説明

預金システム。

【課題】本発明のキャッシュレジスターは、販売情報を基に預金額を決定することを目的としている。
【解決手段】課題を解決するためのキャッシュレジスターは、預金額を決定する預金額決定手段を備えた、キャッシュレジスターであって、預金額決定手段による預金額の決定が、販売情報を基に行われることを、特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、預金額を算出する預金額算出手段を備えた、キャッシュレジスターに関するものである
【背景技術】
【0002】
従来のキャッシュレジスターは商品の精算だけではなく、単価設定手段や売り上げの管理手段やネットワーク接続手段や預金手段などの様々な手段をもったキャッシュレジスターがあり、利便性の高いものであった。
【0003】
しかし、販売情報を基に預金額を決定するような手段はなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明のキャッシュレジスターは、販売情報を基に預金額を決定することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
課題を解決するための請求項1記載のキャッシュレジスターは、預金額を決定する預金額決定手段を備えた、キャッシュレジスターであって、預金額決定手段による預金額の決定が、販売情報を基に行われることを、特徴としている。
【0006】
課題を解決するための請求項2記載のキャッシュレジスターは、請求項1記載のキャッシュレジスターにおいて、販売情報が割引額および値引き額の少なくとも一方であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明のキャッシュレジスターにより、販売情報に応じた預金額を決定することができるようになる。また、顧客が商品を値引きや割引により普段の価格より低価格で商品を購入できた場合に、普段の価格との差額分を預金することができるようになることでより利便性が向上する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の説明では語弊を防ぐため、最終的に預金する際に用いる預金額を最終預金額とし、最終預金額を算出する際に算出用の情報として用いる預金額を仮預金額として説明する。
【0009】
預金額決定手段2aを、情報の記憶部と、情報の入力部と、情報の処理部と、から構成する。
【0010】
情報の入力部は、情報を入力するものであり、例えばバーコード(1次元コード)や2次元コードや半導体メモリや磁気ストライプなどの、情報をもった媒体から情報を読取入力するための読取機や、手入力で情報の入力が必要な場合に、手入力するためのキーボードやタッチパネルなど、情報を入力する際に適したものを用いればよく、この限りではない。
【0011】
入力部から入力する情報は、商品を識別するための識別情報、顧客を識別するための顧客情報、商品名、商品価格、割引額、値引額、販売数、仮預金額、最終預金額の預金条件、処理部への指示情報、などの情報であり、この限りではない。
【0012】
商品を識別するための識別情報として商品名やJANコードやインストアコードなど周知のものがあるが、この限りではなく商品の識別ができるものであればよい。識別情報を商品に付加する方法として、バーコード化し付加する方法や、2次元コード化し付加する方法や、半導体メモリに記憶し付加する方法など周知のものがあるが、この限りではなく商品に識別情報を付加できるものであればよい。識別情報の識別情報の詳細及び識別情報の付加方法は周知のものであり、本発明の特徴とする部分では無いので説明を省略する。
【0013】
情報の記憶部は、情報を記憶するものであり、メモリやストレージ(マスストレージ)など情報を記憶できるものであればよく、この限りではない。
【0014】
記憶部が記憶する情報は、情報の処理部が処理を行う際のプログラム、入力部により入力した情報、処理部により処理した情報、などの情報である。情報の処理部が処理を行う際のプログラムは、預金額決定手段を備えたキャッシュレジスターの生産時に予め記憶しておくことが望ましいが、後に入力部から入力してもよい。
【0015】
情報の処理部は、情報を処理するものであり、CPUやMPUなどのプロセッサなど情報を処理できるものであればよく、この限りではない。
【0016】
情報の処理部は、入力部からの情報を処理したり、記憶部からの情報を処理したり、機器の制御を行ったりする。
【0017】
最終預金額の決定は、販売情報に基づいて行われる。例えば、販売する商品に応じて最終預金額を決定する方法、販売金額に応じて最終預金額を決定する方法、販売数量に応じて最終預金額を決定する方法、販売する際の値引額及び割引額に応じて最終預金額を決定する方法、などの決定方法があり、このうち少なくとも1つの方法を用いて最終預金額を決定する。また、いずれの方法においても顧客の希望を反映した最終預金額となるようにすることがより望ましい。
【0018】
販売する商品に応じて最終預金額を決定する場合には、商品を識別するための識別情報と、仮預金額と、を関連付けて記憶部に記憶しておく。ただし、全ての商品に仮預金額を関連付ける必要はなく、仮預金額は商品毎に異なった金額を関連付けてもよいし、商品をグループに分けグループ毎に仮預金額を関連付けてもよい。最終預金額を決定する際の処理部の処理としては、[図1]のような流れで行えばよい。ただし[図1]は一例であり、販売する商品に応じて最終預金額を決定できるような流れであればよく、この限りではない。識別情報と、仮預金額と、は預金額決定手段を備えたキャッシュレジスターの生産時に、予め記憶部に関連付けて記憶しておいてもよいし、後に、識別情報と、仮預金額と、を入力部から入力し関連付けて記憶部に記憶しておいてもよい。
【0019】
販売金額に応じて最終預金額を決定する場合には、予め販売金額に対してどれだけの金額を最終預金額とするかという預金条件を記憶部に記憶しておく。預金条件は預金額決定手段を備えたキャッシュレジスターの生産時に、予め記憶部に記憶しておいてもよいし、後に、預金条件を入力部から入力し記憶部に記憶しておいてもよい。
【0020】
販売金額に応じて最終預金額を決定する場合の預金条件は、販売金額100円につき仮預金額10円のような、販売金額に応じて預金額を決定できるような条件であればよく、この限りではない。この預金条件の場合、販売金額が1,680円で最終預金額は160円、販売金額が3,500円で最終預金額は350円となる。
【0021】
販売数量に応じて最終預金額を決定する場合には、予め販売数量に対してどれだけの金額を最終預金額とするかという預金条件を記憶部に記憶しておく。預金条件は預金額決定手段を備えたキャッシュレジスターの生産時に、予め記憶部に記憶しておいてもよいし、後に、預金条件を入力部から入力し記憶部に記憶しておいてもよい。
【0022】
販売数量に応じて最終預金額を決定する場合の預金条件は、販売数量1点につき仮預金額10円のような、販売数量に応じて預金額を決定できるような条件であればよく、この限りではない。この預金条件の場合、販売数量が3点で最終預金額が30円、販売数量が20点で仮預金額が200円となる。
【0023】
販売する際の値引額及び割引額に応じて最終預金額を決定する場合には、値引額及び割引額を最終預金額として処理する。最終預金額を決定する際の処理部の処理としては、[図3]のような流れで行えばよい。ただし[図2]は一例であり、値引額及び割引額に応じて最終預金額を決定できるような流れであればよく、この限りではない。
【0024】
割引額および値引き額は、商品の金額に割引率を乗じて求めた金額や、商品毎に予め記憶部に値引き額として登録されている金額や、メーカー希望小売価格と実売価格の差額、通常価格と実売価格との差額、特価と実売価格との差額などの金額や、値引き額として入力された金額などである。差額を求める場合には予め記憶部に、メーカー希望小売価格および通常価格および特価および実売価格のうち差額の算出に必要な情報を商品毎に記憶しておくことが望ましい。ここでの、メーカー希望小売価格は商品のメーカーが希望する販売価格として設定した価格であり、通常価格は商品の販売店が商品の基本の販売価格として設定した価格であり、特価は商品の販売店が通常価格より販売価格を下げて設定した価格であり、実売価格はメーカー希望小売価格および通常価格および特価を含み、割引および値引きの少なくとも一方が設定されている商品の場合には割引および値引きの少なくとも一方が行われた精算時の最終価格である。商品毎の値引き額やメーカー希望小売価格および通常価格および特価および実売価格のうち差額の算出に必要な情報は、預金額決定手段を備えたキャッシュレジスターの生産時に、予め記憶部に記憶しておいてもよいし、後に、値引き額やメーカー希望小売価格および通常価格および特価および実売価格のうち差額の算出に必要な情報を入力部から入力し記憶部に記憶してもよい。
【実施例1】
【0025】
預金額決定手段2aに、金銭の保管手段と、販売金額の算出手段と、を具備し預金額決定手段を備えたキャッシュレジスターとし、預金額決定手段を備えたキャッシュレジスターと、顧客情報が記憶された預金カードと、から預金システム構成し実施する。
【0026】
預金額決定手段を備えたキャッシュレジスターに、レシートの発行手段、商品の登録手段、釣銭計算手段、POS機能など、従来のキャッシュレジスター1aに付加されているような手段や機能を付加してもよい。レシートの発行手段、商品の登録手段、釣銭計算手段、POS機能は周知のものであり、本発明の特徴とする部分では無い為詳細の説明は省略する。
【0027】
金銭の保管手段と、販売金額の算出手段と、は従来のキャッシュレジスター1aに具備されているものでよい。金銭の保管手段と、販売金額の算出手段と、は周知であり本発明の特徴とする部分では無いため詳細の説明は省略するが、金銭の保管手段は、金銭を保管するものであり、キャッシュドロワーや、釣銭を自動で計算する機能の付いた自動釣銭機など、金銭の保管に適したものであれば良くこの限りでは無い、販売金額の算出手段は、販売する商品の金額、販売合計金額などを算出するものであり、販売金額の算出手段の算出方法は販売金額の算出に適した周知の方法を用いればよく限定するものではない。
【0028】
顧客情報が記憶された預金カードは、ICカード、磁気カード、メモリーカード、など、情報を記憶可能なカードであればよく、顧客情報としては、例えば、顧客を識別するための顧客識別情報、預金先を示す預金先情報、顧客の預金条件などのうち少なくとも1つの預金に関する情報が記憶されている。顧客の預金条件は、顧客毎に預金条件を変更したい場合に用いる情報であり、予め販売金額に対してどれだけの金額を最終預金額とするかという預金条件や、予め販売数量に対してどれだけの金額を最終預金額とするかという預金条件の他に、精算一回あたりの預金額の上限や、精算一回あたりの預金額の割合などの最終預金額を決定する際の顧客毎の預金条件である。
【0029】
顧客は預金を行う場合は、キャッシュレジスター1aでの精算時に預金カードを使用する。
【0030】
キャッシュレジスター1aは、販売情報の入力と、預金カードの情報の入力と、が終わると、預金額決定手段2aを用いて、顧客情報と販売情報を基に最終預金額を決定し預金を行う。この場合、最終預金額と顧客情報を関連付けて記憶部に記憶しておき、後に記憶した情報を基に預金を行うようにしてもよいし、ネットワークを介して精算毎に預金を行うようにしてもよい。ネットワークを介して預金を行う場合には、コンビニエンスストアなどに設置されているATM(現金自動預け払い機)に用いられているような通信方法を用いればよくこの限りではない。
【実施例2】
【0031】
預金額の決定手段を、キャッシュレジスター1aに具備し預金額の決定手段を備えるキャッシュレジスターとする。キャッシュレジスター1aは周知のものを用いればよい。
【符号の説明】
【0032】
1a キャッシュレジスター
2a 預金額決定手段
【図1】

【図2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
預金額決定手段であって、
販売情報を基に預金額を決定することを特徴とする、
預金額決定手段。
【請求項2】
請求項1記載の預金額決定手段であって、
前記販売情報が割引額および値引き額の少なくとも一方であることを特徴とする預金額決定手段。
【請求項3】
請求項1及び請求項2の少なくとも1つ記載の預金額決定手段を具備することを特徴とする、キャッシュレジスター。
【請求項4】
請求項1及び請求項2の少なくとも1つ記載の、
預金額決定手段により決定した預金額を基に預金を行う事を特徴とする預金方法。