説明

電話装置

【課題】 会議中やテスト中にアラームが鳴動することを防止する。
【解決手段】 アラームの鳴動を禁止する時間帯を予め設定しておき、制御回路は、その時間帯になったと判定すると、電源オフ状態か否かを判定し(S2ステップ)、電源オフ状態でアラーム時刻になったと判定すると(S3ステップ)、アラームの鳴動を禁止し(S4ステップ)、電源オン状態でアラームの鳴動時刻になったと判定すると(S5ステップ)、アラームの鳴動を禁止し(S6ステップ)、更に着信があったと判定すると(S7ステップ)、バイブレータで着信を報知する(S8ステップ)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常の携帯電話装置では、アラーム機能を有している。このアラーム機能は、ユーザがアラームの鳴動開始時刻を設定すると、携帯電話装置が電源オフの状態でも強制的に電源オンにし、アラームを鳴動させるというものである。
【0003】
又、特許文献1には、簡単な操作で自動電源オン機能を解除する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−298529号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、アラーム機能は目覚まし時計代わりに使用できる為非常に便利であるが、誤って職場や学校にいる時間帯にアラームが鳴るように設定していれば、周りの人に迷惑がかかる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明は、このような課題を解決する為のものであり、請求項1記載の電話装置は、アラーム音を鳴動開始する時刻と、アラーム音の鳴動を禁止する時間帯を設定可能であり、前記アラーム音を鳴動開始する時刻となっても、その時刻が前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯に含まれていれば、前記アラーム音の鳴動を禁止することを特徴とする。
請求項2記載の電話装置は、請求項1記載の電話装置であり、前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯に着信があると、着信音の鳴動を禁止することを特徴とする。
請求項3記載の電話装置は、請求項1又は2記載の電話装置であり、前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯に着信があると、バイブレータで着信を報知することを特徴とする。
請求項4記載の電話装置は、アラーム音を鳴動開始する時刻と、アラーム音の鳴動を禁止する時間帯を設定可能であり、前記アラーム音を鳴動開始する時刻となった際に、その時刻が前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯に含まれていると共に電話装置が電源オフ状態であると、自動的に電源オフ状態から電源オン状態になることを禁止すると共に前記アラーム音の鳴動を禁止することを特徴とする。
請求項5に記載の電話装置は、アラーム音を鳴動する鳴動手段と、アラーム音の鳴動開始時刻を設定する鳴動時刻設定手段と、前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯を設定する鳴動禁止時間帯設定手段と、当該鳴動禁止時間帯設定手段により設定された時間帯で、前記鳴動時刻設定手段により設定された時刻になっても、アラーム音の鳴動を禁止するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする電話装置。
請求項6に記載の電話装置は、請求項5に記載の電話装置であり、更に着信を検出する着信検出手段と、着信音を鳴動する着信音鳴動手段を有し、前記制御手段は、前記鳴動禁止時間帯設定手段により設定された時間帯に前記着信検出手段が着信を検出しても、前記着信音鳴動手段により着信音が鳴動されることを禁止することを特徴とする。
請求項7に記載の電話装置は、請求項5又は7に記載の電話装置であり、更にバイブレータを有し、前記制御手段は、前記鳴動禁止時間帯設定手段により設定された時間帯に前記着信検出手段が着信を検出すると、前記バイブレータを振動させることにより着信を報知することを特徴とする。
請求項8に記載の電話装置は、自動的に電源オフ状態から電源オン状態になると共にアラーム音を鳴動する鳴動手段と、アラーム音の鳴動開始時刻を設定する鳴動時刻設定手段と、前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯を設定する鳴動禁止時間帯設定手段と、電源オフの状態で、前記鳴動禁止時間帯設定手段により設定された時間帯で、前記鳴動時刻設定手段により設定された時刻になっても、自動的に電源オフ状態から電源オン状態になることを禁止すると共にアラーム音の鳴動を禁止するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1及び5に記載の電話装置によれば、アラーム音の鳴動を禁止する時間帯にはアラーム音を鳴動させない為、ユーザがアラーム音の鳴動をオフするように設定することを忘れていても、会議中や試験中等で突然アラーム音が鳴動することを防止することができる。
【0007】
請求項2及び6に記載の電話装置によれば、アラーム音の鳴動を禁止する時間帯には着信音の鳴動を禁止する為、会議中や試験中等で突然着信音が鳴動することを防止することができる。
【0008】
請求項3及び7に記載の電話装置によれば、アラーム音の鳴動を禁止する時間帯にはバイブレータで着信を報知する為、会議中や試験中等で突然着信音が鳴動することを防止することができるだけでなく、ユーザに着信があることを報知することが可能である。
【0009】
請求項4及び8に記載の電話装置によれば、アラーム音の鳴動を禁止する時間帯には電源オフ状態から電源オン状態にならない為、ユーザがアラーム音の鳴動をオフするように設定することを忘れていても、会議中や試験中等で突然アラーム音が鳴動することを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明の一実施形態に係る通信装置(携帯電話装置)について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1に示すように、携帯電話装置10は、アンテナ16と接続された通信部12を備えている。この通信部12は、後述のベースバンド部14からの信号をアンテナ16を介して基地局へ発信し、あるいはアンテナ16を介して基地局からの電波を受信する。
【0012】
また、通信部12は、ベースバンド部14と接続されている。ベースバンド部14は、CDMA処理回路18と、音声コーデック20と、を有している。ここで、CDMA処理回路18は、符号分割多元接続、スクランブル、誤り制御、タイミング検出を行う。また、音声コーデック20は、音声を圧縮(符号化)、伸張(復号化)したり、アナログとデジタルの変換を行ったり、内部の増幅回路(図示省略)により受話音量やマイクロホンの感度を変更する。
【0013】
また、ベースバンド部14には、切替回路22が接続されている。この切替回路22には、増幅回路24を介して第1スピーカ26が接続されている。この第1スピーカ26は、増幅回路24で増幅されたベースバンド部14の電気信号を音声に変換する。この第1スピーカ26は、ユーザの耳にあてて通話に使用される。
【0014】
また、切替回路22には、増幅回路28を介してマイクロホン30が接続されている。このマイクロホン30は、通話に使用され、音声を電気信号に変換する。マイクロホン30により出力された電気信号は、増幅回路28で増幅されてベースバンド部14に出力される。
【0015】
また、切替回路22には、増幅回路32を介して第2スピーカ34が接続されている。この第2スピーカ34は、増幅回路32で増幅されたベースバンド部14の電気信号を音声に変換する。この第2スピーカ34は、受話音を周囲の人にも聞かせるための拡声用のスピーカである。また、第2スピーカ34は、着信報知の鳴動も行う。なお、これらの3つの増幅回路24、28、32は、ゲインを固定しており、第1スピーカ26及び第2スピーカ34の音量やマイクロホン30の感度を変更することはできないようになっている。
【0016】
この切替回路22は、ベースバンド部14との接続を、第1スピーカ26用の増幅回路24とマイクロホン30用の増幅回路28側にするか、あるいは拡声用の第2スピーカ34用の増幅回路32とマイクロホン30用の増幅回路28側にするかを切り替える。
【0017】
また、通信部12、ベースバンド部14、切替回路22には、制御回路(制御部)36がそれぞれ接続されている。この制御回路36の制御により上述した切替回路22による切り替えが行われる。また、制御回路36によりベースバンド部14の音声コーデック20が制御され、音声コーデック20により第1スピーカ26及び第2スピーカ34の音量やマイクロホン30の感度が変更される。制御回路36には、ROM38が接続されており、ROM38に格納されているシステムプログラムに基づき各部を制御する。
【0018】
また、制御回路36には、入力部44が接続されている。この入力部44は、図示していないが、テンキー、通話キー、切キー、カーソル移動等に用いられる十字キー、決定キー、クリアキー等を有している。
【0019】
RAM40には、アラームを鳴動開始する時刻とアラーム音とが対で複数格納されている。又、アラーム音を所定時刻に鳴動するか否かは、ユーザの設定によりオンオフ設定することが可能である。更に、RAM40には、アラーム音を鳴動させない時間帯の情報が格納され、この情報はユーザのキー操作により設定可能である。このアラーム音を鳴動させない時間帯が格納されている際には、たとえアラーム音を鳴動させる所定時刻になっても、アラーム音を鳴動させない時間帯であれば、アラーム音が鳴動されない。
【0020】
次に、本実施例装置の動作について、図2を用いて説明する。図2は本実施例装置の動作を示すフロー図である。
【0021】
先ず、図2のフロー図の動作に入る前に、ユーザが入力部44をキー操作することにより、アラーム音を鳴動する時刻(例えば午前10時)を設定すると共に、アラーム音を鳴動させない時間帯(例えば、午前8時〜午後5時まで)を設定したとする。
【0022】
この設定が終了した後に、図2の動作を実行する。
【0023】
まず、図2のS1ステップでは、制御回路36は、現在時刻が、RAM40に格納されているアラーム音を鳴動させない時間帯であると判定すると、S2ステップへ処理を進める。
【0024】
S2ステップでは、制御回路36は、現在電源オフ状態であると判定すると、S3ステップへ処理を進め、そうでなければS5ステップへ処理を進める。
【0025】
S3ステップでは、制御回路36は、現在時刻が、RAM40に格納されているアラームを鳴動開始する時刻になったと判定すると、S4ステップへ処理を進め、そうでなければS9ステップへ処理を進める。
【0026】
S4ステップでは、制御回路36は、電源オフ状態から電源オン状態に自動的になることを禁止すると共に、アラーム音がスピーカ26から鳴動することを禁止し、S9ステップへ処理を進める。
【0027】
S5ステップでは、制御回路36は、現在時刻が、RAM40に格納されているアラームを鳴動開始する時刻になったと判定すると、S6ステップへ処理を進め、そうでなければS7ステップへ処理を進める。
【0028】
S6ステップでは、制御回路36は、アラーム音がスピーカ26から鳴動することを禁止し、S7ステップへ処理を進める。
【0029】
S7ステップでは、制御回路36は、ベースバンド部14から着信があることを示す信号を検出すると、着信ありと判定し、S8ステップへ処理を進め、そうでなければ、S9ステップへ処理を進める。
【0030】
S8ステップでは、制御回路36は、図示せぬバイブレータを振動させることにより、着信を報知する。尚、この時着信音の鳴動は禁止している。
【0031】
S9ステップでは、現在時刻が、RAM40に格納されているアラーム音を鳴動させない時間帯であると判定すると、S2ステップへ処理を進め、そうでなければ処理を終了する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明を適用してなる実施例装置のブロック図である。
【図2】本実施例装置の動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0033】
10 携帯電話装置
36 制御回路
40 ROM
44 入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アラーム音を鳴動開始する時刻と、アラーム音の鳴動を禁止する時間帯を設定可能であり、
前記アラーム音を鳴動開始する時刻となっても、その時刻が前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯に含まれていれば、前記アラーム音の鳴動を禁止することを特徴とする電話装置。
【請求項2】
請求項1記載の電話装置であり、前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯に着信があると、着信音の鳴動を禁止することを特徴とする電話装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の電話装置であり、前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯に着信があると、バイブレータで着信を報知することを特徴とする電話装置。
【請求項4】
アラーム音を鳴動開始する時刻と、アラーム音の鳴動を禁止する時間帯を設定可能であり、
前記アラーム音を鳴動開始する時刻となった際に、その時刻が前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯に含まれていると共に電話装置が電源オフ状態であると、自動的に電源オフ状態から電源オン状態になることを禁止することを特徴とする電話装置。
【請求項5】
アラーム音を鳴動する鳴動手段と、アラーム音の鳴動開始時刻を設定する鳴動時刻設定手段と、前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯を設定する鳴動禁止時間帯設定手段と、当該鳴動禁止時間帯設定手段により設定された時間帯で、前記鳴動時刻設定手段により設定された時刻になっても、アラーム音の鳴動を禁止するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする電話装置。
【請求項6】
請求項5に記載の電話装置であり、
更に着信を検出する着信検出手段と、着信音を鳴動する着信音鳴動手段を有し、
前記制御手段は、前記鳴動禁止時間帯設定手段により設定された時間帯に前記着信検出手段が着信を検出しても、前記着信音鳴動手段により着信音が鳴動されることを禁止することを特徴とする電話装置。
【請求項7】
請求項5又は7に記載の電話装置であり、
更にバイブレータを有し、
前記制御手段は、前記鳴動禁止時間帯設定手段により設定された時間帯に前記着信検出手段が着信を検出すると、前記バイブレータを振動させることにより着信を報知することを特徴とする電話装置。
【請求項8】
自動的に電源オフ状態から電源オン状態になると共にアラーム音を鳴動する鳴動手段と、アラーム音の鳴動開始時刻を設定する鳴動時刻設定手段と、前記アラーム音の鳴動を禁止する時間帯を設定する鳴動禁止時間帯設定手段と、
電源オフの状態で、前記鳴動禁止時間帯設定手段により設定された時間帯で、前記鳴動時刻設定手段により設定された時刻になっても、自動的に電源オフ状態から電源オン状態になることを禁止すると共にアラーム音の鳴動を禁止するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする電話装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−104045(P2008−104045A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−285885(P2006−285885)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】