説明

風呂蓋及び浴槽監視システム

【課題】浴槽内の湯温を容易に確認することができる風呂蓋及び該風呂蓋を備える浴槽監視システムを提供する。
【解決手段】風呂蓋10は、ゼーベック素子11、LED12、制御回路13、温度センサ14などを備える。ゼーベック素子11は、電圧(電力)をLED12、制御回路13などへ出力する。LED12は、例えば、白色LEDチップを備え、ゼーベック素子11からの電力により、風呂蓋10の表面101から白色光を放出することができる。温度センサ14は、風呂蓋10の裏面102に設けてあり、浴槽を風呂蓋10で蓋をした状態で、浴槽内の温度(湯温)を検出する。制御回路13は、温度センサ14で検出した温度に応じてLED12の発光状態を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽に用いられる風呂蓋及び該風呂蓋を備える浴槽監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、浴槽内の湯加減をみるためには、風呂蓋をあけて浴槽に手を入れて確認する必要があった。このため、浴槽に手を入れなくても湯加減を確認することができる浴槽が検討されている。
【0003】
例えば、基材を示温材とともに一体に金型成形し、表面に示温材を有する浴槽が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の浴槽にあっては、浴槽内に直接手を入れて湯加減をみる必要はないものの、示温材を用いているため、視認性がよくない。特に、浴室が暗い場合には、浴槽内の温度を確認することができない。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、浴槽内の湯温を容易に確認することができる風呂蓋及び該風呂蓋を備える浴槽監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る風呂蓋は、蓋体を備える風呂蓋において、前記蓋体の表面に設けられ、光源を有する発光部と、該発光部へ電力を供給する電源部とを備え、前記発光部は、温度に応じて発光するように構成してあることを特徴とする。
【0008】
本発明にあっては、蓋体の表面に設けられ、光源を有する発光部と、発光部へ電力を供給する電源部とを備える。発光部は光源を備え、温度に応じて発光することができるので、視認性に優れ、浴室が暗い場合であっても浴槽内の湯温を容易に確認することができる。また、光源の発光により湯温を知らせることができるので、浴室に入らなくても、例えば、浴室のドアを通じて浴槽内の湯温を容易に確認することができる。
【0009】
本発明に係る風呂蓋は、前記蓋体の表面に設けられ、温度を検出する温度検出部と、該温度検出部で検出した温度に応じて前記発光部の発光状態を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、蓋体の表面に設けられ、温度を検出する温度検出部と、温度検出部で検出した温度に応じて発光部の発光状態を制御する制御部とを備える。温度検出部は、例えば、赤外線温度センサであり、浴槽に風呂蓋を置いた場合に、浴室側を表面、浴槽側を裏面とすると、風呂蓋の裏面(浴槽側の面)に設けることができる。これにより、浴槽内の湯温を検出することができる。制御部は、検出された湯温に応じて発光部の発光状態を制御する。例えば、発光部を連続点灯させるか点滅させるか、明るさを変化させる、あるいは発光色を変化させるなどを制御する。これにより、浴槽内の湯温又は湯温の変化を発光状態により正確に判別することができる。また、湯温を確認するために風呂蓋をあける必要もない。
【0011】
本発明に係る風呂蓋は、温度の設定値又は設定範囲を記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記温度検出部で検出した温度が前記設定値又は設定範囲内であるか否かに応じて前記発光部が異なる発光状態で発光すべく制御するように構成してあることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、温度の設定値又は設定範囲を記憶する記憶部を備え、制御部は、検出した温度が設定値又は設定範囲内であるか否かに応じて発光部が異なる発光状態で発光すべく制御する。異なる発光状態とは、連続点灯又は点滅すること、調光すること、又は調色すること等である。設定値又は設定範囲は、適宜設定することができ、例えば、38℃から46℃の間の任意の温度又は温度範囲とすることができる。制御部は、例えば、検出した浴槽内の湯温が設定値又は設定範囲内であれば、発光部を点灯させ、検出した湯温が設定値又は設定範囲外であれば、発光部を点滅させる。これにより、浴槽内の湯温が上昇し過ぎたか、冷めすぎたかを容易に判別することができる。あるいは、制御部は、例えば、検出した浴槽内の湯温が設定値又は設定範囲内であれば、発光部を白色点灯させ、検出した湯温が設定値又は設定範囲を超えた場合、発光部を赤色点灯させ、検出した湯温が設定値又は設定範囲を下回った場合、発光部を青色点灯させる。これにより、浴槽内の湯温が上昇し過ぎたか、冷めすぎたかを容易に判別することができる。
【0013】
本発明に係る風呂蓋は、前記制御部は、前記発光部の点灯、調光又は点滅を制御するように構成してあることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、制御部は、発光部の点灯、調光又は点滅を制御する。これにより、発光部の明るさ、あるいは点灯か点滅かで浴槽内の湯温又は湯温の変化を正確に判別することができる。
【0015】
本発明に係る風呂蓋は、前記発光部は、発光色の異なる光源を備え、前記制御部は、前記発光部の調色を制御するように構成してあることを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、発光部は、発光色の異なる光源を備え、制御部は、発光部の調色を制御する。これにより、発光部の発光色で浴槽内の湯温又は湯温の変化を正確に判別することができる。
【0017】
本発明に係る風呂蓋は、前記温度検出部を前記蓋体の裏面にさらに設けてあり、前記制御部は、各温度検出部で検出した温度差が所定値を超えた場合、その旨を通知すべく前記発光部の発光状態を制御するように構成してあることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、蓋体の表裏面それぞれに温度検出部を設ける。例えば、風呂蓋の表側(浴室側)と裏側(浴槽側)の両面に赤外線温度センサを設け、浴槽内の湯温と浴室内の温度(浴室の雰囲気温度)とを検出して両者の温度を検出する。制御部は、各温度検出部で検出した温度差が所定値を超えた場合、その旨を通知すべく発光部の発光状態を制御する。温度差が所定値(例えば、10℃)以内であれば、発光部を連続点灯させ、温度差が所定値を超えた場合には、発光部を点滅させて浴室内の温度と湯温との温度差が大きい旨の注意を喚起する。これにより、特に冬場などに浴室が寒い状態になっているときに、浴室に入ることで急激な温度変化により体が受ける影響(例えば、ヒートショック)の可能性を未然に通知してヒートショックの発生を防止することができる。
【0019】
本発明に係る風呂蓋は、前記電源部は、前記蓋体の表裏面それぞれに電極を有し、該蓋体の表裏面の温度差に応じて電力を供給するゼーベック素子を備えることを特徴とする。
【0020】
本発明にあっては、電源部は、蓋体の表裏面それぞれに電極を有し、蓋体の表裏面の温度差に応じて電力を供給するゼーベック素子を備える。すなわち、ゼーベック素子が検出する高温側を浴槽側、低温側を浴室側とすることにより、浴槽内の湯温を利用して発光部を発光させることができるので、乾電池又は二次電池が不要であり、また、外部からの電力供給も不要であり、風呂蓋単体で発光部の動作(発光)を実現することができる。
【0021】
本発明に係る風呂蓋は、前記電源部は、前記蓋体の表裏面それぞれに電極を有し、該蓋体の表裏面の温度差に応じた電圧を出力するゼーベック素子を備え、前記発光部は、前記ゼーベック素子が出力する電圧の大小に応じて異なる発光状態で発光するように構成してあることを特徴とする。
【0022】
本発明にあっては、電源部は、蓋体の表裏面それぞれに電極を有し、蓋体の表裏面の温度差に応じた電圧を出力するゼーベック素子を備える。すなわち、ゼーベック素子は、浴槽内の湯温と浴室内の温度(浴室の雰囲気温度)との温度差が大きいほど高い(大きい)電圧を出力する。発光部は、ゼーベック素子が出力する電圧の大小に応じて異なる発光状態で発光する。例えば、浴槽内の湯温と浴室内の温度(浴室の雰囲気温度)との温度差が小さい場合、すなわちゼーベック素子が出力する電圧が小さい(低い)場合、発光部を緑色点灯させ、浴槽内の湯温と浴室内の温度(浴室の雰囲気温度)との温度差が大きい場合、すなわちゼーベック素子が出力する電圧が大きい(高い)場合、発光部を赤色点灯させる(緑色は点灯させても消灯させてもよい)。これにより、特に冬場などに浴室が寒い状態になっているときに、浴室に入ることで急激な温度変化により体が受ける影響(例えば、ヒートショック)の可能性を未然に通知してヒートショックの発生を防止することができる。
【0023】
本発明に係る風呂蓋は、前記発光部は、LEDを備えることを特徴とする。
【0024】
本発明にあっては、発光部は、LEDを備える。これにより、低消費電力で高輝度の発光部を実現することができ、視認性を向上させることができる。また、LEDに流れる電流を制御するだけで、調光、調色などの発光状態の制御を容易に行うことができる。
【0025】
本発明に係る浴槽監視システムは、蓋体を備える風呂蓋と、該風呂蓋が用いられる浴槽の状態を報知する報知装置とを備える浴槽監視システムにおいて、前記風呂蓋は、温度を検出する温度検出部と、該温度検出部で検出した温度に関する温度情報を前記報知装置へ送信する送信部とを備え、前記報知装置は、前記温度情報を受信する受信部と、該受信部で受信した温度情報に基づいて前記浴槽の状態を報知する報知部とを備えることを特徴とする。
【0026】
本発明にあっては、蓋体を備える風呂蓋と、風呂蓋が用いられる浴槽の状態を報知する報知装置とを備え、風呂蓋は、温度を検出する温度検出部、及び温度検出部で検出した温度に関する温度情報を報知装置へ送信する送信部を備える。報知装置は、風呂蓋が送信した温度情報を受信する受信部、及び受信部で受信した温度情報に基づいて浴槽の状態を報知する報知部を備える。これにより、風呂蓋をあけることなく浴槽内の湯温又は湯温の変化を判別することができる。また、報知部を風呂蓋とは別の報知装置に備えるので、風呂蓋の消費電力を抑制することができる。
【0027】
本発明に係る浴槽監視システムは、前記報知装置は、光源を備え、前記報知部は、前記温度情報に基づいて前記光源の発光状態を制御する制御部を備えることを特徴とする。
【0028】
本発明にあっては、報知装置は、光源を備え、報知部は、温度情報に基づいて光源の発光状態を制御する制御部を備える。報知装置は、例えば、浴室に設置された照明装置である。温度情報に基づいて浴室内の照明の発光状態を変化させることにより、浴槽内の湯温又は湯温の変化を容易に確認することができる。また、光源の発光により湯温を知らせることができるので、浴室に入らなくても、例えば、浴室のドアを通じて浴槽内の湯温を容易に確認することができる。また、報知装置は、壁などに設置されたスイッチ(照明用の電源をオン/オフするスイッチなど)である。これにより、浴室の外にある照明用のスイッチを発光させることにより、浴室に入る前に浴槽内の湯温又は湯温の変化を確認することができる。
【0029】
本発明に係る浴槽監視システムは、前記報知装置は、文字又は画像を表示する表示部を備え、前記報知部は、前記温度情報を前記表示部に表示するように構成してあることを特徴とする。
【0030】
本発明にあっては、報知装置は、文字又は画像を表示する表示部を備え、報知部は、温度情報を表示部に表示する。これにより、例えば、リビングにあるモニタ(表示部)で浴室に入る前に浴槽内の湯温又は湯温の変化を確認することができる。
【0031】
本発明に係る浴槽監視システムは、前記報知装置は、音声出力部を備え、前記報知部は、前記温度情報に基づいて前記音声出力部から通知音又は警告音を出力するように構成してあることを特徴とする。
【0032】
本発明にあっては、報知装置は、音声出力部(例えば、スピーカなど)を備え、報知部は、温度情報に基づいて音声出力部から通知音又は警告音を出力する。これにより、例えば、リビングにあるモニタのスピーカで浴室に入る前に浴槽内の湯温又は湯温の変化を確認することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、浴室が暗い場合であっても浴槽内の湯温を容易に確認することができる。また、浴室に入らなくても、例えば、浴室のドアを通じて浴槽内の湯温を容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施の形態1の風呂蓋の設置例を示す模式図である。
【図2】実施の形態1の風呂蓋の構成の一例を示す模式図である。
【図3】実施の形態1の風呂蓋の第1例としての制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態1の風呂蓋の動作の第1例を示す説明図である。
【図5】実施の形態1の風呂蓋の第2例としての制御回路の構成を示すブロック図である。
【図6】実施の形態1の風呂蓋の動作の第2例を示す説明図である。
【図7】実施の形態1の風呂蓋の構成の他の例を示す模式図である。
【図8】実施の形態1の風呂蓋の動作の第3例を示す説明図である。
【図9】実施の形態1の風呂蓋の構成の他の例を示す模式図である。
【図10】発光部の構成の一例を示す回路図である。
【図11】実施の形態2の浴槽監視システムの構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
(実施の形態1)
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は実施の形態1の風呂蓋10の設置例を示す模式図であり、図2は実施の形態1の風呂蓋10の構成の一例を示す模式図であり、図3は実施の形態1の風呂蓋10の第1例としての制御回路13の構成を示すブロック図である。図1に示すように、風呂蓋10は、例えば、矩形状の板状をなす蓋体103を有する。蓋体103は、例えば、発泡樹脂製であり、保温性に優れ、抗菌処理が施してあり、折り畳みタイプ、あるいはシャッタータイプなどがある。
【0036】
風呂蓋10(蓋体103)は、表面101及び裏面102を有し、浴槽50の上面に風呂蓋10を置いた状態で表面101は表側(浴室側)となり、裏面102は裏側(浴槽側)となる。
【0037】
図2に示すように、風呂蓋10は、電源部としてのゼーベック素子11、発光部としてのLED12、制御部としての制御回路13、温度検出部としての温度センサ14などを備える。
【0038】
ゼーベック素子11は、いわゆる熱電変換素子であり、熱を電力に変換することができる。ゼーベク素子11は、2種類の金属又は半導体による電極111、112を備え、電極111、112間の温度差に応じた電圧(電力)を出力する。図2の例では、低温側の電極111を蓋体103の表側に設け、高温側の電極112を蓋体103の裏側に設けることにより、浴槽50内の温度と浴室の温度との温度差により電圧(電力)を出力することができる。ゼーベック素子11は、電圧(電力)をLED12、制御回路13などへ出力する。なお、電源部は、ゼーベック素子11に限定されるものではなく、乾電池、二次電池などを用いることもできる。
【0039】
LED12は、例えば、白色LEDチップを備え、ゼーベック素子11からの電力により、風呂蓋10の表面101から白色光を放出することができる。LED12は、風呂蓋10の表面101の略中央部に設けることができる。風呂蓋10のいずれかの四隅近傍に設けた場合、風呂蓋10を浴槽50に置いたときの風呂蓋10の向きによっては、浴室のドアを介して浴室外からのLED12の視認性が悪くなる場合がある。風呂蓋10の表面101の略中央部にLED12を設けることにより、浴槽50に置いたときの風呂蓋10の向きによらず略同等の視認性を得ることができる。
【0040】
なお、LED12は、白色LEDチップを備えるものに限定されない。例えば、LED12は、白色LEDチップに加えて、又は白色LEDチップに代えて、他の発光色(例えば、赤色、青色、緑色など)のLEDチップを備えることもできる。また、発光部は、LED12に限定されるものではなく、有機ELなどの面発光素子を用いることもできる。面発光素子を用いる場合には、風呂蓋10の表面101の略全面に発光素子を設けてもよく、あるいは表面101の一部に設けてもよい。
【0041】
温度センサ14は、例えば、赤外線温度センサであり、風呂蓋10の裏面102に設けてある。すなわち、温度センサ14は、浴槽50を風呂蓋10で蓋をした状態で、浴槽50内の湯(又は水)の温度(湯温)を検出する。温度センサ14は、検出した湯温を制御回路13へ出力する。
【0042】
制御回路13は、温度センサ14で検出した温度に応じてLED12の発光状態を制御する。
【0043】
制御回路13は、風呂蓋10の表面101に設けられたタッチパネル131を備える。タッチパネル131は、例えば、ユーザが最適と考える湯温の設定温度又は設定範囲を設定することができる。設定温度又は設定範囲は、適宜設定することができるが、例えば、38℃から46℃の間の任意の温度値又は温度範囲を設定することができる。制御回路13は、ゼーベック素子11からの電力により動作することができるが、風呂蓋10の表面101に所要寸法の太陽電池を設け、当該太陽電池で発生させた電力をタッチパネル131へ供給してもよい。これにより、浴槽50に湯水が溜まっていない場合でも、タッチパネル131を操作することができる。
【0044】
図3に示すように、制御回路13は、FET等のスイッチング素子132、タッチパネル131で設定された設定温度を記憶する設定温度記憶部133、比較部134、ドライブ回路135などを備える。
【0045】
比較部134は、温度センサ14で検出した温度と設定温度記憶部133に記憶した設定温度又は設定温度範囲とを比較し、比較結果(例えば、検出した温度が設定温度であるか否か又は設定温度範囲内であるか否か)をドライブ回路135へ出力する。
【0046】
ドライブ回路135は、検出した温度が設定温度(設定値)又は設定温度範囲内であれば、スイッチング素子132をオンにする信号をスイッチング素子132へ出力し、検出した温度が設定温度又は設定温度範囲外であれば、スイッチング素子132を所定の間隔(例えば、0.2秒〜0.5秒間隔など)でオン/オフする信号をスイッチング素子132へ出力する。
【0047】
図4は実施の形態1の風呂蓋10の動作の第1例を示す説明図である。図4Aは、浴槽50内の湯(水)を焚く場合を示し、図4Bは焚いた湯の温度が冷めていく場合を示し、図3に例示した構成を用いた場合の動作を示す。図4A、図4Bに示すように、浴槽50内の湯(水)の温度が設定温度(設定温度範囲)を下回るときは、制御回路13はLED12を点滅させる。これにより、浴槽50内の湯温が未だ設定温度に達していないこと、あるいは浴槽50内の湯が冷めてしまったことを容易に認識することができる。
【0048】
次に、浴槽50内の湯(水)の温度が設定温度(設定温度範囲)内であるときは、制御回路13はLED12を連続点灯させる。これにより、浴槽50内の湯温が設定温度になっていることを容易に認識することができる。
【0049】
さらに、浴槽50内の湯(水)の温度が設定温度(設定温度範囲)を超えたときは、制御回路13はLED12を点滅させる。これにより、浴槽50内の湯温が設定温度を超えていることを容易に認識することができる。なお、LED12を点滅させる場合に、設定温度(設定温度範囲)を下回るか、あるいは超えるかに応じて点滅の時間間隔を変えることもできる。例えば、検出した温度が設定温度(設定温度範囲)を下回る場合は長い時間間隔でLED12を点滅させ、検出した温度が設定温度(設定温度範囲)を超える場合は短い時間間隔でLED12を点滅させることができる。これにより、湯温が低すぎるのか、あるいは高すぎるのかを容易に判別することができる。
【0050】
図5は実施の形態1の風呂蓋10の第2例としての制御回路16の構成を示すブロック図である。図5の例では、図3の例と異なり、LED12に代えて、LED121、122、123を備える。
【0051】
LED121は、LED12と同様に白色LEDチップを備える。LED122は、赤色LEDチップを備え、LED123は、青色LEDチップを備える。なお、LEDの発光色は、これらに限定されるものではなく、他の発光色のLEDチップを備えることもできる。また、LEDの数も3つに限定されるものではなく、2つでもよく、4つ以上でもよい。
【0052】
設定温度記憶部165、比較部166の構成は、図3の設定温度記憶部133、比較部134の構成と同様であるので説明は省略する。また、スイッチング素子161、162、163の構成も図3のスイッチング素子132の構成と同様であるので説明は省略する。
【0053】
ドライブ回路167は、検出した温度が設定温度(設定値)を下回る場合又は設定温度範囲を下回る場合、スイッチング素子161をオンにする信号をスイッチング素子161へ出力するとともに、スイッチング素子162、163をオフにする信号をスイッチング素子162、163へ出力する。これにより、青色のLED123のみが点灯する。なお、この場合、LED123を点滅させてもよい。
【0054】
ドライブ回路167は、検出した温度が設定温度(設定値)である場合又は設定温度範囲内である場合、スイッチング素子163をオンにする信号をスイッチング素子163へ出力するとともに、スイッチング素子161、162をオフにする信号をスイッチング素子161、162へ出力する。これにより、白色のLED121のみが点灯する。
【0055】
ドライブ回路167は、検出した温度が設定温度(設定値)を超える場合又は設定温度範囲を超える場合、スイッチング素子162をオンにする信号をスイッチング素子162へ出力するとともに、スイッチング素子161、163をオフにする信号をスイッチング素子161、163へ出力する。これにより、赤色のLED122のみが点灯する。なお、この場合、LED122を点滅させてもよい。
【0056】
図6は実施の形態1の風呂蓋10の動作の第2例を示す説明図である。図6Aは、浴槽50内の湯(水)を焚く場合を示し、図6Bは焚いた湯の温度が冷めていく場合を示し、図5に例示した構成を用いた場合の動作を示す。図6A、図6Bに示すように、浴槽50内の湯(水)の温度が設定温度(設定温度範囲)を下回るときは、制御回路16は青色のLED123を点灯させる。これにより、浴槽50内の湯温が未だ設定温度に達していないこと、あるいは浴槽50内の湯が冷めてしまったことを容易に認識することができる。
【0057】
次に、浴槽50内の湯(水)の温度が設定温度(設定温度範囲)内であるときは、制御回路13は白色のLED121を点灯させる。これにより、浴槽50内の湯温が設定温度になっていることを容易に認識することができる。
【0058】
さらに、浴槽50内の湯(水)の温度が設定温度(設定温度範囲)を超えたときは、制御回路13は赤色のLED122を点灯させる。これにより、浴槽50内の湯温が設定温度を超えていることを容易に認識することができる。
【0059】
上述のとおり、本実施の形態にあっては、発光部としてのLED、LEDへ電力を供給する電源部としてのゼーベック素子を備え、LEDは浴槽内の温度(湯温)に応じて発光することができるので、視認性に優れ、浴室が暗い場合であっても浴槽内の湯温を容易に確認することができる。また、LEDの発光により湯温を知らせることができるので、風呂蓋をあけることなく、あるいは浴室に入らなくても、例えば、浴室のドアを通じて浴槽内の湯温を容易に確認することができる。
【0060】
また、本実施の形態の風呂蓋は、LED、電源部、温度センサ等を備えるので、既存の浴槽であっても、風呂蓋を本実施の形態の風呂蓋に交換するだけで、浴槽などの大規模な工事を行うことなく、浴槽内の温度を容易にユーザへ知らせることができる。また、風呂蓋のみで実現することができるので、浴室又は浴槽などの特別な工事が不要であり、様々な既存の浴室又は浴槽に適用することができる。また、風呂蓋を発光させることで、浴槽の一部を発光させる場合よりも視覚的に訴える効果が高く、風呂蓋を開けることなく一目で浴槽内の温度を判別することが可能となる。
【0061】
また、本実施の形態の風呂蓋は、浴槽内の温度を検出する温度センサと、温度センサで検出した温度に応じてLEDの発光状態を制御する制御回路とを備えることにより、浴槽内の湯温又は湯温の変化を発光状態により正確に判別することができる。また、湯温を確認するために風呂蓋をあける必要もない。
【0062】
また、本実施の形態の風呂蓋は、温度の設定値又は設定範囲を記憶する設定温度記憶部を備え、制御回路は、検出した温度が設定値又は設定範囲内であるか否かに応じてLEDが異なる発光状態で発光すべく制御する。異なる発光状態とは、連続点灯又は点滅すること、調光すること、又は調色すること等である。設定値又は設定範囲は、適宜設定することができ、例えば、38℃から46℃の間の任意の温度又は温度範囲とすることができる。制御回路は、例えば、検出した浴槽内の湯温が設定値又は設定範囲内であれば、LEDを点灯させ、検出した湯温が設定値又は設定範囲外であれば、LEDを点滅させる。これにより、浴槽内の湯温が上昇し過ぎたか、冷めすぎたかを容易に判別することができる。
【0063】
あるいは、制御回路は、例えば、検出した浴槽内の湯温が設定値又は設定範囲内であれば、LEDを白色点灯させ、検出した湯温が設定値又は設定範囲を超えた場合、LEDを赤色点灯させ、検出した湯温が設定値又は設定範囲を下回った場合、LEDを青色点灯させる。これにより、浴槽内の湯温が上昇し過ぎたか、冷めすぎたかを容易に判別することができる。
【0064】
また、制御回路は、LEDの調光又は点滅を制御する。LEDの調光を行う場合には、例えば、スイッチング素子をPWM制御することによりLEDに流れる電流値を制御してLEDの明るさを調整することができる。この場合、PWMの比率(デューティ比)は、設定温度と温度センサで検出した温度とを比較した比較結果に応じて設定すればよい。これにより、LEDの明るさ、あるいは点灯か点滅かで浴槽内の湯温又は湯温の変化を正確に判別することができる。また、制御回路は、LEDの調色を制御する。これにより、LEDの発光色で浴槽内の湯温又は湯温の変化を正確に判別することができる。
【0065】
また、本実施の形態では、蓋体の表裏面の温度差に応じて電力を供給するゼーベック素子を備える。すなわち、ゼーベック素子が検出する高温側を浴槽側、低温側を浴室側とすることにより、浴槽内の湯温を利用してLEDを発光させることができるので、乾電池又は二次電池が不要であり、また、外部からの電力供給も不要であり、風呂蓋単体でLEDの動作(発光)を実現することができる。
【0066】
また、本実施の形態では、発光部としてLEDを備えることにより、低消費電力で高輝度の発光部を実現することができ、視認性を向上させることができる。また、LEDに流れる電流を制御するだけで、調光、調色などの発光状態の制御を容易に行うことができる。
【0067】
図7は実施の形態1の風呂蓋10の構成の他の例を示す模式図である。図7の例では温度センサ15を風呂蓋10の表面101にも設けてある。温度センサ15の構成は、温度センサ14と同様であるので説明は省略する。
【0068】
図7の例では、温度センサ14、15をそれぞれ風呂蓋10(蓋体103)の裏面102と表面101に設けてあり、浴槽内の湯温(浴槽の温度)と浴室の温度(浴室の雰囲気温度)とを検出し、検出した温度(温度情報)を制御回路13へ出力する。
【0069】
制御回路13は、温度センサ14、15から出力された温度に基づいて、風呂蓋10の表側及び裏側の温度差を検出することができる。制御回路13は、検出した温度差が所定値を超えた場合、その旨を通知すべくLED12の発光状態を制御する。
【0070】
図8は実施の形態1の風呂蓋の動作の第3例を示す説明図である。図8の例は、図7に例示した構成を用いた場合の動作例を示す。図8に示すように、第1例の発光状態は、浴室と浴槽との温度差が所定値(例えば、10℃)以下であれば、LED12を連続点灯(白色点灯)させ、温度差が所定値を超えた場合には、LED12を点滅(白色点滅)させて浴室内の温度と湯温との温度差が大きい旨の注意を喚起する。
【0071】
また、第2例の発光状態のように、浴室と浴槽との温度差が所定値(例えば、10℃)以下であれば、LED12を連続点灯(白色点灯)させ、温度差が所定値を超えた場合には、赤色のLEDを連続点灯(点滅でもよい)させて浴室内の温度と湯温との温度差が大きい旨の注意を喚起する。なお、LEDの発光状態は、図8の例に限定されるものではなく、浴室と浴槽との温度差が所定値以下であるか、所定値を超えるかに応じて、調光状態を変化させてもよく、他の発光色を用いて調色してもよい。なお、LEDの調光を行う場合には、例えば、スイッチング素子をPWM制御することによりLEDに流れる電流値を制御してLEDの明るさを調整することができる。この場合、PWMの比率(デューティ比)は、設定温度と温度センサで検出した温度とを比較した比較結果に応じて設定すればよい。
【0072】
これにより、特に冬場などに浴室が寒い状態になっているときに、浴室に入ることで急激な温度変化により体が受ける影響(例えば、ヒートショック)の可能性を未然に通知してヒートショックの発生を防止することができる。
【0073】
図9は実施の形態1の風呂蓋10の構成の他の例を示す模式図であり、図10は発光部18の構成の一例を示す回路図である。図9に示すように、風呂蓋10は、ゼーベック素子11、発光部18などを備える。なお、図2に例示したLED12、制御回路13、温度センサ14などを具備してもよい。
【0074】
ゼーベック素子11は、高温側(浴槽側)の電極112と低温側(浴室側)の電極111との温度差に応じた電圧を発光部18へ出力する。すなわち、ゼーベック素子11は、浴槽内の湯温と浴室内の温度(浴室の雰囲気温度)との温度差が大きいほど高い(大きい)電圧を出力する。
【0075】
図10に示すように、発光部18は、直列接続した2つの赤色LED181に定電流ダイオード183を接続した回路と、1つの緑色LED182に定電流ダイオード183を接続した回路とを並列に接続した構成を有する。赤色LED181の順方向電圧は、例えば、2.2V程度であり、赤色LED181が2つ直列接続されているので、赤色LED181の合計の順方向電圧は、4.4V程度となる。緑色LED182の順方向電圧は、例えば、3.3V程度である。
【0076】
ゼーベック素子11が出力する電圧が低い場合(すなわち、浴槽内の湯温と浴室内の温度との温度差が小さい場合)、緑色LED182に電流が流れ、発光部18は、緑色に発光する。ゼーベック素子11が出力する電圧が高くなった場合(すなわち、浴槽内の湯温と浴室内の温度との温度差が大きくなった場合)、赤色LED181に電流が流れ、発光部18は、赤色に発光する。この場合、緑色LED182と赤色LED181の両方が点灯するが、赤色LED181に流れる電流が多くなるように定電流ダイオード183を選定することで、赤色の発光強度を大きくすることができる。なお、定電流ダイオード183に代えて抵抗素子を用いてもよい。
【0077】
これにより、特に冬場などに浴室が寒い状態になっているときに、浴室に入ることで急激な温度変化により体が受ける影響(例えば、ヒートショック)の可能性を未然に通知してヒートショックの発生を防止することができる。
【0078】
(実施の形態2)
図11は実施の形態2の浴槽監視システム100の構成の一例を示すブロック図である。浴槽監視システム100は、風呂蓋20、報知装置としての照明装置60などを備える。実施の形態2の浴槽監視システム100は、風呂蓋20で浴槽内の温度を検出し、検出した温度(温度情報)を報知装置としての照明装置60へ送信する。照明装置60は、受信した温度情報に基づいて、浴槽内の温度(湯温)等を報知する。
【0079】
図11に示すように、風呂蓋20は、ゼーベック素子11、温度センサ14、送信部としての通信部21などを備える。ゼーベック素子11及び温度センサ14の構成は、図2の例の構成を同様であるので説明を省略する。
【0080】
通信部21は、無線LAN、ZigBee、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信などの無線通信機能を備え、ゼーベック素子11から供給される電力で動作することができる。通信部21は、温度センサ14で検出した温度(温度情報)を照明装置60の通信部61へ通信する。なお、通信部21による温度情報の送信処理は、通信部21による消費電力を抑制するために、適宜の間隔で行うようにすることもできる。なお、適宜の間隔は、浴槽内の湯温の時間的変化を考慮して決定すればよい。
【0081】
照明装置60は、受信部としての通信部61、報知部としての制御部62、光源63などを備える。照明装置60は、例えば、浴室に設置される照明装置である。
【0082】
通信部61は、風呂蓋20の通信部21が送信した温度情報を受信し、受信した温度情報を制御部62へ出力する。
【0083】
光源63は、照明装置60の照明用の光源であり、例えば、擬似白色のLEDモジュール、電球色のLEDモジュール、あるいはこれらを組み合わせたLEDモジュールを用いることができる。
【0084】
制御部62は、通信部61で受信した温度情報(浴槽内の湯温)に基づいて、光源63の発光状態を制御する。発光状態の制御とは、浴槽内の湯温又は湯温の変化に応じて、例えば、光源63の連続点灯、点滅、調光、調色灯を行うことである。
【0085】
実施の形態2の浴室監視システムは、風呂蓋20と、風呂蓋20が用いられる浴槽の状態を報知する報知装置としての照明装置60とを備え、風呂蓋20は、浴槽内の温度を検出する温度センサ14、及び温度センサ14で検出した温度に関する温度情報を照明装置60へ送信する通信部21を備える。また、照明装置60は、風呂蓋20が送信した温度情報を受信する通信部61、及び通信部61で受信した温度情報に基づいて浴槽の状態を報知するための制御部62を備える。これにより、風呂蓋をあけることなく浴槽内の湯温又は湯温の変化を判別することができる。また、風呂蓋20には、湯温を通知又は報知するためのLEDを具備せず、照明装置60の光源63が、照明とともに湯温を通知又は報知する機能を兼用するので、風呂蓋20の消費電力を抑制することができる。
【0086】
また、報知装置が光源63を有する照明装置60であるので、照明装置60が浴室に設置されている場合、温度情報に基づいて浴室内の照明の発光状態を変化させることにより、浴槽内の湯温又は湯温の変化を容易に確認することができる。また、光源63の発光により湯温を知らせることができるので、浴室に入らなくても、例えば、浴室のドアを通じて浴槽内の湯温を容易に確認することができる。
【0087】
図11の例では、報知装置として照明装置60を用いる例であったが、これに限定されるものではない。例えば、報知装置として、壁などに設置され、発光部(光源)を有する照明装置用のスイッチであってもよい。この場合、照明装置用のスイッチは、照明装置60と同様に、通信部61、制御部62を備えることができる。これにより、浴室の外にある照明装置用のスイッチを発光させることにより、浴室に入る前に浴槽内の湯温又は湯温の変化を確認することができる。
【0088】
また、報知装置として、文字又は画像を表示する表示部を備えた表示装置であってもよい。この場合、表示装置は、照明装置60と同様に、通信部61、制御部62を備えることができる。これにより、例えば、リビングにあるモニタ(表示部)で浴室に入る前に浴槽内の湯温又は湯温の変化を確認することができる。
【0089】
また、報知装置にスピーカなどの音声出力部(例えば、スピーカなど)を備えることもできる。この場合も、照明装置60と同様に、通信部61、制御部62を備えることができる。これにより、温度情報に基づいて音声出力部から通知音又は警告音を出力することができ、例えば、リビングにあるモニタのスピーカで浴室に入る前に浴槽内の湯温又は湯温の変化を確認することができる。浴槽内の湯温又は湯温の変化を表示させるとともに音声で通知又は警告してもよく、あるいは表示のみ、あるいは音声のみで通知又は警告してもよい。
【0090】
上述の実施の形態1、2において、浴室の近くに人感センサを備え、人が浴室に近づいてきたことを検知した場合に、発光部の発光状態の制御を行うようにしてもよい。これにより、風呂蓋の消費電力を抑制することができる。
【0091】
上述の実施の形態によれば、浴槽内の温度を風呂蓋、あるいは照明装置などによりユーザへ通知することができるので、浴室のリフォームなどの大規模な工事が不要である。例えば、既存の浴槽設備に対して、浴槽(風呂釜)などに温度を表示する機器を設置する場合には、浴槽の工事が必要となるが、本実施の形態であれば、既存の設備に対しても、風呂蓋の交換、あるいは照明装置などの交換だけで容易に実現することができる。
【符号の説明】
【0092】
10、20 風呂蓋
101 表面
102 裏面
103 蓋体
11 ゼーベック素子
111、112 電極
12、121、122、123、181、182 LED
13、16 制御回路
131 タッチパネル
132、161、162、163 スイッチング素子
133、165 設定温度記憶部
134、166 比較部
135、167 ドライブ回路
14、15 温度センサ
18 発光部
21、61 通信部
50 浴槽
60 照明装置
62 制御部
63 光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋体を備える風呂蓋において、
前記蓋体の表面に設けられ、光源を有する発光部と、
該発光部へ電力を供給する電源部と
を備え、
前記発光部は、
温度に応じて発光するように構成してあることを特徴とする風呂蓋。
【請求項2】
前記蓋体の表面に設けられ、温度を検出する温度検出部と、
該温度検出部で検出した温度に応じて前記発光部の発光状態を制御する制御部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の風呂蓋。
【請求項3】
温度の設定値又は設定範囲を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、
前記温度検出部で検出した温度が前記設定値又は設定範囲内であるか否かに応じて前記発光部が異なる発光状態で発光すべく制御するように構成してあることを特徴とする請求項2に記載の風呂蓋。
【請求項4】
前記制御部は、
前記発光部の点灯、調光又は点滅を制御するように構成してあることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の風呂蓋。
【請求項5】
前記発光部は、
発光色の異なる光源を備え、
前記制御部は、
前記発光部の調色を制御するように構成してあることを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の風呂蓋。
【請求項6】
前記温度検出部を前記蓋体の裏面にさらに設けてあり、
前記制御部は、
各温度検出部で検出した温度差が所定値を超えた場合、その旨を通知すべく前記発光部の発光状態を制御するように構成してあることを特徴とする請求項2から請求項5までのいずれか1項に記載の風呂蓋。
【請求項7】
前記電源部は、
前記蓋体の表裏面それぞれに電極を有し、該蓋体の表裏面の温度差に応じて電力を供給するゼーベック素子を備えることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の風呂蓋。
【請求項8】
前記電源部は、
前記蓋体の表裏面それぞれに電極を有し、該蓋体の表裏面の温度差に応じた電圧を出力するゼーベック素子を備え、
前記発光部は、
前記ゼーベック素子が出力する電圧の大小に応じて異なる発光状態で発光するように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の風呂蓋。
【請求項9】
前記発光部は、
LEDを備えることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の風呂蓋。
【請求項10】
蓋体を備える風呂蓋と、該風呂蓋が用いられる浴槽の状態を報知する報知装置とを備える浴槽監視システムにおいて、
前記風呂蓋は、
温度を検出する温度検出部と、
該温度検出部で検出した温度に関する温度情報を前記報知装置へ送信する送信部と
を備え、
前記報知装置は、
前記温度情報を受信する受信部と、
該受信部で受信した温度情報に基づいて前記浴槽の状態を報知する報知部と
を備えることを特徴とする浴槽監視システム。
【請求項11】
前記報知装置は、
光源を備え、
前記報知部は、
前記温度情報に基づいて前記光源の発光状態を制御する制御部を備えることを特徴とする請求項10に記載の浴槽監視システム。
【請求項12】
前記報知装置は、
文字又は画像を表示する表示部を備え、
前記報知部は、
前記温度情報を前記表示部に表示するように構成してあることを特徴とする請求項10に記載の浴槽監視システム。
【請求項13】
前記報知装置は、
音声出力部を備え、
前記報知部は、
前記温度情報に基づいて前記音声出力部から通知音又は警告音を出力するように構成してあることを特徴とする請求項10に記載の浴槽監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−239828(P2012−239828A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116080(P2011−116080)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】