説明

風車係留魚礁とこれによる海洋生物育成方法。

【課題】 風力駆動ポンプにより深層水を海洋有光層に放流し魚を育成
生産する風車係留魚礁及びこの魚礁多数で構成する人工漁場を提供する。
【解決手段】 風車ポンプ装置と多数小浮力体で海面下に保持する混合
育成床とが貫通係合し、海底に定着する係留索の二分岐端が前記混合育
成床の内周材の直径上対称的に連結し、深層水を汲み上げ放流する風車
係留魚礁を構成する。この魚礁多数で形成する風車人工漁場で、深層水
に豊富に含まれる栄養成分により海洋生物、特に魚を育成生産する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大陸棚以遠の洋上において風力を動力源に直接使い、
海洋深層水を揚水放流して海洋生物、特に魚を生産する風車係留
魚礁およびこれの応用物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、洋上での風力の利用、浅海域固定の洋上定設風力発電が実
用化されており、さらに大陸棚以遠の二百メートル以深の海域にお
いて、栄養成分を豊富に含み海洋生物生育を増進する深層水を揚
水利用する漁場造成用の、風車の回転力を直接ポンプの駆動動力
に使い、一本係留索の風車係留魚礁およびこの係留魚礁を構成主
体とする人工漁場が提案されている。
【0003】
【特許文献1】特願2005−182990
【特許文献2】特願2007−261149
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
洋上において風車の回転力を直接利用する、風車ポンプ装置と混合育成
床と係留索とからなる風車係留魚礁が、洋上という大きく変動し厳しい環境
に耐え長期間有効に作動するためには、魚礁の設定姿勢つまり、風車を常
時風上に向けること、海潮流に大きな力を受ける混合育成床を適正に保持
すること、暴風時の風車へ作用する大きな風抗力を低減する場合のメカニカ
ルなアクティブ手段でなく魚礁自体の構成により行うパッシブな手段で行う
ことが、要請される。しかしながら、従前の風車係留魚礁(特許文献2)の場
合、例えば強い海潮流海域において、係留索の不適切な連結部位に起因
して、必ずしも所定風速で、強風逸らし作用が発現せず、また所定風速以
前に発現し、ポンプ能力低下や風車の損傷の可能性があり、これらの要請
に十分対応できない問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本第一の発明は、風力に駆動される風車ポンプ装置と、このポンプ
装置の放流する深層水を表層水と波動で混合する混合育成床と、この混合
育成床に連結し海底に一点定着する係留索とからなる風車係留魚礁であり、
強風時の問題点を改善去し、自然エネルギーである風力と波動を利用して
深層水を揚水、放流、混合し、魚を育成生産するものである。
【0006】
また、本第二の発明は、塔体上端部から一以上の風車と、風向翼と、浮力体
と、前記風車と伝達手段を介し連携するポンプと、導水管と、この導水管の
外周に囲接合する内周材受けと、フィンと、安定バラストとで構成する風車ポ
ンプ塔管浮力体の下端に、軟導水管が連通接合した海面に浮状する風車
ポンプ装置と、同心状の内周材と外周材の間を面状に形成し、複数の小浮
力体により前記ポンプ装置のポンプの下位に保持した盤状混合育成床とが
貫通係合し、前記内周材の二箇所に一点定着の係留索が連結し風車係留
魚礁として構成するものであり、風力駆動ポンプ装置の揚水放流する重い
深層水が混合育成床上を外周へ流れ行く間に、波動に追従する小浮力体
による育成床面材の上下動により軽い表層水と混合し中間の重さの混合水
となり、外周より流下し所定の有光水深で水平層状に拡流し、プランクトンを
始め、魚が増殖する。
【0007】
また、本第三の発明は、前記の風車ポンプ係留魚礁一以上を係留
し構成した風車定置人工漁場として構成するものであり、前記の魚
育成生産が所定の海域で効果的に大規模に行われる。
【0008】
また、本第四の発明は、風車ポンプ係留魚礁により構成した定置式
人工漁場において、各魚礁の風車ポンプ装置が風に駆動され深層
水を揚水放流する第一の工程と、混合育成床上面をその深層水が
周辺へ流れながら表層水と混合し、その混合水が周辺より拡流する
第二の工程と、その混合水が海洋生物を育成する第三の工程とか
らなる海洋生物を育成生産する方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の解決手段である風車係留魚礁は、厳しい環境の洋上にお
いて、遍在する自然エネルギーの風力を利用し揚水放流した深層
水に含む栄養素がプランクトンの生育を促し、このプランクトンを餌
にする魚を大量に成育することができる。
従って、耐久性と稼動性と安定性の高いこの係留魚礁で構成する定置
人工漁場が全海洋全面の略1%に及べば、大量漁獲が可能となり、この
ことはタンパク質食料を環境への負荷無く大量に生産し、乱獲による魚資
源の減少劣化を抑制し漁業の活性化を図ることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の最良の実施形態を、図1に基づき説明する。
【0011】
風車ポンプ装置2と盤状混合育成床3と係留索4とからなる風車係留魚礁1
(図1)は、直径数メートルの100m以上の鋼管である塔体上端部から単一
ないし複数の直径数10メートルのストール型風車5または可変ピッチ型風車
5または塔体から所定距離後方で風を受けるダウンウインド式のストール型
または可変ピッチ型の風車と、枠材と布帆と面材で構成し風車の反対側に
付設する風向翼6と、前記鋼管の縦方向に貫通接合する10数メートルの直
方体状浮力体7と、前記風車の回転軸と伝達ベルトを介し連携し、風車回転
軸と平行な回転軸の両端部の対向する直径数メートルの片面インペラとその
回転軸を支持し放流口を有するケーシングとでなるポンプ8と、前記鋼管自
体である海面下の導水管9と、この導水管の外周に囲接合する内周材受け
10と、風車ポンプ装置の傾斜を抑制する前記導水管の外周に90度間隔
で接合するフィン11と、上下方向の動揺と傾斜を抑制する重量数100トンの
鉄材主体の円盤状安定バラスト12とで構成する全高100m以上の風車プ
ポン装置導水管の下端に、1000mに及ぶ直径数メートルの海水比重に近
いプラスチック製軟導水管13が連通接合した海面に浮状する風車ポンプ
装置2と、
【0012】
海中比重を海水比重より大きく調整し、内径が前記導水管外径以上の中空
環状内周材14と海中比重が海水比重に略等しい中空環状外周材15を同
心状に配置し、これらを結ぶ連結材と綱材と、前記の内外周材と連結材と綱
材にタック接合し全面にわたる軟面材16で面状に構成し、前記外周材と軟
面材に綱を介してつながる海面浮状する複数の小浮力体17により前記ポ
ンプ装置のポンプの下位に吊下げ保持され全体平均比重の海水比重より
大きく、内周材から外周材へ小傾斜する笠盤状混合育成床3とが、その内
周材14と前記導水管9の貫通係合により連体し、この内周材の下に、導水
管外周に囲接合する環状内周材受け10に、所定角度斜め下拡がりの放射
状に配置された複数の円柱ないし円錐コロに前記内周材14が接触すること
になり、この内周材の直径外側両端の二箇所に、水深略1000mに及ぶ海
底のシンカー18ないしアンカーに連結して一点定着となる略1500mに及ぶ
合成繊維製係留索4の二分岐端分がそれぞれ連結して、魚礁を構成する。
なお、環状内周材受け10の全周に、導水管の軸方向に並行におよび半径
方向に水平にそれぞれ等間隔配置した円柱コロの両方に、内周材が接触
する構成もよい。なお、ダウンウインド式風車の場合、風向翼6は無いものと
する。
【0013】
この風車係留魚礁に、ポンプ装置の海面下部分と混合育成床に作用する
海流抗力と風車などに作用する風抗力の水平力が作用し、シンカー18か
ら所定の水平距離まで移動すると係留索が緊張し、その張力の水平分力
が前記水平力に釣合い、鉛直分力が浮力体7の部分的沈み込みにより生
じる浮力と釣合う。そして係留索はその設置水深と係留索の長さで決まる
略45度傾斜になる。前記内周材受け10は、前記鉛直分力の拮抗点であ
り、内周材の係留索による引き下げつまり混合育成床の下降を阻止するス
トッパーでもある。また前記浮力体の全実質体積に相当する浮力は風車ポ
ンプ装置の全重量以上とする。
【0014】
前記のように、この風車係留魚礁は、定常的な海流と断続緩急かつ
方向の変わる風とによる海流抗力と風抗力のベクトル合成方向の、
海底シンカー18を中心とする所定半径の海面に常時あって、係留
索が連結した前記内周材14に貫通係合し鉛直に自立している風
車ポンプ装置2が、その風向翼6の作用で装置全体を内周材14を
中心に、風上へ回動しつまり風車を風上へ向ける風向制御を行い、
風車の回転が回転軸と伝達ベルトとインペラ軸を介してインペラを
回転し、ポンプ作動を継続し、ポンプ内の海水を外へ吐き出す。
この吐き出しに伴い軟導水管13の下端部の深層水が吸入され
上昇してゆく。なお、ダウンウインド式風車やダウンウインド式ストー
ル型風車の場合、風車の受ける風抗力の塔体に対するモーメント
となり風向制御を行う。
【0015】
暴風時の所定以上の風速で風車回転速度が過速になると、その
ストール型風車または可変ピッチ型風車またはダウンウインド式の
可変ピッチ型風車またはストール型風車がピッチ変化または失速
を起こし、風を逃がすので風車回転が低下し、つまり風抗力が低
下し風車ポンプ装置が略鉛直を保持しながら強風下でも所定の
ポンプ作動を継続する。
そして揚水放流された重い深層水が、混合育成床3上を外周へ
流れ行く間に、波動に追従する複数小浮力体17による育成床面
材16の上下動により、軽い表層水と混合し中間の重さの混合水と
なり、外周より流下し所定の有光水深で水平層状に拡流する。
以上のように、この係留魚礁は、シンプルな構成でパッシブ的な
制御機構により風向制御と強風対応作用を発現し、風車などの
損傷を抑制しながら、所定のポンプ能力作動を継続する。
【0016】
なお、係留索を混合育成床の内周材に直接連結せず、この内周材にその
育成床の半径より長い綱を介して連結されて海面に浮状する浮力体に連結
する浮力体中継式係留方法もよい。この場合、風圧力などにより係留索に
生じる傾斜張力の下向き成分が浮力体の部分的沈み込みによる浮力に釣合
い、水平成分のみが前記内周材に作用することになり、内周材下の内周材
受け10の簡略化ないし廃止ができ、風車ポンプ装置の風向制御性が向上
する。またポンプ装置の浮力体を小型にできる。
さらにこの場合、前記混合育成床より大型同構造の混合育成床を前記育成
床の下に、風車ポンプ装置の導水管を貫通する状態、かつ内周材のレベル
を外周材より低くした、つまり前記混合育成床と反対の下向きに凸状つまり
逆さ笠状に配設した複層混合育成床もよい。この場合、上位の育成床の外
周から流下した深層水混合水は、下位育成床の周辺部からその中心部まで
表層水と混合しながら流れゆき、そこから流出する。
また、下位育成床より大型の育成床をその下に、上位育成床と略同様に配
設する三層混合育成床もよい。
【0017】
風車定置人工漁場は、前記の風車係留魚礁相互を数100m間隔で
配置し構成する。
【0018】
海洋生物生産方法は、前記の定置式の人工漁場において、風車
係留魚礁の深層水の揚水放流および深層水と表層水の混合および
混合水に含まれる栄養成分により海洋生物、プランクトン、魚、海藻
を育成する方法である。
【0019】
なお、魚礁設置海域の水深と海流速度と混合育成床の大きさにより、
係留索をポンプ装置のまたは装置と混合育成床の両方の所定部位
に連結することもよい。
また、ツイン風車の場合、風車塔体の形状はT形や二叉状とし先端
部に、さらにトリオ風車の場合、十字架形または三叉状とし、各先端
部に二ないし三の風車を配置し、交差部位に各風車の伝達ベルト
の中継軸が配置される。
また、風車回転軸とインペラ回転軸の伝達ベルト車の直径に差を付
けまたは単段増速装置の付加によりインペラ回転の増速を図り、イン
ペラの小型化もよい。風車係留魚礁の風車ポンプ装置に避雷装置を
装着するのも、また、設置や修理の場合に風車の回転を止めておく
制止装置を伝達ベルトに付設するのもよく、長い伝達ベルトの中間
に振れ止めを設けるのもよい。
【0020】
また、長い軟導水管に作用する海流抗力を係留索に直接伝達するため、
軟導水管の中間部と係留索の中間部とを綱で連結するのもよく、この軟
導水管の下端に錘を取り付けるのもよい
また、風速につれブレードがすぼまり回転の低下するコーニング型の風車
ポンプ装置もよく、また、ポンプを浮力体内部に設置し側面に二以上の放
流口を設けるポンプ収納浮力体型のポンプ装置もよい。
【0021】
また、前記ポンプ装置の浮力体の水面下側部と縦に貫通する導水管とを
連結する、調整弁付表層水吸入管を設けた、混合水放流風車ポンプ装置
と小型育成床の構成する係留魚礁もよい。このポンプ装置は回転するイン
ペラーが上から表層水を下から深層水を放流口へ送りながら混合放流する。
なお、伝達ベルトをベベルギアと伝達軸に換え水平設置の上下両面のイン
ペラに替えるのもよい。
また、係留索の連結した前記内周材のみを残し育成床を除いた混合水放
流係留風車ポンプ装置を前記定置人工漁場に併置しまたはこのポンプ装
置複数で人工漁場を形成してもよい。
【0022】
また、前記風車ポンプ装置の風車を強風対応処置の無い普通型風車に換
装したポンプ装置の魚礁の場合、加熱分離装置の付加によりアクティブ的
に強風に対処する二連結切替え係留式、つまり混合育成床の内周材の二
箇所に連結する索の中間点と、海底シンカーに連結した一の係留索の所
定点とを、前記加熱分離装置の関わる加熱連結具を介して連結し、係留索
の先端は浮力体側部または導水管のその中心軸から離れた側部の所定
部位にたるみ状で固定連結する二連結切替え係留方式の魚礁もよい。
前記連結具の両端にフックの接合した合成繊維索部分は、加熱分離装置
の発熱体が耐水断熱材とともに被覆されており、この加熱分離装置は前記
発熱体と開閉スイッチとバッテリーと風速または風車回転のセンサーと情報
処理コントローラとこれらを結ぶ配線とからなり、発熱体以外はポンプ装置
の浮力体に置かれる。
【0023】
その作動は、強風時、センサーが感知する所定以上の数値により前記コン
トローラが前記スイッチへ導通の信号を送り、バッテリーからの電流による
発熱体の発熱が前記合成繊維索部分を高温加熱し、その強度を低下させ、
張力の作用しているこの加熱連結具を破断させるのである。
この加熱破断により、係留索に作用している張力が先端の固定連結した浮
力体側部に移る二連結切替えがなされ、この結果浮力体側部の連結点を
中心に風車ポンプ装置全体が所定角度回動し、つまり風車を強風方向から
逸らすことになる。破断した加熱連結具は更新される。
また、発電装置と時限開閉スイッチとバッテリーからなる電力供給システム
に接続する紫外線発光ダイオード複数を混合育成床に配置してもよい。
【0024】
前記風車係留魚礁の係留索に替えて、面材を張った枠材の四隅
に接合した綱を束ねた結束部を連結し、風抗力による移動を抑制
する抵抗体とする海流のままに移動する漂流式風車魚礁および
この風車魚礁多数で構成する漂流式人工漁場もよい。
【0025】
まつまり塔体と導水管の軸芯の水平距離を大きくし、
また、浮力体より上部の鋼管体である塔体より前方へ延長した風車回転
軸の端部に配置した普通型風車前方風車型ポンプ装置の係留魚礁もよい。
強風時の風車の風抗力が風向翼の風向作用力を凌駕し、ポンプ装置が、
係留索の連結された混合育成床内周材を準不動点とする塔体導水管の
軸芯を中心にして所定角度回動し、風車の正面が風向から逸れて風車
の回転が低下した状態でポンプ作動を継続する。
また、ダウンウインド式でない風車型ポンプ装置の場合、塔体を前方へ移
設し、またダウンウインド式風車型ポンプ装置の場合、塔体を後方へ移設
しつまり塔体と導水管の軸芯の水平距離を大きくし、風車の受ける風抗力
により、それぞれ強風時の風車の過回転速度の抑制を、また風向制御性
の向上を図るのもよい。この場合、上下の伝達ベルトを水平連結軸で連
携する
【0026】
なお、浮力体7の上下部位に注排気水用バルブと所定長さのパイプを設け
てよく、この場合、風車ポンプ装置の洋上での組立て作業の際、喫水を深く
調整することが可能となる。
【0027】
また、内部充実でなく内部骨組みと表面材とからなり内部空間を有する構
造の風車ブレードは、内部に区画される空間相互を連通する連通孔を骨組
み材に設け、さらに少なくともブレードの基部とこれから最遠の内部空間の
表面材に内外を連通する複数の連通孔を設けて、内部を連通空間にして
もよい。この連通孔の配設により、洋上での組み立て作業中、各ブレードを
順次海中に入れても内部空間に海水が侵入し、内外に圧力差が生じること
なくブレードの破損を防止できる。
【0028】
前記普通型風車の係留魚礁より係留索の連結した内周材を残して混合育
成床と軟導水管を除き、発電と送電の装置を装備して構成した二連結切替
え係留パッシブ制御式の係留風力発電所もよい。
【0029】
また、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、適宜設計変
更できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の風車係留魚礁を示す概略図である。
【符号の説明】
【0031】
1…風車係留魚礁、2…風車ポンプ装置、3…混合育成床、4…係留索、
5…風車、6…風向翼、7…浮力体、8…ポンプ、9…導水管、
10…内周材受け、11…フィン、12…安定バラスト、13…軟導水管、
14…内周材、15…外周材、16…軟面材、17…小浮力体、
18…シンカー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
風力に駆動される風車ポンプ装置と、このポンプ装置の放流する深層水と
表層水とを混合する混合育成床と、この育成床に連結し海底に一点定着
する係留索と、からなることを特徴とする風車係留魚礁。
【請求項2】
風車ポンプ装置が、塔体上端部から風車と、風向翼と、浮力体と、前記
風車と伝達手段を介し連携するポンプと、導水管と、この導水管の外周
に接合する内周材受けと、フィンと、安定バラストとで構成する風車ポン
プ塔管浮力体の下端に、軟導水管が連通接合して構成され、混合育成床
が、同心状の内周材と外周材の間を面状に形成され、前記導水管が前記
内周材に貫通係合し、複数の小浮力体により前記ポンプ装置のポンプの
下位に保持され、海底に一点定着する係留索が、前記の内周材に連結し
て構成する請求項1に記載の風車係留魚礁。
【請求項3】
請求項2に記載の風車係留魚礁の複数を係留構成したことを特徴と
する風車定置人工漁場。
【請求項4】
請求項3に記載した定置式の人工漁場において、各魚礁の風車ポ
ンプ装置が風に駆動され深層水を揚水放流する第一の工程と、混
合育成床上面をその深層水が周辺へ流れながら表層水と混合し、
その混合水が周辺より拡流する第二の工程と、その混合水が海洋
生物を育成する第三の工程とからなることを特徴とする海洋生物生
産方法。





【図1】
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【公開番号】特開2009−153515(P2009−153515A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−308677(P2008−308677)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【出願人】(592254917)
【Fターム(参考)】