説明

非動物製品含有獣医製剤

本発明は、動物製品を含有せず、少なくとも1種の薬剤の有効量、少なくとも1種の崩壊剤、少なくとも1種の非動物製品含有風味剤、又は非動物源由来の風味剤、少なくとも1種の結合剤、少なくとも1種の湿潤剤、少なくとも1種の造粒溶媒、及び場合によって、少なくとも1種の抗酸化剤、少なくとも1種の緩衝剤、少なくとも1種の保存剤、又は少なくとも1種の着色剤を含むチュアブル獣医製剤を提供する。本発明はさらに、チュアブル獣医製剤を製造する方法、並びに前記製剤にスモークヒッコリー風味剤を添加することによって動物に対する経口獣医製剤の特許性を高める方法を提供する。本発明はさらに、動物製品を含有しない錠剤を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物製品も動物源由来の風味剤も含有せず、良好な官能特性のために動物に嗜好性である改良された経口獣医製剤、並びに動物製品も動物製品由来の風味剤も使用することなく、経口獣医製剤の嗜好性を改善する方法を提供する。本発明はさらに、動物製品も動物源由来の風味剤も含有せず、良好な粘稠度及び動物による受容性を有する改良されたチュアブル獣医製剤又は錠剤、並びに乾燥ステップを回避することによる、チュアブル獣医製剤を調製するための改善された方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
治療剤は様々な経路で動物に投与される。それらの経路には、例えば、経口摂取、局所適用、又は非経口(parental)投与が含まれる。当業者によって選択される特定の経路は、その薬剤又は治療剤の生理化学的特性、宿主の状態、及び経済面などの要因に依存する。
【0003】
例えば、経口、局所、経皮、又は皮下投与用の治療剤を製剤する一方法は、パスタ剤又は注射可能な製剤として治療剤を製剤することであり、2000年2月16日に出願され、係属中の「IMPROVED PASTE FORMULATIONS」という名称の米国特許出願第09/504741号、又は1999年7月2日に出願され、係属中の米国特許出願第09/346905号、1999年7月9日に出願され、許可された米国特許出願第09/112690号、及び1998年9月14日に出願され、係属中の「LONG ACTING INJECTIBLE FORMULATIONS CONTAINING HYDROGENATED CASTOR OIL」という名称の米国特許出願第09/15277号を参照文献とする。これらの特許の開示及びこれらの特許に引用された参照文献、並びに本明細書に引用された参照文献を、参照により特に本明細書の一部とする。
【0004】
他の方法には、経口送達用の固体又は液体基質に治療剤を組み入れる方法がある。これらの方法には、チュアブル薬剤送達製剤が含まれる。経口製剤に伴う問題は、治療剤が多くの場合、味、香気、又は製剤の口腔内の感触が不快であり、それにより、特に動物の場合、患者によってその経口製剤が拒絶されることである。例えば、ヒトの口に合わないアスピリン、イブプロフェン、又はエリスロマイシンなどの治療剤を経口送達するための脂質をベースとするチュアブル製剤を提供するGeyer他の米国特許第5380535号、デンプン様材料、肉又は野菜タンパク源などのタンパク性材料、及び場合によって薬剤又はビタミンを含む乾燥パフ状ペットフードを提供するBrown他の米国特許第5894029号、或いは水素化デンプン加水分解充填剤及び水溶性充填剤を含む水溶性基質を含むチュアブル投与形態を記載しているChau他の米国特許第5637313号を参照されたい。
【0005】
従来、獣医製剤において、嗜好性は、動物副製品又は動物源由来の風味剤をその製剤に含有させることによって達成されてきた。例えば、イヌが噛んだときに嗜好性であるために、イヌ用ガム(chew)に、チキン粉末、レバー粉末、ビーフ、ハム、魚、又は生皮由来製品などの誘引物を含有させるのが慣例である。すべてAxelrod他の米国特許第6086940号、第6093441号、第6159516号、第6110521号、第5827565号、第6093427号を参照されたい。しかしながら、動物製品又は副産物、或いは動物源由来の風味剤は、ウシ海綿状脳症などの疾患又は毒性をもたらす化学的又は生物的汚染のため、最近は人気を失っている。
【特許文献1】米国特許出願第09/504741号
【特許文献2】米国特許出願第09/346905号
【特許文献3】米国特許出願第09/112690号
【特許文献4】米国特許出願第09/15277号
【特許文献5】米国特許第5380535号
【特許文献6】B米国特許第5894029号
【特許文献7】米国特許第5637313号
【特許文献8】米国特許第6086940号
【特許文献9】米国特許第6093441号
【特許文献10】米国特許第6159516号
【特許文献11】米国特許第6110521号
【特許文献12】米国特許第5827565号
【特許文献13】米国特許第6093427号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、動物製品、副産物、動物源由来の風味剤を含まないが、依然として良好な官能特性を示す経口獣医製剤が求められている。カノコソウ植物などの非動物由来製品は、食品又はペット用おもちゃの芳香性誘引剤として知られており(Childers-Zadahの米国特許第5785382号)、或いは誘引剤として果実風味剤を含有する動物用ガムが知られているが(Axelrod et al.,米国特許第6274182号、第6200616号、及び第6126978号を参照)、これらの特許は、薬剤をマスキングする必要のある経口製剤におけるカノコソウ植物又は果実風味剤の使用を記載していない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、動物製品も動物源由来の風味剤も含有せず、動物にとって魅力的な官能特性を示す改良された経口獣医製剤を提供する。本発明はさらに、動物製品も動物源由来の風味剤も含有せず、良好な粘稠度及び動物による受容性を有する改良されたチュアブル獣医製剤、並びにチュアブル獣医製剤を調製するための改善された方法を提供する。本発明はさらに、動物製品又は動物源由来の風味剤を用いるときに慣例である乾燥ステップを回避する、簡単、迅速、かつ経済的な方法である、本発明のチュアブル獣医製剤を調製するための製造方法を提供する。
【0008】
これらの実施形態及び他の実施形態は以下の詳細な説明に開示されるか、以下の詳細な説明から明らかであるか、以下の詳細な説明に包含される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、動物製品を含有せず、
−少なくとも1種の薬剤の有効量、
−少なくとも1種の充填剤、
−少なくとも1種の崩壊剤、
−少なくとも1種の非動物製品含有風味剤、又は非動物源由来の風味剤、
−少なくとも1種の結合剤、
−少なくとも1種の湿潤剤、
−少なくとも1種の造粒溶媒、及び
−場合によって、少なくとも1種の抗酸化剤、少なくとも1種の緩衝剤、少なくとも1種の保存剤、又は少なくとも1種の着色剤を含むチュアブル獣医製剤、或いは、
好ましくは、動物製品を含有せず、
−有効量の薬剤、
−ダイズタンパク質、コーンコブ、又はコーングルテン(corn glutton)ミールからなる群から選択された充填剤、
−崩壊剤、
−ヒッコリースモーク風味剤である、非動物製品含有風味剤又は非動物源由来の風味剤
−結合剤、
−湿潤剤、
−造粒溶媒、及び
−場合によって、抗酸化剤、緩衝剤、保存剤、又は着色剤を含む、チュアブル獣医製剤を提供する。
【0010】
さらに、本発明は、動物製品も動物源由来の風味剤も含有しない経口獣医製剤の嗜好性を高める方法であって、場合によってさらにカラメル(carmel)を含むヒッコリースモーク風味剤を経口獣医製剤に添加することを含む方法を提供する。
【0011】
本発明はさらに、動物製品を含有しないチュアブル獣医製剤を調製する方法であって、
(a)薬剤、結合剤、崩壊剤、及び非動物製品含有風味剤又は非動物源由来の風味剤を混合するステップ、
(b)ステップ(a)の混合物に水及び湿潤剤を添加し、混合物を混合するステップ、並びに
(c)乾燥することなく、混合物を押し出すステップを含む方法を提供する。
【0012】
もっとも好ましくは、動物製品を含有せず、製剤の全重量に対して、
−有効量の、アベルメクチン、ミルベマイシン、ノルジュリスポリン酸(nordulisporic acid)及びその誘導体、エストロゲン、プロゲスチン、アンドロゲン、置換ピリジルメチル誘導体、フェニルピラゾール、COX−2阻害剤、駆虫剤、及びプロトンポンプ阻害剤からなる群から選択された薬剤、
−約20から約60%の、ダイズタンパク質、コーンコブ、又はコーングルテンミールからなる群から選択された充填剤、
−約1から約20%の崩壊剤、
−約0.1から約20%の非動物製品含有風味剤又は非動物源由来の風味剤、
−約0.5から10%の結合剤、
−約5から約20%の湿潤剤、及び
−約5から約20%の造粒溶媒を含むチュアブル獣医製剤である。特に好ましくは、動物製品を含有せず、製剤の全重量に対して、
−有効量の薬剤、
−約20から約60%の、ダイズタンパク質、コーンコブ、又はコーングルテンミールからなる群から選択された充填剤、
−約1から約20%の崩壊剤、
−約0.1から約20%のヒッコリーバーベキュー風味剤である非動物製品含有風味剤又は非動物源由来の風味剤、
−約0.5から10%の結合剤、
−約5から約20%の湿潤剤、及び
−約5から約20%の造粒溶媒、並びに
場合によって、
−約0.05%から約1.0%の抗酸化剤、
−約0.05から約1.0%の保存剤、及び
−約0.001から約10%の着色剤を含むチュアブル獣医製剤である。薬剤がフィプロニル又はCOX−2阻害剤である製剤が特に好ましい。
【0013】
少なくとも2種の薬剤として活性な成分の組み合わせを含むチュアブル獣医製剤も好ましい。特に好ましくは、薬剤として活性な成分がプラジカンテル及びエプリノメクチンであるチュアブル獣医製剤である。
【0014】
他の好ましい実施形態は、動物製品を含有せず、
−少なくとも1種の薬剤の有効量、
−少なくとも1種の充填剤、
−少なくとも1種の非動物製品含有風味剤、又は非動物源由来の風味剤、
−少なくとも1種の潤滑剤、
−少なくとも1種の流動助剤、及び
−場合によって、少なくとも1種の抗酸化剤、少なくとも1種のpH調整剤、少なくとも1種の結合剤、少なくとも1種の崩壊剤、少なくとも1種の界面活性剤、少なくとも1種の保存剤、及び少なくとも1種の着色剤を含む錠剤であり、
場合によって、少なくとも1種のコーティングで被覆されている。
【0015】
本発明の製剤に用いられる薬剤又は治療剤は、経口製剤として製剤することのできる剤として当業者に知られているものである。本発明の製剤に企図される薬剤の種類には、殺虫剤、ダニ駆除剤、殺寄生虫剤、成長増進剤、油溶性非ステロイド抗炎症薬(NSAID)、プロトンポンプ阻害剤、及び抗菌化合物が含まれる。これらの種類に含まれる特定の種類の化合物には、例えばアベルメクチン、ミルベマイシン、ノジュリスポリン酸及びその誘導体、エストロゲン、プロゲスチン、アンドロゲン、置換ピリジルメチル誘導体、フェニルピラゾール、COX−2阻害剤、2−(2−ベンズイミダゾリル)−ピリミジン誘導体、マクロライド抗生物質2−アシル−4−オキソ−ピラジノ−イソキノリン誘導体、例えばプラジカンテル、又は1,4,5,6−テトラヒドロ−2−[2−置換]ビニルピリミジン、及び2−[(2−置換)ビニル]−2−イミダゾリン、例えばピランテルなどが含まれる(参照により本明細書の一部とする米国特許第3502661号を参照のこと)。
【0016】
アベルメクチン及びミルベマイシン系の化合物は、広範な内部及び外部寄生虫に対する強力な駆虫剤及び抗寄生虫剤である。この系列に属する化合物は、天然産物、又はその半合成誘導体である。これらの2つの系列の化合物の構造は密接に関連しており、いずれも16員の複合大環状ラクトン環を有しているが、ミルベマイシンは、ラクトン環の13位にアグリコン置換基を含有していない。天然産物のアベルメクチンは、Albers-Schonberg et al.の米国特許第4310519号に開示されており、22,23−ジヒドロアベルメクチン化合物は、Chabala et al.他の米国特許第4199569号に開示されている。ヒト及び動物における使用に関する考察を含む、一般的なアベルメクチンの考察は、「Ivermectin and Abamectin」、W.C. Campbell編、Springer-Verlag, New York, 1989を参照されたい。天然のミルベマイシンは、Aoki et al.,の米国特許第3950360号、並びに「The Merck Index」、第12版、S. Budavari編、Merck & Co., Inc. Whitehouse Station, New Jersey (1996)に引用されている種々の参照文献に記載されている。これらの種類の化合物の半合成誘導体も当分野でよく知られており、例えば、米国特許第5077308号、第4859657号、第4963582号、第4855317号、第4871719号、第4874749号、第4427663号、第4310519号、第4199569号、第5055596号、第4973711号、第4978677号、及び第4920148号に記載されている。
【0017】
アベルメクチン及びミルベマイシンは、同じ共通の16員の複合大環状ラクトン環を有しているが、ミルベマイシンは、ラクトン環の13位に2糖類置換基を有していない。
【0018】
多くのアベルメクチン化合物が当分野で知られているが、この種類の化合物の典型的な構造は以下のとおりであり、
【0019】
【化1】


式中、破線は、22位23位間の単結合又は二重結合を表し、
は、水素又はヒドロキシであるが、ただし破線が単結合を表すときにのみ、Rは存在し、
は、炭素原子1から6個のアルキル、又は炭素原子3から6個のアルケニル、又は炭素原子3から8個のシクロアルキルであり、
は、ヒドロキシ、メトキシ、又は=NORであって、Rは、水素又は低級アルキルであり、
は、水素、ヒドロキシ、又は以下の式であり、
【0020】
【化2】


式中、Rは、ヒドロキシ、アミノ、モノ又はジ低級アルキルアミノ又は低級アルカノイルアミノである。
【0021】
好ましい化合物は、アベルメクチンBla/Blb(アバメクチン)、22,23−ジヒドロアベル4’’−アセチルアミノ−5−ケトキシイミノ誘導体である。アバメクチン及びイベルメクチンは一緒になって、広範囲の抗寄生虫剤として認められている。
【0022】
アバメクチン及びイベルメクチンの構造は以下のとおりであり、
【0023】
【化3】


式中、アバメクチンの場合、破線は二重結合を表し、Rは存在せず、イベルメクチンの場合、二重結合は単結合を表し、Rは水素であり、
は、イソプロピル又はsec−ブチルである。
【0024】
アベルメクチンBla/Blbの4’’−アセチルアミノ−5−ケトキシイミノ誘導体は、以下の構造式を有し、
【0025】
【化4】


式中、
は、イソプロピル又はsec−ブチルである。
【0026】
アベルメクチン生成物は、一般に、Rがsec−ブチルである化合物少なくとも80%と、Rがイソプロピルである化合物20%以下との混合物として調製される。
【0027】
他の好ましいアベルメクチンには、エメメクチン(ememectin)、エプリノメクチン、及びドラメクチンが含まれる。ドラメクチンは、米国特許第5089490号、及び欧州特許第214738号に開示されている。この化合物は、以下の構造を有する。
【0028】
【化5】


本発明の製剤において、イベルメクチン及びエプリノメクチンが特に好ましい。
【0029】
ミルベマイシンの典型的な構造は、ミルベマイシンα1の構造である。
【0030】
【化6】

【0031】
特に好ましいミルベマイシンは、モキシデクチンであり、構造は以下のとおりである。
【0032】
【化7】


この化合物は、米国特許第5089490号に開示されている。
【0033】
単糖類アベルメクチン誘導体も、特にラクトン環の5位にオキシム置換基が存在する場合、好ましい。そのような化合物は、例えば、欧州特許第667054号に記載されている。セラメクチンは、この種類の誘導体の特に好ましい化合物である。
【0034】
ノジュリスポリン酸及びその誘導体は、当業者によく知られているダニ駆除剤、抗寄生虫剤、殺虫剤、及び駆虫剤の一種である。これらの化合物は、ヒト及び動物において感染を治療又は予防するために用いられる。これらの化合物は、例えば米国特許第5399582号、及び国際公開第96/29073号に記載されている。さらに、これらの化合物は、他の殺虫剤、殺寄生虫剤、及びダニ駆除剤と組み合わせて投与することができる。そのような組み合わせには、イベルメクチン、アベルメクチン、及びエマメクチンを含む上記の薬剤、並びにチアベンダゾール、フェバンテル、又はモランテルなどの他の薬剤などの駆虫剤、フィプロニルなどのフェニルピラゾール、並びにルフェヌロンなどの昆虫成長抑制剤が含まれる。それらの組み合わせも本発明に企図される。
【0035】
一般に、すべての種類の殺虫剤が本発明に提供される。このような種類の一例には、イミダクロプリドなどの置換ピリジルメチル誘導体が含まれる。この種の薬剤は、例えば米国特許第4742060号、又は欧州特許第892060号に記載されている。特定の昆虫の感染を治療するために、本発明の製剤に用いることのできる個々の化合物の決定は、充分に当業者の技術レベルの範囲内である。
【0036】
フェニルピラゾールは別の種類の殺虫剤であり、動物の寄生虫であるマダニ、ノミなどの吸血害虫を含むすべての害虫に対して優れた殺虫活性を有する。この種の薬剤は、無脊椎動物のガンマ酪酸受容体に作用することによって殺虫する。そのような薬剤は、例えば米国特許第5567429号、第5122530号、第5232940号、及び欧州特許第295117号に記載されている。特に好ましいフェニルピラゾールは、フィプロニル、化学名5−アミノ−3−シアノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルピラゾールである。フィプロニルは、ノミ及びマダニ剤として当分野でよく知られている。本発明の製剤に用いることのできる個々の化合物の決定は、充分に当業者の技術レベルの範囲内である。他の好ましいフェニルピラゾールには、以下の化合物が含まれる。
【0037】
【化8】


【0038】
特に好ましいフェニルピラゾールには、フィプロニルに加えて、フィプロニルチオ
【0039】
【化9】

及びフィプロニルスルホンが含まれる。
【0040】
【化10】

【0041】
昆虫成長制御剤(insect growth regulator)は別の種類の殺虫剤又はダニ駆除剤であり、これらの薬剤も本発明の製剤に提供される。この群に属する化合物は当業者によく知られており、広範な異なる化学種がある。これらの化合物はすべて、害虫の発育又は成長を妨げることによって作用する。昆虫成長制御剤は、例えば米国特許第3748356号、第3818047号、第4225598号、第4798837号、及び第4751225号、並びに欧州特許第179022号、又はUK2140010に記載されている。特に好ましい昆虫成長制御剤には、ジフルベンズロン、ルフェヌロン、メトプレン、フェノキシカルブ、ピリプロキシフェン、及びシロマジンが含まれる。この場合にも、本発明の製剤に用いることのできる個々の化合物の決定は、充分に当業者の技術レベルの範囲内である。
【0042】
エストロゲン、プロゲスチン、及びアンドロゲンは、当業者によく知られており、例えばヒト及び動物の受胎能を調節するために用いられる化合物の種類である。実際、エストロゲン及びプロゲスチンがもっとも広く処方され、例えば避妊、又は閉経後の女性のホルモン補充療法のために、単独又は併用で用いられている。エストロゲン及びプロゲスチンは、天然であるか、又は合成によって調製される。この種の化合物には、エストロゲン又はプロゲステロン受容体アンタゴニストも含まれる。タモキシフェン及びクロミフェンなどの抗エストロゲンは、乳癌及び不妊症の治療に用いられる。抗プロゲスチンは、避妊薬及び抗癌剤として、並びに分娩を誘発するため、又は妊娠を中絶させるために用いられる。
【0043】
アンドロゲン及び抗アンドロゲンは、エストロゲン及びプロゲスチンに構造的に関連しており、これらもコレステロールから生合成される。これらの化合物はテストステロンをベースにしている。アンドロゲンは、性機能低下症、及び筋肉発達の促進に用いられる。抗アンドロゲンは、例えば前立腺の肥大及び癌腫、座瘡、及び男性型禿頭症の管理、並びに性犯罪者の男性の性的欲求の抑制に用いられる。エストロゲン、プロゲスチン、及びアンドロゲンは、例えば“Goodman & Gilman’s The Pharmacological basis of Therapeutics”, 9th ed., J. G. Handman and L. Elimbird. Eds., Ch. 57 to 60, pp. 1411-1485, McGraw Hill, New York (1996)、又は “Principles of Medicinal Chemistry”, 2nded., W.O. Foye, ed. Ch. 21, pp. 495-559, Lea & Febiger, Philadelphia (1981)に記載されている。
【0044】
エストロゲン、プロゲスチン、及びアンドロゲンは、食用動物の成長促進剤として畜産業においても用いられている。これらの種類の化合物が、ウシ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、シカ、ウサギなどの動物において成長促進ステロイドとして作用することは当分野で知られている。動物の成長を促進する送達系は、例えば米国特許第5401507号、第5288469号、第4758435号、第4686092号、第5072716号、及び第5419910号に記載されている。
【0045】
特定のエストロゲン、プロゲスチン、及びアンドロゲン化合物は、当業者によく知られている。この種類に属する特に好ましい化合物には、プロゲステロン、安息香酸エストラジオール、及び酢酸トレンボロンが含まれる。
【0046】
NSAIDは当分野でよく知られている。この群に属する化合物の種類には、サリチル酸誘導体、パラアミノフェノール誘導体、インドール及びインデン酢酸、ヘテロアリール酢酸、アリールプロピオン酸、アントラニル酸(フェナメート)、エノール酸、及びアルカノンが含まれる。NSAIDは、シクロオキシゲナーゼを不可逆的又は可逆的に阻害して、プロスタグランジンの生合成を妨げることによって活性を発揮する。この群の化合物は、鎮痛、解熱、及び非ステロイド性抗炎症特性を有する。この種類に属する化合物は、例えばGoodmand an Gilman の27章、617から658頁、又はFoyeの22章、561から590頁、並びに米国特許第3896145号、第3337570号、第3904682号、第4009197号、第4223299号、及び第2562830号に記載されているもの、並びにThe Merck Indexに挙げられている特定の薬剤である。本発明は、油溶性であるこれらの化合物を企図する。
【0047】
油溶性NSAIDも当業者によく知られている。好ましい種類のNSAIDは、インドール及びインデセン(indecene)酢酸、及びヘテロアリール酢酸である。特に好ましい化合物には、インドメタシン、ケトロラク、カプロフェン、フルニキシン、ケトプロフェン、メロキシカム、ナプロキセン、及びフェニルブタゾンが含まれる。
【0048】
COX−2阻害剤は、NSAIDの特に好ましい種類である。他のNASIDと同様に、COX−2阻害剤は、炎症、無痛覚、熱などのシクロオキシゲナーゼ媒介性疾患の治療に有効である。これらの化合物は、癌、関節リウマチ、及び変形性関節症の治療に特に有効である。これらの化合物は、胃腸管の完全性、及び腎血流に影響を及ぼさない利点を有する。これらの化合物の例には、(メチルスルホニル)フェニル−2−5(H)−フラノン誘導体が含まれる。それらの誘導体は、例えば現在は許可されている同時係属の米国特許出願第09/097537号に記載されており、これは1996年10月9日出願の米国特許出願第08/728512号の一部継続出願であり、さらにこの出願は仮出願第60/005371号及び第06/011673号に基づいている。特に好ましいCOX−2阻害剤には、3−(シクロプロピルメトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−メチルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン、又は3−(シクロプロピルエトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−メチルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン、或いはこれらの化合物の薬剤として許容される塩又は水和物が含まれる。特に好ましいCOX−2阻害剤は、3−(シクロプロピルメトキシ)−4−[(4−メチルスルホニル)フェニル]−5,5−ジメチル−5H−フラン−2−オンの多型B型であり、参照により本明細書の一部とする。
【0049】
胃で胃酸分泌を抑制する、又はプロトンポンプ阻害剤として作用する化合物は当業者によく知られており、それらも本発明に提供される。これらの化合物には、2−(2−ベンズイミダゾリル−ピリジン)及びその塩が含まれる。そのような化合物は、例えば欧州特許第005129号、米国特許第4255431号、及び米国特許第5629305号に記載されている。これらの化合物は、ヘリコバクター感染を治療し(米国特許第5093342号)、酸分解性抗生物質と併用したとき、相乗剤として作用する(例えば米国特許第5629305号を参照)ことも知られている。これらの相乗的な組み合わせは、本発明のパスタ剤に配合することもできる。オメプラゾール又はその塩は、特に好ましい化合物である。
【0050】
マクロライド抗生物質も好ましい治療剤である。マクロライドの種類には、エリスロマイシン及びその誘導体、並びに他の誘導体、アザライドなどが含まれる。エリスロマイシン(MW733.94ダルトン)は、ストレプトミセス属エリスレウス(erythreous)株の増殖によって産生されるマクロライド抗生物質の一般名である。これは、以下の式で表される、エリスロマイシンAから主としてなる3種のエリスロマイシンA、B、及びCの混合物である。
【0051】
【化11】

【0052】
その化学名は、(3R、4S、5S、6R、7R、9R、11R、12R、13S、14R)−4−[(2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−オキシ]−14−エチル−7,12,13−トリヒドロキシ−3,5,7,9,11,13−ヘキサメチル−6[[3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロヘキサピラノシル]オキシ]オキサシクロテトラデカン−2,10−ジオン(C3767NO13)である。
【0053】
エリスロマイシンは、マイコプラズマ、スピロヘータ、クラミジア、及びリケッチアを含む、多くのグラム陽性菌、及びいくつかのグラム陰性菌、並びの他の生物に対して広範且つ本質的な静菌作用を有する。ヒトでは、広範な感染の治療において有用性が認められる。獣医学の診療では、例えばウシ、ブタ、及びヒツジの肺炎、乳腺炎、子宮炎、鼻炎、及び気管支炎などの感染症の治療において広い適用が見出される。
【0054】
エリスロマイシンの他の誘導体には、カルボマイシン、クラリスロマイシン、ジョサマイシン、ロイコマイシン、ミデカマイシン、ミカマイシン、ミオカマイシン、オレアンドマイシン、プリスチナマイシン、ロキタマイシン、ロザラミシン、ロキシスロマイシン、スピラマイシン、タイロシン、トロレアンドマイシン、及びバージニアマイシンが含まれる。エリスロマイシンと同様に、これらの誘導体の多くは、成分混合物として存在する。例えば、カルボマイシンは、カルボマイシンAとカルボマイシンBとの混合物である。ロイコマイシンは、様々な比率の成分A、A、A、A、B〜B、U、及びVの混合物として存在する。成分Aは、ジョサマイシンとも呼ばれ、ロイコマイシンVは、ミオカマイシンとも呼ばれる。ミデカマイシンの主成分は、ミデカマイシンAであり、副成分は、ミデカマイシンA、A、及びAである。同様に、ミカマイシンは、いくつかの成分、ミカマイシンA及びBの混合物である。ミカマイシンAは、バージニアマイシンMとも呼ばれる。プリスチナマイシンは、それぞれバージニアマイシンB、B13、及びBと同一であるプリスチナマイシンI、I、及びI、並びにそれぞれバージニアマイシンM、及び26,27−ジヒドロバージニアマイシンMと同一であるプリスチナマイシンII及びIIからなる。スピラマイシンは、3つの成分、スピロマイシンI、II、及びIIIからなる。バージニアマイシンは、バージニアマイシンS及びバージニアマイシンMからなる。これらのすべての成分は、本発明に用いることができる。これらのマクロライドの供給源は当業者によく知られており、”The Merck Index”, 12th ed., S. Budarari, ed., Merck & Co., Inc. Whitehouse Station, NJ (1996) などの参照文献に記載されている。
【0055】
アザライドは、エリスロマイシンAに関連する半合成マクロライド抗生物質であり、類似の溶解度特性を示す。この種類には、以下の一般式の化合物、並びに薬剤として許容されるその塩及びエステル、並びに薬剤として許容されるその金属錯体が含まれ、
【0056】
【化12】

式中、
は、水素、
ヒドロキシ、
1〜4アルコキシ、
ホルミル、
1〜10アルキルカルボニル、C1〜10アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、C1〜10アラルコキシカルボニル、C1〜10アルキルスルホニル、又はアリールスルホニル、ここで前記C1〜10アルキル基又はアリール基は、非置換、又は1〜3個のハロ(F、Cl、Br)、ヒドロキシ、アミノ、C1〜5アシルアミノ、又はC1〜4アルキル基で置換されており、或いは非置換又は置換C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、又はC2〜10アルキニルであり、ここで前記置換基は、独立して1〜3個の以下の置換基であり、
(a)1〜3個のハロ(F、Cl、Br、I)、C1〜4アルキル、C1〜3アルコキシ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4アルキル)アミノ、又はヒドロキシで場合によって置換されたアリール又はヘテロアリール、
(b)ヒドロキシ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4アルキル)アミノ、C1〜4アルキルカルボニルオキシ、又はC1〜4アルキルカルボニルアミノで場合によって置換されたヘテロシクリル、
(c)ハロ(F、Cl、Br、I)、
(d)以下の基で場合によってアシル化されたヒドロキシ、
【0057】
又は
【化13】

(式中、
は、水素、C1〜6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、又はヘテロアラルキルであり、
は、C1〜6アルキル、又はアリールである)
(e)C1〜10アルコキシ、
(f)1〜3個のハロ、ヒドロキシ、アミノ、又はC1〜4アルキル基で場合によって置換されたアリールオキシ又はヘテロカルボキシ、
(g)以下の基、又はRSOで場合によってアシル化されたアミノ又はC1〜10アルキルアミノ、
【0058】
又は
【化14】

(式中、
及びRは、上に定義したとおりである)
(g)ジ(C1〜10アルキル)アミノ、
(h)アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アラルキルアミノ、又はヘテロアリールアキルアミノ(前記アリール又はヘテロアリール基は、1〜3個のハロ、ヒドロキシ、アミノ、又はC1〜4アルキル基で場合によって置換されている)、
(i)メルカプト、
(j)C1〜10アルキルチオ、アルキルスルフィニル、又はアルキルスルホニル、アリールチオ、アリールスルフィニル、又はアリールスルホニル(前記アリール基は、1〜3個のハロ、ヒドロキシ、アミノ、又はC1〜4アルキル基で場合によって置換されている)、
(k)ホルミル、
(l)C1〜10アルキルカルボニル、
(m)アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、又はヘテロアリールアルキルカルボニル(前記アリール基又はヘテロアリール基は、1〜3個のハロ、ヒドロキシ、アミノ、又はC1〜4アルキル基で場合によって置換されている)、
(n)カルボキシ、
(o)C1〜10アルコキシカルボニル、
(p)アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、又はヘテロアリールアルコキシカルボニル(前記アリール基又はヘテロアリール基は、1〜3個のハロ、ヒドロキシ、アミノ、又はC1〜4アルキル基で場合によって置換されている)、
(q)カルバモイル又はスルファモイル(N原子は、1〜2個のC1〜6アルキル基で又はC4〜6アルキレン鎖で場合によって置換されている、
(r)シアノ、
(s)イソニトリロ、
(t)ニトロ、
(u)アジド、
(v)窒素又は炭素においてC1〜10アルキルで場合によって置換されたイミノメチル、
(w)オキソ、或いは
(x)チアノ、
ここで、2個を超える炭素の鎖長である場合、前記アルキル鎖は、1〜2個のオキサ、チア、又はアザ(Rが水素又はC1〜3アルキルである−NR−)で場合によって中断されることができ、
10は、水素であるか、或いは
及びR10は一緒になって、オキソ基で場合によって置換されたC〜Cアルキレンであり、
及びRは一緒になって、オキソ基で場合によって置換されたC〜Cアルキレンであり、
及びRは、水素、C1〜10アルキル、アリールであり、
及びRは一緒になって、オキソ、及びチアノであり、
及びRは、独立して水素、及びアルキルカルボニルであり、
及びRは一緒になって、カルボニルであり、
及びRは、いずれも水素であるか、R及びRの一方が水素であり、他方が、ヒドロキシ、或いはホルミルオキシ、
1〜10アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、及びアラルキルカルボニルオキシからなる群から選択されたアシルオキシ誘導体、或いは
−NHR12であって、R12は、水素、或いは1〜3個のハロ又はC1〜3アルキル基で場合によって置換されたアリールスルホニル又はヘテロアリールスルホニル、アルキルスルホニル、或いは以下の式であり、
【0059】
【化15】

式中、
Xは、結合、O、又はNHであり、
Aは、結合、又はC1〜3アルキレンであり、
13は、水素、C1〜10アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、又はC〜Cシクロアルキルであり、水素でない任意のR13基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、C1〜3アルコキシ、シアノ、イソニトリロ、ニトロ、アミノ、モノ又はジ(C1〜3)アルキルアミノ、メルカプト、C1〜3アルキルチオ、C1〜3アルキルスルフィニル、C1〜3アルキルスルホニル、アリールチオ、アリールスルフィニル、スルファモイル、アリールスルホニル、カルボキシ、カルバモイル、C1〜3アルキルカルボニル、或いはC〜Cアルコキシカルボニルで置換されていることができ、
及びRは一緒になって、オキソ、ヒドロキシイミノ、アルコキシイミノ、アラルコキシイミノ、又はアミノイミノであり、
は、メチル、アラルコキシカルボニル、及びアリールスルホニルであり、
は、水素、ホルミル、C1〜10アルキルカルボニル、C1〜10アルコキシカルボニル、及びアリールアルコキシカルボニルであり、
m及びnは、独立して0又は1の整数であり、前記金属錯体は、銅、亜鉛、コバルト、ニッケル、及びカドミウムからなる群から選択される。これらの化合物は、参照により本明細書の一部とする、欧州特許第568699号に開示されている。成分の一種類としてのアザライドは当分野でよく知られており、さらなる誘導体は、例えば米国特許第5869629号、第5629296号、第5434140号、第5332807号、第5250518号、第5215890号、及び第5210235号に記載されており、すべてを参照により本明細書の一部とする。
【0060】
特に好ましくは、アジスロマイシンである。アジスロマイシンの構造は以下のとおりである。
【0061】
【化16】

【0062】
本明細書で式I及び式IIと称される化合物は、以下の構造を有し、
【0063】
【化17】

式中、Desは、デスオソミン(desosomine)であり、Cladは、クラジノースであり(式I)、以下は(式II)である。
【0064】
【化18】

式IIの化合物は、8a−アザライドとも呼ばれる。これらの化合物は、参照により本明細書の一部とする、欧州特許第508699号に開示されている。アザライド化合物を含むマクロライドの対応する塩基及び酸付加塩、並びにエステル誘導体も企図される。これらの塩は、対応する有機又は無機の酸又は塩基から形成される。これらの誘導体には、慣例的な塩酸塩、及びリン酸塩、並びに酢酸、プロピオン酸、及び酪酸エステルが含まれる。これらの誘導体は異なる名称を有する可能性がある。例えば、オレアンドマイシンのリン酸塩はマトロマイシンであり、トリアセチル誘導体はトロレアンドマイシンである。ロキタマイシンは、ロイコマイシンV4−B−ブタノエート、3B−プロピオネートである。
【0065】
他の薬剤又は治療剤は、線虫及び吸虫による寄生虫感染を治療するために、当分野で知られているものである。温血動物において条虫(及び吸虫)感染を治療するために、その動物に2−アシル−4−オキソピラジノイソキノリン誘導体を投与することが知られている(参照により本明細書の一部とする米国特許第4001441号を参照)。条虫及び線虫感染を治療するためによく用いられるこの種類の化合物はプラジカンテルであり、以下の構造を有する。
【0066】
【化19】

【0067】
多くの場合、広範な活性を有する組成物を得るために、異なる活性を有する2種以上の駆虫剤の組み合わせを含有する製剤を投与することは有益である。例えば、アベルメクチンは、サナダムシなどの条虫に対して有効でなく、したがって回虫及びサナダムシによる感染に対して有効でない。さらに、組み合わせによって、使用者は動物に2種以上の異なる製剤を投与するのではなく、1種の製剤を投与することが可能になる。2種以上の駆虫剤の組み合わせを投与する製剤は、当分野で知られている。それらの製剤は、液剤、懸濁剤、パスタ剤、飲薬、又はポアオン製剤の形態であることができる(例えば、参照により本明細書の一部とする、Harveyの米国特許第6165987号、Mihalikの米国特許第6340672号、又は2002年6月21日に出願された同時係属の「Anthelmintic Oral Homogeneous Veterinary Pastes」という名称のUSSN第10/177822号を参照のこと)。例えば、Kitanoの米国特許第4468390号、及びBeuvry et al.の米国特許第5824653号は、ウマなどの動物において線虫及び条虫感染を治療するための駆虫組成物を記載しており、その動物に対するアベルメクチン、又はミルベマイシン、及びプラジカンテルなどのイソキノリン化合物を含む。これらの製剤では、アベルメクチン、又はミルベマイシン化合物、及びイソキノリン化合物である。同様に、Mihalikの米国特許第6207179号は、アベルメクチン又はミルベマイシンを非水性液体に溶解させ、プラジカンテルと同じ種類であるが、当分野でプラジカンテルよりはるかに有効性が劣ると言われているピランテル又はモランテルをその液体に懸濁させた駆虫パスタ製剤を記載している。これらの従来特許は、プラジカンテルとアベルメクチン又はミルベマイシンとの両方がチュアブル製剤に含まれる製剤を記載していない。例えば、米国特許第6165987号は、液剤、パスタ剤、又は飲薬であることのできる、グリセロールホルマール、ベンジルアルコール、及びN−メチル−2−ピロリドンなどのエステル又はエステル様化合物に溶解したプラジカンテル、及び少なくとも1種のアベルメクチン又はミルベマイシンを含有する駆虫製剤を記載しており、チュアブル製剤に関しても、非動物製品含有であり、動物に嗜好性である製剤に関しても記載されていない。
【0068】
「薬剤」又は「治療剤」という用語には、適切である場合、これらの化合物の薬学又は獣医学上許容される酸又は塩基の塩が含まれる。「酸」という用語は、薬学又は獣医学上許容されるすべての無機又は有機酸を企図する。無機酸には、鉱酸、例えば臭化水素酸及び塩酸などのハロゲン化水素酸、硫酸、リン酸、及び硝酸などが含まれる。有機酸には、薬学又は獣医学上許容されるすべての脂肪族、脂環式、及び芳香族カルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、及び脂肪酸が含まれる。好ましい酸は、ハロゲン、或いはヒドロキシル基、又はC〜C12芳香族カルボン酸で場合によって置換されている、直鎖又は分枝鎖、飽和又は不飽和C〜C20脂肪族カルボン酸である。そのような酸の例は、炭酸、ギ酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、吉草酸、α−ヒドロキシ酸、例えばグリコール酸及び乳酸など、クロロ酢酸、安息香酸、メタンスルホン酸、及びサリチル酸である。ジカルボン酸の例には、シュウ酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、及びマレイン酸が含まれる。トリカルボン酸の例は、クエン酸である。脂肪酸には、薬学又は獣医学上許容されるすべての飽和又は不飽和、脂肪族又は芳香族の4から24個の炭素原子を有するカルボン酸が含まれる。その例には、酪酸、イソ酪酸、sec−酪酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、及びフェニルステリン酸が含まれる。他の酸には、グルコン酸、グリコヘプトン酸、及びラクトビオン酸が含まれる。
【0069】
「塩基」という用語は、薬学又は獣医学上許容されるすべての無機又は有機塩基を企図する。そのような塩基には、例えばアルカリ金属及びアルカリ土類金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、又はカルシウム塩などが含まれる。有機塩基には、一般的なヒドロカルビル及び複素環アミンが含まれ、それらには例えばモルホリン及びピペリジン塩が含まれる。
【0070】
適切な場合、これらの化合物のエステル及びアミド誘導体も企図される。これらの種類の治療剤に属する特定の化合物は、当業者によく知られている。
【0071】
獣医学の分野で知られているビタミン、ミネラル補助剤などの他の薬剤も企図される。
【0072】
本発明の重要な特徴は、動物製品を含有せず、動物供給源由来でない風味剤である。キャットニップ、カノコソウ植物又は果実由来の風味剤は、本発明に企図されない。風味剤には、ペットフードにおいて知られている人工の風味剤が含まれ、例えば以下のものが含まれる。
【0073】
【表1】

これらの風味剤の供給源は、当業者によく知られている。例えば、Kermine Petfood Nutrisuranceは、ペットフード用のベジタリアン風味剤であり、Kemine Industries Inc. Des Moines, IWから市販されている。市販のスモーク風味剤に関する考察は、Guillen et al.のJ. Agr. and Food Chemistry vol.4に記載されている。
【0074】
好ましくは、ヒトの食品及びペットフード用にRed Arrow Products Company, LLC,Manitowoc, WIから市販されているGRILLIN’系列のグリル風味剤である。こららの風味剤には、GRILLIN’ TYPE CB-200、GRILLIN’ TYPE SD、GRILLIN’ TYPE WS-50、GRILLIN’ TYPE CN、GRILLIN’ TYPE CB、GRILLIN’ TYPE GS、及びGRILLIN’ TYPE NBFが含まれる。
【0075】
特に好ましくは、Red Arrow Products Co.からCHARTOR HICKORYとして市販されている、トルラ酵母とヒッコリースモーク水溶液を合わせて製造されたヒッコリースモーク風味剤、又はRed Arrow Products Co.からCHARDEX HICKORYとして市販されている、マルトデキストリンとヒッコリースモーク水溶液を合わせて製造されたヒッコリースモーク風味剤である。本発明によって企図される他の風味剤には、天然のドライスモーク風味を付与する風味剤が含まれる。これらの風味剤には、CHARZYME(オオムギの麦芽粉を水性スモーク風味剤と合わせて製造されたスモーク風味剤)、CHARMAIZE(イエローフラワーと水性スモーク風味剤を合わせて製造されたスモーク風味剤)、並びにCHARSALT(樹状塩、水性スモーク風味剤、及びジドレート(dydrated)二酸化ケイ素のブレンド)が含まれる。これらの風味剤はすべてRed Arrow Products Co.から得ることができる。
【0076】
特定の製品に用いる風味剤の量の決定は、当業者によって容易に行われる。典型的な範囲は、約10%までである。セイボリー風味を提供する風味剤も好ましい。これらの風味剤は、当業者によく知られている。
【0077】
本発明の製剤に吸収剤を添加することもできる。そのような化合物、並びにパスタ剤におけるそれらの使用は、当業者によく知られている。これらの化合物は、貯蔵中の製品の相分離を有効に防止又は軽減する。好ましい吸収剤には、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、デンプン、セルロース、及びその誘導体、又は吸収剤の混合物が含まれ、炭酸マグネシウムが特に好ましい。これらの化合物の含有量は任意であり、製剤の全重量に対して0%から約30%、0から約15%、又は約1%から約15%、又は約1%から約10%が特に好ましい。
【0078】
さらに、本発明の製剤は、抗酸化剤、保存剤、安定化剤、又は界面活性剤などの他の不活性成分を含有することができる。これらの化合物は、製剤の分野でよく知られている。アルファトコフェロール、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミネート(ascrobyl palmitate)、フマル酸(fumeric acid)、リンゴ酸、アスコルビン酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、没食子酸n−プロピル、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、モノチオグリセロールなどの抗酸化剤を、本発明の製剤に添加することができる。抗酸化剤は一般に、製剤の全重量に対して約0.01から約2.0%の量で製剤に添加され、約0.1から約1.0%が特に好ましい。パラベン(メチルパラベン及び/又はプロピルパラベン)などの保存剤は、適切には約0.01から約2.0%の範囲の量で製剤に用いられ、約0.05から約1.0%が特に好ましい。他の保存剤には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ブロノポール、ブチルパラベン、セトリミド、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クレゾール、エチルパラベン、イミド尿素、メチルパラベン、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、酢酸フェニル水銀、ホウ酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸、チメロサール、プロピルパラベン、ミリスチルガンマ塩化ピコリニウム、パラベンメチル、パラベンプロピル、及び第四級アンモニウム化合物などが含まれる。
【0079】
活性薬剤の可溶化を促進するため、結晶化を妨げるため、及び相分離を妨げるために、全重量に対して約0.001%から約1%の量の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤のいくつかの例は、グリセリルモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、ポリビニルアルコール、プルロニック、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウム、ポロキソマー(poloxomer)(LUTROL F87)などである。これらの化合物及びその量も、当分野でよく知られている。
【0080】
本発明の製剤に着色剤を添加することができる。本発明によって企図される着色剤は、当分野で一般に知られているものである。特定の着色剤には、例えば染料、アルミニウムレーキ、カラメル(風味剤として機能することもできる)、酸化鉄をベースとする着色剤、又はこれら着色剤の混合物が含まれる。特に好ましくは、有機染料、及び二酸化チタンである。好ましい範囲には、約0.5%から約25%が含まれる。
【0081】
本発明において提供されるチュアブル製剤は、ポリエチレングリコール(PEG、又はCARBOWAX)、トウモロコシ油、鉱油、硬化植物油(STEROTEX又はLUBRITAB)、落花生油、及び/又はヒマシ油などの潤滑剤を含むこともできる。潤滑剤の含有量の決定及び特定は当業者によって容易に行われ、例えば組成物において全重量に対して約0.01から約20%の量で存在する。
【0082】
製剤のpHを安定させる化合物(pH調整剤)も企図される。そのような化合物、並びにそれらの化合物の使用法も当業者によく知られている。緩衝系には、例えば酢酸/酢酸塩、リンゴ酸/リンゴ酸塩、クエン酸/クエン酸塩、酒石酸/酒石酸塩、乳酸/乳酸塩、リン酸/リン酸塩、グリシン/グリシン酸塩、トリス、グルタミン酸/グルタミン酸塩、及び炭酸ナトリウムからなる群から選択された系が含まれる。pHの好ましい範囲には、約4から約6.5が含まれる。
【0083】
本発明の製剤によって企図される他の化合物には、シクロデキストリン、PVP、PEG、乳酸エチル、及びニコチンアミドなどの錯化剤が含まれる。本発明の製剤に含まれるそのような化合物の量は、当業者によく知られている。エマルション、リポソーム、又はミセル形態の治療剤も企図される。
【0084】
本発明の製剤は、ウシ、ヒツジ、ブタ、ネコ、イヌ、ウマ、ラマ、シカ、ウサギ、スカンク、アライグマ、ラクダ、又は鳥類などの温血動物に投与することができる。本発明によって企図される製剤は、ヒトに用いることもできる。薬剤の量は、個々の治療剤、治療される動物、疾患状態、及び疾患状態の重篤度によって決まる。これらの要因の決定は、充分に当業者の技術レベルの範囲内である。一般にそのような調剤は、通常、組成物の全重量に対して約0.0005から約50%の治療剤を含有する。好ましい製剤は、約0.01から10%の治療剤を含むものであり、特に好ましい製剤は、約2.5%から約5%の治療剤を含むものである。他の好ましい量として、約0.1から約0.01から約50%、又は約10%、又は約0.5から約3%が挙げられる。アベルメクチン及びミルベマイシンの場合、製剤は一般に、約0.1から約2mg/kg、好ましくは約0.4から約0.85mg/kg、もっとも好ましくは約0.6から約0.7mg/kgの活性成分が投与されるように調製される。体重50kgの動物を治療するのに好ましい投与量約1mlにおいて、製剤は、溶液1ml当たり約5から50mgの活性剤、すなわち約0.5から約10%、好ましくは約2.5から約5%w/vの活性剤を含む。しかしながら、化合物の活性及び治療される動物に応じて、活性成分約0.3%という低い投与量も使用可能である。ノジュリスポリン酸及びその誘導体の場合、約0.0005から約5%の活性化合物を含む製剤が好ましい。
【0085】
アベルメクチン又はミルベマイシン、及び線虫又は吸虫の駆虫剤、例えばプラジカンテル又はピランテルなどを含むチュアブル獣医製剤の場合、好ましいプラジカンテルの量には、例えば動物の体重に対して約0.5mg/kgから約7.5mg/kgが含まれ、体重に対して約0.5mg/kgから約2mg/kg又は2.5mg/kgの範囲が特に好ましい。もっとも好ましい量は、動物の体重に対して約1.0mg/kgである。駆虫剤マクロライド化合物の好ましい範囲には、例えば動物の体重に対して約0.01から約200mg/kgが含まれ、約0.1から約50mg/kg、及び約1から約30mg/kgの範囲が特に好ましい。
【0086】
本発明はさらに、非動物製品含有風味剤又は非動物源由来の風味剤に加えて、少なくとも1種の薬剤、風味剤、充填剤、潤滑剤、及び流動助剤を含む、動物製品を含有しない錠剤を提供する。場合によって、本発明の錠剤はさらに、少なくとも1種の以下の成分、着色剤、結合剤、抗酸化剤、崩壊剤、又は保存剤を含有することができる。さらに別の実施形態において、本発明は、被覆されている錠剤を提供する。本発明の錠剤は、湿式及び乾式造粒法など、当分野の通常の方法に従って調製される。
【0087】
錠剤用の多くの成分には、チュアブル製剤に提供される成分が含まれる。充填剤(又は希釈剤)に関して、本発明の錠剤は、錠剤の分野で知られているすべての充填剤を企図する。充填剤の非限定的な例には、無水乳糖、含水乳糖、噴霧乾燥乳糖、結晶マルトース、及びマルトデキストリンが含まれる。
【0088】
流動助剤又は流動促進剤も当分野でよく知られており、例えば二酸化ケイ素(CARBOSIL)又はシリカゲル(SYLOID)、タルク、デンプン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、及びケイ酸マグネシウムアルミニウム(NEUSILIN)が含まれる。流動助剤の量は、当業者によって容易に決定され、組成物の全重量に対して約0.01から約25%を用いることが含まれる。錠剤用の潤滑剤の非限定的な例には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸が含まれる。様々な潤滑剤、並びにそれらの化合物の量も、当業者によく知られている。範囲として、約0.01から約20%が含まれる。
【0089】
本発明によって提供される錠剤は、当分野の通常の技法を用いて被覆することができる。コーティングには、糖コーティング、例えばシールコーティング、サブコーティング、及びシロップコーティングなど、並びにフィルムコーティング、例えばパンポア(pan-pour)コーティング、パンスプレーコーティングなどが含まれる。当業者によく知られているとおり、コーティングは、溶媒、可塑剤、着色剤、不透明増量剤、及びフィルム形成剤などの追加成分を含有する。
【0090】
本発明はさらに、本発明のチュアブル獣医製剤を調製する方法であって、乾燥ステップが排除されるため、動物副製品又は動物製品由来の風味剤を用いるときに比べて、容易であり、費用のかからない方法を提供する。本発明の製造方法は、
(a)薬剤、結合剤、崩壊剤、及び非動物製品含有風味剤又は非動物源由来の風味剤を混合するステップ、
(b)ステップ(a)で得られた混合物に水及び湿潤剤を添加し、混合物を混合するステップ、並びに
(c)乾燥することなく、混合物を押し出すステップを含む。
【0091】
本発明の経口製剤は、それを必要としている宿主に薬剤を含有する有効量の経口製剤を投与することによって、いくつかの疾患状態を治療するために用いることができる。特定の適応症の治療プロトコルの決定は、充分に薬学又は獣医学分野の技術者の技術レベルの範囲内である。本発明の製剤によって治療することのできる疾患状態は、例えば炎症の治療、変形性関節症及び関節リウマチの痛み又は熱の治療、昆虫又は寄生虫感染の治療又は予防、細菌感染の治療又は予防、或いは胃潰瘍を治療するための胃における過剰な酸分泌の抑制が含まれる。宿主には、すべての動物、例えばネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、ウマ、及びブタが含まれる。前述のとおり、本発明によって提供される経口製剤は、ヒト宿主の疾患状態を治療するために用いることもできる。
【0092】
本発明及びその多くの利点は、例示として記載される以下の実施例からより良く理解されるであろう。
【実施例1】
【0093】
実施例1 嗜好性試験
本試験によって、4種の選択肢となるCOX−2阻害剤用非動物製品含有風味剤のどれが、毎日の自家使用状態でイヌにもっとも容易に受容されるかを判定した。4種の選択肢となる非動物風味剤は、被雇用者のイヌによる定性的試験において16種の風味剤の範囲から選択した。対照は本物のブタレバーを含む錠剤であった。
【0094】
錠剤形態の製剤を以下のように調製した。
【0095】
【表2】

【0096】
【表3】

【0097】
【表4】

【0098】
【表5】

【0099】
【表6】

【0100】
【表7】

【0101】
【表8】

【0102】
【表9】

【0103】
本物のブタレバーで風味を付けた製剤ほど容易ではないが、4種の合成試験風味剤はイヌに受容された。
・具体的には、全体で94%のイヌがブタレバー錠剤を受容し、80%が1回目の試行でそのまま錠剤を受容した(拒否率は6%であった)。
・人工風味剤では、全体で74%から85%のイヌが錠剤を受容し、その25%から60%が1回目の試行でそのまま錠剤を受容した(すなわち、拒否率は15%から26%であった)。
・ブタレバーのスコア、「受容−94%」、「1回目の試行でそのまま受容−80%」、「そのまま受容−90%」、及び「1回目の試行で受容−83%」は、他のすべての錠剤のスコアに比べて95%の信頼で有意に高い。
・CHARTORは85%のイヌに受容され、それに対してCHARDEX選択肢は74〜79%であった。CHARTORより容易に受容され、1回目の試行で60%がそのまま錠剤を受容し、それに対してCHARDEX選択肢は26から38%であった。
・全体の「受容」スコアは、CHARDEX2%及び4%の選択肢に比べて、90%の信頼で有意に高い。
・CHARTORとCHARDEX+カラメルとの間に、統計的有意差はなかった。
・CHARDEX2%、4%、+カラメルとの間に、スコアにおいて統計的有意差はなかった。
イヌの飼い主は合成的に風味を付けた製剤は投与がより困難であると考えたが、CHARTORで風味を付けた製剤の「容易」スコアは非常に容認できるものであった。
【0104】
【表10】

【実施例2】
【0105】
実施例2 イヌのプレイス非ビーフチュアブル製剤の受容性を判定する試験
【0106】
【表11】

【0107】
イヌはすべてビーグルであり、Harlan Sprague Dawley社、Merial社、又はSinclair Research Center社から入手したものである。
【0108】
【表12】

【0109】
【表13】

【0110】
【表14】

【0111】
すべてのチュアブルは第0日、第2日、又は第4日に1回提供した。
【0112】
【表15】

すべてのチュアブルは第0日、第2日、又は第4日に1回提供した。
受容性スコア法
1=容易に嚥下
2=誘導によるか、餌と一緒になって嚥下
3=拒否
*イヌがチュアブルを食べる前に、それで遊んだため、受容性スコア2を記録した。餌と一緒になって与えたチュアブルはなかった。


[実施例2]
【0113】
以下の成分を含む非ビーフチュアブル製剤
【0114】
【表16】

【0115】
この製剤を以下のとおり調製した。
1.成分1と2を混合する。
2.成分3、4、及び5を順に攪拌しながらステップ1に溶解する。必要であれば、加熱して溶解する。
3.成分6から9をプラネタリーミキサーで10分間混合する。
4.ステップ2の溶液と一緒になって、ステップ3を造粒する。
5.クエン酸を50%の水に溶解し、ステップ3に添加する。
6.ソルビン酸カリウムを残りの水に溶解し、ステップ3に添加する。
7.必要に応じて混合する。
8.トウモロコシ油を添加し、混合する。
9.押出し物を作製する。
10.押出し物を50℃で2時間。
【実施例3】
【0116】
以下の成分を含む非動物製品含有チュアブル製剤
【0117】
【表17】

【0118】
上記の製剤を以下のとおり調製した。
1.成分1と2を混合する。
2.成分3、4、及び5を順に攪拌しながらステップ1に溶解する。必要であれば加熱する。
3.成分6から10をプラネタリーミキサーで10分間混合する。
4.ステップ2の溶液と一緒になって、ステップ3を造粒する。
5.10分間、又は必要に応じて混合する。
6.クエン酸を8gの水に溶解する。ステップ5の造粒を続ける。
7.ソルビン酸カリウムを8gの水に溶解する。ステップ5に添加し、造粒を続ける。
8.トウモロコシ油を添加する。5分間混合する。
9.押出し物を作製する。
10.押出し物を50℃で2時間乾燥する。
【実施例4】
【0119】
以下の成分を含む非動物製品含有錠剤製剤を、通常の錠剤化技法を用いて調製する。
【0120】
【表18】

【0121】
上述の本発明の説明は例示のために示したものであって、限定するものではない。記載した実施形態において様々な変更又は修正が当業者には可能である。それらの変更又は修正は、本発明の範囲又は精神から逸脱することなく行うことができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物製品を含有せず、
−少なくとも1種の薬剤の有効量、
−少なくとも1種の充填剤、
−少なくとも1種の崩壊剤、
−少なくとも1種の非動物製品含有風味剤、又は非動物源由来の風味剤、
−少なくとも1種の結合剤、
−少なくとも1種の湿潤剤、
−少なくとも1種の造粒溶媒、及び
−場合によって、少なくとも1種の抗酸化剤、少なくとも1種のpH調整剤、少なくとも1種の界面活性剤、少なくとも1種の保存剤、少なくとも1種の潤滑剤、又は少なくとも1種の着色剤
を含むチュアブル獣医製剤。
【請求項2】
−充填剤が、ダイズタンパク質、コーンコブ、又はコーングルテンミールからなる群から選択され、
−崩壊剤が、グリコール酸デンプンナトリウム、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、デンプン、微結晶性セルロース、アルギン酸、ビーガム、クロスポビドン、ベントナイト、及びアルファ化デンプンからなる群から選択され、
−結合剤が、ポリビニルピロリドン、ポビドン、デンプン、アルファ化デンプン、ゼラチン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、及びアカシアからなる群から選択され、
−湿潤剤が、プロピレングリコール、グリセリン、及びポリエチレングリコール400からなる群から選択され、
−造粒溶媒が、水、又はソルビトール水溶液である
請求項1に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項3】
抗酸化剤をさらに含み、該抗酸化剤が、アルファトコフェロール、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート(ascrobyl palmitate)、アスコルビン酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、没食子酸n−プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、モノチオグリセロール、又はこれら抗酸化剤の混合物である請求項2に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項4】
着色剤をさらに含み、該着色剤が、染料、アルミニウムレーキ、カラメル、酸化鉄をベースとする着色剤、又はこれら着色剤の混合物である請求項3に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項5】
保存剤をさらに含み、該保存剤が、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ブロノポール、ブチルパラベン、セントリミド(centrimide)、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クレゾール、エチルパラベン、イミド尿素、メチルパラベン、プロピルパラベン、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチル、アルコール、酢酸フェニル水銀、ホウ酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸、チメロサール、プロピルパラベン、ミリスチルガンマ塩化ピコリニウム、パラベンメチル、パラベンプロピル、第四級アンモニウム化合物、及びこれら保存剤の混合物からなる群から選択される化合物である請求項4に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項6】
薬剤が、抗寄生虫剤、ノルジュリスポリン酸及びその誘導体、エストロゲン、プロゲスチン、アンドロゲン、置換ピリジルメチル誘導体、フェニルピラゾール、COX−2阻害剤、及びプロトンポンプ阻害剤からなる群から選択される化合物である請求項1に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項7】
薬剤が、アベルメクチン、ミルベマイシン、ノルジュリスポリン酸及びその誘導体、エストロゲン、プロゲスチン、アンドロゲン、置換ピリジルメチル誘導体、フェニルピラゾール、COX−2阻害剤、2−アシル−4−オキソ−ピラジノ−イソキノリン誘導体、1,4,5,6−テトラヒドロ−2−[(2−置換)ビニルピリミジン誘導体、2−[(2−置換)ビニル]−2−イミダゾリン誘導体、及びプロトンポンプ阻害剤からなる群から選択される請求項5に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項8】
グリセリルモノオレエート、ポリオキシエチレン、ソルビタンエステル、ポリビニルアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びポロキソマーからなる群から選択される界面活性剤をさらに含む請求項7に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項9】
潤滑剤をさらに含み、該潤滑剤が、トウモロコシ油、ポリエチレングリコール、鉱油、硬化植物油、落花生油、又はヒマシ油からなる群から選択される請求項7に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項10】
製剤の全重量に対して、
−アベルメクチン、ミルベマイシン、ノルジュリスポリン酸及びその誘導体、エストロゲン、プロゲスチン、アンドロゲン、置換ピリジルメチル誘導体、フェニルピラゾール、COX−2阻害剤、2−アシル−4−オキソピラジノ−イソキノリン誘導体、1,4,5,6−テトラヒドロ−2−[(2−置換)ビニルピリミジン誘導体、2−[(2−置換)ビニル]−2−イミダゾリン誘導体、及びプロトンポンプ阻害剤からなる群から選択される薬剤の有効量、
−約20から約60%の、ダイズタンパク質、コーンコブ、又はコーングルテンミールからなる群から選択された充填剤、
−約1から約20%の崩壊剤、
−約0.1から約20%の非動物製品含有風味剤又は非動物源由来の風味剤、
−約0.5から10%の結合剤、
−約5から約20%の湿潤剤、及び
−約5から約20%の造粒溶媒を含む
請求項1に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項11】
0.05%から約1.0%の抗酸化剤、約0.05から約1.0%の保存剤、約0.01から20%の潤滑剤、及び約0.001から約10%の着色剤をさらに含む請求項10に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項12】
薬剤が、フィプロニル、イミダクロプリド、イベルメクチン、プラジカンテル、アバメクチン、エメメクチン、エピノメクチン、ドラメクチン、モキシデクチン、セレメクチン(selemectin)、3−(シクロプロピルメトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−メチルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン、3−(シクロプロピルエトキシ)5,5−ジメチル−4−(4−メチルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン、及びオメプラゾール、或いは利用可能であれば前記化合物の薬剤として許容される塩又は水和物からなる群から選択される化合物である請求項1に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項13】
2種の薬剤を含む請求項1に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項14】
第1の薬剤が、アベルメクチン又はミルベマイシンであり、第2の薬剤が、2−アシル−4−オキソピラジノ−イソキノリン誘導体又はピランテルであるチュアブル獣医製剤。
【請求項15】
アベルメクチン又はミルベマイシンが、エプリノメクチンであり、第2の薬剤が、プラジカンテルである請求項14に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項16】
動物製品を含有せず、
−少なくとも1種の薬剤の有効量、
−ダイズタンパク質、コーンコブ、又はコーングルテンミールからなる群から選択される充填剤、
−崩壊剤、
−ヒッコリースモーク風味剤又はビーフ風味剤である、非動物製品含有風味剤又は非動物源由来の風味剤
−結合剤、
−湿潤剤、
−造粒溶媒、及び
−場合によって、抗酸化剤、pH調整剤、保存剤、界面活性剤、潤滑剤、又は着色剤を含む、チュアブル獣医製剤。
【請求項17】
製剤の全重量に対して、
−少なくとも1種の薬剤の有効量、
−約20から約60%の、ダイズタンパク質、コーンコブ、又はコーングルテンミールからなる群から選択される充填剤、
−約1から約20%の崩壊剤、
−約0.1から約20%のヒッコリースモーク風味剤、
−約0.5から約10%の結合剤、
−約5から約20%の湿潤剤、及び
−約5から約20%の造粒溶媒、並びに
場合によって、
−約0.05%から約1.0%の抗酸化剤、
−約0.05から約1.0%の保存剤、及び
−pH調整剤、
−約0.001から約1%の界面活性剤、
−約0.01から約20%の潤滑剤、
−約0.01から約10%の着色剤を含む、請求項16に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項18】
薬剤が、アベルメクチン又はミルベマイシンである請求項17に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項19】
アベルメクチン又はミルベマイシンが、イベルメクチン、アバメクチン、エメメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、モキシデクチン、又はセラメクチンである請求項18に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項20】
第2の薬剤をさらに含む請求項16に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項21】
アベルメクチン又はミルベマイシンがエプリノメクチンであり、第2の薬剤がプラジカンテルであり、充填剤がダイズタンパク質であり、崩壊剤がクロスポビドンであり、結合剤がポビドンであり、湿潤剤がポリエチレングリコール400であり、pH調整剤がクエン酸であり、保存剤がプロピオン酸ナトリウムであり、界面活性剤がポロキソマーであり、潤滑剤がトウモロコシ油であり、非動物製品含有風味剤又は非動物源由来の風味剤がビーフ風味剤である、請求項20に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項22】
薬剤が、COX−2阻害剤である請求項17に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項23】
COX−2阻害剤が、3−(シクロプロピルメトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−メチルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン、又は3−(シクロプロピルエトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−メチルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン、或いはこれらの化合物の薬剤として許容される塩又は水和物である請求項22に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項24】
COX−2阻害剤が、3−(シクロプロピルメトキシ)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル)−5,5−ジメチル]−5H−フラン−2−オンの多型B型である請求項23に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項25】
薬剤が、置換ピリジルメチル誘導体又はフェニルピラゾールである請求項17に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項26】
薬剤が、イミダクロプリド又はフィプロニルである請求項25に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項27】
薬剤が、NSAIDである請求項16に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項28】
薬剤が、カルプロフェン、フルニキシン、ケトプロフェン、メロキシカム、ナプロキセン、又はフェニルブタゾンである請求項27に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項29】
薬剤が、プロトンポンプ阻害剤である請求項17に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項30】
プロトンポンプ阻害剤が、オメプラゾール又はその塩である請求項29に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項31】
薬剤が、エストロゲン、プロゲスチン、又はアンドロゲンである請求項17に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項32】
薬剤が、昆虫成長制御剤である請求項17に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項33】
崩壊剤が、グリコール酸デンプンナトリウム、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、デンプン、微結晶性セルロース、アルギン酸、ビーガム、クロスポビドン、ベントナイト、及びアルファ化デンプンからなる群から選択される請求項17に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項34】
結合剤が、ポリビニルピロリドン、ポビドン、デンプン、アルファ化デンプン、ゼラチン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、及びアカシアからなる群から選択される請求項17に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項35】
湿潤剤が、プロピレングリコール、グリセリン、及びポリエチレングリコール400からなる群から選択される請求項17に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項36】
造粒溶媒が、水又はソルビトール水溶液である請求項17に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項37】
抗酸化剤を含み、該抗酸化剤が、アルファトコフェロール、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、アスコルビン酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、没食子酸n−プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、モノチオグリセロール、及びこれら抗酸化剤の混合物からなる群から選択される請求項16に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項38】
保存剤を含み、該保存剤が、パラベン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ブロノポール、セトリミド、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クレゾール、イミド尿素、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、酢酸フェニル水銀、ホウ酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸、チメロサール、プロピルパラベン、ミリスチルガンマ塩化ピコリニウム、パラベンメチル、パラベンプロピル、第四級アンモニウム化合物、及びこれら保存剤の混合物からなる群から選択される請求項16に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項39】
pH調整剤及び潤滑剤を含み、該pH調整剤が、クエン酸、フマル酸、及びリンゴ酸からなる群から選択され、該潤滑剤が、ポリエチレングリコール、トウモロコシ油、鉱油、硬化植物油、落花生油、及びヒマシ油からなる群から選択される請求項38に記載のチュアブル獣医製剤。
【請求項40】
(a)薬剤、結合剤、崩壊剤、及び非動物含有風味剤又は非動物源由来の風味剤を混合するステップ、
(b)ステップ(a)の混合物に水及び湿潤剤を添加し、混合物を混合するステップ、並びに
(c)乾燥することなく、混合物を押し出すステップを含む、
請求項1に記載のチュアブル獣医製剤を調製する方法。
【請求項41】
動物製品を含まず、少なくとも1種の薬剤活性剤の有効量、及びヒッコリースモーク風味剤である非動物製品含有又は非動物源由来の風味剤を含む経口獣医製剤。
【請求項42】
薬剤が、アベルメクチン、ミルベマイシン、ノルジュリスポリン酸及びその誘導体、エストロゲン、プロゲスチン、アンドロゲン、置換ピリジルメチル誘導体、フェニルピラゾール、COX−2阻害剤、2−アシル−4−オキソ−ピラジノ−イソキノリン誘導体、ピランテル、及びプロトンポンプ阻害剤からなる群から選択される化合物である請求項41に記載の経口獣医製剤。
【請求項43】
薬剤が、フィプロニル又はCOX−2阻害剤である請求項41に記載の経口獣医製剤。
【請求項44】
エプリノメクチン及びプラジカンテルである2種の活性薬剤を含む請求項41に記載の経口獣医製剤。
【請求項45】
COX−2阻害剤が、3−(シクロプロピルメトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−メチルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン、又は3−(シクロプロピルエトキシ)5,5−ジメチル−4−(4−メチルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オンである請求項41に記載の経口獣医製剤。
【請求項46】
錠剤の形態である請求項41に記載の経口獣医製剤。
【請求項47】
液剤の形態である請求項41に記載の経口獣医製剤。
【請求項48】
動物製品を含有しない経口獣医製剤の動物に対する嗜好性を高める方法であって、非動物製品を含有するか、非動物源由来の風味剤であるヒッコリースモーク風味剤を前記経口獣医製剤に添加することを含む方法。
【請求項49】
ヒッコリースモーク風味剤が、デキストロースの表面に吸収されている請求項48に記載の方法。
【請求項50】
ヒッコリースモーク風味剤が、酵母の表面に吸収されている請求項48に記載の方法。
【請求項51】
ヒッコリーバーベキュー風味剤が、さらにカラメルを含む請求項48に記載の方法。
【請求項52】
動物製品を含有せず、
少なくとも1種の薬剤の有効量、
少なくとも1種の充填剤、
少なくとも1種の非動物製品含有風味剤又は非動物源由来の風味剤、
少なくとも1種の潤滑剤、
少なくとも1種の流動助剤、及び
場合によって、少なくとも1種の抗酸化剤、少なくとも1種のpH調整剤、少なくとも1種の結合剤、少なくとも1種の崩壊剤、少なくとも1種の界面活性剤、少なくとも1種の保存剤、及び少なくとも1種の着色剤を含み、
場合によって、少なくとも1種のコーティングで被覆されている錠剤。
【請求項53】
充填剤が、無水乳糖、含水乳糖、噴霧乾燥乳糖、結晶マルトース、及びマルトデキストリンからなる群から選択され、
流動助剤が、二酸化ケイ素、シリカゲル、タルク、デンプン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、及びステアリン酸マグネシウムアルミニウムからなる群から選択され、
潤滑剤が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、及びロウからなる群から選択される、請求項52に記載の錠剤。
【請求項54】
崩壊剤が、グリコール酸デンプンナトリウム、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、デンプン、微結晶性セルロース、アルギン酸、ビーガム、クロスポビドン、ベントナイト、及びアルファ化デンプンからなる群から選択され、
結合剤が、ポリビニルピロリドン、ポビドン、デンプン、アルファ化デンプン、ゼラチン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、及びアカシアからなる群から選択される、請求項53に記載の錠剤。
【請求項55】
着色剤をさらに含み、該着色剤が、染料、アルミニウムレーキ、カラメル、酸化鉄をベースとする着色剤、又はこれら着色剤の混合物である請求項54に記載の錠剤。
【請求項56】
酸化物が、黄色酸化鉄又は赤色酸化鉄である請求項55に記載の錠剤。
【請求項57】
薬剤が、抗寄生虫剤、ノルジュリスポリン酸及びその誘導体、エストロゲン、プロゲスチン、アンドロゲン、置換ピリジルメチル誘導体、フェニルピラゾール、COX−2阻害剤、及びプロトンポンプ阻害剤からなる群から選択された化合物である、請求項52に記載の錠剤。
【請求項58】
薬剤が、アベルメクチン、ミルベマイシン、ノルジュリスポリン酸及びその誘導体、エストロゲン、プロゲスチン、アンドロゲン、置換ピリジルメチル誘導体、フェニルピラゾール、COX−2阻害剤、2−アシル−4−オキソピラジノ−イソキノリン誘導体、1,4,5,6−テトラヒドロ−2−[(2−置換)ビニルピリミジン誘導体、2−[(2−置換)ビニル]−2−イミダゾリン誘導体、及びプロトンポンプ阻害剤からなる群から選択される薬剤治療剤である、請求項54に記載の錠剤。
【請求項59】
薬剤が、COX−2阻害剤である請求項55に記載の錠剤。
【請求項60】
微結晶性セルロース、カラメル、黄色酸化鉄、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、及び乳酸一水和物を含む、請求項59に記載の錠剤。
【請求項61】
COX−2阻害剤が、3−(シクロプロピルメトキシ)−5,5−ジメチル−4−(4−メチルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オン、3−(シクロプロピルエトキシ)5,5−ジメチル−4−(4−メチルスルホニル)フェニル)−5H−フラン−2−オンである、請求項60に記載の錠剤。
【請求項62】
薬剤が、ミルベマイシン又はアベルメクチンであり、イベルメクチン、アバメクチン、エメメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、モキシデクチン、及びセラメクチンからなる群から選択される、請求項58に記載の錠剤。
【請求項63】
2種の薬剤を含む請求項58に記載の錠剤。
【請求項64】
1種の薬剤がアベルメクチン又はミルベマイシンであり、第2の薬剤がプラジカンテル又はピランテルである、請求項63に記載の錠剤。
【請求項65】
アベルメクチン又はミルベマイシンが、エプリノメクチンである請求項64に記載の錠剤。
【請求項66】
被覆されている請求項54に記載の錠剤。
【請求項67】
コーティングが、糖コーティング又はフィルムコーティングである請求項66に記載の錠剤。


【公表番号】特表2006−502140(P2006−502140A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−529399(P2004−529399)
【出願日】平成15年8月14日(2003.8.14)
【国際出願番号】PCT/US2003/025448
【国際公開番号】WO2004/016252
【国際公開日】平成16年2月26日(2004.2.26)
【出願人】(304040692)メリアル リミテッド (73)
【Fターム(参考)】