説明

頭皮膚ずらし具

【課題】発毛促進、白髪減少、脱毛予防のための手段を提供する。
【解決手段】頭部全体を覆うよう形成され内側面に柔軟な突起部4を有する帽体2を備え、帽体2は、微量の磁性粉末(5%)を練りこみ、電気着磁では磁力が強すぎる為、加熱着磁で磁力を得た軟質樹脂からなる、頭皮膚ずらし具とし、頭部全体を包み込んだ状態で、突起部により頭皮膚全体を一度に移動させ、頭皮膚内の圧迫されていた血管が正常に戻り、発毛が再開する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発毛促進、白髪減少、脱毛予防、のための頭皮膚ずらし具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発毛促進、脱毛予防のための頭部マッサージとしては、指によるマッサージ、たたくブラシ等によるものがあったが、その効果は充分ではなかった。かかる状況のもと、本出願人は、布製等の頭部用キャップの内側面に磁石素材を含む略円盤状磁石部材を複数接着した頭部マッサージ具を開発している (特許文献 1)。かかるマッサージ具は、頭のうえ半分をほぼ覆うことができるため、効果的に頭部及びその頭皮のマッサージができ、磁石の血行促進もあいまって発毛促進、脱毛予防、白髪予防、白髪の減少等の効果が得られた。
【0003】
しかし、上記マッサージ具でも発毛効果が十分でない場合もあった。また、磁力の発生箇所が磁性素材を含む部材に集中しているため、全体に血液の流れが均一でなく、磁力の強い部材を用いようとすると、強い磁気力により頭痛等を生じてしまう場合があった。また、今まで数多く考案されている、頭部マッサージ具は、これで毛が生えるだろう等の、思い付き、思い込みに基づく考案、発明ばかりであり、長年研究実験して、実際に発毛したという実証が伴っていないものがほとんどである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平 7-59636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、発毛促進、脱毛予防、白髪予防、白髪の減少効果の高い、頭皮膚ずらし具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記のような状況の下、本発明者は 38年もの長きにわたり鋭意研究する過程で、直立に立つ人間は、自分の体重で頭部皮膚を下にひっぱっており、この状態を長く何年も続けているので、頭蓋骨に頭皮膚が押し付けられ、そして、また頭皮膚が委縮し、その結果、頭皮膚内の血管が圧迫され、血液が通らず、頭皮膚細胞及び、毛根にも栄養が行かず、栄養失調で毛が抜け、それで、はげが生じやすくなっていることを見出した。この知見に基づき、本発明者らは、さらに検討した結果、帽体を軟質樹脂素材とし、その内側面に当該帽体と一体となった突起部分を有し、当該軟質樹脂素材に磁性粉末を練りこんだ、頭皮膚ずらし具を用いて、ずらしマッサージをすると、頭皮膚に余裕ができ血管の圧迫も解消し再発毛が始まり、微弱な磁力で、発毛促進、脱毛予防、白髪予防、白髪減少効果が、より増強されることを見出した。本発明は、上記新規の発見に基づくものである。
【0007】
従って、本発明は、頭部全体を覆うよう形成され、内側面に突起部を有する帽体を備え、前記帽体は磁性粉末 (典型的には、直径約1ミクロンのフェライト数%)を含有する軟質樹脂からなる、頭皮膚ずらし具を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の頭皮膚ずらし具は、頭部全体を覆うよう形成され、内側面に突起部を有する帽体が軟質樹脂製であるため、頭部全体を柔らかく包み込みつつ、帽体に一体化された突起により、頭部全体を均一に、ずらしマッサージができる。通常、頭の毛が薄い方は、人間が垂直に立ち生活するため、頭蓋骨と頭皮膚が重力にて押し付けられ、委縮し、また血管の一部が押しつぶされてくっついてしまい、その結果、頭皮膚を前後左右にずらすことができなくなっている。この状態だと、頭皮膚内の血管が圧迫により、潰されているため、殆ど血が流がれていない。そのため頭髪の毛根は栄養失調になり、毛根細胞が死に頭髪が抜けてしまう。本発明の頭皮膚ずらし具は、頭の大部分をほぼ覆うことができるため、頭蓋骨に頭皮膚が押し付けられ、委縮して動かせなくなり、また、血管が押し潰されていても、自分の力加減で少しずつ効率よく、効果的に無理なくほぐして、潰されていた、頭皮膚内に緩みを作り出し、通る血管を圧迫から解放していき、頭部全体を覆う微弱な磁力で血行も良くなり、磁力での頭痛も無く、毛根にも栄養がいきわたり発毛する。従って、本発明の頭皮膚ずらし具を頭部に被り、ずらしマッサージをすることにより、優れた発毛促進効果、脱毛予防効果、白髪予防効果、及び白髪の減少効果が得ることができる。また、特に微量の磁性粉末として 1ミクロンのフェライト等の原料を加熱することにより微弱磁性をもたらしたものを用いた場会、当核微量磁性粉末を帽体内に分散させていることと相まって、頭部全体に微弱な磁力が及ぼされるため、磁力による頭痛等の問題が生じない。むしろ、ずらしマッサージ効果及び、微弱磁力により偏頭痛等、頭痛の軽減が見られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の頭皮膚ずらし具の一実施形態を示す。
【図2】本発明の頭皮膚ずらし具の別の実施形唐を示す。
【図3】帽体の外側面覆うメッシュ体の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明を典型的な実施形態を説明するが、本発明はこれらの図面に記載のものに限定されない。図1は、本発明の頭皮膚ずらし具の一実施形態を示す。図1に示されるように、本発明の頭皮膚ずらし具は、頭部全体を覆うように形成され、内側面に突起部4を有する帽体2を備えることを特徴とする。尚、本願明細書において、頭皮膚とは、頭表面の頭皮と、頭皮と頭蓋骨との間にある血管との両方を含むものを示す。本発明の頭皮膚ずらし具は、頭皮膚、すなわち表面の頭皮とその下にある血管とを同時にずらすことができる。本発明においては、帽体2は、開口部3を有していなくても、これを有していてもよい。
【0011】
帽体を形成する樹脂としては、特に限定されないが、例えば、塩化ビニール、エポキシ樹脂が挙げられ、軟質塩化ビニール等が好ましい。突起の数は特に限定されないが、50-200個が好ましく、80-150個がより好ましい。かかる素材及び形状に起因して、本発明の頭皮膚ずらし具を用いると、頭部全体を柔らかく包み込んだ状態で、突起部により頭皮膚全体を一度に移動させることができ、少しずつ頭蓋骨に対して固定された頭皮膚がずらされ、頭皮膚内の圧迫されていた血管が正常に戻り、発毛が再開する。
【0012】
本発明においては、帽体は、磁性粉末 (典型的には、直径1ミクロンのフェライト粉末)を含むことを特徴とする。磁性粉末の配合量は、樹脂及び磁性粉末の合計量に対し、5重量%以下であることが好ましい。本発明の頭皮膚ずらし具においては、磁気が帽体の一部に局在せずに、万遍なく含まれているため、磁力による刺激が過剰にならずに磁気が効果的に作用する。磁石、磁気の利用(磁性粉末)としては、本発明者らは、38年の人体実験、研究により、フェライトの原料に外部から、電磁界をかけることにより得られたものではなく、微量のフェライトを混入した軟質塩化ビニールを加熱することにより微弱な磁性を与えたものが好ましいことを見出している。加熱工程としては、上記原料を、 100℃〜300℃で 1分〜40分ぐらい、加熱したもの等が挙げられる、かかる加熱工程によりいわば自然に磁力を発生させた磁性体を用いることにより、より穏やかな血行促進効果を得ることができる。また、本発明の頭皮膚ずらし具は、帽体の外側面を覆うメッシュ体 1をさらに備えていてもよい。メッシュ体 1を有することにより、滑り止め等の効果を有する。本発明の頭皮膚ずらし具は、頭にかぶり、頭皮全体を頭蓋骨からずらすように(例えば、前後左右に)、大きく動かし使用する。本発明の頭皮膚ずらし具は、1日、朝、夕、の2回使用するのが好ましい。
【実施例】
【0013】
男性被験者が、布製等の頭部用キャップの内側面に磁性素材 (電気による着磁)の略円盤状部材を複数接着した頭部マッサージ具 (マッサージ具 1)を毎日2回かぶり、頭皮のマッサージを行ったところ、若干の発毛効果が認められた。
【0014】
しかし、 12ヶ月の使用後、その発毛効果は止まってしまった。
【0015】
その後、同じ男性被験者が上記マッサージ具に代えて、本発明の、頭皮膚ずらし具 (頭部全体を覆う、内側面に柔軟な突起部を 108個有する帽体を備えたもの。当該帽体は、塩化ビニールに直径約1ミクロンのフェライトを5%以下ねりこみ、加熱することにより得られた。)を用い、前回と同様の使い方に、ずらし運動を加えた結果、顕著な発毛促進効果が見られた。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は、頭皮膚ずらし具のずらしマッサージ及び、微弱磁気効果による頭髪の老化予防に関する。本発明の頭皮膚ずらし具は、特に、たとえば白髪やはげ予防に使用すると、好適である。
【符号の説明】
【0017】
1 メッシュ体
2 帽体
3 開口部
4 突起部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部全体を覆うよう形成され内側面に突起部を有する帽体を備え、前記帽体は、磁性粉末を含有する軟質樹脂からなる、頭皮膚ずらし具。
【請求項2】
前記帽体の外側面を覆うメッシュ体を備える、請求項1に記載の頭皮膚ずらし具。
【請求項3】
前記磁性粉末を含有する軟質樹脂からなる帽体が、フェライト粉末を混入させた軟質樹脂を加熱して磁気を発生させることにより得られたものである、請求項1又は2に記載の頭皮膚ずらし具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−217602(P2012−217602A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−86059(P2011−86059)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(591082030)
【Fターム(参考)】