説明

音声信号の転送欠陥の通知方法

前記ネットワーク要素の上流のリンク(1)で、符号化された音声信号に影響する転送欠陥のネットワーク要素(20)の下流のリンク(2)を介した通知方法。
本発明によれば、前記方法は、前記ネットワーク要素(20)が、前記下流のリンクを介し、特定通知パターンを含むとともに音声符号化された通知信号を送信するステップを具備する。
非同期式のリンクから同期式のリンクへの切り替えをするアプリケーション。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク要素の上流のリンクで、符号化された音声信号に影響する転送欠陥の、前記ネットワーク要素の下流のリンクを介した通知方法に関する。
【0002】
本発明は、符号化された音声データが、通信ゲートウェイを経由して、上流のリンクでの通信(transport)の第一タイプから、下流のリンクでの通信(transport)の第二タイプに切り替えられる場合に特に有利なアプリケーションである。
【背景技術】
【0003】
データ・フレームを介し動作する前記二つのリンクのうちの一つが、その自然な理由で、例えばフレームの喪失などの転送欠陥についての情報の簡単な通知が許されない場合に、本発明の十分な恩恵は明白である。この状況は、32kbits/sの固定スループットに相当する10ms毎80-byteフレームを挿入しなければならないDECT("Digital Enhanced Cordless Telecommunications")タイプの同期式の下流のリンクの場合に典型的に遭遇する。
【0004】
VoIP(Voice over IP)アプリケーションでは、前記上流のリンクは、RTP(Real Time Protocol)での非同期式イーサネット(登録商標)IPリンクであってもよい。
【0005】
前記上流のリンクでの転送欠陥は、このリンクでのIPパケットの喪失、または前記ネットワーク要素レベルにおける前記下流のリンク上に転送されるフレームの欠如から成りうる。前記ネットワーク要素は、例えば家庭用(domestic)通信ゲートウェイでありうる。
【0006】
この転送欠陥を処理するための二つの方法が知られている。
― 前記ゲートウェイは、音声コーダーおよびデコーダーの他に誤り訂正装置(mechanism)を備えている。前記ゲートウェイは、受信した前記音声パケットを復号するとともに、もしパケットの喪失を検出したならば、例えば、その喪失フレームの代わりとして、符号化された後同期式の下流のリンク上に送信される一もしくは複数のフレームを生成することで、その誤り訂正装置を起動させる。前記同期式のリンクの終端の音声端末は、前記代替フレームを含む受信したすべてのフレームを復号するとともに、対応した音声信号を提供する。
― 上流のリンクでのパケットの喪失が検出された場合、ネットワーク要素はゲートウェイのように動作し(acting)、例えば、同期式の下流のリンクを介し既に送信した最後のフレームを繰り返し、前記喪失したすべてのフレームを後方のリンクで置き換えるのに必要なだけそのような動作を繰り返す。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、前記ネットワーク要素の上流での前記転送欠陥を考慮することを可能にするこれら既知の方法には、いくつかの欠点がある。
【0008】
第一方法には、前記同期式の下流のリンクの終端の前記音声端末内の既存のデコーダーに加え、前記家庭用ゲートウェイのレベルに、デコーダー、誤り訂正装置、およびコーダーが必要である。これが前記ゲートウェイの構成を相当複雑にする。
【0009】
第二方法は、第一上流のリンクで喪失がある場合、音節の繰り返しの導入(introduction)のために、次善の回復品質となる。例えば、もし前記パケットの喪失の前に送信された最後のフレームが、単語"automobile"の最後の音節である"-bile"であるならば、前記ゲートウェイは、前記失われたフレームを埋めるためにこの音節を数回再送するように誘導(induce)され、そのため前記端末で復号後の結果の音声シーケンスは"automobile-bile -bile -…"となり、聞くに堪えないものとなる。
【0010】
したがって、本発明の要旨(subject)により解決される前記技術的問題は、前記のような上流の転送欠陥がある場合でも、複雑なネットワーク要素の構成や、さらなるプロトコルに頼ることなく高品質なリスニングを保証することを可能にする、前記ネットワーク要素の上流のリンクで、符号化された音声信号に影響する転送欠陥のネットワーク要素の下流のリンクを介した通知方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記技術的問題の解決策は本発明によれば、前記ネットワーク要素が前記下流のリンクを介し特定通知パターンを含んだ音声符号化された通知信号を送信するステップを具備する方法である。
【0012】
このように、前記上流のリンクによる転送欠陥を検出したとき、家庭用ゲートウェイといった前記ネットワーク要素は、正常に符号化された音声信号が送信された場合と同じフォーマットで音声符号化された信号を下流へ送信するが、欠陥検出の通知である特定パターンの形での特定情報を含んでいる。したがって前記ゲートウェイはデコーダー,コーダーまたは誤り訂正装置といった追加の非実際的なアイテム装置を必要としない。
【0013】
前記特定パターンによる転送欠陥の通知は、受信者の音声端末で受信され、その後二つの異なったモードに従ってこの情報を処理することができる。
【0014】
第一処理モードでは、本発明は、ネットワーク要素の上流のリンクで、符号化された音声信号に影響する転送欠陥の前記ネットワーク要素による検出の後で、ネットワーク要素で送信された音声符号化された通知信号で転送される少なくとも一つの特定通知パターンを検出するためのモジュールを具備する前記音声端末を提供する。
【0015】
転送された前記音声信号中の前記欠陥の存在がこの方法で検出されるならば、前記端末は、この欠陥を処理する適切な処置をその後とることができる。具体的には、もし前記端末が、少なくとも一転送欠陥を訂正するためのモジュールを具備するならば、誤り訂正装置は過去に受信した信号を考慮にいれ起動されることが可能である。そのような仕組みは、当業者に知られており、本発明の分野の一部になるものではない。
【0016】
第二処理モードでは、前記特定通知パターンを含むとともに音声符号化された信号は前記端末により、受信した他の符号化された信号のように単純に復号化される。しかし、本発明は、前記特定パターンが、音声復号に対して中立であることを提供する。
【0017】
とりわけ、前記特定パターンは、正常に音声符号化されたサンプルの観点、特に発話サンプルの点から、実際上出現確率は0であることが示されている。任意に符号化した音声信号は、前記パターンが極めて例外的にだけ自然に出現することの原因となりうるから、とてもありそうにないパターンを選択することの利点は、パターン検出エラーを最大限抑えることである。
【0018】
さらに、前記特定パターンは、復号後は実質上0エネルギー、すなわち低エネルギーであることを示すことが予想され、したがって、人間の耳にはほとんど聞き取れない。
【0019】
本発明の実施形態を二つとりうる余地があるため、前記通知パターンの前記復号化における中立性に関する後者の特徴は、特に有利であると理解される。最適な実施では、もし音声端末が、それ(one)を備えているなら、前記特定通知パターンが、誤り訂正装置を起動する。次善の実施では、検出モジュールまたは誤り訂正なくとも、前記特定パターンは、前記復号された信号への大きな欠陥とはならず、実際上は、静寂を挿入することにより誤り訂正を実行することになる。
【0020】
別の言い方をするならば、本発明に従った前記方法は、通知パターンを検出するためのモジュールおよび/または誤り訂正のためのモジュールを備えているかいないかにかかわらず、すべての音声端末に適合する、ということである。
【0021】
前記ネットワーク要素の前記上流のリンクでの転送欠陥は、さまざまな原因により発生する。
【0022】
第一実施例によると、前記転送欠陥は、同期式の下流のリンクを介し転送される少なくとも1信号フレームの欠損である。この場合は、前記ネットワーク要素は、前記同期式のリンクを介し一もしくは複数の連続したフレームを転送せず、そして、前記リンクの同期操作と不適合であるこの欠陥を補償するために、通知信号を送信する。前記通知信号は、前記失ったフレームの置き換えのために前記同期式の下流のリンクを介し転送されるフレームであり、前記同期式の下流のリンクを介し前記ネットワーク要素で送信された前記特定パターンを含む。
【0023】
非同期式の上流のリンクを介した少なくとも1信号パケットの喪失による前記フレームの欠損か、前記ネットワーク要素のレジスタに転送されたフレームの欠如による前記フレームの欠損の、二つの状況が可能である。後者の状況は、例えば前記非同期式の上流のリンクを介したジッターのイベントにより、前記ネットワーク要素のFIFOタイプのレジスタで”無効(void)”になったことにより発生する。
【0024】
第二実施例によると、前記転送欠陥は、上流のリンクでの信号の欠陥である。同期式の下流のリンクの場合、いずれのフレームも転送されないことは、欠如か一もしくは複数のフレームに誤りがあるということである。本発明では、その後の前記通知信号は、上流のリンクでの前記信号の欠陥の代わりに、前記下流のリンクを介し前記ネットワーク要素で送信された前記特定パターンを含む信号であることを備える。
【0025】
本発明は、前記ネットワーク要素の上流のリンクにおいて符号化された音声信号に影響する転送欠陥の、ネットワーク要素の下流のリンクを介し音声端末に通知する装置にも関連し、さらに注目すべきことは、前記ネットワーク要素は、少なくとも一つの上流の転送欠陥を検出するための手段および前記下流のリンクを介し、特定通知パターンを含むとともに音声符号化された通知信号を前記音声端末に転送可能な手段を具備することである。
【0026】
本発明はさらに、前記第一ネットワーク要素の上流のリンクで、符号化された音声信号に影響する転送欠陥の、第一ネットワーク要素の下流のリンクを介した第二ネットワーク要素への通知のための装置に関連し、さらに注目すべきことは、前記第一ネットワーク要素は、少なくとも一つの上流の転送欠陥を検出するための手段および特定通知パターンを含むとともに音声符号化された通知信号を前記下流のリンクを介し前記第二ネットワーク要素に転送することができる手段を具備することである。
【0027】
本発明はその上、ネットワーク要素に関連し、さらに注目すべきことは、前記ネットワーク要素は、前記ネットワーク要素の上流のリンクで、符号化された音声信号に影響する少なくとも一つの転送欠陥を検出するための手段および特定通知パターンを含むとともに音声符号化された通知信号を下流のリンクを介し送信することが可能な手段を具備することである。
【0028】
本発明は加えて、コンピュータプログラムに関連し、本発明に従い、ネットワーク要素にインストールされることを目的としており、前記プログラムは、コンピュータにより実行される場合、本発明に従う前記方法を実行するための命令コードを具備する。
【0029】
同様に、本発明は、コンピュータプログラムに関連し、本発明に従って音声端末にインストールされることを目的としており、前記プログラムがコンピュータで実行される場合、本発明に従う前記方法を実行するための命令コードを具備する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
限定されない例示の方法により示される添付の図面に関し、後に続く記述は、本発明の本質および、その実行方法を明瞭に説明する。
【0031】
図1は、本発明の第一実施例に従った転送欠陥通知装置の略図である。
【0032】
図2は、本発明の第二実施例に従った転送欠陥通知装置の略図である。
【0033】
図3は、本発明の第三実施例に従った転送欠陥通知装置の略図である。
【0034】
図1は、ネットワーク要素20の下流のリンク2の終端の音声端末10に、前記ゲートウェイ20の上流のリンク1で、符号化された音声信号に影響する転送欠陥を通知する装置を示している。
【0035】
この実施形態では、前記上流のリンク1は、非同期式IPリンクであり、前記ネットワーク要素20は、VoIP家庭用ゲートウェイであり、また、前記下流のリンク2は、DECTまたはブルートゥースリンクのような他のタイプの同期式のリンクである。
【0036】
ここで想定される転送欠陥は、前記ゲートウェイ20により前記同期式のリンク2上へ転送される少なくとも一つのフレームの欠損である。
【0037】
このフレームの欠損は、前記IP非同期式のリンク1でのパケットの喪失の結果でありうる。パケットは、いくつかのフレームを含みうるため、前記上流のパケットの喪失は、下流に転送されるいくつかのフレームの喪失を生じさせる。この場合、前記ゲートウェイ20のボイス・オーバー・アイピー(Voice over IP)マネージメントプロトコルスタック21は、受信した連続するRTPパケットにおけるシーケンス番号Nsの連続性の中断(break)を検出することができるパケットロス検出器23を具備する。
【0038】
フレームの欠損は、上流のネットワークでのジッターおよび/または端末の非同期性による結果でもありうる。これは、スタック21のFIFO受信レジスタ22の"無効(void)"の生成を帰結する。この"無効(void)"は、前記同期式のリンク2上へ転送されるフレームの欠如と一致する。
【0039】
もし、これらの欠陥のどちらかが検出された場合、すなわち、一つまたは複数のパケットの喪失もしくは、一つまたは複数のフレームの欠如が転送される場合、少なくとも一つの特定通知パターンが、前記ゲートウェイ20の挿入モジュール24により、前記失ったフレームまたは複数のフレームの代わりに、一もしくは複数の音声符号化されたフレームに挿入される。このまたはこれらの代替フレームは、前記同期式のリンク2を介し前記音声端末10にその後送信される。
【0040】
前記同期式のリンク2上の前記フレームが、例えば10-msのフレームである場合には、40-msのIPパケットの喪失では、前記ゲートウェイ20により、特定パターンを含む四つの10-msの代替フレームを送信するという結果となる。IPパケット上の10msのジッターは、フレームの"無効(void)"の原因となり、前記特定パターンを含む一つの代替フレームの送信により補償される。
【0041】
端末10は、DECT,ブルートゥースまたは他の端末であってもよい。前記端末10は、イヤホンまたはスピーカー11,音声またはサウンドデコーダー12および特定通知パターンを検出するためのモジュール14を具備する。もし前記モジュール14により通知パターンが検出されたならば、誤り訂正モジュール13は、前記端末10により実行させられる。
【0042】
もし前記端末10が、パターン検出のためのモジュール14と、誤り訂正モジュール13のどちらも備えていないならば、特定パターンを含む前記音声符号化された前記フレームは、前記デコーダー12により、標準フレームとして復号される。そのため、発生の見込みがほとんどないことおよび/または低エネルギーであることから復号に対し中立である特定パターンを選択することが本発明により推奨される。
【0043】
前記特定通知パターンは、利用される音声コーダーのタイプに適していなければならなず、そしてそれは経験的に決定される。G.722コーダーの場合には、出願者は、フレーム長を超えるバイナリパターン0xFFの繰り返しが適していたと、確立した。例えば、DECTである同期式のリンクにおける640bits、10msのフレームを埋める80バイトの0xFFである。
【0044】
図2は、本発明の第二実施例を示している。同期式のリンク2は、異なった二つのサブリンクからなる。すなわち、例えば、ゲートウェイ20とネットワーク要素30の間は第一のUSBサブリンク2であり、その後に前記端末10まで第二のDECTサブリンク2が続く場合である。
【0045】
前記同期式のリンク1上で発生する前記転送欠陥は、先に図1に関し詳述したように、前記ゲートウェイ20により考慮される。
【0046】
しかし、前記ネットワーク要素30は、前記第一のUSBサブリンク2上での前記転送欠陥を、フレームの喪失であろうと、例えばビット喪失などのために生じた既存のフレームの欠陥であろうと、さらに処理することが可能である。
【0047】
この場合、前記ネットワーク要素30は、前記ゲートウェイ20のように、欠陥を検出するための手段および前記ゲートウェイ20により実行される前記パターンと同一の特定通知パターンを挿入するための手段を具備する。このパターンは、前記ネットワーク要素30により、失ったフレームと置換するフレームまたは欠陥のある現在のフレームの代わりになるフレームに組み込まれる(included)。
【0048】
前記特定パターンを含むフレームの受信および検出に関し、前記端末10は、通知された前記欠陥の原因を区別することなくその誤り訂正装置を起動する。そして後者は、おそらく前記非同期式のリンク1または前記同期式サブリンク2に原因がある。
【0049】
図3は、本発明の第三実施例を示している。第一ネットワーク要素20'は、非同期式の上流のリンク1と同期式の下流のリンク2との間でゲートウェイのように動作する(serving)。第二ネットワーク要素20''は、前記同期式のリンク2と非同期式の下流のリンク1'との間でゲートウェイのように動作する(serving)。前記同期式の下流のリンク2は、前記第二ネットワーク要素20''で終端(terminating)されている。それぞれのリンクで使用されるコーダーは、同一であると仮定する。
【0050】
一例として、図3のリンクの略図は、図1および2の略図の上流に配置されうる。
【0051】
もしゲートウェイ20'が非同期式のリンク1でのパケットの喪失を検出するならば、特定通知パターンは、前記ゲートウェイ20'により前記同期式のリンク2上へ送信される代替フレームに挿入される。
【0052】
前記ゲートウェイ20''が、パターン検出のためのモジュールを備えていない場合、前記代替フレームは、おそらく最終的に上述した方法で通知パターンを処理する端末10に至るまで、前記非同期式の下流のリンク1'を介しそのまま転送される。
【0053】
前記ゲートウェイ20'が、パターン検出のためのモジュールを備えている場合、前記ゲートウェイ20'により検出された前記欠陥は、前記ゲートウェイ20''により下流に送信される。もし、例えば、前記ゲートウェイ20'により検出された欠陥が、前記リンク1でのシーケンス番号Ns=8であるパケットの喪失ならば、前記ゲートウェイ20'は、前記リンク2上へ失われたフレームに相当する一もしくは複数のフレームの特定通知パターンをパケット"8"とともに送信する。前記ゲートウェイ20''は、その後前記特定パターンを有する前記フレームを検出するが、パケット"8"の代替を再構成することなく、前記非同期式のリンク1'上で前記パケット"8"は依然として喪失している。この欠陥は、図1および2におけるゲートウェイ20と類似する下流のゲートウェイで処理される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の第一実施例に従った転送欠陥通知装置の略図である。
【図2】本発明の第二実施例に従った転送欠陥通知装置の略図である。
【図3】本発明の第三実施例に従った転送欠陥通知装置の略図である。
【符号の説明】
【0055】
1 リンク
2 リンク
10 音声端末
11 スピーカー
12 デコーダー
13 誤り訂正モジュール
14 モジュール
20 ゲートウェイ、ネットワーク要素
21 プロトコルスタック
22 FIFO受信レジスタ
23 パケットロス検出器
24 モジュール
30 ネットワーク要素
20’ ゲートウェイ
20'' ゲートウェイ、第二ネットワーク要素
2-1 サブリンク
2-2 サブリンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク要素の上流のリンク(1;21)で、符号化された音声信号に影響する転送欠陥を、ネットワーク要素(20;30)の下流のリンク(2;22)を介し端末(10)に通知する方法であって、
前記ネットワーク要素(20;30)が、前記下流のリンクを介し特定通知パターンを含むとともに音声符号化された通知信号を前記端末(10)に向かって送信するステップを具備することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記特定パターンは、音声復号に対し中立であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記特定パターンは、発生確率が実質的に0であることを示すことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記特定パターンは、復号した後は、実質的に0であることを示すことを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記転送欠陥は、同期式の下流のリンク(2;22)を介し転送される少なくとも1信号フレームの欠損であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記フレームの欠損は、非同期式の上流のリンク(1)での少なくとも1信号パケットの喪失の結果であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記フレームの欠損は、前記ネットワーク要素(20)のレジスタ(22)に転送されるフレームの欠如の結果であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記通知信号は、前記特定パターンを含むフレームであり、
前記フレームは、前記ネットワーク要素(20)により前記同期式の下流のリンク(2)を介し送信され、
前記フレームは、前記失ったフレームの代わりに前記同期式の下流のリンクを介し転送されることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記転送欠陥は、前記上流のリンク(21)での信号の欠陥であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記通知信号は、前記特定パターンを含む信号であり、
前記信号は、前記下流のリンク(22)を介し前記ネットワーク要素(30)により送信され、
前記信号は、前記上流のリンク(21)で欠陥のあった信号の代替であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ネットワーク要素(20)の下流のリンク(2)を介し音声端末(10)に通知するための装置であって、
前記通知は、前記ネットワーク要素(20)の上流のリンク(1)で、符号化された音声信号に影響する転送欠陥の通知であり、
少なくとも一つの上流の転送欠陥を検出するための手段(23)と、
前記下流のリンク(2)を介し前記音声端末(10)へ転送することができる手段(24)と、
を具備し、
音声符号化された通知信号は、特定通知パターンを含むことを特徴とする装置。
【請求項12】
ネットワーク要素の上流のリンク(1)で、符号化された音声信号に影響する少なくとも一つの転送欠陥を検出するための手段(23)と、
前記欠陥のための特定通知パターンを含むとともに音声符号化された通知信号を下流のリンク(2)を介し端末(10)向かって送信することができる手段(24)と、
を具備することを特徴とするネットワーク要素(20)。
【請求項13】
請求項12に記載のネットワーク要素(20)にインストールされることを目的とするコンピュータプログラムであって、
前記プログラムがコンピュータにより実行される場合に、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法を実行するための命令コードを具備することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項14】
ネットワーク要素(20)の上流のリンク(1)で、符号化された音声信号に影響する転送欠陥の前記ネットワーク要素による検出の後で、
前記ネットワーク要素(20)により転送された音声符号化された通知信号により送信された少なくとも一つの特定通知パターンを検出するためのモジュール(14)を具備することを特徴とする音声端末(10)。
【請求項15】
前記端末(10)は、少なくとも一つの転送欠陥を訂正するためのモジュール(13)を具備することを特徴とする請求項14に記載の端末。
【請求項16】
請求項14または15に記載の音声端末(10)にインストールされることを目的とするコンピュータプログラムであって、
前記プログラムがコンピュータで実行される場合に、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法を実行するための命令コードを具備することを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−534892(P2009−534892A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−505939(P2009−505939)
【出願日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際出願番号】PCT/FR2007/051103
【国際公開番号】WO2007/122339
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(591034154)フランス テレコム ソシエテ アノニム (290)
【氏名又は名称原語表記】France Telecom SA
【Fターム(参考)】