説明

電話端末機能設定方法、電話端末および電話端末機能設定プログラム

【課題】第三者のなりすましを防ぎ、かつ、遠隔操作的に、携帯電話機等の電話端末の機能を容易に設定可能な電話端末機能設定方法を提供する。
【解決手段】着信電話端末20の使用シーン例えば電話着信シーンに応じて発声した送信者の音声を音源ファイルとして添付し、例えば該電話着信シーンを示す特定のキーワード「着信音」を本文に含む電子メールを受信した際に(step11)、受信した電子メールに添付された音源ファイルを設定登録するか否かを問い合わせる設定画面を表示し、使用者が「はい」を選択した場合、該電子メールの本文に含まれた特定のキーワードが示す例えば電話着信シーンに紐付けして設定登録する(step12)。前記電子メールの送信者が使用する電話端末から電話着信があった場合、電話着信シーンに紐付けされて設定登録された前記音源ファイルの送信者の音声例えば"おじいちゃん。**だよ!"を着信音として自動的に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話端末機能設定方法、電話端末および電話端末機能設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近の携帯電話機等の電話端末は、らくらくホンなどの台頭により高齢者にとっても身近なものとなってきているものの、携帯電話機等の電話端末の操作に不慣れな高齢者が所有者の場合、携帯電話機等の電話端末本体に実装されている機能を使用したくても、使用することが難しいケースが多く、不利益を被ることも少なくない。
【0003】
例えば、らくらくホンなどにおいても、いまだに操作に対する抵抗感があり、かつ、明確な利用シーンのガイダンスがなく、必要性を感じないため、携帯電話機等の電話端末を所有していない人が多いのも事実である。そこで、単なる機械としてではなく、孫や子との交流のためのコミュニケーションツールとしてアピールすることによって、前述のような抵抗感をなくし、必要性を感じて貰えるようにすることが、携帯電話機等の電話端末の今後の利用形態を拡充するためにも重要な観点となっている。
【0004】
かくのごとき観点から、例えば特許文献1の特開平11?346262号公報「着信報知装置」に記載されているように、着信時の呼び出し音として、発信者の種別に応じた肉声を出力することにより、人間味がある音声メッセージを出力する機能を付与した技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−346262号公報(第2−3頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1のような着信音として人間味を有する音声メッセージを出力するという機能のみでは不十分であり、近年、横行している振り込み詐欺に代表される高齢者を狙った成りすまし犯罪に対する予防を可能とする仕組みも、携帯電話機等の電話端末の今後の利用形態を拡充する重要な要素の一つになっている。
【0007】
(本発明の目的)
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、電子メールを利用することにより、第三者が知り合いの振りをすることが困難であり、かつ、遠隔操作的に、携帯電話機等の電話端末の機能を設定することが可能な仕組みを備えた電話端末機能設定方法、電話端末および電話端末機能設定プログラムを提供することを、その目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の課題を解決するため、本発明による電話端末機能設定方法、電話端末および電話端末機能設定プログラムは、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
【0009】
(1)本発明による電話端末機能設定方法は、電話端末における機能設定方法であって、音情報が音源ファイルとして添付され、かつ、前記電話端末の使用シーンに応じてあらかじめ設定された特定のキーワードを本文に含む電子メールを受信した際に、受信した前記電子メールに添付された前記音源ファイルの音情報を、該電子メールの本文に含まれた前記特定のキーワードが指定する使用シーンに紐付けしてあらかじめ設定登録することにより、前記特定のキーワードが指定する使用シーンにおける機能を用いる場合、該使用シーンに紐付けして設定登録された前記音源ファイルの音情報を自動的に出力することを特徴とする。
【0010】
(2)本発明による電話端末は、電話による通話機能と電子メールの送受信機能とを少なくとも備えた電話端末であって、音情報を音源ファイルとして添付し、かつ、前記電話端末の使用シーンに応じてあらかじめ設定された特定のキーワードを本文に含む電子メールを受信した際に、受信した前記電子メールに添付された前記音源ファイルの音情報を、該電子メールの本文に含まれた前記特定のキーワードが指定する使用シーンに紐付けしてあらかじめ設定登録することにより、前記特定のキーワードが指定する使用シーンにおける機能を用いる場合、該使用シーンに紐付けして設定登録された前記音源ファイルの前記音情報を自動的に出力することを特徴とする。
【0011】
(3)本発明による電話端末機能設定プログラムは、少なくとも前記(1)に記載の携帯電話機機能設定方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の電話端末機能設定方法、電話端末および電話端末機能設定プログラムによれば、携帯電話機等の電話端末が、受信した電子メールの本文に使用シーンに応じてあらかじめ定めた特定のキーワードを含む場合、当該電子メールに音源ファイルとして添付された電子メールの送信者の音声(肉声)を前記特定のキーワードが指定した使用シーンに紐付けしてあらかじめ自動的に設定登録し、当該携帯電話機等の電話端末を使用する際に、該当する使用シーンに紐付けしてあらかじめ設定登録されている送信者の音声(肉声)を自動的に出力するので、以下のような効果を奏することができる。
【0013】
第1に、所有者が携帯電話機等の電話端末の操作に不慣れな高齢者であっても、電子メールを送信する側(子供や孫など)から、使用シーンに応じてあらかじめ定めた特定のキーワードを本文に含む電子メールに該使用シーンに対応する送信者の音声(肉声)を音源ファイルとして添付して、該当する携帯電話機等の電話端末に対して送信するだけで、遠隔から、当該携帯電話機等の電話端末の使用シーンに応じた音声(肉声)を出力するように設定登録することができ、例えば、当該電子メールの送信者が使用する携帯電話機等の電話端末から電話着信する際の着信音として、当該送信者の音声(肉声)を自動的に設定登録することができ、第三者のなりすましによる犯罪の発生を確実に防止することができる。
【0014】
第2に、着信音として用いるだけでなく、受信した電子メールに音源ファイルとして添付されている送信者の各種の音声(肉声)を携帯電話機等の電話端末本体に取り込み、当該電子メール本文に含まれている特定のキーワードによって指定される使用シーンごとに割り付けて、携帯電話機等の電話端末の各操作それぞれにおいて出力すべき音声(肉声)として設定登録することにより、携帯電話機等の電話端末をあたかもゲーム機器のごとく操作することが可能となり、携帯電話機等の電話端末の操作を使用者に親しみ易くすることもできる。
【0015】
第3に、携帯電話機等の電話端末の使用者が高齢者であった場合、安否を問い合わせるアラーム機能として音声(肉声)を用い、自動情報発信機能(電子メール自動送信機能)と組み合わせることにより、毎日の安否確認が必要と思われる高齢者に対する介護補助機能の一つとして利用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る電話端末機能設定方法における電話発信側の動作の一例を説明する説明図である。
【図2】本発明に係る電話端末機能設定方法における電話着信側の動作の一例を説明する説明図である。
【図3】本発明に係る電話端末機能設定方法における電話着信側の動作の他の例を説明する説明図である。
【図4】本発明に係る電話端末機能設定方法における電話発信側の動作の他の例を説明する説明図である。
【図5】本発明に係る電話端末機能設定方法における電話発信側の動作の図1、図4とは異なる例を説明する説明図である。
【図6】本発明に係る電話端末機能設定方法における電話発信側の動作の図1、図4、図5とは異なる例を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明による電話端末機能設定方法、電話端末および電話端末機能設定プログラムの好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による電話端末機能設定方法および電話端末について説明するが、かかる電話端末機能設定方法をコンピュータにより実行可能な電話端末機能設定プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、電話端末機能設定プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。なお、本発明に係る電話端末は、携帯電話機のみならず、卓上設置型の多機能電話機や、PHS(Personal Handy-Phone System)、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)、パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)等であっても良く、電話による通話機能および電子メールの送受信機能を備えている通信端末であれば、如何なる種類の端末であっても構わない。
【0018】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、携帯電話機等の電話端末が、受信した電子メールに使用シーンに応じてあらかじめ定めた特定のキーワードを本文に含む場合、当該電子メールに音源ファイルとして添付された電子メールの送信者の音声(肉声)をキーワードが指定した使用シーンに紐付けしてあらかじめ自動的に設定登録し、当該携帯電話機等の電話端末を使用する際に、該当する使用シーンに紐付けしてあらかじめ設定登録されている送信者の音声(肉声)を出力することを主要な特徴としている。
ここで、使用シーンとは、電話端末が使用されるあらゆるシーンを想定している。例えば、電話着信、電子メールの受信、さらには電話端末のカメラ機能を用いた撮影等が挙げられ、また、これらに限られるものではない。
【0019】
例えば、受信した電子メールの本文に含まれている特定のキーワードによって電話着信時の着信音として送信者の音声(肉声)を使用する旨が指定されていた場合、当該電子メールの送信者が使用する携帯電話機等の電話端末からの電話着信があった際の着信音として、添付されている送信者の音声(肉声)を電話帳に電話発信側の携帯電話機等の電話端末の発信電話番号と紐付けしてあらかじめ自動的に設定登録することにより、当該電子メールの送信者が使用する携帯電話機等の電話端末からの電話着信時には、着信音として、該電話帳に登録されている発信電話番号に紐付けされた発信者の音声(肉声)によって呼び出しを実施することを主要な特徴としている。
【0020】
而して、所有者が携帯電話機等の電話端末の操作に不慣れな高齢者であっても、電子メールを送信する側(子供や孫など)から、使用シーンに応じてあらかじめ定めた特定のキーワードを本文に含む電子メールに該使用シーンに対応する送信者の音声(肉声)を音源ファイルとして添付して、該当する携帯電話機等の電話端末に対して送信するだけで、遠隔から、当該携帯電話機等の電話端末の使用シーンに応じた音声(肉声)を出力するように設定登録することができ、例えば、当該送信者の携帯電話機等の電話端末から電話着信する際の着信音として、当該送信者の音声(肉声)を自動的に設定登録することができる。
【0021】
また、着信音として用いるだけでなく、受信した電子メールに音源ファイルとして添付されている送信者の各種の音声(肉声)を携帯電話機等の電話端末本体に取り込み、当該電子メール本文に含まれている特定のキーワードによって指定される使用シーンごとに割り付けて、携帯電話機等の電話端末の各操作それぞれにおいて出力すべき音声(肉声)として設定登録することにより、携帯電話機等の電話端末をあたかもゲーム機器のごとく操作することが可能となり、携帯電話機等の電話端末の操作を使用者に親しみ易くすることもできる。
【0022】
さらには、携帯電話機等の電話端末の使用者が高齢者であった場合、安否を問い合わせるアラーム機能として音声(肉声)を用い、自動情報発信機能(電子メール自動送信機能)と組み合わせることにより、毎日の安否確認が必要と思われる高齢者に対する介護補助機能の一つとして利用することも可能である。
【0023】
つまり、本発明においては、携帯電話機等の電話端末にて受信した電子メールの本文内に使用シーンに応じてあらかじめ定めた特定のキーワードが含まれていることを認識し、かつ、音源ファイル(送信者の肉声を含む音声ファイル)が添付されていることを確認すると、当該携帯電話機等の電話端末を使用する際に、特定のキーワードによって指定された使用シーンに該当する場合、添付されている音源ファイルの送信者の音声(肉声)を出力するように自動的に設定登録する。
【0024】
例えば、受信した電子メールの送信者が使用する携帯電話機等の電話端末からの電話着信時の発信電話番号と音源ファイルとを紐付けして、該音源ファイルが示す送信者の音声(肉声)を電話着信時の着信音として自動的に設定登録し、当該送信者が使用する携帯電話機等の電話端末からの電話着信時の呼び出し用の着信音として電話発信者の音声(肉声)を用いることが可能である。さらには、携帯電話機等の電話端末の操作に慣れた家族や友人、知り合いからの電子メールを用いて、高齢者等が所有する携帯電話機等の電話端末に対して着信音設定や安否確認や操作案内などの各種の使用シーンに応じた音声データ(家族や友人、知り合いの肉声)の設定登録を遠隔操作的に自動的に可能にすることによって、携帯電話機等の電話端末の使用者本人は、複雑な操作を実施することなく、携帯電話機等の電話端末の機能を有効に活用することができる。
【0025】
(第1の実施形態)
次に、本発明に係る電話端末機能設定方法および電話端末の実施形態について、その一例を詳細に説明する。
【0026】
まず、携帯電話機等の電話端末の使用シーンの一例として、電話着信時の着信音に、電話発信者の音声(肉声)を用いるように設定登録する登録方法について説明する。
【0027】
(1)手動による設定
対象とする携帯電話機等の電話端末自体を用いて設定登録する場合である。すなわち、携帯電話機等の電話端末の録音機能を使って録音した音声データを、当該携帯電話機等の電話端末の電話帳の個人データに、「この個人から電話着信があった場合の着信音」として設定登録する。
【0028】
(2)電子メールによる自動設定
対象とする携帯電話機等の電話端末に対して電子メールを送信することによって、遠隔操作的に、該電子メールに音源ファイルとして添付されている送信者の音声(肉声)を、当該携帯電話機等の電話端末の電話帳の個人データに、「該電子メールの送信者が使用する携帯電話機等の電話端末から電話着信があった場合の着信音」として自動的に設定登録する場合であり、本発明に係る電話端末機能設定方法の一例を示すものである。
【0029】
すなわち、電子メールによる自動設定においては、自分の肉声を録音した音声データ(孫が祖父の携帯電話機等の電話端末に自動設定する場合、「おじいちゃん。**だよ!」など(**は、任意の文言))を音源ファイルとして電子メールに添付し、かつ、電子メールの本文中に、携帯電話機等の電話端末の使用シーンである「電話着信時の呼び出しシーン」を示す用語としてあらかじめ定めた特定のキーワード例えば「着信音」を設定して、設定登録して欲しい相手の携帯電話機等の電話端末に対して事前にメール送信する。該電子メールを受信した携帯電話機等の電話端末においては、受信した電子メール本文の解析機能によって、特定のキーワード例えば「着信音」が認識された場合、音源ファイルとして当該電子メールに添付された音声データを送信者の個人アドレス(発信電話番号)と紐付けして、特定のキーワードが示す使用シーン例えば「着信音」として自動的に設定登録する。
【0030】
(第1の実施形態の動作の説明)
次に、電子メールを用いて、電話着信時の着信音として、電話発信者の音声(肉声)を電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末に登録する際の電話発信側の動作について、図1の説明図を用いてさらに説明する。図1は、本発明に係る電話端末機能設定方法における電話発信側の動作の一例を説明する説明図であり、電子メールを用いて、電話着信時の着信音として、電話発信側の肉声を電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末に登録する際の電話発信側の動作の一例を示している。なお、図1には、電話発信者が電話着信者の孫である場合を例にとって示している。
【0031】
図1に示すように、まず、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10においては、電話発信者(電話着信者の孫)の音声(肉声)例えば"おじいちゃん。**だよ!"(**は任意の文言)を録音する(step1)。ここで、電話発信者(電話着信者の孫)の音声(肉声)は、当該電話発信者の携帯電話機等の発信電話端末10から相手側の電話着信者(祖父)の携帯電話機等の着信電話端末に電話着信する際に、相手側の携帯電話機等の着信電話端末の使用者を呼び出すために着信音として出力するための音声情報であり、電話発信者の携帯電話機等の発信電話端末10に内蔵された録音機能によって録音される。
【0032】
次に、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10は、ステップstep1において録音した電話発信者の音声(肉声)を音源ファイルとして添付した電子メールを作成し、当該電子メールの本文に、添付した音源ファイルの音声(肉声)の使用シーンに応じてあらかじめ定めた特定のキーワードとして「着信音」を設定する(step2)。つまり、特定のキーワードとして「着信音」という用語を設定した場合は、添付した音源ファイルの音声(肉声)を、相手側の電話着信者(祖父)の携帯電話機等の着信電話端末を呼び出すための着信音として用いることを示している。
【0033】
しかる後、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10は、ステップstep2にて作成した電子メールを、対象とする相手側の電話着信者(祖父)の携帯電話機等の着信電話端末に対して送信する(step3)。つまり、当該電子メールは、以降において、電話発信者(孫)の携帯電話機等の発信電話端末10から相手側の電話着信者(祖父)の携帯電話機等の着信電話端末に対して電話発信した際に、添付した音源ファイルの音声(肉声)を、相手側の電話着信者(祖父)の携帯電話機等の着信電話端末を呼び出すための着信音として用いることを指示する電子メールである。
【0034】
次に、電子メールを用いて、電話着信時の着信音として、電話発信側の肉声を電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末に登録する際の電話着信側の動作について、図2および図3の説明図を用いてさらに説明する。図2は、本発明に係る電話端末機能設定方法における電話着信側の動作の一例を説明する説明図であり、図1に示した電子メールを受信した際に、電話着信時の着信音として、電話発信側の肉声を電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末に登録するか否かを電話着信者に確認するポップアップ画面(設定画面)を画面表示して、電話着信者が登録を許可した場合に、電子メールの送信者の音声(肉声)を電話発信側の音声(肉声)として登録する電話着信側の動作の一例を示している。
【0035】
また、図3は、本発明に係る電話端末機能設定方法における電話着信側の動作の他の例を説明する説明図であり、図1に示した電子メールを受信した際に、図2の場合とは異なり、電話着信時の着信音として、電話発信側の肉声を電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末に登録するか否かを電話着信者に確認するポップアップ画面を画面表示することなく、電子メールの送信者の音声(肉声)を電話発信側の音声(肉声)として直ちに登録する電話着信側の動作の一例を示している。なお、図2、図3は、図1の場合と同様、電話発信者が電話着信者の孫である場合を例にとって示している。
【0036】
まず、図2の電話着信側の動作について説明する。図1において説明したように、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10から、"おじいちゃん。**だよ!"という電話発信者の音声(肉声)を含む音源ファイルが添付され、かつ、電子メール本文にあらかじめ定めた特定のキーワードとして「着信音」という用語が設定された電子メールを、電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20が受信すると(step11)、電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20は、当該着信電話端末20を使用する電話着信者に対して添付された音源ファイルの登録の可否を確認するためのポップアップ画面(設定画面)を画面表示するか否かを判別し、該ポップアップ画面を表示することが指示されていた場合、次のステップstep12に移行する。
【0037】
ステップstep12に移行すると、受信した電子メールに添付された音源ファイルに含まれている音声データ(メール送信者すなわち電話発信者の音声(肉声))を、当該電子メールの送信元であるメール送信者が電話発信側として使用する携帯電話機等の発信電話端末10からの電話着信時における呼び出し用の着信音として登録するか否かを問い合わせるポップアップ画面、例えば「添付データを着信音に設定しますか?」というポップアップ画面、を画面表示して、電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20を使用する電話着信者に対して問い合わせる(step12)。
【0038】
該ポップアップ画面を見た電話着信者が、登録を指示する「はい」を選択すると、当該電子メールに添付されている音源ファイルに含まれている音声データ(電話発信者の音声(肉声))例えば"おじいちゃん。**だよ!"を、電話発信者の個人アドレス(発信電話番号)と紐付けして、当該電子メールの送信元であるメール送信者が電話発信側として使用する携帯電話機等の発信電話端末10からの電話着信時における呼び出し用の着信音として、電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20の電話帳に自動的に設定登録する。
【0039】
電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20の電話帳に設定登録した以降においては、電話帳に設定登録した電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10から当該電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20に電話着信があると、電話発信者の個人アドレス(発信電話番号)と紐付けして電話帳に登録された電話発信者の音声データ(電話発信者の音声(肉声))例えば"おじいちゃん。**だよ!"を呼び出し用の着信音として出力して、電話着信者に通報するようになる(図2の「設定後」)。
【0040】
次に、図3の電話着信側の動作について説明する。図1において説明したように、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10から、"おじいちゃん。**だよ!"という電話発信者の音声(肉声)を含む音源ファイルが添付され、かつ、電子メール本文にあらかじめ定めた特定のキーワードとして「着信音」という用語が設定された電子メールを電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20が受信すると(step21)、電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20は、当該着信電話端末20を使用する電話着信者に対して添付された音源ファイルの登録の可否を確認するためのポップアップ画面(設定画面)を画面表示するか否かを判別し、図2の場合とは異なり、該ポップアップ画面を表示することが指示されていない場合、次のステップstep22に移行する。
【0041】
ステップstep22に移行すると、当該電子メールに添付されている音源ファイルに含まれている音声データ(メール送信者すなわち電話発信者の音声(肉声))例えば"おじいちゃん。**だよ!"を、電話発信者の個人アドレス(発信電話番号)と紐付けして、当該電子メールの送信元であるメール送信者が電話発信側として使用する携帯電話機等の発信電話端末10からの電話着信時における呼び出し用の着信音として、電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20の電話帳に自動的に設定登録する。しかる後、登録を完了した旨を示す設定画面例えば「着信音の設定が完了しました。」という設定画面を画面表示して、電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20を使用する電話着信者に通知し、電話着信者が「OK」を押下操作すると、設定登録動作が完了する(step22)。
【0042】
電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20の電話帳に設定登録した以降においては、図2の場合と同様、電話帳に設定登録した電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10から当該電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20に電話着信があると、電話発信者の個人アドレス(発信電話番号)と紐付けして電話帳に登録された電話発信者の音声データ(電話発信者の音声(肉声))例えば"おじいちゃん。**だよ!"を呼び出し用の着信音として出力して、電話着信者に通報するようになる(図3の「設定後」)。
【0043】
(第1の実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本第1の実施形態においては、次のような効果が得られる。すなわち、電話着信側の携帯電話機等の着信電話端末20は、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10から受信した電子メールの本文にあらかじめ定めた特定のキーワードとして例えば「着信音」という用語が記載されており、かつ、メール送信者すなわち電話発信者(例えば孫)の音声(肉声)例えば"おじいちゃん。**だよ!"を含む音源ファイルが添付されていた場合に、該電子メールに添付されているメール送信者すなわち電話発信者の音声(肉声)を、当該メール送信者すなわち電話発信者からの電話着信時の呼び出し用の着信音として電話帳にあらかじめ設定登録している。
【0044】
而して、呼び出し用の着信音として設定登録した以降において、当該メール送信者すなわち電話発信者(例えば孫)から電話着信があった際に、呼び出し用の着信音としてあらかじめ設定登録された当該メール送信者すなわち電話発信者(例えば孫)の肉声によって、"おじいちゃん。**だよ!"と電話着信を示す音声メッセージが再生され、電話着信者例えば祖父は、当該メール送信者すなわち電話発信者(例えば孫)本人から電話がかかってきたことを聴覚的に容易に認識することができるので、安心して電話に応答することができる。すなわち、電子メール機能と電話着信機能との両方を組み合わせることにより、本人へのなりすまし等の詐欺目的の電話着信等に対して電話着信者は防衛意識を向上させることができ、振り込め詐欺等の犯罪の発生をより確実に予防することができる。
【0045】
(本発明の他の実施形態)
前述の第1の実施形態においては、携帯電話機等の電話端末の使用シーンの一例として、あらかじめ受信した電子メールに音源ファイルとして添付されているメール送信者の音声(肉声)を、電話着信時の着信音に用いる場合について説明したが、本発明は、かかる使用シーンのみに限るものではなく、携帯電話機等の電話端末の使用シーンに応じた各種の音声(肉声)を、遠隔操作的に、電子メールを用いてあらかじめ設定登録することができる。以下に、電話着信時以外の使用シーンの一例についてさらに説明する。
【0046】
<安否の定期確認>
まず、電子メールに音源ファイルとして添付される送信者の音声(肉声)の使用シーンとして、携帯電話機等の電話端末の使用者が高齢者等であった場合に、当該使用者の安否を定期的に確認するためにメール送信者の音声(肉声)を用いる場合について、図4を用いて説明する。図4は、本発明に係る電話端末機能設定方法における電話発信側の動作の他の例を説明する説明図であり、携帯電話機等の電話端末の使用者の安否確認用に電子メールの送信者の音声(肉声)を用いる場合について示している。なお、図4の場合も、図1の場合と同様、電話発信者が電話着信者の孫である場合を例にとって示している。
【0047】
図4に示すように、まず、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10においては、電話発信者(電話着信者の孫)の音声(肉声)例えば"おじいちゃん。元気?"を録音する(step31)。ここで、電話発信者(電話着信者の孫)の音声(肉声)は、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20の使用者である祖父の安否を問い合わせるために着信電話端末20側で定期的に出力するための音声情報であり、電話発信者の携帯電話機等の発信電話端末10に内蔵された録音機能によって録音される。
【0048】
次に、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10は、ステップstep31において録音した電話発信者の音声(肉声)を音源ファイルとして添付した電子メールを作成し、当該電子メールの本文に、添付した音源ファイルの音声(肉声)の使用シーンに応じてあらかじめ定めた特定のキーワードとして「安否確認」を設定するとともに、安否確認用の音声(肉声)を定期的に出力する時刻として例えば12時と18時とを指定する(step32)。つまり、特定のキーワードとして「安否確認」という用語を設定した場合は、添付した音源ファイルの音声(肉声)を、相手側の電話着信者(祖父)の安否を問い合わせるための音声情報として用いることを示している。
【0049】
しかる後、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10は、ステップstep32にて作成した電子メールを、対象とする相手側の電話着信者(祖父)の携帯電話機等の着信電話端末20に対して送信する(step33)。つまり、当該電子メールは、以降において、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20の使用者である祖父に対して、添付した音源ファイルの安否確認用の音声(肉声)すなわち"おじいちゃん。元気?"を、指定した時刻例えば12時と18時とに定期的に出力して安否を問い合わせる音声情報として用いることを指示する安否確認用の電子メールである。
【0050】
電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10から、"おじいちゃん。元気?"という電話発信者の音声(肉声)を含む音源ファイルが添付され、かつ、電子メール本文にあらかじめ定めた特定のキーワードとして「安否確認」という用語が設定された安否確認用の電子メールを、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20が受信すると、携帯電話機等の着信電話端末20は、当該電子メールに添付されている音源ファイルに含まれている音声データ(送信者の音声(肉声))例えば"おじいちゃん。元気?"を、当該電子メールに指定されている安否確認用の時刻の12時と18時とに紐付けして、音声情報を自動出力するアラーム用のスケジュール機能である予定表に設定登録するとともに、あらかじめ設定登録している"元気だよー?"等の本文を含む安否応答用の電子メールを返送するための安否応答用のボタンとしてあらかじめ定めたボタンと当該電子メールの送信者のメールアドレスとを紐付けして、電子メール送信機能に設定登録する。
【0051】
相手側の携帯電話機等の着信電話端末20においては、予定表と電子メール送信機能とに設定登録された以降において、予定表に設定登録した安否確認用の時刻(例えば12時、18時)に達する都度、該時刻に紐付けして予定表に登録された安否確認用の音声(送信者の音声(肉声))例えば"おじいちゃん。元気?"が自動的に出力されるようになる。
【0052】
ここで、該安否確認用の音声を聞いた携帯電話機等の着信電話端末20の使用者である祖父が、安否応答用のボタンとしてあらかじめ定めたボタンを押下操作すると、電子メール送信機能に該安否応答用のボタンと紐付けしてあらかじめ設定登録されている"元気だよー?"等の本文を含む安否応答用の電子メールを、返送先のメールアドレスとして設定登録されている安否確認用電子メールの送信者のメールアドレスに対して自動的に返送する。
【0053】
而して、安否確認用の電子メールの送信者である孫は、相手側の祖父が使用する携帯電話機等の着信電話端末20から、指定した時刻に達する都度、当該孫が使用する携帯電話機等の発信電話端末10に対して返送されてくる安否応答用の電子メールを受信することによって、祖父の安否を定期的に確認することができる。つまり、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20の使用者が高齢者であった場合、安否を問い合わせるアラーム機能として音源ファイルとして添付された音声(肉声)を用い、かつ、安否応答用のボタンを押下操作するだけで自動的に安否応答用電子メールを送信する自動情報発信機能(電子メール自動送信機能)と組み合わせることにより、毎日の安否確認が必要と思われる高齢者に対する介護補助機能の一つとして、電子メールに音源ファイルとして添付される送信者の音声(肉声)を利用することができる。
【0054】
<電池充電アラーム>
次に、電子メールに音源ファイルとして添付される送信者の音声(肉声)の使用シーンとして、携帯電話機等の電話端末の電源が電池であった場合に、該電池の残容量があらかじめ定めた残容量閾値以下にまで放電し、充電すべき状態に達していることを警告するためにメール送信者の音声(肉声)を用いる場合について、図5を用いて説明する。図5は、本発明に係る電話端末機能設定方法における電話発信側の動作の図1、図4とは異なる例を説明する説明図であり、携帯電話機等の電話端末の電池の充電を促すために電子メールの送信者の音声(肉声)を用いる場合について示している。
【0055】
図5に示すように、まず、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10においては、電話発信者の音声(肉声)例えば"電池がないよ!充電して!"を録音する(step41)。ここで、電話発信者の音声(肉声)は、アラーム機能として、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20の電池の充電を促すために着信電話端末20側において出力するための音声情報であり、電話発信者の携帯電話機等の発信電話端末10に内蔵された録音機能によって録音される。
【0056】
次に、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10は、ステップstep41において録音した電話発信者の音声(肉声)を音源ファイルとして添付した電子メールを作成し、当該電子メールの本文に、添付した音源ファイルの音声(肉声)の使用シーンに応じてあらかじめ定めた特定のキーワードとして「充電」を設定する(step42)。つまり、特定のキーワードとして「充電」という用語を設定した場合は、添付した音源ファイルの音声(肉声)を、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20の電池の充電を促すための音声情報として用いることを示している。
【0057】
しかる後、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10は、ステップstep42にて作成した電子メールを、対象とする相手側の電話着信者の携帯電話機等の着信電話端末20に対して送信する(step43)。つまり、当該電子メールは、以降において、添付した音源ファイルの充電指示用の音声(肉声)すなわち"電池がないよ!充電して!"を、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20の使用者に当該着信電話端末20の電池の充電を促すための音声情報として用いることを指示する充電指示メッセージ通知用の電子メールである。
【0058】
電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10から、"電池がないよ!充電して!"という電話発信者の音声(肉声)を含む音源ファイルが添付され、かつ、電子メール本文にあらかじめ定めた特定のキーワードとして「充電」という用語が設定された充電指示メッセージ通知用の電子メールを、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20が受信すると、携帯電話機等の着信電話端末20は、当該電子メールに添付されている音源ファイルに含まれている音声データ(送信者の音声(肉声))例えば"電池がないよ!充電して!"を、当該着信電話端末20の電池の残容量を監視してあらかじめ定めた残容量閾値以下に低下している場合に警告表示を行う電池アラーム機能に紐付けして設定登録する。
【0059】
相手側の携帯電話機等の着信電話端末20においては、電池アラーム機能に音声データ(送信者の音声(肉声))例えば"電池がないよ!充電して!"が設定登録された以降において、当該着信電話端末20の電池の残容量があらかじめ定めた残容量閾値以下にまで低下したことが検出されると、充電を促すための音声情報として紐付けして設定登録されている充電指示メッセージ通知用の音声(送信者の音声(肉声))例えば"電池がないよ!充電して!"が自動的に出力されるようになる。
【0060】
而して、携帯電話機等の着信電話端末20の使用者が、着信電話端末20の操作に不慣れな場合であっても、該充電指示メッセージ通知用の音声例えば"電池がないよ!充電して!"を聞くことによって、着信電話端末20の電池の残容量が充電を必要とする値にまで低下していることを認識して、忘れることなく、確実に充電を行う操作を実施することができる。
【0061】
<カメラ>
次に、電子メールに音源ファイルとして添付される送信者の音声(肉声)の使用シーンとして、携帯電話機等の電話端末に備えられているカメラ機能の操作が使用者にとって親しみ易くなるようにメール送信者の音声(肉声)を用いる場合について、図6を用いて説明する。図6は、本発明に係る電話端末機能設定方法における電話発信側の動作の図1、図4、図5とは異なる例を説明する説明図であり、携帯電話機等の電話端末のカメラ機能におけるシャッターボタンの押下操作時に出力する合図用の補助メッセージとして、電子メールの送信者の音声(肉声)を用いる場合について示している。
【0062】
図6に示すように、まず、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10においては、電話発信者の音声(肉声)例えば"撮るよ!"を録音する(step51)。ここで、電話発信者の音声(肉声)は、カメラ機能のシャッターボタン押下操作時の合図用の補助メッセージとして、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20のカメラ操作時における操作性に親しみを付与するために着信電話端末20側において出力するための音声情報であり、電話発信者の携帯電話機等の発信電話端末10に内蔵された録音機能によって録音される。
【0063】
次に、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10は、ステップstep51において録音した電話発信者の音声(肉声)を音源ファイルとして添付した電子メールを作成し、当該電子メールの本文に、添付した音源ファイルの音声(肉声)の使用シーンに応じてあらかじめ定めた特定のキーワードとして「カメラ」を設定する(step52)。つまり、特定のキーワードとして「カメラ」という用語を設定した場合は、添付した音源ファイルの音声(肉声)を、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20に備えられているカメラ機能のシャッターボタン押下操作時におけるカメラ機能補助メッセージ通知用の音声情報として用いることを示している。
【0064】
しかる後、電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10は、ステップstep52にて作成した電子メールを、対象とする相手側の電話着信者の携帯電話機等の着信電話端末20に対して送信する(step53)。つまり、当該電子メールは、以降において、添付した音源ファイルの合図用の補助メッセージである音声(肉声)すなわち"撮るよ!"を、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20のカメラ機能のシャッターボタン押下操作時における合図用の音声情報として用いることを指示するカメラ機能補助メッセージ通知用の電子メールである。
【0065】
電話発信側の携帯電話機等の発信電話端末10から、"撮るよ!"という電話発信者の音声(肉声)を含む音源ファイルが添付され、かつ、電子メール本文にあらかじめ定めた特定のキーワードとして「カメラ」という用語が設定されたカメラ機能補助メッセージ通知用の電子メールを、相手側の携帯電話機等の着信電話端末20が受信すると、携帯電話機等の着信電話端末20は、当該電子メールに添付されている音源ファイルに含まれている音声データ(送信者の音声(肉声))例えば"撮るよ!"を、当該着信電話端末20のカメラ機能のシャッターボタンに紐付けして設定登録する。
【0066】
相手側の携帯電話機等の着信電話端末20においては、カメラ機能のシャッターボタンに音声データ(送信者の音声(肉声))例えば"撮るよ!"が設定登録された以降において、当該着信電話端末20のカメラ機能のシャッターボタンを押下操作したことが検出されると、合図用の補助メッセージとして紐付けして設定登録されているカメラ機能補助メッセージ通知用の音声(送信者の音声(肉声))例えば"撮るよ!"が自動的に出力されるようになる。
【0067】
而して、携帯電話機等の着信電話端末20の使用者が、着信電話端末20のカメラ機能を用いて撮影する場合には、該カメラ機能補助メッセージ通知用の音声例えば"撮るよ!"が出力されることによって、着信電話端末20のカメラ機能の操作に応じた音声情報を付与した操作性を確保することができ、より親しみ易い電話端末を実現することができる。
【0068】
<その他の機能>
本発明においては、携帯電話機等の電話端末に備えられているその他の機能についても、電池充電アラーム機能やカメラ機能の場合と同様に、それぞれの機能に該当する特定のキーワードを電子メールの本文に含ませるとともに、当該機能の操作にふさわしい音声データを音源ファイルとして電子メールに添付してメール送信することによって、該電子メールを受信した携帯電話機等の電話端末においては、それぞれの特定のキーワードに該当する機能の操作時に、該電子メールに添付されている音源ファイルの音声データに対応する音声情報を自動的に出力するようにあらかじめ設定登録することができる。
また、音声データはあらかじめ録音された送信者の肉声に限られるものではなく、例えば、あらかじめ録音された何らかの音、または、あらかじめダウンロードされた音楽データであってもよい。これにより、例えば、電話端末の所有者が好む音を電話端末の使用シーンに紐付けて設定登録することができる。
【0069】
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
【符号の説明】
【0070】
10 発信電話端末(発信携帯電話機等)
20 着信電話端末(着信携帯電話機等)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話端末における機能設定方法であって、音情報が音源ファイルとして添付され、かつ、前記電話端末の使用シーンに応じてあらかじめ設定された特定のキーワードを本文に含む電子メールを受信した際に、受信した前記電子メールに添付された前記音源ファイルの音情報を、該電子メールの本文に含まれた前記特定のキーワードが指定する使用シーンに紐付けしてあらかじめ設定登録することにより、前記特定のキーワードが指定する使用シーンにおける機能を用いる場合、該使用シーンに紐付けして設定登録された前記音源ファイルの音情報を自動的に出力することを特徴とする電話端末機能設定方法。
【請求項2】
前記音情報は、あらかじめ録音された音声である、請求項1に記載の電話端末機能設定方法。
【請求項3】
設定登録する前記使用シーンが、前記電子メールの送信者が使用する電話端末からの電話着信の際に着信音を出力する場合であり、受信した前記電子メールの本文に含まれる前記特定のキーワードとして着信音を示す用語が設定されていた場合、該電子メールに添付された前記音源ファイルの送信者の音情報を、該電子メールの送信者が使用する電話端末からの電話着信時の着信音として、該電子メールの送信者が使用する電話端末の電話番号と紐付けしてあらかじめ設定登録することにより、該電子メールの送信者が使用する電話端末からの電話着信があった際に、着信音として、あらかじめ設定登録されている該送信者の音情報を出力することを特徴とする請求項1または2に記載の電話端末機能設定方法。
【請求項4】
設定登録する前記使用シーンが、電話端末の使用者の安否を問い合わせるための安否確認用の音声情報を出力する場合であり、受信した前記電子メールの本文に含まれる前記特定のキーワードとして使用者の安否確認を示す用語が設定され、かつ、受信した当該受信メールの本文に安否確認用の音声情報を出力する時刻を指定する時刻情報が設定されていた場合、該電子メールに添付された前記音源ファイルの送信者の音声情報を、安否確認用の音声情報として、該電子メールの本文にて指定されている時刻情報に紐付けしてあらかじめ設定登録することにより、あらかじめ設定登録されている前記時刻情報が示す時刻に達する都度、あらかじめ設定登録されている前記安否確認用の音声情報を出力し、電話端末の使用者の安否を問い合わせることを特徴とする請求項2または3に記載の電話端末機能設定方法。
【請求項5】
電話端末の使用者の安否を通知する安否応答用の電子メールを返送するための安否応答用のボタンとしてあらかじめ定めたボタンを備え、前記安否確認用の音声情報が添付されている、受信した前記電子メールのメールアドレスを、前記安否応答用の電子メールの返送先となるメールアドレスとして、前記安否応答用のボタンに紐付けしてあらかじめ設定登録することにより、前記安否確認用の音声情報を聞いた使用者が前記安否応答用のボタンを押下操作すると、あらかじめ設定登録されている前記安否応答用の電子メールを、返送先として設定登録されているメールアドレスに対して自動的に送信することを特徴とする請求項4に記載の電話端末機能設定方法。
【請求項6】
設定登録する前記使用シーンが、電話端末の電源として使用する電池の充電を指示する充電指示メッセージ通知用の音情報を出力する場合であり、受信した前記電子メールの本文に含まれる前記特定のキーワードとして充電を示す用語が設定されていた場合、該電子メールに添付された前記音源ファイルの前記音情報を、充電指示メッセージ通知用の音情報として、前記電池の残容量を監視して、該電池の充電を必要とする残容量としてあらかじめ定めた残容量閾値以下に低下している場合に警告表示を行う電池アラーム機能に紐付けしてあらかじめ設定登録することにより、前記電池アラーム機能が前記電池の残容量が前記算容量閾値以下に低下したことを検出した際に、あらかじめ設定登録されている前記充電指示メッセージ通知用の音情報を出力し、使用者に警告することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電話端末機能設定方法。
【請求項7】
設定登録する前記使用シーンが、電話端末に備えられたカメラ機能のシャッターボタンの押下操作を合図する合図用の補助メッセージとなる音情報を出力する場合であり、受信した前記電子メールの本文に含まれる前記特定のキーワードとしてカメラ機能を示す用語が設定されていた場合、該電子メールに添付された前記音源ファイルの前記音情報を、カメラ機能補助メッセージ通知用の音情報として、前記カメラ機能のシャッターボタンに紐付けしてあらかじめ設定登録することにより、前記カメラ機能のシャッターボタンを押下操作したことが検出された際に、あらかじめ設定登録されている前記カメラ機能補助メッセージ通知用の音情報を出力することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の電話端末機能設定方法。
【請求項8】
前記使用シーンに応じてあらかじめ定めた特定のキーワードを本文に含む前記電子メールを受信した際に、受信した前記電子メールに添付された前記音源ファイルの前記音情報を設定登録するか否かを使用者に確認するための確認画面を画面表示し、該確認画面を見た前記使用者が設定登録することを指示した場合に、該電子メールに添付された前記音源ファイルの前記音情報を、該電子メールの本文に含まれた前記特定のキーワードが指定する使用シーンに紐付けして設定登録することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の電話端末機能設定方法。
【請求項9】
電話による通話機能と電子メールの送受信機能とを少なくとも備えた電話端末であって、音情報を音源ファイルとして添付し、かつ、前記電話端末の使用シーンに応じてあらかじめ設定された特定のキーワードを本文に含む電子メールを受信した際に、受信した前記電子メールに添付された前記音源ファイルの音情報を、該電子メールの本文に含まれた前記特定のキーワードが指定する使用シーンに紐付けしてあらかじめ設定登録することにより、前記特定のキーワードが指定する使用シーンにおける機能を用いる場合、該使用シーンに紐付けして設定登録された前記音源ファイルの前記音情報を自動的に出力することを特徴とする電話端末。
【請求項10】
請求項1ないし8のいずれかに記載の電話端末機能設定方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする電話端末機能設定プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−80315(P2012−80315A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−223448(P2010−223448)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】