説明

顕微鏡装置

【課題】対物レンズ上から除去したイマージョン液の飛沫が標本容器の表面に付着することを防止する。
【解決手段】標本Aを収容する標本容器6に対向して配置され、標本容器6内の標本Aからの光を集光する対物レンズ8と、該対物レンズ8と標本容器6との間の空間に供給されたイマージョン液を、圧縮空気の噴射により除去するイマージョン液除去手段16と、標本容器6と対物レンズ8との間に挿脱可能に設けられる遮蔽板部材17と、イマージョン液除去手段16により圧縮空気が噴射される際に、遮蔽板部材17を標本容器6と対物レンズ8との間に挿入する駆動機構18とを備える顕微鏡装置1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顕微鏡装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、細胞のような標本を長時間にわたって観察する場合に、対物レンズと標本容器との間の空間へのイマージョン液の供給と自然乾燥とが繰り返されることにより、標本容器の表面に経時的に発生する乾き染みによって取得される画像が不鮮明になっていく不都合を防止するために、観察のインターバルにおいて、対物レンズ上のイマージョン液を圧縮空気の噴射によって除去する顕微鏡装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−261940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、圧縮空気の噴射によって飛散したイマージョン液の飛沫が標本容器の表面に付着することがあり、それが自然乾燥した場合には従来と同様の乾き染みが発生する不都合がある。また、乾燥しない場合においても、標本容器と対物レンズとの間の空間にイマージョン液を再度供給すると、標本容器に付着していた飛沫の周囲に気泡が形成され易く、標本の観察の際の障害となるという不都合がある。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、対物レンズ上から除去したイマージョン液の飛沫が標本容器の表面に付着することを防止する顕微鏡装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、標本を収容する標本容器に対向して配置され、標本容器内の標本からの光を集光する対物レンズと、該対物レンズと前記標本容器との間の空間に供給されたイマージョン液を、圧縮空気の噴射により除去するイマージョン液除去手段と、前記標本容器と前記対物レンズとの間に挿脱可能に設けられる遮蔽板部材と、前記イマージョン液除去手段により圧縮空気が噴射される際に、前記遮蔽板部材を前記標本容器と前記対物レンズとの間に挿入する駆動機構とを備える顕微鏡装置を提供する。
【0007】
本発明によれば、対物レンズと標本容器との間にイマージョン液を供給した状態で、標本容器内に収容された標本からの光を対物レンズによって集光することにより、標本の高分解能の顕微鏡観察を行うことができる。そして、標本を長時間観察する場合等においては、駆動機構を作動させて遮蔽板部材を標本容器と対物レンズとの間に挿入した状態で、イマージョン液除去手段を作動させ、圧縮空気を噴射してイマージョン液を吹き飛ばすことにより対物レンズ上からイマージョン液を除去することができる。
【0008】
この場合において、イマージョン液の一部は、圧縮空気によって吹き飛ばされる際に、飛沫となって飛散するが、標本容器と対物レンズとの間に挿入された遮蔽板部材によって遮られることにより、標本容器の表面に付着することが阻止される。その結果、標本容器の表面における乾き染みの発生や、イマージョン液を再供給する際における気泡の発生を抑えて、長時間にわたり標本の鮮明な観察を継続することができる。
【0009】
上記発明においては、前記標本容器を複数支持する支持部材を備え、前記遮蔽板部材が、複数の前記標本容器に掛け渡される広さを有することが好ましい。
このようにすることで、対物レンズ上から吹き飛ばされたイマージョン液の飛沫が、対物レンズに対向する位置の標本容器のみならず、これに隣接する他の標本容器の表面にも付着することを防止することができる。
【0010】
また、上記発明においては、前記遮蔽板部材を支持するアーム部材を備え、該アーム部材が、前記対物レンズを挟んで前記イマージョン液除去手段とは反対側に配置されていてもよい。
このようにすることで、イマージョン液除去手段を作動させて対物レンズ上のイマージョン液を圧縮空気で吹き飛ばすと、対物レンズを挟んでイマージョン液除去手段とは反対側に配置されているアーム部材によって、圧縮空気の噴射方向への飛沫の飛散が遮られる。これにより、対物レンズに対向する標本容器の表面への飛沫の付着のみならず、他の領域への飛散も抑制することができる。
【0011】
また、上記発明においては、前記標本容器を一列に配列して複数支持する支持部材を備え、前記イマージョン液除去手段が、前記支持部材に支持された前記標本容器の配列方向に交差する方向に圧縮空気を噴射してもよい。
このようにすることで、イマージョン液除去手段の作動により、対物レンズ上から吹き飛ばされて飛散するイマージョン液の飛沫の飛散方向に他の標本容器が配置されていないので、他の標本容器の表面への飛沫の付着を防止することができる。
【0012】
また、上記発明においては、前記標本容器を複数支持する支持部材を備え、該支持部材に、隣接する前記標本容器の間に、一の前記標本容器と前記対物レンズとの間の空間から前記イマージョン液除去手段により飛散されたイマージョン液が他の前記標本容器側に流れるのを阻止する遮蔽壁部材が設けられていてもよい。
このようにすることで、イマージョン液除去手段の作動により、対物レンズ上から吹き飛ばされるイマージョン液の飛沫の飛散が、遮蔽壁部材によって、対物レンズに対向する一の標本容器の周囲に制限され、他の標本容器の表面への飛沫の付着を防止することができる。
【0013】
また、上記発明においては、前記遮蔽壁部材が弾性材料により構成されていてもよい。
このようにすることで、観察する標本を一の標本容器から他の標本容器に変更する場合に、対物レンズを大きく退避させることなく、弾性材料からなる遮蔽壁部材を弾性変形させながら移動させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、対物レンズ上から除去したイマージョン液の飛沫が標本容器の表面に付着することを防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る顕微鏡装置を示す全体構成図である。
【図2】図1の顕微鏡装置において対物レンズの上方に配置された遮蔽板部材および供給チューブとノズルとの位置関係を示す斜視図である。
【図3】図1の顕微鏡装置において対物レンズと遮蔽板部材とノズルとの位置関係を示す平面図である。
【図4】図1の顕微鏡装置の第1の変形例であって、複数の標本容器をステージ上に支持する場合を説明する平面図である。
【図5】図1の顕微鏡装置の第2の変形例であって、複数の標本容器をステージ上に支持する場合を説明する平面図である。
【図6】図1の顕微鏡装置の第3の変形例であって、複数の標本容器をステージ上に支持する場合を説明する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一実施形態に係る顕微鏡装置1について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る顕微鏡装置1は、図1に示されるように、水平に配置されたステージ2と、該ステージ2上に設けられた培養室3と、ステージ2下方に配置された顕微鏡本体4とを備えている。
【0017】
ステージ2には、厚さ方向に貫通する貫通孔5が設けられている。この貫通孔5を介してステージ2上方の培養室3の内部空間と、ステージ2下方の顕微鏡本体4が配置された空間とが連通している。
培養室3は、図示しない温度調節装置および湿度調節装置によって、その内部の環境が37±1℃、湿度95%以上に維持されている。
【0018】
培養室3内には、生細胞等の標本Aを収容する透明な材質からなる標本容器6が配置されている。標本容器6は、ステージ2の貫通孔5を覆う位置に、標本Aが接着している底面を配置し、これにより貫通孔5を閉塞して培養室3内の空間と顕微鏡本体4が配置された空間とを隔離するようになっている。
標本容器6は、ステージ2に取り付けられたクレンメル7により、ステージ2上面との間に挟まれて、動かないように固定されている。
【0019】
顕微鏡本体4は、貫通孔5を介して、ステージ2上の標本容器6の底面に対向配置される対物レンズ8と、該対物レンズ8を介して標本Aに照射する照明光を発生する光源9と、該光源9からの照明光から特定の波長帯域の励起光を抽出する励起フィルタ10と、対物レンズ8により集光された標本Aからの蛍光を励起光から分岐するダイクロイックミラー11と、該ダイクロイックミラー11を透過した励起光を遮断するバリアフィルタ12と、該バリアフィルタ12を透過した蛍光を結像させる結像レンズ13と、該結像レンズ13による結像位置に撮像面を配置した撮像素子14とを備えている。撮像素子14は、CCDまたはCMOSにより構成されている。
【0020】
また、対物レンズ8には、図示しない昇降機構が設けられている。昇降機構の作動により対物レンズ8が鉛直方向に配置される光軸C方向に沿って、上下方向に移動させられるようになっている。
【0021】
また、顕微鏡本体4は、対物レンズ8と標本容器6との間の隙間にイマージョン液を供給するイマージョン液供給手段15と、対物レンズ8と標本容器6との間の隙間からイマージョン液を除去するイマージョン液除去手段16と、対物レンズ8と標本容器6との間に挿脱可能に設けられる遮蔽板部材17と、該遮蔽板部材17を移動させる駆動機構18とを備えている。
【0022】
イマージョン液供給手段15は、イマージョン液を貯留し、図示しないポンプを内蔵した供給タンク19と、該供給タンク19から送り出されるイマージョン液を対物レンズ8と標本容器6との間の隙間に導く供給チューブ20とを備えている。なお、供給タンク19あるいは供給チューブ20には、イマージョン液を標本Aの温度とほぼ同温に維持する加温手段が設けられていることが好ましい。
【0023】
イマージョン液除去手段16は、圧縮空気を発生する空気圧源21と、該空気圧源21において発生した圧縮空気を加温するヒータ22と、該ヒータ22により加温された圧縮空気の噴射をオンオフするバルブ23と、対物レンズ8と標本容器6との間の隙間に向けて配置され、略水平方向に圧縮空気を噴射するノズル24とを備えている。
【0024】
遮蔽板部材17は、アーム17aに支持された平板部材であって、供給チューブ20の上方に固定されている。遮蔽板部材17は、イマージョン液除去手段16のノズル24から標本容器6の底面までの圧縮空気の経路全体を遮るを大きさを有している。また、アーム17aは、対物レンズ8を挟んでノズル24とは反対側に配置されている。
【0025】
駆動機構18は、例えば、カム機構、歯車機構あるいはモータ等によって構成され、昇降機構による対物レンズ8の昇降動作に同期して、対物レンズ8が標本容器6に対して下降させられたときに、遮蔽板部材17および供給チューブ20を、標本容器6と対物レンズ8との間の空間に挿入するようになっている。
【0026】
図1では、駆動機構18は、光軸Cに平行な軸線B回りに遮蔽板部材17および供給チューブ20を揺動させるようになっている。
そして、イマージョン液除去手段16は、遮蔽板部材17が標本容器6と対物レンズ8との間の空間に挿入された状態で、ノズル24から圧縮空気を噴射するようになっている。
【0027】
このように構成された本実施形態に係る顕微鏡装置1の作用について説明する。
本実施形態に係る顕微鏡装置1を用いて生細胞等の標本Aの長時間観察を行うには、図1に示されるように、ステージ2上方の培養室3内に標本容器6に収容した標本Aを配置する。これにより、ステージ2の貫通孔5が標本容器6の底面によって閉塞される。
【0028】
この状態で、培養室3内の温度を37±1℃、湿度を95%以上に設定する。貫通孔5が標本容器6の底面によって閉塞されているので、培養室3内の空気が顕微鏡本体4側の空間に漏れることが無く、顕微鏡本体4が、高温高湿度状態となることはない。これにより、観察準備が完了し、標本Aを長時間にわたって健全な状態に維持しつつ観察することが可能となる。
【0029】
この状態から、昇降機構を作動させて対物レンズ8を下降させると、駆動機構18によって、対物レンズ8の下降動作に同期してイマージョン液供給手段15の供給チューブ20が対物レンズ8と標本容器6との間に配置されるので、供給タンク19からイマージョン液を送り出して対物レンズ8の上面に供給する。そして、昇降機構を作動させて対物レンズ8を上昇させると、駆動機構18によって、図3に実線で示されるように、対物レンズ8の上昇動作に同期して供給チューブ20が対物レンズ8と標本容器6との間から外側に退避させられる。
【0030】
そして、さらに対物レンズ8を上昇させていくと、対物レンズ8の上面に供給されたイマージョン液が、標本容器6の底面の表面に接触して対物レンズ8と標本容器6との間の隙間を埋めるようになる。
この状態で、対物レンズ8を介して光源9からの照明光を標本Aに照射し、対物レンズ8を上下方向に微動させて、焦点位置を標本Aに合わせる。
【0031】
次いで、光源9から発せられ励起フィルタ10によって選択された特定波長の励起光を対物レンズ8を介して標本Aに照射し、標本Aから発生する蛍光を対物レンズ8により集光し、ダイクロイックミラー11、バリアフィルタ12および結像レンズ13を介して撮像素子14により撮影する。これにより、1枚のフレーム画像が取得される。
【0032】
そして、励起フィルタ10を切り替えることによる異なる波長の励起光を照射したフレーム画像の取得、あるいは、対物レンズ8を上下方向に移動させることによる異なる焦点面におけるフレーム画像の取得等、一連の画像取得が終了した時点で、昇降機構の作動により対物レンズ8を下降させる。
【0033】
これにより、対物レンズ8と標本容器6との間隔が広がり、両者間を埋めていたイマージョン液が切れて、主に対物レンズ8上に残る。そして、対物レンズ8の下降に同期して、図2および図3(鎖線)に示されるように、遮蔽板部材17および供給チューブ20が対物レンズ8と標本容器6との間の空間に挿入される。
【0034】
この状態で、イマージョン液除去手段16を作動させると、圧縮空気がノズル24から噴射され、対物レンズ8上のイマージョン液が吹き飛ばされる。
この場合において、吹き飛ばされたイマージョン液は飛沫となって飛散するが、対物レンズ8と標本容器6との間には遮蔽板部材17が配置され、遮蔽板部材17によって標本容器6の底面が覆われているので、飛沫が標本容器6の底面の表面に付着することが阻止される。
【0035】
このように、本実施形態に係る顕微鏡装置1によれば、標本容器6の表面への飛沫の付着が防止されることにより、自然乾燥による乾き染みの発生や、イマージョン液を再供給した際の飛沫周辺における気泡の発生を防止することができる。
すなわち、インターバルをあけた後に行われる観察においても、乾き染みや気泡によって邪魔されることなく、標本Aの鮮明な観察を継続することができるという利点がある。
【0036】
また、本実施形態に係る顕微鏡装置1によれば、遮蔽板部材17を支持するアーム17aが、対物レンズ8を挟んでノズル24とは反対側に配置されているので、飛散したイマージョン液の飛沫が、アーム17aにより堰き止められ、アーム17aを超えて外側に飛散するのを防止することができる。
【0037】
なお、本実施形態においては、単一の標本容器6がステージ2に支持される場合について説明したが、ステージ2に複数の標本容器6を支持して、シーケンシャルに観察するアプリケーションに適用してもよい。
この場合に、図4に示されるように、イマージョン液除去手段16のノズル24からの圧縮空気の噴射方向に交差する方向に沿って、一列に複数の標本容器6を配列することが好ましい。
【0038】
このようにすることで、ノズル24から噴射される圧縮空気の経路上に他の標本容器6が配されないので、一の標本容器6内の標本Aの観察後に、イマージョン液を除去する際に、圧縮空気によって吹き飛ばされたイマージョン液の飛沫が、他の標本容器6の表面に付着するのを防止することができる。したがって、他の標本容器6内の標本Aの観察時において、乾き染みや気泡によって観察画像が不鮮明となる不都合の発生を防止することができる。
【0039】
同様にして、複数の標本容器6をステージ2上に支持して、シーケンシャルに観察を行う場合には、図5に示されるように、隣接する標本容器6の間に、標本容器6と対物レンズ5との間の空間を仕切る遮蔽壁部材25が設けられていてもよい。
このようにすることで、標本容器6を一列に配列しなくても、ノズル24からの圧縮空気によって吹き飛ばされたイマージョン液の飛沫が、他の標本容器6側へと飛散しないようにより確実に阻止することができる。
【0040】
また、このような遮蔽壁部材25を設けると、観察する標本容器6を変更する際に、対物レンズ8とステージ2との相対移動、あるいは、対物レンズ8がレボルバ式の場合には、対物レンズ8の交換動作の障害となることがあるので、このような場合には、遮蔽壁部材25をゴムやスポンジ等の弾性材料により構成することとしてもよい。このようにすることで、遮蔽壁部材25を対物レンズ8によって押して弾性変形させることができ、ステージ2に対して対物レンズ8を大きく下降させなくても、対物レンズ8の動作を阻害しないようにすることができる。
【0041】
また、同様にして、複数の標本容器6をステージ2上に支持して、シーケンシャルに観察を行う場合には、図6に示されるように、ノズル24から全ての標本容器6までの飛沫の経路を遮断し得る程度に、遮蔽板部材17の面積を大きく構成してもよい。
この場合に、遮蔽壁部材17の面積が大きくなるので、単純な移動によるのではスペースの確保が困難となる場合には、扇子や蛇腹のような折り畳み式あるいはスライドして開閉する遮蔽板部材17を採用してもよい。
【符号の説明】
【0042】
A 標本
1 顕微鏡装置
2 ステージ(支持部材)
6 標本容器
8 対物レンズ
16 イマージョン液除去手段
17 遮蔽板部材
17a アーム(アーム部材)
18 駆動機構
25 遮蔽壁部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標本を収容する標本容器に対向して配置され、標本容器内の標本からの光を集光する対物レンズと、
該対物レンズと前記標本容器との間の空間に供給されたイマージョン液を、圧縮空気の噴射により除去するイマージョン液除去手段と、
前記標本容器と前記対物レンズとの間に挿脱可能に設けられる遮蔽板部材と、
前記イマージョン液除去手段により圧縮空気が噴射される際に、前記遮蔽板部材を前記標本容器と前記対物レンズとの間に挿入する駆動機構とを備える顕微鏡装置。
【請求項2】
前記標本容器を複数支持する支持部材を備え、
前記遮蔽板部材が、複数の前記標本容器に掛け渡される広さを有する請求項1に記載の顕微鏡装置。
【請求項3】
前記遮蔽板部材を支持するアーム部材を備え、
該アーム部材が、前記対物レンズを挟んで前記イマージョン液除去手段とは反対側に配置されている請求項1または請求項2に記載の顕微鏡装置。
【請求項4】
前記標本容器を一列に配列して複数支持する支持部材を備え、
前記イマージョン液除去手段が、前記支持部材に支持された前記標本容器の配列方向に交差する方向に圧縮空気を噴射する請求項1に記載の顕微鏡装置。
【請求項5】
前記標本容器を複数支持する支持部材を備え、
該支持部材に、隣接する前記標本容器の間に、一の前記標本容器と前記対物レンズとの間の空間から前記イマージョン液除去手段により発生したイマージョン液の飛沫が他の前記標本容器側に飛散するのを阻止する遮蔽壁部材が設けられている請求項1に記載の顕微鏡装置。
【請求項6】
前記遮蔽壁部材が弾性材料により構成されている請求項5に記載の顕微鏡装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−150239(P2012−150239A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−8250(P2011−8250)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】