説明

順路計算装置、順路誘導装置、及び、順路計算方法

【課題】目的地が異なる複数の搭乗者を当該異なる目的地の各々に送る順路を容易に計算することが可能な順路計算装置等を提供する。
【解決手段】順路計算装置Mは、搭乗者の所持している所持物Dから通信、読み取り等により自動的に特定情報を取得すると、それらの特定情報に基づいて各搭乗者の目的地情報を所望のデータベース、予め定められた記憶領域等から収集する。そして、収集した複数の目的地情報に基づいて、複数の搭乗者を異なる目的地の各々に送るための目的地の立ち寄り順序、経路等を示す移動体の移動経路を計算し、異なる目的地の各々に複数の搭乗者を送る移動体の移動順路を計算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地が異なる複数の搭乗者を当該異なる目的地の各々に送る順路を計算する順路計算装置、順路誘導装置、及び、順路計算方法等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえば、車両に搭載されたナビゲーション装置は、液晶表示パネル等のディスプレイ上に地図と目的地までの経路を表示することにより、車両の移動を誘導する誘導機能を有している。そして、近年では、ナビゲーション装置に情報提供機能を持たせ、飲食店の場所などを案内する技術が知られている。特許文献1に示す車両情報提供装置は、自車両の近傍に存在する店舗の情報を示す店舗情報を取得するとともに、乗員の情報を取得し、乗員情報及び店舗情報に基づいて乗員に提示する店舗を選択することで、乗員とって適切な店舗を自動的に選定して提示している。
【特許文献1】特開2006−184008号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように従来のナビゲーション装置は、外部から取得した情報を利用することで、乗員(搭乗者)にサービスを提供してきたが、他のナビゲーション装置との機能の違いを明確して商品性を高めるためには、さらなる付加機能の追加が必須となってくる。従来のナビゲーション装置は、外部から取得した店舗情報を利用することで、乗員にとって適切な店舗を自動的に選定し、その選定された店舗への経路を探索して乗員に提示するという機能であるが、たとえば、その店舗を複数の搭乗者の各々が所望する異なる車両の目的地と見立て、その複数の搭乗者をその所望の異なる目的地まで送りながら帰宅するときの帰宅経路(移動経路)の探索に着目した場合、経由地として当該複数の搭乗者の各々の所望の異なる目的地ごとに、それら目的地を示す情報(たとえば、住所等の情報)を入力しなければならず、その入力操作が煩わしいという問題が生じる。しかしながら、このような帰宅順路の計算機能は、一般の自動車やタクシー等の各種移動体で利用できるため、煩雑な入力操作の排除が望まれる。このように本発明が解決しようとする課題は、上記した問題が一例として挙げられる。
【0004】
よって本発明は、上述した問題点に鑑み、目的地が異なる複数の搭乗者を当該異なる目的地の各々に送る移動順路を容易に計算することが可能な順路計算装置、順路誘導装置、及び、順路計算方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項1記載の順路計算装置は、所望する移動体の目的地が異なる複数の搭乗者を、当該異なる目的地の各々に送るための当該移動体の移動順路を計算する順路計算装置において、前記複数の搭乗者の各々が所持している所持物から、前記搭乗者の目的地を特定するための特定情報を取得する特定情報取得手段と、前記特定情報取得手段が取得した特定情報に基づいて前記複数の搭乗者の各々の目的地情報を収集する目的地情報収集手段と、前記目的地情報収集手段が収集した複数の目的地情報に基づいて前記移動順路を計算する順路計算手段と、を有することを特徴とする。
【0006】
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項5記載の順路誘導装置は、請求項1〜4の何れか1項に記載の順路計算装置と、前記順路計算装置が計算した移動順路に基づいて前記移動体を誘導するための誘導情報を作成する誘導情報作成手段と、前記誘導情報作成手段が作成した誘導情報に基づいて前記移動体の移動順路を誘導する誘導手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項6記載の順路計算方法は、所望する移動体の目的地が異なる複数の搭乗者を、当該異なる目的地の各々に送るための当該移動体の移動順路を計算する順路計算方法であって、前記複数の搭乗者の各々が所持している所持物から、前記搭乗者の目的地を特定するための特定情報を取得する特定情報取得工程と、前記取得した特定情報に基づいて前記複数の搭乗者の各々の目的地情報を収集する目的地情報収集工程と、前記収集した複数の目的地情報に基づいて前記移動順路を計算する順路計算工程と、を有することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に係る順路計算装置、順路誘導装置、及び、順路計算方法一実施の形態を、図1の基本構成図を参照して以下に説明する。
【0009】
図1において、順路計算装置Mは、所望する移動体の目的地が異なる複数の搭乗者を、当該異なる目的地の各々に送るための当該移動体の移動順路を計算する順路計算装置Mにおいて、前記複数の搭乗者の各々が所持している所持物Dから、前記搭乗者の目的地を特定するための特定情報を取得する特定情報取得手段M1と、前記特定情報取得手段M1が取得した特定情報に基づいて前記複数の搭乗者の各々の目的地情報を収集する目的地情報収集手段M2と、前記目的地情報収集手段M2が収集した複数の目的地情報に基づいて前記移動順路を計算する順路計算手段M3と、を有している。
【0010】
また、その順路計算方法は、所望する移動体の目的地が異なる複数の搭乗者を、当該異なる目的地の各々に送るための当該移動体の移動順路を計算する順路計算方法であって、前記複数の搭乗者の各々が所持している所持物から、前記搭乗者の目的地を特定するための特定情報を取得する特定情報取得工程と、前記取得した特定情報に基づいて前記複数の搭乗者の各々の目的地情報を収集する目的地情報収集工程と、前記収集した複数の目的地情報に基づいて前記移動順路を計算する順路計算工程と、を有している。
【0011】
このような順路計算装置M及びその順路計算方法によれば、搭乗者の所持している例えば携帯電話機、IC(Integrated Circuit)カード、運転免許証等の各種所持物Dから通信、読み取り等により自動的に特定情報を取得すると、それらの特定情報に基づいて各搭乗者の目的地情報を所望のデータベース、予め定められた記憶領域等から収集する。そして、収集した複数の目的地情報に基づいて、複数の搭乗者を異なる目的地の各々に送るための目的地の立ち寄り順序、経路等を示す移動体(例えば、一般の自動車、タクシー等)の移動経路を計算し、異なる目的地の各々に複数の搭乗者を送る移動体の移動順路を計算する。
【0012】
よって、搭乗者が所持している各所持物Dから取得する特定情報に対応した目的地情報を自動的に収集し、それらの目的地情報に基づいて移動体の移動順路を計算するようにしたことから、特定情報の取得可能な所持物Dを搭乗者に所持させておくだけで、立ち寄る目的地の順路等の移動順路を容易に計算することができるため、目的地が異なる複数の搭乗者を当該異なる目的地の各々に送る移動順路を容易に計算することができる。従って、搭乗者は設定操作、入力操作等が不要となり、順路計算装置Mの操作性及び商品価値の向上に貢献することができる。
【0013】
また、上述した順路計算装置Mにおいて、前記搭乗者を運転者と同乗者とに判別するための判別情報を取得する判別情報取得手段M4と、前記判別情報取得手段M4が取得した判別情報に基づいて前記特定情報に対応した前記搭乗者を運転者と同乗者に判別する搭乗者判別手段M5と、を有し、前記順路計算手段M3が、前記搭乗者判別手段M5によって前記運転者と判別した搭乗者の目的地情報を最終目的地として前記移動順路を計算する手段となっている。
【0014】
このような順路計算装置Mによれば、所持物Dから特定情報を取得するとともに、判別情報を所定の記憶領域等から取得すると、それらの情報に基づいて搭乗者が運転者か同乗者かを判別する。そして、運転者と判別した搭乗者の目的地情報が最終目的地として前記移動順路を計算する。よって、判別情報を取得して、搭乗者を運転者と同乗者に判別し、運転者の目的地を最終目的地として移動順路を計算するようにしたことから、運転者、同乗者を設定することなく、運転者を含む搭乗者の移動順路を計算することができるため、特に一般の自動車等で有効利用することができる。
【0015】
また、上述した順路計算装置Mにおいて、前記所持物Dが、前記搭乗者の各々が所持している携帯電話機の記憶媒体であり、前記判別情報取得手段M4が、前記記憶媒体から前記携帯電話機で設定されている通話モードを示す通話モードデータを有する判別情報を取得する手段であり、前記搭乗者判別手段M5が、前記特定情報と前記通話モードデータに基づいて前記搭乗者を運転者と同乗者に判別する手段となっている。
【0016】
このような順路計算装置Mによれば、所持物Dである携帯電話機の記憶媒体から通話モードデータを有する判別情報を取得し、該通話モードデータに基づいて搭乗者が運転者か同乗者かを判定する。よって、携帯電話機で従来から用いられている通話モードデータを取得するだけで、搭乗者を運転者と同乗者に判別できることから、運転者、同乗者を識別するための新たな設定項目等を設ける必要がなくなり、構成を簡単化することができる。
【0017】
また、上述した順路計算装置Mにおいて、前記目的地情報収集手段M2が収集した複数の目的地情報の中で、予め定められた順路計算条件から逸脱する目的地情報を検出する逸脱目的地検出手段M6と、前記逸脱目的地検出手段M6が検出した目的地情報を前記搭乗者に通知する通知手段M7と、を有している。
【0018】
このような順路計算装置Mによれば、収集した目的地情報の中で、順路計算条件を逸脱する目的地情報を検出すると、該目的地情報を搭乗者に通知するようにしたことから、その目的地情報を除外する、修正するなどの対応が可能となるため、非現実的な移動順路の計算を防止することができる。
【0019】
また、図1に示すように、順路誘導装置M10は、上述した順路計算装置Mと、前記順路計算装置Mが計算した移動順路に基づいて前記移動体を誘導するための誘導情報を作成する誘導情報作成手段M11と、前記誘導情報作成手段M11が作成した誘導情報に基づいて前記移動体の移動順路を誘導する誘導手段M12と、を有している。
【0020】
このような順路誘導装置M10によれば、順路計算装置Mが複数の搭乗者を送る移動体の移動順路を計算すると、該移動順路を誘導するための地図、経路、誘導画面等の誘導情報を作成し、該誘導情報に基づいて移動順路の誘導を行う。よって、搭乗者が所持している各所持物Dから取得する特定情報に対応した目的地情報を自動的に収集し、それらの目的地情報に基づいて移動順路を計算し、その移動順路に基づいて誘導情報を作成し、その誘導情報に基づいて移動体の移動順路を誘導するようにしたことから、特定情報を取得可能な所持物Dを搭乗者に所持させておくだけで、立ち寄る目的地の順路を計算して誘導することができるため、ため、目的地が異なる複数の搭乗者を当該異なる目的地の各々に送る移動順路を容易に計算することができる。従って、搭乗者は設定操作、入力操作等が不要となり、順路誘導装置M10の操作性及び商品価値の向上に貢献することができる。
【実施例】
【0021】
以下、上述した本発明の順路計算装置、順路誘導装置を順路誘導システムに適用した場合の実施例を、図2乃至図10の図面を参照して本実施例に関連する構成のみ以下に説明する。
【0022】
図2において、順路誘導システム1は、移動体である一般の自動車100に搭載されたナビゲーション装置10と、その自動車100に搭乗した複数の搭乗者A〜D(図2中では4名)が所持している携帯電話機20(所持物に相当)と、を有している。
【0023】
なお、本実施例では、搭乗者A〜Dを、運転者に相当する搭乗者Aと、同乗者に相当する搭乗者B〜Cに区分する場合について説明するが、例えば、移動体がタクシーの場合、図2中では搭乗者B〜Dが順路計算対象となり、運転者である搭乗者Aは順路計算対象外となる。即ち、本発明の搭乗者は任意に設定することができる。
【0024】
図3において、ナビゲーション装置10は、制御部11と、メモリ部12と、記憶部13と、GPS(global positioning system)受信機14と、出力部15と、通信部16と、操作部17と、を有している。
【0025】
制御部11は、ナビゲーション装置10全体の制御を司る。制御部11は、周知であるマイクロプロセッサユニット(MPU)、DSP(Digital Signal Processor)等が用いられる。そして、制御部11は、上述した順路計算装置M及び順路誘導装置M10、ナビゲーション機能等を実現するための各種プログラム等を図示しない内蔵メモリに記憶している。詳細には、上述した特定情報取得手段M1、目的地情報収集手段M2、順路計算手段M3、判別情報取得手段M4、搭乗者判別手段M5、逸脱目的地検出手段M6、通知手段M7、誘導情報作成手段M11、誘導手段M12として制御部11を機能させるために、後述する搭乗者情報取得処理、順路計算処理等の各種処理を実行するためのプログラムを内蔵メモリに記憶している。
【0026】
メモリ部12は、制御部11が読み書き自在のメモリ等の各種記憶媒体が用いられ、携帯電話機20等から取得した各種情報や、計算した移動順路を誘導するための順路情報、誘導情報、Bluetoothのプロファイル等の各種情報を記憶する。
【0027】
記憶部13は、ハードディスク装置を用いる場合について説明するが、DVD(digital versatile disk; digital video disc)、CD−ROM(compact disc read-only memory)等の各種記憶媒体を用いることができる。記憶部13は、電話番号に対応した目的地情報を計算することができる目的地情報データベース、複数のスケールで任意の箇所の地図を表示するための複数の地図情報を有する地図情報データベース等の各種情報を記憶している。
【0028】
GPS受信機14は、公知であるように、GPS衛星群を形成する複数の人工衛星が発射する電波を受信して、このGPS受信機14の現在の位置情報を求め、この現在の位置情報を制御部11にインタフェース(図示せず)を介して出力する。そして、制御部11は、入力された位置情報をメモリ部12に時系列的に記憶して格納する。なお、位置情報は、GPS受信機14が検出した時点の車両の位置を示す緯度、経度、検出日時等の各種データを有している。
【0029】
表示部15は、自動車100のインストルメントパネルに運転者である搭乗者Aから目視可能なように設けられており、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)素子等の各種表示装置が用いられる。そして、表示部15は、例えば順路を誘導するための順路誘導画面等を表示するための各種情報を制御部11からの要求に応じて表示する。
【0030】
通信部16は、制御部11によって制御され、携帯電話機20との無線通信が可能な無線装置等が用いられる。そして、本実施例では、例えばBluetoothのプロファイルを使った短距離無線通信が可能な通信装置を用いている。これにより、自動車100に持ち込まれた携帯電話機20との間で通信を行うことで、搭乗者A〜Dの搭乗を検出するようにしている。そして、通信部16は、アンテナ16aを介して受信した無線信号を復調して制御部11に出力すると共に、制御部11から入力された信号を変調してアンテナ16aを介して送出する。
【0031】
操作部17は、計算条件やルート設定等の指令入力用の各種キースイッチを有している。より具体的には、表示部15に表示された地図画像上の所望の位置にカーソルを移動させる矢印キーや、確認又は画定入力を行うエンターキー、メニュー選択キー等を有している。
【0032】
このように構成したナビゲーション装置10において、制御部11はナビゲーション機能のアプリケーション・プログラムを実行することで、公知であるように、利用者が指定した目的地までのルート情報を計算し、GPS受信機14で検出した位置情報と該ルート情報とを現在位置に対応した地図上に重畳して表示部15に表示することで、利用者を目的地に誘導する。
【0033】
次に、上述したメモリ部12に記憶する搭乗者情報と、記憶部13に記憶する目的地情報の一例を以下に説明する。なお、以下の説明で明らかになるが、本実施例では搭乗者情報が上述した請求項中の特定情報及び判別情報に相当している。
【0034】
図4において、搭乗者情報D1は、ID(Identification Data)データD11と、通話モードデータD12と、自宅電話番号データD13と、を有している。そして、搭乗者情報D1は、搭乗者A〜Dが所持している携帯電話機20の記憶部23から取得した情報となっている。
【0035】
IDデータD11は、登録個体を識別するためのID(登録機器名等)、携帯電話機20の所有者を識別するためのID(登録者名等)等の中から任意に選択したIDデータとなっている。
【0036】
通話モードデータD12は、携帯電話機20の通話モードを示すデータであり、例えば、公知であるドライブモード、マナーモード、通常モード等の中から携帯電話機20で設定されているモードを示している。即ち、制御部11は、通話モードデータD12の設定を参照することで、ドライブモードを設定していれば、その携帯電話機20を所持している搭乗者が運転者であると判別することができる。
【0037】
なお、運転者と同乗者の判別方法としては、例えば、ナビゲーション装置10の所有者を識別するための情報、その所有者が所持している携帯電話機20を識別するための情報などをメモリ部12に予め記憶しておき、ナビゲーション装置10の外部から取得した情報と比較して運転者であるか否かを判定するなど種々異なる実施形態とすることができる。このように本実施例では、IDデータD11と通話モードデータD12を、上述した判別情報とする場合について説明するが、判別情報は任意に設定することができる。
【0038】
自宅電話番号データD13は、携帯電話機20を所持する搭乗者A〜Dの自宅の電話番号を示すデータとなっている。そして、制御部11は、自宅電話番号データD13が示す電話番号に対応した住所、位置等を各種データベースから計算する構成となっている。従って、本実施例では、自宅電話番号データD13が上述した特定情報に相当している。なお、本発明の特定情報は、搭乗者の目的地を特定できる情報であれば、例えば住所データ、個人識別データ、所望の画像データ等で構成するなど種々異なる実施例とすることができる。
【0039】
図5において、目的地情報D2は、目的地名称データD21と、IDデータD22と、住所データD23と、電話番号データD24と、を有している。なお、記憶部13に複数の目的地情報D2を予め記憶することで、データベースを構築することができる。
【0040】
目的地名称データD21は、登録者に対応した目的地の名称を示すデータとなっている。IDデータD22は、上述したIDデータD11と同様に、登録個体を識別するためのID(登録機器名等)、携帯電話機20の所有者を識別するためのID(登録者名等)等の中から任意に選択したIDデータとなっている。住所データD23は、登録者の住所を示す位置データ、住所名データ等の各種データとなっている。電話番号データD24は、登録者の電話番号を示すデータとなっている。
【0041】
このように目的地情報D2を予め記憶部12に記憶しておくことで、携帯電話機20等から取得する情報量を減少することができるが、本発明はこれに限定するものではなく、携帯電話機20等から受信した情報を目的地情報D2として登録するなど種々異なる実施例とすることができる。
【0042】
次に、図3に示す携帯電話機20は、周知であるように、アンテナ21aを介して受信した無線信号の復調その他必要な処理を行う通信部21と、復調された無線信号を受信する制御等の携帯電話機20の動作を制御し、CPU等が用いられる制御部22と、各種アプリケーションプログラム(以下、アプリケーションともいう)等を記憶する記憶部23と、搭乗者A〜D等が携帯電話機20に種々のデータを入力する操作部24と、を有している。
【0043】
通信部21は、制御部22によって制御され、上述した通信部16との間でBluetoothのプロファイルを使った短距離無線通信が可能な通信装置を用いている。通信部21は、アンテナ21aを介して受信した無線信号を復調して制御部22に出力すると共に、制御部22から入力された信号を変調してアンテナ21aを介して送出する。
【0044】
制御部22は、記憶部23に記憶しているアプリケーション・プログラムを実行することで、Bluetooth機能を提供する。例えば、通信部21を介して出力を依頼された所望のデータを記憶部23から取得し、これを通信部21を介して転送する。
【0045】
記憶部23は、上述した図4に示す搭乗者情報D1を構成するIDデータD11、通話モードデータD12、自宅電話番号データD13等の各種データを記憶している。なお、それらのデータは、携帯電話機20を所持する搭乗者A〜Dによって任意に設定される、携帯電話機20の製造メーカが初期データとして予め設定するなど種々異なる実施例とすることができる。
【0046】
操作部24は、上述した搭乗者情報D1の各種データを入力する各種キースイッチを有している。そして、操作部24は、各種キースイッチに対する搭乗者A〜D等の操作に応じたデータを制御部22に出力する。
【0047】
次に、ナビゲーション装置10の制御部11が実行する搭乗者情報取得処理の一例を、図6に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
【0048】
ステップS31において、通信部16を介してBluetoothのプロファイルを使った通信を行い、通信が可能な携帯電話機20の機器数が取得されてメモリ部12に記憶され、ステップS32において、メモリ部12のカウンタに初期値である“1”が設定され、その後ステップS33に進む。
【0049】
ステップS33において、メモリ部12のカウンタの値が機器数よりも大きいか否かが判定される。なお、本実施例では、説明を簡単化するために、搭乗者情報取得処理が実行される場合、携帯電話機20から必ず機器数が取得される、即ち、取得した機器数が“0”ではないことを前提に説明する。そして、ステップS33でカウンタの値が機器数よりも大きいと判定された場合(S33でY)、処理を終了する。一方、カウンタの値が大きくない、つまり、小さいと判定された場合(S33でN)、ステップS34に進む。
【0050】
ステップS34において、通信部16が接続対象の携帯電話機20に通信可能に接続され、ステップS35において、Bluetoothのプロファイルを使って上述したIDデータD11と通話モードデータD12とが携帯電話機20から取得され、それらが搭乗者情報D1に設定されてメモリ部12に記憶され、接続対象が次の携帯電話機20に設定され、その後ステップS36に進む。
【0051】
ステップS36において、取得した搭乗者情報D1の通話モードデータD12に基づいて、携帯電話機20の通話モードが判定される。通話モードがドライブモード又はマナーモードであると判定された場合、ステップS37において、搭乗者情報D1に運転者を示すデータが設定され、その後ステップS39に進む。一方、ステップS36で通話モードが通常モードであると判定された場合、ステップS38において、搭乗者情報D1に同乗者を示すデータが設定され、その後ステップS39に進む。なお、運転者の判定方法としては、通話モードがドライブモードのときに運転者と判定する種々異なる判定方法を用いることができる。
【0052】
ステップS39において、携帯電話機20の記憶部23に自宅電話番号データD13が設定されているときは、その電話番号が携帯電話機20からBluetoothのプロファイルを使って取得され、前記搭乗者情報D1の自宅電話番号データD13に設定され、その後ステップS40に進む。また、携帯電話機20の記憶部23に自宅電話番号データD13が設定されていないときは、上述した記憶部13の目的地情報D2の中から、IDデータD11と同一のIDデータD22を有する目的地情報D2が抽出され、その電話番号データD24が取得され、前記搭乗者情報D1の自宅電話番号データD13に設定され、その後ステップS40に進む。
【0053】
ステップS40において、メモリ部12のカウンタがインクリメント(カウンタ+1)され、その後ステップS33に戻り、一連の処理を繰り返す。即ち、上述した一連の処理を実行することで、上述した自動車100に持ち込まれた携帯電話機20の機器数分の搭乗者情報D1を取得することができる。
【0054】
以上説明した図6に示す搭乗者情報取得処理を制御部11が実行することで、請求項中の特定情報取得手段、判別情報取得手段、搭乗者判別手段、搭乗者判別手段等の各種手段として制御部11が機能することになる。そして、図6に示すフローチャート中のステップS35が特定情報取得手段及び判別情報取得手段、ステップS36が搭乗者判別手段、ステップS39が搭乗者判別手段にそれぞれ相当している。
【0055】
次に、ナビゲーション装置10の制御部11が実行する順路計算処理の一例を、図7に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
【0056】
ステップS51において、メモリ部12に収集した複数の搭乗者情報D1の自宅電話番号データD13の各々に対応した目的地情報が、記憶部13の目的地情報データベースの中から検索されてメモリ部12に記憶されることで収集され、その後ステップS52に進む。
【0057】
なお、目的地情報の一例としては、自宅電話番号に対応した住所の位置を示す位置データを有している。また、目的地情報の収集方法としては、予め定められた目的地情報提供サーバ等にアクセスして収集するなど種々異なる実施例とすることができる。また、本実施例では、運転者及び同乗者の電話番号から検索した地点を示す目的地情報として収集する場合について説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、運転者及び同乗者の住所で検索した地点を示す目的地情報を収集するなど種々異なる実施例とすることができる。
【0058】
ステップS52において、収集した目的地情報の中から、上述したように運転者と設定された搭乗者情報D1に対応した目的地情報D2が最終目的地として設定され、それ以外が立ち寄り地として設定され、ステップS53において、GPS受信機14からの位置情報と記憶部13の地図情報データベースに基づいて自動車100の現在地が検出され、この現在位置と最終目的地に対して立ち寄り地の距離順にソートされ、その後ステップS54に進む。なお、目的地の立ち寄り順のソートについては、任意のソート方法を用いることができる。
【0059】
たとえば、ソートする距離順は、現在位置から距離が一番近い目的地情報を1番目の立ち寄り地とし、次にその1番目の立ち寄り地から距離が一番近い目的地情報を2番目の立ち寄り地とし、さらにその2番目の立ち寄り地から距離が一番近い目的地情報を3番目の立ち寄り地とする、ようにしてもよい。つまり、3番目の立ち寄り地が2番目の立ち寄り地より現在位置からの距離が近いにもかかわらず、その2番目の立ち寄り地の方が3番目の立ち寄り地より1番目の立ち寄り地からの距離が近い場合に、その近い立ち寄り地を2番目の立ち寄り地として順路を計算するようにしてもよい。このようにすることで、常に到着した立ち寄り地から距離の近い順に搭乗者を送ることができるので、距離的に無駄な移動を極力避けることができる。
【0060】
ステップS54において、最終目的地以外の目的地情報D2の中に、メモリ部12等に記憶され且つ予め定められた順路計算条件から逸脱する目的地情報D2が存在するか否かが判定される。なお、順路計算条件の一例としては、最終目的地から所定距離以上離れているなどの任意に設定された条件となっている。そして、ステップS54で逸脱する目的地情報D2が存在すると判定された場合(S54でY)、その後ステップS55に進む。
【0061】
なお、上記した所定距離以上離れているとは、たとえば、現在位置を中心として所定距離を半径とした領域内に目的地情報が存在しない場合が一例としてあげられる。その場合には、たとえば、他の各種交通機関を利用することにより当該領域から外れた目的地情報に到着することを考慮して当該目的地情報に到着するために適した交通機関を利用するための当該領域内の地点(たとえば、駅や停留所)を目的地情報として変更する旨を搭乗者に推奨するようにしてもよい。当該推奨に対して搭乗者が同意を示した場合には、当該変更された目的地情報を対象に含めて再度順路を計算するようにしてもよい。
【0062】
ステップS55において、逸脱する目的地情報D2を通知するための通知情報を作成し、該通知情報を表示部15に出力することで、表示部15に通知情報が表示され、ステップS56において、その通知情報の表示に応じて操作部17から入力された変更情報が取得され、ステップS57において、その変更情報に基づいて、立ち寄り地距離順、目的地情報D2等が変更され、その後ステップS54に戻り、一連の処理を繰り返す。
【0063】
また、ステップS54で逸脱する目的地情報D2は存在しないと判定された場合(S54でN)、ステップS58において、立ち寄り地距離順と最終目的地に対応した目的地情報D2と記憶部13に記憶している地図情報に基づいて、最終目的地までの移動体である自動車100の移動順路(誘導ルート)が計算され、その計算結果を示す順路情報がメモリ部12に記憶され、処理を終了する。なお、ルート計算については、公知であるルート計算方法等が用いられる。
【0064】
以上説明した図7に示す順路計算処理を制御部11が実行することで、請求項中の目的地情報収集手段、逸脱目的地検出手段、通知手段、順路計算手段等の各種手段として制御部11が機能することになる。そして、図7に示すフローチャート中のステップS51が目的地情報収集手段、ステップS54が逸脱目的地検出手段、ステップS55が通知手段、ステップS58が順路計算手段にそれぞれ相当している。
【0065】
次に、上述した搭乗者情報取得処理及び順路計算処理を含むナビゲーション装置10の制御部11が実行する処理概要の一例を、図8に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
【0066】
ナビゲーション装置10は自動車100のアクセサリ・スイッチのONに応じて起動されると、ステップS1において、上述した搭乗者情報取得処理が実行されることで、複数の携帯電話機20の記憶部23から搭乗者情報D1を取得してメモリ部12に記憶され、ステップS2において、上述した順路計算処理が実行されることで、目的地が異なる複数の搭乗者A〜Dを送る移動順路が計算され、その結果が順路情報としてメモリ部12に記憶され、その後ステップS3に進む。
【0067】
ステップS3において、計算した移動順路を確認する確認画面を表示するための確認画面情報が作成され、該確認画面情報が表示部15に出力されることで、表示部15に確認画面が表示され、その後ステップS4に進む。この処理により、搭乗者A〜D等は移動順路に問題がないか等を確認することができる。
【0068】
ステップS4において、確認画面の表示に応じた操作部17からの入力データに基づいて、移動順路が了承されたか否かが判定される。了承されていないと判定された場合(S4でN)、ステップS5において、表示部15に変更画面を表示させ、それに応じた入力データが変更情報として取得され、ステップS6において、変更情報に基づいて目的地、順路等が変更された後、上述した順路計算処理と同様に順路が再計算され、その後ステップS3に戻り、一連の処理が繰り返される。
【0069】
また、ステップS4で移動順路が了承されていると判定された場合(S4でY)、ステップS7において、GPS受信機14からの位置情報と記憶部13の地図情報データベースに基づいて自動車100の現在位置が検出され、ステップS8において、順路情報と現在位置に基づいて、移動順路を誘導するための誘導情報が作成され、ステップS9において、その誘導情報が表示部15に出力され、表示部15に誘導情報が表示されることで、その後ステップS10に進む。
【0070】
これにより、搭乗者A〜D等は表示部15に表示された誘導画面を参照することで、計算された移動順路を自動車100が誘導される。また、誘導情報の一例としては、地図情報データベースから取得した地図上に、移動順路に対応した経路と自動車100の現在位置を示すマークを重畳表示する情報、立体の前方画面に左折、右折等のマークを重畳表示する情報などが挙げられる。
【0071】
ステップS10において、目的地について終了要求を受けるなどの終了条件を満たすか否かが判定される。終了条件を満たしていないと判定された場合(S10でN)、ステップS7に戻り、一連の処理が繰り返される。一方、終了条件を満たしていると判定された場合(S10でY)、処理を終了する。
【0072】
以上説明した図8に示す処理を制御部11が実行することで、請求項中の誘導情報作成手段、誘導手段等の各種手段として制御部11が機能することになる。そして、図8に示すフローチャート中のステップS8が誘導情報作成手段、ステップS9が誘導手段にそれぞれ相当している。
【0073】
次に、上述した構成のナビゲーション装置10の動作(作用)の一例を、図2及び図9、図10の図面を参照して以下に説明する。
【0074】
図2に示すように、搭乗者A〜Dが自動車100に搭乗し、自動車100のアクセサリ・スイッチがONされてナビゲーション装置10が起動されると、ナビゲーション装置10は、搭乗者A〜Dが所持する携帯電話機20のから搭乗者情報D1(特定情報、判別情報)を自動的に取得する。そして、その搭乗者情報D1の通話モードデータD12に基づいて、図9(a)に示すように、搭乗者Aが運転者、搭乗者B〜Cが同乗者と判別する。
【0075】
そして、その搭乗者情報D1の自宅電話番号データD13に基づいて目的地情報D2を収集することで、搭乗者Aが最終目的地a、搭乗者Bが立ち寄り地b、搭乗者Cが立ち寄り地c、搭乗者Dが立ち寄り地dを検出する。そして、図9(b)に示すように、最終目的地a、立ち寄り地b〜d、現在地nに対する移動順路R1を計算すると、移動順路R1を搭乗者A〜D等に確認する確認画面を表示部15に表示して確認を促す。そして、その移動順路R1が了承されて自動車100が移動を開始すると、所定時間毎に自動車100の現在位置を検出し、順路情報と現在位置に基づいて作成した誘導情報を表示部15に表示することで、移動順路R1の誘導を行う。
【0076】
また、ナビゲーション装置10は、図10(a)に示すように、同乗者Dが携帯電話機20を携帯していない、電源OFF等によって搭乗者情報D1が取得できない場合、上述したように搭乗者A〜Cの最終目的地aと立ち寄り地b,cを検出し、図10(b)に示すように、最終目的地a、立ち寄り地b、c、現在地nに対する移動順路R2を計算すると、移動順路R2を搭乗者A〜D等に確認する確認画面を表示部15に表示して確認を促す。これにより、搭乗者Dの目的地が搭乗者A〜Cの目的地と異なる場合は、その目的地を新たな立ち寄り地として追加して再計算を要求することで、上述した図9(b)に示す移動順路R1に変更することができる。
【0077】
さらに、例えば搭乗者Bが最初から途中まで運転者となり、搭乗者Bの目的地に到着後に自動車100の所有者である搭乗者Aに運転者が変更される場合、最初の順路計算のときに、搭乗者Aの目的地を除外し、搭乗者Bの目的地に到着した後に、再度、搭乗者情報D1の取得を行ってその後の移動順路を計算することで対応できる。又は、搭乗者情報D1の通話モードデータD12の設定を図9(a)に示す関係となるように設定しておくこと対応できる。
【0078】
以上説明したナビゲーション装置10によれば、搭乗者A〜Dの携帯している携帯電話機20の記憶部23から通信により自動的に特定情報である搭乗者情報D1を取得すると、それらの搭乗者情報D1に基づいて搭乗者の目的地情報D2を記憶部13の地図情報データベース等から収集する。そして、収集した複数の目的地情報D2に基づいて、目的地の立ち寄り順序、経路等を計算し、目的地が異なる複数の搭乗者を送る移動体の移動順路を計算することができる。
【0079】
よって、搭乗者A〜Dが所持している携帯電話機20の記憶部23から取得する搭乗者情報D1に対応した目的地情報D2を自動的に収集し、それらの目的地情報D2に基づいて立ち寄る移動順路を計算するようにしたことから、携帯電話機20に搭乗者情報を記憶しておくだけで、立ち寄る目的地の移動順路を容易に計算することができるため、目的地が異なる複数の搭乗者A〜Dを当該異なる目的地の各々に送る移動順路を容易に計算することができる。従って、搭乗者A〜Dは設定操作、入力操作等が不要となり、ナビゲーション装置10の操作性及び商品価値の向上に貢献することができる。
【0080】
また、携帯電話機20から判別情報を取得して、搭乗者を運転者と同乗者に判別し、運転者の目的地を最終目的地として移動順路を計算するようにしたことから、運転者、同乗者を設定することなく、運転者を含む搭乗者の移動順路を計算することができるため、一般の自動車で有効利用することができる。
【0081】
さらに、携帯電話機20で従来から用いられている通話モードデータを取得するだけで、搭乗者を運転者と同乗者に判別するようにしたことから、運転者、同乗者を識別するための新たな設定項目等を設ける必要がなくなり、構成を簡単化することができる。
【0082】
また、収集した目的地情報D2の中で、順路計算条件を逸脱する目的地情報D2を検出すると、該目的地情報D2を搭乗者に通知するようにしたことから、その目的地情報D2を除外する、修正するなどの対応が可能となるため、非現実的な移動順路の計算を防止することができる。
【0083】
なお、上述した本実施例では、順路計算装置に相当するナビゲーション装置10が、特定情報及び判別情報である搭乗者情報D1を通信により携帯電話機20から取得する場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば前記記憶媒体をICカードで実現する場合は、ナビゲーション装置10に読み取り手段を設け、搭乗者A〜Dが自動車100への搭乗に応じてICカードから特定情報をナビゲーション装置10に読み取らせる、又は、スキャナ等で画像データをスキャンし、そのデータを特定情報としてナビゲーション装置10に取得させるなど種々異なる実施例とすることができる。
【0084】
また、上述した本実施例では、順路計算装置及び順路誘導装置をナビゲーション装置10で実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、GPS機能を有する携帯電話機、コンピュータ等で実現するなど種々異なる実施例とすることができる。
【0085】
このように上述した実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明に係る順路計算装置、順路誘導装置の基本構成を示す構成図である。
【図2】図1の順路計算装置、順路誘導装置を適用したナビゲーション装置のシステム概略構成を示すシステム構成図である。
【図3】図2に示すナビゲーション装置の概略構成を示す構成図である。
【図4】搭乗者情報のデータ構造を示す図である。
【図5】目的地情報のデータ構造を示す図である。
【図6】図3のナビゲーション装置の制御部が実行する搭乗者情報取得処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】図3のナビゲーション装置の制御部が実行する順路計算処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】図3のナビゲーション装置の制御部が実行する処理概要の一例を示すフローチャートである。
【図9】図2に対応したナビゲーション装置の動作例1を説明するための図である。
【図10】図2に対応したナビゲーション装置の動作例2を説明するための図である。
【符号の説明】
【0087】
1 ナビゲーション装置(順路計算装置、順路誘導装置)
D 所持物(記憶媒体)
M 順路計算装置
M1 特定情報取得手段
M2 目的地情報収集手段
M3 順路計算手段
M4 判別情報取得手段
M5 搭乗者判別手段
M6 逸脱目的地検出手段
M7 通知手段
M10 順路誘導装置
M11 誘導情報作成手段
M12 誘導手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所望する移動体の目的地が異なる複数の搭乗者を、当該異なる目的地の各々に送るための当該移動体の移動順路を計算する順路計算装置において、
前記複数の搭乗者の各々が所持している所持物から、前記搭乗者の目的地を特定するための特定情報を取得する特定情報取得手段と、
前記特定情報取得手段が取得した特定情報に基づいて前記複数の搭乗者の各々の目的地情報を収集する目的地情報収集手段と、
前記目的地情報収集手段が収集した複数の目的地情報に基づいて前記移動順路を計算する順路計算手段と、
を有することを特徴とする順路計算装置。
【請求項2】
前記搭乗者を運転者と同乗者とに判別するための判別情報を取得する判別情報取得手段と、
前記判別情報取得手段が取得した判別情報に基づいて前記特定情報に対応した前記搭乗者を運転者と同乗者に判別する搭乗者判別手段と、
を有し、
前記順路計算手段が、前記搭乗者判別手段によって前記運転者と判別した搭乗者の目的地情報を最終目的地として前記移動順路を計算する手段であることを特徴とする請求項1に記載の順路計算装置。
【請求項3】
前記所持物が、前記搭乗者の各々が所持している携帯電話機の記憶媒体であり、
前記判別情報取得手段が、前記記憶媒体から前記携帯電話機で設定されている通話モードを示す通話モードデータを有する判別情報を取得する手段であり、
前記搭乗者判別手段が、前記特定情報と前記通話モードデータに基づいて前記搭乗者を運転者と同乗者に判別する手段であることを特徴とする請求項2に記載の順路計算装置。
【請求項4】
前記目的地情報収集手段が収集した複数の目的地情報の中で、予め定められた順路計算条件から逸脱する目的地情報を検出する逸脱目的地検出手段と、
前記逸脱目的地検出手段が検出した目的地情報を前記搭乗者に通知する通知手段と、
を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の順路計算装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項に記載の順路計算装置と、
前記順路計算装置が計算した移動順路に基づいて前記移動体を誘導するための誘導情報を作成する誘導情報作成手段と、
前記誘導情報作成手段が作成した誘導情報に基づいて前記移動体の移動順路を誘導する誘導手段と、
を有することを特徴とする順路誘導装置。
【請求項6】
所望する移動体の目的地が異なる複数の搭乗者を、当該異なる目的地の各々に送るための当該移動体の移動順路を計算する順路計算方法であって、
前記複数の搭乗者の各々が所持している所持物から、前記搭乗者の目的地を特定するための特定情報を取得する特定情報取得工程と、
前記取得した特定情報に基づいて前記複数の搭乗者の各々の目的地情報を収集する目的地情報収集工程と、
前記収集した複数の目的地情報に基づいて前記移動順路を計算する順路計算工程と、
を有することを特徴とする順路計算方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−53150(P2009−53150A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−222377(P2007−222377)
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】