音楽の学習及びミキシングシステム
開示は、コンピューターの読み取り可能な媒体に具現化された教育的オーディオトラックを通じて、音楽を学習するためのシステム、方法、及び装置に向けられている。システムは、プロセッサ、入力装置、データベース、変換モジュール、エミュレーション録音モジュール、統合エンジン、出力モジュール、及び出力装置を備えている。ここで、各要素は、システム中でそれ自身機能を発揮するように作動可能であり、システム中の他の要素と共に、ユーザに音楽を学習するためのシステムを提供するように作動可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
−関連する出願の参照−
本出願は、米国仮特許出願.第61/030,174号(2008年2月20日出願)の優先権を主張するものであって、その全体を参照することによって本発明に組み込まれるものとする。
【0002】
−発明の分野−
本発明は、一般には音楽の学習及びミキシングのためのシステムに係り、システムは、プロセッサ、カスタムのデジタル・オーディオファイル・データベース、変換モジュール、エミュレーション録音モジュール、統合エンジン、レコード音楽への入力装置、音楽をユーザに送るためのグラフィカルユーザーインターフェース及びスピーカーを有する出力装置を備えたものに関する。
【背景技術】
【0003】
−関連技術の説明−
マルチトラック記録技術は、個々のオーディオトラックを共同に又は独立に記録する柔軟性を提供し、これにより、配信のための音楽の所望の合成が生じるようにオーディオトラックをミックスする。配信されたバージョン、たとえば、モノラル音声における1つのトラック、ステレオ音声のための2つのトラック、そして典型的には、サラウンドシステムのための6つのトラックは、通常、低減された数のトラックを有している。音楽が低減されたトラック数に編集される際、音楽部分は、個々の演奏手段(musical instrument)の寄与度までアクセスするのが困難ないし不可能になるような方法で合成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
演奏手段(musical instrument)が、人間の声帯(vocal cord)、ビッグバンドの管楽器、弦楽器、打楽器、又は、当業者に公知の他のいずれかの演奏手段から構成されているかに関わらず、ミュージシャンや歌手には、所定の楽曲から1つの演奏手段のトラックを明確に切り離したいという、待望されながらも未解決の要求がある。そして、従来より、特に演奏が音楽の埋め込み合成(embedded mix)であるときには、ユーザが学びたい演奏における明確なアーティキュレーションやディテールを聞き分ける方法が全く存在しない。これは、特に楽譜を読むことができないユーザにとっては問題である。残念ながら、イコライザーによって音を分離する従来の方法や、他の音をマスクしたり特定の周波数を抜き出すためのアルゴリズムの使用では、上記要求に対応するには不十分である。所定の楽曲から1つの演奏手段のトラックを独立させることは、人が、音楽の学習過程を経て、所定の演奏手段で1つの楽曲を模倣する(emulate)ことを、可能にするであろう。従来より、ミュージシャンは音楽的な編集の録音に協力しようと試みる。しかし、問題は、所定の楽曲が音楽的な編集に埋め込まれているときには、所定の楽曲の全容を明確に識別するのが難しいことに、ミュージシャンが気づくことである。
【0005】
また、ミュージシャンは、ある演奏手段を除去して変形された音楽の編集を得ることができる。そして、ミュージシャンは変形された音楽の編集に協力することができる。しかし、問題は、ミュージシャンが、演奏手段によって音楽の編集に寄与されているディテールをもって演奏手段だけを聞くことができないことである。しかも、ミュージシャンには、学習の向上のためにその演奏を自己批評できるように、録音したり、作品の所定の録音された部分にミュージシャンの演奏をミックスする能力はない。
【0006】
以上により、当業者には、ユーザに、(1)所定の1つの楽曲のカスタムデジタル・オーディオファイルを得ることができ、(2)カスタムデジタル・オーディオファイルを独立(isolated)インスツルメント・オーディオトラックもしくはエミュレーション・オーディオトラックに変換し、(3)所定の演奏手段を用いて、所定の1つの楽曲を模倣し(emulate)、(4)模倣済(emulated)インスツルメント・オーディオトラックを記録し、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、カスタムデジタル・オーディオファイルを教育オーディオトラックに変換し、(5)学習用オーディオトラックを聞いて、模倣精度の不十分さを認識し、(6)所定の演奏手段を用いた所定の楽曲が学習されるまで、模倣、録音、結合、視聴を繰り返す、ことを可能とさせるシステムが有益であることを理解するものとする。さらに、相互のやりとりができて使うのが楽しみなシステムは、学習経験を、ユーザにとってより有益なものとし、システムは市場において魅力的なものとなる。以上のようなシステムは、達成又は努力目標を問わず、ミュージシャンや歌手の待望しながらも未解決の要求に応えるものでる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
−概要−
ここに記述された開示は、一般的に、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された教育的オーディオトラックを通して音楽を学習するためのシステムに向けられている。
システムは、プロセッサ、入力装置、データベース、変換モジュール、エミュレーション・録音モジュール、統合エンジン、出力モジュール、及び出力装置を含むコンポーネントを備えており、各コンポーネントは、当該システムにおいて単独でも機能を発揮するよう作動可能であるとともに、音楽を学習するためのシステムをユーザに供すべく、他のシステムのコンポーネントと共に作動可能である。
【0008】
いくつかの実施態様において、開示は、教育的オーディオトラックを通して音楽を学習する方法に向けられている。本方法は、マルチトラックのデジタル録音から生成されたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを得ることを含んでいる。マルチトラック・デジタル・オーディオファイルは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックを備えており、独立インスツルメント・オーディオトラックは、ユーザが所定の演奏手段について学習したいと望む所定の楽曲を演奏する単一の演奏手段を備えている。本方法は、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルの構成を、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率を有するように変換することを含んでいる。エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表しており、そのゲイン比はユーザが選択する。本方法は、独立インスツルメント・オーディオトラックを聞いて所定の演奏手段を演奏することにより、所定の楽曲を模倣して、模倣済インスツルメント・オーディオトラックを生成することを含んでいる。模倣済インスツルメント・オーディオトラックは、コンピュータの読み取り可能な媒体に記録され、エミュレーション・オーディオトラックに結合されて、カスタムのデジタル・オーディオファイルは教育的オーディオファイルに変換される。本方法は、ユーザにより、模倣における欠陥を識別するために教育的オーディオトラックを視聴することを含んでいる。ユーザは、ユーザが所定の演奏手段を用いて所定の楽曲をユーザが満足して学習するまで、模倣、記録、結合、及び視聴を繰り返す。
【0009】
いくつかの実施態様において、変換は、エミュレーション・オーディオトラックのボリュームを減少させることを含んでおり、いくつかの実施態様においては、変換は、独立インスツルメント・オーディオトラックのボリュームを減少させることを含んでいる。
【0010】
本方法は、さらに、ユーザが所定の楽曲のあるセクションの模倣に集中することを可能とさせるために、独立インスツルメント・オーディオトラックの1又はそれより多いバーを選択することを含んでいる。いくつかの実施態様において、本方法は、上記セクションの繰り返された再生を供給するために、上記1又はそれより多いバーの選択をルーピングすることを含むことができる。
【0011】
いくつかの実施態様では、模倣することは、さらに、独立インスツルメント・オーディオトラックに対応するデジタルの音楽的記述とタブラチュア(tablature)表示とを読み取ることを含むことができる。そして、いくつかの実施態様においては、カスタムデジタル・オーディオファイルは、独立メトロノーム・オーディオトラックをさらに有する。そして、本方法は、所定の楽曲のために設計されている独立メトロノーム・オーディオトラックを聞くことをさらに含んでいる。
【0012】
開示は、プロセッサと、コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能な入力装置と、アクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオファイルを格納するように作動可能なデータベースと、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールとを備えたシステムを包含している。いくつかの実施態様において、上記変換モジュールは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとを有するマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率に、変換するように作動可能である。エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、変換は、独立インスツルメント・オーディオトラックと、エミュレーション・オーディオトラックと、メトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じてもよい。また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュールを有することができる。エミュレーション録音モジュールは、ユーザの模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能である。また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジンを有することができる。ここで、統合エンジンは、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能である。加えて、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを有することができる。ここで、上記出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能である。出力装置は、オーディオデータをユーザに提供するように作動可能である。ここで、オーディオデータは、ユーザが所定の楽曲を学習することを支援する。
【0013】
いくつかの実施態様において、入力装置はマイクかライン入力を有している。ライン入力は、例えば、ユーザが、音楽を学習しミキシングするために、彼らの演奏手段からシステムにオーディオデータを入力するように用いることができる。例えば、マイクはピアノから音声を受けることができるであろうし、ライン入力はギターアンプからの出力を受けることができるであろう。当業者は、データの入力がアナログであってもデジタルであってもよく、変換は必要に応じて可能であることを理解するものとする。
【0014】
いくつかの実施態様において、出力モジュールは、音楽的記述とタブラチュアデータとをグラフィカル・ユーザー・インターフェースに送る。また、出力モジュールは、オーディオトラックデータの出力における遅延特性を修正するためにオーディオデータ・トラック出力を再較正するように作動可能な再較正機能をもつことができる。いくつかの実施態様においては、出力装置は、例えば、スピーカー、グラフィカル・ユーザーインターフェース、又は、スピーカー及びグラフィカル・ユーザーインターフェースの双方を備えている。そして、いくつかの実施態様において、出力モジュールは、グラフィカル・ユーザーインターフェース上の音楽的記述及びタブラチュアデータ表示を、スピーカーを通してリスナーに提供される独立インスツルメント・オーディオトラックに同期させるように作動可能な同期機能を有している。
【0015】
マルチトラック・デジタル・オーディオファイルは、さらに、メトロノーム・オーディオトラックを有することができる。すなわち、いくつかの実施態様において、変換モジュールは、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i)独立インスツルメント・オーディオトラックと、(ii)エミュレーション・オーディオトラックと、(iii)メトロノーム・オーディオトラックとの比率に変換するように作動可能であり、独立インスツルメント・オーディオトラックと、エミュレーション・オーディオトラックと、メトロノーム・オーディオトラックとの間のゲイン比は、ユーザによって選択可能である。
【0016】
上記システムは、さらに、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたデータ交換モジュールを有することができる。ここで、データ交換モジュールは、外部コンピュータの読み取り可能な媒体とデータを交換するように作動可能である。いくつかの実施態様において、上記システムは、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定のマシンや装置として機能するように作動可能な携帯装置、あるいは、他には実質的な機能を持っていない特定のマシンもしくは装置として機能するように作動可能な携帯装置に内蔵されている。
【0017】
開示は、音楽を学習するための携帯装置に向けられている。上記装置は、プロセッサ;、マイク及びデータ入力ポートを有し、オーディオデータを受け取り、オーディオデータをコンピュータの読み取り可能な媒体に格納するように作動可能な入力装置;、アクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオファイルを格納するように作動可能なデータベース;、及び、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュール;を備えている。上記変換モジュールは、独立インスツルメント・オーディオトラック、エミュレーション・オーディオトラック及びメトロノームトラックを有するマルチトラックデジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックと(iii)メトロノームトラックとの比率に変換することが可能である。エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表しており、上記変換は、ユーザが、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比を選択する結果として生じることができる。上記装置は、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュールを有している。ここで、上記エミュレーション録音モジュールは、ユーザが模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能である。上記装置は、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジンを有している。ここで、上記統合エンジンは、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能である。上記装置は、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを有している。ここで、上記出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能である。そして、上記装置は、スピーカーとグラフィカルユーザーインターフェースとを備えた出力装置を有している。該出力装置は、ユーザに音とグラフィックスの形式でオーディオデータを供給するように作動可能である。その場合、オーディオデータはユーザが所定の楽曲を学習するのを支援する。
【0018】
いくつかの実施態様において、上記装置は、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定の機器又は装置として機能するように作動可能、あるいは、他には実質的な機能を有していない特定の機器又は装置として機能するように作動可能である。
【0019】
また、開示は、音楽における時間を測定するためのメトロノームに向けられている。ここで、該メトロノームは、プロセッサと、入力装置と、データベースとを備えている。上記入力装置は、コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能である。上記データベースは、オーディオファイルをアクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体に格納するように作動可能である。ここで、該オーディオファイルは、所定の楽曲のために設計されたメトロノーム・オーディオトラックを備えている。上記メトロノームは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールを有している。ここで、該変換モジュールは、所定のミュージックトラックとメトロノームトラックとを備えたマルチトラックデジタル・オーディオファイルを、(i) 所定のミュージックトラックと(ii)メトロノームトラックとの比率に変換するように作動可能である。変換は、所定のミュージックトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じてもよい。上記メトロノームは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを有している。ここで、該出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能である。該出力装置は、オーディオデータをユーザに提供するように作動可能であり、オーディオデータはユーザが所定の楽曲を学習するのを支援する。
【0020】
メトロノーム・オーディオトラックは、種々の方法で、所定の楽曲のために設計されることができる。いくつかの実施態様において、メトロノーム・オーディオトラックは、PROTOOLS(Digidesign製品)又はLOGIC(アップル製品)のようなデジタル・オーディオワークステーション(DAW)で、所定の楽曲を使用するように設計されていてもよい。デジタル・オーディオワークステーションを使用して、プログラマは、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルにおけるトランジエントを位置づける。例えば、四分音符がトランジエントである場合の各四分音符の位置、などである。プログラマは、各トランジエントを表現するためにMIDIトラックにMIDI音符を置く。いくつかの実施態様において、MIDI音符は、たとえば、八分音符、四分音符など、トランジエントが存在するどのような場所にでも、置かれる。マニュアルで作成された各MIDI音符間のスペースは、所定の楽曲のための各音楽小節の1分当たりのビートを決定するように計算される。テンポマップは、マニュアルで作成されたMIDI音符によってMIDIトラックを解析することにより、作成される。メトロノーム・オーディオファイルは、ベル、ウッドブロック、カウベル、あるいは同様のトーンなどのオーディオサウンドを、所定の楽曲に一致するようなテンポマップの各ビートに置くことによって生成される。ミュージックXMLファイルは、グラフィカル表記をメトロノーム・オーディオトラック及び所定の楽曲に同期させるために用いられる、出力されたMIDIメトロノーム・トラックから得られる。
【0021】
いくつかの実施態様において、メトロノームは、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定の機器又は装置として作動可能、あるいは、他には実質的な機能を有していない特定の機器又は装置として作動可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの技術的なプラットフォームを示している。
【図2】図2は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの要素を説明するためのプロセッサ−メモリ説明図を示している。
【図3】図3は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの概念図である。
【図4】図4は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの論理図である。
【図5】図5は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの回路図を示している。
【図6】図6は、メトロノーム機能を含み、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの回路図を示している。
【図7】図7は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされた音符表示を図示している。
【図8】図8は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされた、音楽の学習及びミキシング用装置を図示している。
【図9】図9は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットを識別するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。
【図10】図10は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのトラックリスト中の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。
【図11】図11は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムにおけるトラックリスト選択の情報を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。
【図12】図12は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットの全てのトラックが選択されている。
【図13】図13は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのメトロノームトラックを除く全てのトラックが選択されている。
【図14】図14は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットの独立インスツルメント・オーディオトラック及び模倣済インスツルメント・オーディオトラックのみが選択されている。
【図15】図15は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのエミュレーション・オーディオトラック及び模倣済インスツルメント・オーディオトラックのみが選択されている。
【図16】図16は、音楽的記述及びタブラチュアオーディオデータを供給するためのグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのために表示された現状のセクションのみが選択されている。
【図17】図17は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのバー又はバーセットを用いた楽曲の部分の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。
【図18】図18は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムのためのヘルプ頁を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。
【図19】図19は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムのためにネットワークがどのように用いられるかを示している。
【発明を実施するための形態】
【0023】
−発明の詳細な説明−
ここに記述された開示は、一般に、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された教育的オーディオトラックを通して音楽を学習するためのシステムに向けられている。
システムは、プロセッサ、入力装置、データベース、変換モジュール、エミュレーション・録音モジュール、統合エンジン、出力モジュール、及び出力装置を含むコンポーネントを備えており、各コンポーネントは、当該システムにおいて単独でも機能を発揮するよう作動可能であるとともに、音楽を学習するためのシステムをユーザに供すべく、他のシステムのコンポーネントと共に作動可能である。
【0024】
開示は、プロセッサを有するシステムと、コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能な入力装置と、アクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオファイルを格納するように作動可能なデータベースと、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールとを有している。
いくつかの実施態様において、上記変換モジュールは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックと備えたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラック対(ii)エミュレーション・オーディオトラックの比率に、変換するように作動可能である。エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、変換は、独立インスツルメント・オーディオトラックと、エミュレーション・オーディオトラックと、メトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じてもよい。また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュールを有することができる。エミュレーション録音モジュールは、ユーザの模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能である。また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジンを有することができる。ここで、統合エンジンは、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能である。加えて、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを有することができる。ここで、上記出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能である。出力装置は、オーディオデータをユーザに提供するように作動可能である。ここで、オーディオデータは、ユーザが所定の楽曲を学習することを支援する。
【0025】
図1は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの技術的なプラットフォームを示している。コンピュータシステム100は、通常のコンピューターシステムでよく、コンピュータ105と、I/O装置150と、表示装置155とを有している。コンピュータ105は、プロセッサ120と、通信インターフェース125と、メモリ130と、表示制御装置135と、不揮発性記憶装置140と、I/O制御装置145とを有することができる。コンピュータシステム100は、I/O装置150と、表示装置155とに結合されていてもよいし、これらを内蔵していてもよい。
【0026】
コンピュータ105は、外部システムに通信インターフェース125を介して接続されており、通信インターフェース125はモデム・インターフェースでもネットワーク・インターフェースでもよい。通信インターフェース125が、コンピュータシステム100の一部でも、コンピュータ105の一部でもよいことは理解されるものとする。通信インターフェース125は、アナログモデム、ISDNモデム、ケーブルモデム、トークンリングインターフェース、衛星通信インターフェース(たとえば”ダイレクトパソコン”)、あるいはコンピュータシステム100を他のコンピューターシステムに接続する他のインターフェースでありうる。携帯電話において、このインターフェースは、典型的には携帯電話ネットワークとの通信のため無線インターフェースであり、かつ、すぐに使えるパソコンを使用するために、何らかの形式の有線インターフェースをも有していてもよい。2方向ページャにおいて、通信インターフェース125は、典型的にはデータ伝送ネットワークとの通信のための無線インターフェースであるが、同様に、有線/クレードルインターフェースでもよい。人の指動作の補助手段として、通信インターフェース125は、典型的にはクレードル/有線インターフェースを含み、また、たとえばBLUETOOTH、802.11インターフェース、携帯無線インターフェースなど、無線インターフェースのある形式を有することができる。
【0027】
プロセッサ120は、例えば、インテルPentiumマイクロプロセッサ、モトローラパワーPCマイクロプロセッサ、テキサス・インスツルメンツ社ディジタル信号プロセッサ、又はそのようなコンポーネントの組み合わせなど、通常のマイクロプロセッサであってよい。メモリ130は、バスを介してプロセッサ120に結合されている。メモリ130は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)であってもよいし、スタティックRAM(SRAM)であってもよい。バスは、プロセッサ120を、メモリ130に、また、不揮発性記憶装置140に、表示制御装置135に、そしてI/O制御装置145に接続している。
【0028】
I/O装置150は、キーボード、ディスクドライブ、プリンタ、スキャナ、及び、マウスもしくは他のポインティング・デバイスを有する、他の入力装置もしくは出力装置を有することができる。表示制御装置135は、表示装置155に対して通常の方法で表示を制御してよく、表示装置155は、例えば、ブラウン管(CRT)や液晶ディスプレイ(LCD)でよい。表示制御装置135とI/O制御装置145とは、例えば、それらが一緒に組み込まれているなど、通常の周知の技術を用いて構成されていてよい。
【0029】
不揮発性記憶装置140は、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ,又は、これらのなんらかの組み合わせであることが多い。また、いくつかの実施形態では、磁気ハードディスク、光ディスク、又は多量のデータのための他の形態の記憶装置が使用されてもよい。しかしながら、そのような装置の規格(form factor)は、通常、装置の永久的な部品としての装備を除外している。むしろ、通常は、別のコンピュータの大容量の記憶装置が、いくつかの装置の、より限られた記憶装置に接続されて使用される。このデータのいくつかは、コンピュータ105におけるソフトウェア実行の間に、ダイレクトメモリアクセス過程を経て、メモリ130に書き込まれることが多い。当業者は、「マシン読み取り可能な媒体」、「コンピュータ読み取り可能な媒体」とは、どんなタイプのプロセッサ120でもアクセスしやすく、かつ、データ信号をコード化する搬送波を網羅するいかなるタイプの記憶装置をも包含することを、即時に認識できるものとする。オブジェクト、方法、インラインキャッシュ、キャッシュ状態、及び他のオブジェクト指向コンポーネントは、不揮発性記憶装置140に蓄積されるか、例えばオブジェクト指向ソフトウェアプログラムの実行の間、メモリ130に書き込まれていてもよい。
【0030】
コンピュータ・システム100は、多くの可能な種々の構造の一例である。例えば、インテルマイクロプロセッサを用いたパソコンは、しばしば複数のバスを持っており、その1つは、周辺機器のためのI/Oバスであってもよいし、直接プロセッサ120とメモリ130とを接続するもの(しばしばメモリバスと呼ばれる)であってもよい。バスは、バスプロトコルの相違によって必要ないかなる翻訳をも実行するブリッジ部品を介し、互いに接続される。
【0031】
さらに、コンピュータ・システム100は、オペレーティングシステムソフトウェアの一部であるディスクオペレーティングシステムのように、ファイル管理システムを有するオペレーティングシステムソフトウェアによって制御されることが可能である。関連ファイル管理システムソフトウェアがあるオペレーティングシステムソフトウェアに関する1つの例が、ワシントン州レッドモンドのマイクロソフト社からのWindowsCE(登録商標)及びWindows(登録商標)や、その関連ファイル管理システムとして知られたオペレーティングシステムのファミリである。関連ファイル管理システムソフトウェアがあるオペレーティングシステムソフトウェアに関する別の例は、リナックス・オペレーティングシステムとその関連ファイル管理システムである。関連ファイル管理システムソフトウェアがあるオペレーティングシステムソフトウェアに関する別の例は、PALMオペレーティングシステムとその関連ファイル管理システムである。ファイル管理システムは、通常不揮発性記憶装置140に格納されて、不揮発性記憶装置140にファイルを保管することを含め、プロセッサ120に、データを入出力し、メモリにデータを格納するためにオペレーティングシステムによって必要とされる種々の動作を実行させる。他のオペレーティングシステムは装置のメーカーによって提供されてもよく、それらのオペレーティングシステムには、通常、同様の装置の同様のオペレーティングシステムの一部ではない、装置特有の特徴があるだろう。同様に、WinCE(登録商標)やPALMオペレーティングシステムが、特有の装置能力のために特有の装置に適合させられていてもよい。
【0032】
コンピュータ・システム100は、いくつかの実施形態において、単一のチップ又は複数のチップのセットに集積されていてもよいし、個人的な装置としての使用のための小さな規格(form factor)に適合していてもよい。したがって、プロセッサ、バス、オンボードメモリ、及び表示/I-O制御装置は、シングルチップとして集積されるのが珍しくない。あるいは、バスを、論理的には明白でも、実際の装置もしくは関連する結線図の検査から物理的には見えないようにしつつ、機能が二点間インタコネクトで数個のチップに分けられていてもよい。
【0033】
図2は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの要素を説明するためのプロセッサ−メモリ説明図を示している。図2に示されたシステム200は、プロセッサ205と、メモリ210(それは不揮発性メモリを有することができる)とを有している。ここで、メモリ210は、オーディオデータベース215と、変換モジュール220と、エミュレーション記録モジュール225と、統合エンジン230と、出力モジュール235と、出力モジュール235の一部であってもよいオプションのビデオ表示モジュール240とを有している。システムは、さらにコンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたオプションのデータ交換モジュール245を有していてもよい。ここで、データ交換モジュールが外部のコンピュータ読み取り可能なメディアとデータを交換するように作動可能である。
【0034】
システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能な入力装置(図示せず)を有している。入力装置の例としては、外部のデータフォーマットや、音声認識ソフトウェアや、限定されないが、マイクなどが付いているシステムとの通信のための携帯型装置などとやりとりするように作動可能なデータ交換モジュールがある。
【0035】
オーディオデータベース215は、アクセスのためのオーディオファイルをコンピュータの読み取り可能な媒体に格納するように作動可能である。いくつかの実施態様では、システムは、オリジナルのマルチトラック・オーディオファイル、オリジナルのマルチトラック・オーディオファイルのコピー、などを格納することができる。サウンドファイル、テキストファイル、イメージファイルなど、これらに限定されることなく、当業者に知られたどのようなファイルでも格納されうる。いくつかの実施態様において、システムは、どのような種類の入手しうるデータにも、上述のようなデータ交換モジュールを介してアクセスすることができる。
【0036】
当業者に知られたどのようなオーディオフォーマットも使用することができる。いくつかの実施態様では、オーディオファイルは、1つのオーディオのコーデック(データ圧縮又は伸張用ソフト)をサポートするフォーマットを備えており、いくつかの実施態様では、オーディオファイルは複合的なコーデックをサポートするフォーマットを備えている。いくつかの実施態様では、オーディオファイルは、例えば、WAVや、AIFFや、AUなどの解凍されたオーディオフォーマットを備えている。いくつかの実施態様では、オーディオファイル・フォーマットは、FLAC、ファイル拡張子APEを有するMonkeyのAudio、ファイル拡張子WVを有するWaVPack、Shorten、Tom's lossless Audio Kompressor(TAK)、TTA、ATRAC Advanced Lossless、Apple Lossless、及びlossless WINDOWS Media Audio(WMA)のような可逆圧縮を有している。いくつかの実施態様では、オーディオファイル・フォーマットは、例えば、MP3、Vorbis、Musepack、ATRAC、lossy WINDOWS Media Audio(WMA)、AACのような非可逆圧縮を有している。
【0037】
いくつかの実施態様において、オーディオフォーマットは、Windowsコンピュータの読み取り可能なメディアとしての".wav"や、MAC OSコンピュータの読み取り可能なメディアとしての".aiff"のように、解凍されたPCM変換方式のオーディオフォーマットである。いくつかの実施態様では、メタデータがファイルに格納されうるのなら、Broadcast Wave Format(BWF)が使用されうる。いくつかの実施態様では、オーディオフォーマットは、FLAC、WavPack、Monkey's Audio、ALAC/Apple Losslessなどの可逆圧縮オーディオフォーマットである。いくつかの実施態様では、可逆圧縮オーディオフォーマットは、およそ2:1の圧縮比を提供する。いくつかの実施態様では、オーディオフォーマットは、例えば、wav、ogg、mpc、flac、aiff、raw、au、midなどの無料公開フォーマットである。いくつかの実施態様では、オーディオフォーマットは、gsm、dct、vox、aac、mp4/m4a、mmfなどの公開ファイルフォーマットである。いくつかの実施態様では、オーディオフォーマットは、mp3、wma、atrac、ra、ラム、dss、msv、dvg、IVS、m4p、iklax、mxp4、その他同種のものなどのように、専売のフォーマットである。
【0038】
変換モジュール220は、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとを備えたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率に、変換するように作動可能である。ここで、エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、変換は、例えば、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じてもよい。
【0039】
エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、変換は、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じてもよい。また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュール225を有することができる。エミュレーション録音モジュール225は、ユーザの模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能である。いくつかの実施態様では、エミュレーション録音モジュール225は、ソフトウェアアプリケーションの1ページなどのように、システムの1つの機能しているセクションの中で作動可能でありうる。いくつかの実施態様では、エミュレーション録音モジュール225は、ソフトウェアアプリケーションの多くのページなどのように、ユーザが選ぶと、システムの1つのセクションからシステムのもう1つのセクションまで動く必要なく、すばやく録音が生じうるように、システムの多くの機能しているセクションの中で作動可能でありうる。
【0040】
また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジン230を有することができる。ここで、統合エンジン230は、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能である。加えて、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュール235を有することができる。ここで、出力モジュール235は、オーディオデータを、出力装置に送るように作動可能である。出力装置は、グラフィカル・ユーザーインターフェースであってもよいし、オプションとして切り離されたビデオ表示モジュール240でサポートされうるビデオディスプレイであってもよい。ビデオ表示は、出力モジュール235によって、1又はそれより多い出力装置によりサポートされてもよい。出力装置は、オーディオデータをユーザに提供するように作動可能である。ここで、オーディオデータは、ユーザが所定の楽曲を学習することを支援する。
【0041】
いくつかの実施態様において、入力装置はマイクを有しており、いくつかの実施態様では、出力モジュール235は、音楽的表記とタブラチュアデータをグラフィカルユーザーインターフェースに送る。いくつかの実施態様では、出力装置は、例えば、スピーカー、グラフィカルユーザーインターフェース、又はスピーカーとグラフィカルユーザーインターフェースの両方を有している。そして、いくつかの実施態様において、出力モジュールは、グラフィカル・ユーザーインターフェース上の音楽的記述およびタブラチュアデータ表示を、スピーカーを通してリスナーに提供される独立インスツルメント・オーディオトラックに同期させるように作動可能な同期機能を有している。
【0042】
また、出力モジュール235は、オーディオトラックデータの出力における遅延特性を修正するために、オーディオデータ・トラック出力を再較正するように作動可能な再較正機能をもつことができる。 当業者は、データの流れの出力における遅延を整列させ、再較正し、是正するために、タイムスタンプが使用されうることを理解するものとする。いくつかの実施態様では、遅延はオーディオデータの時間のタイムスタンプのサンプルによって是正される。ここで、「サンプル」とは、時間の1インクリメントで測定された長さを有しているオーディオの短い波形である。いくつかの実施態様では、サンプルは、長さ1秒未満である(例えば、およそ1秒間の1/100か1/1000)。いくつかの実施態様では、サンプルは1秒間のおよそ44/1000であってもよい。オーディオトラックは、高品質のサウンド・ファイルに、例えば、1秒で1トラック当たりおよそ44000個のサンプルを有することができる。そのように、サンプル及びサンプル分解能という要素は、オーディオの分解能や品質の尺度となる。やや劣る品質のモノタイプのオーディオファイルは、例えば、1秒で1トラック当たりおよそ22000個のサンプルを有している。
【0043】
いくつかの実施態様では、再較正機能を用いることができる。コンピュータシステムのバンド幅の限界は、例えば、トラックの間の較正不良における変化や過渡を引き起こして、音の品質を妨げる場合がある。より大きいCPUを有する他のコンピュータよりも小さいCPUだが同程度のメモリ容量を有しているコンピュータは、性能の問題をもたらす遅延の問題を持つ可能性がある。いくつかの実施態様では、システムは、4個のストリーミングのファイルの出力を供給でき、これらのファイルは、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックを含まないエミュレーション・オーディオトラックと、(ii)独立インスツルメント・オーディオトラックと、(iii)模倣済インスツルメントオーディオトラックと、(iv)メトロノーム・オーディオトラックとを有することができる。いくつかの実施態様では、エミュレーション・オーディオトラック、独立インスツルメント・オーディオトラック、及び模倣済インスツルメント・オーディオトラックは、ステレオタイプのファイルであり、いくつかの実施態様では、メトロノーム・オーディオトラックはモノタイプのファイルである。各ファイルの各トラックは、自己のスケジュールを持っており、耳に感知されない、許容できる変化があり得るが、許容できない可聴オーディオ音質の劣化をもたらすような容認できない変化もあり得る。
【0044】
各入力ファイルは、サンプル列から構成されており、各サンプルの位置は理想位置に対する変位の尺度として機能する実位置を有しているので、各サンプルは、時間のマーカーとして使用できる。再較正は、サンプルのセットに対して実行される。サンプルのグループが時間的にオフしているとき、システムは、次のサンプルのセットのために修正するように設計されている場合がある。例えば、システムは、そのサンプルセットのための理想的なタイムスタンプに対し44個のサンプルのグループ(44000サンプル/secの高品質サンプルのためには1秒の0.001)のタイムスタンプの変化を測定することにより、0.001秒精度を与えるサンプル分解能に基づいて再較正するように設計することができる。オーディオ中のこの変化又は遅延を人間に聞こえないように低減するために、迅速な再較正方法が開発された。例えば、よい耳は1秒の約1/60のトラック間の時間変化を聞きとることができる。そして、密接に関係するサンプル列の中で複数の変化検知信号が累積し、変化を少なくとも1秒の1/60以下のオーダーにする必要を生じさせる場合がある。いくつかの実施態様では、遅延修正のためのサンプルにおける最小のオーディオ分解能は、1セグメント中300個以上のサンプルであるべきである。いくつかの実施態様では、遅延修正のためのサンプルにおけるオーディオ分解能は、1セグメント中約44個のサンプルである。いくつかの実施態様では、システム中のデータの各「ランスルー」に対する再較正が必要なことがわかった。そこでは、システム中での「ランスルー」が空白化したものでデータのキューの充填物となっている。キューにおけるデータ負荷の間では、再較正は、それぞれのトラックの実際の時間とそれぞれのトラックの理想的な時間の違いを測定することによって生じ、修正はデータ負荷の間に加えられる。いくつかの実施態様では、オーディオは、1秒当たり数100回までキューを作る。
【0045】
携帯型コンピュータシステム上のCPUは、ここに記述されたオーディオデータファイルを並列処理するのに苦労する可能性がある。いくつかの実施態様では、2よりも多いオーディオ・データファイルを並列処理するとき、携帯型コンピューティング・システムは遅延の苦労をするかもしれない。そこで、データファイルは圧縮を必要とするかもしれない。いくつかの実施態様では、例えば、アップルによるQUICKTIMEなどの圧縮技術を使用することにより、データファイルを圧縮できる。他のファイル圧縮技術を使用してもよい。また、いくつかの実施態様では、ファイルを圧縮するのにIMA4を使用できる。いくつかの実施態様では、システムは少なくとも600−700MHzのプロセッサを必要とする。一方、iPhoneは400MHzのプロセッサを持っており、iPhone上のシステムのいくつかの実施態様の利用のためには、圧縮されたオーディオ・データファイルの使用が必要であろうことを示している。IMA4圧縮方法は、オーディオ・データファイルをおよそ25%のファイルサイズに圧縮する。
【0046】
ただし、いくつかの実施態様では、システムは、純粋で非圧縮のウエーブのファイルを使用できることは、いうまでもない。現在家庭用PCに利用可能な、より強力なプロセッサのおかげで、ほとんどの家庭用PCは、圧縮されたファイルを必要としないだろう。コンピュータ・システムの帯域幅、すなわち、CPUとメモリのサイズが、圧縮が必要かどうかを決定するだろう。当業者は、あるシステムでは最適なパフォーマンスのためには何らかの圧縮技術が必要かもしれないこと、これらの技術が容易に身元識別可能でアクセス可能であることを理解するものとする。
【0047】
当業者は、また、他のデータ・ストリーム間で同期させるために、データサンプルのタイムスタンプを使用できることがわかるだろう。いくつかの実施態様では、追加的オーディオデータ・ストリームは、デジタルの音楽的記述とタブラチュア表示とをグラフィカル表示の形で供給するために使用される。このオーディオデータは、他のオーディオデータと同時に、同期し再較正することができる。
【0048】
マルチトラックデジタル・オーディオファイルは、メトロノーム・オーディオトラックを有している。つまり、いくつかの実施態様では、変換モジュール220は、マルチトラックデジタル・オーディオファイルを(i) 独立インスツルメント・オーディオトラック、(ii)エミュレーション・オーディオトラック、及び(iii)メトロノーム・オーディオトラックの比率に、変換するように、作動可能であってもよい。そして、ユーザは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノーム・オーディオトラックとの間のゲイン比を選択できる。
【0049】
上述のように、システムは、さらにコンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたオプションのデータ交換モジュール245を有することができる。ここで、データ交換モジュールは、外部のコンピュータ読み取り可能なメディアとデータを交換するように作動可能である。例えば、データ交換モジュールは、ユーザを選択するだけで、類似のサブジェクト・プロファイルを有する他のユーザ、あるいは、プロファイルが別個の状態にある他のユーザ、と通信するのを許容するように作動可能なメッセージングモジュールとして機能しうる。ユーザは、リアルタイムの通信のために、お互いにeメールするか、ブログを掲示するか、又は、インスタントメッセージング能力を持つことができる。いくつかの実施態様では、ユーザは、通信にビデオとオーディオ能力を持っており、その際、システムは、当業者に知られたデータストリーミング方法を実行する。いくつかの実施態様では、システムは、以下のような携帯装置に含まれている。つまり、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を持っている特定のマシン又は装置として機能するように作動可能なもの、あるいは、他には実質的な機能を持っていない特定のマシン又は装置として機能するように動作可能なものである。
【0050】
ここで説明したシステムは、パソコン、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースの又はプログラマブルの家電、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレーム・コンピュータ、及び同様のものを有する種々のシステム構成により実施できる。また、本発明は、通信網を通してリンクされるリモートプロセッシング装置によってタスクが実行される分散コンピューティング環境で実施できる。そのようなものとして、いくつかの実施態様では、システムは、データ交換モジュール245と、ブラウザプログラムモジュール(図示せず)とを介した外部コンピュータ・コネクションをさらに有している。ブラウザプログラムモジュール(図示せず)は、データ交換モジュール245の一部として、外部のデータにアクセスするように動作可能であってもよい。
【0051】
図3は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの概念図である。システム300は、典型的な実施態様に使用できるコンポーネントを有している。図2に示すオーディオデータベース215、変換モジュール220、エミュレーション記録モジュール225、統合エンジン230、及び出力モジュール235に加えて、装置300のメモリ210は、外部のデータにアクセスするためのデータ交換モジュール245とブラウザプログラムモジュール(図示せず)とを有している。システムは、直接、あるいは、I/Oバックプレーン340に接続されるI/O装置350を介して、接続されたスピーカー352、ディスプレイ353、及びプリンタ354を有している。
【0052】
システム300は、コンピュータ・システム又はネットワークよりも、スタンドアローンの装置で導入することができる。図3において、例えば、I/O装置350は、スピーカー352、ディスプレイ353、及びマイク354に接続しているが、他の構成で結合していてもよい。そのような装置は、音楽状態セレクタ(MS)341、独立インスツルメント・オーディオトラック状態セレクタ(IS)342、エミュレーション・オーディオトラック状態セレクタ(ES)343、ユーザが模倣したオーディオトラック状態セレクタ(US)344、教育的オーディオトラックのための学習状態セレクタ(LS)345、バー状態セレクタ(BS)346、及びメトロノーム・オーディオトラックのためのタイマ状態セレクタ(TS)347を、各状態セレクタが直接にI/Oバックプレーン340に接続される状態で、備えることができる。
【0053】
いくつかの実施態様では、システムは、さらに、サブジェクトのプライバシー、データの保全、又はその両方を保護するために、セキュリティ対策を講じている。そのような安全策は、ファイアウォールや、ソフトウェアや、同様のものなどの周知技術のものである。加えて、システムは、さらに、管理手続と制御に必要な環境における使用のため構成されていてもよい。例えば、システムは、アクセスを制御するように作動可能な管理モジュール(図示せず)を有し、エンジンを構成し、結果をモニターし、品質保証検査を実行し、そしてターゲットと傾向のためにオーディエンスを限定することができる。いくつかの実施態様では、ネットワークが安全にシステムを提供でき、システムがネットワークと結合されるので、セキュリティ対策はシステムのコンテンツを外部の侵入から保護するのを助けることができる。
【0054】
いくつかの実施態様では、システムは、ウェブ可能にされたアプリケーションであり、例えば、ハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル(HTTP)や、セキュア・ソケット・レイヤー上のハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル(HTTPS)を使用できる。これらのプロトコルは、AJAX、Macromedia Flashなどのウェブ2.0テクノロジーを利用することにより、エンドユーザのために豊かな経験を提供する。いくつかの実施態様では、システムは、Internet Explorer、Mozilla Firefox、Opera、Safariなどのインターネットブラウザと互換性がある。いくつかの実施態様では、システムは、iPhoneや、PocketPCsや、Microsoft Surfaceや、Video Gaming Consolesや、同様のものなど、のような完全なHTTP/HTTPSサポートを持っているモバイル機器と互換性がある。いくつかの実施態様では、ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル(WAP)を使用することにより、システムにアクセスすることができる。このプロトコルは、Cell Phone、BlackBerriesなどの非HTTPが可能なモバイル機器に役立ち、簡便なインタフェースを提供するであろう。プロトコル制限のため、Flashアニメーションが無効にされ、Text/Graphicのメニューに取り替えられている。いくつかの実施態様では、Simple Object Access Protocol(SOAP)と、拡張マークアップ言語(XML)とを使用することにより、システムにアクセスすることができる。SOAPとXMLとを介してデータをエクスポーズすることによって、システムは、第三者に対する柔軟性と、システムのコアデータベースと質問・対話するようにカスタマイズされたアプリケーションとを提供する。例えば、iPhonesやJavaや.Net-enabled plattformsなどで、カスタムアプリケーションがネイティブに作動するように進展するであろう。当業者は、システムが上述のプラットフォームのいずれにも制限されないこと、進展する新たなプラットホームになじむことを理解するものとする。
【0055】
図4は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの論理図である。いくつかの実施態様では、開示は、教育的オーディオトラックを通して音楽を学習する方法に向けられている。本方法は、マルチトラック・デジタル録音から生成されたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルの獲得405を有している。マルチトラックデジタル・オーディオファイルは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとを有しており、独立インスツルメント・オーディオトラックは、ユーザが所定の演奏手段で学習することを望む所定の楽曲を演奏する単一の演奏手段を有している。本方法は、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルの構成を、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率を有するように変換すること410を含んでいる。エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、ゲイン比はユーザにより選択される。本方法は、独立インスツルメント・オーディオトラックを聞いて、模倣済インスツルメント・オーディオトラックを生成するように楽器を演奏することによる、所定の楽曲の模倣415を含んでいる。模倣済インスツルメント・オーディオトラックは、コンピュータの読み取り可能な媒体に記録され(420)、エミュレーション・オーディオトラックに結合されて、カスタムデジタル・オーディオファイルは教育的オーディオファイルに変換される(425)。本方法は、ユーザによる模倣における欠陥を識別するための教育的オーディオトラックを試聴すること(430)を含んでいる。ユーザは、ユーザが所定の楽器で所定の楽曲を満足できるように学習するまで、模倣、録音、結合、及び試聴を繰り返す(435)。
【0056】
いくつかの実施態様では、上記変換410はエミュレーション・オーディオトラックのボリュームを低減することを含み、いくつかの実施態様では、上記変換410は独立インスツルメント・オーディオトラックのボリュームを低減することを含んでいる。
【0057】
本方法は、さらに、所定の楽曲のセクションを模倣する焦点を合わせることをユーザに可能ならしめるために、独立インスツルメント・オーディオトラックの1又は複数のバーを選択することを含んでいる。いくつかの実施態様では、本方法は、上記セクションの繰り返された再生を提供するために、1又はそれ以上のバーの選択をルーピングすることを含んでいる。
【0058】
いくつかの実施態様では、模倣415は、独立インスツルメント・オーディオトラックに対応するデジタルの音楽的記述とタブラチュア表示とを読み取ることを含むことができる。そして、いくつかの実施態様では、カスタムデジタル・オーディオファイルは、独立メトロノーム・オーディオトラックをさらに有する。そして、本方法は、所定の楽曲のために設計されている独立メトロノーム・オーディオトラックを聞くことをさらに含んでいる。
【0059】
図5は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの回路図を示している。ソロオーディオパート(学習されるべき部分)は、音声記憶装置505に保有され、構成の他のパートの録音は音声記憶装置510に保有される。記憶領域505及び510は、別々の装置か単一記憶装置にあってもよいが、別々にアクセスすることが可能である。再生コントローラ515により、構成の種々の部分が時間的に同期するように、記憶領域505及び510からのオーディオ情報のプログレッシブ検索が制御される。ソロのオーディオシグナルは、可変のゲイン要素520を、その総合的な出力540におけるボリュームレベルが制御できるように、通り抜けることができる。同様に、他のオーディオシグナルもゲイン要素525を通り抜け、ミキシング要素530に送られて、ゲイン要素520から供給されるソロのインスツルメント・オーディオシグナルに結合される。
【0060】
外部のインスツルメント入力要素545は、実演インスツルメントのような外部のオーディオソースが、総合的出力540に組み入れられることを可能にする。インスツルメント入力要素545によって供給された信号は、ミキシング要素530への配送の前にゲイン要素550を通過する。
【0061】
総合的出力レベルは、ミキシング要素530からの入力信号を受けて総合的な出力540に出力信号を送るゲイン要素535を用いて制御することができる。各種ゲイン要素は、ユーザコントロールを通して直接に、又は、マイクロプロセッサなどの制御装置からの信号を介して、制御することができる。いくつかの実施態様では、音楽演奏の他の部分は、学習過程を容易にするために、あるいは、複数のプレーヤーを収容するために、分離された記憶領域に格納されてもよい。
【0062】
図6は、メトロノーム機能を含み、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの回路図を示している。可聴なタイミング指示は、装置の出力に供給される信号に含まれている。このタイミング指示は、メトロノームのクリックなどの周期音であってもよい。それは、他のオーディオシグナルに用いられると同様の方法で録音し格納することができるし、あるいは、音楽の作品が演奏されている間メトロノームはオーディオ信号発生器605によって合成されてもよい。この追加的サウンドは、タイミング指示の可聴レベルの較正を許容する可変のゲイン要素610を介して、ミキシング要素530に与えられる。
【0063】
図7は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされた音符表示を図示している。いくつかの実施態様では、ディスプレイは、学習されるべき部分に関する音符の動画化されたグラフィック表示を提供する。ここで、このようなグラフィック表示は、オーディオ音楽信号に同期した表示領域に沿って、移動する。特に、表示領域のタイム領域705、710は、現在の瞬間を特定するためにマークされ、音楽部分が演奏されているとき音楽のグラフィック表示がタイム領域705,710を過ぎて移動する。このアレンジメントにより、表示領域は、演奏者が現在の瞬間にすぐに続く音楽的イベントを見ることを可能にする。また、いくつかの実施態様では、直近の音楽的表記は、振り返って見るようにしてもよい。従って、音楽的表記を表示する本装置と本方法は、少なくとも、ユーザに興味のある音楽イベントのための時間的な状況を提供するという理由で、有益である。しかも、伝統的なシート音楽表記とは逆に、音楽のスクロールは連続していてもよく、ページめくりの必要性をなくしている。
【0064】
図8は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされた、音楽の学習及びミキシング用装置を図示している。本装置は、例えば、ギター、ピアノ、ドラム、又はボーカルなど、任意の演奏手段の使用のために構成することができる。図8に示されるように、装置800は、ピアノの使用のために構成することができる。装置800は、標準的な楽譜に代えてピアノの上に設置するように設計された形状など、任意の形状を採りうるハウジング又は容器805を有している。液晶ディスプレイ(LCD)画面や他のタイプのディスプレイの画面であってよい音楽表示部810と、例えば、開始ボタン、停止ボタン、そして一時停止ボタンなどの1又はそれより多いボタン815とを備えることができる。
【0065】
装置800は、多くのコントロールを有しており、それらは、つまみや、当業者に知られた他の同様の状態セレクタの形状を有していてよい。図8では、状態セレクタの最初のグループ820は、装置800の「ブレンダー」機能に関連しており、ユーザの入力、ピアノの貢献のない音楽、及びピアノ自体を制御するように構成されている。状態セレクタの2番目のグループ825は、装置800の「マスター」機能に関連しており、ボリューム、クリック(又はメトロノーム信号)、及びテンポを制御する。状態セレクタの3番目のグループ801,830は、装置800のオン/オフ機能を制御し、表示ライト、ライト輝度調節、及び、例えば追加的な再生コントロールを有していてもよい。装置800は、1又はそれより多いスピーカー835,電子ピアノのための音声モジュール(図示せず)、及び、装置800を例えばUSBポートやフォノ・ジャックやパワージャックなどの他のユニット、あるいは、たぶん、例えば電子楽器やギターなどの演奏手段に接続するための1又はそれより多いポート802,803,840を有している。いくつかの実施態様では、USBポート840は、装置800をコンピュータ・システムに接続するのに使用されるであろう。いくつかの実施態様では、USBポート840は、例えば、より大きいコンピュータの記憶領域へのオーディオデータのダウンロードを許容する。また、いくつかの実施態様では、データは、装置800にも供給され、及び/又は、リムーバブルデータメモリカードに格納される。また、ワイヤレスのスタジオ級ヘッドホンが、プレーヤーに提供されるかもしれない。それらの装置は、種々のインスツルメントの使いやすさのために製作し、構成することができる。
【0066】
いくつかの実施態様では、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルはオリジナルのマルチトラック・デジタル録音から作り出され、これらの録音は、アナログのマルチトラックテープ(例えば、1−24トラック)などのアナログのテープ、デジタルテープフォーマット(例えば、パルス符号変調、PCM、デジタル・テープ・フォーマット)に由来するかもしれない。いくつかの実施態様では、アナログのテープ・フォーマットは、最初にデジタル録音に変換され、デジタル録音からマルチトラック・デジタル・オーディオファイルが作り出される。いくつかの実施態様では、オリジナルのミックスは、さまざまなトラックの全てを取り出し、オリジナルの録音をシミュレートするためにミックスすることによって、再生産される。ミキシングは、マニュアルの過程であってもよく、アナログコンソール、新たなデジタルコンソールで行うことができる。あるいは、ミックスは、基本的に当業者に知られた任意のミキシング技術を用いて、コンピュータ上で行うことができる。いくつかの実施態様では、より古いアナログのテープは、再生産を試みる前にベーキング手法などにより、再記録される必要がある。
【0067】
本技術は、弦楽器、金管楽器、木管楽器、打楽器、及びボーカルなどをこれらに限定されることなく包含する任意の演奏手段を実際に含む任意の楽曲に適用されることは、理解されるものとする。いくつかの実施態様では、優秀な独立インスツルメント・オーディオトラック品質を有するマニュアルで作成されたオーディオファイルと同様に、様々なテンポ、リズム、ビートを有する楽曲が、マニュアルで作成され可変なメトロノーム機能のためにより簡単に学習されうる。いくつかの実施態様では、歌は、複雑で、ここで提供される技術なしではより学習が難しいであろう変化、又は、他の状態で切り離せないビートを持っている。
【0068】
種々のグラフィック表示のいずれかを有する種々の装置のいずれをも使用することができる。そして、例えば、グラフィックディスプレイは、状態セレクタのために、つまみや又は物理的な状態セレクタよりも、クリックとスライド機能を有することができ、そのようなディスプレイは図9−18に描かれている。図9は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットを識別するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。表示部900は、ここで提供された技術の使用のためマルチトラック・オーディオ録音から作り出されたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルの初めのページを示している。商標905はオーディオファイルのソースを識別し、タイトル910はどんな音楽がオーディオファイルに含まれているかをユーザに示し、セレクション915はグラフィックディスプレイ中の次のページにユーザを連れて行く機能であり、クレジット920はオーディオファイルのプロデューサー、開発者、及び所有者の適切な帰属を与える。
【0069】
ユーザは、システムで学習するためのマルチトラック・デジタル・オーディオファイルのセットを持っていることも多いであろう。図10は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのトラックリスト中の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。トラックリスト・ディスプレイ1000は、マルチトラック録音セット又はトラックリスト1050の選択を示している。ユーザは、オーディオファイルを選び、ホームページ1010、ボリューム/フェーダページ1015、音楽的記述及びタブラチュア1020、ルーピングページ1025,及びヘルプページ1030から機能を選択するためにメニューバー1005へと進行する。
【0070】
ユーザは、バンド、歌のタイトル、アルバム、テンポ、チューニングのように、トラックのリストから選択された楽曲に関する情報ページにアクセスすることができる。図11は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムにおけるトラックリスト選択の情報を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。インフォーメーション・ディスプレイ1100は、バンド、歌のタイトル、及びアルバムについての情報を含んでいる書誌的情報1105をユーザに提供し、選択技術情報1110はテンポとチューニングに関する情報を選択のために提供する。プレイ機能1150は、ユーザが選択を学習し始めるのを許容する。
【0071】
ボリューム/フェーダページ1015は、ユーザが音楽を有効に学習しミックスすることを可能にさせるいくつかの機能を有している。図12−15は、ボリューム/フェーダページ1015の様々な機能を示す。図12は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットの全てのトラックが選択されている。
【0072】
ボリューム/フェーダディスプレイ1200はトラックのオン/オフ(つまり、ミュート)コントロール1205の機能性を各トラックファイルに供給する。ボリューム/フェーダ・コントロール1210の機能性は、音圧レベルを示すためのボリューム指示器1215と、例えば電圧計やdigitometerの方法でボリュームを較正するためのフェーダ1220,1225,1230,1235とによって提供される。送り部1250は、楽曲の位置を示すためのタイムバー1255を備え、また、例えばイントロ、プレコーラス、ヴァース、ソロ、ブリッジ、アウトロ、コーラス、及びミドルセクションを示すために、色彩等のマーキングを含んでいる。
【0073】
また、送り部1250は、通常の送り制御状態設定としての、巻き戻し1260、一時停止1265、早送り1270、停止1275、などのいくつかの状態選択機能;、ユーザが楽曲の所望のセクションを繰り返すのを許容するためのループ128;、および、ユーザが所定量だけ歌を遅くするのを許容し、スピードコントロール、テンポアジャストメント、テンポコントロールとして一般的に知られた機能をユーザに与えるためのSLOW1285;、を備えている。いくつかの実施態様では、SLOW1285は、初期設定(例えば50%、75%、又は同様のものなど、ある割合で遅くすること)であってもよく、いくつかの実施態様では、ユーザが所望の速度設定を決めることができる。そういうものとして、いくつかの実施態様では、再生コントロールは、「前に」、「次に」、「プレイ」、「一時停止」、そして「録音」などと同様に、どのようなテープデッキやビデオ・カセット・レコーダにあっても人が見つけうるものである。そして、いくつかの実施態様では、再生コントロールは、ユーザが学習体験で満足するまで、ユーザが特定のセクションをルーピングするか、又は何度も重ねて比較するのを許容するために「ルーピング」機能を有している。
【0074】
いくつかの実施態様では、送り部1250は、アプリケーション・ソフトの1ページなどのように、システムの1つの機能するセクションで作動可能な場合がある。いくつかの実施態様では、送り部1250は、例えば、アプリケーション・ソフトの多くのページの中のようなシステムの多くの機能するセクションの中で、作動可能である場合がある。例えば、ユーザの選択時にシステムの1つのセクションからシステムのもう1つのセクションまで動いてゆくことを必要とせずに送りが迅速に生じうるようなことである。また、音楽ラベルとタイマ1290は、ユーザのための参照データポイントとして提供される。
【0075】
いくつかの実施態様では、トラックベースごとに1個の個別サンプルについて、オーディオのミキシングを取り扱うことができる。各トラックは、それ自身のサンプル、持続時間、レベルとピーク、ゲイン、及び時間のトラックを保持することを要しつつ、個別に表されることができる。各トラックは初期化されてファイルから積み出されると、次に、圧縮を解凍してサンプルを作るためにサブシステムに渡されることができる。サンプルが利用可能になった後で、トラックは、ミキサー・オブジェクトと呼ばれるマスタートラック・オブジェクトに割り当られ、保存され、録音されたオーディオ・セッションをもロードすることができる。ミキサーオブジェクトは、サブシステムを準備して、出力を初期化する。これらの実施態様では、オーディオをバッファ内に結合させるミキサーの機能を開始させるために、「プレイ」ボタンにタッチすることを使用することができる。ここで、ミキサーは、各トラックを次のオーディオフレームとして求めて呼び出す。オーディオフレームは、再生バッファに追加されて、キューに入れられることができる。次に、トラックでのクリープを減少又は排除するためにサブノートレベルまで同期することをオーディオに許容すべく、オーディオ中のすべてのタイミングが同期されることができる。
【0076】
いくつかの実施態様では、個々のオーディオ再生と同様の方法で録音を扱うことができる。そこでは、ファイルに記録して歌の中に場所を格納するための拡張子を使用することができる。ユーザがいったん記録機能をクリックすると、レコーダーオブジェクトが造られ、そのオブジェクトは、次に、ファイルを始動して、録音を初期化することができる。いったん初期化されると、録音クラスは、歌の中に現在の演奏時間をメジャー(measure)に格納して、開始することができる。ユーザは装置に録音を停止するように命令でき、次に、オブジェクトは、その時刻をマークし、設定ファイルにデータ・ストリームの持続時間を格納できる。次に、オーディオデータはファイルに流し込まれ、そして、次に、トラックハンドラー・オブジェクトがその開始時刻と持続時間の設定と共に生成され、そして、ミキサーは、事前に録音されたオーディオの残部に沿って、記録されたオーディオの将来の再生を許容するために、更新されることができる。
【0077】
図13は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのメトロノームトラックを除く全てのトラックが選択されている。
図14は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットの独立インスツルメント・オーディオトラック及び模倣済インスツルメント・オーディオトラックのみが選択されている。
図15は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのエミュレーション・オーディオトラック及び模倣済インスツルメント・オーディオトラックのみが選択されている。
【0078】
ユーザは、演奏している間、音楽を読むことによる利益を得ることができる。図16は、音楽的記述及びタブラチュアオーディオデータを供給するためのグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのために表示された現状のセクションのみが選択されている。音楽的記述及びタブラチュアページ1600は、明表示における現在の記述及びタブラチュア1605と、暗表示における次の記述及びタブラチュア1610とを提供する。そこでは、「現在」とは現在演奏している音楽を表し、「次の」とは現在演奏している音楽にすぐに続く音楽を表している。各メジャーは、例えば、歌のタイムラインでそのメジャーが使われている場所を表示するタイムコードと持続時間とを有することができる。歌の現在の再生位置に伴うその情報を利用して、タブラチュアはどんなオーディオの演奏にも同期することができる。各メジャーは、注記又は符号と、どの弦又はフレットを使用するのかを表示するように設計されることができる。いくつかの実施態様では、ユーザは表示のために標準の音階を望むかもしれない。また、いくつかの実施態様では、音楽的記述とタブラチュアとは、ダイナミックなスクロール表示であってもよい。
【0079】
また、ユーザは、特定のセクションのルーピングがユーザに音楽のそのセクションに集中して実行することを可能にさせるのと同様に、楽曲の特定のセクションの分離を許容する機能から、利益を得ることができる。図17は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セット中のバー又はバーセットを用いた楽曲の部分の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。ページのルーピング1700はデジタル・オーディオファイルのセクション1705を表示しており、例えば、バー1710又はバー群1715は、ユーザによって再生のために分離され、選択されることができる。そこで、ユーザは、特定のセクション1705、例えばバー1710、又はバー群1715に集中して学習するために、ここで教示された方法を用いることができる。また、そのようなものとして、いくつかの実施態様では、再生は、全てのメジャーが区分されている「リールスクリーン」を通して制御されることができる。また、そのような実施態様では、ユーザが録音したいかなるオーディオも、また、メジャーの中でスクリーン上に表示されることができる。メジャーの中で、オーディオは、オリジナルのオーディオデータの上にグラフで表され、ユーザがすぐにそのオーディオを見つけて、それらのそのセッションの演奏を聞くのを許容するために存在する。いくつかの実施態様では、テープは、再生トラッキングバーのマーキングを表示するために、グラフィカルに表示されることができる。
【0080】
ユーザには、質問があるかもしれないので、そういうものとして、ヘルプページはいつも役に立つ。図18は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムのためのヘルプ頁を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。ヘルプページ1800は、ユーザがシステムから得ることができる情報の簡単な描写である。
【0081】
図19は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムのためにネットワークがどのように用いられるかを示している。図19は、セルラー・ネットワークやそれに関連するセルラー装置と共に、インターネットなどのネットワーク1905を通して連結された数個のコンピュータシステムを示している。ここで使用される「インターネット」という用語は、TSP/IPプロトコルなどのあるプロトコル、また、ことによると、世界的なウェブ(web)を作り上げるハイパーテキスト・マークアップ言語(HTML)ドキュメントのためのハイパーテキスト・トランスファープロトコル(HTTP)などの他のプロトコルを用いたネットワーク群のネットワークを意味する。インターネットの物理接続や、インターネットのプロトコル及び通信手順は、この分野の当業者に知られている。
【0082】
インターネット1905へのアクセスは、通常、ISP1910や1915のようなインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)によって提供される。クライアント・コンピュータシステム1930,1950,及び1960などのクライアント・システムの上のユーザは、ISP1910や1915のようなインターネット・サービス・プロバイダーを通してインターネットへのアクセスを得る。インターネットへのアクセスは、クライアント・コンピュータシステムのユーザに、情報交換し、eメールを受信、送信し、HTMLフォーマットで準備されたドキュメントなどのようなドキュメントに目を通すことを許容する。これらのドキュメントは、しばしば、インターネット「上」にあると見なされているウェブサーバー1920のようなウェブサーバーから提供される。コンピュータ・システムは、ISPであるシステムがなくても、セットアップしてインターネットに接続されることができるが、しばしば、これらのウェブサーバーは、ISP1910のようなISPによって提供される。
【0083】
ウェブサーバー1920は、通常、サーバ・コンピュータシステムとして作動し、世界的なウェブのプロトコルで作動するように構成され、インターネットと結合される、少なくとも1つのコンピュータシステムである。オプションとして、ウェブサーバー1920は、インターネットへのアクセスをクライアントシステムに供給するISPの一部であってもよい。ウェブサーバー1920は、メディア・データベースの一形態と見なされているウェブ・コンテンツ1995にそれ自体が結合されるサーバー・コンピュータシステム1925と結合されているように、表示されている。2個のコンピュータシステム1920と1925が図19に示されているが、ウェブ・サーバーシステム1920及びサーバー・コンピュータシステム1925は、ウェブサーバーの機能性と、以下に説明するサーバーコンピュータシステム1925によって提供されるサーバーの機能性と、を備えた種々のソフトウェアコンポーネントを有する単一のコンピュータシステムであることも可能である。
【0084】
セルラー・ネットワークインタフェース1943は、セルラー・ネットワークと一方の側ではセルラー装置1944、1946、1948と、他方の側ではネットワーク1905との間で、インタフェースを提供する。したがって、携帯電話を有する個人的な装置であるかもしれないセルラー装置1944,1946,1948や、2方向ページャ、PDA(personal digital assistant)、又は他の同様の装置は、ネットワーク1905に接続し、例えば、メールなどの情報、コンテンツ、HTTPでフォーマットされたデータ、などの情報を交換することができる。セルラー・ネットワークインタフェース1943は、モデム・インタフェース1945を通してネットワーク1905と通信するコンピュータ1940に結合されている。コンピュータ1940は、パーソナルコンピュータ、サーバー・コンピュータ又は同様のものであってもよく、ゲートウェイとして機能する。したがって、コンピュータ1940は、例えば、クライアントコンピュータ1950及び1960と、又は、ゲートウェイ・コンピュータ1975と同様であってもよい。そして、ソフトウェア及びコンテンツは、インタフェース1943、コンピュータ1940、及びモデム1945によって提供されたコネクションを介して、アップロードされたり、ダウンロードされてもよい。
【0085】
クライアント・コンピュータシステム1930、1950、1960は、各々、適当なウェブ・ブラウジングソフトウェアと共に、ウェブサーバー1920によって提供されるHTMLページを見ることができる。ISP1910は、クライアント・コンピュータシステム1930の一部であるとみなせるモデム・インタフェース1935を通して、クライアント・コンピュータシステム1930にインターネットの接続性を提供する。クライアント・コンピュータシステムは、パーソナル・コンピュータシステム、ネットワーク・コンピュータ、ウェブTVシステム、又は他のそのようなコンピュータシステムであってもよい。
【0086】
同様に、ISP1915は、クライアントシステム1950及び1960に、インターネットの接続性を提供するが、図19に示されるように、その接続は、より直接的に接続されたコンピュータ・システムと同じではない。クライアントコンピュータ・システム1950,1960は、ゲートウェイ・コンピュータ1975を通して結合されたLANの一部である。図19は、インタフェース1935及び1945を包括的に「モデム」として表示しているが、これらのインタフェースの各々は、アナログ・モデム、ISDNモデム、ケーブルモデム、衛星通信インタフェース(例えば、「ダイレクトPC」)、又は、他のコンピュータ・システムとコンピュータ・システムを結合するための他のインタフェースであってもよい。
【0087】
クライアントコンピュータ・システム1950及び1960は、イーサネット・ネットワークか他のネットワーク・インターフェースであってもよいネットワーク・インターフェース1955及び1965を通して、LAN1970に結合されている。また、LAN1970は、ファイアウォールとローカル・エリア・ネットワークのための他のインターネット関連サービスとを提供できるゲートウェイ・コンピュータシステム1975に結合されている。このゲートウェイコンピュータ・システム1975は、クライアントコンピュータ・システム1950及び1960にインターネットの接続性を提供するために、ISP1915と結合されている。ゲートウェイ・コンピュータシステム1975は、従来のサーバコンピュータ・システムであってもよい。また、ウェブサーバーシステム1920は、従来のサーバコンピュータ・システムであってもよい。
【0088】
あるいはまた、サーバー・コンピュータシステム1980は、ゲートウェイシステム1975を通じてインターネットに接続する必要なしにクライアント1950,1960にファイル1990及び他のサービスを提供するために、ネットワーク・インターフェース1985を介して直接LAN1970と結合されることができる。
【0089】
また、例えばそのようなネットワークの使用を通じて、システムは、社会的なネットワークの要素を提供することができ、そこでは、ユーザが同様のプロフィールを持っている他のユーザと連絡することができる。いくつかの実施態様では、システムは、メール、SMS、及び他の媒体を通して、連絡事項を提供するように作動可能なメッセージングモジュールを有することができる。いくつかの実施態様では、システムは、携帯用の単一のユニット装置を通してアクセスしやすく、また、いくつかの実施態様では、入力装置、グラフィカルユーザーインターフェース、又はその両方が、携帯用の単一のユニット装置を通して供給される。いくつかの実施態様では、上記携帯用の単一のユニット装置は、携帯端末である。
【0090】
提示された情報にかかわらず、システムは、音楽を学習してミキシングするためのより広い概念を例証することができる。システムは、強力でユニークな学習体験を提供でき、そして、いくつかの実施態様では、それはテキスト、イメージ、ビデオ、及びサウンドの形でマルチメディアを処理できる。
【0091】
いくつかの実施態様では、ユーザは、インタフェース、カラー、言語、音楽の好みとカテゴリなどを選ぶ、というように、システムをカスタマイズすることができる。ユーザは、個人化された方法でユーザ情報を表示する視覚表示をカスタマイズするために、システムに好きなものを導入することができる。いくつかの実施態様では、システムは、1又はそれより多いテキスト及びビデオ;、サウンド及びダイヤグラム、ピクチュア、又はイメージ;サウンド;、及び、ビデオなどのマルチメディア相互連関を持つことができる。
【0092】
いくつかの実施態様では、システムとそのデータベースは、ユーザに対して価値があるいかなる種類の情報の組織化されたセットをも含有する、いかなる種類のシステムライブラリをも持つことができる。そのうえ、外部データソースからまとまった情報が得られる。ここで、プラグインとAPIは、第三者システムとの整合を許容し、外部データソースとデータの交換をするように設計されていてもよい。外部データソースは、要求があったときに情報を提供するために、又は、システムライブラリに格納された既存情報を更新するために、あるいは、その双方のために使用されることができる。
【0093】
詳細な記述のいくつかの部分が、システムの動作の見地から提示されている。作動とは、有用な生産物が生産される結果を招来する物理量の物理的な操作を必要とするものである。言い換えると、いくつかの実施態様では、変換が生じている。いくつかの実施態様では、変換は、その変換のために設計された特定のマシンか装置の使用に特化されていることができる。通常、ただし必然ではないが、これらの量は、格納され、配送され、結合され、比較され、そして別の方法で取り扱われることが可能な電気的又は磁気的信号の形をとる。それは、主に一般的な用法の理由で、ビット、値、要素、シンボル、キャラクタ、用語、数、又は同様のものとしてこれらの信号を参照することが、ときには便利であると証明されている。これら及び同様の用語のすべては、適切な物理量に関係づけられており、これらの物理量に適用された単に便利な標識となっている。別の方法で明確に述べられなければ、「処理」又は「コンピューティング」又は「計算」又は「決定」又は「表示」又は同様のもののような用語を使用することの議論は、コンピューターシステム、あるいは同様の電子コンピュータ・デバイスの作動と過程を参照するものとする。これらは、処理を行ない、そして、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリにおいて物理(電気)量として表されたデータを、コンピュータシステムのメモリやレジスタ、又は他の同様の情報格納部材、伝送もしくは表示装置において、同様に物理量として表された他のデータに変換する。
【0094】
さらに、以下の開示は、動作を実行するシステムに関する。このシステムは全体的に所望の目的のために特別に構成されていてもよいし、このシステムがコンピュータに格納されたコンピュータプログラムによって選択的に活性化されて再構築される汎用コンピュータであってもよい。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータの読み取り可能な記録媒体に格納されることができる。この記録媒体とは、限定されるものではないが、フロッピーディスク、光ディスク、CD−ROM、光磁気ディスクを包含するいずれかのディスク、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリー(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気又は光学カード、あるいは、電子的命令を格納するのに適切な任意の種類の媒体などであって、各々はコンピュータシステムのバスに結合されている。
【0095】
また、いくつかの実施態様では、ここに示された方法と表示が、どんな特定のコンピュータや他の装置にも本来的に必ず関連するというわけではないことは、理解されるべきである。様々な汎用のシステムが、ここでの開示にしたがったプログラムと共に使用されてもよいし、あるいは、いくつかの実施態様の方法を実行するためには、より専用化された装置を構築することが便利であると判明するかもしれない。種々のこれらのシステムのために必要とされる構造は、ここでなされた開示についての当業者には、明白だろう。加えて、どのような特定のプログラミング言語に関しても技術が説明されたわけではないので、種々の実施態様は、さまざまなプログラミング言語を使用することで実施されるかもしれない。したがって、以上で提供された用語や実施例は、単に説明のためだけであって、限定されることを意図していない。そして、ここで「実施態様」として使用された用語は、制限ではなく、例として説明するのに役立つ実施態様を意味する。引き続く例は本発明の用途の説明のためのものである。例が説明の目的のためにあって、発明への制限として解釈されないことは、理解されるべきである。
【技術分野】
【0001】
−関連する出願の参照−
本出願は、米国仮特許出願.第61/030,174号(2008年2月20日出願)の優先権を主張するものであって、その全体を参照することによって本発明に組み込まれるものとする。
【0002】
−発明の分野−
本発明は、一般には音楽の学習及びミキシングのためのシステムに係り、システムは、プロセッサ、カスタムのデジタル・オーディオファイル・データベース、変換モジュール、エミュレーション録音モジュール、統合エンジン、レコード音楽への入力装置、音楽をユーザに送るためのグラフィカルユーザーインターフェース及びスピーカーを有する出力装置を備えたものに関する。
【背景技術】
【0003】
−関連技術の説明−
マルチトラック記録技術は、個々のオーディオトラックを共同に又は独立に記録する柔軟性を提供し、これにより、配信のための音楽の所望の合成が生じるようにオーディオトラックをミックスする。配信されたバージョン、たとえば、モノラル音声における1つのトラック、ステレオ音声のための2つのトラック、そして典型的には、サラウンドシステムのための6つのトラックは、通常、低減された数のトラックを有している。音楽が低減されたトラック数に編集される際、音楽部分は、個々の演奏手段(musical instrument)の寄与度までアクセスするのが困難ないし不可能になるような方法で合成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
演奏手段(musical instrument)が、人間の声帯(vocal cord)、ビッグバンドの管楽器、弦楽器、打楽器、又は、当業者に公知の他のいずれかの演奏手段から構成されているかに関わらず、ミュージシャンや歌手には、所定の楽曲から1つの演奏手段のトラックを明確に切り離したいという、待望されながらも未解決の要求がある。そして、従来より、特に演奏が音楽の埋め込み合成(embedded mix)であるときには、ユーザが学びたい演奏における明確なアーティキュレーションやディテールを聞き分ける方法が全く存在しない。これは、特に楽譜を読むことができないユーザにとっては問題である。残念ながら、イコライザーによって音を分離する従来の方法や、他の音をマスクしたり特定の周波数を抜き出すためのアルゴリズムの使用では、上記要求に対応するには不十分である。所定の楽曲から1つの演奏手段のトラックを独立させることは、人が、音楽の学習過程を経て、所定の演奏手段で1つの楽曲を模倣する(emulate)ことを、可能にするであろう。従来より、ミュージシャンは音楽的な編集の録音に協力しようと試みる。しかし、問題は、所定の楽曲が音楽的な編集に埋め込まれているときには、所定の楽曲の全容を明確に識別するのが難しいことに、ミュージシャンが気づくことである。
【0005】
また、ミュージシャンは、ある演奏手段を除去して変形された音楽の編集を得ることができる。そして、ミュージシャンは変形された音楽の編集に協力することができる。しかし、問題は、ミュージシャンが、演奏手段によって音楽の編集に寄与されているディテールをもって演奏手段だけを聞くことができないことである。しかも、ミュージシャンには、学習の向上のためにその演奏を自己批評できるように、録音したり、作品の所定の録音された部分にミュージシャンの演奏をミックスする能力はない。
【0006】
以上により、当業者には、ユーザに、(1)所定の1つの楽曲のカスタムデジタル・オーディオファイルを得ることができ、(2)カスタムデジタル・オーディオファイルを独立(isolated)インスツルメント・オーディオトラックもしくはエミュレーション・オーディオトラックに変換し、(3)所定の演奏手段を用いて、所定の1つの楽曲を模倣し(emulate)、(4)模倣済(emulated)インスツルメント・オーディオトラックを記録し、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、カスタムデジタル・オーディオファイルを教育オーディオトラックに変換し、(5)学習用オーディオトラックを聞いて、模倣精度の不十分さを認識し、(6)所定の演奏手段を用いた所定の楽曲が学習されるまで、模倣、録音、結合、視聴を繰り返す、ことを可能とさせるシステムが有益であることを理解するものとする。さらに、相互のやりとりができて使うのが楽しみなシステムは、学習経験を、ユーザにとってより有益なものとし、システムは市場において魅力的なものとなる。以上のようなシステムは、達成又は努力目標を問わず、ミュージシャンや歌手の待望しながらも未解決の要求に応えるものでる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
−概要−
ここに記述された開示は、一般的に、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された教育的オーディオトラックを通して音楽を学習するためのシステムに向けられている。
システムは、プロセッサ、入力装置、データベース、変換モジュール、エミュレーション・録音モジュール、統合エンジン、出力モジュール、及び出力装置を含むコンポーネントを備えており、各コンポーネントは、当該システムにおいて単独でも機能を発揮するよう作動可能であるとともに、音楽を学習するためのシステムをユーザに供すべく、他のシステムのコンポーネントと共に作動可能である。
【0008】
いくつかの実施態様において、開示は、教育的オーディオトラックを通して音楽を学習する方法に向けられている。本方法は、マルチトラックのデジタル録音から生成されたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを得ることを含んでいる。マルチトラック・デジタル・オーディオファイルは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックを備えており、独立インスツルメント・オーディオトラックは、ユーザが所定の演奏手段について学習したいと望む所定の楽曲を演奏する単一の演奏手段を備えている。本方法は、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルの構成を、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率を有するように変換することを含んでいる。エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表しており、そのゲイン比はユーザが選択する。本方法は、独立インスツルメント・オーディオトラックを聞いて所定の演奏手段を演奏することにより、所定の楽曲を模倣して、模倣済インスツルメント・オーディオトラックを生成することを含んでいる。模倣済インスツルメント・オーディオトラックは、コンピュータの読み取り可能な媒体に記録され、エミュレーション・オーディオトラックに結合されて、カスタムのデジタル・オーディオファイルは教育的オーディオファイルに変換される。本方法は、ユーザにより、模倣における欠陥を識別するために教育的オーディオトラックを視聴することを含んでいる。ユーザは、ユーザが所定の演奏手段を用いて所定の楽曲をユーザが満足して学習するまで、模倣、記録、結合、及び視聴を繰り返す。
【0009】
いくつかの実施態様において、変換は、エミュレーション・オーディオトラックのボリュームを減少させることを含んでおり、いくつかの実施態様においては、変換は、独立インスツルメント・オーディオトラックのボリュームを減少させることを含んでいる。
【0010】
本方法は、さらに、ユーザが所定の楽曲のあるセクションの模倣に集中することを可能とさせるために、独立インスツルメント・オーディオトラックの1又はそれより多いバーを選択することを含んでいる。いくつかの実施態様において、本方法は、上記セクションの繰り返された再生を供給するために、上記1又はそれより多いバーの選択をルーピングすることを含むことができる。
【0011】
いくつかの実施態様では、模倣することは、さらに、独立インスツルメント・オーディオトラックに対応するデジタルの音楽的記述とタブラチュア(tablature)表示とを読み取ることを含むことができる。そして、いくつかの実施態様においては、カスタムデジタル・オーディオファイルは、独立メトロノーム・オーディオトラックをさらに有する。そして、本方法は、所定の楽曲のために設計されている独立メトロノーム・オーディオトラックを聞くことをさらに含んでいる。
【0012】
開示は、プロセッサと、コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能な入力装置と、アクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオファイルを格納するように作動可能なデータベースと、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールとを備えたシステムを包含している。いくつかの実施態様において、上記変換モジュールは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとを有するマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率に、変換するように作動可能である。エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、変換は、独立インスツルメント・オーディオトラックと、エミュレーション・オーディオトラックと、メトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じてもよい。また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュールを有することができる。エミュレーション録音モジュールは、ユーザの模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能である。また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジンを有することができる。ここで、統合エンジンは、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能である。加えて、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを有することができる。ここで、上記出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能である。出力装置は、オーディオデータをユーザに提供するように作動可能である。ここで、オーディオデータは、ユーザが所定の楽曲を学習することを支援する。
【0013】
いくつかの実施態様において、入力装置はマイクかライン入力を有している。ライン入力は、例えば、ユーザが、音楽を学習しミキシングするために、彼らの演奏手段からシステムにオーディオデータを入力するように用いることができる。例えば、マイクはピアノから音声を受けることができるであろうし、ライン入力はギターアンプからの出力を受けることができるであろう。当業者は、データの入力がアナログであってもデジタルであってもよく、変換は必要に応じて可能であることを理解するものとする。
【0014】
いくつかの実施態様において、出力モジュールは、音楽的記述とタブラチュアデータとをグラフィカル・ユーザー・インターフェースに送る。また、出力モジュールは、オーディオトラックデータの出力における遅延特性を修正するためにオーディオデータ・トラック出力を再較正するように作動可能な再較正機能をもつことができる。いくつかの実施態様においては、出力装置は、例えば、スピーカー、グラフィカル・ユーザーインターフェース、又は、スピーカー及びグラフィカル・ユーザーインターフェースの双方を備えている。そして、いくつかの実施態様において、出力モジュールは、グラフィカル・ユーザーインターフェース上の音楽的記述及びタブラチュアデータ表示を、スピーカーを通してリスナーに提供される独立インスツルメント・オーディオトラックに同期させるように作動可能な同期機能を有している。
【0015】
マルチトラック・デジタル・オーディオファイルは、さらに、メトロノーム・オーディオトラックを有することができる。すなわち、いくつかの実施態様において、変換モジュールは、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i)独立インスツルメント・オーディオトラックと、(ii)エミュレーション・オーディオトラックと、(iii)メトロノーム・オーディオトラックとの比率に変換するように作動可能であり、独立インスツルメント・オーディオトラックと、エミュレーション・オーディオトラックと、メトロノーム・オーディオトラックとの間のゲイン比は、ユーザによって選択可能である。
【0016】
上記システムは、さらに、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたデータ交換モジュールを有することができる。ここで、データ交換モジュールは、外部コンピュータの読み取り可能な媒体とデータを交換するように作動可能である。いくつかの実施態様において、上記システムは、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定のマシンや装置として機能するように作動可能な携帯装置、あるいは、他には実質的な機能を持っていない特定のマシンもしくは装置として機能するように作動可能な携帯装置に内蔵されている。
【0017】
開示は、音楽を学習するための携帯装置に向けられている。上記装置は、プロセッサ;、マイク及びデータ入力ポートを有し、オーディオデータを受け取り、オーディオデータをコンピュータの読み取り可能な媒体に格納するように作動可能な入力装置;、アクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオファイルを格納するように作動可能なデータベース;、及び、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュール;を備えている。上記変換モジュールは、独立インスツルメント・オーディオトラック、エミュレーション・オーディオトラック及びメトロノームトラックを有するマルチトラックデジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックと(iii)メトロノームトラックとの比率に変換することが可能である。エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表しており、上記変換は、ユーザが、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比を選択する結果として生じることができる。上記装置は、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュールを有している。ここで、上記エミュレーション録音モジュールは、ユーザが模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能である。上記装置は、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジンを有している。ここで、上記統合エンジンは、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能である。上記装置は、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを有している。ここで、上記出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能である。そして、上記装置は、スピーカーとグラフィカルユーザーインターフェースとを備えた出力装置を有している。該出力装置は、ユーザに音とグラフィックスの形式でオーディオデータを供給するように作動可能である。その場合、オーディオデータはユーザが所定の楽曲を学習するのを支援する。
【0018】
いくつかの実施態様において、上記装置は、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定の機器又は装置として機能するように作動可能、あるいは、他には実質的な機能を有していない特定の機器又は装置として機能するように作動可能である。
【0019】
また、開示は、音楽における時間を測定するためのメトロノームに向けられている。ここで、該メトロノームは、プロセッサと、入力装置と、データベースとを備えている。上記入力装置は、コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能である。上記データベースは、オーディオファイルをアクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体に格納するように作動可能である。ここで、該オーディオファイルは、所定の楽曲のために設計されたメトロノーム・オーディオトラックを備えている。上記メトロノームは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールを有している。ここで、該変換モジュールは、所定のミュージックトラックとメトロノームトラックとを備えたマルチトラックデジタル・オーディオファイルを、(i) 所定のミュージックトラックと(ii)メトロノームトラックとの比率に変換するように作動可能である。変換は、所定のミュージックトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じてもよい。上記メトロノームは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを有している。ここで、該出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能である。該出力装置は、オーディオデータをユーザに提供するように作動可能であり、オーディオデータはユーザが所定の楽曲を学習するのを支援する。
【0020】
メトロノーム・オーディオトラックは、種々の方法で、所定の楽曲のために設計されることができる。いくつかの実施態様において、メトロノーム・オーディオトラックは、PROTOOLS(Digidesign製品)又はLOGIC(アップル製品)のようなデジタル・オーディオワークステーション(DAW)で、所定の楽曲を使用するように設計されていてもよい。デジタル・オーディオワークステーションを使用して、プログラマは、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルにおけるトランジエントを位置づける。例えば、四分音符がトランジエントである場合の各四分音符の位置、などである。プログラマは、各トランジエントを表現するためにMIDIトラックにMIDI音符を置く。いくつかの実施態様において、MIDI音符は、たとえば、八分音符、四分音符など、トランジエントが存在するどのような場所にでも、置かれる。マニュアルで作成された各MIDI音符間のスペースは、所定の楽曲のための各音楽小節の1分当たりのビートを決定するように計算される。テンポマップは、マニュアルで作成されたMIDI音符によってMIDIトラックを解析することにより、作成される。メトロノーム・オーディオファイルは、ベル、ウッドブロック、カウベル、あるいは同様のトーンなどのオーディオサウンドを、所定の楽曲に一致するようなテンポマップの各ビートに置くことによって生成される。ミュージックXMLファイルは、グラフィカル表記をメトロノーム・オーディオトラック及び所定の楽曲に同期させるために用いられる、出力されたMIDIメトロノーム・トラックから得られる。
【0021】
いくつかの実施態様において、メトロノームは、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定の機器又は装置として作動可能、あるいは、他には実質的な機能を有していない特定の機器又は装置として作動可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの技術的なプラットフォームを示している。
【図2】図2は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの要素を説明するためのプロセッサ−メモリ説明図を示している。
【図3】図3は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの概念図である。
【図4】図4は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの論理図である。
【図5】図5は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの回路図を示している。
【図6】図6は、メトロノーム機能を含み、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの回路図を示している。
【図7】図7は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされた音符表示を図示している。
【図8】図8は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされた、音楽の学習及びミキシング用装置を図示している。
【図9】図9は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットを識別するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。
【図10】図10は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのトラックリスト中の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。
【図11】図11は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムにおけるトラックリスト選択の情報を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。
【図12】図12は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットの全てのトラックが選択されている。
【図13】図13は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのメトロノームトラックを除く全てのトラックが選択されている。
【図14】図14は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットの独立インスツルメント・オーディオトラック及び模倣済インスツルメント・オーディオトラックのみが選択されている。
【図15】図15は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのエミュレーション・オーディオトラック及び模倣済インスツルメント・オーディオトラックのみが選択されている。
【図16】図16は、音楽的記述及びタブラチュアオーディオデータを供給するためのグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのために表示された現状のセクションのみが選択されている。
【図17】図17は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのバー又はバーセットを用いた楽曲の部分の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。
【図18】図18は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムのためのヘルプ頁を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。
【図19】図19は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムのためにネットワークがどのように用いられるかを示している。
【発明を実施するための形態】
【0023】
−発明の詳細な説明−
ここに記述された開示は、一般に、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された教育的オーディオトラックを通して音楽を学習するためのシステムに向けられている。
システムは、プロセッサ、入力装置、データベース、変換モジュール、エミュレーション・録音モジュール、統合エンジン、出力モジュール、及び出力装置を含むコンポーネントを備えており、各コンポーネントは、当該システムにおいて単独でも機能を発揮するよう作動可能であるとともに、音楽を学習するためのシステムをユーザに供すべく、他のシステムのコンポーネントと共に作動可能である。
【0024】
開示は、プロセッサを有するシステムと、コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能な入力装置と、アクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオファイルを格納するように作動可能なデータベースと、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールとを有している。
いくつかの実施態様において、上記変換モジュールは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックと備えたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラック対(ii)エミュレーション・オーディオトラックの比率に、変換するように作動可能である。エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、変換は、独立インスツルメント・オーディオトラックと、エミュレーション・オーディオトラックと、メトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じてもよい。また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュールを有することができる。エミュレーション録音モジュールは、ユーザの模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能である。また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジンを有することができる。ここで、統合エンジンは、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能である。加えて、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを有することができる。ここで、上記出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能である。出力装置は、オーディオデータをユーザに提供するように作動可能である。ここで、オーディオデータは、ユーザが所定の楽曲を学習することを支援する。
【0025】
図1は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの技術的なプラットフォームを示している。コンピュータシステム100は、通常のコンピューターシステムでよく、コンピュータ105と、I/O装置150と、表示装置155とを有している。コンピュータ105は、プロセッサ120と、通信インターフェース125と、メモリ130と、表示制御装置135と、不揮発性記憶装置140と、I/O制御装置145とを有することができる。コンピュータシステム100は、I/O装置150と、表示装置155とに結合されていてもよいし、これらを内蔵していてもよい。
【0026】
コンピュータ105は、外部システムに通信インターフェース125を介して接続されており、通信インターフェース125はモデム・インターフェースでもネットワーク・インターフェースでもよい。通信インターフェース125が、コンピュータシステム100の一部でも、コンピュータ105の一部でもよいことは理解されるものとする。通信インターフェース125は、アナログモデム、ISDNモデム、ケーブルモデム、トークンリングインターフェース、衛星通信インターフェース(たとえば”ダイレクトパソコン”)、あるいはコンピュータシステム100を他のコンピューターシステムに接続する他のインターフェースでありうる。携帯電話において、このインターフェースは、典型的には携帯電話ネットワークとの通信のため無線インターフェースであり、かつ、すぐに使えるパソコンを使用するために、何らかの形式の有線インターフェースをも有していてもよい。2方向ページャにおいて、通信インターフェース125は、典型的にはデータ伝送ネットワークとの通信のための無線インターフェースであるが、同様に、有線/クレードルインターフェースでもよい。人の指動作の補助手段として、通信インターフェース125は、典型的にはクレードル/有線インターフェースを含み、また、たとえばBLUETOOTH、802.11インターフェース、携帯無線インターフェースなど、無線インターフェースのある形式を有することができる。
【0027】
プロセッサ120は、例えば、インテルPentiumマイクロプロセッサ、モトローラパワーPCマイクロプロセッサ、テキサス・インスツルメンツ社ディジタル信号プロセッサ、又はそのようなコンポーネントの組み合わせなど、通常のマイクロプロセッサであってよい。メモリ130は、バスを介してプロセッサ120に結合されている。メモリ130は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)であってもよいし、スタティックRAM(SRAM)であってもよい。バスは、プロセッサ120を、メモリ130に、また、不揮発性記憶装置140に、表示制御装置135に、そしてI/O制御装置145に接続している。
【0028】
I/O装置150は、キーボード、ディスクドライブ、プリンタ、スキャナ、及び、マウスもしくは他のポインティング・デバイスを有する、他の入力装置もしくは出力装置を有することができる。表示制御装置135は、表示装置155に対して通常の方法で表示を制御してよく、表示装置155は、例えば、ブラウン管(CRT)や液晶ディスプレイ(LCD)でよい。表示制御装置135とI/O制御装置145とは、例えば、それらが一緒に組み込まれているなど、通常の周知の技術を用いて構成されていてよい。
【0029】
不揮発性記憶装置140は、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ,又は、これらのなんらかの組み合わせであることが多い。また、いくつかの実施形態では、磁気ハードディスク、光ディスク、又は多量のデータのための他の形態の記憶装置が使用されてもよい。しかしながら、そのような装置の規格(form factor)は、通常、装置の永久的な部品としての装備を除外している。むしろ、通常は、別のコンピュータの大容量の記憶装置が、いくつかの装置の、より限られた記憶装置に接続されて使用される。このデータのいくつかは、コンピュータ105におけるソフトウェア実行の間に、ダイレクトメモリアクセス過程を経て、メモリ130に書き込まれることが多い。当業者は、「マシン読み取り可能な媒体」、「コンピュータ読み取り可能な媒体」とは、どんなタイプのプロセッサ120でもアクセスしやすく、かつ、データ信号をコード化する搬送波を網羅するいかなるタイプの記憶装置をも包含することを、即時に認識できるものとする。オブジェクト、方法、インラインキャッシュ、キャッシュ状態、及び他のオブジェクト指向コンポーネントは、不揮発性記憶装置140に蓄積されるか、例えばオブジェクト指向ソフトウェアプログラムの実行の間、メモリ130に書き込まれていてもよい。
【0030】
コンピュータ・システム100は、多くの可能な種々の構造の一例である。例えば、インテルマイクロプロセッサを用いたパソコンは、しばしば複数のバスを持っており、その1つは、周辺機器のためのI/Oバスであってもよいし、直接プロセッサ120とメモリ130とを接続するもの(しばしばメモリバスと呼ばれる)であってもよい。バスは、バスプロトコルの相違によって必要ないかなる翻訳をも実行するブリッジ部品を介し、互いに接続される。
【0031】
さらに、コンピュータ・システム100は、オペレーティングシステムソフトウェアの一部であるディスクオペレーティングシステムのように、ファイル管理システムを有するオペレーティングシステムソフトウェアによって制御されることが可能である。関連ファイル管理システムソフトウェアがあるオペレーティングシステムソフトウェアに関する1つの例が、ワシントン州レッドモンドのマイクロソフト社からのWindowsCE(登録商標)及びWindows(登録商標)や、その関連ファイル管理システムとして知られたオペレーティングシステムのファミリである。関連ファイル管理システムソフトウェアがあるオペレーティングシステムソフトウェアに関する別の例は、リナックス・オペレーティングシステムとその関連ファイル管理システムである。関連ファイル管理システムソフトウェアがあるオペレーティングシステムソフトウェアに関する別の例は、PALMオペレーティングシステムとその関連ファイル管理システムである。ファイル管理システムは、通常不揮発性記憶装置140に格納されて、不揮発性記憶装置140にファイルを保管することを含め、プロセッサ120に、データを入出力し、メモリにデータを格納するためにオペレーティングシステムによって必要とされる種々の動作を実行させる。他のオペレーティングシステムは装置のメーカーによって提供されてもよく、それらのオペレーティングシステムには、通常、同様の装置の同様のオペレーティングシステムの一部ではない、装置特有の特徴があるだろう。同様に、WinCE(登録商標)やPALMオペレーティングシステムが、特有の装置能力のために特有の装置に適合させられていてもよい。
【0032】
コンピュータ・システム100は、いくつかの実施形態において、単一のチップ又は複数のチップのセットに集積されていてもよいし、個人的な装置としての使用のための小さな規格(form factor)に適合していてもよい。したがって、プロセッサ、バス、オンボードメモリ、及び表示/I-O制御装置は、シングルチップとして集積されるのが珍しくない。あるいは、バスを、論理的には明白でも、実際の装置もしくは関連する結線図の検査から物理的には見えないようにしつつ、機能が二点間インタコネクトで数個のチップに分けられていてもよい。
【0033】
図2は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの要素を説明するためのプロセッサ−メモリ説明図を示している。図2に示されたシステム200は、プロセッサ205と、メモリ210(それは不揮発性メモリを有することができる)とを有している。ここで、メモリ210は、オーディオデータベース215と、変換モジュール220と、エミュレーション記録モジュール225と、統合エンジン230と、出力モジュール235と、出力モジュール235の一部であってもよいオプションのビデオ表示モジュール240とを有している。システムは、さらにコンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたオプションのデータ交換モジュール245を有していてもよい。ここで、データ交換モジュールが外部のコンピュータ読み取り可能なメディアとデータを交換するように作動可能である。
【0034】
システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能な入力装置(図示せず)を有している。入力装置の例としては、外部のデータフォーマットや、音声認識ソフトウェアや、限定されないが、マイクなどが付いているシステムとの通信のための携帯型装置などとやりとりするように作動可能なデータ交換モジュールがある。
【0035】
オーディオデータベース215は、アクセスのためのオーディオファイルをコンピュータの読み取り可能な媒体に格納するように作動可能である。いくつかの実施態様では、システムは、オリジナルのマルチトラック・オーディオファイル、オリジナルのマルチトラック・オーディオファイルのコピー、などを格納することができる。サウンドファイル、テキストファイル、イメージファイルなど、これらに限定されることなく、当業者に知られたどのようなファイルでも格納されうる。いくつかの実施態様において、システムは、どのような種類の入手しうるデータにも、上述のようなデータ交換モジュールを介してアクセスすることができる。
【0036】
当業者に知られたどのようなオーディオフォーマットも使用することができる。いくつかの実施態様では、オーディオファイルは、1つのオーディオのコーデック(データ圧縮又は伸張用ソフト)をサポートするフォーマットを備えており、いくつかの実施態様では、オーディオファイルは複合的なコーデックをサポートするフォーマットを備えている。いくつかの実施態様では、オーディオファイルは、例えば、WAVや、AIFFや、AUなどの解凍されたオーディオフォーマットを備えている。いくつかの実施態様では、オーディオファイル・フォーマットは、FLAC、ファイル拡張子APEを有するMonkeyのAudio、ファイル拡張子WVを有するWaVPack、Shorten、Tom's lossless Audio Kompressor(TAK)、TTA、ATRAC Advanced Lossless、Apple Lossless、及びlossless WINDOWS Media Audio(WMA)のような可逆圧縮を有している。いくつかの実施態様では、オーディオファイル・フォーマットは、例えば、MP3、Vorbis、Musepack、ATRAC、lossy WINDOWS Media Audio(WMA)、AACのような非可逆圧縮を有している。
【0037】
いくつかの実施態様において、オーディオフォーマットは、Windowsコンピュータの読み取り可能なメディアとしての".wav"や、MAC OSコンピュータの読み取り可能なメディアとしての".aiff"のように、解凍されたPCM変換方式のオーディオフォーマットである。いくつかの実施態様では、メタデータがファイルに格納されうるのなら、Broadcast Wave Format(BWF)が使用されうる。いくつかの実施態様では、オーディオフォーマットは、FLAC、WavPack、Monkey's Audio、ALAC/Apple Losslessなどの可逆圧縮オーディオフォーマットである。いくつかの実施態様では、可逆圧縮オーディオフォーマットは、およそ2:1の圧縮比を提供する。いくつかの実施態様では、オーディオフォーマットは、例えば、wav、ogg、mpc、flac、aiff、raw、au、midなどの無料公開フォーマットである。いくつかの実施態様では、オーディオフォーマットは、gsm、dct、vox、aac、mp4/m4a、mmfなどの公開ファイルフォーマットである。いくつかの実施態様では、オーディオフォーマットは、mp3、wma、atrac、ra、ラム、dss、msv、dvg、IVS、m4p、iklax、mxp4、その他同種のものなどのように、専売のフォーマットである。
【0038】
変換モジュール220は、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとを備えたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率に、変換するように作動可能である。ここで、エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、変換は、例えば、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じてもよい。
【0039】
エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、変換は、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じてもよい。また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュール225を有することができる。エミュレーション録音モジュール225は、ユーザの模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能である。いくつかの実施態様では、エミュレーション録音モジュール225は、ソフトウェアアプリケーションの1ページなどのように、システムの1つの機能しているセクションの中で作動可能でありうる。いくつかの実施態様では、エミュレーション録音モジュール225は、ソフトウェアアプリケーションの多くのページなどのように、ユーザが選ぶと、システムの1つのセクションからシステムのもう1つのセクションまで動く必要なく、すばやく録音が生じうるように、システムの多くの機能しているセクションの中で作動可能でありうる。
【0040】
また、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジン230を有することができる。ここで、統合エンジン230は、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能である。加えて、システムは、コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュール235を有することができる。ここで、出力モジュール235は、オーディオデータを、出力装置に送るように作動可能である。出力装置は、グラフィカル・ユーザーインターフェースであってもよいし、オプションとして切り離されたビデオ表示モジュール240でサポートされうるビデオディスプレイであってもよい。ビデオ表示は、出力モジュール235によって、1又はそれより多い出力装置によりサポートされてもよい。出力装置は、オーディオデータをユーザに提供するように作動可能である。ここで、オーディオデータは、ユーザが所定の楽曲を学習することを支援する。
【0041】
いくつかの実施態様において、入力装置はマイクを有しており、いくつかの実施態様では、出力モジュール235は、音楽的表記とタブラチュアデータをグラフィカルユーザーインターフェースに送る。いくつかの実施態様では、出力装置は、例えば、スピーカー、グラフィカルユーザーインターフェース、又はスピーカーとグラフィカルユーザーインターフェースの両方を有している。そして、いくつかの実施態様において、出力モジュールは、グラフィカル・ユーザーインターフェース上の音楽的記述およびタブラチュアデータ表示を、スピーカーを通してリスナーに提供される独立インスツルメント・オーディオトラックに同期させるように作動可能な同期機能を有している。
【0042】
また、出力モジュール235は、オーディオトラックデータの出力における遅延特性を修正するために、オーディオデータ・トラック出力を再較正するように作動可能な再較正機能をもつことができる。 当業者は、データの流れの出力における遅延を整列させ、再較正し、是正するために、タイムスタンプが使用されうることを理解するものとする。いくつかの実施態様では、遅延はオーディオデータの時間のタイムスタンプのサンプルによって是正される。ここで、「サンプル」とは、時間の1インクリメントで測定された長さを有しているオーディオの短い波形である。いくつかの実施態様では、サンプルは、長さ1秒未満である(例えば、およそ1秒間の1/100か1/1000)。いくつかの実施態様では、サンプルは1秒間のおよそ44/1000であってもよい。オーディオトラックは、高品質のサウンド・ファイルに、例えば、1秒で1トラック当たりおよそ44000個のサンプルを有することができる。そのように、サンプル及びサンプル分解能という要素は、オーディオの分解能や品質の尺度となる。やや劣る品質のモノタイプのオーディオファイルは、例えば、1秒で1トラック当たりおよそ22000個のサンプルを有している。
【0043】
いくつかの実施態様では、再較正機能を用いることができる。コンピュータシステムのバンド幅の限界は、例えば、トラックの間の較正不良における変化や過渡を引き起こして、音の品質を妨げる場合がある。より大きいCPUを有する他のコンピュータよりも小さいCPUだが同程度のメモリ容量を有しているコンピュータは、性能の問題をもたらす遅延の問題を持つ可能性がある。いくつかの実施態様では、システムは、4個のストリーミングのファイルの出力を供給でき、これらのファイルは、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックを含まないエミュレーション・オーディオトラックと、(ii)独立インスツルメント・オーディオトラックと、(iii)模倣済インスツルメントオーディオトラックと、(iv)メトロノーム・オーディオトラックとを有することができる。いくつかの実施態様では、エミュレーション・オーディオトラック、独立インスツルメント・オーディオトラック、及び模倣済インスツルメント・オーディオトラックは、ステレオタイプのファイルであり、いくつかの実施態様では、メトロノーム・オーディオトラックはモノタイプのファイルである。各ファイルの各トラックは、自己のスケジュールを持っており、耳に感知されない、許容できる変化があり得るが、許容できない可聴オーディオ音質の劣化をもたらすような容認できない変化もあり得る。
【0044】
各入力ファイルは、サンプル列から構成されており、各サンプルの位置は理想位置に対する変位の尺度として機能する実位置を有しているので、各サンプルは、時間のマーカーとして使用できる。再較正は、サンプルのセットに対して実行される。サンプルのグループが時間的にオフしているとき、システムは、次のサンプルのセットのために修正するように設計されている場合がある。例えば、システムは、そのサンプルセットのための理想的なタイムスタンプに対し44個のサンプルのグループ(44000サンプル/secの高品質サンプルのためには1秒の0.001)のタイムスタンプの変化を測定することにより、0.001秒精度を与えるサンプル分解能に基づいて再較正するように設計することができる。オーディオ中のこの変化又は遅延を人間に聞こえないように低減するために、迅速な再較正方法が開発された。例えば、よい耳は1秒の約1/60のトラック間の時間変化を聞きとることができる。そして、密接に関係するサンプル列の中で複数の変化検知信号が累積し、変化を少なくとも1秒の1/60以下のオーダーにする必要を生じさせる場合がある。いくつかの実施態様では、遅延修正のためのサンプルにおける最小のオーディオ分解能は、1セグメント中300個以上のサンプルであるべきである。いくつかの実施態様では、遅延修正のためのサンプルにおけるオーディオ分解能は、1セグメント中約44個のサンプルである。いくつかの実施態様では、システム中のデータの各「ランスルー」に対する再較正が必要なことがわかった。そこでは、システム中での「ランスルー」が空白化したものでデータのキューの充填物となっている。キューにおけるデータ負荷の間では、再較正は、それぞれのトラックの実際の時間とそれぞれのトラックの理想的な時間の違いを測定することによって生じ、修正はデータ負荷の間に加えられる。いくつかの実施態様では、オーディオは、1秒当たり数100回までキューを作る。
【0045】
携帯型コンピュータシステム上のCPUは、ここに記述されたオーディオデータファイルを並列処理するのに苦労する可能性がある。いくつかの実施態様では、2よりも多いオーディオ・データファイルを並列処理するとき、携帯型コンピューティング・システムは遅延の苦労をするかもしれない。そこで、データファイルは圧縮を必要とするかもしれない。いくつかの実施態様では、例えば、アップルによるQUICKTIMEなどの圧縮技術を使用することにより、データファイルを圧縮できる。他のファイル圧縮技術を使用してもよい。また、いくつかの実施態様では、ファイルを圧縮するのにIMA4を使用できる。いくつかの実施態様では、システムは少なくとも600−700MHzのプロセッサを必要とする。一方、iPhoneは400MHzのプロセッサを持っており、iPhone上のシステムのいくつかの実施態様の利用のためには、圧縮されたオーディオ・データファイルの使用が必要であろうことを示している。IMA4圧縮方法は、オーディオ・データファイルをおよそ25%のファイルサイズに圧縮する。
【0046】
ただし、いくつかの実施態様では、システムは、純粋で非圧縮のウエーブのファイルを使用できることは、いうまでもない。現在家庭用PCに利用可能な、より強力なプロセッサのおかげで、ほとんどの家庭用PCは、圧縮されたファイルを必要としないだろう。コンピュータ・システムの帯域幅、すなわち、CPUとメモリのサイズが、圧縮が必要かどうかを決定するだろう。当業者は、あるシステムでは最適なパフォーマンスのためには何らかの圧縮技術が必要かもしれないこと、これらの技術が容易に身元識別可能でアクセス可能であることを理解するものとする。
【0047】
当業者は、また、他のデータ・ストリーム間で同期させるために、データサンプルのタイムスタンプを使用できることがわかるだろう。いくつかの実施態様では、追加的オーディオデータ・ストリームは、デジタルの音楽的記述とタブラチュア表示とをグラフィカル表示の形で供給するために使用される。このオーディオデータは、他のオーディオデータと同時に、同期し再較正することができる。
【0048】
マルチトラックデジタル・オーディオファイルは、メトロノーム・オーディオトラックを有している。つまり、いくつかの実施態様では、変換モジュール220は、マルチトラックデジタル・オーディオファイルを(i) 独立インスツルメント・オーディオトラック、(ii)エミュレーション・オーディオトラック、及び(iii)メトロノーム・オーディオトラックの比率に、変換するように、作動可能であってもよい。そして、ユーザは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノーム・オーディオトラックとの間のゲイン比を選択できる。
【0049】
上述のように、システムは、さらにコンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたオプションのデータ交換モジュール245を有することができる。ここで、データ交換モジュールは、外部のコンピュータ読み取り可能なメディアとデータを交換するように作動可能である。例えば、データ交換モジュールは、ユーザを選択するだけで、類似のサブジェクト・プロファイルを有する他のユーザ、あるいは、プロファイルが別個の状態にある他のユーザ、と通信するのを許容するように作動可能なメッセージングモジュールとして機能しうる。ユーザは、リアルタイムの通信のために、お互いにeメールするか、ブログを掲示するか、又は、インスタントメッセージング能力を持つことができる。いくつかの実施態様では、ユーザは、通信にビデオとオーディオ能力を持っており、その際、システムは、当業者に知られたデータストリーミング方法を実行する。いくつかの実施態様では、システムは、以下のような携帯装置に含まれている。つまり、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を持っている特定のマシン又は装置として機能するように作動可能なもの、あるいは、他には実質的な機能を持っていない特定のマシン又は装置として機能するように動作可能なものである。
【0050】
ここで説明したシステムは、パソコン、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースの又はプログラマブルの家電、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレーム・コンピュータ、及び同様のものを有する種々のシステム構成により実施できる。また、本発明は、通信網を通してリンクされるリモートプロセッシング装置によってタスクが実行される分散コンピューティング環境で実施できる。そのようなものとして、いくつかの実施態様では、システムは、データ交換モジュール245と、ブラウザプログラムモジュール(図示せず)とを介した外部コンピュータ・コネクションをさらに有している。ブラウザプログラムモジュール(図示せず)は、データ交換モジュール245の一部として、外部のデータにアクセスするように動作可能であってもよい。
【0051】
図3は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの概念図である。システム300は、典型的な実施態様に使用できるコンポーネントを有している。図2に示すオーディオデータベース215、変換モジュール220、エミュレーション記録モジュール225、統合エンジン230、及び出力モジュール235に加えて、装置300のメモリ210は、外部のデータにアクセスするためのデータ交換モジュール245とブラウザプログラムモジュール(図示せず)とを有している。システムは、直接、あるいは、I/Oバックプレーン340に接続されるI/O装置350を介して、接続されたスピーカー352、ディスプレイ353、及びプリンタ354を有している。
【0052】
システム300は、コンピュータ・システム又はネットワークよりも、スタンドアローンの装置で導入することができる。図3において、例えば、I/O装置350は、スピーカー352、ディスプレイ353、及びマイク354に接続しているが、他の構成で結合していてもよい。そのような装置は、音楽状態セレクタ(MS)341、独立インスツルメント・オーディオトラック状態セレクタ(IS)342、エミュレーション・オーディオトラック状態セレクタ(ES)343、ユーザが模倣したオーディオトラック状態セレクタ(US)344、教育的オーディオトラックのための学習状態セレクタ(LS)345、バー状態セレクタ(BS)346、及びメトロノーム・オーディオトラックのためのタイマ状態セレクタ(TS)347を、各状態セレクタが直接にI/Oバックプレーン340に接続される状態で、備えることができる。
【0053】
いくつかの実施態様では、システムは、さらに、サブジェクトのプライバシー、データの保全、又はその両方を保護するために、セキュリティ対策を講じている。そのような安全策は、ファイアウォールや、ソフトウェアや、同様のものなどの周知技術のものである。加えて、システムは、さらに、管理手続と制御に必要な環境における使用のため構成されていてもよい。例えば、システムは、アクセスを制御するように作動可能な管理モジュール(図示せず)を有し、エンジンを構成し、結果をモニターし、品質保証検査を実行し、そしてターゲットと傾向のためにオーディエンスを限定することができる。いくつかの実施態様では、ネットワークが安全にシステムを提供でき、システムがネットワークと結合されるので、セキュリティ対策はシステムのコンテンツを外部の侵入から保護するのを助けることができる。
【0054】
いくつかの実施態様では、システムは、ウェブ可能にされたアプリケーションであり、例えば、ハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル(HTTP)や、セキュア・ソケット・レイヤー上のハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル(HTTPS)を使用できる。これらのプロトコルは、AJAX、Macromedia Flashなどのウェブ2.0テクノロジーを利用することにより、エンドユーザのために豊かな経験を提供する。いくつかの実施態様では、システムは、Internet Explorer、Mozilla Firefox、Opera、Safariなどのインターネットブラウザと互換性がある。いくつかの実施態様では、システムは、iPhoneや、PocketPCsや、Microsoft Surfaceや、Video Gaming Consolesや、同様のものなど、のような完全なHTTP/HTTPSサポートを持っているモバイル機器と互換性がある。いくつかの実施態様では、ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル(WAP)を使用することにより、システムにアクセスすることができる。このプロトコルは、Cell Phone、BlackBerriesなどの非HTTPが可能なモバイル機器に役立ち、簡便なインタフェースを提供するであろう。プロトコル制限のため、Flashアニメーションが無効にされ、Text/Graphicのメニューに取り替えられている。いくつかの実施態様では、Simple Object Access Protocol(SOAP)と、拡張マークアップ言語(XML)とを使用することにより、システムにアクセスすることができる。SOAPとXMLとを介してデータをエクスポーズすることによって、システムは、第三者に対する柔軟性と、システムのコアデータベースと質問・対話するようにカスタマイズされたアプリケーションとを提供する。例えば、iPhonesやJavaや.Net-enabled plattformsなどで、カスタムアプリケーションがネイティブに作動するように進展するであろう。当業者は、システムが上述のプラットフォームのいずれにも制限されないこと、進展する新たなプラットホームになじむことを理解するものとする。
【0055】
図4は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの論理図である。いくつかの実施態様では、開示は、教育的オーディオトラックを通して音楽を学習する方法に向けられている。本方法は、マルチトラック・デジタル録音から生成されたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルの獲得405を有している。マルチトラックデジタル・オーディオファイルは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとを有しており、独立インスツルメント・オーディオトラックは、ユーザが所定の演奏手段で学習することを望む所定の楽曲を演奏する単一の演奏手段を有している。本方法は、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルの構成を、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率を有するように変換すること410を含んでいる。エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、ゲイン比はユーザにより選択される。本方法は、独立インスツルメント・オーディオトラックを聞いて、模倣済インスツルメント・オーディオトラックを生成するように楽器を演奏することによる、所定の楽曲の模倣415を含んでいる。模倣済インスツルメント・オーディオトラックは、コンピュータの読み取り可能な媒体に記録され(420)、エミュレーション・オーディオトラックに結合されて、カスタムデジタル・オーディオファイルは教育的オーディオファイルに変換される(425)。本方法は、ユーザによる模倣における欠陥を識別するための教育的オーディオトラックを試聴すること(430)を含んでいる。ユーザは、ユーザが所定の楽器で所定の楽曲を満足できるように学習するまで、模倣、録音、結合、及び試聴を繰り返す(435)。
【0056】
いくつかの実施態様では、上記変換410はエミュレーション・オーディオトラックのボリュームを低減することを含み、いくつかの実施態様では、上記変換410は独立インスツルメント・オーディオトラックのボリュームを低減することを含んでいる。
【0057】
本方法は、さらに、所定の楽曲のセクションを模倣する焦点を合わせることをユーザに可能ならしめるために、独立インスツルメント・オーディオトラックの1又は複数のバーを選択することを含んでいる。いくつかの実施態様では、本方法は、上記セクションの繰り返された再生を提供するために、1又はそれ以上のバーの選択をルーピングすることを含んでいる。
【0058】
いくつかの実施態様では、模倣415は、独立インスツルメント・オーディオトラックに対応するデジタルの音楽的記述とタブラチュア表示とを読み取ることを含むことができる。そして、いくつかの実施態様では、カスタムデジタル・オーディオファイルは、独立メトロノーム・オーディオトラックをさらに有する。そして、本方法は、所定の楽曲のために設計されている独立メトロノーム・オーディオトラックを聞くことをさらに含んでいる。
【0059】
図5は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの回路図を示している。ソロオーディオパート(学習されるべき部分)は、音声記憶装置505に保有され、構成の他のパートの録音は音声記憶装置510に保有される。記憶領域505及び510は、別々の装置か単一記憶装置にあってもよいが、別々にアクセスすることが可能である。再生コントローラ515により、構成の種々の部分が時間的に同期するように、記憶領域505及び510からのオーディオ情報のプログレッシブ検索が制御される。ソロのオーディオシグナルは、可変のゲイン要素520を、その総合的な出力540におけるボリュームレベルが制御できるように、通り抜けることができる。同様に、他のオーディオシグナルもゲイン要素525を通り抜け、ミキシング要素530に送られて、ゲイン要素520から供給されるソロのインスツルメント・オーディオシグナルに結合される。
【0060】
外部のインスツルメント入力要素545は、実演インスツルメントのような外部のオーディオソースが、総合的出力540に組み入れられることを可能にする。インスツルメント入力要素545によって供給された信号は、ミキシング要素530への配送の前にゲイン要素550を通過する。
【0061】
総合的出力レベルは、ミキシング要素530からの入力信号を受けて総合的な出力540に出力信号を送るゲイン要素535を用いて制御することができる。各種ゲイン要素は、ユーザコントロールを通して直接に、又は、マイクロプロセッサなどの制御装置からの信号を介して、制御することができる。いくつかの実施態様では、音楽演奏の他の部分は、学習過程を容易にするために、あるいは、複数のプレーヤーを収容するために、分離された記憶領域に格納されてもよい。
【0062】
図6は、メトロノーム機能を含み、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムの回路図を示している。可聴なタイミング指示は、装置の出力に供給される信号に含まれている。このタイミング指示は、メトロノームのクリックなどの周期音であってもよい。それは、他のオーディオシグナルに用いられると同様の方法で録音し格納することができるし、あるいは、音楽の作品が演奏されている間メトロノームはオーディオ信号発生器605によって合成されてもよい。この追加的サウンドは、タイミング指示の可聴レベルの較正を許容する可変のゲイン要素610を介して、ミキシング要素530に与えられる。
【0063】
図7は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされた音符表示を図示している。いくつかの実施態様では、ディスプレイは、学習されるべき部分に関する音符の動画化されたグラフィック表示を提供する。ここで、このようなグラフィック表示は、オーディオ音楽信号に同期した表示領域に沿って、移動する。特に、表示領域のタイム領域705、710は、現在の瞬間を特定するためにマークされ、音楽部分が演奏されているとき音楽のグラフィック表示がタイム領域705,710を過ぎて移動する。このアレンジメントにより、表示領域は、演奏者が現在の瞬間にすぐに続く音楽的イベントを見ることを可能にする。また、いくつかの実施態様では、直近の音楽的表記は、振り返って見るようにしてもよい。従って、音楽的表記を表示する本装置と本方法は、少なくとも、ユーザに興味のある音楽イベントのための時間的な状況を提供するという理由で、有益である。しかも、伝統的なシート音楽表記とは逆に、音楽のスクロールは連続していてもよく、ページめくりの必要性をなくしている。
【0064】
図8は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされた、音楽の学習及びミキシング用装置を図示している。本装置は、例えば、ギター、ピアノ、ドラム、又はボーカルなど、任意の演奏手段の使用のために構成することができる。図8に示されるように、装置800は、ピアノの使用のために構成することができる。装置800は、標準的な楽譜に代えてピアノの上に設置するように設計された形状など、任意の形状を採りうるハウジング又は容器805を有している。液晶ディスプレイ(LCD)画面や他のタイプのディスプレイの画面であってよい音楽表示部810と、例えば、開始ボタン、停止ボタン、そして一時停止ボタンなどの1又はそれより多いボタン815とを備えることができる。
【0065】
装置800は、多くのコントロールを有しており、それらは、つまみや、当業者に知られた他の同様の状態セレクタの形状を有していてよい。図8では、状態セレクタの最初のグループ820は、装置800の「ブレンダー」機能に関連しており、ユーザの入力、ピアノの貢献のない音楽、及びピアノ自体を制御するように構成されている。状態セレクタの2番目のグループ825は、装置800の「マスター」機能に関連しており、ボリューム、クリック(又はメトロノーム信号)、及びテンポを制御する。状態セレクタの3番目のグループ801,830は、装置800のオン/オフ機能を制御し、表示ライト、ライト輝度調節、及び、例えば追加的な再生コントロールを有していてもよい。装置800は、1又はそれより多いスピーカー835,電子ピアノのための音声モジュール(図示せず)、及び、装置800を例えばUSBポートやフォノ・ジャックやパワージャックなどの他のユニット、あるいは、たぶん、例えば電子楽器やギターなどの演奏手段に接続するための1又はそれより多いポート802,803,840を有している。いくつかの実施態様では、USBポート840は、装置800をコンピュータ・システムに接続するのに使用されるであろう。いくつかの実施態様では、USBポート840は、例えば、より大きいコンピュータの記憶領域へのオーディオデータのダウンロードを許容する。また、いくつかの実施態様では、データは、装置800にも供給され、及び/又は、リムーバブルデータメモリカードに格納される。また、ワイヤレスのスタジオ級ヘッドホンが、プレーヤーに提供されるかもしれない。それらの装置は、種々のインスツルメントの使いやすさのために製作し、構成することができる。
【0066】
いくつかの実施態様では、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルはオリジナルのマルチトラック・デジタル録音から作り出され、これらの録音は、アナログのマルチトラックテープ(例えば、1−24トラック)などのアナログのテープ、デジタルテープフォーマット(例えば、パルス符号変調、PCM、デジタル・テープ・フォーマット)に由来するかもしれない。いくつかの実施態様では、アナログのテープ・フォーマットは、最初にデジタル録音に変換され、デジタル録音からマルチトラック・デジタル・オーディオファイルが作り出される。いくつかの実施態様では、オリジナルのミックスは、さまざまなトラックの全てを取り出し、オリジナルの録音をシミュレートするためにミックスすることによって、再生産される。ミキシングは、マニュアルの過程であってもよく、アナログコンソール、新たなデジタルコンソールで行うことができる。あるいは、ミックスは、基本的に当業者に知られた任意のミキシング技術を用いて、コンピュータ上で行うことができる。いくつかの実施態様では、より古いアナログのテープは、再生産を試みる前にベーキング手法などにより、再記録される必要がある。
【0067】
本技術は、弦楽器、金管楽器、木管楽器、打楽器、及びボーカルなどをこれらに限定されることなく包含する任意の演奏手段を実際に含む任意の楽曲に適用されることは、理解されるものとする。いくつかの実施態様では、優秀な独立インスツルメント・オーディオトラック品質を有するマニュアルで作成されたオーディオファイルと同様に、様々なテンポ、リズム、ビートを有する楽曲が、マニュアルで作成され可変なメトロノーム機能のためにより簡単に学習されうる。いくつかの実施態様では、歌は、複雑で、ここで提供される技術なしではより学習が難しいであろう変化、又は、他の状態で切り離せないビートを持っている。
【0068】
種々のグラフィック表示のいずれかを有する種々の装置のいずれをも使用することができる。そして、例えば、グラフィックディスプレイは、状態セレクタのために、つまみや又は物理的な状態セレクタよりも、クリックとスライド機能を有することができ、そのようなディスプレイは図9−18に描かれている。図9は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットを識別するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。表示部900は、ここで提供された技術の使用のためマルチトラック・オーディオ録音から作り出されたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルの初めのページを示している。商標905はオーディオファイルのソースを識別し、タイトル910はどんな音楽がオーディオファイルに含まれているかをユーザに示し、セレクション915はグラフィックディスプレイ中の次のページにユーザを連れて行く機能であり、クレジット920はオーディオファイルのプロデューサー、開発者、及び所有者の適切な帰属を与える。
【0069】
ユーザは、システムで学習するためのマルチトラック・デジタル・オーディオファイルのセットを持っていることも多いであろう。図10は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのトラックリスト中の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。トラックリスト・ディスプレイ1000は、マルチトラック録音セット又はトラックリスト1050の選択を示している。ユーザは、オーディオファイルを選び、ホームページ1010、ボリューム/フェーダページ1015、音楽的記述及びタブラチュア1020、ルーピングページ1025,及びヘルプページ1030から機能を選択するためにメニューバー1005へと進行する。
【0070】
ユーザは、バンド、歌のタイトル、アルバム、テンポ、チューニングのように、トラックのリストから選択された楽曲に関する情報ページにアクセスすることができる。図11は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムにおけるトラックリスト選択の情報を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。インフォーメーション・ディスプレイ1100は、バンド、歌のタイトル、及びアルバムについての情報を含んでいる書誌的情報1105をユーザに提供し、選択技術情報1110はテンポとチューニングに関する情報を選択のために提供する。プレイ機能1150は、ユーザが選択を学習し始めるのを許容する。
【0071】
ボリューム/フェーダページ1015は、ユーザが音楽を有効に学習しミックスすることを可能にさせるいくつかの機能を有している。図12−15は、ボリューム/フェーダページ1015の様々な機能を示す。図12は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットの全てのトラックが選択されている。
【0072】
ボリューム/フェーダディスプレイ1200はトラックのオン/オフ(つまり、ミュート)コントロール1205の機能性を各トラックファイルに供給する。ボリューム/フェーダ・コントロール1210の機能性は、音圧レベルを示すためのボリューム指示器1215と、例えば電圧計やdigitometerの方法でボリュームを較正するためのフェーダ1220,1225,1230,1235とによって提供される。送り部1250は、楽曲の位置を示すためのタイムバー1255を備え、また、例えばイントロ、プレコーラス、ヴァース、ソロ、ブリッジ、アウトロ、コーラス、及びミドルセクションを示すために、色彩等のマーキングを含んでいる。
【0073】
また、送り部1250は、通常の送り制御状態設定としての、巻き戻し1260、一時停止1265、早送り1270、停止1275、などのいくつかの状態選択機能;、ユーザが楽曲の所望のセクションを繰り返すのを許容するためのループ128;、および、ユーザが所定量だけ歌を遅くするのを許容し、スピードコントロール、テンポアジャストメント、テンポコントロールとして一般的に知られた機能をユーザに与えるためのSLOW1285;、を備えている。いくつかの実施態様では、SLOW1285は、初期設定(例えば50%、75%、又は同様のものなど、ある割合で遅くすること)であってもよく、いくつかの実施態様では、ユーザが所望の速度設定を決めることができる。そういうものとして、いくつかの実施態様では、再生コントロールは、「前に」、「次に」、「プレイ」、「一時停止」、そして「録音」などと同様に、どのようなテープデッキやビデオ・カセット・レコーダにあっても人が見つけうるものである。そして、いくつかの実施態様では、再生コントロールは、ユーザが学習体験で満足するまで、ユーザが特定のセクションをルーピングするか、又は何度も重ねて比較するのを許容するために「ルーピング」機能を有している。
【0074】
いくつかの実施態様では、送り部1250は、アプリケーション・ソフトの1ページなどのように、システムの1つの機能するセクションで作動可能な場合がある。いくつかの実施態様では、送り部1250は、例えば、アプリケーション・ソフトの多くのページの中のようなシステムの多くの機能するセクションの中で、作動可能である場合がある。例えば、ユーザの選択時にシステムの1つのセクションからシステムのもう1つのセクションまで動いてゆくことを必要とせずに送りが迅速に生じうるようなことである。また、音楽ラベルとタイマ1290は、ユーザのための参照データポイントとして提供される。
【0075】
いくつかの実施態様では、トラックベースごとに1個の個別サンプルについて、オーディオのミキシングを取り扱うことができる。各トラックは、それ自身のサンプル、持続時間、レベルとピーク、ゲイン、及び時間のトラックを保持することを要しつつ、個別に表されることができる。各トラックは初期化されてファイルから積み出されると、次に、圧縮を解凍してサンプルを作るためにサブシステムに渡されることができる。サンプルが利用可能になった後で、トラックは、ミキサー・オブジェクトと呼ばれるマスタートラック・オブジェクトに割り当られ、保存され、録音されたオーディオ・セッションをもロードすることができる。ミキサーオブジェクトは、サブシステムを準備して、出力を初期化する。これらの実施態様では、オーディオをバッファ内に結合させるミキサーの機能を開始させるために、「プレイ」ボタンにタッチすることを使用することができる。ここで、ミキサーは、各トラックを次のオーディオフレームとして求めて呼び出す。オーディオフレームは、再生バッファに追加されて、キューに入れられることができる。次に、トラックでのクリープを減少又は排除するためにサブノートレベルまで同期することをオーディオに許容すべく、オーディオ中のすべてのタイミングが同期されることができる。
【0076】
いくつかの実施態様では、個々のオーディオ再生と同様の方法で録音を扱うことができる。そこでは、ファイルに記録して歌の中に場所を格納するための拡張子を使用することができる。ユーザがいったん記録機能をクリックすると、レコーダーオブジェクトが造られ、そのオブジェクトは、次に、ファイルを始動して、録音を初期化することができる。いったん初期化されると、録音クラスは、歌の中に現在の演奏時間をメジャー(measure)に格納して、開始することができる。ユーザは装置に録音を停止するように命令でき、次に、オブジェクトは、その時刻をマークし、設定ファイルにデータ・ストリームの持続時間を格納できる。次に、オーディオデータはファイルに流し込まれ、そして、次に、トラックハンドラー・オブジェクトがその開始時刻と持続時間の設定と共に生成され、そして、ミキサーは、事前に録音されたオーディオの残部に沿って、記録されたオーディオの将来の再生を許容するために、更新されることができる。
【0077】
図13は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのメトロノームトラックを除く全てのトラックが選択されている。
図14は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットの独立インスツルメント・オーディオトラック及び模倣済インスツルメント・オーディオトラックのみが選択されている。
図15は、トラックフェーダ、ボリュームフェーダ・コントロール、及び変換選択部の状態の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのエミュレーション・オーディオトラック及び模倣済インスツルメント・オーディオトラックのみが選択されている。
【0078】
ユーザは、演奏している間、音楽を読むことによる利益を得ることができる。図16は、音楽的記述及びタブラチュアオーディオデータを供給するためのグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示しており、同図においては、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セットのために表示された現状のセクションのみが選択されている。音楽的記述及びタブラチュアページ1600は、明表示における現在の記述及びタブラチュア1605と、暗表示における次の記述及びタブラチュア1610とを提供する。そこでは、「現在」とは現在演奏している音楽を表し、「次の」とは現在演奏している音楽にすぐに続く音楽を表している。各メジャーは、例えば、歌のタイムラインでそのメジャーが使われている場所を表示するタイムコードと持続時間とを有することができる。歌の現在の再生位置に伴うその情報を利用して、タブラチュアはどんなオーディオの演奏にも同期することができる。各メジャーは、注記又は符号と、どの弦又はフレットを使用するのかを表示するように設計されることができる。いくつかの実施態様では、ユーザは表示のために標準の音階を望むかもしれない。また、いくつかの実施態様では、音楽的記述とタブラチュアとは、ダイナミックなスクロール表示であってもよい。
【0079】
また、ユーザは、特定のセクションのルーピングがユーザに音楽のそのセクションに集中して実行することを可能にさせるのと同様に、楽曲の特定のセクションの分離を許容する機能から、利益を得ることができる。図17は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムを用いるためにデザインされたマルチトラック録音セット中のバー又はバーセットを用いた楽曲の部分の選択を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。ページのルーピング1700はデジタル・オーディオファイルのセクション1705を表示しており、例えば、バー1710又はバー群1715は、ユーザによって再生のために分離され、選択されることができる。そこで、ユーザは、特定のセクション1705、例えばバー1710、又はバー群1715に集中して学習するために、ここで教示された方法を用いることができる。また、そのようなものとして、いくつかの実施態様では、再生は、全てのメジャーが区分されている「リールスクリーン」を通して制御されることができる。また、そのような実施態様では、ユーザが録音したいかなるオーディオも、また、メジャーの中でスクリーン上に表示されることができる。メジャーの中で、オーディオは、オリジナルのオーディオデータの上にグラフで表され、ユーザがすぐにそのオーディオを見つけて、それらのそのセッションの演奏を聞くのを許容するために存在する。いくつかの実施態様では、テープは、再生トラッキングバーのマーキングを表示するために、グラフィカルに表示されることができる。
【0080】
ユーザには、質問があるかもしれないので、そういうものとして、ヘルプページはいつも役に立つ。図18は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムのためのヘルプ頁を提供するグラフィカル・ユーザーインターフェースの表示を図示している。ヘルプページ1800は、ユーザがシステムから得ることができる情報の簡単な描写である。
【0081】
図19は、いくつかの実施態様に従って音楽を学習しミキシングするシステムのためにネットワークがどのように用いられるかを示している。図19は、セルラー・ネットワークやそれに関連するセルラー装置と共に、インターネットなどのネットワーク1905を通して連結された数個のコンピュータシステムを示している。ここで使用される「インターネット」という用語は、TSP/IPプロトコルなどのあるプロトコル、また、ことによると、世界的なウェブ(web)を作り上げるハイパーテキスト・マークアップ言語(HTML)ドキュメントのためのハイパーテキスト・トランスファープロトコル(HTTP)などの他のプロトコルを用いたネットワーク群のネットワークを意味する。インターネットの物理接続や、インターネットのプロトコル及び通信手順は、この分野の当業者に知られている。
【0082】
インターネット1905へのアクセスは、通常、ISP1910や1915のようなインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)によって提供される。クライアント・コンピュータシステム1930,1950,及び1960などのクライアント・システムの上のユーザは、ISP1910や1915のようなインターネット・サービス・プロバイダーを通してインターネットへのアクセスを得る。インターネットへのアクセスは、クライアント・コンピュータシステムのユーザに、情報交換し、eメールを受信、送信し、HTMLフォーマットで準備されたドキュメントなどのようなドキュメントに目を通すことを許容する。これらのドキュメントは、しばしば、インターネット「上」にあると見なされているウェブサーバー1920のようなウェブサーバーから提供される。コンピュータ・システムは、ISPであるシステムがなくても、セットアップしてインターネットに接続されることができるが、しばしば、これらのウェブサーバーは、ISP1910のようなISPによって提供される。
【0083】
ウェブサーバー1920は、通常、サーバ・コンピュータシステムとして作動し、世界的なウェブのプロトコルで作動するように構成され、インターネットと結合される、少なくとも1つのコンピュータシステムである。オプションとして、ウェブサーバー1920は、インターネットへのアクセスをクライアントシステムに供給するISPの一部であってもよい。ウェブサーバー1920は、メディア・データベースの一形態と見なされているウェブ・コンテンツ1995にそれ自体が結合されるサーバー・コンピュータシステム1925と結合されているように、表示されている。2個のコンピュータシステム1920と1925が図19に示されているが、ウェブ・サーバーシステム1920及びサーバー・コンピュータシステム1925は、ウェブサーバーの機能性と、以下に説明するサーバーコンピュータシステム1925によって提供されるサーバーの機能性と、を備えた種々のソフトウェアコンポーネントを有する単一のコンピュータシステムであることも可能である。
【0084】
セルラー・ネットワークインタフェース1943は、セルラー・ネットワークと一方の側ではセルラー装置1944、1946、1948と、他方の側ではネットワーク1905との間で、インタフェースを提供する。したがって、携帯電話を有する個人的な装置であるかもしれないセルラー装置1944,1946,1948や、2方向ページャ、PDA(personal digital assistant)、又は他の同様の装置は、ネットワーク1905に接続し、例えば、メールなどの情報、コンテンツ、HTTPでフォーマットされたデータ、などの情報を交換することができる。セルラー・ネットワークインタフェース1943は、モデム・インタフェース1945を通してネットワーク1905と通信するコンピュータ1940に結合されている。コンピュータ1940は、パーソナルコンピュータ、サーバー・コンピュータ又は同様のものであってもよく、ゲートウェイとして機能する。したがって、コンピュータ1940は、例えば、クライアントコンピュータ1950及び1960と、又は、ゲートウェイ・コンピュータ1975と同様であってもよい。そして、ソフトウェア及びコンテンツは、インタフェース1943、コンピュータ1940、及びモデム1945によって提供されたコネクションを介して、アップロードされたり、ダウンロードされてもよい。
【0085】
クライアント・コンピュータシステム1930、1950、1960は、各々、適当なウェブ・ブラウジングソフトウェアと共に、ウェブサーバー1920によって提供されるHTMLページを見ることができる。ISP1910は、クライアント・コンピュータシステム1930の一部であるとみなせるモデム・インタフェース1935を通して、クライアント・コンピュータシステム1930にインターネットの接続性を提供する。クライアント・コンピュータシステムは、パーソナル・コンピュータシステム、ネットワーク・コンピュータ、ウェブTVシステム、又は他のそのようなコンピュータシステムであってもよい。
【0086】
同様に、ISP1915は、クライアントシステム1950及び1960に、インターネットの接続性を提供するが、図19に示されるように、その接続は、より直接的に接続されたコンピュータ・システムと同じではない。クライアントコンピュータ・システム1950,1960は、ゲートウェイ・コンピュータ1975を通して結合されたLANの一部である。図19は、インタフェース1935及び1945を包括的に「モデム」として表示しているが、これらのインタフェースの各々は、アナログ・モデム、ISDNモデム、ケーブルモデム、衛星通信インタフェース(例えば、「ダイレクトPC」)、又は、他のコンピュータ・システムとコンピュータ・システムを結合するための他のインタフェースであってもよい。
【0087】
クライアントコンピュータ・システム1950及び1960は、イーサネット・ネットワークか他のネットワーク・インターフェースであってもよいネットワーク・インターフェース1955及び1965を通して、LAN1970に結合されている。また、LAN1970は、ファイアウォールとローカル・エリア・ネットワークのための他のインターネット関連サービスとを提供できるゲートウェイ・コンピュータシステム1975に結合されている。このゲートウェイコンピュータ・システム1975は、クライアントコンピュータ・システム1950及び1960にインターネットの接続性を提供するために、ISP1915と結合されている。ゲートウェイ・コンピュータシステム1975は、従来のサーバコンピュータ・システムであってもよい。また、ウェブサーバーシステム1920は、従来のサーバコンピュータ・システムであってもよい。
【0088】
あるいはまた、サーバー・コンピュータシステム1980は、ゲートウェイシステム1975を通じてインターネットに接続する必要なしにクライアント1950,1960にファイル1990及び他のサービスを提供するために、ネットワーク・インターフェース1985を介して直接LAN1970と結合されることができる。
【0089】
また、例えばそのようなネットワークの使用を通じて、システムは、社会的なネットワークの要素を提供することができ、そこでは、ユーザが同様のプロフィールを持っている他のユーザと連絡することができる。いくつかの実施態様では、システムは、メール、SMS、及び他の媒体を通して、連絡事項を提供するように作動可能なメッセージングモジュールを有することができる。いくつかの実施態様では、システムは、携帯用の単一のユニット装置を通してアクセスしやすく、また、いくつかの実施態様では、入力装置、グラフィカルユーザーインターフェース、又はその両方が、携帯用の単一のユニット装置を通して供給される。いくつかの実施態様では、上記携帯用の単一のユニット装置は、携帯端末である。
【0090】
提示された情報にかかわらず、システムは、音楽を学習してミキシングするためのより広い概念を例証することができる。システムは、強力でユニークな学習体験を提供でき、そして、いくつかの実施態様では、それはテキスト、イメージ、ビデオ、及びサウンドの形でマルチメディアを処理できる。
【0091】
いくつかの実施態様では、ユーザは、インタフェース、カラー、言語、音楽の好みとカテゴリなどを選ぶ、というように、システムをカスタマイズすることができる。ユーザは、個人化された方法でユーザ情報を表示する視覚表示をカスタマイズするために、システムに好きなものを導入することができる。いくつかの実施態様では、システムは、1又はそれより多いテキスト及びビデオ;、サウンド及びダイヤグラム、ピクチュア、又はイメージ;サウンド;、及び、ビデオなどのマルチメディア相互連関を持つことができる。
【0092】
いくつかの実施態様では、システムとそのデータベースは、ユーザに対して価値があるいかなる種類の情報の組織化されたセットをも含有する、いかなる種類のシステムライブラリをも持つことができる。そのうえ、外部データソースからまとまった情報が得られる。ここで、プラグインとAPIは、第三者システムとの整合を許容し、外部データソースとデータの交換をするように設計されていてもよい。外部データソースは、要求があったときに情報を提供するために、又は、システムライブラリに格納された既存情報を更新するために、あるいは、その双方のために使用されることができる。
【0093】
詳細な記述のいくつかの部分が、システムの動作の見地から提示されている。作動とは、有用な生産物が生産される結果を招来する物理量の物理的な操作を必要とするものである。言い換えると、いくつかの実施態様では、変換が生じている。いくつかの実施態様では、変換は、その変換のために設計された特定のマシンか装置の使用に特化されていることができる。通常、ただし必然ではないが、これらの量は、格納され、配送され、結合され、比較され、そして別の方法で取り扱われることが可能な電気的又は磁気的信号の形をとる。それは、主に一般的な用法の理由で、ビット、値、要素、シンボル、キャラクタ、用語、数、又は同様のものとしてこれらの信号を参照することが、ときには便利であると証明されている。これら及び同様の用語のすべては、適切な物理量に関係づけられており、これらの物理量に適用された単に便利な標識となっている。別の方法で明確に述べられなければ、「処理」又は「コンピューティング」又は「計算」又は「決定」又は「表示」又は同様のもののような用語を使用することの議論は、コンピューターシステム、あるいは同様の電子コンピュータ・デバイスの作動と過程を参照するものとする。これらは、処理を行ない、そして、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリにおいて物理(電気)量として表されたデータを、コンピュータシステムのメモリやレジスタ、又は他の同様の情報格納部材、伝送もしくは表示装置において、同様に物理量として表された他のデータに変換する。
【0094】
さらに、以下の開示は、動作を実行するシステムに関する。このシステムは全体的に所望の目的のために特別に構成されていてもよいし、このシステムがコンピュータに格納されたコンピュータプログラムによって選択的に活性化されて再構築される汎用コンピュータであってもよい。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータの読み取り可能な記録媒体に格納されることができる。この記録媒体とは、限定されるものではないが、フロッピーディスク、光ディスク、CD−ROM、光磁気ディスクを包含するいずれかのディスク、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリー(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気又は光学カード、あるいは、電子的命令を格納するのに適切な任意の種類の媒体などであって、各々はコンピュータシステムのバスに結合されている。
【0095】
また、いくつかの実施態様では、ここに示された方法と表示が、どんな特定のコンピュータや他の装置にも本来的に必ず関連するというわけではないことは、理解されるべきである。様々な汎用のシステムが、ここでの開示にしたがったプログラムと共に使用されてもよいし、あるいは、いくつかの実施態様の方法を実行するためには、より専用化された装置を構築することが便利であると判明するかもしれない。種々のこれらのシステムのために必要とされる構造は、ここでなされた開示についての当業者には、明白だろう。加えて、どのような特定のプログラミング言語に関しても技術が説明されたわけではないので、種々の実施態様は、さまざまなプログラミング言語を使用することで実施されるかもしれない。したがって、以上で提供された用語や実施例は、単に説明のためだけであって、限定されることを意図していない。そして、ここで「実施態様」として使用された用語は、制限ではなく、例として説明するのに役立つ実施態様を意味する。引き続く例は本発明の用途の説明のためのものである。例が説明の目的のためにあって、発明への制限として解釈されないことは、理解されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
教育的オーディオトラックを通して音楽を学習する方法であって、該方法は、
マルチトラックのデジタル録音から生成されたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを得ることを含み、該マルチトラック・デジタル・オーディオファイルは、独立インスツルメント・オーディオトラックと、エミュレーション・オーディオトラックとを備え、独立インスツルメント・オーディオトラックは、所定の演奏手段についてユーザが学習したいと望む所定の楽曲を演奏する単一の演奏手段を有しており、
上記方法は、さらに、
上記マルチトラック・デジタル・オーディオファイルの構成を、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率を有するように変換することを含み、上記エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、そのゲイン比はユーザによって選択され、
上記方法は、さらに、
上記独立インスツルメント・オーディオトラックを聞いて所定の演奏手段を演奏することにより、所定の楽曲を模倣して、模倣済インスツルメント・オーディオトラックを生成することと、
上記模倣済インスツルメント・オーディオトラックを、コンピュータの読み取り可能な媒体に記録することと、
上記模倣済インスツルメント・オーディオトラックを、上記エミュレーション・オーディオトラックに結合して、カスタムデジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換することと、
模倣における欠陥を識別するために、ユーザによって上記教育的オーディオトラックを視聴することと、
ユーザが所定の演奏手段を用いて所定の楽曲をユーザが満足するまで学習するように、模倣、記録、結合、及び視聴を繰り返すことと、
を含んでいる、音楽を学習する方法。
【請求項2】
上記変換することは、エミュレーション・オーディオトラックのボリュームを減少させることを含んでいる、請求項1記載の音楽を学習する方法。
【請求項3】
上記変換することは、独立インスツルメント・オーディオトラックのボリュームを減少させることを含んでいる、請求項1記載の音楽を学習する方法。
【請求項4】
ユーザが所定の楽曲のあるセクションの模倣に集中することを可能とさせるために、独立インスツルメント・オーディオトラックの1又はそれより多いバーを選択することをさらに含んでいる、請求項1記載の音楽を学習する方法。
【請求項5】
上記模倣することは、独立インスツルメント・オーディオトラックに対応するデジタルの音楽的記述とタブラチュア表示とを読み取ることをさらに含んでいる、請求項1記載の音楽を学習する方法。
【請求項6】
上記カスタムデジタル・オーディオファイルは、独立メトロノーム・オーディオトラックをさらに有しており、
所定の楽曲のために設計されている独立メトロノーム・オーディオトラックを聞くことをさらに含んでいる、請求項1記載の音楽を学習する方法。
【請求項7】
音楽を学習するためのシステムであって、該システムは、
プロセッサと、
コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能な入力装置と、
アクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオファイルを格納するように作動可能なデータベースと、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールと、
を備え、上記変換モジュールは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとを有するマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率に変換するように作動可能であり、上記エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、上記変換は、独立インスツルメント・オーディオトラックと、エミュレーション・オーディオトラックと、メトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じ、
上記システムは、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュールを備え、該エミュレーション録音モジュールは、ユーザの模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能であり、
上記システムは、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジンを備え、該統合エンジンは、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能であり、
上記システムは、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを備え、該出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能であり、
上記システムは、さらに、
オーディオデータをユーザに提供するように作動可能な出力装置を備え、該出力装置は、ユーザが所定の楽曲を学習することを支援する、音楽を学習するためのシステム。
【請求項8】
上記入力装置がマイクを有している、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項9】
上記出力モジュールが、音楽的記述とタブラチュアデータとをグラフィカル・ユーザー・インターフェースに送る、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項10】
上記出力モジュールが、オーディオトラックデータの出力における遅延特性を修正するためにオーディオデータ・トラック出力を再較正するように作動可能な再較正機能を有している、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項11】
上記出力装置がスピーカーを有している、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項12】
上記出力モジュールが、グラフィカル・ユーザーインターフェース上の音楽的記述およびタブラチュアデータ表示を、スピーカーを通してリスナーに提供される独立インスツルメント・オーディオトラックに同期させるように作動可能な同期機能を有している、請求項11記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項13】
マルチトラック・デジタル・オーディオファイルは、さらに、メトロノーム・オーディオトラックを有し、
上記変換モジュールは、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i)独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックと(iii)メトロノーム・オーディオトラックとの比率に変換するように作動可能であり、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノーム・オーディオトラックとの間のゲイン比は、ユーザによって選択される、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項14】
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたデータ交換モジュールをさらに備え、該データ交換モジュールは、外部のコンピュータ読み取り可能な媒体とデータを交換するように作動可能である、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項15】
上記システムは、携帯装置に内蔵されている、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項16】
上記システムは、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定のマシンや装置として機能するように作動可能である、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項17】
上記システムは、他には実質的な機能を有していない特定の機器又は装置として機能するように作動可能である、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項18】
音楽を学習するための携帯装置であって、該装置は、
プロセッサと、
マイク及びデータ入力ポートを有し、オーディオデータを受け取り、オーディオデータをコンピュータの読み取り可能な媒体に格納するように作動可能な入力装置と、
アクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオファイルを格納するように作動可能なデータベースと、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールと、
を備え、上記変換モジュールは、独立インスツルメント・オーディオトラック、エミュレーション・オーディオトラック及びメトロノームトラックを備えたマルチトラックデジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックと(iii)メトロノームトラックとの比率に変換することが可能であり、上記エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表しており、上記変換は、ユーザが、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比を選択する結果として生じ、
上記装置は、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュールを備え、該エミュレーション録音モジュールは、ユーザが模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能であり、
上記装置は、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジンを備え、該統合エンジンは、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能であり、
上記装置は、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを備え、該出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能であり、
上記装置は、さらに、
スピーカー及びグラフィカルユーザーインターフェースを有する出力装置を備え、該出力装置は、オーディオデータを音とグラフィックスの形式でユーザに供給するように作動可能であり、上記オーディオデータは、ユーザが所定の楽曲を学習するのを支援する、音楽を学習するための携帯装置。
【請求項19】
上記装置は、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定のマシンや装置として機能するように作動可能である、請求項18記載の音楽を学習するため携帯装置。
【請求項20】
上記装置は、他には実質的な機能を有していない特定の機器又は装置として機能するように作動可能である、請求項18記載の音楽を学習するための携帯装置。
【請求項21】
音楽における時間を測定するためのメトロノームであって、該メトロノームは、
プロセッサと、
コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能な入力装置と、
オーディオファイルをアクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体に格納するように作動可能なデータベースと、
を備え、上記オーディオファイルは、所定の楽曲のために設計されたメトロノーム・オーディオトラックを有しており、
上記メトロノームは、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールを備え、該変換モジュールは、所定のミュージックトラックとメトロノームトラックとを備えたマルチトラックデジタル・オーディオファイルを、(i) 所定のミュージックトラックと(ii)メトロノームトラックとの比率に変換するように作動可能であり、上記変換は、所定のミュージックトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じ、
上記メトロノームは、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを備え、該出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能であり、
上記メトロノームは、さらに、
オーディオデータをユーザに提供するように作動可能な出力装置を備え、上記オーディオデータは、ユーザが所定の楽曲を学習するのを支援する、メトロノーム。
【請求項22】
上記メトロノームは、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定のマシンや装置として機能するように作動可能である、請求項21記載のメトロノーム。
【請求項23】
上記メトロノームは、他には実質的な機能を有していない特定の機器又は装置として機能するように作動可能である、請求項21記載のメトロノーム。
【請求項1】
教育的オーディオトラックを通して音楽を学習する方法であって、該方法は、
マルチトラックのデジタル録音から生成されたマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを得ることを含み、該マルチトラック・デジタル・オーディオファイルは、独立インスツルメント・オーディオトラックと、エミュレーション・オーディオトラックとを備え、独立インスツルメント・オーディオトラックは、所定の演奏手段についてユーザが学習したいと望む所定の楽曲を演奏する単一の演奏手段を有しており、
上記方法は、さらに、
上記マルチトラック・デジタル・オーディオファイルの構成を、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率を有するように変換することを含み、上記エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、そのゲイン比はユーザによって選択され、
上記方法は、さらに、
上記独立インスツルメント・オーディオトラックを聞いて所定の演奏手段を演奏することにより、所定の楽曲を模倣して、模倣済インスツルメント・オーディオトラックを生成することと、
上記模倣済インスツルメント・オーディオトラックを、コンピュータの読み取り可能な媒体に記録することと、
上記模倣済インスツルメント・オーディオトラックを、上記エミュレーション・オーディオトラックに結合して、カスタムデジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換することと、
模倣における欠陥を識別するために、ユーザによって上記教育的オーディオトラックを視聴することと、
ユーザが所定の演奏手段を用いて所定の楽曲をユーザが満足するまで学習するように、模倣、記録、結合、及び視聴を繰り返すことと、
を含んでいる、音楽を学習する方法。
【請求項2】
上記変換することは、エミュレーション・オーディオトラックのボリュームを減少させることを含んでいる、請求項1記載の音楽を学習する方法。
【請求項3】
上記変換することは、独立インスツルメント・オーディオトラックのボリュームを減少させることを含んでいる、請求項1記載の音楽を学習する方法。
【請求項4】
ユーザが所定の楽曲のあるセクションの模倣に集中することを可能とさせるために、独立インスツルメント・オーディオトラックの1又はそれより多いバーを選択することをさらに含んでいる、請求項1記載の音楽を学習する方法。
【請求項5】
上記模倣することは、独立インスツルメント・オーディオトラックに対応するデジタルの音楽的記述とタブラチュア表示とを読み取ることをさらに含んでいる、請求項1記載の音楽を学習する方法。
【請求項6】
上記カスタムデジタル・オーディオファイルは、独立メトロノーム・オーディオトラックをさらに有しており、
所定の楽曲のために設計されている独立メトロノーム・オーディオトラックを聞くことをさらに含んでいる、請求項1記載の音楽を学習する方法。
【請求項7】
音楽を学習するためのシステムであって、該システムは、
プロセッサと、
コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能な入力装置と、
アクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオファイルを格納するように作動可能なデータベースと、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールと、
を備え、上記変換モジュールは、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとを有するマルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックとの比率に変換するように作動可能であり、上記エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表し、上記変換は、独立インスツルメント・オーディオトラックと、エミュレーション・オーディオトラックと、メトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じ、
上記システムは、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュールを備え、該エミュレーション録音モジュールは、ユーザの模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能であり、
上記システムは、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジンを備え、該統合エンジンは、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能であり、
上記システムは、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを備え、該出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能であり、
上記システムは、さらに、
オーディオデータをユーザに提供するように作動可能な出力装置を備え、該出力装置は、ユーザが所定の楽曲を学習することを支援する、音楽を学習するためのシステム。
【請求項8】
上記入力装置がマイクを有している、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項9】
上記出力モジュールが、音楽的記述とタブラチュアデータとをグラフィカル・ユーザー・インターフェースに送る、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項10】
上記出力モジュールが、オーディオトラックデータの出力における遅延特性を修正するためにオーディオデータ・トラック出力を再較正するように作動可能な再較正機能を有している、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項11】
上記出力装置がスピーカーを有している、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項12】
上記出力モジュールが、グラフィカル・ユーザーインターフェース上の音楽的記述およびタブラチュアデータ表示を、スピーカーを通してリスナーに提供される独立インスツルメント・オーディオトラックに同期させるように作動可能な同期機能を有している、請求項11記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項13】
マルチトラック・デジタル・オーディオファイルは、さらに、メトロノーム・オーディオトラックを有し、
上記変換モジュールは、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを、(i)独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックと(iii)メトロノーム・オーディオトラックとの比率に変換するように作動可能であり、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノーム・オーディオトラックとの間のゲイン比は、ユーザによって選択される、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項14】
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたデータ交換モジュールをさらに備え、該データ交換モジュールは、外部のコンピュータ読み取り可能な媒体とデータを交換するように作動可能である、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項15】
上記システムは、携帯装置に内蔵されている、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項16】
上記システムは、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定のマシンや装置として機能するように作動可能である、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項17】
上記システムは、他には実質的な機能を有していない特定の機器又は装置として機能するように作動可能である、請求項7記載の音楽を学習するためのシステム。
【請求項18】
音楽を学習するための携帯装置であって、該装置は、
プロセッサと、
マイク及びデータ入力ポートを有し、オーディオデータを受け取り、オーディオデータをコンピュータの読み取り可能な媒体に格納するように作動可能な入力装置と、
アクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオファイルを格納するように作動可能なデータベースと、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールと、
を備え、上記変換モジュールは、独立インスツルメント・オーディオトラック、エミュレーション・オーディオトラック及びメトロノームトラックを備えたマルチトラックデジタル・オーディオファイルを、(i) 独立インスツルメント・オーディオトラックと(ii)エミュレーション・オーディオトラックと(iii)メトロノームトラックとの比率に変換することが可能であり、上記エミュレーション・オーディオトラックは、複数のオーディオトラックからの独立インスツルメント・オーディオトラックの引き算を表しており、上記変換は、ユーザが、独立インスツルメント・オーディオトラックとエミュレーション・オーディオトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比を選択する結果として生じ、
上記装置は、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化されたエミュレーション録音モジュールを備え、該エミュレーション録音モジュールは、ユーザが模倣したオーディオトラックをコンピュータの読み取り可能な媒体に記録するように作動可能であり、
上記装置は、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された統合エンジンを備え、該統合エンジンは、模倣済インスツルメント・オーディオトラックをエミュレーション・オーディオトラックに結合して、マルチトラック・デジタル・オーディオファイルを教育的オーディオファイルに変換するように作動可能であり、
上記装置は、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを備え、該出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能であり、
上記装置は、さらに、
スピーカー及びグラフィカルユーザーインターフェースを有する出力装置を備え、該出力装置は、オーディオデータを音とグラフィックスの形式でユーザに供給するように作動可能であり、上記オーディオデータは、ユーザが所定の楽曲を学習するのを支援する、音楽を学習するための携帯装置。
【請求項19】
上記装置は、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定のマシンや装置として機能するように作動可能である、請求項18記載の音楽を学習するため携帯装置。
【請求項20】
上記装置は、他には実質的な機能を有していない特定の機器又は装置として機能するように作動可能である、請求項18記載の音楽を学習するための携帯装置。
【請求項21】
音楽における時間を測定するためのメトロノームであって、該メトロノームは、
プロセッサと、
コンピュータの読み取り可能な媒体にオーディオデータを受け取るように作動可能な入力装置と、
オーディオファイルをアクセスのためにコンピュータの読み取り可能な媒体に格納するように作動可能なデータベースと、
を備え、上記オーディオファイルは、所定の楽曲のために設計されたメトロノーム・オーディオトラックを有しており、
上記メトロノームは、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された変換モジュールを備え、該変換モジュールは、所定のミュージックトラックとメトロノームトラックとを備えたマルチトラックデジタル・オーディオファイルを、(i) 所定のミュージックトラックと(ii)メトロノームトラックとの比率に変換するように作動可能であり、上記変換は、所定のミュージックトラックとメトロノームトラックとの間のゲイン比をユーザが選択する結果として生じ、
上記メトロノームは、さらに、
コンピュータの読み取り可能な媒体に具現化された出力モジュールを備え、該出力モジュールは、オーディオデータを出力装置に送るように作動可能であり、
上記メトロノームは、さらに、
オーディオデータをユーザに提供するように作動可能な出力装置を備え、上記オーディオデータは、ユーザが所定の楽曲を学習するのを支援する、メトロノーム。
【請求項22】
上記メトロノームは、テレコミュニケーション、ワードプロセシング、又はゲーミングの追加的機能を有する特定のマシンや装置として機能するように作動可能である、請求項21記載のメトロノーム。
【請求項23】
上記メトロノームは、他には実質的な機能を有していない特定の機器又は装置として機能するように作動可能である、請求項21記載のメトロノーム。
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図19】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図19】
【公表番号】特表2011−516907(P2011−516907A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−547645(P2010−547645)
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【国際出願番号】PCT/US2009/001105
【国際公開番号】WO2009/105259
【国際公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.PENTIUM
3.リナックス
4.GSM
5.FLASH
6.JAVA
7.イーサネット
8.フロッピー
【出願人】(510225557)オーイーエム インコーポレーティッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【国際出願番号】PCT/US2009/001105
【国際公開番号】WO2009/105259
【国際公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.PENTIUM
3.リナックス
4.GSM
5.FLASH
6.JAVA
7.イーサネット
8.フロッピー
【出願人】(510225557)オーイーエム インコーポレーティッド (1)
【Fターム(参考)】
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