説明

電話装置とそれに用いられる電話機

【課題】、受信側の電話機が受信した個人情報を当該個人情報の記録されるべきブロックの上位に記録できるようにする。
【解決手段】発信側の携帯電話機1の利用者が携帯電話機1を操作して個人情報6又は個人情報6の読み仮名の末尾1字の前に順序変更指定情報7なる「ア」を付加してなる情報を発信すると、受信側の携帯電話機2は受信した個人情報6又は個人情報6に順序変更指定情報7の付加された情報を五十音順に従って携帯電話機2に記録するので、携帯電話機2に記録される順位の変更のための特殊な手段を設けることなく、順序変更指定情報7の有る個人情報6が順序変更指定情報7の無い個人情報6よりも上位に記録される。携帯電話機1が受信側で携帯電話機2が発信側である場合もある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信側の電話機が発信側の電話機から発信された個人情報の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報を付加してなる情報又は個人情報を予め定められた文字を並べる順序の決め方に従って当該受信側の電話機に記録する電話装置とそれに用いられる電話機に関する。上記予め定められた文字を並べる順序の決め方とは、例えば、五十音順、いろは順、アルファベット順等のことである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自分の携帯電話機に記録されている電話帳情報を赤外線通信により他人の携帯電話機に転送することが開示されている。特許文献2には、通信端末機における利用時点の曜日又は時間帯等のような利用環境に適した電話帳を表示することが開示されている。特許文献3には、相手先の移動機の現在位置に適した電話番号や電子メールアドレス等の通信アドレスを表示することが開示されている。これらの特許文献1乃至特許文献3を組み合わせても、受信側の電話機が受信した個人情報を発信側の電話機からの発信の条件に基づき当該個人情報の記録されるべきブロックの上位に記録することができないという欠点がある。上記個人情報の記録されるべきブロックとは、個人情報の中の氏名又は苗字又は名前の読み仮名が同じの集合のことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002‐281146号公報
【特許文献2】特開2005‐236871号公報
【特許文献3】特開2009‐33509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、受信側の電話機が受信した個人情報を発信側の電話機からの発信の条件に基づき当該個人情報の記録されるべきブロックの上位に記録できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る電話装置は、発信側の電話機が個人情報の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報を付加してなる情報又は個人情報を受信側の電話機に発信し、受信側の電話機が上記受信側の電話機から発信された個人情報の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報を付加してなる情報を又は個人情報を受信して予め定められた文字を並べる順序の決め方に従ってその受信側の電話機に記録することを特徴とする。又、本発明に係る電話装置に用いられる電話機は、ユーザーインタフェースを構成する入力操作手段と近距離無線通信部と送受信部と近距離無線通信部と送受信部と制御部とを備え、制御部には個人情報と予め定められた特定の順序変更指定情報と順序変更入力手段と情報発信手段と情報登録手段とが設けられ、順序変更入力手段が上記入力操作手段による入力により上記個人情報の予め定められた特定の位置に上記予め定められた特定の順序変更指定情報を付加してなる情報を作成し、情報発信手段が上記制御部に設けられた個人情報又は上記順序変更入力手段で作成された個人情報の予め定められた特定の位置に上記予め定められた特定の順序変更指定情報を付加してなる情報を発信する一方、情報登録手段が受信した個人情報の予め定められた特定の位置に上記予め定められた特定の順序変更指定情報を付加してなる情報又は個人情報を予め定められた文字を並べる順序の決め方に従って当該電話機に記録することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る電話装置及びそれに使用する電話機は、受信側の電話機が受信した個人情報を発信側の電話機からの発信の条件に基づき当該個人情報の記録されるべきブロックの上位に記録できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態に係る電話装置を示す構成図。
【図2】実施の形態に係る発信側の電話機を示す構成図。
【図3】実施の形態に係る受信側の電話機を示す構成図。
【図4】実施の形態に係る発信側の電話機に個人情報を記録する場合を示す工程図。
【図5】実施の形態に係る発信側の電話機から個人情報を受信側の電話機に転送する場合を示す工程図。
【図6】実施の形態に係る受信側の電話機での処理を示すフローチャート。
【図7】実施の形態に係る受信側の電話機で受信した個人情報を記録されるべきブロックの上位に記録したアドレスデータ記憶部を示す図表。
【図8】実施の形態に係る受信側の電話機で受信した個人情報を通常の順序で記録したアドレスデータ記憶部を示す図表。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1を参照し、実施の形態に係る電話装置について説明する。携帯電話機1;2は、単数に限定されるものではなく、複数であってもよく、PHS(Personal Handy-phone System)で使用可能な携帯電話機やそれ以外の通信システムで使用可能な携帯電話機で構成される。携帯電話機1は、近距離無線通信部3と無線送受信部4と制御部5とを備える。制御部5には、個人情報6と順序変更指定情報7とが予め記録されている。個人情報6は、携帯電話機1の利用者の氏名と電話番号及び電子メールアドレス等の個人を表す情報である。携帯電話機1の利用者とは携帯電話機1を所有する者又は携帯電話機1を使用する者又は携帯電話機1を所持する者をいう。順序変更指定情報7は、携帯電話機1から発信する個人情報6を携帯電話機2の記録されるべきブロックの上位に記録させることを表す順序の変更を指定する情報である。携帯電話機2は、近距離無線通信部8と無線送受信部9と制御部10とを備える。制御部10には、個人情報11と順序変更指定情報12とが予め記録されている。個人情報11は、携帯電話機2の利用者の氏名と電話番号及び電子メールアドレス等の個人を表す情報である。順序変更指定情報12は、携帯電話機2から発信する個人情報11を携帯電話機1の記録されるべきブロックの上位に記録させることを表す順序の変更を指定する情報である。
【0009】
携帯電話機1;2では、制御部5;10が近距離無線通信部3;8による通信であるか無線送受信部4;9による通信であるかを制御することにより、近距離無線通信部3;8が無線基地局13;14と通信網15と制御局16を経由しないで互いに接続されてデータのやり取りを行う一方、無線送受信部4;9が無線基地局13;14と通信網15と制御局16を経由して互いに接続されてデータや通話のやり取りを行うようになっている。通信網15は、単数の通信事業者で運営される形態、複数の通信事業者で運営される形態がある。複数の通信事業者で運営される形態では、例えば、一方の通信事業者で運営される通信網15には無線基地局13及び制御局16が設けられ、他方の通信事業者で運営される通信網15には無線基地局14及び図外の制御局が設けられ、一方の通信事業者で運営される通信網15と他方の通信事業者で運営される通信網15とが図外の関門交換機を経由して通信可能に接続される。
【0010】
先ず、図1の電話装置において、携帯電話機1の利用者が携帯電話機1の制御部5に記録された携帯電話機1の所有者に関する個人情報6を携帯電話機1から携帯電話機2に発信する場合について説明する。このように個人情報6を携帯電話機1から携帯電話機2に発信する場合には、携帯電話機1が発信側の電話機となり、携帯電話機2が受信側の電話機となる。発信側となった携帯電話機1の利用者が発信する個人情報6を携帯電話機2の記録されるべきブロックの上位に記録させる場合には、携帯電話機1の利用者が発信する個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加するように携帯電話機1を操作する。逆に、携帯電話機1の利用者が発信する個人情報6を携帯電話機2に記録されるべきブロックの上位に記録しない場合には、携帯電話機1の利用者が発信する個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加するような携帯電話機1に対する操作を行わない。
【0011】
そして、携帯電話機1の利用者が携帯電話機1の近距離無線通信部3から携帯電話機2の近距離無線通信部8に個人情報6を発信する場合には、携帯電話機1の利用者が近距離無線通信部3;8のペアリングを行うように携帯電話機1を操作する。ペアリングとは、機械と機械とを無線で結ぶことであり、実施の形態では近距離無線通信部3:8を互いに無線で通信可能に接続することを言う。それに伴い、携帯電話機1の制御部5が近距離無線通信部3を動作させて近距離無線通信部8と通信可能となるように接続して待ち受け状態とする。その後、携帯電話機1の利用者が制御部5から個人情報6を抽出して近距離無線通信部3から発信するように携帯電話機1を操作する。それに伴い、近距離無線通信部3が制御部5から抽出した個人情報6又は当該個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7の付加された情報を発信する。その発信された個人情報6又は当該個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7の付加された情報が無線基地局13;14と通信網15及び制御局16を経由することなく近距離無線通信部8で受信されるのに伴い、携帯電話機2の制御部10は受信した個人情報6又は当該個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7の付加された情報を予め定められた文字を並べる順序の決め方である例えば五十音順に従って記録する。
【0012】
又、携帯電話機1の利用者が携帯電話機1の無線送受信部4から携帯電話機2の無線送受信部9に個人情報6を発信する場合には、無線送受信部4;9が互いに待受け状態において、携帯電話機1の利用者が制御部5から個人情報6を抽出して無線送受信部4から発信するように携帯電話機1を操作する。それに伴い、制御部5が無線送受信部4を動作させ、無線送受信部4が制御部5から抽出した個人情報6又は当該個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7の付加された情報を発信する。その発信された個人情報6又は当該個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7の付加された情報が無線基地局13から通信網15と制御局16及び無線基地局14を順に経由して携帯電話機2の無線送受信部9で受信されるのに伴い、制御部10は受信した個人情報6又は当該個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7の付加された情報を例えば五十音順に従って記録する。
【0013】
以上のように、発信側の携帯電話機1の利用者が発信する個人情報6を受信側の携帯電話機2の記録されるべきブロックの上位に記録しない場合は携帯電話機1から予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7の付加されていない個人情報6を発信させ、発信側の携帯電話機1の利用者が発信する個人情報6を携帯電話機2の記録されるべきブロックの上位に記録する場合は携帯電話機1から個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7の付加された情報を発信させることにより、受信側の携帯電話機2が受信した個人情報6又は当該個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7の付加された情報を予め定められた文字を並べる順序の決め方に従って携帯電話機2に記録するので、携帯電話機2では記録される順位の変更のための特殊な手段を必要とすることなく特定の順序変更指定情報7の付加された個人情報6を特定の順序変更指定情報7の付加されていない個人情報6よりも携帯電話機2に記録されるべきブロックの上位に記録することができる。
【0014】
次に、図1の電話装置において、携帯電話機2の利用者が携帯電話機2の制御部10に記録された携帯電話機2の所有者に関する個人情報11を携帯電話機2から携帯電話機1に発信する場合について説明する。このように個人情報11を携帯電話機2から携帯電話機1に発信する場合には、携帯電話機2が発信側の電話機となり、携帯電話機1が受信側の電話機となる。発信側となった携帯電話機2が発信する個人情報11を受信側となった携帯電話機1のブロックの上位に記録する場合には、携帯電話機2の利用者が発信する個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報12を付加するように携帯電話機2を操作する。逆に、携帯電話機2の利用者が発信する個人情報11を携帯電話機1のブロックの上位に記録しない場合には、携帯電話機2の利用者が発信する個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報12を付加するような携帯電話機2に対する操作を行わない。
【0015】
そして、携帯電話機2が携帯電話機2の近距離無線通信部8から携帯電話機1の近距離無線通信部3に個人情報11を発信する場合には、携帯電話機2の利用者が近距離無線通信部3;8のペアリングを行うように携帯電話機2を操作する。それに伴い、携帯電話機2の制御部5が近距離無線通信部8を動作させて近距離無線通信部3と通信可能となるように接続して待ち受け状態とする。その後、携帯電話機2の利用者が制御部10から個人情報11を抽出して近距離無線通信部8から発信するように携帯電話機1を操作する。それに伴い、制御部10が近距離無線通信部8を動作させ、近距離無線通信部8が制御部10から抽出した個人情報11又は当該個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報12の付加された情報を発信する。その発信された個人情報11又は当該個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報12の付加された情報が無線基地局13;14と通信網15及び制御局16を経由することなく近距離無線通信部3で受信されるのに伴い、携帯電話機1の制御部5は受信した個人情報11又は当該個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報12の付加された情報を例えば五十音順に従って記録する。
【0016】
又、携帯電話機2が携帯電話機2の無線送受信部9から携帯電話機1の無線送受信部4に個人情報11を発信する場合には、無線送受信部4;9が互いに待受け状態になった状態において、携帯電話機2の利用者が制御部10から個人情報11を抽出して無線送受信部9から発信するように携帯電話機2を操作する。それに伴い、制御部10が無線送受信部9を動作させ、無線送受信部9が制御部10から抽出した個人情報11又は当該個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報12の付加された情報を発信する。その発信された個人情報11又は当該個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報12の付加された情報が無線基地局14から通信網15と制御局16及び無線基地局13を順に経由して携帯電話機1の無線送受信部4で受信されるのに伴い、制御部5は受信した個人情報11又は当該個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報12の付加された情報を例えば五十音順に従って記録する。
【0017】
以上のように、発信側の携帯電話機2が発信する個人情報11を受信側の携帯電話機1の記録されるべきブロックの上位に記録しない場合は携帯電話機2から予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報12の付加されていない個人情報11を発信させ、発信側の携帯電話機2の利用者が発信する個人情報11を携帯電話機1の記録されるべきブロックの上位に記録する場合は携帯電話機2から個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報12の付加された情報を発信させることにより、受信側の携帯電話機1が受信した個人情報11又は当該個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報12の付加された情報を予め定められた文字を並べる順序の決め方に従って携帯電話機1に記録するので、携帯電話機1では記録される順位の変更のための特殊な手段を必要とすることなく特定の順序変更指定情報12の付加された個人情報11を特定の順序変更指定情報12の付加されていない個人情報11よりも携帯電話機1に記録されるべきブロックの上位に記録することができる。
【0018】
図2を参照し、実施の形態に係る携帯電話機1の構成について説明する。携帯電話機1は、携帯容器に、近距離無線通信部3、無線送受信部4、制御部5、マイクロホン21、スピーカ22、キー部23、表示部24、バッテリ25を備える。近距離無線通信部3は、赤外線、ブルートゥース(登録商標)、フェリカ(登録商標)、Wi‐Fi(登録商標)を利用して情報をやり取りするものである。無線送受信部4は、アンテナ26を有し、キー部23における図外の電源スイッチがオンされて、バッテリ25からの電力で動作した制御部5の制御によりアンテナ26を経由して図1の無線基地局13と無線通信を行うものであって、通話機能だけを備えた構成、通話機能とデータ通信機能とを併有した構成が考えられる。
【0019】
図2において、マイクロホン21は、音声や音を集音して電気信号に変換して出力する機器である。スピーカ22は、電気信号を音声や音に変換して出力する機器である。キー部23は、制御部5の入力機器を構成する多数のキーを備える。多数のキーとしては、置数キー、電源スイッチ、発信スイッチ、発信停止スイッチ、ファンクションキー等である。表示部24は、携帯電話機1を操作する人に制御部5の出力情報を可視化するためのディスプレイのような出力機器を構成する。バッテリ25は、携帯電話機1の各電気部品に直流の電力を供給する電源である。
【0020】
制御部5は、CPU27、ROM28、RAM29、情報発信手段30、情報登録手段31、プロフィール記憶部32、情報記憶部33、アドレスデータ記憶部34、メモリダイヤル記憶部35を備える。CPU27は、ROM28に格納されたオペレーティングシステムやアプリケーションソフトからなるプログラムにしたがいRAM29に記憶されている情報を使用しながら動作して携帯電話機1の各電気部品の動作を制御するものである。情報発信手段30及び情報登録手段31は、CPU27の動作で具現化される。
【0021】
情報発信手段30は、携帯電話機1の利用者の操作に対応するCPU27の動作により、プロフィール記憶部32から個人情報6を抽出するか又は抽出した個人情報6の予め定められた特定の位置に、情報記憶部33から抽出した予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加してなる情報を作成する。例えば、携帯電話機1が個人情報6を発信する場合に、利用者が順序変更指定情報7を付加しないようにキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、情報発信手段30がプロフィール記憶部32から個人情報6を抽出する一方、携帯電話機1の利用者が個人情報6を発信する場合に順序変更指定情報7を付加するようにキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、情報発信手段30がプロフィール記憶部32から抽出した個人情報6の予め定められた特定の位置に情報記憶部33から抽出した予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加してなる情報を作成する。
【0022】
情報登録手段31は、CPU27の動作により、携帯電話機1の近距離無線通信部3又は無線送受信部4が図1の携帯電話機2から個人情報11又は個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加してなる情報を受信するのに伴い、その受信した個人情報11又は個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加してなる情報を例えば五十音順に従ってアドレスデータ記憶部34に記録する。
【0023】
プロフィール記憶部32は、携帯電話機1の利用者の操作に対応するCPU27の動作により、携帯電話機1の利用者の個人情報6を記録する部分であり、フラッシュメモリ又はROM28の書き換え可能な部分により構成される。プロフィール記憶部32に記録される個人情報6は、オーナー情報やプロフィール情報と呼ばれ、例えば、携帯電話機1の利用者の氏名の漢字表記、当該氏名の読み仮名、携帯電話機1の電話番号、携帯電話機1の利用者の連絡先として上記携帯電話機1の電話番号以外の電話機の電話番号、電子メールアドレスからなる。個人情報6がプロフィール記憶部32に記録される工程については図4で説明する。
【0024】
図2において、情報記憶部32は、ROM28の書き換え不可能な部分に順序変更指定情報7を記憶保持するメモリとして設けられる。情報記憶部32には、ROM28の製造段階で予め定められた特定の順序変更指定情報7として例えばカタカナの「ア」が予め記録されている。順序変更指定情報7は、「ア」に限定されるものではなく、「☆」や「♯」又はそれら以外の記号でもよいが、この電話装置に使用される図2の順序変更指定情報7や図3の順序変更指定情報12として統一された一様の記号が特定されて用いられる。予め定められた文字を並べる順序の決め方として五十音順が定められた状態において、順序変更指定情報7として「ア」が用いられれば、順序変更指定情報7の付加された個人情報6が順序変更指定情報7の付加されていない個人情報6よりも図3に示すアドレスデータ記憶部54の該当するブロックの上位に記録される。
【0025】
図2において、アドレスデータ記憶部34は、ROM28の書き換え可能な部分又はフラッシュメモリに携帯電話機1の利用者に関連する連絡先情報を記憶保持するメモリとして設けられる。アドレスデータ記憶部34には、携帯電話機1の利用者の操作に対応するCPU27の動作により、携帯電話機1の利用者の私的に作成された連絡先情報としての氏名と住所と電話番号及び電子メールアドレス等の情報が電話帳として記録される。メモリダイヤル記憶部35は、ROM28の書き換え可能な部分に又はフラッシュメモリに携帯電話機1に着信された相手先電話番号を記憶保持するメモリとして設けられる。アドレスデータ記憶部34又はメモリダイヤル記憶部35は、携帯電話機1の発信時にアドレスデータ記憶部34に記録された連絡先情報の電話番号又はメモリダイヤル記憶部35に記録された相手先電話番号を表示部24に表示させて発信できるようにしたメモリダイヤル機能として使用されることが可能である。
【0026】
図3を参照し、実施の形態に係る携帯電話機2の構成について説明する。携帯電話機2は、携帯容器に、近距離無線通信部8、無線送受信部9、制御部10、マイクロホン41、スピーカ42、キー部43、表示部44、バッテリ45を備える。近距離無線通信部8は、赤外線、ブルートゥース(記録商標)、フェリカ(記録商標)、Wi‐Fi(記録商標)を利用して情報をやり取りするものである。無線送受信部9は、アンテナ46を有し、キー部43における図外の電源スイッチがオンされて、バッテリ45からの電力で動作した制御部10の制御によりアンテナ46を経由して図1の無線基地局14と無線通信を行うものであって、通話機能だけを備えた構成、通話機能とデータ通信機能とを併有した構成が考えられる。
【0027】
図3において、マイクロホン41は、音声や音を集音して電気信号に変換して出力する機器である。スピーカ42は、電気信号を音声や音に変換して出力する機器である。キー部43は、制御部10の入力機器を構成する多数のキーを備える。多数のキーとしては、置数キー、電源スイッチ、発信スイッチ、発信停止スイッチ、ファンクションキー等である。表示部44は、携帯電話機2を操作する人に制御部10の出力情報を可視化するためのディスプレイのような出力機器を構成する。バッテリ45は、携帯電話機2の各電気部品に直流の電力を供給する電源である。
【0028】
制御部10は、CPU47、ROM48、RAM49、情報発信手段50、情報登録手段51、プロフィール記憶部52、情報記憶部53、アドレスデータ記憶部54、メモリダイヤル記憶部55を備える。CPU47は、ROM48に格納されたオペレーティングシステムやアプリケーションソフトからなるプログラムにしたがいRAM49に記憶されている情報を使用しながら動作して携帯電話機2の各電気部品の動作を制御するものである。情報発信手段50及び情報登録手段51は、CPU47の動作で具現化される。
【0029】
情報発信手段50は、携帯電話機2の利用者の操作に対応するCPU47の動作により、プロフィール記憶部52から個人情報11を抽出するか又は抽出した個人情報11の予め定められた特定の位置に、情報記憶部53から抽出した予め定められた特定の順序変更指定情報12を付加する。例えば、携帯電話機2の利用者が個人情報11を発信する場合に順序変更指定情報12を付加ないようにキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、情報発信手段30がプロフィール記憶部32から個人情報6を抽出する一方、携帯電話機2の利用者が個人情報11を発信する場合に順序変更指定情報12を付加するようにキー部43を操作すると、このキー部43の操作に対応する操作信号がキー部43から制御部10に入力され、この操作信号の制御部10への入力に伴い、情報発信手段50がプロフィール記憶部52から抽出した個人情報11の予め定められた特定の位置に情報記憶部53から抽出した予め定められた特定の順序変更指定情報12を付加する。
【0030】
情報登録手段51は、CPU47の動作により、携帯電話機2の近距離無線通信部8又は無線送受信部9が図1の携帯電話機1から個人情報6を受信するのに伴い、その受信した個人情報6又は個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加してなる情報又は個人情報11の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加してなる情報を例えば五十音順に従ってアドレスデータ記憶部54に記録する。
【0031】
プロフィール記憶部52は、携帯電話機2の利用者の操作に対応するCPU47の動作により、携帯電話機2の利用者の個人情報11を記録する部分であり、フラッシュメモリ又はROM48の書き換え可能な部分により構成される。プロフィール記憶部52に記録される個人情報11は、オーナー情報やプロフィール情報と呼ばれ、例えば、携帯電話機2の利用者の氏名の漢字表記、当該氏名の読み仮名、携帯電話機2の電話番号、携帯電話機2の利用者の連絡先として上記携帯電話機2の電話番号以外の電話機の電話番号、電子メールアドレスからなる。
【0032】
情報記憶部32は、ROM48の書き換え不可能な部分に順序変更指定情報12を記憶保持するメモリとして設けられる。情報記憶部32には、ROM48の製造段階で予め定められた特定の順序変更指定情報12として例えばカタカナの「ア」が予め記録されている。順序変更指定情報12は、「ア」に限定されるものではなく、「☆」や「♯」又はそれら以外の記号でもよいが、この電話装置に使用される図2の順序変更指定情報7や図3の順序変更指定情報12として統一された一様の記号が特定されて用いられる。予め定められた文字を並べる順序の決め方として五十音順が定められた状態において、順序変更指定情報12として「ア」を用いれば、順序変更指定情報12の付加された個人情報11が順序変更指定情報12の付加されていない個人情報11よりも図2に示すアドレスデータ記憶部34の該当するブロックの上位に記録される。
【0033】
図3において、アドレスデータ記憶部54は、ROM48の書き換え可能な部分又はフラッシュメモリに携帯電話機2の利用者に関連する連絡先情報を記憶保持するメモリとして設けられる。アドレスデータ記憶部54には、携帯電話機2の利用者の操作に対応するCPU47の動作により、携帯電話機2の利用者の私的に作成された連絡先情報としての氏名と住所と電話番号及び電子メールアドレス等の情報が電話帳として記録される。メモリダイヤル記憶部55は、ROM48の書き換え可能な部分又はフラッシュメモリに携帯電話機2に着信された相手先電話番号を記憶保持するメモリとして設けられる。アドレスデータ記憶部54又はメモリダイヤル記憶部55は、携帯電話機2の発信時にアドレスデータ記憶部54に記録された連絡先情報の電話番号又はメモリダイヤル記憶部55に記録された相手先電話番号を表示部44に表示させてワンタッチで発信できるようにしたメモリダイヤル機能として使用されることが可能である。
【0034】
図4を参照し、図2の個人情報6が携帯電話機1のプロフィール記憶部32に記録される工程を例として説明する。図4のA図は、携帯電話機1の表示部24が携帯電話機1に搭載された図2のバッテリ25から供給された電力で近距離無線通信部3に対する通信の待受け画面となった状態又は無線送受信部4に対する通信の待受け画面となった状態を示す。このA図において、携帯電話機1の利用者がプロフィール情報としての図2の個人情報6をプロフィール記憶部32に入力するようにA図のキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から図2の制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、制御部5が表示部24を制御し、図4のB図に示すように表示部24にはアドレス帳メニューが表示される。このアドレス帳メニューが表示された状態において、携帯電話機1の利用者がアドレス帳メニューの中の第4番目の「プロフィール」の項目を選択するようにA図のキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から図2の制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、制御部5が表示部24を制御し、図4のC図に示すように表示部24にはプロフィールメニューが表示される。
【0035】
この図4のC図に示すようプロフィールメニューが表示された状態において、携帯電話機1の利用者がプロフィールメニューにおける「氏名」「読み仮名」「電話番号」「第2電話番号」等の項目のそれぞれに対応する情報を入力するようにA図のキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から図2の制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、制御部5が表示部24を制御し、図4のD図に示すように表示部24にはプロフィールメニューにおける「氏名」「読み仮名」「電話番号」「第2電話番号」等の項目のそれぞれに対応する情報が表示される。これらの情報が表示された状態において、携帯電話機1の利用者がプロフィールメニューの項目に対する情報の入力の終了を行うためにA図のキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から図2の制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、制御部5が表示部24を制御し、図4のE図に示すように表示部24にはプロフィールメニューの項目よりも下方に登録の有無を問い合わせる情報が表示される。
【0036】
この図4のE図に示すように登録の有無を問い合わせる情報が表示された状態において、携帯電話機1の利用者が「はい」を選択するようにA図のキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から図2の制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、制御部5のCPU27が動作し、このCPU27の動作に伴い、E図に示す「氏名:石川俊司」「読み仮名:いしかわしゅんじ」「電話番号:07012345678」「第2電話番号:0323456789」「電子メールアドレス:ishikawa@ab.cd.com」が図2のプロフィール記憶部32に記録されると共に、図4のF図に示すように表示部24にはプロフィールメニューの項目よりも下方に登録の完了を表す情報として例えば「登録しました」が表示される。これにより、図2の個人情報6のプロフィール記憶部32への記録が完了する。
【0037】
尚、図3の個人情報11が携帯電話機2のプロフィール記憶部52に記録される工程は、段落0034における携帯電話機1、近距離無線通信部3、無線送受信部4、制御部5、個人情報6、キー部23、表示部24、バッテリ25、CPU27、プロフィール記憶部32のそれぞれを、図3の携帯電話機2、近距離無線通信部8、無線送受信部9、制御部10、個人情報11、キー部43、表示部44、バッテリ45、CPU47、プロフィール記憶部52とそれぞれ読み替え、又、段落0036の「氏名:石川俊司」「読み仮名:いしかわしゅんじ」「電話番号:07012345678」「第2電話番号:0323456789」「電子メールアドレス:ishikawa@ab.cd.com」を図3の「氏名:日本太郎」「読み仮名:にっぽんたろう」「電話番号:09012345678」「第2電話番号:0333456789」「電子メールアドレス:nippon@ef.gh.com」と読み替えることにより適用できる。
【0038】
図5を参照し、図2の携帯電話機1から個人情報6の特定の位置に特定の順序変更指定情報7の付加された情報を図3の携帯電話機2に転送する工程を図2の近距離無線通信部3及び情報発信手段30で行われる場合を例として説明する。図5のA図は、携帯電話機1の表示部24が携帯電話機1に搭載された図2のバッテリ25から供給された電力で近距離無線通信部3に対する通信及び無線送受信部4に対する通信の待受け画面となった状態を示す。このA図において、携帯電話機1の利用者が図2のプロフィール記憶部32に記憶された個人情報6を近距離無線通信部3から転送するようにキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から図2の制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、制御部5が表示部24を制御し、図5のB図に示すように表示部24には転送メニューが表示される。この転送メニューが表示された状態において、携帯電話機1の利用者が転送メニューの中の「Bluetooth(登録商標)」又は「赤外線」を選択するようにA図のキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から図2の制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、制御部5が表示部24を制御し、図5のC図に示すように表示部24には転送プロフィールメニューが表示される。
【0039】
この図5のC図に示すように表示された転送プロフィールメニューは、図2のプロフィール記憶部32から抽出された個人情報6が表示部24に表示された態様である。この転送プロフィールメニューが表示された状態において、携帯電話機1の利用者が個人情報6としての転送プロフィールメニューの「読み仮名:いしかわしゅんじ」の部分の特定の位置としての読み仮名における末尾1字の前に図2の予め定められた特定の順序変更指定情報7としての「ア」を付加するようにA図のキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から図2の制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、図2の情報発信手段30の動作により図5のD図に示すように表示部24には転送プロフィールメニューの「読み仮名:いしかわしゅんじ」が「読み仮名:いしかわしゅんアじ」と変更されて表示される。
【0040】
この転送する個人情報6の特定の位置に特定の順序変更指定情報7を付加した状態が表示された状態において、携帯電話機1の利用者が順序変更指定情報7の付加の終了を行うためにA図のキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から図2の制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、制御部5が表示部24を制御し、図5のE図に示すように表示部24には転送プロフィールメニューの項目よりも下方に転送の有無を問い合わせる情報が表示される。この転送の有無を問い合わせる情報が表示された状態において、携帯電話機1の利用者が「はい」を選択するようにA図のキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から図2の制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、制御部5のCPU27が動作し、このCPU27の動作に伴い、図4のE図に示す「氏名:石川俊司」「読み仮名:いしかわしゅんアじ」「電話番号:07012345678」「第2電話番号:0323456789」「電子メールアドレス:ishikawa@ab.cd.com」が図2の近距離無線通信部3から図3の携帯電話機2の近距離無線通信部8に転送されると共に、図5のF図に示すように表示部24にはプロフィールメニューの項目よりも下方に転送の完了を表す情報として例えば「転送しました」が表示される。これにより、個人情報6の特定の位置に特定の順序変更指定情報7の付加された情報の図2に示す携帯電話機1の近距離無線通信部3から図3に示す携帯電話機2の近距離無線通信部8への転送が完了する。
【0041】
図6を参照し、図1の携帯電話機2が携帯電話機1から個人情報6を受信する場合の処理について説明する。この処理は、図1の近距離無線通信部3;8による通信又は無線送受信部4;9による通信の場合の双方に対する制御部10の処理である。尚、図6の処理の説明において、携帯電話機1、個人情報6、順序変更情報7については、図2を参照されたい。又、携帯電話機2、近距離無線通信部8、無線送受信部9、制御部10、CPU47、情報登録手段51については、図3を参照されたい。
【0042】
図6において、ステップ101では、携帯電話機2の近距離無線通信部8又は無線送受信部9で携帯電話機1からの個人情報6又は個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加してなる情報を受信したか受信していないかを情報登録手段51が判断する。即ち、携帯電話機2の近距離無線通信部8又は無線送受信部9が携帯電話機1のプロフィール記憶部32から抽出されて転送された個人情報6又は個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加してなる情報を携帯電話機1から受信していなければ、ステップ101がNOになり、ステップ101に戻る。逆に、近距離無線通信部8又は無線送受信部9が携帯電話機1のプロフィール記憶部32抽出されて転送された個人情報6又は個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加してなる情報を携帯電話機1から受信していれば、ステップ101がYESになり、ステップ102に進む。ステップ102では、ステップ101で受信した個人情報6又は個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報7を付加してなる情報を情報登録手段51が五十音順に従ってアドレスデータ記憶部54に記録する。これにより、特定の順序変更指定情報7の付加された個人情報6が特定の順序変更指定情報7の付加されていない個人情報6よりもアドレスデータ記憶部54の該当するブロックの上位に記録される。
【0043】
図7及び図8を参照し、携帯電話機1から携帯電話機2に転送される個人情報6が携帯電話機2のアドレスデータ記憶部55に記録された例を個人情報6の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更情報7が付加された場合と付加されていない場合と分けて説明する。図7及び図8では、携帯電話機1から携帯電話機2に転送される個人情報6として図2のプロフィール記憶部32から抽出された「石川俊司」「いしかわしゅんじ」「電話番号:07012345678」「第2電話番号:0323456789」「電子メールアドレス:ishikawa@ab.cd.com」を例とし、この個人情報6が携帯電話機1から携帯電話機2に転送されるよりも前の時期において、図7及び図8のアドレスデータ記憶部55には「石川俊司」「電話番号(09012345678)」「メールアドレス」「第2電話番号」からなる個人情報61が既に記録されている場合を例として説明する。この個人情報61は、携帯電話機1の利用者が所有する図外の携帯電話機のプロフィール記憶部に記録されており、そのプロフィール記憶部から転送されて携帯電話機2のアドレスデータ記憶部55に記録された情報である。尚、図7及び図8のアドレスデータ記憶部55では、記録された氏名の読み仮名の図示を省略してある。
【0044】
先ず、図7では、個人情報6の特定の位置としての読み仮名における末尾1字の前に図2の順序変更指定情報12としての「ア」が付加された情報が携帯電話機1から携帯電話機2に転送された場合を例として説明する。上記個人情報6の特定の位置としての読み仮名における末尾1字の前に図2の順序変更指定情報12としての「ア」が付加された情報としては、例えば、図5のE図の「読み仮名:いしかわしゅんアじ」を参照されたい。このように個人情報6の特定の位置としての読み仮名における末尾1字の前に図2の順序変更指定情報12としての「ア」が付加された情報が図2の携帯電話機1から図2の携帯電話機2に転送された場合には、図3に示す携帯電話機2の情報登録手段31の動作により図6のステップ101の処理が実行される。この処理の実行により、上記個人情報6の特定の位置としての読み仮名における末尾1字の前に図2の順序変更指定情報12としての「ア」が付加された情報を当該個人情報6の記録されるべきブロックとしての「石川俊司」の上位に記録する処理を行う。
【0045】
この上位に記録する処理において、携帯電話機1から携帯電話機2に転送されてきた個人情報6の予め定められた特定の位置としての読み仮名における末尾1字の前に図2の予め定められた特定の順序変更指定情報12としての「ア」が付加された情報を加工することなく図2のプロフィール記憶部32から抽出された「石川俊司」「電話番号:07012345678」「第2電話番号:0323456789」「電子メールアドレス:ishikawa@ab.cd.com」からなる個人情報6が、図7に示すようにアドレスデータ記憶部55に既存の「石川俊司」「電話番号(09012345678)」「メールアドレス」「第2電話番号」からなる個人情報61よりも上位に記録される。このように携帯電話機1の利用者が自分の携帯電話機1から他人の携帯電話機2のアドレスデータ記憶部55に自分の個人情報6;61を複数個記録させる場合において、自分の指定する個人情報6を自分の指定以外の個人情報61よりも上位に記録させることができる。
【0046】
これにより、携帯電話機1の利用者に対して他人である携帯電話機2の利用者が携帯電話機2のアドレスデータ記憶部55から携帯電話機1の利用者としての例えば「石川俊司」に関する個人情報6又は個人情報61を抽出するように図3の携帯電話機2のキー部43を操作すると、図3の携帯電話機2のCPU47がアドレスデータ記憶部55における複数の個人情報6;61としての「石川俊司」の中から上位に記録されている方の個人情報6を優先的にアドレスデータ記憶部55から抽出して図3の携帯電話機2の表示部44に表示するので、携帯電話機2の利用者が複数の個人情報6;61としての「石川俊司」に発信を行う場合にアドレスデータ記憶部55における複数の個人情報6;61としての「石川俊司」の中から上位に記録されている個人情報6の電話番号又は第2電話番号又は電子メールアドレスに発信を行うようになる。即ち、携帯電話機1の利用者が自分の携帯電話機1から他人の携帯電話機2のアドレスデータ記憶部55に自分の個人情報6を複数個記録させる場合において、自分の指定する個人情報6を自分の指定以外の個人情報61よりも上位に記録させることにより、他人の携帯電話機2の利用者に対して自分の指定する個人情報6の電話番号又は第2電話番号又は電子メールアドレスに発信を促すことができる。
【0047】
次に、図8では、個人情報6の予め定められた特定の位置としての読み仮名における末尾1字の前に図2の予め定められた特定の順序変更指定情報12としての「ア」が付加されていない個人情報6が携帯電話機1から携帯電話機2に転送された場合を例として説明する。このように図2の予め定められた特定の順序変更指定情報12としての「ア」の付加されていない個人情報6が携帯電話機1から携帯電話機2に転送された場合には、図3に示す携帯電話機2の情報登録手段31の動作により図6のステップ102の処理が実行される。この処理の実行により、上記順序変更指定情報12としての「ア」の付加されていない個人情報6が例えば五十音順で決められた順序の位置に記録する処理を行う。
【0048】
この順序の位置に記録する処理において、携帯電話機1から携帯電話機2に転送されてきた個人情報6として図2のプロフィール記憶部32から抽出された「石川俊司」「電話番号:07012345678」「第2電話番号:0323456789」「電子メールアドレス:ishikawa@ab.cd.com」からなる個人情報6が、図8に示すようにアドレスデータ記憶部55に既存の「石川俊司」「電話番号(09012345678)」「メールアドレス」「第2電話番号」からなる個人情報61よりも下位に記録される。
【0049】
これにより、携帯電話機1の利用者に対して他人である携帯電話機2の利用者が携帯電話機2のアドレスデータ記憶部55から携帯電話機1の利用者としての例えば「石川俊司」に関する個人情報6又は個人情報61を抽出するように図3の携帯電話機2のキー部43を操作すると、図3の携帯電話機2のCPU47がアドレスデータ記憶部55における複数の個人情報6;61としての「石川俊司」の中から上位に記録されている方の個人情報61を優先的にアドレスデータ記憶部55から抽出して図3の携帯電話機2の表示部44に表示するので、携帯電話機2の利用者が複数の個人情報6;61としての「石川俊司」に発信を行う場合にアドレスデータ記憶部55における複数の個人情報6;61としての「石川俊司」の中から上位に記録されている個人情報61の電話番号又は第2電話番号又は電子メールアドレスに発信を行うようになる。
【0050】
段落0008乃至段落0049では電話機として携帯電話機1;2を例として説明したが、電話機として固定電話機でも適用可能である。電話機として固定電話機を用いる場合には、図1の無線送受信部4;9が有線送受信部となり、図1の無線基地局13;14が固定基地局となり、有線送受信部と固定基地局とが有線で接続される構成となる。
【0051】
又、段落0008乃至段落0049では携帯電話機1;2とその利用者との間での情報をやりとりするためのユーザーインタフェースを構成する入力操作手段として図2及び図3のキー部23;43を例として説明したが、キー部23;43に代替して図2及び図3のスピーカ22又は表示部24を用いてもよい。入力操作手段としてスピーカ22を用いる場合は音声で入力を操作する態様となり、入力操作手段として表示部24を用い場合は表示部24に表示されたキー部23;43に相当するタッチセンサで入力を操作する態様となる。
【0052】
又、段落0008乃至段落0049では図2のプロフィール記憶部32から抽出した個人情報6を携帯電話機1から図3の携帯電話機2に転送するか又は図3のプロフィール記憶部52から抽出した個人情報11を携帯電話機2から図2の携帯電話機1に転送する場合を例として説明したが、図2のアドレスデータ記憶部34又はメモリダイヤル記憶部35から抽出した個人情報を携帯電話機1から図3の携帯電話機2に転送したり又は図3のアドレスデータ記憶部54又はメモリダイヤル記憶部55から抽出した個人情報を携帯電話機2から図2の携帯電話機1に転送したりすることもできる。
【0053】
更に、図5のD図に示すように個人情報6としての「読み仮名:いしかわしゅんじ」の部分の特定の位置としての読み仮名における末尾1字の前に予め定められた特定の順序変更指定情報12としての「ア」を付加することにより、「読み仮名:いしかわしゅんじ」を「読み仮名:いしかわしゅんアじ」と変更する場合を例として説明したが、例えば、個人情報6としての「読み仮名:いしかわしゅんじ」の部分の特定の位置としての読み仮名における苗字の読み仮名「いしかわ」の末尾1字の前に予め定められた特定の順序変更指定情報12としての「ア」を付加するように、「読み仮名:いしかわしゅんじ」を「読み仮名:いしかアわしゅんじ」と変更することも考えられる。このように予め定められた特定の順序変更指定情報12を苗字の読み仮名「いしかわ」の末尾1字の前に付加すれば、個人情報の記録されるべきブロックが個人情報の中の苗字の読み仮名が同じの集合となり、苗字の読み仮名が同じの集合の上位に記録されることになる。
【0054】
又、上記実施の形態よりも構造は複雑になるが、予め定められた文字を並べる順序の決め方に使用される文字以外の記号、例えば「☆」や「♯」等が予め定められた特定の順序変更指定情報7;12として用いられた場合には、機械が予め定められた文字を並べる順序の決め方に使用される文字と予め定められた特定の順序変更指定情報7;12として記号との違いを認識することができるので、例えば、情報登録手段31;51に予め定められた特定の順序変更指定情報7;12を除去する機能を付加するようにしてもよい。
【0055】
例えば、図2の情報登録手段31に受信した予め定められた特定の順序変更指定情報12を除去する機能を付加した場合を例として説明する。受信した個人情報11に予め定められた特定の順序変更指定情報12が付加されている場合には、情報登録手段31が受信した個人情報11の予め定められた特定の位置から予め定められた特定の順序変更指定情報12を除去すると共に個人情報11をアドレスデータ記憶部54における当該個人情報11の記録されるべきブロックの上位に記録する。逆に、受信した個人情報11に予め定められた特定の順序変更指定情報12が付加されていない場合には、情報登録手段31が受信した個人情報11を予め定められた文字を並べる順序の決め方に従ってアドレスデータ記憶部54における当該個人情報11の記録されるべき位置に記録する。
【0056】
又、上記実施の形態よりも構造が複雑になるが、予め定められた文字を並べる順序の決め方に使用される文字以外の記号、例えば「☆」や「♯」等が予め定められた特定の順序変更指定情報7;12として用いられた場合には、機械が予め定められた文字を並べる順序の決め方に使用される文字と予め定められた特定の順序変更指定情報7;12として記号との違いを認識することができるので、制御部5;10に例えば図外のモード設定手段を設けて受信側で順序の変更を容認するか拒否するかをできるようにしてもよい。
【0057】
例えば、モード設定手段が受信側となった携帯電話機1の制御部5に設けられてCPU27の動作で具現化される手段である場合を例として説明すると、モード設定手段は、入力操作手段による入力によりCPU27の動作モードを順序変更動作モード又は順序変更不動作モードの何れかに設定するものであり、携帯電話機1の利用者の操作により、制御部5の動作モードを順序変更動作モード又は順序変更不動作モードの何れかに設定する処理を行う。
【0058】
具体的には、受信側となった携帯電話機1が発信側の携帯電話機2から発信された個人情報11を受信するよりも前の時期において、受信側の携帯電話機1の利用者が順序変更動作モードとなるように入力操作手段としてのキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、モード設定手段がCPU27の動作モードを順序変更不動作モードから順序変更動作モードに切り替えて設定し、この順序変更動作モードに設定されたCPU27の動作により、情報登録手段31が受信した個人情報11の予め定められた位置に有る予め定められた特定の順序変更指定情報12を認識するように動作する。このように情報登録手段31が予め定められた特定の順序変更指定情報12を認識すると、情報登録手段31が受信した個人情報11をアドレスデータ記憶部54における当該個人情報11の記録されるべきブロックの上位に記録する。
【0059】
逆に、携帯電話機1の利用者が順序変更不動作モードとなるようにキー部23を操作すると、このキー部23の操作に対応する操作信号がキー部23から制御部5に入力され、この操作信号の制御部5への入力に伴い、モード設定手段がCPU27の動作モードを順序変更動作モードから順序変更不動作モードに切り替えて設定し、この順序変更不動作モードに設定されたCPU27の動作により、情報登録手段31が受信した個人情報11の予め定められた位置に有る予め定められた特定の順序変更指定情報12を無視するように動作する。このように情報登録手段31が予め定められた特定の順序変更指定情報12を無視すると、情報登録手段31が受信した個人情報11をアドレスデータ記憶部54における予め定められた文字を並べる順序の決め方例えば五十音順に従って当該個人情報11の記録されるべき位置に記録する。
【0060】
段落0054乃至段落0059では、携帯電話機1が受信側となり、携帯電話機2が発信側となった場合の動作を説明したが、携帯電話機1が発信側となり、携帯電話機2が受信側となった場合の動作は、個人情報11を個人情報6と読み替え、順序変更指定情報12を順序変更指定情報7と読み替え、制御部5を制御部10と読み替え、CPU27をCPU47と読み替え、キー部23をキー部43と読み替え、情報登録手段31を情報登録手段51と読み替え、アドレスデータ記憶部54をアドレスデータ記憶部34と読み替えることにより実施可能になる。
【符号の説明】
【0061】
1;2は携帯電話機、3は近距離無線通信部、4は無線送受信部、5は制御部、6は個人情報、7は順序変更指定情報、8は近距離無線通信部、9は無線送受信部、10は制御部、11は個人情報、12は順序変更指定情報、13は無線基地局、14は無線基地局、15は通信網、16は制御局、17乃至20は欠番、21はマイクロホン、22はスピーカ、23はキー部、24は表示部、25はバッテリ、26はアンテナ、27はCPU、28はROM、29はRAM、30は情報発信手段、31は情報登録手段、32はプロフィール記憶部、33は情報記憶部、34はアドレスデータ記憶部、35はメモリダイヤル記憶部、36乃至40は欠番、41はマイクロホン、42はスピーカ、43はキー部、44は表示部、45はバッテリ、46はアンテナ、47はCPU、48はROM、49はRAM、50は情報発信手段、51は情報登録手段、52はプロフィール記憶部、53は情報記憶部、54はアドレスデータ記憶部、55はメモリダイヤル記憶部、56乃至60は欠番、61は個人情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信側の電話機が個人情報の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報を付加してなる情報又は個人情報を受信側の電話機に発信し、受信側の電話機が上記受信側の電話機から発信された個人情報の予め定められた特定の位置に予め定められた特定の順序変更指定情報を付加してなる情報を又は個人情報を受信して予め定められた文字を並べる順序の決め方に従ってその受信側の電話機に記録することを特徴とする電話装置。
【請求項2】
請求項1に記載された電話装置の発信側の電話機又は受信側の電話機として用いられる電話機がユーザーインタフェースを構成する入力操作手段と近距離無線通信部と送受信部と近距離無線通信部と送受信部と制御部とを備え、制御部には個人情報と予め定められた特定の順序変更指定情報と情報発信手段と情報登録手段とが設けられ、順序変更入力手段が上記入力操作手段による入力により制御部から個人情報を抽出するか又は抽出した個人情報の予め定められた特定の位置に制御部から抽出した予め定められた特定の順序変更指定情報を付加してなる情報を作成し、情報発信手段が上記抽出した個人情報又は上記順序変更入力手段で作成された個人情報の予め定められた特定の位置に上記予め定められた特定の順序変更指定情報を付加してなる情報を発信する一方、情報登録手段が受信した個人情報の予め定められた特定の位置に上記予め定められた特定の順序変更指定情報を付加してなる情報又は個人情報を予め定められた文字を並べる順序の決め方に従って当該電話機に記録することを特徴とする電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−106106(P2013−106106A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246909(P2011−246909)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(304058826)株式会社ウィルコム (56)
【Fターム(参考)】