説明

静電噴霧装置

【課題】容器部に力を与えることによって容器部の流体をノズル部へ送り込むように構成された静電噴霧装置において、ノズル部における流体の噴霧量の変動を緩和させる。
【解決手段】容器部に力を与えることによってノズル部32へ流体を送り込む流体搬送部を備える静電噴霧装置において、ノズル部32に、ノズル部32の先端へ向かう流体に抵抗を与えることによってノズル部32の先端に供給される流体の流量の変動を緩和させる変動緩和部35を設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電界形成部によって電界を形成してノズル部から流体を噴霧する静電噴霧装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、電気流体力学(EHD:Electro Hydrodynamics)により流体を霧化して噴霧する静電噴霧装置が知られている。この種の静電噴霧装置は、ノズル部の先端部に電界を形成し、その電界の不平等性を用いてノズル部の先端から流体を霧化して噴霧するように構成されている。
【0003】
特許文献1の図5には、この種の静電噴霧装置が開示されている。この静電噴霧装置は、一端が蝶番で連結された一対のケース部からなるハウジングと、液体を貯留する小袋とノズルとからなるカートリッジとを備えている。各ケース部には、弾性的に変形可能なパッドが設けられている。
【0004】
この静電噴霧装置では、ハウジングを閉じる際に、パッドが小袋を挟み込みながら収縮する。このため、ハウジングを閉じた状態では、小袋がパッドによって押圧され、小袋内の液体がノズルに供給されて噴霧される。
【特許文献1】特開平5−138081号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この種の静電噴霧装置では、容器部に与えれる力の大きさの変化に応じて、ノズル部へ供給される流体の流量が変動する。例えば、パッドによって容器部を押圧する従来の静電噴霧装置では、容器部内の流体が減少するのに伴って、パッドが元の形に近づいてゆき、パッドの復元力が徐々に小さくなってゆく。このため、噴霧中にパッドが容器部を押圧する力が変化するので、ノズル部へ供給される流体の流量が変動し、ノズル部における流体の噴霧量が変動してしまう。
【0006】
また、この種の静電噴霧装置では、例えば使用者の誤操作によって、容器部に与えられる力が瞬間的に大きくなってしまう場合がある。このような場合は、ノズル部へ供給される流体の流量が急激に変動し、ノズル部における流体の噴霧量も急激に変動してしまう。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、容器部に力を与えることによって容器部の流体をノズル部へ送り込むように構成された静電噴霧装置において、ノズル部における流体の噴霧量の変動を緩和させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、流体を貯留する容器部(31)と、上記容器部(31)内に連通するノズル部(32)と、上記容器部(31)に力を与えることによって上記ノズル部(32)へ流体を送り込む流体搬送部(15)と、上記ノズル部(32)の先端部に電界を形成するための電界形成部(16)とを備え、上記電界形成部(16)によってノズル部(32)の先端部に電界を形成して、該ノズル部(32)の先端から液体を噴霧する静電噴霧装置(10)を対象とする。
【0009】
そして、この静電噴霧装置(10)では、上記ノズル部(32)に、該ノズル部(32)の先端へ向かう流体に抵抗を与えることによってノズル部(32)の先端に供給される流体の流量の変動を緩和させる変動緩和部(35)が設けられている。
【0010】
第1の発明では、容器部(31)の流体が、流体搬送部(15)によってノズル部(32)へ送り込まれる。そして、ノズル部(32)の先端に到達した流体が、電界形成部(16)が形成する電界によって霧化される。ここで、この第1の発明では、ノズル部(32)の先端へ向かう流体に抵抗を与える変動緩和部(35)が、ノズル部(32)に設けられている。このため、流体搬送部(15)から容器部(31)に与えられる力が変化しても、変動緩和部(35)が与える抵抗によって、容器部(31)に与えられる力の変化がノズル部(32)の先端に伝達されることが抵抗によって妨げられる。従って、ノズル部(32)の先端に供給される流体の流量の変動が緩和される。
【0011】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記変動緩和部(35)が、上記容器部(31)内の流体の圧力が大きいほど上記ノズル部(32)内の流路を狭めるように構成されている。
【0012】
第2の発明では、容器部(31)内の流体の圧力が大きいほどノズル部(32)内の流路を狭めるように、変動緩和部(35)を構成している。このため、流体搬送部(15)から容器部(31)に与えられる力が増大しても、ノズル部(32)内の流路が狭められて流路抵抗が増大するので、ノズル部(32)へ供給される流体の流量はそれほど変化しない。また、流体搬送部(15)から容器部(31)に与えられる力が小さくなっても、流路抵抗が減少するので、ノズル部(32)へ供給される流体の流量はそれほど変化しない。すなわち、この第2の発明では、容器部(31)に与えられる力の大きさに応じて、変動緩和部(35)がノズル部(32)の流路抵抗を調節することで、ノズル部(32)へ供給される流体の流量が一定化されるようにしている。
【0013】
第3の発明は、上記第2の発明において、上記変動緩和部(35)が、上記ノズル部(32)の途中に形成された連通孔(37a)と、該連通孔(37a)に対して配置された弁体(38)と、該弁体(38)を連通孔(37a)から離れる方向に付勢するバネ部材(39)とを備え、上記容器部(31)内の流体の圧力に応じてバネ部材(39)が伸縮することによって該連通孔(37a)における流路が拡縮される。
【0014】
第3の発明では、バネ部材(39)が、弁体(38)を連通孔(37a)から離れる方向に付勢しており、上記容器部(31)内の流体の圧力に応じて伸縮する。バネ部材(39)が伸縮すると、それに伴って弁体(38)が移動して、弁体(38)の移動に伴って連通孔(37a)における流路が拡縮される。
【0015】
第4の発明は、上記第2の発明において、上記変動緩和部(35)が、上記ノズル部(32)へ向かう流体の圧力によって撓む板バネ(33)を備え、該板バネ(33)の撓みが大きいほど該ノズル部(32)内の流路を狭めるように構成されている。
【0016】
第4の発明では、板バネ(33)の撓みが大きいほど、ノズル部(32)内の流路が狭まるように、つまりノズル部(32)の流路抵抗が大きくなるようにしている。この第3の発明では、容器部(31)に与えられる力の大きさに応じてノズル部(32)の流路抵抗が調節するために、板バネ(33)を用いている。
【0017】
第5の発明は、上記第1乃至第4の何れか1つの発明において、上記流体搬送部(15)が、力を蓄積可能な荷重蓄積部(25)を備え、該荷重蓄積部(25)に蓄積された力を用いて上記容器部(31)の流体を上記ノズル部(32)へ送り込むように構成されている。
【0018】
第5の発明では、容器部(31)の流体をノズル部(32)へ送り込むのに、荷重蓄積部(25)に蓄積された力が用いられる。荷重蓄積部(25)は、例えばパッドのような収縮性のある部材や、バネ(コイルバネ、ゼンマイ、空気バネなど)によって構成されている。荷重蓄積部(25)は、ほとんどのものが、力を蓄積する前の状態に戻るに従って、発生する力が小さくなってゆく。ここで、この第5の発明では、上述したように、変動緩和部(35)がノズル部(32)に設けられている。このため、荷重蓄積部(25)が力を蓄積する前の状態に戻るに従って、流体搬送部(15)から容器部(31)に与えられる力の大きさが変化しても、変動緩和部(35)によってノズル部(32)の先端に供給される流体の流量の変動が緩和される。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、ノズル部(32)の先端へ向かう流体に抵抗を与える変動緩和部(35)をノズル部(32)に設けることで、ノズル部(32)の先端に供給される流体の流量の変動が緩和されるようにしている。すなわち、流体搬送部(15)から容器部(31)に与えられる力の変化に対して、ノズル部(32)の先端へ供給される流体の流量の変動が小さくなる。従って、流体搬送部(15)から容器部(31)に与えられる力の変化に対して、ノズル部(32)における流体の噴霧量の変動を緩和させることができる。
【0020】
また、上記第2の発明では、容器部(31)に与えられる力の大きさに応じて変動緩和部(35)がノズル部(32)の流路抵抗を調節することで、ノズル部(32)へ供給される流体の流量が一定化されるようにしている。このため、容器部(31)に与えられる力の大きさが変化しても、その影響が緩和されて、ノズル部(32)における流体の噴霧量が一定化される。
【0021】
また、上記第3の発明では、容器部(31)に与えられる力の大きさに応じてノズル部(32)の流路抵抗を調節するのに、板バネ(33)を用いている。ここで、変動緩和部(35)として例えばコイルバネを用いた減圧弁を適用する場合には、ノズル部(32)の流路抵抗を調節するのに、少なくとも弁体とコイルバネの2つの部材が必要になる。このため、一般に細径となる静電噴霧装置のノズル部(32)に設けることが容易ではない。これに対して、この第3の発明では、板バネ(33)のみでノズル部(32)の流路抵抗を調節するができるので、変動緩和部(35)が比較的簡素な構成になる。従って、細径のノズル部(32)に対して変動緩和部(35)を比較的容易に設けることができる。
【0022】
また、上記第5の発明では、荷重蓄積部(25)が力を蓄積する前の状態に戻るに従って、流体搬送部(15)から容器部(31)に与えられる力の大きさが変化しても、変動緩和部(35)によってノズル部(32)の先端に供給される流体の流量の変動が緩和される。ところで、ノズル部(32)に供給される流体の流量の変動を小さくするには、モータやポンプなどの駆動源を用いて容器部(31)に一定の力を与えるように構成することで実現することができる。しかし、モータやポンプを用いる場合は、静電噴霧装置の構成が複雑になってしまう。これに対して、この第5の発明では、例えばパッドやバネのような簡単な構成の荷重蓄積部(25)に変動緩和部(35)を適用することで、ノズル部(32)に供給される流体の流量の変動を緩和することができる。従って、ノズル部(32)における噴霧量が比較的一定の静電噴霧装置(10)を簡素な構成で実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
《発明の実施形態1》
本実施形態1は、本発明に係る静電噴霧装置(10)である。この静電噴霧装置(10)は、図1及び図2に示すように、本体部(20)と、噴霧カートリッジ(30)とを備えている。この静電噴霧装置(10)では、噴霧カートリッジ(30)が、本体部(20)に対して着脱自在になっている。
【0025】
噴霧カートリッジ(30)は、図3に示すように、扁平な袋状容器として構成された容器部(31)と、容器部(31)内に連通するノズル部(32)とを備えている。噴霧カートリッジ(30)は、容器部(31)が圧迫されると、容器部(31)内の液体がノズル部(32)を通じて排出されるように構成されている。噴霧カートリッジ(30)は、容器部(31)内の液体がなくなる又は少なくなると交換される。
【0026】
具体的に、容器部(31)は、液体を浸透させない柔軟な材料によって形成されている。容器部(31)は、2枚の矩形状シート(31a)を重ね合わせることによって形成されている。2枚の矩形状シート(31a)は、4辺のうちの3辺が互いに貼り合わされ、1辺が菱形状のシール部材(31b)を介して接続されている。容器部(31)の内部には、空気が混入しない状態で、保湿成分や抗酸化成分を含んだ化粧用の液体(例えばヒアルロン酸を含む溶液)が貯留されている。この化粧用の液体は、電気抵抗率が1.0×10Ωcm以上1.0×10Ωcm以下の範囲の値になるように濃度が調整されている。
【0027】
ノズル部(32)は、例えば樹脂製のノズルである。ノズル部(32)の先端部(32a)は、先端ほど外径が小さくなるように形成されている。先端部(32a)以外の部分は、外径が一様に形成されている。また、ノズル部(32)の内径は、先端側で変化しているが、基端側では一様に形成されている。ノズル部(32)の基端側の内径は、例えば0.2mmになっている。
【0028】
ノズル部(32)は、容器部(31)のシール部材(31b)の中央部に取り付けられている。ノズル部(32)の内部は、容器部(31)の内部に連通している。ノズル部(32)には、後述する本体側電極と接触するカートリッジ側電極(16)が設けられている。カートリッジ側電極(16)は、ノズル部(32)の外周面において露出している。また、カートリッジ側電極(16)は、ノズル部(32)内の液体に接触することができるように、ノズル部(32)の内周面においても露出している。カートリッジ側電極(16)は、ノズル部(32)の先端部に電界を形成するための電界形成部(16)を構成している。
【0029】
ノズル部(32)の内側には、図4に示すように、ノズル部(32)の先端へ向かう液体に抵抗を与えることによってノズル部(32)の先端に供給される液体量の変動を緩和させる変動緩和部(35)が設けられている。変動緩和部(35)は、いわゆる減圧弁によって構成され、容器部(31)内の圧力が大きいほどノズル部(32)の流路を狭めるように構成されている。
【0030】
具体的に、変動緩和部(35)は、第1オリフィス(36)と、第2オリフィス(37)と、弁体(38)と、複数のバネ部材(39)とを備えている。ノズル部(32)では、第1オリフィス(36)が、第2オリフィス(37)よりも基端側に配置されている。第1オリフィス(36)の連通孔(36a)は、径が一様に形成されている。第2オリフィス(37)の連通孔(37a)は、ノズル部(32)の先端側ほど径が小さくなるように形成されている。すなわち、この連通孔(37a)の内周面は、先端ほど窄まるテーパー面になっている。
【0031】
弁体(38)は、円錐台状のテーパー部(38a)と、テーパー部(38a)の基端に連結された円板部(38b)とを備えている。テーパー部(38a)と円板部(38b)とは、互いに同心に配置されている。円板部(38b)は、テーパー部(38a)の基端よりも大径に形成されている。円板部(38b)の直径は、円板部(38b)とノズル部(32)との間を液体が通過することができるように、ノズル部(32)における第1オリフィス(36)と第2オリフィス(37)との間の空間の内径よりも小さくなっている。
【0032】
弁体(38)は、テーパー部(38a)が第2オリフィス(37)の連通孔(37a)に挿入された状態で設けられている。この状態では、テーパー部(38a)と連通孔(37a)の内周面との間に、液体の流路となる隙間が形成されている。弁体(38)の円板部(38b)には、バネ部材(39)の一端が連結されている。バネ部材(39)の他端は、第1オリフィス(36)に連結されている。なお、図5に示すように、バネ部材(39)は、弁体(38)と第2オリフィス(37)との間に配置してもよい。
【0033】
変動緩和部(35)では、弁体(38)の円板部(38b)の背面に作用する圧力、つまり容器部(31)内の液体の圧力に応じて、バネ部材(39)が伸縮して、弁体(38)の位置がノズル部(32)の軸方向に変化する。具体的に、容器部(31)内の液体の圧力が大きいほど、バネ部材(39)の伸び量が大きくなり、弁体(38)がノズル部(32)の先端側へ移動する。弁体(38)がノズル部(32)の先端側に移動すると、テーパー部(38a)と第2オリフィス(37)の連通孔(37a)の内周面との間の流路が狭くなり、第2オリフィス(37)の連通孔(37a)における流路抵抗が増大する。第2オリフィス(37)の連通孔(37a)における流路抵抗は、容器部(31)内の圧力の増加分に応じて増大する。このため、容器部(31)内の液体の圧力が増大しても、ノズル部(32)の先端における液体の圧力が一定に保たれる。
【0034】
なお、ノズル部(32)には、ノズル部(32)の流路を閉鎖可能な弁機構が、変動緩和部(35)とは別途に設けられている(図示省略)。この弁機構は、液体の噴霧を開始又は停止させるために、使用者が手動で操作できるようになっている。
【0035】
本体部(20)は、ハウジング(21)と、流体搬送部(15)と、電源部(24)とを備えている。流体搬送部(15)と電源部(24)とは、ハウジング(21)に収容されている。
【0036】
ハウジング(21)は、一対の第1ケース(41)及び第2ケース(42)を備えている。第1ケース(41)は、第2ケース(42)の上側に配置されている。第1ケース(41)と第2ケース(42)とは、ハウジング(21)が開閉するように一端が蝶番(46)で連結されている。閉じた状態のハウジング(21)は、平面視で円形状に形成され、断面視で楕円形状に形成されている。第1ケース(41)と第2ケース(42)とは、概ね同じ形状である。第2ケース(42)には、ハウジング(21)が意図せずに開くことを防止するために、第1ケース(41)に掛止される爪状部材(48)が設けられている。
【0037】
第2ケース(42)には、ハウジング(21)を支持するための本体支持部(47)が設けられている。なお、ハウジング(21)には、噴霧カートリッジ(30)のノズル部(32)の角度を調節するための角度調節機構を設けてもよい。また、本体支持部(47)がノズル部(32)の角度を調節できるように構成されていてもよい。
【0038】
流体搬送部(15)は、荷重蓄積部であるゼンマイ(25)と、台座用部材(22)と、押圧部材(26)と、一対の支持部材(27)と、一対のガイド部(29)とを備えている。流体搬送部(15)は、ゼンマイ(25)の復元力を用いて容器部(31)を変形させることによって容器部(31)内の液体をノズル部(32)へ送り込むように構成されている。流体搬送部(15)では、ゼンマイ(25)が巻き戻るに従って押圧部材(26)が下方へ移動させられて容器部(31)を押圧することで、容器部(31)の液体がノズル部(32)へ押し出される。
【0039】
具体的に、ゼンマイ(25)は、ゼンマイドラム(28)に巻き付けられている。ゼンマイドラム(28)は、第1ケース(41)に回転自在に設けられている。ゼンマイ(25)の外側端部は、後述する押圧部材(26)の背面から突出する突出部(26a)に連結されている。
【0040】
台座用部材(22)は、第2ケース(42)の開放端を覆うように第2ケース(42)に取り付けられている。台座用部材(22)の真ん中付近には、容器部(31)を設置するための容器設置部(43)が形成されている。容器設置部(43)は、矩形の窪み状に形成されている。容器設置部(43)の平面形状は、容器部(31)の平面形状と概ね同じ大きさである。容器設置部(43)は、底面が平坦面になっており、深さが一様である。容器設置部(43)の壁面は、底面に向かって窄まるように傾斜している。
【0041】
また、台座用部材(22)の外周部分には、蝶番(46)の逆側の位置に切り欠き部(44)が形成されている。切り欠き部(44)には、ノズル部(32)を保持するためのノズル保持部材(45)が設けられている。ノズル保持部材(45)は、ノズル部(32)を挟持可能に構成されている。ノズル保持部材(45)のうちノズル部(32)に接触する挟持面には、カートリッジ側電極(16)に接触する本体側電極が設けられている(図示省略)。本体側電極は、後述する電源部(24)に接続されている。
【0042】
押圧部材(26)は、容器設置部(43)に設置された容器部(31)に接触してその容器部(31)を押圧するため部材である。押圧部材(26)は、ハウジング(21)が閉じた状態において台座用部材(22)に対面するように設けられている。押圧部材(26)は、台座用部材(22)の容器設置部(43)に対応した形状に形成されている。押圧部材(26)は、容器部(31)に接触する接触部(26b)の下面が平坦面になっている。この平坦面の大きさは、容器設置部(43)の底面よりも僅かに小さくなっている。この平坦面は、容器部(31)の一端側から他端側に亘って当接する。
【0043】
押圧部材(26)の接触部(26b)の中央部には、その背面から突出する突出部(26a)が形成されている。突出部(26a)には、ゼンマイ(25)の外側端部が連結されている。
【0044】
一対の支持部材(27)は、共に細長い板状に形成されている。各支持部材(27)には、長手方向に沿う長穴(23)がそれぞれ形成されている。一方の支持部材(27)は第1ケース(41)の前側において、他方の支持部材(27)は第1ケース(41)の後側において、第1ケース(41)に固定されている。各支持部材(27)の長穴(23)には、押圧部材(26)の両端部が係合されている。各支持部材(27)は、押圧部材(26)を支持部材(27)の長手方向に沿って可動に支持している。押圧部材(26)は、第1ケース(41)に対して移動可能になっている。
【0045】
一対のガイド部(29)は、一方のガイド部(29)が押圧部材(26)の接触部(26b)の前側に、他方のガイド部(29)が押圧部材(26)の接触部(26b)の後側に、設けられている。各ガイド部(29)は、板状部材(29a)と、ガイドローラ(29b)とを備えている。板状部材(29a)は、押圧部材(26)の接触部(26b)の背面に立設されている。板状部材(29a)は、押圧部材(26)に連結されている。ガイドローラ(29b)は、押圧部材(26)の接触部(26b)の上方において、板状部材(29a)の内側面に接触するように設けられている。ガイドローラ(29b)は、第1ケース(41)に回転自在に支持されている。ガイドローラ(29b)は、押圧部材(26)と共に板状部材(29a)が移動することによって回転する。一対のガイド部(29)は、ハウジング(21)が閉じた状態で押圧部材(26)が容器設置部(43)の底面に対して平行に移動するように、押圧部材(26)の動きを拘束している。
【0046】
電源部(24)は、ノズル部(32)内の液体に電圧を印加するためのものである。電源部(24)は、第2ケース(42)に設けられている。電源部(24)は、第2ケース(42)に収納された電池からの出力電圧を、例えば6kVの高電圧に変換して、本体側電極に出力するように構成されている。本体側電極に出力された電圧は、カートリッジ側電極(16)を介して、ノズル部(32)内の液体に印加される。なお、電源部(24)は、5kV以上11kV以下の値に電圧を変換するように構成されていればよい。
【0047】
−運転動作−
本実施形態1の静電噴霧装置(10)の運転動作について説明する。この静電噴霧装置(10)では、いわゆるコーンジェットモードのEHD噴霧が行われる。
【0048】
この静電噴霧装置(10)は、使用者が噴霧カートリッジ(30)をハウジング(21)の容器設置部(43)に設置してからハウジング(21)を閉じると、運転可能な状態になる。噴霧カートリッジ(30)を設置すると、ゼンマイ(25)のストロークが、噴霧カートリッジ(30)の設置前に比べて容器部(31)の厚みの分だけ大きくなる。この状態では、ゼンマイ(25)で発生する荷重によって容器部(31)が押圧されている。そして、この状態で、使用者が、ノズル部(32)の弁機構を開状態にすると共に、電源部(24)をオン状態に設定すると、液体の噴霧が開始される。
【0049】
具体的に、弁機構は開状態になると、ゼンマイ(25)で発生する荷重によって押圧部材(26)が移動させられることによって、容器部(31)が圧縮され、容器部(31)内の液体がノズル部(32)の先端に送り込まれる。ノズル部(32)の内径は小さいので、容器部(31)内の液体は少しずつノズル部(32)の先端に供給される。
【0050】
一方、電源部(24)がオン状態になると、電源部(24)から出力された電圧がノズル部(32)内の液体に印加されて、ノズル部(32)の先端に電界が形成される。ノズル部(32)の先端に電界が形成されると、ノズル部(32)の先端に供給された液体が分極し、ノズル部(32)の先端の気液界面近傍に+(プラス)の電荷が集まる。そして、ノズル部(32)の先端では、気液界面が引き延ばされて円錐状となり、この円錐状となった気液界面の頂部から一部の水溶液が引きちぎられて液滴化する。
【0051】
なお、この実施形態1の印加電圧の大きさ、及び液体の電気抵抗率であれば、ノズル部(32)から飛散する液滴の大きさは、概ね50μmから200μmの範囲の大きさになる。ノズル部(32)から飛散した液体は、ノズル部(32)の先端から40から60cm程度離れた距離まで到達する。使用者が、50cm程度前方に、顔面にノズル部(32)を向けて静電噴霧装置(10)を設置すると、飛散した液滴が使用者の顔面に付着する。
【0052】
また、この静電噴霧装置(10)では、液体の噴霧に伴ってゼンマイ(25)のストロークが短くなってゆくので、ゼンマイ(25)から押圧部材(26)を介して容器部(31)に与えられる力が、徐々に小さくなってゆく。ここで、ノズル部(32)には、容器部(31)内の圧力に応じてノズル部(32)の流路抵抗を調節する変動緩和部(35)が設けられている。このため、容器部(31)に与えられる力が小さくなっても、それに伴って、弁体(38)に連結されたバネ部材(39)が縮んで、第2オリフィス(37)の連通孔(37a)における流路が広がるので、ノズル部(32)の流路抵抗が小さくなる。ノズル部(32)の流路抵抗は、容器部(31)に与えられる力の減少分に応じて減少する。このため、容器部(31)に与えられる力が小さくなっても、ノズル部(32)の先端における液体の圧力が一定に保たれる。
【0053】
−実施形態1の効果−
本実施形態1では、ノズル部(32)の先端へ向かう液体に抵抗を与える変動緩和部(35)をノズル部(32)に設けることで、ノズル部(32)の先端に供給される液体の流量の変動が緩和されるようにしている。すなわち、流体搬送部(15)から容器部(31)に与えられる力の変化に対して、ノズル部(32)の先端へ供給される液体の流量の変動が小さくなる。従って、流体搬送部(15)から容器部(31)に与えられる力の変化に対して、ノズル部(32)における液体の噴霧量の変動を緩和させることができる。
【0054】
また、本実施形態1では、容器部(31)に与えられる力の大きさに応じて変動緩和部(35)がノズル部(32)の流路抵抗を調節することで、ノズル部(32)へ供給される液体の流量が一定化されるようにしている。このため、容器部(31)に与えられる力の大きさが変化しても、その影響が緩和されて、ノズル部(32)における液体の噴霧量が一定化される。
【0055】
また、本実施形態1では、ゼンマイ(25)が力を蓄積する前の状態に戻るに従って、流体搬送部(15)から容器部(31)に与えられる力の大きさが変化しても、変動緩和部(35)によってノズル部(32)の先端に供給される液体の流量の変動が緩和される。ところで、ノズル部(32)に供給される液体の流量の変動を小さくするには、モータやポンプなどの駆動源を用いて容器部(31)に一定の力を与えるように構成することで実現することができる。しかし、モータやポンプを用いる場合は、静電噴霧装置の構成が複雑になってしまう。これに対して、この実施形態1では、ゼンマイ(25)に変動緩和部(35)を適用することで、ノズル部(32)に供給される液体の流量の変動を緩和することができる。従って、ノズル部(32)における噴霧量が比較的一定の静電噴霧装置(10)を簡素な構成で実現することができる。
【0056】
−実施形態1の変形例1−
実施形態1の変形例1について説明する。この変形例1では、変動緩和部(35)の構成が上記実施形態1とは異なっている。
【0057】
具体的に、変動緩和部(35)は、図6に示すように、板バネ(33)とオリフィス(36)とを備えている。板バネ(33)は、オリフィス(36)よりもノズル部(32)の基端側に配置されている。板バネ(33)は、基端がノズル部(32)の内面に連結されている。板バネ(33)におけるノズル部(32)の先端側の面には、円錐台状の突起(33a)が形成されている。板バネ(33)は、突起(33a)がオリフィス(36)の連通孔(36a)に挿入された状態で設けられている。
【0058】
変動緩和部(35)では、板バネ(33)が突起(33a)の裏面側(背面側)から液体の圧力を受けてノズル部(32)の先端側へ撓むことで、オリフィス(36)の連通孔(36a)における突起(33a)の位置が変化する。この変動緩和部(35)では、板バネ(33)の背面に作用する圧力が大きいほど板バネ(33)が大きく撓んで、オリフィス(36)の連通孔(36a)における突起(33a)の位置がノズル部(32)の先端側へ移動する。
【0059】
連通孔(36a)において突起(33a)の位置がノズル部(32)の先端側へ移動すると、突起(33a)と連通孔(36a)の内周面との間の流路が狭くなる。このため、板バネ(33)の背面に作用する圧力が大きいほど、その連通孔(36a)における流路抵抗が大きくなる。従って、上記実施形態1と同様に、液体の噴霧中に容器部(31)に与えられる力が変化しても、ノズル部(32)からの液体の噴霧量も概ね一定に維持される。
【0060】
この変形例1では、容器部(31)に与えられる力の大きさに応じてノズル部(32)の流路抵抗を調節するのに、板バネ(33)を用いている。ここで、変動緩和部(35)として例えばコイルバネを用いた減圧弁を適用する場合には、ノズル部(32)の流路抵抗を調節するのに、少なくとも弁体とコイルバネの2つの部材が必要になる。このため、一般に細径となる静電噴霧装置のノズル部(32)に設けることが容易ではない。これに対して、この変形例1では、板バネ(33)のみでノズル部(32)の流路抵抗を調節するができるので、変動緩和部(35)が比較的簡素な構成になる。従って、細径のノズル部(32)に対して変動緩和部(35)を比較的容易に設けることができる。
【0061】
−実施形態1の変形例2−
実施形態1の変形例2について説明する。この変形例2では、変動緩和部(35)の構成が上記実施形態1とは異なっている。
【0062】
具体的に、変動緩和部(35)は、図7に示すように、スライド可能に設けられたスライド部材(17)と、液体が流通する複数のスリットが形成されたスリット部材(18)とを備えている。スライド部材(17)は、スリット部材(18)におけるノズル部(32)の先端側に重なるように配置されている。スライド部材(17)には、スライド部材(17)をノズル部(32)の外側に付勢するバネ部材(55)が連結されている。
【0063】
スライド部材(17)は、スリット部材(18)を跨ぐように形成された背圧室(19)の圧力に応じて、スリット部材(18)に沿ってスライド可能になっている。変動緩和部(35)では、背圧室(19)の圧力、すなわち袋状容器(31)内の圧力が大きいほど、スライド部材(17)が内側へ押し出される。スライド部材(17)が内側へ押し出されると、スライド部材(17)とスリット部材(18)との重複面積が大きくなり、スリット部材(18)における液体の流路が狭まって、スリット部材(18)における流路抵抗が大きくなる。従って、上記実施形態1と同様に、液体の噴霧中に容器部(31)に与えられる力が変化しても、ノズル部(32)からの液体の噴霧量も概ね一定に維持される。
【0064】
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。本実施形態2は、変動緩和部(35)が、ノズル部(32)の先端へ向かう液体の流れを妨げる抵抗体(51)によって構成されている。
【0065】
具体的に、ノズル部(32)では、図8に示すように、抵抗体(51)が、ノズル部(32)において液体の流路が細くなった2つの細径部(56,57)の間の拡大空間(52)に配置されている。抵抗体(51)は、図8における手前と奧とがノズル部(32)に連結されている。抵抗体(51)には、ノズル部(32)の先端側と基端側とのそれぞれの面に、円錐状の突起(51a,51b)がそれぞれ形成されている。各突起(51a,51b)は、細径部(56,57)の位置に対面するように形成されている。
【0066】
この実施形態2では、ノズル部(32)の基端側の細径部(56)を通過した液体が、抵抗体(51)に衝突する。抵抗体(51)に衝突した液体は、拡大空間(52)における抵抗体(51)の周囲を迂回して、ノズル部(32)の先端側の細径部(57)に向かい、該細径部(57)を通過して、ノズル部(32)の先端に到達する。ノズル部(32)の先端に到達した液体は、ノズル部(32)の先端部に形成された電界によって霧化される。
【0067】
この実施形態2では、抵抗体(51)が、ノズル部(32)の先端へ向かう液体の流れを妨げる。このため、流体搬送部(15)から容器部(31)に与えられる力の変化が、ノズル部(32)の先端に伝達されることも抵抗体(51)によって妨げられる。従って、例えば使用者の誤操作によって、容器部に与えられる力が瞬間的に大きくなる場合であっても、ノズル部(32)の先端に供給される液体量の変動が緩和されて、ノズル部(32)へ供給される液体量が急激に変動することが回避される。
【0068】
なお、ノズル部(32)に流路抵抗(51)を複数設けてもよい。また、流路抵抗(51)を別の形状にしてもよい。
【0069】
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
【0070】
上記実施形態について、噴霧する液体としてテアニンの水溶液を用いてもよい。また、カテキンやプロアントシアニジン等の抗酸化剤の水溶液を用いてもよい。また、微生物の繁殖を抑制する機能や微生物を死滅させる機能を有する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、空気中の臭気分子を中和などによる化学変化で無臭化する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、アレルゲンとなるタンパク質の抗原部位を化学的に変化させる物質を含んだ液体を用いてもよい。また、空気中の有害成分を化学変化によって無害化する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、各種の香料や害虫の忌避剤等を含んだ液体を用いてもよい。
【0071】
また、上記実施形態について、噴霧する流体として、ファンデーションのような流体を用いてもよい。
【0072】
また、上記実施形態について、電界形成部(16)が、2つの電極から構成されていてもよい。この場合、2つの電極のうち一方がノズル部(32)内の液体に接触し、他方がノズル部(32)内の液体から絶縁される。電源部(24)によってこれらの電極間に電位差が与えられると、ノズル部(32)の先端部に電界が形成される。
【0073】
また、上記実施形態について、荷重蓄積部(25)が、ゼンマイ(25)ではなく、ゼンマイ以外のバネ(例えばコイルバネ、空気バネ)によって構成されていてもよいし、パッドのような収縮に伴って反発力を発生させる部材によって構成されていてもよい。
【0074】
また、上記実施形態について、ゼンマイ(25)が定荷重ゼンマイであってもよい。定荷重ゼンマイは、一定の曲率に形成された帯状の金属板が渦巻き状に巻かれているゼンマイである。定荷重ゼンマイを用いる場合は、液体の噴霧中に定荷重ゼンマイのストロークが短くなっても、定荷重ゼンマイの復元力は一定になる。しかし、押圧部材(26)の容器部(31)に対する接触状態や、容器部(31)の潰れ具合によっては、押圧部材(26)からの荷重が容器部(31)に適切に伝達されない場合があり得る。このような場合でも、変動緩和部(35)を適用することで、ノズル部(32)における液体の噴霧量を一定化することができる。
【0075】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0076】
以上説明したように、本発明は、電界形成部によって電界を形成してノズル部から流体を噴霧する静電噴霧装置について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】図1は、本発明の実施形態1に係る静電噴霧装置を斜め前方の上側から見た斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態1に係る静電噴霧装置の断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態1に係る噴霧カートリッジの斜視図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態1の静電噴霧装置のノズル部の断面図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態1の静電噴霧装置のノズル部の別の形態の断面図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態1の変形例1に係る静電噴霧装置のノズル部の断面図である。
【図7】図7は、本発明の実施形態1の変形例2に係る静電噴霧装置のノズル部の断面図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態2に係る静電噴霧装置のノズル部の断面図である。
【符号の説明】
【0078】
10 静電噴霧装置
15 流体搬送部
16 電界形成部
25 ゼンマイ(荷重蓄積部)
31 容器部
32 ノズル部
33 板バネ
35 変動緩和部
37a 連通孔
38 弁体
39 バネ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を貯留する容器部(31)と、
上記容器部(31)内に連通するノズル部(32)と、
上記容器部(31)に力を与えることによって上記ノズル部(32)へ流体を送り込む流体搬送部(15)と、
上記ノズル部(32)の先端部に電界を形成するための電界形成部(16)とを備え、
上記電界形成部(16)によってノズル部(32)の先端部に電界を形成して、該ノズル部(32)の先端から液体を噴霧する静電噴霧装置であって、
上記ノズル部(32)には、該ノズル部(32)の先端へ向かう流体に抵抗を与えることによってノズル部(32)の先端に供給される流体の流量の変動を緩和させる変動緩和部(35)が設けられていることを特徴とする静電噴霧装置。
【請求項2】
請求項1において、
上記変動緩和部(35)は、上記容器部(31)内の流体の圧力が大きいほど上記ノズル部(32)内の流路を狭めるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
【請求項3】
請求項2において、
上記変動緩和部(35)は、上記ノズル部(32)の途中に形成された連通孔(37a)と、該連通孔(37a)に対して配置された弁体(38)と、該弁体(38)を連通孔(37a)から離れる方向に付勢するバネ部材(39)とを備え、上記容器部(31)内の流体の圧力に応じてバネ部材(39)が伸縮することによって該連通孔(37a)における流路が拡縮されることを特徴とする静電噴霧装置。
【請求項4】
請求項2において、
上記変動緩和部(35)は、上記ノズル部(32)へ向かう流体の圧力によって撓む板バネ(33)を備え、該板バネ(33)の撓みが大きいほど該ノズル部(32)内の流路を狭めるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1つにおいて、
上記流体搬送部(15)は、力を蓄積可能な荷重蓄積部(25)を備え、該荷重蓄積部(25)に蓄積された力を用いて上記容器部(31)の流体を上記ノズル部(32)へ送り込むように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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