説明

非天然アミノ酸およびそれらのニューロテンシンアナログ

本発明は、非天然デスアミノアミノ酸化合物、作成方法、およびそれらのN末端部分としてこれらの化合物を含有するペプチドに関する。好ましい一例は、N末端がαデスアミノN,Nジメチルホモリシン残基であるニューロテンシン(8−13)である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式I、II、III若しくはIVよりなる群から選択される式で表される非天然のデスアミノアルキルアミノ酸化物:
(a)式Iは
【化1】

であり、かつ、式中
nは0から5までの整数であり;
mは0若しくは1の整数であり;
RはHであり;
、RおよびRは、独立して、水素、あるいは、C−Cの分枝状若しくは直鎖アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、あるいはC−C18の芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換芳香族基、あるいは、C−C18ならびにいずれかの組合せの酸素、イオウおよび窒素から選択される1若しくは2個のヘテロ原子のヘテロ芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換ヘテロ芳香族基であり、かつ、但し、R、RおよびRの最大2個が、芳香族、置換芳香族、ヘテロ芳香族若しくは置換ヘテロ芳香族基であるように選択されることができ、また、但し、mが0若しくは1でありかつnが0ないし5である場合に、R、RおよびRが全部Hではなく;
そして、CαはR若しくはSいずれかの立体化学を有する炭素原子であり;
あるいは、そのカルボン酸基のエステル、アミド、アルキルアミドまたは金属陽イオン若しくはアンモニウム塩、あるいはそのアミン基の有機若しくは無機酸塩、あるいはそれらのいずれかの組合せであり;
(b)式IIは
【化2】

でありかつ、式中、
nは0から6までの整数であり;
破線aが存在しない場合、XおよびYは、独立して、水素、またはC−Cの低級分枝状若しくは直鎖アルキル、アルケニル若しくはアルキニルであり;
破線aが存在する場合、X−Yは(CHであり、式中Zは1−8からの整数であり;
RはHであり;
は、水素、あるいは、C−Cの低級分枝状若しくは直鎖アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、あるいはC−C18の芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換芳香族基、あるいは、C−C18ならびにいずれかの組合せの酸素、イオウおよび窒素から選択される1若しくは2個のヘテロ原子のヘテロ芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換ヘテロ芳香族基であり、そして;
αは炭素原子でありかつCαの立体化学はR若しくはSいずれかであり;
あるいは、そのカルボン酸基のエステル、アミド、アルキルアミドまたは金属陽イオン若しくはアンモニウム塩、あるいはそのアミン基の有機若しくは無機酸塩、あるいはそれらのいずれかの組合せであり;
(c)式IIIは
【化3】

でありかつ、式中、
nは0から5までの整数であり;
X−Yは(CHであり、式中zは0から6までの整数であり;
RはHであり;
およびRは、独立して、水素、あるいは、C−Cの低級分枝状若しくは直鎖アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、あるいはC−C18の芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換芳香族基、あるいは、C−C18ならびにいずれかの組合せの酸素、イオウおよび窒素から選択される1若しくは2個のヘテロ原子のヘテロ芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換ヘテロ芳香族基であり;そして
αは炭素原子でありかつCαの立体化学はR若しくはSいずれかであり;
あるいは、そのカルボン酸基のエステル、アミド、アルキルアミドまたは金属陽イオン若しくはアンモニウム塩、あるいはそのアミン基の有機若しくは無機酸塩、あるいはそれらのいずれかの組合せであり;
(d)式IVは、
【化4】

でありかつ、式中
nは0から5までの整数であり;
RはHであり;
、R10およびR11は、独立して、水素、あるいは、C−Cの低級分枝状若しくは直鎖アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、あるいはC−C18の芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換芳香族基、あるいは、C−C18ならびにいずれかの組合せの酸素、イオウおよび窒素から選択される1若しくは2個のヘテロ原子のヘテロ芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換ヘテロ芳香族基であり、かつ、但し、R、R10およびR11の最大2個が、芳香族、置換芳香族、ヘテロ芳香族若しくは置換ヘテロ芳香族基であるように選択されることができ;そして
αは炭素原子でありかつCαの立体化学はR若しくはSいずれかであり;
あるいは、そのカルボン酸基のエステル、アミド、アルキルアミドまたは金属陽イオン若しくはアンモニウム塩、あるいはそのアミン基の有機若しくは無機酸塩、あるいはそれらのいずれかの組合せであり;
さらに、
(e)式Vは:
【化5】

でありかつ、式中
nは0から5までの整数であり;
Rは、H、あるいは、C−Cの直鎖若しくは分枝状鎖アルキル基、あるいはC−C18の芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換芳香族基、あるいは、C−C18ならびにいずれかの組合せの酸素、イオウおよび窒素から選択される1若しくは2個のヘテロ原子のヘテロ芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換ヘテロ芳香族基のような有機置換基であり;そして
12、R13およびR14は、独立して、水素、あるいは、C−Cの低級分枝状若しくは直鎖アルキル、アルケニル若しくはアルキニル、あるいはC−C18の芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換芳香族基、あるいは、C−C18ならびにいずれかの組合せの酸素、イオウおよび窒素から選択される1若しくは2個のヘテロ原子のヘテロ芳香族基、またはいずれかの組合せのハロゲン、アルキルオキシ、カルボキシ、アミド若しくはアルキルから選択される1若しくは2個の置換基をもつ対応する置換ヘテロ芳香族基であり、かつ、但し、R12、R13およびR14の最大2個が、芳香族、置換芳香族、ヘテロ芳香族若しくは置換ヘテロ芳香族基であるように選択されることができ;
あるいは、そのカルボン酸基のエステル、アミド、アルキルアミドまたは金属陽イオン若しくはアンモニウム塩、あるいはそのアミン基の有機若しくは無機酸塩、あるいはそれらのいずれかの組合せである。
【請求項2】
化合物が式Vの構造を有する場合にはCαの立体化学がSである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R、R、RおよびRが、独立して、水素若しくはメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
(a)化合物が式Iのものである場合にはnが2から5までの整数であり;(b)化合物が式II若しくはIIIのものである場合には、nが2から5までの整数であり、かつ、Zが2から4までの整数であり;そして(c)化合物が式IVのものである場合には、nが2から4までの整数である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
側鎖アミノ基、側鎖カルボキシル基、若しくは側鎖アミノ基およびカルボキシル基双方が、アミノ基、カルボキシル基若しくは双方の基の望ましくない反応を予防しかつ他の基の切断もまた引き起こさない化学的方法により除去可能であるそれぞれの保護基により保護されている、請求項1、2、3若しくは4に記載の化合物。
【請求項6】
保護基が、BOC(t−ブトキシカルボニル)、FMOC(フルオレニルメトキシカルボニル)、Alloc(アリルオキシカルボニル)、CBZ(ベンジルオキシカルボニル)、Pbf(2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル)、NO2(ニトロ)、Pmc(2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル)、Mtr(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル)若しくはTos(トシル)である、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5若しくは6に記載の非天然アミノ酸化合物を含んでなる半合成ペプチド。
【請求項8】
非天然アミノ酸化合物が半合成ペプチドのN末端部分である、請求項7に記載の半合成ペプチド。
【請求項9】
半合成ペプチドが、(i)ニューロテンシン(8−13)、(ii)転写因子、(iii)細胞受容体のリガンド、(iv)ホルモン、(v)細胞外結合ペプチド、(vi)オフェンケフリン(ofenkephlin)、(vii)LHRH若しくはそのアナログ、(viii)ニューロペプチド、(ix)グリコインクレチン、(x)インテグリン若しくはそのアナログ、(xi)グルカゴン、(xii)グルカゴン様ペプチド、(xiii)抗血栓ペプチド、(xiv)サイトカイン、(xv)インターロイキン、(xvi)トランスフェリン、(xvii)インターフェロン、(xviii)エンドセリン、(xix)ナトリウム利尿ホルモン、(xx)細胞外キナーゼリガンド、(xxi)アンジオテンシン酵素阻害剤、(xxii)ペプチド性抗ウイルス化合物、(xxiii)トロンビン、(xxiv)サブスタンスP、(xxv)サブスタンスG、(xxvi)ソマトトロピン、(xxvii)ソマトスタチン、(xxviii)GnRH若しくはそのアナログ、(xxix)セクレチン、(xxx)ブラジキニン、(xxxi)バソプレッシン若しくはそのアナログ、(xxxii)インスリン若しくはそのアナログ、(xxxiii)プロインスリン、または(xxxiv)成長因子の半合成ペプチドである、請求項8に記載の半合成ペプチド。
【請求項10】
ABS205、ABS207、ABS208、ABS210、ABS211、ABS212、ABS220、ABS225、ABS226、ABS227、ABS228、ABS230、ABS232、ABS234若しくはABS239である、請求項9に記載の半合成ペプチド。
【請求項11】
半合成ペプチドが、該半合成ペプチドと同一のアミノ酸配列を有するがしかしそのN末端部分として置換された非天然アミノ酸化合物を有しないペプチドと比較した場合に、in vivoおよび/若しくはin vitroで延長された半減期を有する、請求項7、8、9若しくは10に記載の半合成ペプチド。
【請求項12】
請求項7、8、9、10若しくは11に記載のペプチドおよび製薬学的担体を含んでなる製薬学的組成物。
【請求項13】
ペプチドが単位投薬形態物にある、請求項21に記載の製薬学的組成物。
【請求項14】
化粧品用基剤製剤、および(a)請求項1、2、3、4、5若しくは6に記載のデスアミノアルキルアミノ酸化合物;または(b)請求項7、8、9、10若しくは11に記載のペプチドを含んでなる化粧品用製剤。
【請求項15】
化粧品用基剤製剤が水性若しくは油性基剤である、請求項14に記載の化粧品用製剤。
【請求項16】
医学的治療での使用のための、請求項1、2、3、4、5若しくは6に記載の化合物、または請求項7、8、9、10若しくは11に記載のペプチド。
【請求項17】
哺乳動物における精神病、疼痛、癌、肥満、糖尿病若しくは覚醒剤濫用を処置するのに有用な医薬品の製造のための、請求項1、2、3、4、5若しくは6に記載の化合物または請求項7、8、9、10若しくは11に記載のペプチドの使用。
【請求項18】
精神病が統合失調症である、請求項17に記載の使用。
【請求項19】
患者の体温を低下させるように、(a)有効量の請求項7、8、9、10若しくは11に記載のペプチド、または(b)有効量の請求項12若しくは13に記載の組成物を患者に投与することを含んでなる、患者の体温の低下方法。
【請求項20】
癌を処置するように、(a)有効量の請求項7、8、9、10若しくは11に記載のペプチド、または(b)有効量の請求項12若しくは13に記載の組成物を患者に投与することを含んでなる、癌の処置方法。
【請求項21】
疼痛を処置するように、(a)有効量の請求項7、8、9、10若しくは11に記載のペプチド、または(b)有効量の請求項12若しくは13に記載の組成物を患者に投与することを含んでなる、疼痛の処置方法。
【請求項22】
疼痛が神経因性疼痛である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
精神病を処置するように、(a)有効量の請求項7、8、9、10若しくは11に記載のペプチド、または(b)有効量の請求項12若しくは13に記載の組成物を患者に投与することを含んでなる、精神病を伴う患者の処置方法。。
【請求項24】
肥満を処置するように、(a)有効量の請求項7、8、9、10若しくは11に記載のペプチド、または(b)有効量の請求項12若しくは13に記載の組成物を患者に投与することを含んでなる、肥満の処置方法。
【請求項25】
a)既知のアミノ酸配列を有する第一のペプチドの生物学的活性を測定する段階(該第一のペプチドは非天然アミノ酸化合物を有さず);および
b)請求項7、8、9、10若しくは11に記載の半合成ペプチドの同一の生物学的活性を測定する段階(該半合成ペプチドは第一のペプチドと同一のアミノ酸配列を有するか、若しくは第一のペプチドの切断型バージョンである)
を含んでなる、非天然アミノ酸化合物を含有するペプチドの活性についてのスクリーニング方法。
【請求項26】
生物学的活性が、選択性、ポトーシス(poptosis)、アポトーシス、細胞シグナリング、リガンド結合、転写、翻訳、代謝、細胞成長、細胞分化、恒常性、半減期、溶解性、輸送若しくは安定性である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
生物学的活性が、生物学的障壁を通過する半合成ペプチドの能力の直接若しくは間接的評価を包含する、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
請求項7、8、9、10若しくは11に記載の半合成ペプチドを患者に投与することを含んでなり、該半合成ペプチドは、非天然アミノ酸化合物を除き第一のペプチドと同一の配列を有するか、若しくは非天然アミノ酸化合物を除き第一のペプチドの切断型バージョンである、既知の第一のペプチドの患者への投与により影響を及ぼされる疾患を伴う患者の処置方法。
【請求項29】
疾患が脳の疾患であるか、若しくは既知の第一のペプチドが身体障壁を横断する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
請求項7、8、9、10若しくは11に記載の半合成ペプチドを既知のペプチドの代わりに用いることを含んでなり、該半合成ペプチドは、非天然アミノ酸化合物を除き、既知のペプチドと同一の配列を有するか若しくは既知のペプチドの切断型バージョンである、生物学的障壁を横断する既知のペプチドの能力の増大、既知のペプチドの選択性の増大、若しくはペプチダーゼによる消化に対する既知のペプチドの抵抗性の増大方法。
【請求項31】
障壁が、血液脳関門、細胞膜、腸上皮、皮膚若しくは血液眼を含んでなる、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
障壁が血液脳関門である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
請求項7、8、9、10若しくは11に記載の半合成ペプチドを既知のペプチドの代わりに用いることを含んでなり、該半合成ペプチドは、非天然アミノ酸化合物を除き、第一のペプチドと同一の配列を有するか若しくは第一のペプチドの切断型バージョンである、in vivoで延長された半減期をもつ半合成ペプチドの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公表番号】特表2009−519945(P2009−519945A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545836(P2008−545836)
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2006/047860
【国際公開番号】WO2007/070672
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(508178283)アルゴリン・バイオサイエンス・インコーポレーテツド (1)
【出願人】(508178294)メデイカル・ユニバーシテイ・オブ・サウスカロライナ (1)
【Fターム(参考)】