説明

非等分の分割地図画像の配信方法、地図サーバ、端末及びプログラム

【課題】非等分の分割地図画像を用いて、地図サーバの管理コストを低減させると共に、閲覧範囲とファイル識別子との対応関係を端末自身で特定する配信方法等を提供する。
【解決手段】1つの地図画像には、等分縦幅及び等分横幅に区分された等分割範囲毎に、配置に基づく規則的な範囲識別子が割り当てられる。地図サーバは、1つ以上の等分割範囲の単位で分割され、且つ、タイル状に並べることができる矩形状の複数の分割地図画像を蓄積しており、当該分割地図画像の所定起点位置における範囲識別子が、当該分割地図画像のファイル識別子として割り当てられている。端末が、表示すべき等分割範囲の範囲識別子を、地図サーバへ送信し、地図サーバから、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像を受信する。端末は、分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、要求した等分割範囲の画像位置を特定し、分割地図画像における等分割範囲を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分割地図画像の配信方法、地図サーバ、端末及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット等の広域ネットワークには、地図サーバが接続されている。その地図サーバは、背景地図や対象物が描画された地図画像を蓄積している。端末は、地図サーバから地図画像を受信し、ディスプレイに表示することができる。
【0003】
通常、地図サーバは、緯度経度や図法変換後の座標に基づいて等分割(等縦幅及び等横幅)された地図画像を蓄積している。分割地図画像は、タイル状(メッシュ状)に並べることができる一定領域の矩形状に分割したものである。分割地図画像には、一定の規則(縦又は横の並び順に)に基づくファイル識別子が付与されている。地図サーバは、分割地図画像のファイル識別子を管理することによって、分割地図画像同士の間の位置関係を管理することができる。国土交通省は、分割地図画像のメッシュデータにおける識別子(国土数値情報)を開示している(例えば非特許文献1参照)。ここでは、例えば、1次メッシュ、2次メッシュ、3次メッシュ及び1/10細分メッシュが規定されている。
【0004】
図1は、従来技術における分割地図画像である。
【0005】
図1によれば、日本全体を表示する1枚の地図画像が、64×64=4096枚の分割地図画像によって表されている。これら分割地図画像は、1枚の地図画像を、緯度経度によって一定領域に等分割したものである。また、分割地図画像毎に、ファイル識別子が必ず付与されており、地図サーバは、それらファイル識別子を管理する。
【0006】
第1の実施形態によれば、地図サーバは、端末から閲覧範囲を含む要求を受信した際に、その閲覧範囲に含まれるファイル識別子を検索し、そのファイル識別子を端末へ返信する。端末は、そのファイル識別子に対応する分割地図画像の要求を、地図サーバへ送信する。そして、地図サーバは、その分割地図画像を含む応答を、端末へ返信する。また、第2の実施形態によれば、地図サーバは、端末から閲覧範囲を含む要求を受信した際に、その閲覧範囲に含まれるファイル識別子を検索し、そのファイル識別子に対応する分割地図画像を、端末へ返信することもできる。
【0007】
従来、地図サーバから地図画像を受信する端末として、パーソナルコンピュータのような高処理能力で且つ大メモリ容量の端末が主に用いられていた。しかしながら、近年では、携帯電話機や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)のような低処理能力で且つ小メモリ容量の端末が用いられる場合も多くなってきている。
【0008】
【特許文献1】特開2005−092321号公報
【非特許文献1】国土数値情報、「メッシュデータについて」、[online]、[平成20年4月25日検索]、インターネット<URL:http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/mesh.html>
【非特許文献2】「OpenGIS Web Map Service (WMS) ImplementationSpecification」、[online]、[平成20年4月25日検索]、インターネット<URL:http://www.opengeospatial.org/standards/wms>
【非特許文献3】「非ActiveX 型電子国土Webシステムの構築」、[online]、[平成20年4月25日検索]、インターネット<URL:http://www.gsi.go.jp/REPORT/JIHO/vol112/9.pdf>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来技術によれば、分割地図画像は、緯度経度で一定範囲に等分割されている。例えば1次、2次、3次メッシュなどの地域に依存しない規則的な既知のメッシュ分割方法によれば、端末は、メッシュ分割数と、メッシュデータへのアクセス方法を、端末内のプログラムに予め組み込んでおくことができる。
【0010】
等分割された分割地図画像は、分割地図画像1枚毎の情報量は、全て同じではない。即ち、分割地図画像の表示範囲は同一であっても、表示している場所によっては、その分割地図画像の情報量は異なる。例えば、図1のような日本地図について、瀬戸内海のように小さな島が密集している場所では、海岸線に関する情報量が大きくなり、東京のような都市部では、鉄道に関する情報量が大きくなる。
【0011】
図1のように細かく地図画像を分割しなければならない1つの理由として、端末が一時的に記憶することができるメモリの容量が小さいことに関係がある。例えば、携帯電話機のような端末は、パーソナルコンピュータと比較して、少ないメモリ容量しか搭載していない。パーソナルコンピュータの場合、例えば2000Kバイト程度の1枚の地図画像を記憶し且つ表示できるのに対し、携帯電話機の場合、例えば100Kバイト程度の1枚の地図画像しか記憶し且つ表示することができない。即ち、全ての分割地図画像が、その携帯電話機のメモリ容量以下の情報量に分割される必要がある。
【0012】
地図画像は、表示する場所に応じて情報量が異なっているために、最も情報量が多い場所に基づいて、その部分の分割地図画像が100Kバイト(所定閾値)以下となるように分割しなければならない。1枚の分割地図画像の情報量を小さくしようとすると、分割地図画像の表示範囲を狭くしなければならない。例えば、図1の地図画像における海上領域は、情報をほとんど含まない大量の分割地図画像が生成されることとなる。結局、1枚の地図画像に対する分割地図画像の数が増加する。分割地図画像の数の増加に伴って、分割画像を管理するための、地図サーバが管理するファイル識別子の数が増加し、更に個々の分割地図画像のヘッダ・フッタ数も増加する。
【0013】
これに対し、地域毎に異なる情報量に応じて、分割地図画像の範囲を変化させることが考えられる。即ち、非等分の分割地図画像を用いることによって、地図サーバが管理すべき分割地図画像の数を削減し、より効率的に地図画像を配信できる。しかしながら、エリア毎に分割地図画像の範囲が異なる場合、端末は、要求した閲覧範囲が、受信した分割地図画像のどの位置に該当するかを知る必要がある。従って、地図サーバは、分割されている態様を表すファイル識別子を、端末へ別途送信しなければならない。また、端末は、表示すべき閲覧範囲から一意にファイル識別子を特定することもできない。一方で、等分の分割地図画像については、端末は、ファイル識別子によってその位置関係を特定することができる。従って、等分の分割地図画像と比較して、非等分の分割地図画像を配信する技術によれば、表示すべき閲覧範囲と、分割地図画像のファイル識別子との対応関係を、地図サーバが、別途、端末へ送信する必要がある。
【0014】
そこで、本発明は、非等分の分割地図画像を用いることにより、地図サーバの管理コストと情報の送信コストとを低減させると共に、閲覧範囲とファイル識別子との対応関係を端末自身で特定することができる分割地図画像の配信方法、地図サーバ、端末及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明によれば、地図サーバ及び端末を有するシステムにおける分割地図画像の配信方法において、
1つの地図画像には、等分縦幅及び等分横幅に区分された等分割範囲毎に、配置に基づく規則的な範囲識別子が割り当てられており、
地図サーバは、1つ以上の等分割範囲の単位で分割され、且つ、タイル状に並べることができる矩形状の複数の分割地図画像を蓄積しており、当該分割地図画像の所定起点位置における範囲識別子が、当該分割地図画像のファイル識別子として割り当てられており、
端末が、表示すべき等分割範囲の範囲識別子を、地図サーバへ送信する第1のステップと、
地図サーバが、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像を、端末へ送信する第2のステップと、
端末が、分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、要求した等分割範囲の画像位置を特定し、分割地図画像における等分割範囲をディスプレイに表示する第3のステップと
を有することを特徴とする。
【0016】
分割地図画像の配信方法における他の実施形態によれば、
第2のステップについて、
地図サーバが、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像におけるファイル識別子を持つリダイレクトを、端末へ送信し、
端末が、分割地図画像のファイル識別子を、地図サーバへ送信し、
地図サーバが、ファイル識別子の分割地図画像を、端末へ送信することも好ましい。
【0017】
分割地図画像の配信方法における他の実施形態によれば、
第2のステップについて、地図サーバは、分割地図画像の縦幅及び横幅を、端末へ更に送信し、
第3のステップについて、端末は、分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、分割地図画像の縦幅及び横幅に基づいて、当該分割地図画像を含まれる等分割範囲の範囲識別子を選択し、分割地図画像のファイル識別子に対応付けて、1つ以上の範囲識別子を記憶部に記憶することも好ましい。
【0018】
分割地図画像の配信方法における他の実施形態によれば、
等分割範囲毎の地図画像の情報量は、異なっており、
分割地図画像の情報量は、所定閾値以下であり、
所定閾値は、端末のメモリが分割地図画像を一度に蓄積可能な容量以下であることも好ましい。
【0019】
本発明によれば、端末へ、分割地図画像を配信する地図サーバにおいて、
1つの地図画像には、等分縦幅及び等分横幅に区分された等分割範囲毎に、配置に基づく規則的な範囲識別子が割り当てられており、
1つ以上の等分割範囲の単位で分割され、且つ、タイル状に並べることができる矩形状の複数の分割地図画像を蓄積しており、当該分割地図画像の所定起点位置における範囲識別子が、当該分割地図画像のファイル識別子として割り当てられている分割地図画像蓄積手段と、
端末から、表示すべき等分割範囲の範囲識別子を受信する要求受信手段と、
分割地図画像蓄積手段を用いて、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像を選択する分割地図画像選択手段と、
選択された分割地図画像を、端末へ送信する応答送信手段と
を有することを特徴とする(第1の地図サーバ)。
【0020】
本発明の地図サーバにおける他の実施形態によれば、応答送信手段は、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像におけるファイル識別子を持つリダイレクトを、端末へ送信することも好ましい(第2の地図サーバ)。
【0021】
本発明の地図サーバにおける他の実施形態によれば、応答送信手段は、分割地図画像の縦幅及び横幅を、端末へ更に送信することも好ましい(第3の地図サーバ)。
【0022】
本発明によれば、第1の地図サーバから分割地図画像を受信する端末であって、
表示すべき等分割範囲の範囲識別子を、地図サーバへ送信する要求送信手段と、
地図サーバから、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像を受信する応答受信手段と、
分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、要求した等分割範囲の画像位置を特定する表示位置特定手段と、
分割地図画像における等分割範囲をディスプレイに表示する表示手段と
を有することを特徴とする。
【0023】
本発明の第2の地図サーバから分割地図画像を受信する、前述の端末における他の実施形態によれば、
応答受信手段は、
地図サーバから、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像におけるファイル識別子を持つリダイレクトを受信し、
分割地図画像のファイル識別子を、地図サーバへ送信し、
地図サーバから、ファイル識別子の分割地図画像を受信する
を有することを特徴とする。
【0024】
本発明の第3の地図サーバから分割地図画像を受信する、前述の端末における他の実施形態によれば、
応答受信手段は、地図サーバから、分割地図画像の縦幅及び横幅を更に受信し、
表示位置特定手段は、分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、分割地図画像の縦幅及び横幅に基づいて、当該分割地図画像を含まれる等分割範囲の範囲識別子を選択し、
分割地図画像のファイル識別子に対応付けて、1つ以上の等分割範囲のファイル識別子を記憶するファイル識別子記憶手段を更に有する
ことを特徴とする。
【0025】
本発明によれば、端末へ、分割地図画像を配信する地図サーバに搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
1つの地図画像には、等分縦幅及び等分横幅に区分された等分割範囲毎に、配置に基づく規則的な範囲識別子が割り当てられており、
1つ以上の等分割範囲の単位で分割され、且つ、タイル状に並べることができる矩形状の複数の分割地図画像を蓄積しており、当該分割地図画像の所定起点位置における範囲識別子が、当該分割地図画像のファイル識別子として割り当てられている分割地図画像蓄積手段と、
端末から、表示すべき等分割範囲の範囲識別子を受信する要求受信手段と、
分割地図画像蓄積手段を用いて、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像を選択する分割地図画像選択手段と、
選択された分割地図画像を、端末へ送信する応答送信手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0026】
本発明によれば、地図サーバに接続される端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
表示すべき等分割範囲の範囲識別子を、地図サーバへ送信する要求送信手段と、
地図サーバから、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像を受信する応答受信手段と、
分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、要求した等分割範囲の画像位置を特定する表示位置特定手段と、
分割地図画像における等分割範囲をディスプレイに表示する表示手段と
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明の分割地図画像の配信方法、地図サーバ、端末及びプログラムによれば、非等分の分割地図画像を用いることにより、地図サーバの管理コストと情報の送信コストとを低減させると共に、閲覧範囲とファイル識別子との対応関係を端末自身で特定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下では、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0029】
図2は、本発明における等分割範囲と分割地図画像との表示図である。
【0030】
図2(a)は、1枚の地図画像を1/16に等分割した等分割範囲を表す。1つの地図画像は、等分縦幅及び等分横幅に区分された等分割範囲毎に、配置に基づく規則的な範囲識別子が割り当てられている。図2(a)によれば、左上を起点(x=1,y=1)として、左右方向をxとし且つ上下方向をyとして、順番にL1-x-y.jpgとして規則的に範囲識別子が割り当てられている。
【0031】
等分割範囲は、地図画像を、タイル状に並べることができるような矩形状であって一定領域に区分したものである。ベクタ図形から構成された地図画像である場合、その分割には、既存のクリッピングアルゴリズムを用いることができる。ラスタ画像から構成された地図画像である場合もまた、既存の画像処理技術を用いることができる。等分割範囲は、少なくとも2区分以上であって、縦幅と横幅とが等分でも不等分でもよい。
【0032】
等分割範囲毎の情報量は、異なっている。例えば、等分割範囲で区分された場合、ある等分割範囲では、ほとんど海上領域しか表していない場合もある。海上領域のような小さい情報量の等分割範囲はできる限りまとめて、1つの分割地図画像として管理するのが好ましい。
【0033】
図2(b)は、地図サーバによって蓄積された、非等分の分割地図画像を表す。分割地図画像は、1つ以上の等分割範囲の単位で分割され、且つ、タイル状に並べることができる矩形状のものである。このような分割地図画像に分割することによって、小さい情報量の分割地図画像が大量に生成されることを防ぐことができる。
【0034】
図2(a)のような等分割範囲によれば、例えば16個の地図画像によって構成されるのに対し、図2(b)のような本発明によれば、10個の分割地図画像によって構成される。分割地図画像に割り当てられるファイル識別子の増加も防ぐことができ、地図サーバの管理コストの低減と、地図サーバと端末との間の通信コストの低減とを実現する。
【0035】
図2(b)のように、1つ以上の等分割範囲の単位で結合させた矩形状の分割地図画像を用いることによって、分割地図画像の情報量を、ほぼ一定にすることもできると共に、所定閾値以下にすることができる。その所定閾値は、端末のメモリが分割地図画像を一度に蓄積可能な容量以下とする。
【0036】
図2(b)によれば、各分割地図画像の所定起点位置における範囲識別子が、当該分割地図画像のファイル識別子として割り当てられている。所定起点位置は、例えば「左上」に設定される。
【0037】
図2(b)の分割地図画像Aによれば、範囲識別子L1-1-1.jpg, L1-1-2.jpg, L1-2-1.jpg, L1-2-2.jpgから構成される。そして、分割地図画像Aのファイル識別子は、「左上」の範囲識別子であるL1-1-1.jpgに設定される。
【0038】
また、分割地図画像Bによれば、範囲識別子L1-4-2.jpg, L1-4-3.jpg, L1-4-4.jpgから構成される。そして、分割地図画像Bのファイル識別子は、「左上」の範囲識別子であるL1-4-2.jpgに設定される。
【0039】
更に、分割地図画像Cによれば、範囲識別子L1-1-4.jpg, L1-2-4.jpgから構成される。そして、分割地図画像Cのファイル識別子は、「左上」の範囲識別子であるL1-1-4.jpgに設定される
【0040】
図3は、図1に対応した、本発明に基づく分割地図画像の表示図である。
【0041】
図3によれば、分割地図画像は、1つ以上の等分割範囲の単位で分割され、且つ、タイル状に並べることができる矩形状のものである。また、各分割地図画像には、その所定起点位置「左上」の範囲識別子をファイル識別子として、割り当てられている。
【0042】
図1のように、SVG(Scalable Vector Graphics)形式1.3Mバイトの1枚の地図画像を、所定閾値以下(例えば携帯電話機のメモリ容量に対して最適な100Kバイト以下)に抑えるには、例えば4096枚の分割地図画像を管理する必要がある。これに対し、図3のような本発明によれば、わずか52枚の分割地図画像を管理するだけである。この52枚の分割地図画像は全て、所定閾値(例えば100Kバイト)以下の情報量にすることができる。
【0043】
また、従来技術による4096枚の分割地図画像のためのファイル識別子を蓄積するには、例えば360Kバイト必要であるのに対し、本発明によれば、わずか20Kバイト程度となる。
【0044】
ここでは、SVG形式の分割地図画像を例にとって説明したが、勿論、いずれの他の分割地図画像(例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group))にも適用できる。本発明における矩形状の分割地図画像は、等分割範囲(範囲識別子の割り当て)の単位で分割されていることのみを要する。
【0045】
図4は、本発明における端末と地図サーバとの間のシーケンス図である。
【0046】
図4(a)は、本発明における第1のシーケンス図である。
【0047】
(S401)利用者の操作によって、端末2は、範囲識別子L1-2-1.jpgの等分割範囲を、ディスプレイに表示すべきとする。このとき、端末2は、その範囲識別子L1-2-1.jpgを含む地図画像要求を、地図サーバへ送信する。
【0048】
(S402)地図サーバ1は、地図画像要求を受信して、範囲識別子L1-2-1.jpgを取得する。地図サーバ1は、範囲識別子L1-2-1.jpgの等分割範囲を含む分割地図画像を検索する。このとき、分割地図画像L1-1-1.jpgは、範囲識別子L1-1-1.jpg, L1-1-2.jpg, L1-2-1.jpg, L1-2-2.jpgから構成される。従って、地図サーバ1は、分割地図画像L1-1-1.jpgを含む地図画像応答を、端末2へ送信する。
【0049】
尚、地図サーバ1は、分割地図画像L1-1-1.jpgの縦幅h及び横幅wも、端末2へ送信することも好ましい。この縦幅h及び横幅wは、分割地図画像L1-1-1.jpgのメタデータに含まれるものであってもよい。
【0050】
(S403)端末2は、地図画像応答を受信し、分割地図画像を取得する。このとき、その分割地図画像のファイル識別子L1-1-1.jpgを所定起点位置「左上」として、要求した等分割範囲L1-2-1.jpgの画像位置を特定する。範囲識別子は、左右方向をxとし且つ上下方向をyとして、順番にL1-x-y.jpgとして規則的に割り当てられている。分割地図画像のファイル識別子L1-1-1.jpgを「左上」に位置付けて、xを+1(右へ移動)した位置が、等分割範囲L1-2-1.jpgとなる。そして、分割地図画像におけるその等分割範囲を、ディスプレイに表示する。
【0051】
(S404)端末2は、分割地図画像のファイル識別子L1-1-1.jpgを所定起点位置として、分割地図画像の縦幅h及び横幅wに基づいて、当該分割地図画像に含まれる等分割範囲の範囲識別子を選択する。L1-1-1.jpgは、x=1, y=1であり、縦幅h=2及び横幅w=2(等分割範囲の単位)であるので、以下の式によって、それに含まれる等分割範囲を特定することができる。
x2 =x+w-1 =1+2-1 =2
y2 =y+h-1 =1+2-1 =2
これにより、分割地図画像L1-1-1.jpgは、範囲識別子L1-1-1.jpg, L1-1-2.jpg, L1-2-1.jpg, L1-2-2.jpgから構成されることを特定できる。そして、端末2は、分割地図画像のファイル識別子L1-1-1.jpgに対応付けて、範囲識別子L1-1-1.jpg, L1-1-2.jpg, L1-2-1.jpg, L1-2-2.jpgを記憶部に記憶する。また、分割地図画像L1-1-1.jpgも蓄積する。これにより、次に、端末2が、例えば範囲識別子L1-2-2.jpgを表示すべき場合に、先に受信した分割地図画像L1-1-1.jpgから、その位置を特定して、ディスプレイに表示することができる。
【0052】
図4(b)は、本発明における第2のシーケンス図である。
【0053】
(S411)端末2は、表示すべき等分割範囲の範囲識別子L1-2-1.jpgを含む地図画像要求を、地図サーバへ送信する。
【0054】
(S412)地図サーバ1は、地図画像要求を受信して、範囲識別子L1-2-1.jpgを取得する。地図サーバ1は、範囲識別子L1-2-1.jpgの等分割範囲を含む分割地図画像を検索する。そして、範囲識別子L1-2-1.jpgの等分割範囲を含む分割地図画像におけるファイル識別子L1-1-1.jpgを持つリダイレクトを、端末2へ送信する。「リダイレクト」とは、WWW(World Wide Web)のHTTP(Hypertext Transfer Protocol)におけるサーバからの応答の1つであって、URL(Uniform Resource Locator)が変更されたことを知らせるものである。例えば、ステータスコード301の場合、特定のページが蓄積されている場所を通知する。
【0055】
(S413)端末2が、リダイレクト応答を受信すると、そのファイル識別子L1-1-1.jpgを含む地図画像要求を再び、地図サーバ1へ送信する。
【0056】
(S414)地図サーバ1は、地図画像要求を受信して、ファイル識別子L1-1-1.jpgを取得する。地図サーバ1は、ファイル識別子L1-1-1.jpgの分割地図画像を、端末2へ送信する。
【0057】
(S415)前述したS403と同様に、分割地図画像のファイル識別子L1-1-1.jpgを所定起点位置「左上」として、要求した等分割範囲L1-2-1.jpgの画像位置を特定し、その等分割範囲を、ディスプレイに表示する。
【0058】
(S416)前述したS404と同様の処理を実行する。
【0059】
図5は、本発明における地図サーバ及び端末の機能構成図である。
【0060】
図5によれば、端末2は、例えばインターネットを介して、地図サーバ1に接続する。地図サーバ1は、通常、HTTP(HyperText Transport Protocol)に基づくWebサーバである。通信プロトコルとしては、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)を用いる。端末2は、例えば携帯電話網に接続される携帯電話機であってもよい。
【0061】
地図サーバ1は、要求受信部10と、分割地図画像選択部11と、応答送信部12と、分割地図画像蓄積部13とを有する。これら機能構成部は、サーバに搭載されたコンピュータを機能させる地図サーバ用プログラムを実行することによって実現される。
【0062】
分割地図画像蓄積部13は、1つ以上の等分割範囲の単位で分割され、且つ、タイル状に並べることができる矩形状の複数の分割地図画像を蓄積する。蓄積された分割地図画像毎に、その所定起点位置における範囲識別子が、当該分割地図画像のファイル識別子として割り当てられている。また、1つのファイル識別子に、1つ以上の範囲識別子が対応付けられている。
【0063】
要求受信部10は、端末2から、表示すべき等分割範囲の範囲識別子を受信する。受信した範囲識別子は、分割地図画像選択部11へ通知される。
【0064】
分割地図画像選択部11は、分割地図画像蓄積部13を用いて、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像を選択する。選択された分割地図画像は、応答送信部12へ通知される。
【0065】
応答送信部12は、第1の実施形態として、選択された分割地図画像を、端末2へ送信する。応答送信部12は、第2の実施形態として、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像におけるファイル識別子を持つリダイレクトを、端末2へ送信するものであってもよい。また、応答送信部12は、分割地図画像の縦幅及び横幅を、端末2へ更に送信することも好ましい。
【0066】
端末2は、要求送信部21と、応答受信部22と、表示位置特定部23と、ファイルID記憶部24と、分割地図画像蓄積部25と、地図画像を表示するディスプレイである表示部26と、キーボード又はマウスのようなユーザ操作部27とを有する。これら機能構成部は、端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。
【0067】
要求送信部21は、ユーザ操作部27によって操作された、表示すべき等分割範囲の範囲識別子を、地図サーバ1へ送信する。
【0068】
応答受信部22は、第1の実施形態として、地図サーバ1から、範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像を受信する。受信した分割地図画像は、表示位置特定部23へ通知される。
【0069】
応答受信部22は、第2の実施形態として、地図サーバ1から、分割地図画像におけるファイル識別子を持つリダイレクトを受信した場合、そのファイル識別子を含む地図画像要求を、地図サーバへ更に送信する。これによって、地図サーバ1から、そのファイル識別子の分割地図画像を受信することができる。
【0070】
また、応答受信部22は、地図サーバ1から、分割地図画像の縦幅及び横幅を更に受信することも好ましい。受信した分割地図画像及びその縦幅及び横幅は、表示位置特定部23へ通知される。
【0071】
表示位置特定部23は、分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、要求した等分割範囲の画像位置を特定する。そして、分割地図画像について特定された等分割範囲をディスプレイに表示する。
【0072】
また、表示位置特定部23は、分割地図画像の縦幅及び横幅も受け取った場合、更に、分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、分割地図画像の縦幅及び横幅に基づいて、当該分割地図画像を含まれる等分割範囲の範囲識別子を選択する。そのファイル識別子と、それに対応する1つ以上の範囲識別子を、ファイルID記憶部24へ通知する。また、分割地図画像は、分割地図画像蓄積部25へ通知する。
【0073】
ファイルID記憶部24は、表示位置特定部23からファイル識別子及び範囲識別子を受け取り、分割地図画像のファイル識別子に対応付けて、1つ以上の等分割範囲の範囲識別子を記憶する。
【0074】
分割地図画像蓄積部25は、表示位置特定部23から受け取った分割地図画像を蓄積する。
【0075】
ユーザ操作部27は、利用者がスクロール操作等によって、表示すべきエリアを変更した場合、その等分割範囲の範囲識別子で、ファイルID記憶部24を検索する。ファイルID記憶部24には、先に受信された分割地図画像のファイル識別子と、それに対応する範囲識別子とが記憶されている。
【0076】
ユーザ操作部27から要求された範囲識別子に対応するファイル識別子が、ファイルID記憶部24に記憶されている場合、その範囲識別子及びファイル識別子が、表示位置特定部23へ通知される。表示位置特定部23は、分割地図画像蓄積部25から、そのファイル識別子に対応する分割地図画像を取得する。そして、表示位置特定部23は、そのファイル識別子を所定起点位置として、当該分割地図画像を含まれる等分割範囲の表示位置を特定する。
【0077】
ユーザ操作部27から要求された範囲識別子に対応するファイル識別子が、ファイルID記憶部24に記憶されていない場合、ユーザ操作部27は、その範囲識別子を、要求送信部21へ通知する。これによって、地図サーバ1から分割地図画像が取得される。
【0078】
端末2が、分割地図画像蓄積部25を有することにより、端末2内の記憶資源が許す限り、分割地図画像が蓄積される。また、端末2が、ファイルID記憶部24を用いて、分割地図画像のファイル識別子と、等分割範囲の範囲識別子と対応付けることによって、既に取得された分割地図画像の再取得を防止することができる。
【0079】
最後に、分割地図画像を生成するために一例について説明する。
【0080】
第1に、例えば1枚の地図画像を2等分し、その分割地図画像毎に、情報量が所定閾値以下であるか否かを判定する。所定閾値は、1枚の分割地図画像の最大情報量(例えば携帯電話機のメモリ容量に最適な100Kバイト)を表す。第2に、分割地図画像毎に、情報量が所定閾値以下である場合、その分割地図画像を分割地図画像蓄積部に蓄積し、その情報量が所定閾値よりも大きい場合、その分割地図画像を更に分割し、これを再帰的に繰り返す。1枚の分割地図画像の情報量を、所定閾値以下であって、なるべく大きくなるようにし、できる限り1枚の分割地図画像の情報量を一定にする。
【0081】
所定閾値は、端末のメモリが分割地図画像を一度に蓄積可能な容量以下となるように設定する。即ち、地図サーバと、要求を送信し且つ応答を受信する端末とを有するシステムについて、端末のメモリの容量を考慮する。特に、端末が、携帯電話機のようにメモリ容量が小さい場合に特に、本発明は有効である。
【0082】
以上、詳細に説明したように、本発明の分割地図画像の配信方法、地図サーバ、端末及びプログラムによれば、非等分の分割地図画像を用いることにより、地図サーバの管理コストと情報の送信コストとを低減させると共に、閲覧範囲とファイル識別子との対応関係を端末自身で特定することができる。特に、分割数を最適化したメッシュデータを用いた地図画像を配信するシステムに適用できる。
【0083】
前述した本発明における種々の実施形態によれば、当業者は、本発明の技術思想及び見地の範囲における種々の変更、修正及び省略を容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】従来技術における分割地図画像である。
【図2】本発明における等分割範囲と分割地図画像との表示図である。
【図3】図1に対応した、本発明に基づく分割地図画像の表示図である。
【図4】本発明における端末と地図サーバとの間のシーケンス図である。
【図5】本発明における地図サーバ及び端末の機能構成図である。
【符号の説明】
【0085】
1 地図サーバ
10 要求受信部
11 分割地図画像選択部
12 応答送信部
13 分割地図画像蓄積部
2 端末
21 要求送信部
22 応答受信部
23 表示位置特定部
24 ファイルID記憶部
25 分割地図画像蓄積部
26 表示部
27 ユーザ操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図サーバ及び端末を有するシステムにおける分割地図画像の配信方法において、
1つの地図画像には、等分縦幅及び等分横幅に区分された等分割範囲毎に、配置に基づく規則的な範囲識別子が割り当てられており、
前記地図サーバは、1つ以上の等分割範囲の単位で分割され、且つ、タイル状に並べることができる矩形状の複数の分割地図画像を蓄積しており、当該分割地図画像の所定起点位置における前記範囲識別子が、当該分割地図画像のファイル識別子として割り当てられており、
前記端末が、表示すべき等分割範囲の範囲識別子を、前記地図サーバへ送信する第1のステップと、
前記地図サーバが、前記範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像を、前記端末へ送信する第2のステップと、
前記端末が、前記分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、要求した前記等分割範囲の画像位置を特定し、前記分割地図画像における前記等分割範囲をディスプレイに表示する第3のステップと
を有することを特徴とする分割地図画像の配信方法。
【請求項2】
第2のステップについて、
前記地図サーバが、前記範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像におけるファイル識別子を持つリダイレクトを、前記端末へ送信し、
前記端末が、前記分割地図画像の前記ファイル識別子を、前記地図サーバへ送信し、
前記地図サーバが、前記ファイル識別子の前記分割地図画像を、前記端末へ送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の分割地図画像の配信方法。
【請求項3】
第2のステップについて、前記地図サーバは、前記分割地図画像の縦幅及び横幅を、前記端末へ更に送信し、
第3のステップについて、前記端末は、前記分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、前記分割地図画像の縦幅及び横幅に基づいて、当該分割地図画像を含まれる前記等分割範囲の範囲識別子を選択し、前記分割地図画像のファイル識別子に対応付けて、1つ以上の前記範囲識別子を記憶部に記憶する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の分割地図画像の配信方法。
【請求項4】
前記等分割範囲毎の地図画像の情報量は、異なっており、
前記分割地図画像の情報量は、所定閾値以下であり、
前記所定閾値は、前記端末のメモリが前記分割地図画像を一度に蓄積可能な容量以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の分割地図画像の配信方法。
【請求項5】
端末へ、分割地図画像を配信する地図サーバにおいて、
1つの地図画像には、等分縦幅及び等分横幅に区分された等分割範囲毎に、配置に基づく規則的な範囲識別子が割り当てられており、
1つ以上の等分割範囲の単位で分割され、且つ、タイル状に並べることができる矩形状の複数の分割地図画像を蓄積しており、当該分割地図画像の所定起点位置における前記範囲識別子が、当該分割地図画像のファイル識別子として割り当てられている分割地図画像蓄積手段と、
前記端末から、表示すべき等分割範囲の範囲識別子を受信する要求受信手段と、
前記分割地図画像蓄積手段を用いて、前記範囲識別子の等分割範囲を含む前記分割地図画像を選択する分割地図画像選択手段と、
選択された前記分割地図画像を、前記端末へ送信する応答送信手段と
を有することを特徴とする地図サーバ。
【請求項6】
前記応答送信手段は、前記範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像におけるファイル識別子を持つリダイレクトを、前記端末へ送信することを特徴とする請求項5に記載の地図サーバ。
【請求項7】
前記応答送信手段は、前記分割地図画像の縦幅及び横幅を、前記端末へ更に送信することを特徴とする請求項5又は6に記載の地図サーバ。
【請求項8】
請求項5に記載の地図サーバから分割地図画像を受信する端末であって、
表示すべき等分割範囲の範囲識別子を、前記地図サーバへ送信する要求送信手段と、
前記地図サーバから、前記範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像を受信する応答受信手段と、
前記分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、要求した前記等分割範囲の画像位置を特定する表示位置特定手段と、
前記分割地図画像における前記等分割範囲をディスプレイに表示する表示手段と
を有することを特徴とする端末。
【請求項9】
請求項6に記載の地図サーバから分割地図画像を受信する、請求項8に記載の端末であって、
前記応答受信手段は、
前記地図サーバから、前記範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像におけるファイル識別子を持つリダイレクトを受信し、
前記分割地図画像のファイル識別子を、前記地図サーバへ送信し、
前記地図サーバから、前記ファイル識別子の前記分割地図画像を受信する
を有することを特徴とする端末。
【請求項10】
請求項7に記載の地図サーバから分割地図画像を受信する、請求項8又は9に記載の端末であって、
前記応答受信手段は、前記地図サーバから、前記分割地図画像の縦幅及び横幅を更に受信し、
前記表示位置特定手段は、前記分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、前記分割地図画像の縦幅及び横幅に基づいて、当該分割地図画像を含まれる前記等分割範囲の範囲識別子を選択し、
前記分割地図画像のファイル識別子に対応付けて、1つ以上の前記等分割範囲のファイル識別子を記憶するファイル識別子記憶手段を更に有する
ことを特徴とする端末。
【請求項11】
端末へ、分割地図画像を配信する地図サーバに搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
1つの地図画像には、等分縦幅及び等分横幅に区分された等分割範囲毎に、配置に基づく規則的な範囲識別子が割り当てられており、
1つ以上の等分割範囲の単位で分割され、且つ、タイル状に並べることができる矩形状の複数の分割地図画像を蓄積しており、当該分割地図画像の所定起点位置における前記範囲識別子が、当該分割地図画像のファイル識別子として割り当てられている分割地図画像蓄積手段と、
前記端末から、表示すべき等分割範囲の範囲識別子を受信する要求受信手段と、
前記分割地図画像蓄積手段を用いて、前記範囲識別子の等分割範囲を含む前記分割地図画像を選択する分割地図画像選択手段と、
選択された前記分割地図画像を、前記端末へ送信する応答送信手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする地図サーバ用のプログラム。
【請求項12】
請求項5に記載の地図サーバに接続される端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
表示すべき等分割範囲の範囲識別子を、前記地図サーバへ送信する要求送信手段と、
前記地図サーバから、前記範囲識別子の等分割範囲を含む分割地図画像を受信する応答受信手段と、
前記分割地図画像のファイル識別子を所定起点位置として、要求した前記等分割範囲の画像位置を特定する表示位置特定手段と、
前記分割地図画像における前記等分割範囲をディスプレイに表示する表示手段と
を有することを特徴とする端末用のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−276707(P2009−276707A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−130368(P2008−130368)
【出願日】平成20年5月19日(2008.5.19)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】