説明

領収書情報処理システム、装置、方法、及びコンピュータプログラム

【課題】領収書のデータ化を容易にすると共に、領収書データを、特定の第三者に対して選択的に公開するシステムを提供する。
【解決手段】領収書データの作成者が使用する作成者端末2と、領収書データを蓄積する領収書情報処理装置3とがネットワークNWを介して通信可能に構成されている。作成者端末2は、識別情報読取部21によりユーザ識別情報を取得し、スキャニング処理部22により領収書をスキャンニングして領収書のイメージデータを取得する。ユーザ識別情報と、領収書のイメージデータからなる領収書データとは、領収書情報処理装置3に送信される。領収書情報処理装置3は、ユーザ識別情報と領収書データとを、第三者識別情報と関連付けて領収書データ記憶部34に記憶し、領収書データ抽出部35により、第三者識別情報に基づき、領収書データ記憶部34から領収書データを抽出する。抽出された領収書データは、第三者端末4に送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、領収書をデータ化すると共に、当該データ化した領収書を特定の第三者に公開する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、交通費や宿泊費といった業務上の経費が発生すると、一旦立替払いをし、後日、代金の受領を証する領収書をもって精算することが多い。
【0003】
職種あるいは職務によっては、発行を受ける領収書の枚数がかなりの数にのぼることもあるし、これを処理する経理・財務担当者は、相当数の領収書を処理しなくてはならず、効率的なシステムが常々求められている。
【0004】
この点、特許文献1では、所定の情報が入力されたときに所定の情報に対応するキャラクタを作成し、作成したキャラクタを領収書の所定の位置にマークして出力する領収書作成手段と、領収書にキャラクタがマークされているかどうかを判断し、キャラクタが領収書にマークされている場合には所定の情報とキャラクタに対応する情報が一致するかどうかを判断し、所定の情報とキャラクタに対応する情報が一致する場合には領収書を認証して領収書に関する情報を管理する情報管理手段とを備えた領収書スキャン方式顧客管理システムが提案されている。
また、特許文献2では、コンピュータ・プロセッサ上で経費領収書の電子画像を受信する工程と、電子画像を処理して経費データを得る工程と、電子経費報告書に経費データを記入する工程と、電子経費報告書を表示する工程とを含む経費領収書の処理方法が提案されている。
また、特許文献3では、社員の有する携帯端末と、入力管理センターの有する端末装置と、会計事務所の有する端末装置と、企業の有する端末装置とがデータセンターの有するデータ管理サーバとが通信ネットワークを介して接続され、前記携帯端末から送信される経費精算申請メッセージに対して、データ管理サーバ及び各端末装置が順次データ処理を行うことにより経費の精算を行う経費精算処理システムが提案されている。
また、特許文献4では、領収書のフォームデータを複数種類保持するフォーム保持部と、領収書のデジタル画像として領収書画像を取得する画像取得部と、領収書画像と複数種類のフォームデータとを比較して、領収書画像に対応するフォームデータを検出するフォーム特定部と、対応フォームデータに基づいて領収書画像に含まれる複数の項目を特定し、各項目の項目情報の集合を消費情報として取得する消費情報取得部と、ユーザの家計簿情報を管理する外部の家計簿管理装置に対して、家計簿情報に消費情報を登録させるために消費情報を送信する消費情報送信部と、対応フォームデータが検出されなかったとき、自端末に代わって領収書画像から消費情報を取得する外部の消費情報取得サーバに対して領収書画像を送信する画像送信部とを備える消費情報取得端末が提案されている。
また、特許文献5では、領収書データを家計簿データに編集する家計簿処理装置において、領収書あるいは家計簿の画像及びフォーマットを登録し、領収書の印字を、前記フォーマットを参照して文字認識し家計簿データに編集して、家計簿画像に重畳出力する家計簿処理装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−197256号公報
【特許文献2】特表2006−511896号公報
【特許文献3】特開2008−225958号公報
【特許文献4】特開2008−234586号公報
【特許文献5】特開平11−265409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記各特許文献記載の技術は、発行を受けた領収書を管理し、これに基づいて経費の精算処理等を行っている。しかしながら、発行を受ける領収書全てが経費として精算申請されるものとは限らず、中には領収書の発行を受けた者の個人的なものが含まれる。このような領収書は、領収書に基づいて精算処理等を行う経理・財務担当者に渡す必要もないし、見られたくない場合もある。
【0007】
そこで、本発明は、領収書のデータ化を容易にすると共に、領収書をデータ化した領収書データを、特定の第三者に対して選択的に公開することのできるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る領収書情報処理システムは、領収書の発行を受けたユーザから、当該領収書が封入され、当該ユーザを識別するユーザ識別情報が表面に表示された封筒を受領すると共に、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって、特定の第三者に公開が許可された領収書データをまとめて当該特定の第三者に公開する領収書情報処理装置と、上記領収書データの公開を許可された特定の第三者が使用する第三者端末と、がネットワークを介して通信可能に構成され、上記ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択することで、上記特定の第三者が、公開を許可された領収書データを取得するシステムであって、上記作成者端末は、上記ユーザから送付された封筒の表面に表示されたユーザ識別情報を読み取る識別情報読取手段と、上記封筒に封入されていた領収書をスキャンニングし、当該領収書のイメージデータを取得するスキャニング処理手段と、上記読み取ったユーザ識別情報と、上記領収書をスキャニングして取得した領収書のイメージデータからなる領収書データとを、上記領収書情報処理装置に送信する第一の送信手段と、を有し、上記領収書情報処理装置は、上記作成者端末から、上記ユーザ識別情報と領収書データとを受信する第一の受信手段と、上記受信したユーザ識別情報と領収書データとを、上記ユーザにより公開が許可された第三者を識別する第三者識別情報と関連付けて記憶する領収書データ記憶手段と、上記第三者識別情報に基づき、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記特定の第三者に公開が許可されている領収書データを、上記ユーザ識別情報と共に抽出する領収書データ抽出手段と、上記第三者端末に対して、上記抽出された領収書データを、上記ユーザ識別情報と共に送信する第二の送信手段と、を有することを特徴とする。
ここにいう領収書は、広く、代金受取人が支払者に対して、何らかの対価として金銭を受け取ったことを証明するために発行する書類であって、レシートや、クレジット払いによる売上票なども含む。
【0009】
また、上記第三者端末は、上記領収書情報処理装置から受信した、公開が許可された領収書データを、上記ユーザ識別情報と関連付けて表示する第一の表示手段、を有するものとしてもよい。
【0010】
また、上記封筒の表面に表示されたユーザ識別情報がバーコード化されており、上記作成者端末は、上記識別情報読取手段が、上記バーコード化されたユーザ識別情報を読み取ると共に復号化して、上記ユーザ識別情報を取得するものとしてもよい。
【0011】
また、上記作成者端末はさらに、上記スキャニング処理手段により取得した領収書のイメージデータのうち、作成者によって任意に選択された複数のイメージデータを、一つのイメージデータに合成するイメージデータ合成手段、を有するものとしてもよい。
【0012】
また、上記作成者端末はさらに、上記スキャニング処理手段により取得した領収書のイメージデータ、ないしは上記イメージデータ合成手段により合成されたイメージデータを表示する第二の表示手段と、上記表示したイメージデータに基づき、上記作成者によって入力された上記領収書に関するテキストデータを受け付けると共に、当該受け付けたテキストデータと、上記取得ないしは合成したイメージデータとからなる領収書データを作成する領収書データ作成手段と、を有し、上記第一の送信手段が、上記読み取ったユーザ識別情報と、上記作成された領収書データとを、上記領収書情報処理装置に送信する、請求項1乃至4いずれかの項に記載の領収書情報処理システム。
【0013】
また、上記作成者端末はさらに、上記取得した領収書のイメージデータから、上記領収書に記載されている領収書の発行者の電話番号データを抽出する電話番号データ抽出手段と、上記抽出した電話番号データに基づいて、インターネット上で検索を実行することで、上記領収書の発行者に関する発行者情報を取得する検索手段と、を有し、上記第二の表示手段が、上記スキャニング処理手段により取得した領収書のイメージデータ、ないしは上記イメージデータ合成手段により合成されたイメージデータと、上記検索手段により取得した発行者情報とを表示し、上記領収書データ作成手段が、上記表示したイメージデータと発行者情報とに基づき、上記作成者によって入力された上記領収書に関するテキストデータを受け付けると共に、当該受け付けたテキストデータと、上記取得ないしは合成したイメージデータとからなる領収書データを作成するものとしてもよい。
【0014】
また、上記ユーザが使用するユーザ端末と、さらにネットワークを介して通信可能に構成され、上記ユーザ端末は、上記作成者端末において作成された領収書データのうち、上記ユーザ識別情報と関連付けて記憶されている領収書データを表示する第三の表示手段と、上記作成者端末において作成された領収書データのうち、上記特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択する情報と、上記特定の第三者の第三者識別情報とからなる選択情報を、上記領収書情報処理装置に送信する選択情報送信手段と、を有し、上記領収書情報処理装置はさらに、上記ユーザ端末から、上記選択情報を受信する第二の受信手段と、上記ユーザ端末から上記選択情報を受信した際、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記選択情報において選択された領収書データに関連付けて、上記第三者識別情報を記憶する公開受付手段と、を有するものとしてもよい。
【0015】
また、本発明の別の観点に係る領収書情報処理装置は、ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち、公開を許可する領収書データと、当該領収書データの公開を許可する特定の第三者とを選択するユーザが使用するユーザ端末と、上記ユーザから受領し、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、上記領収書データの公開を許可された第三者が使用する第三者端末と、ネットワークを介して通信可能に構成され、複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって公開が許可されている領収書データをまとめて上記特定の第三者に公開する装置であって、上記作成者端末から、上記ユーザを識別するユーザ識別情報と、上記領収書データとを受信する領収書データ受信手段と、上記ユーザ端末から、上記作成者によって作成された領収書データのうち、上記特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択する情報と、上記特定の第三者を識別する第三者識別情報とからなる選択情報と、を受信する選択情報受信手段と、上記ユーザ識別情報と、上記公開が許可された領収書データと、上記ユーザにより公開が許可された第三者の第三者識別情報とを関連付けて記憶する領収書データ記憶手段と、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記第三者識別情報に係る第三者に公開が許可されている領収書データを抽出する領収書データ抽出手段と、上記第三者識別情報に係る第三者の第三者端末に対して、上記抽出された領収書データを送信する領収書データ送信手段と、を有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の別の観点に係る領収書情報処理システムは、領収書の発行を受けたユーザから、当該領収書が封入され、当該ユーザを識別するユーザ識別情報が表面に表示された封筒を受領すると共に、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって、特定の第三者に公開が許可された領収書データをまとめて当該特定の第三者に公開する領収書情報処理装置と、上記領収書データの公開を許可された特定の第三者が使用する第三者端末と、がネットワークを介して通信可能に構成され、上記ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択することで、上記特定の第三者が、公開を許可された領収書データを取得するシステムであって、上記作成者端末は、上記ユーザから送付された封筒の表面に表示されたユーザ識別情報を読み取る識別情報読取手段と、上記封筒に封入されていた領収書をスキャンニングし、当該領収書のイメージデータを取得するスキャニング処理手段と、上記読み取ったユーザ識別情報と、上記領収書をスキャニングして取得した領収書のイメージデータからなる領収書データとを、上記領収書情報処理装置に送信する第一の送信手段と、を有し、上記領収書情報処理装置は、上記作成者端末から、上記ユーザ識別情報と領収書のイメージデータとを受信する受信手段と、上記スキャニング処理手段により取得されたイメージデータに基づき、上記作成者によって入力された上記領収書に関するテキストデータを受け付けると共に、当該受け付けたテキストデータと、上記取得ないしは合成したイメージデータとからなる領収書データを作成する領収書データ作成手段と、上記ユーザ識別情報と領収書データとを、上記ユーザにより公開が許可された第三者を識別する第三者識別情報と関連付けて記憶する領収書データ記憶手段と、上記第三者識別情報に基づき、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記特定の第三者に公開が許可されている領収書データを、上記ユーザ識別情報と共に抽出する領収書データ抽出手段と、上記第三者端末に対して、上記抽出された領収書データを、上記ユーザ識別情報と共に送信する第二の送信手段と、を有することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の別の観点に係る領収書情報処理方法は、領収書の発行を受けたユーザから、当該領収書が封入され、当該ユーザを識別するユーザ識別情報が表面に表示された封筒を受領すると共に、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって、特定の第三者に公開が許可された領収書データをまとめて当該特定の第三者に公開する領収書情報処理装置と、上記領収書データの公開を許可された特定の第三者が使用する第三者端末と、がネットワークを介して通信可能に構成されたシステムにより、上記ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択することで、上記特定の第三者が、公開を許可された領収書データを取得する方法であって、上記作成者端末は、上記ユーザから送付された封筒の表面に表示されたユーザ識別情報を読み取る処理と、上記封筒に封入されていた領収書をスキャンニングし、当該領収書のイメージデータを取得する処理と、上記読み取ったユーザ識別情報と、上記領収書をスキャニングして取得した領収書のイメージデータからなる領収書データとを、上記領収書情報処理装置に送信する処理と、を実行し、上記領収書情報処理装置は、上記作成者端末から、上記ユーザ識別情報と領収書データとを受信する処理と、上記受信したユーザ識別情報と領収書データとを、上記ユーザにより公開が許可された第三者を識別する第三者識別情報と関連付けて領収書データ記憶手段に記憶する処理と、上記第三者識別情報に基づき、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記特定の第三者に公開が許可されている領収書データを抽出する処理と、上記第三者端末に対して、抽出された領収書データを送信する処理と、を実行することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の別の観点に係る領収書情報処理方法は、ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち、公開を許可する領収書データと、当該領収書データの公開を許可する特定の第三者とを選択するユーザが使用するユーザ端末と、上記ユーザから受領し、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、上記領収書データの公開を許可された第三者が使用する第三者端末と、ネットワークを介して通信可能に構成され、複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって公開が許可されている領収書データをまとめて上記特定の第三者に公開する方法であって、上記作成者端末から、上記ユーザを識別するユーザ識別情報と、上記領収書データとを受信する処理と、上記ユーザ端末から、上記作成者によって作成された領収書データのうち、上記特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択する情報と、上記特定の第三者を識別する第三者識別情報とからなる選択情報と、を受信する処理と、上記ユーザ識別情報と、上記公開が許可された領収書データと、上記ユーザにより公開が許可された第三者の第三者識別情報とを関連付けて領収書データ記憶手段に記憶する処理と、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記第三者識別情報に係る第三者に公開が許可されている領収書データを抽出する処理と、上記第三者識別情報に係る第三者の第三者端末に対して、上記抽出された領収書データを送信する処理と、を実行することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の別の観点に係るコンピュータプログラムは、領収書の発行を受けたユーザから、当該領収書が封入され、当該ユーザを識別するユーザ識別情報が表面に表示された封筒を受領すると共に、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって、特定の第三者に公開が許可された領収書データをまとめて当該特定の第三者に公開する領収書情報処理装置と、上記領収書データの公開を許可された特定の第三者が使用する第三者端末と、がネットワークを介して通信可能に構成されたシステムを、上記ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択することで、上記特定の第三者が、公開を許可された領収書データを取得するシステムとして機能させるためのプログラムであって、上記作成者端末に対して、上記ユーザから送付された封筒の表面に表示されたユーザ識別情報を読み取る処理と、上記封筒に封入されていた領収書をスキャンニングし、当該領収書のイメージデータを取得する処理と、上記読み取ったユーザ識別情報と、上記領収書をスキャニングして取得した領収書のイメージデータからなる領収書データとを、上記領収書情報処理装置に送信する処理と、を実行させ、上記領収書情報処理装置に対して、上記作成者端末から、上記ユーザ識別情報と領収書データとを受信する処理と、上記受信したユーザ識別情報と領収書データとを、上記ユーザにより公開が許可された第三者を識別する第三者識別情報と関連付けて領収書データ記憶手段に記憶する処理と、上記第三者識別情報に基づき、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記特定の第三者に公開が許可されている領収書データを抽出する処理と、上記第三者端末に対して、上記抽出された領収書データを送信する処理と、を実行させる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、領収書のデータ化を容易にすることができると共に、領収書をデータ化した領収書データを、特定の第三者に対して選択的に公開することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係る領収書情報処理システムの概要を示す模式図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る領収書情報処理システムが備える機能を示す機能ブロック図である。
【図3】本実施形態に係る領収書情報処理システムにおいて、ユーザ情報記憶部に記憶されるデータの一例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る領収書情報処理システムにおいて、第三者情報記憶部に記憶されるデータの一例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る領収書情報処理システムにおいて、領収書データ記憶部に記憶されるデータの一例を示す図である。
【図6】本実施形態に係る領収書情報処理システムにおいて実行される処理の流れを示すシーケンス図である。
【図7】本実施形態に係る領収書情報処理システムを構成するユーザ端末において、ユーザの領収書データの一覧を表示する出力画面の構成例である。
【図8】本実施形態に係る領収書情報処理システムを構成するユーザ端末において、領収書データの一覧を表示すると共に、公開する領収書データが選択され、当該選択された領収書データを公開する第三者の第三者IDが入力された出力画面の構成例である。
【図9】本実施形態に係る領収書情報処理システムを構成する第三者端末において、第三者に対して公開された、ユーザの領収書データの一覧を表示する出力画面の構成例である。
【図10】本実施形態に係る領収書情報処理システムにおいて、領収書データを作成する処理の流れを示す処理フロー図である。
【図11】本実施形態に係る領収書情報処理システムを構成する作成者端末において、イメージデータとして取り込まれた領収書の一覧を表示する出力画面の構成例である。
【図12】本実施形態に係る領収書情報処理システムを構成する作成者端末において、一部のイメージデータを合成した領収書の一覧を表示する出力画面の構成例である。
【図13】本実施形態に係る領収書情報処理システムを構成する作成者端末において、領収書データを作成する出力画面の構成例である。
【図14】本実施形態に係る領収書情報処理システムを構成する作成者端末において、領収書データを作成する出力画面の構成例であり、各項目が入力された状態を示す。
【図15】本実施形態に係る領収書情報処理システムを構成する作成者端末において、作成された領収書データの一覧を表示する出力画面の構成例である。
【図16】本実施形態に係る領収書情報処理システムにおいて、電話番号による住所検索を実行する処理の流れを示す処理フロー図である。
【図17】本実施形態に係る領収書情報処理システムを構成する作成者端末において、領収書データを作成する出力画面の構成例であり、電話番号データ抽出部によって電話番号データが反映された状態を示す。
【図18】本実施形態に係る領収書情報処理システムを構成する作成者端末において、電話番号による住所検索の検索結果を表示する出力画面の構成例である。
【図19】本発明の第二の実施形態に係る領収書情報処理システムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の実施形態に係る領収書情報処理システムについて、図を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る領収書情報処理システムの概略について説明する。
図1に示されるように、本実施形態に係る領収書情報処理システムは、領収書の発行を受けるユーザが使用するユーザ端末1、ユーザから領収書を受領し、当該領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末2、複数のユーザの領収書データを蓄積し、当該蓄積された領収書データのうち、ユーザによって、特定の第三者に公開された領収書データをまとめて当該特定の第三者に公開する領収書情報処理装置3、及び、領収書データの公開を許可された特定の第三者が使用する第三者端末4が、インターネット等のネットワークを介して通信可能に構成されている。
なお、図1では、ユーザ端末1は一つしか示されていないが、本実施形態においては、複数のユーザから領収書を受け付け、各ユーザを識別して、領収書に関する情報を処理する。
【0023】
まず、本実施形態に係る領収書情報処理システムによる一連の処理の流れについて概観する。
ユーザは、領収書の発行を受けると、これを封筒に入れて、作成者の元に送付する(S1)。
この封筒の表面には、ユーザを識別するユーザIDがコード化されたバーコードが表示されている。
【0024】
ユーザから送付された領収書を受領した作成者は、封筒の表面に表示されたバーコードを読み取ってユーザIDを把握すると共に、所定のフォーマットに従って領収書をデータ化した領収書データを作成する(S2)。
【0025】
作成者は、ユーザIDと共に、作成した領収書データを領収書情報処理装置3に送信する(S3)。
作成された領収書データは随時、作成者端末2から領収書情報処理装置3に送信され、領収書情報処理装置3に蓄積される。
【0026】
ユーザは所定のタイミングで領収書情報処理装置3にアクセスし、領収書情報処理装置3に蓄積されたユーザの領収書データのうち、特定の第三者に公開する領収書データを選択すると共に、当該特定の第三者を識別する第三者IDを指定する(S4)。
【0027】
他方、第三者端末4は所定のタイミングで領収書情報処理装置3にアクセスし、領収書データの公開を要求する(S5)。
【0028】
これに応じて領収書情報処理装置3は、蓄積している領収書データのうち、公開を要求してきた第三者に対して公開が許可されている領収書データを、第三者端末4に対して公開する(S6)。
これにより、第三者は、ユーザが発行を受けた領収書を所定のフォーマットで把握することができ、効率良く経理等を行うことができる。
【実施例1】
【0029】
続いて、本発明の第一の実施形態に係る領収書情報処理システムが備える機能について説明する。
図2に示されるように、本実施形態に係る領収書情報処理システムは、ユーザ端末1、作成者端末2、領収書情報処理装置3、及び、第三者端末4が、インターネット等のネットワークNWを介して通信可能に構成されている。
【0030】
ユーザ端末1は、領収書の発行を受けると共に、作成者によって作成された領収書データについて、第三者ごとに公開の許可を与えるユーザが使用する端末である。本例において想定されるユーザは、例えば会社に勤める社員であり、業務上要した経費等について領収書の発行を受け、この領収書に基づく実費の精算を会社に対して要求する。
【0031】
このユーザ端末1は、いわゆるパーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により構成され、CPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)やROM(Reed Only Memory)などにより、入出力処理部11、及び通信処理部12からなる各機能ブロックを構成する。
【0032】
入出力処理部11は、キーボードやタッチパネル、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、ユーザからデータの入力を受け付けたり、当該受け付けたデータや、領収書情報処理装置3に蓄積されている領収書データ等を出力する処理を実行する。
【0033】
通信処理部12は、領収書情報処理装置3と、インターネット等のネットワークNWを介し、所定のプロトコルに従ってデータの送受信処理を実行する処理部であって、Webブラウザ等により実現される。
この通信処理部12は、領収書情報処理装置3に対し、公開する領収書データの選択情報や、公開する第三者の第三者IDを送信したり、領収書情報処理装置3からユーザの領収書データを閲覧可能に受信したりする。
【0034】
作成者端末2は、ユーザから領収書を受領し、当該領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する端末である。
【0035】
この作成者端末2は、CPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)やROM(Reed Only Memory)、及びハードディスクドライブなどの外部記憶装置により、識別情報読取部21、スキャニング処理部22、イメージデータ合成部23、領収書データ作成部24、電話番号データ抽出部25、検索部26、入出力処理部27、及び通信処理部28からなる各機能ブロックを構成する。
【0036】
識別情報読取部21は、領収書が封入された封筒の表面に表示されたバーコードを撮像する撮像機能と、撮像したバーコードをデコードし、コード化されたユーザIDを取得するデコード機能とを有する。この識別情報読取部21は例えば、バーコードリーダやCCDカメラ等により実現される。
なお、本例におけるユーザIDは、一次元バーコードに限らず、QRコード(登録商標)やPDF−417等のニ次元コードとして、コード化されていてもよい。
【0037】
スキャニング処理部22は、領収書の実物を光学的処理によりスキャニングし、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、GIF(Graphic Interchange Format)、BMP(Bit MaP)等、所定の画像形式に従った領収書のイメージデータを取得する。
また、スキャニング処理部22は、スキャニングした領収書のイメージデータから、文字を識別して文書に変換する、OCR(Optical Character Recognition)の機能を併せもつ。
【0038】
イメージデータ合成部23は、スキャニング処理部22により取得した領収書のイメージデータについて、作成者の要求に応じて、複数のイメージデータを一つのイメージデータに合成する処理を実行する。
この処理は例えば、2枚の領収書のイメージデータを合成して、当該2枚の領収書を横に並べたイメージデータを作成する。これにより例えば、別々のイメージデータとして取得された領収書と当該領収書に付随するクレジット売上票とを、一のイメージデータに合成して、出金ごとのイメージデータを作成することができ、経理担当者等の第三者が領収書データを閲覧した際に、出金を重複して精算するのを防ぐことができる。
【0039】
領収書データ作成部24は、スキャニング処理部22によって取得された領収書のイメージデータ、ないしはイメージデータ合成部23によって合成されたイメージデータに基づき、作成者によって所定のフォーマット上から入力された、領収書に関するテキストデータを受け付けると共に、当該受け付けたテキストデータと、取得ないしは合成されたイメージデータとからなる領収書データを作成する処理を実行する。
【0040】
電話番号データ抽出部25は、スキャニング処理部22によってイメージデータとして取得され、さらに当該イメージデータに表された情報を文字として識別した領収書の情報の中から、ハイフンを含み得る10桁の連続した数字を電話番号として抽出する処理を実行する。
【0041】
検索部26は、通信処理部28を介して、Google(登録商標)等、ネットワークNWに接続されたWeb上の外部検索エンジンに対し、電話番号データ抽出部25によって抽出された電話番号を検索キーとした検索を要求する処理を実行する。
外部検索エンジンは、ネットワーク上のWebサーバにアクセスした結果を基に、電話番号を検索キーとした検索結果を作成者端末2に対して返信する。これにより作成者は、領収書に記載された電話番号に基づき、当該領収書の発行元情報を、Web上から得ることができる。
【0042】
入出力処理部27は、キーボードやタッチパネル、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、スキャニング処理部22が取得したイメージデータや、作成者が入力したデータを受け付けたり、当該取得ないし受け付けたデータを出力する処理を実行する。
【0043】
通信処理部28は、領収書情報処理装置3と、インターネット等のネットワークNWを介し、所定のプロトコルに従ってデータの送受信処理を実行する処理部であって、Webブラウザ等により実現される。
この通信処理部28は、領収書情報処理装置3に対し、ユーザIDと共に、当該ユーザIDに係るユーザの領収書データを送信したりする。また、外部検索エンジンから、領収書に記載された電話番号を検索キーとした検索要求に対する検索結果を受信したりする。
【0044】
領収書情報処理装置3は、複数のユーザの領収書データを蓄積し、当該蓄積された領収書データのうち、ユーザによって特定の第三者に公開された領収書データを、まとめて当該特定の第三者に公開する装置である。
【0045】
この領収書情報処理装置3は、CPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)やROM(Reed Only Memory)、及びハードディスクドライブなどの外部記憶装置により、ユーザ情報記憶部31、第三者情報記憶部32、認証処理部33、領収書データ記憶部34、領収書データ抽出部35、公開受付部36、及び通信処理部37からなる各機能ブロックを構成する。
【0046】
ユーザ情報記憶部31は、ユーザに関する情報を記憶した記憶部である。
このユーザ情報記憶部31には例えば、図3に示されるように、ユーザを識別するユーザIDと、パスワードのほか、適宜、ユーザの氏名、住所、メールアドレス等の詳細情報が、相互に関連付けて記憶されている。
ユーザIDとパスワードは、ユーザがユーザ端末2から領収書情報処理装置3にアクセスして、領収書データの一覧を閲覧し、公開を許可する領収書データと、公開を許可する第三者を指定する際に、当該ユーザを識別ないし認証する情報となる。
【0047】
第三者情報記憶部32は、第三者に関する情報が記憶された記憶部である
この第三者情報記憶部32には例えば、図4に示されるように、第三者を識別する第三者IDと、パスワードのほか、適宜、第三者の氏名、住所、メールアドレス等の詳細情報が、相互に関連付けて記憶されている。
第三者IDとパスワードは、第三者が第三者端末4から領収書情報処理装置3にアクセスして、当該第三者について公開が許可された領収書データを閲覧する際に、当該第三者を識別ないし認証する情報となる。
また、この第三者IDは、ユーザ端末1から、領収書データの公開を許可する第三者を指定する情報として受信し、この第三者IDにより公開を許可する第三者が識別される。
【0048】
認証処理部33は、ユーザがユーザ端末1により、公開を許可する領収書データを選択すると共に、当該領収書データの公開を許可する第三者を選択すべく、領収書情報処理装置3にアクセスしてきた際、ユーザ情報記憶部31を参照して、ユーザ端末1から送信されてきたユーザIDとパスワードを認証する。
また、認証処理部33は、第三者が第三者端末4により、公開を許可された領収書データの公開を要求すべく、領収書情報処理装置3にアクセスしてきた際、第三者情報記憶部32を参照して、第三者端末4から送信されてきた第三者IDとパスワードを認証する。
【0049】
領収書データ記憶部34は、作成者によって作成された領収書データに関する情報を記憶することができる記憶部である。
この領収書データ記憶部34には例えば、図5に示されるように、領収書データを個別に識別するために発行された領収書ID、領収書データの元になった領収書の発行を受けたユーザのユーザID、領収書データの公開が許可された第三者の第三者ID、及び、作成者によって作成された領収書データを相互に関連付けて記憶することができる。
なお、作成者によって作成された領収書データは、領収書のイメージデータのほか、所定の入力フォームに従い、領収書に基づいて入力された日付、時間、合計金額、通貨の種類、支払方法、税金種目、税率、勘定科目、領収書の発行元の名称や住所等の各項目から構成される。
【0050】
領収書データ抽出部35は、第三者端末4から、第三者IDと共に、領収書データの公開を要求されたときに、領収書データ記憶部34を参照して、当該第三者IDと関連付けて記憶されている領収書データを、ユーザIDと共に抽出する処理を実行する。
また、領収書データ抽出部35は、第三者端末4からユーザIDを受信して、第三者に対して公開され、受信したユーザIDと関連付けられた領収書データを選択的に抽出することもできる。
【0051】
公開受付部36は、通信処理部37により、ユーザ端末1からユーザIDと共に、第三者に対して公開を許可する領収書データを選択する情報と、当該公開を許可する第三者の第三者IDとからなる選択情報を受信した際、領収書データ記憶部34を参照して、選択情報において選択された領収書データに関連付けて、公開を許可された第三者の第三者IDを記憶する処理を実行する。
【0052】
通信処理部37は、ユーザ端末1、作成者端末2、及び第三者端末4との間で、インターネット等のネットワークNWを介し、所定のプロトコルに従ってデータの送受信処理を実行する処理部であって、Webブラウザ等により実現される。
この通信処理部37は、ユーザ端末1から公開する領収書データの選択情報を受信したり、作成者端末2から領収書データを受信したり、第三者端末4に対して、公開が許可された領収書データを閲覧可能に送信したりする。
【0053】
第三者端末4は、ユーザによって公開を許可された領収書データを閲覧する第三者が使用する端末である。本例において想定される第三者は例えば、ユーザが勤める会社の経理・財務担当者であり、ユーザが公開を許可した領収書データを閲覧し、経費の精算処理や出金管理等を行う。
【0054】
この第三者端末4は、いわゆるパーソナルコンピュータ等により構成され、CPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)やROM(Reed Only Memory)、及びハードディスクドライブなどの外部記憶装置などにより、入出力処理部41、及び通信処理部42からなる各機能ブロックを構成する。
【0055】
入出力処理部41は、キーボードやタッチパネル、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、第三者からデータの入力を受け付けたり、当該受け付けたデータや、領収書情報処理装置3によって公開された領収書データ等を出力する処理を実行する。
【0056】
通信処理部42は、領収書情報処理装置3と、インターネット等のネットワークNWを介し、所定のプロトコルに従ってデータの送受信処理を実行する処理部であって、Webブラウザ等により実現される。
この通信処理部42は、領収書情報処理装置3に対し、第三者IDと共に、領収書データの公開要求を送信したり、領収書情報処理装置3から公開を許可された領収書データを閲覧可能に受信したりする。
【0057】
次に、本実施形態に係る領収書情報処理システムによる一連の処理の流れについて、図6を参照して説明する。
まず、領収書の発行を受けたユーザは、領収書を入力者の元に送付する(S101)。この際、領収書は、表面にユーザIDをコード化したバーコードが表示された封筒に封入し送付する。
【0058】
入力者は、ユーザから、領収書が封入された封筒を受領すると、封筒の表面に表示されているバーコードを、識別情報読取部21により読み取り、ユーザIDを把握する(S102)。
【0059】
そして、入力者は、封筒を開封して領収書を取り出すと、当該領収書に基づいて、領収書データを作成する(S103)。なお、領収書データ作成の処理については、後に改めて詳述する。
領収書データの作成が完了すると、当該領収書データを、S102の処理において読み取ったユーザIDと共に、領収書情報処理装置3に送信する(S104)。
【0060】
領収書情報処理装置3は、通信処理部37により、入力者端末3から、ユーザIDと共に、領収書データを受信すると、領収書IDを発行し、当該発行した領収書IDと、当該ユーザIDと、領収書データとを相互に関連付けて、領収書データ記憶部34に記憶する(S105)。
【0061】
一方、ユーザは所定のタイミングで、領収書情報処理装置3によって展開されている所定のウェブサイトに、ユーザIDとパスワードを用いてログインし、当該ユーザの領収書データの閲覧を要求する(S106)。
これに対して領収書情報処理装置3は、認証処理部33により、ユーザ情報記憶部31を参照してユーザIDとパスワードとを認証した上、領収書データ抽出部35により、領収書データ記憶部34を参照して、ユーザIDと関連付けて記憶されている領収書データを抽出し(S107)、入力者端末1に送信する(S108)。
【0062】
ユーザは、領収書情報処理装置1に記憶されているユーザの領収書データを参照しながら、第三者に公開する領収書データを選択する情報と、当該選択した領収書データの公開を許可する第三者を選択する情報とからなる選択情報とを、領収書情報処理装置3に対して送信する(S109)。
【0063】
ここで、ユーザ端末1上において、領収書データを参照しながら、選択情報を領収書情報処理装置3に対して送信する際の画面構成を図7に示す。
図7に示されるように、画面上には、領収書データ記憶部34から抽出されたユーザの領収書データを一覧化した領収書データ一覧101、公開を許可する第三者の第三者IDを入力するための第三者ID入力欄102、公開する領収書データを選択する情報、及び公開を許可する第三者の第三者IDを、領収書情報処理装置3に対して送信するための「選択した科目を公開する」ボタン103が設けられている。
なお、領収書データ一覧101において、各領収書データは、領収書データを構成する項目(日付・時間、科目・区分、店名・支払先、通貨、現地金額、レート、金額、税金、支払方法等)ごとの情報を表示している。
また、この画面上にはその他、一覧化して表示されている領収書データを所定の条件に従ってソートするためのボタンや、表示している領収書データの期間や合計金額等の表示が適宜設けられている。
【0064】
ここで、ユーザが公開する領収書データを選択すると、図8に示されるように、選択された領収書データの背景色が反転する。
ユーザは、公開する領収書データを全て選択すると、第三者ID入力欄102に、選択した領収書データの公開を許可する第三者の第三者IDを入力し、「選択した科目を公開する」ボタン103を押下する。
これによって、公開する領収書データを選択する情報と、選択された領収書データの公開を許可する第三者の第三者IDとが、領収書情報処理装置3に対して送信される。
【0065】
これを受信した領収書情報処理装置3は、公開受付部36により、領収書データ記憶部34を参照して、選択された領収書データに対して、指定された第三者IDを関連付けて記憶する。
【0066】
さらに、第三者は所定のタイミングで、領収書情報処理装置3によって展開されている所定のウェブサイトに、第三者IDとパスワードを用いてログインし、当該第三者に対して公開が許可されている領収書データの公開要求を送信する(S110)。
これに応じて領収書情報処理装置3は、領収書データ抽出部35により、領収書データ記憶部34を参照して、公開を要求してきた第三者の第三者IDと関連付けて記憶されている領収書データを、当該領収書データと関連付けられているユーザIDと共に抽出し、第三者端末4に提供する(S111)。
【0067】
ここで、抽出された領収書データを公開する画面の構成例を図9に示す。
図9に示されるように、画面上には、領収書データ記憶部34から抽出された領収書データを一覧化した領収書データ一覧111が表示されている。
なお、領収書データ一覧111において、各領収書データは、領収書データを構成する項目(日付・時間、科目・区分、店名・支払先、通貨、現地金額、レート、金額、税金、支払方法等)ごとの情報が、当該領収書データに係る領収書の発行を受けたユーザのユーザIDと共に表示されている。
また、この画面上にはその他、一覧化して表示されている領収書データを所定の条件に従ってソートするためのボタンや、表示している領収書データの期間や合計金額等の表示が適宜設けられている。
なお、本例においては、各領収書データと共に、各領収書データに係る領収書の発行を受けたユーザのユーザIDを表示したが、これに限らず、ユーザ情報記憶部31を参照することにより、ユーザIDと関連付けられたユーザ名等を表示するようにしてもよい。
【0068】
第三者は、公開を許可された領収書データ一覧111を閲覧して、経理に関する処理等を行う。
なお、当該領収書データ一覧111に表示された領収書データは、CSV(Comma Separated Values)ファイル形式によるダウンロードや、データ加工などを可能とするように構成してもよい。
【0069】
続いて、作成者端末2における領収書データの作成処理について詳述する。
図10に示されるように、まず作成者は、ユーザから領収書を封入した封筒を受領すると、識別情報読取部21により、封筒の表面に表示されたバーコードを読み取る(S201)。こうして読み取られたバーコードは、識別情報読取部21によりデコードされ、ユーザIDが抽出される。
【0070】
そして、作成者が、スキャニング処理部22により領収書をスキャニングする。これにより、領収書のイメージデータが生成される(S202)。また、併せて、スキャニング処理部22が備えるOCR機能により、生成された領収書のイメージデータについて文字が識別され、当該文字が文書データに変換される。(S203)。
【0071】
こうして取得されたイメージデータを表示する画面の構成例を、図11に示す。
図11に示されるように、画面上には、取得された領収書ごとのイメージデータ201が、個別の番号を付して表示されている。
各イメージデータ201は選択可能になっており、作成者の任意によって選択されると、当該選択されたイメージデータ201について、領収書データを作成する画面に移行することができるようになっている。
【0072】
ここで、作成者は、必要に応じてイメージデータ201を合成する(S204)。この処理は例えば、別々のイメージデータとして取得された領収書と当該領収書に付随するクレジット売上票とを、一のイメージデータに合成して、出金ごとのイメージデータを作成する際に行う。
【0073】
具体的な画面上の操作の一例では、ユーザは、図11に示される画面上において、合成する一のイメージデータ201を、ドラッグアンドドロップにより、合成する他のイメージデータ201上に置く。これに応じて、イメージデータ合成具23は、図12に示されるように、選択された二つのイメージデータ201を合成したイメージデータ202を生成する。
【0074】
本例では、合成して生成するイメージデータ202は、元の二つのイメージデータ201を横に並べたものとしているが、これに限らず、部分的に重ねたものとしたりしてもよいし、特に限定されない。
このようにイメージデータ201を合成することで、例えば、第三者が領収書データを閲覧した際に、出金を重複して精算してしまうのを防ぐことができる。
【0075】
それから作成者は、任意のイメージデータ201、202を選択し、当該選択したイメージデータ201、202に基づいて所定のデータ入力を行い、領収書データを作成する(S205)。
この際の作成者端末2の画面構成例を図13に示す。
図13に示されるように、画面上には、領収書のイメージデータ表示欄301、スキャニング処理部22により、領収書のイメージデータから取得された文書データ表示欄302、領収書のイメージデータ、及び文書データ302に基づき、領収書を構成する項目ごとのデータを入力するためのデータ入力欄303が設けられている。
【0076】
作成者は、図14に示されるように、領収書のイメージデータ、及び文書データ302を見て、データ入力欄303にデータを直接入力したり、文書データ302を構成する文字列を、コピーアンドペーストによってデータ入力欄303に入力したりして、データ入力欄303の各項目を埋める。
なお、入力する内容が予め決まっている項目については、ドロップダウンリストを設定しておいてもよい。例えば、支払方法の入力欄についてドロップダウンリストを設定し、「現金」あるいは「クレジット」を選択できるようにしておいてもよい。
【0077】
作成者は、ユーザから受領した全ての領収について、上記一連の処理を経て領収書データを作成する。作成された領収書データは、図15に示されるように、領収書データ一覧401として表示させることができ、画面上に設けられた「領収書データを送信する」ボタン402を押下することにより、作成された領収書データが、識別情報読取部21により読み取ったユーザIDと共に、領収書情報処理装置3に対して送信される(S206)。
以上により作成者端末2による処理は終了し、送信された、ユーザIDと関連付けられた領収書データは、領収書情報処理装置3の領収書データ記憶部34に記憶されることになる。
【0078】
ここで、作成者は必要に応じて、領収書のイメージデータから取得された、領収書の発行元の電話番号に基づき、発行元の住所等の情報をWeb上から取得することができ、この処理について、図16を参照して説明する。
なお予め、領収書データを作成するための画面が表示される際、電話番号データ抽出部25は、スキャニング処理部22によって取得された領収書のイメージデータから取得された文書データの中から電話番号データを抽出する処理を実行し、抽出できた場合には、図17に示されるように、当該電話番号データがデータ入力欄303の電話番号入力欄に反映される(S301)。
この電話番号データ抽出部25による処理は、文書データを解析して、ハイフンを含む、あるいはハイフンを含まない10桁の連続した数字の列を電話番号として識別することにより実行される。
なお、電話番号データ抽出部25によって、電話番号が抽出されなかった場合には、作成者が、データ入力欄303を構成する電話番号入力欄に電話番号を直接入力してもよい。
【0079】
作成者が、電話番号入力欄に電話番号が入力された状態で、画面上に設けられた所定のボタンを押下等すると、検索部26によって、当該入力された電話番号を検索キーとした検索要求が、外部検索エンジンに送信される(S302)。
外部検索エンジンによる検索結果を表示する画面を、図18に示す。
図18に示されるように、画面上には、検索結果を示す結果表示欄501、検索の結果として把握された情報を登録するための登録欄502が設けられている。
作成者は、検索結果に基づいて、検索した電話番号を使っている者の住所等を把握し、これを登録欄502に入力する。登録欄502に入力された情報は、図17に示されるデータ入力欄303を構成する項目に反映させることができる。
【0080】
以上の本実施形態に係る領収書情報処理システムによれば、領収書のデータ化を容易にすることができると共に、領収書をデータ化した領収書データを、特定の第三者に対して選択的に公開することができる。
【0081】
なお、本例においては、領収書を封入する封筒の表面に、ユーザIDをコード化したバーコードを表示するものとしたが、これに限らず、ユーザIDをそのまま表面に表示してもよい。また、ユーザIDないしはユーザIDをコード化したバーコードを印字した用紙等を、領収書と共に封筒に封入するものとしてもよい。この場合、入力者は、領収書と共に同封された用紙に表示された当該ユーザIDないしはユーザIDをコード化したバーコードに基づき、ユーザIDを把握することができる。
【実施例2】
【0082】
続いて、本発明の第二の実施形態に係る領収書情報処理システムが備える機能について説明する。
本実施形態に係る領収書情報処理システムは、第一の実施形態に係る領収書情報処理システムにおいて作成者端末2が備えた機能の一部を領収書情報処理装置3が備え、ユーザIDの読み取りと領収書のイメージデータの取得以外の、領収書データ作成に関する処理を、領収書情報処理装置3側で実行する、SaaS(Software as a Service)方式の形態をとる。
【0083】
本実施形態に係る領収書情報処理システムは、図19に示されるように、ユーザ端末1、作成者端末5、領収書情報処理装置6、及び、第三者端末4が、インターネット等のネットワークNWを介して通信可能に構成されている。
なお、ユーザ端末1及び第三者端末4の構成は、第一の実施形態と同様である。
【0084】
作成者端末5は、識別情報読取部51、スキャニング処理部52、入出力処理部53、通信処理部54からなる機能部のみを備える。
ここで、識別情報読取部51、スキャニング処理部52、入出力処理部53、通信処理部54は夫々、第一の実施形態における識別情報読取部21、スキャニング処理部22、入出力処理部27、通信処理部28の各機能部と同様の機能を有する。
【0085】
領収書情報処理装置6は、ユーザ情報記憶部61、第三者情報記憶部62、認証処理部63、領収書データ記憶部64、領収書データ抽出部65、公開受付部66、通信処理部67、イメージデータ合成部68、領収書データ作成部69、電話番号データ抽出部70、検索部71からなる機能部を備える。
ここで、ユーザ情報記憶部61、第三者情報記憶部62、認証処理部63、領収書データ記憶部64、領収書データ抽出部65、公開受付部66、通信処理部67は夫々、第一の実施形態におけるユーザ情報記憶部31、第三者情報記憶部32、認証処理部33、領収書データ記憶部34、領収書データ抽出部35、公開受付部36、通信処理部37の各機能部と同様の機能を有する。
一方、イメージデータ合成部68、領収書データ作成部69、電話番号データ抽出部70、検索部71は夫々、第一の実施形態において作成者端末2が備えたイメージデータ合成部23、領収書データ作成部24、電話番号データ抽出部25、検索部26の各機能部と同様の機能を有する。
【0086】
これにより、第一の実施形態において、作成者端末2上で実行されたイメージデータ合成部23、領収書データ作成部24、電話番号データ抽出部25、検索部26による処理は、領収書情報処理装置6上で実行される。
即ち、領収書データ作成時に予め、作成者が、作成者端末5により取得したユーザIDと、領収書のイメージデータとが、領収書情報処理装置6に送信され、領収書データの作成が領収書情報処理装置6上で実行される。
【0087】
具体的には、作成者が、作成者端末5上から、イメージデータの合成、領収書データの作成、電話番号データの抽出、電話番号を検索キーとした検索の処理を要求すると、当該処理の実行要求が領収書情報処理装置6に送信される。そして、領収書情報処理装置6において実行された各処理の結果が、作成者端末5に返信され、作成者端末5の入出力処理部53により、画面上に処理結果が表示される。
これにより、作成者端末2は、領収書データ作成に必要な機能の全てを実装する必要はなく、作成者は、ネットワーク経由で必要な機能を必要な分だけ利用することができる。
【符号の説明】
【0088】
1 ユーザ端末
11 入出力処理部
12 通信処理部
2 作成者端末
21 識別情報読取部
22 スキャニング処理部
23 イメージデータ合成部
24 領収書データ作成部
25 電話番号データ抽出部
26 検索部
27 入出力処理部
28 通信処理部
3 領収書情報処理装置
31 ユーザ情報記憶部
32 第三者情報記憶部
33 認証処理部
34 領収書データ記憶部
35 領収書データ抽出部
36 公開受付部
37 通信処理部
4 第三者端末
41 入出力処理部
42 通信処理部
5 作成者端末
51 識別情報読取部
52 スキャニング処理部
53 入出力処理部
54 通信処理部
6 領収書情報処理装置
61 ユーザ情報記憶部
62 第三者情報記憶部
63 認証処理部
64 領収書データ記憶部
65 領収書データ抽出部
66 公開受付部
67 通信処理部
68 イメージデータ合成部
69 領収書データ作成部
70 電話番号データ抽出部
71 検索部
NW ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
領収書の発行を受けたユーザから、当該領収書が封入され、当該ユーザを識別するユーザ識別情報が表面に表示された封筒を受領すると共に、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、
複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって、特定の第三者に公開が許可された領収書データをまとめて当該特定の第三者に公開する領収書情報処理装置と、
上記領収書データの公開を許可された特定の第三者が使用する第三者端末と、がネットワークを介して通信可能に構成され、
上記ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択することで、上記特定の第三者が、公開を許可された領収書データを取得するシステムであって、
上記作成者端末は、
上記ユーザから送付された封筒の表面に表示されたユーザ識別情報を読み取る識別情報読取手段と、
上記封筒に封入されていた領収書をスキャンニングし、当該領収書のイメージデータを取得するスキャニング処理手段と、
上記読み取ったユーザ識別情報と、上記領収書をスキャニングして取得した領収書のイメージデータからなる領収書データとを、上記領収書情報処理装置に送信する第一の送信手段と、を有し、
上記領収書情報処理装置は、
上記作成者端末から、上記ユーザ識別情報と領収書データとを受信する第一の受信手段と、
上記受信したユーザ識別情報と領収書データとを、上記ユーザにより公開が許可された第三者を識別する第三者識別情報と関連付けて記憶する領収書データ記憶手段と、
上記第三者識別情報に基づき、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記特定の第三者に公開が許可されている領収書データを、上記ユーザ識別情報と共に抽出する領収書データ抽出手段と、
上記第三者端末に対して、上記抽出された領収書データを、上記ユーザ識別情報と共に送信する第二の送信手段と、を有する、
ことを特徴とする領収書情報処理システム。
【請求項2】
上記第三者端末は、
上記領収書情報処理装置から受信した、公開が許可された領収書データを、上記ユーザ識別情報と関連付けて表示する第一の表示手段、を有する、
請求項1記載の領収書情報処理システム。
【請求項3】
上記封筒の表面に表示されたユーザ識別情報がバーコード化されており、
上記作成者端末は、
上記識別情報読取手段が、上記バーコード化されたユーザ識別情報を読み取ると共に復号化して、上記ユーザ識別情報を取得する、
請求項1又は2記載の領収書情報処理システム。
【請求項4】
上記作成者端末はさらに、
上記スキャニング処理手段により取得した領収書のイメージデータのうち、作成者によって任意に選択された複数のイメージデータを、一つのイメージデータに合成するイメージデータ合成手段、を有する、
請求項1乃至3いずれかの項に記載の領収書情報処理システム。
【請求項5】
上記作成者端末はさらに、
上記スキャニング処理手段により取得した領収書のイメージデータ、ないしは上記イメージデータ合成手段により合成されたイメージデータを表示する第二の表示手段と、
上記表示したイメージデータに基づき、上記作成者によって入力された上記領収書に関するテキストデータを受け付けると共に、当該受け付けたテキストデータと、上記取得ないしは合成したイメージデータとからなる領収書データを作成する領収書データ作成手段と、を有し、
上記第一の送信手段が、上記読み取ったユーザ識別情報と、上記作成された領収書データとを、上記領収書情報処理装置に送信する、
請求項1乃至4いずれかの項に記載の領収書情報処理システム。
【請求項6】
上記作成者端末はさらに、
上記取得した領収書のイメージデータから、上記領収書に記載されている領収書の発行者の電話番号データを抽出する電話番号データ抽出手段と、
上記抽出した電話番号データに基づいて、インターネット上で検索を実行することで、上記領収書の発行者に関する発行者情報を取得する検索手段と、を有し、
上記第二の表示手段が、上記スキャニング処理手段により取得した領収書のイメージデータ、ないしは上記イメージデータ合成手段により合成されたイメージデータと、上記検索手段により取得した発行者情報とを表示し、
上記領収書データ作成手段が、上記表示したイメージデータと発行者情報とに基づき、上記作成者によって入力された上記領収書に関するテキストデータを受け付けると共に、当該受け付けたテキストデータと、上記取得ないしは合成したイメージデータとからなる領収書データを作成する、
請求項5記載の領収書情報処理システム。
【請求項7】
上記ユーザが使用するユーザ端末と、さらにネットワークを介して通信可能に構成され、
上記ユーザ端末は、
上記作成者端末において作成された領収書データのうち、上記ユーザ識別情報と関連付けて記憶されている領収書データを表示する第三の表示手段と、
上記作成者端末において作成された領収書データのうち、上記特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択する情報と、上記特定の第三者の第三者識別情報とからなる選択情報を、上記領収書情報処理装置に送信する選択情報送信手段と、を有し、
上記領収書情報処理装置はさらに、
上記ユーザ端末から、上記選択情報を受信する第二の受信手段と、
上記ユーザ端末から上記選択情報を受信した際、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記選択情報において選択された領収書データに関連付けて、上記第三者識別情報を記憶する公開受付手段と、を有する、
請求項5又は6記載の領収書情報処理システム。
【請求項8】
ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち、公開を許可する領収書データと、当該領収書データの公開を許可する特定の第三者とを選択するユーザが使用するユーザ端末と、
上記ユーザから受領し、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、
上記領収書データの公開を許可された第三者が使用する第三者端末と、ネットワークを介して通信可能に構成され、
複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって公開が許可されている領収書データをまとめて上記特定の第三者に公開する装置であって、
上記作成者端末から、上記ユーザを識別するユーザ識別情報と、上記領収書データとを受信する領収書データ受信手段と、
上記ユーザ端末から、上記作成者によって作成された領収書データのうち、上記特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択する情報と、上記特定の第三者を識別する第三者識別情報とからなる選択情報と、を受信する選択情報受信手段と、
上記ユーザ識別情報と、上記公開が許可された領収書データと、上記ユーザにより公開が許可された第三者の第三者識別情報とを関連付けて記憶する領収書データ記憶手段と、
上記領収書データ記憶手段を参照して、上記第三者識別情報に係る第三者に公開が許可されている領収書データを抽出する領収書データ抽出手段と、
上記第三者識別情報に係る第三者の第三者端末に対して、上記抽出された領収書データを送信する領収書データ送信手段と、を有する、
ことを特徴とする領収書情報処理装置。
【請求項9】
領収書の発行を受けたユーザから、当該領収書が封入され、当該ユーザを識別するユーザ識別情報が表面に表示された封筒を受領すると共に、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、
複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって、特定の第三者に公開が許可された領収書データをまとめて当該特定の第三者に公開する領収書情報処理装置と、
上記領収書データの公開を許可された特定の第三者が使用する第三者端末と、がネットワークを介して通信可能に構成され、
上記ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択することで、上記特定の第三者が、公開を許可された領収書データを取得するシステムであって、
上記作成者端末は、
上記ユーザから送付された封筒の表面に表示されたユーザ識別情報を読み取る識別情報読取手段と、
上記封筒に封入されていた領収書をスキャンニングし、当該領収書のイメージデータを取得するスキャニング処理手段と、
上記読み取ったユーザ識別情報と、上記領収書をスキャニングして取得した領収書のイメージデータからなる領収書データとを、上記領収書情報処理装置に送信する第一の送信手段と、を有し、
上記領収書情報処理装置は、
上記作成者端末から、上記ユーザ識別情報と領収書のイメージデータとを受信する受信手段と、
上記スキャニング処理手段により取得されたイメージデータに基づき、上記作成者によって入力された上記領収書に関するテキストデータを受け付けると共に、当該受け付けたテキストデータと、上記取得ないしは合成したイメージデータとからなる領収書データを作成する領収書データ作成手段と、
上記ユーザ識別情報と領収書データとを、上記ユーザにより公開が許可された第三者を識別する第三者識別情報と関連付けて記憶する領収書データ記憶手段と、
上記第三者識別情報に基づき、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記特定の第三者に公開が許可されている領収書データを、上記ユーザ識別情報と共に抽出する領収書データ抽出手段と、
上記第三者端末に対して、上記抽出された領収書データを、上記ユーザ識別情報と共に送信する第二の送信手段と、を有する、
ことを特徴とする領収書情報処理システム。
【請求項10】
領収書の発行を受けたユーザから、当該領収書が封入され、当該ユーザを識別するユーザ識別情報が表面に表示された封筒を受領すると共に、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、
複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって、特定の第三者に公開が許可された領収書データをまとめて当該特定の第三者に公開する領収書情報処理装置と、
上記領収書データの公開を許可された特定の第三者が使用する第三者端末と、がネットワークを介して通信可能に構成されたシステムにより、
上記ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択することで、上記特定の第三者が、公開を許可された領収書データを取得する方法であって、
上記作成者端末は、
上記ユーザから送付された封筒の表面に表示されたユーザ識別情報を読み取る処理と、
上記封筒に封入されていた領収書をスキャンニングし、当該領収書のイメージデータを取得する処理と、
上記読み取ったユーザ識別情報と、上記領収書をスキャニングして取得した領収書のイメージデータからなる領収書データとを、上記領収書情報処理装置に送信する処理と、を実行し、
上記領収書情報処理装置は、
上記作成者端末から、上記ユーザ識別情報と領収書データとを受信する処理と、
上記受信したユーザ識別情報と領収書データとを、上記ユーザにより公開が許可された第三者を識別する第三者識別情報と関連付けて領収書データ記憶手段に記憶する処理と、
上記第三者識別情報に基づき、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記特定の第三者に公開が許可されている領収書データを抽出する処理と、
上記第三者端末に対して、上記抽出された領収書データを送信する処理と、を実行する、
ことを特徴とする領収書情報処理方法。
【請求項11】
ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち、公開を許可する領収書データと、当該領収書データの公開を許可する特定の第三者とを選択するユーザが使用するユーザ端末と、
上記ユーザから受領し、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、
上記領収書データの公開を許可された第三者が使用する第三者端末と、ネットワークを介して通信可能に構成され、
複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって公開が許可されている領収書データをまとめて上記特定の第三者に公開する方法であって、
上記作成者端末から、上記ユーザを識別するユーザ識別情報と、上記領収書データとを受信する処理と、
上記ユーザ端末から、上記作成者によって作成された領収書データのうち、上記特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択する情報と、上記特定の第三者を識別する第三者識別情報とからなる選択情報と、を受信する処理と、
上記ユーザ識別情報と、上記公開が許可された領収書データと、上記ユーザにより公開が許可された第三者の第三者識別情報とを関連付けて領収書データ記憶手段に記憶する処理と、
上記領収書データ記憶手段を参照して、上記第三者識別情報に係る第三者に公開が許可されている領収書データを抽出する処理と、
上記第三者識別情報に係る第三者の第三者端末に対して、上記抽出された領収書データを送信する処理と、を実行する、
ことを特徴とする領収書情報処理方法。
【請求項12】
領収書の発行を受けたユーザから、当該領収書が封入され、当該ユーザを識別するユーザ識別情報が表面に表示された封筒を受領すると共に、当該受領した領収書をデータ化した領収書データを作成する作成者が使用する作成者端末と、
複数のユーザの領収書データを蓄積し、その蓄積された領収書データのうち、上記ユーザによって、特定の第三者に公開が許可された領収書データをまとめて当該特定の第三者に公開する領収書情報処理装置と、
上記領収書データの公開を許可された特定の第三者が使用する第三者端末と、がネットワークを介して通信可能に構成されたシステムを、
上記ユーザが自身の領収書をデータ化した領収書データを閲覧し、当該領収書データのうち特定の第三者に対して公開を許可する領収書データを選択することで、上記特定の第三者が、公開を許可された領収書データを取得するシステムとして機能させるためのプログラムであって、
上記作成者端末に対して、
上記ユーザから送付された封筒の表面に表示されたユーザ識別情報を読み取る処理と、
上記封筒に封入されていた領収書をスキャンニングし、当該領収書のイメージデータを取得する処理と、
上記読み取ったユーザ識別情報と、上記領収書をスキャニングして取得した領収書のイメージデータからなる領収書データとを、上記領収書情報処理装置に送信する処理と、を実行させ、
上記領収書情報処理装置に対して、
上記作成者端末から、上記ユーザ識別情報と領収書データとを受信する処理と、
上記受信したユーザ識別情報と領収書データとを、上記ユーザにより公開が許可された第三者を識別する第三者識別情報と関連付けて領収書データ記憶手段に記憶する処理と、
上記第三者識別情報に基づき、上記領収書データ記憶手段を参照して、上記特定の第三者に公開が許可されている領収書データを抽出する処理と、
上記第三者端末に対して、上記抽出された領収書データを送信する処理と、を実行させる、
コンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−238089(P2011−238089A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109917(P2010−109917)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【出願人】(510131018)株式会社東雲 (2)
【Fターム(参考)】