説明

静電容量型タッチパネル

【課題】新たな部品等を設けることなくユーザが意図しない誤操作の発生を防ぐ。
【解決手段】人体の指先等の操作体の接近または接触を検出するための電極パッド20cが操作パネル10の裏面に設けられている。操作パネル10の裏面の領域のうち、電極パッド20cの他の電極パッドとの間の領域、配線電極30a、30bが設けられた領域に、真空接着を行うための空気溝80が設けられている。真空接着の際に空気溝80の空気を吸引する吸引口には、操作体が接近または接触していない場合には静電容量の変化が検出閾値を超えないような誘電率および導電率となるように樹脂材料の表面に形成される金属膜の膜厚が設定されたアクセント部81が埋め込まれている。空気溝80内には比誘電率が約1の空気が充填され、操作パネル10の樹脂材料の比誘電率よりも低いため、操作体が配線電極30a、30bや電極パッド20c周囲の領域に接近しても誤操作になり難い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体の指先等の操作体の接近または接触を静電容量の変化として検出する静電容量型タッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な電子機器の操作部にタッチパネルが広く用いられるようになっている。特に、タッチパネルを実現する様々な方式の中でも静電容量センサを用いて検出を行う静電容量型タッチパネルが各種の電子機器に広く採用されるようになっている。
【0003】
静電容量センサは、一般的に、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)等の透明導電膜により形成された電極パッドと、この電極パッドの静電容量の変化を伝達するための配線電極により構成される。このような静電容量センサでは、人体の指先等の操作体が電極パッドに接近すると電極パッドにより構成されるコンデンサの静電容量が変化するため、この静電容量の変化を配線電極を介して制御部に出力することにより、制御部側ではこの電極パッドへの操作が行われたことを検出することが可能となる。
【0004】
このように、静電容量型タッチパネルは、機械的に動作する機構が不要なため耐久性が高く、また操作感等の調整も不要になるという利点を有する。さらに、静電容量型タッチパネルには、厚みを薄くすることができる点や、操作面をフラットにできることによるレイアウトやデザインの自由度が高いという点や、部品点数を削減することができるという利点もある。
【0005】
しかし、静電容量型タッチパネルでは、微妙な静電容量の変化により操作体の接近または接触を検出するため、ユーザが意図しない操作を検出してしまう場合がある。例えば、ある電極パッドの端部に操作体が接近した場合、その電極パッドに隣接する電極パッドとの間でも静電結合が発生すると、2つの電極パッドについて操作が行われたものと誤検出してしまうよう可能性がある。また、配線電極上に操作体が接近した場合、配線電極に接続されている電極パッドへの操作が行われたものと誤検出してしまうような可能性もある。
【0006】
このような操作は、ユーザにとっては意図しない操作であるため、ユーザにとっては誤動作であるように見えてしまい好ましいものではない。
【0007】
このような誤検出を防止するためには、各電極パッド間の距離や電極パッドと配線電極との間の距離を長くしたり配線電極は操作体が近接できないような場所に設ける必要がある。しかし、操作ボタンの配置や数、操作パネルのデザイン上の制約等から電極パッドや配線電極をこのような配置とすることができない場合も多い。
【0008】
そのため、例えば、特許文献1に記載された静電容量センサでは、配線ライン上に発泡層を設けることにより配線ラインに操作体が接近した場合の誤操作を防止するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010−86358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、この特許文献1に開示された技術では、静電容量センサに、発泡層という新たな層を設けているため、静電容量センサの外形寸法が大きくなったり、厚みが厚くなったりするという問題点がある。また、静電容量センサを作成する際の製造コストが増加するという問題点も発生する。さらに、操作パネルのデザインの自由度に制限が生じてしまう可能性があるという問題点もある。
【0011】
このように従来技術では、ユーザが意図しない操作である誤操作の発生を防ごうとした場合、発泡層のような新たな部品等も設ける必要があり、スペース的にもコスト的にも不利になってしまうという問題があった。
【0012】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、新たな部品等を設けることなくユーザが意図しない操作である誤操作の発生を防ぐことが可能な静電容量型タッチパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本願の請求項1に係る発明は、接近する操作体との間で静電結合を行うことにより該操作体の接近または接触を検出するための電極パッドと、前記電極パッドに接続された配線電極とから構成された静電容量センサと、
前記静電容量センサが裏面に設けられた操作パネルを備えた静電容量型タッチパネルにおいて、
前記操作パネルの裏面の領域のうち、前記静電容量センサにおいて操作体の接近または接触に対して反応させたくない領域と対抗する領域に、真空接着を行うための空気溝が設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明では、操作パネルの裏面の領域のうち、静電容量センサにおいて操作体の接近または接触に対して反応させたくない領域と対抗する領域には、操作パネルの材質よりも誘電率が小さい空気溝が設けられているため、電極パッド以外の領域に操作体が接近または接触した場合の静電容量の変化量が検出閾値を越える可能性が低くなる。そのため、本発明によれば、真空接着を行うための空気溝を利用するだけで新たな部品等を設けることなくユーザが意図しない操作である誤操作の発生を防ぐことが可能になる。
【0015】
また、本願の請求項2に係る発明は、前記静電容量センサにおいて操作体の接近または接触に反応させたくない領域が、前記電極パッドの隣接する他の電極パッドとの間の領域、または、前記配線電極が設けられている領域である。
【0016】
さらに、本願の請求項3に係る発明では、前記操作パネルの前記静電容量センサが設けられた面と反対側の表面に、真空接着の際に前記空気溝の空気を吸引するための吸引口が、他の領域よりも厚みが少ない凹部として設けられ、該凹部内に、樹脂材料の表面に蒸着により金属膜が形成されるとともにグランド電位と電気的に接続された装飾部が埋め込まれている。
【0017】
本発明によれば、操作パネルに静電気放電ノイズが印加された場合でも、この静電気ノイズはグランド電位と電気的に接続された装飾部経由にて放電されるため、静電容量センサの電極パッド等に静電気放電ノイズが飛び込んで制御部等の電子回路を破壊してしまうような事態の発生を防ぐことが可能となる。
【0018】
さらに、本願の請求項4に係る発明では、前記装飾部が、操作体が接近または接触していない場合には静電容量の変化が検出閾値を超えないような誘電率および導電率となるように、樹脂材料の表面に形成される金属膜の膜厚が設定されている。
【0019】
本発明によれば、操作体が接触部に接近または接触していないのに、電極パッドと装飾部との間の静電結合により静電容量の変化が検出閾値を超えてしまい誤作動するような事態の発生を防ぐことが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、透明導電膜等により構成された静電容量センサ上に形成された樹脂等の操作パネルの厚みを所定の値よりも厚くせざるを得ない場合でも、人体の指等の操作体の接近もしくは接触を確実に検出することが可能になるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を適用する前の一般的な静電容量型タッチパネルを操作面側から見た概観図である
【図2】電極パッド20a〜20dおよび配線電極30a〜30dにより構成されている静電容量センサのみを示す図である。
【図3】図1に示した一般的な静電容量型タッチパネルにおけるA−A'断面図である。
【図4】図1に示した一般的な静電容量型タッチパネルにおけるA−A'断面図においてエアギャップが発生した場合の様子を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態の静電容量型タッチパネルを操作面側から見た概観図である。
【図6】図5に示した本実施形態の静電容量型タッチパネルにおけるB−B'断面図(アクセント部81が埋め込まれる前)である。
【図7】図5に示した本実施形態の静電容量型タッチパネルにおけるB−B'断面図(アクセント部81が埋め込まれる後)である。
【図8】操作パネル10の裏面に設けられた空気溝80と電極パッド20a〜20d、配線電極30a〜30dとの関係を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本実施形態の静電容量型タッチパネルについて説明を行うが、その前に本発明を適用する前の一般的な静電容量型タッチパネルの構成について説明する。
【0023】
図1はこの一般的な静電容量型タッチパネルを操作面側から見た概観図である。
【0024】
この一般的な静電容量型タッチパネルは、図1に示されるように、例えば乗用車等の自動車のフロントパネルの一部として構成され、操作パネル110と、この操作パネル110の裏面に設けられた静電容量センサにより構成されている。操作パネル110は、ポリカーボネート、アクリル等の樹脂材料等により構成され、比誘電率が3程度の誘電層として形成されている。ここで、比誘電率とは、真空の誘電率との比を表したものである。
【0025】
そして、静電容量センサは、図示しない粘着性フィルム上に形成されていて、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)等の透明導電膜により形成された電極パッド20a〜20dと、この電極パッド20a〜20dの静電容量の変化をそれぞれ伝達するための配線電極30a〜30dにより構成される。
【0026】
電極パッド20a〜20dは、操作パネル110上に印刷された文字に対してそれぞれ対応して配置されていて、人体の指先等の操作体がこの印刷文字に接近した場合、接近する操作体との間で静電結合を行うことによって、この操作体の接近または接触を検出するために設けられている。
【0027】
そして、4本の配線電極30a〜30dは、コネクタ40に接続されており、FFC(Flexible Flat Cable)等のケーブル50により制御基板上のコネクタ60に接続されている。
【0028】
そのため、制御基板上に設けられている制御部70では、電極パッド20a〜20dの静電容量の値を監視することができ、この静電容量の値の変化量が、予め設定されている検出閾値を超えた場合に、その電極パッドに操作体が接近または接触したものと判定するようになっている。
【0029】
電極パッド20a〜20dおよび配線電極30a〜30dにより構成されている静電容量センサは、例えば粘着性フィルムにより操作パネル10の裏面に貼り付けられている。この電極パッド20a〜20dおよび配線電極30a〜30dにより構成されている静電容量センサのみを図2に示す。
【0030】
4つの電極パッド20a〜20dは、それぞれ、上述したように操作パネル110の印刷文字に対応した位置に配置されている。そして、配線電極30a〜30dは、それぞれ、4つの電極パッド20a〜20dとコネクタ40間を電気的に接続している。
【0031】
次に、図1に示した一般的な静電容量型タッチパネルにおけるA−A'断面図を図3に示す。
【0032】
図3に示されるように、電極パッド20c、配線電極30a、30bは粘着性フィルム23により操作パネル110の裏面に貼り付けられている。そして、電極パッド20cは、操作パネル110の表面に印刷されている印刷文字21に対応した位置に配置されている。人体の指先等の操作体が操作パネル110上の印刷文字21付近に接近または接触すると、その操作体と電極パッド20cとの間の静電結合によりコンデンサが形成され電極パッド20cの静電容量が変化する。この静電容量の変化を制御部70が検出することにより操作体により操作が行われたことが判定される。
【0033】
しかし、このような粘着性フィルム23を操作パネル110の裏面に貼り付ける際に、粘着フィルム23と操作パネル110との間に空気が残ってしまい、電極パッド20aと操作パネル110との間にエアギャップが生じてしまう場合がある。このようなエアギャップが生じてしまった場合の断面図を図4に示す。
【0034】
図4に示されるように、このようなエアギャップが生じてしまうと、電極パッド20cと操作パネル110との間に空気の層ができてしまうこととなる。そして、空気の比誘電率は約1であり、操作パネル110の比誘電率約3と比較して小さな値となっている。また、コンデンサの容量は、2つの電極間に充填された誘電体の誘電率(比誘電率)に比例するため、このようなエアギャップが生じると操作体と電極パッド20cとにより構成されるコンデンサの容量値が小さくなる。その結果、静電容量センサの感度低下および操作不良が発生することになる。
【0035】
[実施形態]
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明の一実施形態の静電容量型タッチパネルを操作面側から見た概観図を図5に示す。
【0036】
本実施形態の静電容量型タッチパネルは、図1に示した本発明を適用する前の一般的な静電容量型タッチパネルに対して、操作パネル10を操作パネル110に置き換えた構成となっている。本実施形態の静電容量型タッチパネルにおける操作パネル10は、図1に示した一般的な静電容量型タッチパネルにおける操作パネル110に対して、裏面の領域のうち、静電容量センサにおいて操作体の接近または接触に対して反応させたくない領域と対抗する領域に、真空接着(真空チャック)を行うための空気溝80が設けられている。
【0037】
この静電容量センサにおいて操作体の接近または接触に反応させたくない領域とは、具体的には、電極パッド20a〜20dの隣接する他の電極パッドとの間の領域、または、配線電極30a〜30dが設けられている領域である。
【0038】
さらに、本実施形態の操作パネル10の静電容量センサが設けられた面と反対側の表面には、真空接着の際に空気溝80の空気を吸引するための吸引口(不図示)にアクセント部(装飾部)81が埋め込まれている。
【0039】
本実施形態における操作パネル10の構成は、裏面に空気溝80が設けられ、表面にはアクセント部81が埋め込まれている点以外の構成については図1に示した一般的な静電容量型タッチパネルにおける構成と同じものであるため、同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0040】
次に、図5に示した本実施形態の静電容量型タッチパネルにおけるB−B'断面図を図6に示す。この図6は、アクセント部81が吸引口内に埋め込まれる前の様子を示す図である。
【0041】
本実施形態における操作パネル10では、図6に示されるように、真空接着を行うための空気溝80が操作パネル10の裏面側に設けられていて、真空接着の際に空気溝80の空気を吸引するための吸引口90が、他の領域よりも厚みが少ない凹部として設けられている。
【0042】
そして、電極パッド20a〜20dや配線電極30a〜30dが設けられた粘着性フィルム23を操作パネル10の裏面に貼り付ける際には、吸引口90から空気が吸引されることにより粘着性フィルム23と操作パネル10は真空接着される。
【0043】
このような真空接着が行われることにより、本実施形態の静電容量型タッチパネルでは、電極パッド20a〜20dにおけるエアギャップの発生を確実に無くすことができ、静電容量センサの感度低下を防ぐことが可能となる
【0044】
次に、アクセント部81が操作パネル10の表面の吸引口90内に埋め込まれた後の断面図を図7に示す。図7に示すように、凹部として設けられた吸引口90内には、アクセント部81が埋め込まれている。このアクセント部81は、例えばポリカーボネイト、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂等の樹脂材料の表面に、例えば、真空蒸着によってアルミニウム、インジウム等の金属材料が表面金属膜として形成された構造となっている。そして、このアクセント部81は、自動車のボディシャーシ100等と電線により接続されることにより、グランド電位と電気的に接続されている。
【0045】
次に、操作パネル10の裏面に設けられた空気溝80と電極パッド20a〜20d、配線電極30a〜30dとの関係を図8を参照して説明する。
【0046】
本実施形態では、図8に示すように、電極パッド20a〜20dの周囲および配線電極30a〜30dが設けられた領域に空気溝80が対向するように形成されている。この空気溝80には空気が充填されており、この空気の比誘電率は、上記でも説明したように約1であり、操作パネル10を構成する樹脂材料の比誘電率よりも低い値となっている。そのため、本実施形態では、この空気溝80が設けられた領域に操作体が近接したとしても、形成されるコンデンサの容量が低くなるため静電容量の変化量が検出閾値を越える可能性が低くなる。
【0047】
その結果、本実施形態によれば、人体の指先等の操作体が配線電極30a〜30dや電極パッド20a〜20d周囲の領域に接近したとしても誤操作になることを防ぐことができる。そのため、本実施形態の静電容量型タッチパネルによれば、真空接着を行うための空気溝を利用するだけで新たな部品等を設けることなくユーザが意図しない操作である誤操作の発生を防ぐことが可能になる。
【0048】
さらに、本実施形態の静電容量型タッチパネルによれば、操作パネル10にESD(Electro Static Discharge:静電気放電)ノイズ等が印加された場合でも、このESDノイズはボディシャーシ100を介してグランド電位と電気的に接続されたアクセント部81経由して放電される。そのため、本実施形態の静電容量型タッチパネルによれば、アクセント部81が避雷針のような役割を担うことにより、静電容量センサの電極パッド20a〜20dや配線電極30a〜30d等にESDノイズが飛び込んで制御部70等の電子回路を破壊してしまうような事態の発生を防ぐことが可能となる。
【0049】
なお、本実施形態の静電容量型タッチパネルでは、アクセント部81は、人体の指先等の操作体が電極パッド20cに接近または接触していない場合には静電容量の変化が制御部70における検出閾値を超えないような誘電率および導電率となるように、樹脂材料の表面に形成される表面金属膜の膜厚が設定されている。
【0050】
何故ならば、表面金属膜の膜厚を厚くし過ぎてアクセント部81の導電率を大きくしてしまうと、アクセント部81と電極パッド20a〜20dとの間の静電結合により、操作体が接近していないにもかかわらず、操作が行われたものと誤動作してしまい、表面金属膜の膜厚を薄くし過ぎて単なる樹脂材料としてしまうと、操作パネル10を構成している樹脂材料の一部となってしまいESDノイズをボディシャーシ100に導くような避雷針の役割を担うことができないからである。
【0051】
[変形例]
上記実施形態では、乗用車等の自動車のフロントパネルの一部として設けられる静電容量型タッチパネルに対して本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、静電容量センサを用いて操作体の検出を行うような全ての電子機器に対しても同様に適用することができるものである。
【0052】
また、上記施形態においては、操作パネル10に4つのスイッチが構成される場合を用いて説明するが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、スイッチの数はこれより多い場合でも少ない場合でも同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0053】
10 操作パネル
20a〜20d 電極パッド
21 印刷文字
23 粘着性フィルム
24、25 凹部
30a〜30d 配線電極
40 コネクタ
50 ケーブル
60 コネクタ
70 制御部
80 空気溝
81 アクセント部
90 吸引口
100 ボディシャーシ
110 操作パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接近する操作体との間で静電結合を行うことにより該操作体の接近または接触を検出するための電極パッドと、前記電極パッドに接続された配線電極とから構成された静電容量センサと、
前記静電容量センサが裏面に設けられた操作パネルを備えた静電容量型タッチパネルにおいて、
前記操作パネルの裏面の領域のうち、前記静電容量センサにおいて操作体の接近または接触に対して反応させたくない領域と対抗する領域に、真空接着を行うための空気溝が設けられていることを特徴とする静電容量型タッチパネル。
【請求項2】
前記静電容量センサにおいて操作体の接近または接触に反応させたくない領域が、前記電極パッドの隣接する他の電極パッドとの間の領域、または、前記配線電極が設けられている領域である請求項1記載の静電容量型タッチパネル。
【請求項3】
前記操作パネルの前記静電容量センサが設けられた面と反対側の表面に、真空接着の際に前記空気溝の空気を吸引するための吸引口が、他の領域よりも厚みが少ない凹部として設けられ、該凹部内に、樹脂材料の表面に蒸着により金属膜が形成されるとともにグランド電位と電気的に接続された装飾部が埋め込まれている請求項1または2記載の静電容量型タッチパネル。
【請求項4】
前記装飾部は、操作体が接近または接触していない場合には静電容量の変化が検出閾値を超えないような誘電率および導電率となるように、樹脂材料の表面に形成される金属膜の膜厚が設定されている請求項3記載の静電容量型タッチパネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−105444(P2013−105444A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250872(P2011−250872)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(391043815)サンヨー・オートメディア・センディリアン・バハド (36)
【住所又は居所原語表記】Plot 10,Phase 4,Prai Industrial Estate,13600 Prai,Penag.Malasya
【Fターム(参考)】