説明

食事割当支援装置及び食事割当支援プログラム

【課題】食事の提供を受ける従業員を効率良く決定する食事割当支援装置を提供する。
【解決手段】食事割当支援処理部10が、残業申請テーブルを参照して食事購入希望を申請した従業員を抽出し、食事購入希望を申請した従業員の数が食堂担当者端末7から入力された製造可能な食事の数以下である場合には、食事購入希望を申請した従業員に製造可能な食事を割当て、食事購入希望を申請した従業員の数が食堂担当者端末7から入力された製造可能な食事の数より大きい場合には、従業員テーブルを参照して食事希望寮生を抽出し、食事希望寮生に優先的に製造可能な食事を割当てる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食事割当支援装置及び食事割当支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業等において、従業員に対する福利厚生の一つとして、工場等に従業員用の食堂を併設して、昼食や残業時の食事等を提供することがある。この場合、従業員による食事の注文を、効率良く処理することが求められている。
【0003】
例えば、勤怠システム装置において、その日の昼食弁当の予約を確認する為、Yes・NOスイッチを設け、該スイッチ操作によって昼食予約者を日次の予約者リストに記録し表示するシステムと、カード利用者毎の月次勤怠状況の報告に予約の累計を記録し、表示するシステムを組み入れることが提案されている。
【0004】
また、弁当注文システムにおいて、当日の弁当の注文を注文するためのネットワークに接続した利用者装置と、利用者端末からの弁当の注文を予め登録された第1の時間まで受け付ける管理装置とからなり、管理装置が第1の時間よりも早い時間であり予め登録された第2の時間になった場合に、利用者装置等の装置に対して通知情報を送信する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−101242号公報
【特許文献2】特開2006−277362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
企業としては、食材の節約やコストの低減の観点から、従業員用の食堂で食材の余剰が生じることを防止したい。そこで、例えば、当日分の食材から昼食分を使用した残りの食材で、残業する従業員用の夕食を製造することが考えられる。この場合、従業員に提供できる夕食の数が制限される。
【0007】
そこで、企業としては、福利厚生の観点から、製造数が限られる夕食を、残業をする従業員に優先的に提供したい。更に、企業としては、製造数が限られる夕食を、残業をする従業員の中でも、当該企業の寮に居住する寮生である従業員に優先的に提供したい。一方、従業員の間に不公平が生じないように、製造数が限られる夕食を、公平なルールの下で従業員に割当てる必要がある。
【0008】
本発明の目的は、食事の提供を受ける従業員を効率良く決定する食事割当支援装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、食事の提供を受ける従業員を効率良く決定する食事割当支援処理を実行するプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
開示される食事割当支援装置は、従業員毎に、従業員が当該企業の寮に居住する寮生であることを示す情報を格納する従業員テーブルと、食事を割当てる日における残業申請をした従業員毎に、従業員による残業申請が受付けられた受付時刻と、従業員が残業申請に付随して申請した食事購入希望の有無を示す情報を格納する残業申請テーブルと、食事を割当てる日に製造可能な食事の数を入力する入力処理部と、残業申請をした従業員に食事を割当てる食事割当支援処理部とを含む。食事割当支援処理部が、残業申請テーブルを参照して食事購入希望であることを申請した従業員を抽出し、抽出した食事購入希望であることを申請した従業員の数が入力処理部から入力された製造可能な食事の数以下である場合には、食事購入希望であることを申請した従業員に製造可能な食事を割当て、抽出した食事購入希望であることを申請した従業員の数が入力処理部から入力された製造可能な食事の数より大きい場合には、抽出した食事購入希望であることを申請した従業員について従業員テーブルを参照することにより、食事購入希望であることを申請しかつ寮生である食事希望寮生を抽出し、食事希望寮生に優先的に製造可能な食事を割当てる。
【0011】
開示される食事割当支援プログラムは、従業員毎に、従業員が当該企業の寮に居住する寮生であることを示す情報を格納する従業員テーブルと、食事を割当てる日における残業申請をした従業員毎に、従業員による残業申請が受付けられた受付時刻と、従業員が残業申請に付随して申請した食事購入希望の有無を示す情報を格納する残業申請テーブルとを含む食事割当支援装置を実現する。前記食事割当支援プログラムは、コンピュータに、食事を割当てる日に製造可能な食事の数を入力するステップと、残業申請テーブルを参照して食事購入希望であることを申請した従業員を抽出するステップと、抽出された食事購入希望であることを申請した従業員の数と入力された製造可能な食事の数とを比較するステップと、比較の結果、抽出された食事購入希望であることを申請した従業員の数が入力された製造可能な食事の数以下である場合には、食事購入希望であることを申請した従業員に製造可能な食事を割当てるステップと、比較の結果、抽出された食事購入希望であることを申請した従業員の数が入力された製造可能な食事の数より大きい場合には、抽出した食事購入希望であることを申請した従業員について従業員テーブルを参照することにより、食事購入希望であることを申請しかつ寮生である食事希望寮生を抽出し、食事希望寮生に優先的に製造可能な食事を割当てるステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0012】
開示される食事割当支援装置及び食事割当支援プログラムによれば、従業員に提供できる夕食の数が制限される場合にも、製造数が限られる夕食を、残業をする従業員に優先的に提供し、残業をする従業員の中でも当該企業の寮に居住する寮生である従業員に優先的に提供し、かつ、公平なルールの下で従業員に割当てることができる。これにより、結果として、従業員の間に不満や不公平感を生じることなく、当日分の食材から昼食分を使用した残りの食材で残業する従業員用の夕食を製造することができるので、従業員用の食堂で食材の余剰が生じることを防止し、企業の社会的な責務を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】食事割当支援システムの構成例を示す図である。
【図2】出退勤管理テーブルの一例を示す図である。
【図3】従業員テーブルの一例を示す図である。
【図4】残業者弁当製造可能個数テーブルの一例を示す図である。
【図5】残業申請テーブルの一例を示す図である。
【図6】残業者弁当受付テーブルの一例を示す図である。
【図7】残業承認テーブルの一例を示す図である。
【図8】残業申請受付時刻テーブルの一例を示す図である。
【図9】弁当代精算時刻テーブルの一例を示す図である。
【図10】弁当代割引率テーブルの一例を示す図である。
【図11】弁当受取実績テーブルの一例を示す図である。
【図12】弁当種類テーブルの一例を示す図である。
【図13】弁当代確定テーブルの一例を示す図である。
【図14】出退勤管理装置が実行する処理の処理フローを示す図である。
【図15】食堂担当者端末が実行する処理の処理フローを示す図である。
【図16】管理職端末の残業承認処理フローを示す図である。
【図17】弁当購入装置が実行する処理の処理フローを示す図である。
【図18】管理サーバの食事割当支援処理フローを示す図である。
【図19】管理サーバの受信メッセージの種類に応じた処理フローを示す図である。
【図20】管理サーバの弁当割当処理フローを示す図である。
【図21】管理サーバの弁当代精算処理フローを示す図である。
【図22】画面表示の一例を示す図である。
【図23】画面表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、食事割当支援システムの構成例を示す図である。
【0015】
食事割当支援システムは、管理サーバ1と、出退勤管理端末2と、出退勤管理装置3と、管理職端末4と、弁当購入装置5と、一般従業員端末6と、食堂担当者端末7と、これらの間を接続するネットワーク8とを含む。ネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)等である。
【0016】
なお、以下の説明においては、従業員に提供される食事を、その一例である弁当で代表して表すこととする。また、企業は、一般の私企業以外であっても良く、従業員のための食堂を設置する何らかの団体であれば良く、国や地方公共団体等であっても良い。従業員は、一般の私企業に勤務する者以外であっても良く、従業員のための食堂を設置する何らかの団体に勤務する者であれば良い。従業員のための食堂は、従業員の専用でなくとも良く、一般に開放されていても良い。
【0017】
管理サーバ1は、企業内における従業員が使用する一般従業員端末6から送信される残業申請通知、管理職の管理職端末4から送信される残業承認通知等を受信する。管理サーバ1は、これらの通知に基づいて、弁当割当処理を実行する。
【0018】
そのために、管理サーバ1は食事割当支援処理部10を備える。食事割当支援処理部10は、残業申請処理部11と、弁当製造管理部12と、残業承認処理部13と、弁当割当処理部14と、弁当代精算処理部15とを含む。
【0019】
また、食事割当支援処理部10は、種々のテーブルを格納するテーブル格納部16を備える。テーブル格納部16は、図3〜図13に示すように、従業員テーブル161と、残業者弁当製造可能個数テーブル162と、残業申請テーブル163と、残業者弁当受付テーブル164と、残業承認テーブル165と、残業申請受付時刻テーブル166と、弁当代精算時刻テーブル167と、弁当代割引率テーブル168と、弁当受取実績テーブル169と、弁当種類テーブル1610と、弁当代確定テーブル1611とを備える。これらのテーブルについては、図3〜図13を参照して後述する。
【0020】
食事割当支援処理部10は、弁当を割当てる日(以下、当日と言うこともある)において、残業申請をした従業員に弁当を割当てる。具体的には、食事割当支援処理部10は、残業申請テーブル163を参照して弁当購入希望であることを申請した従業員を抽出する。そして、食事割当支援処理部10は、抽出した弁当購入希望であることを申請した従業員の数と、食堂担当者端7から入力された製造可能な弁当の数とを比較する。
【0021】
この比較の結果に基づいて、食事割当支援処理部10は、抽出した弁当購入希望であることを申請した従業員の数が食堂担当者端7から入力された製造可能な弁当の数以下である場合には、弁当購入希望であることを申請した従業員の全員に製造可能な弁当を割当てる。また、食事割当支援処理部10は、抽出した弁当購入希望であることを申請した従業員の数が食堂担当者端7から入力された製造可能な弁当の数より大きい場合には、抽出した弁当購入希望であることを申請した従業員について従業員テーブル161を参照することにより、弁当購入希望であることを申請しかつ寮生である弁当希望寮生を抽出し、弁当希望寮生に優先的に製造可能な弁当を割当てる。
【0022】
弁当希望寮生への優先的な弁当割当てにおいて、具体的には、食事割当支援処理部10は、抽出した弁当購入希望であることを申請した従業員について従業員テーブル161を参照することにより、弁当購入希望であることを申請しかつ寮生である弁当希望寮生の数を算出する。そして、食事割当支援処理部10は、算出された弁当希望寮生の数と製造可能な弁当の数とを比較する。
【0023】
この比較の結果に基づいて、食事割当支援処理部10は、算出された弁当希望寮生の数が製造可能な弁当の数以下である場合に、弁当希望寮生の全員に製造可能な弁当を割当てる。その後、食事割当支援処理部10は、残業申請テーブル163を参照して、弁当希望寮生でない弁当購入希望であることを申請した従業員に、弁当希望寮生の全員に製造可能な弁当を割当てた残りの弁当を、受付時刻の早い順に製造可能な弁当を割当てる。また、食事割当支援処理部10は、算出された弁当希望寮生の数が製造可能な弁当の数より大きい場合に、残業申請テーブル163を参照して、弁当希望寮生に、受付時刻の早い順に製造可能な弁当を割当てる。
【0024】
また、食事割当支援処理部10は、弁当を割当てる日における第1の時間と等しいか又はその経過後の予め定められた第2の時間に、残業者弁当受付テーブル164に、支払確定情報を格納することにより、弁当購入希望であることを申請した従業員への製造可能な弁当を割当てる。第1の時間及び第2の時間については後述する。
【0025】
更に、食事割当支援処理部10は、弁当を割当てる日の次の日における予め定められた第3の時間に、弁当購入希望であることを申請した従業員について給与から差引く弁当代金を決定する。第3の時間については後述する。
【0026】
具体的には、食事割当支援処理部10は、弁当受取実績テーブル169を参照し、実際に弁当を受取った従業員についての残業実績を出退勤管理装置3に問合せる。そして、食事割当支援処理部10は、問合せに対する出退勤管理装置3からの回答に基づいて、実際に弁当を受取りかつ残業実績のない従業員について弁当代金として当該弁当の定価を給与から差引くことを決定し、実際に弁当を受取りかつ残業実績のある従業員について弁当代金として当該弁当の定価を割引いた額を給与から差引くことを決定する。
【0027】
この時、食事割当支援処理部10は、残業承認テーブル165を参照し、従業員による残業申請が承認されていない場合に、実際に弁当を受取りかつ残業実績のある従業員であっても、弁当代金として当該弁当の定価を給与から差引くことを決定する。具体的には、食事割当支援処理部10は、従業員による残業申請が承認されている場合に、実際に弁当を受取りかつ残業実績のある従業員について、弁当代金として、当該弁当の定価を残業実績に応じた割引率で割引いた額を給与から差引くことを決定する。
【0028】
実際には、食事割当支援処理部10は、管理サーバ1が受信する通知(以下、受信メッセージ)の種類、残業申請受付時刻、弁当代精算時刻を判断して、当該判断に基づいて、以下のように残業弁当割当支援処理を実行する。
【0029】
食事割当支援処理部10の残業申請処理部11は、ネットワーク8を介して、管理サーバ1が受信した受信メッセージが一般従業員端末6から送信された残業申請通知である場合に、食事割当支援処理部10から呼び出される。呼び出された残業申請処理部11は、受信時刻が申請受付時間内である残業申請通知から、当該残業申請通知に含まれる従業員番号、残業予定時間、弁当種類を含む弁当希望の可否を抽出し、抽出した情報をテーブル格納部16の残業申請テーブル163に登録する。残業申請テーブル163については、図5を参照して後述する。この時、残業申請処理部11は、当該残業申請に残業申請番号を付与し、残業申請番号と当該残業申請を受信した日付及び時刻とを、従業員番号等と共に残業申請テーブル163に格納する。
【0030】
また、残業申請処理部11は、残業申請テーブル163への登録処理の後、抽出した従業員番号に基づいて、従業員テーブル161を参照して当該従業員の直属上司を判断し、直属上司に受信メッセージを転送する。従業員テーブル161については、図3を参照して後述する。残業申請処理部11は、受信した残業申請通知の受信時刻が申請受付時間内でない場合、送信元である一般従業員端末6に残業申請受付時間外である旨のメッセージを送信する。
【0031】
弁当製造管理部12は、管理サーバ1が受信した受信メッセージが食堂担当者端末7からの残業弁当についての当日製造可能弁当数通知である場合に、食事割当支援処理部10から呼び出される。呼び出された弁当製造管理部12は、当日製造可能弁当数通知から弁当製造可能数を抽出し、弁当種類毎に残業者弁当製造可能個数テーブル162に記憶する。残業者弁当製造可能個数テーブル162については、図4を参照して後述する。
【0032】
残業承認処理部13は、管理サーバ1が受信した受信メッセージが管理職端末4からの部下である従業員の残業承認の可否が示される上司承認可否回答通知である場合に、食事割当支援処理部10から呼び出される。呼び出された残業承認処理部13は、当該上司承認可否回答通知から残業申請番号を抽出し、抽出した残業申請番号を残業承認テーブル165に格納する。この格納後、残業承認処理部13は、残業申請番号に対応する残業申請者へ残業申請承認通知のメッセージを送信する。また、残業承認処理部13は、上司承認可否回答通知において否回答を受信した場合、当該残業申請者へ残業申請否決通知のメッセージを送信する。残業承認テーブル165については、図7を参照して後述する。
【0033】
弁当割当処理部14は、残業申請受付時刻になると、食事割当支援処理部10から呼び出される。呼び出された弁当割当処理部14は、残業申請テーブル163を参照して、残業弁当希望に該当する残業申請番号毎に受付時刻、弁当種類、弁当製造当否等を格納する残業者弁当受付テーブル164を作成する。弁当割当処理部14は、作成した残業者弁当受付テーブル164について、残業弁当製造当否、弁当代支払番号及び弁当代支払確定(の有無)を決定し、決定した結果を格納する。残業者弁当受付テーブル164については、図6を参照して後述する。
【0034】
弁当割当処理部14は、残業者弁当製造可能個数テーブル162及び残業申請テーブル163を参照して、希望者数分の弁当を製造できるか否かを判断する。希望者数分の弁当を製造できる場合、弁当割当処理部14は、残業者弁当受付テーブル164における弁当受取予定者に対して弁当代支払確定フラグを確定(以下、ONとも言う)と設定する(図6参照)。
【0035】
弁当割当処理部14は、希望者数分の弁当を製造できない場合、従業員テーブル161及び残業申請テーブル163を参照して、予め定めた優先順の判断に応じて、弁当希望者の弁当割当を決定する。例えば、当該優先順の判断は、弁当希望者のうち寮生について優先して割り当て、その残りの分については受付順(受付時刻順)に応じて割り当てる等である。弁当割当処理部14は、この優先順の判断に従って、残業者弁当受付テーブル164における弁当受取予定者に対して弁当代支払確定フラグをONと設定する。
【0036】
以上により、弁当割当処理部14は、弁当受取予定者に対して当選通知を送信し、弁当配布が不可能な希望者に対して「はずれ通知」を送信する。この結果、残業申請の中の弁当希望者は、一般従業員端末6で当選通知または「はずれ通知」を受信することにより、当日分の残業弁当を受け取り出来るか否かを判断することができる。
【0037】
弁当代精算処理部15は、弁当代精算時刻になると、食事割当支援処理部10から呼び出される。呼び出された弁当代精算処理部15は、弁当購入装置5より弁当受取実績報告を受信したか否かを判断する。弁当代精算処理部15は、弁当受取実績報告を受信した場合、弁当購入装置5から送信された弁当受取実績報告に基づき、弁当受取実績テーブル169に、日付及び申請者従業員番号毎に購入実績を登録する。弁当受取実績テーブル169は、日付及び申請者従業員番号毎に、弁当種類と、受取時刻とを格納する。弁当受取実績テーブル169については、図11を参照して後述する。
【0038】
弁当代精算処理部15は、弁当受取実績テーブル169を参照して、弁当受取済者を抽出する。弁当代精算処理部15は、出退勤管理装置3を介して出退勤管理テーブル321を参照し、弁当受取済者である従業員を抽出する。弁当代精算処理部15は、抽出した従業員(弁当受取済者)について残業ありか否かを判断する。弁当代精算処理部15は、残業ありの場合、さらに、残業承認テーブル165を参照して、抽出した従業員に対応する残業承認番号があるか否かを判断する。残業承認テーブル165については、図7を参照して後述する。
【0039】
弁当代精算処理部15は、残業承認番号がある場合、出退勤管理テーブル321の残業実績時間と弁当代割引率テーブル168の残業時間数に応じた割引率とから、弁当受取済者毎に割引率を決定する。出退勤管理テーブル321については、図2を参照して後述する。弁当代割引率テーブル168については、図10を参照して後述する。
【0040】
弁当代精算処理部15は、予め定めた弁当代精算時刻になると、弁当種類テーブル1610の弁当種類における定価を参照して、弁当受取済者の支払額を決定する。弁当代精算処理部15は、この決定された結果を、弁当代確定テーブル1611に格納する。弁当種類テーブル1610については、図12を参照して後述する。弁当代確定テーブル1611については、図13を参照して後述する。
【0041】
従って、この処理された支払額の結果が、給与システム等に次月給与に振り替え処理される。振り替え処理は、例えば図示しない給与処理装置により実行される。振り替え処理後、弁当代精算処理部15は、弁当代について従業員に割引が行われた旨のメールを送信する。一方、残業なしの場合、又は、残業承認番号がない場合、弁当代精算処理部15は、弁当代について従業員に弁当代の割引不可である旨のメールを送信する。以上により、弁当受取済者は、一般従業員端末6から弁当代について従業員に弁当代の割引の有無と、割引率とを知ることができる。
【0042】
出退勤管理端末2は、出退勤管理装置3の入力処理部であり、従業員カード読取部21を備える。出退勤管理端末2は、従業員カードが提示された場合に、従業員カード読取部21により、従業員カードから従業員番号を読み取る。従業員は、従業員毎に一意に定められた従業員番号の情報が記録されるICカード、磁気カード等の従業員カードを所持する。従業員は、出退勤時に、従業員カードを、勤務する事務所に備えられた出退勤管理端末2の従業員カード読取部21に読み取らせる。
【0043】
従業員カード読取部21は、例えば従業員カードが非接触ICカードである場合、無線インタフェースを有し、無線通信により情報を送受信する。出退勤管理端末2は、従業員カード読取部21により従業員カードから読み取った従業員番号と共に、読み取った日時の情報を、ネットワーク8を介して出退勤管理装置3へ送信する。即ち、従業員番号と出勤時刻又は退勤時刻とを含む情報が、出退勤管理端末2から出退勤管理装置3へ送信される。
【0044】
出退勤管理装置3は、従業員番号毎に出勤時刻及び退勤時刻を記憶し管理する出退勤情報登録処理部31を備える。出退勤情報登録処理部31は、ネットワーク8を介して、1又は複数の出退勤管理端末2から送信される従業員番号と出勤時刻又は退勤時刻とを含む情報を受信し、受信した情報を出退勤管理テーブル格納部32の出退勤管理テーブル321に格納する。出退勤管理テーブル321については、図2を参照して後述する。出退勤管理装置3は、管理サーバ1の食事割当支援処理部10からの問合せを受信すると、これに応じて、出退勤管理テーブル321に格納する情報を管理サーバ1の食事割当支援処理部10へ返信する。
【0045】
管理職端末4は、企業内における管理職に該当する従業員に割り当てられるコンピュータである。管理職端末4は、残業承認処理部41を備える。残業承認処理部41は、管理サーバ1から転送される残業承認依頼通知(メール)を受信したか否かを判断する。残業承認処理部41は、残業承認依頼メールを受信した場合、当該残業承認依頼メールに対する承認の可否結果について入力された内容を、管理職端末4の入力装置から取得する。残業承認処理部41は、取得した承認可否メッセージを管理サーバ1へ送信する。従って、管理職端末4は、承認可否メッセージを入力する管理サーバ1の入力処理部である。
【0046】
弁当購入装置5は、残業弁当、食事等を受ける場合に、従業員毎にその受け取りを記録する装置である。そのために、弁当購入装置5は、従業員カード読取部51、弁当購入情報送信部52を備える。弁当購入装置5において、従業員または食堂担当者等が、例えば弁当種類選択ボタン(図示しない)により弁当の種類を選んで決定する。これと共に、従業員カード読取部51は、提示された従業員カードから従業員番号を読み取る。弁当購入情報送信部52は、従業員カード読取部51により読み取られた従業員番号と、弁当種類選択ボタンにより選択された受取弁当種類及び受取時刻とを取得する。弁当購入情報送信部52は、これらの取得した内容を弁当受取実績報告として、管理サーバ1へ送信する。従って、弁当購入装置5は、弁当受取実績報告(メッセージ)を入力する管理サーバ1の入力処理部である。
【0047】
一般従業員端末6は、企業内における管理職以外の一般従業員に割り当てられるコンピュータである。一般従業員端末6は、残業申請処理部61、弁当申込処理部62を備える。弁当申込処理部62は、従業員が残業申請を行う場合、当日の弁当希望の可否、弁当種類の入力を受ける。残業申請処理部61は、一般従業員端末6から入力される従業員番号及び残業予定時間、弁当申込処理部62が取得した弁当希望の可否及び弁当種類等を含む残業申請に関する残業申請通知を生成する。残業申請処理部61は、生成した残業申請通知を管理サーバ1へ送信する。従って、一般従業員端末6は、残業申請通知(メッセージ)を入力する管理サーバ1の入力処理部である。
【0048】
食堂担当者端末7は、残業弁当、食事等を提供する食堂担当者に割り当てられるコンピュータである。食堂担当者端末7は、弁当製造可能数通知部71を備える。弁当製造可能数通知部71は、食堂担当者から当日の弁当種類ごとの残業弁当数製造可能数が食堂担当者端末7に入力されると、入力された弁当製造可能数通知を管理サーバ1へ送信する。従って、食堂担当者端末7は、食事を割当てる日に製造可能な食事の数を含む弁当製造可能数通知(メッセージ)を入力する管理サーバ1の入力処理部である。
【0049】
食堂担当者端末7は、弁当を割当てる日における昼食後の予め定められた第1の時間に、製造可能な弁当の数を入力する。第1の時間は、例えば残業受付申請時刻と等しい時刻とされる。第1の時間は、残業受付申請時刻よりも早い時刻であれば良い。
【0050】
以上に説明した管理サーバ1、出退勤管理端末2、管理職端末4、一般従業員端末6及び食堂担当者端末7は、CPU及びハードディスクやメモリ等の記憶装置等、例えばキーボード、マウス等の入力装置、メッセージや画像等を表示する表示装置等の出力装置等で構成される。また、管理サーバ1、出退勤管理端末2、管理職端末4、一般従業員端末6及び食堂担当者端末7は、各々、CPU及びメモリ等を含むハードウェアと、後述する処理を実現するソフトウェアプログラムとを備えるコンピュータシステムによって実現される。
【0051】
次に、図2〜図13を参照して、種々のテーブルについて説明する。
【0052】
図2は、出退勤管理テーブル321の一例を示す図である。
【0053】
出退勤管理テーブル321は、従業員番号毎に、出退勤日と、出勤時刻と、退勤時刻と、残業実績時間とを格納する。残業実績時間は、退勤時刻から予め定められた定時退社時刻を差し引いた時間である。残業実績時間は、例えば定時退社時刻が18:00であるものとして、出退勤管理装置3により退勤時刻に基づいて算出され、格納される。
【0054】
例えば、出退勤管理テーブル321には、従業員番号「55555」の従業員について、出退勤日「5月26日」、出勤時刻「8:00」、退勤時刻「21:00」、残業実績時間「3:00」が格納される。他の従業員番号についても同様に格納されている。
【0055】
出退勤管理テーブル321は、例えば、1日分のテーブルが当日の業務の開始前に出退勤情報登録処理部31により生成される。この時点では、出退勤管理テーブル321には情報は何も登録されていない。出退勤管理テーブル321は、出退勤管理装置3が出退勤管理端末2から送信される従業員番号と出勤時刻又は退勤時刻とを含む情報を受信すると、その都度、当該情報に含まれる従業員番号、出退勤日、出勤時刻を登録するように、又は、退勤時刻を登録するように、出退勤情報登録処理部31により更新される。
【0056】
図3は、従業員テーブル161の一例を示す図である。
【0057】
従業員テーブル161は、従業員番号毎に、従業員についての氏名と、所属と、Eメールアドレスと、上司従業員番号と、寮生フラグとを格納する。従業員番号は、従業員毎に一意に定められ、従業員を識別するための認識番号である。氏名は、従業員本人の氏名である。所属は、従業員の所属部署である。Eメールアドレスは、一般従業員端末6又は管理職端末4にログインする従業員に割り当てられるEメール(電子メール)アドレスである。上司従業員番号は、各従業員の直属上司である、管理職の従業員の従業員番号である。寮生フラグは、従業員が当該企業の寮に居住する寮生であることを示すフラグである。寮生フラグが「1」である場合には寮生であることを示し、寮生フラグが「0」である場合には寮生以外であることを示す。従って、従業員テーブル161は、従業員毎に、従業員が当該企業の寮に居住する寮生であることを示す情報を格納するテーブルである。
【0058】
例えば、従業員テーブル161には、図3に示すように、従業員番号「55555」である従業員について、氏名「富士」、所属「営業推進部」、Eメールアドレス「taro@fujisan・・・」、上司従業員番号「33333」、寮生フラグ「1」(即ち寮生である)が格納されている。他の従業員についても同様である。
【0059】
従業員テーブル161は、例えば管理サーバ1以外のデータ処理装置により予め作成され、残業弁当割当支援処理に先立って、管理サーバ1に入力され、テーブル格納部16に格納される。
【0060】
図4は、残業者弁当製造可能個数テーブル162の一例を示す図である。
【0061】
残業者弁当製造可能個数テーブル162は、弁当を提供する日付及び弁当種類毎に、食堂が残業弁当として提供する弁当製造可能数を格納する。例えば、残業者弁当製造可能個数テーブル162には、図4に示すように、日付「5月26日」について、弁当種類「A−1」について弁当製造可能数「4」が格納され、弁当種類「A−2」について弁当製造可能数「4」が格納されている。
【0062】
残業者弁当製造可能個数テーブル162は、例えば、1日分のテーブルが当日の業務開始前に弁当製造管理部12により生成される。この時点では、残業者弁当製造可能個数テーブル162には情報は何も登録されていない。残業者弁当製造可能個数テーブル162は、管理サーバ1が例えば昼食後に食堂担当者端末7から弁当製造可能数通知を受けると、当該通知に含まれる弁当製造可能数を登録するように、弁当製造管理部12によって更新される。
【0063】
図5は、残業申請テーブル163の一例を示す図である。
【0064】
残業申請テーブル163は、残業申請番号毎に、日付及び時刻と、従業員番号と、残業予定時間と、弁当希望有無とを格納する。残業申請番号は、残業承認処理部13により一意に定められる。例えば、日付及び時刻の受付順に従って、当日の残業申請番号が初期値に定めた番号からインクリメントされて、付与される。日付及び時刻には、管理サーバ1が残業申請メーセージを受信した日付及び時刻が格納される。従業員番号、残業予定時間及び弁当希望有無は、残業申請メッセージに含まれる情報から残業承認処理部13により抽出され、格納される。従って、残業申請テーブル163は、食事を割当てる日における残業申請をした従業員毎に、従業員による残業申請が受付けられた受付時刻と、従業員が残業申請に付随して申請した食事購入希望の有無を示す情報を格納するテーブルである。
【0065】
残業申請テーブル163は、例えば、1日分のテーブルが当日の業務開始前に残業申請処理部11により生成される。この時点では、残業申請テーブル163には情報は何も登録されていない。残業申請テーブル163は、管理サーバ1が一般従業員端末6から残業申請メッセージを受けると、その都度、残業申請番号を付与し、日付及び時刻を付加し、当該メッセージに含まれる従業員番号、残業予定時間、弁当希望有無を登録するように、残業申請処理部11により更新される。
【0066】
例えば、残業申請テーブル163には、図5に示すように、残業申請番号「shin1111」について、日付及び時刻「5月26日 14:00」、従業員番号「55555」、残業予定時間「3:00」、弁当希望有無「希望(A−1)」が格納される。他の残業申請番号「shin1112〜shin1115」についても同様である。弁当希望有無「希望(A−1)」とは、弁当種類(A−1)の残業弁当を希望することを示す。
【0067】
なお、残業申請番号「shin1116」については、弁当希望有無「無」とされている。これは残業弁当を希望しないことを示す。従って、残業申請番号「shin1116」である従業員は、弁当の割当処理の対象から除外される。
【0068】
図6は、残業者弁当受付テーブル164の一例を示す図である。
【0069】
残業者弁当受付テーブル164は、残業申請番号毎に、受付時刻と、弁当種類と、弁当製造当否と、弁当代支払番号と、弁当代支払確定とを格納する。残業者弁当受付テーブル164において、残業申請番号には、残業申請テーブル163に格納された残業申請番号であって弁当希望有無「希望」するものが格納され、受付時刻及び弁当種類には、残業申請テーブル163の対応するデータが格納される。弁当代支払番号は、弁当代支払確定が「確定」とされた場合に、弁当割当処理部14により定められ、格納される。従って、残業者弁当受付テーブル164は、弁当購入希望であることを申請した従業員毎に、弁当代金の支払いが確定したことを示す支払確定情報を格納するテーブルである。
【0070】
弁当製造当否は、当該残業申請番号の従業員分の残業弁当を製造するか否かを示すフラグであり、「当」である場合には残業弁当の製造対象であり、「否」である場合には残業弁当の製造対象でないことを示す。換言すれば、「当」である場合には、当該残業申請番号の従業員には申請どおり弁当が配布され、「否」である場合には、当該残業申請番号の従業員には申請に拘わらず弁当が配布されない。
【0071】
残業者弁当受付テーブル164は、現在時刻が残業申請受付時刻に到達すると、弁当割当処理部14により生成される。
【0072】
例えば、残業者弁当受付テーブル164には、図6に示すように、残業申請番号「shin1111」について、受付時刻「14:00」、弁当種類「A−1」、弁当製造当否「当」、弁当代支払番号「bento1111」、弁当代支払確定「確定」が格納されている。また、残業申請番号「shin1115」について、受付時刻「14:25」、弁当種類「A−1」であり、弁当製造当否「否」が格納されるため、弁当代支払番号及び弁当代支払確定については格納されない。その他の残業申請番号については、残業申請番号「shin1111」と同様である。
【0073】
図7は、残業承認テーブル165の一例を示す図である。
【0074】
残業承認テーブル165は、残業申請番号毎に、承認可否と、残業承認番号と、承認幹部従業員番号とを格納する。残業承認処理部13は、上司承認可否回答メッセージから残業申請番号及び承認可否の結果を抽出し、承認可否「可」である場合に、残業承認番号を一意に定め、それらを残業承認テーブル165に格納する。承認可否「否」である場合には、残業承認番号が付与されない。承認幹部従業員番号には、直属上司または所属部署の幹部従業員等から送信された当該上司承認可否回答メッセージについて、当該送信元の従業員番号が格納される。従って、残業承認テーブル165は、従業員による残業申請が承認されたことを示す情報を格納するテーブルである。
【0075】
残業承認テーブル165は、例えば、1日分のテーブルが当日の業務開始前に残業承認処理部13により生成される。この時点では、残業承認テーブル165には情報は何も登録されていない。残業承認テーブル165は、管理サーバ1が上司承認可否回答メッセージを受けると、その都度、当該メッセージに含まれる残業申請番号、承認可否、残業承認番号、承認幹部従業員番号を登録するように、残業承認処理部13により更新される。
【0076】
例えば、残業承認テーブル165には、図7に示すように、残業申請番号「shin1111」について承認可否「可」、残業承認番号「zan1111」、承認幹部従業員番号「33333」が格納され、残業申請番号「shin1122」については承認可否「否」であるため、残業承認番号は付与されず、承認幹部従業員番号「33335」が格納されている。
【0077】
図8は、残業申請受付時刻テーブル166の一例を示す図である。
【0078】
残業申請受付時刻テーブル166は、残業申請受付時刻を格納する。残業申請受付時刻は、第2の時刻であり、一般従業員端末6から送信される残業申請メッセージについて、例えば管理サーバ1が申請受付を認めるまでの受信時刻である。例えば、残業申請受付時刻テーブル166には、図8に示すように、残業申請受付時刻「毎日15時」が格納されている。
【0079】
残業申請受付時刻テーブル166は、例えば管理サーバ1以外のデータ処理装置により予め作成され、残業弁当割当支援処理に先立って、管理サーバ1に入力され、テーブル格納部16に格納される。
【0080】
図9は、弁当代精算時刻テーブル167の一例を示す図である。
【0081】
弁当代精算時刻テーブル167は、弁当代精算時刻を格納する。弁当代精算時刻は、第3の時刻であり、テーブル格納部16の残業者弁当受付テーブル164について、弁当代支払確定「確定」(確定フラグON)である従業員の弁当代を精算するための時刻である。例えば、弁当代精算時刻テーブル167には、図9に示すように、弁当代精算時刻「翌日の2時」(又は26:00)が格納されている。
【0082】
弁当代精算時刻テーブル167は、例えば管理サーバ1以外のデータ処理装置により予め作成され、残業弁当割当支援処理に先立って、管理サーバ1に入力され、テーブル格納部16に格納される。
【0083】
図10は、弁当代割引率テーブル168の一例を示す図である。
【0084】
弁当代割引率テーブル168は、残業時間数毎に、割引率を格納する。例えば、弁当代割引率テーブル168において、図10に示すように、残業時間「2時間以内」では割引率「5割引き」とされ、残業時間「2〜4時間以内」では割引率「6割引き」とされ、残業時間「4〜6時間以内」では割引率「8割引き」とされる。即ち、従業員の残業時間に応じて、残業弁当代の定価からの割引率が決定される。
【0085】
弁当代割引率テーブル168は、例えば管理サーバ1以外のデータ処理装置により予め作成され、残業弁当割当支援処理に先立って、管理サーバ1に入力され、テーブル格納部16に格納される。
【0086】
図11は、弁当受取実績テーブル169の一例を示す図である。
【0087】
弁当受取実績テーブル169は、日付及び申請者従業員番号毎に、弁当種類と、受取時刻とを格納する。例えば、弁当受取実績テーブル169には、図11に示すように、日付「5月26日」及び申請者従業員番号「55555」について、弁当種類「A−1」、受取時刻「20:30」が格納される。他についても同様である。従って、弁当受取実績テーブル169は、弁当購入希望であることを申請した従業員が実際に弁当を受取ったことを示す情報を格納するテーブルである。
【0088】
弁当受取実績テーブル169は、例えば、1日分のテーブルが当日の業務開始前に弁当代精算処理部15により生成される。この時点では、弁当受取実績テーブル169には情報は何も登録されていない。弁当受取実績テーブル169は、管理サーバ1が弁当購入装置5から弁当受取実績報告を受けると、その都度、当該報告に含まれる日付、申請者従業員番号、弁当種類、受取時刻を登録するように、弁当代精算処理部15により更新される。
【0089】
図12は、弁当種類テーブル1610の一例を示す図である。
【0090】
弁当種類テーブル1610は、弁当No毎に、弁当種類と、定価とを格納する。弁当Noは、残業弁当として提供される弁当の識別番号であり、一意に定められる。弁当種類は、弁当の内容の種類を示す。定価は、割引前の弁当の値段である。
【0091】
弁当種類テーブル1610は、例えば管理サーバ1以外のデータ処理装置により予め作成され、残業弁当割当支援処理に先立って、管理サーバ1に入力され、テーブル格納部16に格納される。
【0092】
図13は、弁当代確定テーブル1611の一例を示す図である。
【0093】
弁当代確定テーブル1611は、弁当代支払番号毎に、割引率と、支払額とを格納する。弁当代支払番号は残業者弁当受付テーブル164から参照され、割引率は出退勤管理テーブル321の残業実績時間と弁当代割引率テーブル168とに基づいて決定される。これにより、弁当代確定テーブル1611では、弁当代支払番号毎に、弁当種類テーブル1610に格納された弁当種類の定価から決定された割引率が引かれ、支払額が算出されて格納される。例えば、弁当代確定テーブル1611には、図13に示すように、弁当代支払番号「bento1111」について、残業時間に応じた割引率「6割」と、支払額「80」とが格納される。他の弁当代支払番号についても同様である。
【0094】
弁当代確定テーブル1611は、現在時刻が弁当代精算時刻になると、弁当代精算処理部15により生成される。
【0095】
次に、図14〜図23を参照して、管理サーバ1の食事割当支援処理部10が実行する処理について、詳細に説明する。図14〜図21は、食事割当支援処理部10が実行する処理の処理フローである。図22〜図23は、食事割当支援処理部10からの通知を表示する表示画面である。
【0096】
図14は、出退勤管理装置3が実行する処理の処理フローを示す図である。
【0097】
出退勤管理装置3の出退勤情報登録処理部31は、従業員の出退勤について出退勤管理端末2が従業員番号を読み取ったか否かを判断する(ステップS11)。
【0098】
出退勤管理端末2が新たな記録の従業員番号を読み取った場合(ステップS11 Yes)、出退勤情報登録処理部31は、従業員番号と読取日時とを含む情報を出退勤管理端末2へ送信要求する。出退勤管理端末2から従業員番号と読取日時とを含む情報を受信後、出退勤情報登録処理部31は、従業員番号毎に読取日時を出勤時刻又は退勤時刻として、出退勤管理テーブル格納部32の出退勤管理テーブル321に登録する(ステップS12)。登録後、出退勤情報登録処理部31は、ステップS11の処理を繰り返す。なお、ステップS12において、退勤時刻を登録した場合には、出退勤情報登録処理部31は、当該退勤時刻に基づいて業実績時間を算出して、出退勤管理テーブル321に登録する。
【0099】
出退勤管理端末2が新たな記録の従業員番号を読み取っていない場合(ステップS11 No)、新たな記録の従業員番号を出退勤管理端末2が読み取るまでステップS11の処理を繰り返す。
【0100】
なお、出退勤管理装置3は、出退勤管理端末2からの従業員番号と読取日時とを含む情報の読み取りについて、定期的に又は定時刻に読み取り処理を実行しても良い。
【0101】
図15は、食堂担当者端末7が実行する処理の処理フローを示す図である。
【0102】
食堂の営業時間終了後に、食堂担当者端末7の弁当製造可能数通知部71は、食堂担当者から当日の弁当種類ごとの残業弁当数製造可能数が入力されると、当該入力に応じて、入力された弁当製造可能数通知を管理サーバ1へ送信する(ステップS21)。この通知後、弁当製造可能数通知部71は、処理を終了する。
【0103】
図16は、管理職端末4の残業承認処理フローを示す図である。
【0104】
管理職端末4の残業承認処理部41は、管理サーバ1から転送された残業承認依頼メールを受信したか否かを判断する(ステップS31)。残業承認依頼メールを受信した場合(ステップS31 Yes)、これを残業承認処理部41が管理職端末4の表示装置に表示する。これを見た上司が当該残業承認依頼メールに承認の可否を入力すると、残業承認処理部41は、当該残業承認依頼メールに対する承認の可否結果が反映された承認可否メッセージを、管理サーバ1へ送信する(ステップS32)。このメッセージ送信後、ステップS31の処理を繰り返す。
【0105】
一方、残業承認依頼メールを受信していない場合(ステップS31 No)、ステップS31の処理を繰り返す。
【0106】
図17は、弁当購入装置5が実行する処理の処理フローを示す図である。
【0107】
弁当購入装置5において、従業員または食堂担当者等が、弁当購入装置5の弁当種類選択ボタン(図示しない)により弁当の種類を選んで決定する(ステップS41)。弁当購入装置5の従業員カード読取部51が、従業員カードから従業員番号を読み取る(ステップS42)。
【0108】
弁当購入情報送信部52は、従業員カード読取部51により読み取られた従業員番号と、弁当種類選択ボタンにより選択された受取弁当種類と受取時刻とを含む弁当受取実績報告を管理サーバ1へ送信する(ステップS43)。弁当受取実績報告を送信後、弁当購入装置5は、処理を終了する。図17の処理は、購入される弁当毎に繰り返される。
【0109】
図18〜図21は、管理サーバ1の食事割当支援処理部10が実行する食事割当支援処理フローを示す図である。
【0110】
図18は、食事割当支援処理部10が実行する食事割当支援処理フローを示す図である。
【0111】
食事割当支援処理部10は、ネットワーク8を介して、図1に示す管理サーバ1以外の装置または端末からのメッセージを受信したか否かを判断する(ステップS51)。メッセージを受信した場合(ステップS51 Yes)、食事割当支援処理部10は、例えばメッセージの送信元に基づいてメッセージの種類を判断し、受信したメッセージの種類に応じた処理を実行する(ステップS52)。このメッセージの種類に応じた処理を終えた後に、食事割当支援処理部10は、ステップS51の処理を繰り返す。メッセージの種類に応じた処理については、図19を参照して後述する。
【0112】
一方、新たなメッセージを受信していない場合(ステップS51 No)、食事割当支援処理部10は、残業申請受付時刻テーブル166を参照して、現在時刻が残業申請受付時刻に到達したか否かを判断する(ステップS53)。現在時刻は、例えば管理サーバ1のCPUが備えるタイマから取得される。残業申請受付時刻に到達した場合(ステップS53 Yes)、食事割当支援処理部10は、弁当割当処理を実行する(ステップS54)。この弁当割当処理を終えた後に、食事割当支援処理部10は、ステップS51の処理を繰り返す。弁当割当処理については、図20を参照して後述する。
【0113】
残業申請受付時刻に到達していない場合(ステップS53 No)、食事割当支援処理部10は、弁当代精算時刻テーブル167を参照して、現在時刻が弁当代精算時刻に到達した否かを判断する(ステップS55)。弁当代精算時刻に到達した場合(ステップS55 Yes)、食事割当支援処理部10は、弁当代精算処理を実行する(ステップS56)。この弁当代精算処理を終えた後に、食事割当支援処理部10は、ステップS51の処理を繰り返す。
【0114】
弁当代精算時刻に到達していない場合(ステップS55 No)、食事割当支援処理部10は、ステップS51の処理を繰り返す。弁当代精算処理については、図21を参照して後述する。
【0115】
図19は、図18のステップS52において実行される受信メッセージの種類に応じた処理の処理フローを示す図である。
【0116】
食事割当支援処理部10は、受信メッセージが一般従業員端末6からの残業申請通知であるか否かを判断する(ステップS61)。残業申請通知である場合(ステップS61 Yes)、食事割当支援処理部10は、残業申請処理部11を呼び出して、以下の処理を依頼する。
【0117】
呼び出された残業申請処理部11は、更に、残業申請受付時刻テーブル166を参照し、受信メッセージの受信時刻が申請受付時間内であるか否かを判断する(ステップS62)。
【0118】
申請受付時間内である場合(ステップS62 Yes)、残業申請処理部11は、当該受信メッセージから受付時刻、残業予定時間、弁当希望の有無、弁当種類等を抽出し、抽出した情報を残業申請テーブル163に登録する(ステップS63)。具体的には、残業申請処理部11は、図5に示すように、受信メッセージの受付時刻による受付順に、例えば残業申請番号「shin1111」を付与し、当該残業申請番号毎に受信メッセージから抽出した日付及び時刻「5月26日 14:00」、従業員番号「55555」、残業予定時間「3:00」、弁当希望有無「希望(A−1)」を残業申請テーブル163に登録する。
【0119】
登録後、残業申請処理部11は、当該受信メッセージから抽出した従業員番号に基づいて、従業員テーブル161を参照して直属上司を判断し、直属上司に受信メッセージを転送する(ステップS64)。例えば、残業申請処理部11は、図3に示す従業員テーブル161において従業員番号「55555」を検索し、ヒットしたデータの上司従業員番号「33333」を抽出する。残業申請処理部11は、この抽出した上司従業員番号(直属上司とする)を従業員番号のキーとして、同様に従業員テーブル161を検索し、ヒットしたデータから直属上司の使用する管理職端末4のEメールアドレスを抽出する。これにより、残業申請処理部11は、転送先の直属上司に受信メッセージを転送することができる。受信メッセージを転送後、残業申請処理部11は、残業申請処理(メッセージの種類に応じた処理)を終了する。即ち、図18に示すステップS52の処理を終了する。
【0120】
一方、受信メッセージの受信時刻が申請受付時間内でない場合(ステップS62 No)、残業申請処理部11は、受信メッセージの送信元である一般従業員端末6に残業申請受付時間外である旨のメッセージを送信し、当該端末にエラー画面表示させる(ステップS65)。例えば、一般従業員端末6の画面上に、図22(a)に示すメッセージ81「申請受付時間外です」が表示される。このメッセージ送信後、残業申請処理部11は、残業申請処理を終了する。なお、食事割当支援処理部10においては、例えば一般従業員端末6へのメッセージ送信先を、図3に示す従業員テーブル161から検索されるEメールアドレスを用いるものとし、以降の説明についても同様とする。
【0121】
以上により、一般従業員端末6からの残業申請通知が食事割当支援処理部10により処理される。
【0122】
ステップS61において、受信メッセージが残業申請通知でない場合(ステップS61 No)、食事割当支援処理部10は、受信メッセージを食堂担当者端末7からの当日製造可能弁当数通知であるか否かを判断する(ステップS66)。食堂担当者端末7からの当日製造可能弁当数通知である場合(ステップS66 Yes)、食事割当支援処理部10は、弁当製造管理部12を呼び出して、以下の処理を依頼する。
【0123】
呼び出された弁当製造管理部12は、当日製造可能弁当数通知から弁当製造可能数を抽出し、残業者弁当製造可能個数テーブル162に記憶する(ステップS67)。例えば、弁当製造管理部12は、図4に示す残業者弁当製造可能個数テーブル162に、当日の日付「5月26日」の弁当種類「A−1」について、弁当製造可能数「4」を記憶する。この後、弁当製造管理部12は、弁当製造可能数処理(メッセージの種類に応じた処理)を終了する。
【0124】
以上により、食堂担当者端末7からの当日製造可能弁当数通知が食事割当支援処理部10により処理される。
【0125】
ステップS66において、受信メッセージが食堂担当者端末7からの当日製造可能弁当数通知でない場合(ステップS66 No)、食事割当支援処理部10は、受信メッセージが管理職端末4からの上司承認可否回答通知であるか否かを判断する(ステップS68)。管理職端末4からの上司承認可否回答通知である場合(ステップS68 Yes)、食事割当支援処理部10は、残業承認処理部13を呼び出して、以下の処理を依頼する。
【0126】
呼び出された残業承認処理部13は、更に、当該上司承認可否回答通知が可回答(承認)であるか否かを判断する(ステップS69)。
【0127】
当該上司承認可否回答通知が承認である場合(ステップS69 Yes)、残業承認処理部13は、当該上司承認可否回答通知から抽出した残業申請番号を残業承認テーブル165に格納する(ステップS610)。具体的には、図7の残業承認テーブル165に示すように、例えば残業申請番号「shin1111」について、残業承認番号「zan1111」が格納されると共に、承認可否「可」と、承認幹部従業員番号「33333」とが記憶される。続いて、残業承認処理部13は、残業申請番号に対応する残業申請者へ残業申請承認通知のメッセージを送信する(ステップS611)。例えば、一般従業員端末6に、図22(b)に示すメッセージ82「残業申請が承認されました。残業承認日:5月26日」が送信される。このメッセージ送信後、残業承認処理部13は、残業申請承認処理(メッセージの種類に応じた処理)を終了する。
【0128】
上司承認可否回答通知が承認でない(否回答)場合(ステップS69 No)、残業承認処理部13は、残業申請者へ残業申請否決通知のメッセージを送信する(ステップS612)。具体的には、図7の残業承認テーブル165に示すように、例えば残業申請番号「shin1122」について、承認可否「否」と、承認幹部従業員番号「33335」とが記憶され、残業承認番号は付与されない。この結果が、残業申請番号「shin1122」に対応する残業申請者に通知される。例えば、一般従業員端末6に、図22(c)に示すメッセージ83「残業申請が否決されました。残業否決日:5月26日」が送信される。このメッセージ送信後、残業承認処理部13は、残業申請否決処理(メッセージの種類に応じた処理)を終了する。
【0129】
以上により、管理職端末4からの上司承認可否回答通知が食事割当支援処理部10により処理される。
【0130】
一方、管理職端末4からの上司承認可否回答通知でない場合(ステップS68 No)、食事割当支援処理部10は、受信メッセージが弁当購入装置5からの弁当受取実績報告であるか否かを判断する(ステップS613)。受信メッセージが弁当受取実績報告でない場合(ステップS613 No)、食事割当支援処理部10は、処理を終了する。
【0131】
受信メッセージが弁当受取実績報告である場合(ステップS613 Yes)、食事割当支援処理部10は、弁当代精算処理部15を呼び出して、以下の処理を依頼する。
【0132】
呼び出された弁当代精算処理部15は、弁当購入装置5から送信された弁当受取実績報告に基づき、弁当受取実績テーブル169について、日付及び申請者従業員番号毎に購入実績を登録する(ステップS614)。例えば、図11に示すように、弁当受取実績テーブル169には、日付「5月26日」、申請者従業員番号「55555」、弁当種類「A−1」、受取時刻「20:30」のように購入実績が登録される。この登録後、弁当代精算処理部15は、弁当受取実績報告処理(メッセージの種類に応じた処理)を終了する。
【0133】
弁当受取実績報告を受信していない場合(ステップS613 No)、食事割当支援処理部10は、処理を終了する。
【0134】
以上に説明したように、食事割当支援処理部10により図18のステップS52に示すメッセージの種類に応じた処理が実行される。
【0135】
図20は、図18のステップS54において実行される弁当割当処理の処理フローを示す。
【0136】
食事割当支援処理部10は弁当割当処理部14を呼び出す。呼び出された弁当割当処理部14は、残業申請テーブル163を参照して残業弁当を割り当てる(ステップS71)。具体的には、弁当割当処理部14は、残業申請テーブル163(図5に示す)を参照して、残業弁当希望に該当する残業申請番号毎に受付時刻、弁当種類、弁当製造当否等を格納する残業者弁当受付テーブル164(図6に示す)を作成する。従って、残業者弁当受付テーブル164において、図6に示すように、弁当を希望しない(弁当希望有無が「無」である)残業申請番号「shin1116」について、データは割り当てられない。弁当割当処理部14は、残業者弁当受付テーブル164について、後述するステップS72〜S77の処理で残業弁当製造当否、弁当代支払番号及び弁当代支払い確定を決定し、その決定した結果を格納する。
【0137】
次に、弁当割当処理部14は、残業者弁当製造可能個数テーブル162及び残業申請テーブル163を参照して、希望者数分の弁当を製造できるか否かを判断する(ステップS72)。例えば、弁当割当処理部14は、図4に示す残業者弁当製造可能個数テーブル162から「5月26日」(当日分)の弁当種類「A−1」について、弁当製造可能数「4」であると判断する。そして、弁当割当処理部14は、図5に示す残業申請テーブル163から弁当希望有無「希望(A−1)」の人数が5であると算出し、この算出結果と当該弁当製造可能数「4」であることから希望者数分の弁当を製造できないと判断する。
【0138】
希望者数分の弁当を製造できる場合(ステップS72 Yes)、弁当割当処理部14は、残業者弁当受付テーブル164における弁当受取予定者に対して弁当代支払確定フラグをON(確定)と設定する(ステップS73)。例えば、残業申請テーブル163における弁当希望有無「希望(A−1)」が「shin1111〜1114」の4人分であるとすると、弁当割当処理部14は、図6に示す残業者弁当受付テーブル164(「shin1115」のデータがないとする)についてすべての残業申請番号に対応する弁当代支払確定を「確定」と設定する。設定後、弁当割当処理部14は、ステップS78へ処理を進める。
【0139】
希望者数分の弁当を製造できない場合(ステップS72 No)、弁当割当処理部14は、従業員テーブル161及び残業申請テーブル163を参照して、弁当希望者の寮生の人数を算出し、「弁当希望者の寮生の人数≦弁当製造可能数」を満たすか否かを判断する(ステップS74)。例えば、寮生である従業員は、図3に示すように、従業員テーブル161の寮生フラグ「1」で識別される。弁当割当処理部14は、この寮生フラグ「1」とされる従業員番号で、かつ図5に示す残業申請テーブル163の弁当希望有無「希望(A−1)」である人数、即ち、弁当希望者の寮生の人数「3」と算出する。弁当割当処理部14は、算出した寮生の人数「3」と、図4に示す残業者弁当製造可能個数テーブル162の弁当種類「A−1」における弁当製造可能数「4」とから「弁当希望者の寮生の人数≦弁当製造可能数」を満たすと判断する。
【0140】
「弁当希望者の寮生の人数≦弁当製造可能数」を満たす場合(ステップS74 Yes)、弁当割当処理部14は、弁当希望者のうち寮生全員について弁当代支払確定フラグをON(確定)に設定する(ステップS75)。例えば、図6に示す残業者弁当受付テーブル164の例では、寮生である従業員番号「55555」、「66666」及び「77777」に対応する残業申請番号「shin1111」、「shin1112」及び「shin1113」の弁当代支払確定(弁当代支払確定フラグ)が「ON」と設定される。
【0141】
続いて、弁当割当処理部14は、残りの(弁当製造可能数)−(弁当希望者の寮生の人数)について、受付順に従って寮生以外の者に弁当支払確定フラグをONに設定する(ステップS76)。ここで、(弁当製造可能数)−(弁当希望者の寮生の人数)=1である。一方、図6に示す残業者弁当受付テーブル164の例では、寮生以外の従業員番号「88888」と「99999」に対応する残業申請番号「shin1114」と「shin1115」である。そこで、弁当割当処理部14は、受付順に従って受付時刻「14:20」である残業申請番号「1114」を、受付時刻「14:25」である残業申請番号「1115」よりも優先することを決定する。これにより、弁当割当処理部14は、図6に示すように、残業申請番号「1114」の弁当代支払確定フラグをONに設定し、一方、残業申請番号「1115」の弁当代支払確定フラグについては設定しない(「−」とする)。この後、弁当割当処理部14は、ステップS78へ処理を進める。
【0142】
「弁当希望者の寮生の人数≦弁当製造可能数」を満たさない場合(ステップS74 No)、弁当割当処理部14は、弁当希望者の寮生のうち受付順に従って弁当製造可能数分の人数まで弁当支払確定フラグをONに設定する(ステップS77)。例えば、図4に示す残業者弁当製造可能個数テーブル162における弁当種類「A−1」の弁当製造可能数「2」であるとした場合、図6に示す残業者弁当受付テーブル164では、寮生である従業員番号「55555」及び「66666」に対応する残業申請番号「shin1111」、「shin1112」の弁当代支払確定フラグがONとされる。他の寮生である従業員番号「77777」に対応する残業申請番号「shin1113」の弁当代支払確定フラグは設定されない。この設定後、弁当割当処理部14は、ステップS78へ処理を進める。
【0143】
次に、弁当割当処理部14は、弁当受取予定者に対して当選通知を送信する(ステップS78)。具体的には、弁当割当処理部14は、弁当代支払確定フラグに従って、その結果を残業者弁当受付テーブル164の弁当製造当否「当」(弁当受取)と「否」(弁当配布不可能)とに割当てられる。弁当代支払確定フラグがONとされる残業申請者である弁当受取予定者に対して当選通知を送信した後に、例えば図6に示す残業者弁当受付テーブル164に弁当製造当否「当」と弁当代支払番号「bento1111」を格納する。なお、一般従業員端末6には、図22(d)に示すメッセージ84「残業弁当が当選しました。対象日:5月26日配布分 受取商品番号:A−1」が送信される。
【0144】
弁当割当処理部14は、弁当配布が不可能な希望者について、「はずれ通知」を送信する(ステップS79)。具体的には、弁当割当処理部14は、弁当代支払確定フラグが設定されていない残業申請番号である、弁当配布が不可能な希望者に対して「はずれ通知」を送信した後に、残業者弁当受付テーブル164に弁当製造当否「否」を格納する。なお、一般従業員端末6には、図22(e)に示すメッセージ85「残業弁当が「はずれ」となりました。対象日:5月26日配布分」が送信される。
【0145】
これにより、弁当割当処理部14は、残業者弁当受付テーブル164における弁当製造当否「当」と「否」とにより、残業申請者に対して当選通知または「はずれ通知」を送信したか否かを判断して、この格納処理が終了するまでこれらの通知を送信する。
【0146】
以上に説明したように、食事割当支援処理部10により図18のステップS54に示す弁当割当処理が実行される。
【0147】
図21は、図18のステップS56において実行される弁当代精算処理の処理フローを示す。
【0148】
食事割当支援処理部10は弁当代精算処理部15を呼び出す。呼び出された弁当代精算処理部15は、弁当受取実績テーブル169を参照して、弁当受取済者を抽出する(ステップS81)。例えば、弁当代精算処理部15は、図11に示す弁当受取実績テーブル169に格納されたデータの日付「5月26日」に受取した申請者従業員番号「55555」〜「77777」を抽出し、この抽出した従業員番号の従業員を弁当受取済者とする。
【0149】
弁当代精算処理部15は、出退勤管理装置3を介して出退勤管理テーブル321を参照し、弁当受取済者を当日残業実績のある者と残業なしの者に分ける(ステップS82)。具体的には、弁当代精算処理部15は、弁当受取済者に対応する従業員番号を弁当受取実績テーブル169から抽出し、その抽出した従業員番号に基づいて、ネットワーク8に接続されている出退勤管理装置3に接続されている出退勤管理テーブル格納部32にアクセスする。即ち、弁当代精算処理部15は、出退勤管理テーブル格納部32に格納される出退勤管理テーブル321を参照して、その抽出した従業員(番号)の残業実績時間を取得する。例えば、当日残業実績のある者は残業実績時間0:15以上の者とされ、残業なしの者はそれより少ない実績時間の者とされる。
【0150】
弁当代精算処理部15は、抽出した従業員(弁当受取済者)について残業ありか否かを判断する(ステップS83)。残業ありの場合(ステップS83 Yes)、弁当代精算処理部15は、さらに、残業承認テーブル165を参照して、抽出した従業員に対応する残業承認番号があるか否かを判断する(ステップS84)。例えば、図7に示すように、残業承認テーブル165の残業申請番号「shin1111」については承認可否「可」とされるため、残業承認番号「zan1111」が付与されて対応付けられる。また、残業申請番号「shin1122」については承認可否「否」であるため、残業承認番号が付与されない。従って、弁当代精算処理部15は、この残業承認番号の有無を確認する。
【0151】
残業承認番号がある場合(ステップS84 Yes)、弁当代精算処理部15は、弁当代割引率テーブル168より弁当割引額を決定して割引相当額を次月給与に振り替え処理を実行する(ステップS85)。具体的には、弁当代精算処理部15は、出退勤管理テーブル321の残業実績時間と弁当代割引率テーブル168の残業時間数に応じた割引率とから、弁当受取済者毎に割引率を決定する。さらに、弁当代精算処理部15は、弁当種類テーブル1610の弁当種類における定価を参照して、弁当受取済者の支払額を決定する。例えば、図10に示す弁当代割引率テーブル168の残業時間数「2〜4時間以内」であった場合、割引率「6割引」とされ、図12に示す弁当種類テーブル1610の弁当種類「A−1」の定価「200円」から、図13に示すように、弁当代確定テーブル1611の弁当代支払番号「bento1111」における支払額「80円」とされる。これにより、図13に示す弁当代確定テーブル1611のように、弁当代支払番号毎に、割引率及び支払額が格納される。従って、この場合には、割引相当額「80円」が次月給与に振り替え処理されることとなる。なお、振り替え処理については、例えば図示しない周知の給与処理システム等により実行される。
【0152】
この振り替え処理後、弁当代精算処理部15は、弁当代について従業員に割引が行われた旨のメールを送信する(ステップS86)。例えば、一般従業員端末6に、図23(a)に示すメッセージ86「弁当代の割引処理通知 対象日:5月26日配布分 定価:200円 支払額:80円 割引率:6割引き」が送信される。送信後、弁当代精算処理部15は、処理を終了する。
【0153】
一方、残業なしの場合(ステップS83 No)、又は、残業承認番号がない場合(ステップS84 No)、弁当代精算処理部15は、弁当代について従業員に弁当代の割引不可である旨のメールを送信する(ステップS87)。例えば、一般従業員端末6に、図23(b)に示すメッセージ87「上司による残業承認がないため弁当代の割引が行われませんでした。 対象日:5月26日配布分 弁当種類:A−1」が送信される。送信後、弁当代精算処理部15は、処理を終了する。なお、残業の有無と残業承認番号との確認方法は、前述と同様である。
【0154】
以上に説明したように、食事割当支援処理部10により図18のステップS56に示す弁当代精算処理が実行される。
【符号の説明】
【0155】
1 管理サーバ
2 出退勤管理端末
3 出退勤管理装置
4 管理職端末
5 弁当購入装置
6 一般従業員端末
7 食堂担当者端末
8 ネットワーク
11、61 残業申請処理部
12 弁当製造管理部
13 残業承認処理部
14 弁当割当処理部
15 弁当代精算処理部
21、51 従業員カード読取部
31 出退勤情報登録処理部
32 出退勤管理テーブル格納部
41 残業承認処理部
52 弁当購入情報送信部
62 弁当申込処理部
71 弁当製造可能数通知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
従業員毎に、前記従業員が当該企業の寮に居住する寮生であることを示す情報を格納する従業員テーブルと、
食事を割当てる日における残業申請をした従業員毎に、前記従業員による前記残業申請が受付けられた受付時刻と、前記従業員が前記残業申請に付随して申請した食事購入希望の有無を示す情報を格納する残業申請テーブルと、
前記食事を割当てる日に製造可能な食事の数を入力する入力処理部と、
前記残業申請をした従業員に食事を割当てる食事割当支援処理部とを含み、
前記食事割当支援処理部が、
前記残業申請テーブルを参照して前記食事購入希望であることを申請した従業員を抽出し、
抽出した前記食事購入希望であることを申請した従業員の数が前記入力処理部から入力された前記製造可能な食事の数以下である場合には、前記食事購入希望であることを申請した従業員に前記製造可能な食事を割当て、
抽出した前記食事購入希望であることを申請した従業員の数が前記入力処理部から入力された前記製造可能な食事の数より大きい場合には、抽出した前記食事購入希望であることを申請した従業員について前記従業員テーブルを参照することにより、前記食事購入希望であることを申請しかつ寮生である食事希望寮生を抽出し、前記食事希望寮生に優先的に前記製造可能な食事を割当てる
ことを特徴とする食事割当支援装置。
【請求項2】
前記食事割当支援処理部が、
抽出した前記食事購入希望であることを申請した従業員について前記従業員テーブルを参照することにより、前記食事購入希望であることを申請しかつ寮生である食事希望寮生の数を算出し、
算出された前記食事希望寮生の数が前記製造可能な食事の数以下である場合に、前記食事希望寮生の全員に前記製造可能な食事を割当てた後に、前記残業申請テーブルを参照して、前記食事希望寮生でない前記食事購入希望であることを申請した従業員に、前記食事希望寮生の全員に前記製造可能な食事を割当てた残りの食事を、前記受付時刻の早い順に前記製造可能な食事を割当てる
ことを特徴とする請求項1に記載の食事割当支援装置。
【請求項3】
前記食事割当支援処理部が、算出された前記食事希望寮生の数が前記製造可能な食事の数より大きい場合に、前記残業申請テーブルを参照して、前記食事希望寮生に、前記受付時刻の早い順に前記製造可能な食事を割当てる
ことを特徴とする請求項2に記載の食事割当支援装置。
【請求項4】
前記食事割当支援装置が、更に、
前記食事購入希望であることを申請した従業員毎に、食事代金の支払いが確定したことを示す支払確定情報を格納する残業者弁当受付テーブルを含み、
前記入力処理部が、前記食事を割当てる日における昼食後の予め定められた第1の時間に、前記製造可能な食事の数を入力し、
前記食事割当支援処理部が、前記食事を割当てる日における前記第1の時間の経過後の予め定められた第2の時間に、前記残業者弁当受付テーブルに、前記支払確定情報を格納することにより、前記食事購入希望であることを申請した従業員への前記製造可能な食事を割当てる
ことを特徴とする請求項2に記載の食事割当支援装置。
【請求項5】
前記食事割当支援装置が、更に、
前記食事購入希望であることを申請した従業員が実際に食事を受取ったことを示す情報を格納する受取実績テーブルを含み、
前記食事割当支援処理部が、
前記受取実績テーブルを参照し、前記実際に食事を受取った従業員についての残業実績を出退勤管理装置に問合せ、
前記問合せに対する出退勤管理装置からの回答に基づいて、前記実際に食事を受取りかつ前記残業実績のない従業員について食事代金として当該食事の定価を給与から差引くことを決定し、前記実際に食事を受取りかつ前記残業実績のある従業員について前記食事代金として当該食事の定価を割引いた額を給与から差引くことを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の食事割当支援装置。
【請求項6】
前記食事割当支援装置が、更に、
前記従業員による前記残業申請が承認されたことを示す情報を格納する残業承認テーブルを含み、
前記食事割当支援処理部が、
前記残業承認テーブルを参照し、前記従業員による前記残業申請が承認されていない場合に、前記実際に食事を受取りかつ前記残業実績のある従業員であっても、前記食事代金として当該食事の定価を給与から差引くことを決定し、
前記従業員による前記残業申請が承認されている場合に、前記実際に食事を受取りかつ前記残業実績のある従業員について、前記食事代金として、当該食事の定価を前記残業実績に応じた割引率で割引いた額を給与から差引くことを決定する
ことを特徴とする請求項4に記載の食事割当支援装置。
【請求項7】
前記食事割当支援処理部が、前記食事を割当てる日の次の日における予め定められた第3の時間に、前記食事購入希望であることを申請した従業員について給与から差引く前記食事代金を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の食事割当支援装置。
【請求項8】
従業員毎に、前記従業員が当該企業の寮に居住する寮生であることを示す情報を格納する従業員テーブルと、食事を割当てる日における残業申請をした従業員毎に、前記従業員による前記残業申請が受付けられた受付時刻と、前記従業員が前記残業申請に付随して申請した食事購入希望の有無を示す情報を格納する残業申請テーブルとを含む食事割当支援装置を実現する食事割当支援プログラムであって、
前記プログラムは、コンピュータに、
前記食事を割当てる日に製造可能な食事の数を入力するステップと、
前記残業申請テーブルを参照して前記食事購入希望であることを申請した従業員を抽出するステップと、
抽出された前記食事購入希望であることを申請した従業員の数と入力された前記製造可能な食事の数とを比較するステップと、
前記比較の結果、抽出された前記食事購入希望であることを申請した従業員の数が入力された前記製造可能な食事の数以下である場合には、前記食事購入希望であることを申請した従業員に前記製造可能な食事を割当てるステップと、
前記比較の結果、抽出された前記食事購入希望であることを申請した従業員の数が入力された前記製造可能な食事の数より大きい場合には、抽出した前記食事購入希望であることを申請した従業員について前記従業員テーブルを参照することにより、前記食事購入希望であることを申請しかつ寮生である食事希望寮生を抽出し、前記食事希望寮生に優先的に前記製造可能な食事を割当てるステップとを実行させる
ことを特徴とする食事割当支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−73889(P2012−73889A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−219191(P2010−219191)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(598057291)株式会社富士通エフサス (147)