説明

非ハロゲン化抗菌剤及びその製造方法

本発明は、抗菌化合物、抗菌組成物、細菌を減少する方法、非ハロゲン化ニトリル置換サリチルアニリドを含む抗菌剤を使用する方法により製造される細菌が減少された基材/物品、及び5−アシルサリチルアミドを製造するための方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非ハロゲン化サリチルアニリド抗菌剤に関し、より特にはニトリル置換サリチルアニリド組成物に関し、及び5−アシルサリチルアミドの製造方法及びこれを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
消費者及び小売店は、清潔さ及び/又は衛生的にすることについて非常に気を使い、特にそれが典型的に台所及び風呂場、織物、布地、及び衣類で見出される及び/又は使用される皿、台所用品、食卓用食器類、調理具、洗浄物品に関する場合、非常に気を使う。したがって、こうした物品を衛生的にする組成物及び方法についての要求がある。
【0003】
多ハロゲン化サリチルアニリドは洗剤基質中で用いられる場合は有効な抗菌剤であるが、これらの化合物は、これらの剤を配合する際に遭遇する問題が挙げられるが、これらに限定されない多様な理由から広範囲に用いられていない。その上、こうしたハロゲン化サリチルアニリドについては、しばしばヒト及び環境への安全性に関して高まる懸念が呈されている。出願人は、こうした欠点はサリチルアニリドのハロゲン化に根ざしており、並びに適切に合成され及び使用される場合には、非ハロゲン化サリチルアニリドは有効な抗菌剤になり得ることを認識した。それ故に、有効な抗菌剤である非ハロゲン化サリチルアニリド、及びこうした化合物を経済的に合成及び使用する手段への要求が、依然として存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、抗菌化合物、抗菌組成物、細菌を減少する方法、非ハロゲン化ニトリル置換サリチルアニリドを含む抗菌剤を使用する方法により製造される細菌が減少された基材/物品、及び5−アシルサリチルアミドを製造するための方法を提供する。
【0005】
本明細書のすべての百分率、割合、及び比率は、特に指示がない限り生成物の正味重量を基準にする。本明細書で引用されるすべての文書は、参考として本明細書に組み込まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
(定義)
本明細書で使用する時、「置換された」とは、この用語が適用される有機組成物又は基が:
(a)要素又は基の脱離によって不飽和となること;又は
(b)化合物又は基中の少なくとも1つの水素が、1以上の(i)炭素、(ii)酸素、(iii)イオウ、(iv)窒素原子を含有する部分により置き換えられること;又は
(c)(a)及び(b)の両方であることを意味する。
【0007】
すぐ上の(b)に記述したように、水素を置き換えてもよく、炭素及び水素原子のみを含有する部分は、これらに限定されるものではないが、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルジエニル、シクロアルキル、フェニル、アルキルフェニル、ナフチル、アンスリル、フェナンスリル、フルオリル、ステロイド基、及びこれらの基の相互の組み合わせ、並びにこれらの基と、アルキレン、アルキリデン及びアルキリジン基などの多価の炭化水素基との組み合わせを包含する炭化水素部分である。すぐ上の(b)に記述したように、水素を置き換えてもよい酸素原子を含有する部分には、ヒドロキシ、アシル又はケト、エーテル、エポキシ、カルボキシ、及びエステル含有基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。すぐ上の(b)に記述したように、水素を置き換えてもよいイオウ原子を含有する部分には、イオウ含有酸及び酸エステル基、チオエーテル基、メルカプト基及びチオケト基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。すぐ上の(b)に記述したように、水素を置き換えてもよい窒素原子を含有する部分には、アミノ基、ニトロ基、アゾ基、アンモニウム基、アミド基、アジド基、イソシアネート基、シアノ基及びニトリル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0008】
上述の部分(b)(i)〜(b)(iv)のいずれも一価の置換、又は多価の置換における水素の欠落のいずれかによって互いに置換され、有機化合物又は基において水素を置換することのできる別の一価部分を形成することができることが理解される。
【0009】
本明細書で使用する時、「香料」という用語は、香り、におい、エッセンス、又は芳香特性を付与する芳香原料、又は芳香原料の混合物を意味する。
【0010】
本明細書で使用する時、「芳香原料」とは、少なくとも100g/molの分子量を有する化合物であり、及びにおい、芳香、エッセンス、又は香りを単独で、又は他の「芳香原料」と組み合わせて付与するのに有用である。
【0011】
本明細書で使用する時、香料のClogP、(ClogP)は、n個の個々の芳香原料のClogP値、(ClogP)の加重平均として計算され、これは次の式による香料を含む:
【数1】

式中wは、n番目の芳香原料の重量であり、及びw、香料の重量は、次の式によるn個の個々の芳香原料の重量の合計である:
【数2】

(w/w)>0.01であるような量で存在するすべての芳香原料は、(ClogP)を決定するための香料のn個の芳香原料を構成する。
【0012】
(抗菌組成物)
本発明の組成物は、式Iの非ハロゲン化ニトリル置換サリチルアニリド化合物を含む。
【化1】

式中:
a.)mは0〜3の整数であり;
b.)tは0〜4の整数であり;
c.)aは0又は1であり;
d.)bは0又は1であり;
e.)gは0又は1であり;
f.)前記基のRは、次のものから成る群から独立して選択され:
i)H;
ii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;
iii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルケニル;
iv)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキニル;
v)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルキル;
vi)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルケニル;
vii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルカリール;
viii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アラルキル;
ix)C〜C16置換又は非置換アリール;
x)窒素、酸素、イオウ、及びこれらの混合物から成る群から選択される1以上のへテロ原子を含む、C〜C20ヘテロアリール単位;並びに
xi)好適な電荷平衡対イオン(Mn+1/n、ただし、a及びbは両方共1であり、並びにXはO及びSから選択される;
xii)いずれかの単一基、R−(X)−(T)−(X’)−についてa、b、及びgがすべて0である場合、前記基のRは更に、CN、アミンオキシド部分、NO、及びこれらの混合物から成る群から選択されてもよい;
g.)X及びX’は存在する場合、O、S、及びNRから選択され;
h.)各Rは次のものから成る群から独立して選択され:
i)H;
ii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;
iii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルケニル;
iv)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキニル;
v)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルキル;
vi)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルケニル;
vii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルカリール;
viii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アラルキル;
ix)C〜C16置換又は非置換アリール;及び
x)窒素、酸素、イオウ、及びこれらの混合物から成る群から選択される1以上のへテロ原子を含む、C〜C20ヘテロアリール単位;
i.)Tは存在する場合、C=O、C=S、S=O、及びSOから選択され;TがS=O又はSOである場合、前記Tと結合したX及びX’は、Sでなくてもよく;
j.)Gは次のものである:
i)H;
ii)好適な電荷平衡対イオン(Mn+1/n、又は
iii)Si((O)(式中pは独立して0又は1である);C(O)((O)(式中pは独立して0又は1であり、並びにqが1である場合rは1であり、及びqが0である場合rは3である)から成る群から選択される開裂可能基であって;Rは、C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルカリール、アラルキル、及びアリール、並びにこれらの混合物から成る群から独立して選択される開裂可能基
ただしいずれかの基についてbが0である場合、a、g、又はa及びgは前記基について0である。
【0013】
本発明の一つの実施形態では、組成物は次のものから成る群から選択される少なくとも1つの追加の成分を含む:
a)次のいずれかである界面活性剤:
(i)式Iの置換サリチルアニリド化合物の重量で割り算された該界面活性剤の重量比が1.0以上であり、及び更に該界面活性剤が該組成物の1重量%以上である;
(ii)該組成物が少なくとも1重量%の陽イオン性界面活性剤を含み、前記化合物Iの重量で割り算された該界面活性剤の重量比が1.0以上であり;及びこの組成物の10重量%水溶液は7.0以下のpHを有する;
b)0.5重量%〜90重量%の溶媒であって、前記溶媒が次の基準:5<d<20を満たすヒルデブランド溶解度パラメータ、d(cal/cm1/2を有し;この組成物の10重量%水溶液がpH≧(pKa−1)を有し、pKaは式IのO−Gフェノールの計算されたpKaであるか、又はGがHでない場合には、GをHで置換した結果である式IのO−GフェノールのpKaである溶媒;
c)2.0以上のClogPを有する香料;
d)0.001〜1.0重量%の酵素;及び
e)これらの混合物。
【0014】
本発明の別の態様では、酵素は:プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ、キシログルカナーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、ラッカーゼ、ペルオキシダーゼ、及びこれらの混合物から成る群から選択される。
【0015】
本発明の別の態様では、組成物は少なくとも2つの前記追加の成分を含む。
【0016】
本発明の別の態様では、組成物は液体洗剤を含む。
【0017】
本発明の別の態様では、組成物は上記の式Iの化合物を含み、その際mは0又は1であり;tは0又は1であり;a、b及びgはすべて0であり;GはHであり、並びにRは存在する場合Hではない。
【0018】
本発明の別の態様では、組成物は上記の式Iの化合物を含み、その際mは0又は1であり;tは0又は1であり;及びGはHである。
【0019】
本発明の別の態様では、組成物は上記の式Iの化合物を含み、その際mは0又は1であり;tは0であり;及びGはHである。
【0020】
本発明の別の態様では、組成物は上記の式Iの化合物を含み、その際mは0又は1であり;tは0であり;a、b及びgはすべて0であり;並びにGはHである。
【0021】
本発明の別の態様では、組成物は上記の式Iの化合物を含み、その際mは0であり;tは0であり;a、b及びgはすべて0であり;並びにGはHである。
【0022】
本発明の別の態様では、組成物は式II、式III、又はこれらの混合物から成る群から選択される化合物を含む:
【化2】

【化3】

式中、式II及び式IIIのRは、次のものから成る群から選択される:
i)H;
ii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;
iii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルケニル;
iv)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキニル;
v)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルキル;
vi)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルケニル;
vii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルカリール;
viii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アラルキル;
ix)C〜C16置換又は非置換アリール;及び
x)窒素、酸素、イオウ、及びこれらの混合物から成る群から選択される1以上のへテロ原子を含む、C〜C20ヘテロアリール単位。
【0023】
本発明の別の態様では、組成物は式II、式III又はこれらの混合物の化合物を含み、その際Rは、C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;及びC〜C16置換又は非置換アリールから成る群から選択される。
【0024】
本明細書に開示された組成物中に用いるのに好適な界面活性剤には、非イオン性、陰イオン性、両性、両染性、双極性、陽イオン性、半極性非イオン性、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。こうした界面活性剤の非限定例は、米国特許第3,664,961号、同第5,707,950号、及び同第5,576,282号に開示される。本発明の一つの態様では、前記組成物は、非イオン性界面活性剤及び/又は非イオン性界面活性剤と他の界面活性剤、特に陰イオン性界面活性剤との混合物を含む。好適な界面活性剤の具体例には、ハンツマン表面科学(Huntsman Surface Sciences)(77056米国テキサス州ヒューストンのポストオーク通り3040)より入手可能な直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩のナトリウム塩(LASナトリウム);シェル・ケミカルLP(Shell Chemical LP)(77252米国テキサス州ヒューストン私書箱2463)より入手可能なネオドール25−9(Neodol 25-9)(登録商標);クラリアント社(Clariant Corporation)(28216米国ノースカロライナ州シャーロットのチェサピーク通り4331)より入手可能なジメチルヒドロキシエチルラウリルアンモニウムクロライドが挙げられるがこれらに限定されない。
【0025】
好適な香料には、アルコール、ケトン、アルデヒド、エステル、エーテル、ニトリル、及び環式及び非環式アルケン、例えばテルペンを典型的に含む芳香原料が挙げられるがこれらに限定されない。本発明の組成物に有用な芳香原料の例には、ヘキシルシンナミックアルデヒド;アミルシンナミックアルデヒド;アミルサリチレート;ヘキシルサリチレート;テルピネオール;3,7−ジメチル−シス−2,6−オクタジエン−1−オール;2,6−ジメチル−2−オクタノール;2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール;3,7−ジメチル−3−オクタノール;3,7−ジメチル−トランス−2,6−オクタジエン−1−オール;3,7−ジメチル−6−オクテン−1−オール;3,7−ジメチル−1−オクタノール;2−メチル−3−(パラ−t−ブチルフェニル)−プロピオンアルデヒド;4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド;トリシクロデセニルプロピオネート;トリシクロデセニルアセテート;アニスアルデヒド;2−メチル−2−(パラ−イソ−プロピルフェニル)−プロピオンアルデヒド;エチル−3−メチル−3−フェニルグリシデート;4−(パラ−ヒドロキシフェニル)−ブタン−2−オン;1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブテン−1−オン;パラ−メトキシアセトフェノン;パラ−メトキシ−α−フェニルプロペン;メチル−2−n−へキシル−3−オキソ−シクロペンタンカルボキシレート;ウンデカラクトンγが挙げられるが、これらに限定されない。こうした芳香原料は、IFFグローバル本社(IFF Global Headquarters)(10019米国ニューヨーク州ニューヨーク西57番通り(West 57th Street)521)から得ることができる。
【0026】
本発明の組成物中に組み込むのに好適な溶媒としては、プロピレングリコール誘導体、例えばn−ブトキシプロパノール又はn−ブトキシプロポキシプロパノ−ル、水溶性カルビトール(CARBITOL)(登録商標)溶媒、又は水溶性セロソルブ(CELLOSOLVE)(登録商標)溶媒が挙げられる。水溶性カルビトール(CARBITOL)(登録商標)溶媒は、アルコキシ基が、エチル、プロピル、又はブチルから誘導される2−(2−アルコキシエトキシ)エタノールの部類の化合物である。水溶性セロソルブ(CELLOSOLVE)(登録商標)溶媒は、2−ブトキシエトキシエタノールのような2−アルコキシエトキシエタノールの部類の化合物である。その他の好適な溶媒には、エタノールアミン、及びアルコール、例えば、n−ブトキシプロポキシプロパノール、ブチルカルビトール(butyl carbitol)(登録商標)、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ベンジルアルコール、メタノール、エタノール、イソピロピルアルコール、及び2−エチル−1,3−ヘキサンジオール及び2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールのようなジオール、並びにこれらの混合物が挙げられる。カルビトール(CARBITOL)(登録商標)溶媒、又は水溶性セロソルブ(CELLOSOLVE)(登録商標)のような好適な溶媒は、ダウ・ケミカル社(The Dow Chemical Company)(08873米国ニュージャージー州サマセットのベロニカ通り40)から得ることができる。
【0027】
本発明の組成物に用いるのに有用なその他の溶媒には、ポリ(アルキレングリコール)アルキルエーテルが挙げられる。本明細書に用いるのに好適なポリ(アルキレングリコール)アルキルエーテルとしてはポリ(プロピレングリコール)モノブチルエーテル、ポリ(エチレングリコール−コ−プロピレングリコール)モノブチルエーテル、ポリ(エチレングリコール)ジメチルエーテル、ポリ(エチレングリコール−コ−プロピレングリコール)ジメチルエーテル、ポリ(エチレングリコール)ステアレート又はこれらの混合物が挙げられる。ポリ(プロピレングリコール)モノブチルエーテル(平均分子量340)は、アルドリッチ(Aldrich)(53201米国ウィスコンシン州ミルウォーキー私書箱2060)より市販されている。
【0028】
本発明の組成物に用いるのに有用なその他の溶媒には、非水性低極性溶媒、例えば非近接のC〜Cの分枝鎖又は直鎖アルキレングリコールが挙げられる。この種類の溶媒には、ヘキシレングリコール(4−メチル−2,4−ペンタンジオール)、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ブチレングリコール、及び1,4−ブチレングリコールが挙げられる。本明細書に用いるその他の低極性溶媒は、モノ−、ジ−、トリ−、又はテトラ−C〜CアルキレングリコールモノC〜Cアルキルエーテルを含む。こうした化合物には、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノブチルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
本明細書で有用な別の溶媒は、より低い分子量のポリエチレングリコール(PEG)を含む。こうした物質は、少なくとも約150g/molの分子量を有するものである。
【0030】
本発明の組成物中に組み込むのに好適な酵素には、コンドリオチナーゼ(chondriotinase)、ヘミセルラーゼ、エンドグルカナーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、ペクトリアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、イソペプチダーゼ、ペクチナーゼ、他のペクチン分解酵素を含まないペクチンリアーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、オキシドレダクターゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ(malanases)、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、マンナナーゼ、キシラナーゼ、ケラチナーゼ、ポリガラクツロナーゼ、マイコデキストラナーゼ、テルミターゼ、アミラーゼ、キシログルカナーゼ、ラッカーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼが挙げられるが、これらに限定されない。これらの及び他のこうした好適な酵素及び/又は使用濃度の例は、PCT国際公開特許WO98/28400A2;PCT国際公開特許WO98/39403A;PCT国際公開特許WO98/06808A;PCT国際公開特許WO98/06805A1;PCT国際公開特許WO98/06807A1;PCT国際公開特許WO98/39404A;PCT国際公開特許WO98/39402A;PCT国際公開特許WO98/16604A;PCT国際公開特許WO98/40473A;PCT国際公開特許WO96/16153A;PCT国際公開特許WO96/12004A;PCT国際公開特許WO96/16154A;PCT国際公開特許WO96/27649A;PCT国際公開特許WO98/03640A;PCT国際公開特許WO98/15633A;PCT国際公開特許WO98/06809A;PCT国際公開特許WO98/13457A;PCT国際公開特許WO96/28558A;PCT国際公開特許WO98/28394A;PCT国際公開特許WO97/09431A1;PCT国際公開特許WO97/31090A1;PCT国際公開特許WO97/11164;PCT国際公開特許WO99/09126;PCT国際公開特許WO98/50513;PCT国際公開特許WO99/02663;PCT国際公開特許WO98/38287A1;PCT国際公開特許WO98/38286A1;PCT国際公開特許WO98/27197A1;PCT国際公開特許WO98/10060A1;PCT国際公開特許WO98/27198A1;PCT国際公開特許WO97/11217A;PCT国際公開特許WO97/25468A;PCT国際公開特許WO97/25469A;PCT国際公開特許WO97/40127A1;PCT国際公開特許WO97/40229A1;PCT国際公開特許WO97/08325A;PCT国際公開特許WO97/28257A1;PCT国際公開特許WO98/07816A;EP747,469A;EP709,452A;EP747,470A;EP698,659A;GB2,297,979A;GB2,294,269A;GB2,303,147A;DE19523389A1;DE19612193A1;JP09316490A;JP10088472A;JP10088485A;JP10174583A;並びに米国特許第5,705,464号;同第5,710,115号;同第5,576,282号;同第5,728,671号;同第5,707,950号;同第5,605,832号、及び同第5,683,911号に開示されている。
【0031】
市販されているα−アミラーゼ製品の例は、ジェネンコア(Genencor)のピュラフェクトOx Am(Purafect Ox Am)(登録商標)、並びにすべてノボ・ノルディスクA/S(Novo Nordisk A/S)(デンマーク)より入手可能なターマミル(Termamyl)(登録商標)、バン(Ban)(登録商標)、フンガミル(Fungamyl)(登録商標)、及びデュラミル(Duramyl)(登録商標)である。PCT国際公開特許WO95/26397は、その他の好適なアミラーゼ:25〜55℃の温度範囲及び8〜10の範囲のpH値においてファデバス(Phadebas)(登録商標)α−アミラーゼ活性分析により測定する場合に、ターマミル(Termamyl)(登録商標)の比活性より少なくとも25%高い比活性を有することを特徴とするα−アミラーゼを記述している。好適なのは、上記の酵素の変異型であり、PCT国際公開特許WO96/23873(ノボ・ノルディスク(Novo Nordisk))に記述されている活性レベル、並びに熱安定性とより高い活性レベルとの組み合わせに関する改良特性を有するその他のデンプン加水分解性酵素は、PCT国際公開特許WO95/35382に記述されている。酵素の選択は、pH活性及び/又は安定性の最適条件、熱安定性、及び活性洗剤、ビルダーなどに対する安定性のような要因に影響される。
【0032】
本発明の組成物は、米国特許第5,705,464号;同第5,710,115号;同第5,698,504号;同第5,695,679号;同第5,686,014号、及び同第5,646,101号に記述されるように、ビルダー、漂白剤、漂白活性化剤、漂白触媒、触媒金属錯体、酵素安定化系、キレート剤、光学的光沢剤、汚れ放出ポリマー、染料付着剤(dye transfer agents)、分散剤、泡抑制剤、染料、着色剤、充填剤塩、ヒドロトロープ、光活性化剤、蛍光剤、布地調整剤、加水分解型界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、収縮防止剤、抗皺剤、殺菌剤、殺真菌剤、カラースペックル、シルバーケア、サビ防止剤及び/又は防食剤、アルカリ性供給源、可溶化剤、キャリア、加工助剤、顔料、及びpH調整剤が挙げられるがこれらに限定されない好適な添加物成分を含んでもよい。液体洗剤組成物、強力洗剤組成物、自動又は手洗い用食器洗浄組成物、硬質表面洗浄組成物、家庭用ケア組成物、布地ケア組成物、及び乾燥機添加組成物が挙げられるがこれらに限定されない洗浄又はその他の消費者用組成物を形成するために、こうした添加物成分の十分な数及び量が添加されてもよい。
【0033】
本発明の組成物及び化合物は、液体洗剤組成物、強力洗剤組成物、自動又は手洗い用食器洗浄組成物、硬質表面洗浄組成物、家庭用ケア組成物、布地ケア組成物、及び乾燥機添加組成物が挙げられるがこれらに限定されない異なる製品の範囲に組み込まれることができ、又は包含することができる。これらの製品は当業者に既知のいずれの形態であってもよく、並びに本発明の化合物及び組成物は、単純混合が挙げられるがこれに限定されない従来の手段によって、こうした洗剤に組み込まれてもよい。例えば製品は、液体、粒状、粉末、錠剤、ペースト、フォーム、ゲル、スプレー、及びバーであってもよい。これらの製品はそのままであってもよいし、又は織布若しくは不織布単繊維基材のような基材に放出可能な状態で吸収若しくは吸着されてもよい。
【0034】
細菌が、本明細書に開示された組成物及び/又は式I〜Vを有する化合物により接触される場合には、細菌は減少し及び/又はそれらの成長は抑制される。本明細書に開示された組成物及び/又は式I〜Vを有する化合物による接触により減少され得る及び/又はその成長が抑制される細菌の例には、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス・ハエモリティクス(Staphylococcus haemolyticus)、スタフィロコッカスカピティス(Staphylococcus capitis)、スタフィロコッカス・サプロフィティクス(Staphylococcus saprophyticus)、肺炎桿菌、プロテウス菌、バチルスチューリンゲンシス;セラチア菌、スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)、ネズミチフス菌/サルモネラ・ティフィムリウム、志賀菌、フェカリス菌、化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)、陽性桿菌(Corynebacterium xerosis)、陽性球菌(Micrococcus varians)、陽性球菌(Micrococcus luteus)、嫌気性陽性レンサ球菌(Peptostreptococcus anaerobius)、ニキビ菌(Propionibacterium acnes)、嫌気性無芽胞陽性桿菌(Propionibacterium avidum)、嫌気性無芽胞陽性桿菌(Propionibacterium granulosum)、大腸菌、豚コレラ菌(Salmonella choleraesius)、単球症リステリア(Listeria monocytogenes)、エンテロコッカス・ヒラエ(Enterococcus hirae)、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。出願人の発明の1つの態様では、本明細書に開示された組成物及び/又は式I〜Vを有する化合物による接触により減少され得る及び/又はその成長が抑制される細菌には、大腸菌、豚コレラ菌(Salmonella choleraesius)、単球リステリア(Listeria monocytogenes)、スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)、
スタフィロコッカス・サプロフィティクス(Staphylococcus saprophyticus)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、陽性桿菌(Corynebacterium xerosis)、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。出願人の発明の別の態様では、本明細書に開示された組成物及び/又は式I〜Vを有する化合物による接触により減少され得る及び/又はその成長が抑制される細菌には、スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス・サプロフィティクス(Staphylococcus saprophyticus)、陽性桿菌(Corynebacterium xerosis)、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thurengiensis)、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。
【0035】
(使用方法)
織物を含む基材が挙げられるがこれに限定されない基材上の細菌の濃度は、前記基材に、本明細書に開示された組成物及び/又は化合物を接触させることによって減少することができる(即ち不活性化する、殺菌するなど)及び/又はその上の細菌の成長を抑制することができる。
【0036】
細菌が減少された又は成長を抑制する基材/物品は、本発明の方法の実行の結果としてもたらされる。
【0037】
本発明の方法により処理されてもよい基材の例には、台所用品、皿、調理台、調理具、深鍋、片手平鍋、フライパン、哺乳瓶、乳児用おしゃぶり、ガラス製品、義歯、木製まな板、織物、布地のような織物を含む物品、衣類、及びリンネル製品、スポンジ、ブラシ、プラスチック手袋、台所用スポンジ、再利用可能拭き取り用品、動物及びヒトの皮膚(即ちパーソナル洗浄用途)、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。これらの基材に加えて、基材は果物、肉、及び水のような液体などの食品を包含してもよい。
【0038】
(抗菌化合物)
本発明の化合物は、以下の式IV及びVを有する非ハロゲン化ニトリル置換サリチルアニリド化合物を包含する:
【化4】

【化5】

式中、式IV及びVのRは、次のものから成る群から選択される:
i)H;
ii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;
iii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルケニル;
iv)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキニル;
v)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルキル;
vi)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルケニル;
vii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルカリール;
viii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アラルキル;
ix)C〜C16置換又は非置換アリール;及び
x)窒素、酸素、イオウ、及びこれらの混合物から成る群から選択される1以上のへテロ原子を含む、C〜C20ヘテロアリール単位;並びに
Gは、H、好適な電荷平衡対イオン(Mn+1/n、又はSi((O)(式中pは独立して0又は1である);C(O)((O)(式中pは独立して0又は1であり、並びにqが1である場合rは1であり、及びqが0である場合rは3である)から成る群から選択される開裂可能基であって;Rは、C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルカリール、アラルキル、及びアリール、並びにこれらの混合物から成る群から独立して選択される。
【0039】
本発明の別の態様では、式IV及びVのRは、C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル及びC〜C16置換又は非置換アリールから成る群から選択される。
【0040】
本発明の別の態様では、式IV及びVのRは、C〜C11直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;及びC〜C14置換又は非置換アリールから成る群から選択される。
【0041】
(5−アシル置換サリチルアミドを合成する方法)
5−アシル置換サリチルアミドは、サリチルアミドの2の位置のフェノールの酸素原子に結合したアシル基を含むサリチルアミドを得ることにより、及び以下に図示されるように、前記アシル基の結合位置を、前記フェノールの酸素原子から前記サリチルアミドの5の位置の炭素原子に移動することにより合成されてもよいことを出願人は、驚くべきことに見出した。
【化6】

【0042】
本発明の1つの態様では、前記アシル基を移動することは、前記サリチルアミドの2の位置のフェノールの酸素原子に結合したアシル基を含むサリチルアミドに、ルイス酸を接触する工程を含む。好適なルイス酸には、塩化アルミニウム、塩化第二スズ、及び三フッ化ホウ素が挙げられるがこれらに限定されず、これらのすべてはアルドリッチ(Aldrich)(53201米国ウィスコンシン州ミルウォーキー私書箱2060)から得ることができる。
【0043】
本発明の別の態様では、前記移動工程は溶媒の存在下で実行される。好適な溶媒には、アルドリッチ(Aldrich)(53201米国ウィスコンシン州ミルウォーキー私書箱2060)から得ることができる二硫化炭素が挙げられるがこれに限定されない。
【0044】
再配置は、アミド結合に優先してエステル結合が破断するという点で化学選択的であり、及び5の位置異性体が得られるという点で位置選択的であるという両方であることが驚くべきことに見出された。
【0045】
アシル基の再配置を抑制及び/又は変更しない、いずれの置換基もサリチルアミドの窒素原子に共有結合してもよい。こうした置換基の非限定例には、H、直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル及び/又は置換又は非置換アリールが挙げられるがこれらに限定されない。
【0046】
本明細書に開示された方法は、その態様のすべてにおいて、式I〜Vを有する化合物を合成するために用いることができる。式I〜Vを有する化合物は詳細に本発明の明細書に記述されている。
【実施例】
【0047】
(実施例I)
本発明による抗菌剤を製造するための非限定的な合成例が以下に提供される。
【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【0048】
2−(デカノイルオキシ)安息香酸(2)は次のように合成される:アルゴン注入口、追加の漏斗、電磁攪拌棒、及び温度計を装備した、炎で乾燥した250mLの三つ口丸底フラスコに、10.0gのサリチル酸、100mLのベンゼン、及び5.72gのピリジンを添加する。60分にわたって温度を35℃未満に保ちながら、13.81gのデカノイルクロライドを追加の漏斗に加える。添加が完了したら、反応を18時間攪拌して反応させる。次に反応物を100mLの1NHClにより急冷し、及び有機相を次に分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を蒸発させて乾燥する。結果として得られる固体を15mLのクロロホルム:ギ酸(97.5:2.5)中に溶解し、次いでクロロホルム:ギ酸(97.5:2.5)を用いてシリカ上でクロマトグラフを行う。精製後の(2)の収量は13.8gである。
【0049】
2−(デカノイルオキシ)−N−(4−シアノフェニル)−ベンズアミド、(4)は次のように合成される:アルゴン注入口、電磁攪拌棒、油浴、及び温度計を装備した、炎で乾燥した250mLの三つ口丸底フラスコに、13.5gの2−(デカノイルオキシ)安息香酸(2)及び100mLのトルエンを添加する。結果として得られた溶液を90℃に温め、及び6.02gの塩化チオニルを添加し、次に2時間攪拌して(3)を生成する。次に16.3gの4−シアノアニリンを4x4gに分割して30分にわたって添加する。添加が完了したら、反応物を更に1時間攪拌する。次に反応物を150mLの水で希釈し、次いで分液漏斗に、500mLのクロロホルム及び250mLの1NHClと共に注ぐ。漏斗の内容物を完全に混合し及び分離させる。水相を捨て、及び有機相を更に3x250mLの1NHClで洗浄する。次に有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を蒸発させて乾燥し、粗生成物を油として生成する。油は更に、4:1のヘキサン:酢酸エチルを用いてカラム・クロマトグラフィーにより精製することができる。精製後の(4)の収量は9.6gである。
【0050】
N−(4−シアノフェニル)−2−ヒドロキシ−5−(1−オキソデシル)−ベンズアミド、(5)は次のように合成される:アルゴン注入口、電磁攪拌棒、油浴、コンデンサー、及び温度計を装備した、炎で乾燥した25mLの三つ口丸底フラスコに、1.0gの(4)及び15mLの二硫化炭素を添加する。反応混合物に、0.68gの塩化アルミニウムを添加し、次いで反応物を3時間還流し、その後溶媒を除去する。次に反応物を更に2時間90℃で溶媒なしで加熱し、その後室温に冷却する。残留物を10mLの水で処理し、次いで50mLの酢酸エチルで抽出する。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、及び濾液を蒸発させて(5)を生成する。生成物は、カラム・クロマトグラフィー(72:25のヘキサン:酢酸エチル)を用いるか、又はベンゼンからの結晶化により更に精製することができる。
【0051】
(2)、(3)、及び(4)を除く、前述の指定されたすべての試薬は、アルドリッチ(Aldrich)(53201米国ウィスコンシン州ミルウォーキー私書箱2060)より得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物を含むことを特徴とする組成物:
【化1】

式中:
a.)mは0〜3の整数であり、好ましくはmは0又は1であり、最も好ましくはmは0であり;
b.)tは0〜4の整数であり、好ましくはtは0又は1であり、最も好ましくはtは0であり;
c.)aは0又は1であり、好ましくはaは0であり;
d.)bは0又は1であり、好ましくはbは0であり;
e.)gは0又は1であり、好ましくはgは0であり;
f.)前記基のRは、次から成る群から独立して選択され:
i)H;
ii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;
iii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルケニル;
iv)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキニル;
v)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルキル;
vi)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルケニル;
vii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルカリール;
viii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アラルキル;
ix)C〜C16置換又は非置換アリール;
x)窒素、酸素、イオウ、及びこれらの混合物から成る群から選択される1以上のへテロ原子を含む、C〜C20ヘテロアリール単位;及び
xi)好適な電荷平衡対イオン(Mn+1/n、ただし、a及びbは両方共1であり、並びにXはO及びSから選択される;
xii)いずれかの単一基、R−(X)−(T)−(X’)−についてa、b、及びgがすべて0である場合、前記基のRは更に、CN、アミンオキシド部分、NO、及びこれらの混合物から成る群から選択されてもよい;
好ましくは、Rは存在する場合、Hではない;
g.)X及びX’は存在する場合、O、S、及びNRから選択され;
h.)各Rは次から成る群から独立して選択され:
i)H;
ii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;
iii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルケニル;
iv)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキニル;
v)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルキル;
vi)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルケニル;
vii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルカリール;
viii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アラルキル;
ix)C〜C16置換又は非置換アリール;及び
x)窒素、酸素、イオウ、及びこれらの混合物から成る群から選択される1以上のへテロ原子を含む、C〜C20ヘテロアリール単位;
i.)Tは存在する場合、C=O、C=S、S=O、及びSOから選択され;TがS=O又はSOである場合、前記Tと結合したX及びX’は、Sでなくてもよく;
j.)Gは次のものであり:
i)H;
ii)好適な電荷平衡対イオン(Mn+1/n、又は
iii)Si((O)(式中pは独立して0又は1である);C(O)((O)(式中pは独立して0又は1であり、並びにqが1である場合rは1であり、及びqが0である場合rは3である)から成る群から選択される開裂可能基であって;Rは、C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルカリール、アラルキル、及びアリール、並びにこれらの混合物から成る群から独立して選択される開裂可能基;
好ましくはGはHであり;
ただしいずれかの基についてbが0である場合、a、g、又はa及びgは前記基について0である。
【請求項2】
前記組成物が、次から成る群から選択される少なくとも1つの追加の成分、好ましくは少なくとも2つの追加の成分を含むことを更に特徴とする、請求項1に記載の組成物:
a)次のいずれかである界面活性剤:
(i)式Iの置換サリチルアニリド化合物の重量で割り算された該界面活性剤の重量比が1.0以上であり、かつ、更に該界面活性剤が該組成物の1重量%以上である;
(ii)該組成物が少なくとも1重量%の陽イオン性界面活性剤を含み、前記化合物Iの重量で割り算された該界面活性剤の重量比が1.0以上であり;かつ、この組成物の10重量%水溶液は7.0以下のpHを有する;
b)0.5重量%〜90重量%の溶媒であって、前記溶媒が次の基準:5<d<20を満たすヒルデブランド溶解度パラメータ、d(cal/cm1/2を有し;この組成物の10重量%水溶液がpH≧(pKa−1)を有し、pKaは式IのO−Gフェノールの計算されたpKaであるか、又はGがHでない場合にはGをHで置換した結果である式IのO−GフェノールのpKaである溶媒;
c)2.0以上のClogPを有する香料;
d)0.001〜1.0重量%の酵素であって;好ましくはプロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ、キシログルカナーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、ラッカーゼ、ペルオキシダーゼ、及びこれらの混合物から成る群から選択される酵素、及び
e)これらの混合物。
【請求項3】
前記化合物が次から成る群から選択されることを更に特徴とする、請求項1または2に記載の組成物:
A)
【化2】

B)
【化3】

及び
C)これらの混合物;
式中、Rは、次から成る群から選択され:
i)H;
ii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;
iii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルケニル;
iv)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキニル;
v)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルキル;
vi)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルケニル;
vii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルカリール;
viii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アラルキル;
ix)C〜C16置換又は非置換アリール;及び
x)窒素、酸素、イオウ、及びこれらの混合物から成る群から選択される1以上のへテロ原子を含む、C〜C20ヘテロアリール単位;
好ましくはRは、次のものから成る群から選択される:
i)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;及び
ii)C〜C16置換又は非置換アリール。
【請求項4】
次から選択されることを特徴とする化合物:
A)
【化4】

B)
【化5】

及び
C)これらの混合物;
式中、Rは、次から成る群から選択され:
i)H;
ii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;
iii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルケニル;
iv)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキニル;
v)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルキル;
vi)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換シクロアルケニル;
vii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルカリール;
viii)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アラルキル;
ix)C〜C16置換又は非置換アリール;及び
x)窒素、酸素、イオウ、及びこれらの混合物から成る群から選択される1以上のへテロ原子を含む、C〜C20ヘテロアリール単位;
好ましくはRは、次のものから成る群から選択され:
i)C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;及び
ii)C〜C16置換又は非置換アリール
最も好ましくはRは、次のものから成る群から選択され:
i.)C〜C11直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル;及び
ii.)C〜C14置換又は非置換アリール
Gは、H、好適な電荷平衡対イオン(Mn+1/n、又はSi((O)(式中pは独立して0又は1である);C(O)((O)(式中pは独立して0又は1であり、並びにqが1である場合rは1であり、及びqが0である場合rは3である)から成る群から選択される開裂可能基であって;Rは、C〜C16直鎖又は分枝鎖、置換又は非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルカリール、アラルキル、及びアリール、並びにこれらの混合物から成る群から独立して選択される。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物又は化合物を含むことを特徴とする、液体洗剤。
【請求項6】
細菌を減らす又は細菌の成長を抑制する方法であって、前記方法が、織物を含む基材を、請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗剤、組成物、又は化合物に接触させる工程を含むことを特徴とする、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法によって処理されてなることを特徴とする、基材。
【請求項8】
5−アシル置換サリチルアミドを合成する方法であって、前記方法がアシル基の結合位置を移動する工程を含むことを特徴とし、前記アシル基が、サリチルアミドの2の位置のフェノールの酸素原子に結合しており、前記フェノールの酸素原子から前記サリチルアミドの5の位置の炭素原子に移動する工程を含む、方法。
【請求項9】
前記サリチルアミドの2の位置の該フェノールの酸素原子に結合した該アシル基を有する該サリチルアミドを、ルイス酸に接触させる工程を含むことを更に特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記移動工程を溶媒の存在下で実行することを更に特徴とする、請求項9に記載の方法。

【公表番号】特表2006−511477(P2006−511477A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−538402(P2004−538402)
【出願日】平成15年9月18日(2003.9.18)
【国際出願番号】PCT/US2003/029837
【国際公開番号】WO2004/026821
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】