説明

顧客情報収集システムおよび方法

【課題】 顧客の個人情報をネットワーク上のサーバで収集する顧客情報収集システムを提供する。
【解決手段】 顧客情報収集システムが、顧客の個人情報を、ネットワークサーバ上の特定のサービスを提供するウェブサイトで収集する顧客情報収集システムであって、上記サービスの内容および少なくとも上記顧客の電子メールアドレスを含む顧客情報に関する質問を、上記ウェブサイトにアクセスしてきた上記顧客に伝達する質問伝達手段と、上記顧客による上記サービスの実施入力結果と上記顧客情報の質問入力結果とを含む回答を受信する回答受信手段とを備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特典によって顧客を引き付け、顧客の個人情報をネットワーク上のサーバで収集する顧客情報収集システムおよび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットが急速に普及することで様々な情報がインターネット上に氾濫している。一般的な情報閲覧者は莫大な情報量の中から自分が必要とする情報を得るために労力を費やし、逆に情報提供者は莫大な情報量の中に自分が提供する情報が埋もれないようにすることに労力を費やしている。その結果、情報閲覧者はインターネット上の検索サイトなどを頻繁に利用して情報を検索することを行い、情報送信者は他のホームページ中に自分のホームページへのリンクを張るなどの広告を行って、なるべく人目に触れるようなことが行われている。
【0003】特に、情報提供者がインターネット上で商品の売買を行うような電子商取引を行っている場合、まず、情報提供者自身の店舗(ホームページ)を広く認知してもらい、アクセスしてもらうことが必要である。そのためには、自身の店舗の存在を広く知ってもらうためのプロモーション活動を行わねばならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、商品の売買を行うホームページは数多く存在し、単に他のホームページにリンクを張るだけでは十分な広告活動を行ったことにはならず、多数の人にアクセスしてもらう可能性は低いという問題がある。更に、一度だけアクセスしてもらうのではなく、何度もアクセスしてもらえるように、ブックマーク登録をするように勧めることはできるが、繰り返しアクセスするかどうかはあくまでも顧客の任意の行為であり、顧客に何度もアクセスしてもらう確実性はなかった。
【0005】問題は、情報提供者から個別の情報閲覧者に対して積極的に連絡を取ってプロモーション活動を行うことができないことであり、そこには、情報閲覧者が個人情報の流出を危惧して自身の連絡先等をなるべく外部に出さないようにしているために、情報提供者から情報閲覧者の連絡先を知ることができないという点に問題がある。
【0006】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、顧客に対して積極的に顧客自身に関する情報を提供してもらうことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明に係る顧客情報収集システムの第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載の如く、顧客の個人情報を、ネットワークサーバ上の特定のサービスを提供するウェブサイトで収集する顧客情報収集システムであって、前記サービスの内容および少なくとも前記顧客の電子メールアドレスを含む顧客情報に関する質問を、前記ウェブサイトにアクセスしてきた前記顧客に伝達する質問伝達手段と、前記顧客による前記サービスの実施入力結果と前記顧客情報の質問入力結果とを含む回答を受信する回答受信手段とを備えてなる点にある。ここでサービスとは、顧客にスクラッチカードのようなゲームをさせる、占いをさせる等の顧客に何らかの操作入力をさせるものである。また特典とは、顧客に何らかの操作入力をさせた結果として顧客に返されるものであり、スクラッチカードの結果の商品を伝達すること、占いの結果を伝達すること等のサービス提供者側から顧客側に伝達される情報や物などである。
【0008】上記課題を解決するための本発明に係る顧客情報収集システムの第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項2に記載の如く、上記第一の特徴構成に加えて、前記回答に対する所定の評価を行う回答評価手段と、前記回答評価手段による評価結果を電子メールによって前記顧客の電子メールアドレスに伝達する評価結果伝達手段とを更に備えてなる点にある。
【0009】上記課題を解決するための本発明に係る顧客情報収集システムの第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項3に記載の如く、上記第二の特徴構成に加えて、前記評価結果に基づいて、前記顧客に対して提供する特典内容を決定する特典内容決定手段を更に備え、前記評価結果伝達手段が、前記特典内容を電子メールによって前記顧客の電子メールアドレスに伝達する点にある。
【0010】上記課題を解決するための本発明に係る顧客情報収集システムの第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項4に記載の如く、上記第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記顧客が前記ウェブサイトへ過去にアクセスしたことがあるか否かを判定可能な顧客判定手段と、過去にアクセスしてきた顧客の顧客情報を記憶する記憶手段とを更に備え、前記顧客から過去にアクセスがあった場合、前記記憶手段に記憶されている、前記質問伝達手段によって伝達した前記顧客情報に関する質問と異なる顧客情報に関する質問を前記質問伝達手段から前記顧客に伝達する点にある。
【0011】上記課題を解決するための本発明に係る顧客情報収集システムの第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項5に記載の如く、上記第一から第四の何れかの特徴構成に加えて、前記顧客による前記サービスの実施入力内容の一部が前記顧客情報に関する質問入力を兼ねる点にある。
【0012】上記課題を解決するための本発明に係る顧客情報収集方法の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項6に記載の如く、顧客の個人情報を、ネットワークサーバ上の特定のサービスを提供するウェブサイトで収集する顧客情報収集方法であって、前記サービスの内容および少なくとも前記顧客の電子メールアドレスを含む顧客情報に関する質問を、前記ウェブサイトにアクセスしてきた前記顧客に伝達する質問伝達工程と、前記顧客による前記サービスの実施入力結果と前記顧客情報の質問入力結果とを含む回答を受信する回答受信工程とを含む点にある。
【0013】上記課題を解決するための本発明に係る顧客情報収集方法の第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項7に記載の如く、上記第一の特徴構成に加えて、前記回答に対する所定の評価を行う回答評価工程と、前記回答評価工程による評価結果を電子メールによって前記顧客の電子メールアドレスに伝達する評価結果伝達工程とを含む点にある。
【0014】上記課題を解決するための本発明に係る顧客情報収集方法の第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項8に記載の如く、上記第二の特徴構成に加えて、前記評価結果に基づいて、前記顧客に対して提供する特典内容を決定する特典内容決定工程を含み、前記特典内容を電子メールによって前記顧客の電子メールアドレスに伝達する特典内容伝達工程とを含む点にある。
【0015】上記課題を解決するための本発明に係る顧客情報収集方法の第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項9に記載の如く、上記第一から第三の特徴構成に加えて、前記顧客から前記ウェブサイトに過去にアクセスがあったか否かを判定する顧客判定工程を含み、前記顧客から過去にアクセスがあった場合、前記質問伝達工程において伝達した前記顧客情報に関する質問と異なる顧客情報に関する質問を前記顧客に対して伝達する点にある。
【0016】上記課題を解決するための本発明に係る顧客情報収集方法の第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項10に記載の如く、上記第一から第四の特徴構成に加えて、前記顧客による前記サービスの実施入力内容の一部が前記顧客情報に関する質問入力を兼ねる点にある。
【0017】上記課題を解決するための本発明に係る顧客情報収集プログラムの特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項11に記載の如く、請求項6から請求項10に記載の何れかの顧客情報収集方法の前記各工程を前記サーバを構成するコンピュータに実行させる点にある。
【0018】以下に作用並びに効果を説明する。本発明に係る顧客情報収集システムの第一の特徴構成によれば、質問伝達手段がサービス内容と、サービスの内容および少なくとも電子メールアドレスを含む顧客情報の質問を伝達し、回答受信手段がサービスの実施入力結果および顧客情報の質問に対する回答を受信することで、第1にサービス提供で顧客を引き付けて、顧客に対して積極的に顧客情報を提供してもらうことができ、第2にネットワーク上で個人を特定することのできる電子メールアドレスを含むそれらの顧客情報をネットワークサーバ上のウェブサイトで収集してその後のプロモーション活動、例えば商品やイベントの案内を電子メールで送ることなどのプロモーション活動、に利用することができる。
【0019】本発明に係る顧客情報収集システムの第二の特徴構成によれば、回答評価手段が、上記回答に対する評価を行い、評価結果伝達手段が、上記回答評価手段による評価結果を電子メールによって上記顧客の電子メールアドレスに伝達することで、サービスの結果を顧客に対して正確に伝達することができる。更に、サービスの結果を顧客に対して怠りなく伝達することで当ウェブサイトへの信頼性が高まり、顧客が当ウェブサイトへ再度のアクセスを行おうとすることのきっかけとなる可能性があることから、顧客情報を更に収集することができる可能性も同様に高まる。
【0020】本発明に係る顧客情報収集システムの第三の特徴構成によれば、特典内容決定手段が、上記評価結果に基づいて、上記顧客に対して提供する特典内容を決定し、上記評価結果伝達手段が、上記特典内容を電子メールによって前記顧客の電子メールアドレスに伝達することから、特典内容を顧客に対して正確に伝達することができる。更に、特典内容を顧客に対して怠りなく伝達することで当ウェブサイトへの信頼性が高まり、顧客が当ウェブサイトへ再度のアクセスを行おうとすることのきっかけとなる可能性があることから、顧客情報を更に収集することができる可能性も同様に高まる。
【0021】本発明に係る顧客情報収集システムの第四の特徴構成によれば、顧客判定手段が上記顧客が当ウェブサイトへ過去にアクセスしたことがあるか否かを判定可能であり、記憶手段が過去にアクセスしてきた顧客の顧客情報を記憶し、上記顧客から過去にアクセスがあった場合、上記記憶手段に記憶されている、上記質問伝達手段によって伝達した上記顧客情報に関する質問と異なる顧客情報に関する質問を上記質問伝達手段から上記顧客に伝達することができ、その結果、顧客によるアクセス回数が増えた場合に、サーバが保有する顧客情報も豊富なものとすることができる。
【0022】本発明に係る顧客情報収集システムの第五の特徴構成によれば、顧客に対するサービスの提供が顧客情報の収集でもあるので、顧客に対してより積極的に顧客情報の提供を行ってもらうことができる。
【0023】本発明に係る顧客情報収集方法の第一の特徴構成によれば、第1にサービス提供で顧客を引き付けて、顧客に対して積極的に顧客情報を提供してもらうことができ、第2にネットワーク上で個人を特定することのできる電子メールアドレスを含むそれらの顧客情報をネットワークサーバ上のウェブサイトで収集してその後のプロモーション活動、例えば商品やイベントの案内を電子メールで送ることなどのプロモーション活動、に利用することができる。
【0024】本発明に係る顧客情報収集方法の第二の特徴構成によれば、サービスの結果を電子メールを利用して顧客に対して正確に伝達することができる。更に、サービスの結果を顧客に対して怠りなく伝達することで当ウェブサイトへの信頼性が高まり、顧客が当ウェブサイトへ再度のアクセスを行おうとすることのきっかけとなる可能性があることから、顧客情報を更に収集することができる可能性も同様に高まる。
【0025】本発明に係る顧客情報収集方法の第三の特徴構成によれば、特典内容を電子メールを利用して顧客に対して正確に伝達することができる。更に、特典内容を顧客に対して怠りなく伝達することで当ウェブサイトへの信頼性が高まり、顧客が当ウェブサイトへ再度のアクセスを行おうとすることのきっかけとなる可能性があることから、顧客情報を更に収集することができる可能性も同様に高まる。
【0026】本発明に係る顧客情報収集方法の第四の特徴構成によれば、顧客が当ウェブサイトにアクセスする度に顧客情報に関する質問の内容を変えることで、様々な顧客情報を収集することができ、顧客によるアクセス回数が増えた場合に、サーバが保有する顧客情報も豊富なものとすることができる。
【0027】本発明に係る顧客情報収集方法の第五の特徴構成によれば、サービス内容は顧客が希望したことであるので、顧客に対してより積極的に顧客情報の提供を行ってもらうことができる。
【0028】本発明に係る顧客情報収集プログラムの特徴構成によれば、記録媒体に記録されたプログラムが、一旦、上記サーバを構成するコンピュータの主記憶領域にインストールされると、その主記憶領域上のプログラムを実行することにより、上記コンピュータに上記の顧客情報収集方法の各工程を実行させることができる。その結果、上記顧客情報収集方法の第一から第五の何れかの特徴構成によるものと同様の作用効果が発揮される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明に係る顧客情報収集システムおよびそれを用いた顧客情報収集方法の実施例を説明する。ここでは特に、特定のウェブサイトに人を集めて商品やイベントのプロモーション活動を行い、同時にアクセスしてきた人の個人情報を収集する方法を説明する。
【0030】図1に示すように、本発明に係る顧客情報収集システムは、サービス提供者側にあるサーバ1と、顧客側にあるコンピュータや携帯情報端末などの顧客側端末2と、両者を接続するインターネット3とを備えてなる。サーバ1は、アクセスしてきた顧客に対してサービスを提供すると共に、様々な質問を行う質問伝達手段4と、上記質問の回答を求め、回答を受信する回答受信手段5と、顧客による入力結果が適正であるか、そして適正である場合には入力結果に基づくサービスの評価結果を決定し、適正でない場合には上記回答受信手段5に対して再度回答を求めさせ、受信させる回答評価手段6と、上記評価結果に基づいて、顧客に与える特典内容を決定する特典内容決定手段7と、上記評価内容および上記特典内容を顧客に伝達する評価結果伝達手段8とを備えてなる。
【0031】ここでサービスとは、顧客にスクラッチカードのようなゲームをさせる、占いをさせる、おみくじをさせる等の顧客に何らかの操作入力を顧客側端末2でさせて、顧客を遊ばせるものである。特典とは、顧客に何らかの操作入力をさせた結果として顧客に返されるものであり、スクラッチカードの結果の商品を伝達すること、占いの結果を伝達すること、おみくじの結果を伝達すること等のサービス提供者側から顧客側に伝達される情報や物などである。
【0032】<第1実施形態>以下に図1の顧客情報収集システムを用いた顧客情報収集方法の第1実施形態を説明する。ここで例示する顧客情報収集システムは、あるパソコン店から開店セールのプロモーションの依頼を受けたサーバ1が、そのパソコン店(インターネットのショッピングサイトはサーバ1上に置かれている)で使用可能な割引券が当たるスクラッチカードゲームというサービスで広く顧客情報を収集し、割引券という特典を与えつつ、集めた顧客情報を使って更にプロモーション活動を行う場合について説明している。
【0033】図2に示すように顧客は顧客側端末2を用いてサーバ1上のサービス提供ウェブサイトにアクセスしてくる(工程100)。このサービス提供ウェブサイトのURLは雑誌などの媒体や、他のウェブサイトに上記URLへのリンクを張ることで広く知らせることができる。顧客からアクセスを受けたサーバ1の質問伝達手段4は上述したようなサービスを顧客に伝達し、顧客側端末2のブラウザに表示させる(工程102)。図4(a)に例示するのはサービスがデジタルスクラッチカード11である場合である。サービスを提示すると共に、ブラウザ上には顧客の目に付くように商品の販売価格やイベントの告知が広告13として行われている。
【0034】図4(b)はデジタルスクラッチカード11の実施結果を示す図であり、顧客が顧客側端末2の操作入力を行って中央のマスクを選択した結果「n9」という文字が現れた状態を示している。通常のスクラッチカードであれば、マスクを削り取ることで「500円割引」や「はずれ」などの特典内容を確認することができるが、本実施形態ではこの時点で具体的な特典内容を教えることはしない。例えば、この時点で「はずれ」であることが顧客に分かれば、引き続く工程を実施してもらえなくなり、顧客情報を収集することができなくなるからである。次に、顧客が「次へ」ボタン12をクリックすることで引き続く工程へ進む。或いは、「次へ」ボタン12がクリックされて、入力結果である「n9」という文字をサーバ1の回答受信手段5が受信し(回答受信工程)、それをサーバ1の回答評価手段6で評価して「あたり」または「はずれ」のような簡単な評価結果を評価結果伝達手段8を用いて顧客に対して伝達するようにしてもよい(評価結果伝達工程)。
【0035】サーバ1の質問伝達手段4は更に、図5に示すようにデジタルスクラッチカード11の実施入力結果14と顧客情報15に関して回答を入力するように求める(工程102)(質問伝達工程)。図5で要求されている顧客情報15は名前と電子メールアドレスであるが、顧客の生年月日、家族構成、趣味などの入力を求めてもよく、特定の情報に限定されるものではない。ただし、後の工程で顧客と連絡を取るための連絡先として電子メールアドレスを必要とすることから、顧客情報15の中に顧客の連絡先を特定するためのアドレス(電子メールアドレス)は含まれていなければならない。
【0036】図5に示したブラウザ上で求められた入力項目を入力した後、「送信」ボタン16をクリックすることでデジタルスクラッチカード11の実施入力結果14と顧客情報15の質問結果とを含む回答がサーバ1に伝達される(工程106)。伝達された回答は、サーバ1の回答受信手段5において受信され(回答受信工程)、記憶手段10に記憶される(工程108)。次に、受信された回答について入力内容に不正な点(例えば入力不足)などが無いか、などの判定がサーバ1の回答評価手段6によって行われる(工程110)(回答評価工程)。回答が適正であると判定された場合(工程110a)、図6(a)に示したような画面が顧客側端末2のブラウザに表示され、顧客が入力した情報が受け付けられたことが伝達される。一方で、回答に入力不足などがあり、回答が適正でないと判定された場合、図6(b)に示したような画面が顧客側端末2のブラウザ上に表示されて入力に不正な点があったことが伝達され、「戻る」ボタン17がクリックされれば図5に示したような回答入力を求める画面が顧客側端末2のブラウザ上に再度表示される。
【0037】適正な回答が得られた後、工程112において、サーバ1の回答評価手段6によって顧客によるデジタルスクラッチカード11の入力結果が評価され(回答評価工程)、その評価結果に基づいて顧客に与えられる特典内容が特典内容決定手段7によって決定される(特典内容決定工程)。また、決定された特典は顧客情報と共に記憶手段10に記憶される。具体的には、図4および図5で例示したようにデジタルスクラッチカード11の実施結果は「n9」という文字であったが、これをサーバ1の記憶手段10の情報と照会することで「500円分の割引券」などの特典内容が決定され、記憶手段10に記憶される。
【0038】次に、工程114において上記特典内容が電子メールによって顧客が入力した電子メールアドレスに伝達される(特典内容伝達工程)。工程116において特典内容を受信した顧客は、「500円分の割引券」を使用可能なインターネット上のショッピングサイトや、実際の店舗に行って特典を要求することできる(工程118)。サーバ1上に置かれたインターネット上のショッピングウェブサイトで特典を受ける場合には、工程114で受け取った電子メールをそのショッピングサイトに転送することで特典内容の提示を行い、実際の店舗で特典を受ける場合には、受け取った電子メールを印刷するか、または持ち運び可能な端末に表示させて販売者に提示すればよい。その際、サーバ1の顧客判定手段9は提示された特典内容を記憶手段10に記憶されている顧客情報と照会して、その特典が有効であるか否かの判定を行う(工程120)。使用した特典は、記憶手段10から削除されるか、または使用済みとされる。特典が有効であれば、顧客に対して割引などの特典を与える(工程122)。
【0039】<第2実施形態>第2実施形態はサーバ1のサービス提供ウェブサイトにアクセスしてきた顧客に対して、まずアクセス履歴があるか否かを判定する点で上述の第1実施形態と異なる。
【0040】工程200において顧客がサーバ1のサービス提供ウェブサイトにアクセスしてきた場合、顧客判定手段9はクッキー(cookie)などによってその顧客が当サービス提供ウェブサイトにアクセスしたことがあるか否かを判定する(工程201)。過去にアクセスしてきた顧客である場合(場合a)、その顧客の顧客情報を記憶手段10から読み出す(工程202)。次に、第1実施形態と同様にデジタルスクラッチカード11などのサービスが伝達され、そのデジタルスクラッチカード11の実施入力結果14と顧客情報15に関する回答を求める(工程203)。ここで、顧客が過去にアクセスしてきた顧客である場合(場合a)は、過去の質問伝達工程において行ったのと異なる質問を伝達する。1回目のアクセスの際に図5で例示したように名前と電子メールアドレスとを質問した場合、2回目のアクセスでは、例えば、誕生日と電子メールアドレスとを質問する。顧客がアクセスする度に異なる質問が行われることで、顧客に対して様々な質問を投げかけることができ、その結果、情報量が豊富な顧客情報データベースを作成することができる。一方で、顧客が過去にアクセスしてきたことの無い顧客である場合(場合b)、第1実施形態と同様に任意の質問が顧客に対して伝達される。引き続いて行われる工程は、図2および第1実施形態で説明した工程104から工程122と同様である。
【0041】図7にはサービス提供ウェブサイトで提供されるサービスが誕生日占いである場合を例示する。図7R>7は、誕生日占いサービスの提供と、サービスの実施入力結果14の質問と、顧客情報15の質問が行われた状態(工程102または工程203)を図示している。この場合、サービスの質問は顧客の誕生日であり、これは顧客情報15の質問を兼ねる。更に別の例を挙げると、サービスが姓名判断であるような場合は、名前の記入を求めることがサービスの質問と顧客情報の質問を兼ねている。他の工程は、上述の第1実施形態または第2実施形態と同様である。
【0042】上述の実施形態では、プロモーション活動を依頼したショッピングサイトが、そのプロモーション活動の依頼を受けたサーバ1上に置かれている場合について説明したが、それぞれがネットワークでつながれた別のサーバとして構成されていてもよい。例えば、サーバ1が、複数の店舗(ショッピングサイトページ)がテナントとして入っているショッピングモールであり、サーバ1につながれた(サーバ1からリンクが貼られている)別のサーバに個々の店舗(ショッピングサイト)が置かれている場合がこれに当てはまる。この場合、ショッピングモール(サーバ1)にアクセスしてきた顧客は、サーバ1で発行された特典を各店舗のサーバで使用する構成とすることができる。その場合、サーバ1の記憶手段10を各店舗のショッピングサイトページのサーバからアクセス自由に設定しておくことで、顧客から特典を求められた場合には、上述したように、提示された特典をサーバ1の記憶手段10に記憶されている顧客情報と照会して、特典が有効であるか否かの判定を行うことができる構成にされている。
【0043】また、サーバ1は得られた顧客情報を使用してプロモーション活動を行うこともできる。各ショッピングサイトのサーバからプロモーション活動の依頼があった場合、サーバ1の記憶手段10に記憶している顧客情報を使用して商品案内やイベント案内が記載された電子メールを送り、各ショッピングサイトにアクセスするようにプロモーション活動を実施する。
【0044】尚、上述の実施形態では顧客側端末2に表示されるブラウザ画面の例として、一般的なパーソナルコンピュータのブラウザ画面を図示したが、顧客側端末2として携帯電話やその他の携帯通信端末を使用する場合は、それらの機器に情報を表示させ、顧客からの入力を受け付けるように改変することも可能である。
【0045】次に、本発明に係る顧客情報収集プログラムについて説明する。上記したように、本発明に係る顧客情報収集方法を、質問伝達手段4、回答受信手段5、回答評価手段6、特典内容決定手段7、評価結果伝達手段8、顧客判定手段9として機能させるためのプログラムによって実行するには、そのようなプログラムを先ずサーバ1(または各ショッピングサイトのサーバ)の記憶手段10にインストールする必要がある。従って、これらのインストール前のプログラムをサーバが読み取り可能な記録媒体、例えば、CD−ROM(compact disc read only memory)等から直接インストールするか、或いは、インターネット等の伝送媒体を介してサーバ1内の記憶手段10に、当該プログラムをダウンロードする。更には、当該インストールをコンピュータ・ネットワークを介して行う場合は、前記インストール前の各プログラムを所定のサーバ上の記憶媒体(ハードディスク装置等)にコンピュータから読み出し可能に記憶しておいても構わない。尚、上記の手段がサーバ1またはそれに接続された機器に備わった機能を使用することによって実施可能であるならば、上記手段として機能させるためのプログラムをすべて記憶手段10に格納しておく必要はない。
【0046】更に、記憶媒体は必ずしも物理的に単体の記憶装置である必要はない。例えば、複数のCD−ROMや、コンピュータ・ネットワーク上に分散された複数のサーバ上に前記各プログラムが分散して(例えば、サーバ1と各ショッピングサイトのサーバとに分散して)配置されていても構わない。
【0047】尚、上述の実施形態ではサービスとしてデジタルスクラッチカードのようなゲームと誕生日占いを例に挙げて本発明の顧客情報収集方法を説明したが、サービスの内容はこれらに限定されるものではなく、他の様々なサービスを利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】顧客情報収集システムの構成図を示す。
【図2】顧客情報収集方法の流れ図を示す。
【図3】顧客情報収集方法の流れ図を示す。
【図4】ブラウザ画面の一例を示す。
【図5】ブラウザ画面の一例を示す。
【図6】ブラウザ画面の一例を示す。
【図7】ブラウザ画面の一例を示す。
【符号の説明】
1 サーバ
2 顧客側端末
3 インターネット
4 質問伝達手段
5 回答受信手段
6 回答評価手段
7 特典内容決定手段
8 評価結果伝達手段
9 顧客判定手段
10 記憶手段
11 デジタルスクラッチカード
12 「次へ」ボタン
13 広告
14 実施入力結果
15 顧客情報
16 「送信」ボタン
17 「戻る」ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】 顧客の個人情報を、ネットワークサーバ上の特定のサービスを提供するウェブサイトで収集する顧客情報収集システムであって、前記サービスの内容および少なくとも前記顧客の電子メールアドレスを含む顧客情報に関する質問を、前記ウェブサイトにアクセスしてきた前記顧客に伝達する質問伝達手段と、前記顧客による前記サービスの実施入力結果と前記顧客情報の質問入力結果とを含む回答を受信する回答受信手段とを備えてなる顧客情報収集システム。
【請求項2】 前記回答に対する所定の評価を行う回答評価手段と、前記回答評価手段による評価結果を電子メールによって前記顧客の電子メールアドレスに伝達する評価結果伝達手段とを更に備えてなる請求項1に記載の顧客情報収集システム。
【請求項3】 前記評価結果に基づいて、前記顧客に対して提供する特典内容を決定する特典内容決定手段を更に備え、前記評価結果伝達手段が、前記特典内容を電子メールによって前記顧客の電子メールアドレスに伝達することを特徴とする請求項2に記載の顧客情報収集システム。
【請求項4】 前記顧客が前記ウェブサイトへ過去にアクセスしたことがあるか否かを判定可能な顧客判定手段と、過去にアクセスしてきた顧客の顧客情報を記憶する記憶手段とを更に備え、前記顧客から過去にアクセスがあった場合、前記記憶手段に記憶されている、前記質問伝達手段によって伝達した前記顧客情報に関する質問と異なる顧客情報に関する質問を前記質問伝達手段から前記顧客に伝達することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の顧客情報収集システム。
【請求項5】 前記顧客による前記サービスの実施入力内容の一部が前記顧客情報に関する質問入力を兼ねることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の顧客情報収集システム。
【請求項6】 顧客の個人情報を、ネットワークサーバ上の特定のサービスを提供するウェブサイトで収集する顧客情報収集方法であって、前記サービスの内容および少なくとも前記顧客の電子メールアドレスを含む顧客情報に関する質問を、前記ウェブサイトにアクセスしてきた前記顧客に伝達する質問伝達工程と 、前記顧客による前記サービスの実施入力結果と前記顧客情報の質問入力結果とを含む回答を受信する回答受信工程とを含む顧客情報収集方法。
【請求項7】 前記回答に対する所定の評価を行う回答評価工程と、前記回答評価工程による評価結果を電子メールによって前記顧客の電子メールアドレスに伝達する評価結果伝達工程とを含む請求項6に記載の顧客情報収集方法。
【請求項8】 前記評価結果に基づいて、前記顧客に対して提供する特典内容を決定する特典内容決定工程を含み、前記特典内容を電子メールによって前記顧客の電子メールアドレスに伝達する特典内容伝達工程とを含む請求項7に記載の顧客情報収集方法。
【請求項9】 前記顧客から前記ウェブサイトに過去にアクセスがあったか否かを判定する顧客判定工程を含み、前記顧客から過去にアクセスがあった場合、前記質問伝達工程において伝達した前記顧客情報に関する質問と異なる顧客情報に関する質問を前記顧客に対して伝達することを特徴とする請求項6から請求項8の何れかに記載の顧客情報収集方法。
【請求項10】 前記顧客による前記サービスの実施入力内容の一部が前記顧客情報に関する質問入力を兼ねることを特徴とする請求項6から請求項9に記載の顧客情報収集方法。
【請求項11】 請求項6から請求項10に記載の何れかの顧客情報収集方法の前記各工程を前記サーバを構成するコンピュータに実行させるための顧客情報収集プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2002−140507(P2002−140507A)
【公開日】平成14年5月17日(2002.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−334532(P2000−334532)
【出願日】平成12年11月1日(2000.11.1)
【出願人】(500506301)株式会社プロファクトリー (1)
【Fターム(参考)】