顧客受付けシステム
【課題】連続取引制限回数以上の顧客に対して、待ち行列の最後尾に並ぶことなく再度取引を行えるようにする。
【解決手段】取引回数を含む取引内容を受付データとして記憶する受付データ記憶部8と、連続した取引回数を算出する第1の算出手段と、取引回数が所定の取引回数を超える場合、受付データを追加受付データとして記憶する追加受付データ記憶部9と、追加受付データ、および取引処理装置の取引情報を基に所定の取引回数を超える取引の取引開始時刻を算出する第2の算出手段を有し、該取引開始時刻情報、及び追加受付データを、通信回線10を介して取引処理装置11へ送信する。取引処理装置11は、顧客の希望する取引内容が所定の取引回数を超える連続した取引回数を含む取引内容であった場合、受信手段で受付けた受付データ、或いは追加受付データを基に顧客に対して、所定の取引回数を超えた取引に関する案内を案内誘導する案内表示部18を有する。
【解決手段】取引回数を含む取引内容を受付データとして記憶する受付データ記憶部8と、連続した取引回数を算出する第1の算出手段と、取引回数が所定の取引回数を超える場合、受付データを追加受付データとして記憶する追加受付データ記憶部9と、追加受付データ、および取引処理装置の取引情報を基に所定の取引回数を超える取引の取引開始時刻を算出する第2の算出手段を有し、該取引開始時刻情報、及び追加受付データを、通信回線10を介して取引処理装置11へ送信する。取引処理装置11は、顧客の希望する取引内容が所定の取引回数を超える連続した取引回数を含む取引内容であった場合、受信手段で受付けた受付データ、或いは追加受付データを基に顧客に対して、所定の取引回数を超えた取引に関する案内を案内誘導する案内表示部18を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は顧客受付けシステムに係り、特に金融機関の窓口やキャッシュコーナーに設置される、顧客の取引の受付を自動的に行う顧客受付けシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関の窓口やキャッシュコーナーに設置される顧客受付けシステムでは、取引の順番待ちしている顧客の待ち時間を少なくために、顧客の取引時間を短縮する提案がなされている。例えば、特許文献1には、現金自動預け払い機(ATM)の待ち時間を短縮するために、待ち行列の長さ以外の判断条件を含めて総合的に待ち行列の長さを改善するシステムが開示されている。このシステムでは、ATMの取引内容を上位側で制限でき、同一取引内容の顧客を集約することで待ち行列を調整する。
【0003】
また、特許文献2では、ATMに待ち行列ができている場合、予め設定された連続取引上限回数を超える顧客に対して連続取引終了画面を表示部に表示するシステムが開示されている。このシステムでは、ATMで取引が終了する毎に終了を知らせる情報をサーバに送信し、各ATM毎の連続取引回数をカウントし、その連続取引回数が予め設定された連続取引上限回数以上になったとき、サーバから連続取引の終了を指示する表示画面をATMに送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−258979号公報
【特許文献2】特開2008−46805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1によれば、複数のATMが存在する場合は、各取引内容を制限することで行列が改善可能であるが、ATMの台数が少ないキャッシュコーナーでは、その効果を十分に発揮することが出来ない。また特許文献2によれば、同一顧客に専有されず、ATMの順番待ちしている顧客の待ち時間は短縮されるが連続取引上限回数以上の取引を行う顧客は、再度待ち行列の最後尾に並び直さなければならず、全取引を終了するまでに長時間の時間を要する問題がある。
【0006】
本発明は、上述した問題点に鑑み、連続取引制限回数以上の顧客に対して、待ち行列の最後尾に並ぶことなく再度取引を行える顧客受付けシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る顧客受付けシステムは、好ましくは、顧客との所定の取引を自動で行なう1又は複数の取引処理装置と、少なくとも該取引処理装置の一つと通信回線を介して接続され、該取引処理装置で取引を行なう顧客の受付け処理を行なう受付端末とを有して構成される顧客受付けシステムにおいて、
前記受付端末は:
顧客が希望する取引回数を含む取引内容を受付けて、受付データとして記憶する受付データ記憶部と、受付けた取引内容を基に連続した取引回数を算出する第1の算出手段と、前記算出手段で算出した連続した取引回数が所定の取引回数を超える場合、受付データを追加受付データとして記憶する追加受付データ記憶部と、前記取引処理装置から該取引処理装置の取引情報を受信する第1の受信手段と、前記追加受付データ記憶部に記憶された前記追加受付データ、および前記第1の受信手段で受信した前記取引処理装置の取引情報を基に所定の取引回数を超える取引の取引開始時刻を算出する第2の算出手段と、前記第2の算出手段で算出された該取引開始時刻情報、及び追加受付データ記憶部に記憶された前記追加受付データを、前記通信回線を介して前記取引処理装置へ送信する第1の送信手段と、を備え
前記取引処理装置は:
前記受付端末へ該取引処理装置の取引情報を、前記通信回線を介して送信する第2の送信手段と、前記受付端末から送信された前記受付データ、或いは追加受付データを、前記通信回線を介して受信する第2の受信手段と、前記顧客の希望する取引内容が所定の取引回数を超える連続した取引回数を含む取引内容であった場合、前記受信手段で受付けた前記受付データ、或いは追加受付データを基に前記顧客に対して、所定の取引回数を超えた取引に関する案内を案内誘導する案内表示部とを備える、ことを特徴とする顧客受付けシステムとして構成するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、連続取引を行う同一顧客によって、長時間取引処理装置を専有されることはなく、連続取引を強制的に終了された顧客に対して、最後尾に並ばずに済み、短時間で再度取引が可能となる。また順番待ちしている他の顧客もストレスを感じることなく連続取引を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一実施例による顧客受付けシステムの構成を示す図。
【図2】一実施例による受付データ記憶部に格納される受付データの例を示す図。
【図3】一実施例による次回受付データ記憶部に格納される次回受付データの例を示す図。
【図4】一実施例による受付端末の受付時の処理を示すフローチャート図。
【図5】一実施例による受付端末の受付データ取得後の処理を示すフローチャート図。
【図6】一実施例による受付端末の追加受付データの受付処理を示すフローチャート図。
【図7A】一実施例による顧客受付けシステムにおけるATMの取引動作を示すフローチャート図。
【図7B】一実施例による顧客受付けシステムにおけるATMの取引動作を示すフローチャート図。
【図8】一実施例における予定取引回数入力の画面例を示す図。
【図9】一実施例における取引継続選択画面の画面例を示す図。
【図10】一実施例における受付選択画面の画面例を示す図。
【図11】一実施例における次回受付番号発行画面の画面例を示す図。
【図12】一実施例における受付内容を取引回数のみにした場合の処理S404の画面例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明による顧客受付けシステムの実施形態について説明する。
図1は、一実施形態における顧客受付けシステムの構成を示す。顧客受付けシステムは、受付端末1と、複数の自動取引処理装置(以下、ATMという)11と、受付番号表示パネル17が、通信回線10を介して接続して構成される。
【0011】
受付端末1は例えば、センサー部4と、表示部2と、入力部3と、受付データ記憶部8と、次回受付データ記憶部9と、自動受付処理部5と、算出部6と、受付完了後に受付番号を印字した用紙を発行する発行部7を有して構成される。しかし、必ずしも受付データ記憶部8と次回受付データ記憶部9は区別しなくてもよく、受付データと次回受付データを管理できるのであれば1つの記憶部で代替しても構わない。さらに受付完了後の受付番号の用紙の発行は、必ずしも用紙を発行しなくてもよく、発行部7の代わりに接触式あるいは非接触式の媒体に受付番号を書き込み可能な装置で代替しても構わない。
【0012】
センサー部4は、受付端末の利用する顧客を検知するセンサーである。表示部2は、受付を行う際、取引内容もしくは取引回数、その他、待ち行列がなくATM11が空き状態の場合、空いているATM11への誘導案内を表示する表示部である。入力部3は、取引内容および取引回数を入力する入力部である。受付データ記憶部8は、受付を行った顧客の受付データを記憶し、次回受付データ記憶部9は、連続取引上限回数を越える顧客に対して次回受付する際の受付データを記憶する。
【0013】
ATM11は、顧客との間で行われる預貯金や残高照会等の従来の機能を実施する構成に加え、取引に関する案内を表示する表示部12と、取引終了もしくは継続を選択入力する入力部13と、顧客を検知するセンサー部14と、規定の連続取引上限回数を越える際の取引を管理する取引制御部15と、連続取引上限回数を越える顧客に対して次回取引の受付番号用紙を発行する発行部16を有して構成される。なお、これら構成部の全てを必ずしも備えなくてもよく、既存のATM11の機能で代替しても構わない。
受付番号表示パネル17は、顧客に案内を知らせる表示部18と、音声ガイダンスを発するスピーカ部19を備えて構成される。
【0014】
図2は受付データ記憶部8に格納される受付データの例を示す。
図示のように、受付データ記憶部8は、項番と、受付時間と、取引内容とその回数で構成された予定取引回数と、受付番号と、予測取引開始時間と、次回受付番号から構成される受付データを記憶する。ここで、予定取引回数は受付時に顧客によって入力された取引回数である。受付番号は発行部7で印字される番号であり、この受付番号には、待ち状態の顧客が番号から自身の待ち時間を予測できないようランダムな番号が振り分けられる。
【0015】
予測取引開始時間は、受付データ記憶部8及びATMで取引中のデータから時間を算出する。次回受付番号は、規定の連続取引上限回数(この例では連続取引上限回数を5回とする)越える顧客に対して、次回取引を行うための受付番号である。連続取引上限回数を越えない顧客に対しては、次回受付番号は設定されない。また、受付データ記憶部8は、予測取引開始時間が昇順となるように格納される。
【0016】
図3は次回受付データ記憶部9に格納される受付データの例を示す。
次回受付データ記憶部9に記憶される受付データは、受付データ記憶部8で上限取引回数を越える受付が対象となる。図示のように、次回受付データ記憶部9は、項番と、受付時間と、予定取引回数と、受付番号と、予測取引開始時間と、前回受付番号から構成される次回受付データを記憶する。ここで、予定取引回数は、受付データ記憶部8の受付回数から連続取引上限回数を引いた回数となる。受付番号と前回受付番号は、受付データ記憶部8の次回受付番号、受付番号と同じ番号であり、この受付番号によって各受付データを関連付けしている。予測取引開始時間は、前回受付番号の予測取引開始時間に自身の予測取引時間と予め設定された次回取引待ち時間の合計である。また、追加受付データ記憶部9は、受付データ記憶部8を同様に、予測取引開始時間が昇順となるように格納される。
【0017】
図4は、受付端末1における受付時の処理を示すフローチャートである。
顧客が受付端末1に近づくと、センサー部4で顧客を検知する(S401)。すると、受付装置1は、複数のATM11の状態情報を取得する(S402)。次に、受付装置1は、取得した情報から空き状態のATMが存在するが判定する(S403)。そして、受付装置1は、空き状態のATMが存在しないと判定した場合(S403;NO)、処理S404に進み、それ以外と判断した場合(S403;YES)は、表示部2に空き状態のATM11の識別番号等を表示して、顧客を空き状態のATMへ誘導して(S407)、処理を終了する。
処理S404では、表示部2に予定する取引内容および取引回数を入力する旨の案内を表示して、顧客に取引内容および取引回数を入力させる(S404)。次に、受付端末1は、受付データを受付データ記憶部8に格納し(S405)、発行部7から受付番号が印字された用紙を発行して、処理を終了する。
【0018】
図5は、受付端末1における受付データ取得後の処理を示すフローチャートである。
受付端末1は、格納された受付データのデータを取得する(S501)。次に、受付端末1は、受付データの予定取引回数が連続取引上限回数より大きいか判定する(S502)。判定の結果、予定取引回数が連続取引上限回数より大きいと判定した場合(S502;YES),処理S503に進み、それ以外と判定した場合(S502;NO)は、受付データの予測取引開始時間を算出して(S507)、処理を終了する。
ここで、予測取引開始時間は、自身の受付データより前に格納された受付データの取引内容および取引回数と、各ATM11の取引状態から算出する。算出に用いる各取引内容の取引時間については、予め1件の取引に所要する取引時間が設定されており、各受付データの合計取引時間は取引内容とその取引回数の積の合計で算出する。
【0019】
処理S503において、取引上限回数を超える取引専用の追加受付データを作成する。次に、受付装置1は、受付データの予測取引開始時間を算出する(S504)。取引回数は連続取引上限回数と同じとなり、算出に用いる取引内容は、受付時に入力された順番の取引内容とするが、必ずしもそうでなくても良く、取引時間の長い取引内容から順番に用いても良い。
次に、受付端末1は、追加受付データの予測取引開始時間を算出する(S505)。算出方法は、処理S504で算出した受付データの予測取引開始時間に、受付データの取引時間を加算し、さらに予め設定された「最長待ち時間」を加算する。ここで「最長待ち時間」は、追加受付を行った顧客が次回取引できるまでの最長待ち時間であり、この値を設定することで連続取引上限回数を超える顧客も最後尾に並ばず、次回までの待ち時間が保証される。
次に、受付装置1は、受付データを追加受付データ、それぞれの受付番号をお互いに共有することで、受付データと追加受付データの関連付けを行い(S506)、処理を終了する。
【0020】
図6は、追加受付データの受付処理を示すフローチャートである。
この処理は、受付データ記憶部8に新たに受付データが格納された際に処理が開始する。自動受付処理部5は、受付データ記憶部8から予測取引開始時間が最も遅い受付データ(以降、最終受付データという)を取得する(S601)。
次に、自動受付処理部5は、予測取引開始時間について、追加受付データ部9の追加受付データより、最終受付データの予測取引開始時間が早いか判定する(S603)。そして、自動受付処理部5は、追加受付データの方が早いもしくは同じと判定した場合(S603;YES)、処理S604に進み、それ以外の場合(S603;NO)は、処理を終了する。
処理S604では、処理S602で取得した追加受付データを追加受付データ記憶部9から受付データ記憶部8に格納する。その際の移動場所は、処理S601で取得した受付データの1つ前とする。
【0021】
次に、自動受付処理部5は、処理S601で取得した受付データに対して、再度、予測取引開始時間を算出する(S605)。そして、自動受付処理部5は、追加受付データ記憶部9に次の追加受付データが存在するか判定する(S606)。自動受付処理部5による判定の結果、追加受付データが存在すると判定した場合(S606;YES)、処理S602へ戻り、それ以外と判定した場合(S606;NO)は、処理を終了する。
【0022】
次に、図7A、図7Bを用いて、顧客受付けシステムにおけるATM11の取引動作について説明する。
ATM11がセンサー部14で顧客を検知すると(S701)、取引制御部15は、顧客が事前に受付端末1で受付を完了しているか判定する(S702)。その結果、受付端末1で受付が完了していると判定した場合(S702;YES)、処理S703へ進み、それ以外の場合は、処理S404(図4)と同様の予定取引入力画面を表示し、取引回数を入力し(S711)、処理S703へ進む。処理S703では、通常の取引をする。
【0023】
次に、自動受付処理部5は、取引回数が予定取引回数に達したか判定する(S704)。その結果、取引回数が予定取引回数に達したと判定した場合は(S704;YES)、処理S705へ進み、それ以外と判定した場合は(S704;NO)、現在順番待ちがあるか判定する(S714)。その結果、順番待ちがある場合は(S714;YES)、取引回数をカウントし(S715)、処理S703に戻り、それ以外の場合には(S714;NO)、そのまま処理S703に戻る。
【0024】
処理S705では、取引回数が連続取引上限回数に達したか判定する取引回数が連続取引上限回数に達した場合は(S705;YES)、処理S706へ進み、それ以外と判定した場合は(S705;NO)、取引継続の選択画面を表示して(S712)、取引を継続するか判定する(S713)。その結果、取引を継続すると判定した場合には(S713;YES)、処理S714へ進み、それ以外と判定した場合は(S713;NO)、自身が空き状態になった旨を受付端末1に送信し(S710)、処理を終了する。
【0025】
処理S706では、現在の受付データに対して、追加受付データが存在するか判定する。その結果、追加受付データが存在する場合は(S706;YES)、処理S707へ進み、それ以外と判定した場合は(S706;NO)、追加受付の選択画面を表示し(S716)、受付を行うか判定する(S717)。判定の結果、追加受付を行うと判定した場合は(S717;YES)、予定取引入力画面を表示し、取引回数を入力して(S718)、追加受付データを受付端末1へ送信する。追加受付データは、追加受付データ記憶部9に格納され(S719)、更に発行部16より追加受付番号を発行し(S720)、処理S710へ進んで、処理を終了する。処理S707では、追加受付番号の発行選択画面を表示する。
【0026】
次に、取引制御部15は、追加受付番号を発行するか判定する(S708)。追加受付番号を発行すると判定した場合(S708;YES)、発行部16より追加受付番号を発行し(S709)、処理S710へ進んで、処理を終了する。それ以外を判定し、追加受付の取引を行わない場合は(S708;NO)、追加受付データの削除通知を受付端末1に送信して(S721)、処理S710に進んで、処理を終了する。
【0027】
図8は、処理S404(図4)で表示される予定取引回数入力の画面例である。
表示内容は、各取引キーおよびその取引回数801、全取引の合計を表示する合計取引回数802と、訂正キー803と、確定キー804である。各取引キーは、押下する毎に、取引回数が加算される。誤って予定回数以上押下した場合は、訂正キー803を押下することで全取引の取引回数をリセットすることができる。
確定キー804を押下することで取引回数の入力が完了する。ここで表示する取引内容は変更してもよく取引キー数の変更や表示方式を別の形式にしても構わない。
【0028】
図9は、処理S712(図7A)で表示される取引継続選択画面の画面例である。
表示内容は、取引継続キー901と、取引終了キー902と、残りの連続取引可能回数を示す文言(903)である。取引継続キーを押下することで次の取引に移動することができる。取引終了キーを押下することで、取引を終了する。
残りの連続取引回数を示す文言は、連続取引上限回数から取引を完了した回数を引いた回数を表示し、顧客に残りの取引可能回数を案内する。ここで表示する内容は、これに限定しなくてもよく、現在の取引完了した回数も表示しても構わない。
【0029】
図10は、処理S716(図7B)で表示される受付選択画面の画面例である。
表示内容は、受付キー1001と、取引終了キー1002である。受付キーを押下すると受付を開始し、図8の画面を表示し、受付処理をすることができる。取引終了キーを押下することで取引を終了する。
【0030】
図11は、処理S707(図7B)で表示される次回受付番号発行画面の画面例である。
表示内容は、受付番号発行キー1101と、予定取引中止キー1102と、次回受付番号を案内する文言(1103)である。次回受付番号を案内する文言は、受付データに格納されている次回受付番号の値を表示し、顧客に案内することができる。受付番号発行キーを押下することで、次回受付番号の用紙を発行することができる。予定取引中止キーを押下することで事前に受付していた追加受付を中止し、追加受付データ記憶部9に格納している次回受付番号の追加受付データを削除することができる。
【0031】
以上説明したように、連続取引を行う顧客が存在する場合、占有させることなく連続取引を回避し、さらに取引を強制終了された顧客に対しても、最後尾に再び並びなおすことなく、再度取引が行う顧客受付けシステムを実現することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化して実施することが出来る。
例えば、上記実施例は、自動取引装置の一例としてATMを利用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ある端末装置に対して顧客が多く存在し、連続取引を行うことで装置を占有される場合に対して連続取引を回避するシステム全般に適用することが出来る。
【0032】
また、上記実施例では予定取引回数を入力する際、取引内容に応じて取引回数を入力したが、これに限らず、予測取引開始時間を算出できるのであれば、全取引内容にかかる取引時間を一律にし、図12のように予定取引回数の入力を取引回数のみとし、入力を簡略化してもよい。
【符号の説明】
【0033】
1:受付端末 2:表示部 3:入力部 4:センサー部 5:自動受付処理部 6:算出部
7:発行部 8:受付データ記憶部 9:追加受付データ記憶部 10:通信回線
11:自動取引処理装置 12:表示部 13:入力部 14:センサー部 15:取引制御部 16:発行部
17:受付番号表示パネル 18:表示部 19:スピーカ部。
【技術分野】
【0001】
本発明は顧客受付けシステムに係り、特に金融機関の窓口やキャッシュコーナーに設置される、顧客の取引の受付を自動的に行う顧客受付けシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関の窓口やキャッシュコーナーに設置される顧客受付けシステムでは、取引の順番待ちしている顧客の待ち時間を少なくために、顧客の取引時間を短縮する提案がなされている。例えば、特許文献1には、現金自動預け払い機(ATM)の待ち時間を短縮するために、待ち行列の長さ以外の判断条件を含めて総合的に待ち行列の長さを改善するシステムが開示されている。このシステムでは、ATMの取引内容を上位側で制限でき、同一取引内容の顧客を集約することで待ち行列を調整する。
【0003】
また、特許文献2では、ATMに待ち行列ができている場合、予め設定された連続取引上限回数を超える顧客に対して連続取引終了画面を表示部に表示するシステムが開示されている。このシステムでは、ATMで取引が終了する毎に終了を知らせる情報をサーバに送信し、各ATM毎の連続取引回数をカウントし、その連続取引回数が予め設定された連続取引上限回数以上になったとき、サーバから連続取引の終了を指示する表示画面をATMに送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−258979号公報
【特許文献2】特開2008−46805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1によれば、複数のATMが存在する場合は、各取引内容を制限することで行列が改善可能であるが、ATMの台数が少ないキャッシュコーナーでは、その効果を十分に発揮することが出来ない。また特許文献2によれば、同一顧客に専有されず、ATMの順番待ちしている顧客の待ち時間は短縮されるが連続取引上限回数以上の取引を行う顧客は、再度待ち行列の最後尾に並び直さなければならず、全取引を終了するまでに長時間の時間を要する問題がある。
【0006】
本発明は、上述した問題点に鑑み、連続取引制限回数以上の顧客に対して、待ち行列の最後尾に並ぶことなく再度取引を行える顧客受付けシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る顧客受付けシステムは、好ましくは、顧客との所定の取引を自動で行なう1又は複数の取引処理装置と、少なくとも該取引処理装置の一つと通信回線を介して接続され、該取引処理装置で取引を行なう顧客の受付け処理を行なう受付端末とを有して構成される顧客受付けシステムにおいて、
前記受付端末は:
顧客が希望する取引回数を含む取引内容を受付けて、受付データとして記憶する受付データ記憶部と、受付けた取引内容を基に連続した取引回数を算出する第1の算出手段と、前記算出手段で算出した連続した取引回数が所定の取引回数を超える場合、受付データを追加受付データとして記憶する追加受付データ記憶部と、前記取引処理装置から該取引処理装置の取引情報を受信する第1の受信手段と、前記追加受付データ記憶部に記憶された前記追加受付データ、および前記第1の受信手段で受信した前記取引処理装置の取引情報を基に所定の取引回数を超える取引の取引開始時刻を算出する第2の算出手段と、前記第2の算出手段で算出された該取引開始時刻情報、及び追加受付データ記憶部に記憶された前記追加受付データを、前記通信回線を介して前記取引処理装置へ送信する第1の送信手段と、を備え
前記取引処理装置は:
前記受付端末へ該取引処理装置の取引情報を、前記通信回線を介して送信する第2の送信手段と、前記受付端末から送信された前記受付データ、或いは追加受付データを、前記通信回線を介して受信する第2の受信手段と、前記顧客の希望する取引内容が所定の取引回数を超える連続した取引回数を含む取引内容であった場合、前記受信手段で受付けた前記受付データ、或いは追加受付データを基に前記顧客に対して、所定の取引回数を超えた取引に関する案内を案内誘導する案内表示部とを備える、ことを特徴とする顧客受付けシステムとして構成するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、連続取引を行う同一顧客によって、長時間取引処理装置を専有されることはなく、連続取引を強制的に終了された顧客に対して、最後尾に並ばずに済み、短時間で再度取引が可能となる。また順番待ちしている他の顧客もストレスを感じることなく連続取引を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一実施例による顧客受付けシステムの構成を示す図。
【図2】一実施例による受付データ記憶部に格納される受付データの例を示す図。
【図3】一実施例による次回受付データ記憶部に格納される次回受付データの例を示す図。
【図4】一実施例による受付端末の受付時の処理を示すフローチャート図。
【図5】一実施例による受付端末の受付データ取得後の処理を示すフローチャート図。
【図6】一実施例による受付端末の追加受付データの受付処理を示すフローチャート図。
【図7A】一実施例による顧客受付けシステムにおけるATMの取引動作を示すフローチャート図。
【図7B】一実施例による顧客受付けシステムにおけるATMの取引動作を示すフローチャート図。
【図8】一実施例における予定取引回数入力の画面例を示す図。
【図9】一実施例における取引継続選択画面の画面例を示す図。
【図10】一実施例における受付選択画面の画面例を示す図。
【図11】一実施例における次回受付番号発行画面の画面例を示す図。
【図12】一実施例における受付内容を取引回数のみにした場合の処理S404の画面例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明による顧客受付けシステムの実施形態について説明する。
図1は、一実施形態における顧客受付けシステムの構成を示す。顧客受付けシステムは、受付端末1と、複数の自動取引処理装置(以下、ATMという)11と、受付番号表示パネル17が、通信回線10を介して接続して構成される。
【0011】
受付端末1は例えば、センサー部4と、表示部2と、入力部3と、受付データ記憶部8と、次回受付データ記憶部9と、自動受付処理部5と、算出部6と、受付完了後に受付番号を印字した用紙を発行する発行部7を有して構成される。しかし、必ずしも受付データ記憶部8と次回受付データ記憶部9は区別しなくてもよく、受付データと次回受付データを管理できるのであれば1つの記憶部で代替しても構わない。さらに受付完了後の受付番号の用紙の発行は、必ずしも用紙を発行しなくてもよく、発行部7の代わりに接触式あるいは非接触式の媒体に受付番号を書き込み可能な装置で代替しても構わない。
【0012】
センサー部4は、受付端末の利用する顧客を検知するセンサーである。表示部2は、受付を行う際、取引内容もしくは取引回数、その他、待ち行列がなくATM11が空き状態の場合、空いているATM11への誘導案内を表示する表示部である。入力部3は、取引内容および取引回数を入力する入力部である。受付データ記憶部8は、受付を行った顧客の受付データを記憶し、次回受付データ記憶部9は、連続取引上限回数を越える顧客に対して次回受付する際の受付データを記憶する。
【0013】
ATM11は、顧客との間で行われる預貯金や残高照会等の従来の機能を実施する構成に加え、取引に関する案内を表示する表示部12と、取引終了もしくは継続を選択入力する入力部13と、顧客を検知するセンサー部14と、規定の連続取引上限回数を越える際の取引を管理する取引制御部15と、連続取引上限回数を越える顧客に対して次回取引の受付番号用紙を発行する発行部16を有して構成される。なお、これら構成部の全てを必ずしも備えなくてもよく、既存のATM11の機能で代替しても構わない。
受付番号表示パネル17は、顧客に案内を知らせる表示部18と、音声ガイダンスを発するスピーカ部19を備えて構成される。
【0014】
図2は受付データ記憶部8に格納される受付データの例を示す。
図示のように、受付データ記憶部8は、項番と、受付時間と、取引内容とその回数で構成された予定取引回数と、受付番号と、予測取引開始時間と、次回受付番号から構成される受付データを記憶する。ここで、予定取引回数は受付時に顧客によって入力された取引回数である。受付番号は発行部7で印字される番号であり、この受付番号には、待ち状態の顧客が番号から自身の待ち時間を予測できないようランダムな番号が振り分けられる。
【0015】
予測取引開始時間は、受付データ記憶部8及びATMで取引中のデータから時間を算出する。次回受付番号は、規定の連続取引上限回数(この例では連続取引上限回数を5回とする)越える顧客に対して、次回取引を行うための受付番号である。連続取引上限回数を越えない顧客に対しては、次回受付番号は設定されない。また、受付データ記憶部8は、予測取引開始時間が昇順となるように格納される。
【0016】
図3は次回受付データ記憶部9に格納される受付データの例を示す。
次回受付データ記憶部9に記憶される受付データは、受付データ記憶部8で上限取引回数を越える受付が対象となる。図示のように、次回受付データ記憶部9は、項番と、受付時間と、予定取引回数と、受付番号と、予測取引開始時間と、前回受付番号から構成される次回受付データを記憶する。ここで、予定取引回数は、受付データ記憶部8の受付回数から連続取引上限回数を引いた回数となる。受付番号と前回受付番号は、受付データ記憶部8の次回受付番号、受付番号と同じ番号であり、この受付番号によって各受付データを関連付けしている。予測取引開始時間は、前回受付番号の予測取引開始時間に自身の予測取引時間と予め設定された次回取引待ち時間の合計である。また、追加受付データ記憶部9は、受付データ記憶部8を同様に、予測取引開始時間が昇順となるように格納される。
【0017】
図4は、受付端末1における受付時の処理を示すフローチャートである。
顧客が受付端末1に近づくと、センサー部4で顧客を検知する(S401)。すると、受付装置1は、複数のATM11の状態情報を取得する(S402)。次に、受付装置1は、取得した情報から空き状態のATMが存在するが判定する(S403)。そして、受付装置1は、空き状態のATMが存在しないと判定した場合(S403;NO)、処理S404に進み、それ以外と判断した場合(S403;YES)は、表示部2に空き状態のATM11の識別番号等を表示して、顧客を空き状態のATMへ誘導して(S407)、処理を終了する。
処理S404では、表示部2に予定する取引内容および取引回数を入力する旨の案内を表示して、顧客に取引内容および取引回数を入力させる(S404)。次に、受付端末1は、受付データを受付データ記憶部8に格納し(S405)、発行部7から受付番号が印字された用紙を発行して、処理を終了する。
【0018】
図5は、受付端末1における受付データ取得後の処理を示すフローチャートである。
受付端末1は、格納された受付データのデータを取得する(S501)。次に、受付端末1は、受付データの予定取引回数が連続取引上限回数より大きいか判定する(S502)。判定の結果、予定取引回数が連続取引上限回数より大きいと判定した場合(S502;YES),処理S503に進み、それ以外と判定した場合(S502;NO)は、受付データの予測取引開始時間を算出して(S507)、処理を終了する。
ここで、予測取引開始時間は、自身の受付データより前に格納された受付データの取引内容および取引回数と、各ATM11の取引状態から算出する。算出に用いる各取引内容の取引時間については、予め1件の取引に所要する取引時間が設定されており、各受付データの合計取引時間は取引内容とその取引回数の積の合計で算出する。
【0019】
処理S503において、取引上限回数を超える取引専用の追加受付データを作成する。次に、受付装置1は、受付データの予測取引開始時間を算出する(S504)。取引回数は連続取引上限回数と同じとなり、算出に用いる取引内容は、受付時に入力された順番の取引内容とするが、必ずしもそうでなくても良く、取引時間の長い取引内容から順番に用いても良い。
次に、受付端末1は、追加受付データの予測取引開始時間を算出する(S505)。算出方法は、処理S504で算出した受付データの予測取引開始時間に、受付データの取引時間を加算し、さらに予め設定された「最長待ち時間」を加算する。ここで「最長待ち時間」は、追加受付を行った顧客が次回取引できるまでの最長待ち時間であり、この値を設定することで連続取引上限回数を超える顧客も最後尾に並ばず、次回までの待ち時間が保証される。
次に、受付装置1は、受付データを追加受付データ、それぞれの受付番号をお互いに共有することで、受付データと追加受付データの関連付けを行い(S506)、処理を終了する。
【0020】
図6は、追加受付データの受付処理を示すフローチャートである。
この処理は、受付データ記憶部8に新たに受付データが格納された際に処理が開始する。自動受付処理部5は、受付データ記憶部8から予測取引開始時間が最も遅い受付データ(以降、最終受付データという)を取得する(S601)。
次に、自動受付処理部5は、予測取引開始時間について、追加受付データ部9の追加受付データより、最終受付データの予測取引開始時間が早いか判定する(S603)。そして、自動受付処理部5は、追加受付データの方が早いもしくは同じと判定した場合(S603;YES)、処理S604に進み、それ以外の場合(S603;NO)は、処理を終了する。
処理S604では、処理S602で取得した追加受付データを追加受付データ記憶部9から受付データ記憶部8に格納する。その際の移動場所は、処理S601で取得した受付データの1つ前とする。
【0021】
次に、自動受付処理部5は、処理S601で取得した受付データに対して、再度、予測取引開始時間を算出する(S605)。そして、自動受付処理部5は、追加受付データ記憶部9に次の追加受付データが存在するか判定する(S606)。自動受付処理部5による判定の結果、追加受付データが存在すると判定した場合(S606;YES)、処理S602へ戻り、それ以外と判定した場合(S606;NO)は、処理を終了する。
【0022】
次に、図7A、図7Bを用いて、顧客受付けシステムにおけるATM11の取引動作について説明する。
ATM11がセンサー部14で顧客を検知すると(S701)、取引制御部15は、顧客が事前に受付端末1で受付を完了しているか判定する(S702)。その結果、受付端末1で受付が完了していると判定した場合(S702;YES)、処理S703へ進み、それ以外の場合は、処理S404(図4)と同様の予定取引入力画面を表示し、取引回数を入力し(S711)、処理S703へ進む。処理S703では、通常の取引をする。
【0023】
次に、自動受付処理部5は、取引回数が予定取引回数に達したか判定する(S704)。その結果、取引回数が予定取引回数に達したと判定した場合は(S704;YES)、処理S705へ進み、それ以外と判定した場合は(S704;NO)、現在順番待ちがあるか判定する(S714)。その結果、順番待ちがある場合は(S714;YES)、取引回数をカウントし(S715)、処理S703に戻り、それ以外の場合には(S714;NO)、そのまま処理S703に戻る。
【0024】
処理S705では、取引回数が連続取引上限回数に達したか判定する取引回数が連続取引上限回数に達した場合は(S705;YES)、処理S706へ進み、それ以外と判定した場合は(S705;NO)、取引継続の選択画面を表示して(S712)、取引を継続するか判定する(S713)。その結果、取引を継続すると判定した場合には(S713;YES)、処理S714へ進み、それ以外と判定した場合は(S713;NO)、自身が空き状態になった旨を受付端末1に送信し(S710)、処理を終了する。
【0025】
処理S706では、現在の受付データに対して、追加受付データが存在するか判定する。その結果、追加受付データが存在する場合は(S706;YES)、処理S707へ進み、それ以外と判定した場合は(S706;NO)、追加受付の選択画面を表示し(S716)、受付を行うか判定する(S717)。判定の結果、追加受付を行うと判定した場合は(S717;YES)、予定取引入力画面を表示し、取引回数を入力して(S718)、追加受付データを受付端末1へ送信する。追加受付データは、追加受付データ記憶部9に格納され(S719)、更に発行部16より追加受付番号を発行し(S720)、処理S710へ進んで、処理を終了する。処理S707では、追加受付番号の発行選択画面を表示する。
【0026】
次に、取引制御部15は、追加受付番号を発行するか判定する(S708)。追加受付番号を発行すると判定した場合(S708;YES)、発行部16より追加受付番号を発行し(S709)、処理S710へ進んで、処理を終了する。それ以外を判定し、追加受付の取引を行わない場合は(S708;NO)、追加受付データの削除通知を受付端末1に送信して(S721)、処理S710に進んで、処理を終了する。
【0027】
図8は、処理S404(図4)で表示される予定取引回数入力の画面例である。
表示内容は、各取引キーおよびその取引回数801、全取引の合計を表示する合計取引回数802と、訂正キー803と、確定キー804である。各取引キーは、押下する毎に、取引回数が加算される。誤って予定回数以上押下した場合は、訂正キー803を押下することで全取引の取引回数をリセットすることができる。
確定キー804を押下することで取引回数の入力が完了する。ここで表示する取引内容は変更してもよく取引キー数の変更や表示方式を別の形式にしても構わない。
【0028】
図9は、処理S712(図7A)で表示される取引継続選択画面の画面例である。
表示内容は、取引継続キー901と、取引終了キー902と、残りの連続取引可能回数を示す文言(903)である。取引継続キーを押下することで次の取引に移動することができる。取引終了キーを押下することで、取引を終了する。
残りの連続取引回数を示す文言は、連続取引上限回数から取引を完了した回数を引いた回数を表示し、顧客に残りの取引可能回数を案内する。ここで表示する内容は、これに限定しなくてもよく、現在の取引完了した回数も表示しても構わない。
【0029】
図10は、処理S716(図7B)で表示される受付選択画面の画面例である。
表示内容は、受付キー1001と、取引終了キー1002である。受付キーを押下すると受付を開始し、図8の画面を表示し、受付処理をすることができる。取引終了キーを押下することで取引を終了する。
【0030】
図11は、処理S707(図7B)で表示される次回受付番号発行画面の画面例である。
表示内容は、受付番号発行キー1101と、予定取引中止キー1102と、次回受付番号を案内する文言(1103)である。次回受付番号を案内する文言は、受付データに格納されている次回受付番号の値を表示し、顧客に案内することができる。受付番号発行キーを押下することで、次回受付番号の用紙を発行することができる。予定取引中止キーを押下することで事前に受付していた追加受付を中止し、追加受付データ記憶部9に格納している次回受付番号の追加受付データを削除することができる。
【0031】
以上説明したように、連続取引を行う顧客が存在する場合、占有させることなく連続取引を回避し、さらに取引を強制終了された顧客に対しても、最後尾に再び並びなおすことなく、再度取引が行う顧客受付けシステムを実現することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化して実施することが出来る。
例えば、上記実施例は、自動取引装置の一例としてATMを利用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ある端末装置に対して顧客が多く存在し、連続取引を行うことで装置を占有される場合に対して連続取引を回避するシステム全般に適用することが出来る。
【0032】
また、上記実施例では予定取引回数を入力する際、取引内容に応じて取引回数を入力したが、これに限らず、予測取引開始時間を算出できるのであれば、全取引内容にかかる取引時間を一律にし、図12のように予定取引回数の入力を取引回数のみとし、入力を簡略化してもよい。
【符号の説明】
【0033】
1:受付端末 2:表示部 3:入力部 4:センサー部 5:自動受付処理部 6:算出部
7:発行部 8:受付データ記憶部 9:追加受付データ記憶部 10:通信回線
11:自動取引処理装置 12:表示部 13:入力部 14:センサー部 15:取引制御部 16:発行部
17:受付番号表示パネル 18:表示部 19:スピーカ部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客との所定の取引を自動で行なう1又は複数の取引処理装置と、少なくとも該取引処理装置の一つと通信回線を介して接続され、該取引処理装置で取引を行なう顧客の受付け処理を行なう受付端末とを有して構成される顧客受付けシステムにおいて、
前記受付端末は:
顧客が希望する取引回数を含む取引内容を受付けて、受付データとして記憶する受付データ記憶部と、受付けた取引内容を基に連続した取引回数を算出する第1の算出手段と、前記算出手段で算出した連続した取引回数が所定の取引回数を超える場合、受付データを追加受付データとして記憶する追加受付データ記憶部と、前記取引処理装置から該取引処理装置の取引情報を受信する第1の受信手段と、前記追加受付データ記憶部に記憶された前記追加受付データ、および前記第1の受信手段で受信した前記取引処理装置の取引情報を基に所定の取引回数を超える取引の取引開始時刻を算出する第2の算出手段と、前記第2の算出手段で算出された該取引開始時刻情報、及び追加受付データ記憶部に記憶された前記追加受付データを、前記通信回線を介して前記取引処理装置へ送信する第1の送信手段と、を備え
前記取引処理装置は:
前記受付端末へ該取引処理装置の取引情報を、前記通信回線を介して送信する第2の送信手段と、前記受付端末から送信された前記受付データ、或いは追加受付データを、前記通信回線を介して受信する第2の受信手段と、前記顧客の希望する取引内容が所定の取引回数を超える連続した取引回数を含む取引内容であった場合、前記受信手段で受付けた前記受付データ、或いは追加受付データを基に前記顧客に対して、所定の取引回数を超えた取引に関する案内を案内誘導する案内表示部とを備える、
ことを特徴とする顧客受付けシステム。
【請求項2】
前記顧客受付けシステムは、該取引処理装置及び該受付け端末と通信回線を介して接続され、前記受付端末で受付けた顧客の取引の受付け番号を案内表示する受付番号表示器を有する請求項1記載の顧客受付けシステム。
【請求項3】
前記取引情報は、少なくとも前記取引処理装置の取引状況情報、取引内容、取引回数の一つを含む請求項1又は2記載の顧客受付けシステム。
【請求項4】
前記受付データは、前記取引処理装置における前記顧客の取引の取引開始時刻情報を含み、
前記追加受付データは、前記取引処理装置における前記顧客の所定の取引回数を超える取引の取引開始時刻を含む、請求項1乃至3のいずれかの項記載の顧客受付けシステム。
【請求項5】
前記受付データは、少なくとも前記受付端末で受付が行なわれた時の順番を示す項番情報、顧客に発行した受付け番号情報、受付け時刻情報、さらには該受付時に入力した取引内容情報、取引回数情報の一つを含む請求項1乃至4のいずれかの項記載の顧客受付けシステム。
【請求項6】
前記受付データは、前記顧客の希望する取引内容が所定の取引回数を超える連続した取引回数を含む取引内容であった場合、追加受付けした取引として、顧客に発行した次回の受付け番号情報を含む請求項1乃至4のいずれかの項記載の顧客受付けシステム。
【請求項7】
前記追加受付データは、前記受付端末で受付が行なわれた時に顧客に発行した最初の取引に関する受付け番号情報を含む請求項1乃至6のいずれかの項記載の顧客受付けシステム。
【請求項1】
顧客との所定の取引を自動で行なう1又は複数の取引処理装置と、少なくとも該取引処理装置の一つと通信回線を介して接続され、該取引処理装置で取引を行なう顧客の受付け処理を行なう受付端末とを有して構成される顧客受付けシステムにおいて、
前記受付端末は:
顧客が希望する取引回数を含む取引内容を受付けて、受付データとして記憶する受付データ記憶部と、受付けた取引内容を基に連続した取引回数を算出する第1の算出手段と、前記算出手段で算出した連続した取引回数が所定の取引回数を超える場合、受付データを追加受付データとして記憶する追加受付データ記憶部と、前記取引処理装置から該取引処理装置の取引情報を受信する第1の受信手段と、前記追加受付データ記憶部に記憶された前記追加受付データ、および前記第1の受信手段で受信した前記取引処理装置の取引情報を基に所定の取引回数を超える取引の取引開始時刻を算出する第2の算出手段と、前記第2の算出手段で算出された該取引開始時刻情報、及び追加受付データ記憶部に記憶された前記追加受付データを、前記通信回線を介して前記取引処理装置へ送信する第1の送信手段と、を備え
前記取引処理装置は:
前記受付端末へ該取引処理装置の取引情報を、前記通信回線を介して送信する第2の送信手段と、前記受付端末から送信された前記受付データ、或いは追加受付データを、前記通信回線を介して受信する第2の受信手段と、前記顧客の希望する取引内容が所定の取引回数を超える連続した取引回数を含む取引内容であった場合、前記受信手段で受付けた前記受付データ、或いは追加受付データを基に前記顧客に対して、所定の取引回数を超えた取引に関する案内を案内誘導する案内表示部とを備える、
ことを特徴とする顧客受付けシステム。
【請求項2】
前記顧客受付けシステムは、該取引処理装置及び該受付け端末と通信回線を介して接続され、前記受付端末で受付けた顧客の取引の受付け番号を案内表示する受付番号表示器を有する請求項1記載の顧客受付けシステム。
【請求項3】
前記取引情報は、少なくとも前記取引処理装置の取引状況情報、取引内容、取引回数の一つを含む請求項1又は2記載の顧客受付けシステム。
【請求項4】
前記受付データは、前記取引処理装置における前記顧客の取引の取引開始時刻情報を含み、
前記追加受付データは、前記取引処理装置における前記顧客の所定の取引回数を超える取引の取引開始時刻を含む、請求項1乃至3のいずれかの項記載の顧客受付けシステム。
【請求項5】
前記受付データは、少なくとも前記受付端末で受付が行なわれた時の順番を示す項番情報、顧客に発行した受付け番号情報、受付け時刻情報、さらには該受付時に入力した取引内容情報、取引回数情報の一つを含む請求項1乃至4のいずれかの項記載の顧客受付けシステム。
【請求項6】
前記受付データは、前記顧客の希望する取引内容が所定の取引回数を超える連続した取引回数を含む取引内容であった場合、追加受付けした取引として、顧客に発行した次回の受付け番号情報を含む請求項1乃至4のいずれかの項記載の顧客受付けシステム。
【請求項7】
前記追加受付データは、前記受付端末で受付が行なわれた時に顧客に発行した最初の取引に関する受付け番号情報を含む請求項1乃至6のいずれかの項記載の顧客受付けシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−118580(P2012−118580A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−264866(P2010−264866)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】
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