説明

食品のフレーバーを変える方法

本発明は、食品を物質を含有する化合物と共に1000〜6000バールの圧力に曝露することにより、物質を食品中に浸透させるステップを含んでなる、食品のフレーバーを変える方法に関し、化合物が固体化合物であることと、本方法が浸透させるステップと同時に固体化合物から物質を抽出するステップをさらに含んでなることとを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品を物質を含有する化合物と共に1000〜6000バールの圧力に曝露することにより、物質を食品中に浸透させるステップを含んでなる、食品のフレーバーを変える方法に関する。
【背景技術】
【0002】
食品を室温以下においてワインや香辛料などの中で含浸またはマリネすることは、何世紀にもわたって知られている。この古典的含浸法の大きな欠点の一つは、この工程が非常に緩慢であり、したがって非常に時間がかかるという事実である。例えば肉に特定フレーバーを十分に浸透させるためには、それを2〜3日間マリネしなくてはならない。さもなければフレーバーは、肉の中に十分に吸収されない。
【0003】
食品の古典的含浸の別の例は、肉または魚の酢漬または果実の砂糖漬けである。マリネと同様、これらの方法もまた非常に緩慢であり、時間がかかる。
【0004】
より最近では、食品が液体と共に、特定期間真空内に置かれる真空技術によって、肉や魚などの食品中への矯味剤の浸透が実施されている。例えばリンゴを真空下で一定量のレッドビートのジュース中に入れると、レッドビートのフレーバーが完全に浸透した赤いリンゴができる。この技術のいくつかの例は、Frito et al,1994(Vacuum osmotic dehydratation,Process optimization and minimal processing of foods)に記述される。
【0005】
しかしこの技術の主な欠点は、それが全ての食品に適用され得ず、その効率が変動し、それが使用される特定用途に大きく左右されることである。例えば貝類は真空に耐えられずに破壊されるため、貝類はこの技術では浸透され得ない。
【0006】
別の浸透技術は、物質を針で注入することである。例えば鹹水は、米国特許第5934187号明細書に記載されるようにして、またはより大規模かつより工業的規模で適用する場合は、国際公開第2008135610号パンフレットに記載されるようにして、肉に注入されることが多い。
【0007】
しかしこの技術の欠点は、特定の香りまたはフレーバーを含有する流体の不均一な拡散である。
【0008】
別の欠点は、この技術が、例えば貝類などのように、注入後に流体損失の増大を起こす食品に適用し得ないという事実である。
【0009】
なおも別の欠点は、物質を含有する流体を注入できるようにするには、このような流体を最初に調製しなくてはならず、追加的な加工段階、加工時間の増大、および製造コストの上昇を招くことである。
【0010】
食品を含浸する他の例は、米国特許第2002/0009534号明細書および欧州特許第0719502号明細書に記載される。米国特許第2002/0009534号明細書では、塩、レモンジュース、辛味ソースなどの物質が添加された加圧流体に、貝類が浸漬される。欧州特許第0719502号明細書では、加圧流体に、天然物から合成されたか合成の(either synthesized from natural products,either synthetic.)物質を添加することで、果汁が香り付けされる。
【0011】
上記方法の欠点は、この場合もやはり最初に(精製、圧潰、化学合成などにより)物質を調製して、加圧流体に添加しなくてはならないことであり、追加的な加工段階、加工時間の増大、および製造コストの上昇を招く。
【0012】
上の欠点を鑑みて、本発明の目的は、効率変動がより少なく、性能が用途に左右されにくく、香りまたはフレーバーの不均一な拡散を生じにくく、全ての食品に応用できる、食品のフレーバーを変える方法を提供することである。
【0013】
本発明の目的は、食品に浸透させる物質を最初に調製する必要なしに、食品のフレーバーを変える方法を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、合成物質、または合成芳香物質を使用する必要なしに、食品のフレーバーを変える方法を提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、単に食品に着香するだけでなく、むしろ食品フレーバーを明らかに改変する能力がある方法を提供することである
【0016】
本発明の別の目的は、元のフレーバーが改変されるところのフレーバーを選択できるようにする方法を提供することである。
【0017】
本発明は、物質を含有する固体化合物と共に、食品を1000〜6000バールの圧力に曝露することにより、物質を食品に浸透させることで上記目的に対処し、ここで曝露中に、浸透させるステップと同時に、物質が固体化合物から抽出される。
【発明の概要】
【0018】
本発明は、食品を物質を含有する化合物と共に1000〜6000バールの圧力に曝露することにより、物質を食品中に浸透させるステップを含んでなる、食品のフレーバーを変える方法を対象とし、化合物が固体化合物であり、方法が浸透させるステップと同時に、物質を固体化合物から抽出するステップをさらに含んでなることで特徴付けられる。
【0019】
本発明の文脈で、食品のフレーバーを変えることは、単に食品に着香するだけでなく、場合により食品の元のフレーバーを、固体化合物またはそれから抽出された物質のフレーバーに改変さえすることも含んでなってもよいと理解される。
【0020】
本発明の文脈で、物質は、香気、芳香分子、着色剤、柔軟剤、酵素、ゲル化剤食品添加剤、味分子、健康改善成分、テクスチャ改変成分、ビタミン、ミネラル、抗菌物質、およびそれらの2つ以上の組み合わせの群から選択される物質と理解される。
【0021】
本発明の文脈で、固体化合物は、野菜、果物、肉、魚、貝類、甲殻類、ナッツ、チーズ、穀物、香辛料、ハーブなどの固体食品、または木材、植物、または花卉などの非食品と理解される。
【0022】
本発明の第1の実施形態により、食品を物質を含有する化合物と共に1000〜6000バールの圧力に曝露することにより、物質を食品中に浸透させるステップを含んでなる、食品のフレーバーを変える方法が提供され、それは化合物が固体化合物であり、方法が浸透させるステップと同時に、物質を固体化合物から抽出するステップをさらに含んでなることを特徴とする。
【0023】
本発明者らは、1000〜6000バールの圧力で、物質を食品中に浸透させるのと同時に物質を固体化合物から抽出することで、非常に短時間で食品のフレーバーを改変できることを驚くべきことに発見した。
【0024】
このような方法の第1の利点は、それが効率の変動がより少なく、性能が用途に左右されにくく、香りまたはフレーバーの不均一な拡散を生じにくく、全ての食品に応用できることである。
【0025】
このような方法の別の利点は、食品に浸透させる物質を最初に調製する必要がないことである。さらに合成物質、または合成芳香物質を使用する必要もない。それどころか、浸透させる物質を含有する、生の、天然で、完全に未処理ですらある固体化合物をそのまま使用することもできる。例えば食品中にドデカン酸エチルを浸透させるために、天然の生ココナツを使用することもでき、あるいは食品中にβ−ダマセノンを浸透させるために、バラを使用することもできる。
【0026】
このような方法のさらなる利点は、それが単に食品に着香するだけでなく、場合により食品のフレーバーを明らかに改変さえし得る能力を有することである。
【0027】
本発明による実施形態では、食品は固体または液体であってもよい。
【0028】
このような液体食品は、例えば水、ブイヨン、フュメ、野菜ジュース、果汁、アルコール飲料、海水、砂糖シロップ、油、溶融チョコレート、チーズからの水抽出物、薬味、フォン、アルコール飲料、蒸留酒、リカー、ビール、ワイン、清涼飲料、またはエナジードリンクであってもよい。
【0029】
このような固体食品は、貝類、魚、肉、野菜、果物、ナッツ、穀物、卵、真菌、キノコ類、コーヒー、乳製品、植物、ハーブ、香辛料、海藻、種子、花卉、およびそれらの誘導体とそれらの組み合わせであってもよい。
【0030】
本発明による方法の望ましい用途は、貝類、特に二枚貝のフレーバーの改変であることもできる。カキやムール貝などの二枚貝の肉は、外部から完全に隔離されているため、それらに物質を浸透させるのは非常に困難である。しばしばいくらかの味を二枚貝に移す唯一の方法は、それらを開け、それらをマリネし、またはそれらを高温でソースと共に処理することである。本発明による方法を使用することで、二枚貝などの貝類は、高圧への曝露前にそれらを開けることなく、物質で含浸される。
【0031】
食品はまた、栄養補助食品またはビタミン栄養補給剤、または治療的または化粧品組成物中で使用される食品であってもよい。
【0032】
本発明による方法で使用される高圧は、1000〜6000バール、好適には2000〜6000、より好適には3000〜6000バール、最も好適には4000〜6000バールであってもよい。
【0033】
食品は、固体化合物と共に、少なくとも1秒間、好適には少なくとも1分間、より好適には少なくとも3分間、しかし好適には5分間以下、高圧に曝露されてもよい。
【0034】
非常に繊細な食品では、食品を損傷しないように処理時間は1秒間であってもよい。一般的に言えば、食品が固体化合物からの物質の重要な部分を吸収するには1分間で十分である。5分間を越えると、食品に吸収される物質量は大幅に低下することもあるので、より長い曝露時間を適用することからの追加的利点は得られない。
【0035】
結果として、浸透時間を2〜3日間から、2〜3分間、または2〜3秒間にさえ短縮してもよいという事実を踏まえて、新鮮貝類などの貯蔵寿命の短い製品もまた含浸し得る。
【0036】
本発明による一実施形態では、固体化合物から抽出する物質を選択するステップと、選択された物質を抽出するのに適した高圧を判定するステップをさらに含んでなる、食品のフレーバーを変える方法が提供される。
【0037】
使用される圧力が、固体化合物からいずれのいかなる量の物質が抽出されるかに影響を及ぼしても、いずれのいかなる量の物質が食品に浸透するかに影響を及ぼしてもよいことが、本発明者らにより発見された。例えば固体化合物として八角を使用する場合、圧力を増大させることで、食品はより強い紅茶フレーバーで香り付けされる。
【0038】
固体化合物から食品への最大フレーバー転移と、タンニン、または苦味または酸味物質転移量との最適条件を求めることが、最適圧力をもたらすようである。例えば固体化合物がマッシュルーム、ショウガ、パイナップルである場合、最適圧力は約4000バールであるのに対し、コリアンダー、八角、オレンジ、天然バニラでは、最適圧力は約5000バールであり、セロリでは約3000バールである。
【0039】
食品を高圧に曝露する前に、包装、好適には真空包装内に固体化合物と共に包装して、固体化合物と食品間の物質転移を促進してもよい。
【0040】
好適には、食品が液体である場合、固体化合物は少なくとも部分的に液体に浸漬される。食品が固体である場合、好適には固体化合物と食品の双方が少なくとも部分的に液体に浸漬される。
【0041】
好適には、当業者によって理解されるように本発明による方法でごく接近している固体化合物および固体食品を考えることもでき、その中では、固体化合物と固体食品はそれぞれ独自の加工キャビティ内にあるが、どちらもそれらが少なくとも部分的に浸漬される液体と接しており、共に加圧される。
【0042】
本発明による一実施形態では、固体化合物から抽出される物質を選択するステップと、選択された物質を抽出するために固体化合物を選択された液体中に少なくとも部分的に浸漬するステップをさらに含んでなる、食品のフレーバーを変える方法が提供されてもよい。
【0043】
選択された物質を抽出するために選択され、その中に固体化合物が部分的に浸漬されてもよいこのような液体は、食品それ自体であっても、いかなる理論にも拘束されることなく、選択される物質の溶媒として使用される液体であってもよい。液体の選択は、固体化合物からいずれのいかなる量の物質が抽出されるか、いずれのいかなる量の物質が食品に浸透するかに影響を及ぼしてもよい。例えば八角を固体化合物として使用する際、アルコールを水に代えて使用することで、食品はそれぞれより強いアニス香、またはより強い紅茶香によって香り付けされる。固体化合物から食品への最大フレーバー転移と、タンニン転移量との最適条件を求めることが、最適圧力をもたらすようである。
【0044】
選択された物質を抽出するために選択される液体は、水、ブイヨン、アルコール、または前述の任意の液体であってもよい。
【0045】
本発明による方法により、所望の最終製品の味覚プロフィールを構築できるようになる。的確な固体化合物、および固体化合物を浸漬する適切な圧力と液体を使用することで、そして適切な組み合わせまたはその順序を構成することで、所望の味覚プロフィールに到達してもよい。
【0046】
本発明による方法は、一続きの浸透ステップ中で使用してもよい。例えば固体化合物としてのオレンジを水中で5000バールで加圧し、引き続いてオレンジを除去した後に、得られたオレンジフレーバー水をザルガイに6000バールで浸透させてもよい。
【0047】
本発明による方法はさらに、食品中の病原性生物、カキ中の特定のビブリオ(Vibrio)病原体を低減させ、または排除するためにも使用してもよい。
【0048】
このような方法はさらに、噛み心地に関わるテクスチャおよび食品体積を調節または改善するためにも使用してもよい。
【0049】
このような方法はさらに、液体食品に抗微生物および/または治療的物質を浸透させ、または固体食品にさえそのまま浸透させるためにも使用してもよい。例えば固体化合物として八角とニワトコの実の組み合わせを使用することで、例えばインフルエンザの場合に、治療的効力を有することが知られている物質である、シキミ酸とフラボノイドの浸透をもたらし得る。
【0050】
このような方法はさらに、抗酸化剤、抗着色剤などを含有する固体化合物を使用することで、食品の保存可能期間、色安定性、または酸化速度などの特性を調節または改善するためにも使用してもよい。
【0051】
バッチあたり55リットルの内容物、温度5〜30℃、最大圧力600MPa(=6000バール)を用いて、NC Hyperbaricからの高圧装置上で異なる実験が実施された。実施例を以下に記載する。
【実施例】
【0052】
実施例1:
5000バールで1分間、水中の新鮮な閉じたカキの殻の近くに1片のショウガを単に入れることで、カキにショウガ味を移すことが可能である。
結果:カキはその天然のフレーバーを失うことなく、カキ中にショウガの味が完全に吸収される。
【0053】
実施例2:
新鮮なカキを水中の1片のキーウィと共に真空包装した。カキを6000バールに1分間保った。
結果:カキは、新鮮なカキの天然の味と合わさったキーウィの穏やかな味を有する。高圧のためにテクスチャがわずかに生じ、より少し噛み応えがあるカキが得られた。
【0054】
実施例3:
100gのラム肉片を5グラムの海藻および20グラムのブイヨンと共に包装した。肉を6000バールに1分間保った。
結果:肉に海藻の味が完全に浸透する。
【0055】
実施例4:
生のキュウリとザルガイを5000バールで1分間、水に浸漬する。
結果:ザルガイは強いキュウリの味を有したが、自然には生のキュウリの味は非常に弱いので、これは驚くべきことである。
【0056】
実施例5
水を海藻および1片のラム肉と共に包装した。この混合物を6000バールの圧力で5分間処理した。
結果:水は、ラムおよび海藻のような味がした。この液体はソースベースとして使用し得る。
【0057】
実施例6:
ワインをレモングラスと共に包装した。混合物を6000バールの圧力で5分間処理した。
結果:ワインはレモングラスの香気を有した。
【0058】
実施例7:
新鮮なブドウを白ワイン、アプリコット、シナモン、バラと共に包装した。混合物を6000バールで30秒間処理した。
結果:ブドウは歯切れ良さを保ち、体積は増大し、味は明確に依然としてブドウ味であったが、バラ、シナモン、アプリコットフレーバー、およびワイン味が加わった。
【0059】
実施例8:
ワインをレモングラス、タイム、アプリコットと共に包装し、6000バールで5分間加圧した。ワインには全てのフレーバーが加わったが、アプリコットからの成分によって増粘もし、むしろデザートワインに近かった。
【0060】
実施例9:
セロリの茎を袋に入れて、水とキーウィフルーツを充填した。6000バールで4分間加圧することで、茎は歯切れ良さが増大し、かすかなキーウィ味と共にセロリ様の味がした。
【0061】
実施例10:
キュウリをウォッカと共に包装し、6000バールで4分間処理した。ウォッカは、非常に濃厚なキュウリ味とフレーバーを得た。
【0062】
実施例11:
イチゴをミルクと合わせて、4000バールで4分間加圧した。イチゴの色は、フレーバーと共にミルク中に抽出された。色およびフレーバーは、非常に強力であった。イチゴはその色の一部と、そのフレーバーの大部分を失った。
【0063】
実施例12:
新鮮なバナナを溶融チョコレートと合わせた。それらを6000バールで5分間、加温処理した。処理後、チョコレートからのバナナの除去後に、チョコレートは非常に特徴的なバナナフレーバーを有する。
【0064】
実施例13:
新鮮チェリーを八角、オレンジピール、およびウォッカと共に包装し、5000バールで4分間加圧した。
結果:チェリーには、アルコール、オレンジフレーバー、およびアニスフレーバーが染み込んだ。
【0065】
実施例14:
チェリートマトをキュウリ、オレンジピール、エビの廃棄部分、および塩水と合わせ、6000バールで4分間加圧した。チェリートマトは、特にトマトの皮にフレーバーを有した。
【0066】
実施例15:
ウィスキー中には、以下の香りが識別され得る。
− 3−メチルブタナール:モルト
− バニリン:バニラ
− グアヤコール:コーヒー
− マルトール:カラマツ
− オイゲノール:クローブ
− オークラクトン:甘草
− アセトアルデヒド:オレンジピール
− フラネオール:タマリンド
− フルフラール:パイナップル
− オクタン酸エチル:セイヨウスモモ
− ヘキサン酸エチル:リンゴ
− 4−ビニルグアヤコール:ロベージ根
− 2,3−ブタンジオン:イチゴ
− ドデカン酸エチル:ココナツ
− デカン酸エチル:セイヨウスモモ
− 2−フェニルエタノール:ブドウ
− 酢酸イソアミル:バナナ
− β−ダマセノン:バラ
【0067】
各香りの隣に記載の対応する天然固体化合物を使用して、固体化合物を浸漬する適切な圧力と液体を使用することで、そして適切な組み合わせまたはその適切な順序を構成することで、ウィスキーの味覚プロフィールを得ることもでき、それを低級ウィスキーの質を改善するのに使用することもできる。
【0068】
同様の用途は、ワインの味を改善し、バルサミコ酢の味を改善し、ジンなどの味を改善するための、木材、バニリンなどの使用にあり得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を物質を含有する化合物と共に1000〜6000バールの圧力に曝露することにより、前記物質を前記食品中に浸透させるステップを含んでなる、食品のフレーバーを変える方法において、前記化合物が固体化合物であることおよび前記方法が前記浸透させるステップと同時に前記固体化合物から前記物質を抽出するステップをさらに含んでなることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記食品が固体または液体であることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記食品が、貝類、魚、肉、野菜、果物、ナッツ、穀物、卵、真菌、キノコ類、コーヒー、乳製品、植物、ハーブ、香辛料、海藻、種子、花卉およびそれらの誘導体とそれらの組み合わせを含んでなる群から、または水、ブイヨン、フュメ、野菜ジュース、果汁、アルコール飲料、海水、砂糖シロップ、油、溶融チョコレート、チーズからの水抽出物、薬味、フォン、アルコール飲料、蒸留酒、リカー、ビール、ワイン、清涼飲料、またはエナジードリンクを含んでなる群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法において、前記食品が、軟体動物または二枚貝の群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載の方法において、前記固体化合物が、食品、野菜、果物、肉、魚、貝類、甲殻類、ナッツ、チーズ、穀物、香辛料、ハーブ、植物、木材、花卉、またはその組み合わせを含んでなる群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか一項に記載の方法において、前記物質が、香気、芳香分子、着色剤、食品添加剤、味分子、健康改善成分、テクスチャ改変成分、ビタミン、ミネラル、およびそれらの2つ以上の組み合わせの群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか一項に記載の方法において、前記高圧が4000〜6000バールであることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか一項に記載の方法において、前記食品が前記固体化合物と共に、高圧に1秒間〜5分間曝露されることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載の方法において、前記固体化合物から抽出される前記物質を選択するステップと、前記選択された物質を抽出するのに適した前記高圧を判定するステップをさらに含んでなることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか一項に記載の方法において、前記固体化合物から抽出される前記物質を選択するステップと、前記選択された物質を抽出するために前記固体化合物を選択された液体に少なくとも部分的に浸漬するステップをさらに含んでなることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項に記載の方法において、前記食品が前記固体化合物と共に包装内に包装されることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、前記食品が前記固体化合物と共に真空包装内に包装されることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1〜12の何れか一項に記載の方法の使用において、栄養補助食品、ビタミン栄養補給剤、治療的組成物、または化粧品組成物を調製するための使用。

【公表番号】特表2013−518575(P2013−518575A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551645(P2012−551645)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【国際出願番号】PCT/EP2011/051722
【国際公開番号】WO2011/095621
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(512198899)
【氏名又は名称原語表記】SENSE FOR TASTE
【Fターム(参考)】