説明

非グルコース性炭水化物またはペクチンおよび可溶性線維を含む栄養組成物

可溶性線維を含む組成物は、GLP−1の分泌の誘発に有効である。この組成物は、代謝性症候群、糖尿病または肥満の治療または予防、代謝性症候群、糖尿病または肥満に関連した症状および状態の改善、満腹、減量の促進または望ましい体重の維持に用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可溶性線維を含む組成物および代謝性症候群、糖尿病もしくは肥満の治療もしくは予防もしくは改善における、または満腹、減量の促進または望ましい体重の維持におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
代謝性症候群は、次の異常:インスリン抵抗性、高インスリン血症、グルコース寛容減損、高脂血症、高コレステロール血症、高血圧および腹部脂胖症、のうちの少なくとも一つによって特徴付けることができる。
【0003】
肥満および糖尿病は、先進世界において未対処の医療需要の最も急速に伸びている部分である。長期的には、肥満は、非常に深刻な健康上の結果に結びつく。例えば肥満の被験者は、特に、心臓病、2型糖尿病、高血圧、卒中、および幾つかの形態の癌などの慢性疾患について健康上危険性が高い状態にある。糖尿病は、身体のほぼすべての部分に影響を及ぼす長期合併症を随伴する。この疾病は、多くの場合、失明、心臓および血管の疾病、腎不全、卒中、切断および神経損傷を導く。糖尿病の放置は、妊娠を悪化させ得る。
【0004】
代謝性症候群、糖尿病および肥満に起因する個人的苦痛を回避するために、ならびに医療サービス提供者の負担を制限するためにも、これらの疾患に随伴する症状および状態を制御する、例えば治療または予防または改善することができる治療に対する差し迫った要求がある。有効な薬物治療が不足しており、有効な栄養学的アプローチが、大いに求められている。
【0005】
グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)は、人間においてグルコース、脂肪または混合食の摂取後に腸粘膜中のL−細胞から分泌される30アミノ酸ペプチドホルモンである。GLP−1が、膵臓b−細胞レベルでグルコース関連インスリン分泌を強化することは、証明されている。インスリンの分泌は、高い血中グルコースレベルの存在下でのみ高いGLP−1血中レベルによって刺激される。GLP−1の放出は、結果としてさらに、グルコース吸収の遅延および肝臓からのグルコース排出量の低下をもたらし、これらはすべて、血中グルコースを制御するために役立つ。正常体重の被験者において、生理学レベルを超えた量のGLP−1の静脈内注入は、満腹感を有意に促進し、エネルギー摂取量を低下させた。
【発明の開示】
【0006】
本発明者らは、今般、空腹、満腹および血糖症時にGLP−1濃度の内因的上昇の恩恵を得る新しい有効で経済的な方法を発見した。
【0007】
驚くべきことに、本発明者らは、(1)食物繊維、例えば可溶性線維、例えば、グアーガム、ベータ−グルカン、ペクチン、キサンタンガムまたはオオバコ、好ましくはグアーガムと併用で、非インスリン刺激性栄養素、具体的には、非グルコース性炭水化物、例えば、ガラクトース、キシロース、フルクトースまたはマンノース、好ましくはガラクトース、または(2)食物繊維、例えば可溶性繊維の混合物、好ましくペクチンと、例えば、グアーガム、ベータ−グルカン、ペクチン、キサンタンガムまたはオオバコから選択される少なくとも一つの可溶性線維、好ましくはベータ−グルカンとの混合物が、栄養制限食で観察されるものより高くGLP−1血漿中レベルを有意に上昇させることを発見した。インスリンの放出および満腹をGLP−1放出に定量的に関係付けた。
【0008】
食物繊維、例えばグアーガムとの組合せで非インスリン刺激栄養素、例えばガラクトースを含む、または食物繊維の混合物、例えばベータ−グルカンとペクチンの混合物を含む、例えば、食事手段、栄養補助食品、栄養または医薬調合物の形態の組成物(本明細書中では、以後、本発明の組成物と呼ぶ)は、代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に関連した症状および状態の制御に有用であり得る。本組成物は、有害な副作用の危険性を伴わずに長期間にわたって自己投与することができ、さらに、これらの疾患および関連疾患に起因する身体に対する長期的な合併症の危険性の低下に極めて有効である。
【0009】
本出願で定義される場合、「これらの疾患に関連または随伴する症状および状態」は、高血糖症、高インスリン血症、高脂血症、インスリン抵抗性、グルコース代謝障害、肥満、糖尿病性網膜症、黄斑変性、白内障、糖尿病性腎障害、糸球体硬化症、糖尿病性ニューロパシー、勃起機能不全、月経前症候群、脈管再狭窄および/または潰瘍性大腸炎、冠動脈性心疾患、高血圧、狭心症、心筋梗塞、卒中、皮膚および/または結合組織疾患、足部潰瘍形成、代謝性アシドーシス、関節炎、骨粗鬆症ならびにグルコース寛容減損状態を含むが、それらに限定されない。
【0010】
本明細書で用いられる場合、用語「制御」は、本明細書に記載の疾病、症状、状態および疾患の治療、予防、改善、進行遅延または食事管理を指す。
【0011】
本発明の一つの側面において、グルカゴン様ペプチド1の分泌を誘発する薬物の製造における、非グルコース性炭水化物および可溶性線維またはペクチンと可溶性線維との混合物を含む組成物の使用を提供する。
【0012】
本発明のさらなる側面において、非グルコース性炭水化物および可溶性線維またはペクチンと可溶性線維との混合物を含む有効量の組成物をそうした治療が必要な被験者に投与することを含む、代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に随伴する症状および状態を制御するためのGLP−1分泌誘発方法を提供する。
【0013】
本発明のなおさらなる側面において、満腹もしくは減量の促進における、または体重の維持における、ガラクトースおよびグアーガムを含む組成物の使用を提供する。
【0014】
さらに、本発明は、グルコース代謝に影響を及ぼすために有効な投薬で非グルコース性炭水化物および可溶性線維またはペクチンと可溶性線維との混合物を含む組成物を哺乳動物に経口投与すること、および美容上有益な体重減少が生じるまで前記投薬を繰り返すことを含む、哺乳動物の身体的外観を改善する方法を提供する。
【0015】
さらなる側面において、代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に随伴する状態および症状の食事管理における本発明の組成物の使用を提供する。
【0016】
本発明の使用に適する非グルコース性炭水化物は、例えば、ガラクトース、キシロース、フルクトースまたはマンノースである。本発明によると、ガラクトースを好ましく用いることができる。
【0017】
ガラクトース、キシロース、フルクトースまたはマンノースは、公知の、および例えばドイツのE.Merck AGまたはRiedel de Haen AGから市販されているような単糖類である。
【0018】
本発明の使用に適する可溶性線維は、例えば、寒天、アルジネート、カルビン、ペクチン、ベータ−グルカン(燕麦ベータ−グルカンなど)、カラゲナン、フルセララン、イヌリン、アラビノガラクタン、ペクチンおよびその誘導体、セルロースおよびその誘導体、スクレログルカン、オオバコ(オオバコ種子殻など)、漿剤およびゴムである。本発明に関連して、用語「ペクチン」は、好ましくは果実および野菜からのペクチン、さらに好ましくは柑橘類およびリンゴからのペクチンを指す。本明細書で用いられる場合、用語「カラゲナン」は、特に、カッパ、ラムダおよびイオタカラゲナンを包含する。本発明によると、ゴムおよび漿剤は、好ましくは植物滲出液である。特に、本明細書で用いられる場合の用語「ゴム」は、一般に入手できる植物ガム、さらに特にコンニャクゴム、キサンタンガム、グアーガム(グアールのゴム)、ローカストビーンガム、タラビーンガム、トラガカントゴム、アラビアゴム、インドゴム、ガッチゴム、ジェランガムおよび他の関連アラヤゴム、ムラサキウマゴヤシ、クローバー、コロハ種子、タマリンド粉を指す。天然および改質(例えば加水分解)可溶性線維を本発明に従って用いることができる。本発明によると、好ましくは、グアーガム、例えばグアーガム水解物(例えば、公知のものおよびNovartis Nutrition Corporationから商標Benefiber(登録商標)で市販されているものなど)を非グルコース性炭水化物と併用することができる。
【0019】
グアーガムは、マメ科グアー(Cyamopsis tetragonolobus(Linne) Taub)の基底胚乳から得られ、グリコシド結合によって結合しているガラクトース単位とマンノース単位から成る高分子量親水コロイド多糖類から主として成る。具体的には、グアーガムは、(1−>6)結合により結合されたアルファ−D−ガラクトピラノシル単位を有する(1−>4)ベータ−D−マンノピラノシル単位の直鎖から成る。グアーガムは、例えば、ドイツのBoehringer Mannheim GmbHまたは米国のLyndal Chemicalから市販されている。
【0020】
本発明に従って混合物として用いることができる、適する可溶性繊維は、上で言及したもののいずれかである。本発明によると、好ましくは、ペクチンと、上に記載した線維の少なくとも一つから選択される可溶性線維、好ましくはベータ−グルカンとの混合物を用いることができる。
【0021】
一般に、グルカンは、多糖類、例えば、セルロース、グリコーゲンまたはデンプンであり、加水分解するとグルコースを生成する。ベータ−グルカンは、ベータ−(1−>3)−およびベータ−(1−>4)結合によって結合されたD−グルコピラノース単位の多糖類である。混合型結合(1→3)(1→4)−ベータ−D−グルカン(ベータ−グルカン)は、燕麦および大麦の主内乳細胞壁多糖類であるが、より少ない量ではあるが、ライ麦および小麦中にも存在する。殻皮を取った燕麦のアリューロン下(subaleurone)および胚下(subembryo)層は、ベータ−グルカンが特に豊富であり、これに対して、中のデンプン内乳内では濃度が低い。従って、糠部分ではベータ−グルカンが3から4倍に濃縮され得る。
【0022】
本明細書で用いられる場合のベータ−グルカンは、ベータ−グルカン可溶性線維、またはベータ−グルカン可溶性線維源、例えば、燕麦、大麦、ライ麦もしくは小麦の少なくとも一つから選択される供給源を指す。
【0023】
ペクチンは、柑橘類の外皮の内側部分の希酸性エキスまたはリンゴのしぼりかすから得られる炭水化物精製産物である。それは、部分的にメトキシル化されたポリガラクツロン酸から主として成る。具体的には、ペクチンは、L−アラビノースを伴うメトキシル化ポリ−アルファ−(1−4)−D−ガラクツロン酸およびアルファ−(1−>2)−L−ラムノシル−アルファ(1−>4)−D−ガラクツロノシル残基、ならびにD−ガラクトース、D−キシロース、L−フルコースおよびD−グルクロン酸残基の多糖類である。それは、ドイツのRiedel de Haen AGから市販されている。
【0024】
本明細書で用いられる場合のペクチンは、ペクチン可溶性線維またはペクチン可溶性線維源を指す。
【0025】
本明細書で用いられる場合、用語「可溶性線維」は、水溶性線維、例えば室温で水溶性の水溶性線維、として特徴付けられる非デンプン多糖類を指す。
【0026】
本発明の組成物の活性成分の詳細は、Fiedler,H.P.,「Lexikon der Hilfsstoffe fur Pharmazie,Kosmetik und angrezende Gebiete」,Editio Cantor Verlag Aulendorf,Aulendorf,第4修正拡充版(1996); 「製薬賦形剤ハンドブック(Handbook of Pharmaceutical Excipients)」,第3版,編者A.Wade and P.J.Weller(1994),Joint publication of American Pharmaceutical Association,Washington,USA and The Pharmaceutical Press,London,England; 「レミングトン:薬学の科学および実践(Remington:The Science and Practice of Pharmacy)」,第19版,1995,Mack Publishing Company,Pennsylvania,USAに記載されており、または該当製造業者から入手することができる。これらの内容は、本明細書に参照して組み込まれる。
【0027】
本発明の組成物の活性成分の相対比は、勿論、当該組成物の個々のタイプ、例えば、液体形であるか、固体形であるか、または食物の形態で提供されるのか否かに依存して、非常に変化する。従って、下に記載する指示比率および相対重量範囲は、すべて、好ましいものまたは個々の発明の教示を示しているに過ぎず、その最も広い側面での本発明を制限しないものであると理解されるべきである。
【0028】
非グルコース性炭水化物、例えばガラクトースは、例えば固体形、例えば粉末形の、本発明の組成物中に、その組成物の全重量を基準にして約5から約95重量%、例えば10から約90重量%、好ましくは約50から約90重量%、最も好ましくは約70から約80重量%、例えば約80重量%の量で、適切に存在する。
【0029】
本発明のさらなる側面において、例えばすぐに消費できる形態の、本発明の組成物は、その組成物の全重量を基準にして約5から約50重量%、例えば約20重量%の量で、非グルコース性炭水化物、例えばガラクトースを含むことができる。
【0030】
可溶性線維、例えばグアーガム、例えばグアーガム水解物は、例えば固体形、例えば粉末形の、本発明の組成物中に、その組成物の全重量を基準にして約0.1から約50重量%、例えば、1から約20重量%、好ましくは約2.5から約10重量%、最も好ましくは約5重量%の量で適切に存在する。
【0031】
本発明のさらなる側面において、例えばすぐに消費できる形態の、本発明の組成物は、その組成物の全重量を基準にして約0.1から約10重量%、例えば約1重量%の量で可溶性線維、例えばグアーガム、例えばグアーガム水解物を含む。
【0032】
非グルコース性炭水化物、例えばガラクトースと、可溶性線維、例えばグアーガムは、一般に、約100対約0.1の比率、適切には約50対約0.5の比率、さらに適切には約25対約1、例えば約20対約1の比率で存在する。
【0033】
可溶性線維、例えばベータ−グルカンおよび/またはペクチンは、例えば固体形、例えば粉末形の、本発明の組成物中に、その組成物の全重量を基準にして約5から約95重量%、例えば10から約90重量%、好ましくは約50から約90重量%、最も好ましくは約70から約80重量%、例えば約80重量%の量で適切に存在する。
【0034】
本発明のさらなる側面において、例えばすぐに消費できる形態の、本発明の組成物は、各可溶性線維、例えば、ベータ−グルカンおよびペクチンを含む可溶性線維の混合物を、その組成物の全重量を基準にして約0.1から約10重量%の量で含む。
【0035】
本発明の一つの側面において、ペクチンとベータ−グルカンは、一般に、約20対約0.05、適切には約10対約0.1、さらに適切には約5対約0.5、例えば約2対約1の比率で存在する。
【0036】
本発明のさらなる側面において、(a)約100対約0.1の比率、例えば約100対約1の比率の、非グルコース性炭水化物、好ましくはガラクトースと、可溶性線維、好ましくはグアーガム、または(b)約20対約0.05の比率のベータ−グルカンとペクチンの混合物を含む組成物を提供する。
【0037】
本発明のなおさらなる側面において、(a)約100対約0.1の比率、例えば、約100対約1の比率の非グルコース性炭水化物(好ましくはガラクトース)と可溶性線維(好ましくは、グアーガム)、または(b)約20対約0.05の比率のベータ−グルカンとペクチンの混合物を医薬適合性のまたは栄養学的に許容される担体と併せて含む、栄養補助食品または栄養もしくは医薬調合物の形態での組成物を提供する。
【0038】
本発明のなおさらなる側面において、代謝性疾患、糖尿病、肥満、またはこれらの疾患に関連した症状もしくは状態を制御するための、満腹、減量を促進するまたは望ましい体重を維持するための栄養補助食品または栄養もしくは医薬調合物の製造における、(a)約100対約0.1の比率、例えば約100対約1の比率の非グルコース性炭水化物、好ましくはガラクトースと、可溶性線維、好ましくはグアーガム、または(b)約20対約0.05の比率のベータ−グルカンとペクチンの混合物を含む組成物の使用を提供する。
【0039】
本発明の組成物は、例えば溶解用の粉末形の、医療食または飲料品の形態であってもよい。前記粉末を、液体、例えば水または他の液体(ミルクもしくはフルーツジュースなど)と、例えば約1対約5の粉末対液体の比率で併せて、すぐに消費できる組成物、例えばすぐに飲める組成物、すなわちインスタント飲料を得ることができる。例えばすぐに消費できる飲料は、非グルコース性炭水化物、例えばガラクトースを、そのすぐに消費できる飲料の重量を基準にして約5から約50重量%、好ましくは約10から約30重量%、最も好ましくは約15から約20重量%、例えば約20重量%の量で含有することができる。
【0040】
本明細書で用いられる場合、用語「GLP−1の分泌を誘発する」は、管理食、例えば水またはセルロースを含む食事、で観察されるものより高いGLP−1血漿中レベルの有意な(例えば、p<0.05での有意な)上昇を意味する。
【0041】
本発明の特許請求の範囲に記載されているような治療または使用の方法は、一般に、正常体重、過体重および肥満被験者に適用可能である。本明細書で用いられる場合、用語「過体重被験者」は、筋肉、骨、脂肪および水を含む体重の過剰な量、特に、過剰な脂肪量を含意する、25から29.9kg/mの肥満指数(BMI)を有する被験者を意味する。本明細書で用いられる場合、用語「肥満被験者」は、30kg/m以上のBIMおよび過剰な体脂肪量を有する被験者を意味する。体脂肪が25%より高い男性および体脂肪が30%より高い女性は、肥満であるということで一般に応諾されている。
【0042】
過体重および肥満被験者は、本発明の治療方法の恩恵に最も浴する可能性が高い。
【0043】
本発明の治療が考えられる他の者には、代謝性症候群および/または2型糖尿病および/またはグルコース寛容減損に罹患している被験者が挙げられる。
【0044】
本発明の治療方法は、運動、行動修正、および時には、アンフェタミン、フェンフルラミン、フェニルプロパノールアミンもしくはマジンドールなどの体重減少薬、またはスルホニル尿素、ビグアニド、アルファ−グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジンジオン、メグリチニド、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP IV)阻害剤もしくはD−フェニルアラニンなどの糖尿病薬と併用することができる。
【0045】
本発明によると、本発明の組成物は、食事手段、例えば、栄養補助食品の形態で、または栄養調合物、例えば医療食または飲料品の形態、例えば、完全な食事、食事の一部、食品添加剤としてまたは溶解用粉末としての形態で、または医薬調合物の形態、例えば、錠剤、ピル、サッシェもしくはカプセルの形態で、提供することができる。
【0046】
食事手段(例えば栄養補助食品)または医薬調合物の形態での本発明の組成物は、非グルコース性炭水化物(例えばガラクトース)および可溶性線維(例えばグアーガム)、または可溶性線維の混合物(例えばベータ−グルカンとペクチン)、および場合によっては医薬適合性の担体からもっぱら成る。あるいは、それらは、非グルコース性炭水化物(例えばガラクトース)および可溶性線維(例えばグアーガム)に加えて、または可溶性線維の混合物(例えばベータ−グルカンとペクチン)に加えて他の栄養成分を含む、栄養調合物、例えば医療食または飲料品、の形態であってもよい。さらに、非グルコース性炭水化物(例えば、ガラクトース)、および可溶性線維(例えば、グアーガム)または可溶性線維の混合物(例えば、ベータ−グルカンとペクチン)、ならびに一つ以上の体重減少薬または一つ以上の糖尿病薬を含む、代謝性症候群、肥満、糖尿病またはこれらの疾患に随伴する症状および状態を制御するために同時に、別々にまたは順次使用する併用医薬調合物を提供することができる。
【0047】
一つの実施態様において、本発明の組成物は、非グルコース性炭水化物(例えば、ガラクトース)および可溶性線維(例えば、グアーガム)または可溶性線維の混合物(例えば、ベータ−グルカンとペクチン)、ならびに場合によっては医薬適合性担体からもっぱら成る。
【0048】
本発明の組成物は、あらゆる適切な方法で、例えば経腸的に、例えば経口的に投与するために、例えば液体形または固体形、好ましくは液体形で利用することができる。場合によっては、本組成物は、ゾンデ栄養溶液の形態で投与することができる。
【0049】
経口投与用組成物は、例えば、糖衣丸、錠剤、カプセル、例えば軟質ゲルカプセル、またはサッシェなどの一回量単位形のものである。組成物は、さらに、適便な剤形のシロップ、懸濁液、乳剤および溶液の形態で提供することができる。それらは、それ自体知られている方法で、例えば、通常の混合法、顆粒化法、糖剤形成法、溶解法または凍結乾燥法によって、調製される。
【0050】
例えば経口投与用組成物は、活性成分を固体担体と併せ、場合によっては得られた混合物を顆粒化し、所望されるか必要な場合には適する賦形剤を添加した後にその混合物または顆粒を処理して錠剤または糖衣丸のコアを形成することにより、得ることができる。
【0051】
適する生理学的に許容される担体は、とりわけ、糖(例えば、ラクトース、マンニトールまたはソルビトール)、セルロース調製物および/またはリン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウムもしくはリン酸水素カルシウム)などの充填剤、ならびにまた、例えば、トウモロコシ、小麦、米またはバレイショデンプンを使用するデンプンペースト、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロースおよび/またはポリミニルピロリドンなどの結合剤、ならびに所望される場合には、上述のデンプンおよびまたカルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天またはアルギン酸もしくはその塩(アルギン酸ナトリウムなど)などの崩壊剤であり得る。さらに、賦形剤は、特に、流動性調節剤および滑沢剤、例えば、ケイ酸、タルク、ステアリン酸もしくはそれらの塩(ステアリン酸マグネシウムもしくはカルシウムなど)、および/またはポリエチレングリコールであり得る。糖衣丸のコアには、適する被覆が施される。とりわけ、そうした被覆には、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび/もしくは二酸化チタンを含有し得る濃厚糖溶液、または適する有機溶媒もしくは溶媒混合物中の被覆溶液が用いられる。例えば、識別のため、または活性成分の用量の違いを示すために、染料または色素を錠剤または糖衣丸の被覆に添加してもよい。
【0052】
他の経口投与できる組成物は、ゼラチンおよび可塑剤(グリセロールまたはソルビトールなど)から成る硬質ゼラチンカプセルまたは軟質密封カプセルであり得る。硬質ゼラチンカプセルは、例えば、フルクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、ならびに所望される場合には安定剤との混合物で、顆粒形の本発明の組成物を含むことができる。軟質カプセルの場合、本発明の組成物は、好ましくは、脂肪油、パラフィン油または液体ポリエチレングリコールなどの適する液体に溶解または懸濁され、それにも安定剤を添加することができる。
【0053】
あるいは、本発明の組成物は、栄養調合物、例えば医療食として、例えばゾンデ栄養の形態または経口栄養形態の形態で(完全な食事として、食事の一部として、食品添加剤として、溶解用の粉末、例えば健康ドリンクとして、ジュース、ミルクセーキ、ヨーグルトドリンク、スムージーまたは大豆ベースの飲料を含む清涼飲料などの場合によっては低カロリーの既製飲料のような溶液として、バーの状態で)提供してもよいし、あるいは焼いた製品、シリアルバー、棒状乳製品、スナック食品、スープ、朝食用シリアル、ムースリ、キャンディー、クッキー、ビスケット、クラッカー(煎餅など)および乳製品などのあらゆる種類の食品の中に分散させてもよい。
【0054】
場合によっては、本発明の組成物は、栄養学的に完璧であり得る。すなわち、ビタミン、無機質、微量元素ならびに窒素、炭水化物および脂肪酸源を含むことができ、そのため、ビタミン、無機質、炭水化物、脂肪酸、蛋白質およびこれらに類するものについての一日の必要量すべてを本質的に供給する単独の栄養源として用いることができる。従って、本発明の組成物は、例えば、経口栄養またはゾンデ栄養に適する、栄養学的にバランスのとれた完璧な食事の形態で提供することができる。好ましくは、本発明の組成物は、経口投与用である。
【0055】
本発明の一つの側面において、小麦蛋白質、卵蛋白質、コラーゲン、乳清蛋白質、カゼイン、大豆蛋白質、豌豆蛋白質、筋肉蛋白質、グルテン、線維蛋白質、絹蛋白質、またはそれらの加水分解産物の少なくとも一つから選択される一つ以上の粘度低下蛋白質をさらに含む本発明の組成物を提供する。粘度低下蛋白質を含む組成物は、特許出願PCT/EP03/06194の特に特許請求の範囲および実施例に開示されている。前記開示物の主題は、この公報を参照して本出願に組み込まれる。
【0056】
好ましくは、本発明の組成物は、栄養調合物として、例えば、食事の一部として、例えば、健康ドリンクの形態で投与することができる。
【0057】
低カロリー代用食または他の栄養食品の形態で本発明の組成物を提供することが望ましいこともある。この場合、その代用食または他の栄養食品は、好ましくは、低脂肪、すなわち、その組成物の全カロリー含量を基準にして約10en%未満であるか、実質的に無脂肪、すなわち、その組成物の全カロリー含量を基準にして脂肪による寄与が約2.5en%未満、例えば、約2en%である。適切には、一食分の低カロリー代用食は、約1000kcal(4.2MJ)未満、好ましくは約200kcal(0.8MJ)と約500kcal(2.1MJ)の間のカロリー値を有する。適する低カロリー栄養食品には、ジュース、スムージーまたは大豆ベースの飲料などの清涼飲料を挙げることができ、あるいは適する低カロリー栄養食品を、棒状乳製品、スープ、朝食用シリアル、ムースリ、キャンディー、タブ、クッキー、ビスケット、クラッカー(煎餅など)および乳製品(ミルクセーキ、ヨーグルトドリンクなど)などのあらゆる種類の食品の中に分散させることができる。
【0058】
保存薬、キレート剤、浸透圧剤、緩衝剤またはpH調節剤、発泡剤、甘味料、例えば合成甘味料、着香剤、着色剤、味隠蔽剤、酸味料、乳化剤、安定剤、増粘剤、懸濁化剤、分散または湿潤剤、酸化防止剤、酸味料、粘着防止剤、泡止め剤、およびこれらに類するものから選択される一切を含む通常の添加剤を本発明の組成物に含めることができる。
【0059】
本発明の組成物は、その組成物の全重量を基準にして、95重量%以下、例えば、約20から約90重量%、例えば、約50から約85重量%の非グルコース性炭水化物(例えば、ガラクトース)および可溶性線維(例えばグアーガム)、または可溶性線維の混合物(例えば、ベータ−グルカンとペクチン)を含有するように適便に製造することができる。
【0060】
本発明の一つの側面において、本発明の組成物は、一食分ベースで、例えば、約250mLの水中の、例えば、約50gの非グルコース性炭水化物(例えば、ガラクトース)および例えば、2.5gの可溶性線維(例えば、グアーガム)を含む食品である。
【0061】
本発明のもう一つの側面において、本発明の組成物は、例えば、日用量約20gのペクチンと約10gのベータ−グルカンを、例えば、一日三回で投与するための、一食分ベースで約6.6gのペクチンと約3.4gのベータ−グルカンを含む、例えば、プディング形の食品である。
【0062】
前記に加えて、本発明は、組成物、例えば、上で定義したような栄養または医薬調合物の製造方法も提供し、この方法は、その個々の成分を均質混合する段階、および必要な際には得られた組成物を食品または飲料品(例えば、既製飲料)に配合するか、単位剤形に配合する、例えば、前記組成物をサッシェに充填する段階を含む。
【0063】
本発明の組成物の適用の形態、すなわち、完全な食事、食事の一部、食品添加物、飲料、サッシェ、錠剤またはカプセルのような形態に依存して、本発明の組成物は、一日一回から、例えば、一日五回取ることができる。好ましくは、例えば主食とともに、例えば時刻に制約なく、単位用量を三回取る。好ましくは、単位用量を、例えば朝、昼、晩に、主食と共に、主食の少し前、例えば15分前に取る。
【0064】
本発明の実施に有用な、非グルコース性炭水化物(例えばグルコース)および可溶性線維(例えばグアーガム)または可溶性線維の混合物(例えばベータ−グルカンとペクチン)の用量に制約はないが、例えば、被験者の年齢に依存して変化する。体重に関して言えば、日用量は、約0.01gから約5g/(体重のkg)/日、好ましくは約0.05gから約3g/(体重のkg)/日、さらに好ましくは約0.1gから約2g/(体重のkg)/日の間で変化し得る。比率に関して言えば、本発明の実施に有用な組成物は、約100:約0.1、例えば約100:約1、もしくは約20:約1の比率の非グルコース性炭水化物:可溶性線維、例えばガラクトース:グアーガム、または約20対約0.05、例えば約2:1の比率の可溶性線維、例えばベータ−グルカン:ペクチンを含むことができる。
【0065】
本発明の組成物は、医療専門家の監督下で投与してもよいし、または自己投与してもよい。
【0066】
臨床管理下の代謝性症候群、肥満または糖尿病については、体重調節薬または糖尿病薬などの通常の薬事療法を本栄養学的アプローチと併用することができる。例えば、本発明の組成物を、上で定義したような体重調節薬または糖尿病薬と併用で、別投与、逐次投与または同時投与するためのキットの形で提供することができる。体重調節薬または糖尿病薬は、非グルコース性炭水化物(例えばガラクトース)および可溶性線維(例えばグアーガム)または可溶性線維の混合物(例えばベータ−グルカンとペクチン)と共に、標準的な製剤形に適便に調合することができる。
【0067】
最適には、本発明の栄養補助食品は、例えば、正常体重なるまで、または食事を再び取ってから2時間後に180mg/dL以下の血糖値になるまで、少なくとも一日一回、定期的に消費する。本栄養補助食品が、食品または飲料の形態で供給される時、適する一回量は、20から500g、好ましくは50から250gの範囲であり得る。食事の形態または医薬形態で提供される場合、非グルコース性炭水化物(例えばガラクトース)および可溶性線維(例えばグアーガム)または可溶性線維の混合物(例えばベータ−グルカンとペクチン)含有組成物の一回分または数回分の用量を、24時間にわたって投与することができる。これらの調合物は安全に消費されるので、肥満または過体重被験者または糖尿病の被験者は、必要な限り、好ましくは、正常体重になるまで、または食事を再び取ってから2時間後に180mg/dL以下の血糖値になるまで、これらの栄養補助食品を取り続けることができる。
【0068】
代謝性症候群、過体重、肥満もしくは糖尿病に罹患する危険性があることがわかっているか、これらまたは関連疾患に既に罹患している誰もが、本発明の組成物の摂取により恩恵を受けることができる。GLP−1分泌および従ってインスリン分泌を誘発すること、ならびに/または満腹を促進することにより、本発明の組成物は、心臓病の後遺症、高血圧、卒中、幾つかのの形態の癌、失明、血管疾患、腎不全、切断および神経損傷に拮抗する作用も有する。本明細書で用いられる場合の「高血圧」は、140/90mmHg(収縮期血圧/拡張期血圧)を持続的に越える血圧を指す。
【0069】
本発明によると、いかなる重度の副作用も示さない天然化合物で、代謝性症候群、糖尿病および肥満に随伴する症状および状態を有効に改善することができる。例えば、GLP−1の作用は、グルコース依存性であるので、本特許請求の範囲に記載の改善された方法は、低血糖の副作用を伴わない糖尿病治療に潜在的に有益であり得る。さらに、本方法は、充分許容され、例えば不快感および悪心を一切生じず、また、適用が簡単である。
【0070】
本発明のすべての組成物の有用性は、哺乳動物、例えば成体哺乳動物に対し、および標準的な動物モデルにおいて、例えば、約0.01から約5g/(体重のkg)/日、好ましくは約0.05から約3g/(体重のkg)/日、さらに好ましくは約0.1から約2g/(体重のkg)/日の範囲の用量を使用する、あるいは例えば、約100:約0.1、例えば、約100:約1、もしくは約20:約1の非グルコース性炭水化物:可溶性線維、例えば、ガラクトース:グアーガムの比率、または約20対約0.05、例えば、約2:1の可溶性線維、例えばベータ−グルカン:ペクチンの比率を使用する、例えば、上に記載したような適応症に関する標準的な臨床試験において観察することができる。本組成物によってもたらされるGLP−1/インスリンの分泌上昇/満腹の促進は、例えば、下の実施例に記載するような、標準的な動物試験および臨床試験において観察することができる。
【0071】
一つのヒト臨床試験は、次のとおり行うことができる:
GLP−1の放出、代謝性症候群の特徴、減量および満腹に対する効果を研究するために、例えば約100:約0.1、例えば約20:約1の比率で、例えばガラクトース:グアーガムを含む、または約20対約0.05、例えば約2:1の比率のベータ−グルカン:ペクチンを含む本発明の組成物を用いて、90人の被験者での一重盲検プラシーボ対照平行検査を行うことができる。次のパラメータ:GLP−1、OGT(経口グルコース耐性)、グルコース、インスリン、C−ペプチド、TG、グリセロール、FFA、体重、体重回復、体重回復の組成、摂食に対する態度、食欲プロフィール、および満腹(すべての被験者)を、ベースラインと治療の3ヵ月後に評価することができる。
【0072】
もう一つのヒト臨床試験は、次のとおり行うことができる:
グルコース制御の効力および本発明の組成物対対照組成物に対するインスリン応答を評価するために、約100:約0.1、例えば約20:約1の比率でガラクトース:グアーガムを含む、または約20対約0.05、例えば約2:1の比率のベータ−グルカン:ペクチンを含む組成物を2型糖尿病患者に3週間にわたって投与する。治療1日目および治療後21日目における75gの炭水化物負荷に対するGLP−1、血糖症およびインスリンの応答を測定した。
【0073】
さて、以下の実施例により本発明をさらに説明する。
【実施例1】
【0074】
健康で正常体重の被験者におけるGLP−1の分泌に対する非グルコース性炭水化物の効果を評価するための臨床試験
試験設計
無作為化プラシーボ対照試験を20人の被験者(女性12人、男性8人)[肥満指数(単位:kg/m):23]で行った。250mLの水に溶解した単独またはグアーガム(2.5g)と併用でのガラクトース(50g)、または一切の添加物を含有しない250mLの水から成る負荷を −少なくとも一週間空けて− 5回、被験者に与えた。
【0075】
各治療の前に前肘静脈にカテーテルを配置した。
【0076】
摂食に関する三要因質問表(Three Factor Eating Questionnaire: TFEQ)の有効オランダ語翻訳を用いて、被験者の摂食行動および食事抑制状態を調査した。被験者の特徴を表1に示す。
【0077】
この試験は、マーストリヒト大学医道委員会(the Medical Ethics Committee of Maastricht University)によって承認されたものである。
【0078】
【表1】

【0079】
結果
GLP−1の放出は、両方の栄養条件(ガラクトース、ガラクトース+グアーガム)下でその負荷の摂取から30分後(p<0.05)に有意に上昇した。ガラクトース+グアーガムは、摂取から60分後(p<0.05)までこの効果を持続した(表2)。インスリンの放出は、30分後(p<0.05)、栄養の負荷により有意に上昇した(表2)。インスリンの分泌のよりよい指標であるC−ペプチドは、水の摂取(P<0.05)と比較して、栄養負荷の飲用から30分および60分後に有意に増加した(表3)。満腹は、+60分(P<0.05)および+90分(P<0.05)の時点で有意に高められた(表3)。回帰分析は、満腹が、いずれの栄養負荷についても摂取後30分および60分の時点(p<0.05)でのGLP−1放出の増加量の関数である。満腹の変動の23%が、GLP−1の放出の増加によって説明される。
【0080】
血漿グルコースは、いずれの治療後にも有意には上昇しなかった。単独またはグアーガムとの併用でのガラクトースの摂取は、ガラクトースレベルを有意に上昇させた。血漿遊離脂肪酸は、すべての治療後、経時的に増加した。血漿中グリセロールレベルは、すべての治療後60分以降に有意に上昇した。ガラクトースおよびグアーガムは、摂取から120分後にグリセロールレベルを有意に上昇させた(データは示さない)。
【0081】
【表2】

【0082】
【表3】

【0083】
結果の考察
グアーガム(2.5g)と併用でのガラクトース(50g)は、水と比較して、摂取から30から60分後に持続的な高いGLP−1放出を誘発した。
【実施例2】
【0084】
健康で正常体重の被験者におけるGLP−1に対する朝食前の非グルコース性炭水化物の効果を評価するための臨床試験
試験設計
無作為化プラシーボ対照試験を30人の被験者(女性15人、男性15人)[肥満指数(23kg/m)]で行った。朝食前、250mLの水に溶解したガラクトース(50g)とグアーガム(2.5g)、または一切の添加物を含有しない250mLの水から成る負荷を −少なくとも一週間空けて− 2回、被験者に与えた。
【0085】
すべての被験者は、世界保健機構の基準に従っての経口ブドウ糖負荷試験を受けた。すべての試験日、被験者は、一晩絶食後に検査室を訪れた。カテーテルを前肘静脈に配置した。ベースライン血液サンプルを採取した後、被験者は、ガラクトース・グアーガム負荷または水を飲用した。彼らは、5分の間にすべてを飲み干すように指示された。負荷完了から15分後、彼らは、黒パン二きれ(100g)、玉子焼き(85g)および300mLのスキムミルク(1.9MJ)から成る、3.9kJ/gのエネルギー密度を有する標準的な朝食を取った。エネルギー分布は、炭水化物48.8エネルギー・パーセント(en%)、蛋白質28.5en%および脂肪22.6en%であった。再び、彼らは、15分の間にその食事を完食するように指示された。その負荷から30分ならびに60、90および120分後に、血液サンプルを採取した。
【0086】
血液サンプルをGLP−1、インスリン、グルコースおよび遊離脂肪酸について分析した。
【0087】
摂食に関する三要因質問表(TFEQ)の有効オランダ語翻訳を用いて、被験者の摂食行動および食事抑制状態を調査した。被験者の特徴を表4に示す。
【0088】
この試験は、マーストリヒト大学医道委員会によって承認されたものである。
【0089】
【表4】

【0090】
結果
GLP−1の放出は、ガラクトースとグアーガムで、その負荷の摂取から30、45および60分後(p<0.05)、水と比較して有意に上昇した(表5)。実施例1と比較して、朝食の追加によりGLP−1レベルは、約2倍ほど高くなった。対照条件と比較して、ガラクトース+グアーガム条件下では、インスリンのピークが遅れた。インスリンは、試験条件下では90分(p<0.05)で、水より30分遅れてピークを迎え、有意に上昇したが、測定終了まで有意に上昇したままであった(P<0.05)(表5)。満腹は、試験条件下ではGLP−1レベルの関数として生じたが、対照条件下ではそうでなかった(p<0.05)。
【0091】
30分の時点ではグルコースに有意な差はなかった。45分および60分後、水および朝食の摂取後にグルコースは有意に上昇した。試験条件下では90分の時点でグルコースの放出がピークに達し、有意に上昇し、対照条件と比較して曲線下面積が有意に低下した(データは示さない)。
【0092】
遊離脂肪酸は、グルコースとグアーガムの摂取後に有意に大きく、継続的に経時的に減少した(データは示さない)。
【0093】
【表5】

【0094】
結果の考察
標準的な朝食の15分前に消費されたグアーガム(2.5g)と併用でのガラクトース(50g)は、朝食の15分前に消費された水と比較して、摂取から30から60分後に持続的な高いGLP−1放出を誘発した。朝食前のガラクトース+グアーガムの負荷は、GLP−1の放出の大きさを増大させた。満腹は、ガラクトース・グアーガム負荷での試験条件下ではGLP−1放出の関数であった。朝食と併用でのガラクトースとグアーガムの摂取は、結果として、インスリンレベルを持続的に上昇させた。
【実施例3】
【0095】
過体重被験者におけるGLP−1の分泌に対する朝食前の非グルコース性炭水化物の効果を評価するための臨床試験
試験設計
過体重被験者におけるガラクトース(50g)、グアーガム(2.5g)の負荷(250mL、836kJ)ならびに黒パン100g、卵焼き85gおよび300mLの低脂肪乳(1.9MJ)から成る標準的な朝食の摂取後のGLP−1の放出を、水(250mL)と朝食の摂取後の放出との比較で調査するために、試験を行った。そのプロトコルは、概して実施例2に記載したとおりであった。
【0096】
血液サンプル採取後に、被験者は、空腹および満腹についての視覚的アナログスケールに記入した。血液サンプルを、GLP−1、インスリン、グルコースおよび遊離脂肪酸について分析した。
【0097】
【表6】

【0098】
結果
GLP−1に条件間での有意な差はなかった(F1.14=5.67;P=0.0001)。GLP−1の放出は、朝食前の水の摂取と比較して、ガラクトース・グアーガム条件下では、30分(p<0.0001)および60分(p<0.0001)の時点で有意に減少するように見えた。インスリンの放出は、水と比較して、ガラクトース・グアーガム負荷の摂取後、鈍くなった(F1.14=4.75;P=0.0003)。90分の時点での全インスリン放出に、二つの条件間で差はなかった。
【0099】
グルコースには、条件間のどの時点においても差がなく、脂肪酸にもなかった(データは示さない)。
【実施例4】
【0100】
健康で正常体重の被験者におけるGLP−1の分泌に対するベータ−グルカンおよびペクチンの効果を評価するための臨床試験
プラシーボ対照試験を、11人の被験者(女性7人、男性4人)[肥満指数(kg/m):25.6]において行った。被験者の特徴を表7に示す。
【0101】
被験者は、非発酵性線維メチルセルロースを含むプラシーボを3週間消費し、1週間のウォッシュアウト期の後、さらに三週間、発酵性線維ベータ−グルカンおよびペクチンを含む活性物質を消費した。第一相において、被験者は、10gのメチルセルロースを含有するプディングの形の栄養補助食品を一日三回消費した。第二相において、被験者は、10gのペクチン/ベータ−グルカン(比率2:1)の混合物を含有するプディングの形態の栄養補助食品を一日三回、すなわち、6.6gのペクチン+3.4gのベータ−グルカンを一日三回消費した。3週間の栄養補助食品の消費後、被験者は、標準液体食を消費し、食後のGLP−1応答をモニターした(表8、9)。
【0102】
【表7】

【0103】
【表8】

【0104】
【表9】

結果の考察
10gのペクチン/ベータ−グルカン(比率2:1)は、メチル−セルロースとの比較で、摂取から15から120分後に持続的な高いGLP−1放出を誘発した。
【実施例5】
【0105】
医療食の調製
インスタント飲料、0.96kcal/mL、無脂肪、オレンジジュース様の形態の医療食。「不完全」栄養補助食品についてのFSMP(Food For Special Medical Pourposes)登録に従って配合。
【0106】
乾燥混合装置を用いて成分を均質に分散させ、一杯分のサッシェに充填する。
【0107】
一杯分のサッシェの内容物を、250mLの冷水が入った振盪装置に添加し、均質溶液が得られるまで適切に振盪する。約5分の放置時間の後、生成物は透明になる。
【0108】
【表10】

【実施例6】
【0109】
飲料の調製
グアーガムをガラクトースと混合し、攪拌条件下の冷水(15〜25℃)入りタンクに添加する。その組成物を15分間混合し、その後、消泡剤、乳清蛋白質、酸性調節剤および着香剤を添加する。その組成物を1時間、攪拌し続ける。その生成物を50℃まで予熱し、二段階均質化(200/50)で均質化する。生成物を90℃、保持時間50秒で低温殺菌し、無菌条件下で250mLビンに充填する。
【0110】
【表11】

【実施例7】
【0111】
栄養補助食品の調製
異なる成分を混ぜ合わせ、継続的攪拌条件下、温度約25℃で30分間、90gの水と混合する。
【0112】
その生成物を90℃、保持時間50秒で低温殺菌し、無菌条件下で250mLビンに充填する。
【0113】
【表12】

【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】過体重被験者におけるGLP−1の放出を示している。
【図2】過体重被験者におけるインスリンの放出を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グルカゴン様ペプチド1の分泌を誘発する薬物の製造における非グルコース性炭水化物および可溶性線維またはペクチンと可溶性線維との混合物を含む組成物の使用。
【請求項2】
非グルコース性炭水化物および可溶性線維またはペクチンと可溶性線維との混合物を含む有効量の組成物を下記のような治療が必要な被験者に投与することを含む、代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に随伴する症状および状態を制御するために、満腹、減量を促進または望ましい体重を維持するためにグルカゴン様ペプチド1の分泌を誘発する方法。
【請求項3】
グルコース代謝に影響を及ぼすために有効な投薬で非グルコース性炭水化物および可溶性線維またはペクチンと可溶性線維との混合物を含む組成物を哺乳動物に経口投与すること、および美容上有益な体重減少が生じるまで前記投薬を繰り返すことを含む、哺乳動物の身体的外観を改善する方法。
【請求項4】
前記非グルコース性炭水化物がガラクトースである、前記いずれかの請求項に記載の使用または方法。
【請求項5】
前記組成物が、ガラクトースおよびグアーガムを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用または方法。
【請求項6】
前記組成物が、グアーガム、ベータ−グルカン、ペクチン、キサンタンガムまたはオオバコから選択されるペクチンおよび少なくとも一つの可溶性線維を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用または方法。
【請求項7】
前記可溶性線維がベータ−グルカンである、請求項6に記載の使用または方法。
【請求項8】
非グルコース性炭水化物の可溶性線維に対する比率が、約100対約0.1である、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用または方法。
【請求項9】
前記非グルコース性炭水化物の可溶性線維に対する比率が、約100対約1である、請求項8に記載の使用または方法。
【請求項10】
ベータグルカンとペクチンが、約20対約0.05の比率で存在する、請求項7に記載の使用または方法。
【請求項11】
前記組成物が、小麦蛋白質、卵蛋白質、コラーゲン、乳清蛋白質、カゼイン、大豆蛋白質、豌豆蛋白質、筋肉蛋白質、グルテン、線維蛋白質、絹蛋白質またはそれらの加水分解産物のうちの少なくとも一つから選択される粘度低下蛋白質をさらに含む、先行請求項のいずれかに記載の使用または方法。
【請求項13】
前記組成物が、栄養補助食品または栄養もしくは医薬調合物である、請求項1から11のいずれか一項に記載の使用または方法。
【請求項14】
約100対約0.1の比率でガラクトースとグアーガムを含む組成物。
【請求項15】
ガラクトースのグアーガムに対する比率が、約100対約1である、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
ペクチンとベータ−グルカンを約20対約0.05の比率で含む組成物。
【請求項17】
小麦蛋白質、卵蛋白質、コラーゲン、乳清蛋白質、カゼイン、大豆蛋白質、豌豆蛋白質、筋肉蛋白質、グルテン、線維性蛋白質、絹蛋白質またはそれらの加水分解産物のうちの少なくとも一つから選択された粘度低下蛋白質をさらに含む、請求項14から16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
請求項14から16のいずれか一項に記載の組成物および医薬適合性または栄養学的に許容される担体を含む医薬もしくは栄養組成物または栄養補助食品。
【請求項19】
薬物として使用するための、請求項14から18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
グルカゴン様ペプチド1の分泌を誘発するための、請求項14から18のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項21】
代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に随伴する症状もしくは状態を制御するための、満腹、減量を促進または望ましい体重を維持するための栄養補助食品または栄養もしくは医薬調合物の製造のための、請求項14から18のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項22】
有効量の請求項14から18のいずれか一項に記載の組成物を下記のような治療が必要な被験者に投与することを含む、代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に随伴する症状もしくは状態制御するために、満腹、減量を促進または望ましい体重を維持するために、グルカゴン様ペプチド1を誘発する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グルカゴン様ペプチド1の分泌を誘発する薬物の製造における、非グルコース性炭水化物および可溶性線維、またはペクチンとグアーガム水解物、キサンタンガムもしくはオオバコから選択される可溶性線維との混合物、またはペクチンおよびベータ−グルカンから成る線維の混合物を含む組成物の使用。
【請求項2】
非グルコース性炭水化物および可溶性線維、またはペクチンとグアーガム水解物、キサンタンガムもしくはオオバコから選択される可溶性線維との混合物、またはペクチンおよびベータ−グルカンから成る線維の混合物を含む有効量の組成物を下記のような治療が必要な被験者に投与することを含む、代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に随伴する症状および状態を制御するために、満腹、減量を促進または望ましい体重を維持するためにグルカゴン様ペプチド1の分泌を誘発する方法。
【請求項3】
グルコース代謝に影響を及ぼすために有効な投薬で、非グルコース性炭水化物および可溶性線維またはペクチンとグアーガム水解物、ベータ−グルカン、キサンタンガムまたはオオバコから選択される可溶性線維との混合物を含む組成物を哺乳動物に経口投与すること、ならびに美容上有益な体重減少が生じるまで前記投薬を繰り返すことを含む、哺乳動物の身体的外観を改善する方法。
【請求項4】
前記非グルコース性炭水化物がガラクトースである、前記いずれかの請求項に記載の使用または方法。
【請求項5】
前記組成物が、ガラクトースおよびグアーガムを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用または方法。
【請求項6】
前記可溶性線維がベータ−グルカンである、請求項3に記載の使用または方法。
【請求項7】
非グルコース性炭水化物の可溶性線維に対する比率が、約100対約0.1である、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用または方法。
【請求項8】
前記非グルコース性炭水化物の可溶性線維に対する比率が、約100対約1である、請求項7に記載の使用または方法。
【請求項9】
ベータグルカンとペクチンが、約20対約0.05の比率で存在する、請求項6に記載の使用または方法。
【請求項10】
前記組成物が、小麦蛋白質、卵蛋白質、コラーゲン、乳清蛋白質、カゼイン、大豆蛋白質、豌豆蛋白質、筋肉蛋白質、グルテン、線維蛋白質、絹蛋白質またはそれらの加水分解産物のうちの少なくとも一つから選択される粘度低下蛋白質をさらに含む、先行請求項のいずれかに記載の使用または方法。
【請求項11】
前記組成物が、栄養補助食品または栄養もしくは医薬調合物である、請求項1から10のいずれか一項に記載の使用または方法。
【請求項12】
約100対約0.1の比率でガラクトースとグアーガムを含む組成物。
【請求項13】
ガラクトースのグアーガムに対する比率が、約100対約1である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
ペクチンとベータ−グルカンを約20対約0.05の比率で含む組成物。
【請求項15】
小麦蛋白質、卵蛋白質、コラーゲン、乳清蛋白質、カゼイン、大豆蛋白質、豌豆蛋白質、筋肉蛋白質、グルテン、線維性蛋白質、絹蛋白質またはそれらの加水分解産物のうちの少なくとも一つから選択された粘度低下蛋白質をさらに含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
請求項12から14のいずれか一項に記載の組成物および医薬適合性または栄養学的に許容される担体を含む医薬もしくは栄養組成物または栄養補助食品。
【請求項17】
薬物として使用するための、請求項12から16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
グルカゴン様ペプチド1の分泌を誘発するための、請求項12から16のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項19】
代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に随伴する症状もしくは状態を制御するための、満腹、減量を促進または望ましい体重を維持するための栄養補助食品または栄養もしくは医薬調合物の製造のための、請求項12から16のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項20】
有効量の請求項12から16のいずれか一項に記載の組成物を下記のような治療が必要な被験者に投与することを含む、代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に随伴する症状もしくは状態制御するために、満腹、減量を促進または望ましい体重を維持するために、グルカゴン様ペプチド1を誘発する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グルカゴン様ペプチド1の分泌を誘発する薬物の製造における、非グルコース性炭水化物および可溶性線維、またはペクチンとグアーガム水解物、キサンタンガムもしくはオオバコから選択される可溶性線維との混合物、またはペクチンおよびベータ−グルカンから成る線維の混合物を含む組成物の使用。
【請求項2】
代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に随伴する症状および状態を制御するために、満腹、減量を促進または望ましい体重を維持するためにグルカゴン様ペプチド1の分泌を誘発するための薬物の製造における、非グルコース性炭水化物および可溶性線維、またはペクチンとグアーガム水解物、キサンタンガムもしくはオオバコから選択される可溶性線維との混合物、またはペクチンおよびベータ−グルカンから成る線維の混合物を含む組成物の使用
【請求項3】
哺乳動物の身体的外観を改善するための医薬の製造における、非グルコース性炭水化物および可溶性線維またはペクチンとグアーガム水解物、ベータ−グルカン、キサンタンガムまたはオオバコから選択される可溶性線維との混合物を含む組成物の使用
【請求項4】
前記非グルコース性炭水化物がガラクトースである、前記いずれかの請求項に記載の使用。
【請求項5】
前記組成物が、ガラクトースおよびグアーガムを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
前記可溶性線維がベータ−グルカンである、請求項3に記載の使用。
【請求項7】
非グルコース性炭水化物の可溶性線維に対する比率が、約100対約0.1である、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
前記非グルコース性炭水化物の可溶性線維に対する比率が、約100対約1である、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
ベータグルカンとペクチンが、約20対約0.05の比率で存在する、請求項6に記載の使用。
【請求項10】
前記組成物が、小麦蛋白質、卵蛋白質、コラーゲン、乳清蛋白質、カゼイン、大豆蛋白質、豌豆蛋白質、筋肉蛋白質、グルテン、線維蛋白質、絹蛋白質またはそれらの加水分解産物のうちの少なくとも一つから選択される粘度低下蛋白質をさらに含む、先行請求項のいずれかに記載の使用。
【請求項11】
前記組成物が、栄養補助食品または栄養もしくは医薬調合物である、請求項1から10のいずれか一項に記載の使用。
【請求項12】
約100対約0.1の比率でガラクトースとグアーガムを含む組成物。
【請求項13】
ガラクトースのグアーガムに対する比率が、約100対約1である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
ペクチンとベータ−グルカンを約20対約0.05の比率で含む組成物。
【請求項15】
小麦蛋白質、卵蛋白質、コラーゲン、乳清蛋白質、カゼイン、大豆蛋白質、豌豆蛋白質、筋肉蛋白質、グルテン、線維性蛋白質、絹蛋白質またはそれらの加水分解産物のうちの少なくとも一つから選択された粘度低下蛋白質をさらに含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
請求項12から14のいずれか一項に記載の組成物および医薬適合性または栄養学的に許容される担体を含む医薬もしくは栄養組成物または栄養補助食品。
【請求項17】
薬物として使用するための、請求項12から16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
グルカゴン様ペプチド1の分泌を誘発するための医薬の製造における、請求項12から16のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項19】
代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に随伴する症状もしくは状態を制御するための、満腹、減量を促進または望ましい体重を維持するための栄養補助食品または栄養もしくは医薬調合物の製造のための、請求項12から16のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項20】
代謝性症候群、糖尿病、肥満またはこれらの疾患に随伴する症状もしくは状態制御するために、満腹、減量を促進または望ましい体重を維持するために、グルカゴン様ペプチド1を誘発するための医薬の製造における、請求項12から16のいずれか一項に記載の組成物の使用

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−508057(P2006−508057A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−533500(P2004−533500)
【出願日】平成15年9月5日(2003.9.5)
【国際出願番号】PCT/EP2003/009897
【国際公開番号】WO2004/022074
【国際公開日】平成16年3月18日(2004.3.18)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】