説明

静的動的及び制限非制限コンテンツ権限

閉鎖型の配信システム110内で行われるような,コンテンツ112に対する権限の動的割り当て。現在のコンテンツにより生成された状態情報の参照と,それに応じた新規権限の状態及び権限の変更。再生装置130内において,しばらく経ってからのみ許可される権限が割り当てられた新規コンテンツを,現在のコンテンツの所有者へ事前あるいは動的に送信。現在の状態情報に応じて,ライセンス142を新規コンテンツに対してサーバ140から動的に送信。新規コンテンツに対する条件付きのまたは動的なライセンスは,一連の状態情報のに関連のある一連の権限を含む。レンタル,ボーナスコンテンツ,トライアル,他のビジネスモデルなどを目的とし,コンテンツに対する制限的権限の割り当てにより,セキュアなプレーヤーに新規コンテンツを実行させることをサポートする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,コンテンツに対する権限の割当や修正に係り,例えば,閉鎖型のコンテンツ配信システムにおいて,その権限は静的もしくは動的であるとともに,制限的もしくは永続的である。
【背景技術】
【0002】
閉鎖型のコンテンツ配信システムは,公開サーバ,コンテンツ配信サーバ,再生装置を有するエンド・ツー・エンドシステムを有し,再生装置において再生可能なコンテンツが適切なセキュリティ技術によって制御され,そのセキュリティ技術によれば,権限のない第三者が再生装置において再生可能なコンテンツを配信することが比較的困難になる。ある種の閉鎖型のコンテンツ配信システムでは,権限のないコンテンツを配信することはできるが,再生装置は,前記コンテンツの使用について,認証ライセンスにより許可された権限にしたがって使用することのみに制限される。このようなシステムでは,セキュリティ技術は,前記コンテンツの使用を許可するライセンスを権限のない第三者に対し配信することを比較的困難にするために適用されている。
【0003】
周知のコンピューティングシステムでは,現在のコンテンツ使用権限(コンテンツそのものがすでに配信されている場合でも)は実質的に修正が不可能であり,その結果,特に現在のコンテンツを新規コンテンツに入れ替えたり,新規コンテンツに関する権限を含むライセンス,そして場合によっては期限を経過したライセンスを無効にする手法を含むライセンスを配信したりすることが,現在のコンテンツに関する権限の追加や更新に対して効果がある。このような新規ライセンスの配信は,ライセンスサーバとの交信や,新規の権限を伴うライセンスが許諾されるべきか否かを検証するライセンスサーバでのコンピュータ処理等を含み,多大な資源を必要とする。すでに再生装置において入手可能となっているライセンスの解釈を動的に変更することができれば有益であり,そうすれば,ライセンスがユーザに配信された後であっても,そのライセンスに関する権限を状態に応じて修正可能である。
【0004】
一例を挙げれば,現在のコンテンツの頻繁なプレーあるいはうまくいったプレーに対するインセンティブとして,追加のもしくは改良されたゲームプログラムの提供,新規ゲームプログラムの提供,又はこのような追加のもしくは改良されたゲームプログラムや新規ゲームプログラムを使用できる権限の提供を行うことができれば,有益である。また,他の例を挙げれば,同様に追加のもしくは改良されたゲームプログラムの提供,新規ゲームプログラムの提供,このような追加のもしくは改良されたゲームプログラムや新規ゲームプログラムを使用できる権限の提供,その他の特典(ゲーム機器においてテスト可能な状態での臨時的なもの,あるいは,例えば現在のコンテンツによって記録されるゲームの状態情報等のように比較的ローカルなもの)の提供,などの有利な事例が挙げられる。これにより,コンテンツに対してコードや媒体の変更を行うことなく,また可能な限りライセンスサーバやそれと類似の機器を介入させることなく,現在のコンテンツを使用する権限の範囲が,効率的に変更,修正,追加,あるいは削除,減縮されるという効果がある。
【0005】
周知のコンピューティングシステムでは,現在のコンテンツが外部から書き込み可能な記憶装置上に状態情報を保持している場合,前記状態情報は,他のプログラムあるいは人によって変更あるいは追加され,プレーヤーが現在のコンテンツ(例えばゲームプログラム)を不正に使用する可能性がある。それは,現在のコンテンツについて,状態情報を暗号化したりデジタル署名したりできる一方で,現在のコンテンツが前記の可能性を考慮して作られているわけではなく,その結果,現在のコンテンツへの追加や変更につながるという前記可能性を提供する結果となることがしばしば起こりうる。関連する開示(以下に記載)において示すように,前記可能性を提供するような現在のコンテンツの再設計や再制作は好ましくない。
【0006】
周知のシステムでは,ゲーム機器は,順位表を作成する目的で,あるいはユーザに自発的に順位を獲得させる動機づけとするために,高得点や,高得点を達成した一連のユーザらの状態情報を記録する。このようなシステムにおいて,ゲーム機器は,ユーザが特定の目標を達成したことに応じて,ユーザがある時間プレーし続けること,あるいはゲームにおける選択された新規部分にアクセスすることを許容する。しかしながら,このようなシステムにおいては,複数のセッションにわたって,あるいは保存している状態情報に基づいて,コンテンツに対する権限の動的な修正(その拡張を除く)を行うための,あるいは追加や更新及び新規コンテンツへの権限を動的に提供するための,ゲーム機器にとっての明確な条件設定がなされていない。
【0007】
したがって,プレーヤーが現在のコンテンツに対して不正を行うことが可能となる危険を排除して,状態情報が外部の書き込み可能な記憶装置に保持され,さらに,保存している状態情報に応じて新たなあるいは修正された権限が提供されることにより,権限の動的な変更を可能とする手法を提供できれば有益である。閉鎖型のコンテンツ配信システムにおいて,第二のプログラムも前記ゲームの状態情報を使用できるような手法を提供できればさらに有益である。この第二のプログラムは,その閉鎖型のコンテンツ配信システムとともに使用されるセキュリティ処理装置に対して論理上比較的近くに配置されるか,あるいはそのセキュリティ処理装置に対して論理上比較的離れて配置される。閉鎖型のコンテンツ配信システムにおいて,保存されているゲーム状態情報に応じてライセンスが動的に再解釈(権限の追加,変更,削除)され得るような手法を提供できれば,さらに有益である。
【0008】
たとえ権限が静的あるいは動的であるシステムにおいても,ライセンスによって許諾される権限の性質を限定することができるというさらなる効果が得られる。一例を挙げれば,時間制限ライセンスによって権限を許諾することが考えられる。これにより,有利となるような少なくともある特定のケースが存在する。時間制限の例は,(1)ユーザがゲームをプレーすることを許可された時間の合計,(2)ユーザがゲームをプレーすることを許可された回数,(3)ユーザがゲームをプレーすることを許可された継続時間,などに関する制限である。これら特定のケースが,動的権限の特別なケースである(すなわち,時間的な条件付きであるという意味で権限が動的である)とみなされる一方で,このような制限された権限を提供することは,テストや“無料試用”,あるいはアプリケーヨンプログラムやゲームのレンタルなどを行う上で特別な効果を奏する。
【0009】
したがって,例えば閉鎖型の配信システムにおいて,コンテンツに対する権限の静的もしくは動的な割り当て,及びコンテンツに対する権限の制限もしくは制限解除を含む手法を提供することは有益である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明はコンテンツに対する権限の割り当てや変更が可能である方法とシステムを提供する。例えば,本発明は,前記権限が静的もしくは動的であり,さらに限定的もしくは永続的である閉鎖型のコンテンツ配信システムにおいて前記方法とシステムを提供する。第一の例として,例えば閉鎖型の配信システムにおいて,新規のもしくは変更されたコンテンツへの権限を提供するライセンスを,静的に再解釈すること,動的に再解釈すること,又は更新することのうちのいずれかと,コンテンツに対する権限の静的な割り当て又は動的な割り当てのいずれかとが可能である方法及びシステムを提供する。第二の例として,本発明は,コンテンツに対する権限を制限付きで割り当てること,又は制限無しで割り当てることのいずれかが可能である方法及びシステムを提供する。例えば制限付きの権限としては,時間制限により管理されているもの,販売用途への制限などがあり,また,制限無しの権限としては,コンテンツへの永久ライセンスの購入によって慣例的に与えられる権限などがある。
【0011】
第一点目として,本発明は現在のコンテンツのアイテムにより生成された状態情報を参照することを可能にし,さらに,それに応じてコンテンツへの新規権限又は新規のコンテンツ(現在のコンテンツに対して追加する,あるいは更新するという効果があるもの)を提供することを可能にする方法及びシステムを提供する。一つの実施例においては,電気的又は物理的媒体は,コンテンツに対する新規の権限又は新規コンテンツを,現在のコンテンツ保有者に対して動的に送信する。また,前記新規コンテンツは,コンテンツに対する新規権限に応じて,受信装置において事前読み込み及び利用可能である。ライセンスサーバは,現在のコンテンツのアイテムにより生成された状態情報に応じて,新規コンテンツに対するライセンスを動的に送信する,或いは,前記状態情報において選択された実際の値や変更値に応じて,新規コンテンツに対するライセンスを動的に送信する。
【0012】
第二点目として,本発明は,新規コンテンツに対する条件付のもしくは動的なライセンスを有する方法及びシステムを提供する。一つの実施例においては,新規コンテンツに対する条件付ライセンスとは,コンテンツへの一連の権限を含み,これらの権限は,現在のコンテンツのアイテムにより生成された状態情報において可能性のある組合せの類(クラス)と関連付けられる。第一の例として,ユーザは現在のコンテンツセットC,新規のコンテンツセットN,条件付ライセンスLを取得できる。ここで,条件付ライセンスLとは

Cへのライセンス
IF(常に)THEN(Cを使用する権限)

Nへのライセンス
IF(Sを含む状態情報内)THEN(Nを使用する権限)

を提供する。

この例では,“Sを含む状態情報内”は,発行されるか,或いはCによって生成され,“Nを使用する権限”は既存のCを使用する権限に加えられるが,それは必須ではない。
【0013】
同様に,第二の例として,ユーザは現在のコンテンツセットC,新規のコンテンツセットN,動的ライセンスLを取得することができる。ここでライセンスLとは,

Cへの限定ライセンス
IF(時間tがt0より小さい)THEN(Cを使用する権限)

Nへの条件付きライセンス
IF((Sを含む状態情報内)あるいは(時間tがt0より大きい))THEN(Nを使用する権限)

を提供する。
【0014】
同様に,この例では,“Sを含む状態情報”は,発行されるか,或いはCによって生成され,任意で“Nを使用する権限”は既存のCを使用する権限(これらの使用権限Cはt=t0まで有効である)を代替するものであるが,それは必須ではない。
【0015】
本発明の特徴としては,選択されたコンテンツと結び付けられている“ライセンス”又はコンテンツに対する他の権限は,記憶装置に保存されているデータ構造により表される。記憶装置は,セキュアストレージ(例えばチップのようにセキュアハードウェア装置に含まれている)であり,そうでなければノンセキュアストレージ(例えばRAMやディスク記憶)であるが,ライセンスや他のコンテンツへの権限は,セキュリティシステムによりデジタル署名や暗号化がなされる結果,セキュリティシステムによる承認なくしては容易には修正または解読できない。コンテンツへの権限は,セキュリティシステムの承認により動的に自動更新される。あるいは,上記に説明したように,“IF”部分が追加または修正権限の条件要因を表すとともに,“THEN”部分が追加及び修正権限を表す“IF−THEN”フォーマットにより,コンテンツへの権限の動的判定(動的な決定)を行う。これにより,コンテンツへの権限が,選択されたコンテンツ要素の状態,例えばゲームスコア,プレー時間,あるいはその他のデータ,の役割を効果的に果たすという効果が得られる。また,セキュリティシステムは,選択されたコンテンツ要素の状態へのいかなる変更をも妨げ,その結果,オリジナルゲームの不正行為を阻止するという効果が得られる。
【0016】
第三点目として,本発明は,例えば時間制限によって限定される権限や,販売目的で限定される権限のように,コンテンツへの権限の限定的な割り当てを行うことを含む方法とシステムを提供する。例としては,ユーザがプレーした時間の合計(これは,セキュアプロセッサがゲームの実際の実行時間を計測することにより,あるいはセキュアプロセッサがユーザによるゲームのプレー開始の記録を記録してその回数を計測することにより得られる)によって,あるいはセキュアプロセッサによって計測されるユーザがプレーした継続時間によって,権限は制限される。これら一連の特別に限定された権限を設定することは,ゲームの“無料試用”や,アプリケーションプログラム又はゲームのレンタルを行う場合に好適である。本発明は,例えば暗号化されていないコンテンツが記録された基礎となる媒体の購入によって慣例的に与えられるようなコンテンツに対する権限を,制限なく割り当てることを含む方法及びシステムをも提供する。
【0017】
第一の実施形態では,動的ライセンスあるいは動的なコンテンツへの権限が,一連の命令を有するデータ構造内に表される。ここで,一連の命令は,例えば,一連のマシンコード命令,一連のマシンコード命令へのポインタ,一連のスクリプト言語命令,一連のスクリプト言語命令へのポインタ,あるいはその他の動的権限の性質を条件文“IF−THEN”で表したものなどである。ユーザが動的権限を有しているかどうかを判断するために権限が検証される際,命令は(必要であれば)構文分析され,さらにセキュアプロセッサにより執行(実行,解釈,エミュレーションあるいはその他による)される。選択されたコンテンツの状態に応じる手法,あるいは一連の実施可能な権限の記述子を提供する手法のようなその他の手法は本発明の範囲内である。この出願を熟読後,当業者であればこれらの他の手法が実行可能であり,必要以上の実験やさらなる発明が必要とされないことが理解できるであろう。
【0018】
第二の実施形態では,動的ライセンスあるいは一連の動的コンテンツ権限は,選択されたコンテンツの状態を読み込むために,及び状態に応じて動的にライセンスを発行するために,動的ライセンスの発行元を認可することにより実現される。これは,動的ライセンスの発行元が,状態を読み込めるようにし,さらに適切なライセンスを発行するか否かをリアルタイムに判断できるようにするという効果がある。第二の実施形態の一つの利点は,再生装置がこのような動的割り当てルールを予め実装しておく必要がなく,また,動的ライセンスの発行元は,適切な時にライセンスの発行に関する動的なルールを変更できることである。例えば,動的ライセンスの発行元は,前回の動的ライセンスを取り消したり,新たな動的ライセンスを発行したりする必要はなく,また,動的ライセンス発行のために発行元が定めたルールがどのようなものであるかを再生装置に伝える必要もない。
【0019】
ある実施形態では,動的ライセンス又は一連の動的なコンテンツ権限は,セキュアプロセッサの管理及び監視のもとで,ライセンスや許諾された権限の解釈を動的に変更するための一連のセキュリティソフトウェアを認可することによって実現される。
【0020】
第一の例として,最初のコンテンツ要素C1は,開始条件が満たされ実行可能となるように,コンテンツC2に対する権限を変更又は修正することにより,状態Sを発行することができる。
【0021】
第二の例として,いかなる方法によっても制限を受けることなく,最初のコンテンツ要素C1は,そのコンテンツC1の状態を変更又は修正する(例えば,ボーナスポイントをC1のスコアに加算したり,C1の状態内で目標を設定しそれを達成すれば記録するなど)機能を有する次のコンテンツ要素C2を提供することにより,ユーザに対し,次のコンテンツ要素C2を実行させるようインセンティブを提供することができる。この二つ目の例は任意である。
【0022】
この出願を熟読後,当業者であれば従来実質的に実行不可能であった機能を有効にする技術がここに提供されていることが理解できるであろう。
【0023】
例えば,ここに記載されている手法は,コンテストやゲームの実施方法を提供し,その結果,一以上のコンテストやゲームの勝者(例えば関連のあるスコアや費やした時間に応じて判断される)は,例えばボーナスゲーム,一連のボーナス“レベル”やゲームの他のモジュール,賞金,新規のあるいはグレードアップしたゲームの購入権,またそれらと同等の相応の賞品を受け取る。さまざまな実施形態において,コンテストやゲームでは,一人の勝者,一人以上の勝者,一以上のクラスにおける一人以上の勝者もしくはそれと同等の勝者が存在する。さまざまな実施形態において,コンテストやゲームでは,複数プレーヤーのスコアの合計値または平均値,あるいは一以上のこれらのスコアのうちの最高値,などの共有スコアが,個人スコアに対応しているその複数プレーヤーからなるチームが存在する。さまざまな実施形態において,オリジナルゲーム,ボーナスゲーム,あるいはその両方は,個人プレー,共同プレー,または協力プレーを提供する。例えば,原作者や販売者とは関係のない事業体がコンテスト(登録に必要な条件の有無にかかわらず)を提供することが可能であり,そこでは,オリジナルゲームの優秀なプレーに対してはゲームの更新やゲームの使用権限の更新などの報酬が与えられる。更新はゲームの原作者,販売者,コンテストを運営する事業体またはその他によってなされる場合となされない場合とがある(しかしながら,この出願を熟読後,当業者であれば,閉鎖型のコンテンツ配信システムの性質上,外部の事業体がコンテンツ要素に対して正規の更新を行うことが通常は妨げられることが認識されるであろう。)
【0024】
例えば,ここに記載される手法は,ユーザにとって入手可能であり,閉鎖型のシステムにおいて,オリジナルゲームに対するコードの書き換えやオリジナルコードへのアクセスを伴わない変更又は修正によってアップグレードがなされたかのように,ユーザが利用可能なゲームを提供する。さまざまな実施形態において,ゲームは,新規プログラムの提供によってアップグレードされる。その新規プログラムは,ユーザとの直接対話方式により,又は(セキュリティシステムの介入による)前記古いゲームの状態情報の変更により,或いはそれらの組合せもしくは連結などにより,古いゲームの状態をチェックするとともに,その古いゲームの動作を変更するプログラムである。
【0025】
例えば,ここに記載される手法は,学習の合格者に対する適当な景品や報酬として変更や修正が加えられる教育用ソフトウェアを提供する。景品や報酬の例は,ゲームプログラムをプレーする権限(一般的なものあるいは期間が制限されたもの),ゲームに関するボーナス”レベル”やその他のモジュールを得る権限,賞金,新規のもしくはアップグレードされたゲームの購入権,次の若しくは別の教育用プログラムの”レベル”,教育用プログラムに関する他のモジュール,新規教育用プログラム購入権,あるいはこれらと同等のもの,などである。
【0026】
例えば,ここに記載される手法は,最初の(第1の)教育用プログラムの終了に応じて,あるいは設定された到達レベル(テストでの合格点など)への到達に応じて,教育用ソフトウェアが次の(第2の)教育用プログラムやテスト教材(あるいは同じ教育用プログラムやテスト教材における次のレベル)に対してアクセス可能となる状況を提供する。
【0027】
例えば,ここに記載されている手法は,極秘のビジネス情報,極秘の個人情報,極秘の財務情報,プログラムコード,企業秘密やその他等,重大なあるいは機密の情報にアクセスする前のセキュリティチェックが可能である。
【0028】
例えば,ここに記載されている手法は,監視とそれに対応する適切な処置をとるシステムに対する連鎖事象(有向グラフとして順次的であるか系統的であるか,またその有向グラフの各エッジにおいて条件付の転送もしくは無条件の転送のいずれであるかを問わない)を提供する。例えば,第一の(最初)のゲームプログラムで設定された状態に到達した場合,ユーザには第二のゲームをプレーする権限が認められ,第二のゲームプログラムで設定状態に到達した場合,ユーザには第三のゲームをプレーする権限が認められる,などである。この出願を熟読後,当業者であればこのような連鎖は木構造,有向非巡回グラフ,あるいは少なくとも一つの閉鎖ループを有する有向グラフなどの,複雑な論理構造を形成することが理解できるであろう。
【0029】
例えば,ここに記載する手法は,例えば時間制限により管理されるあるいは販売目的で限定されるようなコンテンツへの権限の限定的割り当てを提供する。ある例では,ユーザがゲームをプレーした合計時間,回数,継続時間によって権限が限定される。これら一連の特別に限定された権限は,ゲームの“無料試用”やアプリケーションプログラムやゲームのレンタルに適用すれば好適である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】閉鎖型の配信システムにおけるコンテンツへの権限の動的割り当てを有するシステムのブロック図
【図2A】閉鎖型の配信システムにおけるコンテンツへの権限の動的割り当てを有するシステムの操作方法の工程フロー図
【図2B】閉鎖型の配信システムにおけるコンテンツへの権限の動的割り当てを有するシステムの操作方法の工程フロー図
【0031】
本願は次の文献に関連する。
国際特許出願番号 PCT/US2004/003413
“セキュリティ及び下位互換性のある処理装置とそこでのセキュリティソフトウェアの実行”2004年2月6日にブロードオンコミュニケーションズコーポレーションの名義で出願され2004年8月26日にWO2004/072787A2の公開番号で公開された。
この文献は,この明細書では“関連文献”と称する。
ここに記載されている発明は,前記関連文献に記載されている技術の組み合わせ及び結合として実施可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
この明細書において,本発明の好ましい実施形態(好ましい処理手順とデータ構造とを有するもの)が記載されている。この出願を熟読後,当業者は本願の実施形態が具体的には記載されていなくともさまざまな他の技術によっても実行することが可能であり,過度の実験やさらなる発明がなくともそれらの技術が本発明の範囲内であることが認識できるであろう。
【0033】
用語集
次の用語は,本発明及びその実施形態の態様に関連がある,あるいは参照するものである。これらの用語のそれぞれの一般的な意味は,説明に役立てることを意図しており,制限するものではない。
【0034】
“コンテンツサーバ”あるいは“コンテンツ配信サーバ”という用語は,通常,配信システムにおいて,何らかの転送手法の方式を使って(直接的または間接的に),セキュアプロセッサあるいはセキュア再生装置にコンテンツを配信することが可能であるあらゆる装置を指す。以下に記載するように,コンテンツ配信サーバは,コンテンツ要素の一つのコピーのみを必要とし,異なるユーザ,異なる要望に応じて,複数の個人に合わせたコンテンツ要素のコピーを配信することが可能である。コンテンツサーバのコンセプトは幅広く,コンテンツを格納しているサーバを含むだけではなく,コンテンツが動的に作成されるテレビカメラ,ビデオカメラ,ウェブカメラ,それらのあらゆる適度な一般化,同等の装置なども含まれる。コンテンツサーバはセキュアハッシュを生成し,サーバから配信されたあらゆる情報を安全に表示することが可能なセキュア装置を含む。
【0035】
“ライセンスサーバ”という用語は,通常,配信システムにおいて,コンテンツへのライセンスを配信することが可能なあらゆる装置を指す。以下に記載するように,ライセンスサーバは,それが発行する少なくとも以下のいずれかを前記ライセンスに含める。(1)コンテンツへの暗号解読キー。この暗号解読キーは,特定の再生装置に対して秘密キーにより暗号化される。(2)ライセンスの信頼性を証明するのに用いられるデジタル署名あるいはセキュアハッシュ値。(3)コンテンツの信頼性を証明するのに用いられるデジタル署名あるいはセキュアハッシュ値。ある実施形態では,ラインセンスサーバは,オンライントランザクションサーバを兼ね備えるものである。そのオンライントランザクションサーバは,ライセンスを要求する装置のIDを要求する機能を備え,また,装置IDを特定する情報,コンテンツID及び一連のコンテンツ暗号解読キーを含む暗号で署名されたデータ構造を生成する機能を備える。
【0036】
“セキュアプロセッサ”及び“セキュア再生装置”という用語は,通常,コンテンツを実行又は解釈(コードや命令について)する装置,あるいはコンテンツを表示もしくは実演(媒体コンテンツの場合)する装置を指す。以下に記載するように,セキュアプロセッサは,改ざんに対して比較的安全であり,さらに,少なくともUID(一意の名前)あるいは周知の暗号解読キー(公開キー暗号システムの中の秘密キーのような)を有し,その結果そのシステムの他の要素は,セキュアプロセッサに対し,秘密にかつセキュアに交信することが可能になる。セキュアプロセッサのコンセプトは幅広く,セキュアプロセッサの外部からの閲覧や侵入に対しての安全が確保されるセキュア記憶域を少なくとも備え,さらに,前記セキュア記憶域のコンテンツを,アプリケーションソフトウェアが開示することを妨げることを可能にする実行制御機能を少なくとも備えた,あらゆる汎用目的のもしくは特殊目的のコンピューティング装置を含むものである。ある実施形態では,セキュアプロセッサには,簡単には回避できない組み込みセキュアソフトウェアや,あるいは外部大容量記憶装置のようなセキュアでない装置からセキュアソフトウェアをロードして安全に起動する機能が組み込まれている。このような実施形態において,セキュア再生装置は,セキュアプロセッサによるコントロールのもとで,ゲームプレーヤーや生徒などのユーザに対して情報を提示することを可能にする再生装置を含む。
【0037】
“コンテンツ”あるいは“コンテンツ要素”という表現は,通常,アプリケーションプログラム(例えばゲームプログラム)や,実行もしくは解釈(コードや命令について)され,あるいは表示もしくは実演される一連の媒体コンテンツ(例えばアニメクリップやビデオクリップ)を指す。下記に記載するように,コンテンツは,アプリケーションソフトウェア,オーディオ・ビデオプレゼンテーション,データベース,教育用プログラム,ゲーム及び教育用ゲーム,マルチメディアコンテンツ,教材,それらを適宜に組み合わせたものやそれらから派生するもの,及びその他の同等のものを含む。
【0038】
“コンテンツ状態”あるいは“コンテンツ要素の状態”という表現は,通常,コンテンツの状態に応じて生成された一連の情報を表す。例えば,ゲームの進行状態や,コンテンツが固定記憶部に保存する値(読者への情報公開を慎重にするため,あるいは自己状態をその復元が必要な時に備えて記録するために保存する値)を含むデータ構造に関する情報等である。以下に記載するように,スコア数値や所要時間数値などのコンテンツ状態は,プレーヤーのゲームの進行状態を表す。セキュアプロセッサは,(1)コンテンツ状態(これは権限のある読者のみが読むことができる)を解読し,(2)コンテンツ状態に電子的に署名する。その結果,コンテンツ状態は,コンテンツ要素による検証なしには変更できない。あるいは,(3)それらの両方が行われる。その結果,コンテンツ状態がセキュアプロセッサ外の固定記憶域に保持される。
【0039】
“ライセンス”という用語は,通常,ライセンスにより許諾された権限,及びコンテンツを認証する権限にしたがって,コンテンツを使用するセキュア再生装置に有効な情報を指す。ある実施形態では,それぞれのライセンスは,一以上のコンテンツ要素と関連するデータ構造とを有し,以下を含む。
(1)コンテンツに対する暗号化キー。これにより,セキュアプロセッサは,それを含むラインセンスにアクセスしてはじめて,コンテンツにアクセスすることができる。
(2)デジタル署名またはセキュアハッシュ値。これにより,ライセンスは容易には変更されず,有効なままであり続ける。
以下に記載するように,ライセンスは,コンテンツに関して使用権取得者に許可した権限の記述を含む。ある実施形態では,ライセンスは,個々に権限を有する受信者やユーザ,及びそれら受信者やユーザが権限を与えられている個々のセキュア再生装置のそれぞれに合わせて個別に調整されている。
【0040】
“権限”という用語及び“コンテンツ権限”“コンテンツに対する権限”という表現は,通常,コンテンツに関してセキュアプロセッサに認められた措置を表す。例えば,権限は,セキュアプロセッサがコンテンツを実行できる回数,セキュアプロセッサがコンテンツを実行できる合計実行時間,セキュアプロセッサがコンテンツを実行できる実際の時間,及びそれらと同等のものを含む。以下に記載するように,セキュアプロセッサは,コンテンツ権限により指定されたもの以外に対し,コンテンツのいかなる使用をも妨げる。以下に記載するように,権限は,“静的”あるいは“動的”のいずれである場合も考えられ,さらに,“制限的”あるいは“非制限的”のいずれである場合も考えられる。
【0041】
”静的”及び”動的”という用語は,コンテンツに対する権限が(ライセンスによって)許可された状況において,通常,権限が恒久的もしくは静的(アプリケーションプログラムやゲームの状態に応じて変化するのではないという意味)であるか,あるいは条件付または動的(アプリケーションプログラムやゲームの状態に応じて変更,追加,削除されるという意味)であるかを表す。
【0042】
“制限的”及び“非制限的”という用語は,コンテンツに対する権限が(ライセンスによって)許可された状況において,通常,権限が,例えば時間制限やプレー制限のように,一つ以上の設定された方法によって制限された権限であるのか,あるいはその権限が,例えばゲームについて特定のユーザや特定の再生装置が永久ライセンスを購入する従来の場合のように,実質的に制限がない権限であるのか,のいずれであるかを表す。
【0043】
本発明の範囲はこれらの記述やここに言及される特定の例に限定されるものではなく,これらあるいは他の用語によって具現化される最も一般的な概念を含むことを意図している。
【0044】
図1は閉鎖型の配信システムにおいて,権限の動的割り当てを有するシステムのブロック図である。
【0045】
システム100はコンテンツサーバ110,セキュア再生装置130ライセンスサーバ140,及びコミュニケーションシステム150を有する。
【0046】
コンテンツサーバ110には,コンテンツ112をセキュア再生装置130へ直接的または間接的に配信することができる装置あるいはシステムが含まれる。また,ある実施形態では,コンテンツサーバ110には,セキュア再生装置130からコンテンツ112に関する要求を受信することができるとともに,コミュニケーションシステム150を用いてコンテンツ112を送信することにより,その要求に応答することが可能なサーバ装置が含まれる。しかしながら,本発明においては,コンテンツサーバ110が,セキュア再生装置130からコンテンツ112に関する明示的な要求を受信するものであることを,特に要するものではない。例えば,コンテンツサーバ110は,コンテンツ112に関する認可要求,セキュア再生装置130以外の装置からの要求,セキュア再生装置130もしくはその他の装置からのコンテンツ112やそのアップデート版に関する最初の要求,それらに類するもの,等にしたがって,コンテンツ112を含むコンテンツパッケージ111をセキュア再生装置130に送信する。
【0047】
本発明においては,セキュア再生装置は,コンテンツ112を使用できなくても,コンテンツ112にアクセスすることができる。例えば,ライセンス142(詳細は後述)がコンテンツの認証や解読を必要とするものである場合のように。ある実施形態では,セキュア再生装置130は,コンテンツ112の多くの要素を受信するが,ユーザがライセンス142の購入の証拠を提示するまでは,ライセンス142を受信しない。その後の事象において,直接的には購入の証拠に応じて,または間接的には購入の証拠に応じてライセンスサーバから取得したライセンス142の情報をユーザが入力することによって,セキュア再生装置130はライセンスサーバ140からライセンス142を取得する。
【0048】
ライセンスサーバ140は,ライセンス142を直接的あるいは間接的にセキュア再生装置130に配信することができる装置あるいはシステムを有する。ある実施形態では,ライセンスサーバ140は,コンテンツサーバ110に類似する装置を有する。しかしながら,本発明において,コンテンツサーバ110とライセンスサーバ140とが,同じあるいは類似した方法で動作しなければならないということを,特に要件とするものではない。例えば,コンテンツサーバ110が,コンテンツ112をある第一の方法で配信し,一方,ライセンスサーバ140が,ライセンス142を第二の方法で配信することも考えられる。
【0049】
本願を熟読後,当業者は,本発明において,コンテンツ112あるいはライセンス142が,必ずしも特定のフォーマットで具現化されることを,特に要件とするもではないことを認識できるであろう。第一の例として,これらの要素のうちのいずれかは,コミュニケーション・トランスポート・プロトコルに基づく1以上のメッセージによって表される。第二の例として,これらの要素のうちのいずれかは,それら複数の要素をまとめて転送するための一連のメッセージを包含もしくは結合したものによって表される。当業者であれば,本発明において,トランスポート・プロトコルが,必ずしもそのような特定のプロトコルであることを特に要件とするものではなく,他のもしくはより上位のプロトコル,転送手法の組み合わせ,あるいはこれらの大幅な改良型を含むことについて認識できるであろう。
【0050】
コミュニケーションシステム150は,システム100の要素のなかで,情報(例えばコンテンツパッケージ111のような)を配信することができるあらゆる装置,システム,手法を含む。ある実施形態では,コミュニケーションシステム150は,例えばインターネット,イントラネット,エクストラネット,VPN(仮想プライベートネットワーク),LAN,WAN,エンタープライズネットワーク,プライベートのもしくはパブリックのスイッチドネットワーク又は放送システムなど,コンテンツ112を含むコンテンツパッケージ111の電子通信が可能なコミュニケーションネットワークを含む。しかしながら,本発明において,コミュニケーションシステム150は,全体的にも部分的にも電子的に動作しなければならないということを,特に要件とするものではない。例えば,コミュニケーションシステム150は,コンテンツ112を含むコンテンツパッケージ111がコード化された物理的媒体,例えばCD−ROM,書換可能なCD,DVD,フレキシブルディスク,着脱可能なハードディスクドライブ,磁気テープ,紙テープ,バーコードパッケージ,あるいはセキュア再生装置130が検知及び解読できるあらゆる他の媒体,により情報を転送するものを含む。
【0051】
セキュア再生装置130は,ここに記載するタスクを実行することが可能なコンピューティング装置を含む。そのタスクには,コンテンツサーバ110からコンテンツ112を直接的または間接的に受信すること,及びライセンスサーバ140からライセンス142を直接的または間接的に受信すること,が含まれる。ある実施形態では,セキュア再生装置130は,前記関連文献に記載されるように,セキュアな状態及び監視された状態となっているセキュアプロセッサを備え,また,監視状態の下で動作しているゲームプログラムのようなアプリケーションプログラムを用いて,少なくとも一つの補助装置131及び外部記憶装置132を任意に増やして使用可能にできるセキュアプロセッサを有する。ある実施形態では,外部記憶132は,RAM(ランダムアクセスメモリ),大容量記憶装置(例えば,磁気及び光学ディスクドライブ),着脱可能な記憶装置(例えば,フラッシュメモリやディスクドライブを有するPCカード)あるいはこれらの組み合わせを含む。
【0052】
ある実施形態では,アプリケーションプログラム(監視状態で動作しているゲームプログラムのような)は,セキュアプロセッサ上で動作する処理工程を有し,その処理工程は,ゲームの状態にアクセスしゲームの状態を変更するという動作を実行することが可能である。このような実施形態において,ゲームの状態は外部記憶132に保持される。ゲームの状態は,外部記憶132が具現化される媒体の移動によって物理的に,あるいはネットワークを介したコミュニケーションによって電子的に,その後の第二の装置での使用のためにコピーされ,またはその第二の装置に送信される。
【0053】
上述のように第一の実施形態では,動的ライセンスあるいは一連の動的コンテンツ権限は,データ構造内で表される。データ構造は,セキュア再生装置130内あるいは外部記憶132の内部に保持され,その結果,セキュア再生装置130におけるセキュアプロセッサは,これらの動的コンテンツ権限を構文分析し実行することが可能となる。
【0054】
上述のように第二の実施形態では,動的ライセンスあるいは一連の動的コンテンツ権限は,動的ライセンスの発行元が,選択されたコンテンツの状態の参照と,その状態に応じたライセンス142の変更もしくは動的な発行とを可能とすることによって実現される。動的ライセンスの発行元は,外部記憶132からゲームの状態を取得し,コンテンツ112の要素に対するライセンス142を動的に変更あるいは発行することが可能である。
【0055】
上述のように第三の実施形態では,コンテンツ112の要素は,セキュア再生装置におけるセキュアプロセッサの管理と監視のもと,外部記憶132に書き込むことでゲームの状態を変更できる。このような実施形態において,上述の第一の実施形態または第二の実施形態とのいずれの組み合わせにおいても,コンテンツ112の要素は,動的ライセンスあるいは一連の動的コンテンツ権限を提供するという効果がある。
【0056】
第一の例として,第一のコンテンツ要素C1は状態Sを発行し,その結果,状態Sの結果が開始及び実行のための条件に合うように,コンテンツC2に対する権限が変更または修正される。
【0057】
第二の例として,第二のコンテンツ要素C2を,コンテンツC1の状態を変更もしくは修正できる機能(例えば,C1のスコアにボーナス得点を加算したり,C1の状態において目標を達成したとして記録する機能)と併せて提供することで,第一のコンテンツ要素C1は,ユーザに第二のコンテンツ要素C2を実行させるためのインセンティブを提供する。この第二の例は任意である。
【0058】
上述のそれぞれの実施形態において,動的ライセンスまたは一連の動的コンテンツ権限は,第一のコンテンツ112の要素におけるゲームの状態に応じて,第二のコンテンツ112の要素への権限をユーザに提供できるという効果を奏するものである。本願を熟読後,当業者は,ノードが一連のコンテンツ権限を表し,エッジがこれら一連のコンテンツ権限に対する動的変更を表す有向グラフと類似していることを認識できるであろう。
【0059】
ゲームの状態は,例えば未加工のスコアや時限スコア,またはこれらの組み合わせなど,個々のユーザにおける実績に応じたものである。それに加えて,或いはそれに代えて,ゲームの状態は,例えば合計,ある計算値の最高または最低,またはこれらの組み合わせのような集計結果に応じたものである。その集計は,個々のユーザからの一連の結果あるいは一以上のこのようなユーザの一連の結果に対して行われる。
【0060】
動的ライセンスまたは一連の動的コンテンツ権限(すなわち,ゲームの状態に応じて)は,以下のうちの一以上を含む。
・ 他のゲームまたは同じゲームを延長する権利の獲得/喪失
・ その他の金銭的価値のあるもの,例えば現金,ゲームの通貨,ゲームに関連するコンテストやクラブへの入会権,などの獲得/喪失
・ 個々のユーザまたは一連のユーザの集合体に応じて,例えば高得点,コンテストの勝者,または起こりうる不適切な行為(例えばゲームのカンニングなど)を割り出すための遠隔装置へのゲームの状態の報告。
・ ユーザに対する商取引の案内。例えば,ユーザに他のコンテンツ112の要素(例えばゲームや,同じゲームの延長など)を販売することに関するものなど。
【0061】
動的ライセンスまたは一連の動的コンテンツ権限(即ち,ゲームの状態に応じたもの)は,あらゆるゲームそのものの態様とは完全に分離している。ゲームは,報告された状態の管理のみを行い,その情報によって何かをすることはない。その結果,動的ライセンスまたは一連の動的コンテンツ権限は,一以上の以下を含む。
・ 新規コンテンツ112Nが,オリジナルコンテンツ112Cの状態に応じて,その新規コンテンツ112N以外が有さない権限を獲得すること。その権限は,例えば,その新規コンテンツ112Nのために加えられ,投入され又は開始された権限等である。
【0062】
本願を熟読後,当業者は本発明において,コンテンツサーバ110とライセンスサーバ140とが,実質的に別個の装置でなければならないということを特に要件としないことが認識できるであろう。例えば,コンテンツサーバ110とライセンスサーバ140とは,同じ装置内で共存することができ,このような装置はコンテンツサーバ110とライセンスサーバ140の両方の機能を発揮できる。当業者は,これらのアイディアの他のあるいはさらなる改良型が本発明の範囲内に入り,過度の実験やさらなる発明なしに実施可能であることを認識できるであろう。

ライセンス要素(静的または動的なもの)
【0063】
それぞれのライセンス142は,静的もしくは“無条件”のライセンス,すなわちいかなるコンテンツの状態にも依存しないライセンスや,動的もしくは“条件付”のライセンス,すなわちコンテンツの状態に応じたライセンスを表すデータ構造を有し,これにより,個別の状態に応じて個別の権限を提供する。ある一つの実施形態において,条件付ライセンスは以下を含む“IF−THEN”構造のデータ構造を有している。
(1)その条件を満足すれば“THEN”部分に記載されている権限が認められる “IF”条件。
(2)“IF”部分を条件とする一連の権限を記載している“THEN”部分。
これにより,“THEN”部分に記載される権限は,“IF”部分に記載されている誘発条件が成立したかどうかに依拠する条件的なものとなる。
【0064】
実施形態の第一の選択肢においては,“IF”条件が実質的に局所的に(すなわちセキュアプロセッサ130で)判断される場合と,“IF”条件が実質的に遠隔的に(すなわち一以上のライセンスサーバ140で)判断される場合とがある。それぞれの可能性がここでは別々に記載されているが,本願を熟読後,当業者はこれらの組み合わせが代替案として実現可能であり,それらは本発明の範囲内であり,かつ過度の実験やさらなる発明を必要としないことを認識できるであろう。
【0065】
“IF”条件が実質的に局所的に判断される場合において,“IF”条件は,条件付ライセンスに対応する一以上のコンテンツ要素に関する記載を含む。同様に,この場合,“IF”条件は,セキュアプロセッサ130またはコンテンツの状態へアクセスできる他のプロセッサによって実行(例えばマシンコードのような)もしくは解釈される(例えばスクリプト言語のような)命令を含み,その命令は,“IF”条件が満たされたかどうかについて,はい/いいえの回答をもたらす。ある一つの実施形態において,“IF”条件は,保存されたゲーム状態の関数であり,実行中または実行後に,暗号化コードとしては強力な暗号文を使ってデジタル署名がなされる。
【0066】
本願を熟読後,“IF”及び“THEN”の各条件は,その性質が広範囲のものであり,その状態が,特定のコンテンツ要素,特定のコンテンツ状態又は特定のユーザに応じて,或いはこれら“IF”及び“THEN”の各条件が判断された時に実施できるよう設定されたテストに応じて限定され得ることについて,当業者は認識できるであろう。さらには,当業者は,このような“IF”及び“THEN”の各条件に,特定の日,場所もしくは時間の制限,あるいはセキュアプロセッサや再生装置のハードウェアやソフトウェア(例えばソフトウェアバージョンナンバーのような)の性質などによる他の制限があることを認識できるであろう。当業者はこのような可能性が本発明の範囲内であり,本願において言及していることは,過度の実験やさらなる発明なくして実現可能であることを認識できるであろう。
【0067】
“IF”条件が実質的に遠隔的に判断される場合において,“IF”条件は,条件ライセンスに対応する一つ以上のライセンスサーバ140に関する記述を含む。同様に,第二の実施形態では,“IF”条件は,コマンド,要求,又は選択されたライセンスサーバ140におけるプログラムのエントリーポイントを含む。これらの呼び出し,起動もしくは要求が,“IF”条件が満たされたかどうかに関するはい/いいえの回答を提供を,呼び出し,実施もしくは要求することになる。
【0068】
実施形態の第二の選択肢においては,“THEN”部分が実質的に局所的なまま保持される(すなわちセキュアプロセッサ130に保持される)場合と, “THEN”部分が実質的に遠隔的である(すなわちライセンスサーバ140によって生成される)場合とがある。それぞれの可能性はここに別々に記載されているが,本願を熟読後当業者はこれらの組み合わせが代替案として実現可能であり,それらは本発明の範囲であり,かつ過度の実験やさらなる発明を必要としないことを認識できるであろう。
【0069】
“THEN”部分が実質的に局所的なまま保持される場合において,“THEN”条件は,ユーザがコンテンツを使用可能とする一連の権限に関する記述を含み,そのユーザのライセンスは,“IF”条件が満足するもしくは満足したことに応じて解釈される。
【0070】
“THEN”部分が実質的に遠隔的なまま保持される場合において,“THEN”部分は,“THEN”部分を生成したあるいは生成する一つ以上のライセンスサーバ140に関する記述を含む。同様に,この第二の実施形態では,“THEN”部分は, コマンド,要求,又は選択されたライセンスサーバ140におけるプログラムのエントリーポイントを含む。これらが呼び出され,起動されもしくは要求されることにより,“IF”条件が満たされるかどうかもしくは満たされたかどうかに応じて,ユーザの利用可能な一連の権限の記述が提供されることになる。
【0071】
本願を熟読後,当業者は,条件付ライセンスが連結され,その結果第一の条件付ライセンスの“IF−THEN”データ構造における“THEN”部分自体が,第二の条件付ライセンス,すなわち,第二の“IF−THEN”データ構造を含む場合があり,その結果,第二の条件付ライセンスが,第一の条件付ライセンス及びさらなる条件に依拠する条件付の権限を含み得る,ということを認識できるであろう。
【0072】
同様に,本願を熟読後,当業者は,条件付ライセンスが同時に連結される結果,ライセンスが,無条件部分(ユーザはこれらの権利を無条件的に獲得できる)と条件付き部分(ユーザは関連のある権限をある条件を満たした時にのみ獲得できる)との両方を含み得ることを認識できるであろう。
【0073】
その結果,ある実施形態では,ユーザがライセンス142を持たない新規コンテンツ112が,セキュアプロセッサ130において,予めあるいは条件付ライセンス142に応じた動的配信により提供される。このようにどちらの場合でも,セキュアプロセッサ130において新規コンテンツ112に可用性があるとき,セキュアプロセッサ130は,ライセンス142から得られる一連の有効な権限を入手できるまでは,新規コンテンツ112へのアクセスを阻止する。条件付ライセンス142が誘発された場合,新規コンテンツ112へのアクセスを認める記述がなされた(あるいはライセンスサーバ140から獲得された)権限に基づいて,セキュアプロセッサ130が新規コンテンツ112へのアクセスを許可する。
【0074】
ライセンス142またはライセンス142によって記述される権限は,記憶装置に保持されるデータ構造によって実現される。記憶装置は,セキュアな記憶装置(例えばセキュアプロセッサ130に含まれるチップのような)またはノンセキュアな記憶装置(例えばRAMやディスクのような)であり,セキュアプロセッサ130によってデジタル署名または暗号化がなされ(あるいはライセンスサーバ140によってデジタル署名または暗号化がなされ),その結果,セキュアプロセッサ130による許可なしでは,ライセンス142または他のコンテンツ権限は,変更または解読されることがない。ライセンス142によって与えられるその権限は,上述のように,セキュアプロセッサ130の許可を得て動的に更新されるか,あるいはその判定がライセンスサーバ140により動的に行われる。
【0075】
ある実施形態では,ライセンスサーバ140に保持されるそれぞれのライセンス142は,一組のコンテンツ112及び個々のセキュア再生装置130に特有のものであり,電子署名形式で保持される結果,ライセンス142は,容易には変更されない。また,代替の実施形態では,それぞれのライセンス142は,例えば共同所有者に属し共同の場所に位置付けられているものであったり,あるいは共同の形態を有する一組のセキュア再生装置130のような,指定された一組のセキュア再生装置130に特有のものである。それぞれのライセンス142は,コンテンツ112を解読するために有効な情報を有し,コンテンツ112が本物であるか,可能であれば他のデータによってそのコンテンツがいかに保護されているか,セキュア再生装置130が該コンテンツ112を使用することをいかにして可能にするか,について検証する。ある実施形態では,それぞれのライセンス142は,前記セキュア再生装置130に提示するための受信者ユニークIDとして,コンテンツキー113CK,セキュア再生装置130がコンテンツ112の信憑性を検証することを可能にする一つ以上のセキュアハッシュ値SH,ライセンス142の発信元を認識するための暗号化上セキュアな署名,などを有している。
【0076】
これにより,コンテンツ112に関する権限は,例えばゲームのスコア,プレー時間,あるいは成功したプレーヤーの他の指標などの,選択コンテンツ要素112の状態が作用することによって変更可能であるという効果がある。前記セキュアプロセッサ130は,選択コンテンツ要素112の状態に対するいかなる変更をも阻止し,その結果,オリジナルゲームにおいて新規コンテンツ112への権限を獲得するための不正行為が防止される。コンテンツ状態が,ゲームにおいて成功したプレーヤーに特定して反応する場合,条件付権限は,一定の成功水準に達したプレーヤーが入手可能なボーナスや報酬となるという効果を有する。

ライセンス要素(制限的または非制限的なもの)
【0077】
各ライセンス142は,“制限的”ライセンス,すなわちその権限が,例えば時間制限,プレー制限のように一以上の選択された方法によって制限されるようなラインセンスや,あるいは“非制限的”ライセンス,すなわちその権限が,例えば従来の永久権限を有する組み込み型のコンテンツを含む物理的媒体の購入によって生じるゲームの永久使用権のように実質的に無制限のライセンスを実現するものである。
【0078】
制限的ライセンスは,実際の実行時間やゲームの開始回数などが作用する権限を制限するものである。これらの権限は,セキュアプロセッサによってセキュアに実行されるもので,特定のコンテンツに作用するものである。したがって,例えば,制限的ライセンスは,時間(継続プレー時間,コンテンツがユーザにとって使用可能な時間等)またはプレーの回数(ゲームの開始回数等)によって制限される。これらの例においては,ゲームの操作内容が,ユーザ権限を許可するライセンスに関する条件を満たしたかどうかの判断に影響を与え,主にゲームの操作内容は,ほとんどすべてのゲームで類似しており,プレー時間や開始回数などである。
【0079】
さらなる例において,限定的ライセンスは,例えばペアレンタルコントロールパラメータのように,ゲームまたはその一部分の実行を制限または阻止するパラメータを提供する。このような例では,ゲームは,ペアレンタルコントロールパラメータを解読し,代替のゲームプレーシナリオをユーザに提示する(例えばペアレンタルコントロールパラメータが“アダルト”コンテンツであると特定したときはそのコンテンツへのアクセスを拒否する)。

ライセンス要素(ビジネスモデル)
【0080】
静的もしくは動的,及び制限付もしくは無制限の組み合わせにより,本発明は,動作の選択されたビジネスモデルが以下の通りであるような方法及びシステムを提供することができる。
・静的かつ無制限のライセンスパラメーターの組み合わせにより,本発明は,コンテンツ112に対するライセンス142がコンテンツ112へのアクセス権を獲得するために購入されるものである場合に,ライセンス142が購入されると,ユーザがコンテンツ112を使用する無制限の権限を有するような権限管理の仕組みを提供できる。

・静的かつ制限的なライセンスパラメーターの組み合わせにより,本発明は,コンテンツ112に対するライセンス142が時間により制限される(例えばコンテンツ112の“無料試用”または購入されたコンテンツ112の使用を一定時間に限定したレンタル)またはプレーによって制限される(例えばコンテンツ112の“無料試用”または購入されたコンテンツ112の使用を一定実行回数に限定したレンタル)ような権限管理の仕組みを提供できる。
・動的かつ非限定的なライセンスパラメーターの組み合わせにより,本発明は,コンテンツ112に対するライセンス142が,他のゲーム(例えばユーザが他のゲームで設定された達成レベルに達したときの“ボーナスゲーム”)とここに記載される他のコンセプトの状態に応じて動的に機能を有効にするような権限管理の仕組みを提供できる。
・動的かつ限定的なライセンスパラメーターの組み合わせにより,本発明は,コンテンツ112に対するライセンス142が,他のゲーム(例えばボーナス試用のような他のゲーム)への制限された権限を動的に有効にする,またはペアレンタルコントロールのような他のゲームの実行を動的に制限する,あるいはコンテンツ112に対するライセンス142が1日に選択された回数により制限されるようなゲームの実行を動的に制限する,といったように,状態に応じて動的に機能を有効にするような権限管理の仕組みを提供できる。

操作の方法
【0081】
図2Aと図2Bは,閉鎖型のコンテンツシステムにおける権限の動的割り当てを含むシステムの操作方法の処理フローダイアグラムである。
【0082】
手順200のフローポイント及び手順は,ここでは連続的に記載されているが,連結もしくは並列された別個の構成要素により,同期的にも非同期的にもパイプライン型でもそれ以外でも実施可能である。特に明確に示唆されていない限りは,手順200は,この説明に記載されているフローポイントや手順と同じ順序で実行されなければならないということを特に要件としない。

条件付ライセンスの配信
【0083】
フローポイント210Aにおいて,ライセンスサーバ140は,一つ以上の条件付ライセンス142を一つ以上のセキュアプロセッサ130に対していつでも配信できるようになっている。
【0084】
手順211において,ライセンスサーバ140は,選択されたセキュアプロセッサ130について,個々の条件付きラインセンス142に関する情報を判定する。その情報は,条件付きライセンス142のデータ構造における“IF”条件と“THEN”部分とを含む。
【0085】
上述のように,“IF”条件は,実質的に局所的に(すなわちセキュアプロセッサ130において)実行されるよう構成される,あるいは実質的に遠隔的に(すなわち一つ以上のライセンスサーバ140において)実行されるよう構成される。
【0086】
上述のように,“THEN”部分は,実質的に局所的(すなわちセキュアプロセッサ130)に保持されるよう構成される,あるいは実質的に遠隔的に(すなわち一つ以上のライセンスサーバ140において)保持されるよう構成される。
【0087】
手順212において,ライセンスサーバ140は,条件付ライセンス142をセキュアプロセッサ130に配信する。この手順の一部として,ある実施形態では,ライセンスサーバ140は,コミュニケーションシステム150上に作られたセキュアなインフラを使って,この情報をセキュア再生装置130に配信する。
【0088】
フローポイント210Bにおいて,システム100は,一つ以上の条件付きライセンス142を一つ以上のセキュア再生装置130に配信し,他のタスクを実行可能な状態となる。

条件付きライセンスの呼び出し
【0089】
フローポイント220Aにおいて,セキュアプロセッサ130は,コンテンツ112を使用可能な状態となっている。
【0090】
手順221において,セキュアプロセッサ130は,実質的に局所的に設けられた記憶装置からコンテンツ112を読み出す。ある実施形態では,その記憶装置は,セキュアプロセッサ130と同じ集積回路上に構成されるセキュアな記憶装置,または実質的に局所的な記憶装置であり,セキュアプロセッサ130は,その記憶装置にデジタル署名及び暗号化されたコンテンツ112を保持する。その結果,コンテンツ112は,のぞき見や改ざんに対してセキュアとなる。
【0091】
手順222において,セキュアプロセッサ130は,ユーザが,コンテンツ112の実行や提示をそのユーザに許可するのに有効なライセンス142を持っているかどうかを検証する。もし,ユーザが,コンテンツ112を実行または実演するのを許可するのに有効なライセンス142を持っていれば,セキュアプロセッサ130は操作の実行を許可し,方法200において,処理がフローポイント220Bへと引き継がれる。もしユーザが,コンテンツ112を実行または実演するのを許可するのに有効な“THEN”部分を有する条件付ライセンス142を持っていれば,方法200において,処理が次の手順へと引き継がれる。
【0092】
手順223において,セキュアプロセッサ130は,条件付ライセンス142の“IF”条件が満たされたかどうかを検証する。
・ この手順の一部として,“IF”条件は実質的に局所的に(すなわちセキュアプロセッサ130で)実行されるようになっており,セキュアプロセッサ130は,“IF”条件の実行または解読を続行し,条件付ライセンス142の“IF”条件が満たされたかどうかについて,はい/いいえの回答を判定する。
・ この手順の一部として,上述のように“IF”条件は,実質的に遠隔的に(すなわち一以上のライセンスサーバ140で)実行されるようになっており,セキュアプロセッサ130は,指定されたライセンスサーバ140の関連のある呼び出しや要求の作成を続行し,ライセンスサーバ140から条件付ライセンス142の“IF”条件が満たされたかどうかについて,はい/いいえの回答を取得する。
【0093】
もし“IF”条件が満たされれば,方法200において,処理は次の手順へ引き継がれる。もし“IF”条件が満たされなければ,セキュアプロセッサ130のコンテンツ112の実行,実演の続行は許可されず,方法200において,処理はフローポイント220Bへと引き継がれる。
【0094】
手順224において,セキュアプロセッサ130は,条件付ライセンス142の“THEN”部分によって許諾される権限を判定(決定)する。
・ この手順の一部として,上述通りであれば,“THEN”部分は実質的には局所的に(すなわちセキュアプロセッサ130に)保持されるようになっており,セキュアプロセッサ130は,条件付ライセンス142の“THEN”部分に基づいて,許諾される権限を判定(決定)する。
・ この手順の一部として,上述通りであれば,“THEN”部分は実質的には遠隔的に保持される(すなわち,一以上のライセンスサーバ140において生成される)ようになっており,セキュアプロセッサ130は,指定されたライセンスサーバ140に関連のある呼び出しや要求の作成を続行し,ライセンスサーバ140から条件付ライセンス142の“THEN”部分によって許諾された一連の権限の記述を取得する。
【0095】
方法200においては,セキュアプロセッサ130が,条件付ライセンス142の“THEN”部分によって許諾された権限を判定(決定)する手順222を実行する。上述のように,権限そのものは条件付きである。従って,方法200においては,条件が満たされるすべての “IF”条件に関連する権限が判定されるまで,手順222,223,224は,繰り返し実行される。
【0096】
フローポイント220Bにおいて,セキュアプロセッサ130は,コンテンツ112を使用してコンテンツ112の状態を記録する。上述のように,その状態は,スコア,高得点,所要時間,最小所要時間,またはその他のデータ構造(例えばゲームにおけるプレーヤーの成功の基準など)とを有する。その後,方法200では,他のタスクを実行可能な状態となる。

限定的なゲーム遂行
【0097】
フローポイント230Aにおいて,コンテンツサーバ110は,コンテンツ112のアイテムの制限的(限定的)な実行が可能な状態となる。
【0098】
セキュアプロセッサ130は,前記実行の制限が時間的制限かゲーム数の制限かを判定する。
【0099】
ある実施形態では,再生装置130は,例えばセキュアプロセッサのようにそのセキュアな代替部分内にあり,ハードウェア及びソフトウェアの要素を含み,それらの組み合わせが,ゲーム(または他のコンテンツ112)を開始したり,終了したり,ゲームの実行時間の合計を測定したりする機能を提供する。
【0100】
ある実施形態では,再生装置130は,例えばセキュアプロセッサのようにそのセキュアな代替部分内にあり,ハードウェア及びソフトウェアの要素を含み,それらの組み合わせが,ゲーム(または他のコンテンツ112)の限定的な実行権限を保存または復元したり,ゲームの状態の消費度合いを測定したりする機能を提供する。第一の例として,再生装置130は,セキュアメモリ(例えばセキュアな代替部分内の内部フラッシュメモリ)に,特定のコンテンツ112であると認識された特定のコンテンツ112についてのプレーした時間(分)を保持する。第二の例として,再生装置130は,セキュア代替部分の外部メモリに情報を保持し,その情報を暗号化手法を使ってデジタル署名(及び可能な暗号化)するため,再生装置130以外の装置では,ゲームの保存されている状態は容易に変更(またある実施形態では解読も)できないようにする。
【0101】
手順232において,再生装置130のユーザは,特定の再生装置130に限定されたライセンス142を,設定された所定の持続時間が経過するまで要求する。
【0102】
手順233において,ユーザは,購入の適切な証拠またはライセンス142獲得のための権利及び資格を提示する。
【0103】
手順234において,ライセンスサーバ140は,制限的なライセンス142を発行し,この制限的なライセンス142は,それが許可する権限の内容の記載を含む。ある実施形態では,前記権限の内容の記載は,再生装置130とライセンスサーバ140の両方に周知のプロトコルを用いてコード化される。
【0104】
手順235において,再生装置130は,適切なデジタル署名チェック機能を用いてライセンス142が本物であることを証明し,ゲーム(あるいは他のコンテンツ112)を起動または開始するための準備をする。
【0105】
手順236において,再生装置130は,適切な電子署名チェック方法により,ライセンス142によって許可された(限定的)権限の内容の記載が本物であることを証明し,セキュアプロセッサがその記載を得られるようにする。
【0106】
手順237において,再生装置130は,ゲーム(または他のコンテンツ112)の権利の(保存されている)消費状態を読み出す。例えば,ゲームの実行時間(分)を読み出す。
【0107】
手順238において,再生装置130は,ライセンス142によって課される制限についての比較,例えば,保存されているゲーム(またはコンテンツ112)の消費状態から評価されるコンテンツ112の消費合計の情報を伴う時間制限についての比較を行う。もし消費の合計が許容される制限を越える場合,ゲーム(またはコンテンツ112)の開始は許可されない(例えば,開始は中止される)。
【0108】
手順239において,再生装置130は,ライセンス142によって課された制限が反映された実行時間の適宜の比較,例えば,保存されているゲーム(またはコンテンツ112)の消費状態から評価されるコンテンツ112の消費合計の情報を伴う時間制限についての比較を行う。もし,その実行時間の比較において,消費合計が許容される制限を越える場合,ゲーム(またはコンテンツ112)は中止または中断される。
【0109】
実行時間の比較は少なくとも二つの方法のうちの一つにより実行される。(A)第一の方法では,ゲームは,セキュアプロセッサ内に具現化された一連のセキュアなコードに対して定期的なセキュアプログラム呼び出しを行い,プロセッサ内のセキュアタイマーを用いてコンテンツが実行された時間消費を算出し,その結果,セキュアプロセッサは,消費合計がいつ制限を越えるかを判定できる。
(B)第二の方法では,セキュアプロセッサが,セキュアプロセッサ内に具現化された一連のセキュアなコードの実行が開始される時に,セキュアゲームからセキュアタイマー割り込みを設定し,その結果,同様にセキュアプロセッサは,消費合計がいつ制限を越えるかを判断できる。
【0110】
制限がゲームの数に関する制限である場合にも,セキュアプロセッサは同じ方法で動作する。このような実施形態において,セキュアプロセッサは,設定された時間制限と使用の合計時間とを比較する代わりに,設定された開始回数の制限と開始回数とを比較する。
【0111】
フローポイント230Bにおいて,コンテンツサーバ110は,コンテンツ112のアイテムを制限的に実行する。
【0112】
好ましい実施形態がここに開示されているが,その実施形態は,本発明の概念にとどまる範囲内において,多くの変更がなされ得る。これらの変更は本願を熟読した当業者には明白であろう。
【0113】
当業者は,本願を熟読すれば,ここに記載される技術が,実現可能な技術を提供するものであり,その結果,従来は実質的に実行不可能なものとされていた有利な機能を提供可能となることを認識できるであろう。
【0114】
・ 例えば,ここに記載される方法によれば,コンテストやゲームが運営され,一人以上のコンテストやゲームの勝者(例えば関係のあるスコアやかかった時間に応じて判断される)は,例えばボーナスゲーム,一連のボーナス“レベル”やゲームの他のモジュール,賞金,新規のあるいはグレードアップしたゲームの購入権,またそれらと同等の相応の賞品を受け取る。さまざまな実施形態において,コンテストやゲームでは,一人の,一人以上の,一以上のクラスにおける一人以上もしくはそれと同等の数の勝者が存在する。さまざまな実施形態において,コンテストやゲームでは,スコアの合計値または平均値,あるいは複数のこれらのスコアのうちの最高値,などの共有スコアが個人スコアに対応しているその複数プレーヤーからなるチームが存在する。さまざまな実施形態において,オリジナルゲーム,ボーナスゲーム,あるいはその両方は,個人プレー,共同プレー,及び協力プレーを提供する。例えば,原作者や販売者とは関係のない事業体がコンテスト(登録に必要な条件ありまたはなしにかかわらず)を提供することが可能であり,そこでは,オリジナルゲームの優秀なプレーに対してはゲームの更新やゲームの使用権限の更新などの報酬が与えられる。更新はゲームの原作者,販売者,コンテストを運営する事業体またはその他によってなされる場合となされない場合とがある
【0115】
・ 例えば,ここに記載される手法は,閉鎖型のシステムにおいて,オリジナルゲームに対するコードの書き換えやオリジナルコードへのアクセスを伴わない変更や修正によってアップグレードがなされたかのように,ユーザが利用可能なゲームを提供する。さまざまな実施形態において,ゲームは,新規プログラムの提供によってアップグレードされる。その新規プログラムは,ユーザとの直接対話方式により,又は(セキュリティシステムの介入による)前記古いゲームの状態情報の変更により,或いはそれらの組合せもしくは連結などにより,古いゲームの状態をチェックするとともに,その古いゲームの動作を変更するプログラムである。例えば,いかなる方法によっても制限を受けることなく,原作者や販売者とは関係のない事業体が,更新,改良,一部変更,または異なるバージョンのゲーム,または新たな“レベル”のモジュールのゲームを,オリジナルゲームのコードを変更することなく提供する。新規ゲームは,古いゲームに保持されるまたは提供される状態情報に応じて作られる,または新ゲームが,旧ゲームとは異なるまたは改良された新ゲームを提供するために旧ゲームの態様を呼び出す。
【0116】
・ 例えば,ここに記載される手法は,学習の合格者に対する適当な景品や報酬として変更や修正が加えられる教育用ソフトウェアを提供する。景品や報酬の例は,ゲームプログラムをプレーする権限(一般的なものあるいは期間が制限されたもの),ゲームに関するボーナス”レベル”やその他のモジュールを得る権限,賞金,新規のもしくはアップグレードされたゲームの購入権,次の若しくは別の教育用プログラムの”レベル”,教育用プログラムに関する他のモジュール,新規教育用プログラム購入権,あるいはこれらと同等のもの,などである。
【0117】
例えば,いかなる方法によっても制限を受けることなく,ここに記載されている手法は,極秘のビジネス情報,極秘の個人情報,極秘の財務情報,プログラムコード,企業秘密やその他等,重大なあるいは機密の情報にアクセスする前に安全かどうかをチェックする機能を提供する。
【0118】
・ 例えば,ここに記載されている手法は,監視とそれに対応する適切な処置をとるシステムに対する連鎖事象(有向グラフとして順次的であるか系統的であるか,またその有向グラフの各エッジにおいて条件付の転送もしくは無条件の転送のいずれであるかを問わない)を提供する。例えば,第一のゲームプログラムで設定された状態に到達した場合ユーザには第二のゲームをプレーする権限が認められ,第二のゲームプログラムで設定状態に到達した場合ユーザには第三のゲームをプレーする権限が認められる,などである。
【0119】
本願を熟読後,当業者は代替となる実施形態とバリエーションが実例となることが認識できるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在のコンテンツのアイテムにより生成された状態情報を参照する手順と,その手順に応じてサーバから一以上の新規ライセンスを提供する手順とを含む方法。
【請求項2】
少なくとも一つのコンテンツ要素の実行による,一以上の状態の獲得に応じて,インセンティブまたは付加価値を提供する手順を含んでなる請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記一以上の新規ライセンスが,現在のコンテンツに対する一連の権限について追加または更新を行うものである請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記一以上の新規ライセンスを提供する手順が,閉鎖型の配信システムにおいて実行されてなる請求項1記載の方法。
【請求項5】
第一のコンテンツのアイテムにより生成された第一の状態情報を参照する手順を含み,前記第一のコンテンツのアイテムが,第一の事業体によって生成されたものである請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記第一の状態情報に応じた一以上の動的ライセンスを提供する手順を有し,前記動的ライセンスの少なくとも一つが,第二の信任された事業体によって生成されており,前記動的ライセンスの少なくとも一つが,前記第二の信任された事業体によって生成されたコンテンツへのアクセス権限を許可するものである請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記動的ライセンスの少なくとも一つが,実質的に遠隔のサーバから配信されてなる請求項5記載の方法。
【請求項8】
前記一以上の動的ライセンスが,第一のコンテンツのアイテムまたは第二のコンテンツのアイテムのいずれかに対する一連の権限について追加または更新することが可能に構成されてなる請求項5記載の方法。
【請求項9】
前記第一の状態情報を参照する手順に応じて,一以上の第一の新規ライセンスを提供する手順を有し,その手順が,閉鎖型の配信システム内において実行されてなる請求項5記載の方法。
【請求項10】
第一のコンテンツのアイテムにより生成された第一の状態情報を参照する手順と,
前記第一の状態情報に応じて一以上の第一の新規ライセンスを提供する手順であって,該一以上の第一の新規ライセンスが,少なくとも一つの第二のコンテンツのアイテムに対するライセンスを含んでいる手順と,
前記第一のコンテンツのアイテムにより生成された第二の状態情報を参照する手順と,
前記第二の状態情報に応じて一以上の第二の新規ライセンスを提供し,該一以上の第二の新規ライセンスが,少なくとも一つの前記第二のコンテンツのアイテムに対するライセンスを含んでいる手順と,
を有する方法。
【請求項11】
前記第二の新規ライセンス及び前記第二の新規ライセンスのうちの少なくとも一つが,実質的に遠隔的なサーバから配信されるものである請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記第二のコンテンツのアイテムが,前記第一のコンテンツのアイテムについて実質的に局所的である装置に,予めロードされまたは予め送信されており,
前記新規ライセンスが前記状態情報に応じて決定される,請求項10記載の方法。
【請求項13】
前記第二のコンテンツのアイテムが,前記第一のコンテンツのアイテムについて実質的に局所的である装置に,予めロードまたは予め送信され,その送信が,選択されたコンテンツの電子送信,選択されたコンテンツを具現する媒体の物理的送信のうちの少なくともいずれかを用いて行われるものである請求項10記載の方法。
【請求項14】
コンテンツのアイテムにより生成された状態情報を参照する手順と,
前記状態情報に応じた一以上の新規ライセンスを提供する手順であって,その一以上の第一の新規ライセンスが同じコンテンツのアイテムに対する少なくとも一つの追加のライセンスを含んでいる手順と,
とを有する請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記新規ライセンスの少なくとも一つは実質的に遠隔のサーバから配信されるものである請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記一以上の新規ライセンスを提供する手順が,閉鎖型の配信システム内で実行されるものである請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記一以上の新規ライセンスを提供する手順が,選択されたコンテンツに対する新規権限を提供する手順を含み,その選択されたコンテンツが,現在のコンテンツのアイテムについて実質的に局所的に予め保持されるものである請求項1記載の方法。
【請求項18】
新規ライセンスが実質的に遠隔のサーバから配信されるものである請求項17記載の方法。
【請求項19】
選択されたコンテンツが,現在のコンテンツのアイテムについて実質的に局所的である装置に予めロードまたは予め送信されており,新規コンテンツが状態情報に応じて判断されるものである請求項17記載の方法。
【請求項20】
前記選択されたコンテンツが,現在のコンテンツのアイテムについて実質的に局所的である装置に予めロードまたは予め送信されており,その送信が,選択されたコンテンツの電子送信または選択されたコンテンツを具現する媒体の物理的送信のうちの少なくともいずれかの方法を用いて行われるものである請求項17記載の方法。
【請求項21】
再生装置に条件付ライセンスを送信することが可能であるライセンスサーバと,
前記条件付ライセンスに関する条件を満足しているかを判断することが可能である再生装置上のセキュアプロセッサと,
とを具備するシステム。
【請求項22】
前記条件付ライセンスに関する条件が,実行時間に応じた条件である請求項21記載のシステム。
【請求項23】
前記条件付ライセンスが,セキュア記憶装置に保持されるデータ構造を有するものである請求項21記載のシステム。
【請求項24】
前記条件付ライセンスが,セキュア記憶装置に保持されるデータ構造を有し,そのデータ構造は電子署名またはセキュアハッシュによりセキュアに保たれるものである請求項21記載のシステム。
【請求項25】
前記条件付ライセンスが,コンテンツに対する新規権限の記述を含み,
前記再生装置が,前記条件付ライセンスに関する条件に応じて前記権限を行使することが可能なものである請求項21記載のシステム。
【請求項26】
前記条件付ライセンスが,コンテンツに対する新規権限の記述を含み,
前記新規権限に応じてコンテンツを配信することが可能なコンテンツサーバを具備する請求項21記載のシステム。
【請求項27】
前記新規権限が,前記再生装置が再生可能なコンテンツの状態に対応するものである請求項21記載のシステム。
【請求項28】
前記ライセンスサーバが,前記再生装置が現時点で再生可能なコンテンツの状態に関する情報を取得可能に構成され,
前記条件付ライセンスに関連する条件が,実質的に前記ライセンスサーバにより判断されるものである請求項27記載のシステム。
【請求項29】
前記ライセンスサーバが,前記再生装置が現時点で再生可能なコンテンツの状態に関する情報を取得可能に構成され,
前記新規権限が,実質的に前記ライセンスサーバにより判断されるものである請求項27記載のシステム。
【請求項30】
前記条件付ライセンスに関連する条件が,前記再生装置において実質的に局所的に判断されるものである請求項27記載のシステム。
【請求項31】
前記新規権限が,前記再生装置において実質的に局所的に判断されるものである請求項27記載のシステム。
【請求項32】
前記条件付ライセンスに関連する条件が,前記再生装置において実質的に遠隔的に判断されるものである請求項27記載のシステム。
【請求項33】
前記新規権限が,前記再生装置において実質的に遠隔的に判断されるものである請求項27記載のシステム。
【請求項34】
前記再生装置が現時点で再生可能なコンテンツの状態が,ゲームスコア,プレー時間,それらの最小値または最大値,それらに応じて判断された統計値,のうちの少なくとも一つを含むものである請求項27記載のシステム。
【請求項35】
前記再生装置が現時点で再生可能なコンテンツの状態が,複数の再生装置に応じて判断される値,それらの最小値または最大値,それらに応じた統計値,のうちの少なくとも一つを含むものである請求項27記載のシステム。
【請求項36】
前記条件付ライセンスに関連する条件が,実行又は解釈されることが可能な一連の命令によって記述又は指定されるデータ構造によって表されてなる請求項27記載のシステム。
【請求項37】
前記ライセンスサーバが,前記命令の実行又は解釈を可能に構成されてなる請求項36記載のシステム。
【請求項38】
前記セキュアプロセッサが,前記命令の実行又は解釈を可能に構成されてなる請求項36記載のシステム。
【請求項39】
コンテンツ要素により生成される,前記コンテンツの消費の合計を含むセキュアな状態情報を参照する手順と,
前記状態情報に基づいて,前記消費の合計が前記ライセンスサーバからの一以上のライセンスによって特定された制限を超えないよう制御する手順と,
を有する方法。
【請求項40】
前記消費の合計が,前記コンテンツによる一連のセキュアコードの呼び出しに応じて計測されるものである請求項39記載の方法。
【請求項41】
前記消費の合計が,前記コンテンツの実行による割り込みに応じて計測され,前記割り込みが,一連のセキュアコードによって処理されるものである請求項39記載の方法。
【請求項42】
前記消費の合計が,プレー回数を含むものである請求項39記載の方法。
【請求項43】
前記制限を超えないよう制御する手順が,前記消費の合計とセキュアなプレー回数との比較する手順を含むものである請求項42記載の方法。
【請求項44】
前記プレー回数が,セキュアプロセッサ内のレジスタによりカウントされるものである請求項43記載の方法。
【請求項45】
前記ライセンスサーバからの一以上のライセンスによって特定された
前記ライセンスのうちの少なくとも一つにおいて,前記プレー回数がパラメータに応じて制限されるものである請求項42記載の方法。
【請求項46】
前記制限を超えないよう制御する手順が,前記消費の合計と前記パラメータとの比較を含むものである請求項45記載の方法。
【請求項47】
前記制限を超えないよう制御する手順が,前記消費の合計と前記パラメータとの適宜な比較を含むものである請求項45記載の方法。
【請求項48】
前記適宜の比較が,コンテンツの開始時,終了時のうち,少なくともどちらか一つの時点での比較を含むものである請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記消費の合計が制限された時間を含むものである請求項39記載の方法。
【請求項50】
前記制限を超えないよう制御する手順が,前記消費の合計とセキュアタイマーとの比較を含むものである請求項49記載の方法。
【請求項51】
前記セキュアタイマーが,セキュアプロセッサ内のレジスタを含むものである請求項50記載の方法。
【請求項52】
前記制限が,前記ライセンスのうちの少なくとも一つの中に存在するパラメータに対応するものである請求項39記載の方法。
【請求項53】
前記制限を超えないよう制御する手順が,前記消費の合計と前記パラメータとの比較を含むものである請求項52記載の方法。
【請求項54】
前記制限を超えないよう制御する手順が,前記消費の合計と前記パラメータとの適宜の比較を含むものである請求項52記載の方法。
【請求項55】
前記適宜の比較が,コンテンツによる一連のセキュアコードの呼び出しを含むものである請求項54記載の方法。
【請求項56】
前記適宜の比較が,コンテンツの実行による割り込みを含み,その割り込みは一連のセキュアコードによって処理されるものである請求項54記載の方法。
【請求項57】
現在のコンテンツ要素により生成された状態情報を参照する手順と,それに応じて新規コンテンツを提供する手順と,を有する方法。
【請求項58】
前記規コンテンツが,一連の現在のコンテンツを追加又は更新するものである請求項57記載の方法。
【請求項59】
前記新規コンテンツを提供する手順が,閉鎖型の配信システム内で実行されるものである請求項57記載のシステム。
【請求項60】
前記新規コンテンツを提供する手順が,選択されたコンテンツに対して新規権限を提供する手順を含み,選択されたコンテンツは現在のコンテンツ要素に実質的に局所的に予め保持されるものである請求項57記載の方法。
【請求項61】
前記新規権限が,実質的には遠隔のサーバから配信されるものである請求項60記載の方法。
【請求項62】
前記選択されたコンテンツが,現在のコンテンツ要素に対して実質的に局所的である装置に予めロードまたは送信され,
前記新規権限が,前記状態情報に応じて決定されるものである請求項60記載の方法。
【請求項63】
前記選択されたコンテンツが,現在のコンテンツ要素に対して実質的に局所的である装置に,選択されたコンテンツの電子的な配信,または選択されたコンテンツを具現する媒体の物理的配信,のうちの少なくとも一つの方法を使って予めロードまたは送信されるものである請求項60記載の方法。
【請求項64】
再生装置にコンテンツを配信することが可能なコンテンツサーバと,
前記再生装置に条件付ライセンスを配信することが可能なライセンスサーバと,
前記条件付ライセンスに関する条件を満たすかどうかを判断することが可能な再生装置に設けられたセキュアプロセッサと,
とを具備するシステム。
【請求項65】
前記条件付ライセンスに関する条件が,日,または時間に対応するものである請求項64記載のシステム。
【請求項66】
前記条件付ライセンスが,セキュア記憶域に保持されているデータ構造を有するものである請求項64記載のシステム。
【請求項67】
前記条件付ライセンスが,記憶域に保持されているデータ構造を有し,該データ構造はデジタル署名またはセキュアハッシュによりセキュアに保たれるものである請求項64記載のシステム。
【請求項68】
前記条件付ライセンスが,コンテンツに対する新規権限の記述を含み,
前記再生装置が,前記条件付ライセンスに関する条件に応じて前記新規権限を行使することが可能なものである請求項64記載のシステム。
【請求項69】
前記条件付ライセンスが,新規コンテンツに対する権限の記述を含み,
前記コンテンツサーバが,前記条件付ライセンスに関する条件に応じて前記新規コンテンツを配信することが可能なものである請求項64記載のシステム。
【請求項70】
前記条件付ライセンスに関する条件が,前記再生装置が現在利用可能なコンテンツの状態に対応するものである請求項64記載のシステム。
【請求項71】
前記ライセンスサーバが,前記再生装置が現在利用可能なコンテンツの状態に関する情報を取得可能であり,
前記条件付ライセンスに関する条件が,実質的に前記ライセンスサーバによって判定されるものである請求項70記載のシステム。
【請求項72】
前記条件付ライセンスに関する条件が,前記再生装置において実質的に局所的に判断されるものである請求項70記載のシステム。
【請求項73】
前記条件付ライセンスに関する条件が,前記再生装置に対して実質的には遠隔的に判断されるものである請求項70記載のシステム。
【請求項74】
前記再生装置が現在利用可能なコンテンツの状態が,ゲームスコア,プレー時間,それらの最小値あるいは最大値,それらに応じて判断される統計値,のうちの少なくとも一つを含むものである請求項70記載のシステム。
【請求項75】
前記再生装置が現在利用可能なコンテンツの状態が,複数の再生装置に応じて判断される値,それらの最小値あるいは最大値,それらに応じて判断される統計値,のうちの少なくとも一つを含むものである請求項70記載のシステム。
【請求項76】
前記条件付ライセンスに関する条件が,実行又は解釈されることが可能な一連の命令によって記述又は指定されるデータ構造よって表されてなる請求項70記載のシステム。
【請求項77】
前記命令が,前記ライセンスサーバにより実行又は解釈可能なものである請求項76記載のシステム。
【請求項78】
前記命令が,前記セキュアプロセッサにより実行又は解釈可能なものである請求項76記載のシステム。
【請求項79】
前記一以上の第一の新規ライセンスを提供する手順が,閉鎖型の配信システム内で実行されるものである請求項10記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【公表番号】特表2007−510991(P2007−510991A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538525(P2006−538525)
【出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【国際出願番号】PCT/US2004/037050
【国際公開番号】WO2005/045644
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(505286718)ブロードオン コミュニケーションズ コーポレーション (8)
【氏名又は名称原語表記】BroadOn Communications Corp.
【住所又は居所原語表記】3400 Hillview Avenue,Building5,Palo Alto,California 94304 US
【Fターム(参考)】