説明

非接触通信端末

【課題】本体を共通にし、パネル交換あるいは表面シートを交換するのみで、所望のカードリーダなどの非接触通信端末を提供する。
【解決手段】非接触通信可能な携帯装置との間で非接触通信を行う非接触通信端末であって、選択可能な複数種の処理機能を備え、カードリーダ本体Sを構成する回路部を具備しており、複数種の処理機能から選択された処理機能に対応して、表面カバー10が、取り替え可能に構成され、複数種の機能のうちの少なくともひとつを使用可能に構成され、汎用型の非接触通信端末としたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触通信端末に係り、特に、個々の識別情報を記憶する非接触型ICカード、タグ、携帯電話などの携帯装置から、その識別情報を読み取るようにした非接触ICカードリーダ、タグリーダ等のカードリーダ本体前面に設けられるキー入力操作器を取り換え可能にした汎用型の非接触通信端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
非接触通信端末の一つに、入退室管理などに利用される非接触IDシステムが提案されている。この非接触IDシステムを構成する、非接触ICカードリーダおよびICカードの内部回路構成図を図22に示す(例えば特許文献1)。このカードリーダは、図22に示すように、制御回路部2110と、変調回路部2120と、RF送信回路部2130と、RF受信回路部2150と、復調回路部2140と、アンテナ3160と、暗証番号等を入力するためのテンキー2170とを備えている。上述したように、テンキー2170は、カードリーダ本体Sの外表面に配置されている。そしてこのテンキー2170とアンテナ3160を除く回路は回路基板に装備され、回路部20を構成する。そしてICカードCの情報を読み取るように構成されているが動作説明については後述する。
【0003】
図23は、このカードリーダの構造を示す分解斜視図である。
図23に示すように、アンテナ3160、回路部100aはケース100c内に収納され、化粧板100bで覆われている。さらに化粧板100bの表面、すなわちカードリーダ本体の前面側には、キー入力操作器を構成するテンキーシート170が取り付けられている。このテンキーシート170は、テンキー用ケーブル171で回路部100aに接続されている。
【0004】
そして、カードリーダ100側では、利用者にテンキーシート170(図22参照)から暗証番号を入力させることにより、本人確認のための二重の照合を行い、認証された後には、ドアロック解除などの承認動作を実行する。
【0005】
つまり、この種の非接触IDシステムは、カード照合に加えてテンキーによる暗証番号入力操作をさせることにより、セキュリティ機能を強化させることができるものである。
【0006】
ところで、この種の非接触IDシステムは、多様なシーンで用いられるため、入力機能の有無、警戒セット/解除機能の有無、テンキー入力機能の有無などの入力機能の種類に応じて、異なるテンキーシート170をもつ非接触IDシステムを用意する必要があった。
また、屋内対応品である場合と、屋外対応品である場合とでは、防水塗装の有無で使い分ける、あるいは壁面の色との関係からカラーバリエーションを設ける必要もあった。
【0007】
このような状況から、機能ごとに品種を設定し、受注生産をおこなっていたため、納期が長くなるという問題があった。また機能に対応した部品を設計する必要があり、少量多品種生産となり、コストの高騰を招くという問題があった。
【0008】
また、キー入力の有無によってパネルの成型品を共通にしようとすると、通常、キー入力ありを想定した成型品をベースにして製造した場合、キー入力なしの場合には、キー入力部の凹凸など、不要な形状を切断するなどの別加工が必要となる。このため、コストの高騰を招くという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−92637号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、本体を共通にし、パネル交換あるいは表面シートを交換するのみで、所望のカードリーダなどの非接触通信端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで本発明は、非接触通信可能な携帯装置との間で非接触通信を行う非接触通信端末であって、非接触通信を行うアンテナと、選択可能な複数種の処理機能を備えた回路部と、前記アンテナと前記回路部とを収納する筐体と、前記筐体の前記携帯装置を接近させる側の表面に装着される表面カバーとを備え、前記複数種の処理機能から選択された少なくとも1種の処理機能に対応して、前記表面カバーが、取り替え可能に構成されたことを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上記非接触通信端末であって、前記回路部は、処理機能を設定する設定部を備えたものを含む。
【0013】
また本発明は、上記非接触通信端末であって、前記設定部は、切替スイッチによって機能が設定されるものを含む。
【0014】
また本発明は、上記非接触通信端末であって、他の通信端末と通信する通信部をさらに備え、前記設定部は、他の通信端末により前記通信部を介して機能が設定されるものを含む。
【0015】
また本発明は、上記非接触通信端末であって、前記回路部は、さらに、処理内容を表示する表示部を備えたものを含む。
【0016】
また本発明は、上記非接触通信端末であって、前記筐体の前記携帯装置を接近させる側の表面に前記回路部に命令入力を行う操作キーを備え、前記操作キーを用いた機能を用いる場合に、前記表面カバーは、用いる機能に該当する前記操作キーに対応した箇所に操作部を備え、前記操作キーを用いた機能を用いない場合には、前記表面カバーは、用いない機能に該当する前記操作キーに対応した箇所には操作部を備えないものを含む。
【0017】
また本発明は、上記非接触通信端末であって、前記表面カバーは、パネルと表面シートで構成され、前記表面シートのキーの位置に対応して、前記パネルが前記回路部に操作を伝達するように可動ボタンを具備したものを含む。
【0018】
また本発明は、上記非接触通信端末であって、前記表面カバーの、前記携帯装置を接近させる側に前記表面シートが貼付されており、前記表面カバーと前記表面シートとの間には、前記操作部に対応する箇所にスペーサを備えたものを含む。
【0019】
また本発明は、上記非接触通信端末であって、前記スペーサは2層で構成されており、
前記スペーサの前記表面シート側は、前記パネル側より硬度が高いものを含む。
【0020】
また本発明は、上記非接触通信端末であって、前記表面シートは、前記操作部に対応する領域では1層構造とし、前記領域以外では2層構造であるものを含む。
【発明の効果】
【0021】
上記構成によれば、基板実装、組み立て、検査など加工工程の多い本体を共通にすることで、大量生産化が可能となり、コストの低減をはかることができる。また、比較的加工の少ない表面パネルをはじめとする表面カバーのバリエーションにより対応可能となり、短納期対応が可能となる。さらにまた設置後のユーザーニーズの変化にも対応可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態1に係る汎用型の非接触ICカードリーダの概略構成を示す分解斜視図
【図2】(a)乃至(e)は、本発明の実施の形態1に係る非接触ICカードリーダの5種類の使用形態を示す図であり、各使用形態の非接触ICカードリーダの正面図を示す
【図3】(a)乃至(c)は同非接触ICカードリーダのカードリーダ本体を構成する回路部をリアケースに装着した状態を示す正面図、側面図、および背面図
【図4】(a)乃至(d)は、本発明の実施の形態1に係る非接触ICカードリーダの部材構築説明図であり、(a)はカードリーダ本体、(b)は取り付け枠、(c)は表面カバー、(d)は露出ベースを示す図
【図5】(a)乃至(d)は、この非接触ICカードリーダをスマートスクエアリーダ(テンキーあり)として構築した場合の正面図、右側面図、背面図及び下側面図
【図6】(a)乃至(d)は、この非接触ICカードリーダをスマートスクエアリーダ(テンキーなし)として構築した場合の正面図、右側面図、背面図及び下側面図
【図7】(a)乃至(c)はこの非接触ICカードリーダをスマートスクエアリーダ(テンキーあり)の表面カバーを示す正面図、右側面図、および下側面図
【図8】(a)乃至(c)はこの非接触ICカードリーダをスマートスクエアリーダ(テンキーなし)の表面カバーを示す正面図、右側面図、および下側面図
【図9】この非接触ICカードリーダの取り付け金具の背面図
【図10】(a)乃至(c)はこの非接触ICカードリーダをスマートスクエアリーダの表面カバーの表面シートを外した状態を示す正面図、右側面図、および下側面図
【図11】(a)および(b)はこの非接触ICカードリーダをスマートスクエアリーダの表面カバーの表面シート(テンキーあり)を示す正面図、および背面図
【図12】(a)および(b)はこの非接触ICカードリーダをスマートスクエアリーダの表面カバーの表面シート(テンキーなし)を示す正面図、および背面図
【図13】図5(a)のA-A断面である、スイッチありアクチュエータあり部を示す断面図
【図14】図5(a)のB-B断面であるスイッチありアクチュエータなし部を示す断面図
【図15】図6(a)のC-C断面であるスイッチなしアクチュエータあり部を示す断面図
【図16】図6(a)のD-D断面であるスイッチなしアクチュエータなし部を示す断面図
【図17】本発明の実施の形態2の非接触ICカードリーダの断面図
【図18】本発明の実施の形態3の非接触ICカードリーダの断面図
【図19】本発明の実施の形態4の非接触ICカードリーダの断面図
【図20】本発明の実施の形態4の非接触ICカードリーダの断面図
【図21】本発明の実施の形態5の非接触ICカードリーダの内部回路構成説明図
【図22】非接触ICカードリーダの内部回路構成説明図
【図23】従来例の非接触ICカードリーダの説明図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態に係る非接触通信端末としての非接触ICカードリーダについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0024】
(実施の形態1)
本実施の形態1の非接触ICカードリーダは、表面カバー10を取り替えるだけで、5種類の用途に使用可能なものである。
図1乃至図16に従い、本発明の実施の形態1に係る汎用型の非接触ICカードリーダを説明する。
【0025】
本発明の実施の形態1の非接触ICカードリーダは、選択可能な複数種の処理機能を備え、カードリーダ本体Sを構成する回路部を具備しており、複数種の処理機能から選択された処理機能に対応して、表面カバー10が、取り替え可能に構成されたことを特徴とする。図1に分解斜視図を示すように、取り換え可能な表面カバー10と、カードリーダ本体Sと、リアケース50と、背面に取り付けられる取り付け金具60及び露出ベース70とを具備している。そしてこのカードリーダ本体Sは回路部20と、アンテナ基板30と、駆動回路を搭載した駆動基板40とを具備している。この表面カバー10は、表面パネル11と、この表面に貼着される表面シート12とで構成される。そしてこの回路部20は、処理機能を設定する設定部を備え、切替スイッチによって機能が設定される。
【0026】
本実施の形態1の非接触ICカードリーダは、図2(a)乃至(e)に示すように、表面カバーを取り替えるだけで、非接触ICカードリーダの5種類の使用形態を提供できるようにしたことを特徴とするものである。
図2(a)は、テンキーなしで、電源情報、受付情報、開錠情報、エラー情報、警報情報をLEDの色表示で表示可能とした非接触ICカードリーダである。
図2(b)は、テンキーなし警戒セット付きの非接触ICカードリーダであり、図2(a)に示した非接触ICカードリーダにセット情報、解除情報を付加した非接触ICカードリーダである。
図2(c)は、エレベータセキュリティゲート制御用の非接触ICカードリーダであり、電源情報、受付情報に加え、OKかNGかの情報をLEDの色表示で表示可能とした非接触ICカードリーダである。
図2(d)は、テンキー・警戒セット付きの非接触ICカードリーダであり、図2(b)に示したテンキーなし警戒セット付きの非接触ICカードリーダにテンキーを付加した非接触ICカードリーダである。
図2(e)は、出退勤・警戒セット付きの非接触ICカードリーダであり、図2(b)に示したテンキーなし警戒セット付きの非接触ICカードリーダに出勤情報、戻り情報、外出情報、退勤情報を付加した非接触ICカードリーダである。
【0027】
次に、非接触ICカードリーダのカードリーダ本体Sについて説明する。図3(a)乃至(c)に同非接触ICカードリーダのカードリーダ本体Sを構成する回路部20をリアケース50に装着した状態の正面図、側面図、および背面図を示す。カードリーダ本体Sは回路部20にアンテナ基板30及び駆動基板40を装着して構成される。このカードリーダ本体Sは、回路部20と、駆動基板40とアンテナ基板30とを具備し取り付けネジ23でリアケース50に取り付けられている。そしてこの回路部20を構成する基板21上に接続されたテンキーシート22は駆動基板40及びアンテナ基板30に接続される。ここで24はスピーカ、25はフォトインタラプタ、26は音量調節ボタン、27はLED、28は可動ボタンである。またリアケース50は、駆動基板40の背面側に装着された、樹脂基板からなるケース本体51を具備している。そしてこのケース本体51の背面側には、メンテナンス用コネクタ52、アンテナ出力調整用トリマコンデンサ53、速結端子54、終端抵抗55、ブロック番号設定用ロータリスイッチ56、運用設定用DIPスイッチ57、機種設定用DIPスイッチ58が設けられ、表面側で駆動基板40に接続されている。59は回路接続のための配線パターンである。これらブロック番号設定用ロータリスイッチ56、運用設定用DIPスイッチ57、機種設定用DIPスイッチ58からなる設定部によって、機能が設定される。つまり回路部は、処理機能を設定する設定部を備え、これら切替スイッチによって処理機能を設定することができるようになっている。
例えば、あらかじめ切替スイッチである機種設定用DIPスイッチ58により、警戒セットをセット/解除切り替えにより設定したり、テンキー入力を無視したり、有効化したりするなど、使用する機種に応じた設定を行うことができる。
【0028】
すなわち、本実施の形態の非接触ICカードリーダは、非接触通信を行うアンテナ基板30と、複数種の処理機能を備えた回路部20と、アンテナ基板30と回路部20とを収納する筐体としての露出ベース70と、表面カバー10とを備えている。そして、表面カバー10は、取り替え可能に構成され、複数種の機能のうちの少なくともひとつを使用可能に構成されたことを特徴とする。そして回路部20は表示内容を表示する表示部としてLED27を備えている。
【0029】
そして図4(a)乃至(d)は、本発明の実施の形態1に係る非接触ICカードリーダの構築説明図である。図4(a)に示すカードリーダ本体、図4(b)に示す取り付け金具は1種類であり、図4(c)に示す表面カバーを14品種から選択可能となっており図4(d)に示す3種の専用露出ベースから白、ダークグレー、シルバーの3色が選択可能となっている。この各部材を個別に購入し、施工時にアセンブルするように構成されている。
【0030】
次に、実際に、用途に従ってアセンブルする方法について説明する。
まず、図2(d)に示したようなテンキー・警戒セット付きの非接触ICカードリーダをアセンブルする場合について説明する。
図4(c)に示す表面カバーを14品種から選択し、テンキー・警戒セット付きの表面パネルを選択するとともに色を例えばシルバーに選択し、アセンブルすることで、図5(a)乃至(d)に示すように、テンキー・警戒セット付きの非接触ICカードリーダを得る。
図5(a)乃至(d)は、この非接触ICカードリーダをスマートスクエアリーダ(テンキーあり)として構築した場合の正面図、右側面図、背面図及び下側面図である。
図6(a)乃至(d)は、この非接触ICカードリーダをスマートスクエアリーダ(テンキーなし)として構築した場合の正面図、右側面図、背面図及び下側面図である。
実際には、前述したように、回路部20にアンテナ基板30及び駆動基板40を装着して構成される。このカードリーダ本体Sは、回路部20を構成する基板21上に、駆動基板40及びアンテナ基板30に接続されたテンキーシート22とを具備し取り付けネジ23でリアケース50に取り付けられる。またリアケース50は、駆動基板40の背面側にケース本体51の表面側が対応するように装着され、表面側で駆動基板40に接続される。そして取り付け金具60と露出ベース70とを駆動基板40の背面に係合する。
【0031】
次に、図2(a)に示したようなテンキーなし(警戒セットなし)の非接触ICカードリーダをアセンブルする場合について説明する。
同様に、図4(c)に示す表面カバーを14品種から選択し、テンキーなしの表面パネルを選択するとともに色を例えばシルバーに選択し、アセンブルすることで、図6(a)乃至(d)に示すように、テンキーなしの非接触ICカードリーダを得る。
【0032】
図5及び図6の比較から明らかなように、テンキー・警戒セット付きの非接触ICカードリーダと、テンキーなし(警戒セットなし)の非接触ICカードリーダとは表面カバー10が異なるのみである。
【0033】
図7及び図8にこのテンキー・警戒セット付きの非接触ICカードリーダおよびテンキーなし(警戒セットなし)の非接触ICカードリーダの表面カバーを示す。図7(a)乃至(c)はこの非接触ICカードリーダをスマートスクエアリーダ(テンキーあり)の表面カバーを示す正面図、右側面図、および下側面図である。図8(a)乃至(c)はこの非接触ICカードリーダをスマートスクエアリーダ(テンキーなし)の表面カバーを示す正面図、右側面図、および下側面図である。これらの比較からもテンキー・警戒セット付きの非接触ICカードリーダと、テンキーなし(警戒セットなし)の非接触ICカードリーダとは表面カバー10が異なるのみであることがわかる。
【0034】
図9は非接触ICカードリーダ用取り付け金具60を示す図である。この非接触ICカードリーダ用取り付け金具60の取り付け穴61によって壁などに装着される。
【0035】
表面カバー10の表面シート12を外し、表面パネル11のみとした状態を図10(a)乃至(c)に示すように、回路部20に可動ボタン28が設けられており、この可動ボタン28の動作がアクチュエータとしてテンキー等の操作を駆動基板40に伝達できるように構成されている。
【0036】
図11および図12は、テンキー・警戒セット付きの非接触ICカードリーダおよびテンキーなし(警戒セットなし)の非接触ICカードリーダの表面シートを示す。図11および図12の比較からも操作の伝達を必要とする箇所には可動ボタン28が設けられ、可動ボタン28に対応する位置にスペーサ125が形成されていることがわかる。表面シート12の操作キーkの操作が可動ボタン28を押圧し、この可動ボタン28の動作がアクチュエータとしてテンキー等の操作を駆動基板40に伝達する。
【0037】
つまり、筐体としての露出ベース70の携帯装置を接近させる側の表面に回路部20に命令入力を行う操作キーkを表面シートに備えている。そしてさらにこの操作キーkを用いた機能を用いる場合に、図13乃至図16に断面図を示すように、表面カバー10は、用いる機能に該当する操作キーkに対応した箇所に操作部としての可動ボタン28を備えている。一方、操作キーを用いた機能を用いない場合には、表面カバーは、用いない機能に該当する操作キーkに対応した箇所には操作部としての可動ボタン28を備えない。
【0038】
このように、表面カバー10は、パネル11と表面シート12で構成され、表面シート12の操作キーkの設定に対応して、パネル11が回路部20に操作を伝達するように可動ボタン28を具備している。この構成により、表面シート12の操作キーkに従って回路部20が操作され、所望の回路駆動が実現される。一方可動ボタン28を有しない領域では操作キーkの位置に対応して、パネル11が回路部20に操作を伝達するように可動ボタン28を具備している。
【0039】
さらにまた、表面カバー10の、ICカードなどの携帯装置を接近させる側に表面シート12が貼付されており、パネル11と表面シート12との間には、可動ボタン28に対応する箇所にスペーサ125を備えている。
【0040】
すなわち、図13は非接触ICカードリーダのスマートスクエアリーダ(テンキーあり)のテンキー部を示す、図5(a)のA−A断面を示す図であり、図14は操作キーkに対応しない箇所を示す、図5(a)のB−B断面を示す図である。図13および図14の比較から明らかなように、操作キーkに対応するアクチュエータとしての可動ボタン28が図13では、存在するのに対し、図14では存在しない。
【0041】
また、図15は非接触ICカードリーダのスマートスクエアリーダ(テンキーなし)のテンキー部相当領域を示す、図6(a)のC−C断面を示す図であり、図16は操作キーkに対応しない箇所を示す、図6(a)のD−D断面を示す図である。図15および図16の比較から明らかなように、テンキー部(操作キーk)に対応するアクチュエータとしての可動ボタン28が図15では、存在するのに対し、図16では存在しない。
【0042】
この表面カバー10は露出ベース70の前面に接着剤80を介して固着されたカードリーダ本体Sに、さらに接着剤81を介して装着されており、パネル11と表面シート12とを具備している。そしてこのパネル11は、樹脂成型体で構成され、対応箇所にアクチュエータとしての可動ボタン28を有している。
また表面シート12は、第1の表面シート12aと第2の表面シート12bとで構成され、操作部すなわち操作キーkに対応する可動ボタン28の存在する領域では図13および図14に示すように1層構造とし、上記領域以外では2層構造となっている。
【0043】
つまり図13に示すように操作キーkに対応する可動ボタン28の存在する領域では第1の表面シート12aのみの単層構造で構成されている。これにより、可動ボタン28の存在しない領域との段差が低減されるだけでなく、表面シートの可撓性が向上し、変位し易くなる。また第1の表面シート12aのみの単層構造で構成することで、第2の表面シート12bの厚さ分、スペーサ125の厚みを厚くすることができる。このため第1の表面シート12aがスペーサ125を介して可動ボタン28を押圧する、感触すなわちクリック感を高めることができる。
【0044】
このように、操作キーkに対応する可動ボタン28の存在する領域では表面シートを1層構造とし、それ以外の領域では表面シートを2層構造とすることで、表面の段差が低減されるとともに、操作性の向上をはかることができる。
【0045】
また、図13乃至図16に示すように、回路部20は多層基板で構成されている。この回路部20においては、LED実装部201上にLEDスペーサ202を介して可撓性基板(FPC)203が形成されている。そして、この可撓性基板203上に形成された回路に接続された下接点203aに対向するように接点シート205に上接点205aが配置され、これら下接点203a,上接点205aの間隔はスペーサ204で確保されている。またこの接点シート205の背面にはメタルドーム206Mが配設されておりメタルドームスペーサ206及び、メタルドーム押さえ207を介して表面保護シート208が装着されている。
【0046】
例えば図13に示すように、キー部が押圧されるとスペーサ125が押圧され可動ボタン28を押す。このとき表面保護シート208を介してメタルドーム206Mが変位する。そしてこのメタルドーム206Mが変位し、接点シート205を介して上接点205aが変位し、下接点203aに接触し、導通して可撓性基板203のLED点灯回路をオンとし、所定箇所のLED27(図20参照)を点灯する。
これにより、確実に効率よくスイッチング操作が回路部に伝達され、所望の操作が実現される。
【0047】
次にこの回路部20を含むカードリーダ本体Sについて簡単に説明する。
図23に示したように、このカードリーダ本体Sは、制御回路部2110と、変調回路部2120と、RF送信回路部2130と、RF受信回路部2150と、復調回路部2140と、アンテナ3160と、暗証番号等を入力するためのテンキー2170とを備えている。上述したように、テンキー2170は、カードリーダ本体Sの外表面に配置されている。そしてこのテンキー2170とアンテナ3160を除く回路は回路基板に装備され、回路部20を構成する。制御回路部2110は、以下の各回路の制御と符号化・復号化を行う。そしてまた、変調回路部2120は送信データによって搬送波の変調を行う。またRF送信回路部2130は所望の送信パワーとなるまで増幅を行う。さらにRF受信回路部2150は、ICカードCからの返信信号を増幅し帯域制限を行うフィルタを内蔵する。復調回路部2140はICカードCから返信される変調信号を復調する。アンテナ3160は、ICカードCと通信を行うのに用いられる。このテンキーは操作キーkの一部を構成する。
【0048】
また、ICカードCは、制御回路部210と、メモリ220と、復調回路部240と、変調回路部230と、電源生成回路部250と、アンテナ260とを備えている。制御回路部210は、以下の各回路の制御と符号化・復号化を行う。メモリ220は、識別情報等を記憶する。復調回路部240は、カードリーダ本体Sからの質問信号を復調する。変調回路部230は、カードリーダ本体Sからの信号に応答するデータで変調を行う。電源生成回路部250は内部で使用する電源電圧を生成する。そしてアンテナ260は、カードリーダ本体Sと通信を行うのに用いられる。
【0049】
次に、非接触ICカードリーダに対して、利用者がICカードCをかざしたときの動作について説明する。
【0050】
カードリーダ本体Sは、制御回路部2110で質問信号を生成するとともに符号化を行い、変調回路部2120にて変調し、RF送信回路部2130で増幅後、アンテナ3160を介して、ICカードCに信号を送信する。
【0051】
ICカードCは、カードリーダ本体Sからの送信信号をもとにして、内部で使用する電源を電源生成回路250にて生成する。電源生成回路250より電源が供給される復調回路部240で質問信号を復調した後に、制御回路部210で復号化し質問信号を解読する。制御回路部210は、メモリ220に記憶している識別情報を含んだ応答信号を生成し、変調回路部230でカードリーダ本体Sからの無変調搬送波に対し変調を行い、アンテナ260を介してカードリーダ本体Sに信号を返信する。
【0052】
次にカードリーダ本体Sは、RF受信回路部2150、復調回路部2140で返信信号を受信した後、制御回路部2110内で復号化することによりICカードCを識別する。
【0053】
さらに、カードリーダ本体S側では、利用者にテンキー2170から暗証番号を入力させることにより、本人確認のための二重の照合を行い、認証された後には、ドアロック解除などの承認動作を実行する。
【0054】
つまり、この種の非接触IDシステムは、カード照合に加えてテンキーによる暗証番号入力操作をさせることにより、セキュリティ機能を強化させるものである。
【0055】
そして、カードリーダ本体Sに設けられたコイル型のアンテナ3160に交流電流を流すと、電磁誘導により空中に高周波の交流磁界が発生する。カードリーダ本体SにICカードCを対向させると、カード内のループアンテナ260がカードリーダ本体Sのアンテナ2160からの交流磁界を受ける。交流磁界を受けたICカードCには交流電圧が発生し、これを直流に整流して、ICを動作させるための電源となる。そして、その後、カードリーダ本体SとICカードCとの間で通信が行われる。
【0056】
テンキーシート22(図3参照)を備えたカードリーダの場合、テンキーシート22はカードリーダ本体Sの前面に配置されているため、ICカードCは、テンキーシート22を介して交流磁界を受けることになる。
【0057】
すなわち、カードリーダ本体S、ICカードC間の通信は、マトリクス回路を内蔵したテンキーシート22を磁界が通過するように行われる。一方、テンキーシート22では、キーが押下されると、マトリクス回路に閉ループが形成される。このようにして、ICカードの読み取りが行われる。
【0058】
以上のように、本実施の形態の非接触ICカードリーダによれば、加工(基板実装、組立、検査など)の多い本体を共通にすることで、MT化を実現することができる。従ってマスメリットによるコスト低減が可能となる。また加工の少ないパネルバリエーションによる機能選択となり、短納期対応が可能となる。
さらにまた設定部を操作し表面カバーを取り替えるだけで所望の処理機能を動作させることができるため、設置後のユーザーニーズの変化にも対応可能である。
【0059】
このようにして、表面シートとパネルのみを取り替えるだけで、5種類の用途に使用可能であり、製造が容易でかつ安価である。
また、表面がフラットなキー入力有りを想定したパネルをベースとして、キー入力無しの場合には、パネル成型品に表面シートを貼るだけでよいため取扱が容易である。
キー入力有りの場合には、エンボス加工部の裏側にスペーサを貼付した表面シートにより、キー操作の伝達により操作実行を成立させる。
また、表面シートのバリエーションだけで、キー入力の有無が実現可能となる。
さらにまた上記構成によれば、パネル成型品の後加工を無くすことが可能になり、コスト低減が可能となる。
【0060】
また、本実施の形態では、シートスイッチにLED27を組み込むことで、スイッチとLED27を一体化している。
従って、部品点数削減。組立工数が削減できるため、コスト低減が可能となる。
【0061】
なお、上述したように、キー入力無しの場合や、表面シートでキー入力の無い部分は、パネル成型品のキー形状の微妙な凹凸が表面シートの表面に現れ外観を損ねる。一方、これを回避するため、表面シートの厚みを大きくすると、エンボス加工部が撓みにくくなり、キー入力の操作感を損ねる。従ってキー入力無しの場合には、表面シートを厚くし、キー入力有りの場合は、キーの無い部分は厚いシート+キーのある部分は薄いシートの、2層構造にすることで、操作性が向上する。このようにして、キー入力の操作感を損ねることなく、凹凸の目立たない外観との両立が可能となる。
【0062】
(実施の形態2)
前記実施の形態1では設定部を構成するスペーサは単層構造で構成したが、図17に示すようにキー部側をスポンジ125Sとし、アクチュエータ側をPET(ポリエチレンテレフタレート)スペーサ125Rとし2層構造としてもよい。他部については前記実施の形態1において図13乃至16に回路部20の断面図を示した非接触ICカードリーダと同様であるためここでは説明を省略するが、同一部位には同一符号を付した。
スペーサについては、キー部側をスポンジ125Sとすることで、第1の表面シート12aとの接触面が弾性を持ち柔らかくなることになるため、長期にわたる使用に際しても表面シートの摩耗による破損を防ぐことができる。またパネル側をPET(ポリエチレンテレフタレート)スペーサ125Rとすることで、適度の硬さを持たせることができ、第1の表面シート12aがスペーサ125を介して可動ボタン28を押圧する、感触すなわちクリック感を高めることができる。
従って、容易に効率よく操作を行うことが可能となる。
【0063】
(実施の形態3)
前記実施の形態1では、設定を構成するスペーサは単層構造で構成したが、本実施の形態の非接触ICカードリーダでは、図18に示すように2層構造のスポンジ125S1,125S2で構成してもよい。他部については前記実施の形態1において図13乃至16に回路部20の断面図を示した非接触ICカードリーダと同様であるためここでは説明を省略するが、同一部位には同一符号を付した。
なお、スペーサは2層で構成するのが望ましい。この場合、スペーサの表面シート側に位置するスポンジS1は、パネル側に位置するスポンジS2より硬度が低くなるようにするのが望ましい。
この場合も前記実施の形態2と同様、スペーサについては、キー部側を柔らかいスポンジ125S1とすることで、第1の表面シート12aとの接触面が弾性を持ち柔らかくなることになるため、長期にわたる使用に際しても表面シートの摩耗による破損を防ぐことができる。またパネル側をより硬度の高いスペーサ125S2とすることで、適度の硬さを持たせることができ、第1の表面シート12aがスペーサ125を介して可動ボタン28を押圧する、感触すなわちクリック感を高めることができる。
この構成によれば、さらに容易に効率よく操作を行うことが可能となる。
【0064】
(実施の形態4)
前記実施の形態1では設定を構成するスペーサは単層構造で構成したが、本実施の形態の非接触ICカードリーダでは、図19に示すように1層構造のスポンジ125Sで構成し、厚さを調整するようにしてもよい。図20はLEDを含む断面を示す図である。他部については前記実施の形態1において図13乃至16に回路部20の断面図を示した非接触ICカードリーダと同様であるためここでは説明を省略するが、同一部位には同一符号を付した。
この構成によれば、さらに容易に効率よく操作を行うことが可能となる。
この構成によっても、表面カバー10を取り替えるだけで、5種類の用途に使用可能である。
また、本実施の形態では、図20に示したようにシートスイッチにLED27を組み込むことで、スイッチとLED27を一体化している。
従って、部品点数削減。組立工数が削減できるため、コスト低減が可能となる。
【0065】
なお、前記実施の形態1乃至4において表面カバー10のパネル12のエンボス加工部の裏側のスペーサの位置については、片側支点の場合、キー中央部でなく、中央部から支点と反対側へ少しずらすことで、より変位が容易となる。
また、エンボス加工の面積が大きいなど、撓み易いときは、スペーサの厚みを厚くし、面積が小さいなど、撓みにくいときは、スペーサを薄くすることで、操作性を高め、信頼性の高い読み取りを実現することが可能となる。この構成によれば、形状によらず良好な操作感を得ることができる。
【0066】
また、キー入力部である操作キーの形状は、機能によって丸型、角型などの場合があるが、操作キーの形状を楕円形状とすることで、いずれの形状にも対応可能である。従って、入力部の形状により成型品を変更する必要がなく、汎用性を高めることができる。
【0067】
(実施の形態5)
前記実施の形態1では、設定は、設定部で行うようにしたが、本実施の形態の非接触ICカードリーダでは、図21に示すように通信端末と通信する通信部2020をさらに備え、設定部は、他の通信端末により通信部2020を介して機能が設定されるようにしてもよい。他部については前記実施の形態1において図22に内部回路構成図を示した非接触ICカードリーダと同様であるためここでは説明を省略するが、同一部位には同一符号を付した。
この構成によれば、設定が多様となり通信部2020を介して遠隔地における操作を行うことも容易である。
【符号の説明】
【0068】
10 表面カバー
11 パネル
12 表面シート
12a 第1の表面シート
12b 第2の表面シート
20 回路部
21 回路基板
22 テンキーシート
23 取り付けネジ
24 スピーカ
25 フォトインタラプタ
26 音量調節ボタン
27 LED
28 可動ボタン
30 アンテナ基板
40 駆動基板
50 リアケース
51 ケース本体
52 メンテナンス用コネクタ
53 アンテナ出力調整用トリマコンデンサ
54 速結端子
55 終端抵抗
56 ブロック番号設定用ロータリスイッチ
57 運用設定用DIPスイッチ
58 機種設定用DIPスイッチ
59 回路接続のための配線パターン
60 取り付け金具
61 取り付け穴
70 露出ベース
125 スペーサ
125S スポンジ
201 LED実装部
202 LEDスペーサ
203 可撓性基板(FPC)
203a 下接点
205 接点シート
205a 上接点
204 スペーサ
206M メタルドーム
206 メタルドームスペーサ
207 メタルドーム押さえ
208 表面保護シート
S カードリーダ本体
C ICカード
210 制御回路部
220 メモリ
230 変調回路部
240 復調回路部
250 電源生成回路部
260 アンテナ
2110 制御回路部
2120 変調回路部
2130 RF送信回路部
2140 復調回路部
2150 RF受信回路部
3160 アンテナ
2170 テンキー
2020 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触通信可能な携帯装置との間で非接触通信を行う非接触通信端末であって、
非接触通信を行うアンテナと、
選択可能な複数種の処理機能を備えた回路部と、
前記アンテナと前記回路部とを収納する筐体と、
前記筐体の前記携帯装置を接近させる側の表面に装着される表面カバーとを備え、
前記複数種の処理機能から選択された少なくとも1種の処理機能に対応して、前記表面カバーが、取り替え可能に構成された非接触通信端末。
【請求項2】
請求項1に記載の非接触通信端末であって、
前記回路部は、処理機能を設定する設定部を備えた非接触通信端末。
【請求項3】
請求項2に記載の非接触通信端末であって、
前記設定部は、切替スイッチによって機能が設定される非接触通信端末。
【請求項4】
請求項2または3に記載の非接触通信端末であって、
他の通信端末と通信する通信部をさらに備え、
前記設定部は、他の通信端末により前記通信部を介して機能が設定される非接触通信端末。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の非接触通信端末であって、
前記回路部は、さらに、処理内容を表示する表示部を備えた非接触通信端末。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の非接触通信端末であって、
前記筐体の前記携帯装置を接近させる側の表面に前記回路部に命令入力を行う操作キーを備え、
前記操作キーを用いた機能を用いる場合に、前記表面カバーは、用いる機能に該当する前記操作キーに対応した箇所に操作部を備え、
前記操作キーを用いた機能を用いない場合には、前記表面カバーは、用いない機能に該当する前記操作キーに対応した箇所には操作部を備えない、
非接触通信端末。
【請求項7】
請求項6に記載の非接触通信端末であって、
前記表面カバーは、パネルと表面シートで構成され、
前記表面シートのキーの位置に対応して、前記パネルが前記回路部に操作を伝達するように可動ボタンを具備した非接触通信端末。
【請求項8】
請求項7に記載の非接触通信端末であって、
前記表面カバーの、前記携帯装置を接近させる側に前記表面シートが貼付されており、
前記表面カバーと前記表面シートとの間には、前記操作部に対応する箇所にスペーサを備えた非接触通信端末。
【請求項9】
請求項8に記載の非接触通信端末であって、
前記スペーサは2層で構成されており、
前記スペーサの前記表面シート側は、前記パネル側より硬度が高い非接触通信端末。
【請求項10】
請求項7乃至9のいずれか1項に記載の非接触通信端末であって、
前記表面シートは、前記操作部に対応する領域では1層構造とし、前記領域以外では2層構造である非接触通信端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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