説明

音響機器の接続構造

【課題】 低ハイトの、コイルスプリングタイプの圧接挟持型コネクタを用いて、携帯音響機器のマイクロフォンに負荷される圧縮応力を低減する。
【解決手段】 樹脂製ハウジングと、ハウジングに設けた貫通孔にスライド可能に嵌められた導電ピンと、ハウジングに嵌入固定された導電キャップと、導電ピンと導電プレートとの間に挟持されたコイルスプリングとからなる圧接挟持型コネクタであって、導電ピンの底面がコイルスプリングに対向する端面に掘り込み部が形成されており、コイルスプリングの弾発力によって無負荷の場合に相接する導電ピン下部のフランジ部の上面とハウジングに形成された貫通孔の上部の小径部の下面とが、相互に適応する錐面または球面をなしている圧接挟持型コネクタによって、マイクロフォンの電極と配線基板の電極とが電気的に接続されていることを特徴とする。導電キャップを省略し、導電ピンの底面が向き合うようにすることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の小型音響機器のマイクロフォンと配線基板等とを電気的に接続する携帯音響機器の接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話を典型として、携帯可能な小型音響機器は近時ますますの小型化、薄型化、軽量化が図られてきている。それに伴い、小型音響機器に用いられる各部品の小型化、薄型化、軽量化が図られている。
部品の小型化、薄型化、軽量化に伴い、各部品の強度自体が問題とされ始めている。
従来、携帯電話等の携帯可能な小型音響機器において、マイクロホンと電気基板との電気接続には、異方導電性の圧接型コネクタが用いられてきた(特許文献1参照)。
【0003】
「マイクロホン・ホルダー」と題される特許文献1には、図6に示されるように、マイクロホン51と電気基板52とが、圧接型コネクタ53を介して電気的に接続されている。この場合の圧接型コネクタは、弾性体に金属線(導電体)が配向分布して埋め込まれたものであって、弾性体が押圧されて圧縮することによって、埋め込まれた金属線(導電体)が、マイクロホン51と電気基板52とそれぞれの電極に接触するようになって、対応する電極間を相互に導通するものである。なお、54はマイクロホンホルダー、55はケースである。
この他に、絶縁性弾性体と導電性弾性体が交互に積層された、いわゆる「ゼブラ型」の異方導電性の圧接型コネクタも多く用いられている。
【0004】
異方導電性の圧接型コネクタは、押圧圧縮することによって圧縮された方向のみに導通するもので、厚さをそれ程必要とせず、薄型のコネクタであることに大きな特徴の一つがあるとされている。
しかし、弾性体を圧縮するための押圧力がコネクタの全面に作用する必要があることから、トータルの押圧力は比較的大きくなることになり、小型化、薄型化されたマイクロフォン、たとえば1mm厚のもの、では、その押圧力によって、マイクロフォンに歪みや、場合によっては破損等のダメージを与える可能性が指摘され始めている。また、弾性体の圧縮変形は、押圧力によって基本的に規定されるため、組み込みに際してのストロークにあまり大きな自由度を設けることができない憾みがあり、設計上、寸法精度に余裕が設けられなかった。
【0005】
コネクタの別のタイプに、導電ピンをハウジング内に収納し、スプリングを利用するタイプの、いわゆる圧接挟持型コネクタも知られている(特許文献2参照)。
特許文献2に開示される圧接挟持型コネクタは、スプリングに金属製のコイルスプリングを用いるタイプのもので、図7に示されるように、圧接挟持型コネクタ61は、絶縁性樹脂製のハウジング62に設けられた貫通孔63内に導電ピン64、コイルスプリング65、導電キャップ66が配置されている。
導電ピン64は、先端側が先端柱状部67、後端側が後端柱状部68となっており、先端柱状部67と後端柱状部68との間にフランジ部69が形成されており、貫通孔63の一端に設けられた小径部70と係合して、導電ピン64がハウジング62から抜け出すことが阻止されている。
【0006】
この圧縮挟持型コネクタでは、コイルスプリング65の端部が導電ピン64の後端柱状部68と係合することによって、押圧・圧縮時にコイルスプリング65が横にずれたりすることを規制しており、また、ハウジング62に設けられた貫通孔63の小径部70の高さが、導電ピン64の上下方向の移動の際の軸線方向からの過度の曲がりを規制している。
この圧縮挟持型コネクタは、コイルスプリングの作動長さ当たりの弾性力、単位作動力による感応長さ等の設定が幅広く行うことができる特徴を有しているが、以上のように、押圧・圧縮時にコイルスプリング65の横ずれや、導電ピン64の上下方向の移動の際の軸線方向からの過度の曲がりを規制するための方策の必要性から、圧接挟持型コネクタ61の高さの低減に限界があり、携帯電話等の携帯可能な小型音響機器等のマイクロフォンやスピーカ等と配線基盤等とを電気的に接続には不向きであると考えられてきた。
【0007】
【特許文献1】特開平10−233828号公報
【特許文献2】特開2002−100431号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、低ハイトのコイルスプリングを利用したタイプの圧接挟持型コネクタを用いることによって、携帯音響機器のマイクロフォンに負荷される圧縮応力を低減することができる携帯音響機器の接続構造を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の携帯音響機器の接続構造は、樹脂製ハウジングと、前記ハウジングに設けた貫通孔にスライド可能に嵌められた導電ピンと、前記ハウジングに嵌入固定された導電キャップと、前記導電ピンと前記導電プレートとの間に挟持されたコイルスプリングとからなる圧接挟持型コネクタであって、前記導電ピンの底面が前記コイルスプリングに対向する端面に前記コイルスプリングの端部に係合可能な掘り込み部が形成されており、コイルスプリングの弾発力によって無負荷の場合に相接する前記導電ピン下部のフランジ部の上面と前記ハウジングに形成された貫通孔の上部の小径部の下面とが、相互に適応する錐面または球面をなしている圧接挟持型コネクタによって、マイクロフォンの電極と配線基板の電極とが電気的に接続されていることを特徴とする。また、前記導電キャップを省略し、前記導電ピンの底面が向き合うようにすることもできる。さらに、前記コイルスプリングの隣接する巻回線の中心が相互に垂直方向でずらされているものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の携帯音響機器の接続構造によれば、低荷重で作動する圧接挟持型コネクタを用いることにより、マイクロフォンに歪み、曲げ変形、破損等のダメージを与える恐れのない携帯音響機器とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、低荷重で作動する圧接挟持型コネクタを実現したことを基本とする。
以下に、図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の携帯音響機器の接続構造に用いるコイルスプリングを利用したタイプの圧接挟持型コネクタの基本単位形を示す断面概念図であり、(a)は、圧接挟持型コネクタへの無負荷状態の場合の断面概念図、(b)は、接点として標準的に作動している状態での断面概念図である。
図2は、本発明の携帯音響機器の接続構造に用いるコイルスプリングを利用したタイプの圧接挟持型コネクタの第2の基本単位形を示す断面概念図である。
図3は、本発明の携帯音響機器の接続構造を示す分解斜視図であり、(a)は表側を示し、(b)は裏側を示す。
図4は、非円形マイクロフォンハウジングを用いた本発明の実施の形態を示す説明図であり、(a)は正面側の分解斜視図、(b)は裏面側の分解斜視図、(c)は、非円形マイクロフォンハウジングを縦置きにする場合を示す分解斜視図、(d)は、非円形マイクロフォンハウジングを横置きにする場合を示す分解斜視図である。
図5は、マイクロフォンホルダをマイクロフォンハウジングの外側を覆うように用いる例を説明する図である。
【0012】
はじめに、本発明の携帯音響機器の接続構造に用いるコイルスプリングを利用したタイプの圧接挟持型コネクタの第1の基本単位形について説明する。
図1において、本発明の携帯音響機器の接続構造に用いる第1の基本単位形に係る圧縮挟持型コネクタ1は、絶縁性樹脂製のハウジング2の厚さ方向に配向させて設けられた貫通孔3内に導電ピン4、コイルスプリング5、導電キャップ6が配置されている。
ハウジング2に設けられた貫通孔3の一端には、小径部10が形成されており、その小径部10が、導電ピン4に設けられたフランジ部8と係合し、導電ピン4がハウジング2から導電ピン4の先端側に抜け出すことが阻止されている。
貫通孔3の他端は、拡径部11となっており、その拡径部11内に導電キャップ6が、圧入等により、固定されている。単なる圧入に限らず、拡径部11の内径と導電キャップ6の外面との間で、係合凹凸部を相互に形成することもできることは勿論である。図1では、係合凹凸部14を設けた例が示されている。
【0013】
導電ピン4は、先端側が一方の接点である柱状部7、後端側がフランジ部8となっており、フランジ部8の下面には、コイルスプリング5の先端部が収まる掘り込み部9が形成されている。導電ピンの頂部は、平面状でも、球面状等の凸曲面となっていても良い。
フランジ部8の上面は、水平面状として差し支えないが、円錐状(図示の場合)、角錐状あるいは球面状とすることができる。円錐状等とした場合、それに対応した形状としたハウジング2の貫通孔3上部の小径部10の下面と係合するとき、すなわち電気的接続のために導電ピン4を押圧しないときに、導電ピン4の軸が横方向等にずれたり傾いたりすることを避けることができる。
【0014】
掘り込み部9の形状は、円錐状(図示の場合)、角錐状あるいは球面状とすることができる。掘り込み部9を形成することにより、掘り込み部9と係合するコイルスプリング5の先端部の位置が横ずれ等することを阻止することができ、換言すればコイルスプリング5の軸が傾くことが避けられ、電気的接続のための圧縮が正常になされることが保証され、コイルスプリング5の本来有する性能を常に十全に発揮させることができる。
導電ピンに掘り込み部を設けること、導電ピンとハウジングとの係合部を水平面状から錐体面状、球面状等の三次元的な衝接面とすること、によって、圧接挟持型コネクタの高さを従来のものよりも大幅に低減することができる。
【0015】
導電キャップ6は、中空柱状部12と、中空柱状部12の一端側を閉塞する底部13からなる。
貫通孔3の拡径部11の肩と導電キャップ6の中空柱状部12の開放側端部とが係合して、導電キャップ6の押入位置が決められている。
本発明に用いる圧縮挟持型コネクタ1は、図1(a)に示すように、マイクロフォン(後述)と接続するまでは、導電ピン4は、コイルスプリング5の弾発力で導電ピン4のフランジ部8がハウジング2の小径部10に押圧されて、相互に離間し、ハウジング2から突出している。
【0016】
コイルスプリング5は、通常の円筒状とすることができるが、円錐状(図1図示例)、樽状、鼓状等、コイルスプリングを構成する線材の軸が上下方向に重ならない状態のものとすることもできる。後者の場合には、過圧縮されたときのコイルスプリングの最小高さを小さくできるので、可能押圧ストロークをその分大きくすることができ、圧接挟持型コネクタのトータル高さをさらに小さくすることができる。
従来のこの種の圧接挟持型コネクタで達成されていた無負荷時の圧接挟持型コネクタの不作動時の高さ:2.5mm、最大圧縮時の高さ1.5mmが、これらの諸措置を施すことによって、本発明で用いられる圧接挟持型コネクタでの不作動時の高さ:1.5mm、最大圧縮時の高さ:1.0mm(最大可能押圧作動ストロークとして0.5mm)を量産品として実現できる見通しを得ることができた。
【0017】
次に、本発明の携帯音響機器の接続構造に用いるコイルスプリングを利用したタイプの圧接挟持型コネクタの第2の基本単位形について説明する。
第2の基本単位形は、第1の基本単位形の導電キャップを除き、背面同士を対向配置した形態である。
図2に示す第2の基本単位形に係る圧接挟持型コネクタ31は、上下対象であるので、図2における上部部分を中心にして説明する。図2において、本発明の携帯音響機器の接続構造に用いる第1の基本単位形に係る圧縮挟持型コネクタ31は、絶縁性樹脂製のハウジング板32の厚さ方向に配向させて設けられた貫通孔33内に導電ピン34およびコイルスプリング35が配置されている。
ハウジング板32に設けられた貫通孔33の一端には、小径部39が形成されており、その小径部39が、導電ピン34に設けられたフランジ部37と係合し、導電ピン34がハウジング板32から導電ピン34の先端側に抜け出すことが阻止されている。貫通孔33の他端は、拡径部40となっている。そして、拡径部40側で2つのハウジング板32が当接されている。
【0018】
導電ピン34は、導電ピン4と同様であり、柱状部36、フランジ部37、掘り込み部38が形成されている。導電ピンの頂部は、平面状でも、球面状等の凸曲面となっていても良い。フランジ部37の上面は、水平面状、角錐状あるいは球面状とすることができること、円錐状等とした場合、ハウジング板32の貫通孔33上部の小径部39下面をそれに対応した形状とすること、掘り込み部38の形状は、円錐状(図示の場合)、角錐状あるいは球面状とすることができること、コイルスプリング35は、通常の円筒状とすることができるが、樽状(図2図示例)、鼓状等のものとすることもできること、従来のこの種の圧接挟持型コネクタで達成されていた無負荷時の圧接挟持型コネクタの不作動時の高さ:2.5mm、最大圧縮時の高さ1.5mmが、これらの諸措置を施すことによって、本発明で用いられる圧接挟持型コネクタでの不作動時の高さ:1.5mm、最大圧縮時の高さ:1.0mm(最大可能押圧作動ストロークとして0.5mm)を量産品として実現できる見通しを得ることができたこと、も同様である。
【0019】
本発明に用いる圧縮挟持型コネクタを構成する各部材の材料について触れると、特に制限はないが、従来一般に用いられてきた材料を用いることができる。すなわち、導電ピンとしては、導電性に優れた、例えば銅あるいは真鍮などの銅合金等の良導電性金属、あるいはこれらの金属表面に金メッキされたもの、導電性エラストマーやその表面に金メッキされたもの等が、また、コイルスプリングとしては、弾発力のある、例えば直径30〜200μm、好ましくは50〜100μmの金属細線が等ピッチ(例えば、0.4mm)で巻回されることで略円筒状を呈した弾性のコイル状に形成されたもの、あるいは、コイルの形状が、より好ましくは円錐状、樽状、鼓状に形成されたものであって、コイルスプリングを形成する金属細線としては、リン青銅、銅、ベリリウム銅、ばね鋼、硬鋼、ステンレス鋼、ピアノ線材等の金属線、あるいはこれらの金属線に金メッキした金属細線が、さらに、絶縁性のハウジングの材料としては、耐熱性、寸法安定性、成形性等に優れる汎用のプラスチック(例えば、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン、塩ビ、ポリエチレン等)を使用することができ、これらの材料の中でも、加工性やコスト等を考慮すると、ポリアミド樹脂が最適であること、等が挙げられる。
【0020】
次に、本発明の携帯音響機器の接続構造について、図3を参照して説明する。
図3において、携帯音響機器に用いられるマイクロフォン21は、表面側に、中心電極22と周囲電極23とからなる蛇の目電極を有する。マイクロフォン21は、マイクロフォンハウジング24の裏側のマイクロフォン収納凹部25に収納セッティングされる。
マイクロフォンハウジング24には、マイクロフォン21の中心電極22と周囲電極23の円周中の適宜の位置とに対応する位置に、前述の圧接挟持型コネクタの第1の基本単位形または第2の基本単位形がそれぞれ設けられている。すなわち、マイクロフォンハウジング24をハウジング2のようにして、裏側に導電ピン4、表側に導電キャップ6が設けられる。マイクロフォンハウジング24がマイクロフォンハウジング24のマイクロフォン収納凹部25に収納固定されて、導電キャップ6を介して回路基板(図示せず)に接続される。
【0021】
マイクロフォンハウジングは、図3に示されるような、円形のものに限られない。図4に示されるように、長円を半分にしたような、非円形マイクロフォンハウジング26とすることもできる。
図4においては、圧接挟持型コネクタの第1の基本単位形または第2の基本単位形における導電キャップ6に代えて、コイルスプリング5(図4には図示せず)を支えるものが導電板27となっており、非円形マイクロフォンハウジング26の、マイクロフォン収納凹部25を設けた面の対面から側面にわたって設けられている。
この形の非円形マイクロフォンハウジング26は、回路基板28に対してマイクロフォン21が直角になるように(図4(c))(縦置き)も、平行になるように(図4(d))(横置き)もセッティングすることができる。
マイクロフォンハウジングを非円形とする場合、図4に示される形に限られず、四角形、六角形等を含めて、適宜の所望の形状とすることができる。また、マイクロフォンハウジングの外側の側面に電極を形成する場合には、図4に示される導電板27の形に限られず、マイクロフォンハウジング内部で連通させるようにすることもできる。
【0022】
従来例(図6)に見られるように、不要な雑音を拾わないようにするために、マイクロホンホルダー54が用いられることがある。このマイクロホンホルダー54は、電気的接続のための押圧力による影響を緩和する役目も果たしている。
本発明においても同様に、マイクロフォンホルダ30を同様に用いることもできる(このような用い方のマイクロフォンホルダは図示省略)が、本発明においては、電気的接続のための押圧力は小さくできるので、マイクロフォンへのダメージを与える可能性が小さいので、マイクロフォンホルダ30(エラストマー製カバー)は、マイクロフォンハウジングの外側に用いることもできる。この場合、エラストマー製カバーはマイクロフォンハウジングの全体を覆う必要はない。図5はその一例である。
【0023】
導電ピンの材質に真鍮(C2700、C3604)にNi+Auのメッキを施したもの、導電キャップの材質として真鍮(C3604)にNi+Auメッキを施したもの、コイルスプリングの材質としてピアノ線材(SWP−B)にCu+Ni+Auメッキを施したもの、ハウジングの材質としてPA6T(変性ポリアミド6T、三井化学(株)製商品名:アーレン E430N)を用いて、図1、図3に示す圧接挟持型コネクタを製造し、接点の抵抗値100mΩ、0.5mm圧縮時の荷重0.5N/pin、H=1.5mm、h=1.0mmが実現できた。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明によれば、マイクロフォンと配線基板との接続のための押圧力を大幅に軽減することができるので、携帯電話等の携帯可能な小型音響機器等のますますの小型化、薄型化、軽量化に対応することができ、これら小型音響機器等の製造分野に裨益するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の携帯音響機器の接続構造に用いるコイルスプリングを利用したタイプの圧接挟持型コネクタの第1の基本単位形を示す断面概念図であり、(a)は、圧接挟持型コネクタへの無負荷状態の場合の断面概念図、(b)は、接点として標準的に作動している状態での断面概念図である。
【図2】本発明の携帯音響機器の接続構造に用いるコイルスプリングを利用したタイプの圧接挟持型コネクタの第2の基本単位形を示す断面概念図である。
【図3】本発明の携帯音響機器の接続構造を示す分解斜視図であり、(a)は表側を示し、(b)は裏側を示す。
【図4】非円形マイクロフォンハウジングを用いた本発明の実施の形態を示す説明図であり、(a)は正面側の分解斜視図、(b)は裏面側の分解斜視図、(c)は、非円形マイクロフォンハウジングを縦置きにする場合を示す分解斜視図、(d)は、非円形マイクロフォンハウジングを横置きにする場合を示す分解斜視図である。
【図5】マイクロフォンホルダをマイクロフォンハウジングの外側を覆うように用いる例を説明する図である。
【図6】従来の異方導電性の圧接型コネクタを用いたマイクロホンと電気基板との電気的接続を示す説明図である。
【図7】従来の圧接挟持型コネクタを示す説明図である。
【符号の説明】
【0026】
1:圧縮挟持型コネクタ
2:(絶縁性樹脂製の)ハウジング
3:貫通孔
4:導電ピン
5:コイルスプリング
6:導電キャップ
7:柱状部
8:フランジ部
9:(導電ピン下面の)掘り込み部
10:小径部
11:拡径部
12:(導電キャップの)中空柱状部
13:(導電キャップの)底部
14:係合凹凸部
21:マイクロフォン
22:中心電極
23:周囲電極
24:マイクロフォンハウジング
25:マイクロフォン収納凹部
26:非円形マイクロフォンハウジング
27:導電板
28:回路基板
29:(回路基板上の)電極
30:マイクロフォンホルダ(エラストマー製カバー)
31:圧接挟持型コネクタ
32:ハウジング板
33:貫通孔
34:導電ピン
35:コイルスプリング
36:柱状部
37:フランジ部
38:掘り込み部
39:小径部
40:拡径部
51:マイクロホン
52:電気基板
53:圧接型コネクタ
54:マイクロホンホルダー
55:ケース
61:圧接挟持型コネクタ
62:(絶縁性樹脂製の)ハウジング
63:貫通孔
64:導電ピン
65:コイルスプリング
66:導電キャップ
67:先端柱状部
68:後端柱状部
69:フランジ部
70:小径部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製ハウジングと、前記ハウジングに設けた貫通孔にスライド可能に嵌められた導電ピンと、前記ハウジングに嵌入固定された導電キャップと、前記導電ピンと前記導電プレートとの間に挟持されたコイルスプリングとからなる圧接挟持型コネクタであって、前記導電ピンの底面が前記コイルスプリングに対向する端面に前記コイルスプリングの端部に係合可能な掘り込み部が形成されており、コイルスプリングの弾発力によって無負荷の場合に相接する前記導電ピン下部のフランジ部の上面と前記ハウジングに形成された貫通孔の上部の小径部の下面とが、相互に適応する錐面または球面をなしている圧接挟持型コネクタによって、マイクロフォンの電極と配線基板の電極とが電気的に接続されていることを特徴とする携帯音響機器の接続構造。
【請求項2】
対向して配置された樹脂製ハウジングと、前記ハウジングに設けた貫通孔にスライド可能に嵌められた導電ピンと、前記導電ピン相互間に挟持されたコイルスプリングとからなる圧接挟持型コネクタであって、前記導電ピンの底面が前記コイルスプリングに対向する端面に前記コイルスプリングの端部に係合可能な掘り込み部が形成されており、コイルスプリングの弾発力によって無負荷の場合に相接する前記導電ピン下部のフランジ部の上面と前記ハウジングに形成された貫通孔の上部の小径部の下面とが、相互に適応する錐面または球面をなしている圧接挟持型コネクタによって、マイクロフォンの電極と配線基板の電極とが電気的に接続されていることを特徴とする携帯音響機器の接続構造。
【請求項3】
前記コイルスプリングの隣接する巻回線の中心が相互に垂直方向でずらされている請求項1または請求項2に記載の携帯音響機器の接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−120500(P2006−120500A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−308040(P2004−308040)
【出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】