説明

電離真空計

電子源を気体分子から隔離している電離真空計は、電子を発生する電子源と、電子と気体分子の衝突により生成されるイオンを捕集する捕集電極と、電子源を気体分子から隔離する電子窓とを含む。電離真空計は陽極空間を形成し、および陽極領域内に電子を保持する陽極を有する。電離真空計は複数の電子源および/または捕集電極を有する。捕集電極は陽極空間内または陽極空間の外側に置く。電離真空計は質量−電荷比に基づいてイオンを分離するマスフィルタを有することができる。電離真空計は、圧力を測定するベアード−アルパート型または気体の種類を決定する残留ガス分析計である。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2004年2月19日出願の米国特許出願第10/782,368号の一部継続である2004年3月12日出願の米国特許出願第10/799,446号の継続であり、これら出願の全内容は参照により本明細書に引用したものとする。
【背景技術】
【0002】
電離真空計、さらに詳細にはベアード−アルパート(Bayaed−Alpert)(BA)電離真空計は、最も一般的な超低圧力測定の非磁性手段であり、1952年に米国特許第2,605,431号で開示されて以来世界的に広く使用されてきた。
【0003】
典型的な電離真空計は、電子源、陽極、およびイオン捕集電極を含む。BA電離真空計では、電子源は陽極により形成されるイオン化空間(陽極空間)の放射状外側に置かれる。イオン捕集電極は陽極空間内に配置される。電子は電子源から陽極に向かって移動し、陽極を通過して、最終的に陽極に捕集される。さらに、電子は移動中に、測定される圧力を形成する周囲気体を構成している気体の分子および原子と衝突して、イオンを生成する。イオンは陽極内部の電界によってイオン捕集電極に引きつけられる。周囲気体内の気体圧力はイオンおよび電子電流から、式P=(1/S)(Iion/Ielectron)により計算できる。ここでSは1/トル(torr)の単位を有する定数であり、特定の電離真空計の幾何形状および電気パラメータの特性である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
典型的な電離真空計の動作寿命は、良好な環境内で作動する場合は約10年である。ただし、同じ電離真空計および電子源(フィラメント)であっても、過大な圧力または電子源の放射特性を劣化させる種類の気体内で作動するときは、数分または数時間で故障する。動作寿命の低減を招くこのようなフィラメント相互作用の例は、フィラメント上の酸化コーティングの電子放射特性の劣化から水蒸気への露出にまでおよぶ。酸化コーティングの劣化はフィラメントから発生する電子数を急激に減少させ、水蒸気への露出はタングステンフィラメントの完全な焼損を引き起こす。
【0005】
残留ガス分析計(RGA)は存在する気体の種類を決定する電離真空計であり、気体全圧の計算のために集計される各種類の気体成分の分圧を表示する。RGAは存在するイオンの質量−電荷比を測定し、その比を信号に変換する。さらに、RGAは、検出される気体種について完全に不純である余分の信号ピークを測定する。これらピークは、高真空の低圧力範囲における大きさにおいては有意なバックグラウンドスペクトルを形成する。この不純なスペクトルは、特定の原子および/または分子がフィラメント材料と相互作用することにより発生し、これにより、気体相内に当初存在しない別の合成物を生成する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
電子を発生する電子源と、電子と気体分子の衝突により生成されるイオンを捕集する手段である捕集電極と、電子源を気体分子から隔離する手段である電子窓とを有する電離真空計が提供される。電離真空計は陽極空間を形成し、および陽極領域内に電子を保持する陽極を有することができる。電離真空計は複数の電子源および/または捕集電極を有する。
捕集電極は陽極空間内または陽極空間外に置くことができる。電離真空計は質量−電荷比に基づいてイオンを分離するマスフィルタを有する。電離真空計は、圧力を測定するBayaed−Alpertタイプまたは気体の種類も決定する残留ガス分析計である。
【0007】
電子源と電子窓との間に加速電極を配置して、電子を、電子窓を透過できるエネルギーにまで加速することができる。電子窓と捕集電極との間に減速電極を配置して、電子を所望のエネルギー分布にまで減速し、電子と気体分子との衝突によるイオン生成を可能にできる。陽極空間を形成する陽極は減速電極と捕集電極との間に配置される。複数の捕集電極は陽極空間内に配置される。マスフィルタは減速電極と捕集電極との間に配置される。
【0008】
加速電極の電位は、電子源と加速電極との間の電位差が100〜10,000ボルトの範囲になるように維持される。電子窓は加速電極電位と同等の電位である。減速電極の電位は、電子窓と減速電極との間の電位差が0〜10,000ボルトの範囲になるように維持される。外側捕集電極は電子窓と減速電極との間にあり、極めて短い平均自由行程の高圧力状態における電子と気体分子との衝突により生成されるイオンを捕集する。電離真空計は複数の外側捕集電極、加速電極、および減速電極を含むことができる。
【0009】
遮蔽体が遮蔽空間を形成して、遮蔽体の外部の電位が遮蔽空間内の電荷分布を乱さないようにすることができる。遮蔽体は少なくとも一部が開いており、遮蔽空間内への気体分子の移動を可能にしている。遮蔽空間は電子源、捕集電極、および電子窓を収容する。遮蔽体は基準電位に維持される。この場合の基準電位は接地電位であってもよい。
【0010】
本発明の前述およびその他の目的、特徴、および利点は、添付図面に示す本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明で明らかになるであろう。図面では、同一符号は異なる図面においても同一部品を指す。図面は必ずしも縮尺通りでなく、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の好ましい実施形態を以下に説明する。一般に、図1に示されるとおり、本発明の1つの電離真空計100は隔離チャンバ110と測定チャンバ120とを有する。隔離チャンバは少なくとも1つの電子源と少なくとも1つの加速電極150とを含む。測定チャンバ120は少なくとも1つの減速電極170、陽極180、および少なくとも1つの捕集電極190を含む。2つのチャンバ110、120は隔離材料130により隔離され、測定チャンバ120内の気体の分子および原子が隔離チャンバ110に入り、電子源140を劣化させるのを防止している。隔離材料130は電子窓160を有し、この窓によって電子が隔離チャンバ110から測定チャンバ120内に透過できる。電離真空計100は陽極180および捕集電極190を備えて図示されているが、これらの構成要素は、以下に説明するように、本発明のすべての実施形態において必ずしも必要としない。一実施形態においては、電離真空計100はベアード−アルパート型の電離真空計である。
【0012】
図2Aは本発明を具体化する特定の密閉型電離真空計200を示す。密閉型電離真空計が図示されているが、本発明の原理を利用する開放型電離真空計を使用することもできる。電離真空計200は、前述の電離真空計100(図1)と類似であるが以下の追加要素を備える構成要素を有する。電離真空計200は一端225で開いたチューブ205に収容され、気体の分子および原子は遮蔽体220を通り測定チャンバに入ることができる。遮蔽体220およびチューブ205が遮蔽空間を形成する。少なくとも1つの随意の外側捕集電極210が、極めて短い平均自由行程の高圧力測定のために追加される。
【0013】
図2Bは、図2Aに示される本発明の実施形態とは別の実施形態を示す。複数の捕集電極190’が陽極空間185内に置かれる。複数の捕集電極190’は陽極支柱(図示なし)に近付く電子を効果的に反発し、これにより、支柱への電子の早すぎる捕集を防止する。したがって、電子行程長は、同一サイズの従来技術の電離真空計に比べて大幅に長くなる。電子行程長のこの部分が長くなることはイオン生成率を増し、これに比例して電離真空計感度を高めるため、陽極空間185内部の電子行程長が長くなることは、極めて望ましい。多数の捕集電極が、米国特許第6,025,723号、第6,046,456号、および第6,198,105号に記載されており、これら特許の全内容は参照により本明細書に引用したものとする。
【0014】
動作においては、気体の分子および原子が部分的に開いた遮蔽体220を通り測定チャンバ120に入る。遮蔽体220は、遮蔽体220の外部電位が測定チャンバ120内の電荷分布を乱すことを防止する。遮蔽体220は基準電位に維持される。一実施形態では、基準電位は接地電位である。
【0015】
電子源(例えばフィラメント)140は隔離チャンバ110内で電子(電子ビーム208で示される)を発生する。電子は、測定チャンバ120内の気体分子をイオン化するのに使用される。フィラメント140の幾何形状は線状リボン、線状ワイヤ、直線リボン、曲線リボン、直線ワイヤ、ヘヤピンワイヤ、または当技術分野で公知の他の任意の形状であってもよい。一実施形態では、フィラメント140は、放出調節器(図示なし)からの電流により抵抗加熱され白熱する。熱電子、または放射電子は加速電極150により、電子が電子窓160を透過できるエネルギーにまで加速される。加速電極150は、電子源と加速電極との間の電位差が、電子窓に使用された材料のサイズ、厚みおよび種類に応じて100〜10,000ボルトの範囲になるような電位で作動する。一実施形態においては、加速電極150は電子源との間の電位差を約1,000ボルトに維持される。電子窓は、例えばJ.R.Youngの「電子およびイオンの貫通(Penetration of Electrons and Ions)」、Journal of Applied Physics, 1956年1月、に記載されたアルミニウムで作製できる。前記論文の全内容は参照により本明細書に引用したものとする。
【0016】
電子はそれらのエネルギーを所望レベルに制御することにより、電子が電子窓160を透過後にイオン化が起こるようにする必要がある。イオン化は、Saul Dushmanの「真空技術の科学的基礎(Scientific Foundations of Vacuum Technique)」、1962年に記載された基準設計エネルギーより高エネルギーおよび低エネルギーの両方に広がるエネルギー全体にわたり起こる。前記論文の全内容は参照により本明細書に引用したものとする。イオン生成は典型的には、窒素では約150電子ボルトの電子エネルギーで発生する。したがって、電子のエネルギーは減速電極170により、イオン化を可能にするように調整される。減速電極170は、電子窓と減速電極との間の電位差が、電子窓のサイズ、厚みおよび種類、ならびに圧力測定方式よって必要とされる入射電子エネルギーに応じて0〜10,000ボルトの範囲になるような電位で作動する。例えば、図2Aおよび2Bに示されるとおり、減速電極170は、電子エネルギーを低減することにより、電子が約150電子ボルトのエネルギーで陽極グリッド180に到達するような電位に維持される。
【0017】
陽極グリッド180は陽極空間185を形成し、接地を基準にして180ボルトの正電圧を印加される。陽極グリッド180をワイヤメッシュまたは類似の構成で作製して、電子が陽極グリッド180に出入り可能にすることができる。大部分の電子は陽極グリッド180に直接衝突せず、陽極グリッド180を通過して陽極空間内に入り、そこで電子衝突イオン化によってイオンを生成する。陽極グリッド180に衝突しないか、またはいずれの分子もイオン化しない電子は、陽極空間185を通過して陽極グリッド180とチューブ205との間の領域に入る。その領域で、チューブ205と陽極グリッド180との間に生成された電界のため、電子は減速し、再加速してグリッド180の方向に戻る。電子はこのようにして、電子が陽極で捕集されるかまたは他の表面で消失するまで、この循環を続ける。電子の複数通過は、単一通過構成に比べて電子電流のイオン化効率を高める。
【0018】
電子衝突イオン化により生成されたイオンは、陽極グリッド180内に留まる傾向がある。陽極空間185内で生成されるイオンは、(a)接地を基準にして正電位の陽極グリッド180と(b)ほぼ接地電位である捕集電極190(190’)(すなわち、陽極電位に対して負電位)との間の電位差により生成された電界により誘導される。電界はイオンを、イオンを捕集する捕集電極190(190’)に誘導し、気体圧力を決定するのに用いられるイオン電流を提供する。実施形態によっては、外側捕集電極210を用いて高圧力を測定できる。この外側捕集電極210は、高圧力における短い平均自由行程の結果として電子窓に近接した位置(すなわち、陽極の内部でなく)で生成されたイオンを捕集するために電子窓に近接している。
【0019】
図3は、本発明を具体化する残留ガス分析計(RGA)300を示す。RGA300および前述の電離真空計100、200は、図1、2A、および3Bの陽極グリッド180および捕集電極190(190’)がマスフィルタ310およびイオン検出器320に置き換えられた以外は基本的には同一である。
【0020】
動作においては、気体の分子および原子が測定チャンバ120に入る。電子源(例えばフィラメント)140が隔離チャンバ110内で電子を発生する。熱電子放射された電子(または放射性源またはその他からの、電界放射、光電子放出、プラズマ放出により発生する電子)は、加速電極150により、電子が電子窓160を透過できるエネルギーにまで加速される。電子は、測定チャンバ120内で気体分子および原子をイオン化するのに利用される。
【0021】
電子はそれらのエネルギーを適正なレベルに制御することにより、電子が電子窓160を透過後にイオン化が起こるようにする必要がある。電子のエネルギーは減速電極170により、イオン化を可能にするように調整される。
【0022】
イオンは、イオンの質量−電荷比(m/Z)に基づいてイオンを分離するマスフィルタ310に入る。マスフィルタ310は選択されたイオンをイオン検出器320に移動させる。マスフィルタ310はイオンの質量−電荷比(m/Z)に基づいてイオンをろ過し分離する。マスフィルタパラメータに一致するイオンだけが、所定の時間でマスフィルタ310を通過する。イオン検出器320がイオンを計数し、上記の各所定の時間におけるイオンの総数に比例する信号が生成される。この信号が、存在する気体の種類を出力するデータシステム(図示なし)に報告される。
【0023】
本発明を好ましい実施形態により図示し、説明してきたが、当業者であれば、添付の特許請求項に包含される本発明の範囲から逸脱することなく、形態および細部にさまざまな変更を加えるのが可能であることは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の電離真空計の概略図である。
【図2A】図1の密閉型電離真空計の詳細図である。
【図2B】図2Aの別の実施形態の詳細図である。
【図3】本発明の質量分析計の概略図である。
【符号の説明】
【0025】
100 電離真空計
110 隔離チャンバ
120 測定チャンバ
130 隔離材料
140 フィラメント(電子源)
150 加速電極
160 電子窓
170 減速電極
180 陽極
190 捕集電極
220 遮蔽体
300 ガス分析計(残留ガス分析計)
310 マスフィルタ
320 イオン検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子を発生する電子源と、
電子と気体分子との衝突により生成されるイオンを捕集する捕集電極と、
電子源を気体分子から隔離する電子窓と、
を備える電離真空計。
【請求項2】
請求項1において、さらに、
電子を、前記電子窓を透過できるエネルギーにまで加速するための、前記電子源と前記電子窓との間に置かれた加速電極と、
電子を減速するための、前記電子窓と前記捕集電極との間に置かれた減速電極と、
を備える電離真空計。
【請求項3】
請求項2において、前記加速電極が複数の加速電極を含む電離真空計。
【請求項4】
請求項2において、前記減速電極が複数の減速電極を含む電離真空計。
【請求項5】
請求項2において、さらに、前記捕集電極を囲み陽極空間を形成する陽極を備える電離真空計。
【請求項6】
請求項5において、前記捕集電極が複数の捕集電極を含む電離真空計。
【請求項7】
請求項2において、さらに、前記減速電極と前記捕集電極との間にマスフィルタを備える電離真空計。
【請求項8】
請求項2において、前記加速電極の電位が、前記電子源と前記加速電極との間の電位差が100〜10,000ボルトの範囲になるように維持されている電離真空計。
【請求項9】
請求項2において、前記減速電極の電位が、前記電子窓と前記減速電極との間の電位差が0〜10,000ボルトの範囲になるように維持されている電離真空計。
【請求項10】
請求項2において、さらに、前記電子窓と前記減速電極との間に外側捕集電極を備える電離真空計。
【請求項11】
請求項10において、前記外側捕集電極が複数の外側捕集電極を含む電離真空計。
【請求項12】
請求項1において、さらに、
遮蔽空間を形成し、少なくとも一部が開いており、前記遮蔽空間内への気体分子の移動を可能にしている遮蔽体を備える電離真空計。
【請求項13】
請求項12において、前記遮蔽空間が前記電子源、前記捕集電極、および前記電子窓を収容している電離真空計。
【請求項14】
請求項12において、前記遮蔽体が基準電位に維持されている電離真空計。
【請求項15】
請求項14において、前記基準電位が接地電位である電離真空計。
【請求項16】
請求項1において、前記電離真空計が圧力計である電離真空計。
【請求項17】
請求項1において、前記電離真空計がベアード−アルパート型の電離真空計である電離真空計。
【請求項18】
請求項1において、電離真空計が残留ガス分析計である電離真空計。
【請求項19】
請求項1において、さらに、電子を前記陽極領域内に保持する陽極空間を形成する陽極を備える電離真空計。
【請求項20】
請求項19において、前記捕集電極が前記陽極空間内にある電離真空計。
【請求項21】
請求項20において、前記捕集電極が前記陽極空間内に複数の捕集電極を含む電離真空計。
【請求項22】
請求項19において、前記捕集電極が前記陽極空間の外側にある電離真空計。
【請求項23】
請求項22において、前記捕集電極が前記陽極空間の外側に複数の捕集電極を含む電離真空計。
【請求項24】
請求項1において、さらに、質量−電荷比に基づいてイオンを分離するマスフィルタを備える電離真空計。
【請求項25】
請求項1において、前記電子源が電子を発生する複数の電子源を含む電離真空計。
【請求項26】
気体分子および原子から気体圧力を測定する方法であって、
電子源で電子を発生し、
前記電子源を気体分子から隔離する電子窓を通して電子を透過し、
気体分子および原子の電子との衝突により生成されるイオンを捕集電極に捕集する、
各ステップを含む気体圧力測定方法。
【請求項27】
請求項26において、電子を発生するステップが、複数の電子源を用いて電子を発生することを含む気体圧力測定方法。
【請求項28】
請求項26において、電子を透過するステップが、加速電極を用いて、電子を、前記電子窓を透過できるエネルギーにまで加速することを含む気体圧力測定方法。
【請求項29】
請求項28において、加速電極を用いるステップが、複数の加速電極を用いて、電子を、前記電子窓を透過できるエネルギーにまで加速することを含む気体圧力測定方法。
【請求項30】
請求項28において、前記加速電極の電位が、前記電子源と前記加速電極との間の電位差が100〜10,000ボルトの範囲になるように維持される気体圧力測定方法。
【請求項31】
請求項26において、イオンを捕集するステップが減速電極を用いて電子を減速することを含む気体圧力測定方法。
【請求項32】
請求項31において、減速電極を用いるステップが、複数の減速電極を用いて電子を減速することを含む気体圧力測定方法。
【請求項33】
請求項31において、前記減速電極の電位が、前記電子窓と前記減速電極との間の電位差が0〜10,000ボルトの範囲になるように維持される気体圧力測定方法。
【請求項34】
請求項31において、さらに、前記電子窓と前記減速電極との間にある外側捕集電極にイオンを捕集するステップを含む気体圧力測定方法。
【請求項35】
請求項26において、さらに、遮蔽体を用いて感度を安定化するステップを含み、
前記遮蔽体が遮蔽空間を形成し、
前記遮蔽体は少なくとも一部が開いており、前記遮蔽空間内への気体分子の移動を可能にすることにより、前記遮蔽体の外部の電位が前記遮蔽空間内の電荷分布を乱さないようにする気体圧力測定方法。
【請求項36】
請求項35において、前記遮蔽空間が前記電子源、前記捕集電極、および前記電子窓を収容する気体圧力測定方法。
【請求項37】
請求項35において、前記遮蔽体が基準電位に維持される気体圧力測定方法。
【請求項38】
請求項37において、前記基準電位が接地電位とされる気体圧力測定方法。
【請求項39】
請求項26において、前記捕集イオンを利用して圧力を測定する気体圧力測定方法。
【請求項40】
請求項26において、前記捕集イオンを利用して気体の種類を決定する気体圧力測定方法。
【請求項41】
請求項26において、前記捕集電極が陽極により形成される陽極空間内にある気体圧力測定方法。
【請求項42】
請求項41において、前記捕集電極が前記陽極空間内に複数の捕集電極を含む気体圧力測定方法。
【請求項43】
請求項26において、前記捕集電極が陽極により形成される陽極空間の外側にある気体圧力測定方法。
【請求項44】
請求項43において、前記捕集電極が前記陽極空間の外側に複数の捕集電極を含む気体圧力測定方法。
【請求項45】
請求項26において、さらに、マスフィルタを用いて質量−電荷比に基づいてイオンを分離するステップを含む気体圧力測定方法。
【請求項46】
電子を発生する手段と、
電子源からの電子と気体分子との衝突により生成されるイオンを捕集する手段と、
電子を発生する前記手段を気体分子から隔離する手段と、
を備えた電離真空計。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−529096(P2007−529096A)
【公表日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503017(P2007−503017)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【国際出願番号】PCT/US2005/008003
【国際公開番号】WO2005/091331
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(398029692)ブルックス オートメーション インコーポレイテッド (81)
【Fターム(参考)】