説明

静電植毛室

【課題】柔軟な絶縁体から成り導電材から成る芯金を長手方向に挿通していない腰の弱い長尺の新型のワークを静電植毛室に配置された植毛電極と対設するアースされた搬送機構に乗せて電極の下を通過させることによって、電極とアースされた該搬送機構の間に生ずる電界による電気力線を前記ワークを作用させて静電植毛する。
【解決手段】駆動源からの駆動力の伝達を受けて移行するアースされたワーク搬送機構を挟んで、下方には電源からケーブルを繋ぎ、かつ空気供給源からホースを繋いだ第1電極を配置し、上方には第2電極を配した構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柔軟な絶縁体から成り、導電性材から成る芯金を長手方向に挿通していない腰の弱い長尺の被植毛対象物を、電極に対設してアース状態とした搬送機構に沿わせて静電植毛室を通過させる過程で静電植毛加工を施すことを可能とする静電植毛室の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
静電植毛装置における公知の静電植毛室には、天井に排気機構を、両側に被植毛対象物の搬入口と植毛加工済物の搬出口とを対向して配し、その静電植毛室内には、高圧静電気を印加する植毛電極を絶縁材で支持し、その植毛電極から所定の距離を離して、駆動源からの駆動力の伝達を受けて前記搬入口外から前記搬出口外に向かってアース状態で移動する搬送機構を該植毛電極に対向して配し、表面に接着剤塗布層を形成した被植毛対象物(以下「ワーク」と言う)を前記した搬出機構を介してアースされた状態で静電植毛室に導入し、該ワークが静電植毛室を通過する過程で該植毛電極とアースされた被植毛対象物の間に電界を形成し、静電植毛室内に飛翔させた短繊維を該電界中に形成される電気力線の作用によって帯電させて前記ワークの接着剤塗布面に植設し、該ワークを植毛加工済物として静電植毛室から搬出するという機能を果すよう構成されているものがある。
【0003】
ワークには種々の形状の物体が存在する。その中でも例えば、これまでは、自動車の窓枠に使用される長尺状のゴム体は、図5に示すように該ゴム体内に長手方向に導電材から成る芯金2を挿通し、腰の強い長尺のワーク1として構成とされていた。
前記した構成のこれまでのワーク1に対して静電植毛を行う静電植毛室10は図6に示すとおり、絶縁支持材11に支持された植毛電極12の下方に、駆動源からの駆動力の伝達を受けて駆動するワーク搬送機構13を配し、そのワーク搬送機構は所定の間隔で配列したアースされた複数の回転軸14にそれぞれ導電材から成るローラ15を貫通固定した構成とし、その搬送機構13のローラ15上に前記ワーク1を乗せて移行させるようにしていた。
すなわち、植毛電極12に対設して配置された搬送機構13が、静電植毛室10内に所定の間隔を以て複数の回転軸14に貫通固定された導電材から成るローラ15を配列した構成から成る場合、各回転軸14並びにこれに貫通固定した各ローラ15は基準電位に接地されているので、前記構成の芯金2を長手方向に挿通したワーク1が前記複数のローラ15を跨って位置したときは、勿論、複数のローラ15に跨らないで1つのローラ15に接した状態のときでも前記芯金2によってワーク1が長手方向の全体に亘って接地されている状態となる。そのため、ワーク1の全体が基準電位となり、ワーク1の表面は植毛電極12との間に強い電界Xを発生させる。したがって、静電植毛室10内に舞い上がって飛翔する短繊維は、ワーク1が植毛電極11が通過する際、植毛電極11とワーク1の間に発生する電界X中の電気力線Yの作用によって帯電してワーク1に向って勢いよく飛翔し、ワーク1の表面に塗布された接着剤塗布層に短繊維の先端を突き刺すことで良好な植毛が施されるようにしていた。
【0004】
近年、前記した長尺のゴム体であるワークについて、軽量化並びに被取付対象物に対する取付作業の能率を向上させる等の要望から図1に示されるように、柔軟な絶縁体から成る長尺のゴム体に導電材から成る芯金を長手方向に挿通させない腰の弱い新型の構造のワーク21が提案されるようになった。該新型のワーク21に対しては、上記構造の静電植毛室10に配された構成形式の搬送機構13では良好な植毛を施すことができない。
なぜなら、前記構成の新型のワーク21は、芯金を挿通していないため腰が弱い構成となり従来型の搬送機構13では所定の間隔で配したアースされた回転軸14にローラ15を貫通固定した構成となるので、従来型の搬送機構13を構成する前記回転軸14に貫通固定した前記ローラ15の配列間隔如何では、搬送機構13を構成する前記ローラ15に跨った状態で配置をすることは難しいことが生じることがある。それだけでなく、新型のワーク21には導電材である芯金が挿通されていないため該ワーク21自体は、導電性がないワークとなるからである。
【0005】
搬送機構の構成を従来型どおりの構成とし、その搬送機構13に等間隔に配した回転軸14に貫通したローラ15間の配列間隔を例えば25等分としたと仮定し、この搬送機構31上に新型のワーク21を送り込んで乗せた場合に該新型のワーク21の全長にわたって生じる抵抗の変化状態について説明する。前記ワーク21の後端側が搬送機構13の第1のローラ15上に乗っているがその先端側は第2のローラ15の寸前にまでしか達しないときにはそのワーク21に生じる抵抗値は、ワーク21先端側の位置を横軸に、電界の強さを縦軸にとった場合、図4のグラフに示すようにワーク21の先端に行くに従って植毛電極との間に発生する電界の強さが小さくなるので抵抗が大きくなる。
【0006】
また、図3は、前記ワーク21が従来型の搬送機構13上を搬送されてその先端が第1の回転軸14に貫通固定したローラ15を通過してワーク21の先端が第2の回転軸14に貫通固定したローラ15に跨った場合の前記ワーク21の各部位での抵抗の大きさを示すものであり、第1の回転軸14に貫通固定された第1のローラ15に近い部位は抵抗値が小さくなり、前記ワーク21の中間部位での抵抗値が一番大きくなり、前記ワーク21の先端が第2の回転軸14に貫通固定された第2のローラ15上に接した場合には再び抵抗が小さくなると言う抵抗の変化する状態を示している。
この現象から、前記ワーク21の全長における部位が第1の回転軸14に貫通固定された第1ローラ15から離れるにしたがって植毛電極の間に発生する電界の強さが小さくなるので、その部位での抵抗値が大きくなり、前記ワーク21全体としては植毛電極との間に全長にわたって均一な強い電界を発生させることができないため、前記ワーク21の接着剤塗布層全面に対して均一の状態で短繊維を植設をすることが阻害され、植毛品質が低下するという問題点があった。
【0007】
従来型の上記の構成の静電植毛室10によれば、前記したところから明らかなように短繊維は静電植毛室10内に一様に舞い上げることはできるが、新型の前記ワーク21に対して均一の状態で濃密に植毛されるような環境を作り出す工夫がされていなかった。
更に、新型の前記のワーク21は長側辺に沿って導電材から成る芯金を内在させていないため腰が弱く、そのため上記構成の搬送機構によって静電植毛室を移動させることには上記した以外にも種々障害が生じると言う不都合があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
柔軟な絶縁体から成り導電材から成る芯金を長手方向に挿通していない腰の弱い長尺の新型のワークを静電植毛室に配置された植毛電極と対設するアースされた搬送機構に乗せて電極の下を通過させることによって、電極とアースされた該搬送機構の間に生ずる電界による電気力線を前記ワークに作用させて静電植毛室内に飛翔する短繊維を帯電させてワークに静電植毛することができる静電植毛室を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
静電植毛室の構成を静電植毛室のワーク搬入口からワーク搬出口に向かって駆動源からの駆動力の伝達を受けて移行するアースされたワーク搬送機構を挟んで、前記ワーク搬送機構の下方には導電性材から成るパイプを長方形状に折り曲げ、該パイプには電源からケーブルを繋ぎ、かつ空気供給源からのホースを繋いだ枠体とし、該枠体の内側に複数の放電線を平行に配し、該枠体の長辺を形成するパイプの周面には、長辺に沿って該枠体の内側斜め上方に向けて空気を噴出する噴出孔を多数穿設して成る枠状第1電極を配置し、前記ワーク搬送機構の上方には、導電材を長方形状に折り曲げ、該導電材は電源からのケーブルを繋いだ枠体とし、該枠体の内側に複数の放電線を平行に配して成る枠状第2電極を配した構成とした。
【0010】
前記枠状第1電極の枠体を構成するパイプに穿設した多数の噴射孔から空気供給源から供給された空気を噴射することによって、静電植毛室内に飛翔する短繊維は、枠状第1電極の上側に配するワーク搬送機構を通過して枠状第2電極の枠体の内側部分に集中して飛翔するように吹き上げ、且つ、電源とケーブルによって繋がれ高圧静電気を放電する枠状第1電極からの放電によって、その短繊維は帯電して飛翔力を付勢し、枠状第2電極の枠体内に短繊維が濃密状態で飛翔するようにした。
枠状第2電極の下を静電植毛室のワーク搬入口からワーク搬出口に向かって駆動源からの駆動力の伝達を受けて移動するアースされた搬出機構を介して静電植毛室内を移動するワークに対しては、静電植毛室を通過する過程で枠型第2電極とアースされた搬送機構の間に生じる電界による電気力線を作用させて、静電植毛室内を飛翔する短繊維を帯電させてワークに静電植毛するようにした。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、電源からケーブルで繋がれた枠状第1電極の枠体を構成する長方形状に折り曲げたパイプには空気供給手段を接続し、該パイプの周面には長辺に沿って該枠体の内側の斜め上方に向かって空気を吹き出す複数の噴射孔から空気を噴射させ、その噴射空気により、静電植毛室内に飛翔する短繊維を帯電させ、電源からケーブルで繋がれた枠状第2電極の枠体の内側に集中して高密度の飛翔状態を形成し、枠状第2電極とその下方を通過する搬送機構の間に電界を発生させ、その電界内に生ずる電気力線を前記搬送機構に乗せられた柔軟な絶縁体から成り導電性材から成る芯金を長手方向に挿通していない長尺のワークに作用させることにより、前記ワークに対して濃密な植毛を施すことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の静電植毛室の実施の形態の一例について、図1及び図4を参照しながら説明する。
被植毛対象物であるワーク21は、図1に示す旧型のワーク1を改良した新型のもので、導電性材から成る芯金を長手方向に沿って挿通しない柔軟な絶縁材から成る腰の弱い長尺状のものである。該ワーク21の植毛を施す面には接着剤が塗布されて接着剤塗布層が形成されているものである。
前記ワーク21に対して静電植毛を行うのには、短繊維を飛翔させた静電植毛室30内に前記ワーク21を前記したアース状態とした搬送機構31に乗せて、静電植毛室30を通過させる。その過程で、絶縁支持材51に支持された枠状第2電極50と前記搬送機構31の間に生じる電界Bの電気力線Cによって、静電植毛室30内に飛翔する短繊維をワーク21の接着剤塗布層に静電植毛する。
【0013】
静電植毛室30の下方位置に設置された短繊維供給槽は、メッシュ状の底面を有するとともに、ワークに植毛される多量の短繊維(パイル)が収容され、収容されたパイルが均一に分散して塊にならない状態を維持するため、振動機により振動が与えられるように構成している。
【0014】
短繊維供給槽の底面の下側には、静電植毛室30外に設置された空気供給装置からの加湿空気を吹き出す加湿空気吹出部が配置されている。この加湿空気吹出部から、加熱空気が短繊維を収容した短繊維供給槽のメッシュ状の底面下に吹き出される。吹き出した加湿空気によって、短繊維供給槽中に収容された短繊維を加湿させて静電植毛室30内に舞い上げて静電植毛室30内を飛翔させる。
【0015】
アースされた搬送機構31の下方に、該搬送機構31と平行に絶縁支持材41で支持された配された枠状第1電極40は、短繊維供給層から静電植毛室30内に舞い上がった短繊維の飛翔を付勢させる役割とこれを帯電させる役割を果たすための電極である。この枠状第1電極40は、ワーク21の搬送方向に平行して内部を中空部とする導電性のパイプを長方形状に折り曲げた枠体として、且つ枠体内側に複数本の放電線を平行に配して形成されている。この枠状第1電極40の枠体のパイプには、ケーブルを介して静電植毛室30外に設置された高圧静電気発生機が接続され、この高圧静電気発生機より例えば正の高電圧が送電されるように構成されている。また、枠状第1電極40の枠体のパイプには、静電植毛室外に設置された空気供給手段からホースを介して枠状第1電極40の枠体を形成するパイプの内部に空気が供給されるように構成されている。
【0016】
枠状第1電極40を形成する長方形状に折り曲げて枠体として形成したパイプの長辺周面には、枠状第1電極40の枠体で囲まれた内側の斜め上方に向かって空気を吹き出す複数の噴射孔(図示しない)が形成され、空気供給手段から供給された空気が該噴射孔を通して枠状第1電極40の枠体内側斜め上方へ噴射される。枠状第1電極40上を飛翔する短繊維は正に帯電させられ、その短繊維は搬送機構31の上方に絶縁支持材51で支持して配された枠状第2電極50の枠体で囲まれた内側に向かって矢印Aで示すように集中させて飛翔させる。これにより、枠状第2電極50の枠体で囲まれた内側は枠状第1電極40で帯電させられた短繊維が高密度の飛翔域Bを形成することになる。
【0017】
アースされた搬送機構31の構成は、前記枠状第1電極40及び枠状第2電極50の中間にワーク21を乗せて被植毛対象物の搬入口から搬出口に向かって移送するように配置される。
【0018】
この搬送機構31は、駆動源からの駆動力の伝達をうけて回転する導電性機材を以て構成された回転軸41間に懸架される金属製のチェーンにより無端構造で構成され、該回転軸間を回動するように装着されている。
【0019】
もう一つの搬送機構31の構成は、駆動源から駆動力の伝達を受けて回転するように搬入口から搬出口に向けて導電材から成るローラ33を貫通固定したアースされた回転軸32を所定の間隔をあけて配列し、配列した前記回転軸32に貫通固定した各ローラ32には各ローラを連動して回転する導電材からなる連動材(ベルト)34を懸架した構成とした。これにより、各ローラ33は、従来型のワーク搬送機構13を構成するアースされた回転軸14に貫通固定されたローラ15と異なり、各ローラ33前記連動材(ベルト)34はアース状態で連続し、前記した金属製のチェーンを配したと同じ機能を発揮する。
【0020】
表面に接着剤層を形成した柔軟な絶縁体から成り導電性材から成る芯材を長手方向に挿通していない腰の弱い長尺のワーク21は、前記したアースされた状態の無端構造のチェーン或いはローラ33を貫通した回転軸32を所定の間隔をあけて配列し、前記回転軸32に貫通固定したローラ33が連動材34によって連動して回転する構成から成る搬送機構31のローラ33上に乗せて搬入口から搬出口に向かって移送する。
【0021】
枠状第2電極50は、ケーブルを介して静電植毛室外に設置された高圧静電気発生機が接続され、この高圧静電気発生機から前記枠状第1電極40と異なる極性(この例では負)の高電圧が送電されるように構成されている。
この移送過程で、前記ワーク21は前記枠状第2電極50と前記無端構造のチェーン或いは、ローラ33を貫通した回転軸32を所定の間隔を以て配列し、前記ローラ33が連動して回転する構成から成る搬送機構31の間に生じる電界中を移動することになるので、静電植毛室30中を飛翔する短繊維が該電界中に帯電して引き込まれ、アースされた無端構造のチェーン、或いはローラ33を貫通した回転軸32から成る搬送機構31に接して乗せられたワーク21の接着層面に該電界中のB印で示す電気力線の作用を受けて突き刺さり、該ワーク21に静電植毛が行われていることになる。
【0022】
即ち、前記したワーク21は高電圧静電気を印加された第2電極50とアースされた無端構造のチェーン、或いはローラ33を貫通した回転軸32から成る搬送機構の間に生じる電界中を前記アースされた搬送機構31に接触して移送されることになる。
また、短繊維を静電植毛室30内に吹き上げる空気は、排気装置のフィルタを介して外部に排出される。
【0023】
静電植毛室1の植毛加工済の被植毛対象物を搬出する出口に続けて、前記ワークを通過させながら乾燥させる乾燥装置(図示せず)が配されている。この乾燥装置は内部に加熱機が配され、上面には排気口を有する。この乾燥装置は、ワークに塗布される接着剤塗布層を乾燥させるとともに短繊維を乾燥させて接着剤塗布層に固定させる処理が行われる。
【0024】
上記例では、枠状第1電極40に正の高電圧を印加することで短繊維を正に帯電させ、枠状第2電極50に負の高電圧を印加するように構成したが、枠状第1電極40に負の電圧、枠状第2電極50に正の電圧を印加するように構成してもよく、両者の電極の極性が異なるようにすればよい。
【0025】
上述した静電植毛室30の構造によれば、静電植毛室30内を通過する柔軟な絶縁体から成り導電材から成る芯金を長手方向に挿通しない腰の弱い長尺の被植毛対象物であるワーク21に対して、該ワーク21が短繊維を飛翔させた静電植毛室を通過する過程で枠状第2電極50とアースされた搬送機構31の間に生じる電界を作用させて該ワーク21の接着剤塗布層に短繊維が垂直に高品質に、且つ、高密度に植毛された被植毛対象物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】新型ワークの斜視図である。
【図2】新型ワークの後側の一点が従来型ワーク搬送機構に配列された先順位に配されたローラに接して乗せ、先側の他の点が次順位に配されたローラの寸前までしか達しない状態のときの該ワーク全長にわたって生じる電気抵抗の大きさの変化を示すグラフである。
【図3】新型ワークを従来型ワーク搬送機構に配列された各ローラを跨いで乗せたときの該ワークの全長にわたって生じる電気抵抗の大きさを示すグラフである。
【図4】本発明を構成する各部材の配置と機能の概略図である。
【図5】従来型ワークの斜視図である。
【図6】従来型静電植毛室の各部材の配置と機能の概略図である。
【符号の説明】
【0027】
1 ワーク
2 芯金
10 静電植毛室
11 絶縁支持材
12 植毛電極
13 搬送機構
14 回転軸
15 ローラ
21 ワーク
30 静電植毛室
31 搬送機構
32 回転軸
33 ローラ
34 連動材
40 枠状第1電極
50 枠状第2電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植毛電極の下方に、柔軟な絶縁体から成り、導電材から成る芯金を長手方向に挿通していない腰の弱い長尺の被植毛体であるワークを乗せて、駆動源からの駆動力の伝達を受けて該ワークを移動するアースされたワーク搬送機構を配して成ることを特徴とする静電植毛室。
【請求項2】
柔軟な絶縁体から成り、導電材から成る芯金を長手方向に挿通していない腰の弱い長尺の被植毛体であるワークを乗せて、駆動源からの駆動力の伝達を受けて該ワークを移動するアースされたワーク搬送機構の下方に、
導電性材から成るパイプを長方形状に折り曲げ、該パイプには電源からケーブルを繋ぎ、かつ空気供給源からのホースを繋いだ枠体とし、該枠体の内側に複数の放電線を平行に配し、該枠体の長辺を形成するパイプの周面には、長辺に沿って該枠体の内側斜め上方に向けて空気を噴出する噴出孔を多数穿設して成る枠状第1電極を配置し、前記ワーク搬送機構の上方には、導電材を長方形状に折り曲げ、該導電材は電源からのケーブルを繋いだ枠体とし、該枠体の内側に複数の放電線を平行に配して成る枠状第2電極を配した構成とした。
ことを特徴とする静電植毛室。
【請求項3】
前記ワーク搬送機構は、所定の間隔でアース状態で配置された導電材から成る回転軸に金属から成る無端チェーンを回動自在に懸架して成ることを特徴とする請求項1に記載した静電植毛室。
【請求項4】
前記ワーク搬送機構は、所定の間隔でアース状態で配列した複数の導電材から成る各回転軸毎に導電材から成る各ローラを貫通固定すすとともに、前記各ローラには前記各ローラを連動させる導電材から成る連動材を懸架して成ることを特徴とする請求項1に記載した静電植毛室。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−68991(P2008−68991A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−250390(P2006−250390)
【出願日】平成18年9月15日(2006.9.15)
【出願人】(591013986)株式会社メサック (4)
【Fターム(参考)】