説明

額縁

【課題】収容しているポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物やジグソーパズル等の変色や退色を防止でき、また、バックボードへのジグソーパズルの貼り着きを防止でき、さらには、バックボードを各ピースの組み付け用のボードとして使用したり、油絵等の絵画に必要となる入れ子(枠組)の機能をバックボードに付与できる額縁を提供する。
【解決手段】本発明は、外枠と、この外枠内に収容される透明カバーシートとバックボードから構成される額縁において、透明カバーシートは、紫外線の透過を95パーセント以上阻止する素材により構成されている。また、バックボードの表面に、剥離ニスを塗布し、又は、ラミネート加工を施している。さらに、バックボードは、その周縁部に、突出した輪郭部材を備えている。この他、輪郭部材を、4本の棒状部材により構成し、各棒状部材は、その一側面を粘着面とし、粘着面に剥離紙を付設して形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物や、複数のピースを組み付けて完成した状態となっているジグソーパズル等を、部屋の壁面等に飾る際に使用する額縁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物を部屋の壁面等に飾る際には、一般的に所定の額縁が使用されている。
【0003】
同様に、複数のピースを組み付けて完成した状態となっているジグソーパズルを部屋の壁面等に飾る際にも、所定の額縁が使用されている。
【0004】
このジグソーパズルは、厚紙等に印刷した種々の図柄を、組み付け可能な複数のピースに切り離し、これらの個々のピースを組み付けて、元の図柄を再現する玩具である。
【0005】
遊戯者は、包装箱の表面等に印刷されている図柄を見ながら、ばらばらになっている個々のピースの中から、隣り合うピースを見つけ出して組み付け、元の図柄を造っていくのである。
【0006】
このような、ポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物や、複数のピースを組み付けて完成した状態となっているジグソーパズル等を部屋の壁面等に飾る際に使用する額縁としては、例えば、図9に示す構成のものが存在する。
【0007】
この額縁Fは、外枠部材100と、この外枠部材100に収容するシート部材101とボード部材102から構成されている。
【0008】
額縁Fを使用するときは、まず、ボード部材102の上にポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物を載せ、薄状物の表面にシート部材101を宛がった状態で、外枠部材100の内側にシート部材101と薄状物を収容させるのである。
【0009】
一方、ジグソーパズルPの場合は、まず、ボード部材102の上に完成した状態となっているジグソーパズルPを載せ、個々のピースの間に仕上用の接着剤を流し込んで、組み付けているピースが離れてばらばらにならないようにする。
【0010】
そして、元の図柄を再現しているジグソーパズルPの表面にシート部材101を宛がった状態で、外枠部材100の内側にシート部材101とジグソーパズルPを収容させるのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特になし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、図9に示すような額縁Fにおいて、ポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物や、元の図柄を再現しているジグソーパズルPの表面に宛がうシート部材101としては、主としてペットシートが用いられていることから、このシート部材101は、紫外線の透過を、多くとも25パーセント以下にしか阻止できていなかった。
【0013】
その為、ポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物やジグソーパズルP等を収容している額縁を、日当たりの良い部屋の壁面等に飾ると、紫外線の少なくとも75パーセント以上がシート部材101を透過してしまい、この紫外線の影響を受けて薄状物やジグソーパズルPが変色したり、退色してしまう事態が生じていた。
【0014】
また、完成した状態となっているジグソーパズルPにおいては、個々のピースの間に仕上用の接着剤を流し込んで、組み付けているピースが離れてばらばらにならないようにしているが、シート部材101を透過した紫外線の影響を受けて接着剤が風化したり、劣化してしまう事態も生じていた。
【0015】
この他、ジグソーパズルPの場合においては、ボード部材102の上に完成した状態となっているジグソーパズルPを載せ、個々のピースの間に仕上用の接着剤を流し込むと、ボード部材102にまで接着剤が流れ込んで、ジグソーパズルPが、ボード部材102に貼り着いてしまう事態が生じる。
【0016】
その為、額縁Fに収容しているジグソーパズルPを、他のジグソーパズルPに入れ替えようとするときに、ボード部材102にジグソーパズルPが貼り着いていることから、額縁Fに他のジグソーパズルPを収容することができない事態が生じていた。
【0017】
また、図9に示す額縁Fにおいては、ボード部材102の全体が、平らな板状に形成されていることから、このボード部材102の上で隣り合うピースを組み付ける行為を行うと、ばらばらになっている個々のピースや、組み付けているピースがボード部材102の上から落下してしまう事態が生じていた。
【0018】
その為、遊戯者は、周縁部に突出した輪郭部材を備えている組み付け用のボードを特別に用意し、この組み付け用のボードの上でジグソーパズルPを完成させてから、ジグソーパズルPの全体をボード部材102の上に移動させるという面倒な作業をしなければならなかった。
【0019】
また、油絵等の絵画においては、薄状物といっても所定の厚みを有するものであり、油絵の表面と所定のカバーシートが密着することが好ましくないため、額縁の内側に入れ子という枠組を配置し、油絵の表面とカバーシートの間に若干の空間が生じるようにしている。
【0020】
しかし、図9に示すような様々な薄状物を収容する一般的な額縁Fには、この入れ子(枠組)が存在しないことが多いため、額縁内において油絵等の絵画における好ましい収容状況を構築することができない事態も生じていた。
【0021】
そこで、本発明は如上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、外枠と、この外枠内に収容される透明カバーシートとバックボードから構成される額縁において、透明カバーシートが紫外線の透過を95パーセント以上阻止することで、ポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物やジグソーパズル等の変色を防止できる額縁を提供することを目的とする。
【0022】
加えて、バックボードの表面に剥離ニスを塗布し、又は、ラミネート加工を施すことで、バックボードへのジグソーパズルの貼り着きを防止し、さらには、バックボードの周縁部に輪郭部材を取り付けて、バックボードを各ピースの組み付け用のボードとして使用したり、油絵等の絵画に必要となる入れ子(枠組)の機能をバックボードに付与できる額縁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は、外枠と、この外枠内に収容される透明カバーシートとバックボードから構成される額縁において、透明カバーシートは、紫外線の透過を95パーセント以上阻止する素材により構成されていることで、上述した課題を解決した。
【0024】
また、バックボードの表面に、剥離ニスを塗布していることで、同じく上述した課題を解決した。
【0025】
又は、バックボードの表面に、ラミネート加工を施していることで、同じく上述した課題を解決した。
【0026】
さらに、バックボードは、その周縁部に、突出した輪郭部材を備えていることで、同じく上述した課題を解決した。
【0027】
この他、輪郭部材を、4本の棒状部材により構成し、各棒状部材は、その一側面を粘着面とし、粘着面に剥離紙を付設して形成していることで、同じく上述した課題を解決した。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、外枠と、この外枠内に収容される透明カバーシートとバックボードから構成される額縁において、透明カバーシートは、紫外線の透過を95パーセント以上阻止する素材により構成されていることから、ポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物や完成した状態となっているジグソーパズルを組み込んでいる額縁を、日当たりの良い部屋の壁面等に飾った場合においても、紫外線の影響を排除して、薄状物やジグソーパズルが変色したり、退色してしまう事態の発生を防止することができる。
【0029】
その為、額縁に収容されているポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物や、ジグソーパズルについて、長期間に渡り、当初のきれいな色合いを維持することができる。
【0030】
また、額縁に収容されているジグソーパズルにおいては、個々のピースの間に仕上用の接着剤を流し込んで、組み付けているピースが離れてばらばらにならないようにしているが、この場合にも紫外線の影響を排除して、接着剤が風化したり、劣化してしまう事態の発生を防止することができる。
【0031】
この他、バックボードの表面に、剥離ニスを塗布していることから、バックボードの上に完成した状態となっているジグソーパズルを載せ、個々のピースの間に仕上用の接着剤を流し込んで、バックボードにまで接着剤が流れ込んだとしても、ジグソーパズルがバックボードに貼り着いてしまう事態の発生を防止することができる。
【0032】
その為、バックボードの上に載せられている状態で額縁に収容されているジグソーパズルを、他のジグソーパズルに入れ替えるときには、バックボードの上からジグソーパズルを簡単に取り去ることができる。
【0033】
そして、バックボードの上に他のジグソーパズルを構成する個々のピースを置いて組み付けて行くことにより、額縁の再利用を可能としている。
【0034】
また、特にバックボードの表面に剥離ニスを塗布することは、所謂印刷の手法を用いてバックボードに剥離ニスを付設することができ、製作コストも低く抑えることができる。
【0035】
一方、バックボードの表面に、ラミネート加工を施したときにも、ジグソーパズルがバックボードに貼り着いてしまう事態の発生を防止することができる。
【0036】
また、バックボードは、その周縁部に、突出した輪郭部材を備えていることから、遊戯者は、このバックボードの上で、ジグソーパズルの隣り合うピースを組み付けることができる。
【0037】
即ち、バックボードにおける突出した輪郭部材により、ばらばらになっている個々のピースや、組み付けているピースが、バックボードの輪郭部材内に保持されて、バックボードの上から落下してしまう事態の発生を防止できるのである。
【0038】
その為、遊戯者は、ピースの組み付けを行うためのボードを特別に用意する必要がなく、バックボードをピースの組み付け用のボードとして利用して、ジグソーパズルを完成させることができる。
【0039】
その結果、組み付け用のボードの上でジグソーパズルを完成させてから、ジグソーパズルをバックボードの上に移動させるという面倒な作業も排除できる。
【0040】
また、輪郭部材を、4本の棒状部材により構成し、各棒状部材は、その一側面を粘着面とし、粘着面に剥離紙を付設して形成していることから、輪郭部材の存在していないバックボードに対して、遊戯者が後から輪郭部材を取り付けて、バックボードをジグソーパズルの組み付け用のボードとして利用できる。
【0041】
この他、油絵等の絵画において、油絵の表面と透明カバーシートが密着することが好ましくない場合においては、必要に応じてバックボードに輪郭部材を取り付けて、バックボードに入れ子(枠組)の機能を付与できる。
【0042】
その為、油絵の表面と透明カバーシートの間に若干の空間が生じるようにして、額縁内において油絵等の絵画における好ましい収容状況を構築することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】外枠と、この外枠内に収容される透明カバーシートとバックボードから構成される額縁を、前方側から見た分解斜視図である。
【図2】外枠と、この外枠内に収容される透明カバーシートとバックボードから構成される額縁を、後方側から見た分解斜視図である。
【図3】バックボードの表面に、剥離ニスを塗布している構成、又は、ラミネート加工を施している構成を明示した概略の断面図である。
【図4】周縁部に輪郭部材を備えているバックボードの構成を示す斜視図である。
【図5】輪郭部材を4本の棒状部材により構成し、各棒状部材をバックボードに取り付ける状態を示す分解斜視図である。
【図6】輪郭部材を4本の棒状部材により構成し、各棒状部材をバックボードに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図7】外枠内に、透明カバーシートとジグソーパズルを収容している状態の額縁を、前方側から見た斜視図である。
【図8】外枠内に、バックボードを収容している状態の額縁を、後方側から見た斜視図である。
【図9】従来における一般的な額縁の構成を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
【0045】
本発明に係る額縁Fは、ポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物や、複数のピースを組み付けて完成した状態となっているジグソーパズルPを、部屋の壁面等に飾る際に使用するものである。
【0046】
具体的には、図1・図2に示すように、矩形の枠状に形成されている外枠1と、この外枠1内に収容される透明カバーシート2とバックボード3により額縁Fが構成されている。
【0047】
外枠1内に収容される透明カバーシート2は、薄いプラスチックフィルムによって形成されている。このプラスチックフィルムは、紫外線の透過を95パーセント以上阻止する素材により形成されている。
【0048】
具体的には、プラスチックフィルムに、紫外線反射機能を備えている金属酸化物を混入させている。この金属酸化物としては、例えば、酸化鉄や酸化チタン等の、紫外線遮蔽効果を有する粒子径の極めて小さなものを使用することで、プラスチックフィルムの透明性を維持している。また、プラスチックフィルムの表面に、二酸化チタンを主原料とした光触媒型のコーティング剤を塗布しても良い。
【0049】
この他、プラスチックフィルムに、紫外線吸収機能と光安定化機能を備えているベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系の紫外線吸収剤のいずれかを混入させても良い。また、これらの紫外線吸収剤の他に、所謂HALSと称するヒンダードアミン系光安定剤を添加しても良い。
【0050】
尚、透明カバーシート2を構成するプラスチックフィルムは、紫外線の透過を95パーセント以上阻止することができれば、どのような素材を用いて形成しても差し支えない。
【0051】
また、図1・図2に示す透明カバーシート2は、外枠1と別部材となるように存在しているが、これに限定されることはなく、外枠1内に固定されているものであっても良い。
【0052】
外枠1内に収容されるバックボード3は、矩形の板状に形成されている。このバックボード3の表面には、図3に示すように、剥離ニス4を塗布している。剥離ニス4は、額縁FにジグソーパズルPを収容する場合に、仕上用の接着剤により、ジグソーパズルPがバックボード3に貼り着いてしまう事態の発生を防止するものである。
【0053】
ジグソーパズルPの遊戯者は、バックボード3の上でジグソーパズルを完成させたとき、ピースの間に仕上用の接着剤を流し込んで、組み付けているピースが離れてばらばらにならないようにする。このとき、接着剤がバックボード3にまで到達してしまった場合であっても、剥離ニス4の存在により、ジグソーパズルがバックボード3に貼り着くことがないのである。
【0054】
尚、バックボード3へのジグソーパズルの貼り着きを防止する措置としては、剥離ニス4を塗布することに限定されることはなく、例えば、バックボード3の表面に、ペットやポリプロピレン等を用いたラミネート加工5を施しても良い。
【0055】
さらに、バックボード3は、図4に示すように、その周縁部に、突出した輪郭部材6を備えている。
【0056】
この突出した輪郭部材6は、ジグソーパズルPの遊戯者が、バックボード3の上で隣り合うピースを組み付けている最中に、ばらばらになっている個々のピースや、組み付けているピースが、バックボード3の上から落下してしまう事態の発生を防止するものである。
【0057】
また、輪郭部材6は、油絵等の絵画において、油絵の表面と透明カバーシート2が密着することが好ましくない場合において、油絵の表面と透明カバーシート2の間に若干の空間を生じさせて、バックボード3に入れ子(枠組)の機能を付与するものである。
【0058】
この輪郭部材6は、バックボード3に予め固定されていても良いし、また、バックボード3と別部材となるようにしても良い。
【0059】
このバックボード3と別部材となる輪郭部材6は、図5・図6に示すように、4本の棒状部材7a,7b,7c,7dにより構成されている。
【0060】
各棒状部材7a,7b,7c,7dは、図5に示すように、その一側面を粘着面8とし、この粘着面8に沿って剥離紙9を付設して形成している。
【0061】
ジグソーパズルPの遊戯者は、各棒状部材7a,7b,7c,7dの粘着面8から剥離紙9を剥がしてから、その粘着面8をバックボード3の周縁部に沿って貼り着けるのである。
【0062】
また、油絵等の絵画を額縁Fに収容するときも、各棒状部材7a,7b,7c,7dの粘着面8から剥離紙9を剥がし、その粘着面8をバックボード3の周縁部に沿って貼り着けて、バックボード3に入れ子(枠組)の機能を付与させるのである。
【0063】
尚、輪郭部材6が必要ない場合には、各棒状部材7a,7b,7c,7dをバックボード3から剥がして、簡単に取り去ることもできる。
【0064】
透明カバーシート2とバックボード3を収容する外枠1内には、図2に示すように、嵌合溝10が設けられている。また、この嵌合溝10に沿って、複数の係止片11が配置されている。これらの係止片11は、その一端部がビス等により外枠1に軸止されて、外枠1の裏面側に回動可能に取り付けられている。
【0065】
以下に、本発明に係る額縁Fに、ジグソーパズルPを収容する場合を想定して、その使用の手順を説明する。
【0066】
まず、バックボード3の周縁部に沿って、別部材として存在している輪郭部材6を固定する。具体的には、輪郭部材6を構成する各棒状部材7a,7b,7c,7dの粘着面8から剥離紙9を剥がし、その粘着面8を、バックボード3の周縁部に沿って貼り着けて固定するのである。
【0067】
尚、バックボード3に輪郭部材6が予め固定されているときは、このような準備作業は不用である。
【0068】
次に、ジグソーパズルPの遊戯者は、バックボード3の上にジグソーパズルPを構成する各ピースを置き、包装箱の表面等に印刷されている図柄を見ながら、ばらばらになっている個々のピースの中から、隣り合うピースを見つけ出して組み付けていく。
【0069】
このとき、個々のピースや、組み付けているピースが、バックボード3の輪郭部材6内に保持されることから、バックボード3の上からピースが落下してしまう事態の発生を防止することができる。また、組み付けているピースが不用意にずれてしまう事態の発生も抑制され、ジグソーパズルPの完成に至るまでに長時間を要する場合においても、バックボード3の上で各ピースを円滑に組み付けることができる。
【0070】
そして、包装箱の表面等に印刷されている元の図柄を、個々の組み付けたピースにより再現し、ジグソーパズルPが完成したときは、個々のピースの間に仕上用の接着剤を流し込んで、各ピースがばらばらにならないようにする。
【0071】
次に、ジグソーパズルPの表面に透明カバーシート2を宛がってから、その上に外枠1を被せる。このとき、バックボード3、完成した状態のジグソーパズル、透明カバーシート2のそれぞれは、外枠1の嵌合溝10に収容される。
【0072】
そして、バックボード3の裏面側を手で押さえながら、バックボード3、完成した状態のジグソーパズル、透明カバーシート2のそれぞれを収容している外枠1の全体を裏返す。
【0073】
最後に、図8に示すように、額縁Fに取り付けられているそれぞれの係止片11を回動させて、バックボード3の裏面側を押さえ付けるようにして、外枠1にバックボード3を固定する。
【0074】
一方、外枠1に他のジグソーパズルPを収容するときは、まず、係止片11を回動させて、外枠1からバックボード3を取り外す。
【0075】
次に、ジグソーパズルPをバックボード3の上から取り去る。
【0076】
そして、他のジグソーパズルPを構成する個々のピースをバックボード3の上に置いてから、バックボード3の上で隣り合うピースを見つけ出して組み付けて行けば良い。
【0077】
この他、本発明に係る額縁Fに、ポスター・写真・賞状等の薄状物を収容する場合には、バックボード3の上に薄状物を載せ、薄状物の表面に透明カバーシート2を宛がってから、その上に外枠1を被せる。
【0078】
そして、バックボード3の裏面側を手で押さえながら、バックボード3、薄状物、透明カバーシート2のそれぞれを収容している外枠1の全体を裏返し、図8に示すように、それぞれの係止片11を回動させて、バックボード3の裏面側を押さえ付けるようにして、外枠1にバックボード3を固定するのである。
【0079】
また、本発明に係る額縁Fに、油絵等の絵画を収容する場合には、各棒状部材7a,7b,7c,7dの粘着面8から剥離紙9を剥がし、その粘着面8をバックボード3の周縁部に沿って貼り着けてバックボード3に入れ子(枠組)の機能を付与させてから、バックボード3、油絵等の絵画、透明カバーシート2のそれぞれを外枠1の嵌合溝10に収容するのである。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明に係る額縁は、ポスター・写真・絵画・賞状等の薄状物や、ジグソーパズルを収容することの外に、織物や色紙等の様々な薄状物や、多少の厚みや凹凸のある薄状物を収容して飾り付けたり、展示するものとして、幅広く利用することができる。
【符号の説明】
【0081】
F…額縁
P…ジグソーパズル
1…外枠
2…透明カバーシート
3…バックボード
4…剥離ニス
5…ラミネート加工
6…輪郭部材
7a…棒状部材
7b…棒状部材
7c…棒状部材
7d…棒状部材
8…粘着面
9…剥離紙
10…嵌合溝
11…係止片
100…外枠部材
101…シート部材
102…ボード部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外枠と、この外枠内に収容される透明カバーシートとバックボードから構成される額縁において、
透明カバーシートは、紫外線の透過を95パーセント以上阻止する素材により構成されていることを特徴とする額縁。
【請求項2】
バックボードの表面に、剥離ニスを塗布している請求項1に記載の額縁。
【請求項3】
バックボードの表面に、ラミネート加工を施している請求項1に記載の額縁。
【請求項4】
バックボードは、その周縁部に、突出した輪郭部材を備えている請求項1乃至3のいずれかに記載の額縁。
【請求項5】
輪郭部材を、4本の棒状部材により構成し、各棒状部材は、その一側面を粘着面とし、粘着面に剥離紙を付設して形成している請求項4に記載の額縁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−200941(P2010−200941A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−49155(P2009−49155)
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(000128234)株式会社エポック社 (21)
【Fターム(参考)】