非小細胞肺癌の診断のための方法
【課題】KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1遺伝子を利用した、非小細胞肺癌の診断方法の提供。
【解決手段】差異を伴って発現される遺伝子KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1を用いて非小細胞肺癌(NSCLC)を検出するための方法。KOC1とKIF11との、またはNMUとGHSR1bもしくはNTSR1との相互作用に基づいて、NSCLCの治療および予防のための化合物を同定する方法。
【解決手段】差異を伴って発現される遺伝子KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1を用いて非小細胞肺癌(NSCLC)を検出するための方法。KOC1とKIF11との、またはNMUとGHSR1bもしくはNTSR1との相互作用に基づいて、NSCLCの治療および予防のための化合物を同定する方法。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象における非小細胞肺癌(NSCLC)または非小細胞肺癌を発症する素因を診断する方法であって、対象由来の生物試料における非小細胞肺癌関連遺伝子の発現レベルを決定する段階を含む方法であり、ここで該遺伝子の正常対照レベルと比較した該発現レベルの上昇が該対象がNSCLCに罹患しているかまたはそれを発症するリスクを有することを示し、該NSCLC関連遺伝子がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される方法。
【請求項2】
上昇が正常対照レベルを少なくとも10%上回るものである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
複数のNSCLC関連遺伝子の発現レベルを決定する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
発現レベルが、以下のものからなる群より選択される任意の1つの方法によって決定される、請求項1記載の方法:
(1)NSCLC関連遺伝子のmRNAを検出すること;
(2)NSCLC関連遺伝子によってコードされるタンパク質を検出すること;および
(3)NSCLC関連遺伝子によってコードされるタンパク質の生物活性を検出すること。
【請求項5】
発現レベルが、NSCLC関連遺伝子プローブと、患者由来の生物試料の遺伝子転写物とのハイブリダイゼーションを検出することによって決定される、請求項1記載の方法。
【請求項6】
ハイブリダイゼーションの段階がDNAアレイ上で行われる、請求項5記載の方法。
【請求項7】
生物試料が喀痰または血液を含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される2つまたはそれ以上の遺伝子の遺伝子発現パターンを含む、NSCLC基準発現プロファイル。
【請求項9】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子の発現を検出する2つまたはそれ以上の検出用試薬を含むキット。
【請求項10】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子と結合する2つまたはそれ以上のポリヌクレオチドを含むアレイ。
【請求項11】
NSCLC関連遺伝子の発現レベルを抑制する化合物を同定する方法であって、
(1)該NSCLC関連遺伝子を発現する試験細胞を試験化合物と接触させる段階;
(2)該NSCLC関連遺伝子の発現レベルを検出する段階;および
(3)該遺伝子の正常対照レベルと比較して該発現レベルを抑制する化合物を該NSCLC関連遺伝子の阻害因子として決定する段階
を含む方法であり、ここで該NSCLC関連遺伝子がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される方法。
【請求項12】
試験細胞がNSCLC細胞である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)試験化合物を、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択されるポリペプチドと接触させる段階;
(2)ポリペプチドと試験化合物との結合活性を検出する段階;ならびに
(3)ポリペプチドと結合する化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項14】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(a)試験化合物を、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択されるポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドと接触させる段階;
(b)段階(a)のポリペプチドの生物活性を検出する段階;ならびに
(c)KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択されるポリペプチドの生物活性を、試験化合物の非存在下で検出される生物活性と比較して抑制する化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項15】
生物活性が細胞増殖活性である、請求項14記載の方法。
【請求項16】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)試験化合物を1つまたは複数のマーカー遺伝子を発現する細胞と接触させる段階であって、1つまたは複数のマーカー遺伝子がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される段階;ならびに
(2)KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される1つまたは複数のマーカー遺伝子の発現レベルを低下させる化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項17】
細胞がNSCLC細胞である、請求項16記載の方法。
【請求項18】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)試験化合物を、1つまたは複数のマーカー遺伝子の転写調節領域およびその転写調節領域の制御下で発現されるレポーター遺伝子を含むベクターが導入された細胞と接触させる段階であって、1つまたは複数のマーカー遺伝子がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される段階;
(2)該レポーター遺伝子の活性を測定する段階;および
(3)対照と比較して該レポーター遺伝子の発現レベルを低下させる化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項19】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)KIF11ポリペプチドまたはその機能的等価物を、試験化合物の存在下で、KOC1ポリペプチドまたはその機能的等価物と接触させる段階;
(2)ポリペプチド間の結合を検出する段階;および
(3)ポリペプチド間の結合を阻害する試験化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項20】
KIF11ポリペプチドの機能的等価物がKOC1結合ドメインのアミノ酸配列を含む、請求項19記載の方法。
【請求項21】
KOC1ポリペプチドの機能的等価物がKIF11結合ドメインのアミノ酸配列を含む、請求項19記載の方法。
【請求項22】
ポリペプチドのRNA輸送活性を測定する方法であって、
a.
i.SEQ ID NO:2(KIF11)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:2のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:2に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:1のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
からなる群より選択されるポリペプチドを、輸送されるRNAと、RNA輸送体の形成が可能な条件下で接触させる段階;
b.輸送されたRNAのレベルを検出する段階;ならびに
c.段階(b)の輸送されたRNAのレベルをRNA輸送活性と相関づけることによってRNA輸送活性を測定する段階
を含む方法。
【請求項23】
RNA輸送体の形成が可能な条件が、KOC1ポリペプチドまたはその機能的等価物の存在下で与えられる、請求項22記載の方法。
【請求項24】
KOC1ポリペプチドの機能的等価物が、
i.SEQ ID NO:104(KOC1)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:105のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:105に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:104のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド
からなる群より選択されるポリペプチドである、請求項23記載の方法。
【請求項25】
RNA輸送活性を調節する作用因子(agent)を同定する方法であって、
a.作用因子を、
i.SEQ ID NO:2(KIF11)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:2のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:2に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:1のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
からなる群より選択されるポリペプチドを、輸送されるRNAと、RNA輸送体の形成が可能な条件下で接触させる段階;
b.輸送されたRNAのレベルを検出する段階;ならびに
c.輸送されたRNAのレベルを作用因子の非存在下での対照レベルと比較する段階であって、対照レベルと比較した、輸送されたRNAのレベルの上昇または低下が、試験化合物がRNA輸送活性を調節することを示す段階
を含む方法。
【請求項26】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)KOC1ポリペプチドまたはその機能的等価物を、試験化合物の存在下でRNAと接触させる段階;
(2)ポリペプチドとRNAとの結合を検出する段階;および
(3)ポリペプチドとRNAとの結合を阻害する試験化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項27】
KOC1ポリペプチドの機能的等価物が、RRMドメインまたはKHドメインのいずれかまたは両方のアミノ酸配列を含む、請求項26記載の方法。
【請求項28】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)GHSR1bもしくはNTSR1ポリペプチドまたはその機能的等価物を、試験化合物の存在下でNMUと接触させる段階;
(2)ポリペプチドとNMUとの結合を検出する段階;および
(3)ポリペプチドとNMUとの結合を阻害する試験化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項29】
ポリペプチドが生細胞の表面に発現される、請求項28記載の方法。
【請求項30】
ポリペプチドとNMUとの結合が、以下のものからなる群より選択される任意の1つの方法によって検出される、請求項29記載の方法:
(1)細胞内のカルシウムまたはcAMPの濃度を検出すること;
(2)ポリペプチドの活性化を検出すること;
(3)ポリペプチドとGタンパク質との相互作用を検出すること;
(4)ホスホリパーゼCまたはその下流経路の活性化を検出すること;
(5)Raf、MEK、ERK、およびプロテインキナーゼD(PKD)を含むいくつかのキナーゼの活性化を招く、プロテインキナーゼカスケードの活性化を検出すること;
(6)チロシンキナーゼのSrcファミリー/Tecファミリー/Bmxファミリーのメンバーの活性化を検出すること;
(7)RasおよびRhoファミリーのメンバーの活性化、MAPファミリーのJNKメンバーの調節、またはアクチン細胞骨格の再構成を検出すること;
(8)ポリペプチド活性化によって媒介される任意のシグナル複合体の活性化を検出すること;
(9)リガンドにより誘発されるポリペプチドの内在化/エンドサイトーシスを含む、ポリペプチドの細胞内局在における変化を検出すること;
(10)ポリペプチドの下流にある任意の転写因子の活性化、またはそれらの下流遺伝子の活性化を検出すること;ならびに
(11)細胞増殖、形質転換、またはその他の任意の癌性表現型を検出すること。
【請求項31】
試験化合物がRNA輸送活性を調節する活性を検出するためのキットであって、以下のaからdまでの成分を発現する単離された細胞、および細胞増殖を支える培養液を含むキット:
a.
i.SEQ ID NO:2(KIF11)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:2のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:2に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:1のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
からなる群より選択されるポリペプチド;
b.
i.SEQ ID NO:104(KOC1)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:105のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:105に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:104のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
からなる群より選択されるポリペプチド;
c.輸送されるRNA;ならびに
d.DCTN1。
【請求項32】
NSCLCの治療または予防のための化合物に関するスクリーニングのためのキットであって、少なくとも以下の構成要素を含むキット:
a.
i.SEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:105のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:105に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:104のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
v.SEQ ID NO:105の少なくとも2つのKHドメインおよび1つまたは複数のRRMドメインを含むポリペプチド
からなる群より選択されるポリペプチド;ならびに
b.該ポリペプチドと結合するRNA。
【請求項33】
RNAが、表2に列記された遺伝子からなる群より選択される遺伝子のmRNAである、請求項32記載のキット。
【請求項34】
NSCLCの治療または予防のための化合物に関するスクリーニングのためのキットであって、以下の成分を含むキット:
a:GHSR1bもしくはNTSR1ポリペプチドまたはその機能的等価物
b:NMU
c:ポリペプチドとNMUとの結合を検出するための試薬。
【請求項35】
対象におけるNSCLCの治療または予防の方法であって、該対象にアンチセンス組成物を投与する段階を含む方法であり、ここで該組成物がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子のコード配列に対して相補的なヌクレオチド配列を含む方法。
【請求項36】
対象におけるNSCLCの治療または予防の方法であって、該対象にsiRNAを含むsiRNA組成物を投与する段階を含む方法であり、ここで該組成物がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子の発現を低下させる方法。
【請求項37】
siRNAが、SEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108の群より選択されるヌクレオチド配列を標的配列として含むセンス鎖である、請求項36記載の方法。
【請求項38】
siRNAが、一般式
5'-[A]-[B]-[A']-3'
を有し、
式中、[A]がSEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108からなる群より選択される配列に対応するリボヌクレオチド配列であり;[B]が3〜23ヌクレオチドからなるリボヌクレオチド配列であり;かつ[A']が[A]に対して相補的なリボヌクレオチド配列である、請求項37記載の方法。
【請求項39】
対象におけるNSCLCの治療または予防のための方法であって、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子によってコードされるポリペプチドと結合する抗体またはその断片の薬学的有効量を該対象に投与する段階を含む方法。
【請求項40】
対象におけるNSCLCの治療または予防の方法であって、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子によってコードされるポリペプチド、または該ポリペプチドの免疫学的活性断片、またはそのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含むワクチンを、該対象に投与する段階を含む方法。
【請求項41】
対象におけるNSCLCの治療または予防のための方法であって、請求項13〜23および28〜34のいずれか一項記載の方法によって得られた化合物、または請求項27記載の方法によって同定された作用因子を投与する段階を含む方法。
【請求項42】
対象におけるNSCLCの治療または予防のための方法であって、ドミナントネガティブ効果を有するKOC1変異体、またはその変異体をコードするポリヌクレオチドを投与する段階を含む方法。
【請求項43】
KOC1変異体が、KOC1のC末端に位置するKHドメインを少なくとも1つ欠いたアミノ酸配列を含む、請求項42記載の方法。
【請求項44】
センス鎖およびアンチセンス鎖を含む二本鎖分子であって、センス鎖がKIF11、GHSR1b、NTSR1、またはFOXM1標的配列に対応するリボヌクレオチド配列を含み、アンチセンス鎖が該センス鎖に対して相補的なリボヌクレオチド配列を含み、該センス鎖および該アンチセンス鎖が互いにハイブリダイズして該二本鎖分子を形成し、かつKIF11、GHSR1b、NTSR1、またはFOXM1遺伝子を発現する細胞にそれが導入された場合に該遺伝子の発現を阻害するような二本鎖分子。
【請求項45】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、またはFOXM1標的配列が、SEQ ID NO:1、3、5、および106の群より選択されるヌクレオチド配列からの少なくとも約10個の連続したヌクレオチドを含む、請求項44記載の二本鎖分子。
【請求項46】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、またはFOXM1標的配列が、SEQ ID NO:1、3、5、および106の群より選択されるヌクレオチド配列からの少なくとも約19〜約25個の連続したヌクレオチドを含む、請求項45記載の二本鎖分子。
【請求項47】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、またはFOXM1標的配列が、SEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108からなる群より選択される、請求項46記載の二本鎖分子。
【請求項48】
一本鎖リボヌクレオチド配列を介して結びついているセンス鎖およびアンチセンス鎖を含む単一のリボヌクレオチド転写物である、請求項44記載の二本鎖分子。
【請求項49】
約100ヌクレオチド長未満のオリゴヌクレオチドである、請求項44記載の二本鎖分子。
【請求項50】
約75ヌクレオチド長未満のオリゴヌクレオチドである、請求項49記載の二本鎖分子。
【請求項51】
約50ヌクレオチド長未満のオリゴヌクレオチドである、請求項50記載の二本鎖分子。
【請求項52】
約25ヌクレオチド長未満のオリゴヌクレオチドである、請求項51記載の二本鎖分子。
【請求項53】
二本鎖分子が約19〜約25ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドである、請求項52記載の二本鎖ポリヌクレオチド。
【請求項54】
請求項44記載の二本鎖分子をコードするベクター。
【請求項55】
二次構造を有する転写物をコードし、かつセンス鎖およびアンチセンス鎖を含む、請求項54記載のベクター。
【請求項56】
転写物が、センス鎖およびアンチセンス鎖を結びつける一本鎖リボヌクレオチド配列をさらに含む、請求項55記載のベクター。
【請求項57】
センス鎖核酸およびアンチセンス鎖核酸の組み合わせを含むポリヌクレオチドを含むベクターであって、該センス鎖核酸がSEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含み、該アンチセンス鎖核酸がセンス鎖に対して相補的な配列からなるベクター。
【請求項58】
ポリヌクレオチドが一般式
5'-[A]-[B]-[A']-3'
を有し、
式中、[A]がSEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108からなる群より選択されるヌクレオチド配列であり;[B]が3〜23ヌクレオチドからなるヌクレオチド配列であり;かつ[A']が[A]に対して相補的なヌクレオチド配列である、請求項57記載のベクター。
【請求項59】
NSCLCの治療または予防のための組成物であって、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子に対するアンチセンスポリヌクレオチドの薬学的有効量を含む組成物。
【請求項60】
NSCLCの治療または予防のための組成物であって、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子に対するsiRNAの薬学的有効量を含む組成物。
【請求項61】
siRNAが、SEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108のヌクレオチド配列を標的配列として含むセンス鎖を含む、請求項60記載の組成物。
【請求項62】
NSCLCの治療または予防のための組成物であって、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子によってコードされるポリペプチドと結合する抗体またはその断片の薬学的有効量を含む組成物。
【請求項63】
NSCLCの治療または予防のための組成物であって、有効成分としての、請求項13〜23および28〜34のいずれか一項記載の方法によって選択された化合物または請求項27記載の方法によって同定された作用因子の薬学的有効量、ならびに薬学的に許容される担体を含む、組成物。
【請求項64】
NSCLCの治療または予防のための組成物であって、有効成分としての、ドミナントネガティブ効果を有するKOC1変異体またはその変異体をコードするポリヌクレオチドの薬学的有効量、および薬学的に許容される担体を含む、組成物。
【請求項65】
KOC1変異体が、KOC1のC末端に位置するKHドメインを少なくとも1つ欠いたアミノ酸配列を含む、請求項64記載の組成物。
【請求項66】
NSCLCの予後を予測するための方法であって、
a.NSCLCの予後を予測しようとする対象から採取した標本におけるKIF11およびKOC1のいずれかまたは両方の発現レベルを検出する段階、ならびに
b.KIF11およびKOC1のいずれかまたは両方の発現レベルの上昇が検出された場合に予後不良であることが示される段階
を含む方法。
【請求項67】
発現レベルが、以下のものからなる群より選択される方法の任意の1つによって検出される、請求項66記載の方法:
(a)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列をコードするmRNAを検出すること、
(b)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列を含むタンパク質を検出すること、および
(c)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列を含むタンパク質の生物活性を検出すること。
【請求項68】
NSCLCの予後を予測するためのキットであって、以下のものからなる群より選択される任意の1つの成分を含むキット:
(a)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列をコードするmRNAを検出するための試薬、
(b)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列を含むタンパク質を検出するための試薬、および
(c)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列を含むタンパク質の生物活性を検出するための試薬。
【請求項1】
対象における非小細胞肺癌(NSCLC)または非小細胞肺癌を発症する素因を診断する方法であって、対象由来の生物試料における非小細胞肺癌関連遺伝子の発現レベルを決定する段階を含む方法であり、ここで該遺伝子の正常対照レベルと比較した該発現レベルの上昇が該対象がNSCLCに罹患しているかまたはそれを発症するリスクを有することを示し、該NSCLC関連遺伝子がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される方法。
【請求項2】
上昇が正常対照レベルを少なくとも10%上回るものである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
複数のNSCLC関連遺伝子の発現レベルを決定する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
発現レベルが、以下のものからなる群より選択される任意の1つの方法によって決定される、請求項1記載の方法:
(1)NSCLC関連遺伝子のmRNAを検出すること;
(2)NSCLC関連遺伝子によってコードされるタンパク質を検出すること;および
(3)NSCLC関連遺伝子によってコードされるタンパク質の生物活性を検出すること。
【請求項5】
発現レベルが、NSCLC関連遺伝子プローブと、患者由来の生物試料の遺伝子転写物とのハイブリダイゼーションを検出することによって決定される、請求項1記載の方法。
【請求項6】
ハイブリダイゼーションの段階がDNAアレイ上で行われる、請求項5記載の方法。
【請求項7】
生物試料が喀痰または血液を含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される2つまたはそれ以上の遺伝子の遺伝子発現パターンを含む、NSCLC基準発現プロファイル。
【請求項9】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子の発現を検出する2つまたはそれ以上の検出用試薬を含むキット。
【請求項10】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される1つまたは複数の遺伝子と結合する2つまたはそれ以上のポリヌクレオチドを含むアレイ。
【請求項11】
NSCLC関連遺伝子の発現レベルを抑制する化合物を同定する方法であって、
(1)該NSCLC関連遺伝子を発現する試験細胞を試験化合物と接触させる段階;
(2)該NSCLC関連遺伝子の発現レベルを検出する段階;および
(3)該遺伝子の正常対照レベルと比較して該発現レベルを抑制する化合物を該NSCLC関連遺伝子の阻害因子として決定する段階
を含む方法であり、ここで該NSCLC関連遺伝子がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される方法。
【請求項12】
試験細胞がNSCLC細胞である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)試験化合物を、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択されるポリペプチドと接触させる段階;
(2)ポリペプチドと試験化合物との結合活性を検出する段階;ならびに
(3)ポリペプチドと結合する化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項14】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(a)試験化合物を、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択されるポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドと接触させる段階;
(b)段階(a)のポリペプチドの生物活性を検出する段階;ならびに
(c)KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択されるポリペプチドの生物活性を、試験化合物の非存在下で検出される生物活性と比較して抑制する化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項15】
生物活性が細胞増殖活性である、請求項14記載の方法。
【請求項16】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)試験化合物を1つまたは複数のマーカー遺伝子を発現する細胞と接触させる段階であって、1つまたは複数のマーカー遺伝子がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される段階;ならびに
(2)KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される1つまたは複数のマーカー遺伝子の発現レベルを低下させる化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項17】
細胞がNSCLC細胞である、請求項16記載の方法。
【請求項18】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)試験化合物を、1つまたは複数のマーカー遺伝子の転写調節領域およびその転写調節領域の制御下で発現されるレポーター遺伝子を含むベクターが導入された細胞と接触させる段階であって、1つまたは複数のマーカー遺伝子がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される段階;
(2)該レポーター遺伝子の活性を測定する段階;および
(3)対照と比較して該レポーター遺伝子の発現レベルを低下させる化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項19】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)KIF11ポリペプチドまたはその機能的等価物を、試験化合物の存在下で、KOC1ポリペプチドまたはその機能的等価物と接触させる段階;
(2)ポリペプチド間の結合を検出する段階;および
(3)ポリペプチド間の結合を阻害する試験化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項20】
KIF11ポリペプチドの機能的等価物がKOC1結合ドメインのアミノ酸配列を含む、請求項19記載の方法。
【請求項21】
KOC1ポリペプチドの機能的等価物がKIF11結合ドメインのアミノ酸配列を含む、請求項19記載の方法。
【請求項22】
ポリペプチドのRNA輸送活性を測定する方法であって、
a.
i.SEQ ID NO:2(KIF11)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:2のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:2に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:1のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
からなる群より選択されるポリペプチドを、輸送されるRNAと、RNA輸送体の形成が可能な条件下で接触させる段階;
b.輸送されたRNAのレベルを検出する段階;ならびに
c.段階(b)の輸送されたRNAのレベルをRNA輸送活性と相関づけることによってRNA輸送活性を測定する段階
を含む方法。
【請求項23】
RNA輸送体の形成が可能な条件が、KOC1ポリペプチドまたはその機能的等価物の存在下で与えられる、請求項22記載の方法。
【請求項24】
KOC1ポリペプチドの機能的等価物が、
i.SEQ ID NO:104(KOC1)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:105のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:105に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:104のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド
からなる群より選択されるポリペプチドである、請求項23記載の方法。
【請求項25】
RNA輸送活性を調節する作用因子(agent)を同定する方法であって、
a.作用因子を、
i.SEQ ID NO:2(KIF11)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:2のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:2に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:1のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
からなる群より選択されるポリペプチドを、輸送されるRNAと、RNA輸送体の形成が可能な条件下で接触させる段階;
b.輸送されたRNAのレベルを検出する段階;ならびに
c.輸送されたRNAのレベルを作用因子の非存在下での対照レベルと比較する段階であって、対照レベルと比較した、輸送されたRNAのレベルの上昇または低下が、試験化合物がRNA輸送活性を調節することを示す段階
を含む方法。
【請求項26】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)KOC1ポリペプチドまたはその機能的等価物を、試験化合物の存在下でRNAと接触させる段階;
(2)ポリペプチドとRNAとの結合を検出する段階;および
(3)ポリペプチドとRNAとの結合を阻害する試験化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項27】
KOC1ポリペプチドの機能的等価物が、RRMドメインまたはKHドメインのいずれかまたは両方のアミノ酸配列を含む、請求項26記載の方法。
【請求項28】
NSCLCの治療または予防のための化合物のスクリーニングの方法であって、
(1)GHSR1bもしくはNTSR1ポリペプチドまたはその機能的等価物を、試験化合物の存在下でNMUと接触させる段階;
(2)ポリペプチドとNMUとの結合を検出する段階;および
(3)ポリペプチドとNMUとの結合を阻害する試験化合物を選択する段階
を含む方法。
【請求項29】
ポリペプチドが生細胞の表面に発現される、請求項28記載の方法。
【請求項30】
ポリペプチドとNMUとの結合が、以下のものからなる群より選択される任意の1つの方法によって検出される、請求項29記載の方法:
(1)細胞内のカルシウムまたはcAMPの濃度を検出すること;
(2)ポリペプチドの活性化を検出すること;
(3)ポリペプチドとGタンパク質との相互作用を検出すること;
(4)ホスホリパーゼCまたはその下流経路の活性化を検出すること;
(5)Raf、MEK、ERK、およびプロテインキナーゼD(PKD)を含むいくつかのキナーゼの活性化を招く、プロテインキナーゼカスケードの活性化を検出すること;
(6)チロシンキナーゼのSrcファミリー/Tecファミリー/Bmxファミリーのメンバーの活性化を検出すること;
(7)RasおよびRhoファミリーのメンバーの活性化、MAPファミリーのJNKメンバーの調節、またはアクチン細胞骨格の再構成を検出すること;
(8)ポリペプチド活性化によって媒介される任意のシグナル複合体の活性化を検出すること;
(9)リガンドにより誘発されるポリペプチドの内在化/エンドサイトーシスを含む、ポリペプチドの細胞内局在における変化を検出すること;
(10)ポリペプチドの下流にある任意の転写因子の活性化、またはそれらの下流遺伝子の活性化を検出すること;ならびに
(11)細胞増殖、形質転換、またはその他の任意の癌性表現型を検出すること。
【請求項31】
試験化合物がRNA輸送活性を調節する活性を検出するためのキットであって、以下のaからdまでの成分を発現する単離された細胞、および細胞増殖を支える培養液を含むキット:
a.
i.SEQ ID NO:2(KIF11)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:2のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:2に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:1のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
からなる群より選択されるポリペプチド;
b.
i.SEQ ID NO:104(KOC1)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:105のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:105に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:104のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
からなる群より選択されるポリペプチド;
c.輸送されるRNA;ならびに
d.DCTN1。
【請求項32】
NSCLCの治療または予防のための化合物に関するスクリーニングのためのキットであって、少なくとも以下の構成要素を含むキット:
a.
i.SEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii.1つまたは複数のアミノ酸が置換、除去、または挿入されたSEQ ID NO:105のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
iii.SEQ ID NO:105に対して少なくとも約80%の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド;および
iv.SEQ ID NO:104のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドであって、SEQ ID NO:105のアミノ酸配列からなるポリペプチドと等価な生物活性を有するポリペプチド;
v.SEQ ID NO:105の少なくとも2つのKHドメインおよび1つまたは複数のRRMドメインを含むポリペプチド
からなる群より選択されるポリペプチド;ならびに
b.該ポリペプチドと結合するRNA。
【請求項33】
RNAが、表2に列記された遺伝子からなる群より選択される遺伝子のmRNAである、請求項32記載のキット。
【請求項34】
NSCLCの治療または予防のための化合物に関するスクリーニングのためのキットであって、以下の成分を含むキット:
a:GHSR1bもしくはNTSR1ポリペプチドまたはその機能的等価物
b:NMU
c:ポリペプチドとNMUとの結合を検出するための試薬。
【請求項35】
対象におけるNSCLCの治療または予防の方法であって、該対象にアンチセンス組成物を投与する段階を含む方法であり、ここで該組成物がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子のコード配列に対して相補的なヌクレオチド配列を含む方法。
【請求項36】
対象におけるNSCLCの治療または予防の方法であって、該対象にsiRNAを含むsiRNA組成物を投与する段階を含む方法であり、ここで該組成物がKIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子の発現を低下させる方法。
【請求項37】
siRNAが、SEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108の群より選択されるヌクレオチド配列を標的配列として含むセンス鎖である、請求項36記載の方法。
【請求項38】
siRNAが、一般式
5'-[A]-[B]-[A']-3'
を有し、
式中、[A]がSEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108からなる群より選択される配列に対応するリボヌクレオチド配列であり;[B]が3〜23ヌクレオチドからなるリボヌクレオチド配列であり;かつ[A']が[A]に対して相補的なリボヌクレオチド配列である、請求項37記載の方法。
【請求項39】
対象におけるNSCLCの治療または予防のための方法であって、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子によってコードされるポリペプチドと結合する抗体またはその断片の薬学的有効量を該対象に投与する段階を含む方法。
【請求項40】
対象におけるNSCLCの治療または予防の方法であって、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子によってコードされるポリペプチド、または該ポリペプチドの免疫学的活性断片、またはそのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含むワクチンを、該対象に投与する段階を含む方法。
【請求項41】
対象におけるNSCLCの治療または予防のための方法であって、請求項13〜23および28〜34のいずれか一項記載の方法によって得られた化合物、または請求項27記載の方法によって同定された作用因子を投与する段階を含む方法。
【請求項42】
対象におけるNSCLCの治療または予防のための方法であって、ドミナントネガティブ効果を有するKOC1変異体、またはその変異体をコードするポリヌクレオチドを投与する段階を含む方法。
【請求項43】
KOC1変異体が、KOC1のC末端に位置するKHドメインを少なくとも1つ欠いたアミノ酸配列を含む、請求項42記載の方法。
【請求項44】
センス鎖およびアンチセンス鎖を含む二本鎖分子であって、センス鎖がKIF11、GHSR1b、NTSR1、またはFOXM1標的配列に対応するリボヌクレオチド配列を含み、アンチセンス鎖が該センス鎖に対して相補的なリボヌクレオチド配列を含み、該センス鎖および該アンチセンス鎖が互いにハイブリダイズして該二本鎖分子を形成し、かつKIF11、GHSR1b、NTSR1、またはFOXM1遺伝子を発現する細胞にそれが導入された場合に該遺伝子の発現を阻害するような二本鎖分子。
【請求項45】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、またはFOXM1標的配列が、SEQ ID NO:1、3、5、および106の群より選択されるヌクレオチド配列からの少なくとも約10個の連続したヌクレオチドを含む、請求項44記載の二本鎖分子。
【請求項46】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、またはFOXM1標的配列が、SEQ ID NO:1、3、5、および106の群より選択されるヌクレオチド配列からの少なくとも約19〜約25個の連続したヌクレオチドを含む、請求項45記載の二本鎖分子。
【請求項47】
KIF11、GHSR1b、NTSR1、またはFOXM1標的配列が、SEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108からなる群より選択される、請求項46記載の二本鎖分子。
【請求項48】
一本鎖リボヌクレオチド配列を介して結びついているセンス鎖およびアンチセンス鎖を含む単一のリボヌクレオチド転写物である、請求項44記載の二本鎖分子。
【請求項49】
約100ヌクレオチド長未満のオリゴヌクレオチドである、請求項44記載の二本鎖分子。
【請求項50】
約75ヌクレオチド長未満のオリゴヌクレオチドである、請求項49記載の二本鎖分子。
【請求項51】
約50ヌクレオチド長未満のオリゴヌクレオチドである、請求項50記載の二本鎖分子。
【請求項52】
約25ヌクレオチド長未満のオリゴヌクレオチドである、請求項51記載の二本鎖分子。
【請求項53】
二本鎖分子が約19〜約25ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドである、請求項52記載の二本鎖ポリヌクレオチド。
【請求項54】
請求項44記載の二本鎖分子をコードするベクター。
【請求項55】
二次構造を有する転写物をコードし、かつセンス鎖およびアンチセンス鎖を含む、請求項54記載のベクター。
【請求項56】
転写物が、センス鎖およびアンチセンス鎖を結びつける一本鎖リボヌクレオチド配列をさらに含む、請求項55記載のベクター。
【請求項57】
センス鎖核酸およびアンチセンス鎖核酸の組み合わせを含むポリヌクレオチドを含むベクターであって、該センス鎖核酸がSEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含み、該アンチセンス鎖核酸がセンス鎖に対して相補的な配列からなるベクター。
【請求項58】
ポリヌクレオチドが一般式
5'-[A]-[B]-[A']-3'
を有し、
式中、[A]がSEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108からなる群より選択されるヌクレオチド配列であり;[B]が3〜23ヌクレオチドからなるヌクレオチド配列であり;かつ[A']が[A]に対して相補的なヌクレオチド配列である、請求項57記載のベクター。
【請求項59】
NSCLCの治療または予防のための組成物であって、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子に対するアンチセンスポリヌクレオチドの薬学的有効量を含む組成物。
【請求項60】
NSCLCの治療または予防のための組成物であって、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子に対するsiRNAの薬学的有効量を含む組成物。
【請求項61】
siRNAが、SEQ ID NO:32、33、34、35、36、37、および108のヌクレオチド配列を標的配列として含むセンス鎖を含む、請求項60記載の組成物。
【請求項62】
NSCLCの治療または予防のための組成物であって、KIF11、GHSR1b、NTSR1、およびFOXM1からなる群より選択される遺伝子によってコードされるポリペプチドと結合する抗体またはその断片の薬学的有効量を含む組成物。
【請求項63】
NSCLCの治療または予防のための組成物であって、有効成分としての、請求項13〜23および28〜34のいずれか一項記載の方法によって選択された化合物または請求項27記載の方法によって同定された作用因子の薬学的有効量、ならびに薬学的に許容される担体を含む、組成物。
【請求項64】
NSCLCの治療または予防のための組成物であって、有効成分としての、ドミナントネガティブ効果を有するKOC1変異体またはその変異体をコードするポリヌクレオチドの薬学的有効量、および薬学的に許容される担体を含む、組成物。
【請求項65】
KOC1変異体が、KOC1のC末端に位置するKHドメインを少なくとも1つ欠いたアミノ酸配列を含む、請求項64記載の組成物。
【請求項66】
NSCLCの予後を予測するための方法であって、
a.NSCLCの予後を予測しようとする対象から採取した標本におけるKIF11およびKOC1のいずれかまたは両方の発現レベルを検出する段階、ならびに
b.KIF11およびKOC1のいずれかまたは両方の発現レベルの上昇が検出された場合に予後不良であることが示される段階
を含む方法。
【請求項67】
発現レベルが、以下のものからなる群より選択される方法の任意の1つによって検出される、請求項66記載の方法:
(a)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列をコードするmRNAを検出すること、
(b)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列を含むタンパク質を検出すること、および
(c)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列を含むタンパク質の生物活性を検出すること。
【請求項68】
NSCLCの予後を予測するためのキットであって、以下のものからなる群より選択される任意の1つの成分を含むキット:
(a)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列をコードするmRNAを検出するための試薬、
(b)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列を含むタンパク質を検出するための試薬、および
(c)SEQ ID NO:2(KIF11)またはSEQ ID NO:105(KOC1)のアミノ酸配列を含むタンパク質の生物活性を検出するための試薬。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図9d】
【図9e】
【図9f】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図13d】
【図13e】
【図13f】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図1b】
【図1c】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図9d】
【図9e】
【図9f】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図13d】
【図13e】
【図13f】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−39069(P2011−39069A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−212951(P2010−212951)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【分割の表示】特願2006−526453(P2006−526453)の分割
【原出願日】平成17年3月18日(2005.3.18)
【出願人】(502240113)オンコセラピー・サイエンス株式会社 (142)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【分割の表示】特願2006−526453(P2006−526453)の分割
【原出願日】平成17年3月18日(2005.3.18)
【出願人】(502240113)オンコセラピー・サイエンス株式会社 (142)
【Fターム(参考)】
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