説明

領収情報出力システム、及びデジタルタコグラフ

【課題】使用者が簡易な手続きによりETC利用情報を確認可能な領収情報出力システムを提供する。
【解決手段】第1の車載器200と、料金収受システムの路側機101と通信して料金収受を行う第2の車載器100と、前記第1の車載器200と通信する通信部305と、各種情報を表示する表示部302と、を有する携帯端末300と、を備え、前記第1の車載器200は、前記第2の車載器100から前記料金収受に関する利用情報を受信し、且つ、前記利用情報を前記携帯端末300に送信し、前記携帯端末300は、前記通信部305が前記第1の車載器200から前記利用情報を受信し、前記表示部302が前記利用情報に基づいて作成される領収情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されて利用される領収情報出力システム、及びデジタルタコグラフに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、有料道路等では料金所における渋滞緩和のために車両の通行料金の収受にETC(Electronic Toll Collection)システムと呼ばれる有料道路自動料金収受システムが実用化されている(特許文献1又は特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−331828号公報
【特許文献2】特開2006−53602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている通行料金課金システムは、ETCのホストコンピュータから携帯電話を介して車載端末に通行の状況を送信して、車内に設置されたプリンタから利用情報を出力するものである。しかしながら、特許文献1に開示されている通行料金課金システムでは、プリンタを予め車両に搭載しておく必要があり、低コスト化が困難であると本発明の発明者は認識している。
【0005】
また、特許文献2に開示されている車載器利用履歴表示システムは、車両の外部に用意したアプリケーションサーバにおいて利用情報を変換及び蓄積し、利用情報を携帯電話に送信して画面に出力するものである。しかしながら、特許文献2に開示されている車載器利用履歴表示システムでは、プリンタを予め車両に搭載しておく必要はないが、利用情報を取得するためには、利用者は携帯電話により外部に用意されたアプリケーションサーバにアクセスする必要がある。このアプリケーションサーバにアクセスするためには、利用者はユーザー登録等の所定の手続きを行う必要があり、これらの手続きは利用者に対する負担となっていると本発明の発明者は認識している。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者が簡易な手続きによりETC利用情報を確認可能な領収情報出力システム、及びデジタルタコグラフを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明に係る領収情報出力システムは、下記(1)〜(2)を特徴としている。
(1) 第1の車載器と、
料金収受システムの路側機と通信して料金収受を行う第2の車載器と、
前記第1の車載器と通信する通信部と、各種情報を表示する表示部と、を有する携帯端末と、を備え、
前記第1の車載器は、前記第2の車載器から前記料金収受に関する利用情報を受信し、且つ、前記利用情報を前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、前記通信部が前記第1の車載器から前記利用情報を受信し、前記表示部が前記利用情報に基づいて作成される領収情報を出力する、こと。
(2) 上記(1)に記載の領収情報出力システムであって、
前記第1の車載器は、デジタルタコグラフであること。
【0008】
また、前述した目的を達成するために、本発明に係るデジタルタコグラフは、下記(3)を特徴としている。
(3) 料金収受システムの路側機と通信して料金収受を行う車載器から該料金収受に関する利用情報を受信する第1の通信部と、
前記利用情報に基づいて領収情報を作成する演算部と、
前記領収情報を携帯端末に送信する第2の通信部と、を備えること。
【0009】
上記(1)の構成の領収情報出力システムによれば、利用情報に基づいて作成される領収情報が携帯端末の表示部に出力される。
上記(2)の構成の領収情報出力システムによれば、利用情報がデジタルタコグラフを介して送受信され、利用情報に基づいて作成される領収情報が携帯端末の表示部に出力される。
上記(3)の構成のデジタルタコグラフによれば、利用情報に基づいて作成される領収情報が携帯端末に送信される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の領収情報出力システム、及びデジタルタコグラフによれば、使用者が簡易な手続きによりETC利用情報を確認可能な領収情報出力システム、及びデジタルタコグラフを提供できる。
【0011】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、実施形態に係る領収情報出力システムのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【図2】図2は、実施形態に係る領収情報出力システムにおけるETC車載器、デジタルタコグラフ、及びスマートフォンの主要な動作を示すシーケンス図である。
【図3】図3は、実施形態に係る領収情報出力システムにおけるETC領収書画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の領収情報出力システム、及びデジタルタコグラフに関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。以下、本明細書中では、有料道路の通行に対して料金を支払う者を利用者、本実施形態に係る領収情報出力システムを使用する者を使用者と称する。尚、利用者と使用者は同一であってもよい。
【0014】
図1は、本実施形態に係る領収情報出力システム1のハードウェアの構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る領収情報出力システム1は、互いに通信可能な状態で接続されるETC車載器100とデジタルタコグラフ200とスマートフォン300とを備えている。ETC車載器100とデジタルタコグラフ200は、使用者が乗車する車両に搭載されている。スマートフォン300は、持ち運び可能に構成されており、該車両内で使用される。
【0015】
ETC車載器100は、有料道路の入口料金所及び出口料金所に設置されたETC路側機101と通信を行い、車両が通行した経路の料金に基づく支払いを実行する。ETC車載器100は、ICカードI/F(図示せず)を備えており、このICカードI/Fを介して利用者のICカード(図示せず)から利用者が登録した車両の情報及びクレジット会社の情報等を読み取る。また、ETC車載器100は、利用者のICカードに有料道路の通行料金等の利用履歴を利用の度に記録する。また、ETC車載器100は、後述する通信I/F208を介してデジタルタコグラフ200と通信し、利用者及び利用者が登録した車両を示す利用者コード、入口料金所番号、出口料金所番号、通行料金、及び通過時刻等のETC利用情報をデジタルタコグラフ200に出力する。
【0016】
図1に示すように、デジタルタコグラフ200は、マイクロコンピュータ(CPU)201、速度/エンジン回転インタフェース(以下、インタフェースをI/Fと略記する。)202、電源I/F203、通信I/F204、時計回路(RTC:リアルタイムクロック)205、カードI/F206、メモリーカード207、通信I/F208、外部入力I/F209、表示部(LCD)210、ボタンI/F211を備えている。
【0017】
マイクロコンピュータ(CPU)201は、読み出し専用メモリ(図示せず)上に保持されているプログラムを実行することにより、デジタルタコグラフ200を制御するために必要な処理を行う。主要な制御の内容として、マイクロコンピュータ201は、車両の営業運行中に運行状態を表す様々な情報を収集し、得られたデジタルデータを運行データとして記録し保存する。それ以外の特徴的な制御については、後で詳細に説明する。
【0018】
速度/エンジン回転I/F202は、車速やエンジンの回転数を把握するための各種電気信号をマイクロコンピュータ201に入力するためのインタフェースである。例えば、車両の車輪の回転量(回転速度)に応じてパルス信号を発生する車速センサの出力端や、エンジン駆動部の回転量に応じた信号を出力するエンジン回転センサの出力端が速度/エンジン回転I/F202の入力端に接続される。
【0019】
電源I/F203は、車両の電源回路(バッテリーの出力)の電圧をマイクロコンピュータ201が電源として利用可能な所定の電圧に変換するためのインタフェースである。
【0020】
通信I/F204は、デジタルタコグラフ200とスマートフォン300との間でデータ通信を行うために用いられるインタフェースである。
【0021】
時計回路205は、所定のクロックパルスを常時計数しており、現在の日付および時刻を把握してその情報を出力することができる。
【0022】
カードI/F206は、記録媒体であるメモリーカード207を装着可能なカードスロットを備えており、装着されたメモリーカード207に対してマイクロコンピュータ201がアクセスするためのインタフェースとして機能する。メモリーカード207は、カードスロットに着脱自在に構成されており、不揮発性の半導体メモリが搭載されている。
【0023】
通信I/F208は、デジタルタコグラフ200とETC車載器100との間でデータ通信を行うために用いられるデジタルタコグラフ200に配置されたインタフェースである。
【0024】
外部入力I/F209は、オプションとして用意された外部機器、例えばスイッチユニットのような入力機器を接続するために利用される。
【0025】
表示部(LCD:Liquid Crystal Display)210は、デジタルタコグラフ200の筐体の前面パネルに配置された表示画面を有する液晶表示器である。この表示画面上には、例えば図3に示すようなETC領収書画面が表示される。
【0026】
ボタンI/F211は、乗務員が操作可能な複数のスイッチからの電気信号をマイクロコンピュータ201に入力するためのインタフェースである。乗務員が各スイッチのボタンを操作した場合には、該当するスイッチの状態を表す信号がスイッチI/F211からマイクロコンピュータ201に入力される。
【0027】
デジタルタコグラフ200が単体で動作する場合の基本的な動作については、一般的な
デジタルタコグラフの場合と同様である。すなわち、速度/エンジン回転I/F202からマイクロコンピュータ201に入力される電気信号を監視して現在の車速およびエンジン回転数を把握して、これらの情報を含む運行データを時系列データとして一定の周期で記録媒体であるメモリーカード207上に記録する。
【0028】
図1に示すように、スマートフォン300は、マイクロコンピュータ301、表示部(LCD)302、操作部303、RAM(Random Access Memory)304、及び通信I/F305を備えている。
【0029】
マイクロコンピュータ(CPU)301は、読み出し専用メモリ(図示せず)上に保持されているプログラムを実行することにより、スマートフォン300を制御するために必要な様々な処理を行う。例えば、図2のシーケンス図に示した処理のうち、スマートフォン300に関する処理を実行するためのアプリケーションプログラムが読み出し専用メモリに保持されており、マイクロコンピュータ301はこのアプリケーションプログラムを実行する。
【0030】
表示部(LCD)302及び操作部303は、液晶表示器(LCD)による2次元画面表示を行うと同時に、該画面への指の接触による操作入力を受け付け可能なタッチパネルにより構成されている。
【0031】
表示部(LCD)302は、タッチパネルに一体的に備えられており、液晶デバイスにより構成された多数の微小表示セルをX方向及びY方向に並べて配置されたカラーの2次元表示画面を有している。多数の微小表示セルの表示状態をセル毎に制御することにより、2次元表示画面上に図形、文字、画像等の所望の情報をグラフィック表示することができる。
【0032】
操作部303は、表示部302の2次元表示画面上にグラフィック表示されて構成されており、各種操作入力を受け付ける。尚、操作部303は、表示部302とは別にキーボード等により構成されていてもよい。
【0033】
RAM304は、データの読み書きが自在のメモリ(RAM)で構成されており、一時的に使用する各種データを保持するために利用される。例えば、後述する図3のステップS301において受信したETC利用情報がRAM304上に保持される。
【0034】
通信I/F305は、デジタルタコグラフ200とスマートフォン300との間でデータ通信を行うために用いられるスマートフォン300側に配置されたインタフェースである。
【0035】
次に、本実施形態に係る領収情報出力システムにおけるETC車載器100、デジタルタコグラフ200、及びスマートフォン300の主要な動作を説明する。図2は、実施形態に係る領収情報出力システムにおけるETC車載器100、デジタルタコグラフ200、及びスマートフォン300の主要な動作を示すシーケンス図である。
【0036】
まず、ETC車載器100の動作について説明する。ETC車載器100が搭載された車両が有料道路の入口料金所及び出口料金所を通過し、1回の有料道路の利用が終了すると、ETC車載器100は、ステップS101を実行する。
【0037】
ステップS101では、ETC車載器100は、通信I/F208を介してデジタルタコグラフ200と通信し、利用者及び利用者が登録した車両を利用者コード、入口料金所番号、出口料金所番号、通行料金、及び通過時刻に関するETC利用情報等をデジタルタコグラフ200に送信する。
【0038】
次に、デジタルタコグラフ200の動作について説明する。デジタルタコグラフ200のマイクロコンピュータ201は、車両のイグニッションスイッチがオンにされて直流電圧が供給されると、ステップS201を実行する。
【0039】
ステップS201では、マイクロコンピュータ201は、ETC車載器100からETC利用情報を受信したか否かを判定する。判定の結果、ETC利用情報を受信していないと判定した場合には、再度ステップS201の処理を繰り返す。一方、判定により、ETC利用情報を受信したと判定した場合には、ステップS202の処理を実行する。
【0040】
ステップS202では、マイクロコンピュータ201は、通信I/F204及び通信I/F305を介してスマートフォン300と通信し、ETC利用情報をスマートフォン300に送信する。
【0041】
次に、スマートフォン300の動作について説明する。スマートフォン300のマイクロコンピュータ301は、アプリケーションプログラムの実行を指示する操作入力信号を操作部303を介して受け付けると、読み出し専用メモリに保持されたアプリケーションプログラムを実行し、ステップS301を実行する。
【0042】
ステップS301では、マイクロコンピュータ301は、デジタルタコグラフ200からETC利用情報を受信したか否かを判定する。判定の結果、ETC利用情報を受信していないと判定した場合には、再度ステップS301の処理を繰り返す。一方、判定により、ETC利用情報を受信したと判定した場合には、ステップS302の処理を実行する。
【0043】
ステップS302では、マイクロコンピュータ301は、デジタルタコグラフ200から受信したETC利用情報に基づいて、以下の表1に示すようなデータテーブルを作成する。より具体的には、読み出し専用メモリに保持された固定文字情報及び定型文情報等を参照し、これらと受信したETC利用情報とを統合することによりデータテーブルを作成する。
【0044】
【表1】

【0045】
ステップS303では、マイクロコンピュータ301は、ステップS302で作成したデータテーブルに基づいて図3に示すようなETC領収書画面を表示部302に出力する。
【0046】
図3に示すように、ETC領収書画面では、有料道路の利用に関する情報を使用者に提示する。以下、符号11〜17までの各領域に表示される情報について説明する。
【0047】
領域11には、「領収書」等の固定文字が表示されている。これにより、有料道路の利用により領収された料金に関する情報を表示していることが使用者に示される。
【0048】
領域12には、通過時刻の年月日が表示されている。これにより、有料道路を利用した日が使用者に示される。
【0049】
領域13には、利用者コードが表示されている。これにより、利用者及び利用者が登録した車両を特定する利用者コードが使用者に示される。
【0050】
領域14には、通行料金が表示されている。これにより、有料道路の通行料金が使用者に示される。
【0051】
領域15には、入口料金所番号及び出口料金所番号が表示されている。これにより、入口料金所番号及び出口料金所番号が使用者に示される。
【0052】
領域16には、通過時刻の分秒と、アルファベットのAが続けて表示されている。このアルファベットのAは、車両が有料道路の入口料金所及び出口料金所を通過し、1回の有料道路の利用が終了したことにより、ETC領収書画面が表示部302に出力されたことを使用者に示すための記号である。後述するように、アルファベットのAに換えてアルファベットのBが表示される場合もある。
【0053】
領域17には、会社名や住所、電話番号等の定型文が表示されている。これにより、本実施形態に係る領収情報出力システム1が、例えばタクシーに搭載され、利用者がタクシー運転手であり、使用者がタクシーの乗客である場合等に、どのタクシー会社によりETC領収が発行されたかを使用者に示すことができる。また、領域17は、広告等を表示するために用いてもよい。
【0054】
以下では、本実施形態に係る領収情報出力システム1の作用及び効果について説明する。
【0055】
本実施形態に係る領収情報出力システム1は、第1の車載器であるデジタルタコグラフ200と、料金収受システムの路側機101と通信して料金収受を行う第2の車載器であるETC車載器100と、デジタルタコグラフ200と通信するための通信I/F305及び各種情報を表示する表示部302を有する携帯端末であるスマートフォン300と、を備え、デジタルタコグラフ200は、ETC車載器100から料金収受に関する利用情報を受信し、且つ、利用情報をスマートフォン300に送信し、スマートフォン300は、通信I/F305を介してデジタルタコグラフ200から利用情報を受信し、表示部302が利用情報に基づいて作成されるETC領収書画面を出力する。
これにより、利用情報に基づいて作成されるETCの領収情報がスマートフォン300の表示部302に出力される。
この結果、車両の外部に予め用意されたアプリケーションサーバを用いることなく、即ちユーザー登録等の所定の手続きを行うことなく、使用者はETCの領収情報を確認することができる。よって、本実施形態に係る領収情報出力システム1によれば、使用者が簡易な手続きによりETC利用情報を確認可能な領収情報出力システムを提供できる。また、アプリケーションサーバにアクセスすることを必要としないために、通信コストを削減できる。
【0056】
また、本実施形態に係る領収情報出力システム1は、デジタルタコグラフ200を利用するものである。
これにより、利用情報がデジタルタコグラフ200を介して送受信され、利用情報に基づいて作成されるETCの領収情報がスマートフォン300の表示部302に出力される。
この結果、車両に搭載されたデジタルタコグラフを利用して、使用者はETCの領収情報を確認することができる。例えば、タクシーの中にはデジタルタコグラフが搭載されているものが多くある。このような場合には、ETC車載器と携帯端末を用意すれば、新たに機器を追加して搭載することなく、使用者は本発明に係る領収情報出力システムを使用することができる。よって、本実施形態に係る領収情報出力システム1によれば、使用者が簡易な手続きによりETC利用情報を確認可能な領収情報出力システムを提供できる。
【0057】
また、本実施形態に係るデジタルタコグラフ200は、料金収受システムの路側機101と通信して料金収受を行うETC車載器100から該料金収受に関する利用情報を受信する第1の通信部である通信I/F208と、利用情報に基づいて領収情報を作成する演算部であるマイクロコンピュータ201と、領収情報を携帯端末であるスマートフォン300に送信する第2の通信部である通信I/F204と、を備える。
これにより、利用情報に基づいて作成される領収情報がスマートフォン300に送信される。
この結果、スマートフォンに領収情報を表示されることにより、アプリケーションサーバを用いることなく、使用者はETCの領収情報を確認することができる。よって、よって、本実施形態に係るデジタルタコグラフによれば、使用者が簡易な手続きによりETC利用情報を確認可能な領収情報出力システムを提供できる。
【0058】
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態は、本発明の技術的範囲内で種々の変形や改良等を伴うことができる。
【0059】
例えば、本実施形態では、携帯端末としてスマートフォン300を用いたが、携帯端末としては、デジタルタコグラフ200と通信可能であり、各種情報を表示する表示部を有するものであればよい。
【0060】
また、上記動作の説明では、ETC車載器100が搭載された車両が有料道路の入口料金所及び出口料金所を通過した場合に、ETC車載器100がETC利用情報をデジタルタコグラフ200に送信し、結果としてスマートフォン300の表示部302にETC領収書画面が出力されるとして説明したが、表示部302にETC領収書画面が出力された後、デジタルタコグラフ200の読み出し専用メモリ又はスマートフォン300の読み出し専用メモリにステップS302で作成したデータテーブル又は利用情報を一定期間保持しておき、再表示を要求する操作入力が受信された場合に一度表示したETC領収書画面を再度表示することも可能である。この場合には、再度表示したETC表示画面であることを使用者に示すために、ETC表示画面の領域16には、アルファベットのAに換えてアルファベットのBが表示される。
また、ステップS302で作成したデータテーブル又は利用情報を車両の外部に送信して利用することも可能である。例えば、車両の外部に用意されたプリンタでETC領収書画面を印刷したり、別の携帯端末上にETC領収書画面を出力したりしてもよい。
【0061】
また、本実施形態では、スマートフォン300のマイクロコンピュータ301が、ETC利用情報に基づいて表1に示したようなデータテーブルを作成する構成としたが、デジタルタコグラフ200のマイクロコンピュータ201が、ETC車載器100から受信したETC利用情報に基づいて表1に示したようなデータテーブルを作成する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0062】
100 ETC車載器
101 ETC路側機
200 デジタルタコグラフ
201 マイクロコンピュータ(CPU)
202 速度/エンジン回転I/F
203 電源I/F
204 通信I/F
205 時計回路
206 カードI/F
207 メモリーカード
208 通信I/F
209 外部入力I/F
210 表示部(LCD)
211 ボタンI/F
300 スマートフォン
301 マイクロコンピュータ
302 表示部(LCD)
303 操作部
304 RAM
305 通信I/F

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の車載器と、
料金収受システムの路側機と通信して料金収受を行う第2の車載器と、
前記第1の車載器と通信する通信部と、各種情報を表示する表示部と、を有する携帯端末と、を備え、
前記第1の車載器は、前記第2の車載器から前記料金収受に関する利用情報を受信し、且つ、前記利用情報を前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、前記通信部が前記第1の車載器から前記利用情報を受信し、前記表示部が前記利用情報に基づいて作成される領収情報を出力する、ことを特徴とする領収情報出力システム。
【請求項2】
前記第1の車載器は、デジタルタコグラフであることを特徴とする請求項1に記載の領収情報出力システム。
【請求項3】
料金収受システムの路側機と通信して料金収受を行う車載器から該料金収受に関する利用情報を受信する第1の通信部と、
前記利用情報に基づいて領収情報を作成する演算部と、
前記領収情報を携帯端末に送信する第2の通信部と、を備えることを特徴とするデジタルタコグラフ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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