需要予測装置、需要予測方法及びプログラム
【課題】販売数量が僅少である商品であっても、各店舗の需要量を精度良く予測できる。
【解決手段】商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部と、販売実績記憶部から読み出した商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出する全店予測算出部と、販売実績記憶部から読み出した商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出する店舗別予測算出部と、店舗別予測需要量の合計値が、全店予測需要量と等しくなるように、店舗別予測需要量を補正する店舗別割戻予測算出部と、を備える。
【解決手段】商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部と、販売実績記憶部から読み出した商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出する全店予測算出部と、販売実績記憶部から読み出した商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出する店舗別予測算出部と、店舗別予測需要量の合計値が、全店予測需要量と等しくなるように、店舗別予測需要量を補正する店舗別割戻予測算出部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の需要予測を行う需要予測装置、需要予測方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、小売店などでも、欠品や過剰在庫を発生させないために、様々な手法を用いて需要予測を行っている。ここで、部分毎の個別の需要予測よりそれら部分の合計の需要予測の方が全体としての予測の精度が高くなる。
【0003】
具体的には、特許文献1〜3に記載されている通りである。
特許文献1に記載された技術では、複数の部品から構成される製品について、それぞれ製品の需要予測を行い、その結果に基づいて複数の製品で共通に使用される部品の需要を予測している。
また、特許文献2に記載された技術では、車両分類毎の需要予測の結果から各車両に割り振りを行い各車両の需要を予測している。なお、各車両はその仕様からいずれかの車両分類に分類されている。
また、特許文献3に記載された技術では、プリンタの消耗品に対して、全地域の販売実績を合算した値から需要予測を行い、その結果を所定の比率で分割することにより各地域の需要を予測している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−242432号公報
【特許文献2】特開2001−167079号公報
【特許文献3】特開2003−233710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、小売店などで多店舗経営を行う場合、個店舗毎に需要予測を行うよりも全ての店舗における総需要を予測した方が予測精度が高くなることが多い。特に販売数量が僅少である商品の場合には、個店舗では商品が売れる日と売れない日とがあるため、個店舗毎に需要予測を行うことは困難であり、全ての店舗の総需要を予測した方が顕著に精度が高くなる。
しかしながら、販売数量が僅少(例えば1日5個以下)である商品に対して、予測した全店舗の総需要を各店舗に割り振ると、各店舗に割り当てる数量が1より小さくなる場合がある。このため、小数点以下を切り捨てると数量は0となり、小数点以下を切り上げると全ての店舗の総需要が予測した需要値を超えてしまう、という問題がある。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、販売数量が僅少である商品であっても、各店舗の需要量を精度良く予測できる需要予測装置、需要予測方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部と、前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出する全店予測算出部と、前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出する店舗別予測算出部と、前記店舗別予測需要量の合計値が、前記全店予測算出部が算出した前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測算出部が算出した前記店舗別予測需要量を補正する店舗別割戻予測算出部と、を備えることを特徴とする需要予測装置である。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記の需要予測装置において、前記割戻予測算出部は、前記店舗別予測算出部が算出した前記店舗別予測需要量の比を算出し、算出した比が大きい店舗から順に前記店舗別予測需要量を補正することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様は、上記の需要予測装置において、前記販売実績記憶部は、前記販売実績を日付毎に記憶し、前記割戻予測算出部は、前記店舗別予測算出部が算出した当日の前記店舗別予測需要量から補正した当日の前記店舗別予測需要量を減算した値を繰越値として、前記店舗別予測算出部が算出した次の日の前記店舗別予測需要量に前記繰越値を加算した修正予測値の比が大きい店舗から順に、前記修正予測値に基づいて次の日の前記店舗別予測需要量を補正することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様は、全店予測算出部が、商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出するステップと、店舗別予測算出部が、前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出するステップと、店舗別割戻予測算出部が、前記店舗別予測需要量の合計値が前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測需要量を補正するステップと、
を有することを特徴とする需要予測方法である。
【0011】
また、本発明の一態様は、コンピュータに、商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出するステップと、前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出するステップと、前記店舗別予測需要量の合計値が前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測需要量を補正するステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、店舗別予測需要量の合計値が全店予測需要量と等しくなるように店舗別予測需要量を補正している。これにより、店舗別予測需要量の合計値が全店予測需要量を超えることがない。また、予測需要量の比が大きい店舗から順に予測需要量を割り当てるので、需要の多い店舗に優先的に予測需要量が割り当てられる。また、小数点以下を考慮し、繰越値を用いて次の日の店舗別予測需要量を補正しているため、僅少商品であっても精度良く各店舗における予測需要量を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態による需要予測装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態による商品販売実績記憶部が記憶する販売実績テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である
【図3】本実施形態による店舗情報記憶部が記憶する店舗情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である
【図4】本実施形態による商品情報記憶部が記憶する商品情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【図5】本実施形態による全店予測算出部が生成する全店予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【図6】本実施形態による店舗別予測算出部が生成する店舗別予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【図7】本実施形態による店舗別割戻予測算出部が生成する割戻予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【図8】本実施形態による需要予測処理の概要を説明するための概略図である。
【図9】本実施形態による全店予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態による店舗別予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態による割戻予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態による割戻予測需要量算出処理の具体例を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
まず、以下で用いる語を次のように定義する。
販売実績とは、商品の販売数量の実績値である。
予測需要量とは、販売実績に基づいて求められる商品の需要量の予測値である。
全店予測需要量とは、対象となる全ての店舗の販売実績を合計した値から求められる全店舗の予測需要量の合計値である。
店舗別予測需要量とは、各店舗の販売実績から求められる各店舗の予測需要量である。
割戻予測需要量とは、店舗別予測需要量の合計値が全店予測需要量と等しくなるように店舗別予測需要量を補正した値である。本実施形態による需要予測装置は、各店舗の割戻予測需要量の合計値が全店予測需要量と等しくなるように、各店舗の店舗別予測需要量を補正して割戻予測需要量を算出する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態による需要予測装置1の機能構成を示すブロック図である。
需要予測装置1は、入力部11と、全店予測算出部12と、店舗別予測算出部13と、店舗別割戻予測算出部14と、出力部15と、商品の販売実績を記憶する商品販売実績記憶部16と、予測需要量を記憶する需要予測値記憶部17と、店舗の情報を記憶する店舗情報記憶部18と、商品の情報を記憶する商品情報記憶部19とを含んで構成される。
【0016】
入力部11は、需要を予測する商品の識別情報(例えば商品名或いは商品JANコード等)と予測期間(予測開始日と予測終了日)を入力する。全店予測算出部12は、入力部11が入力した商品について、予測期間の各日付における全店舗予測需要量を算出する。店舗別予測算出部13は、入力部11が入力した商品について、予測期間の各日付における各店舗の店舗別予測需要量を算出する。店舗別割戻予測算出部14は、割戻予測需要量の合計値が、全店予測算出部12が算出した全店舗予測需要量と等しくなるよう、店舗別予測算出部13が算出した店舗別予測需要量を補正して各店舗の割戻予測需要量を算出する。出力部15は、店舗別割戻予測算出部14が算出した割戻予測需要量を出力する。
【0017】
図2は、本実施形態による商品販売実績記憶部16が記憶する販売実績テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
図示するように、販売実績テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、商品JAN(Japanese Article Number)コードと、店舗IDと、日付と、販売実績の各項目の列を有している。このテーブルの各行は商品JANコードと店舗IDと日付の組毎に存在する。商品JANコードは、各商品を識別するためのコードである。店舗IDは、各店舗を個別に識別する識別情報である。日付は、商品が販売された日付である。販売実績は、商品が販売された数量の実績値である。
【0018】
図3は、本実施形態による店舗情報記憶部18が記憶する店舗情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
図示するように、店舗情報テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、店舗IDと、店舗名と、所在地と、電話番号の各項目の列を有している。このテーブルの各行は店舗ID毎に存在する。
【0019】
図4は、本実施形態による商品情報記憶部19が記憶する商品情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
図示するように、商品情報テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、商品JANコードと、商品名と、価格と、ジャンルと、発売元と、発売日の各項目の列を有している。このテーブルの各行は商品JANコード毎に存在する。
【0020】
図5は、本実施形態による全店予測算出部12が生成する全店予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。全店予測算出部12は、全店予測値テーブルを需要予測値記憶部17に記憶する。
図示するように、全店予測値テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、商品JANコードと、予測日付と、全店予測需要量の各項目の列を有している。このテーブルの各行は商品JANコードと予測日付の組毎に存在する。予測日付は、予測期間中のいずれかの日付である。
【0021】
図6は、本実施形態による店舗別予測算出部13が生成する店舗別予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。店舗別予測算出部13は、店舗別予測値テーブルを需要予測値記憶部17に記憶する。
図示するように、店舗別予測値テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、商品JANコードと、店舗IDと、予測日付と、店舗別予測需要量の各項目の列を有している。このテーブルの各行は商品JANコードと店舗IDと予測日付の組毎に存在する。
【0022】
図7は、本実施形態による店舗別割戻予測算出部14が生成する割戻予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。店舗別割戻予測算出部14は、割戻予測値テーブルを需要予測値記憶部17に記憶する。
図示するように、割戻予測値テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、商品JANコードと、店舗IDと、予測日付と、割戻予測需要量の各項目の列を有している。このテーブルの各行は商品JANコードと店舗IDと予測日付の組毎に存在する。
【0023】
次に、図8から図12を参照して、需要予測装置1による需要予測処理について説明する。図8は、本実施形態による需要予測処理の概要を説明するための概略図である。
図8(a)は、全店予測算出部12が算出した全店予測需要量の推移を表すグラフである。この図に示す横軸は予測日付であり、縦軸は全店予測需要量である。図8(b)は、特定の店舗(例えば店舗A)における店舗別予測需要量の推移を表すグラフである。この図に示す横軸は予測日付であり、縦軸は店舗別予測需要量である。図8(c)は、店舗別割戻予測算出部14が算出する割戻予測需要量の推移を表すグラフである。この図に示す横軸は予測日付であり、縦軸は予測需要量である。また、この図に示す実線は全店予測需要量であり、破線は店舗Aにおける割戻予測需要量である。店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の割戻予測需要量を合計した値が全店予測需要量と等しくなるように、店舗別予測需要量を補正して各店舗の割戻予測需要量を算出する。店舗別割戻予測算出部14の処理の詳細は後述する。
【0024】
図9は、本実施形態による全店予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS101では、全店予測算出部12は、入力部11から入力された商品に対応する販売実績を販売実績テーブルから読み出す。
次に、ステップS102では、全店予測算出部12は、予測日付を入力部11から入力された予測開始日とする。
次に、ステップS103では、全店予測算出部12は、ステップS101で読み出した販売実績に基づいて、予測日付における全店予測需要量を算出する。具体的には、まず、全店予測算出部12は、ロジスティック曲線により定義されたモデル式を販売実績と最小二乗法によりフィッティングさせてパラメータa,b,cを求める。モデル式は例えば次の式(1)により定義される。ただし、f(t)は全店予測需要量であり、tは予測日付である。そして、全店予測算出部12は、求めたパラメータと式(1)を用いて予測日付における全店予測需要量を算出する。
【0025】
f(t)=a/(1+b・exp(−ct))…(1)
【0026】
なお、本実施形態では、ロジスティック曲線によるモデル式を用いたが、例えばポアソン分布によるモデル式を用いてもよい。或いは、販売実績の移動平均、販売実績と商品情報を変数として回帰分析を行った結果得られる回帰式、その他統計的に得られる予測式を用いてもよい。また、場合によっては、当日の天候や気温などの付随情報やセール期間であることを示す情報などを用いて全店予測需要量を補正してもよい。
【0027】
次に、ステップS104では、全店予測算出部12は、予測日付が入力部11から入力された予測終了日であるか否かを判定する。予測日付が予測終了日である場合には、ステップS106へ進む。一方、予測日付が予測終了日でない場合には、ステップS105へ進む。
ステップS105では、全店予測算出部12は、予測日付を予測日付の翌日として、ステップS103へ戻る。
一方、ステップS106では、全店予測算出部12は、算出した全店予測需要量を全店予測値テーブルに記録して、需要予測値記憶部17に記憶する。
【0028】
図10は、本実施形態による店舗別予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS201では、店舗別予測算出部13は、店舗別予測需要量を算出する店舗を選択する。
次に、ステップS202では、店舗別予測算出部13は、ステップS201で選択した店舗と入力部11により入力された商品に対応する販売実績を販売実績テーブルから読み出す。
次に、ステップS203では、店舗別予測算出部13は、予測日付を入力部11により入力された予測開始日とする。
【0029】
次に、ステップS204では、店舗別予測算出部13は、ステップS202で読み出した販売実績に基づいて、予測日付における店舗別予測需要量を算出する。具体的には、店舗別予測算出部13は、販売実績の移動平均値を店舗別予測需要量とする。或いは、所定の確率分布を用いて店舗別予測需要量を算出してもよい。また、本実施形態では、全店予測算出部12と別の手法を用いて店舗別予測需要量を算出しているが、同じ手法を用いて店舗別予測需要量を算出してもよい。
【0030】
次に、ステップS205では、店舗別予測算出部13は、予測日付が入力部11により入力された予測終了日であるか否かを判定する。予測日付が予測終了日である場合には、ステップS207へ進む。一方、予測日付が予測終了日でない場合には、ステップS206へ進む。
ステップS206では、店舗別予測算出部13は、予測日付を予測日付の翌日としてステップS204へ戻る。
一方、ステップS207では、店舗別予測算出部13は、全ての店舗について店舗別予測需要量を算出したか否かを判定する。全ての店舗について店舗別予測需要量を算出した場合には、ステップS209へ進む。一方、全ての店舗について店舗別予測需要量を算出していない場合には、ステップS208へ進む。
ステップS208では、店舗別予測算出部13は、次の店舗を選択してステップS202へ戻る。
一方、ステップS209では、店舗別予測算出部13は、算出した店舗別予測需要量を店舗別予測値テーブルに記録して、需要予測値記憶部17に記憶する。
【0031】
図11は、本実施形態による割戻予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS301では、店舗別割戻予測算出部14は、予測日付を入力部11から入力された予測開始日とする。
次に、ステップS302では、店舗別割戻予測算出部14は、予測日付における全店予測需要量と店舗別予測需要量を需要予測値記憶部17から読み出す。
【0032】
次に、ステップS303では、店舗別割戻予測算出部14は、割戻予測需要量の合計値が読み出した全店予測需要量と等しくなるように読み出した店舗別予測需要量を補正して割戻予測需要量を算出する。具体的には、まず、店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の店舗別予測需要量の比を算出する。そして、店舗別割戻予測算出部14は、算出した店舗別予測需要量の比に基づいて、比が大きい店舗から順に、全店予測需要量を分配する。
【0033】
次に、ステップS304では、店舗別割戻予測算出部14は、予測日付が予測終了日であるか否かを判定する。予測日付が予測終了日である場合には、ステップS309へ進む。一方、予測日付が予測終了日でない場合には、ステップS305へ進む。
ステップS305では、店舗別割戻予測算出部14は、予測日付を予測日付の翌日とする。
次に、ステップS306では、店舗別割戻予測算出部14は、予測日付における全店予測需要量と店舗別予測需要量を需要予測値記憶部17から読み出す。
【0034】
次に、ステップS307では、店舗別割戻予測算出部14は、次の式(2)により修正予測値を算出する。
【0035】
修正予測値(予測日付)=店舗別予測需要量(予測日付)+(店舗別予測需要量(予測日付−1)−割戻予測需要量(予測日付−1))…(2)
【0036】
そして、ステップS308では、店舗別割戻予測算出部14は、割戻予測需要量の合計値が読み出した全店予測需要量と等しくなるように、算出した修正予測値の比が大きい店舗から順に当該修正予測値を補正して割戻予測需要量を算出し、ステップS304へ戻る。
一方、ステップS309では、店舗別割戻予測算出部14は、算出した割戻予測需要量を割戻予測値テーブルに記録して、需要予測値記憶部17に記憶する。
次に、ステップS310では、出力部15が記録した割戻予測需要量を表示部(不図示)等に表示する。
【0037】
図12は、本実施形態による割戻予測需要量算出処理の具体例を説明するための概略図である。この図に示す例では、4月1日から4月3日までの予測期間における店舗Aと店舗Bと店舗Cの割戻予測需要量を算出する。また、この図における繰越値は、店舗別予測需要量から割戻予測需要量を減算した値である。
【0038】
まず、店舗別割戻予測算出部14は、4月1日における割戻予測需要量を算出する。4月1日における全店予測需要量は3であり、店舗Aの店舗別予測需要量は1であり、店舗Bの店舗別予測需要量は1であり、店舗Cの店舗別予測需要量は1である。まず、店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の店舗別予測需要量の比を算出する。算出した比は、店舗A:店舗B:店舗C=1:1:1である。また、店舗A〜Bの店舗別予測需要量を合計した値は3となり、全店予測需要量と等しいため、店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の割戻予測需要量をそれぞれ1とする。
【0039】
次に、店舗別割戻予測算出部14は、4月2日における割戻予測需要量を算出する。4月2日における全店予測需要量は5であり、店舗Aの店舗別予測需要量は1.5であり、店舗Bの店舗別予測需要量は1.3であり、店舗Cの店舗別予測需要量は1.2である。まず、店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の繰越値と店舗別予測需要量を加算して修正予測値を算出する。店舗A〜Cの繰越値はそれぞれ0であるため、店舗A〜Cの修正予測値は店舗別予測需要量と同一である。次に、店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の修正予測値の比を算出する。算出した比は店舗A:店舗B:店舗C=15:13:12であり、算出した比の合計は40である。ここで、店舗Aの比が最も大きいため、店舗別割戻予測算出部14は、まず、店舗Aの割戻予測需要量を2(5(全店予測需要量)×0.375(店舗Aの比15/比の合計40)=1.875の小数点以下を四捨五入した値)とする。次に店舗Bの比が大きいため、店舗別割戻予測算出部14は、店舗Bの割戻予測需要量を2(5(全店予測需要量)×0.325(店舗Bの比13/比の合計40)=1.625の小数点以下を四捨五入した値)とする。最後に、店舗別割戻予測算出部14は、割戻予測需要量の合計値が全店予測需要量と等しくなるように店舗Cの割戻予測需要量を5(全店予測需要量)−4(店舗Aと店舗Bの割戻予測需要量の合計値)=1とする。
【0040】
次に、店舗別割戻予測算出部14は、4月3日における割戻予測需要量を算出する。4月3日における全店予測需要量は7であり、店舗Aの店舗別予測需要量は2.5であり、店舗Bの店舗別予測需要量は2であり、店舗Cの店舗別予測需要量は2である。また、店舗Aの繰越値は−0.5であり、店舗Bの繰越値は−0.7であり、店舗Cの繰越値は0.2である。このため、店舗Aの修正予測値は2.5+(−0.5)=2であり、店舗Bの修正予測値は2+(−0.7)=1.3であり、店舗Cの修正予測値は2+0.2=2.2である。また、各店舗の修正予測値の比は、店舗A:店舗B:店舗C=20:13:22であり、算出した比の合計は55である。ここで、店舗Cの比が最も大きいため、店舗別割戻予測算出部14は、店舗Cの割戻予測需要量を3(7(全店予測需要量)×0.4(店舗Aの比22/比の合計55)=2.8の小数点以下を四捨五入した値)とする。次に店舗Aの比が大きいため、店舗別割戻予測算出部14は、店舗Aの割戻予測需要量を2(7(全店予測需要量)×0.36(店舗Aの比20/比の合計55)=2.5の小数点以下を切り捨てた値)とする。最後に、店舗別割戻予測算出部14は、店舗Bの割戻予測需要量を7(全店予測需要量)−5(店舗Cと店舗Aの割戻予測需要量の合計値)=2とする。
【0041】
なお、各店舗の比から割戻しを行うにあたっては、単位数量に充たない、小数点以下の端数は四捨五入だけでなく、切り捨てとしてもよく、その場合も、店舗別予測需要量(又は修正予測値)と割戻予測需要量の差分を繰越値として扱う。
【0042】
このように、本実施形態によれば、割戻予測需要量の合計値が全店予測需要量と等しくなるように店舗別予測需要量を補正して割戻予測需要量を算出している。これにより、割戻予測需要量の合計値が全店予測需要量を超えることがない。また、小数点以下を考慮し、翌日の店舗別予測需要量に繰越値(店舗別予測需要量−割戻予測需要量)を加算して割戻予測需要量を算出しているため、僅少商品であっても精度良く各店舗における予測需要量を算出することができる。また、僅少商品など全ての店舗でもわずかの需要しかない商品を偏りなく適切に各店舗に分配することができる。特に、偶発的に個店舗の販売実績に急激な変化があった場合であっても、その影響を排除した予測が可能である。
【0043】
なお、本実施例では、日付毎の店舗別予測需要量を店舗毎に割り戻す構成としたが、例えば月や週といった単位で所定期間の店舗別予測需要量の割り戻しを行ってもよい。その場合は、所定期間の店舗総和の販売数量や販売総合計金額など、各店舗の和が1となるような各店舗の比を使うことができる。
【0044】
また、図9から図11に示す各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、需要予測処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0045】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0046】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、本実施形態では、店舗別予測需要量を補正して割戻予測需要量を算出しているが、過去のある一定期間の販売実績の平均値から割戻予測需要量を算出してもよい。
【符号の説明】
【0047】
1…需要予測装置 11…入力部 12…全店予測算出部 13…店舗別予測算出部 14…店舗別割戻予測算出部 15…出力部 16…商品販売実績記憶部 17…需要予測値記憶部 18…店舗情報記憶部 19…商品情報記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の需要予測を行う需要予測装置、需要予測方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、小売店などでも、欠品や過剰在庫を発生させないために、様々な手法を用いて需要予測を行っている。ここで、部分毎の個別の需要予測よりそれら部分の合計の需要予測の方が全体としての予測の精度が高くなる。
【0003】
具体的には、特許文献1〜3に記載されている通りである。
特許文献1に記載された技術では、複数の部品から構成される製品について、それぞれ製品の需要予測を行い、その結果に基づいて複数の製品で共通に使用される部品の需要を予測している。
また、特許文献2に記載された技術では、車両分類毎の需要予測の結果から各車両に割り振りを行い各車両の需要を予測している。なお、各車両はその仕様からいずれかの車両分類に分類されている。
また、特許文献3に記載された技術では、プリンタの消耗品に対して、全地域の販売実績を合算した値から需要予測を行い、その結果を所定の比率で分割することにより各地域の需要を予測している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−242432号公報
【特許文献2】特開2001−167079号公報
【特許文献3】特開2003−233710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、小売店などで多店舗経営を行う場合、個店舗毎に需要予測を行うよりも全ての店舗における総需要を予測した方が予測精度が高くなることが多い。特に販売数量が僅少である商品の場合には、個店舗では商品が売れる日と売れない日とがあるため、個店舗毎に需要予測を行うことは困難であり、全ての店舗の総需要を予測した方が顕著に精度が高くなる。
しかしながら、販売数量が僅少(例えば1日5個以下)である商品に対して、予測した全店舗の総需要を各店舗に割り振ると、各店舗に割り当てる数量が1より小さくなる場合がある。このため、小数点以下を切り捨てると数量は0となり、小数点以下を切り上げると全ての店舗の総需要が予測した需要値を超えてしまう、という問題がある。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、販売数量が僅少である商品であっても、各店舗の需要量を精度良く予測できる需要予測装置、需要予測方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部と、前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出する全店予測算出部と、前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出する店舗別予測算出部と、前記店舗別予測需要量の合計値が、前記全店予測算出部が算出した前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測算出部が算出した前記店舗別予測需要量を補正する店舗別割戻予測算出部と、を備えることを特徴とする需要予測装置である。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記の需要予測装置において、前記割戻予測算出部は、前記店舗別予測算出部が算出した前記店舗別予測需要量の比を算出し、算出した比が大きい店舗から順に前記店舗別予測需要量を補正することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様は、上記の需要予測装置において、前記販売実績記憶部は、前記販売実績を日付毎に記憶し、前記割戻予測算出部は、前記店舗別予測算出部が算出した当日の前記店舗別予測需要量から補正した当日の前記店舗別予測需要量を減算した値を繰越値として、前記店舗別予測算出部が算出した次の日の前記店舗別予測需要量に前記繰越値を加算した修正予測値の比が大きい店舗から順に、前記修正予測値に基づいて次の日の前記店舗別予測需要量を補正することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様は、全店予測算出部が、商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出するステップと、店舗別予測算出部が、前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出するステップと、店舗別割戻予測算出部が、前記店舗別予測需要量の合計値が前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測需要量を補正するステップと、
を有することを特徴とする需要予測方法である。
【0011】
また、本発明の一態様は、コンピュータに、商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出するステップと、前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出するステップと、前記店舗別予測需要量の合計値が前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測需要量を補正するステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、店舗別予測需要量の合計値が全店予測需要量と等しくなるように店舗別予測需要量を補正している。これにより、店舗別予測需要量の合計値が全店予測需要量を超えることがない。また、予測需要量の比が大きい店舗から順に予測需要量を割り当てるので、需要の多い店舗に優先的に予測需要量が割り当てられる。また、小数点以下を考慮し、繰越値を用いて次の日の店舗別予測需要量を補正しているため、僅少商品であっても精度良く各店舗における予測需要量を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態による需要予測装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態による商品販売実績記憶部が記憶する販売実績テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である
【図3】本実施形態による店舗情報記憶部が記憶する店舗情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である
【図4】本実施形態による商品情報記憶部が記憶する商品情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【図5】本実施形態による全店予測算出部が生成する全店予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【図6】本実施形態による店舗別予測算出部が生成する店舗別予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【図7】本実施形態による店舗別割戻予測算出部が生成する割戻予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【図8】本実施形態による需要予測処理の概要を説明するための概略図である。
【図9】本実施形態による全店予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態による店舗別予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態による割戻予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態による割戻予測需要量算出処理の具体例を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
まず、以下で用いる語を次のように定義する。
販売実績とは、商品の販売数量の実績値である。
予測需要量とは、販売実績に基づいて求められる商品の需要量の予測値である。
全店予測需要量とは、対象となる全ての店舗の販売実績を合計した値から求められる全店舗の予測需要量の合計値である。
店舗別予測需要量とは、各店舗の販売実績から求められる各店舗の予測需要量である。
割戻予測需要量とは、店舗別予測需要量の合計値が全店予測需要量と等しくなるように店舗別予測需要量を補正した値である。本実施形態による需要予測装置は、各店舗の割戻予測需要量の合計値が全店予測需要量と等しくなるように、各店舗の店舗別予測需要量を補正して割戻予測需要量を算出する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態による需要予測装置1の機能構成を示すブロック図である。
需要予測装置1は、入力部11と、全店予測算出部12と、店舗別予測算出部13と、店舗別割戻予測算出部14と、出力部15と、商品の販売実績を記憶する商品販売実績記憶部16と、予測需要量を記憶する需要予測値記憶部17と、店舗の情報を記憶する店舗情報記憶部18と、商品の情報を記憶する商品情報記憶部19とを含んで構成される。
【0016】
入力部11は、需要を予測する商品の識別情報(例えば商品名或いは商品JANコード等)と予測期間(予測開始日と予測終了日)を入力する。全店予測算出部12は、入力部11が入力した商品について、予測期間の各日付における全店舗予測需要量を算出する。店舗別予測算出部13は、入力部11が入力した商品について、予測期間の各日付における各店舗の店舗別予測需要量を算出する。店舗別割戻予測算出部14は、割戻予測需要量の合計値が、全店予測算出部12が算出した全店舗予測需要量と等しくなるよう、店舗別予測算出部13が算出した店舗別予測需要量を補正して各店舗の割戻予測需要量を算出する。出力部15は、店舗別割戻予測算出部14が算出した割戻予測需要量を出力する。
【0017】
図2は、本実施形態による商品販売実績記憶部16が記憶する販売実績テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
図示するように、販売実績テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、商品JAN(Japanese Article Number)コードと、店舗IDと、日付と、販売実績の各項目の列を有している。このテーブルの各行は商品JANコードと店舗IDと日付の組毎に存在する。商品JANコードは、各商品を識別するためのコードである。店舗IDは、各店舗を個別に識別する識別情報である。日付は、商品が販売された日付である。販売実績は、商品が販売された数量の実績値である。
【0018】
図3は、本実施形態による店舗情報記憶部18が記憶する店舗情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
図示するように、店舗情報テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、店舗IDと、店舗名と、所在地と、電話番号の各項目の列を有している。このテーブルの各行は店舗ID毎に存在する。
【0019】
図4は、本実施形態による商品情報記憶部19が記憶する商品情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
図示するように、商品情報テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、商品JANコードと、商品名と、価格と、ジャンルと、発売元と、発売日の各項目の列を有している。このテーブルの各行は商品JANコード毎に存在する。
【0020】
図5は、本実施形態による全店予測算出部12が生成する全店予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。全店予測算出部12は、全店予測値テーブルを需要予測値記憶部17に記憶する。
図示するように、全店予測値テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、商品JANコードと、予測日付と、全店予測需要量の各項目の列を有している。このテーブルの各行は商品JANコードと予測日付の組毎に存在する。予測日付は、予測期間中のいずれかの日付である。
【0021】
図6は、本実施形態による店舗別予測算出部13が生成する店舗別予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。店舗別予測算出部13は、店舗別予測値テーブルを需要予測値記憶部17に記憶する。
図示するように、店舗別予測値テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、商品JANコードと、店舗IDと、予測日付と、店舗別予測需要量の各項目の列を有している。このテーブルの各行は商品JANコードと店舗IDと予測日付の組毎に存在する。
【0022】
図7は、本実施形態による店舗別割戻予測算出部14が生成する割戻予測値テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。店舗別割戻予測算出部14は、割戻予測値テーブルを需要予測値記憶部17に記憶する。
図示するように、割戻予測値テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、商品JANコードと、店舗IDと、予測日付と、割戻予測需要量の各項目の列を有している。このテーブルの各行は商品JANコードと店舗IDと予測日付の組毎に存在する。
【0023】
次に、図8から図12を参照して、需要予測装置1による需要予測処理について説明する。図8は、本実施形態による需要予測処理の概要を説明するための概略図である。
図8(a)は、全店予測算出部12が算出した全店予測需要量の推移を表すグラフである。この図に示す横軸は予測日付であり、縦軸は全店予測需要量である。図8(b)は、特定の店舗(例えば店舗A)における店舗別予測需要量の推移を表すグラフである。この図に示す横軸は予測日付であり、縦軸は店舗別予測需要量である。図8(c)は、店舗別割戻予測算出部14が算出する割戻予測需要量の推移を表すグラフである。この図に示す横軸は予測日付であり、縦軸は予測需要量である。また、この図に示す実線は全店予測需要量であり、破線は店舗Aにおける割戻予測需要量である。店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の割戻予測需要量を合計した値が全店予測需要量と等しくなるように、店舗別予測需要量を補正して各店舗の割戻予測需要量を算出する。店舗別割戻予測算出部14の処理の詳細は後述する。
【0024】
図9は、本実施形態による全店予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS101では、全店予測算出部12は、入力部11から入力された商品に対応する販売実績を販売実績テーブルから読み出す。
次に、ステップS102では、全店予測算出部12は、予測日付を入力部11から入力された予測開始日とする。
次に、ステップS103では、全店予測算出部12は、ステップS101で読み出した販売実績に基づいて、予測日付における全店予測需要量を算出する。具体的には、まず、全店予測算出部12は、ロジスティック曲線により定義されたモデル式を販売実績と最小二乗法によりフィッティングさせてパラメータa,b,cを求める。モデル式は例えば次の式(1)により定義される。ただし、f(t)は全店予測需要量であり、tは予測日付である。そして、全店予測算出部12は、求めたパラメータと式(1)を用いて予測日付における全店予測需要量を算出する。
【0025】
f(t)=a/(1+b・exp(−ct))…(1)
【0026】
なお、本実施形態では、ロジスティック曲線によるモデル式を用いたが、例えばポアソン分布によるモデル式を用いてもよい。或いは、販売実績の移動平均、販売実績と商品情報を変数として回帰分析を行った結果得られる回帰式、その他統計的に得られる予測式を用いてもよい。また、場合によっては、当日の天候や気温などの付随情報やセール期間であることを示す情報などを用いて全店予測需要量を補正してもよい。
【0027】
次に、ステップS104では、全店予測算出部12は、予測日付が入力部11から入力された予測終了日であるか否かを判定する。予測日付が予測終了日である場合には、ステップS106へ進む。一方、予測日付が予測終了日でない場合には、ステップS105へ進む。
ステップS105では、全店予測算出部12は、予測日付を予測日付の翌日として、ステップS103へ戻る。
一方、ステップS106では、全店予測算出部12は、算出した全店予測需要量を全店予測値テーブルに記録して、需要予測値記憶部17に記憶する。
【0028】
図10は、本実施形態による店舗別予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS201では、店舗別予測算出部13は、店舗別予測需要量を算出する店舗を選択する。
次に、ステップS202では、店舗別予測算出部13は、ステップS201で選択した店舗と入力部11により入力された商品に対応する販売実績を販売実績テーブルから読み出す。
次に、ステップS203では、店舗別予測算出部13は、予測日付を入力部11により入力された予測開始日とする。
【0029】
次に、ステップS204では、店舗別予測算出部13は、ステップS202で読み出した販売実績に基づいて、予測日付における店舗別予測需要量を算出する。具体的には、店舗別予測算出部13は、販売実績の移動平均値を店舗別予測需要量とする。或いは、所定の確率分布を用いて店舗別予測需要量を算出してもよい。また、本実施形態では、全店予測算出部12と別の手法を用いて店舗別予測需要量を算出しているが、同じ手法を用いて店舗別予測需要量を算出してもよい。
【0030】
次に、ステップS205では、店舗別予測算出部13は、予測日付が入力部11により入力された予測終了日であるか否かを判定する。予測日付が予測終了日である場合には、ステップS207へ進む。一方、予測日付が予測終了日でない場合には、ステップS206へ進む。
ステップS206では、店舗別予測算出部13は、予測日付を予測日付の翌日としてステップS204へ戻る。
一方、ステップS207では、店舗別予測算出部13は、全ての店舗について店舗別予測需要量を算出したか否かを判定する。全ての店舗について店舗別予測需要量を算出した場合には、ステップS209へ進む。一方、全ての店舗について店舗別予測需要量を算出していない場合には、ステップS208へ進む。
ステップS208では、店舗別予測算出部13は、次の店舗を選択してステップS202へ戻る。
一方、ステップS209では、店舗別予測算出部13は、算出した店舗別予測需要量を店舗別予測値テーブルに記録して、需要予測値記憶部17に記憶する。
【0031】
図11は、本実施形態による割戻予測需要量算出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS301では、店舗別割戻予測算出部14は、予測日付を入力部11から入力された予測開始日とする。
次に、ステップS302では、店舗別割戻予測算出部14は、予測日付における全店予測需要量と店舗別予測需要量を需要予測値記憶部17から読み出す。
【0032】
次に、ステップS303では、店舗別割戻予測算出部14は、割戻予測需要量の合計値が読み出した全店予測需要量と等しくなるように読み出した店舗別予測需要量を補正して割戻予測需要量を算出する。具体的には、まず、店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の店舗別予測需要量の比を算出する。そして、店舗別割戻予測算出部14は、算出した店舗別予測需要量の比に基づいて、比が大きい店舗から順に、全店予測需要量を分配する。
【0033】
次に、ステップS304では、店舗別割戻予測算出部14は、予測日付が予測終了日であるか否かを判定する。予測日付が予測終了日である場合には、ステップS309へ進む。一方、予測日付が予測終了日でない場合には、ステップS305へ進む。
ステップS305では、店舗別割戻予測算出部14は、予測日付を予測日付の翌日とする。
次に、ステップS306では、店舗別割戻予測算出部14は、予測日付における全店予測需要量と店舗別予測需要量を需要予測値記憶部17から読み出す。
【0034】
次に、ステップS307では、店舗別割戻予測算出部14は、次の式(2)により修正予測値を算出する。
【0035】
修正予測値(予測日付)=店舗別予測需要量(予測日付)+(店舗別予測需要量(予測日付−1)−割戻予測需要量(予測日付−1))…(2)
【0036】
そして、ステップS308では、店舗別割戻予測算出部14は、割戻予測需要量の合計値が読み出した全店予測需要量と等しくなるように、算出した修正予測値の比が大きい店舗から順に当該修正予測値を補正して割戻予測需要量を算出し、ステップS304へ戻る。
一方、ステップS309では、店舗別割戻予測算出部14は、算出した割戻予測需要量を割戻予測値テーブルに記録して、需要予測値記憶部17に記憶する。
次に、ステップS310では、出力部15が記録した割戻予測需要量を表示部(不図示)等に表示する。
【0037】
図12は、本実施形態による割戻予測需要量算出処理の具体例を説明するための概略図である。この図に示す例では、4月1日から4月3日までの予測期間における店舗Aと店舗Bと店舗Cの割戻予測需要量を算出する。また、この図における繰越値は、店舗別予測需要量から割戻予測需要量を減算した値である。
【0038】
まず、店舗別割戻予測算出部14は、4月1日における割戻予測需要量を算出する。4月1日における全店予測需要量は3であり、店舗Aの店舗別予測需要量は1であり、店舗Bの店舗別予測需要量は1であり、店舗Cの店舗別予測需要量は1である。まず、店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の店舗別予測需要量の比を算出する。算出した比は、店舗A:店舗B:店舗C=1:1:1である。また、店舗A〜Bの店舗別予測需要量を合計した値は3となり、全店予測需要量と等しいため、店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の割戻予測需要量をそれぞれ1とする。
【0039】
次に、店舗別割戻予測算出部14は、4月2日における割戻予測需要量を算出する。4月2日における全店予測需要量は5であり、店舗Aの店舗別予測需要量は1.5であり、店舗Bの店舗別予測需要量は1.3であり、店舗Cの店舗別予測需要量は1.2である。まず、店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の繰越値と店舗別予測需要量を加算して修正予測値を算出する。店舗A〜Cの繰越値はそれぞれ0であるため、店舗A〜Cの修正予測値は店舗別予測需要量と同一である。次に、店舗別割戻予測算出部14は、各店舗の修正予測値の比を算出する。算出した比は店舗A:店舗B:店舗C=15:13:12であり、算出した比の合計は40である。ここで、店舗Aの比が最も大きいため、店舗別割戻予測算出部14は、まず、店舗Aの割戻予測需要量を2(5(全店予測需要量)×0.375(店舗Aの比15/比の合計40)=1.875の小数点以下を四捨五入した値)とする。次に店舗Bの比が大きいため、店舗別割戻予測算出部14は、店舗Bの割戻予測需要量を2(5(全店予測需要量)×0.325(店舗Bの比13/比の合計40)=1.625の小数点以下を四捨五入した値)とする。最後に、店舗別割戻予測算出部14は、割戻予測需要量の合計値が全店予測需要量と等しくなるように店舗Cの割戻予測需要量を5(全店予測需要量)−4(店舗Aと店舗Bの割戻予測需要量の合計値)=1とする。
【0040】
次に、店舗別割戻予測算出部14は、4月3日における割戻予測需要量を算出する。4月3日における全店予測需要量は7であり、店舗Aの店舗別予測需要量は2.5であり、店舗Bの店舗別予測需要量は2であり、店舗Cの店舗別予測需要量は2である。また、店舗Aの繰越値は−0.5であり、店舗Bの繰越値は−0.7であり、店舗Cの繰越値は0.2である。このため、店舗Aの修正予測値は2.5+(−0.5)=2であり、店舗Bの修正予測値は2+(−0.7)=1.3であり、店舗Cの修正予測値は2+0.2=2.2である。また、各店舗の修正予測値の比は、店舗A:店舗B:店舗C=20:13:22であり、算出した比の合計は55である。ここで、店舗Cの比が最も大きいため、店舗別割戻予測算出部14は、店舗Cの割戻予測需要量を3(7(全店予測需要量)×0.4(店舗Aの比22/比の合計55)=2.8の小数点以下を四捨五入した値)とする。次に店舗Aの比が大きいため、店舗別割戻予測算出部14は、店舗Aの割戻予測需要量を2(7(全店予測需要量)×0.36(店舗Aの比20/比の合計55)=2.5の小数点以下を切り捨てた値)とする。最後に、店舗別割戻予測算出部14は、店舗Bの割戻予測需要量を7(全店予測需要量)−5(店舗Cと店舗Aの割戻予測需要量の合計値)=2とする。
【0041】
なお、各店舗の比から割戻しを行うにあたっては、単位数量に充たない、小数点以下の端数は四捨五入だけでなく、切り捨てとしてもよく、その場合も、店舗別予測需要量(又は修正予測値)と割戻予測需要量の差分を繰越値として扱う。
【0042】
このように、本実施形態によれば、割戻予測需要量の合計値が全店予測需要量と等しくなるように店舗別予測需要量を補正して割戻予測需要量を算出している。これにより、割戻予測需要量の合計値が全店予測需要量を超えることがない。また、小数点以下を考慮し、翌日の店舗別予測需要量に繰越値(店舗別予測需要量−割戻予測需要量)を加算して割戻予測需要量を算出しているため、僅少商品であっても精度良く各店舗における予測需要量を算出することができる。また、僅少商品など全ての店舗でもわずかの需要しかない商品を偏りなく適切に各店舗に分配することができる。特に、偶発的に個店舗の販売実績に急激な変化があった場合であっても、その影響を排除した予測が可能である。
【0043】
なお、本実施例では、日付毎の店舗別予測需要量を店舗毎に割り戻す構成としたが、例えば月や週といった単位で所定期間の店舗別予測需要量の割り戻しを行ってもよい。その場合は、所定期間の店舗総和の販売数量や販売総合計金額など、各店舗の和が1となるような各店舗の比を使うことができる。
【0044】
また、図9から図11に示す各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、需要予測処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0045】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0046】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、本実施形態では、店舗別予測需要量を補正して割戻予測需要量を算出しているが、過去のある一定期間の販売実績の平均値から割戻予測需要量を算出してもよい。
【符号の説明】
【0047】
1…需要予測装置 11…入力部 12…全店予測算出部 13…店舗別予測算出部 14…店舗別割戻予測算出部 15…出力部 16…商品販売実績記憶部 17…需要予測値記憶部 18…店舗情報記憶部 19…商品情報記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部と、
前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出する全店予測算出部と、
前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出する店舗別予測算出部と、
前記店舗別予測需要量の合計値が、前記全店予測算出部が算出した前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測算出部が算出した前記店舗別予測需要量を補正する店舗別割戻予測算出部と、
を備えることを特徴とする需要予測装置。
【請求項2】
前記割戻予測算出部は、前記店舗別予測算出部が算出した前記店舗別予測需要量の比を算出し、算出した比が大きい店舗から順に前記店舗別予測需要量を補正することを特徴とする請求項1に記載の需要予測装置。
【請求項3】
前記販売実績記憶部は、前記販売実績を日付毎に記憶し、
前記割戻予測算出部は、前記店舗別予測算出部が算出した当日の前記店舗別予測需要量から補正した当日の前記店舗別予測需要量を減算した値を繰越値として、前記店舗別予測算出部が算出した次の日の前記店舗別予測需要量に前記繰越値を加算した修正予測値の比が大きい店舗から順に、前記修正予測値に基づいて次の日の前記店舗別予測需要量を補正することを特徴とする請求項2に記載の需要予測装置。
【請求項4】
全店予測算出部が、商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出するステップと、
店舗別予測算出部が、前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出するステップと、
店舗別割戻予測算出部が、前記店舗別予測需要量の合計値が前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測需要量を補正するステップと、
を有することを特徴とする需要予測方法。
【請求項5】
コンピュータに、
商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出するステップと、
前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出するステップと、
前記店舗別予測需要量の合計値が前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測需要量を補正するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項1】
商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部と、
前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出する全店予測算出部と、
前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出する店舗別予測算出部と、
前記店舗別予測需要量の合計値が、前記全店予測算出部が算出した前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測算出部が算出した前記店舗別予測需要量を補正する店舗別割戻予測算出部と、
を備えることを特徴とする需要予測装置。
【請求項2】
前記割戻予測算出部は、前記店舗別予測算出部が算出した前記店舗別予測需要量の比を算出し、算出した比が大きい店舗から順に前記店舗別予測需要量を補正することを特徴とする請求項1に記載の需要予測装置。
【請求項3】
前記販売実績記憶部は、前記販売実績を日付毎に記憶し、
前記割戻予測算出部は、前記店舗別予測算出部が算出した当日の前記店舗別予測需要量から補正した当日の前記店舗別予測需要量を減算した値を繰越値として、前記店舗別予測算出部が算出した次の日の前記店舗別予測需要量に前記繰越値を加算した修正予測値の比が大きい店舗から順に、前記修正予測値に基づいて次の日の前記店舗別予測需要量を補正することを特徴とする請求項2に記載の需要予測装置。
【請求項4】
全店予測算出部が、商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出するステップと、
店舗別予測算出部が、前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出するステップと、
店舗別割戻予測算出部が、前記店舗別予測需要量の合計値が前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測需要量を補正するステップと、
を有することを特徴とする需要予測方法。
【請求項5】
コンピュータに、
商品の販売実績を店舗毎に記憶する販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき全ての店舗における予測需要量である全店予測需要量を算出するステップと、
前記販売実績記憶部から読み出した前記商品の販売実績に基づき各店舗における予測需要量である店舗別予測需要量を算出するステップと、
前記店舗別予測需要量の合計値が前記全店予測需要量と等しくなるように、前記店舗別予測需要量を補正するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−181963(P2010−181963A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−22816(P2009−22816)
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)
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