靴
【課題】アッパーから枢動により分離可能であるかまたはソールから完全に取り外し可能であり、これにより靴を「ミュール」または「つっかけ」型の靴に変換する枢動カウンター部を有する靴を提供する。
【解決手段】本考案の靴は、ソール(12)とアッパー(11)とカウンター部(20)を有する。アッパー(11)は、ソール(12)に固着され、その後端部に開口(111)が設けられている。カウンター部(20)は、アッパーの開口塞ぐためにソールの後端部に枢着される。アッパーの後端部に枢動カウンター部を連結するために、アッパーと枢動カウンター部とに、留め具(30、32)が取り付けられる。
【解決手段】本考案の靴は、ソール(12)とアッパー(11)とカウンター部(20)を有する。アッパー(11)は、ソール(12)に固着され、その後端部に開口(111)が設けられている。カウンター部(20)は、アッパーの開口塞ぐためにソールの後端部に枢着される。アッパーの後端部に枢動カウンター部を連結するために、アッパーと枢動カウンター部とに、留め具(30、32)が取り付けられる。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ソールの後端部に枢着された下端部を有する枢動カウンター部を備え、該カウンター部の上端部分が、アッパーに設けられた開口の上端に取り外し可能に連結された靴に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の履き物は、典型的には、ヒールが取り付けられた厚いまたは堅いソールと該ソールに取り付けられたアッパーとを有する人間の足の外側の覆いである。
靴は、足の保護の他、数世紀間流行品であった。例えば、ブーツ、ハイ・ヒール、パンプス、トレーニング・シューズ、テニス・シューズ、木靴、サングル等のさまざまなタイプの靴が入手可能である。大抵のフォーマルな靴は、先革と、甲革と、腰革部およびカウンター部とを含む連続したアッパーを有する靴である。連続したアッパーを有するこれらの靴は、1日8時間以上履かれることが多い。
【0003】
靴は人間の足に合うように設計され製造されるが、連続したアッパーのついた靴を長時間にわたって履くことは楽ではない。しかし、多くの正式な場所では靴を脱いで足を外気にさらすことは見苦しい振る舞いである。
【0004】
しかし、場所によっては、慣習または衛生上の要請から、部屋等に入る前に靴を脱がなければならない。これらの場合には、ひもつきの靴はひもを締めたりほどいたりするため時間を要する。さらに、子供にはひもを扱うことは難しい。
【0005】
【本考案が解決しようとする課題】
本考案は、アッパーから枢動により分離可能であるかまたはソールから完全に取り外し可能であり、これにより靴を「ミュール」または「つっかけ」型の靴に変換する枢動カウンター部を有する靴を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、本考案に係る靴は、ソールとアッパーとカウンター部とを有する。アッパーはソールに固着され、「ミュール」または「つっかけ」型の開放後端部を有する。カウンター部は、アッパーの開口を閉じるためにソールの後端部に枢着される。留め具が、カウンター部をアッパーに連結するため、アッパーのそれぞれの側面およびカウンター部のそれぞれの側面に固着されている。
【0007】
【作用】
従って、本考案は、カウンター部を取り外すことにより、靴中の足を外気に触れさせることができ、枢動カウンター部を有するひも付き靴は、ひもを締めたりほどいたりすることなく履いたり脱いだりすることができる。この靴はより多目的に使用でき、より使いやすい靴である。
【0008】
【考案の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本考案の好適な実施形態を詳細に説明する。
【0009】
図1ないし3に示すように、本考案は枢動カウンター部20を有する靴10に関するものである。
靴10はソール12に固着されたアッパー11を含む。アッパー11にはその後端部に開口111が設けられている。枢動カウンター部20は、選択的に靴10の開口111を覆うように連結されている。ロッキング・アームファスナー、クリップファスナー、ベルトファスナー等のような複数の留め具30が開口111の2つの相対する側面の上端部分と枢動カウンター部20とに対称に取り付けられている。
枢動カウンター部20は枢動連結具25によってソール12の後端部に枢着されている。これに代えて、枢動カウンター部20は、アッパーの開口111の2つの相対する側面のいずれかに枢着されていてもよい(図示せず)。
ソール12は、その後端部の近傍の上面に設けられた凹所13を有する。枢動ラッチ40は凹所13に据え付けられている。
【0010】
連結具25は、本体251と縦に伸びるネック252と横に伸びる枢動ピン253とを有する。本体251は、カウンター部20に固着されている。縦に伸びるネック252は本体251の下端に一体に形成されている。横に伸びる枢動ピン253はネック252の下端に一体に形成されている。2つの空間254がそれぞれネック252の両側に規定されている。
【0011】
枢動ラッチ40は逆J字形のプラケット41として形成されている。ブラケット41はソール12の上面と同一の平面に上部水平リテーナ411を有する。スロット42がブラケット41の中央に設けられ、上部水平リテーナ411を2つの同じ形の部分に分断し、連結具25のネック252に対応している。リップ44が水平リテーナ411の外側のエッジに一体に形成され、該エッジから垂直に下方へ伸びている。リップ44と水平リテーナ411とブラケット41とは、枢動ラッチ40に枢動ピン253を枢動可能に係合、保持する枢動ソケット43を規定する。これにより、カウンター部20が連結具25を介して、枢動ラッチに枢動可能に係合している。
【0012】
したがって、連結具25の枢動ピン253は凹所13に挿入され、枢動ラッチ40の枢動ソケット43に枢着される。
【0013】
図1ないし4を参照すると、各留め具30は、第1の連結部材31と第2の連結部材32とを含む。第1の連結部材31は、靴10の開口111近傍でアッパー11に固着されている。第2の連結部材32は、枢動カウンター部20がアッパー11の開口111を塞ぐときに、第1の連結部材31と対応しかつ整列する位置において枢動カウンター部20に固着されている。枢動カウンター部20が枢動ラッチ40に枢着されるとき、第1の連結部材31と第2の連結部材32とが互いに取り外し可能に連結し、アッパー11の開口111を覆う適切な位置に枢動カウンター部20を確実に保持する。
第1の連結部材31は、第2の連結部材32から連結を解除することができ、このため、枢動カウンター部20はアッパー11の開口111を露出するように枢動可能であり、あるいは、さらに、枢動ラッチ40から連結具25の連結を解除することにより、完全に靴10から取り外すことができる。
【0014】
図1ないし6を参照すると、第1の実施形態の留め具30は、第1の連結部材31を含み、該第1の連結部材は、基板312と固定ラグ314と保持用ヘッド316とを含む。基板312はアッパー11に固着されている。実際には、基板312は、アッパー11の外側の表面かまたはアッパー11の内側の表面に選択的に取り付けられる。基板312は、また、アッパー11によって覆われることがある。固定ラグ314は基板312上に一体に形成され、アッパー11から伸びている。保持用ヘッド316は固定ラグ314の外側の端部に一体に形成されている。
【0015】
各第2の連絡部材32は、連結アーム322と少なくとも1つのノッチ324とタブ326とを有する。連結アーム322はカウンター部20に枢着されている。各ノッチ324は連結アーム322に設けられ、固定ラグ314に対応する。タブ326は連結アーム322の頂部から垂直に伸びている。
【0016】
枢動ラッチ40の枢動ソケット43に枢動可能に取り付けられた枢動ピン253によってカウンター部20がソール12に連結されるとき、第2の連結部材32が固定ラグ314と係合、すなわち噛み合う。その結果、カウンター部20は、通常の一体の靴となるように、アッパー11とソール12とに取り外し可能に連結される。
【0017】
図4を参照すると、使用者が靴10のカウンター部20を開けたいとき、カウンター部20上の第2の連絡部材32は、該第2の連絡部材を第1の連結部材31の固定ラグ314から外すために容易に引き上げることができる。したがって、カウンター部20は枢動により開けられ、使用者の足50の靴10からの出し入れを容易に行うことができる。
【0018】
図5を参照すると、カウンター部20は、靴10を「ミュール」または「つっかけ」型の靴に変更するため、ソール12から完全に取り外すことができる。
【0019】
図6を参照すると、ソール12に対するカウンター部20の連結具の他の実施形態は、布、プラステック、その他の材料でできた可携性の部材からなる連結部材250を含む。連結部材250は、カウンター部20の下端部に縫いつけられた上端部とソール12に縫いつけられた下端部とを有する。
【0020】
図7を参照すると、他の実施形態の連結具25は、ソール12上に取り付けられたパッド14に当たる、本体251とネック252との間に一体に形成された湾曲部254を有する。
【0021】
枢動ラッチ40は、該枢動ラッチがソール12から露出し、連結具25と係合するように、ソール12の後端部に挿入されたプレート46に連絡されている。
【0022】
さらに図7を参照すると、第2の実施形態の留め具60は、第1の連結部材61と第2の連結部材62とを含む。各第1の連結部材61はアッパー11に固着される。各第1の連結部材61は、アッパー11の外側の表面、内側の表面または内部に選択的に取り付けられる基板612を有する。ソケット614は基板612の一方の側面に設けられている。弾性を有する押しブロック616は基板612上に形成されている。
【0023】
各第2の連結部材62は、カウンター部20の外側の表面、内側の表面または内部に選択的に取り付けられる。各第2の連結部材62は、カウンター部20に連結可能な基板622を有する。プラグ624が基板622の一方の側面に形成され、カウンター部20から露出している。弾性を有するブロック626はプラグ624上に形成されている。プラグ624がソケット614に挿入されると、弾性ブロック626はソケット614と噛み合う。使用者が弾性押しブロック616をアッパー11の外側の表面から押すと、弾性を有するブロック626がソケット614からはずれる。
【0024】
図8を参照すると、第3の実施形態の留め具70は、第1の連結部材71と第2の連結部材72とを含む。第1の連結部材71は、アッパー11の外側の表面に取り付けられている。第1の連結部材71は、アッパー11に取り付けられたべース712を有する。歯を有する噛み合わせ部材714が、枢動ピン(図示せず)によリベース712に枢着されている。歯を有する調節部材716が枢動ピン(図示せず)によリベース712に枢着されている。スプリング(図示せず)
が、対応する部材714、716をベース712に押しつけるために、各枢動ピン上に取り付けられている。
【0025】
第2の連結部材72は、ストラップ722であって、該ストラップの一方の側面上に形成された複数の歯724を有するストップからなる。第2の連結部材72が第1の連結部材71に挿入され、噛み合わせ部材714上の歯がストランプ722上の歯724と噛み合うと、第2の連結部材72が第1の連結部材71と確実に噛み合う。アッパー11の開口はカウンター部20で塞がれる。調節部材716を引っ張ると、調節部材716上の歯がストラップ722上の歯724と噛み合う。ストラップ722が押されてベース712に対して相対移動すると、第2の連結部材72と第1の連結部材71との間の噛み合い強度が増大する。
【0026】
図9を参照すると、枢動カウンター部20は開口111を塞ぐために、アッパー11に連結される。
【0027】
【考案の効果】
本考案は上記の構成を有するため、次のような効果を得ることができる。
<イ>靴を履く者の足50が長時間にわたり該靴10の中にあって不快になるとき、第2の連結部材32、62、72を第1の連絡部材31、61、71から手で容易に取り外すことができる。カウンター部20はソール12から枢動により開けられ、あるいは完全に取り外される。こうして足50は外気に曝され楽にされる。
【0028】
<ロ>枢動カウンター部20を有するひも付き靴10については、靴ひもを結んだりほどいたりしなくても靴10を履いたり脱いだりすることができるので、非常に便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の枢動カウンターを有する靴の斜視図である。
【図2】図1に記載の靴のカウンター部の拡大分解斜視図である。
【図3】図1に記載の靴を部分的に破断して示す側面図である。
【図4】カウンター部の枢動状態を示す、図1に記載の靴を部分的に破断して示す側面図である。
【図5】カウンター部が靴から完全に取り外された状態を示す、図1に記載の靴を部分的に破断して示す側面図である。
【図6】本考案に係る靴のカウンター部の連結手段の第2の実施形態の側面図である。
【図7】本考案に係る枢動カウンター部を有する靴の第2の実施形態の分解斜視図である。
【図8】本考案に係る枢動カシンター部を有する靴の第3の実施形態の分解斜視図である。
【図9】本考案に係る枢動カウンター部を有する靴の第4の実施形態の側面図である。
【符号の説明】
10 靴
11、111 アッパーおよびその開口
12 ソール
13 凹所
14 パッド
20 枢動カウンター部
30、60 留め具
31、61、71 第1の連結部材
32、62、72 第2の連結部材
40 枢動ラッチ
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ソールの後端部に枢着された下端部を有する枢動カウンター部を備え、該カウンター部の上端部分が、アッパーに設けられた開口の上端に取り外し可能に連結された靴に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の履き物は、典型的には、ヒールが取り付けられた厚いまたは堅いソールと該ソールに取り付けられたアッパーとを有する人間の足の外側の覆いである。
靴は、足の保護の他、数世紀間流行品であった。例えば、ブーツ、ハイ・ヒール、パンプス、トレーニング・シューズ、テニス・シューズ、木靴、サングル等のさまざまなタイプの靴が入手可能である。大抵のフォーマルな靴は、先革と、甲革と、腰革部およびカウンター部とを含む連続したアッパーを有する靴である。連続したアッパーを有するこれらの靴は、1日8時間以上履かれることが多い。
【0003】
靴は人間の足に合うように設計され製造されるが、連続したアッパーのついた靴を長時間にわたって履くことは楽ではない。しかし、多くの正式な場所では靴を脱いで足を外気にさらすことは見苦しい振る舞いである。
【0004】
しかし、場所によっては、慣習または衛生上の要請から、部屋等に入る前に靴を脱がなければならない。これらの場合には、ひもつきの靴はひもを締めたりほどいたりするため時間を要する。さらに、子供にはひもを扱うことは難しい。
【0005】
【本考案が解決しようとする課題】
本考案は、アッパーから枢動により分離可能であるかまたはソールから完全に取り外し可能であり、これにより靴を「ミュール」または「つっかけ」型の靴に変換する枢動カウンター部を有する靴を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、本考案に係る靴は、ソールとアッパーとカウンター部とを有する。アッパーはソールに固着され、「ミュール」または「つっかけ」型の開放後端部を有する。カウンター部は、アッパーの開口を閉じるためにソールの後端部に枢着される。留め具が、カウンター部をアッパーに連結するため、アッパーのそれぞれの側面およびカウンター部のそれぞれの側面に固着されている。
【0007】
【作用】
従って、本考案は、カウンター部を取り外すことにより、靴中の足を外気に触れさせることができ、枢動カウンター部を有するひも付き靴は、ひもを締めたりほどいたりすることなく履いたり脱いだりすることができる。この靴はより多目的に使用でき、より使いやすい靴である。
【0008】
【考案の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本考案の好適な実施形態を詳細に説明する。
【0009】
図1ないし3に示すように、本考案は枢動カウンター部20を有する靴10に関するものである。
靴10はソール12に固着されたアッパー11を含む。アッパー11にはその後端部に開口111が設けられている。枢動カウンター部20は、選択的に靴10の開口111を覆うように連結されている。ロッキング・アームファスナー、クリップファスナー、ベルトファスナー等のような複数の留め具30が開口111の2つの相対する側面の上端部分と枢動カウンター部20とに対称に取り付けられている。
枢動カウンター部20は枢動連結具25によってソール12の後端部に枢着されている。これに代えて、枢動カウンター部20は、アッパーの開口111の2つの相対する側面のいずれかに枢着されていてもよい(図示せず)。
ソール12は、その後端部の近傍の上面に設けられた凹所13を有する。枢動ラッチ40は凹所13に据え付けられている。
【0010】
連結具25は、本体251と縦に伸びるネック252と横に伸びる枢動ピン253とを有する。本体251は、カウンター部20に固着されている。縦に伸びるネック252は本体251の下端に一体に形成されている。横に伸びる枢動ピン253はネック252の下端に一体に形成されている。2つの空間254がそれぞれネック252の両側に規定されている。
【0011】
枢動ラッチ40は逆J字形のプラケット41として形成されている。ブラケット41はソール12の上面と同一の平面に上部水平リテーナ411を有する。スロット42がブラケット41の中央に設けられ、上部水平リテーナ411を2つの同じ形の部分に分断し、連結具25のネック252に対応している。リップ44が水平リテーナ411の外側のエッジに一体に形成され、該エッジから垂直に下方へ伸びている。リップ44と水平リテーナ411とブラケット41とは、枢動ラッチ40に枢動ピン253を枢動可能に係合、保持する枢動ソケット43を規定する。これにより、カウンター部20が連結具25を介して、枢動ラッチに枢動可能に係合している。
【0012】
したがって、連結具25の枢動ピン253は凹所13に挿入され、枢動ラッチ40の枢動ソケット43に枢着される。
【0013】
図1ないし4を参照すると、各留め具30は、第1の連結部材31と第2の連結部材32とを含む。第1の連結部材31は、靴10の開口111近傍でアッパー11に固着されている。第2の連結部材32は、枢動カウンター部20がアッパー11の開口111を塞ぐときに、第1の連結部材31と対応しかつ整列する位置において枢動カウンター部20に固着されている。枢動カウンター部20が枢動ラッチ40に枢着されるとき、第1の連結部材31と第2の連結部材32とが互いに取り外し可能に連結し、アッパー11の開口111を覆う適切な位置に枢動カウンター部20を確実に保持する。
第1の連結部材31は、第2の連結部材32から連結を解除することができ、このため、枢動カウンター部20はアッパー11の開口111を露出するように枢動可能であり、あるいは、さらに、枢動ラッチ40から連結具25の連結を解除することにより、完全に靴10から取り外すことができる。
【0014】
図1ないし6を参照すると、第1の実施形態の留め具30は、第1の連結部材31を含み、該第1の連結部材は、基板312と固定ラグ314と保持用ヘッド316とを含む。基板312はアッパー11に固着されている。実際には、基板312は、アッパー11の外側の表面かまたはアッパー11の内側の表面に選択的に取り付けられる。基板312は、また、アッパー11によって覆われることがある。固定ラグ314は基板312上に一体に形成され、アッパー11から伸びている。保持用ヘッド316は固定ラグ314の外側の端部に一体に形成されている。
【0015】
各第2の連絡部材32は、連結アーム322と少なくとも1つのノッチ324とタブ326とを有する。連結アーム322はカウンター部20に枢着されている。各ノッチ324は連結アーム322に設けられ、固定ラグ314に対応する。タブ326は連結アーム322の頂部から垂直に伸びている。
【0016】
枢動ラッチ40の枢動ソケット43に枢動可能に取り付けられた枢動ピン253によってカウンター部20がソール12に連結されるとき、第2の連結部材32が固定ラグ314と係合、すなわち噛み合う。その結果、カウンター部20は、通常の一体の靴となるように、アッパー11とソール12とに取り外し可能に連結される。
【0017】
図4を参照すると、使用者が靴10のカウンター部20を開けたいとき、カウンター部20上の第2の連絡部材32は、該第2の連絡部材を第1の連結部材31の固定ラグ314から外すために容易に引き上げることができる。したがって、カウンター部20は枢動により開けられ、使用者の足50の靴10からの出し入れを容易に行うことができる。
【0018】
図5を参照すると、カウンター部20は、靴10を「ミュール」または「つっかけ」型の靴に変更するため、ソール12から完全に取り外すことができる。
【0019】
図6を参照すると、ソール12に対するカウンター部20の連結具の他の実施形態は、布、プラステック、その他の材料でできた可携性の部材からなる連結部材250を含む。連結部材250は、カウンター部20の下端部に縫いつけられた上端部とソール12に縫いつけられた下端部とを有する。
【0020】
図7を参照すると、他の実施形態の連結具25は、ソール12上に取り付けられたパッド14に当たる、本体251とネック252との間に一体に形成された湾曲部254を有する。
【0021】
枢動ラッチ40は、該枢動ラッチがソール12から露出し、連結具25と係合するように、ソール12の後端部に挿入されたプレート46に連絡されている。
【0022】
さらに図7を参照すると、第2の実施形態の留め具60は、第1の連結部材61と第2の連結部材62とを含む。各第1の連結部材61はアッパー11に固着される。各第1の連結部材61は、アッパー11の外側の表面、内側の表面または内部に選択的に取り付けられる基板612を有する。ソケット614は基板612の一方の側面に設けられている。弾性を有する押しブロック616は基板612上に形成されている。
【0023】
各第2の連結部材62は、カウンター部20の外側の表面、内側の表面または内部に選択的に取り付けられる。各第2の連結部材62は、カウンター部20に連結可能な基板622を有する。プラグ624が基板622の一方の側面に形成され、カウンター部20から露出している。弾性を有するブロック626はプラグ624上に形成されている。プラグ624がソケット614に挿入されると、弾性ブロック626はソケット614と噛み合う。使用者が弾性押しブロック616をアッパー11の外側の表面から押すと、弾性を有するブロック626がソケット614からはずれる。
【0024】
図8を参照すると、第3の実施形態の留め具70は、第1の連結部材71と第2の連結部材72とを含む。第1の連結部材71は、アッパー11の外側の表面に取り付けられている。第1の連結部材71は、アッパー11に取り付けられたべース712を有する。歯を有する噛み合わせ部材714が、枢動ピン(図示せず)によリベース712に枢着されている。歯を有する調節部材716が枢動ピン(図示せず)によリベース712に枢着されている。スプリング(図示せず)
が、対応する部材714、716をベース712に押しつけるために、各枢動ピン上に取り付けられている。
【0025】
第2の連結部材72は、ストラップ722であって、該ストラップの一方の側面上に形成された複数の歯724を有するストップからなる。第2の連結部材72が第1の連結部材71に挿入され、噛み合わせ部材714上の歯がストランプ722上の歯724と噛み合うと、第2の連結部材72が第1の連結部材71と確実に噛み合う。アッパー11の開口はカウンター部20で塞がれる。調節部材716を引っ張ると、調節部材716上の歯がストラップ722上の歯724と噛み合う。ストラップ722が押されてベース712に対して相対移動すると、第2の連結部材72と第1の連結部材71との間の噛み合い強度が増大する。
【0026】
図9を参照すると、枢動カウンター部20は開口111を塞ぐために、アッパー11に連結される。
【0027】
【考案の効果】
本考案は上記の構成を有するため、次のような効果を得ることができる。
<イ>靴を履く者の足50が長時間にわたり該靴10の中にあって不快になるとき、第2の連結部材32、62、72を第1の連絡部材31、61、71から手で容易に取り外すことができる。カウンター部20はソール12から枢動により開けられ、あるいは完全に取り外される。こうして足50は外気に曝され楽にされる。
【0028】
<ロ>枢動カウンター部20を有するひも付き靴10については、靴ひもを結んだりほどいたりしなくても靴10を履いたり脱いだりすることができるので、非常に便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の枢動カウンターを有する靴の斜視図である。
【図2】図1に記載の靴のカウンター部の拡大分解斜視図である。
【図3】図1に記載の靴を部分的に破断して示す側面図である。
【図4】カウンター部の枢動状態を示す、図1に記載の靴を部分的に破断して示す側面図である。
【図5】カウンター部が靴から完全に取り外された状態を示す、図1に記載の靴を部分的に破断して示す側面図である。
【図6】本考案に係る靴のカウンター部の連結手段の第2の実施形態の側面図である。
【図7】本考案に係る枢動カウンター部を有する靴の第2の実施形態の分解斜視図である。
【図8】本考案に係る枢動カシンター部を有する靴の第3の実施形態の分解斜視図である。
【図9】本考案に係る枢動カウンター部を有する靴の第4の実施形態の側面図である。
【符号の説明】
10 靴
11、111 アッパーおよびその開口
12 ソール
13 凹所
14 パッド
20 枢動カウンター部
30、60 留め具
31、61、71 第1の連結部材
32、62、72 第2の連結部材
40 枢動ラッチ
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】ソールと、該ソールに固着されたアッパーであって、開口が設けられた後端部を有するアッパーと、該アッパーの開口を塞ぐために前記ソールの後端部および前記アッパーの一方に選択的に枢着されたカウンター部と、該カウンター部を前記アッパーの後端部に連結するために前記開口の相対する2つの側部のそれぞれの上端部分と前記カウンター部とに対称に取り付けられた留め具とを含み、各留め具は、前記アッパーに固着された第1の連結部材と、該第1の連結部材と係合するように前記第1の連結部材に対応する位置で前記枢動カウンター部に固着された第2の連結部材とを含む、靴。
【請求項2】前記カウンター部に取り付けられた連結具は、前記カウンター部に固着された本体と、該本体の下端に一体に形成された縦に伸びるネックと、該ネックの下端に一体に形成された横方向に伸びる枢動ピンと、前記ネックの両側方にそれぞれ設けられた2つの空間とを含む連結具と、前記ソールに前記カウンター部を枢着するために前記連結具と枢動可能に係合するように前記ソールに取り付けられた枢動ラッチと、該枢動ラッチを受け入れるように前記ソールの後端部近傍の上部の表面に設けられた凹所であって、前記枢動ラッチが逆J字形のブラケットとして形成され、該逆J字形のブラケットが、上部水平部材と、前記逆J字形のブラケットの中央に設けられ前記連結具のネックに対応するスロットと、前記枢動ピンを枢動可能に受け入れるために前記J字形ブラケットに設けられた枢動ソケットと、前記水平部材の外側の端部に一体に形成されたリップであって前記連結具の枢動ピンが前記凹所に挿入可能でありかつ前記枢動ラッチの枢動ソケットに枢動可能に適合するリップとを有する凹所とを含む、請求項1に記載の靴。
【請求項3】前記ソールにパッドが取り付けられ、また、前記カウンター部に連結具が取り付けられ、該連結具は、前記カウンター部に固着された本体と、該本体の下端に一体に設けられた縦に伸びるネックと、該ネックの下端に一体に形成された横に伸びる枢動ピンと、前記パッドの形状に適合するように前記本体と前記ネックとの間に一体に形成された湾曲部と、前記ネックの両側部にそれぞれ設けられた2つの空間と、前記カウンター部を前記ソールに枢着するために前記連結具と枢動可能に係合するように前記ソールに取り付けられた枢動ラッチとを含み、該枢動ラッチは逆J字形のブラケットとして形成され、該逆J字形のブラケットは、上部水平部材と、前記逆J字形のブラケットの中央に設けられ前記連結具のネックに対応するスロットと、前記枢動ピンを枢動可能に受け入れるために前記逆J字形のブラケットに設けられた枢動ソケットと、前記水平部材の外側の端部に一体に形成されたリップとを有し、前記枢動ラッチは前記ソールの後端に挿入されたプレートに連結され、また、前記枢動ラッチは前記ソールの後端部に取り付けられかつ前記連結具と係合するように前記ソールから露出され、前記連結具の枢動ピンは前記枢動ラッチの枢動ソケットに枢動可能に配置されている、請求項1に記載の靴。
【請求項4】前記カウンター部を前記ソールに枢着するために前記カウンター部に連結具が取り付けられており、前記連結具は前記カウンター部の下端に縫いつけられた上端部と前記ソールに縫いつけられた下端部とを有する布製の可携性部材である、請求項1に記載の靴。
【請求項5】各第1の連結部材は、前記アッパーに固着された基板と、該基板に一体に形成された固定ラグと、該固定ラグの外側の端部に一体に形成された保持用ヘッドとを有し、また、前記第2の連結部材は、前記カウンター部に枢着された連結アームと、該連結アームに設けられ前記固定ラグと係合するように前記固定ラグに対応する少なくとも1つのノッチと、前記連結アームから垂直に伸びるタブとを有し、各留め具の基板は前記アッパーの外側の表面に取り付けられ、各クリッププレートの基板が前記カウンター部の外側の表面に取り付けられている、請求項1に記載の靴。
【請求項6】各第1の連結部材は、前記アッパーに取り付けられた基板と、該基板の一方の側面に設けられたソケットと、前記基板上に形成された弾性押しブロックとを有し、また、各第2の連結部材は、前記カウンター部に取り付けられた基板と、前記ソケットに挿入される、前記基板の一方の側面に形成されたプラグと、前記ソケットと係合するように前記プラグに形成された弾性を有するプロックとを備える、請求項1に記載の靴。
【請求項7】各第1の連結部材は、前記アッパーに取り付けられたベースと、枢動ピンで前記ベース上に枢着された複数の歯を有する噛み合わせ部材と、該噛み合わせ部材を前記ベースに押しつけるための前記枢動ピンに取り付けられたスプリングとを有し、また、各第2の連結部材は、前記第1の連結部材の対応する1つの噛み合わせ部材の歯と噛み合うように一方の側に複数の歯が形成されたストラップからなり、歯を有する調節部材が枢軸を有する各第1の連結部材のベースに枢着され、スプリングが前記ベースに対して前記調節部材を押すために前記枢軸に取り付けられており、前記調節部材が引っ張られて前記調節部材の歯が前記ストラップの歯と噛み合うときに前記クリッププレートと前記留め具との間の噛み合い強度が増大される、請求項1に記載の靴。
【請求項1】ソールと、該ソールに固着されたアッパーであって、開口が設けられた後端部を有するアッパーと、該アッパーの開口を塞ぐために前記ソールの後端部および前記アッパーの一方に選択的に枢着されたカウンター部と、該カウンター部を前記アッパーの後端部に連結するために前記開口の相対する2つの側部のそれぞれの上端部分と前記カウンター部とに対称に取り付けられた留め具とを含み、各留め具は、前記アッパーに固着された第1の連結部材と、該第1の連結部材と係合するように前記第1の連結部材に対応する位置で前記枢動カウンター部に固着された第2の連結部材とを含む、靴。
【請求項2】前記カウンター部に取り付けられた連結具は、前記カウンター部に固着された本体と、該本体の下端に一体に形成された縦に伸びるネックと、該ネックの下端に一体に形成された横方向に伸びる枢動ピンと、前記ネックの両側方にそれぞれ設けられた2つの空間とを含む連結具と、前記ソールに前記カウンター部を枢着するために前記連結具と枢動可能に係合するように前記ソールに取り付けられた枢動ラッチと、該枢動ラッチを受け入れるように前記ソールの後端部近傍の上部の表面に設けられた凹所であって、前記枢動ラッチが逆J字形のブラケットとして形成され、該逆J字形のブラケットが、上部水平部材と、前記逆J字形のブラケットの中央に設けられ前記連結具のネックに対応するスロットと、前記枢動ピンを枢動可能に受け入れるために前記J字形ブラケットに設けられた枢動ソケットと、前記水平部材の外側の端部に一体に形成されたリップであって前記連結具の枢動ピンが前記凹所に挿入可能でありかつ前記枢動ラッチの枢動ソケットに枢動可能に適合するリップとを有する凹所とを含む、請求項1に記載の靴。
【請求項3】前記ソールにパッドが取り付けられ、また、前記カウンター部に連結具が取り付けられ、該連結具は、前記カウンター部に固着された本体と、該本体の下端に一体に設けられた縦に伸びるネックと、該ネックの下端に一体に形成された横に伸びる枢動ピンと、前記パッドの形状に適合するように前記本体と前記ネックとの間に一体に形成された湾曲部と、前記ネックの両側部にそれぞれ設けられた2つの空間と、前記カウンター部を前記ソールに枢着するために前記連結具と枢動可能に係合するように前記ソールに取り付けられた枢動ラッチとを含み、該枢動ラッチは逆J字形のブラケットとして形成され、該逆J字形のブラケットは、上部水平部材と、前記逆J字形のブラケットの中央に設けられ前記連結具のネックに対応するスロットと、前記枢動ピンを枢動可能に受け入れるために前記逆J字形のブラケットに設けられた枢動ソケットと、前記水平部材の外側の端部に一体に形成されたリップとを有し、前記枢動ラッチは前記ソールの後端に挿入されたプレートに連結され、また、前記枢動ラッチは前記ソールの後端部に取り付けられかつ前記連結具と係合するように前記ソールから露出され、前記連結具の枢動ピンは前記枢動ラッチの枢動ソケットに枢動可能に配置されている、請求項1に記載の靴。
【請求項4】前記カウンター部を前記ソールに枢着するために前記カウンター部に連結具が取り付けられており、前記連結具は前記カウンター部の下端に縫いつけられた上端部と前記ソールに縫いつけられた下端部とを有する布製の可携性部材である、請求項1に記載の靴。
【請求項5】各第1の連結部材は、前記アッパーに固着された基板と、該基板に一体に形成された固定ラグと、該固定ラグの外側の端部に一体に形成された保持用ヘッドとを有し、また、前記第2の連結部材は、前記カウンター部に枢着された連結アームと、該連結アームに設けられ前記固定ラグと係合するように前記固定ラグに対応する少なくとも1つのノッチと、前記連結アームから垂直に伸びるタブとを有し、各留め具の基板は前記アッパーの外側の表面に取り付けられ、各クリッププレートの基板が前記カウンター部の外側の表面に取り付けられている、請求項1に記載の靴。
【請求項6】各第1の連結部材は、前記アッパーに取り付けられた基板と、該基板の一方の側面に設けられたソケットと、前記基板上に形成された弾性押しブロックとを有し、また、各第2の連結部材は、前記カウンター部に取り付けられた基板と、前記ソケットに挿入される、前記基板の一方の側面に形成されたプラグと、前記ソケットと係合するように前記プラグに形成された弾性を有するプロックとを備える、請求項1に記載の靴。
【請求項7】各第1の連結部材は、前記アッパーに取り付けられたベースと、枢動ピンで前記ベース上に枢着された複数の歯を有する噛み合わせ部材と、該噛み合わせ部材を前記ベースに押しつけるための前記枢動ピンに取り付けられたスプリングとを有し、また、各第2の連結部材は、前記第1の連結部材の対応する1つの噛み合わせ部材の歯と噛み合うように一方の側に複数の歯が形成されたストラップからなり、歯を有する調節部材が枢軸を有する各第1の連結部材のベースに枢着され、スプリングが前記ベースに対して前記調節部材を押すために前記枢軸に取り付けられており、前記調節部材が引っ張られて前記調節部材の歯が前記ストラップの歯と噛み合うときに前記クリッププレートと前記留め具との間の噛み合い強度が増大される、請求項1に記載の靴。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【登録番号】実用新案登録第3084683号(U3084683)
【登録日】平成13年12月26日(2001.12.26)
【発行日】平成14年3月29日(2002.3.29)
【考案の名称】靴
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願2001−6062(U2001−6062)
【出願日】平成13年9月13日(2001.9.13)
【出願人】(501333984)
【登録日】平成13年12月26日(2001.12.26)
【発行日】平成14年3月29日(2002.3.29)
【考案の名称】靴
【国際特許分類】
【出願番号】実願2001−6062(U2001−6062)
【出願日】平成13年9月13日(2001.9.13)
【出願人】(501333984)
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