説明

非接触式バルブ装置

【課題】弁体がシート部材と非接触で対向した状態で対象物が流通路を高速、高圧で流通する場合であっても、シート部材が対象物の流通で磨耗することを防止することができる非接触式バルブ装置を提供する。
【解決手段】非接触式バルブ装置1は、連通孔R1が形成された弁体2と、該弁体2を収容する弁体収容室30が形成され、弁体2の連通孔R1を介して互いに連通する一対の流通路R2,R3が形成されたハウジング3と、一方の流通路R2の弁体収容室30側の開口端周りに環状のシート部材4とを備える。弁体2がシート部材4と非接触で対向した状態の第一姿勢と軸線L方向の何れか一端側を支点にしてシート部材4側に傾動した第二姿勢との間で切り替え可能に設けられている。弁体2がシート部材4に対して非接触な状態で回転可能となるように、他方の流通路R3の弁体収容室側の開口端周りに隙間遮蔽部材6を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジング内に収容された弁体を所定の軸線周りで回転させることで、対象物を流通させる流通路の開閉を行う非接触式バルブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、気体や、液体、粉体等の対象物を流通させる流通路の開閉を行うためのバルブ装置として、図3に示すように、所定の軸線周りで回転可能に構成され、連通孔R1が形成された弁体2と、該弁体2を収容するための弁体収容室30が形成されるとともに、該弁体収容室30に連続して一列をなすように一対の流通路R2,R3が形成されたハウジング3と、該ハウジング3内の一方の流通路R2の弁体収容室30側の開口端周りに設けられた環状のシート部材4とを備えた非接触式バルブ装置が公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
かかる非接触式バルブ装置は、弁体2の連通孔R1を介して一対の流通路R2,R3が互いに連通し、ハウジング3の弁体収容室30内に収容された弁体2が、所定の軸線周りで回転可能となるように構成されているが、弁体2の回転によってシート部材4が磨耗することのないように、弁体2の穴中心が軸線Lと直交する時の姿勢(以下、第一姿勢という)で、弁体2がシート部材4に対して非接触で対向した状態で回転可能となっている。
【0004】
そして、この種の非接触式バルブ装置は、弁体2が前記所定の軸線方向の何れか一端側で支持されている。そして、弁体2は、所定の軸線方向の何れか他端側を付勢されることで、所定の軸線方向の何れか一端側を支点にしてシート部材4側に傾動した状態(以下、第二姿勢という)となり、当該弁体2の非貫通部分がシート部材4に密接して流通路R2の流通を遮断するようになっている。すなわち、弁体2は、穴中心が軸線Lから外れるように傾動して、シート部材4に密接して流通路R2の流通を遮断するようになっている。
【0005】
この構成により、非接触式バルブ装置は、流通路を閉じるときに弁体2の回転が繰り返し行われた場合でも、弁体2とシート部材4とが非接触で回転するため、弁体2やシート部材4が磨耗することがなく、シート部材4によって弁体2とハウジング3との間におけるシール性が確保される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−95811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記構成のような非接触式バルブ装置では、弁体2が第二姿勢から第一姿勢に姿勢変更すると、他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端周りにおいて、弁体2とハウジング3(弁体収容室30)との間に隙間が形成される。そのため、気体や、液体、粉体等の対象物が、弁体2とハウジング3(弁体収容室30)との間の隙間から流通路R2,R3内を流通しようとするようになる。この状態で、対象物が流通路内を高速、高圧で流通すると、該対象物が一方の流通路R2の弁体収容室30側の開口端周りに設けられたシート部材4に衝突して、該シート部材4に大きな摩擦力が生じることになる。この状態が繰り返されると、シート部材4が対象物との接触で磨耗する場合があった(この現象を、キャビテーションエロージョンという)。
【0008】
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、弁体がシート部材と非接触で対向した状態で対象物が流通路内を高速、高圧で流通する場合であっても、シート部材が対象物の流通で磨耗することを防止することができる非接触式バルブ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る非接触式バルブ装置は、所定の軸線周りで回転可能に構成され、連通孔が形成された弁体と、該弁体を収容するための弁体収容室が形成されるとともに、該弁体収容室に連続して一列をなすように一対の流通路が形成されたハウジングと、該ハウジング内の前記一方の流通路の弁体収容室側の開口端周りに設けられた環状のシート部材とを備え、前記一対の流通路は、前記弁体の前記連通孔を介して互いに連通し、前記弁体は、前記シート部材に対して非接触な状態で前記所定の軸線周りで回転可能に構成されるとともに、当該弁体の非貫通部分が前記シート部材と非接触で対向した状態の第一姿勢と前記軸線方向の何れか一端側を支点にして前記シート部材側に傾いた第二姿勢との間で切り替え可能に設けられ、該第二姿勢で前記非貫通部分が前記シート部材に密接して前記流通路を遮断するように構成された非接触式バルブ装置において、前記弁体が前記シート部材に対して非接触な状態で回転可能となるように、他方の流通路の前記弁体収容室側の開口端周りに設けられた隙間遮蔽部材を備え、前記弁体は、前記第一姿勢で、前記隙間遮蔽部材と接触又は略接触してなることを特徴とする。ここで、「前記弁体が前記隙間遮蔽部材と接触又は略接触」とは、「弁体が面圧を生じさせない程度に隙間遮蔽部材に接触、又は弁体と隙間遮蔽部材との間に微小隙間を形成」していることを意味する。
【0010】
上記構成の非接触式バルブ装置によれば、弁体がシート部材に対して非接触な状態で回転可能となるように、他方の流通路の弁体収容室側の開口端周りに設けられた隙間遮蔽部材を備え、前記弁体は、前記第一姿勢で、前記隙間遮蔽部材と接触又は略接触しているため、一対の流通路間(一方の流通路の弁体収容室側の開口端と他方の流通路の弁体収容室側の開口端との間)において、弁体と隙間遮蔽部材との間の微小隙間が完全に又は略完全に塞がれることで該微小隙間での対象物の流通が規制される(対象物が流通しない又は流通しにくい状態となる)。そのため、一対の流通路内において該微小隙間における対象物の流通が減少するか、又はなくなる。そうすることで、対象物に粉体等の固形物に含まれている場合であっても、一方の流通路の弁体収容室側の開口端周りに設けられたシート部材に衝突する機会が減るか、又はなくなり、該シート部材に生じる磨耗を抑制することができる。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明の非接触式バルブ装置によれば、弁体がシート部材と非接触で対向した状態で対象物が流通路内を高速、高圧で流通する場合であっても、シート部材が対象物の流通で磨耗することを防止することができるといった優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る非接触式バルブ装置の全体構成を示す縦断面図であって、弁体の非貫通部分がシート部材と非接触で対向した状態(第一姿勢)を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る非接触式バルブ装置の全体構成を示す縦断面図であって、弁体が所定の軸線方向の何れか一端側を支点にしてシート部材側に傾動した状態(第二姿勢)を示す図である。
【図3】従来の非接触式バルブ装置の全体構成を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態にかかる非接触式バルブ装置について、添付図面を参照して説明する。
本実施形態に係る非接触式バルブ装置は、対象物を流通させる流通路の遮断と開放とを切り替えるための二方弁である。すなわち、本実施形態に係る非接触式バルブ装置は、流通路を構成する二本の配管が接続され、その配管間で対象物の流通が可能な状態と流通が不能な状態とに切り換えることができるようになっている。なお、「対象物」とは、流通路内を流通するものをいい、一般的な気体や液体は勿論のこと、圧送によって流通する粉体(例えば、塵、埃、粉塵、灰等の固形物)、気体又は液体と、固形物の混合物(例えば、圧縮空気と塵、埃、粉塵、灰等の固形物との混合物)等を含む概念である。
【0014】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る非接触式バルブ装置1は、所定の軸線L周りで回転可能に構成され、連通孔R1が形成された弁体2と、該弁体2を収容するための弁体収容室30が形成されるとともに、該弁体収容室30に連続して一列をなすように一対の流通路R2,R3が形成されたハウジング3と、該ハウジング3内の一方の流通路R2の弁体収容室30側の開口端周りに設けられた環状のシート部材4とを備えている。なお、本実施形態においては、連通孔R1は、軸線Lと直交又は略直交する方向に貫通するように形成され、一対の流通路R2,R3は、弁体2の連通孔R1を介して互いに連通するように形成されている。
【0015】
また、本実施形態に係る非接触式バルブ装置1は、弁体2がシート部材4に対して非接触な状態で回転可能となるように、他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端周りに固設された隙間遮蔽部材6を備える。また、本実施形態に係る非接触式バルブ装置1において、弁体2は、第一姿勢(図1参照)で、隙間遮蔽部材6と接触又は略接触するように構成されている。
【0016】
弁体2は、シート部材4に対して非接触な状態で所定の軸線L周りで回転可能に構成されるとともに、弁体2の穴中心が軸線Lと直交し、弁体2の非貫通部分がシート部材4と非接触で対向した状態の第一姿勢(図1参照)と、軸線L方向の何れか一端側を支点にしてシート部材4側に傾動した第二姿勢(図2参照)との間で切り替え可能に設けられている。そして、本実施形態に係る非接触式バルブ装置1は、弁体2がシート部材4側に傾動することによって、該弁体2の非貫通部分がシート部材4に密接して一対の流通路R2,R3を遮断するように構成されている。すなわち、弁体2は、穴中心が軸線Lから外れるように傾動して、シート部材4に密接して流通路R2の流通を遮断するようになっている。
【0017】
そして、本実施形態に係る非接触式バルブ装置1は、弁体2がシート部材4側に傾動したときにシート部材4を弁体2側に付勢する付勢手段5を備えている。該付勢手段5は、ハウジング3とシート部材4との間に介設されている。
【0018】
本実施形態に係る非接触式バルブ装置1は、所定の軸線Lを通るようにハウジング3に挿通され、弁体2を所定の軸線L方向の一端側(本実施形態においては、ハウジング3の下端側)で傾動可能に支持するとともに該弁体2を所定の軸線L周りで回転させる軸状のステム(以下、第一ステムという)8と、所定の軸線Lを通るように第一ステム8とは反対側でハウジング3に挿通され、所定の軸線Lの他端側(本実施形態においては、ハウジング3の上端側)で弁体2をシート部材4に向けて付勢して、該弁体2を傾動させる軸状のステム(以下、第二ステムという)9をさらに備えている。
【0019】
本実施形態においては、弁体2は、略球状に形成され、連通孔R1が弁体2の略中心を通る真っ直ぐな穴に形成されている。本実施形態に係る弁体2は、所定の軸線L方向の一端側となる下部に第一ステム8の一端部(後述する接続部80)を挿入するためのステム挿入部(以下、第一ステム挿入部という)20が凹設されている。
【0020】
第一ステム挿入部20は、弁体2の回転中心となる所定の軸線Lと平行又は略平行な方向に沿って延びる一対の第一平面部20a,20bが所定の軸線Lを挟んで形成されるとともに、一対の第一平面部20a,20bと直角又は略直角をなす一対の第二平面部21a,21bが所定の軸線Lを挟んで形成されている(図1参照)。
【0021】
本実施形態に係る弁体2は、所定の軸線L方向の他端側(第一ステム挿入部20とは反対側)となる上部に、第二ステム9の後述する接続部90に押圧(付勢)される被押圧部(以下、第一被押圧部という)22aが設けられている。該第一被押圧部22aは、弁体2の非貫通部分がシート部材4と対向した状態で、接続部90による押圧力が該シート部材4に向けて作用するように設けられている。本実施形態において、弁体2は、上部に第二ステム9の端部を挿入するステム挿入部(以下、第二ステム挿入部という)22が凹設されている。
【0022】
該第二ステム挿入部22も、第一ステム挿入部20と同様に、非貫通状態の穴(凹部)で構成されており、該第二ステム挿入部22の内周(開口形状)を所定の形状とすることで、該第二ステム挿入部22の内周面の一部が第一被押圧部22aとされている。具体的には、該第二ステム挿入部22は、連通孔R1の穴中心線CLと略平行な方向に延びる平面からなる第一被押圧部22aを備えた内周面によって画定されており、弁体2の非貫通部分と一方の流通路R2とが対向した状態で、第一被押圧部22a(内面)が弁体2の変位(傾動)を許容する方向と略同方向に延び、接続部90の押圧力が弁体2を変位させる方向に作用するようになっている。
【0023】
本実施形態に係る非接触式バルブ装置1は、接続部90による押圧で弁体2をシート部材4側に変位(傾動)させた状態(弁体2がシート部材4に密接した状態)から弁体2を反対側に強制的に変位させる(弁体2をシート部材4から離間させる)ことができるようにもなっている。これに伴い、第二ステム挿入部22を画定する内周面は、前記第一被押圧部22aと略平行をなして対向する平面からなる別の被押圧部(以下、第二被押圧部という)22bを備えている。
【0024】
前記ハウジング3は、内部に弁体2を収容する弁体収容室30が形成されており、該弁体収容室30に連続して一列をなすように二つの流通路(穴)R2,R3が形成されている。すなわち、上述の如く、弁体2の連通孔R1が真っ直ぐな穴で構成されるため、二つの流通路R2,R3は、弁体2の連通孔R1と略同心になるように形成されている。また、二つの流通路R2,R3は、弁体2の連通孔R1の内径と同径に設定されている。
【0025】
本実施形態に係るハウジング3は、メインフレーム31と、該メインフレーム31に取り付けられるサブフレーム32とで構成されており、メインフレーム31にサブフレーム32を取り付けた状態で内部に弁体収容室30が形成されるようになっている。
【0026】
メインフレーム31は、弁体2を内装する弁体収容室30の一部を画定する本体部310と、第一ステム8を挿通するための第一ステム挿通部311と、第二ステム9を挿通するための第二ステム挿通部312と、他方の流通路R3を画定した筒状の配管接続部313とで構成されている。
【0027】
本体部310は、内部に弁体2を非接触状態で収容できる空間が形成されている。すなわち、本体部310は、一側面に弁体2を挿入するための開口(採番しない)を形成した凹部が形成されている。該本体部310の開口は、弁体収容室30(凹部)の略中心を通って弁体2の所定の軸線Lと直交する中心線CLを中心にして略円形状に形成されている。
【0028】
第一ステム挿通部311は、本体部310の下部に設けられており、弁体2の所定の軸線Lと略同心をなして貫通したステム挿通穴(以下、第一ステム挿通穴という)H1が形成されている。すなわち、第一ステム挿通部311には、本体部310の開口の中心線CLと直交するように、内外(本体部310の凹部(弁体収容室30)と外部)を連通させる第一ステム挿通穴H1が穿設されている。
【0029】
第一ステム挿通穴H1は、内外を連通させる貫通した段付き穴で構成されている。そして、該第一ステム挿通穴H1(外向きに開口した部分)には、筒状のガスケット(図示しない)が内嵌されており、ガスケットにより所定の軸線L周りで回転可能とされる第一ステム8とのシール性を担保するようにしている。
【0030】
本実施形態に係る第一ステム挿通部311のガスケットは、第一ステム挿通穴H1に内嵌され、且つ第一ステム8が挿通された状態で、第一ステム8の軸線方向に押圧されることで第一ステム8の外周面と第一ステム挿通穴H1の内周面とに密接し、第一ステム8の回転を許容しつつもシール性を担保できるようになっている。
【0031】
第二ステム挿通部312は、弁体収容室30(本体部310)を挟んで第一ステム挿通部311の反対側(本体部310の上部)に設けられている。そして、該第二ステム挿通部312には、弁体2の所定の軸線Lと略同心をなして貫通したステム挿通穴(以下、第二ステム挿通穴H2という)が設けられている。
【0032】
すなわち、第二ステム挿通部312には、本体部310の開口の中心線CLと直交するように、内外(本体部310の凹部(弁体収容室30)と外部)を連通させる第二ステム挿通穴H2が第一ステム挿通穴H1と略対向するように穿設されている。
【0033】
第二ステム挿通穴H2は、内外を連通させる貫通した段付き穴で構成されている。そして、第二ステム挿通穴H2(外向きに開口した部分)には、筒状のガスケット(図示しない)が内嵌されており、該ガスケットにより所定の軸線L周りで回転可能とされる第二ステム9とのシール性を担保するようにしている。
【0034】
本実施形態に係る第二ステム挿通部312のガスケットは、第二ステム挿通穴H2に内嵌され、且つ第二ステム9が挿通された状態で、第二ステム9の軸線方向に押圧されることで第二ステム9の外周面と第二ステム挿通穴H2の内周面とに密接し、第二ステム9の回転を許容しつつもシール性を担保できるようになっている。
【0035】
メインフレーム31の配管接続部313は、内部の流通路R3が該本体部310の凹部内と連通し、該流通路R3の中心線CLが弁体2の所定の軸線Lと直交するように、一端側が本体部310に接続されている。すなわち、該配管接続部313は、流通路R3が第一ステム8の軸線Lと略直交し、且つ本体部310の凹部(開口)の中心線CLと略同心になるように、本体部310に連設されている。そして、該配管接続部313は、他端側に配管を接続するためのフランジ319が設けられている。
【0036】
サブフレーム32は、メインフレーム31に取り付けられるもので、本体部310の一側面の開口回りに固定される接続用フランジ部320と、一方の流通路R2を画定した筒状の配管接続部321とを備えている。
【0037】
接続用フランジ部320は、板状の固定部320aと、該固定部320aの一方の面(メインフレーム31側に向く面とは反対側の面)に連設され、該固定部320a側から先端に向けて外径が縮径した縮径部320bとを備えている。固定部320aには、本体部310の開口の周囲に形成された複数のネジ穴(図示しない)に対応する複数の貫通穴(図示しない)が穿設されており、該貫通穴に挿通したボルトを本体部310のネジ穴に螺入することで、当該サブフレーム32をメインフレーム31に固定できるようになっている。
【0038】
そして、サブフレーム32の配管接続部321は、接続用フランジ部320の他方の面側の開口縁部(縮径部320bの開口縁部)に一端側が接続されており、接続用フランジ部320(固定部320a)を本体部310に取り付けた状態で、内部の流通路R2が他方の流通路R3と対向し、該流通路R2の穴中心線CLが内装した弁体2の所定の軸線Lと直交するように設けられている。なお、該配管接続部321の他端部にも、配管を接続するためのフランジ322が設けられている。
【0039】
これにより、該ハウジング3は、メインフレーム31にサブフレーム32を取り付けることで、内部に弁体2を内装するための弁体収容室30を画定するようになっている。
【0040】
前記シート部材4は、弾性変形可能な軟質材料で成型されたもので、流通路R2,R3で流通する対象物の性状や該非接触式バルブ装置1の使用環境に応じて(耐熱や耐薬などを考慮して)選択され、例えば、天然ゴムや、合成ゴム(ニトリルゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、スチレンブタジエンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴムなどの合成ゴム)、四フッ化エチレンゴム樹脂等で構成される。
【0041】
該シート部材4は、円環状のシート部材本体40と、該シート部材本体40から同心で延出する筒状の延出部42とを備えている。シート部材4は、延出部42がハウジング3のサブフレーム32と流通路R2とに対して嵌合固定されている。また、延出部42とハウジング3との間には、シール部材(採番しない)が介装されている。
【0042】
付勢手段5には、コイルバネや皿バネ等の種々タイプのものを採用でき、本実施形態においては、皿バネが採用されている。皿バネは、円環状に形成されており、その中心が流通路R2の穴中心線CLと同心又は略同心となるように、ハウジング3とシート部材4との間に介装されている。
【0043】
本実施形態において、前記皿バネ5は、穴中心線CL方向に四つ重ねて設けられており、弁体2が第一姿勢において自然長になるように設けられている。すなわち、四つの皿バネ5…は、弁体2が第一姿勢においてハウジング3とシート部材4とに挟まれた状態になっているが、弾性変形していない状態になっている。従って、弁体2が第一姿勢において、シート部材4は、ハウジング3とシート部材4との間で自然長の状態にある皿バネ5との干渉で、所定の押し作用(皿バネを弾性変形させる力の作用)が生じるまで第一姿勢よりも流通路R2側に移動しないように規制された状態になっている。
【0044】
本実施形態に係る非接触式バルブ装置1は、上述のように、他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端周りに設けられた隙間遮蔽部材6を備える。また、本実施形態に係る非接触式バルブ装置1は、弁体2が、第一姿勢(図1参照)で、隙間遮蔽部材6と接触又は略接触するように構成されている。なお、本実施形態において、「弁体2と隙間遮蔽部材6とが接触又は略接触」とは、「弁体2が面圧を生じさせない程度に隙間遮蔽部材6に接触、又は弁体2と隙間遮蔽部材6との間に微小隙間を形成」していることを意味する。
【0045】
上述のキャビテーションエロージョンを防止するといった観点から、弁体2と隙間遮蔽部材6とを完全に接触させて両部材間の隙間を完全に塞ぐことが好ましいが、弁体2と隙間遮蔽部材6との間に隙間をなくすと、製造誤差等で弁体2と隙間遮蔽部材6との間に面圧を生じることがあるため、本実施形態では、第一姿勢(図1参照)及び二つの流通路R2,R3が弁体2の連通孔R1を介して連通した状態(以下、この状態を開状態という)で、弁体2と隙間遮蔽部材6との間に面圧を生じないように、微小隙間を寸法設定している。
【0046】
本実施形態においては、第一姿勢(図1参照)及び開状態で、弁体2と隙間遮蔽部材6との間は、対象物中に含まれる粉体等の固形物の平均粒子径よりも小さくなるように設定されている。また、本実施形態においては、第一姿勢(図1参照)及び開状態で、弁体2と隙間遮蔽部材6との間の微小隙間は、弁体2とシート部材4との間の微小隙間より狭くなるように設定されている。具体的には、本実施形態においては、弁体2と隙間遮蔽部材6との微小隙間が0.05〜0.5mm、弁体2とシート部材4との微小隙間が1〜1.5mmとなるようにしている。
【0047】
隙間遮蔽部材6の素材としては、セラミック、焼入鋼、ステライト、コルモノイ、タングステンカーバイト等を採用することができるが、これに限定されず、上述のキャビテーションエロージョンを防止するといった観点から、高速、高圧で流通する対象物の流体圧(流体摩擦力)に耐えることができ、一対の流通路R2,R3間において、弁体2と隙間遮蔽部材6との微小隙間が完全に又は略完全に塞がれることで該微小隙間における対象物に含まれる粉体等の流通が規制され、該微小隙間における流速(流体圧)を減少させてシート部材4の磨耗を防止できるような素材であればよい。また、隙間遮蔽部材6の素材として、シート部材4と異なる素材であることが好ましい。
【0048】
第一ステム8は、図1及び図2に示す如く、ハウジング3(第一ステム挿通部311)に挿通され、該ハウジング3内に位置する一端部に、弁体2の第一ステム挿入部20に挿入される接続部80が形成されている。
【0049】
接続部80は、角柱状になっており、その外周の対向二面には、第一平面部20a,20bに接触する凸条80a,80bが、弁体2の傾動時の支点として軸線Lと直交する方向に沿って設けられている。
【0050】
第一ステム8は、ハンドル等を取り付けることで手動によって回転させることも可能であるが、本実施形態においては、第一ステム8の回転角度を任意に設定できるパルスモータ等の駆動モータ(図示しない)が他端側に接続され、該駆動モータによる駆動により、弁体2の所定の軸線L周りで回転するようになっている。これにより、凸条80a,80bが第二平面部21a,21bに回転トルクを伝達可能になっている。
【0051】
第二ステム9は、ハウジング3(第二ステム挿通部312)に挿通され、該ハウジング3に挿通されるステム本体91と、ハウジング3内に位置する一端部に、弁体2の第二ステム挿入部22に挿入される接続部90が形成されている。
【0052】
接続部90は、弁体2の非貫通部分がシート部材4に対向した状態で、第二ステム9を所定の軸線L周りで回転させると、弁体2の第一被押圧部22aに接触乃至押圧するようになっている。
【0053】
また、本実施形態に係る接続部90は、弁体2の非貫通部分がシート部材4に対向した状態で、第二ステム9を所定の軸線L周りで逆回転(接続部90に第一被押圧部22aを押圧させるときの回転方向とは逆方向に回転)させることで、第二被押圧部22bに対しても押圧できるようになっている。
【0054】
上記構成の第二ステム9は、第一ステム8と同様に、ハンドル等を取り付けることで手動によって回転させることも可能であるが、本実施形態においては、第二ステム9の回転角度を任意に設定できるパルスモータ等の駆動モータ(図示しない)が他端側に接続されている。すなわち、本実施形態に係る非接触式バルブ装置1は、回転角度を任意に設定できるパルスモータ等の駆動モータで第二ステム9を回転させることにより、弁体2を傾動させるに際して接続部90による弁体2に対する押圧力が所定の押圧力となるよう構成されている。
【0055】
本実施形態に係る非接触式バルブ装置1は、以上の構成からなり、次に、本実施形態に係る非接触式バルブ装置1の作動について説明する。なお、本実施形態においては、例えば、対象物として、気体又は液体と粉体(例えば、塵、埃、粉塵、灰等の固形物)との混合物が流通路R2,R3内を高速、高圧で流通するような場合について説明する。
【0056】
上記非接触式バルブ装置1は、二つの流通路R2,R3が弁体2の連通孔R1を介して連通した状態で、一方の流通路R2側から他方の流通路R3側(又は、他方の流通路R3側から一方の流通路R2側、本実施形態においては、他方の流通路R3側から一方の流通路R2側)に向けて対象物の流通が許容される(開状態)。この状態で、二つの流通路R2,R3と弁体2の連通孔R1とが同心又は略同心をなし、弁体2がシート部材4に対して非接触状態になっており、接続部90が弁体2の第一被押圧部22a及び第二被押圧部22bの何れに対しても押圧していない状態となっている。
【0057】
そして、このように対象物の流通を許容した状態(開状態)から流通路R2を遮断するには、第二ステム9をそのままの状態で維持させつつ第一ステム8のみを90°回転させる。そうすると、第一ステム8の回転力が弁体2に伝達され、弁体2も90°回転することになる。
【0058】
このように第二ステム9を回転させることなく弁体2を回転させるとき、接続部90は、第一被押圧部22a及び第二被押圧部22bの何れも押圧しない状態(弁体2を傾動させるような付勢を作用させない状態)で維持し、弁体2はシート部材4に対して非接触状態のままで維持しつつ所定の軸線L周りで回転する結果、弁体2の非貫通部分が一方の流通路R2(シート部材4)に対して隙間をあけた状態で対向し、弁体2の傾動が許容された状態となる(第一姿勢、図1参照)。
【0059】
この状態(弁体2が第一姿勢の時)では、一対の流通路R2,R3の何れか開口端には、気体や、液体、粉体等の対象物の圧力が作用しているため、他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端が開放されたままの状態(弁体2と他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端との間に、対象物中に含まれる粉体等の固形物の平均粒子径より大きな隙間がある状態)であれば、気体や、液体、粉体等の対象物が、弁体2と弁体収容室30との隙間から流通路R2,R3内を高速、高圧で流通しようとするようになる。
【0060】
しかしながら、本実施形態においては、上述のように、弁体2がシート部材4に対して非接触な状態で回転可能となるように、他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端周りに設けられた隙間遮蔽部材6を備えているため、該隙間遮蔽部材6によって一対の流通路R2,R3間において、弁体2と隙間遮蔽部材6との微小隙間が完全に又は略完全に塞がれることで該微小隙間において対象物に含まれる粉体等の流通が規制され、(粉体等が流通しない又は流通しにくい状態となり)、該微小隙間における流通が減少するか、又はなくなるようになっている。
【0061】
その結果、対象物中に含まれる粉体等の固形物が一方の流通路R2の弁体収容室30側の開口端周りに設けられたシート部材4に衝突する機会が減るか、又はなくなり、該シート部材4に生じる磨耗を抑制することができるようになっている。
【0062】
そして、第二ステム9を回転させると、接続部90が第一被押圧部22a(弁体2の上部側)を押圧して弁体2をシート部材4側に付勢し、その付勢で弁体2が傾動しようとする。このとき、第一ステム8の先端(弁体2を支持した支持点)を傾動支点にして弁体2をシート部材4側に傾動させると、弁体2の非貫通部分がシール部41に当接し、弁体2とシート部材4との間のシール性が高まる。その結果、弁体2とハウジング3との間が液密又は気密にシールされる結果、一方の流通路R2(二つの流通路R2,R3間)が遮断され、対象物の流通が停止した状態になる(以下、この状態を閉状態という)。
【0063】
そして、この状態(閉状態)から対象物を流通する状態(開状態)に切り換えるには、まず、第二ステム9を逆回転(弁体2をシート部材4に変位させる場合とは反対側に回転)させると、第一被押圧部22aに対する接続部90の当接が解除される一方、該接続部90が第二被押圧部22bを押圧することになり、第二被押圧部22bに対する接続部90の押圧作用で、弁体2がシート部材4(シール部41)から離間する方向に傾動する。
【0064】
その結果、弁体2が元の位置に復帰するのに伴い、弁体2の非貫通部分とシール部41とが非接触で対向した状態(本実施形態においては、隙間が1〜1.5mm、隙間が、0.05〜0.5mm)に戻ることになる(第一姿勢)。この状態においても、上述のように、他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端周りに設けられた隙間遮蔽部材6によって、一対の流通路R2,R3間(一方の流通路R2の弁体収容室30側の開口端と他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端との間)において、弁体2と隙間遮蔽部材6との微小隙間が完全に又は略完全に塞がれることで該微小隙間での対象物中に含まれる粉体等の流通が規制され(対象物が流通しない又は流通しにくい状態となり)、該微小隙間における流通が減少するようになっている。
【0065】
そして、第二ステム9を回転させることなく第一ステム8を逆回転(弁体2の非貫通部分をシート部材4と対向させる場合とは反対側に回転)させると、弁体2がシート部材4に対して非接触状態で回転し、二つの流通路R2,R3が弁体2の連通孔R1を介して連通して対象物の流通を許容した状態(開状態)に戻ることになる。
【0066】
以上のように、本実施形態に係る非接触式バルブ装置1によれば、弁体2がシート部材4に対して非接触な状態で回転可能となるように、他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端周りに設けられた隙間遮蔽部材6を備え、弁体2は、第一姿勢で、隙間遮蔽部材6と接触又は略接触してなるため、弁体2と隙間遮蔽部材6との間の微小隙間が完全に又は略完全に塞がれることで該微小隙間での対象物の流通が規制される(対象物が流通しない又は流通しにくい状態となる)。そのため、一対の流通路R2,R3内において該微小隙間における対象物の流通が減少するか、又はなくなる。そうすることで、対象物に粉体等の固形物に含まれている場合であっても、一方の流通路R2の弁体収容室30側の開口端周りに設けられたシート部材4に衝突する機会が減るか、又はなくなり、該シート部材4に生じる磨耗(キャビテーションエロージョン)を抑制することができる。
【0067】
尚、本発明の非接触式バルブ装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0068】
上記実施形態において、流通路R2と連通孔R1とを同径又は略同径にして形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、一方の流通路R2を連通孔R1よりも大径に設定してもよい。また、これとは逆に、連通孔R1を一方の流通路R2よりも大径に設定してもよい。
【0069】
また、何れか一方の流通路R2,R3が他方よりも大径に設定され、この径の差を吸収すべく弁体2の連通孔R1がテーパ穴で構成されてもよい。
【0070】
上記実施形態において、弁体2は、略球状に形成されているが、これに限定されず、シート部材4に対して非接触な状態で回転可能であるとともに、所定の軸線方向の何れか一端側を支点にしてシート部材4側に傾動し、非貫通部分がシート部材4に密接して一対の流通路R2,R3の流通を遮断するような構成であればよい。
【0071】
上記実施形態において、シート部材4はハウジング3内の一方の流通路R2の弁体収容室30側の開口端周りに設けられるようにしたが、これに限定されず、例えば、シート部材4が、ハウジング3内の他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端周りに設けられるとともに、隙間遮蔽部材6が、一方の流通路R2の弁体収容室30側の開口端周りに設けられるようにしてもよい。
【0072】
上記実施形態において、シート部材4を付勢する付勢手段5として皿バネを採用したが、これに限定されるものではなく、例えば、付勢手段5として複数のコイルバネをシート部材4の周方向に配置するようにしてもよい。この場合においても、付勢手段5として皿バネを採用したときと同様の効果を得ることができる。
【0073】
上記実施形態において、弁体2を回転させるステム(第一ステム8)をハウジング3の下部に挿通して設けたが、これに限定されるものではなく、例えば、第一ステム8をハウジング3の上部に挿通したものであっても勿論よい。すなわち、上記実施形態と天地逆転させた構成のものであってもよい。
【0074】
上記実施形態において、他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端周りで隙間遮蔽部材6を固設するようにしたが、例えば、他方の流通路R3の弁体収容室30側の開口端周りと隙間遮蔽部材6との間に皿バネやコイルバネ等の付勢部材を設け、該付勢部材を流通路R2,R3の穴方向に移動可能となるようにしてもよい。この場合、弁体2が前記開状態及び第一姿勢時に、弁体2と隙間遮蔽部材6とが接触するようになるが、弁体2がシート部材4及び隙間遮蔽部材6に対して回転可能であることは言うまでもない。
【0075】
すなわち、弁体2が開状態から第一姿勢に姿勢変更された時に、弁体2が他方の流通路R3側から一方の流通路R2側に移動(回転)するのに伴って、隙間遮蔽部材6が、付勢部材の付勢力によって移動可能であり、弁体2が第一姿勢から開状態に姿勢変更された時に、弁体2が一方の流通路R2側から他方の流通路R3側に移動(回転)するのに伴って、隙間遮蔽部材6が、付勢部材の付勢力に抗して移動可能であるような構成であればよい。
【0076】
なお、弁体2の非貫通部分と隙間遮蔽部材6とが接触する場合でも、隙間遮蔽部材6を摩耗させるような面圧を生じさせない程度に弁体2が隙間遮蔽部材6に接触しているようにする。
【0077】
上記実施形態において、隙間遮蔽部材6を交換可能に設けるようにしてもよい。すなわち、本実施形態に係る隙間遮蔽部材6を取り外し可能とし、本実施形態に係る非接触バルブ装置1を、例えば、気体や、液体、粉体等の対象物が流通路内を高速、高圧で流通するような条件下で長期間使用する場合、隙間遮蔽部材6を適宜交換できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1…非接触式バルブ装置、2…弁体、3…ハウジング、4…シート部材、5…皿バネ(付勢手段)、6…隙間遮蔽部材、8…第一ステム(ステム)、9…第二ステム(ステム)、20…第一ステム挿入部、20a,20b…第一平面部、21a,21b…第二平面部、22…第二ステム挿入部、22a…第一被押圧部、22b…第二被押圧部、30…弁体収容室、31…メインフレーム、32…サブフレーム、41…外周領域(シール部)、42…延出部、80,90…接続部、80a,80b…凸条、91…ステム本体、311…第一ステム挿通部、H1…第一ステム挿通穴、312…第二ステム挿通部、H2…第二ステム挿通穴、313…配管接続部、319…フランジ、320…接続用フランジ部、320a…固定部、320b…縮径部、321…配管接続部、322…フランジ、L…軸線、R2,R3…流通路、R1…連通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の軸線周りで回転可能に構成され、連通孔が形成された弁体と、該弁体を収容するための弁体収容室が形成されるとともに、該弁体収容室に連続して一列をなすように一対の流通路が形成されたハウジングと、該ハウジング内の前記一方の流通路の弁体収容室側の開口端周りに設けられた環状のシート部材とを備え、前記一対の流通路は、前記弁体の前記連通孔を介して互いに連通し、前記弁体は、前記シート部材に対して非接触な状態で前記所定の軸線周りで回転可能に構成されるとともに、当該弁体の非貫通部分が前記シート部材と非接触で対向した状態の第一姿勢と前記軸線方向の何れか一端側を支点にして前記シート部材側に傾いた第二姿勢との間で切り替え可能に設けられ、該第二姿勢で前記非貫通部分が前記シート部材に密接して前記流通路を遮断するように構成された非接触式バルブ装置において、前記弁体が前記シート部材に対して非接触な状態で回転可能となるように、他方の流通路の前記弁体収容室側の開口端周りに設けられた隙間遮蔽部材を備え、前記弁体は、前記第一姿勢で、前記隙間遮蔽部材と接触又は略接触してなることを特徴とする非接触式バルブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−237345(P2012−237345A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105493(P2011−105493)
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【出願人】(000152480)株式会社日阪製作所 (60)
【Fターム(参考)】