説明

静止誘導電器

【課題】水平冷却路を通る冷媒量を増加させ、冷却性能の優れた静止誘導電器を提供する。
【解決手段】絶縁材料で筒型に形成された内側絶縁筒1と、絶縁材料で筒型に形成され、前記内側絶縁筒を覆う外側絶縁筒2と、前記内側絶縁筒1と前記外側絶縁筒2との間に巻き回され、周方向に2分割され、上下方向に複数のセクションに分割された巻線3とを備える。さらに、前記巻線3のセクション間に挿入され、前記巻線3と前記内側絶縁筒1との間の内側垂直冷却路5a、および前記巻線3と前記外側絶縁筒2との間の外側垂直冷却路5bを閉塞する第1の閉塞板4−1、4−3と、前記巻線3のセクション間に挿入され、周方向に2分割された前記巻線3の間の中央垂直冷却路5dを閉塞する第2の閉塞板4−2、4−4と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、静止誘導電器に関する。
【背景技術】
【0002】
電力系統に設置される変圧器、リアクトル等の静止誘導電器の巻線は、通電運転時に多くの熱を発生する。このため、巻線周辺に冷却路を形成し、この冷却路に絶縁油などの液体冷媒、またはSF6ガスなどの気体冷媒を循環させることによって、巻線を冷却している。
【0003】
従来の静止誘導電器の構成について図面を参照して説明する。図4は、従来の静止誘導電器の断面を示す。ここで、中心軸の始点を下側、終点を上側とし、周方向軸の始点を内周側、終点を外周側としている。また、図4では図示しないが、中心軸を対称に対向側にも同様の構成をそなえる。
【0004】
従来の静止誘導電器は、内側絶縁筒1、外側絶縁筒2、巻線3、閉塞板4−1〜4−4を備える。内側絶縁筒1は、中心軸を中心として円筒形状に形成される。外側絶縁筒2は、内側絶縁筒1の外周側に中心軸を中心として円筒形状に形成される。巻線3は、内側絶縁筒1の外周側に中心軸を中心に巻き回され、上下方向にはA〜Tセクションに分かれている。これらのセクション同士は、図示しない水平間隔片により隙間が確保されて固定されている。また、内側絶縁筒1と巻線3との隙間、外側絶縁筒2と巻線3との隙間は、夫々図示しない垂直間隔片により確保されて固定されている。
【0005】
内側絶縁筒1と巻線3との上下方向の隙間を内側垂直冷却路5a、外側絶縁筒2と巻線3との上下方向の隙間を外側垂直冷却路5b、図示しない水平間隔片により形成された巻線3のセクション間の隙間を水平冷却路5cとしている。
【0006】
閉塞板4−1は、内側絶縁筒1から外周方向にPセクションとQセクションとの間に設置され、内側垂直冷却路5aを閉塞し、外側垂直冷却路5bを開放している。
【0007】
閉塞板4−2は、外側絶縁筒2から内周方向にLセクションとMセクションとの間に設置され、内側垂直冷却路5aを開放し、外側垂直冷却路5bを閉塞している。
【0008】
閉塞板4−3は、内側絶縁筒1から外周方向にHセクションとIセクションとの間に設置され、内側垂直冷却路5aを閉塞し、外側垂直冷却路5bを開放している。
【0009】
閉塞板4−4は、外側絶縁筒2から内周方向にDセクションとEセクションとの間に設置され、内側垂直冷却路5aを開放し、外側垂直冷却路5bを閉塞している。
【0010】
また、冷媒の流れる方向を実線矢印にて示している。閉塞板4−1と外側絶縁筒2との隙間からM〜Pセクションに流れ込んだ冷媒は、各セクション間の水平冷却路5cを通り、外周側から内周側に流れる。その後、閉塞板4−2と内側絶縁筒1との隙間からI〜Lセクションに流れ込み、各セクション間の水平冷却路5cを通り、内周側から外周側に流れる。さらに、閉塞板4−3と外側絶縁筒2との隙間からE〜Hセクションに流れ込み、各セクション間の水平冷却路5cを通り、外周側から内周側に流れる。
【0011】
図4におけるX−X断面図を図5に示す。上述したように、内側絶縁筒1、外側絶縁筒2、および巻線3は、同心軸にて形成されており、巻線3のセクションは水平間隔片6により隙間を確保している。この水平間隔片6は、ここでは30度間隔にて設置され、1周につき12個設置している。垂直間隔片7は、水平間隔片6と接続し、内側絶縁筒1と巻線3との隙間、外側絶縁筒2と巻線3との隙間を確保している。
【0012】
上述した構成を備えることによって、冷媒を内周側から外周側、外周側から内周側へと交互に流すことが可能となり、巻線3を冷却していた。しかし、巻線3の周方向の長さが長く、巻線3の中央部における冷却性能が悪いという課題があった。
【0013】
上述した課題に対して、冷却性能の向上を図った静止誘導電器として、巻線の中央部に垂直冷却路を設ける方法も提案されている。この巻線の中央部に垂直冷却路を設けた静止誘導電器の構成を図6に示す。
【0014】
図6に示す静止誘導電器の構成が図4に示す静止誘導電器の構成と異なる点は、巻線3を周方向に2分割し、中央部に中央垂直冷却路5dを設けた点である。ここでは、巻線3をA〜Tセクションとa〜tセクションとに分割している。さらに、巻線3を分割するに伴い、閉塞板4−1〜4−4の構造を変更している。
【0015】
閉塞板4−1は、外側絶縁筒2から内周方向にpセクションとqセクションとの間に設置され、さらにPセクションとQセクションとの間にも解離した閉塞板4−1を設置している。すなわち、閉塞板4−1は、内側垂直冷却路5aを開放し、外側垂直冷却路5bを閉塞し、中央垂直冷却路5dを開放している。
【0016】
閉塞板4−2は、LセクションとMセクションとの間からlセクションとmセクションとの間に設置され、中央垂直冷却路5dを閉塞している。
【0017】
閉塞板4−3は、内側絶縁筒1から外周方向にHセクションとIセクションとの間に設置され、さらにhセクションとiセクションとの間にも解離した閉塞板4−3を設置している。すなわち、閉塞板4−3は、内側垂直冷却路5aを開放し、外側垂直冷却路5bを閉塞し、中央垂直冷却路5dを開放している。
【0018】
閉塞板4−4は、DセクションとEセクションとの間からdセクションとeセクションとの間に設置され、中央垂直冷却路5dを閉塞している。
【0019】
上述した構成を備えることによって、Qセクションとqセクションとの間の中央垂直冷却路5dを通った冷媒は、m〜pセクション間の水平冷却路5cを外周方向に流れる。その後、閉塞板4−2、4−3、4−4と外側絶縁筒2との間の垂直冷却路5bから上方向に流れる。
【0020】
また、閉塞板4−2と内側絶縁筒1との間の垂直冷却路5aからI〜Lセクションに流れ込んだ冷媒は、各セクション間の水平冷却路5cを外周方向に流れる。さらに、閉塞板4−3の中央部の中央垂直冷却路5dを通り、E〜Hセクションに流れ込み、各セクション間の水平冷却路5cを内周方向に流れ、閉塞板4−4と内側絶縁筒1との間の垂直冷却路5aから上方向に流れる。
【0021】
本構成によれば、巻線3の中央部は中央垂直冷却路5dが設けられているため、冷却性能は向上するが、M〜Pセクション、i〜lセクション、およびe〜hセクションにおける水平冷却路5cを通る冷媒量が少なく、冷却性能に劣るという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】特開昭61−150308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明の実施形態は、水平冷却路を通る冷媒量を増加させ、冷却性能の優れた静止誘導電器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明の実施形態における静止誘導電器は、絶縁材料で筒型に形成された内側絶縁筒と、絶縁材料で筒型に形成され、前記内側絶縁筒を覆う外側絶縁筒と、前記内側絶縁筒と前記外側絶縁筒との間に巻き回され、周方向に2分割され、上下方向に複数のセクションに分割された巻線とを備える。
【0025】
さらに、前記巻線のセクション間に挿入され、前記巻線と前記内側絶縁筒との間の内側垂直冷却路、および前記巻線と前記外側絶縁筒との間の外側垂直冷却路を閉塞する第1の閉塞板と、前記巻線のセクション間に挿入され、周方向に2分割された前記巻線の間の中央垂直冷却路を閉塞する第2の閉塞板と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】第1の実施形態における静止誘導電器の構成を示す図。
【図2】第2の実施形態における静止誘導電器の構成を示す図。
【図3】第3の実施形態における静止誘導電器の構成を示す図。
【図4】従来の静止誘導電器の構成を示す図。
【図5】従来の静止誘導電器の構成を示す断面図。
【図6】従来の静止誘導電器の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本実施形態に係る静止誘導電器について図面を用いて説明する。
【0028】
(第1の実施形態)
第1の実施形態の静止誘導電器の構成について図1を用いて説明する。図1は、静止誘導電器の断面図である。ここで、中心軸の始点を下側、終点を上側とし、周方向軸の始点を内周側、終点を外周側としている。また、図1では図示しないが、中心軸を対称に対向側にも同様の構成をそなえる。
【0029】
本実施形態の静止誘導電器は、内側絶縁筒1、外側絶縁筒2、巻線3、閉塞板4−1〜4−4を備える。内側絶縁筒1は、中心軸を中心として円筒形状に形成される。外側絶縁筒2は、内側絶縁筒1の外周側に中心軸を中心として円筒形状に形成される。巻線3は、内側絶縁筒1の外周側に中心軸を中心に巻き回され、周方向に2分割されている。さらに、上下方向にはA〜Tセクション、a〜tセクションに分かれている。
【0030】
これらのセクション同士は、図示しない水平間隔片により隙間が確保されて固定されている。また、内側絶縁筒1と巻線3との隙間、外側絶縁筒2と巻線3との隙間は、夫々図示しない垂直間隔片により確保されて固定されている。
【0031】
内側絶縁筒1と巻線3との上下方向の隙間を内側垂直冷却路5a、外側絶縁筒2と巻線3との上下方向の隙間を外側垂直冷却路5b、周方向に2分割された巻線3間の隙間を中央垂直冷却路5dとしている。さらに、図示しない水平間隔片により形成された巻線3のセクション間の隙間を水平冷却路5cとしている。
【0032】
閉塞板4−1は、内側絶縁筒1から外周方向にPセクションとQセクションとの間と、外側絶縁筒2から内周方向にpセクションとqセクションとの間に設置している。すなわち、内側垂直冷却路5aおよび外側垂直冷却路5bを閉塞し、中央垂直冷却路5dを開放している。
【0033】
閉塞板4−2は、LセクションとMセクションとの間からlセクションとmセクションとの間に設置され、中央垂直冷却路5dを閉塞している。
【0034】
閉塞板4−3は、閉塞板4−1と同様に内側絶縁筒1から外周方向にHセクションとIセクションとの間と、外側絶縁筒2から内周方向にhセクションとiセクションとの間に設置している。すなわち、内側垂直冷却路5aおよび外側垂直冷却路5bを閉塞し、中央垂直冷却路5dを開放している。
【0035】
閉塞板4−4は、閉塞板4−2と同様に、DセクションとEセクションとの間からdセクションとeセクションとの間に設置され、中央垂直冷却路5dを閉塞している。
【0036】
また、冷媒の流れる方向を実線矢印にて示している。閉塞板4−1の中央部に形成された中央垂直冷却路5dからM〜Pセクション、およびm〜pセクションに流れ込んだ冷媒は、各セクション間の水平冷却路5cを内周方向および外周方向に流れる。その後、閉塞板4−2と内側絶縁筒1との隙間の内側垂直冷却路5aと、閉塞板4−2と外側絶縁筒2との隙間の外側垂直冷却路5bからI〜Lセクション、およびi〜lセクションに流れ込んだ冷媒は、各セクション間の水平冷却路5cを内周方向および外周方向に流れる。
【0037】
さらに、閉塞板4−3の中央部に形成された中央垂直冷却路5dからE〜Hセクション、およびe〜hセクションに流れ込んだ冷媒は、各セクションの水平冷却路5cを内周方向および外周方向に流れる。その後は、内側垂直冷却路5aおよび外側垂直冷却路5bと通り、上方向に流れる。
【0038】
本実施形態によれば、巻線3を周方向に2分割することによって、巻線3の中央部の冷却性能は向上している。さらに、水平冷却路5cを通る冷媒量が多いため、各セクション全体における冷却性能が向上している。また、各セクション全体の冷却性能が向上するため、最も温度上昇が大きい巻線3の上部と、最も温度上昇が小さい巻線3の上下方向中央部との温度差が小さくなる。
【0039】
なお、本実施形態では、閉塞板4−1〜4−4同士の間隔は、4セクションとしているが、数値を限定するものではなく、1つの巻線3の中に閉塞板4−1および閉塞板4−2の2つの閉塞板を備えることによって、上述した効果を実現できる。
【0040】
また、最も温度上昇が大きい巻線3の上部、および、中央部より発熱量の大きい下部における閉塞板4−1〜4−4同士の間隔を、巻線3の上下方向中央部における閉塞板4−1〜4−4同士の間隔より小さくすることも可能である。つまり、巻線3の上部および下部の閉塞板4−1〜4−4の間隔を5〜10セクション、巻線3の上下方向中央部における閉塞板4−1〜4−4の間隔を11〜20セクションとすることができる。このように巻線3の上下方向の場所に応じて、閉塞板4−1〜4−4の間隔を変更することによって、さらに巻線3の最上部および最下部と、上下方向中央部との温度差が小さくなる。
【0041】
(第2の実施形態)
第2の実施形態の静止誘導電器の構成について図2を用いて説明する。図2(a)は、本実施形態の静止誘導電器における閉塞板4−1の構成を示す断面図である。図2(b)は、本実施形態の静止誘導電器における閉塞板4−2の構成を示す断面図である。第1の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0042】
本実施形態の構成が第1の実施形態の構成と異なる点は、閉塞板4−1、4−2と、その下側に設置されたセクションとの間に形成された水平冷却路5cの間隔を、閉塞板4−1、4−2を挿入しないセクション間に形成された水平冷却路5cの間隔より広くしている点である。
【0043】
すなわち、図2(a)では、閉塞板4−1が挿入されていないセクション間の水平冷却路5cの間隔L0に比べ、閉塞板4−1とQセクションとの水平冷却路5cの間隔L1が広くなるように構成している。同様に、図2(b)においても、閉塞板4−2が挿入されていないセクション間の水平冷却路5cの間隔L0に比べ、閉塞板4−2とMセクション間の水平冷却路5cの間隔L1が広くなるように構成している。ここでのL1は、下記の(1)式を満たすように構成している。
【0044】
L0<L1≦3L0 ・・・(1)式
つまり、L1は、L0より広く、3倍のL0以下であることを示している。
【0045】
上述した構成を備えることによって、第1の実施形態の効果に加え、閉塞板4−1とQセクションとの間の水平冷却路5c、および閉塞板4−2とMセクションとの間の水平冷却路5cを流れる冷媒量が増加する。そのため、冷媒を循環させるポンプまたはブロア等の冷媒循環手段を備えない自冷式の静止誘導電器に本実施形態を適用することによって、閉塞板4−1とQセクションとの間の水平冷却路5c、および閉塞板4−2とMセクションとの間の水平冷却路5cにおける冷媒の滞留を防止することが可能である。
【0046】
(第3の実施形態)
第3の実施形態の静止誘導電器の構成について図3を用いて説明する。図3(a)は、本実施形態の静止誘導電器における閉塞板4−1の構成を示す断面図である。図3(b)は、本実施形態の静止誘導電器における閉塞板4−2の構成を示す断面図である。第1の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0047】
本実施形態の構成が第1の実施形態の構成と異なる点は、閉塞板4−1、4−2と、その下側に設置されたセクションとの間に形成された水平冷却路5cの間隔を、閉塞板4−1、4−2を挿入しないセクション間に形成された水平冷却路5cの間隔より狭くしている点である。
【0048】
すなわち、図3(a)では、閉塞板4−1が挿入されていないセクション間の水平冷却路5cの間隔L0に比べ、閉塞板4−1とQセクションとの水平冷却路5cの間隔L1が狭くなるように構成している。同様に、図3(b)においても、閉塞板4−2が挿入されていないセクション間の水平冷却路5cの間隔L0に比べ、閉塞板4−2とMセクション間の水平冷却路5cの間隔L1が狭くなるように構成している。ここでのL1は、下記の(2)式を満たすように構成している。
【0049】
0.3L0≦L1<L0 ・・・(2)式
つまり、L1は、L0の0.3倍より広く、L0より狭いことを示している。
【0050】
上述した構成を備えることによって、第1の実施形態の効果に加え、閉塞板4−1とQセクションとの間の水平冷却路5c、および閉塞板4−2とMセクションとの間の水平冷却路5cを流れる冷媒量が減少する。すなわち、冷媒を循環させるポンプまたはブロア等の冷媒循環手段を備える送冷媒式の静止誘導電器に本実施形態を適用することによって、閉塞板4−1とQセクションとの間の水平冷却路5c、閉塞板4−2とMセクションとの間の水平冷却路5cに冷媒が集中することを抑制することが可能となる。
【0051】
つまり、図3(a)ではQセクションとRセクションとの間の水平冷却路5c、およびqセクションとrセクションとの間の水平冷却路5cを流れる冷媒量が増加する。図3(b)ではMセクションとNセクションとの間の水平冷却路5c、およびmセクションとrセクションとの間の水平冷却路5cを流れる冷媒量が増加する。そのため、巻線3全体の冷却性能を向上させることが可能となる。
【0052】
本発明に係る実施形態によれば、水平冷却路を通る冷媒量を増加させ、冷却性能の優れた静止誘導電器を提供することが可能となる。
【0053】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0054】
1…内側絶縁筒
2…外側絶縁筒
3…巻線
4−1〜4−4…閉塞板
5a…内側垂直冷却路
5b…外側垂直冷却路
5c…水平冷却路
5d…中央垂直冷却路
6…水平間隔片
7…垂直間隔片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁材料で筒型に形成された内側絶縁筒と、
絶縁材料で筒型に形成され、前記内側絶縁筒を覆う外側絶縁筒と、
前記内側絶縁筒と前記外側絶縁筒との間に巻き回され、周方向に2分割され、上下方向に複数のセクションに分割された巻線と、
前記巻線のセクション間に挿入され、前記巻線と前記内側絶縁筒との間の内側垂直冷却路、および前記巻線と前記外側絶縁筒との間の外側垂直冷却路を閉塞する第1の閉塞板と、
前記巻線のセクション間に挿入され、周方向に2分割された前記巻線の間の中央垂直冷却路を閉塞する第2の閉塞板と、
を備える静止誘導電器。
【請求項2】
前記巻線の上端部または下端部での、前記第1の閉塞板と前記第2の閉塞板との間隔は、前記巻線の上下方向中央部での、前記第1の閉塞板と前記第2の閉塞板との間隔より小さい
請求項1記載の静止誘導電器。
【請求項3】
冷媒循環手段を備えない自冷式の静止誘導電器において、
前記第1の閉塞板と隣接するセクションのうち冷媒の流れる源流方向に設置されたセクションと前記第1の閉塞板との間隔が、前記第1の閉塞板および前記第2の閉塞板が挿入されていないセクション間の間隔より広い
請求項1または2記載の静止誘導電器。
【請求項4】
冷媒循環手段を備えない自冷式の静止誘導電器において、
前記第2の閉塞板と隣接するセクションのうち冷媒の流れる源流方向に設置されたセクションと前記第2の閉塞板との間隔が、前記第1の閉塞板および前記第2の閉塞板が挿入されていないセクション間の間隔より広い
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静止誘導電器。
【請求項5】
冷媒循環手段を備える送冷媒式の静止誘導電器において、
前記第1の閉塞板と隣接するセクションのうち冷媒の流れる源流方向に設置されたセクションと前記第1の閉塞板との間隔が、前記第1の閉塞板および前記第2の閉塞板が挿入されていないセクション間の間隔より狭い
請求項1または2記載の静止誘導電器。
【請求項6】
冷媒循環手段を備える送冷媒式の静止誘導電器において、
前記第2の閉塞板と隣接するセクションのうち冷媒の流れる源流方向に設置されたセクションと前記第2の閉塞板との間隔が、前記第1の閉塞板および前記第2の閉塞板が挿入されていないセクション間の間隔より狭い
請求項1、2、または5記載の静止誘導電器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−119639(P2012−119639A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−270856(P2010−270856)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】