食品加工機械のベルトコンベヤ
【課題】駆動プーリ2とガイドプーリ3を間隔を置いて配置し、ベルト4を駆動プーリ2およびガイドプーリ3に係合させ、駆動プーリ2によってベルト4を駆動する食品加工機械のベルトコンベヤにおいて、的確にベルト4を洗浄する。
【解決手段】ベルト4を洗浄するとき、ロック機構によってアーム15がアンロックされ、アーム15が支ピン14のまわりを揺動し、アーム15によってベルト4がゆるめられ、その後、ベルト4が駆動プーリ2およびガイドプーリ3から分離される。
【解決手段】ベルト4を洗浄するとき、ロック機構によってアーム15がアンロックされ、アーム15が支ピン14のまわりを揺動し、アーム15によってベルト4がゆるめられ、その後、ベルト4が駆動プーリ2およびガイドプーリ3から分離される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、食品加工機械のベルトコンベヤに関する。
【背景技術】
【0002】
食品加工機械はベルトコンベヤと組み合わされることが多い。ベルトコンベヤでは、駆動プーリとガイドプーリが間隔を置いて配置され、ベルトが駆動プーリおよびガイドプーリに係合し、駆動プーリによってベルトが駆動される。たとえば、ハムなどの食肉加工製品の製造工程において、原料肉にピックル液を注入するとき、ピックル液インジェクタと呼ばれるものが広く使用されているが、そのインジェクタが食品加工機械の一例である。特許文献1に記載されているように、ピックル液インジェクタでは、ニードルがベルトの上方に配置される。さらに、一般に、トンネル状カバーによってニードルが被覆され、ベルトがトンネル状カバーに通され、トンネル状カバーの外側において、ベルトが駆動プーリおよびガイドプーリに係合する。そして、駆動プーリによってベルトが駆動され、ベルトによって原料肉が送られる。さらに、ピックル液がニードルに供給され、ニードルが原料肉に突き刺さり、原料肉にピックル液が注入される。
【0003】
この場合、食品を取り扱う関係上、できるだけ衛生面に配慮せねばならず、定期的にベルトを洗浄することが要求されるが、問題はベルトと駆動プーリおよびガイドプーリの関係である。的確にベルトを洗浄するには、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリから分離させ、洗浄位置でベルトを洗浄する必要があるが、ベルトにテンションが加えられ、テンションによってベルトが緊張していることが普通であり、このため、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリから分離させることは容易ではない。特に、ピックル液インジェクタの場合、ベルトがトンネル状カバーに通されており、トンネル状カバーによって作業が阻害され、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリから分離させることは困難である。これを達成するには、インジェクタ全体を一旦分解する必要があり、時間および労力が要求される。そして、駆動プーリおよびガイドプーリから分離させない限り、ベルトをトンネル状カバーから引き出すことはできない。このため、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリから分離させず、トンネル状カバーから引き出さず、そのままの状態でベルトを洗浄していることが多いが、当然のことながら、的確にベルトを洗浄することは望めず、その改良が要望されている。
【0004】
したがって、この発明は、駆動プーリとガイドプーリを間隔を置いて配置し、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリに係合させ、駆動プーリによってベルトを駆動する食品加工機械のベルトコンベヤにおいて、的確にベルトを洗浄することを目的としてなされたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−046724号公報
【発明の概要】
【0006】
この発明によれば、駆動プーリがフレームに支持される。さらに、支ピンがフレームに設けられ、アームが支ピンに支持される。支ピンは駆動プーリとガイドプーリ間に位置し、アームはガイドプーリに向かってのび、支ピンのまわりを揺動可能である。さらに、ガイドプーリがアームに支持され、ロック機構によってアームがロックされ、アームは揺動しない。そして、ベルトを洗浄するとき、ロック機構によってアームがアンロックされ、アームが支ピンのまわりを揺動し、アームによってベルトがゆるめられる。その後、ベルトが駆動プーリおよびガイドプーリから分離される。
【0007】
好ましい実施例では、アームが第1および第2部分に分割され、第1および第2部分が分離可能に連結され、第1部分が支ピンに支持され、ガイドプーリは第2部分に支持される。そして、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリから分離させるとき、駆動プーリがフレームから分離され、第2部分が第1部分から分離される。
【0008】
食品加工機械はピックル液インジェクタからなり、ニードルを有する。さらに、トンネル状カバーによってニードルが被覆され、ベルトがトンネル状カバーに通され、支ピンはトンネル状カバーとガイドプーリ間に位置する。そして、ベルトによって原料肉が送られ、ニードルが原料肉に突き刺さり、原料肉にピックル液が注入される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】Aはこの発明の実施例を示す斜視図、BはAのアームを揺動させた状態を示す斜視図、CはBの駆動プーリおよびガイドプーリを分離させた状態を示す斜視図、DはAの駆動プーリの拡大図、EはBの駆動プーリの拡大図である。
【図2】Aは図1のアームの断面図、Bはその斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施例を説明する。
【0011】
図1はこの発明にかかる食品加工機械のベルトコンベヤを示す。食品加工機械はピックル液インジェクタからなり、トンネル状カバー1およびニードルを有する。一方、ベルトコンベヤは駆動プーリ2、ガイドプーリ3およびベルト4を有する。駆動プーリ2およびガイドプーリ3はシャフト状のものである。さらに、トンネル状カバー1によってニードルが被覆され、ベルト4がトンネル状カバー1に通され、トンネル状カバー1の内側において、ニードルがベルト4の上方に配置されている。さらに、駆動プーリ2とガイドプーリ3が間隔を置いて配置され、トンネル状カバー1の外側において、ベルト4が駆動プーリ2およびガイドプーリ3に係合する。トンネル状カバー1はフレーム5をまたぎ、フレーム5に固定されている。そして、駆動プーリ2によってベルト4が駆動され、ベルト4によって原料肉が送られる。さらに、ピックル液がニードルに供給され、ニードルが原料肉に突き刺さり、原料肉にピックル液が注入される。これは特許文献1のインジェクタと同様である。
【0012】
さらに、駆動プーリ2がフレーム5に支持されている。この実施例では、駆動プーリ2の支持機構としてアダプタ6およびフック7が使用され、駆動プーリ2の一端において、フレーム5にアダプタ6が固定され、アダプタ6に孔が形成され、駆動プーリ2が孔にはめ込まれ、回転可能に支持されている。さらに、駆動プーリ2に外周みぞ8が形成され、アダプタ6にフック7およびストップピン9が設けられ、フック7が支ピン10のまわりを揺動し、下降し、外周みぞ8にはめ込まれ、ストップピン9にはめ合わされる。アダプタ6はベアリングからなる。
【0013】
さらに、駆動プーリ2の支持機構としてアダプタ11が使用され、駆動プーリ2の他端において、フレーム5にアダプタ11が固定され、アダプタ11に孔が形成され、駆動プーリ2が孔に挿入されている。アダプタ11もベアリングからなる。したがって、フレーム5およびアダプタ6,11によって駆動プーリ2が支持されているものである。さらに、伝動プーリがアダプタ11に設けられ、回転可能に支持され、ベルト12によって伝動プーリと駆動モータ13が連結されており、ジョイントによって駆動プーリ2と伝動プーリが連結されている。ジョイントははめ込み式のもので、駆動プーリ2はジョイントにはめ込まれている。したがって、駆動モータ13によって駆動プーリ2を回転させ、駆動プーリ2によってベルト4を駆動することができる。さらに、後述するように、駆動プーリ2をフレーム5から分離させることもできる。
【0014】
さらに、支ピン14がフレーム5に設けられ、アーム15が支ピン14に支持される。支ピン14は駆動プーリ2とガイドプーリ3間に位置し、アーム15はガイドプーリ3に向かってのび、支ピン14のまわりを揺動可能である。さらに、ガイドプーリ3がアーム15に支持され、ロック機構によってアーム15がロックされ、アーム15は揺動しない。この実施例では、ガイドプーリ3の両端において、それぞれアーム15および支ピン14が設けられ、アーム15が支ピン14に支持されている。ベルト4およびフレーム5は水平方向にのび、アーム15は横倒しの状態に保たれ、ガイドプーリ3に向かってのびる。支ピン14はトンネル状カバー1とガイドプーリ2間に位置する。さらに、図2に示すように、ガイドプーリ3の支持機構としてベアリング16が使用され、ベアリング16がアーム15に設けられ、ベアリング16によってガイドプーリ3が支持されている。さらに、アーム15にボス17が設けられ、支ピン14がボス17にはめ合わされ、フレーム5に固定されており、ロック機構としてロックピン18が使用され、ボス17およびフレーム5にピン孔19が形成され、ロックピン18がピン孔19にはめ込まれている。したがって、ロックピン18によってアーム15がロックされ、アーム15は揺動しない。さらに、アーム15が横倒しの状態に配置されたとき、ベルト4にテンションが加えられ、テンションによってベルト4が緊張する。したがって、駆動プーリ2によってベルト4を駆動し、ベルト4によって原料肉を送ることができる。
【0015】
さらに、この実施例では、アーム15が第1および第2部分20,21に分割され、第1および第2部分20,21が分離可能に連結され、第1部分20が支ピン14に支持され、ガイドプーリ3は第2部分21に支持されている。たとえば、第1部分20にねじ孔が形成され、ボルト22がねじ孔にねじ込まれ、ジョイント23によってボルト22と第2部分21が連結される。ボルト22はジョイント23に対し回転可能である。さらに、第2部分21にベアリング16が設けられ、ガイドプーリ3が第2部分21に支持される。したがって、後述するように、第2部分21を第1部分20から分離させることができる。
【0016】
そして、このコンベヤにおいて、ベルト4を洗浄するとき、ロック機構によってアーム15がアンロックされ、アーム15が支ピン14のまわりを揺動し、アーム15によってベルト4がゆるめられる。この実施例では、ロックピン18がロック孔19から抜き取られ、これによってアーム15がアンロックされる。そして、図1において、Bに示すように、アーム15が上向きに揺動し、直立し、これによってベルト4がゆるめられる。
【0017】
その後、図1において、Cに示すように、ベルト4が駆動プーリ2およびガイドプーリ3から分離される。この実施例では、ベルト4を駆動プーリ2から分離させるとき、手作業でフック7が操作され、フック7が支ピン10のまわりを揺動し、持ち上げられ、外周みぞ8およびストップピン9から離脱される。その後、駆動プーリ2が軸方向に引っ張られ、アダプタ6,11および伝動プーリの孔およびジョイントにおいて、駆動プーリ2がジョイントから離脱され、孔から抜き取られる。したがって、駆動プーリ2がフレーム5から取り外され、分離され、ベルト4を駆動プーリ2から分離させることができる。さらに、ベルト4をガイドプーリ3から分離させるとき、工具によってボルト22が操作され、回転し、ボルト22が第1部分20から抜き取られる。したがって、第2部分21が第1部分20から分離され、ベルト4をガイドプーリ3から分離させることができる。
【0018】
その後、ベルト4がトンネル状カバー1から引き出され、洗浄位置でベルト4が洗浄される。
【0019】
したがって、このコンベヤの場合、洗浄位置でベルト4を洗浄することができ、的確にベルト4を洗浄することができる。しかも、アーム15によってベルト4をゆるめ、その後、ベルト4を駆動プーリ2およびガイドプーリ3から分離させればよく、その作業は容易である。さらに、分離後、ベルト4をトンネル状カバー1から引き出せばよく、インジェクタ全体を分解する必要はなく、時間および労力は要求されない。
【0020】
なお、この実施例では、ベルト4を駆動プーリ2およびガイドプーリ3から分離させるとき、駆動プーリ2をフレーム5から分離させ、アーム15の第1および第2部分20,21において、第2部分21を第1部分20から分離させるようにしたものを説明したが、必ずしもその必要はない。駆動プーリ2をフレーム5から分離させず、片持ち支持し、ベルト4を駆動プーリ2から分離させることも考えられる。ガイドプーリ3を片持ち支持し、ベルト4をガイドプーリ3から分離させることも考えられる。
【符号の説明】
【0021】
1 トンネル状カバー
2 駆動プーリ
3 ガイドプーリ
4 ベルト
5 フレーム
14 支ピン
15 アーム
16 ベアリング
20 第1部分
21 第2部分
【技術分野】
【0001】
この発明は、食品加工機械のベルトコンベヤに関する。
【背景技術】
【0002】
食品加工機械はベルトコンベヤと組み合わされることが多い。ベルトコンベヤでは、駆動プーリとガイドプーリが間隔を置いて配置され、ベルトが駆動プーリおよびガイドプーリに係合し、駆動プーリによってベルトが駆動される。たとえば、ハムなどの食肉加工製品の製造工程において、原料肉にピックル液を注入するとき、ピックル液インジェクタと呼ばれるものが広く使用されているが、そのインジェクタが食品加工機械の一例である。特許文献1に記載されているように、ピックル液インジェクタでは、ニードルがベルトの上方に配置される。さらに、一般に、トンネル状カバーによってニードルが被覆され、ベルトがトンネル状カバーに通され、トンネル状カバーの外側において、ベルトが駆動プーリおよびガイドプーリに係合する。そして、駆動プーリによってベルトが駆動され、ベルトによって原料肉が送られる。さらに、ピックル液がニードルに供給され、ニードルが原料肉に突き刺さり、原料肉にピックル液が注入される。
【0003】
この場合、食品を取り扱う関係上、できるだけ衛生面に配慮せねばならず、定期的にベルトを洗浄することが要求されるが、問題はベルトと駆動プーリおよびガイドプーリの関係である。的確にベルトを洗浄するには、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリから分離させ、洗浄位置でベルトを洗浄する必要があるが、ベルトにテンションが加えられ、テンションによってベルトが緊張していることが普通であり、このため、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリから分離させることは容易ではない。特に、ピックル液インジェクタの場合、ベルトがトンネル状カバーに通されており、トンネル状カバーによって作業が阻害され、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリから分離させることは困難である。これを達成するには、インジェクタ全体を一旦分解する必要があり、時間および労力が要求される。そして、駆動プーリおよびガイドプーリから分離させない限り、ベルトをトンネル状カバーから引き出すことはできない。このため、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリから分離させず、トンネル状カバーから引き出さず、そのままの状態でベルトを洗浄していることが多いが、当然のことながら、的確にベルトを洗浄することは望めず、その改良が要望されている。
【0004】
したがって、この発明は、駆動プーリとガイドプーリを間隔を置いて配置し、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリに係合させ、駆動プーリによってベルトを駆動する食品加工機械のベルトコンベヤにおいて、的確にベルトを洗浄することを目的としてなされたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−046724号公報
【発明の概要】
【0006】
この発明によれば、駆動プーリがフレームに支持される。さらに、支ピンがフレームに設けられ、アームが支ピンに支持される。支ピンは駆動プーリとガイドプーリ間に位置し、アームはガイドプーリに向かってのび、支ピンのまわりを揺動可能である。さらに、ガイドプーリがアームに支持され、ロック機構によってアームがロックされ、アームは揺動しない。そして、ベルトを洗浄するとき、ロック機構によってアームがアンロックされ、アームが支ピンのまわりを揺動し、アームによってベルトがゆるめられる。その後、ベルトが駆動プーリおよびガイドプーリから分離される。
【0007】
好ましい実施例では、アームが第1および第2部分に分割され、第1および第2部分が分離可能に連結され、第1部分が支ピンに支持され、ガイドプーリは第2部分に支持される。そして、ベルトを駆動プーリおよびガイドプーリから分離させるとき、駆動プーリがフレームから分離され、第2部分が第1部分から分離される。
【0008】
食品加工機械はピックル液インジェクタからなり、ニードルを有する。さらに、トンネル状カバーによってニードルが被覆され、ベルトがトンネル状カバーに通され、支ピンはトンネル状カバーとガイドプーリ間に位置する。そして、ベルトによって原料肉が送られ、ニードルが原料肉に突き刺さり、原料肉にピックル液が注入される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】Aはこの発明の実施例を示す斜視図、BはAのアームを揺動させた状態を示す斜視図、CはBの駆動プーリおよびガイドプーリを分離させた状態を示す斜視図、DはAの駆動プーリの拡大図、EはBの駆動プーリの拡大図である。
【図2】Aは図1のアームの断面図、Bはその斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施例を説明する。
【0011】
図1はこの発明にかかる食品加工機械のベルトコンベヤを示す。食品加工機械はピックル液インジェクタからなり、トンネル状カバー1およびニードルを有する。一方、ベルトコンベヤは駆動プーリ2、ガイドプーリ3およびベルト4を有する。駆動プーリ2およびガイドプーリ3はシャフト状のものである。さらに、トンネル状カバー1によってニードルが被覆され、ベルト4がトンネル状カバー1に通され、トンネル状カバー1の内側において、ニードルがベルト4の上方に配置されている。さらに、駆動プーリ2とガイドプーリ3が間隔を置いて配置され、トンネル状カバー1の外側において、ベルト4が駆動プーリ2およびガイドプーリ3に係合する。トンネル状カバー1はフレーム5をまたぎ、フレーム5に固定されている。そして、駆動プーリ2によってベルト4が駆動され、ベルト4によって原料肉が送られる。さらに、ピックル液がニードルに供給され、ニードルが原料肉に突き刺さり、原料肉にピックル液が注入される。これは特許文献1のインジェクタと同様である。
【0012】
さらに、駆動プーリ2がフレーム5に支持されている。この実施例では、駆動プーリ2の支持機構としてアダプタ6およびフック7が使用され、駆動プーリ2の一端において、フレーム5にアダプタ6が固定され、アダプタ6に孔が形成され、駆動プーリ2が孔にはめ込まれ、回転可能に支持されている。さらに、駆動プーリ2に外周みぞ8が形成され、アダプタ6にフック7およびストップピン9が設けられ、フック7が支ピン10のまわりを揺動し、下降し、外周みぞ8にはめ込まれ、ストップピン9にはめ合わされる。アダプタ6はベアリングからなる。
【0013】
さらに、駆動プーリ2の支持機構としてアダプタ11が使用され、駆動プーリ2の他端において、フレーム5にアダプタ11が固定され、アダプタ11に孔が形成され、駆動プーリ2が孔に挿入されている。アダプタ11もベアリングからなる。したがって、フレーム5およびアダプタ6,11によって駆動プーリ2が支持されているものである。さらに、伝動プーリがアダプタ11に設けられ、回転可能に支持され、ベルト12によって伝動プーリと駆動モータ13が連結されており、ジョイントによって駆動プーリ2と伝動プーリが連結されている。ジョイントははめ込み式のもので、駆動プーリ2はジョイントにはめ込まれている。したがって、駆動モータ13によって駆動プーリ2を回転させ、駆動プーリ2によってベルト4を駆動することができる。さらに、後述するように、駆動プーリ2をフレーム5から分離させることもできる。
【0014】
さらに、支ピン14がフレーム5に設けられ、アーム15が支ピン14に支持される。支ピン14は駆動プーリ2とガイドプーリ3間に位置し、アーム15はガイドプーリ3に向かってのび、支ピン14のまわりを揺動可能である。さらに、ガイドプーリ3がアーム15に支持され、ロック機構によってアーム15がロックされ、アーム15は揺動しない。この実施例では、ガイドプーリ3の両端において、それぞれアーム15および支ピン14が設けられ、アーム15が支ピン14に支持されている。ベルト4およびフレーム5は水平方向にのび、アーム15は横倒しの状態に保たれ、ガイドプーリ3に向かってのびる。支ピン14はトンネル状カバー1とガイドプーリ2間に位置する。さらに、図2に示すように、ガイドプーリ3の支持機構としてベアリング16が使用され、ベアリング16がアーム15に設けられ、ベアリング16によってガイドプーリ3が支持されている。さらに、アーム15にボス17が設けられ、支ピン14がボス17にはめ合わされ、フレーム5に固定されており、ロック機構としてロックピン18が使用され、ボス17およびフレーム5にピン孔19が形成され、ロックピン18がピン孔19にはめ込まれている。したがって、ロックピン18によってアーム15がロックされ、アーム15は揺動しない。さらに、アーム15が横倒しの状態に配置されたとき、ベルト4にテンションが加えられ、テンションによってベルト4が緊張する。したがって、駆動プーリ2によってベルト4を駆動し、ベルト4によって原料肉を送ることができる。
【0015】
さらに、この実施例では、アーム15が第1および第2部分20,21に分割され、第1および第2部分20,21が分離可能に連結され、第1部分20が支ピン14に支持され、ガイドプーリ3は第2部分21に支持されている。たとえば、第1部分20にねじ孔が形成され、ボルト22がねじ孔にねじ込まれ、ジョイント23によってボルト22と第2部分21が連結される。ボルト22はジョイント23に対し回転可能である。さらに、第2部分21にベアリング16が設けられ、ガイドプーリ3が第2部分21に支持される。したがって、後述するように、第2部分21を第1部分20から分離させることができる。
【0016】
そして、このコンベヤにおいて、ベルト4を洗浄するとき、ロック機構によってアーム15がアンロックされ、アーム15が支ピン14のまわりを揺動し、アーム15によってベルト4がゆるめられる。この実施例では、ロックピン18がロック孔19から抜き取られ、これによってアーム15がアンロックされる。そして、図1において、Bに示すように、アーム15が上向きに揺動し、直立し、これによってベルト4がゆるめられる。
【0017】
その後、図1において、Cに示すように、ベルト4が駆動プーリ2およびガイドプーリ3から分離される。この実施例では、ベルト4を駆動プーリ2から分離させるとき、手作業でフック7が操作され、フック7が支ピン10のまわりを揺動し、持ち上げられ、外周みぞ8およびストップピン9から離脱される。その後、駆動プーリ2が軸方向に引っ張られ、アダプタ6,11および伝動プーリの孔およびジョイントにおいて、駆動プーリ2がジョイントから離脱され、孔から抜き取られる。したがって、駆動プーリ2がフレーム5から取り外され、分離され、ベルト4を駆動プーリ2から分離させることができる。さらに、ベルト4をガイドプーリ3から分離させるとき、工具によってボルト22が操作され、回転し、ボルト22が第1部分20から抜き取られる。したがって、第2部分21が第1部分20から分離され、ベルト4をガイドプーリ3から分離させることができる。
【0018】
その後、ベルト4がトンネル状カバー1から引き出され、洗浄位置でベルト4が洗浄される。
【0019】
したがって、このコンベヤの場合、洗浄位置でベルト4を洗浄することができ、的確にベルト4を洗浄することができる。しかも、アーム15によってベルト4をゆるめ、その後、ベルト4を駆動プーリ2およびガイドプーリ3から分離させればよく、その作業は容易である。さらに、分離後、ベルト4をトンネル状カバー1から引き出せばよく、インジェクタ全体を分解する必要はなく、時間および労力は要求されない。
【0020】
なお、この実施例では、ベルト4を駆動プーリ2およびガイドプーリ3から分離させるとき、駆動プーリ2をフレーム5から分離させ、アーム15の第1および第2部分20,21において、第2部分21を第1部分20から分離させるようにしたものを説明したが、必ずしもその必要はない。駆動プーリ2をフレーム5から分離させず、片持ち支持し、ベルト4を駆動プーリ2から分離させることも考えられる。ガイドプーリ3を片持ち支持し、ベルト4をガイドプーリ3から分離させることも考えられる。
【符号の説明】
【0021】
1 トンネル状カバー
2 駆動プーリ
3 ガイドプーリ
4 ベルト
5 フレーム
14 支ピン
15 アーム
16 ベアリング
20 第1部分
21 第2部分
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動プーリとガイドプーリを間隔を置いて配置し、ベルトを前記駆動プーリおよびガイドプーリに係合させ、前記駆動プーリによって前記ベルトを駆動する食品加工機械のベルトコンベヤであって、
前記駆動プーリをフレームに支持する支持機構と、
前記フレームに設けられ、前記駆動プーリとガイドプーリ間に位置する支ピンと、
前記支ピンに支持され、前記ガイドプーリに向かってのび、前記支ピンのまわりを揺動可能であるアームと、
前記ガイドプーリを前記アームに支持する支持機構と、
前記アームを揺動しないようロックするロック機構とを備え、
前記ベルトを洗浄するとき、前記ロック機構によって前記アームをアンロックし、前記アームを前記支ピンのまわりに揺動させ、前記アームによって前記ベルトをゆるめ、その後、前記ベルトを前記駆動プーリおよびガイドプーリから分離させるようにしたことを特徴とする食品加工機械のベルトコンベヤ。
【請求項2】
前記アームが第1および第2部分に分割され、前記第1および第2部分が分離可能に連結され、前記第1部分が前記支ピンに支持され、前記ガイドプーリは前記第2部分に支持されており、前記ベルトを前記駆動プーリおよびガイドプーリから分離させるとき、前記駆動プーリを前記フレームから分離させ、前記第2部分を前記第1部分から分離させるようにした請求項1に記載のベルトコンベヤ。
【請求項3】
前記食品加工機械はピックル液インジェクタからなり、ニードルを有し、トンネル状カバーによって前記ニードルが被覆され、前記ベルトが前記トンネル状カバーに通されており、前記支ピンは前記トンネル状カバーとガイドプーリ間に位置し、前記ベルトによって前記原料肉が送られ、前記ニードルが前記原料肉に突き刺さり、前記原料肉にピックル液が注入されるようにした請求項1に記載のベルトコンベヤ。
【請求項1】
駆動プーリとガイドプーリを間隔を置いて配置し、ベルトを前記駆動プーリおよびガイドプーリに係合させ、前記駆動プーリによって前記ベルトを駆動する食品加工機械のベルトコンベヤであって、
前記駆動プーリをフレームに支持する支持機構と、
前記フレームに設けられ、前記駆動プーリとガイドプーリ間に位置する支ピンと、
前記支ピンに支持され、前記ガイドプーリに向かってのび、前記支ピンのまわりを揺動可能であるアームと、
前記ガイドプーリを前記アームに支持する支持機構と、
前記アームを揺動しないようロックするロック機構とを備え、
前記ベルトを洗浄するとき、前記ロック機構によって前記アームをアンロックし、前記アームを前記支ピンのまわりに揺動させ、前記アームによって前記ベルトをゆるめ、その後、前記ベルトを前記駆動プーリおよびガイドプーリから分離させるようにしたことを特徴とする食品加工機械のベルトコンベヤ。
【請求項2】
前記アームが第1および第2部分に分割され、前記第1および第2部分が分離可能に連結され、前記第1部分が前記支ピンに支持され、前記ガイドプーリは前記第2部分に支持されており、前記ベルトを前記駆動プーリおよびガイドプーリから分離させるとき、前記駆動プーリを前記フレームから分離させ、前記第2部分を前記第1部分から分離させるようにした請求項1に記載のベルトコンベヤ。
【請求項3】
前記食品加工機械はピックル液インジェクタからなり、ニードルを有し、トンネル状カバーによって前記ニードルが被覆され、前記ベルトが前記トンネル状カバーに通されており、前記支ピンは前記トンネル状カバーとガイドプーリ間に位置し、前記ベルトによって前記原料肉が送られ、前記ニードルが前記原料肉に突き刺さり、前記原料肉にピックル液が注入されるようにした請求項1に記載のベルトコンベヤ。
【図1】
【図2】
【図2】
【公開番号】特開2013−71837(P2013−71837A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214156(P2011−214156)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(391014011)株式会社ヒガシモトキカイ (18)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(391014011)株式会社ヒガシモトキカイ (18)
【Fターム(参考)】
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