説明

頭皮ケア装置

【課題】より好適に施術子の運動を頭皮側に効率的に伝達し、頭皮に効果的な刺激を付与することができる頭皮ケア装置を提供する。
【解決手段】施術突起83は、略平面形状を成す側面としての平面部84bを有する大突起84と、この大突起84の先端から延出する可撓性を有する小突起85とを備える。各小突起85は、施術突起83の中心軸線CLから離間した外側面85aが大突起84の側面としての平面部84bと同一面上となる位置に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施術突起を頭皮に接触させて刺激を付与する頭皮ケア装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1の頭皮ケア装置では、施術突起を有する施術子が駆動源の駆動により動作するように構成されており、動作する施術子の施術突起を頭皮に接触させて機械的な刺激を与えることで、血流促進等の頭皮のケア効果が得られるようになっている。
【0003】
また特許文献1の頭皮ケア装置では、延出長さの異なる複数の施術突起が設けられている。この施術突起は、大突起と、この大突起の先端側に設けられる小突起(特許文献1では小突部)とで構成されている。このような構成とすることで、比較的大きな大突起だけでは毛髪が邪魔をして頭皮に届きにくいが、小突起により毛髪間に入り込んで頭皮に到達させることができるようになっている。これにより、毛髪を突起と頭皮の間で挟むことを低減させて、小突起にて頭皮の洗浄やマッサージ等の頭皮ケアを行うことができるようになっている。特許文献1の頭皮ケア装置に設けられる小突起の構成としては、例えば大突起の先端部を例えば十字状に切り欠いて小突起を形成することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−167047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のような頭皮ケア装置では、施術突起を構成する大突起の先端に小突起を設けることで毛髪間に入り込んで頭皮に小突起を当接させることが可能となっているため、小突起によって頭皮ケアをより確実に行うことができるようになっている。しかしながら、小突起が単に当接するだけでは頭皮との密着性が低い場合には、施術突起の運動が頭皮側に効率的に伝達されず、頭皮に効果的な刺激を与えることができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、より好適に施術子の運動を頭皮側に効率的に伝達し、頭皮に効果的な刺激を付与することができる頭皮ケア装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の頭皮ケア装置は、駆動源により駆動される施術突起を有する施術子が設けられ、前記施術突起によって使用者の頭皮に刺激を付与する頭皮ケア装置であって、前記施術突起は、平面形状及び前記施術突起の延出方向に延びる施術突起の軸中心側に凹状を成す曲面形状の少なくとも一方の形状を成す側面を有する大突起と、前記大突起の先端から延出する可撓性を有する小突起とを備え、前記各小突起は、前記施術突起の軸中心から離間した外側面が前記大突起の側面と同一面上となる位置に設けられたこと特徴とする。
【0008】
また上記構成において、小突起は、前記施術突起の軸中心側である内側面が前記軸中心側に凸状を成す円弧状となるように構成されることが好ましい。
また上記構成において、小突起は、その内側面が外側面よりも前記施術突起の軸方向に対して傾斜するように構成されることが好ましい。
【0009】
また上記構成において、大突起は、その先端部が基端側に凹状を成す湾曲形状となるよう構成されることが好ましい。
また上記構成において、小突起は、前記大突起の先端側に複数設けられるとともに、各小突起には相互間に前記軸の周方向において間隙部が設けられ、前記間隙部の基端側の底部が前記大突起の先端面よりも先端側に位置するように構成されることが好ましい。
【0010】
また上記構成において、小突起は、その硬度が前記大突起の硬度よりも低くなるよう構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、より好適に施術子の運動を頭皮側に効率的に伝達し、頭皮に効果的な刺激を付与することができる頭皮ケア装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態における頭皮ケア装置の斜視図である。
【図2】同上における頭皮ケア装置の上面図である。
【図3】図2における頭皮ケア装置のA−A断面図である。
【図4】図2における頭皮ケア装置のB−B断面図である。
【図5】装置本体部の部分分解斜視図である。
【図6】装置本体部の部分分解斜視図である。
【図7】装置本体部の部分分解斜視図である。
【図8】施術ヘッド部の分解斜視図である。
【図9】頭皮ケア装置の下面図である。
【図10】装置本体部の下面図である。
【図11】装置本体部の斜視図である。
【図12】施術ヘッド部の表面側における斜視図である。
【図13】施術ヘッド部の表面側における平面図である。
【図14】施術ヘッド部の裏面側における斜視図である。
【図15】施術ヘッド部の裏面側における平面図である。
【図16】施術ヘッド部の断面図である。
【図17】施術ヘッド部の断面図である。
【図18】カバー部及び施術子の裏面側における斜視図である。
【図19】(a)は施術突起の斜視図であり、(b)は施術突起の要部拡大斜視図である。
【図20】施術子の平面図である。
【図21】(a)は施術突起の平面図であり、(b)は施術突起の断面図であり、(c)は施術突起の頭皮との接触時の断面図である。
【図22】(a)は施術突起の断面図であり、(b)は施術突起の頭皮との接触時の断面図である。
【図23】別例における施術突起の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態における頭皮ケア装置の全体斜視を示す。図1に示すように、本実施形態の頭皮ケア装置10は、装置本体部11と、この装置本体部11の一端側(下端側)において着脱可能に設けられる施術ヘッド部12とを有している。
【0014】
図2及び図3に示すように装置本体部11は、中空の本体ハウジング13を備えている。図3及び5に示すように、本体ハウジング13は、前記施術ヘッド部12が取付けられる一端側(下端側)に略四角形状の開口部が形成されている。また、本体ハウジング13の前記開口部とは反対側である他端側(上端側)には、前記一端側の開口部より開口面積の小さな略楕円形状の開口部が形成されている。
【0015】
また、本体ハウジング13は、その上下方向途中位置において、略四角形状の前記開口部及び略楕円形状の前記開口部よりも縮径された断面視略楕円環状の縮径部13a(図2参照)を有している。つまり、本体ハウジング13は前記各開口部のそれぞれから前記縮径部13aにかけて徐々に縮径される形状となるように形成されている。因みに、この縮径部13aは、図3に示すように上下方向における上側である略楕円形状の開口部寄りとなる位置に形成されている。
【0016】
図3に示すように、縮径部13aにはその内部において本体ハウジング13の強度を向上させるべく上下方向と直交する方向に延びる中間壁部13bが形成されている。なお、中間壁部13bには上下方向に貫通する貫通孔(図示略)が形成されており、この貫通孔にて本体ハウジング13はその内部が上下方向において連通した状態となる。
【0017】
図3に示すように、本体ハウジング13の上方に形成される略楕円形状の開口部は、この開口部に倣った略楕円ドーム状のカバー部材21にて閉塞されている。このカバー部材21には上下方向に貫通する大径の貫通孔21aが1つ、同じく上下方向に貫通する小径の貫通孔21bが3つ、その長手方向(図3において左右方向)に並ぶように形成されている。
【0018】
図3に示すように、大径の貫通孔21aにはこの貫通孔21aよりも若干小径のスイッチ操作部材22が上下方向移動可能に設けられる。このスイッチ操作部材22は下方に延びる押圧用凸部22aが一体形成される。図3及び図5に示すように、この押圧用凸部22aは本体ハウジング13内に収容されたスイッチ側基台23と本体ハウジング13とで挟持されるスイッチ側基板24上のスイッチ24a(例えばタクトスイッチ(登録商標))を上方から押圧可能な位置に形成される。ちなみに、前記スイッチ側基台23は、2つのOリング25aがそれぞれ圧入されたねじ25により前記スイッチ側基板24を本体ハウジング13とで挟持した状態でねじ固定される。このとき、前記スイッチ側基台23の外周縁部にはこのスイッチ側基台23の外周縁部に倣った形状のOリング23bが圧入されている。このOリング23bにより本体ハウジング13内側面と前記スイッチ側基台23の外縁部との間隙を塞いで本体ハウジング13内部に水等が浸入することを防止している。
【0019】
小径の貫通孔21bには、前記スイッチ側基板24上において前記小径の各貫通孔21bと上下方向において対向するLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)26(図3参照)から出力される光を導光するLEDカバー27が設けられる。
【0020】
また、スイッチ側基台23には上下方向に貫通する貫通孔23a(図5参照)が形成される。この貫通孔23aには略円盤状のシールゴム部材28にて閉塞される。このシールゴム部材28には前記スイッチ24aを押圧操作するためのスイッチ操作部材22に形成される押圧用凸部22aが嵌入される凹部が形成されている。このため、例えばスイッチ操作部材22が外部から使用者により押圧操作されることで、シールゴム部材28が弾性変形してスイッチ24aが操作可能とされる。この時、シールゴム部材28により貫通孔23aが閉塞されるため本体ハウジング13内部に水等が浸入することを防止している。
【0021】
また、本体ハウジング13は、その内部において前記中間壁部13bよりも下方側に略平板状のモータ基台30が収容されている。モータ基台30の下面側に後述するギヤ基台40が配置されて、前記モータ基台30を本体ハウジング13との間で挟持した状態で上下方向下方側から挿通される複数のねじ31にて固定されている。
【0022】
図5に示すようにモータ基台30には、その上面略中央部に2つの側壁からなるモータ支持部30aが形成されるとともに、このモータ支持部30aには駆動源としてのモータ32が支持されている。
【0023】
また、モータ基台30には、前記モータ32に電力供給するための蓄電池33が電池固定部材34と前記モータ基台30とで挟持されている。図5に示すように略円柱状の蓄電池33の両端面には、前記モータ基台30の下面側からモータ基台30に挿通固定される金属製部材(導電体)からなる陽極金具34a及び陰極金具34bが当接されることで電気的に接続される。そして、各金具34a,34bは、本体ハウジング13内に収容される本体側基板35上の制御回路と電気的に接続される。ここで、前記モータ32は、その一方のターミナルにリード線(図示略)を介してモータ基台30に設けられる略L字状のモータ用金具34c電気的に接続される。そして、他方のターミナルがリード線(図示略)を介して本体ハウジング13内に収容される本体側基板35上の制御回路と電気的に接続される。そして、モータ用金具34cはばね部材36bによって上下方向下側に付勢されるレバー部材36aにより上下方向上側に押圧されることで前記本体側基板上の制御回路と電気的に接続されるレバー金具34dと電気的且つ機械的に接続されるようになっている。そして、前記蓄電池33の電力が各金具34a〜34d、リード線及び制御回路を介してモータ32に供給される。なお、レバー部材36aは、図3及び図6に示すようにばね部材36bを外挿した状態で後述するギヤ基台40に設けられる2つの湾曲壁部からなる支持部40fと自身のフック部にて嵌合されて、ギヤ基台40及びモータ基台30に形成される上下方向に貫通した挿通孔に挿通される。また、ばね部材36bは、前記レバー部材36aに外挿された状態でギヤ基台40と当接されてレバー部材36aを下方側に付勢するようになっている。
【0024】
ちなみに、前記本体側基板35は、図5に示すように前記スイッチ側基板24の下面側に設けられるコネクタ取付部24bに、複数のリード線37aを有するコネクタ部材37bを接続することで電気的に接続されて各種の電気信号が双方向に伝送される。前記リード線37aを介して前記各基板24,35上の制御回路に伝送される信号としては、例えば前記スイッチ24aのオン状態やオフ状態の信号やモータ32の駆動力(回転数)を決定するための信号があり、前記リード線37aにて前記LED26等を駆動させるための電力伝送等に用いられている。
【0025】
ここで、前記モータ基台30に設けられる蓄電池33は、外部電源(例えば商用電源)と電気的に接続されることで充電が可能とされている。即ち、前記モータ基台30の側縁部においてモータ基台30の中心側に凹状を成す取付用凹部30bに前記外部電源と接続するためのプラグ端子38aが一体とされたプラグ基台38bが設けられる。そして、プラグ基台38bのプラグ端子38aは、前記本体ハウジング13の側面に形成される挿通孔(図示略)から側方に突出して外部に露出するようになっている。そしてこのプラグ端子38aにコネクタを有するケーブルCが接続されて、前記本体側基板35の制御回路及び前記各金具34a,34bを介して前記蓄電池33に充電が可能となっている。なお、本体ハウジング13の側面に形成される前記挿通孔においては、前記プラグ端子38aにそれぞれOリング38cが設けられることで前記本体ハウジング13内への水の浸入を防止するように防水構造が施されている。
【0026】
図6に示すように、モータ32の駆動力は、出力側である施術ヘッド部12側までモータ32の駆動力が減速出力、つまりトルクが向上されるように複数のギヤ32b,41〜45,46a〜46d等を介してその駆動力が伝達されるようになっている。
【0027】
モータ32のモータ軸32aの先端側がモータ基台30の略中央部において上下方向に貫通する貫通孔30cに挿通された状態で、その先端部にピニオンギヤ32bが一体回転可能に圧入固定されている。ピニオンギヤ32bには、モータ基台30とねじ31にて固定されるギヤ基台40に圧入固定される軸40aに対して回転可能とされる第1伝達ギヤ41の大径ギヤ部41aが噛合される。
【0028】
第1伝達ギヤ41には、前記大径ギヤ部41aよりも小径の小径ギヤ部41bが一体成形されるとともに、この小径ギヤ部41bには前記ギヤ基台40に圧入固定される軸40bに対して回転可能とされるとともに前記第1伝達ギヤ41の小径ギヤ部41bよりも大径の第2伝達ギヤ42の大径ギヤ部42aが噛合される。
【0029】
第2伝達ギヤ42の大径ギヤ部42aには、この第2伝達ギヤ42と略同形状・略同サイズで前記ギヤ基台40に圧入固定される軸40cに対して回転可能とされる第3伝達ギヤ43の大径ギヤ部43aが噛合される。前記第2伝達ギヤ42及び第3伝達ギヤ43には各大径ギヤ部42a,43aの一端面にそれぞれ小径ギヤ部42b,43bが一体成形されている。
【0030】
第2伝達ギヤ42の小径ギヤ部42bには、この小径ギヤ部42bよりも大径の第4伝達ギヤ44の大径ギヤ部44aが噛合される。そして、第3伝達ギヤ43の小径ギヤ部43bには、この小径ギヤ部43bよりも大径で前記第4伝達ギヤ44と略同一形状・同サイズの第5伝達ギヤ45の大径ギヤ部45aが噛合される。なお、第3及び第4伝達ギヤ43,44は、ギヤ基台40に圧乳固定される軸40d,40eに対して回転可能とされる。
【0031】
第4伝達ギヤ44及び第5伝達ギヤ45には、各大径ギヤ部44a,45aのそれぞれの一端面に小径ギヤ部44b,45bが一体成形されている。第4伝達ギヤ44及び第5伝達ギヤ45の各小径ギヤ部44b,45bには、それぞれ2つ、つまり計4つの最終ギヤ46a〜46dが噛合される。これらの各最終ギヤ46a〜46dには、その径方向略中心位置にそれぞれ連結軸47が圧入若しくはインサート成形にて一体回転可能に配置されている。
【0032】
各連結軸47には、図4、図6及び図7に示すように軸方向(上下方向)に所定間隔隔てて各連結軸47を回転可能に支持する2つのベアリング48がそれぞれ設けられる。
各連結軸47は、図3、図4及び図7に示すようにその先端側が防水基台50の底部50a及びこの底部50a下面側に取り付けられる押さえ板51のそれぞれに設けられる複数(本実施形態では4つ)の挿通孔50b,51aに挿通される。そして各連結軸47には、前記防水基台50の挿通孔50bよりも下方側、かつ前記押さえ板51よりも上方側においてOリング52が取り付けられている。このため、前記防水基台50の挿通孔50bから前記本体ハウジング13内部に水等が浸入することを防止できるようになっている。
【0033】
防水基台50は、前記本体ハウジング13の略四角形状の開口部よりも若干小さい形状を成すとともに、この防水基台50の外周縁部にはこの外周縁部の形状に倣ったシール部材53が取り付けられた状態で前記防水基台50が本体ハウジング13に取り付けられる。このとき、シール部材53は防水基台50の外周縁部及び本体ハウジング13の内周面間において弾性変形するため、防水基台50の外周縁部及び本体ハウジング13の内周面間での間隙を閉塞して防水構造とされる。
【0034】
また、防水基台50には、その底部50a下面側にこの底部50aと略同形状の金属製板状部材からなる前記押さえ板51が配置されるとともに、この押さえ板51及び防水基台50は本体ハウジング13に複数(本実施形態では4つ)のねじ54にてねじ固定される。このとき、ねじ54には前記押さえ板51と防水基台50との間において弾性変形するOリング54aが介在されるため、本体ハウジング13において防水基台50よりも内側に水等が浸入することを防止できるようになっている。
【0035】
また、前記連結軸47は、その軸方向一端側(上下方向下端側)である先端部47aがDカット形状とされ、その先端部47aにはそれぞれに回転基台55が取付けられる。
図7〜図11に示すように回転基台55は、略円盤状を成すベース部55aと、このベース部55aの径方向中心から外側にずれた位置において下方に凸となる第1連結部55bと、ベース部55aの径方向略中心に設けられる第2連結部55cを有している。
【0036】
回転基台55の第1連結部55bには前記連結軸47の先端部47aが挿入される。そして、回転基台55の第2連結部55cには、出力軸56が圧入固定される。このため出力軸56は、前記各最終ギヤ46a〜46dの軸中心からずれた位置で前記連結軸47を中心として周回動作するように設定されている。
【0037】
上記のように構成された装置本体部11に着脱可能に設けられる施術ヘッド部12は、本体ハウジング13の下方側に形成される略四角形状の前記開口部を閉塞させるカバー部61と、モータ32の駆動力を受けて駆動される施術子81a〜81dとを有している。
【0038】
図8、図12及び図13に示すようにカバー部61は例えばエラストマ等の可撓性を有する部材で構成されるとともに、前記本体ハウジング13の略四角形状の開口部と前記上下方向と直交する方向の面積が略同等となる大きさに設定されている。
【0039】
カバー部61には、可撓性を有する部材で構成されるカバー部61よりも硬質材料で構成される枠体部としてのヘッドベース部62が取付けられている。ヘッドベース部62は、前記カバー部61の外周縁部61aの内周面に取付けられるとともにこの外周縁部61aの形状に倣った外枠部63と、この外枠部63の各辺の略中央から中心側にむけて延出するとともに中心部で連結される桟部64を有している。
【0040】
外枠部63には、防水基台50側(上方側)に延出して先端部が外側に延出する係合部63aを有し、この係合部63aにて前記防水基台50とスナップフィット係合により上下方向において係合されるようになっている。
【0041】
また、外枠部63にはその各辺の略中央部において外側(側方)に延出する延出部63bが設けられるとともに、この延出部63bは前記カバー部61の外周縁部61aの各辺の略中央に設けられる側方に貫通する貫通孔61bと嵌合される。これにより、ヘッドベース部62に前記カバー部61が取付けられる。このようにカバー部61よりも硬質材料でなるヘッドベース部62にカバー部61を取付けることで装置本体部11には硬質なヘッドベース部62にて容易に取付けることができるため、施術ヘッド部12を装置本体部11に容易に取付けることが可能となっている。
【0042】
桟部64は、前記外枠部63側から延出して中央部に設けられる中央連結部65にて各桟部64が連結される。各桟部64にはその下面側に強度向上のためのリブ部64aがそれぞれ設けられている。また、各桟部64には、各リブ部64aの中央上面側において上方に延出する円柱状の突起部64bがそれぞれ形成されている。これらの突起部64bは、ヘッドベース部62(中央連結部65)の中心から略同一距離で周方向略90度間隔に形成されている。このため、前記施術ヘッド部12を装置本体部11に取付けた状態において、そのいずれか1つが上下方向(軸方向)に所定量移動可能な前記レバー部材36aの下端と当接するようになっている。
【0043】
中央連結部65にはその下面側に略円筒状の係合部65aが形成されるとともに、この係合部65aには前記カバー部61の略中央部に形成される突起部61cと上下方向において係合されて軸方向(上下方向)への抜け止めがなされている。
【0044】
また中央連結部65には、その上面側には施術子81a〜81dの上下方向への移動を規制する支持装置66が設けられている。
支持装置66は、前記中央連結部65に取付けられる係合部67と、この係合部67によって軸方向(上下方向)への移動が規制されるとともに施術子81a〜81d側と連結される略平板状の連結部材68とを有している。
【0045】
係合部67は、その下面側に前記ヘッドベース部62の中央連結部65と接続される係合凸部67aが複数設けられている。また係合部67には、上下方向と直交する方向に面する4つの側面に前記連結部材68を挿通させる挿通孔69が形成されている。この挿通孔69は、係合部67の各側面それぞれの軸方向(上下方向)において異なる位置にそれぞれ4つ並設、つまり各側面に計16個の挿通孔69が設けられている。
【0046】
係合部67の挿通孔69には、各側面において1つずつ計4つの略平板状の連結部材68の基端部がそれぞれ挿通される。このとき、前記各連結部材68は、上下方向(軸方向)において異なる位置となるように各挿通孔69に挿通される。つまり、上下方向視(軸方向視)において、各連結部材68の基端部が重なるように配置されるため、上下方向と直行する方向(軸直交方向)への大きさを極力抑えることができるようになっている。
【0047】
連結部材68の先端部側には2股湾曲形状(本実施形態では略U字状)とされる湾曲係合部70が設けられている。
図14及び図15に示すように連結部材68の湾曲係合部70は、その湾曲状の内周面に略円柱状の施術子基台71の基端側の外周面に形成される溝部72に嵌入されて、この溝部72と前記湾曲係合部70が軸方向である上下方向に係合するようになっている。これにより、施術子基台71の軸方向(上下方向)への移動が規制されるようになっている。
【0048】
図15〜図17に示すように各施術子基台71は、前記出力軸56を嵌入させるために嵌入凹部71bが設けられている。この嵌入凹部71bは、前記出力軸56の挿入方向上流側(上下方向において下側)ほど拡径されるテーパ面71cを有し、回転基台55に設けられる出力軸56の前記嵌入凹部71bへの挿入(嵌入)を容易として取付容易性を確保している。
【0049】
各施術子基台71の出力側(上下方向において下方側)には前記カバー部61と一体成形される施術子81a〜81dが組み付けられている。
また、図4に示すように、各施術子基台71の出力側(上下方向において下方側)には前記カバー部61と一体成形される施術子81a〜81dが組み付けられている。
【0050】
図1に示すように、施術子81a〜81dは、カバー部61と同様に例えばエラストマ等の可撓性を有する部材で構成される。施術子81a〜81dは、前記施術子基台71が取付けられる有底筒状の施術子ベース部82と、この施術子ベース部82の下面から下方に延出する複数の施術突起83とを有している。
【0051】
施術突起83は、図19(a)(b)及び図20に示すように、施術子ベース部82から延出する大突起84と、この大突起84の先端面84aからさらに略同方向に延出するとともに大突起84より小径の小突起85とから構成される。
【0052】
図1及び図8に示すように、施術子81a〜81dの施術子ベース部82には、前記施術子基台71の先端側に形成される複数の凹部71dと嵌合される嵌合凸部82a(図18参照)が設けられている。なお、この嵌合凸部82aは、前記施術子基台71を金型に配置した状態で前記カバー部61及び施術子81a〜81dを構成する樹脂部材を充填させることで、前記施術子基台71の凹部71dに倣った形状となるように成形される。つまり、カバー部61及び施術子81a〜81dは、前記施術子基台71と二色成形にて一体的に構成されている。
【0053】
図13、図16及び図17に示すように施術子81a〜81dを構成する施術子ベース部82には、その周囲に前記カバー部61の追従変形部61dが設けられている。追従変形部61dは、前記施術子81a〜81dの施術突起83とは反対側に凹状をなして上下方向(軸方向)と直交する方向に弾性変形可能に構成されている。このため、施術子基台71によって施術子ベース部82が上下方向(軸方向)と直交する方向に動作されても施術子81a〜81dの動作を許容してその動作に追従するように変形される。なお、この追従変形部61dは、蛇腹状としてもよい。
【0054】
上記のように構成された頭皮ケア装置10では、使用者によりスイッチ操作部材22が押圧操作されることで、スイッチ24aがオンとオフとに切替えられてモータ32が駆動されて施術子81a〜81dが回転する。従ってモータ32の駆動力が各ギヤ41〜46を介して伝達されることで連結軸47周りを施術ヘッド部12の施術子81a〜81dが周回するように動作される。この施術子81a〜81dの施術突起83(小突起85)を頭皮に接触させると、施術突起83の動きに合わせて使用者の頭皮が動かされることになり、頭皮がケア(マッサージ)されることになる。このとき、各施術子81a〜81dは、前記各ギヤ41〜46の動作並びに回転基台55の配置関係から頭皮を一方向に動かすような動作が実施される。
【0055】
ここで、頭皮ケア装置10に備えられる各施術子81a〜81dの回転動作について、主に図9を用いて詳細に説明する。なお、図9では、頭皮ケア装置10を下方向から見たときの平面図を示す。因みに図9では、紙面直交方向が上下方向に該当し、図における左右方向を頭皮ケア装置10の左右方向、図における上下方向を前後方向として説明する。
【0056】
施術子81a〜81dは、図9及び図10に示すように平面視で略正方形を成すように並ぶ連結軸47に回転基台55、出力軸56及び施術子基台71を介してそれぞれ連結されている。そのうち、前後方向に隣り合う反時計回りに回転する施術子81a,81bは、それらの施術子ベース部82の中心P1,P2が前記各出力軸56を中心として互いに180度の位相のずれをもって回転する。また、時計回りに回転する施術子81c,81dにおいても同様に、それらの施術子ベース部82の中心P3,P4が前記各出力軸56を中心として互いに180度の位相のずれをもって回転する。また、左右方向に隣り合う施術子81a,81c(施術子81b,81d)においては、それらの施術子ベース部82の中心P1,P3(中心P2,P4)が垂直二等分線Lに対して互いに線対称となるように回転する。
【0057】
このような構成によれば、施術子81a,81cの中心P1,P3と、施術子81b,81dの中心P2,P4とが前後方向に最も離れた状態(図9から反転方向に90度回転させた状態)から、各施術子81a〜81dがそれぞれ90度回転すると、図9に示すように、施術子81a,81cが左右方向において最も接近した状態とされて、各施術子81a,81cの施術突起83間で挟み揉みを行うように動作する。このとき、各施術子81a,81c間で挟まれた頭皮はその回転方向に移動される。
【0058】
そこから更に、各施術子81a〜81dが90度回転すると、同方向に回転する施術子81a,81bにおいて、それらの施術子ベース部82の中心P1,P2は、同じタイミングで互いに最も接近する。そして、施術子81a,81bの間を局所的に見ると、各施術子81a,81bは、互いに接近した状態で互いにすれ違うように周回動作する。これにより、同じタイミングで接近する各施術子81a,81bで頭皮を挟むとともに、そこから互いにすれ違う動作によって頭皮にひねりの動きを与えることが可能となっている。そして、このように挟みの動作及びひねり揉みの動作を行う各施術子81a,81bを頭皮に接触させると、その各施術子81a,81bの動きに合わせて使用者の頭皮が効果的に動かされることになり、頭皮がケア(マッサージ)されることになる。また、施術子81c,81dにおいても、この施術子81a,81bと同様の挟みとひねりの動きがなされるようになっている。
【0059】
そこから更に、各施術子81a〜81dが90度回転(図9の状態から180度回転)すると、施術子81b,81dは、それらの間で挟みとさすり揉みを行うように動作する。このとき、施術子81b,81dが左右方向において最も接近した状態とされて、各施術子81a,81cの施術突起83間で挟み揉みを行うように動作する。このとき、前述したように各施術子81a,81c間で挟まれた頭皮が各施術子81a,81cの動作によって施術子81b,81d側に移動され、施術子81b,81dではそれに連続するように同方向に使用者の頭皮を移動させるような動作が実施される。
【0060】
このように、図9に示すような例では、各施術子81a〜81dの回転角度に応じて、頭皮に対して異なる種類の動きを与えることが可能であるため、頭皮ケア効果の向上に寄与できるようになっている。
【0061】
次に、本実施形態の頭皮ケア装置10における特徴部位である施術突起83の形状について説明する。
施術突起83は、頭皮ケア装置10に計4個設けられる施術子81a〜81dのそれぞれに4個ずつ、計16個設けられている。施術突起83を構成する大突起84は、略平面形状の側面を構成する複数の平面部84bと、各平面部84bを連続させる角部84cとを有している。この大突起84は、上下方向視で略多角形状(本実施形態では略六角形状)を成すように構成されている。また、大突起84は、先端側ほど先細形状となるように構成されている。
【0062】
前述したように大突起84の先端面84aには、この先端面84aから大突起84と同方向に延出する小突起85が設けられている。この小突起85は、施術突起83の延出方向に延びる中心軸線CLからそれぞれ等間隔に配置されている。また、小突起85は、中心軸線CL周りにおいて略等間隔の間隙を保って略等角度間隔で配置されている。
【0063】
また、小突起85は、前記中心軸線CLから離間した位置の外側面85aが大突起84の平面部84bの同一面上となるように配置されている。小突起85は、前記中心軸線CL側の内側面85bが中心軸線CL側に凸状を成す湾曲形状(円弧状)となるように構成されている。また小突起85の先端部は、丸みを帯びた曲面形状とされる。これにより、使用者の頭皮と当接した際に痛みを伴うような過剰な刺激を付与することを抑制することができるようになっている。
【0064】
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)施術突起83は、略平面形状を成す側面としての平面部84bを有する大突起84と、この大突起84の先端から延出する可撓性を有する小突起85とを備える。各小突起85は、施術突起83の中心軸線CLから離間した外側面85aが大突起84の平面部84bと同一面上となる位置に設けられる。このような構成とすることで、小突起85側から頭皮と当接する際に、小突起85を中心軸線CLから離間する方向(外側)に傾倒させることができるため、より確実に頭皮との接触面積を増やして施術突起83を頭皮に密着させることができる。これにより、施術突起83が動作する際に頭皮表面上を滑ることが抑えられて、より確実に頭皮を動かして頭皮ケアを行うことができる。また、小突起85が傾倒されて頭皮との接触面積が増えることで、施術突起83の頭皮との接触(当接)時の施術突起83による痛みを抑えることができる。
【0065】
(2)小突起85は、施術突起83の中心軸線CL側である内側面85bが中心軸線CL側に凸状を成す円弧状となるように構成される。このような構成とすることで、小突起85が中心軸線CLから離間する方向に傾倒されて使用者の頭皮と接触する部位を円弧状とすることができるため、頭皮との接触する部位が角形状である場合と比較して、当り感を低減させることができる。
【0066】
(3)施術子81a〜81bは、モータ32により施術突起83の延出方向と直交する方向に少なくとも駆動されるよう構成される。このような構成とすることで、施術子81a〜81bを施術突起83の延出方向と直交する方向に動作させることができるため、頭皮を施術突起83にて保持したまま移動させるような頭皮ケアを実施することができる。このような構成において、前述のような施術突起83の小突起85を外側に傾倒させる構成は特に好適である。
【0067】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、特に言及していないが、例えば施術突起83の大突起84と小突起85とでそれらの硬度が異なるような構成を採用してもよい。また、小突起85の硬度を大突起84の硬度よりも低くなるように設定することが好ましい。なお、大突起84の硬度はJIS K6253に準拠した「デュロメータ硬さ」のタイプAで、「Hs50」〜「Hs80」の範囲が好ましく、「Hs60」に設定することがより好ましい。また、小突起85の硬度はJIS K6253に準拠した「デュロメータ硬さ」のタイプAで「Hs20」〜「Hs40」の範囲が好ましく、「Hs30」に設定することがより好ましい。
【0068】
上記のような構成とすることで、施術突起83の大突起84及び小突起85を使用者の頭皮に押し付けた際に、硬度の低い小突起85を中心軸線CLから離間する方向(外側)により確実に傾倒させることができる。このため、より確実に頭皮との接触面積を増やして施術突起83を頭皮に密着させることができる。これにより、施術突起83が動作する際に頭皮表面上を滑ることが抑えられより確実に頭皮を動かして頭皮ケアを行うことができる。
【0069】
・上記実施形態では、1つの大突起84に対して3つの小突起85を設ける構成を採用したが、例えば図21(a)及び図23に示すように1つの大突起84に対して4つの小突起85を設けたり、大突起84に対する小突起85の数は適宜変更してもよい。また、複数設けられる施術突起83の大突起84によって小突起85の数が異なるような構成を採用してもよい。
【0070】
・また図21(a)(b)及び図22(a)に示すように各小突起85には相互間に前記軸線CLの周方向において間隙溝部85cを設けるとともに、前記間隙溝部85cの基端側の底部が前記大突起84の先端面84aよりも先端側に位置するように構成してもよい。このような構成とすることで、小突起85を根元(基端部)から傾倒させることができ、大突起84の先端面84a(凹み部分)が吸盤のように頭皮に接することができ、頭皮を保持した状態で移動させることができる。これにより、施術突起83が動作する際に頭皮表面上を滑ることが抑えられより確実に頭皮を動かして頭皮ケアを行うことができる。
【0071】
・上記実施形態では、特に言及していないが、例えば図22(a)(b)に示すように大突起84の先端面84aを下側に凹状を成す湾曲形状とする構成を採用してもよい。なお、先端面84aの曲率は、使用者の頭部の形状(曲面形状)に沿うように、例えば半径65〜100mmの範囲が好ましく、更に半径75〜90mmの範囲に設定することがより好ましい。
【0072】
・上記実施形態では、特に言及していないが、例えば図21(b)及び図22(a)に示すように、小突起85の内側面85bが外側面85aよりも軸線CL方向に対して傾斜、つまり外側面85aの方が軸線CLに沿った形状となるように設定してもよい。このような構成とすることで、頭皮表面に施術突起83を押し当てた時に、図21(c)及び図22(b)のように小突起85が施術突起83の中心軸線CLから離間する方向に傾倒させることが可能となる。
【0073】
・上記実施形態では、小突起85の内側面85bの形状を内側に凸となるような湾曲形状(円弧状)としたが、これに限らず、例えば内側面85bの形状を平面形状とした構成を採用してもよい。
【0074】
・上記実施形態では、施術突起83の大突起84の平面部84b及び小突起85の外側面85aの形状を略平面形状としたが、これに限らず、例えば図23に示すように内側に凹状となる湾曲形状に変更してもよい。
【0075】
・上記実施形態では、連結軸47と出力軸56とが軸直交方向(面方向)にずれた位置で前記連結軸47を中心として出力軸56がその周囲を偏心する構成としたが、連結軸47と出力軸56が同軸上で回転する構成を採用してもよい。この場合、施術子81a〜81dは各施術子81a〜81dの施術突起83の配置中心(P1〜P4)を中心軸として回転動作するため、施術子81a〜81dとカバー部61とは別体であることが望ましい。
【0076】
・上記実施形態では、施術子81a〜81dが前記連結軸47(出力軸56)と直交する方向(面方向)に動作する構成としたが、施術子81a〜81dを軸方向に動作させる構成を採用してもよい。このような構成とすることで使用者の頭皮を叩くような刺激を付与することができる。また、施術子81a〜81dを軸直交方向及び軸方向に動作させる構成を採用してもよい。このように軸方向に施術子81a〜81dを動作させる場合であっても、小突起85によって頭皮との吸着性を向上させることができるため、より好適に施術子81a〜81bの運動を頭皮側に効率的に伝達し、頭皮に効果的な刺激を付与することが可能となる。
【0077】
・上記実施形態では、施術ヘッド部12を構成するカバー部61と施術子81a〜81dとを可撓性部材にて一体成形する構成としたが、別体とした構成を採用してもよい。但し、施術子81a〜81dの施術突起83は、いずれの構成においても可撓性部材(弾性部材)にて構成することが望ましい。
【0078】
・上記実施形態では、施術子81a〜81dを4つ設ける構成としたが、その数は任意に変更してもよい。また、施術子81a〜81dを構成する施術突起83をそれぞれ4つずつ設ける構成としたが、その数は任意に変更してもよく、例えば各施術子81a〜81dにおいて施術突起83の数が異なってもよい。
【0079】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ) 請求項1〜6のいずれか一項に記載の頭皮ケア装置において、
前記施術子は、前記駆動源により前記施術突起の延出方向と直交する方向に少なくとも駆動されるよう構成されることを特徴とする頭皮ケア装置。
【0080】
このような構成とすることで、施術子を施術突起の延出方向と直交する方向に動作させることができるため、頭皮を施術突起にて保持したまま移動させるような頭皮ケアを実施することができる。また、このような構成において、請求項1に記載の構成として施術突起83の小突起85を中心軸線CLから離間させる方向(外側)に傾倒させる構成は特に好適である。
【符号の説明】
【0081】
10…頭皮ケア装置、32…駆動源としてのモータ、81a〜81d…施術子、83…施術突起、84…大突起、84a…先端面、84b…側面としての平面部、85…小突起、85a…外側面、85b…内側面、85c…間隙部としての間隙溝部、CL…軸としての中心軸線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源により駆動される施術突起を有する施術子が設けられ、前記施術突起によって使用者の頭皮に刺激を付与する頭皮ケア装置であって、
前記施術突起は、平面形状及び前記施術突起の延出方向に延びる施術突起の軸中心側に凹状を成す曲面形状の少なくとも一方の形状を成す側面を有する大突起と、前記大突起の先端側から延出する可撓性を有する小突起とを備え、
前記小突起は、前記施術突起の軸中心から離間した外側面が前記大突起の側面と同一面上となる位置に設けられたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項2】
請求項1に記載の頭皮ケア装置において、
前記小突起は、前記施術突起の軸中心側である内側面が前記軸中心側に凸状を成す円弧状となるように構成されたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の頭皮ケア装置において、
前記小突起は、その内側面が外側面よりも前記施術突起の軸方向に対して傾斜するように構成されたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の頭皮ケア装置において、
前記大突起は、その先端部が基端側に凹状を成す湾曲形状となるよう構成されたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の頭皮ケア装置において、
前記小突起は、前記大突起の先端側に複数設けられるとともに、各小突起には相互間に前記軸の周方向において間隙部が設けられ、前記間隙部の基端側の底部が前記大突起の先端面よりも先端側に位置するように構成されたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の頭皮ケア装置において、
前記小突起は、その硬度が前記大突起の硬度よりも低くなるよう構成されたことを特徴とする頭皮ケア装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−85740(P2012−85740A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−233705(P2010−233705)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】