靴中底
足の運動に緩衝性および制御性を与える中底。この中底は、安定クレードル、および中底のコアまたはベースの下側に幾つかのポッドを備える。ポッドの一部は足の運動の制御の助けをするように選択された異なる材料特性を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、改良型靴中底に関し、より詳細には、向上した緩衝性およびサポートを使用者の足に与える中底に関する。
【背景技術】
【0002】
人の足は非常に複雑な生物学的機構を有する。歩行時に踵がつくときの足への荷重は、通常、人の体重の約1.5倍である。走っているとき、またはバックパックなど追加の重量を携行するときに、足にかかる荷重は体重の3倍を超えることがある。足の多くの骨、筋、靭帯、および腱は、衝撃力を吸収かつ分散し、体重および他の荷重を担持し、推進力を与える機能を果たす。適切に設計された靴中底は、足がこうした機能を果たす助けをし、足を傷害から保護することができる。
【0003】
中底は、個人の特定の必要性に対処するように特別注文することができる。中底を、最終使用者の足の模型に基づいて作製することができ、または最終使用者の足の外形に成形される熱可塑性材料で作製することができる。しかし、こうした中底を一般人用に作製するのは実用的ではない。大抵の特注品目と同様に、特注の中底は、量が少なく、中底を適切に作製して適合させるのに長い時間を要するために高コストになりがちである。
【0004】
一般人に実際に販売するには、中底は、個々に調節および調整する必要なく、使用者に利益を提供しなければならない。一般に市販されている中底の第1のタイプは、足への緩衝性を重視して、衝撃の吸収を最大にしたものである。通常の個人には、緩衝性中底は、歩行またはランニングなど軽度から中程度の活動を行う間は十分な働きをする。すなわち、緩衝材はこうした活動に対して中底に十分な緩衝性およびサポートを提供することができる。しかし、重いバックパックを携行し、または難しい地形を横断するなど、比較的激しく、あるいは技術的に難しい活動では、通常の緩衝性中底では十分でないことがある。こうした条件下では、緩衝性中底だけでは十分なサポートおよび制御性が提供されず、使用中に底につく恐れがある。
【0005】
他のタイプの市販の中底は制御性を重視したものである。通常、こうした中底は比較的堅固かつ剛直に作製され、足の動きを制限することによって足の曲げおよび捻りを制御するようになされている。剛構造は良好に運動を制御するものであるが、許容性があまりない。その結果、足の動きが剛構造によって課せられた限度に達すると、足にかかる荷重が突然変わる傾向があり、足の構造への荷重が増加する恐れがある。腱および靭帯など生物学的組織は、荷重を受ける速度に敏感であり、荷重の突然の変化が傷害または損傷を引き起こす恐れがある。
【0006】
上記を考慮すると、緩衝性と制御性の両方を与える市販の中底を提供することが望ましい。
【0007】
緩衝性と制御性の両方を提供し、一般人によって実用的に使用される中底を提供することも望ましい。
【発明の要約】
【0008】
したがって、上記を考慮すると、本発明の目的は、緩衝性と制御性の両方を与える市販の中底を提供することである。
【0009】
本発明の目的はまた、緩衝性と制御性の両方を提供し、一般人によって実用的に使用される中底を提供することである。
【0010】
本発明の上記その他の目的および利点は、運動の制御性と緩衝性の両方を与える中底によって提供される。この中底は、協働して足の緩衝性と運動制御性の所望の組合せを行う相互作用構成要素のシステムを含む。構成要素はフォーム・コア、半剛性安定クレードル、および幾つかの弾性ポッドとパッドを含む。構成要素の特性、サイズ、および形状、ならびに配置は、緩衝性と制御性の所望の調和が提供されるように、より詳細には所望の生体力学機能が果たされるように選択される。
【0011】
本発明の原理によれば、緩衝性コアまたはベースは、緩衝性、安定性、および制御性を提供する中底が形成されるように、比較的硬い安定クレードルおよび幾つかの弾性ポッドと組み合わされる。ポッドのサイズ、形状、および材料の特性を変えることによって、足の運動に関する過剰な/不足の回内運動、過剰な/不足の回外運動の問題、および他の問題に対処できるように中底を設計することができる。
【0012】
本発明の好ましい一実施形態では、中底の構成要素は互いに永久に固定されて、所期のタイプまたは種類の活動用に設計された中底が作製される。したがって、多くの中底設計を、広範な異なる活動に対処できるように作製することができる。本発明の一代替実施形態では、中底は、様々な特性を有する幾つかの交換可能なポッドを備えるキットを含むことができる。こうしたキットを使用して、最終使用者はポッドを選択的に変更し、特定の活動に適応するように中底を特注することができる。
【0013】
本発明の上記その他の目的および利点は、添付の図面と併せて、以下の詳細な説明を考慮すれば、理解されるであろう。図面では、同様の参照番号は図面を通して同様の部品を指す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1から11を参照して、本発明の原理によって作製された中底を開示する。図1の分解図で示したように、中底20は、ベース22、安定クレードル24、外側ヒール・ポッド(lateral heel pod)26、内側ヒール・ポッド(medial heel pod)28、外側中足部ポッド(lateral midfoot pod)30、前足部ポッド(forefoot pod)32、外反パッド(valgus pad)34、および上部シート(top sheet)36を備える合成構造である。図1では見えないが、中底20は、図4および9で見ることができる横方向のアーチ支持部38を形成するためのベース22と上部シート36の間に配置された薄いパッドも備える。
【0015】
図2で示したように、ベース22は、通常、完全または部分的な中底形状を有する。ベース22は、好ましくは、適した緩衝特性を有するフォームまたは他の材料の1つまたは複数の層から成る。たとえば、ベース22は、約ショアC25〜55のデュロメーター(硬さ)を有する約2mmのEVAフォームから成る上層、および約ショアC40〜65のデュロメーターを有する約4.5mmのEVAフォームから成る底層を含むことができる。より好ましくは、ベース22の材料は中底の使用者の予想される活動のタイプに基づいて選択される。より軟質の材料は軽い活動中に使用される中底に選択され、より硬質の材料はきつい活動により適している。たとえば、約ショアC30〜35のデュロメーターを有するEVA上層、および約ショアC45のデュロメーターを有するEVA底層を含むベースは、1日ハイキングなどの活動用に設計された中底に適したベースであるが、それぞれ約ショアC45〜50およびショアC60のデュロメーターを有するEVA上層および底層は、バックパッキングで使用されることが意図された中底により適している。
【0016】
ベース22は、ヒールの周囲を包み、足の側部に沿って部分的に延在して、中底が足の自然の形状と一致するようになされた隆起縁部40を有する。図6〜10で見られるように、足の内側で隆起縁部24の高さが全般的に高くなり、ベース材料がより厚くなり、外側でより低くなる。ベース22は、それぞれ安定クレードル24、前足部ポッド32、および外反パッド34と対合するための凹部42、44、および46も含む。
【0017】
ベース22は安定クレードル24内に部分的に配置され、それによって中底20に幾分剛性が与えられる。好ましくは、安定クレードル24は、足の運動を制御するための十分な剛性を有する材料で作製される。たとえば、安定クレードル24を、ショアA90のデュロメーターを有するポリプロピレンで作製することができる。
【0018】
安定クレードル24は、踵骨からその下に足の横足根関節を通って全般的に延びる。しかし以下に記載するように、前方内側部分は、つま先が地面から離れる間の第1中足骨の下方への運動に適応するように形状付けられる。ヒールの周囲の安定クレードル24の外側に沿ったくぼみ58は、中底20を靴の中に嵌めやすくし、中底20と靴の間の動きを最小限に抑える助けをする。
【0019】
図6から10で示したように、安定クレードル24は、ベース22の側部および後部を包んで足の支持を向上させる壁を備える。好ましくは、安定クレードル24は、厚さが約3mmであり、壁のテーパが約2mmから約0.5mmである。安定クレードル24の側部は、荷重がより高くなるために、足の内側でより高くなることが好ましい。たとえば、安定クレードル24の内側48は内側の長手方向のアーチの下で上方に延びる。スロット50は、長手方向のアーチ支持部を損なわずに、安定クレードル24の内側に沿った可撓性を向上させる。好ましくは、ベース22は、フォーム材料の部分52および54がスロット50および穴56内に突き出て、ベース22が安定クレードル24の外面と概ね同じ高さになり、安定クレードル24とベース22が共に機械的に係止されるように成形される。有利には、フォームは、ベース22がたとえば歩行中に圧縮された場合に、アーチに追加の緩衝性が与えられるように、スロット42を通って膨張することもできる。
【0020】
ポッド26から30は、安定クレードル24の対応する開口60から64を通してベース22の底部に固定される。前足部ポッド32および外反パッド34は、安定クレードル24の前方のベース22の底部に固定され、上部シート36はベース22の上面に固定される。以下で論じるように、こうしたポッドおよびパッドのサイズ、形状、および配置は足の様々な解剖学的構造の目標の位置および足の運動の生体力学に基づく。
【0021】
足の地面との接触は、全般的に3つの相に分割される。すなわち、踵がつき、中足部が支持し、つま先が地面から離れる。踵がつく間、足の踵は地面にかなりの衝撃力を与える。この衝撃を緩衝するため、外側ヒール・ポッド26が、踵骨(踵の骨)の後部および外側に沿って配置され、安定クレードル24の下に突き出る。好ましくは、外側ヒール・ポッド26は適した緩衝特性を有する材料で作製される。たとえば、外側ヒール・ポッド26は約ショアC40〜60のデュロメーターを有する約6mmのポリウレタン材料から成るものでもよい。より好ましくは、外側ヒール・ポッド26の特性は、所期のタイプの活動に基づいて選択される。たとえば、約ショアC45〜50のデュロメーターを有するポリウレタンは、1日ハイキングなどの活動用に設計された中底の外側ヒール・ポッド26に適しているが、約ショアC50〜55のデュロメーターを有するポリウレタンはバックパッキングなどの活動用に設計された中底により適している。
【0022】
踵と地面との最初の衝撃に続いて、足がねじれ、または回内運動して、踵の内側が地面と接触する。足は、回内運動の量、ならびに回内運動が起こる速度に敏感である。回内運動は自然であり、ある程度の回内運動は、歩行またはランニング中に足にかかるステスおよび力を吸収する働きをするために望ましい。しかし、過剰な量または速度の回内運動は傷害を招く恐れがある。
【0023】
安定クレードル24は、足の内側部分に沿ってしっかりした支持を提供して、回内運動の量を制御する助けをする。内側ヒール・ポッド28を外側ヒール・ポッド26と異なる特性を有する材料から形成することによって、内側ヒール・ポッド28は回内運動の速度を制御する助けをする。たとえば、回内運動の速度を低減するには、内側ヒール・ポッド28を外側ヒール・ポッド26よりも硬い材料から作製することができる。より硬いまたは剛性の材料は同じ荷重を受けてもより軟質の材料と同じだけ、または同じ速さで圧縮されない。したがって、より硬い材料から作製された内側ヒール・ポッドは、より軟質の材料で作製された外側ヒール・ポッドよりも圧縮されない。その結果、内側ヒール・ポッド28は回内運動を阻止し、または反作用する傾向があり、それによって、回内運動の程度および速度を低減する助けをする。逆に、内側ヒール・ポッド28を外側ヒール・ポッド26よりも軟質の材料から作製すると、回内運動の量および速度が増す傾向がある。
【0024】
好ましくは、内側ヒール・ポッド28に使用される材料の硬さは、外側ヒール・ポッド26の硬さおよび所期の活動のタイプに基づいて選択される。たとえば、外側ヒール・ポッド26および内側ヒール・ポッド28の硬さは、軽度から中程度の活動中に使用すべき中底用には約20〜30%異なってもよい。より詳細には、それぞれ約ショアC45〜50および約ショアC60のデュロメーター値を有する外側および内側ヒール・ポッドは、軽いハイキング中に使用されるように設計された中底に適している。
【0025】
重いバックパックを携行すると、踵がつく間およびその後の足への荷重および回内運動の速度が大幅に増大する。したがって、バックパッキング中に使用されるように設計された内底には、内側ヒール・ポッド28をかなり硬くなるように作製することができる。一例として、約20〜40%の硬さの差がこうした活動にはより適している。より詳細には、それぞれ約ショアC50〜50および約ショアC65〜70のデュロメーター値を有する外側および内側ヒール・ポッドは、バックパッキング中に使用されるように設計された中底に適している。
【0026】
中足部パッド30はステップの真中部分で足の外側に緩衝性および制御性を提供する。通常、中足部ポッド30は、たとえば硬さが外側ヒール・ポッド26と同じ特性を有する材料で形成される。しかし、異なる特性を有する材料を使用することもできる。
【0027】
推進またはつま先が地面から離れるステップの始めに、踵が地面から持ち上げられ、重量が足の母指球に移動する。前足部ポッド32は、足のこの部分の下に配置される。好ましくは、前足部ポッド32は比較的弾性の材料で形成されて、ポッド32を圧縮するように加えられるエネルギが、つま先が地面から離れるときに足を推進する助けをするように戻される。たとえば、前足部ポッド32は、約ショアC25〜45、より好ましくは約ショアC30〜40のデュロメーターを有する厚さ約6.5mmのEVA材料の層から成るものでもよい。好ましくは、前足部ポッド32は、図1および5で示した斜めの溝66を含む。溝66は、足の母指球の関節の蝶番線に対応するように角度が付けられて、前足部ポッド32の柔軟性が増すようになされる。
【0028】
つま先が地面から離れる間、第1中足骨が自然に下方に曲がる。この第1中足骨が自然に下方に曲がるのが阻止されると、足のアーチが平坦になり、足が過剰に回内運動して、くるぶしおよび膝へのストレスが増加する。下方への屈曲に適応するため、前足部ポッド32の内側部分62が安定クレードル24の対応する凹部分64内に後方に延びる。安定クレードルおよび前足部ポッドの形状によって、第1中足骨がより自然に曲がり、それによってつま先が地面から離れる間に足の親指に荷重しやすくなる。
【0029】
外反パッド34は足の外側のつま先の下に配置される。好ましくは、外反パッド34は、つま先が地面から離れる間に足の親指にさらに荷重しやすくなるように、ベース22よりも硬いものである。たとえば、外反パッド34は、約ショアC70のデュロメーターを有する1.5mmのEVAの層から成るものでもよい。
【0030】
好ましい一実施形態では、ベース22は上部シート36で覆われる。上部シート36は、水疱の可能性を最低限に抑える低摩擦係数の不織布層が好ましい。好ましい一実施形態では、布は、防湿障壁と組み合わせて細菌や真菌が発生する臭気を低減する抗菌物質で処理される。一連の空気口66が上部シート36、ベース22、および前足部ポッド32を通って延在して、中底20の上下に空気が循環できるようになされる。
【0031】
図11は、本発明の中底の底面図に重ね合わされた足の骨を示す。足の踵に踵骨70が存在し、踵骨の前方に距骨72が存在する。距骨72の前方の内側に舟状骨74が存在し、外側に立方骨76が存在する。立方骨および舟状骨の前方には楔状骨78が存在する。楔状骨78および立方骨76の前方には中足骨80A〜80Eが存在する。第1中足骨80Aは足の内側に位置し、第5中足骨80Eは足の外側に位置する。中足骨の前方に基節骨82が存在する。基節骨82の前方に中節骨84が存在し、各つま先の端部に末節骨86が存在する。
【0032】
本発明の第1の好ましい実施形態では、本発明の原理によって作製された中底の様々な構成要素が接着剤など適した手段を使用してベース22に永久に固定される。本発明の一代替実施形態では、構成要素の少なくとも一部、特にポッドが、変更または交換できるようにベース22に固定される。たとえば、ポッド26〜32を、面ファスナ、一時的な接着剤、または他の取り外し可能な取り付け手段を使用してベース22に取り付けることができる。交換可能な構成要素を含む中底キットを提供することによって、最終使用者は中底を自分の特定の必要性または特定の最終用途に適合させることができる。たとえば、過剰に回内運動しやすい最終使用者、または特に重いバックパックを持ってハイキングをする最終使用者は、通常の使用者よりも幾分硬い内側ヒール・ポッドを選択することができる。
【0033】
本発明を好ましい実施形態に関して記載したが、詳細な記載は本発明を限定するものではなく、当業者には他の修正形態も明らかであろう。たとえば、上記に開示した本発明の例示の実施形態は、過剰な回内運動を制御する必要性を前提としたものである。したがって、例示の実施形態は外側ヒール・ポッドよりも硬い内側ヒール・ポッドを有する。しかし、回内運動の不足は、より軟質の内側ヒール・ポッドを使用することによって対処することができる。同様に、つま先が地面から離れる間の過剰な、または不足の回外運動は、ベース22、前足部ポッド32、および外反パッド34のいずれかの特性を変更することによって対処することができる。
【0034】
一般人に販売することができる市販の中底の提供に関して本発明を開示した。しかし、同じ原理を足痛治療医または他の医療専門医が特定患者の必要性に対処するように中底を設計または作製するために使用することができる。
【0035】
したがって、改良型中底が開示されている。容易に理解されるように、こうした開示の中底の例示の実施形態は、ハイキング、パックパッキングなどの活動中に足に緩衝性を与え、回内運動を制御するのに有用である。しかし、理解されるように、中底システムの構成要素を、他の活動に対応し、または他の種類の足の運動を制御するように修正することができる。したがって、中底の構成要素の特定の厚さ、材料、および特性の提示を含む、本明細書で提供した記載は、単に例示のために提供したものであって、限定的ではなく、本発明は添付の特許請求の範囲にのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の原理による中底の例示の実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1の中底のベースを示す斜視図である。
【図3】図1の安定クレードルを示す斜視図である。
【図4】図1の中底の背面(上部)を示す斜視図である。
【図5】図1の中底の足底(底部)を示す斜視図である。
【図6】図1の中底の外側(外部)を示す斜視図である。
【図7】図1の中底後部を示す斜視図である。
【図8】図1の中底を示す縦断面図である。
【図9】図5の9−9線に沿う図1の中底を示す横断面図である。
【図10】図5の10−10線に沿う図1の中底を示す横断面図である。
【図11】図1の中底の足底図に重ね合わされた足の骨を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、改良型靴中底に関し、より詳細には、向上した緩衝性およびサポートを使用者の足に与える中底に関する。
【背景技術】
【0002】
人の足は非常に複雑な生物学的機構を有する。歩行時に踵がつくときの足への荷重は、通常、人の体重の約1.5倍である。走っているとき、またはバックパックなど追加の重量を携行するときに、足にかかる荷重は体重の3倍を超えることがある。足の多くの骨、筋、靭帯、および腱は、衝撃力を吸収かつ分散し、体重および他の荷重を担持し、推進力を与える機能を果たす。適切に設計された靴中底は、足がこうした機能を果たす助けをし、足を傷害から保護することができる。
【0003】
中底は、個人の特定の必要性に対処するように特別注文することができる。中底を、最終使用者の足の模型に基づいて作製することができ、または最終使用者の足の外形に成形される熱可塑性材料で作製することができる。しかし、こうした中底を一般人用に作製するのは実用的ではない。大抵の特注品目と同様に、特注の中底は、量が少なく、中底を適切に作製して適合させるのに長い時間を要するために高コストになりがちである。
【0004】
一般人に実際に販売するには、中底は、個々に調節および調整する必要なく、使用者に利益を提供しなければならない。一般に市販されている中底の第1のタイプは、足への緩衝性を重視して、衝撃の吸収を最大にしたものである。通常の個人には、緩衝性中底は、歩行またはランニングなど軽度から中程度の活動を行う間は十分な働きをする。すなわち、緩衝材はこうした活動に対して中底に十分な緩衝性およびサポートを提供することができる。しかし、重いバックパックを携行し、または難しい地形を横断するなど、比較的激しく、あるいは技術的に難しい活動では、通常の緩衝性中底では十分でないことがある。こうした条件下では、緩衝性中底だけでは十分なサポートおよび制御性が提供されず、使用中に底につく恐れがある。
【0005】
他のタイプの市販の中底は制御性を重視したものである。通常、こうした中底は比較的堅固かつ剛直に作製され、足の動きを制限することによって足の曲げおよび捻りを制御するようになされている。剛構造は良好に運動を制御するものであるが、許容性があまりない。その結果、足の動きが剛構造によって課せられた限度に達すると、足にかかる荷重が突然変わる傾向があり、足の構造への荷重が増加する恐れがある。腱および靭帯など生物学的組織は、荷重を受ける速度に敏感であり、荷重の突然の変化が傷害または損傷を引き起こす恐れがある。
【0006】
上記を考慮すると、緩衝性と制御性の両方を与える市販の中底を提供することが望ましい。
【0007】
緩衝性と制御性の両方を提供し、一般人によって実用的に使用される中底を提供することも望ましい。
【発明の要約】
【0008】
したがって、上記を考慮すると、本発明の目的は、緩衝性と制御性の両方を与える市販の中底を提供することである。
【0009】
本発明の目的はまた、緩衝性と制御性の両方を提供し、一般人によって実用的に使用される中底を提供することである。
【0010】
本発明の上記その他の目的および利点は、運動の制御性と緩衝性の両方を与える中底によって提供される。この中底は、協働して足の緩衝性と運動制御性の所望の組合せを行う相互作用構成要素のシステムを含む。構成要素はフォーム・コア、半剛性安定クレードル、および幾つかの弾性ポッドとパッドを含む。構成要素の特性、サイズ、および形状、ならびに配置は、緩衝性と制御性の所望の調和が提供されるように、より詳細には所望の生体力学機能が果たされるように選択される。
【0011】
本発明の原理によれば、緩衝性コアまたはベースは、緩衝性、安定性、および制御性を提供する中底が形成されるように、比較的硬い安定クレードルおよび幾つかの弾性ポッドと組み合わされる。ポッドのサイズ、形状、および材料の特性を変えることによって、足の運動に関する過剰な/不足の回内運動、過剰な/不足の回外運動の問題、および他の問題に対処できるように中底を設計することができる。
【0012】
本発明の好ましい一実施形態では、中底の構成要素は互いに永久に固定されて、所期のタイプまたは種類の活動用に設計された中底が作製される。したがって、多くの中底設計を、広範な異なる活動に対処できるように作製することができる。本発明の一代替実施形態では、中底は、様々な特性を有する幾つかの交換可能なポッドを備えるキットを含むことができる。こうしたキットを使用して、最終使用者はポッドを選択的に変更し、特定の活動に適応するように中底を特注することができる。
【0013】
本発明の上記その他の目的および利点は、添付の図面と併せて、以下の詳細な説明を考慮すれば、理解されるであろう。図面では、同様の参照番号は図面を通して同様の部品を指す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1から11を参照して、本発明の原理によって作製された中底を開示する。図1の分解図で示したように、中底20は、ベース22、安定クレードル24、外側ヒール・ポッド(lateral heel pod)26、内側ヒール・ポッド(medial heel pod)28、外側中足部ポッド(lateral midfoot pod)30、前足部ポッド(forefoot pod)32、外反パッド(valgus pad)34、および上部シート(top sheet)36を備える合成構造である。図1では見えないが、中底20は、図4および9で見ることができる横方向のアーチ支持部38を形成するためのベース22と上部シート36の間に配置された薄いパッドも備える。
【0015】
図2で示したように、ベース22は、通常、完全または部分的な中底形状を有する。ベース22は、好ましくは、適した緩衝特性を有するフォームまたは他の材料の1つまたは複数の層から成る。たとえば、ベース22は、約ショアC25〜55のデュロメーター(硬さ)を有する約2mmのEVAフォームから成る上層、および約ショアC40〜65のデュロメーターを有する約4.5mmのEVAフォームから成る底層を含むことができる。より好ましくは、ベース22の材料は中底の使用者の予想される活動のタイプに基づいて選択される。より軟質の材料は軽い活動中に使用される中底に選択され、より硬質の材料はきつい活動により適している。たとえば、約ショアC30〜35のデュロメーターを有するEVA上層、および約ショアC45のデュロメーターを有するEVA底層を含むベースは、1日ハイキングなどの活動用に設計された中底に適したベースであるが、それぞれ約ショアC45〜50およびショアC60のデュロメーターを有するEVA上層および底層は、バックパッキングで使用されることが意図された中底により適している。
【0016】
ベース22は、ヒールの周囲を包み、足の側部に沿って部分的に延在して、中底が足の自然の形状と一致するようになされた隆起縁部40を有する。図6〜10で見られるように、足の内側で隆起縁部24の高さが全般的に高くなり、ベース材料がより厚くなり、外側でより低くなる。ベース22は、それぞれ安定クレードル24、前足部ポッド32、および外反パッド34と対合するための凹部42、44、および46も含む。
【0017】
ベース22は安定クレードル24内に部分的に配置され、それによって中底20に幾分剛性が与えられる。好ましくは、安定クレードル24は、足の運動を制御するための十分な剛性を有する材料で作製される。たとえば、安定クレードル24を、ショアA90のデュロメーターを有するポリプロピレンで作製することができる。
【0018】
安定クレードル24は、踵骨からその下に足の横足根関節を通って全般的に延びる。しかし以下に記載するように、前方内側部分は、つま先が地面から離れる間の第1中足骨の下方への運動に適応するように形状付けられる。ヒールの周囲の安定クレードル24の外側に沿ったくぼみ58は、中底20を靴の中に嵌めやすくし、中底20と靴の間の動きを最小限に抑える助けをする。
【0019】
図6から10で示したように、安定クレードル24は、ベース22の側部および後部を包んで足の支持を向上させる壁を備える。好ましくは、安定クレードル24は、厚さが約3mmであり、壁のテーパが約2mmから約0.5mmである。安定クレードル24の側部は、荷重がより高くなるために、足の内側でより高くなることが好ましい。たとえば、安定クレードル24の内側48は内側の長手方向のアーチの下で上方に延びる。スロット50は、長手方向のアーチ支持部を損なわずに、安定クレードル24の内側に沿った可撓性を向上させる。好ましくは、ベース22は、フォーム材料の部分52および54がスロット50および穴56内に突き出て、ベース22が安定クレードル24の外面と概ね同じ高さになり、安定クレードル24とベース22が共に機械的に係止されるように成形される。有利には、フォームは、ベース22がたとえば歩行中に圧縮された場合に、アーチに追加の緩衝性が与えられるように、スロット42を通って膨張することもできる。
【0020】
ポッド26から30は、安定クレードル24の対応する開口60から64を通してベース22の底部に固定される。前足部ポッド32および外反パッド34は、安定クレードル24の前方のベース22の底部に固定され、上部シート36はベース22の上面に固定される。以下で論じるように、こうしたポッドおよびパッドのサイズ、形状、および配置は足の様々な解剖学的構造の目標の位置および足の運動の生体力学に基づく。
【0021】
足の地面との接触は、全般的に3つの相に分割される。すなわち、踵がつき、中足部が支持し、つま先が地面から離れる。踵がつく間、足の踵は地面にかなりの衝撃力を与える。この衝撃を緩衝するため、外側ヒール・ポッド26が、踵骨(踵の骨)の後部および外側に沿って配置され、安定クレードル24の下に突き出る。好ましくは、外側ヒール・ポッド26は適した緩衝特性を有する材料で作製される。たとえば、外側ヒール・ポッド26は約ショアC40〜60のデュロメーターを有する約6mmのポリウレタン材料から成るものでもよい。より好ましくは、外側ヒール・ポッド26の特性は、所期のタイプの活動に基づいて選択される。たとえば、約ショアC45〜50のデュロメーターを有するポリウレタンは、1日ハイキングなどの活動用に設計された中底の外側ヒール・ポッド26に適しているが、約ショアC50〜55のデュロメーターを有するポリウレタンはバックパッキングなどの活動用に設計された中底により適している。
【0022】
踵と地面との最初の衝撃に続いて、足がねじれ、または回内運動して、踵の内側が地面と接触する。足は、回内運動の量、ならびに回内運動が起こる速度に敏感である。回内運動は自然であり、ある程度の回内運動は、歩行またはランニング中に足にかかるステスおよび力を吸収する働きをするために望ましい。しかし、過剰な量または速度の回内運動は傷害を招く恐れがある。
【0023】
安定クレードル24は、足の内側部分に沿ってしっかりした支持を提供して、回内運動の量を制御する助けをする。内側ヒール・ポッド28を外側ヒール・ポッド26と異なる特性を有する材料から形成することによって、内側ヒール・ポッド28は回内運動の速度を制御する助けをする。たとえば、回内運動の速度を低減するには、内側ヒール・ポッド28を外側ヒール・ポッド26よりも硬い材料から作製することができる。より硬いまたは剛性の材料は同じ荷重を受けてもより軟質の材料と同じだけ、または同じ速さで圧縮されない。したがって、より硬い材料から作製された内側ヒール・ポッドは、より軟質の材料で作製された外側ヒール・ポッドよりも圧縮されない。その結果、内側ヒール・ポッド28は回内運動を阻止し、または反作用する傾向があり、それによって、回内運動の程度および速度を低減する助けをする。逆に、内側ヒール・ポッド28を外側ヒール・ポッド26よりも軟質の材料から作製すると、回内運動の量および速度が増す傾向がある。
【0024】
好ましくは、内側ヒール・ポッド28に使用される材料の硬さは、外側ヒール・ポッド26の硬さおよび所期の活動のタイプに基づいて選択される。たとえば、外側ヒール・ポッド26および内側ヒール・ポッド28の硬さは、軽度から中程度の活動中に使用すべき中底用には約20〜30%異なってもよい。より詳細には、それぞれ約ショアC45〜50および約ショアC60のデュロメーター値を有する外側および内側ヒール・ポッドは、軽いハイキング中に使用されるように設計された中底に適している。
【0025】
重いバックパックを携行すると、踵がつく間およびその後の足への荷重および回内運動の速度が大幅に増大する。したがって、バックパッキング中に使用されるように設計された内底には、内側ヒール・ポッド28をかなり硬くなるように作製することができる。一例として、約20〜40%の硬さの差がこうした活動にはより適している。より詳細には、それぞれ約ショアC50〜50および約ショアC65〜70のデュロメーター値を有する外側および内側ヒール・ポッドは、バックパッキング中に使用されるように設計された中底に適している。
【0026】
中足部パッド30はステップの真中部分で足の外側に緩衝性および制御性を提供する。通常、中足部ポッド30は、たとえば硬さが外側ヒール・ポッド26と同じ特性を有する材料で形成される。しかし、異なる特性を有する材料を使用することもできる。
【0027】
推進またはつま先が地面から離れるステップの始めに、踵が地面から持ち上げられ、重量が足の母指球に移動する。前足部ポッド32は、足のこの部分の下に配置される。好ましくは、前足部ポッド32は比較的弾性の材料で形成されて、ポッド32を圧縮するように加えられるエネルギが、つま先が地面から離れるときに足を推進する助けをするように戻される。たとえば、前足部ポッド32は、約ショアC25〜45、より好ましくは約ショアC30〜40のデュロメーターを有する厚さ約6.5mmのEVA材料の層から成るものでもよい。好ましくは、前足部ポッド32は、図1および5で示した斜めの溝66を含む。溝66は、足の母指球の関節の蝶番線に対応するように角度が付けられて、前足部ポッド32の柔軟性が増すようになされる。
【0028】
つま先が地面から離れる間、第1中足骨が自然に下方に曲がる。この第1中足骨が自然に下方に曲がるのが阻止されると、足のアーチが平坦になり、足が過剰に回内運動して、くるぶしおよび膝へのストレスが増加する。下方への屈曲に適応するため、前足部ポッド32の内側部分62が安定クレードル24の対応する凹部分64内に後方に延びる。安定クレードルおよび前足部ポッドの形状によって、第1中足骨がより自然に曲がり、それによってつま先が地面から離れる間に足の親指に荷重しやすくなる。
【0029】
外反パッド34は足の外側のつま先の下に配置される。好ましくは、外反パッド34は、つま先が地面から離れる間に足の親指にさらに荷重しやすくなるように、ベース22よりも硬いものである。たとえば、外反パッド34は、約ショアC70のデュロメーターを有する1.5mmのEVAの層から成るものでもよい。
【0030】
好ましい一実施形態では、ベース22は上部シート36で覆われる。上部シート36は、水疱の可能性を最低限に抑える低摩擦係数の不織布層が好ましい。好ましい一実施形態では、布は、防湿障壁と組み合わせて細菌や真菌が発生する臭気を低減する抗菌物質で処理される。一連の空気口66が上部シート36、ベース22、および前足部ポッド32を通って延在して、中底20の上下に空気が循環できるようになされる。
【0031】
図11は、本発明の中底の底面図に重ね合わされた足の骨を示す。足の踵に踵骨70が存在し、踵骨の前方に距骨72が存在する。距骨72の前方の内側に舟状骨74が存在し、外側に立方骨76が存在する。立方骨および舟状骨の前方には楔状骨78が存在する。楔状骨78および立方骨76の前方には中足骨80A〜80Eが存在する。第1中足骨80Aは足の内側に位置し、第5中足骨80Eは足の外側に位置する。中足骨の前方に基節骨82が存在する。基節骨82の前方に中節骨84が存在し、各つま先の端部に末節骨86が存在する。
【0032】
本発明の第1の好ましい実施形態では、本発明の原理によって作製された中底の様々な構成要素が接着剤など適した手段を使用してベース22に永久に固定される。本発明の一代替実施形態では、構成要素の少なくとも一部、特にポッドが、変更または交換できるようにベース22に固定される。たとえば、ポッド26〜32を、面ファスナ、一時的な接着剤、または他の取り外し可能な取り付け手段を使用してベース22に取り付けることができる。交換可能な構成要素を含む中底キットを提供することによって、最終使用者は中底を自分の特定の必要性または特定の最終用途に適合させることができる。たとえば、過剰に回内運動しやすい最終使用者、または特に重いバックパックを持ってハイキングをする最終使用者は、通常の使用者よりも幾分硬い内側ヒール・ポッドを選択することができる。
【0033】
本発明を好ましい実施形態に関して記載したが、詳細な記載は本発明を限定するものではなく、当業者には他の修正形態も明らかであろう。たとえば、上記に開示した本発明の例示の実施形態は、過剰な回内運動を制御する必要性を前提としたものである。したがって、例示の実施形態は外側ヒール・ポッドよりも硬い内側ヒール・ポッドを有する。しかし、回内運動の不足は、より軟質の内側ヒール・ポッドを使用することによって対処することができる。同様に、つま先が地面から離れる間の過剰な、または不足の回外運動は、ベース22、前足部ポッド32、および外反パッド34のいずれかの特性を変更することによって対処することができる。
【0034】
一般人に販売することができる市販の中底の提供に関して本発明を開示した。しかし、同じ原理を足痛治療医または他の医療専門医が特定患者の必要性に対処するように中底を設計または作製するために使用することができる。
【0035】
したがって、改良型中底が開示されている。容易に理解されるように、こうした開示の中底の例示の実施形態は、ハイキング、パックパッキングなどの活動中に足に緩衝性を与え、回内運動を制御するのに有用である。しかし、理解されるように、中底システムの構成要素を、他の活動に対応し、または他の種類の足の運動を制御するように修正することができる。したがって、中底の構成要素の特定の厚さ、材料、および特性の提示を含む、本明細書で提供した記載は、単に例示のために提供したものであって、限定的ではなく、本発明は添付の特許請求の範囲にのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の原理による中底の例示の実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1の中底のベースを示す斜視図である。
【図3】図1の安定クレードルを示す斜視図である。
【図4】図1の中底の背面(上部)を示す斜視図である。
【図5】図1の中底の足底(底部)を示す斜視図である。
【図6】図1の中底の外側(外部)を示す斜視図である。
【図7】図1の中底後部を示す斜視図である。
【図8】図1の中底を示す縦断面図である。
【図9】図5の9−9線に沿う図1の中底を示す横断面図である。
【図10】図5の10−10線に沿う図1の中底を示す横断面図である。
【図11】図1の中底の足底図に重ね合わされた足の骨を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴の内側に一致する形状を有し、上部側および底部側を有するコアと、
前記コアの前記底部側に配置された安定クレードルと、
前記コアの底部から配置され、異なる材料特性を有する、第1および第2のポッドとを備える、靴内で使用される中底。
【請求項2】
前記第1および第2のポッドがヒールの外側および内側の下の位置に配置されたポッドを備える、請求項1に記載の中底。
【請求項3】
前記ヒールの前記内側の下に配置された前記ポッドが前記外側の前記ポッドの材料よりも硬い材料で作製される、請求項2に記載の中底。
【請求項4】
前記外側のポッドの硬さがショアC45〜50の範囲であり、前記内側のポッドの硬さが約ショアC60である、請求項3に記載の中底。
【請求項5】
前記外側ポッドの硬さがショアC50〜55の範囲であり、前記内側のポッドの硬さが約ショアC65〜70の範囲である、請求項3に記載の中底。
【請求項6】
前記ポッドの硬さが回内運動の速度を制御するように選択される、請求項3に記載の中底。
【請求項7】
前記ポッドの硬さが、前記中底が設計される活動のタイプに基づいて選択される、請求項3に記載の中底。
【請求項8】
前記外側ヒール・ポッドの前方に、前記足の外側に対応する前記中底の部分に沿って配置された中足部ポッドをさらに備える、請求項2に記載の中底。
【請求項9】
前記安定クレードルが、つま先が地面から離れる間に第1中足骨が曲がることができるように形状付けられる、請求項8に記載の中底。
【請求項10】
前記足の母指球に対応する前記中底の部分内に前記コアの下に配置された前足部ポッドをさらに備える、請求項2に記載の中底。
【請求項11】
前記安定クレードルおよび前記前足部ポッドが、つま先が地面から離れる間に第1中足骨が曲がることができるように形状付けられる、請求項10に記載の中底。
【請求項12】
前記中底から外反部に対応する領域内に配置されたパッドをさらに備える、請求項2に記載の中底。
【請求項13】
前記コアがEVAフォーム材料から成る、請求項1に記載の中底。
【請求項14】
前記ポッドが前記コアに取り外し可能に固定される、請求項1に記載の中底。
【請求項15】
前記ポッドが前記コアに一時的な接着剤で固定されたポリウレタン材料から成る、請求項1に記載の中底。
【請求項16】
前記ポッドが前記コアに面ファスナで固定されたポリウレタン材料から成る、請求項1に記載の中底。
【請求項17】
靴内の足の運動に緩衝性および制御性を与える方法であって、
前記靴の内側に一致する形状を有し上部側および底部側を有するコアを提供すること、
前記コアの前記底部側に配置された安定クレードルを提供すること、
ヒールの外側部分に対応する領域内で前記コアの底部から配置された第1のポッドを提供すること、および
前記ヒールの内側部分に対応する領域内で前記コアの底部から配置された第2のポッドを提供することを含み、
前記第1および第2のポッドが前記足の運動を制御するように選択された異なる材料特性を有する方法。
【請求項18】
前記足の外側部分に対応する領域内で前記第1のポッドの前方の前記コアの底部から配置された第3のポッドを提供することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記足の母指球に対応する領域内で前記第3のポッドの前方の前記コアの底部から配置された第4のポッドを提供することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
靴の内側に一致する形状を有し、上部側および底部側を有するコアと、
前記コアの前記上部側から配置された上部シートと、
前記コアの前記底部側に配置された安定クレードルと、
ヒールの外側部分に対応する領域内で前記コアの前記底部側から配置されるように適合された、様々な硬さの第1の複数の交換可能なポッドと、
前記ヒールの内側部分に対応する領域内で前記コアの前記底部側から配置されるように適合された、様々な硬さの第2の複数の交換可能なポッドとを備え、
第1および第2のポッドをそれぞれ前記第1および第2の複数のポッドから選択し、前記コアの前記底部側から配置することができる、靴内で使用される中底。
【請求項1】
靴の内側に一致する形状を有し、上部側および底部側を有するコアと、
前記コアの前記底部側に配置された安定クレードルと、
前記コアの底部から配置され、異なる材料特性を有する、第1および第2のポッドとを備える、靴内で使用される中底。
【請求項2】
前記第1および第2のポッドがヒールの外側および内側の下の位置に配置されたポッドを備える、請求項1に記載の中底。
【請求項3】
前記ヒールの前記内側の下に配置された前記ポッドが前記外側の前記ポッドの材料よりも硬い材料で作製される、請求項2に記載の中底。
【請求項4】
前記外側のポッドの硬さがショアC45〜50の範囲であり、前記内側のポッドの硬さが約ショアC60である、請求項3に記載の中底。
【請求項5】
前記外側ポッドの硬さがショアC50〜55の範囲であり、前記内側のポッドの硬さが約ショアC65〜70の範囲である、請求項3に記載の中底。
【請求項6】
前記ポッドの硬さが回内運動の速度を制御するように選択される、請求項3に記載の中底。
【請求項7】
前記ポッドの硬さが、前記中底が設計される活動のタイプに基づいて選択される、請求項3に記載の中底。
【請求項8】
前記外側ヒール・ポッドの前方に、前記足の外側に対応する前記中底の部分に沿って配置された中足部ポッドをさらに備える、請求項2に記載の中底。
【請求項9】
前記安定クレードルが、つま先が地面から離れる間に第1中足骨が曲がることができるように形状付けられる、請求項8に記載の中底。
【請求項10】
前記足の母指球に対応する前記中底の部分内に前記コアの下に配置された前足部ポッドをさらに備える、請求項2に記載の中底。
【請求項11】
前記安定クレードルおよび前記前足部ポッドが、つま先が地面から離れる間に第1中足骨が曲がることができるように形状付けられる、請求項10に記載の中底。
【請求項12】
前記中底から外反部に対応する領域内に配置されたパッドをさらに備える、請求項2に記載の中底。
【請求項13】
前記コアがEVAフォーム材料から成る、請求項1に記載の中底。
【請求項14】
前記ポッドが前記コアに取り外し可能に固定される、請求項1に記載の中底。
【請求項15】
前記ポッドが前記コアに一時的な接着剤で固定されたポリウレタン材料から成る、請求項1に記載の中底。
【請求項16】
前記ポッドが前記コアに面ファスナで固定されたポリウレタン材料から成る、請求項1に記載の中底。
【請求項17】
靴内の足の運動に緩衝性および制御性を与える方法であって、
前記靴の内側に一致する形状を有し上部側および底部側を有するコアを提供すること、
前記コアの前記底部側に配置された安定クレードルを提供すること、
ヒールの外側部分に対応する領域内で前記コアの底部から配置された第1のポッドを提供すること、および
前記ヒールの内側部分に対応する領域内で前記コアの底部から配置された第2のポッドを提供することを含み、
前記第1および第2のポッドが前記足の運動を制御するように選択された異なる材料特性を有する方法。
【請求項18】
前記足の外側部分に対応する領域内で前記第1のポッドの前方の前記コアの底部から配置された第3のポッドを提供することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記足の母指球に対応する領域内で前記第3のポッドの前方の前記コアの底部から配置された第4のポッドを提供することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
靴の内側に一致する形状を有し、上部側および底部側を有するコアと、
前記コアの前記上部側から配置された上部シートと、
前記コアの前記底部側に配置された安定クレードルと、
ヒールの外側部分に対応する領域内で前記コアの前記底部側から配置されるように適合された、様々な硬さの第1の複数の交換可能なポッドと、
前記ヒールの内側部分に対応する領域内で前記コアの前記底部側から配置されるように適合された、様々な硬さの第2の複数の交換可能なポッドとを備え、
第1および第2のポッドをそれぞれ前記第1および第2の複数のポッドから選択し、前記コアの前記底部側から配置することができる、靴内で使用される中底。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2009−504238(P2009−504238A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525985(P2008−525985)
【出願日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2006/014681
【国際公開番号】WO2007/021328
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(500361401)スペンコ、メディカル、コーパレイシャン (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2006/014681
【国際公開番号】WO2007/021328
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(500361401)スペンコ、メディカル、コーパレイシャン (2)
【Fターム(参考)】
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