説明

面ファスナー組部材を用いた係止具

【課題】 文具・事務用収納具に関し、収納物が落下・脱落することなく、整理・区分・保管ができ、且つ取扱いが簡便で、さらに任意の場所に必要な数量を極めて簡便に取付けが可能となる、面ファスナー組部材を用いた係止具を提供すること。
【解決手段】 面ファスナー組部材は、一方の面全面にループ係合素子3を植設した基材1の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファスナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、雌型よりも長くしてマチ機能と係止機能を保持し、一方の面全面にフック係合素子4を植設した基材2の裏面の一部に接着剤層6または両面粘着テープ8を配備し、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着して形成する面ファスナー組部材を用いた係止具である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は面ファスナーに係り、更に詳しくは、文具用・事務用収納具に適用される係止具として、収納具に装着するための取付け部分に改良を加えて、係止具として最適な位置に、必要な数を極めて簡便に取付け出来る面ファスナー組部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピューター機器の飛躍的普及に伴い、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)、コ ンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイトディスク(DVD)、USBメモリ 等の記憶媒体が様々な分野で利用されるに至っている。最近では、案件ごとに書類、カ タログ、資料、契約書など紙類と記憶媒体を一緒に収納し、持ち運びも頻繁に行われることも多く、整理、区分、保管を行う係止具付収納具が考案されている。
【0003】
従来、書類ホルダーのとしては、矩形状とした表裏シート面部の隣り合う二辺縁閉塞されたホルダー本体を形成する一方、開放側となる表裏シート二辺縁の隅角部適所、内側面部の各雄雌面ファスナー部が、二辺縁を互いに着脱自在に仮着可能とする機能を果たし、収納した書類の脱落や落下を防止することができ、切り欠け部を利用して収納してある書類をつかみ、容易に取り出すことが出来るという手段が、特開2007−283694公報に開示されている。
【0004】
またバインダーでは、表裏2枚のカバーを備えた一方に設けられたベルトの先端部に面ファスナーが取付けられており、他方にはベルトの先端部に取り付けられた面ファスナーに係着する面ファスナーが設けられている。このベルトにより表裏の両カバーを閉じた状態で、背部分の内側と紙束の合綴部分の外縁の面ファスナーにより固定保持することができる手段が、特開2003−246164公報に開示されている。
【0005】
さらに、1つの面が開口された直方体箱型形状の保持体と、カバー体からなり、半紙や下敷きに折り目線が入らないように持ち運びできるシートホルダーの底面シートの片面中央部とカバー体の長辺の中央部の端縁とに面ファスナーが設けられ、カバー体を固着することにより書類の落下や脱落を防止する手段が、登録実用新案第3091852号公報に開示されている。
【0006】
さらにまた、一面にフック素子を植設した基材1の裏面全面に両面粘着テープを配備し、この両面粘着テープの外面に、シート状のシート材を貼着し、その外面に接着剤層を配備するとともに、さらにその外面へ剥離紙を貼着して雄型の面ファスナーを形成する。これに対向する雌型の面ファスナーは、一面にループ係合素子を植設した 基材2の裏面全面に接着剤層を配設し、この接着剤層の外面に剥離紙を貼着した面ファスナーを、おむつなどの固定用の止具として用いる手段が特開平10−99374公報に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−283694 公報
【特許文献2】特開2003−246164 公報
【特許文献3】実用新案第3091852号 公報
【特許文献4】特開平10−99374 公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述の書類ホルダーは、二辺縁の隅角部の内側に取付けた雄雌の面ファスナーに収納物の厚さに対する余裕がないため、書類や収納物の厚さが一定量を超えると着脱自在に仮着が出来ず、脱落や落下を防止できなくなるという問題点がある。
【0009】
また、前述のバインダーの背部分と紙束の面ファスナーさらにベルトの面ファスナーによって脱落や落下を防止できたとしても、ベルト先端部とそれに係着する小さな面ファスナーは、マチ部に対応してベルトを固定する固着手段として用いられているため、マチ部より薄いもの及び厚いものに対する調整が出来ない。そのために、多様な収納物や厚さに対して臨機応変に対処することが出来ないという問題点がある。
【0010】
また、前述のシートホルダーに取付けられた面ファスナーは、前述のバインダーと同様に先端に小さな面ファスナーを取付けた調整範囲の狭い固定した固着手段として用いられ、さらに厚さに対処するためのマチ部と蓋部を持った直方体箱型形状になっているので、製造コストが高くなるという別異の問題が招来する。
【0011】
さらに、前述の面ファスナーは、マチ部を持った直方体箱型形状の蓋部の固定した固着手段として90°の角度で取付けて留め金機能として用いられ、蓋部に当たるカバー体により収納物の落下・脱落を防止しているが、マチ部が無く、蓋部を持たないファイルやホルダー等は、大きさの違う多様な収納物や厚さに対してやはり臨機応変に対処し、落下・脱落を防止することができないという問題点がある。
【0012】
また前述のおむつ用固定手段に使用する面ファスナーをそのまま文具用・事務用収納具の係止具として用いたとしても、不要なシート材が貼着されている。さらに、基材の裏面全面に配備された両面粘着テープの接着剤層の接着強度が、シート材の外面の接着剤層の接着強度よりも低弱である。このため着脱時に係合素子が係合したまま、シート材が基材から剥離して、着脱が自在に出来ないという問題点がある。
【0013】
さらに、おむつ用固定手段を、独立した面ファスナー組部材としての認識もなく応用しようとして、そのまま文具用・事務用収納具の係止具として用いたとしても、裏面全面に両面粘着テープまたは接着剤層を配備しているので、このままの使用では両面粘着テープまたは接着剤層の粘着剤が邪魔になり実用困難ならしめるという問題点がある。
【0014】
本発明は、上記のような問題点に着目し、その課題を解決するためになされたものであり、文具用・事務用収納具の係止具として、収納具に装着するための取付け部分に改良を加えて、製造コストをおさえ、各種使用態様に臨機応変に対応して収納物の脱落や落下を防止し、収納や取出し、整理・区分・保管を容易におこなえ、さらに取扱いや取り付けが簡便で係止具として最適な位置に、必要な数を取付け出来る独立した面ファスナー組部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、前記目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、請求項1記載の発明は、二つの部材を着脱自在に係合させる独立した面ファスナー組部材であって、該独立した面ファスナー組部材は、さまざまな大きさの紙類や収納物または収納体さらには、さまざまな収納量を、整理・区分・保管し、持ち運びにも対応するために、多種多様な大きさ・長さ・形態・色彩・模様に形成した各種係合要素部材A片及びB片から構成されており、該A片の係合要素部材の一方の面には係合素子を配備し、前記A片の係合要素部材に配備された係合素子は、該A片の係合要素部材の前記一方の面全面またはその一部の面に配備され、前記B片の係合要素部材の一方の面に配備された係合素子は、該B片の係合要素部材の前記一方の面全面またはその一部の面に配備され、該B片の係合要素部材に配備された係合素子が前記一方の面全面に配備されている場合には、その反対面の一部または全部に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、前記B片の係合要素部材に配備された係合素子が前記一方の面の一部に配備されている場合には、該B片の面の係合素子が配備されていない部分に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、さらに前記A片の係合要素部材には、前記係合素子が前記一方の面全面に配備されている場合には、その反対面の一部または全部に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、前記A片の係合要素部材に配備された係合素子が前記一方の面の一部に配備されている場合には、該A片の面の係合素子が配備されていない部分に、粘着剤層または両面粘着テープを配備する独立した面ファスナー組部材を主な構成としている。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、前記A片及びB片係合要素部材の各粘着剤層または各両面粘着テープの外面側に剥離紙を貼着した独立した面ファスナー組部材である。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加え、前記A片係合要素部材及びB片係合要素部材の一方の面及び両面に、夫々ループ係合素子またはフック係合素子を配備した独立した面ファスナー組部材である。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加え、前記A片係合要素部材及びB片係合要素部材が編織成により形成された基材の一方の面及び両面に、編織成と同時にフック係合素子またはループ係合素子を形成するか、あるいはまたフック係合素子とループ係合素子とが混在する形態に形成した、独立した面ファスナー組部材である。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項1、2または3記載の発明の構成に加え、前記A片係合要素部材及びB片係合要素部材に設けられたフック係合素子が編織成による基材、または熱可塑性樹脂の成形手段によるシート状の基材の一面に熱可塑性樹脂を射出成形することにより成形した、独立した面ファスナー組部材である。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加え、前記A片係合要素部材及びB片係合要素部材の一方の面及び両面に、夫々樹脂製きのこ型ステム係合素子を配備した独立した面ファスナー組部材である。
【0021】
請求項7記載の発明は、請求項1、2、3、4、5または6記載の発明の構成に加え、前記A片係合要素部材または前記B片係合要素部材、あるいはまた前記A片係合要素部
材及びB片係合要素部材ともに、弾力性を具有させた基材からなる独立した面ファスナー組部材である。
【0022】
請求項8記載の発明は、請求項1、2、3、4、5または6記載の発明の構成に加え、前記A片係合要素部材または前記B片係合要素部材、あるいはまた前記A片係合要素部材及びB片係合要素部材ともに、係合要素部材に形態・色彩・模様・文字・数字等を具有あるいは記入・表示できることにより、係合要素部材をインデックス等として整理・区分・保管に用いる独立した面ファスナー組部材である。
【0023】
前記A片係合要素部材または前記B片係合要素部材、あるいはまた前記A片係合要素部材及びB片合係要素部材ともに、例えばマグネットシートやフイルム等、着脱自在に接合できる部材を用いることも可能である。
【0024】
一つの部材で着脱自在に係合させる独立した面ファスナー部材であって、この係合要素部材の一方の面の一部の面または全面に係合素子を配備し、係合素子が配備された反対の面端の一部に粘着剤層または両面粘着テープを配備する。さらに、粘着剤層または両面粘着テープを配備した同じ面の粘着剤層または両面粘着テープを配備していない部分の全面または一部の面に係合素子を配備して形成する独立した面ファスナー部材を用いることも可能である。
【0025】
前記A片係合要素部材または前記B片係合要素部材、あるいはまた前記A片係合要素部材及びB片合係要素部材ともに、必要な大きさ、必要な長さ、必要な個数に切断して使用することのできる大きさに形成する独立した面ファスナー組部材を用いることも可能である。
【0026】
二つの部材を着脱自在に係合させる面ファスナー組部材であって、この独立した面ファスナー組部材は、さまざまな大きさの紙類や収納物、さらには、さまざまな収納量を整理・区分・保管し、持ち運びにも対応するために、多種多様な大きさ・長さ・形態・色彩・模様に形成した大小の係合要素部材から構成されており、この大小の係合要素部材の一方の面には夫々係合素子を配備し、前記小係合要素部材に配備された係合素子は、該小係合要素部材の前記一方の面全面に配備され、前記大係合要素部材に配備された係合素子は、該大係合要素部材の前記一方の面全面またはその一部の面に配備され、該大係合要素部材に配備された係合素子が前記一方の面全面に配備されている場合には、その反対面の一部に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、前記大係合要素部材に配備された係合素子が前記一方の面の一部に配備されている場合には、該一方の面の係合素子が配備されていない部分に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、さらに前記小係合要素部材には、前記係合素子が配備された反対の面全面または一部に粘着剤層または両面粘着テープを配備する独立した面ファスナー組部材を用いることも可能である。
【0027】
また前記大小係合要素部材の各粘着剤層または各両面粘着テープの外面側に剥離紙を貼着した、独立した面ファスナー組部材である。
【0028】
前記大小係合要素部材の一方の面に、夫々ループ係合素子またはフック係合素子を配備した、独立した面ファスナー組部材である。
【0029】
前記大小係合要素部材が編織成により形成された基材の一方の面に、編織成と同時にフック係合素子またはループ係合素子を形成するか、あるいはまたフック係合素子とループ係合素子とが混在する形態に形成した、独立した面ファスナー組部材である。
【0030】
前記大小係合要素部材に設けられたフック係合素子が編織成による基材、または熱可塑性樹脂の成形手段によるシート状の基材の一面に熱可塑性樹脂を射出成形することにより成形した、独立した面ファスナー組部材である。
【0031】
前記大小係合要素部材の一方の面に、夫々樹脂製きのこ型ステム係合素子を配備した、独立した面ファスナー組部材である。
【0032】
前記大係合要素部材または前記小係合要素部材、あるいはまた前記大係合要素部材及び小係合要素部材ともに弾力性を具有させた基材からなる独立した面ファスナー組部材である。
【0033】
前記大係合要素部材または前記小係合要素部材、あるいはまた前記大係合要素部材及び小係合要素部材ともに、係合要素部材に形態・色彩・模様・文字・数字等を具有あるいは記入・表示できることにより、係合要素部材をインデックス等として整理・区分・保管に用いる独立した面ファスナー組部材である
【0034】
前記大係合要素部材または前記小係合要素部材、あるいはまた前記大係合要素部材及び小係合要素部材ともに、例えばマグネットシートやフイルム等、着脱自在に接合できる部材を用いることも可能である。
【0035】
二つの部材を着脱自在に係合させる独立した面ファスナー組部材であって、この面ファスナー組部材は、さまざまな大きさの紙類や収納物、さらには、さまざまな収納量を整理・区分・保管し、持ち運びにも対応するために、多種多様な大きさ・長さ・形態・色彩・模様に形成した大小二つの係合要素部材から構成されており、該大小二つの係合要素部材の一方の面には夫々ループ係合素子またはフック係合素子を配備し、前記小係合要素部材に配備されたループ係合素子またはフック保合素子は該小係合要素部材の前記一方の面全面に配備され、前記大係合要素部材に配備されたフック係合素子またはループ係合素子は該大係合要素部材の前記一方の面全面またはその一部に配備され、該大係合要素部材に配備されたフック係合素子またはループ係合素子が前記一方の面全面に配備されている場合には、その反対面の一部に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、前記大係合要素部材に配備されたフック係合素子またはループ係合素子が前記一方の面の一部に配備されている場合には、該一方の面のフック係合素子またはループ係合素子が配備されていない部分に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、さらに前記小係合要素部材には前記ループ係合素子またはフック係合素子が配備された反対の面全面に粘着剤層または両面粘着テープを配備する独立した面ファスナー組部材を用いることも可能である。
【0036】
ループ係合素子またはフック係合素子を配備した前記大小係合要素部材の各粘着剤層または各両面粘着テープの外面側には剥離紙を貼着した、独立した面ファスナー組部材である。
【0037】
ループ係合素子またはフック係合素子を配備した前記大小係合要素部材が編織成により形成された基材の一方の面に、編織成と同時にフック係合素子またはループ係合素子を形成するか、あるいはまたフック係合素子とループ係合素子とが混在する形態に形成した、独立した面ファスナー組部材である。
【0038】
ループ係合素子またはフック係合素子を配備した前記大小係合要素部材に前記大小係合要素部材に設けられたフック係合素子が、編織成による基材、または熱可塑性樹脂の成形手段によるシート状の基材の一面に熱可塑性樹脂を射出成形することにより成形した、独立した面ファスナー組部材である。
【0039】
ループ係合素子またはフック係合素子を配備した前記大係合要素部材または前記小係合要素部材、あるいはまた前記大係合要素部材及び小係合要素部材ともに、弾力性を具有させた基材からなる独立した面ファスナー組部材である。
【0040】
ループ係合素子またはフック係合素子を配備した前記大係合要素部材または前記小係合要素部材、あるいはまた前記大係合要素部材及び小係合要素部材ともに、形態・色彩・模様・文字・数字等を具有あるいは記入・表示できることにより、係合要素部材をインデックス等として整理・区分・保管に用いる独立した面ファスナー 組部材である。
【発明の効果】
【0041】
この発明の独立した面ファスナー組部材及びその独立した面ファスナー組部材を用いた係止具は、上記のとおりの構成であり、この構成によって下記の効果を得ることができる。
【0042】
本発明のうち請求項1の発明は、係合要素部材A片及びB片から構成されており、A片に配備された係合素子が前記一方の面の全面に配備されている場合には、その反対面の一部または全部に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、A片に配備された係合素子が前記一方の面の一部に配備されている場合には、A片の面の係合素子が配備されていない部分に、粘着剤層または両面粘着テープを配備し、さらにB片に配備された係合素子が前記一方の面の全面に配備されている場合には、その反対面の一部または全部に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、B片に配備された係合素子が前記一方の面の一部に配備されている場合には、B片の面の係合素子が配備されていない部分に、粘着剤層または両面粘着テープを配備する。このような構成により、接着剤層または両面粘着テープの粘着剤が邪魔になり実用困難ならしめるということも、有効に回避することが可能となる。さらに、独立した面ファスナー組部材はマチの機能と係止の機能を兼ね多様な書類等の紙類や収納物、収納量など各種使用態様に臨機応変に対応するために、最適な大きさの独立した面ファスナー組部材を必要な数だけ必要な箇所に、極めて簡便に取付けられることにより、書類や収納物の脱落や落下を防止するとともに、整理・区分・保管し、持ち運びにも対応することができるという従来にない優れた効果を得ることができる。
【0043】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、A片及びB片係合要素部材の各粘着剤層または各両面粘着テープの外面側に、剥離紙を貼着したことにより、独立した面ファスナー組部材として取扱いも簡便で、収納具に装着する場合、剥離紙を剥がして極めて簡便に取付けることが出来る効果がある。
【0044】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の効果に加え、A片及びB片係合要素部材の一方の面に、夫々ループ係合素子またはフック係合素子を配備したことによって、着脱自在に係合させることができさらに、収納物の収納及び取出しが、簡便に行えるという効果がある。
【0045】
請求項4記載の発明は、請求項1、または2記載の発明の効果に加え、A片及びB片係合要素部材の一方の面に、編織成により形成されたフック係合素子またはループ係合素子を形成するか、あるいはまたフック係合素子とループ係合素子とが混在する形態を形成することによって、係合力はやや弱いが、何れの形態の面ファスナーにも適用することがでるために在庫を減らし製造コストをおさえた独立した面ファスナー組部材を提供することが可能になるという効果を得ることが出来る。
【0046】
請求項5記載の発明は、請求項1、2または3記載の発明の効果に加え、A片及びB片係合要素部材に設けられたフック係合素子が、射出成形により成形したフック係合素子とループ係合素子より係合力が強く安価な面ファスナーを独立した面ファスナー組部材として提供することができる。
【0047】
請求項6記載の発明は、請求項1、または2記載の発明の効果に加え、A片及びB片係合要素部材の一方の面に、夫々樹脂製きのこ型ステム係合素子を配備したことにより従来の面ファスナーより強い係合力が得られ、さらにまた一種類の独立した面ファスナー組部材で構成することにより在庫を減らし製造コストを下げる効果を得ることが出来る。
【0048】
請求項7記載の発明は、請求項1、2,3,4,5または6記載の発明の効果に加え、A片または前記B片係合要素部材、あるいはまたは前記A片及びB片係合要素部材ともに弾力性を具有したことにより係合要素部材が伸縮して収納の許容が広がり、より一層便利に安定して使用することができる効果がある。
【0049】
請求項8記載の発明は、請求項1、2,3,4,5、6または7記載の発明の効果に加え、A片または前記B片係合要素部材、あるいはまたは前記A片及びB片係合要素部材ともに、インデックスとしての機能を具有することにより、収納物・収納体を保管する時に、より一層整理・区分・取出しが容易に行える効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】面ファスナー組部材の参考側面図である。
【図2】一実施形態に基づく面ファスナー組部材の参考側面図である。
【図3】他の実施形態に基づく面ファスナー組部材の参考側面図である。
【図4】他の実施形態に基づく面ファスナー組部材の参考側面図である。
【図5】他の実施形態に基づく面ファスナー組部材の参考側面図である。
【図6】他の実施形態に基づく面ファスナー組部材の参考側面図である。
【図7】他の実施形態に基づく面ファスナー組部材の参考側面図である。
【図8】ループとフック係合素子が混合する面ファスナー組部材の参考側面図である。
【図9】射出成形でフック係合素子が形成された面ファスナー組部材の参考側面図である。
【図10】樹脂製きのこ型ステムで形成された面ファスナー組部材の参考側面図である。
【図11】一つの部材で係合するように形成された面ファスナー部材の参考側面図である。
【図12】マグネットシートを用いた組部材の参考側面図である。
【図13】インデックスの機能をもつ面ファスナー組部材の参考側面図である。
【図14】図2に示した面ファスナー組部材の使用態様を示す参考斜視図である。
【図15】図3に示した面ファスナー組部材の使用態様を示す参考斜視図である。
【図16】図4に示した面ファスナー組部材の使用態様を示す参考斜視図である。
【図17】図5に示した面ファスナー組部材の使用態様を示す参考斜視図である。
【図18】面ファスナー組部材を長辺に二つ使用した参考斜視図である。
【図19】面ファスナー組部材を長辺一つと短辺一つに使用した参考斜視図である。
【図20】図6に示した面ファスナー組部材の使用態様を示す参考斜視図である。
【図21】図7に示した面ファスナー組部材の使用態様を示す参考斜視図である。
【図22】図11に示した面ファスナー組部材の使用態様を示す参考斜視図である。
【図23】図12に示した面ファスナー組部材の使用態様を示す参考斜視図である。
【図24】図13に示した面ファスナー組部材の使用態様を示す斜視図である。
【図25】飾りを付加した面ファスナー組部材の使用態様を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
この発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施形態の説明から、より明瞭に理解される。また、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。さらに、図面は必ずしも一定の縮尺で示されておらず、本発明の原理を示す上で誇張したものになっている。
【0052】
以下、本発明の独立した面ファスナー組部材及びその他の組部材を用いた係止具の実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0053】
この発明の独立した面ファスナー組部材は、収納具に装着する場合、剥離紙を剥がし面ファスナー組部材に配備した接着剤層または両面粘着テープにより極めて簡便に取付けることが出来るうえ、取付け後の使用でも、接着剤層や両面粘着テープの粘着剤が邪魔になり実用困難ならしめるという不都合な問題点が解消できる。
例えば、図1に示すように面ファスナー組部材の参考側面図は、一方の面全面にループ係合素子3を植設した基材1の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファスナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、不特定な厚さの収納物に適応するために、雌型よりも長くしてマチ機能と係止機能を保持し、一方の面全面にフック係合素子4を植設した基材2の裏面の一部に接着剤層6または両面粘着テープ8を配備し、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着して形成する独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。
【0054】
図2に示す独立した面ファスナー組部材の参考側面図は、一方の面全面にループ係合素子3を植設した基材1の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファスナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、不特定な厚さの収納物に適応するために、雌型よりも長くしてマチ機能と係止機能を保持し、一方の面全面にフック係合素子4を植設した基材2の裏面の一部に接着剤層6または両面粘着テープ8を配備し、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着して形成する。この雌型の面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着し、雄型の面ファスナー組部材は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に貼着して使用する。この面ファスナー組部材の着脱操作によって書類等の収納物の出し入れを簡便に行い、また書類や収納物の脱落や落下を防止する独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。
【0055】
図3に示す独立した面ファスナー組部材の参考側面図は、一方の面全面にループ係合素子3を植設した基材1の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファス
ナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、不特定な厚さの収納物に適応するために、雌型よりも長くしてマチ機能と係止機能を保持し、一方の面の一部の面にフック係合素子4を植設した基材2の同じ面のフック係合素子4が配備されていない部分に、接着剤層6または両面粘着テープ8を配備するとともに、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着した面ファスナー組部材を形成する。この雌型の面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着し、雄型の面ファスナー組部材は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の外面側に貼着して使用する独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。
【0056】
図4に示す独立した面ファスナー組部材の参考側面図は、一方の面全面にループ係合素子3を植設した基材1の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファスナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、不特定な厚さの収納物に適応するために、雌型よりも長くしてマチ機能と係止機能を保持し、一方の面全面にフック係合素子4を植設した基材2の裏面の一部に接着剤層6または両面粘着テープ8を配備し、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着して形成する。この雌型の面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の内面側に貼着し、雄型の面ファスナー組部材は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の外面側に貼着して使用する独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。
【0057】
図5に示す独立した面ファスナー組部材の参考側面図は、一方の面全面にループ係合素子3を植設した基材1の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファスナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、不特定な厚さの収納物に適応するために、雌型よりも長くしてマチ機能と係止機能を保持し、一方の面の一部の面にフック係合素子4を植設した基材2のフック係合素子4が配備されていない部分に、接着剤層6または両面粘着テープ8を配備すると伴に、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着した面ファスナー組部材を形成する。この雌型の面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の内面側に貼着し、雄型の面ファスナー組部材は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に貼着して使用する独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。
【0058】
図6に示す独立した面ファスナー組部材の参考側面図は、収納物や収納体の不特定な厚さにさらに適応するために、雌型は図2の雌型よりも長い面ファスナー組部材で、雄型は雌型よりも長い面ファスナー組部材でマチ機能と係止機能を保持し、一方の面全面にループ係合素子3を植設した基材1の裏面の一部の面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファスナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、一方の面の一部の面にフック係合素子4を植設した基材2の同じ面のフック係合素子4が配備されていない部分に、接着剤層6または両面粘着テープ8を配備するとともに、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着した面ファスナー組部材を形成する。この雌型の面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着し、雄型の面ファスナー組部材は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の外面側に貼着して使用する。この面ファスナー組部材の着脱操作によって多様な収納物の出し入れを簡便に行い、さらには脱落や落下を防止し、収納体の整理・区分・保管を簡便に行う独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。
【0059】
図7に示す独立した面ファスナー組部材の参考側面図は、図6よりさらに厚さのある収納物や収納体の不特定な厚さに適応するために、雌型は図6より長くして、最適な長さの面ファスナー組部材でマチ機能と係止機能を保持し、一方の面全面にループ係合素子3を植設した基材1の裏面の一部の面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファスナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、一方の面の一部の面にフック係合素子4を植設した基材2の同じ面のフック係合素子4が配備されていない部分に、接着剤層6または両面着テープ8を配備するとともに、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着した面ファスナー組部材を形成する。この雌型の面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着し、雄型の面ファスナー組部材は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の外面側に貼着して使用する。この面ファスナー組部材によって脱落や落下を防止し、多様で不特定な厚さの収納物や複数の収納体の整理・区分・保管を簡便に行う独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。
【0060】
図8に示すように独立した面ファスナー組部材の参考側面図は、一方の面全面にフック係合素子とループ係合素子とが混在するような形態13を配備した基材1の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファスナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、不特定な厚さの収納物に適応するために、雌型よりも長くしてマチ機能と係止機能を保持し、一方の面全面にフック係合素子とループ係合素子とが混在するような形態13を配備した基材2の裏面の一部に接着剤層6または両面粘着テープ8を配備し、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着して形成する。この雌型の面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着し、雄型の面ファスナー組部材は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に貼着して使用する。この係合力のやや弱い面ファスナー組部材の着脱操作によって多様な紙類や収納物の出し入れを簡便に行い、さらには書類や収納物の脱落や落 下を防止する独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。
【0061】
図9に示すように独立した面ファスナー組部材の参考側面図は、一方の面全面にループ係合素子3を配備した基材1の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファスナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、不特定な厚さの収納物に適応するために、雌型よりも長くしてマチ機能と係止機能を保持し、一方の面全面に、射出成形により成形してなるフック係合素子14を配備した基材2の裏面の一部に接着剤層6または両面粘着テープ8を配備し、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着して形成する。この雌型の面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着し、雄型の面ファスナー組部材は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に貼着して使用する。この係合力のやや強い面ファスナー組部材の着脱操作によって多様な紙類や収納物の出し入れを簡便に行い、さらには書類や収納物の脱落や落下を確実に防止する独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。
【0062】
図10に示すように独立した面ファスナー組部材の参考側面図は、一方の面全面に樹脂製きのこ型ステム係合素子15を配備した基材1の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファスナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、不特定な厚さの収納物に適応するために、雌型よりも長くしてマチ機能と係止機能を保持し、一方の面全面に、樹脂製きのこ型ステム係合素子15を配備した基材2の裏面の一部に接着剤層6または両面粘着テープ8を配備し、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着して形成する。この雌型の面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着し、雄型の面ファスナー組部材は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に貼着して使用する。この面ファスナー組部材の強い係合力によって、多様な書類や収納物の脱落や落下を安定して確実に防止する独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。
【0063】
図11に示すように一つの部材で着脱自在に係合させる独立した面ファスナー部材の参考側面図は、不特定な厚さの収納物や収納体に適応するために、最適な長さにしてマチ機能と係止機能を保持し、一方の面の一部の面または全面にループ係合素子3を配備し、ループ係合素子が配備された反対の面の端部の一部に粘着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、粘着剤層5または両面粘着テープ7を配備した同じ面の粘着剤層5または両面粘着テープ7を配備していない部分または、粘着剤層5または両面粘着テープ7を配備した反対側端部の一部にフック係合素子4を配備し、粘着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して形成する。この面ファスナー部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側または、裏表紙12の外面側に貼着して使用する独立した面ファスナー部材を用いた係止具である。
【0064】
図12に示すように独立したマグネットシート組部材の参考側面図は,マグネットシート17の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して形成する。これに対向するマグネットシート18は、不特定な厚さの収納物に適応するために、マグネットシート17よりも長くしてマチ機能と係止機能を保持し、裏面の一部に接着剤層6または両面粘着テープ8を配備し、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着して形成する。このマグネットシート組部材は、マグネットシート17の剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着し、マグネットシート18は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に貼着して使用する。このマグネットシート組部材は、簡単な着脱操作と接合力によって、多様な書類や収納物の出し入れを簡便に行い、脱落や落下を防止する独立したマグネットシート組部材を用いた止具である。
【0065】
図13に示すように独立した面ファスナー組部材の参考側面図は、一方の面全面にループ係合素子3を植設した基材1の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、この接着剤層5または両面粘着テープ7の外面側に、剥離紙9を貼着して雌型の面ファスナー組部材を形成する。これに対向する雄型の面ファスナーは、不特定な厚さの収納物に適応するために、雌型よりも長くしてマチ機能と係止機能を保持し、一方の面全面にフック係合素子4を植設した基材2の裏面の一部に接着剤層6または両面粘着テープ8を配備し、さらに接着剤層6または両面粘着テープ8を配備していない部分の一部または全部に、文字及び数字等情報を記入または表示でき部分19により、インデックス等の機能を持たせ、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着して形成する。この雌型の面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着し、雄型の面ファスナー組部材は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に貼着して使用する。この独立した面ファスナー組部材は、収納物の脱落や落 下を防止し、収納体の整理・区分・保管を容易に行うインデックス等の機能を具有する独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。
【0066】
図14に示す実施態様は、図2の参考斜視図であり、雌型面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着固定し、雄型面ファスナー組部材は剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に貼着固定している。これにより、裏表紙12の外面側は平らになりファイル等を重ねる上で便利である。
【0067】
図15に示す実施態様は、図3の参考斜視図であり,雌型面ファスナー組部材は剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着固定し、雄型面ファスナー組部材は剥離紙10を剥がして裏表紙12の外面側に貼着固定している。これにより、表表紙11と裏表紙12の内面側は平らになり、書類などの紙類や収納物の出し入れをスムーズに簡便に行え、さらに紙類などの収納物に皺が入ったり、折曲がったりすることもなく非常に便利である。
【0068】
図16に示す実施態様は、図4の参考斜視図であり、雌型面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の内面側に貼着固定し、雄型面ファスナー組部材は剥離紙10を剥がして裏表紙12の外面側に貼着固定している。これにより、表表紙11の外面側は平らになりファイル等を重ねる上で便利である。
【0069】
図17に示す実施態様は、図5の参考斜視図であり、雌型面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の内面側に貼着固定し、雄型面ファスナー組部材は剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に貼着固定している。表表紙11と裏表紙12の外面側は上下ともに平らになりファイル等を重ねて整理する上で最適である。
【0070】
図18に示す実施態様は、図2の面ファスナー組部材を長辺形の長辺に二つ取付けた参考斜視図であり、雌型面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着固定し、雄型面ファスナー組部材は剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に貼着固定している。これにより、丈の小さな収納物も面ファスナー組部材を一つ取付けた時よりも落下・脱落を確実に防止することができる。
【0071】
図19に示す実施態様は、図2の面ファスナー組部材を長辺形の長辺一つと短辺一つに取付けた参考斜視図である。雌型面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に長辺に一つ、短辺に一つ貼着固定し、雄型面ファスナー組部材は剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に長辺に一つ、短辺に一つ貼着固定する。これにより、二面が完全に綴じられファイルでは、残りの二面も面ファスナー組部材で綴じられた状態となり幅の狭く小さな収納物や紙類も、さらに落下・脱落を防止することができる。
【0072】
図20に示す実施態様は、複数のファイルを整理・区分・保管するために、図6の面ファスナー組部材を四辺に取付けた参考斜視図である。雌型面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして最も上にあるファイルの表表紙11の外面側に貼着固定し、雄型面ファスナー組部材は剥離紙10を剥がして最も下にあるファイルの裏表紙12の外面側に貼着固定している。簡便に取付けられた独立した面ファスナー組部材によって四面が綴じられた複数のファイルは、落下・脱落を防止するとともに、立てても寝かしてもどちらでも整理・区分・保管が容易に行える。
【0073】
図21に示す実施態様は、複数のさらに厚いファイルを整理・区分・保管するため図7の独立した面ファスナー組部材を四辺に取付けた参考斜視図であり、雌型面ファスナー組部材は、剥離紙9を剥がして最も上にあるファイルの表表紙11の外面側に貼着固定し、雄型面ファスナー組部材は剥離紙10を剥がして最も下にあるファイルの裏表紙12の外面側に貼着固定している。このように多種多様な収納体であっても簡便に取付けて四面が綴じられ、落下・脱落を防止するとともに、立てても寝かしてもどちらでも整理・区分・保管が容易に行える。
【0074】
図22に示す実施態様は、図11を取付けた参考斜視図である。一つの独立した部材で着脱自在に係合させる独立した面ファスナー部材は、剥離紙9を剥がして最も上にあるファイルの表表紙11の外面側に貼着固定し、粘着剤層5または両面粘着テープ7と同じ面にあるフック係合素子4が最も上にあるファイルの表表紙11と最も下にある裏表紙12の外面側周囲を回って、粘着剤層5または両面粘着テープ7を配備した面の反対の面にあるループ係合素子3に係合するようにした、独立した面ファスナー部材を用いた係止具である。多様な収納物や収納体の落下・脱落を防止するとともに、立ててもも寝かしてもどちらでも、整理・区分・保管が容易に行える。
【0075】
図23に示す実施態様は、図12を取付けた参考斜視図である。マグネットシート17の裏面全面に接着剤層5または両面粘着テープ7を配備し、その外面側に剥離紙9を貼着して形成する。これに対向するマグネットシート18は、不特定な厚さの収納物に適応するためにマグネットシート17よりも長く、マチ機能と係止機能を保持し、裏面の一部に接着剤層6または両面粘着テープ8を配備し、この接着剤層6または両面粘着テープ8の外面側に、剥離紙10を貼着して形成する。このマグネットシート17は、剥離紙9を剥がして表表紙11の外面側に貼着し、マグネットシート18は、剥離紙10を剥がして裏表紙12の内面側に貼着して使用する独立したマグネットシート組部材を用いた止具である。独立したマグネットシート組部材は、取扱いと取付けが簡便にでき、着脱も容易で、落下・脱落を防止するとともに、整理・区分・保管が簡便に行える。
【0076】
図24に示す実施態様は、図13を取付けた参考斜視図である。面ファスナー組部材の基材2裏面の一部の接着剤層6または両面粘着テープ8を配備していない部分に、文字及び数字等情報を記入または表示できる部分19により、インデックス等の機能を持たせた独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。この独立した面ファスナー組部材により、保管の整理と区分が容易に行え、取出しにも便利である。
【0077】
図25に示す実施態様は、図2の面ファスナー組部材の基材2裏面の一部の接着剤層6または両面粘着テープ8を配備していない部分に、花柄の飾りを取付けた独立した面ファスナー組部材を用いた係止具である。このように多種多様な形態・色彩・模様を付加した独立した面ファスナー組部材を形成することにより、仕事だけではなくプライベートでも楽しく容易に整理・区分・保管が行える。
【0078】
以上の独立した面ファスナー組部材は、基材1、基材2がポリアミド、ポリエステル等の合成繊維を織成または編成によって形成すると同時に、フック係合素子4はモノフィラメントなど、ループ係合素子3は、マルチフィラメントなどから形成されている。接着剤層5,接着剤層6は、ゴム系樹脂、アクリル系樹脂などから形成し、両面粘着テープ9、両面粘着テープ10は、ゴム系樹脂、アクリル系樹脂などによって構成している。
【0079】
なお、本明細書における「ファイル」とは、収納物を綴じ込んだもの以外に、ノート、アルバム、ホルダー、バインダー等をも含む概念として用いられる。
【符号の説明】
【0080】
1,2 基材
3 ループ係合素子
4 フック係合素子
5,6 接着剤層
7,8 両面粘着テープ
9,10 剥離紙
11 表表紙
12 裏表紙
13 ループとフックが混在した係合素子
14 射出成形により成形したフック係合素子
15 きのこ型ステム係合素子
16 ファイル
17 マグネットシート部材
18 マグネットシート部材
19 インデックス部
20 花柄の飾り

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの部材を着脱自在に係合させる面ファスナー組部材であって、該面ファスナー組 部材は、係合要素部材A片及びB片から構成されており、該A片の係合要素部材の一方の面には係合素子を配備し、前記A片の係合要素部材に配備された係合素子は、該A片の係合要素部材の前記一方の面全面またはその一部の面に配備され、前記B片の係合要素部材の一方の面に配備された係合素子は、該B片の係合要素部材の前記一方の面全面またはその一部の面に配備され、該B片の係合要素部材に配備された係合素子が前記一方の面全面に配備されている場合には、その反対面の一部または全部に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、前記B片の係合要素部材に配備された係合素子が前記一方の面の一部に配備されている場合には、該B片の面の係合素子が配備されていない部分に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、さらに前記A片の係合要素部材には、前記係合素子が前記一方の面全面に配備されている場合には、その反対面の一部または全部に粘着剤層または両面粘着テープを配備し、前記A片の係合要素部材に配備された係合素子が前記一方の面の一部に配備されている場合には、該A片の面の係合素子が配備されていない部分に、粘着剤層または両面粘着テープを配備したことを特徴とする面ファスナー組部材を用いた係止具。
【請求項2】
前記A片及びB片係合要素部材の各粘着剤層または各両面粘着テープの外面側には剥
離紙を貼着してなることを特徴とする請求項1記載の面ファスナー組部材を用いた係
止具。
【請求項3】
前記A片及びB片係合要素部材の一方の面に、夫々ループ係合素子またはフック係合素子を配備したことを特徴とする請求項1又は2記載の面ファスナー組部材を用いた係止具。
【請求項4】
前記A片及びB片係合要素部材の一方の面に、編織成により形成されたフック係合素子またはループ係合素子を形成するか、あるいはまたフック係合素子とループ係合素子とが混在する形態を形成してなることを特徴とする請求項1又は2記載の面ファスナー組部材を用いた係止具。
【請求項5】
前記A片及びB片係合要素部材に設けられたフック係合素子が、射出成形により成形してなることを特徴とする請求項1又は2記載の面ファスナー組部材を用いた係止具。
【請求項6】
前記A片及びB片係合要素部材の一方の面に、夫々樹脂製きのこ型ステム係合素子を配備したことを特徴とする請求項1又は2記載の面ファスナー組部材を用いた係止具。
【請求項7】
前記A片または前記B片係合要素部材、あるいは前記A片及びB片係合要素部材ともに、弾力性を具有させた基材からなることを特徴とする請求項、1、2、3、4、5又は6記載の面ファスナー組部材を用いた係止具。
【請求項8】
前記A片または前記B片係合要素部材、あるいは前記A片及びB片係合要素部材ともに、インデックスの機能を具有してなることを特徴とする請求項、1、2、3、4、5、6又は7記載の面ファスナー組部材を用いた係止具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−29813(P2012−29813A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171270(P2010−171270)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【特許番号】特許第4787370号(P4787370)
【特許公報発行日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(308011476)
【Fターム(参考)】