説明

音楽・映像データ配信システム

【課題】最近では、音楽・映像データをダウンロードして購入することが多くなっているが、当該データそのものは無形であるため、所有する喜びに欠けるものとなっており、購入にも複雑な手順が要求される。
そこで、ダウンロードで当該データを購入する場合であっても、付加価値をつけて提供することによって、ユーザーの所有欲を満たすことができるとともに、手軽にダウンロードができ、複数の機器での再生が可能となる音楽・映像データ配信システムを提供する。
【解決手段】音楽・映像データ情報の識別情報を印刷した印刷媒体を使用して、当該データを提供することとして、音楽・映像データ配信サーバに、音楽・映像再生装置と、音楽・映像データ蓄積サーバとが、通信ネットワークを介して接続された音楽・映像データ配信システムであることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークを利用した音楽・映像データ配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信ネットワークを利用した音楽配信システムとして、特定の顧客にのみ音楽データを配信したり、ダウンロードする際に過去に選択した音楽データを除外するようにした技術が開示されている。
【特許文献1】特開2002−202783号公報
【特許文献2】特開2000−331090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来においては、ユーザーが希望の音楽を聞こうとする場合、コンパクトディスク、レコード、カセットテープ等の媒体を購入し、それぞれの再生装置を使用し、音楽を鑑賞していた。
しかし、最近では、パソコン、携帯電話、インターネットの普及によって、音楽データを音楽データ配信サーバからダウンロードし、携帯電話機等に格納して、当該装置にて再生し、音楽を楽しむという手段が普及してきている。それにともなって、コンパクトディスク等の媒体の売上が減少するとともに、それらの製造枚数、販売店も減少してきているという状況にある。
さらに、その販売店についても、多種の在庫を揃えている店舗は都市部の一部に限られており、誰もがいつでもどこでも希望の音楽のコンパクトディスク等を購入できるとは限らない状況となっている。
【0004】
映像においても同様の状況であり、DVD(登録商標)、ビデオテープ等の媒体から、映像配信サーバから映像データをダウンロードして観賞したり、オンデマンドで配信される映像を観賞するという方法に変わりつつある。
【0005】
前記コンパクトディスク等の媒体はパッケージメディアであり、コンパクトディスク本体以外にも、ジャケット写真、歌詞カード等が封入されたケース入りであって、ユーザーがこれらを購入することにより、希望の音楽データを入手する以外に、付加価値が存在し、ユーザーの所有欲を刺激するものとなっている。
しかし、ダウンロードという方法をとる場合、多くの音楽データをダウンロードしても、記憶するデータ量は増えていくものの、音楽データそのものは無形であることから、所有する喜びに欠けるため、パッケージメディアを購入しようと思っても、希望のものが発売されていなかったり、入手が困難な場合があるという問題があった。
さらに、音楽・映像データをダウンロードする場合、パソコン・携帯電話等から、当該データの提供サイトに接続して、希望の曲等を選んでダウンロードする必要があり、ある程度の知識が要求され、手間がかかる等、手軽に音楽・映像データをダウンロードできるシステムの提供を求めるユーザーからの要求がある。
それとともに、音楽・映像データは電子データであり、デッドコピーを完全に防ぐことが難しいため、著作権者側からの容易にデータの複製ができない提供方法を求める要望もある。
【0006】
そこで、手軽に希望の音楽を購入できるように、ユーザーが配信サーバから音楽・映像データを再生装置にダウンロードできることとして、現在のユーザーが慣れ親しんでいる利用態様に合わせるとともに、印刷媒体により音楽・映像データの識別情報を提供することとして、それら印刷媒体に付加価値をつけて、ユーザーの所有欲を満たすことができるとともに、データの複製を防ぐことができる音楽・映像データ配信システムを提供することを目的とする。
あわせて、再生装置にダウンロードするだけではなく、蓄積サーバにも音楽・映像データを蓄えておくことにより、ストリーミング等の手段により携帯機器での再生をも可能とすることができる音楽・映像データ配信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の音楽・映像データ配信システムは、音楽・映像データ識別情報が印刷された印刷媒体と、前記音楽・映像データ識別情報を読取る光学式読取手段を備えた音楽・映像再生装置と、音楽・映像データ配信サーバと、音楽・映像データ蓄積サーバとからなる音楽・映像データ配信システムであって、通信ネットワークを介して、前記音楽・映像配信サーバが、前記音楽・映像再生装置と、前記音楽・映像データ蓄積サーバとに接続されており、前記音楽・映像再生装置は、前記音楽・映像データ配信サーバに対して、前記音楽・映像データ識別情報に対応した音楽又は/及び映像データの送信を要求する送信要求手段と、前記音楽・映像配信サーバから送信される前記音楽又は/及び前記映像データを受信する受信手段と、前記音楽又は/及び前記映像データを格納する記憶手段と、前記記憶手段に格納されている前記音楽又は/及び前記映像データを再生する再生手段とを備えていることを特徴とし、前記音楽・映像データ蓄積サーバは、前記音楽・映像データ識別情報に対応して前記音楽・映像データ配信サーバから送信される前記音楽又は/及び前記映像データを受信するデータ受信手段と、前記音楽又は/及び前記映像データを格納するデータ記憶手段を備えていることを特徴とする。
【0008】
前記の発明によれば、音楽・映像データの識別情報を印刷した媒体を使用して、当該音楽又は/及び当該映像データをダウンロード可能な音楽・映像データ配信システムを提供することができる。
【0009】
請求項2記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項1記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記印刷媒体は、印刷媒体識別情報が印刷されており、前記音楽・映像再生装置は、前記光学式読取手段が前記印刷媒体識別情報を読取ることができ、前記音楽・映像データ配信サーバに対して、前記印刷媒体識別情報を送信する送信手段を備えていることを特徴とする。
【0010】
前記の発明によれば、印刷媒体自体の識別情報を利用することによって、当該印刷媒体と、ダウンロードした音楽又は/及び映像データを関連づけて管理することが可能となる。
【0011】
請求項3記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項1乃至2いずれか記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記音楽・映像再生装置は、前記音楽・映像データ配信サーバから受信した前記音楽又は/及び前記映像データが記憶手段に格納された後、当該音楽又は/及び当該映像データの再生が開始されることを特徴とする。
【0012】
前記の発明によれば、ダウンロードした音楽又は/及び映像データが音楽・映像再生装置に格納された後、ユーザーに特段の作業を要求することなく、当該データの再生が開始される音楽・映像データ配信システムを提供することができる。
【0013】
請求項4記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項1乃至3いずれか記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記音楽・映像再生装置は、前記光学式読取手段が、前記記憶手段に格納されている前記音楽又は/及び前記映像データに対応する前記音楽・映像データ識別情報を読取った場合に、前記音楽・映像データ配信サーバに対して、送信要求を行わないことを特徴とする。
【0014】
前記の発明によれば、すでにダウンロード済みの音楽又は/及び映像データを、ユーザーが無駄に再ダウンロードすることを防ぐことができる音楽・映像データ配信システムを提供することができる。
【0015】
請求項5記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項4記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記音楽・映像再生装置は、前記光学式読取手段が、前記記憶手段に格納されている前記音楽又は/及び前記映像データに対応する前記音楽・映像データ識別情報を読取った場合に、当該音楽又は/及び当該映像データの再生が開始されることを特徴とする。
【0016】
前記の発明によれば、すでにダウンロード済みの音楽・映像データの印刷媒体がセットされた場合には、当該データが再ダウンロードされることなく、再生が開始され、ユーザーはダウンロード済であるか否かを特に気にすることなく、音楽・映像を楽しむことができる。
【0017】
請求項6記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項1乃至5いずれか記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記音楽・映像再生装置は、前記光学式読取手段に複数の識別情報読取部を備え、前記音楽・映像データ識別情報又は/及び前記印刷媒体識別情報を読取る前記識別情報読取部を選択できることを特徴とする。
【0018】
前記の発明によれば、複数の印刷媒体を音楽・映像再生装置にセットすることができ、ユーザーが印刷媒体の交換作業を行う手間を軽減することができる。
【0019】
請求項7記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項1乃至6いずれか記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記音楽・映像再生装置は、前記識別情報読取部が前記音楽・映像データ識別情報又は/及び前記印刷媒体識別情報を読取れる状態で、前記印刷媒体を保持することができることを特徴とする。
【0020】
前記の発明によれば、音楽・映像再生装置に印刷媒体をセットした状態を維持することができる。
【0021】
請求項8記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項7記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記音楽・映像再生装置は、保持された前記印刷媒体を可視できることを特徴とする。
【0022】
コンパクトディスク等のディスク状の媒体は高速で回転するため、再生中はレーベル等を可視することはできないが、本発明に使用する印刷媒体は再生中も静止しているため、音楽・映像を観賞しつつ、印刷媒体に印刷された写真等を観賞するといったことが可能となり、演奏するアーティストの写真を見ながら、そのアーティストの演奏する音楽を楽しむというような付加価値をユーザーに与えることができる。
【0023】
請求項9記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項1乃至8いずれか記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記印刷媒体は紙であることを特徴とする。
【0024】
印刷媒体には、音楽又は/及び映像データ自体でなく、その識別情報のみを記憶すれば足りることから、コンパクトディスク等のように大容量のデータを収める必要がなく、バーコード等を印刷することにより識別が可能であるため、紙を使用して、製造コストを削減することが可能となる。
【0025】
請求項10記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項1乃至9いずれか記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記印刷媒体はコンパクトディスクと同サイズの直径8cm又は12cmの円盤形状であることを特徴とする。
【0026】
印刷媒体をコンパクトディスクと同サイズとすることにより、CD(コンパクトディスク)・DVD(登録商標)と一緒に保管する際に、整理が容易となる。
【0027】
請求項11記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項1乃至10いずれか記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記音楽・映像再生装置は、
光ディスク読取手段と、光ディスク再生手段とを備えていることを特徴とする。
【0028】
再生装置に光ディスク読取手段及び再生手段を備えることにより、記憶手段に格納されている音楽又は/及び映像データだけではなく、従来のCD・DVD(登録商標)等の再生も可能となる。
【0029】
請求項12記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項1乃至11いずれか記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記音楽・映像データ蓄積サーバは、前記データ記憶手段に格納されている前記音楽又は/及び前記映像データと同一の前記音楽又は/及び前記映像データが前記音楽・映像データ配信サーバから送信される場合には、前記データ記憶手段に格納しないことを特徴とする。
【0030】
前記の発明によれば、すでに蓄積サーバに蓄積済みの音楽又は/及び映像データを、無駄に再蓄積することを防ぐことができる音楽・映像データ配信システムを提供することができる。
【0031】
請求項13記載の音楽・映像データ配信システムは、請求項1乃至12いずれか記載の音楽・映像データ配信システムにおいて、前記音楽・映像データ蓄積サーバは、前記通信ネットワークを介して接続される外部通信端末からの要求により、前記データ記憶手段に格納されている前記音楽又は/及び前記映像データを、前記外部通信端末に送信するデータ送信手段を備えていることを特徴とする。
【0032】
前記の発明によれば、蓄積サーバに蓄積した音楽又は/及び映像データを本システムの音楽・映像再生装置だけでなく、他の機器においても再生が可能となる音楽・映像データ配信システムを提供することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明により、ユーザーは、手軽に希望する音楽・映像データを入手することができ、簡単な操作で再生装置から当該データを再生することができるとともに、再生装置の設置場所以外においても、携帯機器等を利用することにより当該データを再生することができる。
また、写真・歌詞等の付加価値の付いた印刷媒体を使用することにより、ユーザーの所有欲を満足させることができる。
そして、企業のロゴ・キャラクターを印刷した印刷媒体を販売・配布することによって、効果的な宣伝機能を発揮する等の優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施の形態に係る音楽・映像データ配信サーバの概要構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る音楽・映像再生装置及び印刷媒体の概要構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る識別情報読取部のイメージ図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る印刷媒体の表面のイメージ図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る印刷媒体の裏面のイメージ図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る音楽・映像データ識別情報の読み込みから音楽・映像データのダウンロード及び再生を行う手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係る音楽・映像再生装置のイメージ図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る音楽・映像データ蓄積サーバの概要構成を示す機能ブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る音楽・映像データ蓄積サーバに格納されるデータ構造の一例を示す図である。
【図10】音楽・映像データ蓄積サーバに格納されるデータ構造の一例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る音楽・映像データ識別情報の読み込みから音楽・映像データの格納を行う手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態に係る音楽・映像データ蓄積サーバに格納された音楽・映像データを携帯機器等で再生する手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の実施の形態については、音楽・映像再生装置は音楽・映像の双方のデータに対応する装置について説明するが、当該装置から映像再生手段を省略することにより、音楽データのみに対応する音楽再生装置とすることも可能である。
【0036】
なお、本実施の形態の説明としては、通信ネットワークとしてインターネットを利用しているが、これは例示であって、イントラネット等の他の通信ネットワーク環境下においても実施可能である。
【0037】
本発明の実施の形態に係る音楽・映像データ配信システムの構成について説明をする。図1は音楽・映像データ配信サーバの構成を示す機能ブロック図であり、図2は音楽・映像再生装置及び印刷媒体の構成を示す機能ブロック図である。
本発明の実施の形態に係る音楽・映像データ配信システムは、音楽・映像データ配信サーバ10、音楽・映像再生装置20、音楽・映像データ蓄積サーバ100、及び携帯機器70が、それぞれインターネット1を介して接続された環境下におかれている。
音楽・映像データ蓄積サーバ100及び携帯機器70の詳細については、後述する。
【0038】
音楽・映像データ配信サーバ10、音楽・映像再生装置20、音楽・映像データ蓄積サーバ100、及び携帯機器70は、それぞれ経路制御装置、電話回線、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)等を経由してインターネット1に接続されている。
【0039】
音楽・映像データ配信サーバ10の制御手段11は、CPU等から構成され、各部の制御や、データの転送、種々の演算、データの一時的な格納等を行う。入力制御手段12は、インターネット1を介して接続された音楽・映像再生装置20から送信される音楽・映像データ識別情報に基づいた送信要求データ、印刷媒体識別情報等を制御する。出力制御手段13は、音楽・映像再生装置20及び音楽・映像データ蓄積サーバ100に送信される音楽・映像データを制御する。符号14〜17は、それぞれ以下のファイルが格納されているデータベースとなっている。
【0040】
データベース14には音楽データが格納され、データベース15には映像データが格納され、データベース16には音楽・映像データ識別情報と音楽・映像データを対応させる属性情報データ等が格納され、データベース17には印刷媒体識別情報及び機器識別情報に関連するデータ等が格納される。
【0041】
プログラム18は、音楽・映像データ配信サーバ10と音楽・映像再生装置20及び音楽・映像データ蓄積サーバ100との接続を制御するプログラム、音楽・映像再生装置20から送信された音楽・映像データ識別情報からデータベース16に格納されている情報に従って、データベース14に格納されている音楽データ、データベース15に格納されている映像データを選択するプログラム、当該音楽・映像データを音楽・映像再生装置20及び音楽・映像データ蓄積サーバ100に送信するプログラム等が記憶されており、制御手段11において用いられる。
【0042】
音楽・映像再生装置20の制御手段21は、CPU等から構成され、各手段の制御や、音楽・映像データの転送、種々の演算、データの一時的な格納等を行う。
光学式読取手段22は、印刷媒体に印刷された音楽・映像データ識別情報32、印刷媒体識別情報31の読取りを行い、識別情報読取部等から構成される。図3は識別情報読取部のイメージ図である。本実施例においては、識別情報読取部40は音楽・映像再生装置20と一体をなしているが、識別情報読取部40を独立させ、有線ケーブル等により音楽映像再生装置20と接続するようすることもできる。また、印刷媒体保持具42を備えることにより、読取りを行う印刷媒体30を保持しておくことが可能である。
そして、識別情報読取部40の数は任意であり、本実施例のように複数備えるようにすれば、一度に複数の印刷媒体30をセットすることができ、任意の印刷媒体30の音楽・映像データ識別情報32を選択することも可能となる。
送信要求手段23は、音楽・映像データ配信サーバ10に対して、音楽・映像データ識別情報32に対応する音楽・映像データの送信を要求し、送受信手段24は、音楽・映像データ配信サーバ10から送信される音楽・映像データの受信、音楽・映像データ配信サーバ10への印刷媒体識別情報31の送信等を行う。
記憶手段25は、音楽・映像データ配信サーバから受信した音楽・映像データ、音楽・映像データの属性情報等を格納し、RAM、HDD等から構成される。再生手段26は、音楽・映像データを出力し、増幅回路、スピーカー、ディスプレイ等から構成される。
【0043】
プログラム27は、音楽・映像データ配信サーバ10と音楽・映像再生装置20との接続を制御するプログラム、音楽・映像データ識別情報32を読取るためのプログラム、音楽・映像データ配信サーバ10から受信した音楽・映像データを記憶手段25に格納するためのプログラム、再生手段26を制御するプログラム等が記憶されており、制御手段21において用いられる。
そして、音楽・映像再生装置20各機器固有の機器識別情報28が記憶されている。
【0044】
音楽・映像再生装置20に、光学ドライブ装置等の光ディスク読取手段及び光ディスク再生手段とを備えることにより、音楽・映像データ配信サーバ10から受信する音楽・映像データのみではなく、通常のコンパクトディスク、DVD(登録商標)、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc:登録商標)等に収納されている音楽・映像データの再生も可能となる。
また、光ディスク読取手段と、音楽・映像データ識別情報32、印刷媒体識別情報31の光学式読取手段22とを別個に設けてもよいが、光ディスクと印刷媒体31のサイズを同一とすることによって、共用の読取手段として、一の読取装置にて光ディスクと印刷媒体30のどちらをも読取ることができるようすることも可能である。
【0045】
印刷媒体30に印刷される音楽・映像データ識別情報32には、音楽データであれば、一曲のデータに限らず、アルバム単位の音楽データとして、複数曲の音楽データの識別情報とすることもできる。音楽・映像データ識別情報と音楽・映像データは一対のものであり、同一の識別情報に異なる音楽・映像データが適合することはない。
なお、音楽・映像データには、作曲者名・歌詞等のテキストデータ等の付加データ、音楽・映像データ識別情報32、印刷媒体30自体の印刷媒体識別情報31などの属性情報等のタグ情報を含ませることも可能である。
【0046】
図4乃至5は、印刷媒体30のイメージ図となる。ここで、本実施例においては、印刷媒体30を紙製のコンパクトディスクと同サイズ(直径12cm)としているが、音楽・映像データ識別情報32を印刷できる限りにおいて、その材質、サイズは任意とすることができる。そして、本実施例においては、音楽・映像データ識別情報32としてQRコードを利用しているが、音楽・映像データを識別する情報が判別される限りにおいて、一次元バーコード・二次元バーコード等の識別子、数字・文字等が利用可能である。
なお、本実施例においては、音楽・映像データ識別情報32の他、印刷媒体識別情報31をも印刷することとしているが、両識別情報にそれぞれ別のQRコード等を付与して印刷することもできるが、本実施例のように、一のQRコードに音楽・映像データ識別情報32、印刷媒体識別情報31の双方を含ませることも可能である。
【0047】
印刷媒体識別情報31は、印刷媒体30を識別するためのものであり、印刷媒体識別情報31と印刷媒体30は一対となり、同一の印刷媒体識別情報に二以上の印刷媒体が適合することはない。当該印刷媒体識別情報が印刷された印刷媒体にのみ適合するものとなる。
音楽・映像再生装置20から、音楽・映像配信サーバ10に対して、音楽・映像データ識別情報とともに、印刷媒体識別情報31が送信されることにより、音楽・映像配信サーバ10においては、印刷媒体30の識別が可能となることとなる。
したがって、印刷媒体の音楽・映像データ識別情報が音楽・映像データ配信サーバに送信され、音楽・映像データを受信済みとなり、当該印刷媒体が一度使用された場合において、当該印刷媒体に印刷された印刷媒体識別情報が音楽・映像データ配信サーバに送信されることによって、音楽・映像データ配信サーバに当該印刷媒体が使用済みであることを記憶させることができることとなる。この場合に、印刷媒体識別情報と音楽・映像再生装置の機器識別情報とを対応させて管理することにより、使用済みの印刷媒体を、異なる音楽・映像再生装置に読み込ませて再使用しようとする場合、当該印刷媒体は一度使用され、すでに他の音楽・映像再生装置に音楽・映像データの送信済みであるとして、音楽・映像データの送信要求を受け付けないよう設定することも可能となり、一の印刷媒体の使用を一の音楽・映像再生装置に限ることとすることによって、著作権の管理が容易になるというメリットが得られる。
また、同一の音楽・映像再生装置による場合であっても、印刷媒体識別情報を利用することによって、印刷媒体の使用を一回に限り、再ダウンロードを認めないというような設定も可能である。
【0048】
印刷媒体30の中心部が円状に刳り抜かれており、この内円部を識別情報読取部40の印刷媒体保持具42に嵌合することにより保持される。なお、本実施例においては、印刷媒体保持具42に設ける凸状の突起43に対応する凹状の切り欠き35を印刷媒体30の内円部に設けることにより、印刷媒体30に印刷された音楽・映像データ識別情報32、印刷媒体識別情報31が識別リーダー41で読取り可能な位置に固定され、印刷媒体30は音楽・映像データ識別情報32、印刷媒体識別情報31が読取り可能な状態で保持されている。
【0049】
また、音楽・映像データ識別情報32、印刷媒体識別情報31が印刷される以外のスペースに写真33、歌詞34等を印刷することも可能であり、印刷媒体30を識別情報読取部40にセットした状態で、印刷媒体30を見えることができるようにすることで、音楽・映像データ識別情報32、印刷媒体識別情報31の読取り中、又は音楽・映像データを再生中に、同時に写真33を観賞したり、歌詞34を読んだりすることもできる。
【0050】
次に、図6乃至図7を参照しつつ、音楽・映像再生装置20が、印刷媒体30から音楽・映像データ識別情報32を読取り、音楽・映像データ配信サーバ10から音楽・映像データを受信し、再生する手順について説明する。ここで、図6は本実施例の識別情報の読取りから再生までの手順を示すフローチャートであり、図7は音楽・映像再生装置20のイメージ図となる。
【0051】
まず、音楽・映像再生装置20に備えられている三箇所の識別情報読取部40から任意の読取部を選択し(ステップ101)、印刷媒体30を表面が見える状態にして、識別情報読取部40にセットすると、音楽・映像データ識別情報32及び印刷媒体識別情報31の読取りが開始され(ステップ102)、音楽・映像データ配信サーバ10に対して、送信要求手段25により、当該音楽・映像データ識別情報32に対応する音楽・映像データの音楽・映像データ蓄積サーバ100への送信要求がなされるとともに、印刷媒体識別情報31及び機器識別情報28が送信される(ステップ103)。
そして、読取られた音楽・映像データ識別情報32が、記憶手段25にすでに格納されている音楽・映像データのタグ情報と照合され(ステップ104)、当該音楽・映像データ識別情報32に対応する音楽・映像データが記憶手段25に格納されていなければ、音楽・映像データ配信サーバ10に対して、送信要求手段25により、音楽・映像再生装置20への当該データの送信要求を行う(ステップ105)。
音楽・映像データ配信サーバ10に送信された印刷媒体識別情報31が、すでに当該音楽・映像再生装置と異なる装置にて使用済みの印刷媒体30のものであった場合には、音楽・映像データが送信されることなく処理が終了し、未使用の印刷媒体30の印刷媒体識別情報31である場合には、音楽・映像データ配信サーバ10が当該送信要求を処理し(ステップ106)、当該データが送信され、送受信手段24によって、音楽・映像再生装置20が当該データを受信し(ステップ107)、当該データが記憶手段25に格納される(ステップ108)。そして、当該データの再生が開始される(ステップ109)。
ステップ104での照合の結果、当該音楽・映像データ識別情報32に対応する音楽・映像データが記憶手段25に格納されている場合には、送信要求することなく、当該データの再生が開始される(ステップ109)。
【0052】
ここで、任意の識別情報読取部40を選択することとしているが、すでに複数の読取り部に印刷媒体30がすでにセットされているような場合には、印刷媒体選択ボタン56によって、音楽・映像データ識別情報32を読取る識別情報読取部40を選択するようにすることも可能である。
また、印刷媒体選択ボタン56を設けずに、最新時に印刷媒体30がセットされた識別情報読取部40が選択されるというようなことも可能である。
なお、識別情報読取部40を複数設けずに、一とすれば、識別情報読取部の選択をすることなしに、印刷媒体30を表面が見える状態にして、識別情報読取部40にセットすれば、音楽・映像データ識別情報32の読取りが開始される(ステップ102)。
【0053】
また、前記ステップ107の後、若しくはステップ104での照合後にすでに格納されていると判断された後に、当該データの再生を開始させずに、ユーザーが再生ボタン53の操作により再生を開始するというようにすることも可能である。
【0054】
本実施例においては、音楽・映像再生装置20は、印刷媒体30を識別情報読取部40にセットした状態で、印刷媒体30が可視できるようになっているが、埃対策のために、アクリル等の材質の透明カバーを装着することが望ましい。
【0055】
また、音楽・映像再生装置20に装備されている液晶ディスプレイ51は、映像表示用のものであるが、音楽・映像データに含まれる歌詞データ等の付加データを表示するように設定することも可能である。
【0056】
次に、本発明の実施の形態に係る音楽・映像データ蓄積サーバについて、図面を参照しつつ説明する。図8は音楽・映像データ蓄積サーバの構成を示す機能ブロック図である。
音楽・映像再生装置20が、音楽・映像データ識別情報32を読取ることにより、音楽・映像データ配信サーバ10から、当該音楽・映像データ識別情報32に対応した音楽・映像データが送信され、音楽・映像再生装置20にダウンロードされるとともに、音楽・映像データ蓄積サーバ100にも当該音楽・映像データが格納され、当該音楽・映像データを送信することにより、携帯機器70等で受信しての再生が可能となる。
【0057】
音楽・映像データ蓄積サーバ100の入出力制御手段104は、音楽・映像データ配信サーバ10から送信される音楽・映像データ受信の制御、データの転送、ユーザー識別の制御、音楽・映像データ送信の制御等を行う。データ記憶手段101には、ユーザー識別情報105,音楽・映像データ107、それらの管理データ情報106等のデータが格納される。なお、当該管理データ情報には、音楽・映像データ識別情報32、印刷媒体識別情報31も含ませることができる。
データ受信手段102は、音楽・映像データ配信サーバ10から送信される機器識別情報28、音楽・映像データ等の受信を行う。また、データ送信手段103は、携帯機器70等に音楽・映像データ等の送信を行う。
【0058】
ユーザー識別情報(ユーザーID)を利用することによって、一の音楽・映像データ蓄積サーバにおいて、二以上の音楽・映像再生装置に対応することが可能となり、複数のユーザーのデータを格納することができる。
ユーザー識別情報105は、音楽・映像再生装置20の機器識別情報28に対応するものであり、ユーザー識別情報105と機器識別情報28とは対をなし、、それぞれ他のユーザー識別情報・機器識別情報とは重複しないように管理される。
【0059】
図9に音楽・映像データ蓄積サーバ100のデータ記憶手段101に格納されるデータ構造の一例を示す。
なお、本実施例においては、ユーザー識別情報105と機器識別情報28とを数字及び欧文字との組み合わせとしているが、それらに限定されるものではなく、何らかの記号等を用いることも可能である。
また、ユーザー識別情報105と機器識別情報28とは、必ずしも同一のものとする必要はなく、ユーザー識別情報が他のユーザー識別情報と重複せず、一の機器識別情報とのみ対をなす限りにおいて、ユーザー識別情報は任意に設定が可能であり、インターネット1に接続される、通信機能を有するコンピュータ、携帯電話等の通信端末からの設定登録も可能である。
【0060】
本実施例においては、ユーザー毎にデータを管理することとし、ユーザー識別情報毎にデータ記憶手段101の一定の領域が割り当てられることとなり、その領域にデータを格納することとなる。
例として、「0010A」の機器識別情報28をもつ音楽・映像再生装置20から送信要求された音楽・映像データは、データ記憶手段101内の「0010A」の機器識別情報28に対応する「00002」のユーザー識別情報105に該当するユーザーの領域に格納され、音楽・映像データ107として記憶される。
そして、当該データの管理データ情報として、当該音楽・映像データ識別情報32、読取られた印刷媒体30の印刷媒体識別情報31、データ種別(音楽であるか、映像であるか等)、データナンバー等が記憶されて、ユーザー識別情報105と管理データ情報106とを利用して、データ記憶手段101に格納されている音楽・映像データ107が管理される。
なお、印刷媒体識別情報31を利用することにより、当該印刷媒体が使用済みであることを音楽・映像データ配信サーバ10に記憶させることができることとなり、使用済みの印刷媒体を再使用しようとする場合には、音楽・映像データ配信サーバ10から音楽・映像データ蓄積サーバ100への音楽・映像データの送信要求を受け付けないようにすることができるのは、音楽・映像再生装置20の場合と同様である。
また、音楽・映像データ配信サーバ10に記憶される印刷媒体識別情報32及び機器識別情報28を利用することにより、一の音楽・映像再生装置で使用された印刷媒体を他の装置から再使用しようとする場合には、音楽・映像データ配信サーバ10から音楽・映像データ蓄積サーバ100への音楽・映像データの送信要求を受け付けないようにすることができるのも、音楽・映像再生装置20の場合と同様である。
【0061】
また、本実施例においては、ユーザー毎にデータを管理し、それぞれ送信要求した音楽・映像データをデータ記憶手段101に格納することとしているが、同一の識別情報31に該当する音楽・映像データは、ユーザーが異なる場合は、重複して格納されることとなる。そうなると、無駄に音楽・映像データ蓄積サーバの記憶領域を使用することにもなり得る。
そこで、記憶領域の節約をするために、音楽・映像データ識別情報32毎にデータを管理することとすることも可能である。この場合の音楽・映像データ蓄積サーバ100のデータ記憶手段101に格納されるデータ構造の一例を図10に示す。
例として、「00001」の機器識別情報28をもつ音楽・映像再生装置20から送信要求された「11111」の音楽・映像データ識別情報32に対応する音楽・映像データは、データ記憶手段101内の「11111」の音楽・映像データ識別情報32に該当する領域に格納され、音楽・映像データ107として記憶される。そして、当該データの管理データ情報として、当該データを送信要求した「00001」である機器識別情報28、その機器識別情報28に対応する「00001」であるユーザー識別情報105、印刷媒体識別情報31、データ種別(音楽であるか、映像であるか等)、ユーザー毎のデータナンバー等が記憶されて、音楽・映像データ識別情報32と管理データ情報106とを利用して、データ記憶手段101に格納されている音楽・映像データ107が管理されることとなる。
その後、同一の音楽・映像データを他のユーザーが送信要求した場合には、「0010A」の機器識別情報28から送信要求された場合には、「0010A」の機器識別情報28、その機器識別情報28に対応する「00002」であるユーザー識別情報105、印刷媒体識別情報31、データ種別(音楽であるか、映像であるか等)、ユーザー毎のデータナンバー等が管理データ情報に追加されるだけで済むこととなり、「11111」の音楽・映像データ識別情報32に該当する音楽データが、データ記憶手段101に重複して格納されないこととなる。
【0062】
次に、図11を参照しつつ、音楽・映像再生装置20が、印刷媒体30から音楽・映像データ識別情報32を読取り、音楽・映像データ配信サーバ10から音楽・映像データが送信され、音楽・映像データ蓄積サーバ100に格納される手順について説明する。
【0063】
音楽・映像再生装置20に印刷媒体30がセットされると、音楽・映像データ識別情報32、印刷媒体識別情報31の読取りが開始され(ステップ201)、音楽・映像データ配信サーバ10に対して、音楽・映像データ識別情報32、印刷媒体識別情報31が送信され、当該音楽・映像データ識別情報32に対応する音楽・映像データの音楽・映像データ蓄積サーバ100への送信要求がなされるとともに、機器識別情報28が送信される(ステップ202)。
そして、印刷媒体識別情報31、機器識別情報28の照合が行われ(ステップ203)、すでに他の音楽・映像再生装置で使用済みの印刷媒体30のものであった場合には、音楽・映像データが送信されることなく処理が終了し、他の装置で未使用の印刷媒体30のものである場合には、音楽・映像データ配信サーバ10が当該送信要求を処理し、音楽・映像データ配信サーバ10から音楽・映像データ蓄積サーバ100に対して、音楽・映像データ識別情報32、当該識別情報31に対応する音楽・映像データ、印刷媒体識別情報31、機器識別情報28等が送信される(ステップ204)。
【0064】
次に、音楽・映像データ蓄積サーバ100にて、送信された機器識別情報28について、それに適合するユーザー識別情報105がデータ記憶手段101に登録されているか否かの照合が行われる(ステップ205)。
当該機器識別情報28に適合するユーザー識別情報105が存在しない場合には、送信された音楽・映像データを受信することなく終了する。
適合するユーザー識別情報105が存在する場合には、当該音楽・映像データを受信し(ステップ206)、当該ユーザー識別情報105の管理データ情報106に記録されている音楽・映像データ識別情報32と、受信した音楽・映像データ識別情報32とを照合し(ステップ207)、適合する音楽・映像データ識別情報32が記録されていない場合には、当該ユーザー識別情報105の記憶領域内に当該音楽・映像データが音楽・映像データ107として格納され、管理データ情報106に当該データの属性情報が記録される(ステップ207)。
適合する音楽・映像データ識別情報32が記録されている場合には、すでに同一の音楽・映像データが格納されているということであり、受信した音楽・映像データを格納することなく終了する。
【0065】
音楽・映像データ蓄積サーバ100は、単に音楽・映像データ107の保管をするための外部ストレージとしての役割だけでなく、音楽・映像データを送信し、外部通信端末での再生の用に処することが可能である。
本実施例では、外部通信端末として、携帯機器70としているが、通信ネットワークに接続可能な通信機能を有し、音楽・映像データの再生機能を有する限りにおいて、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、携帯音楽プレーヤ等が利用可能である。また、音楽・映像再生装置20も外部端末として利用可能である。
音楽・映像データ蓄積サーバ100からの音楽・映像データの送信は、外部通信端末にダウンロードさせる方式でも、ストリーミング配信により再生させる方式でも、任意とすることができる。
【0066】
ここで、図12を参照しつつ、音楽・映像データ蓄積サーバ100に格納された音楽・映像データ107を送信し、外部通信端末で再生する手順を説明する。図12は、本発明の実施の形態に係る音楽・映像データ蓄積サーバに格納された音楽・映像データを携帯機器等で再生する手順を示すフローチャートである。
本実施例においては、外部通信端末として携帯機器70として、携帯電話を利用し、音楽・映像データをストリーミング配信することとしている。
【0067】
まず、携帯機器70をインターネット1を介して、音楽・映像データ蓄積サーバ100に接続し、ユーザー識別情報を送信する(ステップ301)。ユーザー識別情報を受信した音楽・映像データ蓄積サーバ100は、それに適合するユーザー識別情報105がデータ記憶手段101に登録されているか否かの照合が行われる(ステップ302)。なお、この場合、ユーザー識別情報のみによる照合だけではなく、セキュリティ強化の面からパスワードによる認証も併用することが望ましい。
適合するユーザー識別情報105が存在する場合には、携帯機器70に対して、当該ユーザー識別情報105の管理データ情報106から、格納されている音楽・映像データ107のリストを送信する(ステップ303)。
そして、携帯機器70において、受信した音楽・映像データのリストから、再生を希望するデータを選択し(ステップ304)、音楽・映像データ蓄積サーバ100に対して、当該データの送信を要求する(ステップ305)。
送信要求を受けた音楽・映像データ蓄積サーバ100より、当該データがストリーミング配信され、当該データを携帯機器70が受信し(ステップ306)、携帯機器70において再生されることとなる(ステップ307)。
【0068】
なお、本実施例においては、データリストが送信され、当該リストから再生データを選択し、当該データの送信要求することとしている。他の方法として、携帯機器70を音楽・映像データ蓄積サーバ100に接続し、音楽・映像データ蓄積サーバ100内の管理データ情報を参照し、音楽・映像データ蓄積サーバ100に音楽・映像データの送信要求をしたり、データナンバーやタイトル名をを直接入力して送信要求したりすることも可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 インターネット
10 音楽・映像データ配信サーバ
11 音楽・映像データ配信サーバの制御手段
12 音楽・映像データ配信サーバの入力制御手段
13 音楽・映像データ配信サーバの出力制御手段
14 音楽データのデータベース
15 映像データのデータベース
16 音楽・映像データ情報のデータベース
17 印刷媒体識別情報・機器識別情報のデータベース
18 音楽・映像データ配信サーバのプログラム
20 音楽・映像再生装置
21 音楽・映像再生装置の制御手段
22 音楽・映像再生装置の光学式読取手段
23 音楽・映像再生装置の送信要求手段
24 音楽・映像再生装置の送受信手段
25 音楽・映像再生装置の記憶手段
26 音楽・映像再生装置の再生手段
27 音楽・映像再生装置のプログラム
28 音楽・映像再生装置の機器識別情報
30 印刷媒体識別情報
31 音楽・映像データ識別情報
32 印刷媒体の識別情報
33 印刷媒体に印刷された写真
34 印刷媒体に印刷された歌詞
35 切り欠き
40 識別情報読取部
41 識別情報リーダー
42 印刷媒体保持具
43 突起
51 液晶ディスプレイ
52 スピーカー
53 再生ボタン
54 早送りボタン
55 巻き戻しボタン
56 印刷媒体選択ボタン
57 ネットワーク・アクセスランプ
58 電源ボタン
59 一時停止ボタン
60 透明アクリルカバー
70 携帯機器
100 音楽・映像データ蓄積サーバ
101 音楽・映像データ蓄積サーバのデータ記憶手段
102 音楽・映像データ蓄積サーバのデータ受信手段
103 音楽・映像データ蓄積サーバのデータ送信手段
104 音楽・映像データ蓄積サーバの入出力制御手段
105 音楽・映像データ蓄積サーバのユーザー識別情報
106 音楽・映像データ蓄積サーバに格納される管理データ情報
107 音楽・映像データ蓄積サーバに格納される音楽・映像データ
110 音楽・映像データ蓄積サーバに格納されるデータのデータ構造の一例

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音楽・映像データ識別情報が印刷された印刷媒体と、前記音楽・映像データ識別情報を読取る光学式読取手段を備えた音楽・映像再生装置と、音楽・映像データ配信サーバと、音楽・映像データ蓄積サーバとからなる音楽・映像データ配信システムであって、通信ネットワークを介して、前記音楽・映像配信サーバが、前記音楽・映像再生装置と、前記音楽・映像データ蓄積サーバとに接続されており、前記音楽・映像再生装置は、前記音楽・映像データ配信サーバに対して、前記音楽・映像データ識別情報に対応した音楽又は/及び映像データの送信を要求する送信要求手段と、前記音楽・映像配信サーバから送信される前記音楽又は/及び前記映像データを受信する受信手段と、前記音楽又は/及び前記映像データを格納する記憶手段と、前記記憶手段に格納されている前記音楽又は/及び前記映像データを再生する再生手段とを備えていることを特徴とし、前記音楽・映像データ蓄積サーバは、前記音楽・映像データ識別情報に対応して前記音楽・映像データ配信サーバから送信される前記音楽又は/及び前記映像データを受信するデータ受信手段と、前記音楽又は/及び前記映像データを格納するデータ記憶手段を備えていることを特徴とする音楽・映像データ配信システム
【請求項2】
前記印刷媒体は、印刷媒体識別情報が印刷されており、前記音楽・映像再生装置は、前記光学式読取手段が前記印刷媒体識別情報を読取ることができ、前記音楽・映像データ配信サーバに対して、前記印刷媒体識別情報を送信する送信手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の音楽・映像データ配信システム
【請求項3】
前記音楽・映像再生装置は、前記音楽・映像データ配信サーバから受信した前記音楽又は/及び前記映像データが記憶手段に格納された後、当該音楽又は/及び当該映像データの再生が開始されることを特徴とする請求項1乃至2いずれか記載の音楽・映像データ配信システム
【請求項4】
前記音楽・映像再生装置は、前記光学式読取手段が、前記記憶手段に格納されている前記音楽又は/及び前記映像データに対応する前記音楽・映像データ識別情報を読取った場合に、前記音楽・映像データ配信サーバに対して、送信要求を行わないことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の音楽・映像データ配信システム
【請求項5】
前記音楽・映像再生装置は、前記光学式読取手段が、前記記憶手段に格納されている前記音楽又は/及び前記映像データに対応する前記音楽・映像データ識別情報を読取った場合に、当該音楽又は/及び当該映像データの再生が開始されることを特徴とする請求項4記載の音楽・映像データ配信システム
【請求項6】
前記音楽・映像再生装置は、前記光学式読取手段に複数の識別情報読取部を備え、
前記音楽・映像データ識別情報又は/及び前記印刷媒体識別情報を読取る前記識別情報読取部を選択できることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の音楽・映像データ配信システム
【請求項7】
前記音楽・映像再生装置は、前記識別情報読取部が前記音楽・映像データ識別情報又は/及び前記印刷媒体識別情報を読取れる状態で、前記印刷媒体を保持することができることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の音楽・映像データ配信システム
【請求項8】
前記音楽・映像再生装置は、保持された前記印刷媒体を可視できることを特徴とする請求項7記載の音楽・映像データ配信システム
【請求項9】
前記印刷媒体は紙であることを特徴とする請求項1乃至8いずれか記載の音楽・映像データ配信システム
【請求項10】
前記印刷媒体はコンパクトディスクと同サイズの直径8cm又は12cmの円盤形状であることを特徴とする請求項1乃至9いずれか記載の音楽・映像データ配信システム
【請求項11】
前記音楽・映像再生装置は、光ディスク読取手段と、光ディスク再生手段とを備えていることを特徴とする請求項1乃至10いずれか記載の音楽・映像データ配信システム
【請求項12】
前記音楽・映像データ蓄積サーバは、前記データ記憶手段に格納されている前記音楽又は/及び前記映像データと同一の前記音楽又は/及び前記映像データが前記音楽・映像データ配信サーバから送信される場合には、前記データ記憶手段に格納しないことを特徴とする請求項1乃至11いずれか記載の音楽・映像データ配信システム
【請求項13】
前記音楽・映像データ蓄積サーバは、前記通信ネットワークを介して接続される外部通信端末からの要求により、前記データ記憶手段に格納されている前記音楽又は/及び前記映像データを、前記外部通信端末に送信するデータ送信手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至12いずれか記載の音楽・映像データ配信システム

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−7800(P2013−7800A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−138982(P2011−138982)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(592045027)株式会社プラザクリエイト (10)
【Fターム(参考)】