説明

靴製作用の測定キット

【課題】第1に、専門的知識を有さない対象者を対象として正確な足に関するデータを採取可能となり、第2に、簡単容易に実現され、第3に、個々の足の形状に合った靴の通信販売等が実現され、第4に、低コストで実現される、靴製作用の測定キットを提案する。
【解決手段】この靴製作用の測定キット1は、足型取り器2と測定器3とを別体で備えている。足型取り器2は、弾性を有しない可変材4を備え、足を載せることによって圧縮荷重を受け、塑性変形に基づき表面に少なくとも足の足裏面に対応した凹凸を形成可能である。測定器3は、少なくとも足外形よりも若干前側に伸びた形状を備えており足が載せられる基板5と、基板5の後部外周に付設され足の踵を囲んで保持可能な踵止め6と、基板5の前部表面に表示され足の足長サイズの測定に用いる目盛表示7と、基板5の中央部に設けられ少なくとも足の表面の高さ周りデータを採取可能なメジャー8とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴製作用の測定キットに関する。すなわち、靴を製作するため、対象者の足に関する情報を得る測定キットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、靴を購入する場合、購入希望者は、靴の販売店において、過去に購入した靴のサイズと同程度のサイズの靴を試し履きし、個々の足の形状に合った靴を探し出していた。そして、近年では、インターネットや雑誌等による通信販売によって、靴のサイズのみに基づき、試し履きも行わずに、靴を購入する例が増えている。
又、購入希望者が、個々の足の形状に合った靴を購入する場合については、次のとおり。すなわち、靴製作現場において、専門的知識を有する作業者が、購入希望者の足長サイズ,甲周り等を採寸し、これらの採寸データと土踏まず等の足裏面に対応した凹凸形状や踵等に基づいて木型を作成し、この木型に合わせて靴を製作する、いわゆるオーダーメイドにより購入するのが一般的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
《問題点》
ところで、この種従来例については、次の課題が指摘されていた。
インターネットや雑誌等による通信販売では、前述のとおり購入希望者は、過去に購入した靴のサイズのみに基づいて量産靴を購入することになる。そして、このような量産靴は、そのサイズにおける一般的,平均的な足の形状に基づいて作成されている。従って、個々の足の形状に合わない靴を購入してしまうことが多かった。
そして、個々の足の形状に合った靴を購入する場合、購入希望者は前述のとおり、靴製作現場における作業者のもとに出向く必要があり、専門的知識を有する作業者が足の採寸を行い、足の形状等を確認し、木型を作成する必要があった。
他方、購入希望者自らが、木型を作成できる程度に正確な足の採寸を行うことや、足の形状等を作業者に伝えることは難しく、もってこのような靴を通信販売等により販売することは困難とされていた。
従って、個々の足の形状に合う靴の通信販売を実現すべく、専門的知識を有さない購入希望者、つまり対象者を相手に、正確かつ簡単容易に足に関するデータの採取を行うことが可能な、靴製作用の測定キットの出現が切望されていた。すなわち、靴製作現場における作業者が、そのデータから、木型を作成するのに十分な、足に関する情報を得ることが可能となる靴製作用の測定キットが必要とされていた。
【0004】
《本発明について》
そこで、本発明の靴製作用の測定キットは、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、専門的知識を有さない対象者を対象として、正確な足に関するデータを採取可能となり、第2に、しかもそれが簡単容易に実現され、第3に、個々の足の形状に合った靴の通信販売等が実現され、第4に、しかもそれが低コストで実現される、靴製作用の測定キットを提案することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲に記載したように、次のとおりである。
請求項1については、次のとおり。
靴を製作するため、対象者の足に関する情報を得る測定キットであって、左右の足用に対をなす足型取り器と、測定器とを、別体で備えている。該足型取り器は、弾性を有しない可変材を備えており、該足を載せることによって圧縮荷重を受け、塑性変形に基づき、表面に少なくとも該足の足裏面に対応した凹凸を形成可能である。
該測定器は、少なくとも足外形よりも若干前側に伸びた形状を備えており、該足が載せられる基板と、該基板の後部外周に付設され、該足の踵を囲んで保持可能な踵止めと、該基板の前部表面に表示され、該足の足長サイズの測定に用いる目盛表示と、該基板の中央部に設けられ、少なくとも該足の表面の高さ周りデータを採取可能なメジャーとを有していること、を特徴とする。
請求項2については、次のとおり。
請求項1において、該測定器のメジャーは、左側からのものと右側からのものとが対をなしており、それぞれ該基板の中央部左右から延出されている。データ採取作業に際し左右の基端部が、それぞれ該足の表面に沿って張られると共に、余った左右の先端部が、束ねて止着されること、を特徴とする。
請求項3については、次のとおり。
請求項2において、該測定器は更に、該メジャーによるデータ採取作業の補助用として用いられるプレートを有している。該プレートは、可撓性を備えており、データ採取作業に際し該足の表面に沿わされると共に、貫通穴を備えており、データ採取作業に際し該メジャーの余った左右の該先端部が、束ねられて該貫通穴に内から外へと挿通されると共に折曲されること、を特徴とする。
請求項4については、次のとおり。
請求項2において、該測定器のメジャーは、該足の甲の高さ周りデータやボールジョイント位置の高さ周りデータを採取可能とすべく、複数対用いられている。ボールジョイント位置の高さ周りデータ採取作業用の1対の該メジャーは、該測定器の目盛表示を用いて測定された足長サイズに対応して、その前後位置が設定されること、を特徴とする。
請求項5については、次のとおり。
請求項2において、該足型取り器に形成された該足の足裏面に対応した凹凸データと、該測定器のメジャーにて採取された該足の表面の高さ周りデータとに基づき、靴製作現場において靴製作が行われる。
該靴製作現場では、該両データと既存木型に対応した既定値データとが比較され、もって、該既存木型を修正することにより得られた靴製作用の木型が、使用されること、を特徴とする。
【0006】
《作用等について》
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)まず、対象者は、本発明に係る靴製作用の測定キットについて、その足型取り器の可変材の表面に、足を載せて圧縮荷重を加え、もって塑性変形に基づいて、足裏面に対応した凹凸を形成させる。
(2)次に、対象者は、測定器の基板に足を載せ、踵止めにて踵を保持しつつ、目盛表示にて足長サイズを測定する。
(3)測定された足長サイズに基づき、足のボールジョイント位置の高さ周りデータ採取用のメジャーについて、その前後位置を設定する。
(4)それから、このようなボールジョイント位置の高さ周りデータ採取用のメジャーに加え、甲の高さ周りデータ採取用のメジャーを用いて、足の表面の高さ周りデータの採取作業が行われる。
(5)なお、このような採取作業の補助用として、プレートを用いると、採取作業がスムーズ化する。
(6)対象者は、このような採取作業後の靴製作用の測定キットを、つまり足型取り器と測定器とを、靴製作現場における作業者に送付等により渡す。そして作業者は、測定キットから、対象者の足の足裏面に対応する凹凸データと足の表面の高さ周りデータを得ることができる。
(7)そして作業者は、このようなデータに基づいて、既存の木型を修正することにより、安価に靴製作用の木型を得ることができる。もって、対象者の足の形状に合った靴の製作が低コストで実現される。
(8)さてそこで、本発明の靴製作用の測定キットは、次の効果を発揮する。
【発明の効果】
【0007】
《第1の効果》
第1に、専門的知識を有さない対象者,購入希望者を対象として、正確な足に関するデータを採取可能となる。
すなわち、本発明の靴製作用の測定キットでは、足型取り器の可変材により、足裏面に対応した凹凸データを採取でき、又、測定器のメジャーにより、足の表面の高さ周りデータを採取できる。例えば、メジャーの前後位置設定により、ボールジョイント位置の高さ周りデータをより正確に採取できる。
もって、これらを組み合わせて採用したことにより、従来困難視されていた、専門的知識を有さない対象者,購入希望者を対象としても、正確なデータ採取が可能となる。
特に、測定器のメジャーのみによるデータでは、基板と足裏面の間に隙間が生じることになるが、足型取り器に形成された凹凸から、その隙間部分のデータを得て、メジャーによるデータを補足し,埋め合わせることが可能となる。もって、足の表面および裏面の両面にわたって、より正確なデータを得ることが可能となる。
更に、足型取り器に形成された凹凸からは、土踏まずのアーチの形状、足裏面部分の踵のカーブの形状、足長サイズ、足幅サイズ、親指,小指の付け根の位置、親指,人差し指,中指等の先端位置、外反拇趾,内反小趾,開帳足等の状態、その他の詳細な足裏面の情報を得ることができる。
【0008】
《第2の効果》
第2に、しかもそれが簡単容易に実現される。
すなわち、本発明の靴製作用の測定キットでは、足型取り器は、足を載せることによって、足裏面に対応した凹凸データを、簡単容易に採取することができる。又、測定器のメジャーの止着,固定によって、足の表面の高さ周りデータを簡単容易に採取することができる。更に、プレートを用いることで、メジャーによるデータ採取作業がよりスムーズに実施される。
もって、これらを組み合わせて採用したことにより、従来困難であった、対象者が、専門的知識を有さない購入希望者の場合でも、正確な足に関するデータが、簡単容易に入手可能となる。
【0009】
《第3の効果》
第3に、個々の足の形状に合った靴の通信販売等が実現される。
本発明の靴製作用の測定キットでは、対象者が、データ採取作業後の測定キットを、靴製作現場における作業者に送付等により渡すことで、作業者は、その測定キットから、木型を作成するのに十分な足に関するデータを得ることが可能である。
すなわち、例えばインターネットや通信販売等による注文に応じて、購入希望者である対象者に本発明の測定キットを送付等により渡し、対象者が自ら足に関するデータの採取作業を行い、作業後の測定キットを靴製作現場の作業者に送付する。そして、作業者が、得られたデータに基づき木型を作成して靴を製作した後、対象者へその靴を送付する。このように、従来困難視されていた、対象者の足の形状に合った靴の通信販売が実現される。
なお、勿論、靴の販売店等において、販売員が、本発明の測定キットにて、対象者の足に関するデータの採取作業を行い、上述に準じ、作業者へ送付する。そして作業者による靴製作の後、販売店へその靴が送付され、販売店において対象者にその靴を手渡すこと等も可能である。
【0010】
《第4の効果》
第4に、しかもそれが低コストで実現される。
まず、本発明の靴製作用の測定キットは、足型取り器が可変材等よりなり、測定器が、基板,踵止め,メジャー等よりなる。このように、簡単な構成よりなるため、低コストで作成可能である。
又、上述のとおり、対象者が、自ら足に関するデータ採取作業を行う。従来のように、対象者が靴製作現場に出向き、もって靴製作現場において作業者が、直接採寸を行う必要がなくなり、この面からも、低コスト化が実現されている。
更に、靴製作現場において、測定キットを用いて採取されたデータと、既存木型の既定値データとを比較し、既存木型を修正することにより、靴製作用の木型を得ることができる。もって、従来のように、個々の靴製作毎に新規に木型を作成する必要がなく、この面からも大幅に靴製作コストが削減される。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る靴製作用の測定キットについて、発明を実施するための形態の説明に供し、(1)図は、足型取り器の斜視図であり、(2)図は、測定器の斜視図である。
【図2】同発明を実施するための形態の説明に供し、足型取り器の使用状態を示し、(1)図は、その可変材に足による圧縮荷重が加えられる際の斜視図であり、(2)図は、同側断面図であり、(3)図は、凹凸形成後の可変材等の側断面図であり、(4)図は、同平面図である。
【図3】同発明を実施するための形態の説明に供し、測定器の使用状態を示し、(1)図は、踵保持ステップを示す側面図であり、(2)図は、足長サイズ測定ステップの斜視図である。
【図4】同発明を実施するための形態の説明に供し、測定器の使用状態を示し、(1)図は、ボールジョイント位置用のメジャーについて、前後位置設定ステップの要部拡大斜視図であり、(2)図は、各メジャーをプレートの貫通穴に挿通したステップの要部拡大斜視図である。
【図5】同発明を実施するための形態の説明に供し、測定器の使用状態を示し、プレートを足の表面に沿わせたステップの側面図である。
【図6】同発明を実施するための形態の説明に供し、測定器の使用状態を示し、(1)図は、メジャー先端部を折曲したステップの斜視図であり、(2)図は、メジャー先端部を止着したステップの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。
《本発明について》
まず、本発明の概要について、図1〜図6を参照して、説明する。
本発明の靴製作用の測定キット1は、靴を製作するため、対象者の足Aに関する情報を得る測定キット1であって、左右の足用に対をなす足型取り器2と、測定器3とを、別体で備えている。
そして、足型取り器2は、弾性を有しない可変材4を備えており、足Aを載せることによって圧縮荷重を受け、塑性変形に基づき、表面に少なくとも足Aの足裏面に対応した凹凸を形成可能である。
又、測定器3は、少なくとも足外形よりも若干前側に伸びた形状を備えており足Aが載せられる基板5と、基板5の後部外周に付設され、足Aの踵Cを囲んで保持可能な踵止め6と、基板5の前部表面に表示され、足Aの足長サイズの測定に用いる目盛表示7と、基板5の中央部に設けられ、少なくとも足Aの表面の高さ周りデータを採取可能なメジャー8とを有している。
そして、測定器3のメジャー8は、左側からのものと右側からのものとが対をなしており、それぞれ基板5の中央部左右から延出されている。データ採取作業に際し左右の基端部9が、それぞれ足Aの表面に沿って張られると共に、余った左右の先端部10が、束ねて止着される。
測定器3は更に、メジャー8によるデータ採取作業の補助用として用いられるプレート11を有している。プレート11は、可撓性を備えており、データ採取作業に際し足Aの表面に沿わされると共に、貫通穴12を備えており、データ採取作業に際しメジャー8の余った左右の先端部10が、束ねられて貫通穴12に内から外へと挿通されると共に折曲される。
又、測定器3のメジャー8は、足Aの甲Kの高さ周りデータやボールジョイント位置の高さ周りデータを採取可能とすべく、複数対用いられている。ボールジョイント位置の高さ周りデータ採取用の1対のメジャー8は、測定器3の目盛表示7を用いて測定された足長サイズに対応して、その前後位置が設定される。
足型取り器2に形成された足Aの足裏面に対応した凹凸データと、測定器3のメジャー8にて採取された足Aの表面の高さ周りデータとに基づき、靴製作現場において靴製作が行われる。そして、靴製作現場では、両データと既存木型に対応した既定値データとが比較され、もって既存木型を修正することにより得られた靴製作用の木型が、使用される。
本発明については、以上のとおり。以下、このような本発明について、更に詳述する。なお、以下、左足に関してのみ説明するが、右足に関しても、左右が逆になる点を除いて、概略同様である。
【0013】
《足型取り器2について》
足型取り器2について、図1の(1)図,図2を参照して説明する。
まず、本発明の靴製作用の測定キット1では、足型取り器2が、左右の足用に対をなし、それぞれ可変材4を備えている。図示例では、可変材4は、表面が凹凸のない平面状であり、ダンボール製の箱等よりなる収容体13に収容されている。
可変材4は、弾性を有さず、圧縮荷重を受けることによって、塑性変形する素材よりなり、荷重を取り除いても元の形に復帰せず、変形した型を維持する。そして代表的には、樹脂発泡体よりなり、圧力を受けることによって押しつぶされ変形する、(生花等に用いられる)フローラルフォーム等よりなる。
そして、足型取りの際には、図2の(1)図,(2)図に示すように、例えば、左足のデータを採取する場合には、対象者は、右足を軸足として、右足側に重心を残しつつ足型取り器2の可変材4の表面に左足を載せる。そして、徐々に左足に体重をかけ、可変材4の表面に対して垂直方向に左足を押し込み、可変材4の最下面まで到達しない程度の位置で止めた後、左足を引き抜く。
もって、可変材4は、足Aによる圧縮荷重を受けて塑性変形し、表面に足裏面に対応した凹凸、例えば、土踏まずBのアーチの形状,踵Cの足裏面部分のカーブの形状等に対応した凹凸が形成される。
そして、図2の(3)図,(4)図に示すように、対象者が足Aを引き抜いた後も、足Aの足裏面に対応した凹凸は、足型取り器2に残ったまま維持される。
以上、左足の足裏面に対応した凹凸データ採取に関して説明したが、勿論、右足に関しても、左右を逆として同様に実施される。
足型取り器2については、以上のとおり。
【0014】
《基板5,踵止め6および目盛表示7について》
次に、左足用の測定器3の基板5,踵止め6および目盛表示7について、図1の(2)図,図3を参照して説明する。
測定器3の基板5は、少なくとも足外形よりも若干前側に伸びた形状を備えており、足Aを載せることが可能となっている。図示例のように、平板状で、靴の内底に似た外形よりなるのが代表的である。しかし、図示例に限らず、例えば、長方形のシートの表面内部に、足外形よりも若干前側に伸びた形状を表示し、これを基板5とすること等も可能である。
そして、基板5は、代表的には、裏面が樹脂コーティングにより補強された厚紙製等よりなるが、これに限らず、例えば、木製や樹脂製よりなること等も考えられる。
基板5の後部外周には、踵を囲んで保持すべく、帯状の踵止め6が立てた状態で設けられている。踵止め6は、例えば紙製等よりなる。なお、踵止め6は、踵を囲んで保持可能であれば、素材や形状等は特に限定されない。
基板5の前部表面には、足長サイズの測定に用いる目盛表示7が表示されている。図示例では、目盛表示7(24.5cm),7(25cm),7(25.5cm),7(26cm)が、前後方向に間隔を置いて、列ねて設けられている。しかし、これ以外にも、目盛表示7は、より大きい足用,より小さい足用,女性用,子供用,その他の各種足長サイズに対応するものとすることができる。
このような目盛表示7を表示可能とすべく、基板5は、少なくとも足外形よりも若干前側に伸びた形状を備えている。つまり、例えば、図3の(2)図で説明すると、基板5を足Aの足外形と同様の形状,大きさとすると、足外形よりも前部側に位置する目盛表示7,7を表示するスペースがない。もって、目盛表示7,7を表示するスペースを確保すべく、足外形よりも若干前側に伸びた形状とされている。
図3の(1)図,(2)図に示すように、足長サイズ測定の際には、対象者は、まず、基板5上に足Aを載せた後、踵Cの最も出っ張った部分を、踵止め6の最も凹んだ位置に押し当てて、踵Cを保持する。そして、対象者は、目盛表示7を用いて、足Aのつま先G,Hの位置に基づいて、足長サイズを測定する。
そして、足Aの親指D又は人差し指Eのうち、長い方の指のつま先G,Hの位置に基づいて、足長サイズを測定するのが代表的である。すなわち、図3の(2)図に示すように、図示例では、親指Dの方が、人差し指Eよりも長く、そして、親指Dのつま先Gの位置は、目盛表示7(25.5cm)に近い。もって、足長サイズは25.5cmと測定される。
基板5,踵止め6および目盛表示7については、以上のとおり。
【0015】
《メジャー8の概要について》
左足用の測定器3のメジャー8について、図1の(2)図,図3〜図6を参照して説明する。
測定器3のメジャー8は、細帯状やひも状等よりなり、可撓性を備えている。例えば、図示例のように、目盛が表示されている略巻尺状よりなる。又、メジャー8は、左側からのものと、右側からのものとが、対をなしており、それぞれ測定器3の基板5の長手方向中央部の左右から延出されている。
図示例では、基板5の長手方向中央部の左右には、長手方向に広く短手方向に狭い長方形状の左右対をなす装着穴14が設けられている。そして、図4の(2)図に示すように、1本のメジャー8の両端が、基板5の裏側から左右の装着穴14にそれぞれ挿し通されている。
もって、メジャー8が、基板5の裏面を経由して、左右の装着穴14から表側に延出され、左右対をなしている。このように、1本のメジャー8から、左右対のメジャー8が形成されている。
しかし、図示例によらず、例えば、2本のメジャー8を用いて、基板5の中央部左右に各々メジャー8の基端を接合し、もって、2本のメジャー8から、左右対のメジャー8を形成すること等も可能である。
メジャー8は、足Aの表面の高さ周りデータ採取作業後において、足Aの表面に沿う部分である基端部9と、その余り部分である先端部10とに分けて把握することができる。そして、図5,図6に示すように、メジャー8の左右の基端部9は、足Aの表面に沿って張られると共に、余った左右の先端部10は、束ねて止着される。
なお、図示例と異なり、例えば、メジャー8の基端部9と先端部10の境目をピンで止めることや、左右対のメジャー8を足Aの表面で互いに結ぶこと等によって、先端部10を束ねて止着してもよい。
このように、各メジャー8について左右の基端部9が足Aの表面に沿って張られた状態で、左右の先端部10が相互に止着,固定されることで、(そして後述するように先端部10が基端部9に対し折曲されることで)足Aの表面の高さ周りデータが採取可能となる。つまり左右一方の基端部9の基端から、足Aの表面を左右方向に沿って周って、左右他方の基端部9の基端までの寸法データが、採取可能となる。
これにより、足A表面の左右方向に沿った総延長寸法つまり、足Aの表面の高さ周りデータが採取可能となる。足の表面の左右方向(X方向)プラス上下方向(Z方向)の総延長寸法データ(前後方向・Y方向は不変)が採取可能となる。
図1の(2)図,図3では、甲Kの高さ周りデータ採取用の2対のメジャー8、つまり第1メジャー8と第2メジャー8が、前後に所定間隔を置いて設けられている装着穴14に、あらかじめ装着され、もって基板5の長手方向中央部の左右から、延出されている。
後部側の第1メジャー8は、足Aの甲Kの最も出っ張った位置を通る表面の高さ周りデータ採取用として用いられる。又、前部側の第2メジャー8は、甲Kの最も出っ張った位置よりつま先側の位置を通る表面の高さ周りデータ採取用として用いられる。
そして、図1の(2)図,図4〜図6では、未装着のもう1本のメジャー8、つまり第3メジャー8が用いられる。第3メジャー8は、足長サイズに対応して、その前後位置が設定可能となっており、足Aのボールジョイントと称される位置の表面の高さ周りデータ採取用として用いられる。
図4の(1)図に示すように、基板5には、足長サイズに対応した第3メジャー8を装着するための装着穴14(24.5cm),14(25cm),14(25.5cm),14(26cm)が設けられている。
そして、装着穴14,14,14,14は、第3メジャー8が、ボールジョイント位置の高さ周りデータ、つまり親指Dの付け根Iおよび小指Fの付け根Jを通る位置の足Aの表面の高さ周りデータを、各足長サイズに対応して採取可能とすべく位置設定されている。
もって、データ採取作業の際には、例えば、測定された足長サイズが25.5cmの場合には、図4の(1)図に示すように、第3メジャー8は、装着穴14(25.5cm)に挿し通されて、25.5cmの足長サイズに対応した、ボールジョイント位置の高さ周りデータ採取作業が行われる。
なお、図示例では、装着穴14,14,14,14は、前後一列に並べられることなく、それぞれ、左右にずらした位置に配置されている。もって、細帯状よりなる第3メジャー8の幅寸法をより大きくとると共に、各装着穴14,14,14,14を集中的に設けることが可能である。
又、図示例では、左右の装着穴14,14,14,14の間隔は、それぞれ同一であるが、これに限らず、例えば、足長サイズに対応して左右間隔を設定すること、つまり、足長サイズが大きいものほど、左右間隔を大きくとること等も考えられる。
なお、第3メジャー8の前後位置の設定は、このような装着穴14,14,14,14を用いずに、例えば、第3メジャー8を、測定器3の基板5の中央部左右の足長サイズに対応した位置に接合する等の他の手段を用いてもよい。
又、図示例では、足Aの表面の高さ周りデータ採取用として、第1メジャー8,第2メジャー8,第3メジャー8の3対のメジャー8が用いられているが、これに限定されない。
すなわち、例えば、ボールジョイント位置用のメジャー8の1対のみとしてもよい。又、これに甲Kの最も出っ張った位置用のメジャー8を加え、計2対とすることも考えられる。そして更に、これらに補完用のメジャー8を2対以上加え、計4対以上とすること等も可能である。
メジャー8の概要については、以上のとおり。
【0016】
《メジャー8の詳細およびプレート11について》
左足用の測定器3のメジャー8の詳細およびプレート11について、図1の(2)図,図3〜図6を参照して説明する。
プレート11は、可撓性を備えており、例えば樹脂製等よりなる。そして、プレート11は、メジャー8を挿し通すことが可能な貫通穴12を備えている。
図示例では、プレート11は、略長方形状の平板状よりなり、長手方向に広く短手方向に狭い長方形状の貫通穴12,12,12が、それぞれ長手方向に所定間隔を置いて、列ねて設けられている。
そして、図1の(2)図,図3では、第1メジャー8,第2メジャー8は、測定器3の内から外、プレート11の裏面から表面に向かって、それぞれ貫通穴12,貫通穴12にあらかじめ左右束ねて挿し通されている。
図4の(2)図に示すように、メジャー8,8,8の先端部10の先端裏面には、第1接着部15が設けられている。又、図1の(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図,図5,図6に示すように、メジャー8,8,8の先端部10の先端表面には、第2接着部16が設けられている。
そして代表的には、第1接着部15および第2接着部16には、あらかじめ接着剤が塗布されていると共に、この接着剤を保護するため剥離紙が貼り付けられている。もって、使用時には、この剥離紙を剥がし、接着することが可能となっている。
なお、図示例では、第1接着部15と第2接着部16は、基板5から延出された右側のメジャー8,8,8のそれぞれ裏面と表面に設けられているが、これに限らず、左側のメジャー8,8,8の裏面と表面に設けてもよい。
ここで、図4の(2)図では、第1メジャー8および第2メジャー8の先端部10の先端は、それぞれ第1接着部15にて、あらかじめ左右先端を揃えた状態で止着されている。
そして、図4の(2)図に示すように、第3メジャー8の両端を、左右束ねて、測定器3の内から外、プレート11の裏面から表面に向かって、貫通穴12に挿し通す。そして、自由端である第3メジャー8の先端部10の先端を、第1接着部15にて、左右先端を揃えた状態で止着する。
次に、図5に示すように、プレート11を足Aの甲Kに押し当て表面に沿わせつつ、各メジャー8,8,8を引っ張ることにより、メジャー8,8,8の基端部9を足Aの表面に沿って張ると共に、余った左右の先端部10を、貫通穴12,12,12にて束ねる。
そして、図6の(1)図に示すように、メジャー8,8,8の先端部10を、それぞれ先端部10と基端部9の境目で、貫通穴12,12,12にて折曲する。
そして、図6の(2)図に示すように、メジャー8の先端部10の先端を、第2接着部16にて、メジャー8の基端部9の表面に止着する。同様に、メジャー8の先端部10の先端を、第2接着部16にて、メジャー8の基端部9の表面に止着する。更に同様に、メジャー8の先端部10の先端を、第2接着部16にて、メジャー8の基端部9の表面に止着する。
このようにして、メジャー8,8,8の基端部9が、足Aの表面に沿って張られた状態で、余った左右の先端部10が束ねられて止着,固定される。
なお、図示例によらず、例えば、第2接着部16を、プレート11の貫通穴12,12,12の右側又は左側表面に設け、もってメジャー8,8,8の先端部10の基端部9との境目近辺で、この第2接着部16にて、プレート11の表面に止着するようにしてもよい。
又、この例と前述の図示例とを併用してもよい。すなわち、メジャー8,8,8の先端部10の基端部9との境目近辺を、プレート11の表面に止着すると共に、更に、先端部10の先端を、基端部9の表面に止着することによって、2箇所で止着すること等も可能である。
以上、左足の表面の高さ周りデータ採取作業に関して説明したが、勿論、右足に関しても、左右を逆として同様に実施される。
メジャー8の詳細およびプレート11については、以上のとおり。
【0017】
《木型等について》
木型等について説明する。対象者は、データの採取作業後の靴製作用の測定キット1を、靴製作現場の作業者に送付する。
そして、靴製作現場において、測定キット1の足型取り器2に形成されている凹凸から、対象者の足Aの足裏面に対応した凹凸データが得られる。又、測定器3のメジャー8の基端部9の寸法から、足Aの表面の高さ周りデータが得られる。
又、この足裏面に対応した凹凸データおよび表面の高さ周りデータと、既に靴製作現場に存する既存木型の既定値データ、つまり既存木型の裏面の凹凸データおよび表面の高さ周りデータとが比較される。そして、これらのデータ間の差異に基づいて、既存木型を削る,補足する等により埋め合わせ,修正する。
もって、対象者の足裏面の凹凸と表面の高さ周りに対応した、靴製作用の木型を、安価に得ることができる。そして、この木型を使用して、対象者の足Aの形状に合った靴が製作されるため、大幅に靴製作コストが削減される。
ここで、既存木型としては、代表的には、量産型の樹脂製の木型等が用いられる。なお、勿論、既存木型を利用することなく、足裏面に対応した凹凸データと足Aの表面の高さ周りデータとに基づいて、新たに木型を作成し、靴を製作してもよい。
木型等については、以上のとおり。
【0018】
《作用等》
本発明は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)まず、対象者は、本発明に係る靴製作用の測定キット1について、その足型取り器2の可変材4の表面に、足Aを載せて圧縮荷重を加え、もって塑性変形に基づいて足裏面に対応した凹凸を形成させる。
すなわち、対象者は、例えば、左足の型取りをする場合には、図2に示すように、右足を軸として、右足側に重心を残しつつ、足型取り器2の可変材4の表面に左足を載せる。そして、徐々に左足に体重をかけ、可変材4の表面に対して垂直方向に左足を押し込み、可変材4の最下面まで到達しない程度の位置で止めた後、左足を引き抜く。
もって、足型取り器2の可変材4の表面は、圧縮荷重を受けて変形し、足Aの足裏面に対応した凹凸が形成される。そして、荷重を取り除いた後もその凹凸は維持される。もって、この凹凸が、足Aの足裏面に対応した凹凸データとなる。
【0019】
(2)次に、対象者は、測定器3の基板5に足Aを載せ、踵止め6によって踵Cを保持し、目盛表示7,7,7,7にて足長サイズを測定する。
すなわち、対象者は、図3の(1)図に示すように、基板5に足Aを載せ、踵Cの最も出っ張った部分を踵止め6の最も凹んだ部分に押し当てて、踵Cを保持する。そして、図3の(2)図に示すように、基板5の前部表面に表示された目盛表示7,7,7,7を用いて、足Aのつま先G,Hの位置に基づいて足長サイズを測定する。
【0020】
(3)測定された足長サイズに基づき、足Aのボールジョイント位置の高さ周りデータ採取用の第3メジャー8について、その前後位置を設定する。
すなわち、図4の(1)図に示した装着穴14,14,14,14は、第3メジャー8が、ボールジョイント位置の高さ回りデータを採取可能となるように、位置設定されている。
もって、例えば、図示例のように足長サイズが25.5cmの場合には、装着穴14に第3メジャー8を装着し、足長サイズ(25.5cm)に対応したボールジョイント位置での高さ周りデータの採取作業を行う。
【0021】
(4)それから、図4の(2)図,図5,図6に示すように、このようなボールジョイント位置の高さ周りデータ採取用の第3メジャー8に加えて、甲Kの高さ周りデータ採取用の第1メジャー8,第2メジャー8を用いて、足Aの表面の高さ周りデータの採取作業が行われる。
すなわち、第1メジャー8,第2メジャー8,第3メジャー8の左右の基端部9を、それぞれ足Aの表面に沿って張ると共に、余った左右の先端部10を束ねて止着する。もって、この基端部9の寸法が、足Aの表面の高さ周りデータとなる。
【0022】
(5)なお、このような採取作業の補助用として、プレート11を用いると、採取作業がスムーズ化する。
すなわち、図4の(2)図に示すように、プレート11は、貫通穴12,12,12を備えており、その貫通穴12,12,12にそれぞれ左右のメジャー8,8,8が束ねて挿し通される。
そして、図5に示すように、可撓性を備えたプレート11を足Aの表面に押し当てて沿わせつつ、メジャー8,8,8を引っ張ることによって、メジャー8,8,8の基端部9が、足Aの表面に沿って隙間なく密着して張られると共に、余った左右の先端部10が、貫通穴12,12,12にて束ねられる。
そして、図6の(2)図に示すように、メジャー8,8,8の余った先端部10を、先端部10と基端部9の境目で、貫通穴12,12,12にて折曲する。
【0023】
(6)対象者は、このような採取作業後の靴製作用の測定キット1を、つまり足型取り器2と測定器3とを、靴製作現場における作業者に送付等により渡す。そして作業者は、測定キット1から、対象者の足Aの足裏面に対応する凹凸データと足Aの表面の高さ周りデータを得ることができる。
すなわち、対象者が送付した測定キット1の足型取り器2には、足Aの足裏面に対応した凹凸が形成されている。又、測定器3のメジャー8,8,8には、足Aの表面に沿って張られた状態の基端部9の寸法が維持されている。
もって、作業者は、足型取り器2の凹凸から、足Aの足裏面に対応した凹凸データを得ることができる。又、測定器3のメジャー8,8,8の基端部9の寸法から、足Aの表面の高さ周りデータを得ることができる。
【0024】
(7)そして、作業者は、これらのデータに基づいて、既存の木型を修正し安価に靴製作用の木型を得ることができる。もって、対象者の足Aの形状に合った靴の作成が、低コストで実現される。
すなわち、靴製作現場において、作業者は、足Aの足裏面に対応した凹凸データおよび足Aの表面の高さ周りデータと、既存木型に対応した既定値データとを比較する。
そして、このデータの差異に基づいて、既存木型を、削る,補足する等により埋め合わせ,修正し、木型を得ることができる。もって、このような既存木型を使用し、靴を製作することによって、従来のように新規に作成した木型を使用する場合と比較して、大幅にコストダウンが実現される。
【符号の説明】
【0025】
1 測定キット
2 足型取り器
3 測定器
4 可変材
5 基板
6 踵止め
7 目盛表示
目盛表示(24.5cm)
目盛表示(25cm)
目盛表示(25.5cm)
目盛表示(26cm)
8 メジャー
第1メジャー
第2メジャー
第3メジャー
9 基端部
10 先端部
11 プレート
12 貫通穴
12 貫通穴
12 貫通穴
12 貫通穴
13 収容体
14 装着穴
14 装着穴(24.5cm)
14 装着穴(25cm)
14 装着穴(25.5cm)
14 装着穴(26cm)
15 第1接着部
16 第2接着部
A 足
B 土踏まず
C 踵
D 親指
E 人差し指
F 小指
G つま先
H つま先
I 付け根
J 付け根
K 甲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴を製作するため、対象者の足に関する情報を得る測定キットであって、左右の足用に対をなす足型取り器と、測定器とを、別体で備えており、
該足型取り器は、弾性を有しない可変材を備えており、該足を載せることによって圧縮荷重を受け、塑性変形に基づき、表面に少なくとも該足の足裏面に対応した凹凸を形成可能であり、
該測定器は、少なくとも足外形よりも若干前側に伸びた形状を備えており、該足が載せられる基板と、該基板の後部外周に付設され、該足の踵を囲んで保持可能な踵止めと、該基板の前部表面に表示され、該足の足長サイズの測定に用いる目盛表示と、該基板の中央部に設けられ、少なくとも該足の表面の高さ周りデータを採取可能なメジャーとを、有していること、を特徴とする靴製作用の測定キット。
【請求項2】
請求項1において、該測定器のメジャーは、左側からのものと右側からのものとが対をなしており、それぞれ該基板の中央部左右から延出されており、データ採取作業に際し左右の基端部が、それぞれ該足の表面に沿って張られると共に、余った左右の先端部が、束ねて止着されること、を特徴とする靴製作用の測定キット。
【請求項3】
請求項2において、該測定器は更に、該メジャーによるデータ採取作業の補助用として用いられるプレートを有しており、
該プレートは、可撓性を備えており、データ採取作業に際し該足の表面に沿わされると共に、貫通穴を備えており、データ採取作業に際し該メジャーの余った左右の該先端部が、束ねられて該貫通穴に内から外へと挿通されると共に折曲されること、を特徴とする靴製作用の測定キット。
【請求項4】
請求項2において、該測定器のメジャーは、該足の甲の高さ周りデータやボールジョイント位置の高さ周りデータを採取可能とすべく、複数対用いられており、ボールジョイント位置の高さ周りデータ採取用の1対の該メジャーは、該測定器の目盛表示を用いて測定された足長サイズに対応して、その前後位置が設定されること、を特徴とする靴製作用の測定キット。
【請求項5】
請求項2において、該足型取り器に形成された該足の足裏面に対応した凹凸データと、該測定器のメジャーにて採取された該足の表面の高さ周りデータとに基づき、靴製作現場において靴製作が行われ、
該靴製作現場では、該両データと既存木型に対応した既定値データとが比較され、もって該既存木型を修正することにより得られた靴製作用の木型が、使用されること、を特徴とする靴製作用の測定キット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−217527(P2012−217527A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−84178(P2011−84178)
【出願日】平成23年4月6日(2011.4.6)
【出願人】(397067288)武田製靴株式会社 (1)
【Fターム(参考)】