領域貸与サービス提供システム
【課題】 カードや携帯電話等の媒体に搭載する専用のICチップを加盟店側で発行することなく、加盟店側での加盟店独自のサービスを利用した顧客動向分析を実現する。
【解決手段】 ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aは、
提携事業者において所定の媒体1を用いた決済が行われた場合、ICチップ1aの領域に記憶されている顧客ID及び提携事業者のプログラムを利用した顧客の購入情報を提携事業者サーバ40aから受信し、顧客IDに対応付けされた顧客情報及び購入情報から提携事業者のプログラムを利用した顧客動向を分析し、提携事業者サーバ40aに分析結果を送信するように構成されている顧客動向分析部35を具備する。
【解決手段】 ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aは、
提携事業者において所定の媒体1を用いた決済が行われた場合、ICチップ1aの領域に記憶されている顧客ID及び提携事業者のプログラムを利用した顧客の購入情報を提携事業者サーバ40aから受信し、顧客IDに対応付けされた顧客情報及び購入情報から提携事業者のプログラムを利用した顧客動向を分析し、提携事業者サーバ40aに分析結果を送信するように構成されている顧客動向分析部35を具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードや携帯電話等の所定の媒体に搭載されているICチップの領域貸与サービスを提携事業者に対して提供する領域貸与サービス提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、カードや携帯電話等の媒体に搭載されたICチップを用いた電子マネーサービスがよく知られている。かかる電子マネーサービスにおいて、電子マネーサービス提供事業者は、該電子マネーサービスの加盟店を募集して、該電子マネーサービスの利用範囲を拡大させ、ICチップを搭載した媒体の数を増やすことによって、手数料(すなわち、売上金額に応じて加盟店が支払う手数料)収入を増やすことができる。
【0003】
また、加盟店は、ICチップを搭載した媒体を用いた決済を利用する顧客の増加に伴って売上を増やすことができ、カードや携帯電話等の媒体に搭載する独自のICチップを発行する際に生じる経費(発行費用や情報管理費用等)の低減を図ることができる。
【0004】
以下、図10及び図11を参照して、従来の電子マネーサービスの仕組みについて説明する。
【0005】
図10に示すように、ステップS101において、ICチップ発行機10が、ICチップ1aにカードIDを記録し、カードや携帯電話等の媒体1にICチップ1aを搭載する。
【0006】
ステップS102において、ICチップ発行機10は、媒体1に搭載するICチップ1aを発行した顧客に係る顧客情報及びカードIDを、電子マネーサービス提供事業者側に設置されている電子マネーサービス提供事業者サーバ30の顧客情報管理部31に蓄積する。ここで、顧客情報には、該顧客の住所、氏名、生年月日、性別、電話番号、電子メールアドレス等が含まれる。
【0007】
ステップS103において、顧客が、加盟店において、ICチップ1aを搭載した媒体1を用いた決済を行った場合、加盟店側に設置されている端末機20が、ICチップ1aに記録されているカードID及び該決済に係る購入情報を抽出する。
【0008】
ステップS104において、端末機20が、抽出したカードID及び購入情報を、電子マネーサービス提供事業者サーバ30に送信する。ここで、購入情報には、該決済が行われた場所(例えば、端末機ID又は加盟店ID)や、該決済が行われた時間や、該決済における決済金額等が含まれる。
【0009】
ステップS105において、電子マネーサービス提供事業者サーバ30の売上集計部32が、受信したカードID及び購入情報に基づいて、該カードIDに対応する当月売上合計金額を集計して清算部33に送信する。
【0010】
清算部33が、取得した当月売上合計金額及び所定の加盟店手数料率(例えば、c%)に基づいて、当月分として加盟店が電子マネーサービス提供事業者に対して支払うべき当月清算金額を算出して、ステップS106aにおいて、加盟店側に設置されている加盟店サーバ40に当月清算金額を送信すると共に、ステップS106bにおいて、当月清算金額を含む明細情報を帳票出力部34に送信する。
【0011】
ステップS107において、帳票出力部34が、受信した明細情報に基づいて、精算金明細等を含む帳票3(図11参照)を出力して、加盟店サーバ40に送付する。
【0012】
図11に示すように、当月清算金額(a円)は、当月売上合計金額(b円)から、当月売上合計金額(b円)と加盟店手数料率(c%)とを乗じた金額を引いた金額を100で除算した金額である。
【0013】
ステップS108において、加盟店サーバ40の照合部41が、電子マネーサービス提供事業者サーバ30の清算部33から送信された当月清算金額と、送付された精算金明細上の当月清算金額とを照合する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、従来の電子マネーサービスでは、電子マネーサービス提供事業者が、加盟店側に端末機20を設置するため、加盟店側で、該加盟店における電子マネーサービスを利用した顧客の購入情報を記録できず、電子マネーサービスを利用した顧客の商品購入分析をすることができないという問題点があった。
【0015】
そこで、本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、加盟店側で、サービスを利用した顧客の購入情報と顧客情報とから分析した顧客動向を管理することを可能にする領域貸与サービスを提供することができる領域貸与サービス提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の第1の特徴は、所定の媒体に搭載されているICチップの領域を提携事業者に対して提供する領域貸与サービス提供システムであって、前記提携事業者に対して前記ICチップの領域を貸与した場合、前記ICチップ上の領域に、前記ICチップを発行した顧客に係る前記提携事業者用の顧客IDを記憶させるように構成されており、ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されたICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバは、前記提携事業者用の顧客IDと顧客情報とを対応付けて管理するように構成されている顧客情報管理部と、前記提携事業者において前記所定の媒体を用いた決済が行われた場合に、前記提携事業者側に設置された提携事業者サーバから取得した前記決済金額を含む購入情報と、前記顧客情報管理部によって管理されている前記顧客情報とに基づいて、前記提携事業者において前記所定の媒体を用いて行われた決済に基づく顧客動向を分析し、当該分析結果を前記提携事業者サーバに送信するように構成されている顧客動向分析部とを具備することを要旨とする。
【0017】
かかる発明によれば、ICチップ領域貸与サービス提供事業者が、領域貸与サービスを利用している全ての提携事業者における顧客動向の分析結果を取得することができ、より有意義な将来の売上増加に向けた戦略を構築することができる。
【0018】
また、かかる発明によれば、全ての提携事業者が、当該提携事業者における顧客動向の分析結果を得ることができ、従来の電子マネーサービスのように、加盟店側で、該加盟店における前記電子マネーサービスを利用した顧客の購入情報を記録できず、前記電子マネーサービスを利用した顧客の商品購入分析をすることができないという問題点を解決することができる。
【0019】
本発明の第2の特徴は、所定の媒体に搭載されているICチップの領域を提携事業者に対して提供する領域貸与サービス提供システムであって、前記提携事業者に対して前記ICチップの領域を貸与した場合、前記ICチップ上の領域に、前記ICチップを発行した顧客に係る前記提携事業者用の顧客IDを記憶させるように構成されており、ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されたICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバは、前記提携事業者用の顧客IDと顧客情報とを対応付けて管理するように構成されている顧客情報管理部を具備しており、前記提供時業者側に設置された提携事業者サーバは、前記提携事業者において前記所定の媒体を用いた決済が行われた場合に、取得した前記決済金額を含む購入情報と、前記ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバから取得した前記顧客情報とに基づいて、前記提携事業者において前記ICチップを搭載した媒体を用いて行われた決済に基づく顧客動向を分析し、当該分析結果を前記ICチップの領域貸与サービス提供事業者サーバに送信するように構成されている顧客動向分析部を具備することを要旨とする。
【0020】
本発明の第1又は第2の特徴において、前記提携事業者サーバが、前記ICチップの領域に記憶されている前記顧客ID及び前記決済金額を取得して、該顧客IDに対応する売上合計金額を集計するように構成されている売上集計部と、前記提携事業者において前記所定の媒体を用いて行われた決済に治して、前記提携事業者から前記ICチップ領域貸与サービス提供事業者に対して振り込むべき提携手数料を算出するように構成されている清算部とを具備しており、前記清算部が、前記売上集計部によって集計された前記売上合計金額を取得して、該売上金額とICチップ使用手数料率とを乗算して前記提携手数料を算出するように構成されていてもよい。
【0021】
かかる発明によれば、ICチップ領域貸与サービス提供事業者が、領域貸与サービスを利用している提携事業者に対して、前記清算部で集計された前記売上合計金額に応じて、一定の手数料を徴収することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、加盟店側で、顧客の購入情報を管理することを可能にすると共に、加盟店側が、カードや携帯電話等の媒体に搭載する専用のICチップに搭載した加盟店独自のサービスを利用した顧客動向の分析を実現することができる領域貸与サービス提供システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの構成)
図1乃至図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの構成について説明する。
【0024】
本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムは、カードや携帯電話等の所定の媒体1に搭載するICチップ1aの領域貸与サービスを提携事業者に対して提供するように構成されている。
【0025】
ここで、領域貸与サービスとは、ICチップ領域貸与サービス提供事業者によって発行されたICチップ1aの余剰領域を、提携事業者に貸与することによって、所定の手数料を徴収するものである。
【0026】
図2に示すように、ICチップ1aの基本機能領域1bには、ICチップ1aのOS機能やICチップ領域貸与サービス提供事業者が使用するプログラム等が記憶され、ICチップ1aの貸与領域1c(提携事業者に対して貸与されている領域)に、提携事業者用の顧客IDやプログラムが記憶されるように構成されている。
【0027】
また、領域貸与サービスの手数料は、貸与する領域サイズに応じて決定される固定額であってもよいし、後述するように、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバから取得する売上合計金額に応じて決定される変動額であってもよい。
【0028】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムは、ICチップ発行機10と、端末機20と、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aと、提携事業者サーバ40aとを具備している。
【0029】
ICチップ発行機10は、カードや携帯電話等の媒体1に搭載するICチップ1aを発行し、媒体1に搭載するものである。ここで、ICチップ発行機10は、提携事業者に対して貸与している領域(貸与領域1c)に、該提携事業者用の顧客ID及びプログラムを記憶するように構成されている。
【0030】
また、ICチップ発行機10は、媒体1に搭載するICチップ1aを発行した顧客に係る顧客情報及び該提携事業者用の顧客IDを、ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されているICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの顧客情報管理部31aに蓄積する。ここで、顧客情報には、該顧客の住所、氏名、生年月日、性別、電話番号、電子メールアドレス等が含まれる。また、提携事業者用の顧客IDは、該提携事業者においてユニークな該顧客を識別するためのIDである。
【0031】
端末機20は、提携事業者側に設置されており、媒体1を用いた決済を行った際に、ICチップ1aとの間で該決済に係る購入情報の書き込み及び読み込みを行うように構成されている。
【0032】
また、端末機20は、提携事業者において媒体1を用いた決済が行われた場合、ICチップ1aに記憶されている顧客ID及び購入情報を抽出して、提携事業者サーバ40aに送信する。
【0033】
提携事業者サーバ40aは、提携事業者側に設置されており、売上集計部42と、顧客情報管理部43と、清算部44とを具備している。
【0034】
売上集計部42は、提携事業者において媒体1を用いた決済が行われた場合、ICチップ1a内の該提携事業者に対して貸与されている領域に記憶されている顧客ID及び購入情報(決済場所や決済時間や決済金額等)を取得して、該顧客IDに対応する売上合計金額を集計するように構成されている。
【0035】
ここで、売上合計金額は、該顧客IDに対応する決済金額の所定期間の合計金額である。例えば、売上合計金額は、1ヶ月分の決済金額の合計金額であってもよいし、1週間分の決済金額の合計金額であってもよい。以下、売上合計金額として、1ヶ月分の決済金額の合計金額(当月売上合計金額)が用いられる例について説明する。
【0036】
売上集計部42は、該顧客IDと、ネットワークを介して該購入情報とを、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aに送信する。また、売上集計部42は、所定タイミングで、集計した当月売上合計金額を清算部44に送信する。以下、所定期間が1ヶ月間である例について説明する。
【0037】
顧客情報管理部43は、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aから取得した該提携事業者のプログラムを利用した顧客の動向分析結果を取得して管理するように構成されている。
【0038】
清算部44は、売上集計部42によって集計された当月売上合計金額に基づいて、提携事業者がICチップ領域貸与サービス提供事業者に振り込むべき当月提携手数料を算出するように構成されている。
【0039】
例えば、清算部44は、提携事業者がICチップ領域貸与サービス提供事業者に振り込むべき当月提携手数料として、当月売上合計金額を用いて算出される変動額を用いるように構成されていてもよいし、貸与領域サイズに応じて決定される固定額を用いるように構成されていてもよい。
【0040】
具体的には、清算部44は、売上集計部42によって集計された当月売上合計金額(例えば、B円)とICチップ使用手数料率(例えば、C%)とを乗算し、100で除算することによって、当月提携手数料(A円)を算出する(図4(a)参照)。
【0041】
清算部44は、ネットワークを介して、算出した当月提携手数料を、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aに対して送信する。
【0042】
ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aは、ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されており、顧客情報管理部31aと、顧客動向分析部35と、照合部36と、帳票出力部34aとを具備している。
【0043】
顧客情報管理部31aは、媒体1に搭載するICチップ1aを発行した顧客に係る顧客IDと顧客情報とを対応付けて管理するように構成されている。
【0044】
顧客動向分析部35は、提携事業者サーバ40aから取得した購入情報と、提携事業者サーバ40aから受信した顧客IDに対応付けられた顧客情報管理部31aによって管理されている顧客情報とに基づいて、提携事業者において媒体1を用いた決済を行った顧客動向を分析し、提携事業者サーバ40aに送信するように構成されている。
【0045】
具体的には、顧客動向分析部35は、顧客情報管理部31aから取得した顧客情報及び提携事業者サーバ40aから受信した購入情報に基づいて、図3(b)に示すように、該提携事業者の場所別顧客動向を作成することができる。ここで、場所別顧客動向は、性別や年代別や時間帯別等の条件別の顧客動向の分析結果を示すものである。
【0046】
なお、顧客動向分析部35は、これらの場所別顧客動向を統合して、図3(a)に示すように、性別や年代別や時間帯別等の条件別の顧客動向を分析することができる。かかる顧客動向の分析結果を、新たな顧客層の開拓や集客力の向上等といった事業戦略の構築に活用することができる。
【0047】
照合部36は、顧客動向分析部35からの購入情報に基づいて、提携事業者サーバ40aから送信された当月提携手数料が正しいかについて確認するように構成されている。
【0048】
帳票出力部34aは、照合部36からの明細情報及び顧客動向分析部35からの分析結果に基づいて、帳票2(図4参照)を出力するように構成されている。
【0049】
ここで、出力される帳票2の例を、図4(a)及び(b)に示す。図4(b)に示す場所別明細では、決済場所ごとに、顧客IDに対応する性別と生年月日と決済時間と決済金額とが一覧として記載されている。また、図4(a)に示す手数料明細には、当月提携手数料が記載されている。
【0050】
(本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作)
以下、図5及び図6を参照して、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作について説明する。
【0051】
第1に、図5を参照して、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムにおいて、提携事業者側でICチップ1aを搭載した媒体1を用いた決済を行った顧客の動向分析結果が、提携事業者サーバ40aによって取得される動作について説明する。
【0052】
図5に示すように、ステップS1001において、提携事業者サーバ40aの売上集計部42が、端末機20から該媒体1に搭載されているICチップ1a上の該提携事業者の貸与領域1cに記憶されている該提携事業者用の顧客ID、及び、該決済に係る購入情報(決済場所や決済時間や決済金額等を含む)を取得する。
【0053】
ステップS1002において、提携事業者サーバ40aの売上集計部42が、所定の期間に得た該顧客IDと、該購入情報を、ネットワークを介してICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aに送信する。
【0054】
ステップS1003において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの顧客情報管理部31aが、受信した顧客IDに係る顧客情報を管理しているか否かについて判定する。管理していると判定した場合、顧客動向分析部35に該顧客情報を出力する。顧客動向分析部35は、顧客情報と、顧客の購入情報とから、所定の期間において該提携事業者のプログラムを利用した顧客の動向を分析する。
【0055】
ステップS1004において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの顧客動向分析部35が、ネットワークを介して該提携事業者のプログラムを利用した顧客の動向分析結果を提携事業者サーバ40aに送信する。
【0056】
ステップS1005において、提携事業者サーバ40aの顧客情報管理部43が、受信した顧客動向の分析結果を管理する。
【0057】
第2に、図6を参照して、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムにおいて、当月分の帳票が出力される動作について説明する。
【0058】
図6に示すように、ステップS2001において、提携事業者サーバ40aの売上集計部42が当月売上合計金額を算出し、清算部44へ出力する。
【0059】
清算部44は、ステップS2002において、売上集計部42からの当月売上合計金額に基づいて、当月提携手数料を算出し、ステップS2003において、算出した当月提携手数料をICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aに送信する。
【0060】
ステップS2004において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの照合部36が、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの顧客動向分析部35からの購入情報に基づいて、提携事業者サーバ40aから送信された当月提携手数料が正しいか否かについて確認する。
【0061】
かかる当月提携手数料が正しいことが確認された場合、ステップS2005において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの帳票出力部34aが、該顧客IDに対応する帳票2を出力する。
【0062】
(本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムにおける作用・効果)
本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムによれば、提携事業者サーバ40aの売上集計部42が、該提携事業者においてICチップ1aを搭載した媒体1を用いた決済が行われた場合、該提携事業者に対して貸与されているICチップ1a上の領域(貸与領域1c)に記憶されている該提携事業者用の顧客ID及び該提携事業者のプログラムを利用した決済金額(購入情報)を、該提携事業者が、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aに送信することで、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの顧客動向分析部35が、該顧客IDに対応付けされた顧客情報と、該購入情報とから該提携事業者のプログラムを利用した顧客の動向分析を行い、該顧客動向の分析結果を該提携事業者サーバ40aに送信することができるため、従来の電子マネーサービスのように、加盟店側で、該加盟店における顧客の購入情報を記録できず、サービスを利用した顧客の商品購入分析ができないという問題点を解決することができ、より有意義な将来の売上増加に向けた戦略を構築することができる。
【0063】
また、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムによれば、ICチップ領域貸与サービス提供事業者が、領域貸与サービスを利用している提携事業者に対して、媒体1を用いた決済を行った場合、提携事業者サーバ40aの売上集計部42で集計した(当月)売上合計金額)に応じて、一定の手数料(領域貸与サービスの当月利用手数料)を徴収することができる。
【0064】
また、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムによれば、ICチップ領域貸与サービス提供事業者は、領域貸与サービスを利用している全ての提携事業者における顧客動向の分析結果を取得することができる。
【0065】
(本発明の第2の実施形態に係る領域貸与サービス提供システム)
図7及び図8を参照して、本発明の第2の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムについて説明する。以下、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムと上述の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムとの相違点について主として説明する。
【0066】
本実施形態に係る提携事業者サーバ40bは、上述の第1の実施形態に係る提携事業者サーバ40aに、顧客動向分析部46を具備するように構成されている。
【0067】
顧客情報管理部44bは、売上集計部42bから顧客ID及び購入情報を取得し、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bから、顧客ID及び当該顧客IDに対応する顧客情報を取得し、これらの情報を対応付けて管理するように構成されている。
【0068】
顧客動向分析部46は、顧客情報管理部44bからの購入情報と、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bから取得した顧客情報とに基づいて、提携事業者においてICチップ1aを搭載した媒体1を用いた決済を行った顧客動向を分析し、分析結果をICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bに送信するように構成されている。
【0069】
清算部45bは、売上集計部42bによって集計された当月売上合計金額に基づいて、提携事業者がICチップ領域貸与サービス提供事業者に振り込むべき当月提携手数料を算出するように構成されている。
【0070】
例えば、清算部45bは、当月提携手数料として、貸与領域サイズに応じて決定される固定額を用いるように構成されていてもよい。
【0071】
また、本実施形態に係るICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bの顧客動向分析部35bは、提携事業者サーバ40bから送信された購入情報及び顧客動向の分析結果を受信して管理するように構成されている。
【0072】
照合部36bは、顧客動向分析部35bからの購入情報に基づいて、提携事業者サーバ40bから送信された当月提携手数料が正しいかについて確認するように構成されている。
【0073】
また、顧客情報管理部31bは、所定のタイミングで、顧客ID及び当該顧客IDに対応する顧客情報を提携事業者サーバ40bに対して送信するように構成されている。
【0074】
以下、図8を参照して、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作について説明する。
【0075】
図8に示すように、ステップS3001において、提携事業者サーバ40bの売上集計部42bが、端末機20から該媒体1に搭載されているICチップ1a上の該提携事業者の貸与領域1cに記憶されている該提携事業者用の顧客ID、及び、該決済に係る購入情報(決済場所や決済時間や決済金額等を含む)を取得する。
【0076】
ステップS3002において、提携事業者サーバ40bの顧客動向分析部46が、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bから受信した顧客情報及び売上集計部42bから顧客情報管理部44b経由によって取得された購入情報に基づいて、該提携事業者における顧客動向を分析する。
【0077】
ステップS3003において、提携事業者サーバ40bの清算部45bが、売上集計部42bからの当月売上合計金額及びICチップ使用手数料率に基づいて、該顧客IDに対応する当月提携手数料を算出する。
【0078】
ステップS3004において、顧客動向分析部46が、購入情報と分析結果とをICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bに送信すると共に、清算部45bが、算出した当月提携手数料をICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bに送信する。
【0079】
ステップS3005において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bの照合部36bが、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bの顧客動向分析部35bからの購入情報に基づいて、提携事業者サーバ40bから送信された当月提携手数料が正しいか否かについて確認する。
【0080】
かかる当月提携手数料が正しいことが確認された場合、ステップS3006において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bの帳票出力部34bが、該顧客IDに対応する帳票2(図4参照)を出力する。
【0081】
本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムによれば、ICチップ領域貸与サービス提供事業者は、領域貸与サービスを利用している全ての提携事業者における顧客動向の分析結果を取得することができる。
【0082】
(変更例)
上述の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムは、図9に示すように、ICチップ領域貸与サービス提供事業者が、複数の提携事業者(B社〜E社)に対して領域貸与サービスを提供する場合にも適用することができる。
【0083】
かかる変更例では、1個の媒体1に搭載されているICチップ1aの貸与領域1cに、複数の提携事業者(B社〜E社)用の顧客ID及びプログラムが記録されるように構成されている。
【0084】
そして、各提携事業者(B社〜E社)側に設置されている端末機20B〜20Eは、各提携事業者に対して貸与されている領域に記録されている顧客ID及び購入情報を読み取るように構成されている。
【0085】
本変更例によれば、各提携事業者(B社〜E社)は、カードや携帯電話等の媒体1に搭載するため、ICチップ領域貸与サービス提供事業者は、各提携事業者(B社〜E社)のプログラムを使用する顧客の購入情報と顧客情報を管理できるため、各提携事業者(B社〜E社)における顧客の動向分析ができ、より有意義な将来の売上増加に向けた戦略を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービスで用いられる媒体に搭載するICチップについて説明するための図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムのICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバによって作成される顧客動向の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムのICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバによって作成される帳票の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの全体構成図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作を示すシーケンス図である。
【図9】本発明の変更例に係る領域貸与サービス提供システムの全体構成図である。
【図10】従来の領域貸与サービス提供システムの全体構成図である。
【図11】従来の領域貸与サービス提供システムのICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバによって作成される帳票の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
1…ICチップを搭載する媒体
1a…ICチップ
2、3…帳票
10…ICチップ発行機
20…端末機
30…電子マネーサービス提供事業者サーバ
30a…ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ
31、31a、43…顧客情報管理部
32、42…売上集計部
33、44…清算部
34、34a…帳票出力部
35…顧客動向分析部
36、41…照合部
40…加盟店サーバ
40a…提携事業者サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードや携帯電話等の所定の媒体に搭載されているICチップの領域貸与サービスを提携事業者に対して提供する領域貸与サービス提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、カードや携帯電話等の媒体に搭載されたICチップを用いた電子マネーサービスがよく知られている。かかる電子マネーサービスにおいて、電子マネーサービス提供事業者は、該電子マネーサービスの加盟店を募集して、該電子マネーサービスの利用範囲を拡大させ、ICチップを搭載した媒体の数を増やすことによって、手数料(すなわち、売上金額に応じて加盟店が支払う手数料)収入を増やすことができる。
【0003】
また、加盟店は、ICチップを搭載した媒体を用いた決済を利用する顧客の増加に伴って売上を増やすことができ、カードや携帯電話等の媒体に搭載する独自のICチップを発行する際に生じる経費(発行費用や情報管理費用等)の低減を図ることができる。
【0004】
以下、図10及び図11を参照して、従来の電子マネーサービスの仕組みについて説明する。
【0005】
図10に示すように、ステップS101において、ICチップ発行機10が、ICチップ1aにカードIDを記録し、カードや携帯電話等の媒体1にICチップ1aを搭載する。
【0006】
ステップS102において、ICチップ発行機10は、媒体1に搭載するICチップ1aを発行した顧客に係る顧客情報及びカードIDを、電子マネーサービス提供事業者側に設置されている電子マネーサービス提供事業者サーバ30の顧客情報管理部31に蓄積する。ここで、顧客情報には、該顧客の住所、氏名、生年月日、性別、電話番号、電子メールアドレス等が含まれる。
【0007】
ステップS103において、顧客が、加盟店において、ICチップ1aを搭載した媒体1を用いた決済を行った場合、加盟店側に設置されている端末機20が、ICチップ1aに記録されているカードID及び該決済に係る購入情報を抽出する。
【0008】
ステップS104において、端末機20が、抽出したカードID及び購入情報を、電子マネーサービス提供事業者サーバ30に送信する。ここで、購入情報には、該決済が行われた場所(例えば、端末機ID又は加盟店ID)や、該決済が行われた時間や、該決済における決済金額等が含まれる。
【0009】
ステップS105において、電子マネーサービス提供事業者サーバ30の売上集計部32が、受信したカードID及び購入情報に基づいて、該カードIDに対応する当月売上合計金額を集計して清算部33に送信する。
【0010】
清算部33が、取得した当月売上合計金額及び所定の加盟店手数料率(例えば、c%)に基づいて、当月分として加盟店が電子マネーサービス提供事業者に対して支払うべき当月清算金額を算出して、ステップS106aにおいて、加盟店側に設置されている加盟店サーバ40に当月清算金額を送信すると共に、ステップS106bにおいて、当月清算金額を含む明細情報を帳票出力部34に送信する。
【0011】
ステップS107において、帳票出力部34が、受信した明細情報に基づいて、精算金明細等を含む帳票3(図11参照)を出力して、加盟店サーバ40に送付する。
【0012】
図11に示すように、当月清算金額(a円)は、当月売上合計金額(b円)から、当月売上合計金額(b円)と加盟店手数料率(c%)とを乗じた金額を引いた金額を100で除算した金額である。
【0013】
ステップS108において、加盟店サーバ40の照合部41が、電子マネーサービス提供事業者サーバ30の清算部33から送信された当月清算金額と、送付された精算金明細上の当月清算金額とを照合する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、従来の電子マネーサービスでは、電子マネーサービス提供事業者が、加盟店側に端末機20を設置するため、加盟店側で、該加盟店における電子マネーサービスを利用した顧客の購入情報を記録できず、電子マネーサービスを利用した顧客の商品購入分析をすることができないという問題点があった。
【0015】
そこで、本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、加盟店側で、サービスを利用した顧客の購入情報と顧客情報とから分析した顧客動向を管理することを可能にする領域貸与サービスを提供することができる領域貸与サービス提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の第1の特徴は、所定の媒体に搭載されているICチップの領域を提携事業者に対して提供する領域貸与サービス提供システムであって、前記提携事業者に対して前記ICチップの領域を貸与した場合、前記ICチップ上の領域に、前記ICチップを発行した顧客に係る前記提携事業者用の顧客IDを記憶させるように構成されており、ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されたICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバは、前記提携事業者用の顧客IDと顧客情報とを対応付けて管理するように構成されている顧客情報管理部と、前記提携事業者において前記所定の媒体を用いた決済が行われた場合に、前記提携事業者側に設置された提携事業者サーバから取得した前記決済金額を含む購入情報と、前記顧客情報管理部によって管理されている前記顧客情報とに基づいて、前記提携事業者において前記所定の媒体を用いて行われた決済に基づく顧客動向を分析し、当該分析結果を前記提携事業者サーバに送信するように構成されている顧客動向分析部とを具備することを要旨とする。
【0017】
かかる発明によれば、ICチップ領域貸与サービス提供事業者が、領域貸与サービスを利用している全ての提携事業者における顧客動向の分析結果を取得することができ、より有意義な将来の売上増加に向けた戦略を構築することができる。
【0018】
また、かかる発明によれば、全ての提携事業者が、当該提携事業者における顧客動向の分析結果を得ることができ、従来の電子マネーサービスのように、加盟店側で、該加盟店における前記電子マネーサービスを利用した顧客の購入情報を記録できず、前記電子マネーサービスを利用した顧客の商品購入分析をすることができないという問題点を解決することができる。
【0019】
本発明の第2の特徴は、所定の媒体に搭載されているICチップの領域を提携事業者に対して提供する領域貸与サービス提供システムであって、前記提携事業者に対して前記ICチップの領域を貸与した場合、前記ICチップ上の領域に、前記ICチップを発行した顧客に係る前記提携事業者用の顧客IDを記憶させるように構成されており、ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されたICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバは、前記提携事業者用の顧客IDと顧客情報とを対応付けて管理するように構成されている顧客情報管理部を具備しており、前記提供時業者側に設置された提携事業者サーバは、前記提携事業者において前記所定の媒体を用いた決済が行われた場合に、取得した前記決済金額を含む購入情報と、前記ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバから取得した前記顧客情報とに基づいて、前記提携事業者において前記ICチップを搭載した媒体を用いて行われた決済に基づく顧客動向を分析し、当該分析結果を前記ICチップの領域貸与サービス提供事業者サーバに送信するように構成されている顧客動向分析部を具備することを要旨とする。
【0020】
本発明の第1又は第2の特徴において、前記提携事業者サーバが、前記ICチップの領域に記憶されている前記顧客ID及び前記決済金額を取得して、該顧客IDに対応する売上合計金額を集計するように構成されている売上集計部と、前記提携事業者において前記所定の媒体を用いて行われた決済に治して、前記提携事業者から前記ICチップ領域貸与サービス提供事業者に対して振り込むべき提携手数料を算出するように構成されている清算部とを具備しており、前記清算部が、前記売上集計部によって集計された前記売上合計金額を取得して、該売上金額とICチップ使用手数料率とを乗算して前記提携手数料を算出するように構成されていてもよい。
【0021】
かかる発明によれば、ICチップ領域貸与サービス提供事業者が、領域貸与サービスを利用している提携事業者に対して、前記清算部で集計された前記売上合計金額に応じて、一定の手数料を徴収することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、加盟店側で、顧客の購入情報を管理することを可能にすると共に、加盟店側が、カードや携帯電話等の媒体に搭載する専用のICチップに搭載した加盟店独自のサービスを利用した顧客動向の分析を実現することができる領域貸与サービス提供システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの構成)
図1乃至図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの構成について説明する。
【0024】
本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムは、カードや携帯電話等の所定の媒体1に搭載するICチップ1aの領域貸与サービスを提携事業者に対して提供するように構成されている。
【0025】
ここで、領域貸与サービスとは、ICチップ領域貸与サービス提供事業者によって発行されたICチップ1aの余剰領域を、提携事業者に貸与することによって、所定の手数料を徴収するものである。
【0026】
図2に示すように、ICチップ1aの基本機能領域1bには、ICチップ1aのOS機能やICチップ領域貸与サービス提供事業者が使用するプログラム等が記憶され、ICチップ1aの貸与領域1c(提携事業者に対して貸与されている領域)に、提携事業者用の顧客IDやプログラムが記憶されるように構成されている。
【0027】
また、領域貸与サービスの手数料は、貸与する領域サイズに応じて決定される固定額であってもよいし、後述するように、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバから取得する売上合計金額に応じて決定される変動額であってもよい。
【0028】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムは、ICチップ発行機10と、端末機20と、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aと、提携事業者サーバ40aとを具備している。
【0029】
ICチップ発行機10は、カードや携帯電話等の媒体1に搭載するICチップ1aを発行し、媒体1に搭載するものである。ここで、ICチップ発行機10は、提携事業者に対して貸与している領域(貸与領域1c)に、該提携事業者用の顧客ID及びプログラムを記憶するように構成されている。
【0030】
また、ICチップ発行機10は、媒体1に搭載するICチップ1aを発行した顧客に係る顧客情報及び該提携事業者用の顧客IDを、ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されているICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの顧客情報管理部31aに蓄積する。ここで、顧客情報には、該顧客の住所、氏名、生年月日、性別、電話番号、電子メールアドレス等が含まれる。また、提携事業者用の顧客IDは、該提携事業者においてユニークな該顧客を識別するためのIDである。
【0031】
端末機20は、提携事業者側に設置されており、媒体1を用いた決済を行った際に、ICチップ1aとの間で該決済に係る購入情報の書き込み及び読み込みを行うように構成されている。
【0032】
また、端末機20は、提携事業者において媒体1を用いた決済が行われた場合、ICチップ1aに記憶されている顧客ID及び購入情報を抽出して、提携事業者サーバ40aに送信する。
【0033】
提携事業者サーバ40aは、提携事業者側に設置されており、売上集計部42と、顧客情報管理部43と、清算部44とを具備している。
【0034】
売上集計部42は、提携事業者において媒体1を用いた決済が行われた場合、ICチップ1a内の該提携事業者に対して貸与されている領域に記憶されている顧客ID及び購入情報(決済場所や決済時間や決済金額等)を取得して、該顧客IDに対応する売上合計金額を集計するように構成されている。
【0035】
ここで、売上合計金額は、該顧客IDに対応する決済金額の所定期間の合計金額である。例えば、売上合計金額は、1ヶ月分の決済金額の合計金額であってもよいし、1週間分の決済金額の合計金額であってもよい。以下、売上合計金額として、1ヶ月分の決済金額の合計金額(当月売上合計金額)が用いられる例について説明する。
【0036】
売上集計部42は、該顧客IDと、ネットワークを介して該購入情報とを、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aに送信する。また、売上集計部42は、所定タイミングで、集計した当月売上合計金額を清算部44に送信する。以下、所定期間が1ヶ月間である例について説明する。
【0037】
顧客情報管理部43は、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aから取得した該提携事業者のプログラムを利用した顧客の動向分析結果を取得して管理するように構成されている。
【0038】
清算部44は、売上集計部42によって集計された当月売上合計金額に基づいて、提携事業者がICチップ領域貸与サービス提供事業者に振り込むべき当月提携手数料を算出するように構成されている。
【0039】
例えば、清算部44は、提携事業者がICチップ領域貸与サービス提供事業者に振り込むべき当月提携手数料として、当月売上合計金額を用いて算出される変動額を用いるように構成されていてもよいし、貸与領域サイズに応じて決定される固定額を用いるように構成されていてもよい。
【0040】
具体的には、清算部44は、売上集計部42によって集計された当月売上合計金額(例えば、B円)とICチップ使用手数料率(例えば、C%)とを乗算し、100で除算することによって、当月提携手数料(A円)を算出する(図4(a)参照)。
【0041】
清算部44は、ネットワークを介して、算出した当月提携手数料を、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aに対して送信する。
【0042】
ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aは、ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されており、顧客情報管理部31aと、顧客動向分析部35と、照合部36と、帳票出力部34aとを具備している。
【0043】
顧客情報管理部31aは、媒体1に搭載するICチップ1aを発行した顧客に係る顧客IDと顧客情報とを対応付けて管理するように構成されている。
【0044】
顧客動向分析部35は、提携事業者サーバ40aから取得した購入情報と、提携事業者サーバ40aから受信した顧客IDに対応付けられた顧客情報管理部31aによって管理されている顧客情報とに基づいて、提携事業者において媒体1を用いた決済を行った顧客動向を分析し、提携事業者サーバ40aに送信するように構成されている。
【0045】
具体的には、顧客動向分析部35は、顧客情報管理部31aから取得した顧客情報及び提携事業者サーバ40aから受信した購入情報に基づいて、図3(b)に示すように、該提携事業者の場所別顧客動向を作成することができる。ここで、場所別顧客動向は、性別や年代別や時間帯別等の条件別の顧客動向の分析結果を示すものである。
【0046】
なお、顧客動向分析部35は、これらの場所別顧客動向を統合して、図3(a)に示すように、性別や年代別や時間帯別等の条件別の顧客動向を分析することができる。かかる顧客動向の分析結果を、新たな顧客層の開拓や集客力の向上等といった事業戦略の構築に活用することができる。
【0047】
照合部36は、顧客動向分析部35からの購入情報に基づいて、提携事業者サーバ40aから送信された当月提携手数料が正しいかについて確認するように構成されている。
【0048】
帳票出力部34aは、照合部36からの明細情報及び顧客動向分析部35からの分析結果に基づいて、帳票2(図4参照)を出力するように構成されている。
【0049】
ここで、出力される帳票2の例を、図4(a)及び(b)に示す。図4(b)に示す場所別明細では、決済場所ごとに、顧客IDに対応する性別と生年月日と決済時間と決済金額とが一覧として記載されている。また、図4(a)に示す手数料明細には、当月提携手数料が記載されている。
【0050】
(本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作)
以下、図5及び図6を参照して、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作について説明する。
【0051】
第1に、図5を参照して、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムにおいて、提携事業者側でICチップ1aを搭載した媒体1を用いた決済を行った顧客の動向分析結果が、提携事業者サーバ40aによって取得される動作について説明する。
【0052】
図5に示すように、ステップS1001において、提携事業者サーバ40aの売上集計部42が、端末機20から該媒体1に搭載されているICチップ1a上の該提携事業者の貸与領域1cに記憶されている該提携事業者用の顧客ID、及び、該決済に係る購入情報(決済場所や決済時間や決済金額等を含む)を取得する。
【0053】
ステップS1002において、提携事業者サーバ40aの売上集計部42が、所定の期間に得た該顧客IDと、該購入情報を、ネットワークを介してICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aに送信する。
【0054】
ステップS1003において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの顧客情報管理部31aが、受信した顧客IDに係る顧客情報を管理しているか否かについて判定する。管理していると判定した場合、顧客動向分析部35に該顧客情報を出力する。顧客動向分析部35は、顧客情報と、顧客の購入情報とから、所定の期間において該提携事業者のプログラムを利用した顧客の動向を分析する。
【0055】
ステップS1004において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの顧客動向分析部35が、ネットワークを介して該提携事業者のプログラムを利用した顧客の動向分析結果を提携事業者サーバ40aに送信する。
【0056】
ステップS1005において、提携事業者サーバ40aの顧客情報管理部43が、受信した顧客動向の分析結果を管理する。
【0057】
第2に、図6を参照して、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムにおいて、当月分の帳票が出力される動作について説明する。
【0058】
図6に示すように、ステップS2001において、提携事業者サーバ40aの売上集計部42が当月売上合計金額を算出し、清算部44へ出力する。
【0059】
清算部44は、ステップS2002において、売上集計部42からの当月売上合計金額に基づいて、当月提携手数料を算出し、ステップS2003において、算出した当月提携手数料をICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aに送信する。
【0060】
ステップS2004において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの照合部36が、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの顧客動向分析部35からの購入情報に基づいて、提携事業者サーバ40aから送信された当月提携手数料が正しいか否かについて確認する。
【0061】
かかる当月提携手数料が正しいことが確認された場合、ステップS2005において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの帳票出力部34aが、該顧客IDに対応する帳票2を出力する。
【0062】
(本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムにおける作用・効果)
本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムによれば、提携事業者サーバ40aの売上集計部42が、該提携事業者においてICチップ1aを搭載した媒体1を用いた決済が行われた場合、該提携事業者に対して貸与されているICチップ1a上の領域(貸与領域1c)に記憶されている該提携事業者用の顧客ID及び該提携事業者のプログラムを利用した決済金額(購入情報)を、該提携事業者が、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aに送信することで、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30aの顧客動向分析部35が、該顧客IDに対応付けされた顧客情報と、該購入情報とから該提携事業者のプログラムを利用した顧客の動向分析を行い、該顧客動向の分析結果を該提携事業者サーバ40aに送信することができるため、従来の電子マネーサービスのように、加盟店側で、該加盟店における顧客の購入情報を記録できず、サービスを利用した顧客の商品購入分析ができないという問題点を解決することができ、より有意義な将来の売上増加に向けた戦略を構築することができる。
【0063】
また、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムによれば、ICチップ領域貸与サービス提供事業者が、領域貸与サービスを利用している提携事業者に対して、媒体1を用いた決済を行った場合、提携事業者サーバ40aの売上集計部42で集計した(当月)売上合計金額)に応じて、一定の手数料(領域貸与サービスの当月利用手数料)を徴収することができる。
【0064】
また、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムによれば、ICチップ領域貸与サービス提供事業者は、領域貸与サービスを利用している全ての提携事業者における顧客動向の分析結果を取得することができる。
【0065】
(本発明の第2の実施形態に係る領域貸与サービス提供システム)
図7及び図8を参照して、本発明の第2の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムについて説明する。以下、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムと上述の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムとの相違点について主として説明する。
【0066】
本実施形態に係る提携事業者サーバ40bは、上述の第1の実施形態に係る提携事業者サーバ40aに、顧客動向分析部46を具備するように構成されている。
【0067】
顧客情報管理部44bは、売上集計部42bから顧客ID及び購入情報を取得し、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bから、顧客ID及び当該顧客IDに対応する顧客情報を取得し、これらの情報を対応付けて管理するように構成されている。
【0068】
顧客動向分析部46は、顧客情報管理部44bからの購入情報と、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bから取得した顧客情報とに基づいて、提携事業者においてICチップ1aを搭載した媒体1を用いた決済を行った顧客動向を分析し、分析結果をICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bに送信するように構成されている。
【0069】
清算部45bは、売上集計部42bによって集計された当月売上合計金額に基づいて、提携事業者がICチップ領域貸与サービス提供事業者に振り込むべき当月提携手数料を算出するように構成されている。
【0070】
例えば、清算部45bは、当月提携手数料として、貸与領域サイズに応じて決定される固定額を用いるように構成されていてもよい。
【0071】
また、本実施形態に係るICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bの顧客動向分析部35bは、提携事業者サーバ40bから送信された購入情報及び顧客動向の分析結果を受信して管理するように構成されている。
【0072】
照合部36bは、顧客動向分析部35bからの購入情報に基づいて、提携事業者サーバ40bから送信された当月提携手数料が正しいかについて確認するように構成されている。
【0073】
また、顧客情報管理部31bは、所定のタイミングで、顧客ID及び当該顧客IDに対応する顧客情報を提携事業者サーバ40bに対して送信するように構成されている。
【0074】
以下、図8を参照して、本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作について説明する。
【0075】
図8に示すように、ステップS3001において、提携事業者サーバ40bの売上集計部42bが、端末機20から該媒体1に搭載されているICチップ1a上の該提携事業者の貸与領域1cに記憶されている該提携事業者用の顧客ID、及び、該決済に係る購入情報(決済場所や決済時間や決済金額等を含む)を取得する。
【0076】
ステップS3002において、提携事業者サーバ40bの顧客動向分析部46が、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bから受信した顧客情報及び売上集計部42bから顧客情報管理部44b経由によって取得された購入情報に基づいて、該提携事業者における顧客動向を分析する。
【0077】
ステップS3003において、提携事業者サーバ40bの清算部45bが、売上集計部42bからの当月売上合計金額及びICチップ使用手数料率に基づいて、該顧客IDに対応する当月提携手数料を算出する。
【0078】
ステップS3004において、顧客動向分析部46が、購入情報と分析結果とをICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bに送信すると共に、清算部45bが、算出した当月提携手数料をICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bに送信する。
【0079】
ステップS3005において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bの照合部36bが、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bの顧客動向分析部35bからの購入情報に基づいて、提携事業者サーバ40bから送信された当月提携手数料が正しいか否かについて確認する。
【0080】
かかる当月提携手数料が正しいことが確認された場合、ステップS3006において、ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ30bの帳票出力部34bが、該顧客IDに対応する帳票2(図4参照)を出力する。
【0081】
本実施形態に係る領域貸与サービス提供システムによれば、ICチップ領域貸与サービス提供事業者は、領域貸与サービスを利用している全ての提携事業者における顧客動向の分析結果を取得することができる。
【0082】
(変更例)
上述の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムは、図9に示すように、ICチップ領域貸与サービス提供事業者が、複数の提携事業者(B社〜E社)に対して領域貸与サービスを提供する場合にも適用することができる。
【0083】
かかる変更例では、1個の媒体1に搭載されているICチップ1aの貸与領域1cに、複数の提携事業者(B社〜E社)用の顧客ID及びプログラムが記録されるように構成されている。
【0084】
そして、各提携事業者(B社〜E社)側に設置されている端末機20B〜20Eは、各提携事業者に対して貸与されている領域に記録されている顧客ID及び購入情報を読み取るように構成されている。
【0085】
本変更例によれば、各提携事業者(B社〜E社)は、カードや携帯電話等の媒体1に搭載するため、ICチップ領域貸与サービス提供事業者は、各提携事業者(B社〜E社)のプログラムを使用する顧客の購入情報と顧客情報を管理できるため、各提携事業者(B社〜E社)における顧客の動向分析ができ、より有意義な将来の売上増加に向けた戦略を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービスで用いられる媒体に搭載するICチップについて説明するための図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムのICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバによって作成される顧客動向の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムのICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバによって作成される帳票の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの全体構成図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る領域貸与サービス提供システムの動作を示すシーケンス図である。
【図9】本発明の変更例に係る領域貸与サービス提供システムの全体構成図である。
【図10】従来の領域貸与サービス提供システムの全体構成図である。
【図11】従来の領域貸与サービス提供システムのICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバによって作成される帳票の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
1…ICチップを搭載する媒体
1a…ICチップ
2、3…帳票
10…ICチップ発行機
20…端末機
30…電子マネーサービス提供事業者サーバ
30a…ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバ
31、31a、43…顧客情報管理部
32、42…売上集計部
33、44…清算部
34、34a…帳票出力部
35…顧客動向分析部
36、41…照合部
40…加盟店サーバ
40a…提携事業者サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の媒体に搭載されているICチップの領域を提携事業者に対して提供する領域貸与サービス提供システムであって、
前記提携事業者に対して前記ICチップの領域を貸与した場合、前記ICチップ上の領域に、前記ICチップを発行した顧客に係る前記提携事業者用の顧客IDを記憶させるように構成されており、
ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されたICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバは、
前記提携事業者用の顧客IDと顧客情報とを対応付けて管理するように構成されている顧客情報管理部と、
前記提携事業者において前記所定の媒体を用いた決済が行われた場合に、前記提携事業者側に設置された提携事業者サーバから取得した前記決済金額を含む購入情報と、前記顧客情報管理部によって管理されている前記顧客情報とに基づいて、前記提携事業者において前記所定の媒体を用いて行われた決済に基づく顧客動向を分析し、当該分析結果を前記提携事業者サーバに送信するように構成されている顧客動向分析部とを具備することを特徴とする領域貸与サービス提供システム。
【請求項2】
所定の媒体に搭載されているICチップの領域を提携事業者に対して提供する領域貸与サービス提供システムであって、
前記提携事業者に対して前記ICチップの領域を貸与した場合、前記ICチップ上の領域に、前記ICチップを発行した顧客に係る前記提携事業者用の顧客IDを記憶させるように構成されており、
ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されたICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバは、
前記提携事業者用の顧客IDと顧客情報とを対応付けて管理するように構成されている顧客情報管理部を具備しており、
前記提供時業者側に設置された提携事業者サーバは、
前記提携事業者において前記所定の媒体を用いた決済が行われた場合に、取得した前記決済金額を含む購入情報と、前記ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバから取得した前記顧客情報とに基づいて、前記提携事業者において前記ICチップを搭載した媒体を用いて行われた決済に基づく顧客動向を分析し、当該分析結果を前記ICチップの領域貸与サービス提供事業者サーバに送信するように構成されている顧客動向分析部を具備することを特徴とする領域貸与サービス提供システム。
【請求項3】
前記提携事業者サーバは、
前記ICチップの領域に記憶されている前記顧客ID及び前記決済金額を取得して、該顧客IDに対応する売上合計金額を集計するように構成されている売上集計部と、
前記提携事業者において前記所定の媒体を用いて行われた決済に治して、前記提携事業者から前記ICチップ領域貸与サービス提供事業者に対して振り込むべき提携手数料を算出するように構成されている清算部とを具備しており、
前記清算部は、前記売上集計部によって集計された前記売上合計金額を取得して、該売上金額とICチップ使用手数料率とを乗算して前記提携手数料を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の領域貸与サービス提供システム。
【請求項1】
所定の媒体に搭載されているICチップの領域を提携事業者に対して提供する領域貸与サービス提供システムであって、
前記提携事業者に対して前記ICチップの領域を貸与した場合、前記ICチップ上の領域に、前記ICチップを発行した顧客に係る前記提携事業者用の顧客IDを記憶させるように構成されており、
ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されたICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバは、
前記提携事業者用の顧客IDと顧客情報とを対応付けて管理するように構成されている顧客情報管理部と、
前記提携事業者において前記所定の媒体を用いた決済が行われた場合に、前記提携事業者側に設置された提携事業者サーバから取得した前記決済金額を含む購入情報と、前記顧客情報管理部によって管理されている前記顧客情報とに基づいて、前記提携事業者において前記所定の媒体を用いて行われた決済に基づく顧客動向を分析し、当該分析結果を前記提携事業者サーバに送信するように構成されている顧客動向分析部とを具備することを特徴とする領域貸与サービス提供システム。
【請求項2】
所定の媒体に搭載されているICチップの領域を提携事業者に対して提供する領域貸与サービス提供システムであって、
前記提携事業者に対して前記ICチップの領域を貸与した場合、前記ICチップ上の領域に、前記ICチップを発行した顧客に係る前記提携事業者用の顧客IDを記憶させるように構成されており、
ICチップ領域貸与サービス提供事業者側に設置されたICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバは、
前記提携事業者用の顧客IDと顧客情報とを対応付けて管理するように構成されている顧客情報管理部を具備しており、
前記提供時業者側に設置された提携事業者サーバは、
前記提携事業者において前記所定の媒体を用いた決済が行われた場合に、取得した前記決済金額を含む購入情報と、前記ICチップ領域貸与サービス提供事業者サーバから取得した前記顧客情報とに基づいて、前記提携事業者において前記ICチップを搭載した媒体を用いて行われた決済に基づく顧客動向を分析し、当該分析結果を前記ICチップの領域貸与サービス提供事業者サーバに送信するように構成されている顧客動向分析部を具備することを特徴とする領域貸与サービス提供システム。
【請求項3】
前記提携事業者サーバは、
前記ICチップの領域に記憶されている前記顧客ID及び前記決済金額を取得して、該顧客IDに対応する売上合計金額を集計するように構成されている売上集計部と、
前記提携事業者において前記所定の媒体を用いて行われた決済に治して、前記提携事業者から前記ICチップ領域貸与サービス提供事業者に対して振り込むべき提携手数料を算出するように構成されている清算部とを具備しており、
前記清算部は、前記売上集計部によって集計された前記売上合計金額を取得して、該売上金額とICチップ使用手数料率とを乗算して前記提携手数料を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の領域貸与サービス提供システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−260110(P2006−260110A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−76113(P2005−76113)
【出願日】平成17年3月16日(2005.3.16)
【出願人】(504132825)株式会社新銀行東京 (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月16日(2005.3.16)
【出願人】(504132825)株式会社新銀行東京 (4)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]