説明

電話/会議活動プレゼンス状態

【課題】電話通話(例えば、マルチパーティ会議通話、1対1の電話通話、共同セッション)における個人の参加レベルを推測するプレゼンスシステムおよびプレゼンス方法を提供すること。
【解決手段】一実施形態では、プレゼンスシステムは、個人が、電話通話にも参加している間の、個人の1つまたは複数の活動についてのプレゼンス情報を収集する。プレゼンスシステムは、プレゼンス情報を集約し、解析して、電話/会議活動プレゼンス状態を判定し、次に、個人が電話通話において「能動的参加者」であったか、または「受動的参加者」であったかをウォッチャおよび/または自動化された対話管理システムに知らせる。ウォッチャおよび/または自動化された対話管理システムは、次に、その情報を案内として使用して、その個人が電話通話にも参加しながら、別の対話に応答することができる可能性が高いかどうかを判定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人が、電話通話(例えば、マルチパーティ会議通話)にも参加している間の、個人の1つまたは複数の活動についてのプレゼンス情報を収集し、次いで、その個人が、電話通話において「能動的参加者」であるか、または「受動的参加者」であるかを、他の人々(ウォッチャ)および/または自動化された対話管理システムに知らせるのに使用される電話/会議活動プレゼンス状態を判定するプレゼンスシステムおよびプレゼンス方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレゼンスシステムの主な機能は、ウォッチャ(または発呼者)とプレゼンティティ(または被呼者)の間の通信を改善することである。そのようなシステムでは、特定のウォッチャ(または発呼者)が、特定のプレゼンティティ(または被呼者)と接触する際の通信効率は、ウォッチャが、プレゼンティティのリアルタイムのステータスについてどれだけ知っているかに依存する。例えば、ウォッチャは、プレゼンティティと接触するのに先立って、以下の情報を知ることを所望する可能性がある。すなわち、
プレゼンス情報
応対可能性(availability) プレゼンティティは、接触されるように応対可能であるか
活動 プレゼンティティの現在の活動は何か
現地時間 プレゼンティティと接触するのに適切な時刻か
デバイス/媒体タイプ どのように私はプレゼンティティと連絡をとることができるか
その他
通信選好
プレゼンティティの選好する言語はいずれか
プレゼンティティの選好するデバイスは何か
プレゼンティティの選好するセキュリティモード/プロトコルは何か
その他
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上のリアルタイムプレゼンス情報は、通常、ウォッチャによって、プレゼンティティが、現在、対話(例えば、電話通話、IM)に応対可能であるか、または応対可能でないかについて、情報を得た上で判定するのに使用される。1つのそのような関連プレゼンス情報要素は、プレゼンティティが、「電話中」であるかどうかを示し、電話中である個人は、おそらく、ふさがっており、別の対話に応対可能でないと推測される。これは、しばしば、ほとんどの1対1の電話通話に関しては十分な推測であるが、マルチパーティ会議通話、および一部のタイプの1対1の電話通話において、これは、十分な推測ではない可能性がある。
【0004】
例えば、マルチパーティ会議通話が、公式のビジネス状況において行われている場合、通常、発言している(能動的と呼ばれる)1名または数名だけの参加者が存在する一方で、残りの参加者は、多かれ少なかれ、注意深く聞いている(受動的と呼ばれる)。それらの受動的参加者は、電子メールに応答すること、自身のPCで作業をすること、その他などの、別の活動に携わっている可能性があり、別の対話に応対できる可能性がある。その個人が、例えば、アナリスト会議または研修セッションを単に聞いているだけの、1対1の電話通話に参加している場合、その個人は、やはり、別の対話に応対できる可能性がある。これは、その個人が、アナリスト会議または研修セッションを聞いているのと同時に、電子メールに応答すること、自身のPCで作業すること、その他などの、別の活動に関わっている場合、特に当てはまる。
【0005】
わかるように、現行の「電話中」プレゼンス状態は、個人が、電話通話における受動的参加者であった場合、厳しすぎる指標である可能性がある。例えば、ある個人が「電話中」であることをウォッチャが知っている場合、その個人が、電話通話にも「参加」しながら、IM、または第2の電話(例えば、移動電話)のような別の対話に携わることができる可能性があるにもかかわらず、ウォッチャは、その個人と接触することを試みることに気が進まない可能性がある。電話通話に参加している受動的参加者についての、そのような知識の欠如は、ウォッチャおよび受動的参加者の通信満足度を損なう可能性がある。以上の問題が、本発明によって解決される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、電話通話(例えば、マルチパーティ会議通話、1対1の電話通話、共同セッション)における個人の参加レベルを推測するプレゼンスシステムおよびプレゼンス方法を含む。一実施形態では、プレゼンスシステムは、個人が、電話通話にも参加している間の、個人の1つまたは複数の活動についてのプレゼンス情報を収集する。プレゼンスシステムは、収集されたプレゼンス情報を集約し、解析して、電話/会議活動プレゼンス状態を判定し、次に、個人が、電話通話において「能動的参加者」であったか、または「受動的参加者」であったかをウォッチャおよび/または自動化された対話管理システムに知らせるために、そのプレゼンス状態が、ウォッチャおよび/または自動化された対話管理システムに公開される。ウォッチャおよび/または自動化された対話管理システムは、次に、その情報を案内として使用して、その個人が、電話通話にも参加しながら、別の対話に応答することができる可能性が高いかどうかを判定することができる。推測は、「受動的参加者」である個人は、その個人が「能動的参加者」であったとした場合よりも、別の個人(例えば、ウォッチャ)とのIMに携わる、または第2の電話対話にさえ携わる可能性が大幅に高いということである。
【0007】
本発明のより完全な理解は、添付の図面と併せて解釈される、以下の詳細な説明を参照することにより、得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明による、電話通話(例えば、マルチパーティ会議通話)における個人の参加レベルを示す電話/会議活動プレゼンス状態を判定し、公開するプレゼンスシステムの基本的な構成要素を示すブロック図である。
【図2】本発明による、電話通話(例えば、マルチパーティ会議通話)における個人の参加レベルを示す電話/会議活動プレゼンス状態を判定し、公開するための方法の基本的なステップの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1〜図2を参照すると、電話通話(例えば、マルチパーティ会議通話)における個人の参加レベルを示す電話/会議活動プレゼンス状態107を判定し、公開することができるプレゼンスシステム100および方法200の好ましい実施形態が、開示されている。本発明を、本明細書では、個人102が、マルチパーティ会議通話に参加している実施例を使用して説明するが、本発明は、個人102が、例えば、研修セッションまたはアナリスト会議を聞いていることが可能な1対1の電話通話に参加している場合に、使用されることも可能であることを理解されたい。さらに、例えば、参加者らがオンラインで通信し、情報を共有し、ホワイトボードプレゼンテーションまたはパワーポイントプレゼンテーションを使用してドキュメントを編集する共同セッションに個人102が参加している場合に、本発明は、使用されることが可能である。したがって、本発明は、限定された形で解釈されてはならない。
【0010】
図1を参照すると、他の数名の人々104aおよび104b(2名だけが示されている)とのマルチパーティ会議通話において、個人102が有する参加レベルを推測することができるプレゼンスシステム100の基本的な図が、示されている。プレゼンスシステム100は、プレゼンスサーバ106に接続された規則エンジン105を含む。代替として、規則エンジン105は、プレゼンスサーバ106と同じ場所に配置(co−locate)されることも可能である。いずれの場合も、プレゼンスサーバ106は、(例えば)複数のSIP(セッション開始プロトコル)インタフェースを介して、様々なコネクタ108a、108b...108fに結合され、コネクタ108a、108b...108fは、様々なデバイス110a、110b...110fに結合される。図示される実施例では、コネクタ108には、カレンダコネクタ108a、IMコネクタ108b、電話コネクタ108c、会議共同/会議コネクタ108d、電子メールコネクタ108e、およびPCコネクタ108fが含まれる。デバイス110には、カレンダサーバ110a、IMサーバ110b、電話スイッチ110c、会議共同/会議オーディオブリッジ110d、電子メールサーバ110e、およびPC110fが含まれる。コネクタ108a、108b...108f、およびデバイス110a、110b...110fは、分散されることも(図示するとおり)、同じ場所に配置されることも可能である(図示せず)。明瞭にするため、プレゼンスシステム100、様々なコネクタ108a、108b...108f、および様々なデバイス110a、110b...110fについて本明細書で提供される説明は、業界でよく知られており、本発明を理解するのに必要ない、一部の詳細および構成要素を省略する。
【0011】
本発明を説明するのに役立つように、プレゼンスサーバ106が、コネクタ108a、108b...108f、およびデバイス110a、110b...110fから、個人102のリアルタイムの活動に関係する情報をどのように収集するかについての説明がまず、提供される。次いで、規則エンジン105が、その収集された情報をどのように使用して、個人102(例えば、ドングレイ102)が、マルチパーティ会議通話において「能動的参加者」であるか、または「受動的参加者」であるかを示す電話/会議活動プレゼンス状態107を推測するかについての説明が、提供される。次いで、電話/会議活動プレゼンス状態107が、どのように、ウォッチャ112および/または自動化された対話管理システム114(例えば、電話スイッチ、自動化されたアシスタントアプリケーション)に公開されて、どのように、ウォッチャ112および/またはシステム114によって、個人102がその時点で別の対話に応答することができる可能性が高いかどうかを判定する案内として使用されることが可能であるかについての説明が、提供される。
【0012】
第1に、プレゼンスエンジン106が、参加者102が、マルチパーティ会議通話にも参加している間の、参加者102のリアルタイムの活動についてのプレゼンス情報を収集する。一実施形態では、プレゼンスエンジン106は、電話スイッチ110cおよび会議共同/会議オーディオブリッジ110dを含む電話システム115から、マルチパーティ会議通話への個人の参加についての情報を収集する。電話スイッチ110cは、例えば、PBX(構内交換機)110c(図示する)、キャリアスイッチ、移動スイッチ、または音声スイッチを含め、多種多様なスイッチのいずれか1つであることが可能である。動作の際、電話スイッチ110cは(電話コネクタ108cを介して)、個人102によって使用されている音声対応端末装置116(例えば、陸線電話機(図示する)、移動電話機、PDA、PC)が、ミュートモードに、または「邪魔しないでください」などの割り込み可能でないモードに切り替えられているかどうかをプレゼンスエンジン106に知らせることができる。会議/共同オーディオブリッジ110dは、個人102が、現在、話しているかどうか、またはマルチパーティ会議通話中に、ある期間にわたって多く話していたかどうかをプレゼンスエンジン105に知らせるのに使用されることが可能なVAD(音声活動検出器)118を有する。代替として、会議/共同オーディオブリッジ110dは、個人102によって使用されている音声レッグ122上の音声エネルギーを検出するのに使用されることが可能な、エネルギー検出器120を有することが可能である。エネルギー検出器120が、現時点で、またはある期間にわたって、相当な量のエネルギーを観測した場合、その個人102は、現在、話しているか、またはマルチパーティ会議通話中に多く話していたと考えることができる。
【0013】
さらに、プレゼンスエンジン106は、その他のデバイス110a、110b、110e、および110fから、マルチパーティ会議通話における個人の参加レベルについての情報を収集することができる。例えば、プレゼンスエンジン106は、IMサーバ110bから(IMコネクタ108bを介して)、個人102がマルチパーティ会議通話に参加しながらIMメッセージを送信したか否かを示す情報を、収集することができる。同様に、プレゼンスエンジン106は、電子メールサーバ110eから(電子メールコネクタ108eを介して)、個人102がマルチパーティ会議通話に参加しながら電子メールメッセージを送信したか否かを示す情報を、収集することもできる。また、プレゼンスエンジン106は、PC110fから(PCコネクタ108fを介して)、個人102がマルチパーティ会議通話に参加しながら個人102のキーボードでタイプしていたか否かを示す情報を、収集することもできる。さらに、プレゼンスエンジン106は、カレンダサーバ110aから(カレンダコネクタ108aを介して)、個人102が、個人102のカレンダの中で会議通話がいつ行われることになるか、および個人102が「受動的参加者」となるか、または「能動的参加者」となるかを前もって示している可能性がある、マルチパーティ会議通話についての情報を、収集することができる。わかるように、プレゼンスエンジン106は、多種多様なデバイス110a、110b...110fと対話して、個人102が、マルチパーティ会議通話に参加している間の、個人102のリアルタイムの活動に関係する多種多様なプレゼンス情報を獲得する能力を有する。
【0014】
第2に、規則エンジン105が、収集されたプレゼンス情報を獲得し、収集されたプレゼンス情報を集約/解析して、マルチパーティ会議通話における個人の参加レベルを示す電話/会議活動プレゼンス状態107を推測する。好ましい実施形態では、電話/会議活動プレゼンス状態107は、個人102が、マルチパーティ会議通話において「受動的参加者」であるか、または「能動的参加者」であるかを示す。動作の際、個人102によって使用されている音声対応端末装置116が、ミュートモードになっていないことを、電話スイッチ110cから受け取られたプレゼンス情報が示す場合、規則エンジン105は、電話/会議活動プレゼンス状態107を「能動的参加者」に設定することができる。あるいは、個人102が現在話していることを、またはマルチパーティ会議通話中に所定の期間にわたって多く話していたことを、会議/共同オーディオブリッジ110dから、特に、VAD118またはエネルギー検出器120から受け取られたプレゼンス情報が示す場合、規則エンジン105は、電話/会議活動プレゼンス状態107を「能動的参加者」に設定することができる。
【0015】
また、規則エンジン105は、プレゼンスサーバ106によって、その他のデバイス110a、110b、110e、および110fのいくつかから受け取られたプレゼンス情報を解析した後、電話/会議活動プレゼンス状態107を「能動的参加者」に設定することもできる。例えば、個人102が、(1)マルチパーティ会議通話中にIMメッセージを送信していないこと、(2)マルチパーティ会議通話中に電子メールメッセージを送信していないことを、収集されたプレゼンス情報が示す場合、(3)個人102が、マルチパーティ会議通話中に個人102のPC110fにおいてキーボードを使用していなかった場合(これは、PC110fが、マルチパーティ会議通話において使用されているプレゼンテーションを行うのに使用されていないことを前提とする)、および/または(4)個人102が「能動的参加者」と考えられるべきマルチパーティ会議通話が行われることになることを、個人102が、個人102のカレンダの中で前もって示している場合、規則エンジン105は、電話/会議活動プレゼンス状態107を「能動的参加者」に設定することができる。もちろん、プレゼンスサーバ106によって収集され、規則エンジン105によって解析されて、電話/会議活動プレゼンス状態107が判定されることが可能な、前述していない他のタイプのプレゼンス情報も、存在することが可能である。
【0016】
対照的に、個人102によって使用されている音声対応端末装置116が、現在、ミュートモードになっていることを、電話スイッチ110cから受け取られたプレゼンス情報が示す場合、規則エンジン105は、電話/会議活動プレゼンス状態107を「受動的参加者」に設定することができる。あるいは、個人102が、現在、話していない、またはマルチパーティ会議通話中に所定の期間にわたってあまり話していなかったことを、会議/共同オーディオブリッジ110dから、特に、VAD118またはエネルギー検出器120から受け取られたプレゼンス情報が示す場合、規則エンジン105は、電話/会議活動プレゼンス状態107を「受動的参加者」に設定することができる。
【0017】
また、規則エンジン105は、プレゼンスサーバ106によって、その他のデバイス110a、110b、110e、および110fのいくつかから受け取られたプレゼンス情報を解析した後、電話/会議活動プレゼンス状態107を「受動的参加者」に設定することもできる。例えば、個人102が、(1)マルチパーティ会議通話中に1つまたは複数のIMメッセージを送信していること、(2)マルチパーティ会議通話中に1つまたは複数の電子メールメッセージを送信していることを、収集されたプレゼンス情報が示す場合、(3)個人102が、マルチパーティ会議通話中に個人102のPC110fにおいてキーボードを使用していた場合(これは、PC110fが、マルチパーティ会議通話において使用されているプレゼンテーションを行うのに使用されていないことを前提とする)、および/または(4)個人102が「受動的参加者」と考えられるべきマルチパーティ会議通話が行われることになることを、個人102が、個人102のカレンダの中で前もって示している場合、規則エンジン105は、電話/会議活動プレゼンス状態107を「受動的参加者」に設定することができる。もちろん、プレゼンスサーバ106によって収集され、規則エンジン105によって解析されて、電話/会議活動プレゼンス状態107が判定されることが可能な、前述していない他のタイプのプレゼンス情報も、存在することが可能である。
【0018】
一実施形態では、個人102は、規則エンジン105に先んじて、個人102が、特定のマルチパーティ会議通話中に「能動的参加者」と考えられることを所望するか、「受動的参加者」と考えられることを所望するかを手動で示すことさえできる。さらに、エンジン105が、毎週または毎月、同一の曜日の同一の時刻に行われる特定のマルチパーティ会議通話に関して、電話/会議活動プレゼンス状態107を「能動的参加者」に、または「受動的参加者」に設定するように、個人102は、規則エンジン105を事前構成することもできる。このようにして、個人102は、個人102自身の電話/会議活動プレゼンス状態107を設定して、個人102の通信されるプレゼンス状態を管理し、マルチパーティ会議通話中に行われる可能性がある、あらゆる着信する対話要求を管理する手動オプションを有する。
【0019】
第3に、プレゼンスサーバ106が、ウォッチャ112および/または自動化された対話管理システム114(PBX110cに配置されて示される)として本明細書で説明される1つまたは複数のコンシューマに、電話/会議活動プレゼンス状態107を公開する/配信する。ウォッチャ112(1名を示す)は、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)124を使用して、特定の個人102に関する電話/会議活動プレゼンス状態107を見ることができる。図示される実施例では、個人102は、ドングレイであり、ドングレイの電話/会議活動プレゼンス状態107は、「受動的参加者」に設定されている。ウォッチャ112は、この情報を使用して、ドングレイ102が、その時点で別の対話に応答することができる可能性が高いかどうかを判定することができ、ドングレイ102は、「受動的参加者」であるので、マルチパーティ会議通話にも参加しながら、IMに携わる、または第2の電話対話にさえ携わることができる可能性が高いと推測される。
【0020】
しかし、このウォッチャ112、または他の任意のウォッチャ112は、電話/会議活動プレゼンス状態107を含む、個人のプレゼンス情報を受け取ることができるにはまず、プレゼンスサーバ106にサブスクライブして、その個人のプレゼンス情報を獲得することを所望することを示す必要がある。規則エンジン105は、選好規則/ポリシーに鑑みて、あるウォッチャ112が、あるタイプのプレゼンス情報を受け取ることを許さない可能性がある。通常、個人102および/またはその個人の雇用主が、それらの選好規則/ポリシーを確立する。例えば、個人102は、あるウォッチャ112(例えば、管理者112)だけが、電話/会議活動プレゼンス状態107のような、一部のタイプのプレゼンス情報を獲得することができることを規定する選好規則/ポリシーを確立することができる。
【0021】
前述したとおり、自動化された対話管理システム114も、個人の電話/会議活動プレゼンス状態107を受け取ることができる。その場合、自動化された対話管理システム114は、その個人102が、現在、マルチパーティ会議通話に参加しているか否かを、他の発呼者126(1名だけを示す)に知らせることができる。その個人102が、マルチパーティ会議通話に参加している場合、自動化された対話管理システム114は、その個人102が、「能動的参加者」であるか、または「受動的参加者」であるかについて、発呼者126に知らせることができる。すると、発呼者126(ウォッチャ112ではない)は、その情報を使用して、その個人102が、その時点で他の対話に応答することができる可能性が高いかどうかを判定することができ、その個人102が、「受動的参加者」である場合、その個人102が、「能動的参加者」である場合よりも、IMに携わる、または第2の電話対話にさえ携わる可能性がより高いと推測される。
【0022】
図2を参照すると、電話通話(例えば、マルチパーティ会議通話、共同セッション、または1対1の通話)における個人の参加レベルを示す電話/会議活動プレゼンス状態107を判定し、公開するための方法200の基本的なステップの流れ図が、存在する。ステップ202で開始して、プレゼンスサーバ106は、個人102が電話通話に参加していると判定する。ステップ204で、プレゼンスサーバ106は、個人102が、電話通話にも参加している間の、個人102の1つまたは複数のリアルタイムの活動についてのプレゼンス情報を収集する。ステップ206で、規則エンジン106が、その収集されたプレゼンス情報を使用して、電話通話における、その個人の参加レベルを示す電話/会議活動プレゼンス状態107を推測する。前述したとおり、電話/会議活動プレゼンス状態107は、「能動的参加者」または「受動的参加者」に設定されることが可能である。しかし、電話/会議活動プレゼンス状態107は、「能動的参加者」および「受動的参加者」の代わりに、他の何らかのスケールまたは用語に基づいて設定されることも可能であることを理解されたい。ステップ208で、プレゼンスサーバ106が、被呼側の電話/会議活動プレゼンス状態107を、ウォッチャ112および/または自動化された対話管理システム114に公開する/配信する。次に、このプレゼンス情報107は、個人102が、電話通話にも参加しながら、別の対話に応答する可能性が高いかどうかについて、ウォッチャ112(または発呼者126)を案内するのを助けるのに使用される。以上のステップについてのより詳細な説明は、図1に関連して前段で提供されている。
【0023】
以下は、本発明のいくつかのさらなる特徴、利点、および用法である。すなわち、
・本発明は、プレゼンスウォッチャ112(顧客、発呼者)の通信効率および満足度を向上させる。例えば、プレゼンス情報を介する電話/会議活動の通信は、割り込みを自動的に阻止し、または自動的にそらして、能動的参加者であり、割り込みを受けないことを選好する、会議通話/共同セッションにおける個人の生産性を向上させる。プレゼンス情報を介する電話/会議活動の通信は、受動的である参加者が、会議通話/共同セッションに参加しているにもかかわらず、その参加者と緊急の案件、または重要な案件において対話することを所望している他の人々によって、その参加者に連絡がとられることを許す。
・本発明の純ROI(投資利益)は、企業/会社への時間便益に関して計算されることが可能である。例えば、情報労働者は、平均で1日当たり1時間、会議通話に費やし、その時間の80%を「受動的参加者」として費やし、その労働者に、他の人々が連絡をとることができない年間200時間がもたらされる。本発明が使用された場合、その労働者には、さらなる年間200時間、連絡をとることが可能であり、年間200時間は、その労働者が、年間2000時間、働くものと想定される場合、ROIの10%の増加である。
・本システム100および本方法200は、任意の数のプレゼンティティ102(人々102)、発呼者126、プレゼンスウォッチャ112、および自動化された対話管理システム114をサポートすることができる。ただし、各々の1名だけを本明細書で図示し、説明した。
・プレゼンスサーバ106は、音声対応端末装置116から、音声対応端末装置116が電話通話に参加している個人102によってミュートモードに切り替えられているか否かについての、プレゼンス情報を収集することができる。
・プレゼンスサーバ106は、インテリジェント端末装置(例えば、PC110f)から、音声対応端末装置116が、電話通話に参加している個人102によってミュートモードに切り替えられているか否かについてのプレゼンス情報を収集することができる。
【0024】
本発明の一実施形態を添付の図面に例示し、以上の詳細な説明で説明してきたが、本発明は、開示された実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲によって提示され、定義される本発明の趣旨を逸脱することなく、多数の再構成、変更、および置換が可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0025】
100 プレゼンスシステム
102、104a、104b 個人
105 規則エンジン
106 プレゼンスサーバ
108a、108b、108c、108d、108e、108f コネクタ
110a、110b、110c、110d、110e、110f デバイス
112 ウォッチャ
114 対話管理システム
115 電話システム
116 端末装置
124 グラフィカルユーザインタフェース
126 発呼者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話通話に参加している個人についてのプレゼンス情報を収集するためのプレゼンスサーバと、
プレゼンス情報を集約し、集約されたプレゼンス情報を解析して、個人が、電話通話における能動的参加者であるか、または受動的参加者であるかを示す電話/会議活動状態を判定するための規則エンジンとを含むプレゼンスシステムであって、
前記プレゼンスサーバが、少なくとも1つのコンシューマに電話/会議活動状態を公開して、個人が、電話通話にも参加しながら、個人が、別の対話に応答する可能性が高いかどうかについて、その少なくとも1つのコンシューマを案内するためのものである、システム。
【請求項2】
前記電話通話が、1対1の電話通話、マルチパーティ会議通話、または共同セッションである、請求項1に記載のプレゼンスシステム。
【請求項3】
前記プレゼンスサーバが、電話システムに接続された電話コネクタおよび会議/共同コネクタから、電話通話に参加している個人についてのプレゼンス情報の少なくとも一部分を収集する、請求項1に記載のプレゼンスシステム。
【請求項4】
前記電話システムが、電話スイッチおよび会議/共同ブリッジを含む、請求項3に記載のプレゼンスシステム。
【請求項5】
前記電話スイッチが、音声対応端末装置が、電話通話に参加している個人によってミュートモードに切り替えられているかどうかを前記プレゼンスサーバに知らせる、請求項4に記載のプレゼンスシステム。
【請求項6】
前記会議/共同ブリッジが、電話通話に参加している個人が、音声対応端末装置を使用している、または使用していたかを、電話通話のレッグ上の音声活動および/または音声エネルギーを監視することによって、前記プレゼンスサーバに知らせる、請求項4に記載のプレゼンスシステム。
【請求項7】
電話通話に参加している個人の参加レベルを判定するための方法であって、
個人が現在電話通話に参加していると判定するステップと、
個人が電話通話に参加している間の、個人の1つまたは複数の活動についてのプレゼンス情報を収集するステップと、
収集されたプレゼンス情報から、電話通話に参加している個人による参加レベルを示す電話/会議活動プレゼンス状態を推測するステップと、
電話/会議活動プレゼンス状態を公開するステップとを含む、方法。
【請求項8】
前記電話通話が、1対1の電話通話、マルチパーティ会議通話、または共同セッションである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記プレゼンス情報が、電話システムに接続された電話コネクタおよび会議/共同コネクタから、少なくとも部分的に収集される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記電話システムが、電話スイッチおよび会議/共同ブリッジを含む、請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−70427(P2013−70427A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−278108(P2012−278108)
【出願日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【分割の表示】特願2006−250362(P2006−250362)の分割
【原出願日】平成18年9月15日(2006.9.15)
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】