説明

電話装置及びイヤホンマイクセット

【課題】 聴取させたくない自通話音声信号に対しミュート作用等を与える。
【解決手段】 通話中に通話相手に対して自通話音声を聴取させたくないとき、ミュートスイッチ18を切替端子1821へ切り替える。マイク18から自通話音声信号は、携帯電話機本体12へ供給されず、自通話音声は通話相手によって聴取されない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電話装置及びイヤホンマイクセットに関し、詳しくは通話中に自己の通話音声信号を通話相手に聴取させたくないときその通話音声信号を送信させず、かつ、その通話音声信号の折り返しを防止する電話装置及びイヤホンマイクセットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のイヤホンマイクセットを使用した携帯電話機(以下、従来の携帯電話機例という)は、図7に示すように、携帯電話機本体12にイヤホンマイクセット24を接続して構成される。
そのイヤホンマイクセット24は、インタフェース部16と、マイク部28と、イヤホン部20と、インタフェース部16、マイク部28及びイヤホン部20を接続するケーブル22とから構成されている。
【0003】
インタフェース部16は、コネクタで構成され、図8に示すように、ケーブル22の芯線22と芯線22とを図示しない携帯電話機本体のマイク用増幅器の入力に接続する一方、ケーブル22の芯線22と芯線22とを図示しない携帯電話機本体のイヤホン用増幅器の出力に接続するインタフェース16を有する。
マイク部28は、図8に示すように、マイク18を有し、マイク18の第1の出力端子は、芯線22を介してインタフェース16を構成するコネクタの第1の接続端子に接続され、第2の出力端子は、コネクタの第2の接続端子に接続されている。
【0004】
イヤホン部20は、図8に示すように、イヤホン20の一方の入力端子を芯線22に接続する一方、他方の入力端子を芯線22に接続している。芯線22は、インタフェース16を構成するコネクタの第3の接続端子に接続されている。
なお、携帯電話機本体12には、マイク17及びスピーカ19が設けられているが、イヤホンマイクセット14の接続により、マイク17及びスピーカ19の機能は無効にされる。
上述のように構成されるイヤホンマイクセットを使用して携帯電話機による通話を行うことができるので、携帯電話機の利便性をイヤホンマイクセットにより向上させている。
【0005】
上述した従来のイヤホンマイクセットのマイク18の第1の出力端子は、芯線22、そしてコネクタの第1の接続端子を経て図示しない携帯電話機本体のマイク用アンプの第1の入力端子に接続され、第2の出力端子は、芯線22、そしてコネクタの第2の接続端子を経て図示しない携帯電話機本体のマイク用アンプの第2の入力端子に接続されている。
この構成上、マイク18で集音される音声信号等は、すべて相手へ送信されることになる。
したがって、通信中に自音声を相手に聞かせたくない場合であっても、その自音声は相手に聞かれてしまうという不具合がある。
【0006】
また、イヤホン部20の第1の入力端子は、芯線22、そしてコネクタの第3の接続端子を経て図示しない携帯電話機本体のイヤホン用アンプの第1の出力端子に接続され、第2の入力端子は、芯線22、そしてコネクタの第1の接続端子を経て図示しない携帯電話機本体のイヤホン用アンプの第2の出力端子に接続されている。
上記の構成によれば、イヤホンマイクセットの送話系と受話系とは、電気的に独立に構成されている。
しかし、イヤホンマイクセットを接続する携帯電話機本体内の送話系と受話系との間に規格上必要である電気的な結合があるため、通話音声信号がイヤホンマイクセットのイヤホンで聴取されてしまうのを避けることができない。
【0007】
上述した従来の携帯電話機例には、上述のような不具合があるが、これを回避する手段も知られている。
従来、携帯電話機等で通話中に相手に聞かせたくない通話音声信号を送出させないようにする手段の例として、携帯電話機本体で保留する手段やイヤホンマイクセット内で保留する手段が知られている。
この後者の例は、例えば、特許文献1に記載されている。
【0008】
特許文献1に記載される技術は、イヤホンマイクセットを構成する集合部に保留音発生部を設け、通話の保留をしたい場合にマイクロホンに代えて保留音発生部の保留音信号をイヤホンマイクセットの出力信号として送出するようにして構成される。
【0009】
また、特許文献2には、通話音声信号自体をミュートする技術が記載されている。この技術は、ミュート起動信号をミュート回路に与えてミュート回路に入力されるマイクロホンからの通話音声信号をミュートするものである。そのミュート起動信号は、リモートユニツトの所定のボタンを操作して発生される信号をCPUで受け取り、そのCPUにおいて生成される信号である。
【0010】
【特許文献1】特開平9−51369号公報
【特許文献2】特開平10−248089号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記特許文献1では、保留音信号を発生させ、発生された保留音信号が相手に送信されてしまうので、複数通話の際には、それら相手方の会話の邪魔になる。
また、上記特許文献2では、リモートユニツトでのボタン操作を必要とし、その操作に応答して通話制御ユニツト内のCPUを作動させてCPUでミュート起動信号を生成し、生成されたミュート起動信号で通話制御ユニツトとマイクとの間に設けられたミュート回路を作動させている。これに加えて、この技術でのミュートは、ユーザの通話音声の発生と直接的な関係なしにミュート起動信号を発生させる仕組みを採用している。
【0012】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、通話中に自己の通話音声信号を通話相手に聴取させたくないときその通話音声信号の送信阻止やその通話音声信号の折り返し防止に役立つ電話装置及びイヤホンマイクセットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、音−電気変換器の出力に音声信号送受信手段の送信入力を接続している電話装置に係り、上記音−電気変換器の出力と上記音声信号出力手段の入力との間に、上記音−電気変換器から出力される信号の信号値を所定の値に低減させるミュート手段を備えたことを特徴としている。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電話装置に係り、上記ミュート手段は、信号値可変手段であることを特徴としている。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の電話装置に係り、上記信号値可変手段は、上記音−電気変換器の出力間に接続されたスイッチであることを特徴としている。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の電話装置に係り、上記信号値可変手段は、上記音−電気変換器の出力と上記音声信号送受信手段の送信入力との間に介設された可変抵抗であることを特徴としている。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の電話装置に係り、上記信号値可変手段は、上記音−電気変換器の出力と上記音声信号送受信手段の送信入力との間に介設された信号値調整付きオペアンプであることを特徴としている。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の電話装置に係り、上記ミュート手段は、上記音−電気変換器の出力信号に基づいて動作する手段であることを特徴としている。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の電話装置に係り、上記ミュート手段は、上記音−電気変換器の出力端に接続されたミュートモード切替スイッチと、該ミュートモード切替スイッチに接続された信号レベル検出手段と、該信号レベル検出手段の出力に接続されたタイマと、該タイマのミュート機能オン信号により作動されるミュートスイッチとを備えることを特徴としている。
【0020】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の電話装置に係り、上記タイマの出力に接続されたミュート報知回路と、該ミュート報知回路の出力と上記音声信号送受信手段の受信出力とに接続された合成回路とを備え、該合成回路の出力は電気−音変換器の入力に接続されることを特徴としている。
【0021】
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか一に記載の電話装置に係り、上記音−電気変換器は、有線で上記音声信号送受信手段の送信入力に上記ミュート手段を介して接続されたマイクロホンであることを特徴としている。
【0022】
請求項10記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか一に記載の電話装置に係り、上記音−電気変換器は、無線で上記音声信号送受信手段の送信入力に上記ミュート手段を介して接続されたマイクロホンであることを特徴としている。
【0023】
請求項11記載の発明は、マイクロホンの出力を電話装置の音声信号送受信手段の送信入力に接続するイヤホンマイクセットに係り、上記マイクロホンの出力と上記音声信号送受信手段の送信入力との間に、上記マイクロホンから出力される信号の信号値を所定の値に低減させるミュート手段を備えたことを特徴としている。
【0024】
請求項12記載の発明は、請求項11記載のイヤホンマイクセットに係り、上記ミュート手段は、信号値可変手段であることを特徴としている。
【0025】
請求項13記載の発明は、請求項11記載のイヤホンマイクセットに係り、上記信号値可変手段は、上記マイクロホンの出力間を短絡するスイッチであることを特徴としている。
【0026】
請求項14記載の発明は、請求項11記載のイヤホンマイクセットに係り、上記信号値可変手段は、上記マイクロホンの出力と上記音声信号送受信手段の送信入力との間に接続された可変抵抗であることを特徴としている。
【0027】
請求項15記載の発明は、請求項11記載のイヤホンマイクセットに係り、上記信号値可変手段は、上記マイクロホンの出力と上記音声信号送受信手段の送信入力との間に接続された信号値調整付きオペアンプであることを特徴としている。
【0028】
請求項16記載の発明は、請求項11記載のイヤホンマイクセットに係り、上記ミュート手段は、上記マイクロホンの出力信号に基づいて動作する手段であることを特徴としている。
【0029】
請求項17記載の発明は、請求項16記載のイヤホンマイクセットに係り、上記ミュート手段は、上記マイクロホンの出力端に接続されたミュートモード切替スイッチと、該ミュートモード切替スイッチに接続された信号レベル検出手段と、該信号レベル検出手段の出力に接続されたタイマと、該タイマのミュート機能オン信号により作動されるミュートスイッチとを備えることを特徴としている。
【0030】
請求項18記載の発明は、請求項17記載のイヤホンマイクセットに係り、上記タイマの出力に接続されたミュート報知回路と、該ミュート報知回路の出力と上記音声信号送受信手段の受信出力とに接続された合成回路とを備え、該合成回路の出力は電気−音変換器の入力に接続されることを特徴としている。
【0031】
請求項19記載の発明は、請求項11乃至18のいずれか一に記載のイヤホンマイクセットに係り、上記マイクロホンは、有線で上記音声信号送受信手段の送信入力に上記ミュート手段を介して接続されることを特徴としている。
【0032】
請求項20記載の発明は、請求項11乃至18のいずれか一に記載のイヤホンマイクセットに係り、上記マイクロホンは、無線で上記音声信号送受信手段の送信入力に上記ミュート手段を介して接続されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0033】
この発明によれば、音−電気変換器の出力に音声信号送受信手段の送信入力を接続している電話装置の音−電気変換器の出力と音声信号出力手段の入力との間に、音−電気変換器から出力される信号の信号値を所定の値に低減させるミュート手段を備えているので、音−電気変換器を手等で塞ぐことなしに、ハンズフリーの利便性を享受しつつ通話音声信号の相手への送信を阻止することができる。
この阻止は、自通話音声信号に対してのみ行われるものであるから、相手側の通話音声信号は電気−音変換器で変換し、その通話音声を聴取することができる。これは、複数人による通話の際に相手方の通話音声の聴取の妨げには少しもならないという効果を奏する。
【0034】
また、ミュート手段により自通話音声信号を大幅に低減されるので、自通話音声信号の折り返しが無くなり、相手からの通話音声を明瞭に聴取することができる。
また、ミュート手段の出力信号に基づいてミュート報知信号を発生し、このミュート報知信号を受信通話音声信号と合成して電気−音変換器に供給するようにすると、ミュート状態にあることを認識することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
この発明は、音−電気変換器の出力に音声信号送受信手段の送信入力を接続している電話装置の音−電気変換器の出力と音声信号出力手段の入力との間に、音−電気変換器から出力される信号の信号値を所定の値に低減させるミュート手段を備えて構成される。
【実施例1】
【0036】
図1は、この発明の実施例1である携帯電話機の電気的構成を示す図、また、図2は、同携帯電話機の発明特徴部分を詳細に示す図である。
この実施例の携帯電話機1は、自通話音声信号を相手に聞かせたくないとき自通話音声信号を相手に送信しない一方、相手の音声信号を明瞭に聴取し得る携帯電話機に係り、図1及び図2に示すように、携帯電話機本体12にイヤホンマイクセット14を接続して成り、そのイヤホンマイクセット14は、インタフェース部16と、マイク部18と、イヤホン部20と、インタフェース部16、マイク部18及びイヤホン部20を接続するケーブル22とから構成されている。
【0037】
インタフェース部16は、図2に示すように、ケーブル22の芯線22と芯線22とを図示しないマイク用増幅器の入力に接続する一方、ケーブル22の芯線22と芯線22とを図示しないイヤホン用増幅器の出力に接続するインタフェース16を有する。
マイク部18は、図2に示すように、マイク18と、ミュートスイッチ18とから構成されている。マイク18の第1の出力端子は、芯線22を介してインタフェース16を構成するコネクタの第1の接続端子に接続され、第2の出力端子は、芯線22を介してコネクタの第2の接続端子に接続されている。
芯線22は大地電位(GND)に接続され、芯線22と芯線22とが信号線を構成している。
【0038】
その芯線22には、ミュートスイッチ18が介設されておって、そのミュートスイッチ18は、切替接点1821と切替接点1822との間で切り替えられるように構成されている。
イヤホン部20は、図2に示すように、イヤホン20の一方の入力端子を芯線22に接続する一方、他方の入力端子を芯線22に接続している。芯線22には、インタフェース16を構成するコネクタの第3の接続端子に接続されている。
なお、携帯電話機本体12には、マイク17及びスピーカ19が設けられているが、イヤホンマイクセット14の接続により、マイク17及びスピーカ19の機能は無効にされる。
【0039】
次に、図1及び図2を参照して、この実施例の動作について説明する。
ユーザが、イヤホンマイクセット14のインタフェース部16を携帯電話機本体12の接続部に接続し、ミュートスイッチ18を切替接点1822側に切り替えた状態にしてイヤホンマイクセット14を用いての通話中に、その通話音声を相手に聞かせたくないとき、ミュートスイッチ18を切替接点1821側に切り替える。
これにより、マイク18の信号線は、大地電位に接続されるため、通話音声信号はミュートされて通話音声が相手に聴取されるのを防止し得る。
【0040】
このミュート状態においても、相手からの通話音声信号は、ミュートスイッチ18の上記切り替えとは無関係にあるから、上記切り替えにより何らの影響を受けることなく、イヤホン20に入力される相手の通話音声を明瞭に聴取することができる。
このミュートを終了させたい場合には、ミュートスイッチ18を切替接点1821側から切替接点1822側に切り替える。自通話音声信号は、ミュートされることなく、相手へ送信されて自通話音声は相手によって聴取される。
【0041】
このように、この実施例の構成によれば、ミュートスイッチにより自通話音声信号を大地電位に落としているから、マイクを手等で塞ぐことなしに、ハンズフリーの利便性を享受しつつ通話音声信号の相手への送信を阻止することができる。
この阻止は、自通話音声信号に対してのみ行われるものであるから、相手側の通話音声信号はイヤホンで変換し、その通話音声を聴取することができる。これは、複数人による通話の際に相手方の通話音声の聴取の妨げには少しもならないという効果を奏する。
また、ミュートスイッチにより自通話音声信号の信号線が大地電位に落とされるので、自通話音声信号の折り返しが無くなり、相手からの通話音声を明瞭に聴取することができる。
【実施例2】
【0042】
図3は、この発明の実施例2である携帯電話機の発明特徴部分を詳細に示す図である。
この実施例の構成が、実施例1のそれと大きく異なる点は、イヤホンマイクセットの手元で音量調整を行い得るようにした点である。
すなわち、この実施例の携帯電話機1Aのイヤホンマイクセット14Aは、図3に示すように、マイク18との信号線であるケーブル22の芯線22に可変抵抗18を介設して構成される。
この構成以外のこの実施例の構成は、実施例1と同じであるので、同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その逐一の説明は省略する。
【0043】
次に、図3を参照して、この実施例の動作について説明する。
ユーザが、イヤホンマイクセット14Aのインタフェース部16のインタフェース16を携帯電話機本体12の接続部に接続して可変抵抗18の抵抗値を所望の値、例えば、零にした状態にし、イヤホンマイクセット14Aを用いての通話中に、その通話音声を相手に聞かせたくないとき、可変抵抗18の抵抗値を所定の大きな値、例えば、最大値に設定する。
これにより、マイク18の信号線から出力される自通話音声信号の大きさが、大幅に減衰されるため、通話音声信号に対してミュート作用が働いて通話音声が相手に聴取されるのを防止し得る。
【0044】
この実施例のミュート状態においても、相手からの通話音声信号は、可変抵抗の調整状態とは無関係にあるから、上記調整により何らの影響を受けることなく、イヤホン20に入力され、相手の通話音声を明瞭に聴取することができる。
このミュートを終了させたい場合には、可変抵抗18の抵抗値を大幅に減少させる。自通話音声信号は、ミュートされることなく、相手へ送信されて自通話音声は相手によって聴取される。
【0045】
このように、この実施例の構成によれば、可変抵抗の調整により自通話音声信号の大きさを大幅に減衰させているから、マイクを手等で塞ぐことなしに、ハンズフリーの利便性を享受しつつ通話音声信号の相手への送信を阻止することができる。
この阻止は、自通話音声信号に対してのみ行われるものであるから、相手側の通話音声信号はイヤホンで変換し、その通話音声を聴取することができる。これは、複数人による通話の際に相手方の通話音声の聴取の妨げには少しもならないという効果を奏する。
また、可変抵抗の調整により自通話音声信号の大きさを大幅に減衰させているので、自通話音声信号の折り返しが無くなり、相手からの通話音声を明瞭に聴取することができる。
【実施例3】
【0046】
図4は、この発明の実施例3である携帯電話機の発明特徴部分を詳細に示す図である。
この実施例の構成が、実施例1のそれと大きく異なる点は、イヤホンマイクセットの手元で音量調整をオペアンプで行うようにした点である。
すなわち、この実施例の携帯電話機1Bのイヤホンマイクセット14Bは、図3に示すように、マイク18との信号線であるケーブル22の芯線22にボリューム付きオペアンプ18を介設して構成される。
この構成以外のこの実施例の構成は、実施例1と同じであるので、同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その逐一の説明は省略する。
【0047】
次に、図4を参照して、この実施例の動作について説明する。
ユーザが、イヤホンマイクセット14Bのインタフェース部16のインタフェース16を携帯電話機本体12の接続部に接続してオペアンプ18のボリュームを所定の値、例えば、中位程度の値にし、イヤホンマイクセット14Bを用いての通話中に、その通話音声を相手に聞かせたくないとき、オペアンプ18のボリュームを通話音声の聞き取れない値、例えば、最小値に設定する。
これにより、マイク18の信号線から出力される自通話音声信号の大きさが、大幅に減少されるため、通話音声信号に対してミュート作用が働いて通話音声が相手に聴取されるのを防止し得る。
【0048】
この実施例のミュート状態においても、相手からの通話音声信号は、オペアンプ18のボリュームの調整状態とは無関係にあるから、上記調整により何らの影響を受けることなく、イヤホン20に入力され、相手の通話音声を明瞭に聴取することができる。
このミュートを終了させたい場合には、オペアンプ18のボリュームを中位程度の値に増大させる。自通話音声信号は、ミュートされることなく、相手へ送信されて自通話音声は相手によって聴取される。
【0049】
このように、この実施例の構成によれば、オペアンプのボリュームの調整により自通話音声信号の大きさを大幅に減少させているから、マイクを手等で塞ぐことなしに、ハンズフリーの利便性を享受しつつ通話音声信号の相手への送信を阻止することができる。
この阻止は、自通話音声信号に対してのみ行われるものであるから、相手側の通話音声信号はイヤホンで変換し、その通話音声を聴取することができる。これは、複数人による通話の際に相手方の通話音声の聴取の妨げには少しもならないという効果を奏する。
また、オペアンプのボリュームの調整により自通話音声信号の大きさを大幅に減少させているので、自通話音声信号の折り返しが無くなり、相手からの通話音声を明瞭に聴取することができる。
【実施例4】
【0050】
図5は、この発明の実施例4である携帯電話機の発明特徴部分を詳細に示す図である。
この実施例の構成が、実施例1のそれと大きく異なる点は、ミュート手段たるスイッチを自通話音声信号のレベルに応じて開閉するようにした点である。
すなわち、この実施例の携帯電話機1Cのイヤホンマイクセット14Cは、図5に示すように、マイク18の信号線であるケーブル22の芯線22に介設されているミュートスイッチ18Cを自通話音声信号に応答して開閉させる制御回路30を設けて構成される。
【0051】
制御回路30は、ミュートモード切替スイッチ32と、音声信号レベル検出回路34と、タイマ36とで構成される。
ミュートモード切替スイッチ32は、ミュート機能をオン/オフする。
音声信号レベル検出回路34は、ミュートモード切替スイッチ32がオンされてマイク18から出力されている音声信号のレベルが一定の値以下になると信号を出力する。
タイマ36は、音声信号レベル検出回路34から信号が出力されるとカウントをし始め、一定時間経過するとミュート機能オン信号を出力する。
【0052】
また、タイマ36の出力は、ミュート報知回路40に接続されている。ミュート報知回路40は、信号音発生回路42と合成回路44とから構成されている。
信号音発生回路40は、ミュート報知信号を発生する。
合成回路44は、ケーブル22の芯線22に介設され、通話相手からの音声信号と信号音発生回路42から供給されるミュート報知信号とを合成する。
この構成以外のこの実施例の構成は、実施例1と同じであるので、同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その逐一の説明は省略する。
【0053】
次に、図5を参照して、この実施例の動作について説明する。
ユーザが、イヤホンマイクセット14Cのインタフェース部16のインタフェース16を携帯電話機本体12の接続部に接続して通話相手との会話において、自通話音声信号にミュートを掛けたくない場合には、ミュートモード切替スイッチ32をオフにする。
上記通話相手との会話において、自通話音声信号にミュートを掛けたい場合には、ミュートモード切替スイッチ32をオンにする。マイク18から出力される音声信号は、音声信号レベル検出回路34に供給される。
その音声信号のレベルが、一定の値以下へ低下すると、音声信号レベル検出回路34から信号が出力される。
【0054】
この信号をタイマ36が受け取ると、タイマ36は、カウントをし始め、そのカウント開始から一定時間経過したとき、タイマ36からミュート機能オン信号が出力される。
このミュート機能オン信号は、スイッチ18Cに供給されて芯線22を芯線22に接続してマイク18の出力間を短絡する。
これにより、マイク18の出力信号に対するミュート状態を生じさせる。かくして、周囲の余計な音や雑音は通話相手へ送られることは無くなる。
この効果は、特に、複数人同時通話時に、他の通話者の会話の邪魔防止に役立つ。
【0055】
上記のミュート状態になると同時に、ミュート機能オン信号は、信号音発生回路40に供給されて該回路40からミュート報知信号が発生され、このミュート報知信号は、通話相手から受信する音声信号と合成回路40で合成されて自己のイヤホン20に供給される。そのユーザは、イヤホン20からミュート状態にある旨を知らされる。
【0056】
このように、この実施例の構成によれば、自通話音声信号のレベルに応じてスイッチの開閉を自動的に行い、マイクの出力間を短絡しているから、マイクを手等で塞ぐことなしに、ハンズフリーの利便性を享受しつつ周囲の余計な音や雑音は通話相手への送信を阻止することができる。
この阻止は、自通話音声信号に対してのみ行われるものであるから、相手側の通話音声信号はイヤホンで変換し、その通話音声を聴取することができる。これは、複数人による通話の際に相手方の通話の邪魔防止に役立つという効果を奏する。
また、自通話音声信号のレベルに応動するスイッチによりマイクの出力間を自動的に短絡しているので、自通話音声信号の折り返しが無くなり、相手からの通話音声を明瞭に聴取することができる。
【実施例5】
【0057】
図6は、この発明の実施例5である携帯電話機の発明特徴部分を詳細に示す図である。
この実施例の構成が、実施例1のそれと大きく異なる点は、イヤホンマイクセットを無線で携帯電話機本体と接続するようにした点である。
すなわち、この実施例の携帯電話機1Dは、図6に示すように、ケーブル22の芯線22、芯線22及び芯線22をA/D変換回路52に接続し、A/D変換回路52の出力を無線回路54に接続し、無線回路54の出力をアンテナ56に接続して構成される。
この構成以外のこの実施例の構成は、実施例1と同じであるので、同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その逐一の説明は省略する。
【0058】
次に、図6を参照して、この実施例の動作について説明する。
ユーザが、イヤホンマイクセット14Dのスイッチ18を切替端子1822に接続し、イヤホンマイクセット14Dを用いての通話中に、その通話音声を相手に聞かせたくないとき、スイッチ18を切替端子1821に接続する。
これにより、マイク18の信号線は、大地電位に接続されるため、通話音声信号はミュートされる。
したがって、通話音声信号は、A/D変換回路52、そして無線回路54を経てアンテナ56から携帯電話機本体へ送信されなくなり、その結果携帯電話機本体のアンテナから通話相手へ送信されなくなる。これにより、通話音声等が相手に聴取されるのを防止し得る。
【0059】
このミュート状態においても、相手からの通話音声信号は、ミュートスイッチ18の上記切り替えとは無関係にあるから、上記切り替えにより何らの影響を受けることなく、イヤホン20に入力される相手の通話音声を明瞭に聴取することができる。
このミュートを終了させたい場合には、ミュートスイッチ18を切替接点1821側から切替接点1822側に切り替える。自通話音声信号は、ミュートされることなく、通話相手へ送信されて自通話音声は相手によって聴取される。
【0060】
このように、この実施例の構成によれば、イヤホンマイクセットと携帯電話機本体とを無線で結ぶ場合にも、実施例1と同効を得ることができる。
【0061】
以上、この発明の実施例を、図面を参照して詳述してきたが、この発明の具体的な構成は、これらの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもそれらはこの発明に含まれる。
例えば、上記各実施例は、イヤホンマイクセットにミュート手段を設ける例を示しているが、携帯電話機本体の音声信号送受信手段の送信入力に同等の構成を接続してこの発明を実施するようにしてもよい。
ミュート手段は、マイクロホン等から出力される信号を消音させる回路であってもよい。
また、ミュート手段は、マイクロホン等の音声−電気変換器の変換機能自体の停止を行うものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0062】
ここに開示している電話装置及びイヤホンマイクセットは、携帯電話機以外の電話機等でも実施し得る。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】この発明の実施例1である携帯電話機の電気的構成を示す図である。
【図2】同携帯電話機の発明特徴部分を詳細に示す図である。
【図3】この発明の実施例2である携帯電話機の発明特徴部分を詳細に示す図である。
【図4】この発明の実施例3である携帯電話機の発明特徴部分を詳細に示す図である。
【図5】この発明の実施例4である携帯電話機の発明特徴部分を詳細に示す図である。
【図6】この発明の実施例5である携帯電話機の発明特徴部分を詳細に示す図である。
【図7】従来の携帯電話機の電気的構成を示す図である。
【図8】同携帯電話機の発明特徴部分を詳細に示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1、1A、1B、1C、1D 携帯電話機(電話装置)
12 携帯電話機本体
14、14A、14B、14C、14D イヤホンマイクセット
18 マイク(音−電気変換器)
18 スイッチ(ミュート手段、信号値可変手段)
18 可変抵抗(ミュート手段、信号値可変手段)
18 ボリューム付きオペアンプ(ミュート手段、信号値可変手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音−電気変換器の出力に音声信号送受信手段の送信入力を接続している電話装置であって、
前記音−電気変換器の出力と前記音声信号出力手段の入力との間に、前記音−電気変換器から出力される信号の信号値を所定の値に低減させるミュート手段を備えたことを特徴とする電話装置。
【請求項2】
前記ミュート手段は、信号値可変手段であることを特徴とする請求項1記載の電話装置。
【請求項3】
前記信号値可変手段は、前記音−電気変換器の出力間に接続されたスイッチであることを特徴とする請求項2記載の電話装置。
【請求項4】
前記信号値可変手段は、前記音−電気変換器の出力と前記音声信号送受信手段の送信入力との間に介設された可変抵抗であることを特徴とする請求項2記載の電話装置。
【請求項5】
前記信号値可変手段は、前記音−電気変換器の出力と前記音声信号送受信手段の送信入力との間に介設された信号値調整付きオペアンプであることを特徴とする請求項2記載の電話装置。
【請求項6】
前記ミュート手段は、前記音−電気変換器の出力信号に基づいて動作する手段であることを特徴とする請求項1記載の電話装置。
【請求項7】
前記ミュート手段は、前記音−電気変換器の出力端に接続されたミュートモード切替スイッチと、該ミュートモード切替スイッチに接続された信号レベル検出手段と、該信号レベル検出手段の出力に接続されたタイマと、該タイマのミュート機能オン信号により作動されるミュートスイッチとを備えることを特徴とする請求項6記載の電話装置。
【請求項8】
前記タイマの出力に接続されたミュート報知回路と、該ミュート報知回路の出力と前記音声信号送受信手段の受信出力とに接続された合成回路とを備え、該合成回路の出力は電気−音変換器の入力に接続されることを特徴とする請求項7記載の電話装置。
【請求項9】
前記音−電気変換器は、有線で前記音声信号送受信手段の送信入力に前記ミュート手段を介して接続されたマイクロホンであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載の電話装置。
【請求項10】
前記音−電気変換器は、無線で前記音声信号送受信手段の送信入力に前記ミュート手段を介して接続されたマイクロホンであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載の電話装置。
【請求項11】
マイクロホンの出力を電話装置の音声信号送受信手段の送信入力に接続するイヤホンマイクセットであって、
前記マイクロホンの出力と前記音声信号送受信手段の送信入力との間に、前記マイクロホンから出力される信号の信号値を所定の値に低減させるミュート手段を備えたことを特徴とするイヤホンマイクセット。
【請求項12】
前記ミュート手段は、信号値可変手段であることを特徴とする請求項11記載のイヤホンマイクセット。
【請求項13】
前記信号値可変手段は、前記マイクロホンの出力間を短絡するスイッチであることを特徴とする請求項11記載のイヤホンマイクセット。
【請求項14】
前記信号値可変手段は、前記マイクロホンの出力と前記音声信号送受信手段の送信入力との間に接続された可変抵抗であることを特徴とする請求項11記載のイヤホンマイクセット。
【請求項15】
前記信号値可変手段は、前記マイクロホンの出力と前記音声信号送受信手段の送信入力との間に接続された信号値調整付きオペアンプであることを特徴とする請求項11記載のイヤホンマイクセット。
【請求項16】
前記ミュート手段は、前記マイクロホンの出力信号に基づいて動作する手段であることを特徴とする請求項11記載のイヤホンマイクセット。
【請求項17】
前記ミュート手段は、前記マイクロホンの出力端に接続されたミュートモード切替スイッチと、該ミュートモード切替スイッチに接続された信号レベル検出手段と、該信号レベル検出手段の出力に接続されたタイマと、該タイマのミュート機能オン信号により作動されるミュートスイッチとを備えることを特徴とする請求項16記載のイヤホンマイクセット。
【請求項18】
前記タイマの出力に接続されたミュート報知回路と、該ミュート報知回路の出力と前記音声信号送受信手段の受信出力とに接続された合成回路とを備え、該合成回路の出力は電気−音変換器の入力に接続されることを特徴とする請求項17記載のイヤホンマイクセット。
【請求項19】
前記マイクロホンは、有線で前記音声信号送受信手段の送信入力に前記ミュート手段を介して接続されることを特徴とする請求項11乃至18のいずれか一に記載のイヤホンマイクセット。
【請求項20】
前記マイクロホンは、無線で前記音声信号送受信手段の送信入力に前記ミュート手段を介して接続されることを特徴とする請求項11乃至18のいずれか一に記載のイヤホンマイクセット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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