説明

非ゼラチンフィルムならびにそれを製造するための方法および装置

【課題】
【解決手段】 ヒドロコロイド、可塑剤および水を含有するフィルム形成性組成物を記述する。ヒドロコロイド、可塑剤および水を含んでなる非ゼラチンフィルムを製造する方法および装置も開示する。この方法は、少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を合わせて、少なくとも約40重量%の水を含有する実質的に均質なフィルム形成性組成物とすることを包含する。次に、この水の実質的な部分を上記フィルム形成性組成物から抜取って、含水量が約25重量%以下の乾燥された部分を生じさせる。フィルム形成性組成物のこの乾燥された部分をフィルムに成形する。この方法に従って製造されたフィルムは好ましくは室温で少なくとも約5Nの破断時引張り強さおよび少なくとも約50%の破断時伸びパーセントをもつ。この方法を実施するための装置ならびに製造されたフィルム中にカプセル化または被覆された経口用剤形・投与形態も記述する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2002年1月18日提出の出願番号第10/051,201号の部分継続出願である。
【0002】
本発明は、フィルム(膜)形成性またはゲル形成性組成物の分野に関し、より詳しくは、ソフトゲルおよびゲルキャップの製造に用いられる哺乳動物起源のゲル形成性材料の代替物ならびに経口投与用製剤のコーティングおよび/またはカプセル化に適したタイプの非動物性で可食性のフィルムを製造するための方法および装置に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
ゼラチンは、広い範囲の商業上の有用性を有している。たとえば、ゼラチンは、湿式法写真乳剤、医薬品製剤、化粧品(結合剤)および広い範囲の食品に使用されている。ゼラチンは、この広い範囲の用途を裏付ける多くの有用な物理的および化学的性質を有している。
【0004】
ゼラチンは、コラーゲンを含有する動物起源の副生物の加水分解によって製造される。これは、通常、動物の骨、皮および結合組織中に見出される。コラーゲン含有材料を水中で加熱し、生じた液汁を濃縮し、乾燥すると、ゼラチンとして知られている親水性コロイド物質を構成する無色または淡黄色のタンパク質が残る。
【0005】
ゼラチンの主たる供給源は、ウシやブタである。さらに、魚類および家禽が、それに代る少量のゼラチン源である。ゼラチン源は、潜在的使用領域あるいは特定の消費者にとって問題となる可能性がある。世界中でも、大きい集団がブタからの製品(たとえば菜食主義者、ユダヤ人、イスラム教徒)あるいはウシからの製品(たとえば菜食主義者、ヒンズー教徒)を摂取しないと決めている。医薬および/または栄養補助食品が、ゼラチン源を示さずにゼラチンカプセル入りで供給されているので、宗教上の信念からゼラチン源が問題となる地域では、カプセルの使用が制限されている。さらに、種と種の間での疾病、たとえばウシ海綿状脳症(「BSE」または「狂牛病」)の交叉汚染の可能性が報告されているため、動物由来の規制のない副生物の使用は、ある程度、商業上受容れられないものとなっている。要するに、動物源由来のものではないゼラチン代替組成物が必要である。
【0006】
ゼラチンはタンパク質ヒドロコロイドである。ヒドロコロイドは、水を容易に吸収する親水性コロイド物質である。非ゼラチンヒドロコロイドのタイプには、植物滲出物、海藻抽出物、植物種子ゴム質または粘質物、穀物ゴム質、醗酵ゴム質、修飾セルロースおよび化工デンプンがある。本発明のフィルム形成性組成物に含めるのに適した非ゼラチンヒドロコロイドとしては、カラギーナン、アルギン酸塩類、寒天、グアール、ペクチン、ローカストビーンゴム、キサンタンゴム、未化工デンプン、化工アルファ化デンプンおよびゲランゴムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の非ゼラチンフィルムの製造には、カラギーナンが特に有用である。
【0007】
カラギーナンは、紅藻綱のうちの紅藻に由来する天然多糖ヒドロコロイドである。カラギーナンは、ガラクトースおよび3,6−アンヒドロガラクトース(糖)を反復単位とし、線状で、分枝や置換の数が大きくはない炭水化物重合体である。カラギーナン分子のガラクトース単位の多くが、すべてではないにしても、硫酸エステル基を有している。硫酸基の正確な位置、硫酸基上の陽イオンおよび場合によって分子上のアンヒドロ架橋の存在によって、種々のタイプのカラギーナンが区別される。
【0008】
5つの異なるカラギーナンタイプがあり、その各々は挙動を異にし、異なる性質をもっている。カラギーナンのそれらのタイプは、イオタ、カッパ、ラムダ、ミューおよびニューカラギーナンである。これらのタイプのカラギーナンは、性質が顕著に異なりうる。たとえば、ラムダカラギーナンは、溶液中では不安定であり、会合してある種の構造をとり、それゆえゲルを形成できないが、それでもなお粘稠化剤として作用する。カッパおよびイオタカラギーナンは、支配的なカラギーナンタイプであり、ゲルを形成できる。カッパカラギーナンは、カリウム陽イオンの存在下で丈夫なゲルを形成することが知られている。しかし、カッパカラギーナンゲルは、脆くなり、離液(ゲルの液体部分の滲出)を呈する傾向がある。イオタカラギーナンは、カルシウム陽イオンと強く反応する傾向があり、カッパカラギーナンよりも弱く、よりたわみ性のあるゲルを形成する。イオタカラギーナンは、カッパカラギーナンほどには離液を起こさない。ミューおよびニューカラギーナンは、それぞれカッパカラギーナンおよびイオタカラギーナンの前駆物質であると考えられ、純粋なカッパおよびイオタカラギーナン中に不純物としてごく少量が存在しうるだけである。ミューおよびニューカラギーナンは、商業上重要ではない。
【0009】
使用したカラギーナンのタイプが、最終のゲルまたはフィルムの物理的性質に影響する。WO99/07347およびWO01/03677は、イオタカラギーナンを唯一のゲル化剤として有するゲル形成性組成物を記載している。カッパカラギーナンもゲル化できるという事実にもかかわらず、これらの刊行物は、所望する最終製品がカプセル製造用のフィルムである場合には、カッパカラギーナンは好ましくないことを教示している。離液現象ならびにカッパカラギーナンが脆いゲルを形成することが、かかるフィルムへのカッパカラギーナンの使用を回避する理由として挙げられている。
【発明の開示】
【0010】
その後に医薬品用、化粧品用あるいは栄養摂取用のカプセルの製造に使用されるフィルムを形成する場合、得られる物理的性質としてのシール適性、伸張性および引張り強さが重要である。従って、カラギーナンまたは他の非ゼラチンヒドロコロイドを含有するゲル形成性組成物は、製造上有用な適切な物理的性質を提供するものでなければならない。カッパカラギーナンは、イオタカラギーナンと比較すれば、あまり高価ではない出発物質である。かくして、カッパカラギーナンおよびイオタカラギーナンを含有し、生成したフィルムがカプセルの製造に必要な物理的性質を呈するようなゲルまたはフィルム形成性組成物を開発することは、有益なことであろう。
【0011】
カラギーナンおよびデンプンを主成分とするシェル(外殻)材料からカプセルを製造する方法は、きわめて限られてきた。本来、市販の粉末形態のカラギーナンおよび他のヒドロコロイドは、十分に水和するのに、かなり大量の水を必要とする。あいにく、ヒドロコロイドを十分に水和するのに必要な水分量でこれらの材料からつくられたフィルムの強度は、確立されている被覆・カプセル化プロセスで使用する場合に望まれるほどには高くない。ある製造環境において可食性フィルムの製造を容易にするために、ヒドロコロイドを水和するのに厳密に要求される以外に追加量の水をフィルム形成性処方に追加するのが有益な場合がある。この追加の水が混合物の粘度を低下させ、それにより、その後の加工処理のために混合物が重力のもとで流れることを可能にする。あいにく、この追加の水は、かかる混合物から製造されたフィルムの強度を実質的に低下させる。
【0012】
一つの非ゼラチンフィルム製造方法は、これらの材料を高い含水量で流延させて、フィルムとし、次に、カプセル化に使用するに先立ってこのフィルムを乾燥することを包含する。あいにく、かかる方法は、カプセル化に使用できるレベルまでフィルムを乾燥する時間が長いために、最適とはいえない。このため、かかる方法を用いて生産規模量のカプセルを製造することは行われていない。非ゼラチンフィルムを製造するための他の方法は、カプセル化に先立つ乾燥工程を含んでいない。その代わりに、カプセル製造に必要な強度を達成するべく、高い体積割合(およそ10%)のカラギーナンが使用される。しかし、かかる大量のカラギーナンは、高い材料コストのため、望ましくない。かかるプロセスはまた、硬度などの特定の性質をもつカプセルを製造するために利用できるフィルム処方上の変更を制限する。かかるプロセスはまた、フィルム材料を加工のために移送ポンプ移動させるために加圧された系を用いる需要対応融解系を包含する。この加圧された系が必要なのは、フィルム処方に使用された大量のカラギーナンが素材にきわめて高い粘度を与えるからである。その加圧プロセスは、カラギーナン濃度の高いフィルム形成性材料のゲル化温度が必然的にきわめて高いゆえにも必要である。あいにく、典型的には生産規模でのカプセル化に必要なごとき長時間にわたって素材をこの高温に保持することは、フィルム形成性混合物中のヒドロコロイドの望ましくない分解の原因となる。
【0013】
従って、種々のタイプ、種々の濃度のヒドロコロイドの使用を可能ならしめ、フィルム形成性組成物の粘度を該組成物が重力下で流動できるほどに十分に低くすることのできるプロセスが必要とされる。多くのタイプのヒドロコロイドからなるフィルム形成性組成物をフィルム形成性物質の実質的分解を生じさせない温度で加工することを可能ならしめるところの、かかるヒドロコロイドからなるフィルムを製造するプロセスをもつことも望ましい。
【0014】
本発明は、非ゼラチンフィルム製造方法を包含する。該方法は、少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、少なくとも約40重量%の水を含有する実質的に均質なフィルム形成性組成物とすることを包含する。該方法はさらに、該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、含水量が約25重量%以下の乾燥された部分を形成させることを包含する。該方法はまた、該フィルム形成性組成物の該乾燥部分をフィルムに成形することを包含する。
【0015】
本発明は、少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、含水量が少なくとも約40重量%の実質的に均質なフィルム形成性組成物とすることを包含する非ゼラチンフィルムの製造方法をも包含する。この方法はさらに、該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、乾燥された部分を形成させ、該フィルム形成性組成物の該乾燥部分をフィルムに成形することを包含する。かかる方法によって製造されたフィルムは、室温で少なくとも約5Nの破断時引張り強さを有する。
【0016】
本発明はさらに、少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、少なくとも約40重量%の水を含有する実質的に均質なフィルム形成性組成物とすることを包含する非ゼラチンフィルム製造方法を包含する。該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、乾燥された部分を形成させ、該フィルム形成性組成物の該乾燥部分を、室温で少なくとも約50%の破断時伸びパーセントを有するフィルムに成形する。
【0017】
さらに、本発明は、少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、約100℃より低い温度で測定したときに約100,000cP未満の粘度を有する実質的に均質なフィルム形成性組成物とすることを包含する非ゼラチンフィルム製造方法を包含する。該方法はさらに、該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、含水量が約25重量%以下の乾燥された部分を形成させ、該フィルム形成性組成物の該乾燥部分をフィルムに成形することを包含する。
【0018】
本発明はまた、少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、約100℃より低い温度で測定したときに約100,000cP未満の粘度を有する実質的に均質なフィルム形成性組成物とすることを包含する非ゼラチンフィルム製造方法を包含する。該方法はさらに、該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、乾燥された部分を形成させ、該フィルム形成性組成物の該乾燥部分をフィルムに成形することを包含し、この場合、該フィルムは、室温で少なくとも約5Nの破断時引張り強度を有するものである。
【0019】
本発明に従った他の一方法では、該方法は、少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、約100℃より低い温度で測定したときに約100,000cP未満の粘度を有する実質的に均質なフィルム形成性組成物とし、次に該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、乾燥された部分を形成させることを包含する。該フィルム形成性組成物の該乾燥部分を、室温で少なくとも約50%の破断時伸びパーセントを有するフィルムに成形する。
【0020】
本発明のこれらおよび他の側面は、以下の本発明の具体化態様の記述を、図面とともに読めば、当業者には明らかになるであろう。ここに示した具体化態様は本発明の範囲を限定することを意図したものではなく、本発明は、添付の特許請求の範囲に記載の通りの均等な材料、方法、装置および組成物をその範囲に含むことを意図しているものである。
詳細な説明
非動物原料のヒドロコロイドフィルム形成性組成物を製造するための諸々の処方、方法および装置を記述する。該フィルム形成性組成物は、液体、固体、ゲル、ペースト、圧縮粉末または懸濁液形態の製剤のカプセル化に使用できる。かかる製剤には、医療用、医薬品としての、栄養摂取用またはダイエット用薬物投与形態ならびに化粧品、塗料、浴用製品あるいは他のカプセル化されていることの望ましい製剤形態が含まれうる。
【0021】
本明細書において使用する「ソフトゲル」なる用語は、ソフトゲル協会が採用している容認命名法に従って、ソフトゼラチンカプセルを意味する。以前の許容された命名は、ソフトエラスティックゼラチン(SEG)カプセルであった。通常、ソフトゲルは、溶液、懸濁液または半固体ペーストを含有するシールされた1個のソフトゼラチン(または他のフィルム形成性材料製の)シェルである。
【0022】
その他のカプセル化された剤形は、当業者には既知であって、Banner Pharmacaps社が製造しているソフレット(SOFLET:登録商標)ゼラチン被覆硬錠剤などのカプレットが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
本明細書で用いる「投与形態」なる語は、本明細書に記載したフィルム形成性組成物によってカプセル化されるのに適した形態にある任意の材料または組成物を包含するものとする。たとえば、投与形態は、医薬または栄養摂取用組成物、あるいは化粧品、塗料、石鹸、液体入浴剤またはその他のカプセル化されていることが望ましい製品でありうる。該投与形態は、固体、液体、ゲル、圧縮粉末、懸濁液またはカプセル化に適した他の任意の形態であってよい。
【0024】
「カプセル化された投与形態」とは、本明細書に記載した非動物性ヒドロコロイドフィルム形成性組成物を用いてカプセル化された任意の剤形・投与形態を言う。該カプセル化された投与形態は、ソフトゲル、カプレットなどの、しかしこれらに限定されるものではない当業者には既知の任意の形態にあってよい。
【0025】
本明細書で使用する「被覆する」および「カプセル化する」なる語は、剤形・投与形態をフィルム形成性組成物の内側において、該投与形態を該フィルム形成性組成物によって完全に取り囲むようにすることを意味する。該投与形態は、当業者に既知の諸方法によって、該フィルム形成性組成物中に何らかの方法で挿入してもよく、該剤形・投与形態の周囲を該フィルム形成性組成物で覆い包んでもよい。
【0026】
本明細書で使用する「カプセルシェル」なる語は、医薬品投与形態などの物質をカプセル化するのに用いたときの、本明細書記載のフィルム形成性組成物を指す。
【0027】
「カプセル」とは、ソフトゲル、カプレットまたはその他の当業者に既知のカプセル化された投与形態あるいはそれらの一部を指す。
【0028】
本明細書で使用する「固形分」なる語は、組成物の全重量に対する百分率で表わした乾燥フィルム形成性組成物成分の重量割合を指す。
【0029】
本明細書で使用する「乾燥(した)」あるいは「乾燥された」なる形容詞は、水または他の液体を比較的・相対的に含まないことを意味する。「乾燥する」なる動詞は、水を抜出しまたは除去することによるなどの、乾燥したまたはより乾燥した状態とする行為をいう。
【0030】
一様なカプセルシェルの製造には、良好な「機械加工性」をもつフィルム形成性組成物が必要である。すなわち、好ましい実施態様において、フィルム形成性組成物を加工の間にローラーまたは他の機械部分に、これらの機械部分に粘着することなく接触させることができることが重要である。しかしながら、適切な継ぎ目の形成には、若干の粘着性が必要であり、カプレットの製造では、カプセル化材料と固体の錠剤コアとの間の接触を改善するためにそれが必要である。
【0031】
本明細書に記載のフィルム形成性組成物の、フィルム形成、カプセルシェル形成および剤形・投与形態のカプセル化の間の、使用する方法または機械にかかわらない、適切な機械加工性に関連する物理的特性には、当業者には既知の通りの、該フィルム形成性組成物の望ましい伸張性、シール適性、粘度および破断時引張り強さが含まれる。
【0032】
本明細書で使用する「伸張性」なる語は、引張り力(プル)を加えたときの本明細書記載のフィルム形成性組成物の長さの増大を規定するものである。本明細書では、「伸びパーセント」なる語も、この性質を表わすために使用している。長さ50mm、幅約20mmのフィルムの場合の破断時の長さの増大の好ましい極大値は、破断時において未延伸長さの少なくとも約50%である。長さ50mmのフィルムが約20mm〜約80mm伸長することが好ましく、約35mm〜約70mm伸張することが特に好ましい。
【0033】
「シール適性」なる語は、本明細書記載のフィルム形成性組成物からなる1枚以上のフィルムが、熱および/または圧力の付加などの、しかしこれらに限定されるものではない当業者には既知の方法を用いたときに融着する能力を言う。融着によってフィルムに生じた継ぎ目は、カプセル化された剤形・投与形態の漏出を防止すべく、連続しており、強固であるべきである。
【0034】
約5%〜約20%の含水量をもつ本明細書記載のフィルム形成性組成物の一具体化態様から作成されたフィルムの破断時引張り強さは、当業者に既知の方法により測定するとき、約5N〜約100Nであることが好ましく、約10N〜約80Nであることが特に好ましい。破断時引張り強さを測定する好適な手段の一つは、ステイブル・マイクロ・システムズ社(英国サリー州)のTA−XT2テクスチャーアナライザーの使用によるものである。
【0035】
フィルム形成性組成物の一具体化例は、イオタとカッパカラギーナンとの混合物からなり、かくして認識されているカッパカラギーナンの欠点を克服するものである。所望の伸張性、シール適性、粘度および破断時引張り強さという物理的諸性質をもつフィルム形成性組成物が提供される。カッパカラギーナンは、ゲル強度を付与し、イオタカラギーナンはヒドロコロイドフィルムにたわみ性を付与する。本発明の好適なフィルム形成性組成物を製出するのに、追加のゲル化用の塩類や界面活性剤、緩衝剤などの加工助剤は必要でない。かくして、より費用のかさまない出発物質ならびにより少数の配合剤の使用のゆえに、本明細書記載のフィルム形成性組成物は、従来入手可能であったものよりもより費用効果の高いフィルム形成性組成物を提供する。
【0036】
本発明のフィルム形成性組成物の一具体化例は、約1〜約15重量%の市販のイオタカラギーナン、たとえば、それに限定されるものではないが、メリーランド州ベルキャンプのTICガムズ社から入手できるTIC Pretested(登録商標)COLLOID 881Mを含有する。当業者には既知の他の入手可能な形態のイオタカラギーナンもここで使用するのに適している。かかる具体化例では、イオタカラギーナンが、当該組成物の2〜約10重量%の割合で存在していることが好ましく、該組成物の2.5〜約7.5重量%の割合で存在していることがより好ましい。
【0037】
フィルム形成性組成物の一具体化例は、また、該フィルム形成性組成物中の総カラギーナンの50重量%以下の量のカッパカラギーナンを含有する。この具体化例では、カッパカラギーナンは、好ましくはイオタカラギーナンの約100重量%以下の割合で、より好ましくはイオタカラギーナンの約100重量%未満の割合で存在する。ただし、カラギーナンの総量は該組成物の20重量%を超えない。カッパカラギーナンは、当該組成物の約0.1〜約15重量%の割合で存在し、より好ましくは当該組成物の約0.5〜約7.5重量%の割合で存在する。いずれの商業用供給源のカッパカラギーナンも受け容れることができ、たとえば、メリーランド州ベルキャンプのTICガムズ社から入手できるTIC Pretested(登録商標)COLLOID 710Hがある。当業者に既知の他の市販のカッパカラギーナン源も、ここで使用するのに適している。
【0038】
カッパカラギーナンと、それに限定されるものではないがこんにゃく粉などの当業者に既知のグルコマンナン類との混合物を、本発明の組成物中のカッパカラギーナンの一部または全部に代えて使用してもよい。かかる混合物の一例は、カッパカラギーナンとこんにゃく粉との市販の混合物であるペンシルベニア州フィラデルフィアのFMCバイオポリマーが販売しているNUTRICOL(登録商標)GP751である。当業者に既知の他のカッパカラギーナンとグルコマンナン類との混合物も、カッパカラギーナンの一部または全部に代えてここで使用するのに適している。
【0039】
該組成物の一具体化例におけるカラギーナンの総量は、該組成物の約20重量%以下である。カラギーナンの総量が該組成物の約10重量%以下であることが好ましい。
【0040】
当業者に既知の他のヒドロコロイドが、必要に応じて、該組成物の一具体化例中に、限られた割合で存在してもよい。かかる具体化例では、カラギーナン類を含むが増量剤は含めないすべてのヒドロコロイドの総量が当該組成物の22重量%を超えないことが好ましい。好ましくは、かかるヒドロコロイドは、最終のゲルまたはフィルムの物理的性質を改良できる粘度調整剤を含有していてよい。植物起源のヒドロコロイドまたはゴムをフィルム形成性組成物に添加することにより、該組成物の粘度を上昇させうることを、当業者は認めている。本明細書に記載の組成物の一具体化例に使用するのに適した粘度調整剤としては、アルギン酸塩類、グアール、ペクチン、ローカストビーンゴム、キサンタンゴム、寒天、未化工デンプン、化工アルファ化デンプン、ゲランゴム、その他の当業者に既知の粘度調整剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。該フィルム形成性組成物には、粘度調整剤として作用するヒドロコロイドを、該組成物の約2重量%以下の割合で随意に添加して、該組成物の粘度を上昇させることもできる。
【0041】
粘度調整剤として使用されるものを含むが、増量剤およびカラギーナン類を除くヒドロコロイド類は、該組成物の一具体化例においては、イオタカラギーナンの量の100重量%未満の割合で、好ましくはカッパカラギーナンの量以下の割合で、特に好ましくは該組成物の2重量%未満の割合で存在する。カラギーナン類を含むが、増量剤は除外しての全ヒドロコロイドの総量は、該組成物の22重量%を超えないことが好ましい。
【0042】
本発明のフィルム形成性組成物の一具体化例にあっては、該組成物が化工デンプンなどの増量剤を含有する。増量剤は、フィルム形成性組成物の固形分を増加させ、それによって、いったんカプセルまたはカプセルシェルの形態に成形されたフィルム形成性組成物を乾燥するのに必要なエネルギーおよび時間を減少させるのに貢献する。かかる増量剤は、好ましくは低粘度化工デンプンであり、これは、ゲル形成には極小の貢献しかしないが、フィルム形成性組成物のフィルム強度およびシール適性を増大させるのに役立ち、湿潤組成物中の水分量を減少させる。さらに、増量剤は、若干の粘着性を付与し、カッパカラギーナンの離液を極小化し、継ぎ目の形成を改善し、フィルム形成性組成物の粘度を増加させる。該増量剤は、当業者に既知の低粘度のデンプンエーテルまたはエステル化デンプンであることが好ましく、たとえば、ニュージャージー州ブリッジウォーターのナショナル・スターチ・アンド・ケミカルカンパニーが販売しているコーンシロップの固形分を添加したワックス状の化工メイズデンプンであるN−LOK(登録商標)(デンプンオクテニルコハク酸ナトリウム)が挙げられるが、これに限定されるものではない。化工デンプンは、ポテト、コーンまたはメイズを原料とするものであることが好ましい。化工デンプンの30%までを、通常の未化工デンプンおよび/または化工アルファ化デンプン、たとえば、ただしそれに限られるものではないが、ニュージャージー州ブリッジウォーターのナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社のUltra Sperse(登録商標)などによって随意に置き換えることができる。該フィルム形成性組成物における総カラギーナンに対する増量剤の重量割合は、約1:1〜約20:1、好ましくは約2:1〜約15:1である。増量剤は、フィルム形成性組成物全体の約10〜約60重量%、好ましくはフィルム形成性組成物全体の約15〜約50重量%を構成する。当業者ならば、化工アルファ化デンプン、グアールゴム、アラビアゴム、ローカストビーンゴムなどの、ただしこれらに限定されるものではない他の増量剤を該組成物に使用できることを認めるであろう。ただし、高度に加水分解されたデンプンおよびデキストリン類は、該組成物に使用することを推奨できない。
【0043】
本発明のフィルム形成性組成物の一具体化例は、さらに、当業者に既知のもののうちから選ばれた1種以上の可塑剤を含有する。可塑剤は、フィルム形成性組成物において伸張性および改善されたシール適性をもたらし、剤形・投与形態のカプセル化の間の強固な継ぎ目の形成を可能にする。また、可塑剤は、フィルム形成性組成物から作られたフィルムの引張り強度を低減させる。好ましい可塑剤は、ソルビトールシロップとマルチトールシロップとの組合せ、特に好ましくは非結晶化性ソルビトールシロップ、たとえばデラウェア州ニューカッスルのSPIポリオールズから入手できるSORBITOL SPECIAL(商標)とアイオワ州キーアカックのロウケット(Roquette)から入手できるマルチトールシロップのLYCASIN(登録商標)との組合せである。非結晶化性ソルビトールは普通のソルビトールよりも好ましい。普通のソルビトールはカプセルにブルーミングを生じさせると思われるからであり、ブルーミングは、貯蔵中にカプセルの表面に白色結晶が生じるという欠点である。非結晶性ソルビトール代替品として適切なものとして、当業者に既知の他の可塑剤、たとえばグリセリン、ポリエチレングリコール、およびそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されるものではない。フィルム形成性組成物に使用する可塑剤の量は、フィルム形成性組成物全体の約10〜約50重量%、好ましくはフィルム形成性組成物全体の約12〜約36重量%である。
【0044】
本発明のフィルム形成性組成物の一具体化例は、組成物全体を100重量%とするのに十分な量の水を含有する。通常、水は、組成物の約10〜約90重量%の割合で存在する。水は、組成物の約14〜約79重量%の割合で存在することが好ましく、組成物の約20〜約60重量%の割合で存在することがより好ましい。水は蒸留水であることが好ましい。フィルム形成性組成物をヒトが使用または消費することを意図した医薬用、栄養摂取用、その他のソフトゲルまたはカプレットを形成するために使用するのならば、精製蒸留水が好ましい。
【0045】
当業者には既知の通り、本発明のフィルム形成性組成物は、他の添加剤、たとえば矯味剤、乳白・着色剤、保存剤、その他のフィルム形成能を有意には変えることのない類似の添加剤をも含有することができる。それらの添加剤は、組成物のフィルム形成能を変えることなく、所望の効果を得るために、当業者に既知の任意の割合で添加することができる。すべての添加剤の総量は、組成物の約5重量%を超えないことが好ましく、組成物の約2重量%を超えないことがより好ましい。
【0046】
一具体化例では、当該湿潤フィルム形成性組成物の固形分は、湿潤組成物の約11〜約90重量%、好ましくは約40〜約90重量%、特に好ましくは該湿潤組成物の約50〜約80重量%である。
【0047】
該湿潤フィルム形成性組成物の好ましい物理的特性は、当業者に既知のカプセル化装置を用いて剤形・投与形態をカプセル化することを基礎としている。先行技術において既知のカプセル製造の一方法は、ロータリーダイプロセスを使用し、ゼラチンフィルム形成性組成物の溶融物を貯槽から冷却されたドラムの表面へ供給して、間隔をおいた半溶融状態の2枚のシートまたは2本のリボンを形成させる。これらのシートをローラーのまわりへ供給し、収斂角度で合わせて、向かい合ったダイキャビティをもつ一対のローラーダイのロール間隙の中へ送る。剤形・投与形態は、それらのシートのくさび形接合部へ送り込む。それらのシートは、カプセル化されるべき剤形・投与形態、たとえば医薬品とともに、ダイの間を連続的に運ばれ、該剤形・投与形態はダイキャビティの内部で両シートの間に捕捉される。次に、両シートが互いに押し付けられ(「シールされ」)、各々のダイのまわりで切断されて、両シートの向かい合ったへりが互いに封じ合って、剤形・投与形態をカプセル化し、または被覆して、カプセル剤を形成する。カプセルを形成する部分から切り離されたシート部分は集めて、剤形・投与形態の内容に応じて、廃棄するかまたはリサイクルする。カプセルは、最終的に乾燥して、フィルムの完全性を高め、後の頒布・販売のために包装すればよい。本明細書に記載のフィルム形成性組成物の使用に適用しうる他のカプセル化装置および方法は、当業者に既知であり、たとえば米国特許第5,146,730号、同第5,549,983号に開示され、クレームされている硬錠剤被覆方法(ソフレット(SOFLET):登録商標)が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0048】
本明細書記載のフィルム形成性組成物を用いてカプセルを形成する方法の一具体化例では、まず、すべての材料を混合し、粒子状物を含まない滑らかな液状物となるまで撹拌下で加熱して、フィルム形成性組成物を形成する。カッパおよびイオタカラギーナンからなるヒドロコロイドは、増量剤および他の任意の乾燥した成分と混合しておくことが好ましい。この乾燥混合物に、撹拌・混合下で、可塑剤を添加する。次に、撹拌・混合を続けながら、水を加え、諸成分が均一に分散されるまで、全体の混合物を加熱する。着色剤、乳白剤、保存剤、着香料、その他当業者に既知のものなどの添加剤は、上記混合プロセスの間に所望に応じて添加することができる。
【0049】
一具体化例では、すべての乾燥した成分(カッパカラギーナン、イオタカラギーナン、および増量剤ならびに乾燥した添加剤)を互いに混合して、乾燥した混合物を形成する。別の容器で、水および可塑剤ならびに任意の液状添加物を互いに混合して、液状混合物とし、少なくとも約75℃、好ましくは約90℃まで加熱する。熱した液状混合物を撹拌しながら、前記乾燥混合物を該熱した液状混合物に、大きい塊状物の生成を最小限にするよう、徐々に加える。生成した分散液を、混合しながら、約85℃から約95℃までの温度に加熱する。混合しながら、フィルム形成性組成物が溶融して、粒子状物を含まない滑らかな液体を形成するまで、その温度を維持する。
【0050】
液状形態のフィルム形成性組成物は、当業者に既知の一つ以上の処理に付すことができる。それらの処理としては、当業者に既知の通りの、液状化組成物のリボンまたはシートへの流延、該リボンの乾燥、所定含水量、典型的にはリボンの約5〜約30重量%水分、好ましくは約10〜約20重量%水分への調湿が含まれる。乾燥リボンまたはシートは保存することができ、あるいは乾燥後に直ちに使用してもよい。乾燥リボンまたはシートを用いて、ロータリーダイカプセル化装置の使用などにより剤形・投与形態のカプセル化を行うことが好ましい。ただし、当業者に既知の他のカプセル化方法を使用してもよい。
【0051】
多くの非ゼラチンフィルム形成性組成物は、ヒドロコロイドが十分に水和するように、および/または製造時に使用が容易なように十分に流動できるように、該組成物中に含まれる高百分率の水を必要とする。ロータリーダイカプセル化プロセスで直接使用できるためのそのような高い含水量では、たいていのフィルムが十分な強度をもたない。高い含水量のフィルム流延組成物は、連続式ロータリーダイカプセル化プロセスで実際に使用するべく乾燥するのにあまりにも長時間を要する。従って、フィルム形成に先立って、かかるフィルム形成性組成物の含水量を低下させることが望ましい。本発明に従った一プロセスでは、高含水量、低粘度のフィルム形成性組成物を計量して、押出機/乾燥機中へ送り、使用可能なフィルムに容易に形成できる乾燥された組成物を生じるレベルまで含水量を低下させる。この乾燥されたフィルム形成性組成物は、連続的に押出して、リボン、フィルムまた他の有用な異形押出材とすることができる。
【0052】
別法として、いくつかのフィルム形成性組成物は、ロータリーダイカプセル化装置のドラム表面上に流延して湿フィルムとし、この湿フィルムを用いて、剤形・投与形態をカプセル化することができる。カプセル化される剤形・投与形態としては、医薬剤形・投与形態、栄養補助剤、化粧品、液体およびゲル入浴剤、ペイントボールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
該フィルム形成性組成物は、本明細書中の他の箇所で規定されている乾燥混合物および液体混合物を押出機に加え、その中で該乾燥混合物および液体混合物を混和させ、加熱し、次にダイを通して押出して、シート、フィルムまたはチューブとすることによって形成することもできる。予備混合したフィルム形成性組成物を押出機に加え、押出して、シート、フィルムまたはチューブを形成してもよい。該フィルム形成性組成物の含水量は、押出機中で所望レベルまで調整すればよい。押出された組成物をカプセル化装置に送り、カプセル化された剤形・投与形態を製造する。カプセル化される剤形・投与形態としては、医薬剤形・投与形態、栄養補助剤、化粧品、液体およびゲル入浴剤、ペイントボールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0054】
本明細書で使用する「シート」または「リボン」なる語は、剤形・投与形態をカプセル化するのに適当で、当業者に既知の任意の形態のフィルム形成性組成物を含む意であり、シート、フィルム、チューブ、半球、円錐などを含むが、これらに限定されるものではない。流延または押出された湿潤リボンの厚さは、好ましくは0.4mm〜約1.0mmであるが、当業者に既知のとおり、他の厚さを形成し、使用することができる。乾燥リボンの厚さは、典型的には約0.5mm〜約0.7mmであるが、当業者に既知のとおり、より厚い、またはより薄い乾燥リボンを形成することもできる。乾燥または湿潤リボンの厚さは、当業者ならば、所望の最終用途に基づいて決定することができる。乾燥リボンの含水量は、好ましくはリボンの約5〜約25重量%、より好ましくはリボンの約10〜約20重量%である。
【0055】
フィルム形成性組成物がいったん所望の形状に成形されれば、それを用いて、当業者に既知の諸方法に従って、液体、固体、ゲルおよび懸濁液を含む剤形・投与形態をカプセル化することができる。典型的には、カプセル化のために、フィルムを加熱して、カプセル化プロセスの間、約60℃〜約100℃、好ましくは 約75℃〜約95℃の温度に維持する。たとえば、ロータリーダイカプセル化装置を用いるときには、ダイの上方に配置したくさびによってフィルムを加熱する。このフィルムを、剤形・投与形態のカプセル化の間、約60℃〜約99℃、典型的には約75℃〜約95℃の温度に維持する。したがって、装置、加熱方法および温度の他の例は、当業者には既知である。
【0056】
カプセル化の間、上記リボンを頻繁に潤滑して、機械・装置への粘着を防止し、カプセル内部への気泡の取込みを防止する。適当な潤滑剤は、当業者には既知であり、トリグリセリド類、鉱油およびアセチル化モノグリセリド類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0057】
いったん形成されたときに、乾燥フィルム形成性組成物のカプセルシェルは、固形分が乾燥組成物の約70〜約95重量%であることが好ましい。イオタカラギーナンは、乾燥組成物の約2〜約20重量%、好ましくは乾燥組成物の約2.5〜約10重量%の割合で存在する。カッパカラギーナンは、乾燥組成物の約0.4〜約20重量%、好ましくは乾燥組成物の約0.5〜約10重量%の割合で存在する。増量剤は、乾燥組成物の約10〜約80重量%、好ましくは乾燥組成物の約40〜約70重量%の割合で存在する。可塑剤は、乾燥組成物の約30〜約60重量%、好ましくは乾燥組成物の約35〜約50重量%の割合で存在する。含水量は、乾燥組成物の約5〜約30重量%、好ましくは乾燥組成物の約7.5〜約20重量%である。
【0058】
本発明のフィルム形成性組成物の種々の具体化態様の例を以下に示す。組成物成分は組成物の全重量の重量百分率で示す。「ι」はイオタカラギーナンを、「κ」はカッパカラギーナンを意味する。
【0059】
カッパカラギーナンは標定されていないカラギーナンであり、イオタカラギーナンは標定されたカラギーナン(マルトデキストリンにより標定)であり、メリーランド州ベルキャンプのTICガムズによって供給されている。カッパカラギーナンは、TIC PRETESTED(登録商標)COLLOID 710Hとして供給されている。標定されたイオタカラギーナンは、TIC PRETESTED(登録商標)COLLOID 881Mとして供給されている。化工デンプンは、コーンシロップ固形分を添加したデンプンオクテニルコハク酸ナトリウムのN−LOK(登録商標)であり、化工アルファ化デンプンはUltra Sperse(登録商標)であり、ともにニュージャージー州ブリッジウォーターのナショナル・スターチ・アンド・ケミカルカンパニーによって供給されている。SORBITOL SDPECIAL(商標)は、デラウェア州ニューカッスル のSPIポリオールズによって供給されている非結晶化性ソルビトールである。使用したマルチトールは、アイオワ州キーアカックのRoquette(登録商標)により供給されているLYCASIN(登録商標)である。グリセリンは、オハイオ州シンシナチのヘンケル社などの商業上供給源から入手した米国薬局方のグリセリンである。二酸化チタンは、ニュージャージー州サウスプレインフィールドのワーナー・ジェンキンソン社によって供給されている。水は、自家調製の精製蒸留水である。
【0060】
【表1】

【0061】
【表2】

【0062】
【表3】

【0063】
【表4】

【0064】
【表5】

【0065】
【表6】

【0066】
【表7】

【0067】
【表8】

【0068】
【表9】

【0069】
【表10】

【0070】
【表11】

【0071】
【表12】


実施例1〜12のフィルム形成性組成物を流延して、フィルムとし、水分約5%〜約15%まで乾燥した。それらのフィルムを、幅20mm、長さ50mmのストリップに切断した。実施例2〜12のフィルムの破断時引張り強さおよび伸張性を、ステイブル・マイクロ・システムズ(英国、サリー州)製TA−XT2テクスチャーアナライザーを用いて試験した。次の表は、得られたフィルムの引張り強さおよび伸張性を示しており、それらの値は、4回反復で得られた平均値および標準偏差である。
【0072】
【表13】


本発明で用いるカッパカラギーナン、イオタカラギーナンおよび増量剤の望ましい特性を証明するために、市販のカッパカラギーナン、イオタカラギーナンおよび化工デンプンを溶液に形成し、それらの粘度、ゲル化点、融点およびゲル強度を測定した。使用した材料は次の通りである:
カッパカラギーナン:メリーランド州ベルキャンプのTICガムズから入手したColloid 710H(ロット番号1025)。
【0073】
イオタカラギーナン:メリーランド州ベルキャンプのTICガムズから入手したColloid 881M(ロット番号1539)。
【0074】
化工デンプン(デンプンオクテニルコハク酸ナトリウム):ニュージャージー州ブリッジウォーターのナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社から入手したN−Lok(ロット番号FK17502)。
【0075】
上述のものと類似のフィルム形成性組成物を製造する一操作においては、精製蒸留水中のカラギーナンの3%分散液を、水を70℃に加熱し、撹拌下でカラギーナンを添加することによって調製した。この分散液を、70℃で、それが滑らかになり、粒子(未分散カラギーナン)がなくなるまで、加熱した。同様にして、化工デンプンの水中10%分散液を調製した。
【0076】
4°の鋼製円錐を用い、機械式レオメータ(デラウェア州ニューカッスルのTAインストゥルメンツ製AR1000アドバンスト・メカニカル・レオメータ)を用いて、粘度、ゲル化、持ち(持続)、周波数および加熱(融点)プロファイルを測定した。粘度は、0〜120回/秒の割合で2分間で試料を剪断することにより測定した。
【0077】
ゲル化プロファイルは、それぞれ2%および1Hzという一定のひずみおよび周波数のもとに、温度を80℃から10℃まで毎分5℃の割合で低下させることによって求めた。ゲル化点は、貯蔵弾性率と損失弾性率、それぞれG’とG”が交差する温度であるとして求めた。保持プロファイルを得るために、ゲル化に続いて、試料を10℃で5分間保持した。保持段階後、生じたゲルの機械的スペクトル(周波数プロファイル)を、2%の一定ひずみのもと、10℃で0.1Hzから100Hzまでの周波数掃引を行って求めた。周波数1Hzでの貯蔵弾性率(G’)を、カラギーナン分散液によって形成されたゲルのゲル強度として選んだ。それぞれ2%および1Hzという一定のひずみおよび周波数のもとに、ゲルの溶融プロファイルを得るために、ゲルを次に、10℃から95℃まで毎分5℃の割合で加熱した。融点は、貯蔵弾性率と損失弾性率、それぞれG’とG”が交差する温度であるとして求めた。結果を表2に示す。
【0078】
【表14】


上記の結果は、イオタカラギーナン、カッパカラギーナンおよび増量剤について、粘度、ゲル化点、融点およびゲル強度の望ましい範囲内にある。上記したイオタカラギーナン、カッパカラギーナンおよび増量剤の分散液についてのこれらのパラメータの好ましい範囲を、以下の表3に示す。
【0079】
【表15】


本発明は、大量生産に特に適した、本発明の可食性非ゼラチンフィルムの製造法をも包含する。図1は、かかる方法の一具体化例のフローチャートである。カラギーナンを含有する非ゼラチンフィルム形成性組成物の構成成分を、高い含水量で混和する(10)。本明細書で使用する「高い含水量」なる語は、ヒドロコロイドの完全な水和を可能ならしめ、混和物が約100℃未満の温度で約100,000cP未満の粘度をもちうるようにするだけの総水分量を意味する。「湿潤」フィルム形成性組成物の粘度は、約50,000cP未満であることが好ましく、該粘度は約10,000cP未満であることが特に好ましい。少なくとも約40重量%の含水量が、好ましい低粘度をもつフィルム形成性組成物を提供することが示されている。該混合物を加熱して(20)、粘稠な溶融状態とする。次に、溶融したフィルム形成性組成物を少なくとも部分的に乾燥して(30)、該フィルム形成性組成物の含水量を低い含水量にまで実質的に減少させる。本明細書で使用する「低い含水量」なる語は、このプロセスで製出された材料が、典型的なカプセル化プロセスにおいて使用するのに適切な強度および伸張性をもったフィルムを製出するのに十分な程度に乾燥していることを意味する。約25重量%以下の含水率が、本プロセスの一具体化例に従って有用なフィルムを製出することが示されている。該フィルム形成性組成物の乾燥された部分を、押出し、ロール成形、その他の適当な方法などによって成形して、可食性非ゼラチンフィルムとする。
【0080】
表1は、図1に示した本発明のプロセスに用いるための混合物の一具体化例の構成成分を列挙したものである。
【0081】
【表16】


少なくとも1種のフィルム形成性ヒドロコロイド、少なくとも1種の可塑剤および水を包含する他の処方を、本発明から逸脱することなく本発明のプロセスに使用してもよい。
【0082】
カッパカラギーナンはTIC Pretested(登録商標)COLLOID 710Hであってよく、イオタカラギーナンはTIC Pretested(登録商標)COLLOID 881Mであってよく、ともにメリーランド州ベルキャンプのTICガムズから入手できる。化学工でんぷんは、グレインプロセシングカンパニー製 「No.B−793」であった。ソルビトール、特に非結晶化性ソルビトール(SPI Pololから入手可能なソルビトールスペシャル(登録商標)など)、マルチトールシロップ(Lycasin(登録商標)など)およびグリセリンを、単独または組合せて、可塑剤として使用してもよい。他の均等な構成成分で置き換えてもよい。水は精製蒸留水であることが好ましい。
【0083】
該プロセスの一具体化例では、諸成分の混合には、容器に入れておく水の一部およびグリセリンを除いた全液状成分の予備混合が含まれる。混合した液状成分を次に約200°Fに予熱する。乾燥成分(カラギーナンおよび化工デンプン)を予備混合した液状成分に加える。それらの成分を混和し、真空適用下で加熱して、溶融フィルム形成性組成物を形成させる。一具体化例では、液状および乾燥成分を、二重遊星形ミキサー中、約35RPMで約15分間混合する。次に、ミキサーの速度を約20RPMまで低下させ、20インチHgの真空を混合物に適用して、融解プロセスの間撹拌する。混合物を次にさらに、約15インチHgの圧力下で約2.5時間混合し、圧力下で融解させる。適用した圧が、混合および融解のプロセスの間に取り込まれた空気を除去するように働く。真空を解除し、混合物に、追加の水、グリセリンおよび着色剤(あれば)を加える。真空を15インチHgで再適用し、混合物を高昇温度で約1時間引続き混合する。その後、混合物を高昇温度で貯蔵する。一具体化例では、混合物を約185°Fの温度で貯蔵する。調製された「湿潤」フィルム形成性組成物は、90℃において、2分間で毎秒0〜100の剪断速度で機械的レオメータを用いて、あるいはブルックフィールド粘度計または当業者に既知の粘度測定装置を用いて、測定するとき、約100,000cP未満の粘度をもつ。「湿潤」フィルム形成性組成物は約50,000cP未満の粘度をもつことが好ましい。「湿潤」フィルム形成性組成物は約10,000cP未満の粘度をもつことがより好ましい。該「湿潤」フィルム形成性組成物は、直ちに使用することができる。変法として、該「湿潤」組成物を室温まで冷却し、ゲル化した混合物として貯蔵することができる。固化したゲル混合物は、後に、セグメントに切断し、再融解させて溶融状態とし、当該プロセスへ導入することができる。
【0084】
調製された溶融フィルム形成性組成物は、次に、乾燥して低含水量とする。たとえば、含水量を少なくとも約40重量%から約30重量%以下にまで減少させることができる。特別な一具体化例では、約57重量%の初期含水量を、約16.5%まで減少させる。含水量を約16.5重量まで減少させると、既知のカプセル化方法を用いて経口投与形態を被覆し、カプセル化するのに使用できる可食性弾性フィルムに容易に成形できる乾燥されたフィルム形成性組成物が得られる。本発明のプロセスに従って製造された使用可能な非ゼラチンフィルムは、室温で少なくとも約5Nの破断時引張り強さをもちうる。かかる使用可能なフィルムは、また、室温で少なくとも約50%の破断時伸びパーセントをもちうる。乾燥の間にフィルム形成性組成物の連続的撹拌および混合を用いて、材料の一様な乾燥およびコンシステンシーを容易にしてもよい。該フィルム形成性組成物は、乾燥の間、約1〜29インチHgの真空という圧のもとで、約210〜約280°Fの間に加熱することができる。
【0085】
フィルム形成性組成物の乾燥された部分をフィルムに成形する。これは、乾燥された材料をフィルム形成装置に通すことによって達成できる。一具体化例では、フィルム形成性組成物の乾燥された部分をフィルム形成用ダイによって押出し、幅約6インチ、厚さ約0.025インチのフィルムを形成させる。類似のあるいは他の適当な方法で、異なる幅または厚さをもつフィルムを製造することができる。形成されたフィルムは次に、たとえば熱いフィルムを冷却された硬化用ドラムの上を通過させることにより、あるいは冷却された空気を熱いフィルムに吹き付けるなどによって、冷却することができる。冷却され、硬化したフィルム材料を次にカプセル化または被覆装置へ送って、経口用剤形・投与形態のカプセル化または被覆を行う。
【0086】
図2は、上記プロセスに従って可食性フィルムを製造するのに使用できる装置100の一具体化例を示している。この具体化例では、フィルム形成性組成物がミキサー110中で実質的に完全に混合され、加熱される。ミキサー110は、Ross No.HDM40型などの二重遊星形ミキサーであってよい。混合されたフィルム形成性組成物は次に加熱された供給タンク120へ移される。供給タンク120は、約185°Fの温度までフィルム形成性組成物を加熱し、混合物を該温度に維持できる加熱装置を含んでいる。
【0087】
導管125、135が供給タンク120を押出機/乾燥機140の流入端142に結び付けている。計量ポンプ130が溶融したフィルム形成性組成物の部分を供給タンク120から導管125を通して吸込み、その材料を調節された速度で導管135を通して押出機/乾燥機140へポンプ輸送することができる。計量ポンプ130は、フィルム形成性組成物をたとえば約12.5リットル/時の調節された速度で押出機/乾燥機140へ送ることができるゼニス計量ギアポンプであってよい。押出機/乾燥機140は、バレル部分143および駆動ユニット141を包含している。
【0088】
図3に示した具体化例では、押出機/乾燥機140は、細長いバレル143中に同時回転する2本のスクリュー149(1本のスクリューのみが示されている)を含んでいる。押出機/乾燥機140のスクリュー149は、駆動ユニット141によってスクリュー149が同期的に回転されるのにつれてフィルム形成性組成物が押出機/乾燥機の入口端142から出口端144まで押しやられるように形成されている。スクリュー149は、また、フィルム形成性組成物が押出機/乾燥機140を通過するときにそれを撹拌し、混合するように形成されている。装置100の一具体化例では、スクリュー149は、直径が約58mmであり、それらスクリュー149は約90rpmで回転する。この具体化例では、押出機/乾燥機140のバレル部分の長さは約1.1mである。
【0089】
押出機/乾燥機140は、その長さに沿って、個々に制御可能な一連の加熱帯域を含んでいてもよい。各々の帯域の1つまたはいくつかのヒーターは、必要により温度センサーをもつ適当な自動制御装置190によって制御すればよい。該装置の一具体化例では、フィルム形成性組成物は第一の帯域(入口端142のすぐ後)で約270°Fの温度まで加熱され、第二の帯域で約280°Fに、第三の帯域で約245°Fに、そして第四の帯域(出口端144のすぐ前)で約242°Fの温度に加熱される。この具体化例では、乾燥されたフィルム形成性組成物が約240°Fで押出機/乾燥機140から出て行く。
【0090】
押出機/乾燥機140中でフィルム形成性組成物が加熱され、撹拌されているときに、少なくとも1つの水抜き口146、147および/または148を通して水がフィルム形成性組成物から抜出される。図2および3に示される具体化例では、押出機/乾燥機140は3つの水抜き口146、147、148を含んでいる。図3に示したところでは、押出機/乾燥機140の帯域2に2つの水抜き口146、147が設けられており、第三の水抜き口148が帯域3に設けられている。押出機/乾燥機140のバレル部分143に沿って、種々の位置に、より多くのまたはより少数の水抜き口を用いてもよい。当該装置100の一具体化例では、第三の水抜き口148にふたをして、使用しない。この具体化例では、第一の抜出し口146では約20インチHgの真空を適用し、第二の抜出し口147では約21インチHgの真空を適用する。水抜き口146、147、148に適用される真空は、押出機/乾燥機140からフィルム形成性組成物の一部をも抜出すことなく、押出機/乾燥機140から水蒸気を有効に抜出すよう、最適化すべきである。
【0091】
フィルム形成性組成物が水約25重量%未満まで乾燥されれば、図2に示したように、フィルム形成性組成物は押出機/乾燥機140からフィルム形成装置150へと渡される。一具体化例では、該フィルム形成装置150は、押出しダイである。フィルム形成性組成物の乾燥された部分は、押出機/乾燥機140から図4に示されているような押出しダイ150へと直接供給してよい。別法として、フィルム形成性組成物の乾燥された部分を貯蔵して、のちにフィルムに成形してもよい。一具体化例では、図4に示したもののような押出しダイは、幅が約6インチで、厚さが約0.025インチである可食性フィルムのリボン152を押出すような形状とされる。ダイ150は、下方部分158および上方部分159を包含している。フィルム形成材料は入口154を通ってダイ150に入り、出口156を通ってダイから出て行く。フィルム形成材料は、その材料が押出しチャンネル153を通して押しやられるにつれてフィルムのリボンに成形される。異なる幅および/または厚さをもつフィルムを押出す他のダイも用いてよい。装置100は、リボン152をフィルム材料の2以上の個別リボンに分割するための図2に示したもののような分割装置200をも包含していてよい。別法として、押出しダイ出口のディバイダーによって、フィルムを個別リボンに分割してもよい。図4では、分割装置によってリボン152が第一のリボン部分152aと第二のリボン部分152bとに分割される。
【0092】
押出されたフィルム152を冷却し、安定化するために、図2に示したように、フィルム152を、冷却された硬化用ドラム160上を通過させ、あるいはその他の方法で冷却すればよい。フィルム152は、次に、直接、カプセル化または被覆装置500に供給して、フィルム152の中に経口用剤形・投与形態をカプセル化または被覆することができる。たとえば、フィルム152を一対の共動するロータリーダイに導いて、フィルム152の部分の中へ剤形・投与形態をカプセル化または被覆してもよい(図示せず)。経口用剤形・投与形態をゼラチンベースのフィルム材料中にカプセル化および/または被覆するのに現在使用されているものと同様のカプセル化または被覆装置を使用することができる。
【0093】
図5は、上記の方法および/または装置によって製造された可食性非ゼラチンフィルム152から形成された第一および第二のシェル部分220、230を有する液体充填経口用剤形・投与形態200の一具体化例を示す。この剤形・投与形態200は、第一のシェル部分220と第二のシェル部分230との間にカプセル化された液体充填物質210を含んでいる。該第一および第二のシェル部分220、230は、該剤形・投与形態200を取り囲む継ぎ目240のところで接合されている。この経口用剤形・投与形態200は、ロータリーダイプロセスおよび装置などの既知のカプセル化方法および装置を用いて製造することができる。
【0094】
上記の方法および/または装置によって製造された可食性非ゼラチンフィルム152からなる第一および第二のシェル部分320、330を有する被覆錠剤またはカプレット300の一具体化例を、図6に示す。この剤形・投与形態300は、第一のシェル部分320と第二のシェル部分330との間で被覆された実質的に固体のコア310を含んでいる。該第一および第二のシェル部分320、330は、コア310の外形に実質的に合致しており、該剤形・投与形態300を取り囲む継ぎ目340のところで互いにシールしあっている。この経口用剤形・投与形態300は、ロータリーダイプロセスおよび装置などの既知の被覆方法および装置(図示せず)を用いて製造することができる。
【0095】
該非ゼラチンフィルム152を剤形・投与形態200または300に適用した後は、フィルム152をさらに乾燥して、実質的に硬く、ガラス様の状態にすればよい。たとえば、適用したフィルム152を強制乾燥空気にさらすことによって、適用したフィルム152を約10重量%未満の含水量まで最終的に乾燥することができる。
【0096】
本発明のいくつかの特定の具体化例を詳細に記述してきたが、本発明がそれらに限定されないことを明白に了解されたい。本発明の具体化例の上記の詳細な記述は、単に例として提供したのであって、本発明を限定するものと解してはならない。当業者にとっては、種々の変更、置換は明白であろう。かかる変更、置換はすべて添付の請求の範囲に含まれるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】可食性非ゼラチンフィルムを製造するための一プロセスを示すフローチャートである。
【図2】図1の製造プロセスを実施するための一装置の概念図である。
【図3】図2の装置の押出機/乾燥機部分の長さ方向断面図である。
【図4】図2の装置において使用するための押出ダイの長さ方向断面図である。
【図5】図1の製造プロセスに従って製造されたフィルムからなるシェルを包含する液体充填経口投与製剤である。
【図6】実質的に固体のコア(芯物質)と図1の製造プロセスに従って製造されたフィルムからなる外皮とからなる経口投与製剤である。
【符号の説明】
【0098】
10 非ゼラチンヒドロコロイド、可塑剤および水を合わせて、高含水量、低粘度のフィルム形成性組成物を形成する。
20 フィルム形成性組成物を加熱して溶融状態とする。
30 フィルム形成性混合物を乾燥して低含水量とする。
40 フィルム形成性混合物の乾燥された部分をフィルムに成形する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、少なくとも約40重量%の水を含有する実質的に均質なフィルム形成性組成物とし;
(b)該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、含水量が約25重量%以下の乾燥された部分を生ぜしめ;
(c)該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分をフィルムに成形することを包含する
非ゼラチンフィルムの製造方法。
【請求項2】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を機械的に混合することを包含する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を混合するときに加熱することを包含する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
水を抜出すときに該フィルム形成性組成物を撹拌・加熱することをさらに包含する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
該フィルム形成性組成物を圧力下で撹拌・加熱することを包含する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
該フィルム形成性組成物がさらに増量剤を含有する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
該増量剤が化工デンプンである請求項6に記載の方法。
【請求項8】
該少なくとも1種の可塑剤が、ソルビトール、マルチトールおよびグリセリンからなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
【請求項9】
該ヒドロコロイドが、カラギーナン、アルギン酸塩類、寒天、グアール、ペクチン、ローカストビーンゴム、キサンタンゴム、未化工デンプン、化工デンプンおよびゲランゴムからなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
【請求項10】
該ヒドロコロイドがカラギーナンを含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
該カラギーナンがイオタカラギーナンを含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−15重量%をなす請求項11に記載の方法。
【請求項13】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約3−8重量%をなす請求項11に記載の方法。
【請求項14】
該カラギーナンがカッパカラギーナンを含む請求項10に記載の方法。
【請求項15】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約0.5−8重量%をなす請求項14に記載の方法。
【請求項16】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−5重量%をなす請求項14に記載の方法。
【請求項17】
該フィルム形成性組成物が
(a)約3−9重量%のカラギーナン;
(b)約5−35重量%の可塑剤;および
(c)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項18】
該フィルム形成性組成物がさらに約10−40重量%の増量剤を含有する請求項17に記載の方法。
【請求項19】
該増量剤が化工デンプンまたは天然デンプンである請求項18に記載の方法。
【請求項20】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−20重量%のグリセリンを含有する請求項17に記載の方法。
【請求項21】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−30重量%のソルビトールシロップを含有する請求項17に記載の方法。
【請求項22】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−20重量%のマルチトールシロップを含有する請求項17に記載の方法。
【請求項23】
該フィルム形成性組成物が
(a)約4−10重量%のカラギーナン;
(b)約10−40重量%の化工デンプン;
(c)約5−35重量%の可塑剤;および
(d)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項24】
該カラギーナンが
(a)約1−4重量%のカッパカラギーナン;および
(b)約3−8重量%のイオタカラギーナン
を含む請求項23に記載の方法。
【請求項25】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分が約8−25重量%の水を含有する請求項1に記載の方法。
【請求項26】
該フィルム形成性組成物を、該組成物からの水の抜出しに先立って、約180−210°Fに予熱する請求項1に記載の方法。
【請求項27】
該フィルム形成性組成物が、100℃未満の温度で測定して、約100,000cP未満の粘度を有する請求項1に記載の方法。
【請求項28】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、少なくとも約210°Fの温度に圧力下で加熱する請求項1に記載の方法。
【請求項29】
該圧が約1−29インチHgである請求項28に記載の方法。
【請求項30】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、約240−280°Fの温度に加熱する請求項28に記載の方法。
【請求項31】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該フィルム形成性組成物を押出機/乾燥機に通すことを含む請求項1に記載の方法。
【請求項32】
水を抜出すときに、該フィルム形成性組成物を該押出機/乾燥機の協動する回転2軸スクリューの間で撹拌することをさらに包含する請求項31に記載の方法。
【請求項33】
該フィルム形成性組成物の乾燥された部分のフィルムへの成形が、該乾燥された部分をフィルム形成用ダイに通すことを包含する請求項1に記載の方法。
【請求項34】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該組成物を加熱し、真空を適用することによって該組成物から水蒸気を抜出すことを包含する請求項1に記載の方法。
【請求項35】
該成形されたフィルムが、室温で少なくとも約5Nの破断時引張り強さをもつ請求項1に記載の方法。
【請求項36】
該成形されたフィルムが、室温で少なくとも約50%の破断時伸びパーセントをもつ請求項1に記載の方法。
【請求項37】
該フィルム形成性組成物が、約100℃未満の温度で測定したとき、約100,000cP未満の粘度をもつ請求項1に記載の方法。
【請求項38】
(a)少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、少なくとも約40重量%の含水量をもつ実質的に均質なフィルム形成性組成物とし;
(b)該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、乾燥された部分を生ぜしめ;
(c)該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分をフィルムに成形することを包含し、該フィルムが室温で少なくとも約5Nの破断時引張り強さをもつ
非ゼラチンフィルムの製造方法。
【請求項39】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を機械的に混合することを包含する請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を混合するときに加熱することを包含する請求項38に記載の方法。
【請求項41】
水を抜出すときに該フィルム形成性組成物を撹拌・加熱することをさらに包含する請求項38に記載の方法。
【請求項42】
該フィルム形成性組成物を圧力下で撹拌・加熱することをさらに包含する請求項41に記載の方法。
【請求項43】
該フィルム形成性組成物がさらに増量剤を含有する請求項38に記載の方法。
【請求項44】
該増量剤が化工デンプンである請求項43に記載の方法。
【請求項45】
該少なくとも1種の可塑剤が、ソルビトール、マルチトールおよびグリセリンからなる群から選ばれる請求項38に記載の方法。
【請求項46】
該ヒドロコロイドが、カラギーナン、アルギン酸塩類、寒天、グアール、ペクチン、ローカストビーンゴム、キサンタンゴム、未化工デンプン、化工デンプンおよびゲランゴムからなる群から選ばれる請求項38に記載の方法。
【請求項47】
該ヒドロコロイドがカラギーナンを含む請求項38に記載の方法。
【請求項48】
該カラギーナンがイオタカラギーナンを含む請求項47に記載の方法。
【請求項49】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−15重量%をなす請求項48に記載の方法。
【請求項50】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約3−8重量%をなす請求項48に記載の方法。
【請求項51】
該カラギーナンがカッパカラギーナンを含む請求項47に記載の方法。
【請求項52】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約0.5−8重量%をなす請求項51に記載の方法。
【請求項53】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−5重量%をなす請求項51に記載の方法。
【請求項54】
該フィルム形成性組成物が
(a)約3−9重量%のカラギーナン;
(b)約5−35重量%の可塑剤;および
(c)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項38に記載の方法。
【請求項55】
該フィルム形成性組成物がさらに約10−40重量%の増量剤を含有する請求項54に記載の方法。
【請求項56】
該増量剤が化工デンプンまたは天然デンプンである請求項55に記載の方法。
【請求項57】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−10重量%のグリセリンを含有する請求項54に記載の方法。
【請求項58】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−30重量%のソルビトールシロップを含有する請求項54に記載の方法。
【請求項59】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−20重量%のマルチトールシロップを含有する請求項54に記載の方法。
【請求項60】
該フィルム形成性組成物が
(a)約4−10重量%のカラギーナン;
(b)約10−40重量%の化工デンプン;
(c)約5−35重量%の可塑剤;および
(d)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項38に記載の方法。
【請求項61】
該カラギーナンが
(a)約1−2重量%のカッパカラギーナン;および
(b)約3−5重量%のイオタカラギーナン
を含む請求項60に記載の方法。
【請求項62】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分が約8−25重量%の水を含有する請求項38に記載の方法
【請求項63】
該フィルム形成性組成物を、該組成物からの水の抜出しに先立って、約180−210°Fに予熱する請求項38に記載の方法。
【請求項64】
該フィルム形成性組成物が、100℃未満の温度で測定して、約100,000cP未満の粘度を有する請求項38に記載の方法。
【請求項65】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、少なくとも約240°の温度に圧力下で加熱する請求項38に記載の方法。
【請求項66】
該圧が約1−29インチHgである請求項65に記載の方法。
【請求項67】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、約240−280°Fの温度に加熱する請求項65に記載の方法。
【請求項68】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該フィルム形成性組成物を押出機/乾燥機に通すことを含む請求項38に記載の方法。
【請求項69】
水を抜出すときに、該フィルム形成性組成物を該押出機/乾燥機の協動する回転2軸スクリューの間で撹拌することをさらに包含する請求項68に記載の方法。
【請求項70】
該フィルム形成性組成物の乾燥された部分のフィルムへの成形が、該乾燥された部分をフィルム形成用ダイに通すことを包含する請求項38に記載の方法。
【請求項71】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該組成物を加熱し、真空を適用することによって該組成物から水蒸気を抜出すことを包含する請求項38に記載の方法。
【請求項72】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分が約25重量%以下の含水量をもつ請求項38に記載の方法。
【請求項73】
成形されたフィルムが、室温で少なくとも約50%の破断時伸びパーセントをもつ請求項38に記載の方法。
【請求項74】
該フィルム形成性組成物が、約100℃未満の温度で測定したとき、約100,000cP未満の粘度をもつ請求項38に記載の方法。
【請求項75】
(a)少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、少なくとも約40重量%の水を含有する実質的に均質なフィルム形成性組成物とし;
(b)該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、乾燥された部分を生ぜしめ;
(c)該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分を、室温で少なくとも約50%の破断時伸びパーセントを有するフィルムに成形することを包含する
非ゼラチンフィルムの製造方法。
【請求項76】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を機械的に混合することを包含する請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を混合するときに加熱することを包含する請求項75に記載の方法。
【請求項78】
水を抜出すときに該フィルム形成性組成物を撹拌・加熱することをさらに包含する請求項75に記載の方法。
【請求項79】
該フィルム形成性組成物を圧力下で撹拌・加熱することをさらに包含する請求項78に記載の方法。
【請求項80】
該フィルム形成性組成物がさらに増量剤を含有する請求項75に記載の方法。
【請求項81】
該増量剤が化工デンプンである請求項80に記載の方法。
【請求項82】
該少なくとも1種の可塑剤が、ソルビトール、マルチトールおよびグリセリンからなる群から選ばれる請求項75に記載の方法。
【請求項83】
該ヒドロコロイドが、カラギーナン、アルギン酸塩類、寒天、グアール、ペクチン、ローカストビーンゴム、キサンタンゴム、未化工デンプン、化工デンプンおよびゲランゴムからなる群から選ばれる請求項75に記載の方法。
【請求項84】
該ヒドロコロイドがカラギーナンを含む請求項75に記載の方法。
【請求項85】
該カラギーナンがイオタカラギーナンを含む請求項84に記載の方法。
【請求項86】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−15重量%をなす請求項85に記載の方法。
【請求項87】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約3−8重量%をなす請求項85に記載の方法。
【請求項88】
該カラギーナンがカッパカラギーナンを含む請求項84に記載の方法。
【請求項89】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約0.5−8重量%をなす請求項88に記載の方法。
【請求項90】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−5重量%をなす請求項88に記載の方法。
【請求項91】
該フィルム形成性組成物が
(a)約3−9重量%のカラギーナン;
(b)約5−35重量%の可塑剤;および
(c)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項75に記載の方法。
【請求項92】
該フィルム形成性組成物がさらに約10−40重量%の増量剤を含有する請求項91に記載の方法。
【請求項93】
該増量剤が化工デンプンまたは天然デンプンである請求項92に記載の方法。
【請求項94】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−10重量%のグリセリンを含有する請求項91に記載の方法。
【請求項95】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−30重量%のソルビトールシロップを含有する請求項91に記載の方法。
【請求項96】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−20重量%のマルチトールシロップを含有する請求項91に記載の方法。
【請求項97】
該フィルム形成性組成物が
(a)約4−10重量%のカラギーナン;
(b)約10−40重量%の化工デンプン;
(c)約5−35重量%の可塑剤;および
(d)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項75に記載の方法。
【請求項98】
該カラギーナンが
(a)約1−2重量%のカッパカラギーナン;および
(b)約3−5重量%のイオタカラギーナン
からなる請求項97に記載の方法。
【請求項99】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分が約8−25重量%の水を含有する請求項75に記載の方法
【請求項100】
該フィルム形成性組成物を、該組成物からの水の抜出しに先立って、約180−210°Fに予熱する請求項75に記載の方法。
【請求項101】
該フィルム形成性組成物が、100℃未満の温度で測定して、約100,000cP未満の粘度を有する請求項75に記載の方法。
【請求項102】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、少なくとも約240°の温度に圧力下で加熱する請求項75に記載の方法。
【請求項103】
該圧が約1−29インチHgである請求項102に記載の方法。
【請求項104】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、約240−280°Fの温度に加熱する請求項102に記載の方法。
【請求項105】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該フィルム形成性組成物を押出機/乾燥機に通すことを含む請求項75に記載の方法。
【請求項106】
水を抜出すときに、該フィルム形成性組成物を該押出機/乾燥機の協動する回転2軸スクリューの間で撹拌することをさらに包含する請求項105に記載の方法。
【請求項107】
該フィルム形成性組成物の乾燥された部分のフィルムへの成形が、該乾燥された部分をフィルム形成用ダイに通すことを包含する請求項75に記載の方法。
【請求項108】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該組成物を加熱し、真空を適用することによって該組成物から水蒸気を抜出すことを包含する請求項75に記載の方法。
【請求項109】
該成形されたフィルムが、室温で少なくとも約5Nの破断時引張り強さをもつ請求項75に記載の方法。
【請求項110】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分が約25重量%以下の含水量をもつ請求項75に記載の方法。
【請求項111】
該フィルム形成性組成物が、約100℃未満の温度で測定したとき、約100,000cP未満の粘度をもつ請求項75に記載の方法。
【請求項112】
(a)少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、約100℃未満の温度で測定したとき、約100,000cP未満の粘度をもつ実質的に均質なフィルム形成性組成物とし;
(b)該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、約25重量%以下の含水量をもつ乾燥された部分を生ぜしめ;
(c)該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分をフィルムに成形することを包含する
非ゼラチンフィルムの製造方法。
【請求項113】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を機械的に混合することを包含する請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を混合するときにそれらを加熱することを包含する請求項112に記載の方法。
【請求項115】
水を抜出すときに該フィルム形成性組成物を撹拌・加熱することをさらに包含する請求項112に記載の方法。
【請求項116】
該フィルム形成性組成物を圧力下で撹拌・加熱することをさらに包含する請求項115に記載の方法。
【請求項117】
該フィルム形成性組成物がさらに増量剤を含有する請求項112に記載の方法。
【請求項118】
該増量剤が化工デンプンである請求項117に記載の方法。
【請求項119】
該少なくとも1種の可塑剤が、ソルビトール、マルチトールおよびグリセリンからなる群から選ばれる請求項112に記載の方法。
【請求項120】
該ヒドロコロイドが、カラギーナン、アルギン酸塩類、寒天、グアール、ペクチン、ローカストビーンゴム、キサンタンゴム、未化工デンプン、化工デンプンおよびゲランゴムからなる群から選ばれる請求項112に記載の方法。
【請求項121】
該ヒドロコロイドがカラギーナンを含む請求項112に記載の方法。
【請求項122】
該カラギーナンがイオタカラギーナンを含む請求項121に記載の方法。
【請求項123】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−15重量%をなす請求項122に記載の方法。
【請求項124】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約3−8重量%をなす請求項122に記載の方法。
【請求項125】
該カラギーナンがカッパカラギーナンを含む請求項121に記載の方法。
【請求項126】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約0.5−8重量%をなす請求項125に記載の方法。
【請求項127】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−5重量%をなす請求項125に記載の方法。
【請求項128】
該フィルム形成性組成物が
(a)約3−9重量%のカラギーナン;
(b)約5−35重量%の可塑剤;および
(c)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項112に記載の方法。
【請求項129】
該フィルム形成性組成物がさらに約10−40重量%の増量剤を含有する請求項128に記載の方法。
【請求項130】
該増量剤が化工デンプンまたは天然デンプンである請求項129に記載の方法。
【請求項131】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−10重量%のグリセリンを含有する請求項128に記載の方法。
【請求項132】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−30重量%のソルビトールシロップを含有する請求項128に記載の方法。
【請求項133】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−20重量%のマルチトールシロップを含有する請求項128に記載の方法。
【請求項134】
該フィルム形成性組成物が
(a)約4−10重量%のカラギーナン;
(b)約10−40重量%の化工デンプン;
(c)約5−35重量%の可塑剤;および
(d)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項112に記載の方法。
【請求項135】
該カラギーナンが
(a)約1−2重量%のカッパカラギーナン;および
(b)約3−5重量%のイオタカラギーナン
を含む請求項134に記載の方法。
【請求項136】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分が約8−25重量%の水を含有する請求項112に記載の方法。
【請求項137】
該フィルム形成性組成物を、該組成物からの水の抜出しに先立って、約180−210°Fに予熱する請求項112に記載の方法。
【請求項138】
該フィルム形成性組成物が、100℃未満の温度で測定して、約100,000cP未満の粘度を有する請求項112に記載の方法。
【請求項139】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、少なくとも約240°の温度に圧力下で加熱する請求項112に記載の方法。
【請求項140】
該圧が約1−29インチHgである請求項139に記載の方法。
【請求項141】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、約240−280°Fの温度に加熱する請求項139に記載の方法。
【請求項142】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該フィルム形成性組成物を押出機/乾燥機に通すことを含む請求項112に記載の方法。
【請求項143】
水を抜出すときに、該フィルム形成性組成物を該押出機/乾燥機の協動する回転2軸スクリューの間で撹拌することをさらに包含する請求項142に記載の方法。
【請求項144】
該フィルム形成性組成物の乾燥された部分のフィルムへの成形が、該乾燥された部分をフィルム形成用ダイに通すことを包含する請求項112に記載の方法。
【請求項145】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該組成物を加熱し、真空を適用することによって該組成物から水蒸気を抜出すことを包含する請求項112に記載の方法。
【請求項146】
該成形されたフィルムが、室温で少なくとも約5Nの破断時引張り強さをもつ請求項112に記載の方法。
【請求項147】
該成形されたフィルムが室温で少なくとも約50%の破断時伸びパーセントをもつ請求項112に記載の方法。
【請求項148】
(a)少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、100℃未満の温度で測定したとき、約100,000cP未満の粘度をもつ実質的に均質なフィルム形成性組成物とし;
(b)該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、乾燥された部分を生ぜしめ;
(c)該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分をフィルムに成形することを包含し、該フィルムが室温で少なくとも約5Nの破断時引張り強さをもつ
非ゼラチンフィルムの製造方法。
【請求項149】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を機械的に混合することを包含する請求項148に記載の方法。
【請求項150】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を混合するときにそれらを加熱することを包含する請求項148に記載の方法。
【請求項151】
水を抜出すときに該フィルム形成性組成物を撹拌・加熱することをさらに包含する請求項148に記載の方法。
【請求項152】
該フィルム形成性組成物を圧力下で撹拌・加熱することをさらに包含する請求項148に記載の方法。
【請求項153】
該フィルム形成性組成物がさらに増量剤を含有する請求項148に記載の方法。
【請求項154】
該増量剤が化工デンプンである請求項153に記載の方法。
【請求項155】
該少なくとも1種の可塑剤が、ソルビトール、マルチトールおよびグリセリンからなる群から選ばれる請求項148に記載の方法。
【請求項156】
該ヒドロコロイドが、カラギーナン、アルギン酸塩類、寒天、グアール、ペクチン、ローカストビーンゴム、キサンタンゴム、未化工デンプン、化工デンプンおよびゲランゴムからなる群から選ばれる請求項148に記載の方法。
【請求項157】
該ヒドロコロイドがカラギーナンを含む請求項148に記載の方法。
【請求項158】
該カラギーナンがイオタカラギーナンを含む請求項157に記載の方法。
【請求項159】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−15重量%をなす請求項158に記載の方法。
【請求項160】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約3−8重量%をなす請求項158に記載の方法。
【請求項161】
該カラギーナンがカッパカラギーナンを含む請求項157に記載の方法。
【請求項162】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約0.5−8重量%をなす請求項161に記載の方法。
【請求項163】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−5重量%をなす請求項161に記載の方法。
【請求項164】
該フィルム形成性組成物が
(a)約3−9重量%のカラギーナン;
(b)約5−35重量%の可塑剤;および
(c)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項148に記載の方法。
【請求項165】
該フィルム形成性組成物がさらに約10−40重量%の増量剤を含有する請求項164に記載の方法。
【請求項166】
該増量剤が化工デンプンまたは天然デンプンである請求項165に記載の方法。
【請求項167】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−10重量%のグリセリンを含有する請求項164に記載の方法。
【請求項168】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−30重量%のソルビトールシロップを含有する請求項164に記載の方法。
【請求項169】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−20重量%のマルチトールシロップを含有する請求項164に記載の方法。
【請求項170】
該フィルム形成性組成物が
(a)約4−10重量%のカラギーナン;
(b)約10−40重量%の化工デンプン;
(c)約5−35重量%の可塑剤;および
(d)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項148に記載の方法。
【請求項171】
該カラギーナンが
(a)約1−2重量%のカッパカラギーナン;および
(b)約3−5重量%のイオタカラギーナン
を含む請求項170に記載の方法。
【請求項172】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分が約8−25重量%の水を含有する請求項148に記載の方法。
【請求項173】
該フィルム形成性組成物を、該組成物からの水の抜出しに先立って、約180−210°Fに予熱する請求項148に記載の方法。
【請求項174】
該フィルム形成性組成物が、100℃未満の温度で測定して、約100,000cP未満の粘度を有する請求項148に記載の方法。
【請求項175】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、少なくとも約240°の温度に圧力下で加熱する請求項148に記載の方法。
【請求項176】
該圧が約1−29インチHgである請求項175に記載の方法。
【請求項177】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、約240−280°Fの温度に加熱する請求項175に記載の方法。
【請求項178】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該フィルム形成性組成物を押出機/乾燥機に通すことを含む請求項148に記載の方法。
【請求項179】
水を抜出すときに、該フィルム形成性組成物を該押出機/乾燥機の協動する回転2軸スクリューの間で撹拌することをさらに包含する請求項178に記載の方法。
【請求項180】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分のフィルムへの成形が、該乾燥された部分をフィルム形成用ダイに通すことを包含する請求項148に記載の方法。
【請求項181】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該組成物を加熱し、真空を適用することによって該組成物から水蒸気を抜出すことを包含する請求項148に記載の方法。
【請求項182】
該フィルム形成性組成物が少なくとも約40重量%の含水量を有する請求項148に記載の方法。
【請求項183】
該成形されたフィルムが室温で少なくとも約50%の破断時伸びパーセントをもつ請求項148に記載の方法。
【請求項184】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分が約25重量%以下の含水量をもつ請求項148に記載の方法。
【請求項185】
(a)少なくとも1種の非ゼラチンヒドロコロイド、水および少なくとも1種の可塑剤を混合して、約100℃未満の温度で測定したとき、約100,000cP未満の粘度をもつ実質的に均質なフィルム形成性組成物とし;
(b)該フィルム形成性組成物から水の一部を抜出して、乾燥された部分を生ぜしめ;
(c)該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分を室温で少なくとも約50%の破断時伸びパーセントを有するフィルムに成形することを包含する
非ゼラチンフィルムの製造方法。
【請求項186】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を機械的に混合することを包含する請求項185に記載の方法。
【請求項187】
前記混合が、該ヒドロコロイド、水および可塑剤を混合するときに加熱することを包含する請求項185に記載の方法。
【請求項188】
水を抜出すときに該フィルム形成性組成物を撹拌・加熱することをさらに包含する請求項185に記載の方法。
【請求項189】
該フィルム形成性組成物を圧力下で撹拌・加熱することをさらに包含する請求項188に記載の方法。
【請求項190】
該フィルム形成性組成物がさらに増量剤を含有する請求項185に記載の方法。
【請求項191】
該増量剤が化工デンプンを含む請求項190に記載の方法。
【請求項192】
該少なくとも1種の可塑剤が、ソルビトール、マルチトールおよびグリセリンからなる群から選ばれる請求項185に記載の方法。
【請求項193】
該ヒドロコロイドが、カラギーナン、アルギン酸塩類、寒天、グアール、ペクチン、ローカストビーンゴム、キサンタンゴム、未化工デンプン、化工デンプンおよびゲランゴムからなる群から選ばれる請求項185に記載の方法。
【請求項194】
該ヒドロコロイドがカラギーナンを含む請求項185に記載の方法。
【請求項195】
該カラギーナンがイオタカラギーナンを含む請求項194に記載の方法。
【請求項196】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−15重量%をなす請求項195に記載の方法。
【請求項197】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約3−8重量%をなす請求項195に記載の方法。
【請求項198】
該カラギーナンがカッパカラギーナンを含む請求項194に記載の方法。
【請求項199】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約0.5−8重量%をなす請求項198に記載の方法。
【請求項200】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1−5重量%をなす請求項198に記載の方法。
【請求項201】
該フィルム形成性組成物が
(a)約3−9重量%のカラギーナン;
(b)約5−35重量%の可塑剤;および
(d)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項185に記載の方法。
【請求項202】
該フィルム形成性組成物がさらに約10−40重量%の増量剤を含有する請求項201に記載の方法。
【請求項203】
該増量剤が化工デンプンまたは天然デンプンである請求項202に記載の方法。
【請求項204】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−10重量%のグリセリンを含有する請求項201に記載の方法。
【請求項205】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−30重量%のソルビトールシロップを含有する請求項196に記載の方法。
【請求項206】
該フィルム形成性組成物がさらに約0−20重量%のマルチトールシロップを含有する請求項196に記載の方法。
【請求項207】
該フィルム形成性組成物が
(a)約4−10重量%のカラギーナン;
(b)約10−40重量%の化工デンプン;
(c)約5−35重量%の可塑剤;および
(d)少なくとも約40重量%の水
を含む請求項185に記載の方法。
【請求項208】
該カラギーナンが
(a)約1−2重量%のカッパカラギーナン;および
(b)約3−5重量%のイオタカラギーナン
からなる請求項201に記載の方法。
【請求項209】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分が約8−25重量%の水を含有する請求項185に記載の方法
【請求項210】
該フィルム形成性組成物を、該組成物からの水の抜出しに先立って、約180−210°Fに予熱する請求項185に記載の方法。
【請求項211】
該フィルム形成性組成物が、100℃未満の温度で測定して、約100,000cP未満の粘度を有する請求項185に記載の方法。
【請求項212】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、少なくとも約240°の温度に圧力下で加熱する請求項185に記載の方法。
【請求項213】
該圧が約1−29インチHgである請求項212に記載の方法。
【請求項214】
該フィルム形成性組成物を、該組成物から水を抜出すときに、約240−280°Fの温度に加熱する請求項212に記載の方法。
【請求項215】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該フィルム形成性組成物を押出機/乾燥機に通すことを含む請求項185に記載の方法。
【請求項216】
水を抜出すときに、該フィルム形成性組成物を該押出機/乾燥機の協動する回転2軸スクリューの間で撹拌することをさらに包含する請求項215に記載の方法。
【請求項217】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分のフィルムへの成形が、該乾燥された部分をフィルム形成用ダイに通して押し出すことを包含する請求項185に記載の方法。
【請求項218】
該フィルム形成性組成物からの水の抜出しが、該組成物を加熱し、真空を適用することによって該組成物から水蒸気を抜出すことを包含する請求項185に記載の方法。
【請求項219】
該成形されたフィルムが室温で少なくとも約5Nの破断時引張り強さをもつ請求項185に記載の方法。
【請求項220】
該フィルム形成性組成物が少なくとも約40重量%の水を含有する請求項185に記載の方法。
【請求項221】
該フィルム形成性組成物の該乾燥された部分が約25重量%以下の含水量をもつ請求項185に記載の方法。
【請求項222】
該フィルム形成性組成物を撹拌し、加熱し、該フィルム形成性組成物から水を抜出す押出機/乾燥機を包含する請求項1に記載の方法を実施するための装置。
【請求項223】
該フィルム形成性組成物を撹拌し、加熱し、該フィルム形成性組成物から水を抜出す押出機/乾燥機を包含する請求項38に記載の方法を実施するための装置。
【請求項224】
該フィルム形成性組成物を撹拌し、加熱し、該フィルム形成性組成物から水を抜出す押出機/乾燥機を包含する請求項75に記載の方法を実施するための装置。
【請求項225】
該フィルム形成性組成物を撹拌し、加熱し、該フィルム形成性組成物から水を抜出す押出機/乾燥機を包含する請求項112に記載の方法を実施するための装置。
【請求項226】
該フィルム形成性組成物を撹拌し、加熱し、該フィルム形成性組成物から水を抜出す押出機/乾燥機を包含する請求項148に記載の方法を実施するための装置。
【請求項227】
該フィルム形成性組成物を撹拌し、加熱し、該フィルム形成性組成物から水を抜出す押出機/乾燥機を包含する請求項185に記載の方法を実施するための装置。
【請求項228】
(a)フィルム形成性組成物から水を抜出すように形成され、該フィルム形成性組成物の含水量を少なくとも約40重量%から約25重量%以下にまで減少させるように形成された押出機/乾燥機;および
(b)フィルム形成用装置
を包含する可食性フィルム製造装置。
【請求項229】
該押出機/乾燥機が少なくとも1基のヒーターおよび少なくとも1基の撹拌装置を包含する請求項228に記載の装置。
【請求項230】
該撹拌装置が、乾燥の間に該フィルム形成性組成物を撹拌するための一対の協動する回転スクリューを包含する請求項229に記載の装置。
【請求項231】
該フィルム形成装置が押出しダイを包含する請求項228に記載の装置。
【請求項232】
該押出しダイがフィルム材料からなるリボンを押出すように形成されている請求項231に記載の装置。
【請求項233】
該フィルム材料からなるリボンの厚さが約0.01インチ〜約0.06インチである請求項232に記載の装置。
【請求項234】
該押出機/乾燥機が、該フィルム形成性組成物から水を抜取るための少なくとも1個の真空ポートを含む請求項228に記載の装置。
【請求項235】
溶融した該フィルム形成性組成物を該押出機/乾燥機へ供給するための加熱された供給タンクをさらに包含する請求項228に記載の装置。
【請求項236】
該フィルム形成性組成物を該供給タンクから該押出機/乾燥機へ、調整された速度で移動させるための計量ポンプをさらに包含する請求項235に記載の装置。
【請求項237】
該調整された速度が約10−15リットル/時である請求項236に記載の装置。
【請求項238】
該フィルム形成性組成物を該加熱された供給タンクに入れるに先立って、該フィルム形成性組成物の構成成分を混和するためのミキサーをさらに包含する請求項235に記載の装置。
【請求項239】
該可食性フィルムが該フィルム形成装置を出たのちに、該フィルムを2つ以上の部分に分割するための分割装置をさらに包含する請求項228に記載の装置。
【請求項240】
該フィルム形成装置が、可食性フィルムからなる少なくとも2本の個別リボンを同時に形成するように形成されている請求項228に記載の装置。
【請求項241】
(a)カラギーナン;
(b)化工デンプン;
(c)ソルビトール;
(d)マルチトール;
(e)グリセリン;および
(f)約25重量%以下の量の水
からなる、経口用投与形態を製造するのに使用するための非ゼラチンフィルム。
【請求項242】
カラギーナンがカッパカラギーナンを含む請求項241に記載の非ゼラチンフィルム。
【請求項243】
約2−3重量%のカッパカラギーナンを含有する請求項242に記載の非ゼラチンフィルム。
【請求項244】
カラギーナンがイオタカラギーナンを含む請求項241に記載の非ゼラチンフィルム。
【請求項245】
約6−8重量%のイオタカラギーナンを含有する請求項244に記載の非ゼラチンフィルム。
【請求項246】
カラギーナンがカッパカラギーナンおよびイオタカラギーナンを含む請求項241に記載の非ゼラチンフィルム。
【請求項247】
約2−3重量%のカッパカラギーナンおよび約6−8重量%のイオタカラギーナンを含有する請求項246に記載の非ゼラチンフィルム。
【請求項248】
(a)約8−11重量%のカラギーナン;
(b)約35−45重量%の化工デンプン;
(c)約5−35重量%の可塑剤;および
(d)少なくとも約40重量%の水を
含有する請求項241に記載の非ゼラチンフィルム。
【請求項249】
該カラギーナンが約2−3重量%のカッパカラギーナンおよび約6−8重量%のイオタカラギーナンを含む請求項248に記載の非ゼラチンフィルム。
【請求項250】
リボンの形をしている請求項241に記載の非ゼラチンフィルム。
【請求項251】
少なくとも1種のヒドロコロイド、少なくとも1種の可塑剤および水を含有し、乾燥して、経口用投与形態を製造するのに使用する可食性フィルムに成形できるフィルム形成性組成物であって、該水が該フィルム形成性組成物の少なくとも40重量%をなすフィルム形成性組成物。
【請求項252】
さらに増量剤を含有する請求項251に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項253】
該増量剤が化工デンプンである請求項252に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項254】
さらにマルチトールを含有する請求項251に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項255】
さらにグリセリンを含有する請求項251に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項256】
該カラギーナンがカッパカラギーナンを含む請求項251に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項257】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1〜約2重量%をなす請求項256に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項258】
該カッパカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約1.5重量%をなす請求項257に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項259】
該カラギーナンがイオタカラギーナンを含む請求項253に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項260】
該イオタカラギーナンが該フィルム形成性組成物の約3〜約5重量%をなす請求項259に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項261】
該イオタカラギーナンが溶融した前記フィルム形成性組成物の約4重量%をなす請求項260に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項262】
(a)約4−7重量%のカラギーナン;
(b)約20−30重量%の化工デンプン;
(c)約5−35重量%の可塑剤;および
(d)少なくとも約40重量%の水を
含有する請求項253に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項263】
該カラギーナンが
(a)約1−2重量%のカッパカラギーナン;および
(b)約3−5重量%のイオタカラギーナン
を含む請求項262に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項264】
約180−190°Fの温度をもつ請求項251に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項265】
約100,000cP未満の粘度をもつ請求項251に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項266】
約50,000cP未満の粘度をもつ請求項251に記載のフィルム形成性組成物。
【請求項267】
経口用投与形態であって、
(a)実質的に液状の充填材料;
(b)第一のシェル部分;および
(c)第二のシェル部分を包含し;
(d)該剤形・投与形態を取り囲む継ぎ目に沿って該第一および第二のシェル部分がシールしあっていて、それらの間に該液状の充填材料をカプセル化しており、該第一および第二のシェル部分が、カラギーナン、化工デンプン、可塑剤および水を含有するフィルム材料からなり、該水が該フィルム材料の約20重量%未満である、前記経口用投与形態。
【請求項268】
該カラギーナンがカッパカラギーナンを含む請求項267に記載の経口用投与形態。
【請求項269】
該フィルムが少なくとも約2重量%のカッパカラギーナンを含有する請求項268に記載の経口用投与形態。
【請求項270】
該カラギーナンがイオタカラギーナンを含む請求項267に記載の経口用投与形態。
【請求項271】
該フィルムが少なくとも約6重量%のイオタカラギーナンを含有する請求項270に記載の経口用投与形態。
【請求項272】
該カラギーナンがカッパカラギーナンおよびイオタカラギーナンを含む請求項267に記載の経口用投与形態。
【請求項273】
該フィルムが約2−3重量%のカッパカラギーナンおよび約6−8重量%のイオタカラギーナンを含有する請求項272に記載の投与形態。
【請求項274】
該フィルムが
(a)約8−11重量%のカラギーナン;
(b)約35−45重量%の化工デンプン;
(c)約25−45重量%の可塑剤;および
(d)約25重量%未満の水を
含有する請求項267に記載の経口用剤形・投与形態。
【請求項275】
該フィルムが約2−3重量%のカッパカラギーナンおよび約6−8重量%のイオタカラギーナンを含有する請求項274に記載の経口用投与形態。
【請求項276】
経口用投与形態であって、
(a)外形を有する実質的に固体のコア;
(b)第一のシェル部分;および
(c)第二のシェル部分を包含し、
(d)該第一および第二のシェル部分が該コアの該外形に実質的に沿っており、該剤形・投与形態を取り囲む継ぎ目に沿ってシールしあっており、該第一および第二のシェル部分が、カラギーナン、化工デンプン、ソルビトール、糖アルコール、グリセリンおよび水を含有するフィルム材料からなり、該水が該フィルム材料の約25重量%以下である、経口用投与形態。
【請求項277】
該カラギーナンがカッパカラギーナンを含む請求項276に記載の経口用投与形態。
【請求項278】
該フィルムが少なくとも約2重量%のカッパカラギーナンを含有している請求項277に記載の経口用投与形態。
【請求項279】
該カラギーナンがイオタカラギーナンを含む請求項278に記載の経口用投与形態。
【請求項280】
該フィルムが少なくとも約6重量%のイオタカラギーナンを含有している請求項279に記載の経口用投与形態。
【請求項281】
該カラギーナンがカッパカラギーナンおよびイオタカラギーナンを含む請求項276に記載の経口用投与形態。
【請求項282】
該フィルムが約2−3重量%のカッパカラギーナンおよび約6−8重量%のイオタカラギーナンを含有する請求項281に記載の経口用投与形態。
【請求項283】
該フィルムが
(a)約8−11重量%のカラギーナン;
(b)約35−45重量%の化工デンプン;
(c)約25−45重量%の可塑剤;および
(d)約25重量%未満の水を
含有する請求項276に記載の経口用剤形・投与形態。
【請求項284】
該フィルムが約2−3重量%のカッパカラギーナンおよび約6−8重量%のイオタカラギーナンを含有する請求項283に記載の経口用剤形・投与形態。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−524527(P2007−524527A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517591(P2006−517591)
【出願日】平成16年6月23日(2004.6.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/020187
【国際公開番号】WO2005/004840
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(504389670)バナー ファーマキャップス, インコーポレーテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】BANNER PHARMACAPS, INC.
【住所又は居所原語表記】4100 Mendenhall Oaks Parkway, Suite 301, High Point, NC 27265,U.S.A.
【Fターム(参考)】