aは、接続許可を受信すると、代理応答に係る発呼について、ユーザー用端末機10への接続を実行する(S208)。ユーザー用端末機10では、転送された呼を着呼し(S401)、発信者用端末機20とユーザー用端末機10との間で通話が開始される(S503、及びS402)。
【0076】
(作用・効果)
このような本実施形態によれば、利用者1である利用者宛の発呼は、先ず、オペレーター用端末機30に接続され、発信者2が利用者1の知り合いであると判断された発呼のみを、ユーザー用端末機10と接続するので、老人等の利用者1は不審者と対話することがなく、振り込め詐欺等を防止することができる。特に、本実施形態では、オペレーター用端末機30上において、代理通話と並行して、代理通話に係る利用者に関する情報を出力するので、オペレーター3は、利用者に関する情報を閲覧することができ、発信者2が利用者1の知り合いか否かをより正確に判断することができる。
【0077】
また、本実施形態では、オペレーター用端末機30は、発信者が利用者の知り合いであると判断した場合、オペレーター用端末機30は、接続許可に関する情報を交換接続装置に送信し、交換接続装置4は、接続情報送信部313から受信された情報に接続許可が含まれている場合、代理応答に係る発呼について、ユーザー用端末機10への接続を実行するので、利用者1と知り合いである発信者は、通話を切断することなく、通常通り、利用者1と通話することができる。
【0078】
さらに、本実施形態では、交換接続装置4は、ユーザー用端末機10の電話番号に対する発呼を受信した際、交換接続する接続先を、オペレーター情報に含まれる優先利用者IDに基づいて検索し、選択して、代理通話の依頼を実行しているので、特定の利用者1宛の発呼に対して、同じオペレーター3に対応させることができ、正当な発信者や、利用者1に対して安心感を与えることができるので、代理応答サービスの信頼性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0079】
F1…ファイル
T1…テーブル
T2…テーブル
1…利用者
2…発信者
3…オペレーター
4…交換接続装置
5…通信ネットワーク
6…基地局
7…網側専用転送装置
8…ゲートウェイ装置
10…ユーザー用端末機
20…発信者用端末機
30…オペレーター用端末機
41…記憶部
41a…ユーザー情報DB
41b…オペレーター情報DB
41c…表示情報DB
42…制御部
42a…代理応答部
42b…代理通話依頼部
42c…ユーザー情報送信部
43…接続情報受信部
45…通信インターフェース
51…IP網
52…一般公衆回線網・移動体通信網
71…宛先番号判定部
72…利用者DB
73…接続先決定部
74…転送処理部
301…通信部
302…音声部
303…マイク
304…スピーカ
305…表示部
305a…ウインドウ
305b…電話番号
305c…画面
305d…承認ボタン
305e…拒否ボタン
305f…接続許可ボタン
305g…報告ボタン
305h…通話終了ボタン
306…出力インターフェース
308…入力インターフェース
309…アプリケーション実行部
309a…情報出力部
310…記憶部
311…承認部
312…接続許可部
313…接続情報送信部
390…オペレーター用端末機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が使用するユーザー用端末機への着呼に対し、交換接続及び代理応答を行う電話応答システムであって、
前記利用者の代わりに応答するオペレーターが使用するオペレーター用端末機と、
前記ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を、前記ユーザー用端末機の代理として受信し、任意の接続先に交換接続する交換接続装置と
を備え、
前記交換接続装置は、前記ユーザー用端末機宛の発呼に対する通信接続を維持したまま、当該発呼を前記オペレーター用端末機に代理通話の依頼を実行し、当該オペレーター用端末機が代理通話を承認した場合に、承認した当該オペレーター用端末機に当該発呼を交換接続し、前記オペレーター用端末機からの、前記ユーザー用端末機に対する接続許可に応じて、当該発呼を前記ユーザー用端末機に接続する
ことを特徴とする電話応答システム。
【請求項2】
前記利用者に関する情報を、前記交換接続装置側において蓄積するユーザー情報蓄積装置と、
前記オペレーター用端末機上において、前記代理通話と並行して、前記ユーザー情報蓄積装置から、前記代理通話に係る利用者に関する情報を取得して、当該オペレーター用端末機側において出力する情報出力部と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の電話応答システム。
【請求項3】
前記オペレーター用端末機上において、前記代理通話と並行して、前記接続許可又は当該前記代理通話に関する情報を、前記交換接続装置に送信する接続情報送信部をさらに備え、
前記交換接続装置は、前記接続情報送信部から受信された情報に前記接続許可が含まれている場合に、当該代理応答に係る発呼について、当該ユーザー用端末機への接続を実行する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電話応答システム。
【請求項4】
前記オペレーターに関する情報を、前記交換接続装置側において蓄積するオペレーター情報蓄積装置をさらに備え、
前記交換接続装置は、前記ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を受信した際、交換接続する接続先を、前記オペレーター情報接続装置において検索し、選択して、前記代理通話の依頼を実行する機能を有する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電話応答システム。
【請求項5】
利用者が使用するユーザー用端末機への着呼に対し、交換接続及び代理応答を行う交換接続装置であって、
前記ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を、前記ユーザー用端末機の代理として受信し、任意の接続先に交換接続する代理応答部と、
前記ユーザー用端末機宛の発呼に対する通信接続を維持したまま、当該発呼に対し前記利用者の代わりに応答するオペレーターが使用するオペレーター用端末機に代理通話の依頼を実行する代理通話依頼部と
を備え、
前記代理応答部は、当該オペレーター用端末機が代理応答を承認した場合に、承認した当該オペレーター用端末機に当該発呼を交換接続し、前記オペレーター用端末機からの、前記ユーザー用端末機に対する接続許可に応じて、当該発呼を前記ユーザー用端末機に接続する
ことを特徴とする交換接続装置。
【請求項6】
前記利用者に関する情報を、前記交換接続装置側において蓄積するユーザー情報蓄積装置と、
前記代理通話と並行して、前記ユーザー情報蓄積装置から、前記代理通話に係る利用者に関する情報を取得して、当該オペレーター用端末機に送信するユーザー情報送信部と
を備えることを特徴とする請求項5に記載の交換接続装置。
【請求項7】
前記オペレーター用端末機から、前記代理通話と並行して、前記接続許可又は当該前記代理通話に関する情報を受信する接続情報受信部をさらに備え、
前記交換接続装置は、前記接続情報送信部から受信された情報に前記接続許可が含まれている場合に、当該代理応答に係る発呼について、当該ユーザー用端末機への接続を実行する
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の交換接続装置。
【請求項8】
前記オペレーターに関する情報を、前記交換接続装置側において蓄積するオペレーター情報蓄積装置をさらに備え、
前記代理通話依頼部は、前記ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を受信した際、交換接続する接続先を、前記オペレーター情報接続装置において検索し、選択して、前記代理通話の依頼を実行する機能を有する
ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の交換接続装置。
【請求項9】
利用者が使用するユーザー用端末機への着呼について、前記利用者の代わりに応答するオペレーターが使用するオペレーター用端末機であって、
前記ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を、前記ユーザー用端末機の代理として受信し、任意の接続先に交換接続する交換接続装置に対し、通信経路を確立する通信部と、
前記交換接続装置からの代理通話の依頼に対する承認を行う承認部と、
前記交換接続装置から交換接続された当該発呼について、前記ユーザー用端末機に対する接続の可否を指示する接続許可を送信する接続許可部と
を備えることを特徴とするオペレーター用端末機。
【請求項10】
前記利用者に関する情報を前記交換接続装置側において蓄積するユーザー情報蓄積装置から、前記代理通話と並行して、前記代理通話に係る利用者に関する情報を取得して出力する情報出力部と、
前記代理通話と並行して、前記接続許可又は当該前記代理通話に関する情報を、前記交換接続装置に送信する接続情報送信部と
をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のオペレーター用端末機。
【請求項11】
利用者が使用するユーザー用端末機への着呼に対し、交換接続及び代理応答を行う電話応答方法であって、
交換接続装置において、前記ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を、前記ユーザー用端末機の代理として受信する代理応答ステップと、
前記交換接続装置において、前記ユーザー用端末機宛の発呼に対する通信接続を維持したまま、当該発呼について、前記利用者の代わりに応答するオペレーターが使用するオペレーター用端末機に代理通話の依頼を実行する代理通話依頼ステップと、
当該オペレーター用端末機が代理応答を承認した場合に、前記交換接続装置において、承認した当該オペレーター用端末機に当該発呼を交換接続する代理通話接続ステップと、
前記オペレーター用端末機からの、前記ユーザー用端末機に対する接続許可に応じて、当該発呼を前記ユーザー用端末機に接続する交換接続ステップと
を有することを特徴とする電話応答方法。
【請求項12】
前記利用者に関する情報を前記交換接続装置側において蓄積するユーザー情報蓄積装置から、前記代理通話と並行して、前記代理通話に係る利用者に関する情報を取得して出力する情報出力ステップと、
前記代理通話と並行して、前記接続許可又は当該前記代理通話に係る交換接続に関する情報を、前記交換接続装置に送信する接続情報送信ステップと
をさらに有し、
前記交換接続ステップにおいて、前記交換接続装置は、前記オペレーター用端末機から受信された前記交換接続に関する情報に前記接続許可が含まれている場合に、当該代理応答に係る発呼について、当該ユーザー用端末機への接続を実行する
ことを特徴とする請求項11に記載の電話応答方法。
【請求項13】
前記代理応答依頼ステップでは、前記ユーザー用端末機の電話番号に対する発呼を受信した際、前記オペレーターに関する情報を蓄積するオペレーター情報接続装置において、交換接続する接続先を検索し、選択して、前記代理通話の依頼を実行する
ことを特徴とする請求項11又は12に記載の電話応答方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−38750(P2013−38750A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175799(P2011−175799)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(509060899)株式会社藤和エンジニアリング (2)
【Fターム(参考)】