説明

音響的にイネーブルされる埋め込み型医療デバイス用のインプラント補助装置

埋め込み型医療デバイスを送出し配置し、音響通信リンクを評価するデバイス、システム、および方法が開示される。例証的なシステムは、バイオセンサおよび音響信号を送信するように構成された音響変換器を有する埋め込み型デバイス(12)を収容するようになっているカテーテルと、音響通信リンクを介して埋め込み型デバイスと音響通信するインプラント補助デバイス(18)とを含む。インプラント補助デバイスは、埋め込み型デバイスによって送信される音響信号を受信するようになっている音響変換器および音響通信リンクの性能を評価するように構成された制御/処理回路を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、埋め込み型医療デバイスに関し。より詳細には、本発明は、患者の身体内の所望の場所に埋め込み型医療デバイスを送出し配置し、埋め込み型医療デバイスと通信デバイスとの間の音響通信リンクの適切性を確認するデバイス、システム、および方法に関する。
【0002】
本出願は、全ての目的について参照によりその全体が本明細書に組込まれる、米国仮出願番号第61/080,840号の米国特許法第119条の下での利益を主張する。
【背景技術】
【0003】
1つまたは複数の生理的パラメータを監視するため、かつ/または、治療機能を提供するために、患者の身体内に埋め込まれ得る医療デバイスが知られている。たとえば、埋め込み型医療デバイス(IMD)は、温度、血圧、緊張、および流体流などの種々の特性を監視するために身体内に留置され得る。場合によっては、IMDは、身体内の他の化学特性、電気特性、および/または磁気特性を検知するように構成され得る。さらに、ペーシングまたは除細動などの1つまたは複数の治療機能を実施する埋め込み型医療デバイスが知られている。
【0004】
いくつかの用途では、IMDは、患者に治療を実施するために、患者の身体の内側または外側に位置する他のデバイスと共に使用され得る。一部の用途では、たとえば、埋め込み型圧力センサは、うっ血性心不全の発症を予測し、適切な治療を患者に送出する1つまたは複数の心臓律動管理(CRM)デバイスと共に使用され得る。さらに、一部の埋め込み型検知デバイスはまた、自動CRMデバイス設定最適化において、また、律動識別において、高血圧を監視し処置するために使用され得る。
【0005】
IMDを埋め込むことは、一般に、IMDを、身体内の所望場所に送出し固定することを含む。一部の用途では、IMDの留置位置の特定および配置は、IMDの性能に影響を及ぼし得る。たとえば、身体内でのIMDの留置位置の特定および配置は、センサ精度、長期安定性、ならびに医師の受容および採用について重要であり得る。一部の用途では、身体内でのIMDの留置位置の特定および配置はまた、他の埋め込み式デバイスと正確に通信する、または、外部デバイスと通信するIMDの能力に影響を及ぼす可能性がある。場合によっては、身体内での変化する動的状態に応答して、通信リンクの適切性を経時的に確認することが有用である可能性がある。たとえば、埋め込みに続いて、埋め込み部位の、または、身体内の他の所の状態が変化したときに、IMDが、センサデータおよびデバイス状態情報を正確に送信し続け得ることを保証するために、通信リンクの状態を定期的にチェックすることが有用である可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国仮出願番号第61/080,840号
【特許文献2】米国特許出願シリアル番号第11/373,005号
【特許文献3】米国特許番号第7,283,874号
【特許文献4】米国特許番号第6,764,446号
【特許文献5】米国特許番号第6,628,989号
【特許文献6】米国特許出願シリアル番号第11/287,557号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、患者の身体内の所望の場所に埋め込み型医療デバイス(IMD)を送出し配置するデバイス、システム、および方法に関する。本発明はまた、IMDと、IMDと音響通信する通信デバイスとの間の音響通信リンクを評価するデバイス、システム、および方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
例証的な実施形態によるIMDを送出し配置するシステムは、IMDを送出するようになっているカテーテルおよび音響通信リンクを介してIMDと無線通信するインプラント補助デバイスを含む。IMDは、身体内の1つまたは複数の生理的パラメータを検知するようになっているバイオセンサ、ならびに、インプラント補助デバイスへ/から音響信号を送信する/受信するように構成された少なくとも1つの音響変換器を含み得る。インプラント補助デバイスは、外部デバイスまたは別の埋め込み式デバイスを備えてもよく、また、埋め込み型デバイスによって送信される音響信号を受信し、音響信号を埋め込み型デバイスに送信するようになっている少なくとも1つの音響変換器を含む。インプラント補助デバイスは、音響信号に関連する1つまたは複数のパラメータに基づいて音響通信リンクの性能を評価する制御/処理回路を含む。一部の実施形態では、インプラント補助デバイスは、身体内へIMDを展開し、配置するときの補助として臨床医によって使用され得る。埋め込まれると、インプラント補助デバイスは、リンクがセンサデータおよびデバイス状態情報を別のデバイスに送信し続けるのに十分であることを保証するために、音響通信リンクの状態を定期的に確認するために使用され得る。
【0009】
例証的な実施形態によるIMDを送出し配置する方法は、バイオセンサおよび音響信号を送信するようになっている音響変換器を含むIMDを収容する管腔を有する遠位部分を含む送出カテーテルを患者の身体内に導入すること、カテーテルを患者の身体内の目標領域まで進めること、カテーテル内に収容されIMDと、音響信号を受信するようになっている音響変換器および音響通信リンクの信号強度および/または品質を評価する制御/処理回路を含むインプラント補助デバイスとの間で音響通信リンクを確立すること、音響通信リンクの信号強度および/または品質を示す情報をユーザインタフェースに提供すること、および、IMDを患者の身体内で展開することを含む。
【0010】
複数の実施形態が開示されるが、本発明のなお他の実施形態が、本発明の例証的な実施形態を示し述べる以下の詳細な説明から、当業者に明らかになるであろう。したがって、図面および詳細な説明は、本質的に例証的であり、制限的でないと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ある例証的な実施形態による患者の身体内の目標場所に埋め込み型医療デバイスを送出するシステムの略図。
【図2】ある例証的な実施形態による図1の埋め込み型医療デバイスおよびインプラント補助デバイスの略図。
【図3A】ある例証的な実施形態による患者の身体内の目標場所にIMDを送出し配置するために使用されるシステムを示す略図。
【図3B】ある例証的な実施形態による患者の身体内の目標場所にIMDを送出し配置するために使用されるシステムを示す略図。
【図3C】ある例証的な実施形態による患者の身体内の目標場所にIMDを送出し配置するために使用されるシステムを示す略図。
【図4】ある例証的な実施形態によるIMDとインプラント補助デバイスとの間の音響通信リンクを評価する方法のフロー図。
【図5】別の例証的な実施形態によるIMDとインプラント補助デバイスとの間の音響通信リンクを評価する方法のフロー図。
【図6】IMDとインプラント補助デバイスとの間の音響通信リンクの状態に関するフィードバックを臨床医に提供するために使用され得る例証的なディスプレイパネルを示す略図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、種々の変更および代替形態を受入れられるが、特定の実施形態が、図面において例として示され、以下で詳細に述べられる。しかし、その意図は、述べられる特定の実施形態に本発明を限定することではない。逆に、本発明は、添付特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内に入る全ての変更物、均等物、および代替物を包含することを意図される。
【0013】
図1は、ある例証的な実施形態による患者の身体内の目標場所に埋め込み型医療デバイス(IMD)12を送出し配置するシステム10の略図である。システム10、例証的には、患者の心臓14内に、あるいは、心臓14内に通じるまたは心臓14から通じる血管内に、IMD12を送出し配置するシステムは、身体を通してIMD12を輸送するようになっている送出カテーテル16を含む。インプラント補助デバイス18は、身体内でのIMD12の留置位置の特定および配置を補助し、身体内でのIMD12の埋め込みの前または後に、IMD12と、IMD12と音響通信するインプラント補助デバイス18および/または別の内部または外部デバイスとの間の音響通信リンクの適切性を確認するために使用される。図1に示すように、心臓14は、上大静脈20、右心房22、右心室24、左心房26、左心室28、ならびに、左肺動脈32および右肺動脈に通じる主肺動脈30を含む。
【0014】
示す実施形態では、IMD12は、送出カテーテル16の内部内の場所からインプラント補助デバイス18に単一音響パルスまたは一連の音響パルスを送信することによってインプラント補助デバイス18と無線通信するように構成される。図1の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、患者の外部の場所に配置される。一部の実施形態では、たとえば、インプラント補助デバイス18は、外部通信デバイスを備えてもよく、外部通信デバイスは、本明細書でさらに説明されるように、身体内でのIMD12の送出および配置を補助することに加えて、身体内で起動されたときに、IMD12からのセンサデータおよびデバイス状態情報を受信するように構成され得る。他の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、独立型デバイスとして患者の身体内に一時的にまたは永久的に埋め込まれる、あるいは、ペースメーカおよび/または除細動器などの別の埋め込み式デバイスの一部として一体化されるデバイスを備え得る。一部の実施形態では、インプラント補助デバイス18はまた、IMD12の動作をプログラムするかまたは変更するために使用されてもよい。
【0015】
IMD12は、患者に治療を送出する、かつ/または、身体内の種々の生理的パラメータ、特性、および機能を監視するようになっている任意のタイプの長期継続的埋め込み式デバイスを備えてもよい。たとえば、IMD12は、血圧、温度、血中ガス濃度、緊張、流体流、化学特性、電気特性、磁気特性、および他の生理的特性を検知するために使用され得る。一実施形態によれば、また、図1に示すように、IMD12は、肺動脈32内の血圧を監視するように構成され得る。IMD12はまた、たとえば、流量、最大および最小圧、圧力の時間変化率(傾斜)、および大気圧などの関連パラメータを検知し、測定し、計算し、導出するように構成され得る。他の実施形態では、IMD12は、グルコース濃度モニタ、肺音センサ、衛星ペーシングデバイス、あるいは任意の他の遠隔検知または治療送出デバイスを備え得る。
【0016】
送出カテーテル16は、身体内の目標領域にIMDを送出し配置するために使用され得
り、IMD12とインプラント補助デバイス18との間で、あるいは、IMD12とIMD12と通信する別の内部または外部デバイスとの間で音響通信の信号強度および品質を増加させる。送出カテーテル16は、近位部分38、遠位部分40、および、送出中に内部にIMD12を保持することが可能な内部管腔42を有する細長い軸36を含む。
【0017】
本明細書でさらに説明するように、カテーテル16は、IMD12とインプラント補助デバイス18との間で、あるいは、IMD12とIMD12と通信する別のインプラントまたは外部デバイスとの間で音響テレメトリリンクを確立するための最適位置を取得するために目標埋め込み領域に送出され、必要に応じてまたは所望に応じて再配置され得る。たとえば、IMD12から送信されるセンサデータおよびデバイス状態情報を受信するようになっている外部モニタの一部としてインプラント補助デバイス18が設けられる場合、カテーテル16は、IMD12によって送信される音響パルスを受信するための、かつ/または、音響パルスをIMD12に送信するための最適位置を取得するために、目標埋め込み領域に送出され、必要に応じてまたは所望に応じて再配置され得る。一実施形態によれば、また、図1に示すように、カテーテル16は、左肺動脈32内にIMD12を送出し配置するために使用され得る。他の実施形態では、IMD12は、主肺動脈30内にまたは右肺動脈34内に送出され配置され得る。なお他の実施形態では、IMD12は、血管系の他の領域内に、他の身体管腔内に、または身体の他のエリア内に送出され配置され得る。一旦配置されると、IMD12は、カテーテル16の内部管腔42内から引抜かれ、患者の身体内で展開されてもよい。
【0018】
一部の実施形態では、カテーテル16は、身体内で展開される前に、目標埋め込み領域内の許容可能な音響位置にIMD12を送出し配置するために使用され得る。目標領域内の許容可能な音響位置は、一般に、IMD12と通信デバイスとの間の音響損失が最小になり、かつ、音響通信の信号強度および品質が、所定のまたはユーザ選択の閾値と比較するときに許容可能である位置として規定されてもよい。
【0019】
インプラント補助デバイス18は、患者の身体の目標領域内の許容可能な音響位置にIMD12を送出し配置するのを補助するために使用され得る。図1に示すように、インプラント補助デバイス18は、IMD12によって送信される音響信号44を受信するように構成される。さらに、インプラント補助デバイス18はまた、送出カテーテル16内からIMD12を展開する前に(たとえば、身体内でのIMDの送出中に)、または、身体内にIMD12を展開した後に、IMD12によって受信される音響信号を送信するように構成される。インプラント補助デバイス18は、IMD12から受信される音響信号44を、電気信号に変換し、この信号をフィードバックとして使用して、音響テレメトリリンクの強度および品質を評価する。この情報に基づいて、臨床医は、許容可能な音響位置が識別されるまで、IMD12を収容する送出カテーテル16の位置を調整してもよい。一旦識別されると、IMD12は、その後、送出カテーテル16の内部管腔42から取外され、身体内に展開され得る。
【0020】
身体を通した音響信号44の送信中に、身体組織内での音響エネルギーの吸収および拡散は、インプラント補助デバイス18によって受信される音響エネルギーの減衰をもたらす。減衰は、主に、身体容積内で分散する音響エネルギーに起因する拡散損失ならびに身体内媒体における吸収損失および音響インピーダンスの急な変化が存在する可能性がある異なる組織タイプ間の(たとえば、軟部組織と骨との間の)界面などにおける身体内媒体の境界における反射損失による。身体内で起こる減衰損失量は、IMD12とインプラント補助デバイス18との間の肉体の解剖学的構造、音響送信の周波数、ならびに他の因子を含むいくつかの因子に依存する。身体内媒体内でまた媒体界面で起こる音響損失および反射の結果として、IMD12からのインプラント補助デバイス18によって受信される音響エネルギーの大きさおよび継続時間は、IMD12によって最初に放出された大きさ
および継続時間から著しく変わる可能性がある。
【0021】
図2は、ある例証的な実施形態による図1のIMD12およびインプラント補助デバイス18の略図である。IMD12は、患者から生理的情報を採取する、かつ/または、患者に治療を提供するように構成される。インプラント補助デバイス18は、音響テレメトリリンク46を介してIMD12と相互作用するように構成される。たとえば、インプラント補助デバイス18は、IMD12から音響信号を無線で受信してもよい、かつ/または、音響信号をIMD12に無線で送信してもよい。一部の実施形態では、たとえば、全ての目的について参照によりその全体が本明細書に明示的に組込まれる「Body Attachable Unit In Wireless Communication With Implantable Devices」という名称の米国特許出願シリアル番号第11/373,005号に記載されるように、別の埋め込み型医療デバイスが、直接的にまたはインプラント補助デバイス18を介して間接的にIMD12と無線で相互作用してもよい。一部の実施形態では、IMD12および/またはインプラント補助デバイス18は、外部コンピュータおよび/または介護者サーバまたはデータベースなどの外部補助デバイスと無線で相互作用してもよい。
【0022】
IMD12は、その間に、IMD12が身体内で1つまたは複数の機能を実施するためにエネルギーを消費するアクティブ状態と、その間に、IMD12が、その意図される医療機能を目下のところ実施しておらず、エネルギー消費回路のほとんどまたは全てがパワーオフされるスタンドバイ状態との間で選択的に作動され得る。IMD12は、インプラント補助デバイス18によってアクティブ状態にアウェークされるまで、スタンドバイ状態に留まるように構成され得る。一部の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、IMD12を起動させるために、起動またはウェークアップコマンドを送信することが可能である。インプラント補助デバイス18はまた、IMD12を停止させるスリープコマンドを送信するように構成され得る。一部の実施形態では、IMD12は、一定期間が経過した後、または、特定の医療機能が実施された後に自動的に停止してもよい。
【0023】
インプラント補助デバイス18は、(たとえば、40kHzの比較的低い周波数の)音響エネルギーを使用して、特に、身体を通して音響エネルギーを送受信することによって、IMD12と無線で通信する。一部の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、IMD12から音響エネルギーを無線で受信してもよい、かつ/または、IMD12を制御するかまたは動作させるために音響エネルギーを送信してもよい。一部の実施形態では、インプラント補助デバイス18はまた、IMD12を充電するために音響エネルギーを送信してもよい。
【0024】
一部の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、患者の身体に音響的に結合し得る外部デバイスである。いくつかの実施形態では、たとえば、インプラント補助デバイス18は、臨床医または患者によって患者の身体に接触した状態で保持され得る可搬型で電池駆動式のデバイスである。他の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、ストラップ、パッチ、ベルト、またはデバイス18を患者の身体に結合する任意の他の手段などの取付け機構を使用して患者の身体に取付けられる。制御デバイスを患者に確実に取付ける種々の手段に関するさらなる詳細は、全ての目的について参照によりその全体が本明細書に明示的に組込まれる「Acoustically Powered Implantable Stimulating Device」という名称の米国特許番号第7,283,874号に提供される。一部の実施形態では、インプラント補助デバイス18はまた、別の外部デバイス(たとえば、外部モニタ、コンピュータ、患者監視システムなど)の一部であり得る。
【0025】
代替の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、患者の身体内の場所に一時的
に埋め込まれるように構成される。たとえば、IMD12が、ペースメーカまたは徐細動器などのインプラントと音響通信するように構成される実施形態では、インプラント補助デバイス18は、インプラントを、通常、支持する体腔内にまたはその近くに一時的に留置されてもよい。インプラント補助デバイス18のこうした留置は、IMD12が身体内に埋め込まれ、インプラントと通信状態に置かれるとたどられる経路と同様の経路を、IMD12によって送信され、かつ、デバイス18によって受信される音響信号がたどることを保証する。一部の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、ペースメーカまたは徐細動器などの別のインプラントに一体化されてもよい。
【0026】
IMD12の構造がここで述べられるであろう。図2の例証的な実施形態では、IMD12は、ケーシング48、作動要素50、制御/処理回路52、エネルギー貯蔵デバイス54、ならびに、音響変換器58、信号検出器60、および停止/起動スイッチコンポーネント62を含む音響スイッチ56を含む。一部の実施形態では、音響変換器58は、音響信号を送受信するように構成される。他の実施形態では、IMD12は、音響信号を送信するように構成された少なくとも1つの音響変換器および音響信号を受信するように構成された少なくとも1つの音響変換を含む。
【0027】
ケーシング48は、IMD12の内部コンポーネントの全てを収容し、適した生体適合材料で構成され、IMD12の外側の環境からコンポーネントを分離するために密封される。埋め込み型デバイス用のケーシングの構築に関するさらなる詳細は、たとえば、全ての目的について参照によりその全体が本明細書に明示的に組込まれる「Implantable Pressure Sensors And Methods For Making And Using Them」という名称の米国特許番号第6,764,446号に記載される。
【0028】
作動要素50は、検知される生理的パラメータに関連する信号を生成するバイオセンサを備えてもよい。こうした生理的パラメータは、圧力、温度、電気インピーダンス、位置、緊張,pH、血液流量、放射レベル、グルコース濃度などを含んでもよいが、それに限定されない。さらなるセンサが、他の生理的パラメータの測定のために、かつ/または、所望される場合、IMD12を較正するために設けられてもよい。作動要素50はまた、患者に治療を提供するバイオアクチュエータを備えてもよい。いくつかの実施形態では、たとえば、バイオアクチュエータは、薬物送達、神経刺激治療、心臓ペーシング治療、または徐細動治療を患者に提供するために使用されてもよい。さらなる作動要素はまた、身体内で他の機能を実施するために設けられてもよい。
【0029】
制御/処理回路52は、作動要素50を起動する、かつ/または、制御する回路を含む。たとえば、作動要素50がバイオセンサである場合、制御/処理回路52は、作動要素50によって検知される1つまたは複数の生理的パラメータを処理し、こうした生理的情報を、音響変換器58を介して別の埋め込み式デバイスおよび/または外部モニタに無線で送信するために使用され得る。作動要素50がバイオアクチュエータである場合、制御/処理回路52は、事前プログラムされたプロトコルを使用して患者に治療を提供するために作動要素50を制御するのに使用され得る。
【0030】
制御/処理回路52はまた、作動要素50から受信されるデータおよび/または内部で使用するためのコマンドなどの情報を格納するメモリを含んでもよい。制御/処理回路52は、インプラント補助デバイス18に送信される音響信号を変調し、時間を測定するための発振器または他の回路を含んでもよい。一部の実施形態では、制御/処理回路52は、作動要素50によって受信される信号およびインプラント補助デバイス18から受信される信号を、解析する、解釈する、かつ/または処理するプロセッサを含んでもよい。
【0031】
エネルギー貯蔵デバイス54は、電池または電力キャパシタなどの種々の知られているデバイスの任意のデバイスであってよい。一部の実施形態では、エネルギー貯蔵デバイス54は、キャパシタと非充電式主電池の両方を含む。エネルギー貯蔵デバイス54は、能動的に放電しない限り、電気エネルギーを実質的に無期限に貯蔵することが可能であってよい。さらに、エネルギー貯蔵デバイス54は、外部供給源から、特に、インプラント補助デバイス18またはIMD12と音響通信する別のデバイスからIMD12に送信される音響エネルギーから充電されることが可能であってよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、音響変換器58は、音響信号を送受信するように構成された1つまたは複数の圧電変換素子を含む。受信動作モードでは、音響変換器58は、インプラント補助デバイス18から無線で受信される音響信号の大きさに比例する電気信号を生成し、その電気信号は、次に、IMD12がアクティブ状態にあるときに制御/処理回路52に伝えられる。同様に、送信動作モードでは、音響変換器58は、IMD12がアクティブ状態にあるときに制御/処理回路52から伝えられる電気信号の大きさに比例する音響信号を生成し、その音響信号は、次に、インプラント補助デバイス18に無線で送信される。
【0033】
信号検出器60は、停止/起動スイッチコンポーネント62を介してIMD12を起動する起動トリガー信号を生成するように構成される。起動トリガー信号は、音響変換器58によって生成される電気信号が特定の電圧閾値を超えるときに、信号検出器60によって生成される。停止/起動スイッチコンポーネント62は、作動すると、そこを通して、エネルギー貯蔵デバイス54から制御/処理回路52に電流が送出されるコンポーネントである。信号検出器60による起動トリガー信号の生成に応答して、スイッチコンポーネント62は、制御/処理回路52に電流が送れることを可能にするように作動され、それにより、IMD12をアクティブ状態に置く。スイッチコンポーネント62はまた、制御/処理回路52に電流が送れることを妨げるように作動され得り、それにより、IMD12をスタンドバイ状態に置く。音響スイッチの一般的な構築および機能に関するさらなる詳細は、全ての目的について参照によりその全体が本明細書に明示的に組込まれる「Acoustic Switch And Apparatus And Methods For Using Acoustic Switches Within The Body」という名称の米国特許番号第6,628,989号に開示される。
【0034】
音響的起動またはウェークアップコマンドは、IMD12がスタンドバイ状態にあるときに、IMD12を起動するために使用され得る。スタンドバイ状態にあるとき、電気信号は、制御/処理回路52に渡されるのではなく、むしろ、音響スイッチ56を閉鎖するように働くだけである。IMD12を起動するために、1つまたは複数の起動音響エネルギーパルスが、インプラント補助デバイス18からIMD12へ送信され得り、音響変換器58によって受信され得る。励起されると、音響変換器58は、スイッチコンポーネント62を閉鎖する、開放する、またはその他の方法で起動させるために使用されるトリガー信号を信号検出器60に生成させる電気信号を生成する。
【0035】
インプラント補助デバイス18の構造がここで述べられるであろう。図2の例証的な実施形態では、インプラント補助デバイス18は、ケーシング64、オンボードセンサ66、音響変換器68、制御/処理回路70、オーディオ/ビジュアルユーザフィードバックデバイス72、およびエネルギー貯蔵デバイス74を含む。ケーシング64は、インプラント補助デバイス18のコンポーネントを収容するように構成され、一部の実施形態では、患者または臨床医によって快適に保持されるかまたは装着されるサイズに作られ、形作られる。あるいは、インプラント補助デバイス18が身体内に埋め込まれるように構成される実施形態では、ケーシング64は、適した生体適合性材料を含んでもよい。
【0036】
センサ66は、測定されるパラメータに応答して信号を生成するバイオセンサを備えてもよい。一実施形態では、たとえば、センサ66は、IMD12が使用するための大気圧を測定するように構成された大気圧センサを備えてもよい。インプラント補助デバイス18は、ECG電極センサ、インピーダンスセンサ、体血圧センサ、姿勢センサ、全地球測位システム(GPS)センサ、活動センサ、温度センサ、および/またはオキシメータなどの1つまたは複数のさらなるセンサを含んでもよい。
【0037】
インプラント補助デバイス18用の音響変換器68は、IMD12へ/から音響信号を送信する/受信するように構成される。他の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、IMD12から音響信号を受信するように構成された少なくとも1つの変換器およびIMD12に音響信号を送信するように構成された少なくとも1つの変換器を含む。受信モードでは、音響変換器68は、変換器68によって受信される音響信号の大きさに比例する電気信号を生成し、その電気信号は、次に、制御/処理回路70に伝えられる。同様に、送信モードでは、音響変換器68は、制御/処理回路70によって生成される電気信号の大きさに比例する音響信号を生成する。小さなプロファイルの外部ユニット内で使用され得る例示的な音響変換器は、全ての目的について参照によりその全体が本明細書に明示的に組込まれる「Implantable Medical Device with integrated Acoustic Transducer」という名称の米国特許出願シリアル番号第11/287,557号に開示される。
【0038】
制御/処理回路70は、センサ66を起動するかまたは制御し、センサ66から信号を受信する回路を含む。一部の実施形態では、制御/処理回路70は、音響変換器68を介してIMD12に送信される音響信号を変調し、時間を測定する発振器または他の回路を含んでもよい。一部の実施形態では、制御/処理回路70は、音響変換器68を介してIMD12から、または、インプラント補助デバイス18に結合される別の音響変換器から受信される信号を検出する信号検出回路を含み得る。
【0039】
一部の実施形態では、制御/処理回路70は、受信される音響信号を、解析する、解釈する、かつ/または処理するプロセッサおよび内部で使用するための処理された情報および/またはコマンドを格納するメモリを含む。いくつかの実施形態では、たとえば、制御/処理回路70は、IMD12から受信される音響信号の強度および品質を解析するために使用され得る。制御/処理回路70はまた、IMD12から受信される音響信号の他の特性および/またはIMD12から受信される他の情報を解析するために使用され得る。制御/処理回路70はまた、IMD12を変更するために、1つまたは複数のパラメータを決定し得る。制御/処理回路70は、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)互換デバイス、および/または、データを処理し、解析し、格納し、インプラント補助デバイス18の動作を制御する任意の他のハードウェアコンポーネントまたはソフトウェアモジュールとして構成され得る。
【0040】
ユーザフィードバックデバイス72は、臨床医および/または患者に情報を伝達するスクリーンまたはディスプレイパネルを含み得る。たとえば、スクリーンまたはディスプレイパネルは、IMD12とインプラント補助デバイス18との間に、かつ/または、IMD12とIMD12と音響通信する別のインプラントまたは外部デバイスとの間に適切な音響リンクを提供するために、身体内の目標領域が許容可能であるかどうかを評価するときに使用するために、IMD12から受信される音響信号の強度および/または品質を示す視覚情報を表示し得る。いくつかの実施形態では、インプラント補助デバイス18が別のデバイスに一体化される場合、スクリーンまたはディスプレイパネルはまた、IMD12によって監視される任意の生理的パラメータなどの他の情報を表示するために使用され得る。インプラント補助デバイス18はまた、臨床医および/または患者に聴覚また触覚
フィードバックを提供してもよい。
【0041】
一部の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、インターネット、携帯電話、および/または、情報およびプログラム、デバッグ用データ、ならびにアップグレードをダウンロードするかまたはアップロードする他の有線または無線手段に接続するインタフェースを含む。一部の実施形態では、この接続はまた、インプラント補助デバイス18内のエネルギー貯蔵デバイス74を充電するために使用されてもよい。一部の実施形態によれば、インプラント補助デバイス18はまた、2つのモード、すなわち、有用な臨床情報を患者または介護者に提供するユーザモードおよびインプラント補助デバイス18を較正する、かつ/または、インプラント補助デバイス18にサービス提供する個人に情報を提供する診断モードにおいて動作することが可能である。
【0042】
図3A〜3Cは、患者の身体内の目標領域にIMD12を送出し配置するために使用されるシステム10を示すいくつかの略図である。図3Aに示す第1の図では、IMD12は、送出カテーテル16の内部管腔42内に最初に配設される。IMD12を収容するカテーテル16は、当業者に知られている送出技法を使用して、また、可視化の下で(たとえば、x線透視によって)身体内の目標領域に送出され得る。一実施形態によれば、また、図3A〜3Cに示すように、送出カテーテル16は、肺動脈32内の目標領域にIMD12を送出するために使用される。
【0043】
一部の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、IMD12の埋め込みが所望され、かつ、IMD12と外部通信デバイス(たとえば、外部モニタ)との間の通信が行われる可能性がある、身体の目標領域に隣接する場所で、患者の皮膚に音響的に結合される。他の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、IMD12と音響通信する別のインプラントが位置する所の、または、その近くの場所で、患者の身体内に一時的に埋め込まれてもよい。一部の実施形態では、たとえば、インプラント補助デバイス18はIMD12と音響通信する埋め込み式パルス発生器を収容する、身体内のポケットにまたはポケットの近くに設置され得る。
【0044】
IMD12と、インプラント補助デバイス18または別のインプラントまたは外部デバイスとの間の音響通信が適切であるかどうかを評価するために、インプラント補助デバイス18は、展開する前に、IMD12に音響信号を送信するように構成され得る。音響信号を受信すると、IMD12は、送信動作モードに入り、インプラント補助デバイス18に音響信号を返送する。一部の実施形態では、IMD12は、カテーテル16の内部管腔42内に部分的にまたは完全に配設されている間に、インプラント補助デバイス18に音響信号を送信する。インプラント補助デバイス18は、IMD12から受信される音響信号の強度および品質を評価し、次に、たとえば図2に関して説明したように、ユーザフィードバックデバイス72を介して臨床医にこの情報を提供する。
【0045】
表示される情報は、その後、動脈32内で近位または遠位方向に送出カテーテル16を移動させることによって、かつ/または、動脈32内でカテーテル16を回転させることによって、患者の身体の目標領域内でのIMD12の配置を調整するために、臨床医によって使用され得る。図3Bの第2の図を見てさらにわかるように、たとえば、動脈32内のIMD12の位置は、送出カテーテル16を、動脈32内で遠位方向に進めることによって調整された。その後、各場所における音響送信の強度および/または品質を検証するために、目標埋め込み領域内のそれぞれの新しい位置における音響性能を検証するプロセスが、図3Aを参照して述べるように、繰返される。
【0046】
目標埋め込み領域内の許容可能な音響位置が識別されると、IMD12は、次に、展開され、送出カテーテル16が患者の身体から引抜かれ得る。図3Cは、肺動脈32内で展
開されたIMD12を示す。IMD12が身体内に埋め込まれると、インプラント補助デバイス18はまた、所望である場合、埋め込まれたIMD12からの音響送信の信号強度および品質を検証するために使用され得る。一部の実施形態では、たとえば、IMD12は、内部管腔42から引抜かれると、カテーテル16の外側の位置からインプラント補助デバイス18に音響信号を送信してもよい。音響送信の強度および/または品質が、埋め込み後、低いかまたは許容可能でない場合、IMD12は、埋め込み部位における線維性内部成長が起こる前に、必要に応じて取出され、再展開され得る。一旦埋め込まれると,IMD12は、その後、指定された機能を実施するために起動され得る。IMD12の埋め込みに続いて、インプラント補助デバイス18はまた、身体内で徐々に起こった可能性がある任意の生理的変化を考慮して、IMD12がセンサデータおよびデバイス状態情報を正確に送信し続け得るかどうかを判定するために、音響通信を定期的に評価するために利用され得る。
【0047】
図4は、IMD12とインプラント補助デバイス18との間の音響通信リンクを評価する例証的な方法78のフロー図である。方法78は、たとえば、通信性能を評価する補助としてインプラント補助デバイス18を使用して、患者の身体内の目標領域にIMD12を送出し配置するときに使用されるいくつかのステップを示してもよい。一実施形態では、図4に示すように、スタンドバイ動作モードまたはスリープ動作モードからアクティブ動作モードにIMD12を移行させるために、インプラント補助デバイス18は、最初に、IMD12の埋め込み前に、送出カテーテル16内に位置するIMD12に音響ウェークアップコマンドを送出してもよい(ブロック80)。初期コマンドが、IMD12をウェークアップさせるのに十分な振幅である場合(ブロック82)、IMD12は、インプラント補助デバイス18に音響信号を返送すること(ブロック84)によって応答する。IMD12から応答が受信されない場合、または、IMD12から受信される音響信号の振幅が低過ぎるかまたはタイミングが不適切である場合、別の音響ウェークアップコマンドが、インプラント補助デバイス18によってIMD12に送信され得る。
【0048】
インプラント補助デバイス18からのそれぞれの後続の送信によって、ウェークアップコマンドの振幅が増加され得る(ブロック86)。ウェークアップコマンドの周波数および/または継続時間もまた調整され得る。このプロセスは、IMD12が起動された状態に達するまで繰返される。
【0049】
起動された状態では、IMD12は、音響信号を送信する(ブロック84)。インプラント補助デバイス18は、IMD12によって送信された音響信号を受信し(ブロック88)、この信号を、制御/処理回路70に給送される電気信号に変換する。制御/処理回路70は、その後、IMD12とインプラント補助デバイス18との間の音響リンクの性能を確認するために、IMD12から受信される音響信号の信号強度、周波数、継続時間、および/または品質を評価する(ブロック90)。一部の実施形態では、たとえば、インプラント補助デバイス18は、埋め込み場所が許容可能であるかどうかを判定するために、音響信号の信号強度を、埋め込み場所に基づく所定の組の信号基準と比較するように構成される。たとえば、肺動脈内への埋め込みの場合、IMD12は、その場所でのIMD12の埋め込みが適切であるかどうか、または、IMD12の再配置が必要であるかどうかを判定するために、所定の振幅を有する音響信号をインプラント補助デバイス18に送信するように構成され得る。
【0050】
この情報は、その後、音響リンクの信号強度および品質が許容可能であるかどうかを確認する(ブロック92)ために、ユーザフィードバックデバイス72を介して臨床医に提供される。1つの例示的な実施形態によれば、インプラント補助デバイス18によって表示される情報は、IMD12によって送信される音響信号の信号強度および品質を示すいくつかのバーを含み得る。一部の実施形態では、バーは、埋め込み場所が許容可能である
かどうかを臨床医が迅速に判定することを可能にするために、赤と緑の両方であり得る。受信される音響信号の強度および品質が、許容可能なレベルに達すると、たとえば、スクリーンまたはディスプレイパネルは、通信リンクが適切であることを示す、全て緑であるいくつかのバーを表示してもよい。別の実施形態によれば、たとえば、ユーザフィードバックデバイス72は、IMD12によって送信される音響信号の強度および品質が許容可能な性能レベルに達すると、シンボル(たとえば、緑の光)を表示するだけであってもよい。臨床医に視覚、聴覚、および/または触覚フィードバックを提供する他の手段も可能である。
【0051】
患者の身体内でのIMD12のそれぞれの後続の調整(ブロック94)によって、音響リンクの強度および品質が許容可能なレベルに達したことを、インプラント補助デバイス18が示すまで、プロセスが繰返される。許容可能な性能レベルは、たとえば、約2以上の信号対雑音(S/N)比であってよい。他のパラメータはまた、たとえば、ノイズフロアレベル、搬送波周波数、信号タイミング、信号継続時間、および/または信号形態を含む音響リンクの性能を評価するためにインプラント補助デバイス18によって使用されてもよい。図5に関して本明細書でさらに説明するパラメータなどの他のパラメータはまた、音響リンクの性能を評価するために、インプラント補助デバイス18、または一部の実施形態ではIMD12によって使用されてもよい。受信された音響信号の信号強度および品質が許容可能であると思われると、IMD12は、その後、展開されてもよい(ブロック96)。
【0052】
一部の実施形態では、IMD12に関連するウェークアップ閾値余裕は、音響リンクの信号強度および品質を評価するために使用されてもよい。ウェークアップ閾値余裕は、たとえば、スタンドバイ状態からアクティブ状態にIMD12をウェークアップさせるために必要とされるウェークアップ閾値レベルと比較して、インプラント補助デバイス18のさらなる信号強度送信能力を表してもよい。たとえば、インプラント補助デバイス18が1と10との間のレベルで音響信号を送信することが可能で、IMD12用のウェークアップ閾値が2である場合、ウェークアップ閾値余裕は、したがって、8(すなわち、80%)であり、IMD12とインプラント補助デバイス18との間で適切な音響通信リンクを示す可能性がある。別の例として、インプラント補助デバイス18が1と10との間の信号レベルを送信することが可能で、IMD12用のウェークアップ閾値が9である場合、ウェークアップ閾値余裕は、1(すなわち、10%)であり、IMD12とインプラント補助デバイス18との間で不適切な音響通信リンクを示す可能性がある。
【0053】
一部の実施形態によれば、インプラント補助デバイス18はまた、上述したステップに続いて、埋め込み後の音響通信リンクの性能を確認するために使用され得る。場合によっては、たとえば、インプラント補助デバイス18は、身体内の埋め込み部位または他の所における任意の生理的変化が音響通信リンクに影響を及ぼしているかどうかを判定するために、身体内でのIMD12の埋め込みに続いて、通信リンクの状態を定期的にチェックする補助として臨床医によって使用され得る。インプラント補助デバイス18はまた、IMD12自体が適切に動作しているかどうかを検証する補助として使用されてもよい。
【0054】
図5は、IMD12とインプラント補助デバイス18との間の音響通信リンクを評価する別の例証的な方法98のフロー図である。図4に関して上述された方法78と同様に、方法98は、たとえば、通信性能を評価する補助としてインプラント補助デバイス18を使用して、患者の身体内の目標領域にIMD12を送出し配置するときに使用されるいくつかのステップを示してもよい。図5に示すように、スタンドバイ動作モードまたはスリープ動作モードからアクティブ動作モードにIMD12を移行させるために、インプラント補助デバイス18は、最初に、IMD12の埋め込み前に、送出カテーテル16内に位置するIMD12に音響ウェークアップコマンドを送出してもよい(ブロック100)。
最初に、IMD12は、所定の振幅レベルを有する音響ウェークアップコマンドに応答して、ウェークアップされ、アクティブ動作モードに移行するようにプログラムされる。一部の実施形態では、IMD12は、たとえば、50%送信電力レベルなどの低減された電力レベルでインプラント補助デバイス18によって送信された音響ウェークアップコマンドに応答してアクティブ動作モードに移行するようにプログラムされる。初期の低減電力のウェークアップコマンドが、IMD12をウェークアップさせるのに十分な振幅である場合、IMD12内の制御/処理回路52は、受信された音響ウェークアップコマンドの電力レベルに整合するようにIMD12の送信電力レベルを調整し(ブロック104)、その後、調整された電力レベルの音響信号を、インプラント補助デバイス18に返送する(ブロック106)。たとえば、IMD12によって受信される音響ウェークアップコマンドが、50%送信電力レベルを有し、IMD12をウェークアップさせるのに十分である場合、IMD12内の制御/処理回路52は、IMD12の送信電力レベルを50%に調整し、その後、50%電力レベルで音響信号を、インプラント補助デバイス18に返送し得る。
【0055】
IMD12から戻る応答が受信されない場合、または、IMD12から受信される音響信号の振幅が低過ぎる場合、インプラント補助デバイス18は、電力レベルを新しいレベルまで増加させ(ブロック106)、別の音響ウェークアップコマンドをIMD12に送信してもよい(ブロック100)。たとえば、前の音響ウェークアップコマンドが50%電力レベルに設定され、インプラント補助デバイス18がIMD12から戻る応答を受信しない場合、インプラント補助デバイス18は、電力レベルを新しいレベル(たとえば、60%)まで増加させ、その後、この新しいレベルで別の音響ウェークアップコマンドを送信してもよい。インプラント補助デバイス18からのそれぞれの後続の送信によって、ウェークアップコマンドの振幅が増加され得る(ブロック106)。プロセスは、その後、IMD12が起動された状態に達するまで繰返される。
【0056】
インプラント補助デバイス18は、送信電力レベルに加えて、または、その代わりに、IMD12に送信される音響ウェークアップ信号の1つまたは複数の他のパラメータを変更するように構成され得る(ブロック108)。一部の実施形態では、たとえば、インプラント補助デバイス18は、特定の振幅レベルでIMD12をウェークアップさせるのに必要な最小パルスカウントまたは継続時間を決定するために、IMD12に送信される音響ウェークアップコマンドのパルスカウントまたはパルス継続時間を変更してもよい。音響ウェークアップコマンドの一部として提供される搬送波信号の搬送波周波数もまた、特定の振幅レベルでIMD12をウェークアップさせる周波数または周波数範囲を決定するために調整され得る。搬送波周波数は、たとえば、ある範囲の周波数にわたって搬送波信号を掃引することによって、または、離散的な周波数レベルで周波数を段階的に調整することによって調整され得る。場合によっては、これは、IMD12の音響変換器58の共振周波数に密接に整合する通信周波数をインプラント補助デバイス18が決定することを可能にしてもよい。
【0057】
起動された状態では、また、一部の実施形態では、インプラント補助デバイス18は、さらに、音響通信リンクの性能を評価するために、IMD12の動作を調整するために使用され得るさらなる情報をIMD12にダウンロードしてもよい。一部の実施形態では、たとえば、インプラント補助デバイス18は、音響変換器58に関連する受信機閾値および利得をIMD12に調整させる、または、IMD12によって送出されるエンコード済みセンサデータをデコードするために必要なデコードレシオ(たとえば、8からの回数(times out of 8))をIMD12に調整させるコマンドをIMD12に送信してもよい。イ
ンプラント補助デバイス18はまた、IMD12からインプラント補助デバイス18への音響通信に関連する種々の通信パラメータをIMD12に調整するよう促す他のコマンドをIMD12に送出してもよい。IMD12からインプラント補助デバイス18への音響
通信に関連する例示的なパラメータは、パルスカウント(たとえば、1送信当たりのパスル数)およびデータレート(たとえば、ビット間の時間または継続時間)を含んでもよい。インプラント補助デバイス18はまた、インプラント補助デバイス18へのアップリンク送信中にIMD12のクロック周波数を調整するコマンドを送信してもよい。
【0058】
IMD12は、次に、音響信号を送信する(ブロック110)。インプラント補助デバイス18は、IMD12によって送信される音響信号を受信し(ブロック112)、この信号を制御/処理回路70に給送される電気信号に変換する。制御/処理回路は、その後、IMD12とインプラント補助デバイス18との間の音響リンクの性能を評価するために、IMD12から受信される音響信号の信号強度、周波数、継続時間、および/または品質を評価する(ブロック114)。一部の実施形態では、たとえば、インプラント補助デバイス18は、音響信号のピーク信号振幅、および、ピーク信号振幅と埋め込み場所に基づく所定の閾値との差などのパラメータを測定してもよい。インプラント補助デバイス18はまた、受信音響信号のパルスカウント、IMD12に関連するクロックスキュー、ビットエラーレート、およびビット訂正レートなどの他のパラメータを測定してもよい。インプラント補助デバイス18の受信機利得および閾値ならびにブランキング間隔などの他の情報がまた、決定されてもよい。この情報は、その後、音響リンクの信号強度および品質が許容可能であるかどうかを確認する(ブロック116)ために、ユーザフィードバックデバイス72を介して臨床医に提供されてもよい。場合によっては、複数のパラメータ(たとえば、パルスカウント、クロックスキュー、S/N比)に重み付けする重み付け加算が、音響リンクの信号強度および品質が許容可能であるかどうかを確認するために使用されてもよい。
【0059】
患者の身体内におけるIMD12の位置のそれぞれの後続の調整(ブロック118)によって、プロセスは、その後、音響リンクの強度および品質が許容可能なレベルに達したことをインプラント補助デバイス18が示すまで繰返される。IMD12は、その後、身体内で展開されてもよい(ブロック120)。埋め込みに続いて、インプラント補助デバイス18は、その後さらに、通信リンクの状態および/またはIMD12の動作を定期的にチェックするために使用され得る。
【0060】
図6は、IMD12とインプラント補助デバイス18との間で確立される音響通信リンクの状態に関するフィードバックを、臨床医に提供するために使用され得る例証的なスクリーンまたはディスプレイパネル124を示す略図である。一部の実施形態では、たとえば、スクリーンまたはディスプレイパネル124は、IMD12とインプラント補助デバイス18との間の、または別法として、IMD12とIMD12と音響通信する別の内部または外部デバイスとの間の音響通信リンクの状態に関するフィードバックを臨床医に提供するために、図2に関して上述したユーザフィードバックデバイス72の一部として提供されてもよい。
【0061】
図示する実施形態では、スクリーンまたはディスプレイパネル124は、インプラント補助デバイス18が、目下IMD12と通信しているかどうかを示す通信状態アイコン126を含む。スクリーンまたはディスプレイパネル124上での通信状態アイコン126の表示は、たとえば、インプラント補助デバイス18が、音響ウェークアップコマンドをIMD12に送信し、IMD12から戻る音響信号を首尾よく受信したことを示してもよい。明滅する通信状態アイコン126は、インプラント補助デバイス18が、音響ウェークアップコマンドをIMD12に送信し、IMD12から戻る応答を待っていることを表してもよい。通信リンクの状態、IMD12の動作、および/またはインプラント補助デバイス18の動作に関する他の情報はまた、スクリーンまたはディスプレイパネル124上に提供されてもよい。
【0062】
スクリーンまたはディスプレイパネル124上のいくつかの信号強度バー128a〜128eは、IMD12とインプラント補助デバイス18との間に確立される音響通信リンクの信号強度および品質についての視覚フィードバックを臨床医に提供してもよい。ディスプレイパネル124上のバー128a〜128eの数が多いことは、より大きな信号強度および/または品質を示す可能性があり、一方、バー128a〜128eの数が少ないことは、より減少した信号強度および/または品質を示す可能性がある。たとえば、図6に示すように、スクリーンまたはディスプレイパネル124上の2つの信号強度バー128a、128bの例証は、音響通信リンクが、十分であるが最適でないことを示す可能性がある。図4〜5に関して先に説明したように、この情報は、その後、身体内で徐々に起こった可能性がある任意の生理的変化を考慮して、IMD12を身体内の特定の場所または位置に展開するかどうかを判定するために、または、IMD12が一旦展開されると、IMD12がセンサデータおよびデバイス状態情報を正確に送信し続け得るかどうかを判定するために、臨床医によって使用されてもよい。
【0063】
一部の実施形態では、表示されるバー128a〜128eの数は、音響通信リンクの性能に関連する複数のパラメータを利用する重み付き加算に相当してもよい。制限することなく例として、5つ全てのバー128a〜128eの表示は、IMD12が、25%パルスカウント、4%クロックスキュー、および10のS/N比で通信していることを表してもよい。4つのバー128a〜128dの表示は、たとえば、IMD12が、50%パルスカウント、3%クロックスキュー、および5のS/N比で通信していることを表してもよい。3つのバー128a〜128cの表示は、たとえば、IMD12が、75%パルスカウント、2%クロックスキュー、および3のS/N比で通信していることを表してもよい。2つのバー128a〜128bの表示は、たとえば、IMD12が、100%パルスカウント、1%クロックスキュー、および2のS/N比で通信していることを表してもよい。単一バー128aは、IMD12が、最大設定(たとえば、最大信号振幅、パルスカウントなど)で通信しており、パリティ/CRC誤り訂正を必要とすることを表してもよい。スクリーンまたはディスプレイパネル124上にバーが無いことは、インプラント補助デバイス18がIMD12から応答を受信しなかったこと、または、IMD12が最大設定で通信しているときに、回復不能のパリティ/CRCエラーが存在することを表してもよい。他のパラメータはまた、信号強度バー128a〜128eのそれぞれに関連付けられてもよい。
【0064】
種々の変更および追加が、本発明の範囲から逸脱することなく、説明される例示的な実施形態に行われ得る。たとえば、上述した実施形態は、特定の特徴に言及するが、本発明の範囲はまた、特徴の異なる組合せを有する実施形態および述べた特徴の全てを含まない実施形態も含む。したがって、本発明の範囲は、特許請求項の全ての均等物と共に、特許請求項の範囲内に入る、全てのこうした代替、変更、および変形を包含することを意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の身体内の目標場所に埋め込み型デバイスを送出し配置するシステムであって、
バイオセンサおよび音響信号を送信するように構成された少なくとも1つの音響変換器を含む埋め込み型デバイスを送出するようになっているカテーテルと、
音響通信リンクを介して前記埋め込み型デバイスと音響通信するインプラント補助デバイスとを備え、前記インプラント補助デバイスは、前記埋め込み型デバイスから前記音響信号を受信するようになっている少なくとも1つの音響変換器および前記埋め込み型デバイスから送信される前記音響信号に少なくとも部分的に基づいて前記音響通信リンクの性能を評価するように構成された回路を含むシステム。
【請求項2】
前記インプラント補助デバイスは外部デバイスである請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記インプラント補助デバイスは埋め込み型デバイスである請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記インプラント補助デバイスはユーザフィードバックデバイスを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記インプラント補助デバイスは、前記埋め込み型デバイスが、前記カテーテルの内部管腔内に少なくとも部分的に配設されている間に、前記埋め込み型デバイスから前記音響信号を受信するように構成される請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
患者の身体内の場所で音響信号を送信するように構成された埋め込み型デバイスとの音響通信リンクを評価するインプラント補助デバイスであって、
前記埋め込み型デバイスによって送信される前記音響信号を受信するようになっている少なくとも1つの音響変換器と、
前記埋め込み型デバイスによって送信される前記音響信号の1つまたは複数のパラメータを評価することに少なくとも部分的に基づいて前記音響通信リンクの性能を評価するように構成された回路と、
前記音響通信リンクの性能を示す情報をユーザに提供するように構成されたユーザインタフェースとを備えるインプラント補助デバイス。
【請求項7】
前記インプラント補助デバイスは外部デバイスである請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記インプラント補助デバイスは埋め込み型デバイスである請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
埋め込み型デバイスとインプラント補助デバイスとの間の音響通信リンクを評価するための方法であって、
前記埋め込み型デバイスと前記インプラント補助デバイスとの間で音響通信リンクを確立する工程であって、前記インプラント補助デバイスは、前記埋め込み型デバイスによって送信される音響信号を受信するように構成された音響変換器および前記音響通信リンクの性能を評価するように構成された回路を含む、前記埋め込み型デバイスと前記インプラント補助デバイスとの間で音響通信リンクを確立する工程と、
前記音響信号に関連する1つまたは複数のパラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記インプラント補助デバイスと前記埋め込み型デバイスとの間の前記音響通信リンクの性能を評価する工程と、
前記音響通信リンクの性能を示す情報をユーザインタフェースに提供する工程とを備える、方法。
【請求項10】
前記埋め込み型デバイスと前記インプラント補助デバイスとの間で音響通信リンクを確立することは、前記埋め込み型デバイスが、送出カテーテルの内部管腔内に少なくとも部分的に配設されている間に、前記音響信号を送信する工程を備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記音響通信リンクの性能を評価することは、前記インプラント補助デバイスによって受信される前記音響信号の信号強度および品質を評価する工程を備える、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記音響通信リンクの性能を評価する工程において、ノイズフロアレベルパラメータ、搬送波周波数パラメータ、信号タイミングパラメータ、信号継続時間パラメータ、信号形態パラメータ、受信機利得パラメータ、受信機閾値パラメータ、デコードレシオパラメータ、ビットエラーレートパラメータ、ビット訂正レートパラメータ、音響減衰パラメータ、およびウェークアップ閾値余裕パラメータの少なくとも1つを評価する、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数のパラメータは、信号振幅を含み、前記音響通信リンクの性能を評価する工程において、前記音響信号の振幅を閾値振幅値と比較する、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数のパラメータは、複数の重み付きパラメータを含む請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記埋め込み型デバイスによって送信される前記音響信号のパルスカウントまたはパルス継続時間を調整する工程をさらに備え、前記音響通信リンクの性能を評価する工程において、前記調整されたパルスカウントまたはパルス継続時間に対する前記音響信号の応答を評価する、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記音響信号のクロックスキューを調整する工程をさらに備え、前記音響通信リンクの性能を評価する工程において、前記調整されたクロックスキューに対する前記音響信号の応答を評価する、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
音響通信リンクを確立する工程は、前記インプラント補助デバイスから前記埋め込み型デバイスへ第1の音響信号を送信する工程、および、前記埋め込み型デバイスから第2の音響信号を受信する工程を含み、前記埋め込み型デバイスから受信される前記第2の音響信号は、前記第1の音響信号に振幅が比例する、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
患者の身体内の目標場所に埋め込み型デバイスを送出し配置するための方法であって、
バイオセンサおよび音響信号を送信するようになっている音響変換器を含む埋め込み型デバイスを収容する管腔を有する遠位部分を含む送出カテーテルを患者の身体内に導入する工程と、
前記送出カテーテルを、前記患者の身体内の目標領域まで推進する工程と、
前記カテーテル内の前記埋め込み型デバイスと、前記埋め込み型デバイスから前記音響信号を受信するようになっている音響変換器および前記音響通信リンクの性能を評価するように構成された回路を含むインプラント補助デバイスとの間で音響通信リンクを確立する工程と、
前記音響信号に関連する1つまたは複数のパラメータに少なくとも部分的に基づいて前記インプラント補助デバイスと前記埋め込み型デバイスとの間の前記音響通信リンクの性能を評価する工程と、
前記音響通信リンクの性能を示す情報をユーザインタフェースに提供する工程と、
前記埋め込み型デバイスを前記患者の身体内の目標領域で展開する工程とを備える、方法。
【請求項19】
前記音響通信リンクの性能を評価する工程において、前記インプラント補助デバイスによって受信される前記音響信号の信号強度および品質を評価する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記目標領域は肺動脈内にある請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記音響通信リンクの前記信号強度に少なくとも部分的に基づいて前記目標領域内の前記埋め込み型デバイスの位置を調整する工程をさらに備える請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記埋め込み型デバイスの位置は、前記ユーザインタフェースからのフィードバックに基づいて前記身体内で前記カテーテルを移動させるまたは回転させることによって調整される請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記埋め込み型デバイスが前記目標領域内で調整されると、前記音響通信リンクの性能を再評価する工程をさらに備える請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記身体内での前記埋め込み型デバイスの展開後に、前記埋め込み型デバイスと前記インプラント補助デバイスとの間の前記音響通信リンクの性能を確認する工程をさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記音響通信リンクを評価する工程は、前記インプラント補助デバイスから前記埋め込み型デバイスへ第1の音響信号を送信する工程と、前記埋め込み型デバイスから第2の音響信号を受信する工程とを含み、前記埋め込み型デバイスから受信される前記第2の音響信号は、前記第1の音響信号に振幅が比例する、請求項18に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2011−526195(P2011−526195A)
【公表日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−516852(P2011−516852)
【出願日】平成21年7月1日(2009.7.1)
【国際出願番号】PCT/US2009/049409
【国際公開番号】WO2010/008936
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(505003528)カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド (466)
【Fターム(参考)】