説明

音楽再生装置、音楽再生方法、プログラム、およびデータ作成装置

【課題】音楽の再生時に音楽の歌詞に応じた画像を表示装置に表示させるための音楽再生装置、音楽再生方法、プログラム、およびデータ作成装置を提供する。
【解決手段】音楽を再生する再生部と、前記音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出する解析部と、前記解析部により抽出された語句を用いて画像取得を行う取得部と、前記音楽の再生時に、前記取得部により取得された画像を表示装置に表示させる表示制御部と、を備える音楽再生装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、音楽再生装置、音楽再生方法、プログラム、およびデータ作成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、音楽再生装置の多くは音楽の再生に特化していたが、近日では、以下のような表示機能を有する音楽再生装置が普及しつつある。
(1)ビジュアライザー機能
再生される音楽のリズムに応じた動きで所定のデザインパターンを表示する機能。
(2)歌詞表示機能
音楽再生と併せて音楽の歌詞を表示する機能。
【0003】
また、特許文献1には、再生される音楽の雰囲気(楽器、旋法)に適合する画像を表示させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−181646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のビジュアライザー機能では、表示されるデザインパターンおよびその動きは音楽の雰囲気に合ってない場合があり、ユーザの目も疲れる。また、歌詞表示機能は、ユーザにとって利便性が高いが、面白みに欠ける面がある。また、特許文献1に記載の技術のように音楽の雰囲気に適合する画像を表示することも効果的であるが、音楽を特徴付ける要素は楽器や旋法などの音楽の雰囲気だけではない。
【0006】
そこで、本開示では、音楽の再生時に音楽の歌詞に応じた画像を表示装置に表示させることが可能な、新規かつ改良された音楽再生装置、音楽再生方法、プログラム、およびデータ作成装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、音楽を再生する再生部と、前記音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出する解析部と、前記解析部により抽出された語句を用いて画像取得を行う取得部と、前記音楽の再生時に、前記取得部により取得された画像を表示装置に表示させる表示制御部と、を備える音楽再生装置が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出することと、前記抽出された語句を用いて画像取得を行うことと、前記音楽の再生時に、前記取得された画像を表示装置に表示させることと、を含む音楽再生方法が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、コンピュータを、音楽を再生する再生部と、前記音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出する解析部と、前記解析部により抽出された語句を用いて画像取得を行う取得部と、前記音楽の再生時に、前記取得部により取得された画像を表示装置に表示させる表示制御部と、として機能させるためのプログラムが提供される。
【0010】
また、本開示によれば、音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出する解析部と、前記解析部により抽出された語句を用いてネットワークから画像取得を行う取得部と、前記取得部により取得された画像に基づいて前記音楽と関連付けられた画像データファイルを作成するデータ作成部と、を備えるデータ作成装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように本開示によれば、音楽の再生時に音楽の歌詞に応じた画像を表示装置に表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本開示の実施形態による音楽再生システムの構成を示した説明図である。
【図2】本開示による音楽再生装置のハードウェア構成を示した説明図である。
【図3】本開示の第1の実施形態による音楽再生装置の構成を示した機能ブロック図である。
【図4】第1の表示制御により表示される画面の具体例を示した説明図である。
【図5】第2の表示制御により表示される画面の具体例を示した説明図である。
【図6】第3の表示制御により表示される画面の具体例を示した説明図である。
【図7】第4の表示制御により表示される画面の具体例を示した説明図である。
【図8】第5の表示制御により表示される画面の具体例を示した説明図である。
【図9】第1の実施形態による音楽再生装置の動作を示したフローチャートである。
【図10】本開示の第2の実施形態による音楽再生装置の構成を示した機能ブロック図である。
【図11】第2の実施形態による歌詞の解析結果を示した説明図である。
【図12】第2の実施形態による画像表示の具体例を示した説明図である。
【図13】第2の実施形態による音楽再生装置の動作を示したフローチャートである。
【図14】本開示の第3の実施形態による音楽再生装置の構成を示した機能ブロック図である。
【図15】第3の実施形態による歌詞の解析結果を示した説明図である。
【図16】第3の実施形態による画像表示の具体例を示した説明図である。
【図17】第3の実施形態による音楽再生装置の動作を示したフローチャートである。
【図18】本開示の第4の実施形態による音楽再生装置の構成を示した機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
【0014】
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.音楽再生システムの構成
2.各実施形態の説明
2−1.第1の実施形態
2−2.第2の実施形態
2−3.第3の実施形態
2−4.第4の実施形態
3.むすび
【0015】
<<1.音楽再生システムの構成>>
本開示による技術は、一例として「2−1.第1の実施形態」〜「2−4.第4の実施形態」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。また、各実施形態による音楽再生装置20は、
A.音楽を再生する再生部(音楽再生部272)と、
B.音楽の歌詞を解析し、歌詞に含まれる語句を抽出する解析部(230)と、
C.解析部により抽出された語句を用いて画像取得を行う取得部(通信部264、検索部268)と、
D.音楽の再生時に、取得部により取得された画像を表示装置(画像表示部284)に表示させる表示制御部(280)と、を備える。
【0016】
以下では、まず、このような各実施形態において共通する基本構成について図1および図2を参照して説明する。
【0017】
図1は、本開示の実施形態による音楽再生システム1の構成を示した説明図である。図1に示したように、本開示の実施形態による音楽再生システム1は、通信網12、音楽再生装置20、画像検索サーバ30、および画像サーバ40A、40B・・・を備える。
【0018】
通信網12は、通信網12に接続されている機器から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、通信網12は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを含んでもよい。また、通信網12は、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。本開示においては、音楽再生装置20、画像検索サーバ30、および画像サーバ40A、40B・・・が通信網12を介して接続される。
【0019】
画像サーバ40は、画像を語句と関連付けて記憶しているネットワークノードである。なお、本開示においては画像が主に静止画である例を説明するが、画像は動画であってもよい。
【0020】
画像検索サーバ30は、音楽再生装置20からの要求に従って画像サーバ40から画像検索を行い、検索結果を音楽再生装置20に送信する。より具体的に説明すると、画像検索サーバ30は、音楽再生装置20から少なくとも1つの検索語句を受信すると、受信した検索語句に合致する画像を画像サーバ40から検索し、検索結果を音楽再生装置20に送信する。
【0021】
音楽再生装置20は、音楽の再生機能を有する。また、本開示による音楽再生装置20は、音楽の歌詞に含まれる語句を用いた検索により画像を取得し、取得した画像を音楽の再生時に表示することができる。この音楽再生装置20については「2.各実施形態の説明」において詳細に説明する。
【0022】
なお、図1においては音楽再生装置20の一例として携帯電話(スマートフォン)を示しているが、音楽再生装置20は携帯電話に限定されない。例えば、音楽再生装置20は、PC(Personal Computer)、家庭用映像処理装置(DVDレコーダ、ビデオデッキなど)、PDA(Personal Digital Assistants)、家庭用ゲーム機器、家電機器、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、携帯用ゲーム機器、またはカラオケ装置などの情報処理装置であってもよい。
【0023】
(音楽再生装置のハードウェア構成)
ここで、図2を参照し、本開示による音楽再生装置20のハードウェア構成を説明する。図2は、本開示による音楽再生装置20のハードウェア構成を示した説明図である。図2に示したように、音楽再生装置20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、ホストバス204と、を備える。また、音楽再生装置20は、ブリッジ205と、外部バス206と、インタフェース207と、入力装置208と、出力装置210と、ストレージ装置(HDD)211と、ドライブ212と、通信装置215とを備える。
【0024】
CPU201は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って音楽再生装置20内の動作全般を制御する。また、CPU201は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM202は、CPU201が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM203は、CPU201の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス204により相互に接続されている。
【0025】
ホストバス204は、ブリッジ205を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス206に接続されている。なお、必ずしもホストバス204、ブリッジ205および外部バス206を分離構成する必要はなく、一のバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0026】
入力装置208は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU201に出力する入力制御回路などから構成されている。音楽再生装置20のユーザは、該入力装置208を操作することにより、音楽再生装置20に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0027】
出力装置210は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置を含む。さらに、出力装置210は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置を含む。出力装置210は、例えば、再生されたコンテンツを出力する。具体的には、表示装置は再生された映像データ等の各種情報をテキストまたはイメージで表示する。一方、音声出力装置は、再生された音声データ等を音声に変換して出力する。
【0028】
ストレージ装置211は、本実施形態にかかる音楽再生装置20の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置211は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。ストレージ装置211は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置211は、ハードディスクを駆動し、CPU201が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0029】
ドライブ212は、記憶媒体用リーダライタであり、音楽再生装置20に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ212は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体24に記録されている情報を読み出して、RAM203に出力する。また、ドライブ212は、リムーバブル記憶媒体24に情報を書き込むこともできる。
【0030】
通信装置215は、例えば、通信網12に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、通信装置215は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、LTE(Long Term Evolution)対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0031】
<<2.各実施形態の説明>>
以上、本開示による音楽再生システム1の構成を説明した。続いて、本開示の各実施形態について順次詳細に説明する。
【0032】
<2−1.第1の実施形態>
本開示の第1の実施形態による音楽再生装置20−1は、音楽の歌詞を解析し、歌詞に含まれる重要度の高い語句を抽出すること、抽出された語句を用いて画像取得を行うこと、および、取得された画像を音楽の再生時に表示することができる。かかる構成により、ユーザは、聴覚による音楽の知覚に加え、音楽の歌詞に応じた画像を視覚によって知覚できるので、音楽をより深く味わうことが可能となる。以下、このような本開示の第1の実施形態による音楽再生装置20−1について図3〜図9を参照して詳細に説明する。
【0033】
(第1の実施形態による音楽再生装置の構成)
図3は、本開示の第1の実施形態による音楽再生装置20−1の構成を示した機能ブロック図である。図3に示したように、第1の実施形態による音楽再生装置20−1は、歌詞記憶部216、音楽記憶部220、画像記憶部224、解析部230、通信部264、検索部268、音楽生成部272、音楽出力部276、表示制御部280、および画像表示部284を備える。
【0034】
歌詞記憶部216は、音楽記憶部220に記憶されている音楽の歌詞を記憶している。音楽記憶部220は、音楽の再生用のデータを記憶している。画像記憶部224は、画像を語句と関連付けて記憶している。
【0035】
このような歌詞記憶部216、音楽記憶部220、および画像記憶部224は、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ディスク、およびMO(Magneto Optical)ディスクなどの記憶媒体であってもよい。不揮発性メモリとしては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)があげられる。また、磁気ディスクとしては、ハードディスクおよび円盤型磁性体ディスクなどがあげられる。また、光ディスクとしては、CD(Compact Disc)、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)およびBD(Blu−Ray Disc(登録商標))などがあげられる。
【0036】
解析部230は、音楽記憶部220に記憶されている音楽、および当該音楽に関して歌詞記憶部216に記憶されている歌詞を解析し、画像を検索するための検索語句を抽出する。このための構成として、解析部230は、歌詞取得部231、形態素解析部232、音楽解析部233、重要度判定部236、および語句抽出部238を有する。なお、解析部230は、以下の解析を歌詞の1文、1行、または1メロディーパートなどの範囲ごとに実行してもよい。
【0037】
歌詞取得部231は、対象の音楽の歌詞を歌詞記憶部216から取得する。なお、対象の音楽は、再生中の音楽、ユーザにより指示された音楽、または音楽記憶部220に記憶されている再生前の音楽であってもよい。
【0038】
形態素解析部232は、歌詞取得部231により取得された歌詞を形態素解析する。例えば、歌詞取得部231により「京都の山奥で生まれたよ〜」という歌詞が取得された場合、形態素解析部232は、当該歌詞を構成する語句(形態素)、および各語句の品詞を以下のように解析する。
「京都(固有名詞)│の(助詞)│山奥(普通名詞)│
で(助詞)│生まれたよ〜(動詞)」
【0039】
一方、音楽解析部233は、音楽中で解析対象の歌詞が出現している部分のメロディーパート(Aメロ、Bメロ、サビなど)、テンポ(リズム)および音量などを解析する。
【0040】
また、重要度判定部236は、形態素解析部232により得られた各語句の重要度を判定する。例えば、重要度判定部236は、以下の基準のうちの少なくともいずれかに従って各語句の重要度を判定する。
【0041】
(1)品詞に基づく判定
重要度判定部236は、各語句の品詞に基づいて重要度を判定してもよい。
例:固有名詞→3倍、普通名詞→2倍、その他名詞、1倍
(2)専用辞書/テーブルに基づく判定
重要度判定部236は、専用辞書/テーブルに含まれる語句の重要度を高くしてもよい。
例:人物辞書、地名辞書、グルメ辞書に存在する語句の重要度は3倍
(3)出現回数に基づく判定
重要度判定部236は、解析対象の歌詞部分における出現回数に基づいて重要度を判定してもよい。
例:出現回数が2回なら2倍
(4)アルバム名や曲名に基づく判定
重要度判定部236は、対象の音楽のアルバム名や曲名に意味的に近い語句の重要度を高くしてもよい。
例:アルバム名が「summar」である場合、「海」、「太陽」などを2倍
(5)ジャンルに基づく判定
重要度判定部236は、対象の音楽のジャンルに意味的に近い語句の重要度を高くしてもよい。
例:ジャンルが「ヘビメタ」である場合、「叫び」を2倍
(6)再生日時、再生場所に基づく判定
重要度判定部236は、再生日時、再生場所に基づいて語句の重要度を判定してもよい。なお、再生場所は、例えばGPSのようの位置推定技術により推定可能である。
例:再生日時が「午前」である場合、「朝」、「夜明け」を2倍
再生場所が「京都」である場合、「京都」を2倍
(7)ユーザの嗜好情報に基づく判定
重要度判定部236は、ユーザの嗜好情報に基づいて語句の重要度を判定してもよい。なお、ユーザの嗜好情報は、ユーザによる音楽の再生履歴や、通信網12からの情報検索に用いた語句の履歴などから取得可能である。
例:ユーザの嗜好が「バイク」である場合、「エンジン」、「ブレーキ」を2倍
(8)メロディーパートに基づく判定
重要度判定部236は、解析対象の歌詞部分のメロディーパートに応じて重要を調整してもよい。
例:サビ>Bメロ>Aメロ、という順で重要度が高くなるように調整
(9)テンポに基づく判定
重要度判定部236は、解析対象の歌詞部分のテンポに応じて重要度を調整してもよい。
例:テンポの速い箇所である場合には重要度を高くする。
(10)音量に基づく判定
重要度判定部236は、解析対象の歌詞部分の音量に応じて重要度を調整してもよい。
例:音量の大きい箇所である場合には重要度を高くする。
【0042】
重要度判定部236は、例えば上記基準(1)〜(3)に基づき、「京都の山奥で生まれたよ〜」という歌詞において、「京都」の重要度を、「京都」が固有名詞で、地名辞書に存在し、出現回数は1回なので、「9」と判定する。一方、重要度判定部236は、「山奥」の重要度を、「山奥」が普通名詞で、専用辞書に存在せず、出現回数が1回なので、「2」と判定する。
【0043】
語句抽出部238は、重要度判定部236により判定された各語句の重要度に基づき、歌詞に含まれる語句から検索語句を抽出する。例えば、語句抽出部238は、重要度が最も高い「京都」を検索語句として抽出してもよいし、重要度が最も高い「京都」および次に重要度が高い「山奥」の双方を抽出してもよい。
【0044】
なお、語句抽出部238は、解析対象の歌詞部分の再生時に表示する画像枚数に基づいて抽出する語句の数を決定してもよい。例えば、解析対象の歌詞部分の再生時に1枚の画像のみを表示する場合には重要度が最も高い語句のみを検索語句として抽出してもよい。また、解析対象の歌詞部分の再生時にn枚の画像を表示する場合、語句抽出部238は、重要度が最も高い語句から、重要度がn番目に高い語句までを検索語句として抽出してもよい。また、解析対象の歌詞部分の再生時にn枚の画像を表示する場合、語句抽出部238は、重要度が高い方から少なくとも1つの語句を検索語句として抽出してもよい。この場合、抽出された検索語句の各々により、合計がn枚になるように画像が検索される。
【0045】
通信部264および検索部268は、語句抽出部238により抽出された検索語句に基づいて画像を取得する取得部としての機能を有する。なお、通信部264および検索部268による画像の取得枚数は、ユーザが各画像十分に視認できるように、解析対象の歌詞部分の再生時間に応じて決定されてもよい。例えば、解析対象の歌詞部分の再生時間が長いほど取得枚数が大きな数に決定される。
【0046】
通信部264は、通信網12と通信するためのインタフェースである。通信部264は、例えば、解析部230により抽出された検索語句(例えば、「京都」)を検索要求として画像検索サーバ30に送信し、画像検索サーバ30により検索語句を用いて検索された画像を画像検索サーバ30から受信する。
【0047】
検索部268は、音楽再生装置20−1が有する画像記憶部224から、解析部230により抽出された検索語句に合致する画像を検索する。なお、画像取得は通信部264または検索部268のいずれかによって行われてもよいし、双方によって行われてもよい。また、通信部264は、音楽の再生開始前に画像取得を行い、画像記憶部224は、通信部264により取得された画像を音楽と関連付けて記憶しておいてもよい。この場合、検索部268が、音楽の再生時に当該音楽に関連付けられた画像を画像記憶部224から取得することができる。なお、通信部264による画像取得から一定期間の経過後、または、ある音楽について取得済みの画像が全て表示のために利用された場合などには、画像記憶部224の画像更新のために、通信部264が再度画像取得を行ってもよい。また、音楽再生時に画像記憶部224に音楽と関連付けられた画像が記憶されていない場合、通信部264は音楽再生時にリアルタイムに画像をネットワークから取得してもよい。
【0048】
音楽再生部272は、解析対象の音楽の再生用データを音楽記憶部220から読み出して再生する。例えば、音楽再生部272は、再生用データ復号およびD/A変換などを行い、再生信号を音楽出力部276に供給する。
【0049】
音楽出力部276は、音楽再生部272から供給される再生信号を音声として出力する。この音楽出力部276は、スピーカ、イヤホンおよびヘッドホンなどの外付けの音楽出力装置であってもよい。
【0050】
表示制御部280は、通信部264または検索部268により検索語句に基づいて取得された画像を、音楽再生部272により再生される音楽の進行に合わせて画像表示部284に表示させる。ここで、表示制御部280は、検索語句に基づいて取得された画像の表示制御を以下に例示するように多様な形態で行うことが可能である。なお、以下で説明する各表示制御は適宜組み合わせて実行することも可能である。
【0051】
−−第1の表示制御−−
表示制御部280は、解析部230により1の検索語句が抽出され、通信部264または検索部268により1の検索語句を用いて1枚の画像が検索された場合、検索された画像を検索語句が出現する音楽部分の再生時に渡って画像表示部284に表示させてもよい。例えば、解析部230により検索語句として「京都」が抽出され、通信部264または検索部268により検索語句「京都」に基づいて1枚の画像が検索された場合、表示制御部280は、図4に示す画面を画像表示部284に表示させる。
【0052】
図4は、第1の表示制御により表示される画面の具体例を示した説明図である。図4に示したように、表示制御部280は、「京都の山奥で生まれたよ〜」という歌詞が出現している音楽部分の再生時に、検索語句「京都」に基づいて検索された画像P1を画像表示部284に歌詞と併せて表示する。なお、表示制御部280は、歌詞は画像表示部284に表示させなくてもよい。
【0053】
より詳細に説明すると、表示制御部280は、検索語句の重要度に応じて画像の表示サイズを制御してもよい。例えば、表示制御部280は、検索語句の重要度が高いほど画像の表示サイズを大きくしてもよい。ここで、検索語句の重要度はメロディーパート、テンポ、および音量などにも依存するので、結果、メロディーパート、テンポ、および音量などによって画像の表示サイズが制御される。
【0054】
なお、表示制御部280は、検索語句を用いて取得された画像を、検索語句の出現する音楽部分と異なる箇所において画像表示部284に表示させてもよい。例えば、音楽中のサビ部分の歌詞は作詞家が音楽中で最も伝えたい代表箇所と捉えることができるので、表示制御部280は、その音楽全体の再生時に、サビ部分に含まれる検索語句を用いて取得された画像を画像表示部284に表示させてもよい。また、表示制御部280は、伏線的な効果を得るために、あるメロディーパートの再生時に、次のメロディーパートに含まれる検索語句を用いて取得された画像を画像表示部284に表示させてもよい。
【0055】
−−第2の表示制御−−
表示制御部280は、解析部230により1の検索語句が抽出され、通信部264または検索部268により1の検索語句を用いて複数枚の画像が検索された場合、検索された複数枚の画像を検索語句が出現する音楽部分の再生時に順次に画像表示部284に表示させてもよい。例えば、解析部230により検索語句として「京都」が抽出され、通信部264または検索部268により検索語句「京都」に基づいて2枚の画像が検索された場合、表示制御部280は、図5に示す画面を画像表示部284に表示させる。
【0056】
図5は、第2の表示制御により表示される画面の具体例を示した説明図である。図5に示したように、表示制御部280は、「京都の山奥で生まれたよ〜」という歌詞が出現している音楽部分の再生が開始されると、まず、検索語句「京都」に基づいて検索された一方の画像P1を画像表示部284に表示させる。そして、「京都の山奥で生まれたよ〜」という歌詞が出現している音楽部分の再生が進行すると、表示制御部280は、検索語句「京都」に基づいて検索された他方の画像P2に画像表示部284の表示を切り替える。
【0057】
なお、表示制御部280は、フェードイン、フェードアウトにより画像の切替えを行ってもよい。例えば、表示制御部280は、画像P1から画像P2への切替え時、画像P1のαブレンド値(透過度)を徐々に小さくし、画像P2のαブレンド値を徐々に大きくしてもよい。
【0058】
−−第3の表示制御−−
表示制御部280は、解析部230により複数の検索語句が抽出され、通信部264または検索部268により複数の検索語句の各々を用いて画像が検索された場合、各検索語句を用いて検索された画像を、対応する音楽部分の再生時に順次に画像表示部284に表示させてもよい。例えば、解析部230により検索語句として「京都」および「山奥」が抽出され、通信部264または検索部268により検索語句「京都」および「山奥」の各々により画像が1枚ずつ検索された場合、表示制御部280は、図6に示す画面を画像表示部284に表示させる。
【0059】
図6は、第3の表示制御により表示される画面の具体例を示した説明図である。図6に示したように、表示制御部280は、「京都の山奥で生まれたよ〜」という歌詞が出現している音楽部分の再生が開始されると、検索語句「京都」を用いて検索された画像P1を画像表示部284に表示させる。そして、「京都の山奥で生まれたよ〜」という歌詞が出現している音楽部分の再生が進行すると、表示制御部280は、検索語句「山奥」を用いて検索された画像P3に画像表示部284の表示を切り替える。
【0060】
ここで、検索語句「京都」の重要度が「9」であるのに対し、検索語句「山奥」の重要度は「2」であるので、図6に示したように、検索語句「山奥」を用いて検索された画像P3の表示サイズが、画像P1の表示サイズより小さくなるように制御される。
【0061】
−−第4の表示制御−−
表示制御部280は、通信部264または検索部268により検索された画像に、音楽のビートやリズムに応じた動き(画像の揺れ、伸縮、回転など)を与えてもよい。例えば、解析部230により検索語句として「京都」が抽出され、通信部264または検索部268により検索語句「京都」に基づいて画像が検索された場合、表示制御部280は、図7に示す表示制御を行う。
【0062】
図7は、第4の表示制御により表示される画面の具体例を示した説明図である。図7に示したように、表示制御部280は、「京都の山奥で生まれたよ〜」という歌詞が出現している音楽部分の再生時、検索語句「京都」に基づいて検索された画像P1を画面上の上下に揺らす。
【0063】
ここで、表示制御部280は、音楽のリズムに対応する激しさで画像P1を揺らしてもよい。このような第4の表示制御により、音楽の雰囲気を画像P1の表示態様に反映させることが可能である。
【0064】
−−第5の表示制御−−
表示制御部280は、通信部264または検索部268により複数枚の画像が検索された場合、検索語句が出現する音楽部分の再生時に、複数枚の画像を画像表示部284の異なる領域に同時に表示させてもよい。例えば、解析部230により検索語句として「京都」および「山奥」が抽出され、通信部264または検索部268により検索語句「京都」および「山奥」の各々により画像が1枚ずつ検索された場合、表示制御部280は、図8に示す画面を画像表示部284に表示させる。
【0065】
図8は、第5の表示制御により表示される画面の具体例を示した説明図である。図8に示したように、表示制御部280は、「京都の山奥で生まれたよ〜」という歌詞が出現している音楽部分の再生時、検索語句「京都」および「山奥」の各々により検索された画像P1および画像P3を画像表示部284の異なる領域に同時に表示させる。ここで、検索語句「京都」の重要度が「9」であるのに対し、検索語句「山奥」の重要度は「2」であるので、図8に示したように、検索語句「山奥」を用いて検索された画像P3の表示サイズが、画像P1の表示サイズより小さくなるように制御される。
【0066】
なお、図8においては、複数の画像を画像表示部284の異なる領域に表示させる例を説明したが、表示制御部280は、複数の画像を画像表示部284に透過度を設定して重ねて表示させてもよい。この場合、表示制御部280は、重要度の低い検索語句を用いて検索された画像ほど低い透過度を設定してもよい。
【0067】
以上、表示制御部280による画像の表示制御について説明した。なお、表示制御部280は、音楽再生時に一度表示した画像は、連続して使用しない、一定間隔を空けてから使用する、または、全く使用しない、のように扱ってもよい。
【0068】
(第1の実施形態による音楽再生装置の動作)
続いて、図9を参照し、本開示の第1の実施形態による音楽再生装置20−1の動作を説明する。
【0069】
図9は、第1の実施形態による音楽再生装置20−1の動作を示したフローチャートである。図9に示したように、まず、音楽再生装置20−1の形態素解析部232が対象音楽の少なくとも一部分の歌詞を解析する(S304)。また、音楽解析部233が、対象音楽のメロディーパートおよびテンポなどを解析する(S308)。
【0070】
その後、重要度判定部236が、形態素解析部232および音楽解析部233による解析結果などに基づき、歌詞に含まれる各語句の重要度を判定する(S312)。続いて、語句抽出部238が、重要度の高い語句を検索語句として抽出する(S316)。
【0071】
そして、通信部264が画像検索サーバ30と協働して、あるいは検索部268が、語句抽出部238により抽出された検索語句を用いて画像を取得する(S320)。その後、表示制御部280が、再生される音楽の進行に合わせ、通信部264または検索部268により取得された画像を画像表示部284に表示させる(S324)。
【0072】
以上説明したように、本開示の第1の実施形態によれば、音楽の歌詞を解析し、歌詞に含まれる重要度の高い語句を抽出すること、抽出された語句を用いて画像取得を行うこと、および、取得された画像を音楽の再生時に表示することができる。かかる構成により、ユーザは、聴覚による音楽の知覚に加え、音楽の歌詞に応じた画像を視覚によって知覚できるので、音楽をより深く味わうことが可能となる。
【0073】
<2−2.第2の実施形態>
次に、本開示の第2の実施形態を説明する。本開示の第2の実施形態による音楽再生装置20−2は、音楽の歌詞を解析し、歌詞に含まれる重要度の高い語句、および重要度の高い語句に係る語句を抽出すること、抽出された複数の語句を用いて画像取得を行うこと、および、取得された画像を音楽の再生時に表示することができる。以下、このような本開示の第2の実施形態による音楽再生装置20−2について図10〜図13を参照して詳細に説明する。
【0074】
(第2の実施形態による音楽再生装置の構成)
図10は、本開示の第2の実施形態による音楽再生装置20−2の構成を示した機能ブロック図である。図10に示したように、第2の実施形態による音楽再生装置20−2は、歌詞記憶部216、音楽記憶部220、画像記憶部224、解析部240、通信部264、検索部268、音楽生成部272、音楽出力部276、表示制御部280、および画像表示部284を備える。音楽再生装置20−2の上記構成には、第1の実施形態による音楽再生装置20−1と共通する構成が含まれるので、以下では、第1の実施形態による音楽再生装置20−1と異なる構成を主に説明する。
【0075】
解析部240は、音楽記憶部220に記憶されている音楽、および当該音楽に関して歌詞記憶部216に記憶されている歌詞を解析し、画像を検索するための検索語句セットを抽出する。このための構成として、解析部240は、歌詞取得部241、形態素解析部242、音楽解析部243、重要度判定部246、係り受け解析部247および語句抽出部238を有する。なお、解析部240は、以下の解析を歌詞の1文、1行、または1メロディーパートなどの範囲ごとに実行してもよい。
【0076】
歌詞取得部241は、対象の音楽の歌詞を歌詞記憶部216から取得する。なお、対象の音楽は、再生中の音楽、ユーザにより指示された音楽、または音楽記憶部220に記憶されている再生前の音楽であってもよい。
【0077】
形態素解析部242は、歌詞取得部241により取得された歌詞を形態素解析する。例えば、歌詞取得部241により「黒い小さい犬が走ってきた〜」という歌詞が取得された場合、形態素解析部242は、当該歌詞を構成する語句(形態素)、および各語句の品詞を図11の(1)に示すように解析する。
【0078】
図11は、第2の実施形態による歌詞の解析結果を示した説明図である。図11の(1)に示したように、「黒い小さい犬が走ってきた〜」という歌詞は、「黒い(形容詞)、小さい(形容詞)、犬(普通名詞)、が(助詞)、走って(動詞)、きた(助動詞)、〜(記号)」と分解される。
【0079】
一方、音楽解析部243は、音楽中で解析対象の歌詞が出現している部分のメロディーパート(Aメロ、Bメロ、サビなど)、テンポ(リズム)および音量などを解析する。
【0080】
また、重要度判定部246は、形態素解析部242により得られた各語句の重要度を判定する。重要度判定部246は、例えば第1の実施形態で説明した基準(1)〜(10)の少なくともいずれかに従って各語句の重要度を判定してもよい。
【0081】
この場合、重要度判定部246は、基準(1)〜(3)に基づき、「黒い小さい犬が走ってきた〜」という歌詞において、「犬」の重要度を、「犬」が普通名詞で、専用辞書に存在せず、出現回数は1回なので、「2」と判定する。
【0082】
係り受け解析部247は、形態素解析部242により得られた各語句の係り受けを解析する。係り受け解析により、例えば「黒い小さい犬が走ってきた〜」という歌詞において、図11の(2)に示したように、「犬」に係る語句が「黒い」および「小さい」であることが分かる。
【0083】
語句抽出部248は、重要度判定部246により重要度が最も高い語句、および重要度が最も高い語句に係る語句を抽出する。例えば、「黒い小さい犬が走ってきた〜」という歌詞において、最も重要度の高い語句が「犬」であり、「犬」に係る語句が「黒い」および「小さい」であるので、語句抽出部248は、「犬」、「黒い」および「小さい」を検索語句セットとして抽出する。
【0084】
なお、語句抽出部248は、解析対象の歌詞部分の再生時に表示する画像枚数に基づいて抽出する検索語句セットの数を決定してもよい。例えば、解析対象の歌詞部分の再生時に1枚の画像のみを表示する場合には重要度が最も高い語句を含む検索語句セットのみを抽出してもよい。また、解析対象の歌詞部分の再生時にn枚の画像を表示する場合、語句抽出部238は、重要度が最も高い語句を含む検索語句セットから、重要度がn番目に高い語句を含む検索語句セットまでを抽出してもよい。また、解析対象の歌詞部分の再生時にn枚の画像を表示する場合、語句抽出部238は、重要度が高い方から少なくとも1つの語句および当該語句に係る語句の組合せからなる少なくとも1つの検索語句セットを抽出してもよい。この場合、抽出された検索語句セットの各々により、合計がn枚になるように画像が検索される。
【0085】
通信部264および検索部268は、第1の実施形態と同様に、解析部240により抽出された検索語句セットを用いて画像を取得する。具体的には、通信部264および検索部268は、検索語句セットを構成する複数の語句の論理積により画像を取得してもよい。また、通信部264および検索部268は、検索優先度を指定できる場合には、検索語句セットのうちの係り先の語句の優先度を高めてもよい。
【0086】
音楽再生部272、音楽出力部276、表示制御部280および画像表示部284は、第1の実施形態と同様に、通信部264または検索部268により取得された画像が音楽の進行に合わせて表示されるように動作する。例えば、「犬」、「黒い」および「小さい」からなる検索語句セットを用いて画像が取得された場合、画像表示部284は図12に示す画像を表示する。
【0087】
図12は、第2の実施形態による画像表示の具体例を示した説明図である。図12に示したように、表示制御部280は、「黒い小さい犬が走ってきた〜」という歌詞が出現している音楽部分の再生時に、「犬」、「黒い」および「小さい」からなる検索語句セットを用いて検索された画像P4を画像表示部284に表示させる。
【0088】
なお、「犬」の重要度は比較的小さい「2」であり、曲のリズムが穏やかである場合、表示制御部280は、第1の実施形態で説明した第1〜第5の表示制御のいずれかにより、画像P4を比較的小さめの表示サイズでさざ波のように揺らして画像表示部284に表示させてもよい。
【0089】
(第2の実施形態による音楽再生装置の動作)
以上、第2の実施形態による音楽再生装置20−2の構成を説明した。続いて、図13を参照し、第2の実施形態による音楽再生装置20−2の動作を説明する。
【0090】
図13は、第2の実施形態による音楽再生装置20−2の動作を示したフローチャートである。図13に示したように、まず、音楽再生装置20−2の形態素解析部242が対象音楽の少なくとも一部分の歌詞を解析する(S404)。また、音楽解析部243が、対象音楽のメロディーパートおよびテンポなどを解析する(S408)。
【0091】
その後、重要度判定部246が、形態素解析部242および音楽解析部243による解析結果などに基づき、歌詞に含まれる各語句の重要度を判定する(S412)。また、係り受け解析部247が、形態素解析部242により得られた各語句の係り受けを解析する(S416)。なお、S416の処理はS412の処理の前に行われてもよいし、S416の処理とS412の処理は並列して行われてもよい。
【0092】
続いて、語句抽出部248が、重要度の高い語句、および当該語句に係る語句を検索語句セットとして抽出する(S420)。そして、通信部264が画像検索サーバ30と協働して、あるいは検索部268が、語句抽出部248により抽出された検索語句セットを用いて画像を取得する(S424)。その後、表示制御部280が、再生される音楽の進行に合わせ、通信部264または検索部268により取得された画像を画像表示部284に表示させる(S428)。
【0093】
以上説明したように、本開示の第2の実施形態による音楽再生装置20−2は、音楽の歌詞を解析し、歌詞に含まれる重要度の高い語句、および重要度の高い語句に係る語句を抽出すること、抽出された複数の語句を用いて画像取得を行うこと、および、取得された画像を音楽の再生時に表示することが可能である。
【0094】
<2−3.第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。本開示の第3の実施形態による音楽再生装置20−3は、音楽の歌詞を解析し、歌詞を構成する主部および述部を解析し、主部から名詞を検索語句として抽出すること、抽出した語句を用いて画像取得を行うこと、取得された画像を音楽の再生時に述部に応じた動きで表示することができる。以下、このような本開示の第3の実施形態による音楽再生装置20−3について図14〜図17を参照して詳細に説明する。
【0095】
図14は、本開示の第3の実施形態による音楽再生装置20−3の構成を示した機能ブロック図である。図14に示したように、第3の実施形態による音楽再生装置20−3は、歌詞記憶部216、音楽記憶部220、画像記憶部224、解析部250、通信部264、検索部268、音楽生成部272、音楽出力部276、表示制御部282、および画像表示部284を備える。音楽再生装置20−3の上記構成には、第1の実施形態による音楽再生装置20−1と共通する構成が含まれるので、以下では、第1の実施形態による音楽再生装置20−1と異なる構成を主に説明する。
【0096】
解析部250は、音楽記憶部220に記憶されている音楽、および当該音楽に関して歌詞記憶部216に記憶されている歌詞を解析し、画像を検索するための検索語句を抽出する。このための構成として、解析部250は、歌詞取得部251、形態素解析部252、音楽解析部253、係り受け解析部254、主部述部判定部255、重要度判定部256、および語句抽出部258を有する。なお、解析部250は、以下の解析を歌詞の1文、1行、または1メロディーパートなどの範囲ごとに実行してもよい。
【0097】
歌詞取得部251は、対象の音楽の歌詞を歌詞記憶部216から取得する。なお、対象の音楽は、再生中の音楽、ユーザにより指示された音楽、または音楽記憶部220に記憶されている再生前の音楽であってもよい。
【0098】
形態素解析部252は、歌詞取得部251により取得された歌詞を形態素解析する。例えば、歌詞取得部251により「太陽が爆発して土星が消えた〜」という歌詞が取得された場合、形態素解析部252は、当該歌詞を構成する語句(形態素)、および各語句の品詞を図15の(1)に示すように解析する。
【0099】
図15は、第3の実施形態による歌詞の解析結果を示した説明図である。図15の(1)に示したように、「太陽が爆発して土星が消えた〜」という歌詞は、「太陽(固有名詞)、が(助詞)、爆発して(動詞)、土星(固有名詞)、が(助詞)、消えた〜(動詞)」と分解される。
【0100】
一方、音楽解析部253は、音楽中で解析対象の歌詞が出現している部分のメロディーパート(Aメロ、Bメロ、サビなど)、テンポ(リズム)および音量などを解析する。
【0101】
また、係り受け解析部254は、形態素解析部252により得られた各語句の係り受けを解析する。係り受け解析により、例えば「太陽が爆発して土星が消えた〜」という歌詞において、図15の(2)に示したように、「爆発して」に係る語句が「太陽が」であることが分かる。
【0102】
主部述部判定部255は、歌詞を構成する文ごとに主部と述部を判定する。例えば、主部述部判定部255は、単文、重文および複文の主部と述部を以下のように判定する。
・単文 「犬が走る。」 主部=「犬が」、述部=「走る。」
・重文 「犬が走り、猫は泣く。」
第1の主部=「犬が」、第1の述部=「走り、」、
第2の主部=「猫は」、第2の述部=「泣く。」
・複文 「犬が走った後を猫が追う」
第1の主部=「犬が」、第1の述部=「走った」、
第2の主部=「猫が」、第2の述部=「追う。」
【0103】
同様に、主部述部判定部255は、「太陽が爆発して土星が消えた〜」という歌詞の主部および述部を以下のように判定する。なお、以下のように主部と述部の組が複数存在する場合、主部と述部の組の各々について以降の処理を行う。
第1の主部=「太陽が」、第1の述部=「爆発して」
第2の主部=「土星が」、第2の述部=「消えた〜」
【0104】
重要度判定部256は、主部述部判定部255により判定された主部を構成する各語句の重要度を判定する。重要度判定部256は、例えば第1の実施形態で説明した基準(1)〜(10)の少なくともいずれかに従って各語句の重要度を判定してもよい。
【0105】
この場合、重要度判定部256は、主部を構成する「太陽」の重要度を、「太陽」が固有名詞で、専用辞書に存在せず、出現回数は1回なので、「3」と判定する。
【0106】
語句抽出部258は、重要度判定部256により重要度が最も高い語句を抽出する。例えば、語句抽出部258は、「太陽が爆発して土星が消えた〜」という歌詞を構成する第1の主部から「太陽」を検索語句として抽出する。
【0107】
通信部264および検索部268は、第1の実施形態と同様に、解析部250により抽出された検索語句を用いて画像を取得する。音楽再生部272は、第1の実施形態と同様に解析対象の音楽の再生用データを音楽記憶部220から読み出して再生し、音楽出力部276は、音楽再生部272から供給される再生信号を音声として出力する。
【0108】
表示制御部282は、通信部264または検索部268により検索語句に基づいて取得された画像を、主部述部判定部255により判定された述部に応じた動きで画像表示部284に表示させる。より詳細に説明すると、表示制御部282は、述部と動きパターンが対応付けられたテーブルを用意しておき、テーブルにおいて述部と対応付けられている動きパターンに従って画像の表示制御を行ってもよい。例えば、テーブルにおいて、述部「走る」と動きパターン「左右に動く」、述部「爆発する」と動きパターン「破裂させる」が対応付けられている場合、表示制御部282は、図16に示す表示制御を行う。
【0109】
図16は、第3の実施形態による画像表示の具体例を示した説明図である。図16に示したように、表示制御部282は、「太陽が爆発して土星が消えた〜」という歌詞が出現している音楽部分の再生が開始されると、検索語句「太陽」を用いて取得された画像P5を画像表示部284に表示させる。その後、表示制御部282は、「爆発して」という述部に対応付けられている動きパターンに従い、画像P5を破裂させる(断片化して飛び散らせる。)。
【0110】
なお、述部が否定形である場合、表示制御部282は、画面全体に×を表示するなど、述部が否定形であるが分かるような表示制御を行ってもよい。また、主部述部に加え、目的語を用いて画像検索および表示制御を行うことも可能である。さらに、音楽の雰囲気を歌詞に含まれる語句や音楽解析により判定し、音楽の雰囲気に合った動きを画像に与えることも可能である。
【0111】
(第3の実施形態による音楽再生装置の動作)
以上、第3の実施形態による音楽再生装置20−3の構成を説明した。続いて、図17を参照し、第3の実施形態による音楽再生装置20−3の動作を説明する。
【0112】
図17は、第3の実施形態による音楽再生装置20−3の動作を示したフローチャートである。図17に示したように、まず、音楽再生装置20−3の形態素解析部252が対象音楽の少なくとも一部分の歌詞を解析する(S504)。そして、係り受け解析部254は、形態素解析部252により得られた各語句の係り受けを解析する(S508)。また、音楽解析部253が、対象音楽のメロディーパートおよびテンポなどを解析する(S512)。
【0113】
続いて、主部述部判定部255が、歌詞を構成する文ごとに主部と述部を判定し(S516)、重要度判定部256が、主部述部判定部255により判定された主部を構成する各語句の重要度を判定する(S520)。
【0114】
そして、通信部264が画像検索サーバ30と協働して、あるいは検索部268が、語句抽出部258により抽出された検索語句を用いて画像を取得する(S528)。その後、表示制御部280が、再生される音楽の進行に合わせ、通信部264または検索部268により取得された画像を、述部に応じた動きで画像表示部284に表示させる(S532)。
【0115】
以上説明したように、本開示の第3の実施形態による音楽再生装置20−3によれば、音楽の歌詞を解析し、歌詞を構成する主部および述部を解析し、主部から名詞を検索語句として抽出すること、抽出した語句を用いて画像取得を行うこと、取得された画像を音楽の再生時に述部に応じた動きで表示することが可能である。
【0116】
<2−4.第4の実施形態>
次に、本開示の第4の実施形態を説明する。本開示の第4の実施形態では、音楽に関連する画像データファイルを事前に作成しておき、音楽の再生時に当該画像データファイルも併せて再生する方法を提案する。
【0117】
図18は、本開示の第4の実施形態による音楽再生装置20−4の構成を示した機能ブロック図である。図18に示したように、第4の実施形態による音楽再生装置20−4は、歌詞記憶部216、音楽記憶部220、画像記憶部224、解析部230、通信部264、検索部268、音楽生成部272、音楽出力部276、表示制御部280、画像表示部284、およびデータ作成部288を備える。音楽再生装置20−4の上記構成には、第1の実施形態による音楽再生装置20−1と共通する構成が含まれるので、以下では、第1の実施形態による音楽再生装置20−1と異なる構成を主に説明する。
【0118】
通信部264は、音楽データの取得後であって、音楽データの再生開始前に、解析部230により抽出された検索語句を用いてネットワークから画像取得を行う。ここで、通信部264は、歌詞の1文、1行、または1メロディーパートなどの範囲ごとの検索語句を用い、各範囲に対応する画像を取得する。
【0119】
データ作成部288は、通信部264により取得された画像に基づき、各画像が音楽中の対応する範囲の再生タイミングで出現するような動画データ(例えば、MPEGのような画像データファイル)を作成する。なお、各画像には、第1〜第3の実施形態で説明した表示制御が施されていてもよい。また、データ作成部288は、音楽データを含む動画データを作成してもよい。さらに、データ作成部288は、1の音楽に関して複数パターンの動画データを作成してもよい。
【0120】
なお、上記では画像データファイルが動画データである例を説明したが、本実施形態はかかる例に限定されない。例えば、画像データファイルは、通信部264により取得された画像と、対象の音楽と、当該画像を表示する音楽中のタイミングと、が関連付けられたデータファイルであってもよい。
【0121】
上記のようにしてデータ作成部288により作成された動画データは、画像記憶部224に記憶される。
【0122】
その後、音楽の再生時には、音楽に対応する動画データを検索部268が画像記憶部224から検索し、表示制御部280が、検索部268により検索された動画データを再生し、再生画面を画像表示部284に表示させる。なお、表示制御部280は、動画データに音楽データが含まれない場合、音楽再生の速度に応じて動画データの再生速度も変更する。
【0123】
画像記憶部224から検索される画像データファイルが、画像と、対象の音楽と、当該画像を表示する音楽中のタイミングと、が関連付けられたデータファイルである場合、表示制御部280は、当該データファイルに含まれる各画像の表示タイミングに従って画像表示を制御してもよい。
【0124】
このように、本開示の第4の実施形態による音楽再生装置20−4は、画像データファイルを作成するデータ作成装置としての機能も有するので、音楽の再生時に事前に作成した画像データファイルを用いて画像表示を行うことができる。
【0125】
(補足)
なお、上記では画像データファイルの作成機能を音楽再生装置20−4に実装する例を説明したが、画像データファイルの作成機能をネットワーク側のサーバに実装することも可能である。この場合、音楽再生装置20−4は、サーバから画像データファイルを取得することにより音楽に合わせて画像を表示可能である。
【0126】
また、検索部268は、音楽の再生時、以前に使用したことのない画像データファイル(動画)を選択的に検索してもよい。また、通信部264による画像取得から一定期間の経過後、または、ある音楽について作成済みの画像データファイルが全て表示のために利用された場合などには、画像記憶部224の更新のために、通信部264が再度画像取得を行ってもよい。また、音楽再生時に画像記憶部224に音楽と関連付けられた画像データファイルが記憶されていない場合、通信部264は音楽再生時にリアルタイムに画像をネットワークから取得してもよい。
【0127】
また、上記では音楽の再生前に画像データファイルを作成する例を説明したが、データ作成部288は、音楽の再生時に表示制御部280により生成された表示を利用して画像データファイルを作成してもよい。
【0128】
<<3.むすび>>
以上説明したように、本開示の第1〜第4の実施形態によれば、ユーザは、聴覚による音楽の知覚に加え、音楽の歌詞に応じた画像を視覚によって知覚できるので、音楽をより深く味わうことが可能となる。
【0129】
なお、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0130】
例えば、本明細書の音楽再生装置20の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、音楽再生装置20の処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0131】
また、音楽再生装置20に内蔵されるCPU201、ROM202およびRAM203などのハードウェアを、上述した音楽再生装置20の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【0132】
また、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
音楽を再生する再生部と、
前記音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出する解析部と、
前記解析部により抽出された語句を用いて画像取得を行う取得部と、
前記音楽の再生時に、前記取得部により取得された画像を表示装置に表示させる表示制御部と、
を備える、音楽再生装置。
(2)
前記解析部は、前記音楽の一部分の歌詞を解析し、
前記表示制御部は、前記音楽の一部分の再生時に、前記音楽の一部分の歌詞から抽出された語句を用いて前記取得部により取得された画像を前記表示装置に表示させる、(1)に記載の音楽再生装置。
(3)
前記解析部は、前記歌詞に含まれる各語句の重要度を判定し、各語句の重要度に基づいて少なくとも1の語句を抽出する、(1)または(2)のいずれか一項に記載の音楽再生装置。
(4)
前記解析部は、前記各語句の品詞、前記音楽の一部分の属するメロディーパート、音量またはリズムの少なくともいずれかに基づいて前記各語句の重要度を判定する、(3)に記載の音楽再生装置。
(5)
前記表示制御部は、前記画像の取得に用いられた語句の重要度に応じて前記画像の表示サイズを制御する、(3)または(4)のいずれか一項に記載の音楽再生装置。
(6)
前記表示制御部は、前記音楽のリズムに応じて前記画像の動きを制御する、(1)〜(5)のいずれか一項に記載の音楽再生装置。
(7)
前記取得部は、前記解析部により抽出された少なくとも1の語句を用いて1または2以上の画像を取得し、
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記1または2以上の画像を前記音楽の一部分の再生時に前記表示装置に表示させる、(1)〜(6)のいずれか一項に記載の音楽再生装置。
(8)
前記取得部は、前記音楽の一部分の再生に要する時間に応じた枚数の画像を取得する、(1)〜(7)のいずれか一項に記載の音楽再生装置。
(9)
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記1または2以上の画像を順次に前記表示装置に表示させる、(8)に記載の音楽再生装置。
(10)
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記1または2以上の画像を前記表示装置の表示画面上の異なる領域に同時に表示させる、(8)に記載の音楽再生装置。
(11)
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記1または2以上の画像を、前記表示装置の表示画面上で重なる領域に透過度を設定して表示させる、(8)に記載の音楽再生装置。
(12)
前記表示制御部は、前記1または2以上の画像の各々の透過度を、前記1または2以上の画像の取得に用いられた語句の重要度に応じて制御する、(11)に記載の音楽再生装置。
(13)
前記解析部は、各語句の重要度に基づいて1の語句を抽出し、さらに、抽出した前記1の語句に係る語句を抽出する、(3)〜(12)のいずれか一項に記載の音楽再生装置。
(14)
前記取得部は、前記解析部により抽出された複数の語句の論理積により画像検索を行う、(13)に記載の音楽再生装置。
(15)
前記解析部は、前記音楽の一部分の歌詞の主部および述部を解析し、前記主部から語句を抽出し、
前記表示制御部は、前記主部から抽出された語句を用いて前記取得部により取得された画像を、前記述部に応じた動きで前記表示装置に表示させる、(3)に記載の音楽再生装置。
(16)
前記音楽再生装置は、
前記取得部によりネットワークから取得された画像に基づいて前記音楽と関連付けられた画像データファイルを作成するデータ作成部と、
前記データ作成部により作成された前記画像データファイルを記憶する記憶部と、
をさらに備え、
前記取得部は、前記音楽の再生時に、前記記憶部に前記音楽と関連付けて記憶されている前記画像データファイルを取得する、(1)〜(15)のいずれか一項に記載の音楽再生装置。
(17)
音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出することと、
前記抽出された語句を用いて画像取得を行うことと、
前記音楽の再生時に、前記取得された画像を表示装置に表示させることと、
を含む、音楽再生方法。
(18)
コンピュータを、
音楽を再生する再生部と、
前記音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出する解析部と、
前記解析部により抽出された語句を用いて画像取得を行う取得部と、
前記音楽の再生時に、前記取得部により取得された画像を表示装置に表示させる表示制御部と、
として機能させるための、プログラム。
(19)
音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出する解析部と、
前記解析部により抽出された語句を用いてネットワークから画像取得を行う取得部と、
前記取得部により取得された画像に基づいて前記音楽と関連付けられた画像データファイルを作成するデータ作成部と、
を備える、データ作成装置。
【符号の説明】
【0133】
1 音楽再生システム
20 音楽再生装置
30 画像検索サーバ
40 画像サーバ
216 歌詞記憶部
220 音楽記憶部
224 画像記憶部
230、240、250 解析部
231、241、251 歌詞取得部
232、242、252 形態素解析部
233、243、253 音楽解析部
236、246、256 重要度判定部
238、248、258 語句抽出部
247、254 係り受け解析部
255 主部述部判定部
264 通信部
268 検索部
272 音楽再生部
276 音楽出力部
280、282 表示制御部
284 画像表示部
288 データ作成部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
音楽を再生する再生部と、
前記音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出する解析部と、
前記解析部により抽出された語句を用いて画像取得を行う取得部と、
前記音楽の再生時に、前記取得部により取得された画像を表示装置に表示させる表示制御部と、
を備える、音楽再生装置。
【請求項2】
前記解析部は、前記音楽の一部分の歌詞を解析し、
前記表示制御部は、前記音楽の一部分の再生時に、前記音楽の一部分の歌詞から抽出された語句を用いて前記取得部により取得された画像を前記表示装置に表示させる、請求項1に記載の音楽再生装置。
【請求項3】
前記解析部は、前記歌詞に含まれる各語句の重要度を判定し、各語句の重要度に基づいて少なくとも1の語句を抽出する、請求項2に記載の音楽再生装置。
【請求項4】
前記解析部は、前記各語句の品詞、前記音楽の一部分の属するメロディーパート、音量またはリズムの少なくともいずれかに基づいて前記各語句の重要度を判定する、請求項3に記載の音楽再生装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記画像の取得に用いられた語句の重要度に応じて前記画像の表示サイズを制御する、請求項4に記載の音楽再生装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記音楽のリズムに応じて前記画像の動きを制御する、請求項5に記載の音楽再生装置。
【請求項7】
前記取得部は、前記解析部により抽出された少なくとも1の語句を用いて1または2以上の画像を取得し、
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記1または2以上の画像を前記音楽の一部分の再生時に前記表示装置に表示させる、請求項6に記載の音楽再生装置。
【請求項8】
前記取得部は、前記音楽の一部分の再生に要する時間に応じた枚数の画像を取得する、請求項7に記載の音楽再生装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記1または2以上の画像を順次に前記表示装置に表示させる、請求項8に記載の音楽再生装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記1または2以上の画像を前記表示装置の表示画面上の異なる領域に同時に表示させる、請求項8に記載の音楽再生装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記1または2以上の画像を、前記表示装置の表示画面上で重なる領域に透過度を設定して表示させる、請求項8に記載の音楽再生装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記1または2以上の画像の各々の透過度を、前記1または2以上の画像の取得に用いられた語句の重要度に応じて制御する、請求項11に記載の音楽再生装置。
【請求項13】
前記解析部は、各語句の重要度に基づいて1の語句を抽出し、さらに、抽出した前記1の語句に係る語句を抽出する、請求項3に記載の音楽再生装置。
【請求項14】
前記取得部は、前記解析部により抽出された複数の語句の論理積により画像検索を行う、請求項13に記載の音楽再生装置。
【請求項15】
前記解析部は、前記音楽の一部分の歌詞の主部および述部を解析し、前記主部から語句を抽出し、
前記表示制御部は、前記主部から抽出された語句を用いて前記取得部により取得された画像を、前記述部に応じた動きで前記表示装置に表示させる、請求項3に記載の音楽再生装置。
【請求項16】
前記音楽再生装置は、
前記取得部によりネットワークから取得された画像に基づいて前記音楽と関連付けられた画像データファイルを作成するデータ作成部と、
前記データ作成部により作成された前記画像データファイルを記憶する記憶部と、
をさらに備え、
前記取得部は、前記音楽の再生時に、前記記憶部に前記音楽と関連付けて記憶されている前記画像データファイルを取得する、請求項1に記載の音楽再生装置。
【請求項17】
音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出することと、
前記抽出された語句を用いて画像取得を行うことと、
前記音楽の再生時に、前記取得された画像を表示装置に表示させることと、
を含む、音楽再生方法。
【請求項18】
コンピュータを、
音楽を再生する再生部と、
前記音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出する解析部と、
前記解析部により抽出された語句を用いて画像取得を行う取得部と、
前記音楽の再生時に、前記取得部により取得された画像を表示装置に表示させる表示制御部と、
として機能させるための、プログラム。
【請求項19】
音楽の歌詞を解析し、前記歌詞に含まれる語句を抽出する解析部と、
前記解析部により抽出された語句を用いてネットワークから画像取得を行う取得部と、
前記取得部により取得された画像に基づいて前記音楽と関連付けられた画像データファイルを作成するデータ作成部と、
を備える、データ作成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−220582(P2012−220582A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83961(P2011−83961)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】